JPH1154913A - ビルドアップ多層プリント配線板の製造方法 - Google Patents

ビルドアップ多層プリント配線板の製造方法

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JPH1154913A
JPH1154913A JP21188297A JP21188297A JPH1154913A JP H1154913 A JPH1154913 A JP H1154913A JP 21188297 A JP21188297 A JP 21188297A JP 21188297 A JP21188297 A JP 21188297A JP H1154913 A JPH1154913 A JP H1154913A
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copper foil
wiring board
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resin composition
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JP21188297A
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Hiroyuki Urabe
博之 浦部
Nobuyuki Ikeguchi
信之 池口
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ファインライン作製したビルドアッププリン
ト配線板を得る。 【解決手段】 内層プリント配線板上に外層銅箔を使用
し、積層用Bステージ化樹脂組成物を用いて積層された
ビルドアップ多層板の少なくともインナーバイヤーホー
ルを、内層銅箔の一部或いは内層銅箔の全てを貫通する
まで波長 0.2〜0.4 μmのレーザーであけ、銅メッキを
施した後、表層にパターンを作成し、必要により化学処
理を行ってから次の層を積層し、同様に加工を繰り返し
て多層化することを特徴とするビルドアッププリント配
線板の製造方法。 【効果】 ファインラインを作製した、内層銅箔との接
続信頼性に優れ、耐熱性、耐薬品性、耐プレッシャーク
ッカー性、耐マイグレーション性、サイクルテストでの
信頼性等に優れたものを提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、少なくともインナーバ
イヤーホール(IVH)を有する、内外層、特に内層に
ファインパターンの形成されたビルドアップ多層プリン
ト配線板の製造方法に関する。これは、主として半導体
を搭載するファインパターンが形成されたビルドアップ
多層プリント配線板に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】従来、ビルドアップ多層プ
リント配線板は、 方法1:内層となるプリント配線板の上に紫外線で硬化
する樹脂を塗布し、選択的に紫外線を照射してから、ア
ルカリ水溶液等でビア部を溶解除去して銅メッキを施し
た後、パターン化する工程を繰り返して多層プリント配
線板とする方法。 方法2:内層となるプリント配線板の全面に樹脂組成物
を塗布、乾燥した後、炭酸ガスレーザーでビア部をあ
け、デスミア処理後、セミアディティブ法、フルアディ
ティブ法等でパターンを作成し、これを繰り返す方法。
【0003】方法3:樹脂付き銅箔を用い、内層のプリ
ント配線板の上に積層し、穴のあける部分は銅箔をエッ
チング除去した後、プラズマでビア部をあけ、銅メッキ
を施してからパターンを作成する工程を繰り返す方法。 方法4:パターンを作成した有機基材に炭酸ガスレーザ
ーで穴あけを行い、これに導電性ペーストを充填し、銅
箔を被せてから積層して層間を接続する方法。 方法5:樹脂付き銅箔を用い、内層のプリント配線板の
上に積層し、穴のあける部分は銅箔をエッチング除去し
た後、炭酸ガスレーザーを照射してビア部をあけ、デス
ミア処理後に銅メッキを施してからパターンを作成する
方法。 等が知られている。
【0004】方法1、2によって得られた多層プリント
配線板は、吸湿及びPCT後の電気絶縁性が劣る、サイ
クルテストによる樹脂のクラックが生じる等の問題点が
あった。また、方法3は、穴径が50μm以下の小径にな
ると、オーバーエッチングのため作成が困難であり、方
法4は、サイクルテスト等の信頼性試験において、熱膨
張の違いから上下銅箔の導通不良が発生することがあ
る。方法5は、穴径が50μm以下になると、デスミア処
理が十分行われないこともあり、内外層の導通不良発生
の原因ともなる。
【0005】また、ファインラインのパターンを形成す
るためには、アルミニウム等のキャリアに銅を電解法に
て析出させ、その表面に化学処理を施した5μm程度の
銅箔を使用する方法、或いはアディティブ法のメッキを
用いる方法が知られている。前者は、アルミキャリアを
除去する必要があること、高価であること等の問題点が
あった。更にアルミキャリアの無い銅箔では粒子径数μ
mで、厚さ9μmの銅箔が知られているが、この銅箔の
片面に連続的に樹脂層を形成し、Bステージ化する場
合、銅箔切れ、シワ等の発生があり、不良の多いもので
あった。後者は、ファインライン形成能力に優れている
が、高アルカリ性の液中で長時間処理する必要があるこ
と、銅箔の引き剥がし強度が劣ること、ビルドアップし
た樹脂が吸湿後の電気絶縁性に劣ること等から、信頼性
に今一歩の感があった。また、連続で銅箔の片面に樹脂
層を塗布し、Bステージ化して使用するものとして、紙
フェノール銅張積層板等が知られていたが、これに使用
される銅箔の厚みは18μm以上であり、ファインパター
ンを形成できるものではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した欠
点を解消した、即ちインナーバイヤーホールの接続不良
をなくし、ファインライン形成能を上げ、且つ、樹脂の
耐熱性、耐薬品性、信頼性試験による信頼度を大幅に改
善しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するべ
く鋭意検討を重ねた結果、銅の粒子径1μm以下、銅の
マット面の足の長さが5μm以下、好適には 2〜4 μm
で、キャリアの付いていない厚さ 5〜9 μmの銅箔に、
好適には多官能性シアン酸エステル樹脂組成物を、必要
によっては基材に連続的に含浸、乾燥して得られるBス
テージ化樹脂付き極薄銅箔を用いて積層されたビルドア
ップ多層板の少なくともインナーバイヤーホール(IV
H)を、内層銅箔の一部、或いは全部を貫通するまで波
長 0.2〜0.4 μmのレーザーであけ、銅メッキを施した
後、表層にパターンを作成し、必要により化学処理を行
ってから次の層を積層し、同様に加工を繰り返して多層
化して得られる多層プリント配線板は、ファインパター
ンの形成ができ、IVHの接続不良がなく、耐熱性、耐
薬品性に優れ、且つ耐マイグレーション性、耐プレッシ
ャークッカー性、温度サイクルテスト等の信頼性にも優
れたものが得られた。
【0008】本発明に使用する熱硬化性樹脂組成物とし
ては、一般に公知の熱硬化性樹脂組成物が使用可能であ
る。例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、多官能性
シアン酸エステル樹脂、多官能性シアン酸エステル−多
官能性マレイミド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂等
が挙げられるが、吸湿及びプレッシャークッカー処理後
の電気絶縁性、耐マイグレーション性等の信頼性、耐熱
性、耐薬品性等の点から、多官能性シアン酸エステル化
合物を含有する熱硬化性樹脂組成物を使用するのが好ま
しい。
【0009】本発明で好適に使用される多官能性シアン
酸エステル樹脂組成物とは、分子内にシアナト基(−O
−C≡N)を2個以上含有する化合物である。具体的に
例示すると、1,3-又は1,4-ジシアナトベンゼン、1,3,5-
トリシアナトベンゼン、1,3-、1,4-、1,6-、1,8-、2,6-
又は2,7-ジシアナトナフタレン、1,3,6-トリシアナトナ
フタレン、4,4-ジシアナトビフェニル、ビス(4-ジシア
ナトフェニル)メタン、2,2-ビス(4-シアナトフェニ
ル)プロパン、2,2-ビス(3,5-ジブロモ-4- シアナトフ
ェニル)プロパン、ビス(4-シアナトフェニル)エーテ
ル、ビス(4-シアナトフェニル)チオエーテル、ビス
(4-シアナトフェニル)スルホン、トリス(4-シアナト
フェニル)ホスファイト、トリス(4-シアナトフェニ
ル)ホスフェート、およびノボラックとハロゲン化シア
ンとの反応により得られるシアネート類などである。
【0010】これらのほかに特公昭41-1928 、同43-184
68、同44-4791 、同45-11712、同46-1112 、同47-26853
及び特開昭51-63149などに記載の多官能性シアン酸エス
テル化合物類も用いられ得る。これらは、単独或いは2
種以上組み合わせて使用される。これらの成分中には加
水分解性Cl,Naなどの不純物含有量が極めて少な
く、本発明の1成分として配合することによって全体の
不純物量が少なくなり、半導体周辺材料としては最適で
ある。また、これら多官能性シアン酸エステル化合物の
シアナト基の三量化によって形成されるトリアジン環を
有する分子量 200〜6,000 のプレポリマーが使用され
る。このプレポリマーは、上記の多官能性シアン酸エス
テルモノマーを、例えば鉱酸、ルイス酸などの酸;ナト
リウムアルコラート、第三級アミン類などの塩基;炭酸
ナトリウムなどの塩類などを触媒として重合させること
により得られる。このプレポリマー中には一部モノマー
が含まれており、モノマーとポリマーとの混合物の形態
をしており、このような原料は本発明の用途に好適に使
用される。
【0011】エポキシ樹脂としては、一般に公知のもの
が使用できる。具体的には、液状或いは固形のビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ
樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾー
ルノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂;ブ
タジエン、ペンタジエン、ビニルシクロヘキセン、ジシ
クロペンチルエーテル等の二重結合をエポキシ化したポ
リエポキシ化合物類;ポリオール、水酸基含有シリコン
樹脂等とエポハロヒドリンとの反応によって得られるポ
リグリシジル化合物類等が挙げられる。これらは1種或
いは2種類以上が組み合わせて使用される。
【0012】ポリイミド樹脂としては、一般に公知のも
のが使用され得る。具体的には、多官能性マレイミド類
とポリアミンとの反応物、特公昭57-005406 に記載の末
端三重結合のポリイミド等が挙げられる。これらの熱硬
化性樹脂組成物は、単独でも使用できるが、特性のバラ
ンスをとるために適宜組み合わせて使用するのが良い。
【0013】本発明の熱硬化性樹脂組成物には、組成物
本来の特性が損なわれない範囲で、所望に応じて種々の
添加物を配合することができる。これらの添加物として
は、不飽和ポリエステルなどの重合性二重結合含有モノ
マー類及びそのプレポリマー類;ポリブタジエン、エポ
キシ化ブタジエン、マレイン化ブタジエン、ブタジエン
−アクリロニトリル共重合体及びそのカルボキシル基含
有樹脂、ポリクロロプレン、ブタジエン−スチレン共重
合体、ポリイソプレン、ブチルゴム、フッ素ゴム、天然
ゴムなどの低分子量液状〜高分子量の elasticなゴム
類;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ
-4- メチルペンテン、ポリスチレン、AS樹脂、ABS
樹脂、MBS樹脂、スチレン−ブタジエンゴム、スチレ
ン−イソプレンゴム、ポリエチレン−プロピレン共重合
体、4-フッ化エチレン-6- フッ化エチレン共重合体類;
ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリスル
ホン、ポリエステル、ポリイミド、ポリフェニレンサル
ファイドなどの高分子量ポリマー及びそれらの低分子量
プレポリマーもしくはオリゴマー;ポリウレタン、多官
能性マレイミド類などが例示され、適宜使用される。ま
た、その他、公知の無機及び有機の充填剤、染料、顔
料、増粘剤、滑剤、消泡剤、分散剤、レベリング剤、カ
ップリング剤、光増感剤、難燃剤、光沢剤、重合禁止
剤、チキソ性付与剤などの各種添加剤が、所望に応じて
適宜組合せて用いられる。必要により反応基を有する化
合物は硬化剤、触媒が適宜配合される。
【0014】本発明の熱硬化性樹脂組成物は、それ自体
加熱により硬化するが硬化速度が遅く、作業性、経済性
などに劣るため使用した熱硬化性樹脂に対して公知の熱
硬化触媒を用い得る。使用量は、熱硬化性樹脂 100重量
部に対し 0.005〜10重量%、好ましくは0.01〜5重量%
である。
【0015】本発明では、熱硬化性樹脂組成物をガラス
繊維等の無機の織布、不織布、或いは液晶ポリエステル
や全芳香族ポリアミド繊維等の有機の織布、不織布とい
った公知の基材に含浸、乾燥してBステージ化して得ら
れる基材補強樹脂組成物も使用され得る。基材として
は、加工性等の点からも有機の基材が好ましい。
【0016】本発明の熱硬化性樹脂組成物の銅箔への付
着方法としては、銅箔に直接樹脂組成物を塗布、乾燥し
てBステージ化してから、樹脂面に離型フィルムをあ
て、加熱ロールを通して一体化するか、或いはまず離型
フィルムに樹脂組成物をロールコーター法等の一般に公
知の方法で塗布、乾燥してBステージ化し、これを銅箔
のマット面にあて、樹脂の融点よりやや高い温度の加熱
ロールの間を通して一体化する。張り合わせ方法として
は、後者の方がシワ等の不良の少ないものが得られる。
樹脂の加熱は、熱風乾燥炉等の一般の装置が使用可能で
あり、好ましくは連続的に塗布しながら乾燥し、樹脂を
Bステージ化する。熱硬化性樹脂の場合、乾燥は 100〜
200 ℃、好ましくは 130〜180 ℃の温度で行う。時間は
触媒量等によって異なるが、一般には10〜60分である。
熱硬化性樹脂組成物を塗布する回数は特に限定はしな
い。樹脂層を厚くする場合は2度塗布、乾燥を繰り返
す。その場合、同一の組成、硬化度でも良いし、組成、
硬化度を変えて塗布、乾燥することも可能である。
【0017】本発明で使用される銅箔は、一般に公知の
電解銅箔が使用可能であるが、好適には粒子径1μm以
下、銅箔のマット面の足の長さが5μm以下で、キャリ
アの付いていない厚さ 5〜9 μmの銅箔を使用する。粒
子径の1μm以下のものを製造する場合、銅の析出速度
等をコントロールして作る。粒子径を1μm以下とする
ことにより、抗張力が、従来の粒子径数μmのものに比
べて10〜20%上がり、キャリアがなくても樹脂組成物と
張り合わせ可能となる。
【0018】本発明で穴あけ加工に使用するレーザーに
ついて説明する。本発明で使用されるレーザーは、レー
ザー波長が 0.2〜0.4 μmのUV領域のものが使用され
る。このUVレーザーを外層の銅箔に照射して銅箔及び
樹脂部を穴あけし、内層銅箔のところでは、一部削って
穴をあけるか、貫通させてから、デスミア処理を施さな
いで銅メッキを行うことができる。炭酸ガスレーザー
は、波長が長く、熱で樹脂を焼き切るため、樹脂或いは
有機基材が炭化してデスミア処理が必要となる。
【0019】波長 0.2〜0.4 μmのレーザーは、銅箔、
ガラス繊維、樹脂を加工できるが、特に銅箔と有機物
(有機繊維、樹脂)よりなるビルドアップ材料であれ
ば、炭酸ガスレーザーが穴あけ後にデスミア処理が必要
なのに比べて、加工後にデスミア処理等の必要もなく、
インナーバイヤーホール(IVH)、ブラインドバイヤ
ーホール(BVH)、貫通スルーホールの銅メッキが可
能である。ビア部分の穴あけ時も、炭酸ガスレーザー
は、事前に表層の銅箔にエッチングで穴をあけておき、
その部分の樹脂をレーザーで焼き切るが、YAGレーザ
ーは、まず所定箇所に銅箔を貫通し樹脂面まで到達する
ように穴をあけ、次に内層銅箔の一部、或いは全部を貫
通するまで穴あけを行う。こうすることにより、穴部分
に銅メッキを施した時、内層とメッキとの接続が良好と
なり、接続信頼性に優れたビルドアップ多層プリント配
線板が得られる。
【0020】貫通スルーホールをあけるには、ドリル、
UVレーザー等を使う。外層と内層の導通を取るには、
無電解、電解銅メッキが使用できる。また、導電性ペー
ストを使用する方法もある。信頼性の点からは前者が好
ましい。
【0021】
【実施例】以下に実施例、比較例で本発明を具体的に説
明する。尚、『部』は特に断らない限り重量部を表す。 実施例1 2,2-ビス(4−シアナトフェニル)プロパン 1,000部を 1
50℃で熔融させ、撹拌しながら6時間反応させてプレポ
リマーを得た。これをメチルエチルケトンに溶解させ溶
液とした。これにエポキシ樹脂(商品名:エピコート10
01、油化シェルエポキシ (株)) 1,000部を加え、溶解し
て均一な溶液とした。更に、ビス(4−マレイミドフェニ
ル)メタン 50部、ブタジエン−アクリロニトリルゴム
(商品名:N220S 、日本合成ゴム (株)) 160部を加え、
これに触媒としてオクチル酸亜鉛0.2部を加えて均一溶
液とした。
【0022】これをポリエチレンテレフタレートフィル
ムに、厚さ55μmとなるように塗布し、 120℃で連続的
に乾燥してゲル化時間(at170℃)88秒のBステージ化さ
れた樹脂付き銅箔を得た。この樹脂層の融点は73℃であ
った。この樹脂面に、銅の粒子径 0.7μm、厚さ5μ
m、マット面の銅の足の長さ3.2 μmの電解銅箔のマッ
ト面をあてて、100 ℃の加熱ロールで連続的に接着させ
た。これを 530×530 mmに切断した(樹脂付き極薄銅箔
Aとする)。
【0023】一方、厚さ 0.8mmの18μm両面銅張積層板
(商品名:CCL-HL830 、三菱瓦斯化学 (株))の両面にパ
ターンを作成したプリント配線板の銅箔表面を黒化処理
した上下に、上記樹脂付き極薄銅箔Aを配置し、厚さ2
mmのステンレス板に挟んで、圧力 20kgf/cm2、温度 190
℃で90分間積層成形を行い、4層の多層板を得た。この
多層板の外層の所定の位置に波長 355nmのレーザーで穴
径70μmの穴を銅箔を貫通してあけ、更に内層の銅箔の
18μmを貫通してから加工を終了し、デスミア処理を施
さずに無電解、電気メッキにて銅を12μm付けた。
【0024】この表層に液状タイプのエッチングレジス
トを15μm塗布し、ライン/スペース=30μm/30μm
の櫛形パターンを100 個作成した。拡大鏡を使って目視
で検査した結果、このパターンのショート、パターン切
れは一個も無かった。エッチングファクターは、 2.2で
あった。更にこの銅箔の表面に黒化処理を施し、Bステ
ージ樹脂付き銅箔A、上下に重ね、同様に積層成形し、
6層板を作成した。これを用い、YAGレーザーにて穴
径0.25mmの貫通スルーホールをあけ、デスミア処理をせ
ずに銅メッキを12μm付けた。この表層にパターンを作
成し、表面の銅パターンと内層銅箔とのショートを電気
的に測定したが、ショートは1つも無かった。
【0025】また、内層の櫛形パターンを85℃・85%RH
の雰囲気下で、50VDC で 1,000時間処理したが、絶縁抵
抗値の変化は殆ど無かった。更に 121℃・2気圧で 600
時間処理後に絶縁抵抗を測定したが、1×1010Ω以上で
あった。また、−65℃, 30分←→室温,5分←→+150
℃, 30分を1サイクルでサイクルテストを 1,000サイク
ル行った。テスト後、 100個の穴の断面を観察したとこ
ろ樹脂クラックの発生、ビア部、スルーホール部の銅メ
ッキの剥離による不良は発生しなかった。これに使用し
た樹脂だけを硬化させてガラス転移温度(DMA)を測
定したが、 209℃であった。これをメチルエチルケト
ン、10%硫酸水溶液、10%水酸化ナトリウム水溶液に25
℃で3時間浸漬したが、外観の変化は無かった。
【0026】実施例2 実施例1の熱硬化性樹脂組成物を厚さ50μmの液晶ポリ
エステル不織布に含浸、乾燥して得られた、ゲル化時間
(at170℃)が90秒、融点72℃のBステージ化された有機
基材入り樹脂組成物を連続的に温度 100℃の加熱ロール
でポリエチレンナフタレートフィルムに接着させ、続け
て、銅の粒子径が 0.8μmで、厚さ7μm、銅のマット
面の足の長さが 3.5μmの電解銅箔のマット面と樹脂面
を加熱ロールで接着させた後、 530×530mm に切断した
(樹脂付き極薄銅箔Bとする)。
【0027】また、内層板として実施例1に記載のもの
を使用し、積層用として樹脂付き極薄銅箔を使用する以
外は同様にして6層板を作成した。内層の櫛形パターン
のショート、パターン切れは1個も無かった。また、エ
ッチングファクターは、2.0であった。更に、内層、外
層のショートは無かった。信頼性試験等においても同様
であった。
【0028】比較例1 実施例1において、銅箔として厚さ12μmのものを使用
し、銅メッキを12μm付けて同様に櫛形パターンを作成
した。100 個作成した櫛形パターンのうち、60個はショ
ートしていた。パターン切れは無かった。 比較例2 銅箔として厚さ18μmの両面銅張積層板を銅メッキをせ
ずにそのまま同様に櫛形パターンを作成した。このエッ
チングファクターは、1.5 であり、実施例1、2の厚さ
5、7μmの銅箔の上に12μm銅メッキして、ほぼ18μ
mとした銅箔のエッチングファクターに比べてかなり劣
ることが明らかである。なお、ショート、パターン切れ
は無かった。
【0029】比較例3 実施例1で、樹脂付き極薄銅箔Aを積層成形して4層板
とした後、定法によって、銅箔に穴径70μmの穴をエッ
チングによってあけ、炭酸ガスレーザーで樹脂を内層銅
箔まで焼き切り、デスミア処理を施さずに銅メッキを12
μm付けた。後は同様にして6層板を作成し、加工し
た。ビア部の上下銅箔の導通はなく、信頼性に欠けるも
のであった。
【0030】以上の結果から、ビルドアップ多層プリン
ト配線板の少なくともIVHを、表層の銅箔を事前に加
工することもなく直接波長 0.2〜0.4 μmのUVレーザ
ーであけ、更に内層銅箔の一部、或いは全部を貫通させ
た後、デスミアなしで銅メッキを施して得られた多層プ
リント配線板は、内層銅箔とメッキ銅との密着が良好
で、サイクルテスト等の信頼性試験において、接続不良
がなく、優れた信頼性を有するものとなる。また、必要
によっては補強基材を使ったBステージ化樹脂付き極薄
銅箔を用いた多層板は、ファインラインの作成において
エッチング性能に優れ、パターン切れ、ショート等の不
良が無く、また多官能性シアン酸エステル樹脂組成物を
使用することにより、ガラス転移温度が高く、耐薬品性
に優れ、更に耐マイグレーション性、プレッシャークッ
カーテスト後の電気絶縁性、サイクルテスト等の信頼性
に優れたものが得られることが明らかである。
【0031】
【発明の効果】本発明になる、波長 0.2〜0.4 μmのU
Vレーザーを使用して少なくともIVHを穴あけし、銅
メッキを施して製造される多層プリント配線板は、内層
銅箔との接続信頼性に優れ、銅箔として粒子径1μm以
下、厚さ5〜7μm、マット面の銅の足の長さが5μm
以下のキャリアの付いていない銅箔を使用することによ
り、ファインラインの作成においてもショート、パター
ン切れ等の不良発生の無いビルドアップ法での多層プリ
ント配線板を作成することができ、更に熱硬化性樹脂組
成物として多官能性シアン酸エステル樹脂組成物を使用
することにより、耐熱性、耐薬品性、耐プレッシャーク
ッカー性、耐マイグレーション性、サイクルテストでの
信頼性等に優れたものを提供できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内層プリント配線板上に、積層用Bステ
    ージ化樹脂組成物を用い、その外側に外層銅箔を使用し
    て積層されたビルドアップ多層板の少なくともインナー
    バイヤーホールを、内層銅箔の一部或いは内層銅箔の全
    てを貫通するまで波長 0.2〜0.4 μmのレーザーであ
    け、銅メッキを施した後、表層にパターンを作成し、必
    要により化学処理を行ってから次の層を積層し、同様に
    加工を繰り返して多層化することを特徴とするビルドア
    ッププリント配線板の製造方法。
  2. 【請求項2】 該ビルドアップの積層材料として、銅の
    粒子径1μm以下、銅のマット面の足の長さが5μm以
    下で、キャリアの付いていない厚さ 5〜9 μmの銅箔に
    熱硬化性樹脂組成物を付着させてBステージ化したファ
    インライン形成用樹脂付き極薄銅箔を使用することを特
    徴とするビルドアップ多層プリント配線板の製造方法。
  3. 【請求項3】 該ビルドアップ積層用Bステージ化樹脂
    組成物として、液晶ポリエステル不織布に熱硬化性樹脂
    組成物を含浸、乾燥させてBステージ化して得られたも
    のを使用することを特徴とする請求項1に記載のビルド
    アッププリント配線板の製造方法。
  4. 【請求項4】 該ビルドアップ積層用Bステージ化樹脂
    組成物として、多官能性シアン酸エステル樹脂組成物を
    使用することを特徴とするビルドアップ多層プリント配
    線板の製造方法。
JP21188297A 1997-08-06 1997-08-06 ビルドアップ多層プリント配線板の製造方法 Pending JPH1154913A (ja)

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