JPH1156600A - 炊飯器 - Google Patents

炊飯器

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JPH1156600A
JPH1156600A JP21678497A JP21678497A JPH1156600A JP H1156600 A JPH1156600 A JP H1156600A JP 21678497 A JP21678497 A JP 21678497A JP 21678497 A JP21678497 A JP 21678497A JP H1156600 A JPH1156600 A JP H1156600A
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JP
Japan
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pan
pot
heating
space
rice cooker
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JP21678497A
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Kazuya Miyake
一也 三宅
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Toshiba Home Technology Corp
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Toshiba Home Technology Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鍋の温度低下を抑制して、加熱ムラの改善を
図る。 【解決手段】 鍋4の外面に、第1の空間たる隙間22
と、第2の空間たる側面空間32および底面空間34を形成
する。この鍋4の外面を覆う二重の空間により、鍋4の
外面周囲の断熱保温性が向上し、鍋4の温度は低下しに
くくなる。また、インバータ回路などを備えた加熱基板
41が、冷却ファン47により冷却される。この冷却ファン
47からの冷却風が鍋収容部5側に送り出されても、鍋4
の外面を覆う二重の空間により、鍋収容部5の部分的な
冷えは防止される。よって、炊飯時や保温時の加熱ムラ
が低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱手段により鍋
を電磁誘導加熱して、炊飯や保温を行なう炊飯器に関す
る。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、電磁誘導加熱に
て炊飯や保温を行なうジャー炊飯器は、加熱手段の一要
素である加熱コイルを、鍋収容部の底外面、または底外
面と側外面下部、または底外面と側外面上部および側外
面下部に備えており、加熱コイルに25〜35kHzの所定
の高周波電流を供給し、加熱コイルの近傍に発生した磁
界中に位置させた鍋の磁性金属材料を発熱させること
で、炊飯時や保温時に鍋を電磁誘導加熱する構成となっ
ている。このため、鍋の外側に設けたシーズヒータなど
の電熱ヒータで鍋を外側から間接的に加熱する方式に比
べて、鍋周囲の保温性が悪く、炊飯時において加熱コイ
ルをオン−オフ制御する際に、一時的に鍋加熱を停止す
ると、鍋の熱が外方の周囲空間に放散して、鍋の温度が
低下し、加熱ムラの要因の一つとなっている。
【0003】また、加熱コイルに高周波電流を供給する
インバータ回路やスイッチングトランジスタなどは、自
己発熱により高温になるため、冷却が必要で、冷却用の
放熱器を冷却手段たる冷却ファンで風を送って冷却を行
なう構成となっている。しかし、この冷却ファンによる
冷却は、外気を本体内に吸入するため、回路の冷却のみ
ならず、鍋を収容する鍋収容部をも冷却する欠点があ
り、鍋の保温性をさらに低下させる要因になっている。
また、鍋の冷却は鍋収容部全体ではなく、前記インバー
タ回路やスイッチングトランジスタなどを搭載した回路
基板や放熱器近傍に部分的に行なわれるため、鍋収容部
が部分的に冷えて、炊飯時や保温時の加熱ムラの要因に
もなっている。
【0004】さらに、加熱コイルにて鍋を電磁誘導加熱
する炊飯器では、主に鍋から外方への輻射熱の影響によ
って、回路基板の温度が上昇するが、回路基板に搭載さ
れるマイクロコンピュータ(以下、マイコンと称する)
やダイオード,コンデンサなどの回路部品は熱影響に弱
く、鍋周囲の温度上昇を抑制することが、長期間の故障
を防止する上で、重要な課題となっている。
【0005】また、前記加熱手段に電源を供給する電源
電線は、コードリールなどの電源電線巻取機構に収容さ
れるが、電源電線巻取機構の内部では、電源電線が密に
巻かれた状態にあるため、自己発熱が相互に干渉し、通
常よりも温度上昇が顕著になる。また、前述のように炊
飯時に鍋の温度が低下しやすい状況にあると、鍋の外方
から周囲空間に放散した熱が電源電線巻取機構に影響を
与え、電源電線の温度上昇が一層顕著になる。このた
め、通常1000W程度の加熱量を有する炊飯器では、導体
断面積が1.25mmの電源電線を使用しているが、前記
温度上昇が使用する電源電線の被覆の耐熱温度以上にな
る場合には、導体断面積が2.00mmのものに変えるな
どして、何らかの温度上昇の抑制を図らざるを得なかっ
た。
【0006】さらに、鍋の外方に加熱コイルを備え、こ
の加熱コイルに高周波電流を供給することにより、鍋の
磁性金属材料を発熱させることで鍋を加熱するととも
に、鍋の外方に別の電熱式ヒータを備え、この電熱式ヒ
ータにより保温時に鍋を保温加熱する構成の炊飯器にお
いては、加熱コイルや電熱式ヒータの発熱により、炊飯
器の本体外殻温度を上昇させることになる。また、発熱
した鍋の外面から周囲空間への放熱により、本体外殻の
温度はさらに上昇する。このため、炊飯時や保温時など
の使用時における本体外殻の温度上昇の抑制は、使用中
の安全性と共に、鍋加熱の効率を向上させる上で重要な
課題の一つとなっている。また、本体外殻の温度上昇
は、本体を大型化すれば低減できるが、根本的に温度上
昇を抑制できれば、本体の小形化も図ることができる。
【0007】そこで、本発明は上記問題点に鑑み、鍋の
温度低下を抑制して加熱ムラの改善を図るとともに、二
次的に消費電力量の低減効果も得られる炊飯器を提供す
ることを共通の基本的な目的とし、鍋周囲の保温性を向
上し、また冷却手段による鍋収容部の部分的な冷えを防
止して、加熱ムラの少ない炊飯を行なうことを第1の目
的とする。また、炊飯時や保温時における加熱ムラの抑
制や、消費電力量の低減を図る他に、電源電線巻取機構
内部の電源電線の温度上昇を低減することを第2の目的
とする。また、炊飯時や保温時における加熱ムラの抑制
や、消費電力量の低減を図る他に、基板の温度上昇を抑
制して、製品の信頼性を高めることを第3の目的とす
る。さらに、炊飯時や保温時における加熱ムラの抑制
や、消費電力量の低減を図る他に、本体外殻の温度上昇
を抑制して、本体外殻の小形化を図ることを第4の目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
炊飯器は、前記第1の目的をも達成するために、鍋を電
磁誘導加熱する加熱手段を有し、前記鍋を収容する鍋収
容部と該鍋との間に第1の空間を形成し、前記鍋収容部
の外側に該鍋収容部を覆う壁部を設け、前記鍋収容部と
前記壁部との間に第2の空間を形成し、前記壁部の外側
に前記加熱手段の一要素であるインバータ回路などを備
えた回路基板を冷却する冷却手段を設けたものである。
【0009】この請求項1の構成によれば、鍋の外面を
覆う二重の空間により、鍋の外面周囲の断熱保温性が向
上して、炊飯時や保温時に一時的に鍋への加熱を停止し
ても、鍋の温度が低下しにくくなる。また、加熱手段に
て鍋を電磁誘導加熱する際に、冷却手段からの冷却風が
鍋収容部側に送り出されても、鍋の外面を覆う二重の空
間により、鍋収容部の部分的な冷えは防止され、炊飯時
や保温時の加熱ムラが低減する効果が得られる。これに
より、鍋の温度低下を抑制して加熱ムラの改善が図れる
とともに、鍋の保温性が高まることで、二次的に消費電
力量の低減効果が得られる。また、鍋の周囲の保温性を
向上し、また冷却手段による鍋収容部の部分的な冷えを
防止して、加熱ムラの少ない炊飯を行なえる。
【0010】本発明の請求項2記載の炊飯器は、前記第
2の目的をも達成するために、鍋を電磁誘導加熱する加
熱手段を有し、前記鍋を収容する鍋収容部と該鍋との間
に第1の空間を形成し、前記鍋収容部の外側に該鍋収容
部を覆う壁部を設け、前記鍋収容部と前記壁部との間に
第2の空間を形成し、前記壁部と本体外殻との間に第3
の空間を形成し、この第3の空間の外側に前記加熱手段
への電源供給用の電源電線を収容した電源電線巻取機構
を設けたものである。
【0011】この請求項2の構成によれば、鍋の外面を
覆う三重の空間により、鍋の外面周囲の断熱保温性は一
層向上し、炊飯時や保温時に一時的に鍋への加熱を停止
しても、鍋の温度はさらに低下しにくくなる。このた
め、鍋の温度低下を抑制して加熱ムラの改善が図れると
ともに、鍋の保温性が高まることで、二次的に消費電力
量の低減効果が得られる。また、この三重の空間によ
り、炊飯時に高温となる鍋からの輻射熱の影響を受けな
いことになり、これに起因する電源電線巻取機構内部の
電源電線の温度上昇が低減される。
【0012】本発明の請求項3記載の炊飯器は、前記第
3の目的をも達成するために、鍋を電磁誘導加熱する加
熱手段を有し、前記鍋を収容する鍋収容部と該鍋との間
に第1の空間を形成し、前記鍋収容部の外側に該鍋収容
部を覆う壁部を設け、前記鍋収容部と前記壁部との間に
第2の空間を形成し、この第2の空間の外側に制御を受
けやすい制御回路部品を備えた基板を設けたものであ
る。
【0013】この請求項3の構成によれば、鍋の外面を
覆う二重の空間により、鍋の外面周囲の断熱保温性が向
上して、炊飯時や保温時に一時的に鍋への加熱を停止し
ても、鍋4の温度が低下しにくくなる。このため、鍋の
温度低下を抑制して加熱ムラの改善が図れるとともに、
鍋の保温性が高まることで、二次的に消費電力量の低減
効果が得られる。また、この二重の空間により、鍋の外
側周囲は、炊飯時に高温となる鍋からの輻射熱の影響を
受けにくくなるため、基板に対する熱影響が低減して、
その温度上昇を抑制することができる。このため、長時
間の使用で制御回路部品の故障が少ない信頼性の高い製
品を提供できる。
【0014】本発明の請求項4記載の炊飯器は、前記第
3の目的をも達成するために、鍋を電磁誘導加熱する加
熱手段を有し、前記鍋の外面に中空部を有する微細な粉
末を備え、前記鍋の外側に制御を受けやすい制御回路部
品を備えた基板を設けたものである。
【0015】この請求項4の構成によれば、鍋の外面に
備えた中空部を有する粉末により、鍋の外面周囲の断熱
保温性が向上して、炊飯時や保温時に一時的に鍋への加
熱を停止しても、鍋の温度が低下しにくくなる。このた
め、鍋の温度低下を抑制して加熱ムラの改善が図れると
ともに、鍋の保温性が高まることで、二次的に消費電力
量の低減効果が得られる。また、この中空部を有する粉
末により、鍋の外側周囲は、炊飯時に高温となる鍋から
の輻射熱の影響を受けにくくなるため、基板に対する熱
影響が低減して、その温度上昇を抑制することができ
る。このため、長時間の使用で制御回路部品の故障が少
ない信頼性の高い製品を提供できる。
【0016】本発明の請求項5記載の炊飯器は、前記請
求項4の構成に加えて、前記粉末を耐熱性の高い塗料に
含有し、この塗料を前記鍋の外面に塗装して被覆したも
のである。
【0017】この請求項5の構成によれば、粉末が塗料
に含有されることで、ピンホールや微細な隙間のない滑
らかな表面になる。したがって、塗料を鍋の外面に塗装
すれば、使用時に水が染み込んだり、汚れがこびりつい
たりすることがなく、使用上支障のない状態で、鍋の外
面に断熱性の高い空間による空気層を形成できる。
【0018】本発明の請求項6記載の炊飯器は、前記第
3の目的をも達成するために、鍋を電磁誘導加熱する加
熱手段と、前記鍋を収容する鍋収容部とを有し、前記鍋
と前記鍋収容部との間に隙間が10mm以下の第1の空間
を形成し、前記鍋の外面に中空部を有する微細な粉末を
備え、前記鍋収容部の外側に制御を受けやすい制御回路
部品を備えた基板を設けたものである。
【0019】この請求項6の構成によれば、鍋の外面に
備えた空間を有する粉末に加えて、鍋と鍋収容部との間
に形成した第1の空間により、鍋の外面周囲の断熱保温
性が一層向上して、炊飯時や保温時に一時的に鍋への加
熱を停止しても、鍋の温度がさらに低下しにくくなる。
このため、鍋の温度低下を抑制して加熱ムラの改善が図
れるとともに、鍋の保温性が高まることで、二次的に消
費電力量の低減効果が得られる。また、中空部を有する
粉末により、鍋の外側周囲は、炊飯時に高温となる鍋か
らの輻射熱の影響を受けにくくなるため、基板に対する
熱影響が低減して、その温度上昇を抑制できる。さら
に、鍋と鍋収容部との間にある第1の空間によって、鍋
収容部の外方への輻射熱が抑制されるので、基板の温度
上昇抑制効果がさらに高まる。この際、第1の空間が10
mm以下であれば、第1の空間自体の断熱効果が薄くな
ることはなく、粉末と第1の空間とによる断熱効果が相
乗的に得られる。これにより、長時間の使用で制御回路
部品の故障が少ない信頼性の高い製品を提供できる。
【0020】本発明の請求項7記載の炊飯器は、前記請
求項6の構成に加えて、前記鍋収容部の外側に、該鍋収
容部との隙間が10mm以下の第2の空間を有して、前記
鍋収容部を覆う壁部を設けたものである。
【0021】この請求項7の構成によれば、鍋の外面に
形成した中空部を有する微細な粉末と、鍋と鍋収容部と
の間にある第1の空間と、鍋収容部と壁部との間にある
第2の空間とにより、鍋の外面周囲は三重の空間が形成
される。よって、基板の温度上昇抑制効果が一層顕著に
なり、より制御回路部品の故障が少ない信頼性の高い製
品を提供できる。また、第2の空間は10mm以下に形成
されるので、第2空間自体の断熱効果は薄くならない。
【0022】本発明の請求項8記載の炊飯器は、前記第
4の目的をも達成するために、炊飯時と保温時に鍋を電
磁誘導加熱する加熱手段を有し、前記鍋の外面中と、前
記鍋とこの鍋を収容する鍋収容部との間と、前記鍋収容
部とこの鍋収容部の外周囲を覆う壁部との間と、前記壁
部と本体外殻との間の各々に空気層を形成したものであ
る。
【0023】この請求項8の構成によれば、鍋の外面周
囲に4重の空気断熱層が形成されるので、鍋の外面周囲
の断熱保温性が向上して、炊飯時や保温時に一時的に鍋
への加熱を停止しても、鍋の温度が低下しにくくなる。
このため、鍋の温度低下を抑制して加熱ムラの改善が図
れるとともに、鍋の保温性が高まることで、二次的に消
費電力量の低減効果が得られる。また、この4重の空気
断熱層により、本体外殻は炊飯時に高温となる鍋からの
輻射熱の影響を殆ど受けなくなる。このため、本体外殻
に対する熱影響が低減して、その温度上昇を抑制するこ
とができ、本体外殻の小形化を図ることが可能になる。
【0024】また、請求項9記載の炊飯器は、前記請求
項8の構成に加えて、前記鍋収容部とこの鍋収容部の外
周囲を覆う壁部との間に、前記加熱手段の一要素をなし
前記鍋を加熱する加熱コイルを配置したものである。
【0025】この請求項9の構成によれば、鍋収容部と
壁部との間に形成される空気層は、加熱コイルの発熱に
より保温され、これより外側への放熱が抑制される。こ
れによって、鍋加熱用だけでなく、鍋の外周囲の保温性
を一層向上できる。
【0026】
【発明の実施形態】以下、本発明の保温機能を兼用する
炊飯器の一実施例について、図1〜図4を参照しながら
説明する。炊飯器の全体断面図を示す図1において、1
は本体、2はこの本体1の外殻(本体外殻)1Aをなす
外枠で、外枠2の開口した底部下端には、底板3が嵌合
し固定されている。また、外枠2の内部には、鍋4を着
脱可能に収容する有底筒状の鍋収容部5が配設される。
鍋収容部5の側面を構成する鍋収容壁6は、この鍋収容
部5の上部を形成する外枠2と一体に形成される。外枠
2の材料は、ポリプロピレンなどの電気絶縁物であり、
外観が光沢を有し、しかも、電気用品取締法に定めるボ
ールプレッシャー温度が140 ℃以上の材料から選定した
ものを使用している。一方、外枠2とは別部品であっ
て、鍋収容部5の底部を形成するコイルベース7は、例
えばポリエチレンテレフタレートにガラス繊維を含有し
た材料などの電気絶縁物からなり、難燃性を有し、電気
用品取締法に定める電気絶縁物の使用温度の上限が120
℃以上の材料から選定したものを使用している。そし
て、炊飯時において米や水などの被炊飯物を収容し、保
温時においてご飯などの被保温物を収容する有底筒状の
前記鍋4が、鍋収容部5の内部に挿脱自在に収容され
る。
【0027】図2にも示すように、鍋4は、アルミニウ
ムやマグネシウム、またアルミニウム合金やマグネシウ
ム合金などの、熱伝導性の良い材料から選定した材料を
主材料として、鍋母体11を形成している。鍋母体11は、
ダイキャストや溶湯鍛造製法により形成され、成形時に
おいて、鍋母体11の底面と側面下部に、フェライト系ス
テンレスなどの磁性金属材料から選定した材料を所定の
皿形状に成形した発熱体12を接合してある。これに代わ
り、予め熱伝導性の良好な材料と磁性金属材料を接合し
たクラッド材などの板をプレスして、所定の鍋4の形状
に形成してもよい。
【0028】発熱体12の内面には、PTFE樹脂などの
フッ素系塗料からなるプライマーコート層13がコーティ
ング(塗装)形成される。さらに、このプライマーコー
ト層13の内面すなわち鍋4の内面には、鍋4のご飯に対
する非粘着性を向上させ、かつ、鍋4の外観性を改善す
るために、PFA樹脂などのフッ素系塗料からなる鍋内
面層14がコーティング形成される。一方、鍋4の発熱体
12を含む外面には、複数の独立した中空部に相当する空
間15から成る断熱層16がコーティング形成される。この
断熱層16は、シリコーン樹脂やフッ素樹脂を主体とした
塗料17に、平均粒径が10〜100 μm程度のガラスまたは
アルミナなどのセラミックスから選定した微細で耐熱性
の高い硬質の中空部材たる粉末18を、重量比で10〜40%
含有させたものであり、膜厚が50〜200 μm程度にコー
ティングが施されている。粉末18の内部には、前記空間
15が閉塞状態で設けられており、この粉末18の内部を中
空化することで、低比重および低熱伝導率の断熱作用向
上の特性を得る構成になっている。粉末18は塗料17中に
分散積層しており、複数の空間15が塗装17中に形成され
ることで、断熱作用の向上が図れることになる。なお、
粉末18の粒径や材質,塗料17の種類,塗料17に含有する
粉末18の量,塗装17の塗膜厚さなどは、これに限定され
るものではなく、鍋4の外観と断熱特性および製造性な
どを考慮して適宜選定すればよい。この断熱層16を鍋4
の外面に形成した後、例えばシリコーン系塗料からなる
鍋外面層19がコーティング形成される。
【0029】鍋4の上部には、水平方向外側に延出した
フランジ部21が形成されており、フランジ部21の下面を
鍋収容部5の上端部に載置することにより、鍋収容部5
の内部にて鍋4を吊設状態に収容する構成となってい
る。このとき、鍋4の外面と鍋収容部5の内面との間に
は、10mm以下、好ましくは1〜6mm程度の空気層すな
わち隙間22が形成され、第1の空間として鍋4の保温性
を高める構成になっている。この隙間22は密閉した構造
が理想であるが、鍋4の外面に水が付着した場合、炊飯
時に水が内部にこもらずに外へ放出されるように、鍋4
の載置部において多少の隙間を形成するほうが、実用面
を考慮すると好ましい。
【0030】25は、コイルベース7の底部中央に設けら
れた鍋温度検出手段たる鍋温度センサである。この鍋温
度センサ25は、通常の炊飯器では鍋4ひいては鍋4内の
被炊飯物または被保温物の温度を検出するために設けら
れており、図示しないコイルスプリングにより、鍋4の
外面底部に弾性的に押圧接触している。しかし、断熱性
の高い断熱層16を鍋4の外面に施した状態では、鍋4の
温度を精度よく検出することは困難になる。そこで、鍋
温度センサ25の接する部分は前記塗料17の塗装を行なわ
ずに、他の部分で一回目の塗料17の塗装を行ない、さら
に粉末18を含有しない塗料で、一回目の塗装を行なわな
かった部分も含めて2回目の塗装を行ない、鍋4の外面
全体に鍋外面層19を形成する。こうすることで、鍋4の
収容時に鍋温度センサ25が断熱層16に接触しない構成と
し、温度検出精度の悪化を防止することが可能になる。
なお、一回目の塗料17の塗装時には、鍋温度センサ25の
接触部をマスキングして塗装する必要があるが、本実施
例のように、鍋4の外底面の中央部に鍋温度センサ25の
接触部を示す凸部26を意図的に設ければ、1回目の塗装
時において、この凸部26に板(図示せず)などの隠蔽部
材を置くだけでよく、位置合わせなどを行なう必要がな
くなって製造性が向上する。
【0031】30は、コイルベース7の外面に設けられた
加熱手段31の一要素である加熱コイルである。この加熱
コイル30は、炊飯と保温にて兼用して鍋4を電磁誘導加
熱するものであり、発熱体12に対向する状態で、鍋4の
底面と側面下部に対向する位置に設けられる。なお、鍋
4の底面のみ、あるいは、鍋4の側面の複数箇所に対向
する状態に、加熱コイル30を設けてもよい。前記鍋収容
壁6の外方すなわち鍋収容部5の外側には、1〜9mmの
隙間、好ましくは1〜5mmの隙間を有する側面空間32を
介在して、鍋収容部5を覆う壁部としての胴断熱壁33が
設けられる。この胴断熱壁33は、前記鍋収容壁6と同様
に外枠2と一体に形成され、その材厚は0.8 〜3.0 mmに
形成される。したがって、鍋収容壁6や胴断熱壁33は、
外枠2と同一材料にて、プラスチックの射出成形時に同
時に形成される合理的な製造性を有する構成となってい
る。
【0032】コイルベース7の外方には、1〜9mmの隙
間、好ましくは1〜5mmの隙間を有する底面空間34を介
在して、前記胴断熱壁33とともに鍋収容部5を覆う壁部
を形成するコイルカバー35が設けられる。但し、底面空
間34の前記加熱コイル30を配置した箇所は、加熱コイル
30の厚さ以上の隙間を有している。コイルカバー35の材
料は、コイルベース7と同様に、ポリエチレンテレフタ
レートにガラス繊維を含有した材料などの電気絶縁物で
あって、難燃性を有し、電気用品取締法に定める電気絶
縁物の使用温度の上限が120 ℃以上の材料から選定した
ものを使用している。また、コイルカバー35の材厚は、
1.2 〜3.5 mmに形成される。そして、コイルカバー35に
てコイルベース7の底部を覆うと、鍋収容壁6の下端に
ある隙間が略遮蔽され、鍋収容部5の外底面と外側面
に、各々側面空間32と底面空間34が第2の空間として連
通形成される構成になっている。なお、この側面空間32
および底面空間34は、完全に密閉された空間であること
が望ましいが、各部材の嵌合部や、加熱コイル30のリー
ド線(図示せず)の引出口や、鍋温度センサ25を装着す
る部分など、多少の隙間があっても構わない。また、加
熱コイル30は螺旋状をなし、コイルベース7の外面にシ
リコーン接着剤などにて部分的に接着固定され、コイル
カバー35にてさらに下方から覆って落下しない構造にな
っている。したがって、加熱コイル30は、コイルベース
7とコイルカバー35との隙間すなわち底面空間34に配置
される構成となる。また、落下防止や振動防止のために
は、加熱コイル30を設けた部分のコイルベース7とコイ
ルカバー35との隙間は、形成しないことが好ましい。コ
イルカバー35の外側には、加熱コイル30からの磁束の漏
れを防止するフェライト部材36が装着される。
【0033】前記側面空間32および底面空間34からなる
第2の空間の外側には、本体1の周囲を形成する外枠2
と、本体1の底部を形成する底板3が設けられており、
壁部をなす胴断熱壁33およびコイルカバー35の外側と、
外枠2および底板3からなる本体外殻1Aの内側との間
に形成した第3の空間38には、熱影響を受けやすく、制
御を受けやすい制御回路部品を備えた基板たる加熱基板
41が設けられる。この加熱基板41は、前記加熱コイル30
とともに鍋4を電磁誘導加熱する加熱手段31を構成し、
いずれも加熱コイル30の制御回路である加熱基板ユニッ
ト42と発熱部品であるスイッチング素子43が搭載され
る。加熱基板ユニット42は、加熱手段31の一要素であっ
て、加熱コイル30に所定の高周波電流を供給するインバ
ータ回路などを備え、加熱コイル30に所定の高周波電流
を供給するものである。そして、この高周波電流の供給
により、加熱コイル30に磁界が発生することで、鍋4の
発熱体12を電磁誘導加熱にて発熱させて、鍋4を加熱す
る構成は、従来周知の電磁誘導加熱式の炊飯器と同一で
ある。また、高周波電流を発生させるスイッチング素子
43と加熱基板41の間には、スイッチング素子43を冷却す
るために、下方に向けて多数のフィン44を形成した放熱
板45が、熱的に密着した状態で取り付けられる。フィン
44の下側に位置する底板3の通気口46には、この通気口
46から外気を導入して、加熱基板41側に送風する冷却フ
ァン47が、加熱基板41を冷却する冷却手段として設けら
れている。
【0034】48は、前記第3の空間38の外側にあって、
底板3の外底部に設けられた電源電線巻取機構に相当す
るコードリールである。このコードリール48は、加熱手
段31たる加熱基板41に電源を供給する電源電線49が巻取
可能に収容されている。電源電線49は、コードリール48
の内部において螺旋状に巻かれた状態になっており、図
示しないゼンマイバネの弾性力を利用して、電源電線49
の先端に装着したプラグ50を手で持って引き出した後、
自動的に巻き取られる構造になっている。
【0035】第2の空間である側面空間32および底面空
間34の外側には、前記加熱基板41の他に、熱影響を受け
やすく、制御を受けやすい制御回路部品を備えた基板51
が設けられる。この基板51には、後述する蓋ヒータ72の
制御回路などを備えた電源ユニット52や、制御用のマイ
クロコンピュータ(以下、マイコンと称する)101 と、
LCDやLEDなどの表示手段108 と、各種スイッチか
らなる操作手段102 とを備えた表示操作ユニット53が、
外枠2の前面に装着された操作パネル54に対向して設け
られる。
【0036】61は、鍋4の上部開口部を直接覆う蓋体で
ある。蓋体61は、ポリプロピレンなどのプラスチック樹
脂材料からなり、蓋体61の外表面を形成する外蓋62と、
蓋体62の下部外周にあって、鍋4の上部開口部に対向し
ない部分を形成し、外蓋62の下部外周に嵌合させたポリ
プロピレンなどのプラスチック樹脂材料からなる外蓋カ
バー63と、アルミニウムなどの熱伝導性に優れた部材か
らなり、蓋体61の下面の鍋4の上部開口部に対向する部
分を形成する下面部材64とにより概ね構成される。下面
部材64の外周部には、図示しないねじを介して外蓋カバ
ー63に取付け固定されるフランジ状の固定部65が形成さ
れると共に、それ以外の部分には、中央に孔66を設けた
基部67が形成される。この基部67の下面は、蓋体61を開
けた時の外観性および清掃性を良好に維持するために、
凹部68を除いてねじなどが露出しない平坦状に形成され
る。また、基部67の上面には、円環状の溝69が形成され
る。これらの凹部68や溝69は、下面部材64の外周部にあ
る固定部65の温度上昇を抑制するために設けられてい
る。
【0037】下面部材64の上面すなわち裏面には、この
下面部材64の温度を検出する蓋温度検出手段としての蓋
温度センサ71と、結露防止のために炊飯時と保温時に下
面部材64を加熱する蓋加熱手段たる蓋ヒータ72が各々が
設けられる。そして、蓋温度センサ71からの温度情報を
受けて、蓋ヒータ72を通断電制御しながら、蓋体61の特
に下面部材64の温度管理を行なうように構成している。
【0038】蓋体61の内部には、下面部材64からの熱を
遮断する蓋下面遮熱板73が、下面部材64の裏面を覆うよ
うに設けられる。また、外蓋62の内側にも、別の外蓋遮
熱板74が設けられる。外蓋カバー63と下面部材64との間
には、環状の弾性体からなり、蓋体61を閉塞した際に、
その下部が鍋4の上面に密着する蓋パッキン75が配設さ
れる。蓋体61は、本体1の一側に軸支され、軸支部たる
ヒンジ76には、蓋体61を常時開く方向に付勢するばね
(図示せず)が配設される。そして、ヒンジ76の反対側
にある蓋体61の係止用のクランプボタン77を解除する
と、自動的に蓋体61が開く構成となっている。
【0039】前記外蓋62の上面には、鍋4側に陥没した
凹部81が設けられる。凹部81の中央に対応した前記下面
部材64の孔66は、蒸気口82の下部を形成する蒸気筒83を
装着するものであって、孔66の周囲に位置する凹部81の
底部裏側と、下面部材64の裏面との間は、シリコーンゴ
ム製の蒸気口パッキン84でシールされる。蒸気口82は、
いずれも耐蒸気性に優れた例えばポリプロピレン樹脂か
らなる蒸気口キャップ85と蒸気口ケース86とにより構成
され、前記蒸気口パッキン84に係合,離脱して、凹部81
の開口した外側より着脱自在に装着される。蒸気口キャ
ップ85は蒸気口ケース86の上部開口部に着脱自在に設け
られ、その上面部には複数の蒸気放出孔87が形成され
る。また、この蒸気口キャップ85の中央部には、下方へ
垂下する筒壁部88が形成される。この筒壁部88のテーパ
ー状に形成された下端は、前記蒸気筒83の上端部外周側
に小さな隙間89を介して対向しているとともに、筒壁部
88の側面上部には、複数の蒸気通路90が開口形成され
る。さらに、筒壁部88の上部には、この筒壁部88の上部
開口部を閉じる調圧弁91が取り付けられる。この調圧弁
91は、その下側に形成された複数の係止爪92が前記各蒸
気通路90に係合することにより、筒壁部88に対して抜け
止めされている。そして、蒸気口82内において、前記蒸
気筒83の上方で、筒壁部88および調圧弁91により囲まれ
た空間が第1の調圧室93をなしており、筒壁部88および
調圧弁91の外周側の空間が第2の調圧室94をなしてい
る。なお、95は、蒸気筒83の根元部に開口形成されたお
ねば戻し孔である。
【0040】そして、炊飯中に鍋4内に発生した蒸気
は、閉じた蓋体61の蒸気口82から外部に排出される。す
なわち、鍋4内の蒸気は、吹き上がるおねば(澱粉の煮
汁)などの水分とともに、まず蒸気口ケース86の蒸気筒
83内を上昇して、この蒸気筒83の上部開口部の周囲にあ
る第1の調圧室93に吹き出す。ここで、水分と蒸気とが
互いに分離され、蒸気は蒸気通路90からその周囲の第2
の調圧室94の上部へ排出され、さらに、ここから蒸気口
キャップ85の蒸気放出孔87を通って蒸気口72の外部に放
出される。一方、蒸気と分離された水分は、隙間89を通
って第2の調圧室94の下部へ落下する。このように、第
1の調圧室93の内部で上記と水分が分離されることによ
り、水分が蒸気口82の上面にある蒸気放出孔87から吹き
こぼれる現象が抑制される。そして、第2の調圧室94内
の下部に溜まった水分は、鍋4内からおねば戻し孔96を
通って第2の調圧室94に入る蒸気により加熱されること
により、第2の調圧室94の内部で煮沸することがある
が、この煮沸により発生した蒸気は、蒸気放出孔87から
外へ放出される。炊飯が終了し、むらしになって蒸気の
発生が殆どなくなると、第2の調圧室94内に溜まった水
分は、おねば戻し孔95を通って鍋4の内部に戻り、回収
される。
【0041】次に、電気的な構成を図3に基づき説明す
ると、101 はマイクロコンピュータ(以下、マイコンと
称する。)であって、これはいずれも図示しないが、周
知のマイクロプロセッサを構成する制御装置および演算
装置の他に、計時装置,ROMやRAMなどの記憶装
置,および入出力装置を備えて構成される。そして、前
記表示操作ユニット53の操作手段102 からの各操作信号
と、鍋温度センサ25および蓋温度センサ71から各温度検
出信号をマイコン101 が入力し、それに基づいて、加熱
基板ユニット42を構成するIH駆動回路103 および高周
波電流発生手段104 を介して、加熱コイル30の出力であ
る加熱量と、加熱コイル30の通断電時間とを制御すると
共に、ヒータ駆動回路105 および通断電手段106 を介し
て蓋ヒータ72の通断電を制御し、さらに、表示手段駆動
回路107 を介して、表示操作ユニット53の表示手段108
の表示動作を制御するように構成している。前記マイコ
ン101 は、それ自身が保有するプログラムの制御シーケ
ンスとして、鍋4内の被炊飯物を炊き上げる通常の炊飯
動作を行なう炊飯制御手段111 と、鍋4内の被保温物を
所定温度に保温する保温制御手段112 を備えている。こ
の炊飯制御手段111 と保温制御手段112 の動作について
は、後程詳述する。
【0042】つぎに、炊飯時および保温時の加熱制御に
ついて、図4のグラフを参照しながら説明する。なお、
同図の上段の実線のグラフは鍋温度センサ25の温度を示
しており、同図の上段の点線のグラフは蓋温度センサ71
の温度を示している。また、同図の中段のグラフは加熱
コイル30の通断電のタイミングおよび出力を示してお
り、同図の下段のグラフは蓋ヒータ72の通断電のタイミ
ングおよび出力を示している。そして、同図の中段およ
び下段のグラフにおいて、ハッチングを付してある部分
が通電時期を示している。炊飯行程においては、ひたし
炊き行程と沸騰加熱行程と沸騰継続加熱行程と炊き上げ
行程とむらし行程とが順次行なわれる。以下、これらの
行程の制御に付いて説明するが、具体的に例示している
数値や時間は、炊飯コースや製品などに応じて変わる。
【0043】炊飯制御手段111 による炊飯を開始する
と、最初に鍋4内の米の吸水を促進するひたし炊き行程
が行なわれる。このひたし炊き行程は、鍋4の誘導加熱
の出力を比較的低くして、鍋4内の水温を30〜55℃に10
〜20分保持するものである。その後の沸騰加熱行程で
は、鍋4内の水が沸騰するまで、加熱コイル30を最大加
熱量の出力1300Wにて連続加熱を行なう。鍋4内の水の
沸騰を鍋温度センサ25が検出すると、沸騰継続加熱行程
に移行し、加熱コイル30の加熱出力を1000Wに落とすと
ともに、10秒オフと30秒オンの通断電サイクルの繰り返
しにて加熱コイル30を通断電し、鍋4への加熱(鍋加
熱)を断続的に行って、鍋4の平均加熱量を低減しつつ
沸騰を継続する。そして、3〜7分経過して、鍋4内の
水がほぼ無くなった頃合に、加熱コイル30の出力を再び
1300Wにし、10秒オフと10秒オンの通断電サイクルの繰
り返しにて加熱コイル30を通断電する炊き上げ行程を行
なう。鍋4の温度上昇が所定値に達すると、この炊き上
げ行程は終了し、むらし行程に移行する。むらし中は、
鍋4内のご飯の温度が98〜100 ℃の高温を10〜15分保持
するように、鍋4の誘導加熱の出力を比較的低くして、
鍋温度センサ25の検出温度に応じて断続的に加熱を行な
う。
【0044】そして、所定時間のむらしが終了すると、
それまでの炊飯制御手段111 による炊飯に代わって、保
温制御手段112 による保温を行なう。この保温行程で
は、鍋温度センサ25の検出温度に応じて低い加熱量で加
熱が行なわれ、鍋4内のご飯の温度を70〜76℃に保持す
るように温度調節しながら、鍋加熱を断続的に行なう。
保温加熱は、加熱コイル30の出力を400 Wに低減し、0.
5 秒オンと5秒オフの通断電サイクルの繰り返しにて加
熱コイル30を通断電し、鍋4の温度が71℃以上の場合に
は0.5 秒の通電(オン)を省略して5秒オフにし、鍋4
の温度が71℃未満の場合には、0.5 秒の通電を実行し
て、鍋4の温度を71℃に保持する構成になっている。な
お、保温中は鍋4への加熱量が少ないこともあり、ま
た、騒音防止のために、冷却ファン47による加熱基板41
および基板51の冷却は行なわない。
【0045】以上のように本実施例では、鍋4を電磁誘
導加熱する加熱手段31を有し、鍋を収容する鍋収容部5
と鍋4との間に第1の空間である隙間22を形成し、鍋収
容部5の外側に、この鍋収容部5を覆う壁部としての胴
断熱壁33およびコイルカバー35を設け、鍋収容部5と胴
断熱壁33およびコイルカバー35との間に、第2の空間で
ある側面空間32と底面空間34を形成し、さらに、胴断熱
壁33およびコイルカバー35からなる壁部の外側に、加熱
手段31の一要素であるインバータ回路などを備えた回路
基板である加熱基板41を冷却する冷却手段としての冷却
ファン47を設けて構成される。このようにすると、鍋4
の外面を覆う二重の空間により、鍋4の外面周囲の断熱
保温性が向上して、炊飯時や保温時に一時的に鍋4への
加熱を停止しても、鍋4の温度が低下しにくくなる。ま
た、加熱手段31にて鍋4を電磁誘導加熱する際に、冷却
ファン47からの冷却風が鍋収容部5側に送り出されて
も、前記鍋4の外面を覆う二重の空間により、鍋収容部
5の部分的な冷えは防止され、炊飯時や保温時の加熱ム
ラが低減する効果が得られる。これにより、鍋4の温度
低下を抑制して加熱ムラの改善が図れるとともに、鍋4
の保温性が高まることで、二次的に消費電力量の低減効
果が得られる。また、鍋4の周囲の保温性を向上し、ま
た冷却ファン47による鍋収容部5の部分的な冷えを防止
して、加熱ムラの少ない炊飯を行なうことが可能にな
る。
【0046】また、本実施例では、前記第1の空間であ
る隙間22と、第2の空間である側面空間32および底面空
間34に加えて、壁部に相当する胴断熱壁33およびコイル
カバー35と本体外殻1Aとの間に第3の空間38を形成
し、この第3の空間38の外側に、加熱手段31への電源供
給用の電源電線を収容した電源電線巻取機構たるコード
リール48を設けている。このようにすると、鍋4の外面
を覆う三重の空間により、鍋4の外面周囲の断熱保温性
は一層向上し、炊飯時や保温時に一時的に鍋4への加熱
を停止しても、鍋4の温度はさらに低下しにくくなる。
このため、鍋4の温度低下を抑制して加熱ムラの改善が
図れるとともに、鍋4の保温性が高まることで、二次的
に消費電力量の低減効果が得られる。また、この三重の
空間により、鍋収容部と鍋との間と、鍋収容部と本体外
殻との間に各々空間を設け、これら2つの空間により断
熱された本体の外面に、コードリールを設ける従来構造
のものに比べて、炊飯時に高温となる鍋4からの輻射熱
の影響を受けないことになり、これに起因するコードリ
ール48内部の電源電線49の温度上昇が低減される。よっ
て、温度上昇の関係で電源電線49の導体断面積を大きく
する度合が少なくなり、従来よりもワンランク小さな導
体断面積の電源電線49を使用できるなどの経済性の改善
にもつながる。
【0047】また、本実施例では、前記第1の空間であ
る隙間22と、第2の空間である側面空間32および底面空
間34を備えた構成に加えて、側面空間32および底面空間
34の外側に、マイコン91などの制御回路部品を備えた基
板としての加熱基板41や基板51を設けている。なお、熱
影響を受けやすい回路部品とは、具体的には、炊飯や保
温の加熱調節や、表示およびタイマなどの各種制御を行
なうマイコン91の他に、ダイオードやコンデンサなどを
指し、熱によりその特性が製品の仕様に影響を及ぼす全
ての回路部品を指す。
【0048】このように構成すると、鍋4の外面を覆う
二重の空間により、鍋4の外面周囲の断熱保温性が向上
して、炊飯時や保温時に一時的に鍋4への加熱を停止し
ても、鍋4の温度が低下しにくくなる。このため、鍋4
の温度低下を抑制して加熱ムラの改善が図れるととも
に、鍋4の保温性が高まることで、二次的に消費電力量
の低減効果が得られる。また、この二重の空間により、
鍋4の外側周囲は、炊飯時に高温となる鍋4からの輻射
熱の影響を受けにくくなるため、加熱基板41や基板51に
対する熱影響が低減して、その温度上昇を抑制すること
ができる。このため、長時間の使用で制御回路部品の故
障が少ない信頼性の高い製品を提供できる。さらに、従
来よりもワンランク低い耐熱温度の制御回路部品を使用
できるなど、経済性の改善にもつながる。
【0049】また、本実施例では、鍋4を電磁誘導加熱
する加熱手段31を有し、鍋4の外面に中空部たる空間15
を有する微細な粉末18を備え、鍋4の外側に制御回路部
品を備えた基板としての加熱基板41や基板51を設けてい
る。このように構成すると、鍋4の外面に備えた空間15
を有する粉末18により、鍋4の外面周囲の断熱保温性が
向上して、炊飯時や保温時に一時的に鍋4への加熱を停
止しても、鍋4の温度が低下しにくくなる。このため、
鍋4の温度低下を抑制して加熱ムラの改善が図れるとと
もに、鍋4の保温性が高まることで、二次的に消費電力
量の低減効果が得られる。また、この空間15を有する粉
末18により、鍋4の外側周囲は、炊飯時に高温となる鍋
4からの輻射熱の影響を受けにくくなるため、加熱基板
41や基板51に対する熱影響が低減して、その温度上昇を
抑制することができる。このため、長時間の使用で制御
回路部品の故障が少ない信頼性の高い製品を提供でき
る。さらに、従来よりもワンランク低い耐熱温度の制御
回路部品を使用できるなど、経済性の改善にもつなが
る。
【0050】また、このような構成では、粉末18をシリ
コーンやフッ素樹脂などの耐熱性の高い塗料17に含有
し、この塗料17を鍋4の外面に塗装して、塗料17により
鍋4の外面を被覆するのが好ましい。このようにする
と、粉末18が塗料17に含有されることで、ピンホールや
微細な隙間のない滑らかな表面になる。したがって、塗
料17を鍋4の外面に塗装すれば、使用時に水が染み込ん
だり、汚れがこびりついたりすることがなく、使用上支
障のない状態で、鍋4の外面に断熱性の高い空間15によ
る空気層を形成できる。
【0051】本実施例では、鍋4を電磁誘導加熱する加
熱手段31と、鍋4を収容する鍋収容部5とを有し、鍋4
と鍋収容部5との間に隙間が10mm以下の第1の空間た
る隙間22を形成し、鍋4の外面に中空部たる空間15を有
する微細な粉末18を備え、鍋収容部5の外側に制御回路
部品を備えた基板としての加熱基板41や基板51を設けて
いる。
【0052】このように構成すると、鍋4の外面に備え
た空間15を有する粉末18に加えて、鍋4と鍋収容部5と
の間に形成した隙間22により、鍋4の外面周囲の断熱保
温性が一層向上して、炊飯時や保温時に一時的に鍋4へ
の加熱を停止しても、鍋4の温度がさらに低下しにくく
なる。このため、鍋4の温度低下を抑制して加熱ムラの
改善が図れるとともに、鍋4の保温性が高まることで、
二次的に消費電力量の低減効果が得られる。また、前記
空間15を有する粉末18により、鍋4の外側周囲は、炊飯
時に高温となる鍋4からの輻射熱の影響を受けにくくな
るため、加熱基板41や基板51に対する熱影響が低減し
て、その温度上昇を抑制できる。さらに、鍋4と鍋収容
部5との間にある隙間22によって、鍋収容部5の外方へ
の輻射熱が抑制されるので、加熱基板41や基板51の温度
上昇抑制効果がさらに高まる。なお、隙間22を10mm以
下としたのは、隙間22が10mmを越えて広くなり過ぎる
と、この隙間22自体の断熱効果が薄くなることに起因し
ている。したがって、隙間22が10mm以下であれば、粉末
18と隙間22とによる断熱効果が相乗的に得られ、結果的
に長時間の使用で制御回路部品の故障が少ない信頼性の
高い製品を提供できる。さらに、従来よりもワンランク
低い耐熱温度の制御回路部品を使用できるなど、経済性
の改善にもつながる。
【0053】なお、上記構成にあっては、隙間22を1mm
以上とすることが好ましい。その理由は、鍋4と鍋収容
部5との隙間が1mm未満になると、鍋4の着脱時に鍋4
が鍋収容部5に接して擦れやすくなり、使用性が悪化す
るからである。また、実用上隙間22による十分な断熱効
果を得るには、この隙間22を本実施例のように6mm以下
とするのが好ましい。
【0054】また、このような構成においては、鍋収容
部5の外側に、鍋収容部5との隙間が10mm以下の第2
の空間としての側面空間32および底面空間34を有して、
鍋収容部5を覆う壁部たる胴断熱壁33およびコイルカバ
ー35を設けるのが好ましい。このように構成すると、鍋
4の外面に形成した空間15を有する微細な粉末18と、鍋
4と鍋収容部5との間にある隙間22と、鍋収容部22と胴
断熱壁33およびコイルカバー35との間にある側面空間32
および底面空間34とにより、鍋4の外面周囲は三重の空
間が形成される。よって、加熱基板41や基板51の温度上
昇抑制効果が一層顕著になり、より制御回路部品の故障
が少ない信頼性の高い製品を提供できる。なお、第2の
空間たる側面空間32および底面空間34を10mm以下とし
たのは、これらの側面空間32および底面空間34が10mm
を越えて広くなり過ぎると、この側面空間32および底面
空間34自体の断熱効果が薄くなることに起因している。
【0055】また、本実施例では、炊飯時と保温時に鍋
4を電磁誘導加熱する加熱手段31を有し、鍋4の外面中
(空間15)と、鍋4とこの鍋4を収容する鍋収容部5と
の間(隙間22)と、鍋収容部4とこの鍋収容部4の外周
囲を覆う壁部たる胴断熱壁33およびコイルカバー35との
間(側面空間32および底面空間34)と、胴断熱壁33およ
びコイルカバー35と本体外殻1Aとの間(第3の空間3
8)の各々に空気層を形成している。
【0056】このように構成すると、発熱部である鍋4
の外面周囲に4重の空気断熱層が形成されることになる
ので、鍋4の外面周囲の断熱保温性が向上して、炊飯時
や保温時に一時的に鍋4への加熱を停止しても、鍋4の
温度が低下しにくくなる。このため、鍋4の温度低下を
抑制して加熱ムラの改善が図れるとともに、鍋4の保温
性が高まることで、二次的に消費電力量の低減効果が得
られる。また、この4重の空気断熱層により、本体外殻
1Aは炊飯時に高温となる鍋4からの輻射熱の影響を殆
ど受けなくなる。このため、本体外殻1Aに対する熱影
響が低減して、その温度上昇を抑制することができ、本
体外殻1Aの小形化を図ることが可能になる。
【0057】また、このような構成においては、鍋収容
部4とこの鍋収容部4の外周囲を覆う壁部たる胴断熱壁
33およびコイルカバー35との間に、加熱手段31の一要素
をなし鍋4を加熱する加熱コイル30を配置するのが好ま
しい。このようにすると、鍋収容部4と胴断熱壁33およ
びコイルカバー35との間に形成される空気層(側面空間
32および底面空間34)は、加熱コイル30の発熱により保
温され、これより外側への放熱が抑制される。これによ
って、鍋加熱用だけでなく、鍋4の外周囲の保温性を一
層向上できる。
【0058】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨の範囲において種々の変形実
施が可能である。
【0059】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の炊飯器は、鍋を
電磁誘導加熱する加熱手段を有し、前記鍋を収容する鍋
収容部と該鍋との間に第1の空間を形成し、前記鍋収容
部の外側に該鍋収容部を覆う壁部を設け、前記鍋収容部
と前記壁部との間に第2の空間を形成し、前記壁部の外
側に前記加熱手段の一要素であるインバータ回路などを
備えた回路基板を冷却する冷却手段を設けたものであ
り、鍋の温度低下を抑制して加熱ムラの改善を図るとと
もに、二次的に消費電力量の低減効果も得られる炊飯器
を提供できる。また、鍋周囲の保温性を向上し、また冷
却手段による鍋収容部の部分的な冷えを防止して、加熱
ムラの少ない炊飯を行なうことができる。
【0060】本発明の請求項2記載の炊飯器は、鍋を電
磁誘導加熱する加熱手段を有し、前記鍋を収容する鍋収
容部と該鍋との間に第1の空間を形成し、前記鍋収容部
の外側に該鍋収容部を覆う壁部を設け、前記鍋収容部と
前記壁部との間に第2の空間を形成し、前記壁部と本体
外殻との間に第3の空間を形成し、この第3の空間の外
側に前記加熱手段への電源供給用の電源電線を収容した
電源電線巻取機構を設けたものであり、鍋の温度低下を
抑制して加熱ムラの改善を図るとともに、二次的に消費
電力量の低減効果も得られる炊飯器を提供できる。ま
た、炊飯時や保温時における加熱ムラの抑制や、消費電
力量の低減を図る他に、電源電線巻取機構内部の電源電
線の温度上昇を低減できる。
【0061】本発明の請求項3記載の炊飯器は、鍋を電
磁誘導加熱する加熱手段を有し、前記鍋を収容する鍋収
容部と該鍋との間に第1の空間を形成し、前記鍋収容部
の外側に該鍋収容部を覆う壁部を設け、前記鍋収容部と
前記壁部との間に第2の空間を形成し、この第2の空間
の外側に制御を受けやすい制御回路部品を備えた基板を
設けたものであり、鍋の温度低下を抑制して加熱ムラの
改善を図るとともに、二次的に消費電力量の低減効果も
得られる炊飯器を提供できる。また、炊飯時や保温時に
おける加熱ムラの抑制や、消費電力量の低減を図る他
に、基板の温度上昇を抑制して、製品の信頼性を高める
ことができる。
【0062】本発明の請求項4記載の炊飯器は、鍋を電
磁誘導加熱する加熱手段を有し、前記鍋の外面に中空部
を有する微細な粉末を備え、前記鍋の外側に制御を受け
やすい制御回路部品を備えた基板を設けたものであり、
鍋の温度低下を抑制して加熱ムラの改善を図るととも
に、二次的に消費電力量の低減効果も得られる炊飯器を
提供できる。また、炊飯時や保温時における加熱ムラの
抑制や、消費電力量の低減を図る他に、基板の温度上昇
を抑制して、製品の信頼性を高めることができる。
【0063】本発明の請求項5記載の炊飯器は、前記請
求項4の構成に加えて、前記粉末を耐熱性の高い塗料に
含有し、この塗料を前記鍋の外面に塗装して被覆したも
のであり、請求項4の作用,効果のみならず、使用上支
障のない状態で、鍋の外面に断熱性の高い空間による空
気層を形成できる。
【0064】本発明の請求項6記載の炊飯器は、鍋を電
磁誘導加熱する加熱手段と、前記鍋を収容する鍋収容部
とを有し、前記鍋と前記鍋収容部との間に隙間が10mm
以下の第1の空間を形成し、前記鍋の外面に中空部を有
する微細な粉末を備え、前記鍋収容部の外側に制御を受
けやすい制御回路部品を備えた基板を設けたものであ
り、鍋の温度低下を抑制して加熱ムラの改善を図るとと
もに、二次的に消費電力量の低減効果も得られる炊飯器
を提供できる。また、炊飯時や保温時における加熱ムラ
の抑制や、消費電力量の低減を図る他に、基板の温度上
昇を抑制して、製品の信頼性を高めることができる。
【0065】本発明の請求項7記載の炊飯器は、前記請
求項6の構成に加えて、前記鍋収容部の外側に、該鍋収
容部との隙間が10mm以下の第2の空間を有して、前記
鍋収容部を覆う壁部を設けたものであり、請求項6の作
用,効果のみならず、回路基板の温度上昇抑制効果が一
層顕著になり、より回路部品の故障が少ない信頼性の高
い製品を提供できる。
【0066】本発明の請求項8記載の炊飯器は、炊飯時
と保温時に鍋を電磁誘導加熱する加熱手段を有し、前記
鍋の外面中と、前記鍋とこの鍋を収容する鍋収容部との
間と、前記鍋収容部とこの鍋収容部の外周囲を覆う壁部
との間と、前記壁部と本体外殻との間の各々に空気層を
形成したものであり、鍋の温度低下を抑制して加熱ムラ
の改善を図るとともに、二次的に消費電力量の低減効果
も得られる炊飯器を提供できる。また、炊飯時や保温時
における加熱ムラの抑制や、消費電力量の低減を図る他
に、本体外殻の温度上昇を抑制して、本体外殻の小形化
を図ることができる。
【0067】本発明の請求項9記載の炊飯器は、前記請
求項8の構成に加えて、前記鍋収容部とこの鍋収容部の
外周囲を覆う壁部との間に、前記加熱手段の一要素をな
し前記鍋を加熱する加熱コイルを配置したものであり、
請求項8の作用,効果のみならず、鍋加熱用だけでな
く、鍋の外周囲の保温性を一層向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を炊飯器の全体断面図であ
る。
【図2】同上鍋の拡大断面図である。
【図3】同上電気的構成を示すブロック図である。
【図4】同上加熱のタイミングと温度の計時変化を示す
グラフである。
【符号の説明】
1A 本体外殻 4 鍋 5 鍋収容部 15 空間(中空部,空気層) 17 塗料 18 粉末 22 隙間(第1の空間,空気層) 30 加熱コイル 31 加熱手段 32 側面空間(第2の空間,空気層) 33 胴断熱壁(壁部) 34 底面空間(第2の空間,空気層) 35 コイルカバー(壁部) 38 第3の空間(空気層) 41 加熱基板(基板) 47 冷却ファン(冷却手段) 48 コードリール(電源電線巻取機構) 49 電源電線 51 基板

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鍋を電磁誘導加熱する加熱手段を有し、
    前記鍋を収容する鍋収容部と該鍋との間に第1の空間を
    形成し、前記鍋収容部の外側に該鍋収容部を覆う壁部を
    設け、前記鍋収容部と前記壁部との間に第2の空間を形
    成し、前記壁部の外側に前記加熱手段の一要素であるイ
    ンバータ回路などを備えた回路基板を冷却する冷却手段
    を設けたことを特徴とする炊飯器。
  2. 【請求項2】 鍋を電磁誘導加熱する加熱手段を有し、
    前記鍋を収容する鍋収容部と該鍋との間に第1の空間を
    形成し、前記鍋収容部の外側に該鍋収容部を覆う壁部を
    設け、前記鍋収容部と前記壁部との間に第2の空間を形
    成し、前記壁部と本体外殻との間に第3の空間を形成
    し、この第3の空間の外側に前記加熱手段への電源供給
    用の電源電線を収容した電源電線巻取機構を設けたこと
    を特徴とする炊飯器。
  3. 【請求項3】 鍋を電磁誘導加熱する加熱手段を有し、
    前記鍋を収容する鍋収容部と該鍋との間に第1の空間を
    形成し、前記鍋収容部の外側に該鍋収容部を覆う壁部を
    設け、前記鍋収容部と前記壁部との間に第2の空間を形
    成し、この第2の空間の外側に制御を受けやすい制御回
    路部品を備えた基板を設けたことを特徴とする炊飯器。
  4. 【請求項4】 鍋を電磁誘導加熱する加熱手段を有し、
    前記鍋の外面に中空部を有する微細な粉末を備え、前記
    鍋の外側に制御を受けやすい制御回路部品を備えた基板
    を設けたことを特徴とする炊飯器。
  5. 【請求項5】 前記粉末を耐熱性の高い塗料に含有し、
    この塗料を前記鍋の外面に塗装して被覆したことを特徴
    とする請求項4記載の炊飯器。
  6. 【請求項6】 鍋を電磁誘導加熱する加熱手段と、前記
    鍋を収容する鍋収容部とを有し、前記鍋と前記鍋収容部
    との間に隙間が10mm以下の第1の空間を形成し、前記
    鍋の外面に中空部を有する微細な粉末を備え、前記鍋収
    容部の外側に制御を受けやすい制御回路部品を備えた基
    板を設けたことを特徴とする炊飯器。
  7. 【請求項7】 前記鍋収容部の外側に、該鍋収容部との
    隙間が10mm以下の第2の空間を有して、前記鍋収容部
    を覆う壁部を設けたことを特徴とする請求項6記載の炊
    飯器。
  8. 【請求項8】 炊飯時と保温時に鍋を電磁誘導加熱する
    加熱手段を有し、前記鍋の外面中と、前記鍋とこの鍋を
    収容する鍋収容部との間と、前記鍋収容部とこの鍋収容
    部の外周囲を覆う壁部との間と、前記壁部と本体外殻と
    の間の各々に空気層を形成したことを特徴とする炊飯
    器。
  9. 【請求項9】 前記鍋収容部とこの鍋収容部の外周囲を
    覆う壁部との間に、前記加熱手段の一要素をなし前記鍋
    を加熱する加熱コイルを配置したことを特徴とする請求
    項8記載の炊飯器。
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Cited By (3)

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JP2013026169A (ja) * 2011-07-26 2013-02-04 Hitachi Appliances Inc 誘導加熱調理器
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WO2018218901A1 (zh) * 2017-05-27 2018-12-06 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 线圈盘组件和电磁烹饪器具

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