JPH1156368A - 猫トロンボポエチンの活性を有する因子 - Google Patents

猫トロンボポエチンの活性を有する因子

Info

Publication number
JPH1156368A
JPH1156368A JP9230911A JP23091197A JPH1156368A JP H1156368 A JPH1156368 A JP H1156368A JP 9230911 A JP9230911 A JP 9230911A JP 23091197 A JP23091197 A JP 23091197A JP H1156368 A JPH1156368 A JP H1156368A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thrombopoietin
leu
protein
cat
pro
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9230911A
Other languages
English (en)
Inventor
Haruka Matsushiro
はるか 松代
Hirotomo Katou
大智 加藤
Toshihiro Watari
敏広 亘
Hajime Tsujimoto
元 辻本
Atsuhiko Hasegawa
篤彦 長谷川
Satoru Yamamoto
哲 山元
Akira Iwata
晃 岩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON SEIBUTSU KAGAKU KENKYUS
NIPPON SEIBUTSU KAGAKU KENKYUSHO
Original Assignee
NIPPON SEIBUTSU KAGAKU KENKYUS
NIPPON SEIBUTSU KAGAKU KENKYUSHO
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NIPPON SEIBUTSU KAGAKU KENKYUS, NIPPON SEIBUTSU KAGAKU KENKYUSHO filed Critical NIPPON SEIBUTSU KAGAKU KENKYUS
Priority to JP9230911A priority Critical patent/JPH1156368A/ja
Publication of JPH1156368A publication Critical patent/JPH1156368A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 猫の血小板減少症、手術の予後、放射線治療
に有効であると思われる猫トロンボポエチン活性を有す
るタンパク質を大量に生産する技術を確立する。 【解決手段】 猫トロンボポエチン活性を有するタンパ
ク質をコードする遺伝子を含む組換え発現ベクターを有
する形質転換体を用いて、猫トロンボポエチン活性を有
するタンパク質を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は猫トロンボポエチン
の活性を有するタンパク質及びそれをコードする遺伝子
に関し、詳細には、猫における巨核球−血小板系造血の
促進因子として有用な猫トロンボポエチン活性を有する
タンパク質、その製造法、及びその使用に関するもので
ある。
【0002】
【発明の背景と従来の技術】血小板は、血液中に存在す
る直径2〜3μmの無核の細胞である。ヒトの場合は、
血液1mm3 あたり15万〜40万個存在し、その寿命
は約11日である。血小板は外傷その他の出血に対し
て、止血メカニズムの中心的な役割を持つ。すなわち、
血管内皮細胞に障害が起こると血小板が接触して粘着
し、活性化されて凝集反応が起こる。これによって血小
板のみからなる血栓ができ、続いて血液凝固系が始動さ
れてフィブリン形成による血栓が形成され、完全に止血
される。したがって、血中の血小板濃度が減少したとき
は止血メカニズムが十分に機能せず、外傷や手術等の出
血を伴う事故や治療は時には致命的な結果をもたらす。
【0003】血小板の寿命は約11日と短いが、血液中
の血小板濃度は定常状態においてほぼ一定に保たれてい
る。例えば、実験動物において種々の方法で血小板を減
少させても、数日の内に血液中に血小板数の回復が認め
られている。1955年 Craddock ら(Craddock, C.
G. et al., J. Lab. Clin. Med., 45: 906-919, 1955)
は、イヌに急性の血小板減少を引き起こすと回復期には
リバウンドの血小板増多が起こることを、また1961
年には Cronkite ら(Cronkite, E. P. et al., in Blo
od platelets (Johson, S. A. et al. eds) p595, Litt
le Brown, Boston, 1961)が、血小板輸血によって引き
起こされた血小板増多のあとにはリバウンドの血小板減
少が起きることを報告している。75Selenomethionine(
75SeM )や35Sなどのアイソトープを使った血小板産生
の測定法によってその液性因子の活性が測定されるよう
になり、その因子は、血小板減少時には増加し、血小板
増多時には減少することが明らかにされた。すなわち、
他の各種血液細胞と同様、血中の血小板数の調節にも造
血幹細胞から成熟血球に至る過程において増殖と分化を
誘導する種々の造血因子が関与する。巨核球・血小板産
生過程については例えば総説(Stenberg, P. E., Levi
n, J. Blood Cells, 15: 23-47, 1989)に詳しく説明
されている。
【0004】一般的には、巨核球・血小板産生の過程は
次のように考えられている。前駆細胞であるColony for
ming unit-megakaryocyte (CFU-M )は数回の分裂を繰
り返し、巨核球へと分化する。以後は細胞分裂を行わず
DNA合成だけが行われ、8-32N のDNAを有する倍数
体の巨核芽球になる。その巨核芽球がそれぞれのDNA
量をもつ前巨核球、巨核球へ成熟し、巨核球の細胞質か
ら血小板が形成される。これらの分化・成熟過程には、
少なくとも2つ以上の液性因子(Meg-CSF, トロンボポ
エチン)が関与するとされている。Meg-CSF は、CFU-M
のレベルで巨核球造血を調節する因子であり、トロンボ
ポエチンは、巨核球の成熟、血小板の放出を促進して、
血小板産生を巨核球のレベルで調節する。
【0005】その他にも、現在までに巨核球・血小板産
生に明らかに関与していることがわかっているものとし
ては、IL−3、GM−CSF、EPO、IL−6など
があげられる(Hill, R. J., Levin, J. Blood Cells,
15: 141-161, 1989)。しかし、これらの因子は巨核球
・血小板系の増殖や分化のみではなく、各系統の血球の
分化にも関与するなどきわめて多彩な生物活性を示す。
そのため、これらの因子を生体に投与すると種々の副作
用を生ずる。また、投与したヒト・動物における血小板
数の増強作用もトロンボポエチンの3分の1から4分の
1であり、効果も低い。
【0006】そして上記の巨核球・血小板産生に関与す
る因子のなかでもトロンボポエチンは、血小板生産誘導
活性が強力でかつ特異的であるため治療薬として期待さ
れている。例えばヒト、マウスにおいて分離・同定され
たトロンボポエチン遺伝子(de Sauvage, F. J. et a
l., Nature, 369: 533-538, 1994; Bartley, T. D. eta
l., Cell, 77:1117-1124, 1994; Lok, S. et al., Natu
re, 369: 565-567, 1994 )は、すぐにトロンボポエチ
ンの大量生産に利用され、精製されたトロンボポエチン
は、現在、動物試験に応用されており、その結果、実験
的な血小板減少を伴う疾患に対して、特に重篤な副作用
も起こさずに血小板を増加させることが報告されている
(寺村正尚,「医学の歩み」174 ;121-124, 1995 、石
橋敏幸,「医学の歩み」174 ;703-706, 1995 、河北
誠,「医学の歩み」174 ;1098-1102,1995 、石田陽
治,「実験医学」7 ;1784-1789 ,1989)。近い将来、
ヒトでの臨床投与が試みられ、ヒトの血小板減少を伴う
疾患(Fanconi 症候群、巨核球性血小板減少症、再生不
良性貧血等)に対して重篤な副作用も起こさずに血小板
を増加させることが期待される。また、造血疾患に限ら
ず、ガン化学療法や放射線療法時の血小板減少にもトロ
ンボポエチンは有効と思われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにトロンボ
ポエチンは血小板減少症に有効な治療薬として考えられ
る。
【0008】ところで、ヒトの臨床治療の場合と同様
に、最近では、猫に高度な治療を施すようになっている
ため、血小板減少症、手術の予後、放射線治療に有効で
あると思われる猫トロンボポエチンを使用することにつ
いての要望が増しているが、実際には、猫トロンボポエ
チンは、猫を飼育したり、また、猫由来の細胞を培養す
るなどして大量に生産し、製薬として精製する技術が提
案されておらず、したがって猫に治療剤として使用する
のに必要な十分量を入手することは困難である。その対
策としては、ヒト用のトロンボポエチンを流用する事も
考えられるが、ヒトトロンボポエチンに対して免疫反応
を惹起して免疫病を引き起こす危険性があり、また、投
与によって中和抗体を誘導し治療効果がなくなる可能性
があるため適当でない。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記既知
因子の持つ問題点に鑑み、猫トロンボポエチンの活性を
有するタンパク質を安価に供給すべく、猫トロンボポエ
チン活性を有するタンパク質をコードする遺伝子をクロ
ーニングし、さらに該遺伝子を有する発現ベクターを作
製し、上記特許請求の範囲の各請求項に記載した本発明
を完成するにいたった。
【0010】すなわち、本願の請求項1の遺伝子の発明
は、以下の(a)又は(b)のタンパク質をコードする
ことを特徴とする。
【0011】(a)配列番号1のアミノ酸配列からなる
タンパク質。
【0012】(b)配列番号1のアミノ酸配列における
1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換あるいは付加さ
れたアミノ酸配列からなり、かつ巨核球の増殖及び成熟
分化を促進する猫トロンボポエチンの活性を有するタン
パク質。
【0013】また、本発明よりなる組換えタンパク質
は、以下の(c)又は(d)のアミノ酸配列を有し、か
つ巨核球の増殖及び成熟分化を促進する猫トロンボポエ
チンの活性を有することを特徴とする。
【0014】(c)配列番号1で表されるアミノ酸配
列。
【0015】(d)配列番号1で表されるアミノ酸配列
における1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換あるい
は付加されたアミノ酸配列。
【0016】本発明の上記のアミノ酸配列を有する猫ト
ロンボポエチンの生物活性を有するタンパク質は、配列
番号2の塩基配列を持つDNA断片、あるいは猫トロン
ボポエチンをコードするゲノム遺伝子から転写・翻訳さ
れたものである必要は必ずしもなく、例えば、化学合成
法等により生産されるものであってもよい。また、配列
番号1のアミノ酸配列をコードする配列番号2の塩基配
列も、化学合成法、逆転写法、PCR法などいずれの方
法によって得たものであっても良いが、一般的には猫由
来の遺伝子であることが好ましい。
【0017】本発明はさらに当該遺伝子を用いる遺伝子
組換え技術による猫トロンボポエチン活性を有するタン
パク質(以下「猫トロンボポエチンタンパク質」という
場合がある)の製造方法にも関する。
【0018】すなわち、猫トロンボポエチン活性を有す
るタンパク質の生産細胞は次のようにして作出すること
ができる。
【0019】形質転換体の宿主細胞が真核細胞の場合
は、例えば、配列番号1に示す猫トロンボポエチン活性
を有するタンパク質のアミノ酸配列をコードするDNA
断片をウイルス等のプロモータの制御下に発現するよう
に結合させ、組換え発現ベクターを作製し、その組換え
発現ベクターを用いて真核細胞を形質転換させて形質転
換体(形質転換細胞)を得、適当な選択薬剤存在下で形
質転換細胞を選択し、増殖してきた細胞クローンのう
ち、猫トロンボポエチン活性を有するタンパク質を生産
するクローンを選択することにより、該猫トロンボポエ
チン活性を有するタンパク質を生産する細胞株を作出す
ることができる。
【0020】同様に、宿主細胞が原核細胞である場合
は、例えば、大腸菌のプロモータを有する組換え発現ベ
クターに配列番号1に示す猫トロンボポエチンン活性を
有するタンパク質をコードするDNA断片を連結し、作
製した発現ベクターで大腸菌を形質転換させて猫トロン
ボポエチン活性を有するタンパク質を生産する細胞を作
出することができる。
【0021】また、バキュロウイルス等の組換えウイル
スベクターを用いた場合は、たとえば、Smith らの方法
(Smith et al., Mol. Cell. Biol., 3: 2156-2165)に
基づいて、組換えウイルスベクターを作出することがで
きる。すなわち、猫トロンボポエチンタンパク質をコー
ドするDNA断片をバキュロウイルスの多核体プロモー
タと連結し、そのトランスファーベクターをバキュロウ
イルスDNAとともに昆虫細胞に導入し、得られた組換
えバキュロウイルスのうち、猫トロンボポエチン活性を
有するタンパク質を産生する組換えウイルスクローンを
選択し、その組換えクローンを昆虫細胞もしくは昆虫に
感染させ、猫トロンボポエチンタンパク質を製造するこ
とができる。
【0022】さらに、一般的な遺伝子操作技術・細胞工
学技術によって、たとえばシグナル配列の付加や改良、
宿主−ベクター系の好適選択、遺伝子の発現制御部位の
改良等により発現効率の調節などを図ることができる。
また、宿主の選択により糖鎖が結合されたものとして得
ても良い。
【0023】なお、以上の操作は、Sambrookら(Sambro
ok et al, 1989, Molecular cloning: a laboratory ma
nual. 2nd edition, Cold Spring Harbor, New York: C
oldSpring Harbor Press )等の既知の遺伝子操作技術
・細胞工学技術にしたがって行うことができる。
【0024】本発明のその他の特徴は、上記形質転換さ
れた細胞を培養し、生産される猫トロンボポエチンタン
パク質を分離回収することによって該タンパク質を製造
する方法にある。大量に発現する形質転換細胞からの上
記タンパク質の分離は通常の方法、例えばイオン交換カ
ラムクロマトグラフィー、疎水性カラムクロマトグラフ
ィー、ゲル濾過カラムクロマトグラフィーを組み合わせ
て行うことができるが、特にアフィニティカラムクロマ
トグラフィーによる方法が好ましく用いられる。なお、
以上の操作は、例えば、Doonanら(Methods in Molecul
ar Biology, Vol. 59, Protein Purification Protocol
s, ed. S. Doonan, Humana Press, 1996)等の既知のタ
ンパク質精製技術にしたがって行うことができる。
【0025】本発明によれば、形質転換させた細胞等を
用いて猫トロンボポエチンタンパク質を大量に生産する
ことができる。
【0026】本発明はさらに、猫トロンボポエチンを有
効成分として含有する動物医薬組成物、特に猫の血小板
減少治療薬として好ましく用いられる。また、猫トロン
ボポエチンを用いれば、公知の手法により特異抗体を得
ることもできる。この特異抗体は猫トロンボポエチンを
測定する手法に特に有効で、それにより、猫の血小板減
少症の診断等に関する情報を得ることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】配列番号1のアミノ酸配列を有す
る猫トロンボポエチンの生物活性を有するタンパク質は
以下のように同定される。
【0028】猫の肝臓もしくは腎臓からRNAを抽出
し、そのRNAに対してcDNAを作製し、ヒト・マウ
スですでに報告されている遺伝子配列を元に作製した合
成DNAプライマーを用いてPCR(ポリメラーゼ チ
ェーン リアクション)法により目的とする遺伝子領域
を増幅する。これを市販のベクターに組み込んで塩基配
列を決定し、ヒト・マウスのトロンボポエチン遺伝子と
相同性のあるクローンを選択する。さらに、得られたク
ローンの塩基配列をもとにDNAプライマーを作製し、
PCRにより増幅し、タンパク質をコードする全塩基配
列を決定する。クローン化されたcDNAのタンパク質
をコードする遺伝子断片を発現ベクターに組み込み、ヒ
ト培養細胞で発現させ、生物活性を確認する。
【0029】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。
【0030】(1)cDNAの合成 トロンボポエチンは正常マウスでは主として腎臓、肝臓
で生産されることが報告されている(Lok, S. et al.,
Nature, 369: 565-567)。したがって、猫トロンボポエ
チンのmRNAを得るために、正常な猫から摘出した腎
臓および血小板減少を呈した猫から摘出した肝臓を使用
直前まで液体窒素で凍結保存した。凍結臓器サンプルを
液体窒素で冷却しながら乳鉢で粉砕し、直ちにInvi
trogen社から販売されているFastTRACK
TM mRNA Isolation Kitに添付され
ているLysis bufferで組織を溶解した。次
に、本キットに添付されているプロトコールにしたがっ
てポリA+ RNAを分離し、エタノール沈殿状態とし
た。
【0031】次に、得られたポリA+ RNA 5μg
を滅菌蒸留水に溶解し、Pharmacia社より販売
されているcDNA Synthesis Kitを用
いて、添付のプロトコール通りに反応を行い、cDNA
を合成した。
【0032】(2) プライマーの合成 ヒトおよびマウスのトロンボポエチン遺伝子の間でよく
保存されている領域の塩基配列をもとに、下記の塩基配
列を有するDNAプライマー、2S、2R、3S、3R
を合成した。
【0033】 2S 5'-CTGCTGCCTGCTGTGGACTT-3' 2R 5'-TCTCCAACAATCCAGAAGTC-3' 3S 5'-GGAGAGGCCCCAAACAGGGAG-3' 3R 5'-GTGAGCTGTGGTCCTGCCCTG-3' これらのプライマーはヒトトロンボポエチン遺伝子の塩
基配列に次のように対応する。2Sは369番目から4
15番目の塩基配列に、2Rは829番目から809番
目の塩基配列に、3Sは168番目から188番目の塩
基配列に、3Rは641番目から621番目の塩基配列
に対応する。
【0034】なお、理解を容易にするために以降の操作
に用いたプライマーをも含め、mRNAとそのコードす
るトロンボポエチンタンパク質のドメインとの位置関係
を図2に示した。
【0035】(3) PCRによる増幅 2S、2R、3S、3Rを組み合わせ、cDNA(1μ
g)、2組のプライマー(それぞれ0.5μg)、Ta
q DNAポリメラーゼ(5U/ml)を用いて、市販
のPerkin Elmer Gene Amp Ki
t(Perkin Elmer社製)にて全量50μl
で、30サイクルからなるPCRを行った。引き続き、
このPCR産物5μlを用いて別のプライマーペアでP
CRを行った。
【0036】1サイクルの内容は以下の表1の通りであ
る。
【0037】
【表1】
【0038】最終産物である2S2RーPCR断片(3
94bp)および3S3RーPCR断片(432bp)
を3%アガロースゲルで電気泳動を行い、分離し、エチ
ジウムブロマイドにて染色後、紫外線照射下でDNA断
片を切り出し、Takarasuprec−01カラム
(宝酒造社製)にて、添付のプロトコルにしたがってc
DNAを回収した。
【0039】(4) PCR産物のクローニングおよび
塩基配列の決定 上記(3)で得られたcDNAフラグメントをそれぞ
れ、TA−cloning Kit(Invitrog
en社製)にてpCRIIプラスミドベクターへ組み込
んだ後、大腸菌INVαF’株(One Shot、I
nvitrogen社製)へ遺伝子導入し、これをアン
ピシリン(50μg/ml)、5−ブロモ−4−クロロ
−3−インドリル−β−D−ガラクトシド(36μg/
ml)および イソプロピル−β−D−チオガラクトシ
ド(40μg/ml)を含んだ2xYT培地のプレート
にまいた。37℃に12時間程度放置し、現れてきたコ
ロニーをランダムに選択し、2mlのアンピシリン(5
0μg/ml)を含むLB培地で一晩培養した。遠心に
より大腸菌を集菌した後、0.1M塩化ナトリウム、1
0mMトリス塩酸(pH8.0)、1mMエチレンジア
ミン4酢酸(EDTA)、5%トリトンX−100を含
むバッファに大腸菌を浮遊させ、250μgのリゾチー
ムを加えて大腸菌の細胞壁を破壊した。大腸菌の浮遊液
を100℃の温浴で40秒間熱することで溶菌し、12
000gで10分間遠心し、ペレットを除いた。上清に
1/10容の3M酢酸ナトリウム(pH5.2)と等量
のイソプロパノールを加え、核酸を沈殿とし、1200
0gで5分間遠心して沈殿を回収した。沈殿を70%エ
タノールで洗浄し乾燥させた後、20μg/mlのRN
aseを含むTEバッファ(10mMトリス塩酸(pH
8.0)、1mM EDTA)に溶解した。プラスミド
DNAを制限酵素EcoRIで消化し、アガロースゲル
で電気泳動することにより、目的のcDNAが組み込ま
れているプラスミドDNAを持つ大腸菌クローンを選択
した。
【0040】cDNAが組み込まれていた大腸菌クロー
ンを50mlのアンピシリン(50μg/ml)を含む
LB培地で一晩培養し、Qiagen Plasmid
MidiKit(Qiagen,Inc.製)にて、
添付のプロトコールに従い、プラスミドDNAを抽出し
た。
【0041】プラスミドに組み込まれたcDNAの塩基
配列をAuto Read Sequencing K
it(Pharmacia社製)を用いて、添付のプラ
イマーで決定した。
【0042】2S2Rフラグメントは394bpのN-te
rminal region の後半部分に相当し、また、3S3Rフ
ラグメントは432bpの塩基からなり、5’非翻訳領
域からN-terminal region の途中までを含む部分に相当
した(図2)。
【0043】(5) C末端部分のクローニングおよび
塩基配列の決定 上記(4)で塩基配列を決定したPCR断片にはC末端
部分が入っていないと予想されたので、さらに、以下の
プライマーを追加し、上記(3)のプロトコールに従
い、PCRを行った。
【0044】4R 5'-AATTTCTGCAGAAAATAGACG-3' 4Rはヒトトロンボポエチン遺伝子の1508番目から
1528番目の塩基配列に対応する。また、上記(4)
で決定した猫トロンボポエチンの塩基配列から以下の6
S、7Sを合成した。
【0045】 6S 5'-CCTACCTGCCTCTCATCCCTCCTGGGACAG-3' 7S 5'-CAACTGCTCCGAGGAAAGGTGCGCTTCCTG-3' これらのプライマーを用いたPCRのサイクル条件は下
記表2に示した。
【0046】
【表2】
【0047】得られた7S4R−PCR断片は上記
(4)で示した方法でプラスミドにクローニングし、塩
基配列を決定した。
【0048】(6)塩基配列の特徴 上記(4)、(5)で得られた塩基配列を結合編集して
1313塩基からなるcDNA配列を作製した。この配
列中には1つのオープンリーディングフレーム(OR
F)が存在した。その配列の特徴とクローニングに用い
たプライマーとの位置関係を示した模式図を図2に示
す。さらに、この塩基配列およびコードされる349ア
ミノ酸残基からなるタンパク質のアミノ酸配列を配列番
号1に示した。また、このアミノ酸配列とヒト、マウ
ス、ラット、イヌのトロンボポエチンの塩基配列、アミ
ノ酸配列とを比較して図1に示し、これら遺伝子の相同
性を数値化して下記表3に示した。
【0049】
【表3】
【0050】本cDNAの塩基配列、コードするアミノ
酸配列はヒト、マウス、ラット、イヌのトロンボポエチ
ンと高い相同性を示し、それぞれ、塩基配列で75〜8
5%、アミノ酸配列で70〜83%であり、この遺伝子
が猫のトロンボポエチンであることを強く示す。また、
N-terminal region がこれらの動物種でよく保存されて
おり、C-terminal region では保存性が低いという分子
内保存性の点、また、N-terminal region のシステイン
残基の位置が保存されている点もこの遺伝子が猫のトロ
ンボポエチンであることを強く示す。
【0051】この遺伝子が猫のトロンボポエチンである
ことを確認するために動物細胞での発現を試みた。
【0052】(7)遺伝子産物の動物細胞での発現 上記(4)、(5)で得られた塩基配列から、ORF全
体をPCRで増幅できるように以下のプライマーを合成
した。
【0053】 FS3 5'-CCAACCAGACAGCGTGGCCAG-3' FR 5'-ATCTCGAGGGGCCCTAGTACCTTA-3' これらのプライマーを用い、上記(1)で調整したcD
NAを鋳型として、94℃1分、50℃1分、72℃2
分を1サイクルとする反応を30サイクル繰り返し、全
ORFを含むDNA断片をPCRで増幅した。PCR産
物のpCRIIベクターへの結合、大腸菌への導入、お
よび、プラスミドの調製方法は上記(4)の第一段落に
示した一連のプロトコールに従った。
【0054】さらに、このプラスミドよりORFを含む
EcoRI- DNA断片をpCRIIベクターより切り
出し、動物細胞での発現ベクターpDL−SRα296
ベクター(Takebe et al., Mol. Cell. Biol., 8: 466-
472, 1988 )のEcoRI部位に導入した。構築したプ
ラスミドの大腸菌への導入と、プラスミドの調製方法は
上記(4)の第一段落に示した一連のプロトコールに従
った。インサートのプロモータに対する方向は制限酵素
KpnIもしくは制限酵素PstIによる切断で確認し
た。
【0055】次に、宿主として、ヒト由来293細胞
(ATCC番号CRL−1573)を用い、この293
細胞を10%の非動化牛胎児血清(FBS)を含むDulb
ecco変法イーグル最小必須培地(DMEM)で維持し、
形質転換の前日に293細胞を組織培養用6穴プレート
に1穴あたり2x105 細胞ずつ分注し、一晩、培養し
た。
【0056】形質転換に用いたDNA−リン酸カルシウ
ム沈殿は1穴分を次のように準備した。精製した5μg
の発現ベクターDNAを132μlの滅菌蒸留水に溶解
し、150μlの2xHBS(1.8mM リン酸ナト
リウム、10mM 塩化カリウム、280mM 塩化ナ
トリウム、40mM 4−(2−ハイドロキシエチル)
ピペラジン−1−エタンスルホン酸(pH7.05))
に混合した。その中にゆっくりと20.4μlの2.0
M塩化カルシウムを撹拌しながら滴下した。室温で30
分間静置した後、やや白濁した混合液を293細胞の培
養ディッシュに滴下した。沈殿を加えたまま、細胞を1
2時間、5%炭酸ガス存在下、37℃で培養した。培養
液を捨て、DMEMで一回洗浄した後、10%FBSを
含むDMEMを加えてさらに72時間培養した。培養上
清を回収し、2000rpmで10分間遠心して上清を
トロンボポエチンタンパク質の活性測定に用いた。
【0057】(8) トロンボポエチン活性の測定 猫トロンボポエチンタンパク質の生物活性は、ヒトTP
O依存性増殖を示すUT−7/TPO細胞(Komatsu et
al., Blood, 87: 4552-4560, 1996)を用いたバイオア
ッセイにより検討した。
【0058】この定量系は猫細胞を用いた系ではない
が、対象とするサイトカイン・リンフォカイン等の生物
活性の種特異性が低い場合には、一般的に異種で用いら
れているアッセイ系を利用し生物活性を測定する、例え
ば、インターロイキン−4(Howard et al., J. Exp. M
ed., 155: 914, 1982 )、インターロイキン−7(Conl
on et al., Blood, 74: 1368, 1989)、顆粒球コロニー
刺激因子(Shirafuji etal., Exp. Hematol., 17: 116,
1989)など、多数のサイトカイン・リンフォカイン等
の活性測定で採用されている。
【0059】UT−7/TPO細胞は10%FBSを含
むIscove変法DMEM(IMDM)に10ng/mlの
ヒトトロンボポエチンを加えた培養液で維持した。UT
−7/TPO細胞を10%FBSを含むIMDMで3回
洗浄し、5×103 /穴の濃度になるように96穴マイ
クロプレートに播種し、10%FBSを含むIMDMで
5倍段階希釈した猫トロンボポエチンサンプルを等量添
加した。アッセイは一希釈につき2穴で行った。
【0060】以上のように調整した培養でUT−7/T
PO細胞を37℃、5% 炭酸ガス存在下で72時間培
養した。細胞の増殖は次のようにヘキソアミダーゼ活性
を測定する方法で判定した。
【0061】すなわち、培養終了後、各穴に60μlの
発色液(3.75mM −ニトロフェノール−−ア
セチル−β−D−グルコサミニド、0.25% トリト
ンX−100、50mM クエン酸バッファ(pH5.
0))を加え、細胞を溶解すると同時にヘキソアミダー
ゼを細胞より遊離させ、37℃で4時間、ヘキソアミダ
ーゼによる発色反応を行わせた。90μlの停止液(5
mM EDTA、50mM グリシンバッファ(pH1
0.4))を反応液に添加することで酵素反応を停止
し、ELISAプレートリーダーを用いて反応物である
色素の吸収波長405nmの吸光度を測定した。結果を
図3に示した。
【0062】この結果により、猫トロンボポエチンcD
NAを発現した細胞の培養上清を加えた場合、濃度依存
的に細胞が増殖して高い吸光度を示すことが確認され、
以上のことから本例の遺伝子がトロンボポエチン活性を
有するタンパク質を産生すると判断され、該遺伝子が猫
トロンボポエチンタンパク質をコードすることが証明さ
れた。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、従来、特に猫の血小板
減少時の治療薬等の動物用医薬組成物として使用するの
に必要な十分量を入手することが困難であった、ネコト
ロンボポエチンの活性を有するタンパク質を、このタン
パク質をコードする遺伝子を含む形質転換体を用いて大
量に製造することができるという効果が奏される。
【0064】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ(SEQUENCE LENGTH):328 配列の型(SEQUENCE TYPE):アミノ酸
(amino acid) トポロジー:直鎖状(linear) 配列の種類:タンパク質(protein ) 起源 生物名:猫(feridae felis catus ) 配列の特徴 特徴を表す記号:sig peptide 存在位置:28−80 特徴を決定した方法:p 配列の特徴 特徴を表す記号:猫トロンボポエチン 存在位置:1-328 特徴を決定した方法:p 配列 Met Glu Leu Thr Glu Leu Leu Leu Val Val Met Leu Leu Leu Thr Ala -20 -10 Arg Leu Asn Leu Cys Leu Pro Ala Pro Pro Ala Cys Asp Pro Arg Leu 1 10 Leu Asn Lys Leu Leu Arg Asp Ser His Val Leu His Ser Lys Leu Ser 20 Gln Cys Pro Asp Val Asn Pro Leu Ser Thr Pro Val Leu Leu Pro Ala 30 40 Val Asp Phe Ser Leu Gly Glu Trp Lys Thr Gln Lys Glu Gln Thr Lys 50 Ala Gln Asp Val Leu Gly Ala Ala Thr Leu Leu Leu Glu Gly Val Met 60 70 Ala Ala Arg Gly Gln Leu Gly Pro Thr Cys Leu Ser Ser Leu Leu Gly 80 90 Gln Leu Ser Gly Gln Val Arg Leu Leu Leu Gly Ala Leu Gln Gly Leu 100 Leu Gly Thr Gln Leu Pro Pro Gln Gly Arg Thr Thr Ala His Lys Glu 110 120 Pro Asn Ala Ile Phe Leu Ser Phe Gln Gln Leu Leu Arg Gly Lys Val 130 Arg Phe Leu Leu Ile Val Val Gly Pro Thr Leu Cys Ala Lys Gln Ala 140 150 Leu Pro Thr Thr Ala Gly Pro Ser Asn Thr Ser Val Val Leu Thr Leu 160 170 His Lys Leu Pro Asn Arg Thr Ser Gly Phe Leu Glu Thr Asp Ser Arg 180 Val Ala Ala Arg Thr Thr Gly Phe Gly Leu Leu Lys Arg Leu Gln Gly 190 200 Phe Arg Ala Lys Ile Pro Gly Arg Leu Asn Gln Thr Ser Arg Tyr Leu 210 Asp Gln Ile Pro Gly His Val Asn Arg Thr His Gly Pro Leu Thr Gly 220 230 Thr His Gly Leu Phe Pro Gly Pro Ser Pro Arg Ala Leu Gly Ala Leu 240 250 Pro Gly Thr Ser Asp Met Ser Ser Leu Pro Pro Asp Leu Trp Pro Gly 260 Tyr Ser Pro Ser Pro Thr His Pro Pro Thr Gly Gln Tyr Thr Leu Phe 270 280 Ser Pro Ser Pro Thr Ser Pro Thr Pro Pro Ile Gln Leu His Pro Leu 290 Leu Pro Asp Pro Ser Val Thr Pro Asn Ser Ala Ser Pro Leu Leu Ile 300 310 Ala Pro His Pro His Phe Gln Asn Leu Ser Gln Glu Glu 320 328 配列番号:2 配列の長さ(SEQUENCE LENGTH):1313 配列の型(SEQUENCE TYPE):核酸(Nucl
eic acid) 鎖の数(STRANDEDNESS):二本鎖(doubl
e) トポロジー:直鎖状(linear) 配列の種類:cDNA to mRNA 起源 生物名:猫(feridae felis catus ) 配列の特徴 特徴を表す記号:CDS 存在位置:28-1074 特徴を決定した方法:p 配列の特徴 特徴を表す記号:sig peptide 存在位置:28-80 特徴を決定した方法:p 配列の特徴 特徴を表す記号:mat peptide 存在位置:81-1074 特徴を決定した方法:p 配列の特徴:猫トロンボポエチンをコードするDNA 配列 CCACTCCAAC CAGACAGCGT GGCCAGA ATG GA
G CTG ACT GAA CTG CTC CTC 51 Met Gl
u Leu Thr Glu Leu Leu Leu −2
0 GTG GTC ATG CTT CTC CTA ACC GCA AGA
CTG AAT CTA TGC CTT CCA GCT 99 Val Val Met Leu Leu Leu Thr Ala Arg
Leu Asn Leu Cys Leu Pro Ala −10
1 CCT CCA GCC TGT GAC CCC CGT CTC CTA
AAT AAA CTG CTT CGT GAT TCC 147 Pro Pro Ala Cys Asp Pro Arg Leu Leu
Asn Lys Leu Leu Arg Asp Ser 10 CAT GTC CTT CAC AGC AAA TTG AGC CAG
TGC CCA GAC GTT AAC CCT TTG 195 His Val Leu His Ser Lys Leu Ser Gln
Cys Pro Asp Val Asn Pro Leu 20
30 TCC ACA CCT GTC CTG CTG CCT GCT GTG
GAC TTT AGC CTG GGA GAA TGG 243 Ser Thr Pro Val Leu Leu Pro Ala Val
Asp Phe Ser Leu Gly Glu Trp 40
50 AAA ACC CAG AAG GAG CAG ACC AAG GCA
CAG GAC GTT CTG GGA GCC GCG 291 Lys Thr Gln Lys Glu Gln Thr Lys Ala
Gln Asp Val Leu Gly Ala Ala 60 ACC CTT CTG CTG GAG GGA GTA ATG GCA
GCA CGG GGA CAA CTG GGA CCT 339 Thr Leu Leu Leu Glu Gly Val Met Ala
Ala Arg Gly Gln Leu Gly Pro 70
80 ACC TGC CTC TCA TCC CTC CTG GGA CAG
CTT TCT GGA CAG GTC CGC CTC 387 Thr Cys Leu Ser Ser Leu Leu Gly Gln
Leu Ser Gly Gln Val Arg Leu 90 CTC CTT GGG GCC CTG CAG GGC CTC CTA
GGA ACC CAG CTT CCT CCA CAG 435 Leu Leu Gly Ala Leu Gln Gly Leu Leu
Gly Thr Gln Leu Pro Pro Gln 100
110 GGC AGG ACC ACA GCT CAC AAG GAT CCC
AAT GCC ATA TTC CTG AGC TTC 483 Gly Arg Thr Thr Ala His Lys Glu Pro
Asn Ala Ile Phe Leu Ser Phe 120
130 CAA CAA CTG CTC CGA GGA AAG GTG CGC
TTC CTG CTG ATT GTA GTA GGG 531 Gln Gln Leu Leu Arg Gly Lys Val Arg
Phe Leu Leu Ile Val Val Gly 140 CCC ACT CTC TGT GCC AAG CAG GCC CTG
CCC ACT ACA GCT GGC CCA AGC 579 Pro Thr Leu Cys Ala Lys Gln Ala Leu
Pro Thr Thr Ala Gly Pro Ser 150
160 AAT ACC TCT GTA GTC CTC ACA CTA CAC
AAG CTC CCA AAC AGG ACT TCT 627 Asn Thr Ser Val Val Leu Thr Leu His
Lys Leu Pro Asn Arg Thr Ser 170 GGA TTT TTG GAG ACA GAC TCC CGT GTC
GCA GCC AGA ACT ACT GGC TTT 675 Gly Phe Leu Glu Thr Asp Ser Arg Val
Ala Ala Arg Thr Thr Gly Phe 180
190 GGA CTT CTG AAG AGG CTG CAG GGA TTC
AGA GCC AAG ATT CCT GGT CGG 723 Gly Leu Leu Lys Arg Leu Gln Gly Phe
Arg Ala Lys Ile Pro Gly Arg 200
210 CTG AAC CAA ACC TCC AGG TAC CTA GAC
CAA ATC CCT GGA CAC GTG AAC 771 Leu Asn Gln Thr Ser Arg Tyr Leu Asp
Gln Ile Pro Gly His Val Asn 220 AGG ACA CAC GGA CCC TTG ACT GGA ACT
CAT GGA CTC TTT CCT GGA CCC 819 Arg Thr His Gly Pro Leu Thr Gly Thr
His Gly Leu Phe Pro Gly Pro 230
240 TCA CCC AGG GCC CTA GGA GCC CTT CCA
GGA ACT TCA GAC ATG AGC TCC 867 Ser Pro Arg Ala Leu Gly Ala Leu Pro
Gly Thr Ser Asp Met Ser Ser 250 CTG CCA CCC GAC CTC TGG CCT GGA TAT
TCT CCT TCC CCA ACC CAT CCT 915 Leu Pro Pro Asp Leu Trp Pro Gly Tyr
Ser Pro Ser Pro Thr His Pro 260
270 CCT ACT GGG CAA TAC ACA CTC TTC TCT
CCT TCA CCC ACC TCA CCC ACT 963 Pro Thr Gly Gln Tyr Thr Leu Phe Ser
Pro Ser Pro Thr Ser Pro Thr 280
290 CCC CCG ATC CAG CTC CAC CCC CTG CTT
CCT GAC CCC TCT GTC ACA CCC 1011 Pro Pro Ile Gln Leu His Pro Leu Leu
Pro Asp Pro Ser Val Thr Pro 300 AAC TCT GCC AGT CCT CTT CTA ATT GCA
CCC CAC CCT CAC TTC CAG AAT 1059 Asn Ser Ala Ser Pro Leu Leu Ile Ala
Pro His Pro His Phe Gln Asn 310
320 CTG TCT CAG GAG GAG TAAGGTACTA GGGCC
CTGCC AGCTTCAGCA CTGTCTCCCA 1114 Leu Ser Gln Glu Glu 328 TGTAAAGTTC CCTTAACCGG AGGGGAGGCC CTG
GGAATCA AGTTATACCA GATTTCCTGC 1174 TTTCACCTGA AACCCAAAGC CCTGCTAAAG CGG
GATACAC AGGACAGAAA AGGGGATCAT 1234 TTTTCACTGT ATAATGTAAA ACTTCAGGAG CTA
TTTTTTT AAGCTATCAA TAATATTCAC 1294 TAGAGCATCT AGTTATCTT
1313
【図面の簡単な説明】
【図1】ヒト、マウスのトロンボポエチン遺伝子と猫ト
ロンボポエチン遺伝子の塩基配列から予想されるアミノ
酸配列を相同部分が最大となるように並記した結果を示
した図。なおこの図中において、(・) は猫トロンボ
ポエチンの配列と比べて同じアミノ酸であることを示
し、(-) は該当するアミノ酸がないことを示す。
【図2】猫トロンボポエチンmRNAとそのコードする
タンパク質の性質、およびクローニングに用いたPCR
プライマーの位置を示した図。
【図3】猫トロンボポエチンcDNAを発現した細胞の
培養上清中に存在するトロンボポエチン活性を測定した
結果を示した図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12P 21/02 C12N 5/00 B //(C12N 15/09 ZNA C12R 1:91) (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12N 5/10 C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:19) (72)発明者 辻本 元 東京都杉並区成田東5−4−24 (72)発明者 長谷川 篤彦 東京都武蔵野市吉祥寺北町4−7−16 (72)発明者 山元 哲 東京都羽村市羽2446−1 TKレシデンス 301号 (72)発明者 岩田 晃 東京都青梅市野上661−6 サンハイツ河 辺パート2401号

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の(a)又は(b)のタンパク質を
    コードする遺伝子 (a)配列番号1のアミノ酸配列からなるタンパク質 (b)配列番号1のアミノ酸配列における1もしくは数
    個のアミノ酸が欠失、置換あるいは付加されたアミノ酸
    配列からなり、かつ巨核球の増殖及び成熟分化を促進す
    る猫トロンボポエチンの活性を有するタンパク質。
  2. 【請求項2】 以下の(c)又は(d)のアミノ酸配列
    を有し、かつ巨核球の増殖及び成熟分化を促進する猫ト
    ロンボポエチンの活性を有する組換えタンパク質 (c)配列番号1で表されるアミノ酸配列 (d)配列番号1で表されるアミノ酸配列における1も
    しくは数個のアミノ酸が欠失、置換あるいは付加された
    アミノ酸配列。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の遺伝子を含む組換え発
    現ベクター。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の組換え発現ベクターを
    含む形質転換体。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の猫トロンボポエチンの
    活性を有するタンパク質を有効成分として含有する動物
    用医薬組成物。
  6. 【請求項6】 請求項2に記載の猫トロンボポエチンの
    活性を有するタンパク質を有効成分として含有する猫の
    血小板減少症治療薬。
  7. 【請求項7】 請求項4に記載の形質転換体を培養また
    は飼育し、産生された猫トロンボポエチンの活性を有す
    るタンパク質を採取することを特徴とする猫トロンボポ
    エチンの活性を有するタンパク質の製造方法。
JP9230911A 1997-08-27 1997-08-27 猫トロンボポエチンの活性を有する因子 Pending JPH1156368A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9230911A JPH1156368A (ja) 1997-08-27 1997-08-27 猫トロンボポエチンの活性を有する因子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9230911A JPH1156368A (ja) 1997-08-27 1997-08-27 猫トロンボポエチンの活性を有する因子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1156368A true JPH1156368A (ja) 1999-03-02

Family

ID=16915224

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9230911A Pending JPH1156368A (ja) 1997-08-27 1997-08-27 猫トロンボポエチンの活性を有する因子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1156368A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003515323A (ja) * 1999-11-18 2003-05-07 オックスフォード バイオメディカ(ユーケイ)リミテッド 抗 体

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003515323A (ja) * 1999-11-18 2003-05-07 オックスフォード バイオメディカ(ユーケイ)リミテッド 抗 体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU729880B2 (en) Recombinant vascular endothelial cell growth factor D (VEGF-D)
JP2740417B2 (ja) ヒト神経成長因子の遺伝子組換えによる調製法
JPH07188294A (ja) 新規なポリペプチド、その製造方法、そのポリペプチドをコードするdna、そのdnaからなるベクター、そのベクターで形質転換された宿主細胞、そのポリペプチドの抗体、およびそのポリペプチドまたは抗体を含有する薬学的組成物
CA2100690C (en) Megakaryocyte differentiation factor
JPH11500308A (ja) 新規c−MPLリガンド
JP2002526073A (ja) 新規のヒト生長分化因子のコード配列、そのdna配列によりコードされるポリペプチド、およびこれらの製造方法。
JPH10262686A (ja) ポリペプチド
JP2513909B2 (ja) ネコインタ―フェロンおよびその製造法
WO1998038304A1 (fr) Nouveau polypeptide, adn le codant et utilisation de ce polypeptide
JPH05247095A (ja) 新規な巨核球増幅因子とその製造方法および医薬組成物
JPH1156368A (ja) 猫トロンボポエチンの活性を有する因子
JPH11187882A (ja) 新規なポリペプチド、その製造方法、そのポリペプチドをコードするcDNA、そのcDNAからなるベクター、そのベクターで形質転換された宿主細胞、そのポリペプチドの抗体、およびそのペプチドまたは抗体を含有する薬学的組成物
WO1999055864A1 (fr) Nouveau polypeptide, adnc le codant et son utilisation
WO1999058668A1 (fr) Nouveaux polypeptides, adn complementaires les codant et utilisation de ces polypeptides
US6610515B1 (en) Feline granulocyte colony-stimulating factor
KR910005624B1 (ko) 인체 과립성 백혈구의 콜로니 자극 인자 활성을 갖는 당단백질의 제조방법
CA2413754C (en) Canine hepatocyte growth factor
TW459044B (en) Protein MP-121 of the TGF-β-like family
JP2002218979A (ja) シトクロムcの生産方法
JPH04103599A (ja) 融合ポリペプチド
US20030008356A1 (en) Novel polypeptide, a cDNA encoding the same, and use of it
WO1995023861A1 (fr) MEGACARYOPOIETINE HUMAINE ET ISOLEMENT DE CELLE-CI, CLONAGE D'ADNc, ET PREPARATION DE LA PROTEINE RECOMBINEE
KR100232658B1 (ko) 대장균에서 인간 혈소판 생성 촉진인자의 제조방법
JPH11196881A (ja) 猫顆粒球コロニー刺激因子
US20020165350A1 (en) Novel polypeptide, a method of producing it, and utility of the polypeptide

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060620

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061107