JPH1152688A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH1152688A
JPH1152688A JP9225824A JP22582497A JPH1152688A JP H1152688 A JPH1152688 A JP H1152688A JP 9225824 A JP9225824 A JP 9225824A JP 22582497 A JP22582497 A JP 22582497A JP H1152688 A JPH1152688 A JP H1152688A
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image forming
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Mamoru Kido
衛 城戸
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は画像を形成する画像形成装置に関し、
カラー・プルーファ並みの高画質サンプルを連続した記
録プロセスとして高速に安定して得ることができ、しか
も低価格且つ小型の画像形成装置を提供することを目的
とする。 【解決手段】ファン・デル・ワールス力を用いて粒子5
の均一な薄層を形成し、形成された粒子5薄層を画像部
と非画像部でのファン・デル・ワールス力に大小の差異
を付与することにより画像を形成する画像形成装置であ
り、粉体粒子5を透明ドラム2に均一な薄層として形成
する薄層形成手段7と、粒子5薄層と透明ドラム2との
間のファン・デル・ワールス力を画像情報に応じて画素
単位で異ならせて画像部と非画像部を形成するための光
照射装置3と、非画像部の粒子(色材)や液滴を除去す
る粒子回収ユニット9と、画像部の粒子5を転写して用
紙13上に画像を形成する転写ロール12を有してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ファン・デル・ワ
ールス力を用いて粒子(色材)や液滴の均一な薄層を形
成し、形成された薄層を画像部と非画像部でのファン・
デル・ワールス力に大小の差異を付与することにより画
像を形成する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電子写真技術において、感光体上
に作成した可視像は、次工程では用紙か中間体に転写さ
れる。このときのトナー像を対象媒体上に移動、転写さ
せる力は付与された電界による静電気力、即ちF=q・
Eで表される力である。ここでEは感光体と、用紙ある
いは中間体等の転写媒体間に付与された電界、qはトナ
ーがもつ電荷量(但し、二成分現像剤の場合はキャリア
とトナーの摩擦帯電による電荷量であり、一成分トナー
の場合はトナー供給スリーブ上でのブレード間での摩擦
帯電による電荷量である)を表している。そして、対象
媒体へ移動できるトナー量は上式による力、およびキャ
リア、トナー間の静電的吸着力やその他の付着力とのバ
ランスしたところで決定される。
【0003】ところで、静電的電界は感光体や現像ロー
ルがある程度の曲率を有しているため、空間場における
電界の向きは理想的な平行電界とはならない。これが電
子写真における画像劣化の大きな要因となっており、例
えばトナー像の拡がり、散らばり、こぼれといった欠陥
を発生させる。加えてトナーが環境の影響を受けた場
合、特に吸湿したような場合は、粉体特有の凝集が発生
し、転写されるトナー量は一定しなくなる。
【0004】一方、印刷におけるインク転写プロセスで
は、版胴と圧胴間の回転による剪断力が高粘度インキに
作用して「チキソトロピー性」が生じ、インキ粘度が急
激に低下する。そのため用紙表面にインキを浸透させる
ことができるわけで、剪断力が再び小さくなるとチキソ
トロピー効果によりインキは硬化しはじめ、必要以上の
用紙繊維間へのインキ浸透を防ぐことができる。色材を
安定して必要な時にのみ移動、転写できる印刷技術は記
録技術として優れた長所を有しているが、版胴から圧胴
の間に作用させる荷重が大きく装置の大型化につなが
り、また版を有しているためオン・デマンド性が低いと
いった問題を併せ持つ。インキの速乾性の点からも完全
に乾燥させるまでの時間が数時間単位で必要となる。
【0005】印刷プロセスは、用紙適応性という点から
は適応範囲が狭く、高級印刷となると用紙表面の処理、
平滑化、カレンダー処理やマット処理、白色コート処理
といった前処理が必要となってくる。電子写真プロセス
は印刷ほど用紙を選ばないが、前述したように粒子(色
材)を移動、転写させるときの安定性、即ち画像部と非
画像部間の付着力のコントラストが印刷と比較すると弱
く、高画質画像を高速に出力するための安定性、信頼性
が低いという問題をもつ。
【0006】大量印刷する前の色校正用カラー・プルー
ファとしてデユポン社のクロマリン技術がある。これは
多層粘着フイルムシートを用い、1〜1.5μmの繊維
状トナーを約1μm程度の粘着層に埋めこませ、これを
イエロー、マジェンタ、シアン、ブラックと4回重ね合
わせることで高画質カラー画像を得ることができる。こ
のプロセスの欠点として粘着層の画像部と非画像部の付
着力のコントラストを紫外線硬化作用により得ているた
め、硬化時間が標準的に約30秒から1分程度かかって
しまう点にある。即ち連続記録技術として不向きである
点が問題であり、またプロセス自体は手作業で行なわれ
るのが一般的である。
【0007】上述のような課題に対し、一連の記録プロ
セスを成立させる画像形成装置として幾つかの公知技術
が存在する。例えば、特開昭61−134774号公報
に記載された技術は、柔軟性部材からなる中間転写体上
の粉体像あるいは最終被記録媒体、用紙を含めて立体物
上に対しても粘着性物質を付与することで画像形成する
ものである。また、特開昭63−110480号公報で
は、電子写真でトナー像を形成し、そのトナー像を粘着
シート上へ転写する画像形成技術が開示されている。特
開昭63−113576号公報や特開昭63−2647
77号公報ではやはり粘着シートを用いた転写である
が、トナー溶融温度より低い温度で粘着性が機能する点
に特徴を有する技術が開示されている。特開平1−23
7586号公報には、感熱粘着性シートを用い記録情報
に応じた熱刺激を付与することで粘着潜像パターンを形
成する記録プロセスが開示され、特開平5−32371
1号公報には粘着性と共に電界を付与した記録プロセス
が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところがこれらの記録
プロセスは共通して、粘着性を利用した記録技術である
が、形成されたトナー像全体を粘着力で一括転写してい
るものであり、粒子(色材)あるいは液滴個々が画素単
位で画像部と非画像部とのコントラストを形成している
ものではない。
【0009】本発明の目的は、カラー・プルーファ並み
の高画質サンプルを連続した記録プロセスとして高速に
安定して得ることができ、しかも低価格且つ小型の画像
形成装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、粉体粒子
(色材)や液滴を支持体上に均一な薄層として形成する
薄層形成手段と、薄層と支持体との間の粘着力、付着
力、液架橋力、濡れ性、毛管力を画像情報に応じて画素
単位で異ならせて画像部と非画像部を形成する画像形成
手段と、非画像部の粒子(色材)や液滴を除去する除去
手段と、画像部の粒子(色材)や液滴を転写して媒体上
に画像を形成する転写手段とを有することを特徴とする
画像形成装置によって達成される。
【0011】そして、支持体表面は、粒子(色材)や液
滴が画素単位に個々、独立に粘着、付着、液架橋、濡
れ、浸透する表面構造を有し、粒子(色材)あるいは液
滴を支持しつつ、粒子(色材)あるいは液滴に電界を付
与することを特徴とする。
【0012】また、薄層形成手段は、機械的な掻き落と
し機構を有し、多層化した粒子(色材)や厚みを有する
液滴層を均一薄層化することを特徴とする。機械的な掻
き落とし機構は、ナイフエッジ等のブレード部材、回転
ブラシロール、ウエブ状ベルト、透明支持体への振動、
回転粘着ロール、回転バイアスロールのいずれかを有し
ていることを特徴とする。
【0013】また、支持体は、透明な電極板、あるいは
透明な円筒電極を有していることを特徴とする。さら
に、粉体粒子(色材)は、顔料もしくは染料からなる色
材層と、光、熱、電界、磁界、圧力、化学的変化(酸
化、重合、水素結合)等により支持体との間のファン・
デル・ワールス力が変化する表面層とを有していること
を特徴とする。
【0014】さらに、転写手段は、付着力と、光、熱、
電界、磁界、圧力、化学的変化(酸化、重合、水素結合
等)等により作用する力とのいずれか、あるいはそれら
の複合により前記粒子(色材)や液滴を転写することを
特徴とする。
【0015】本発明は、ファン・デル・ワールス(Va
n der Waals)力で代表される粘着力、付着
力、液架橋力、濡れ、毛管力といった物理力を画素単位
の粒子(色材)あるいは液滴として被記録媒体へ作用さ
せて粒子(色材)あるいは液滴個々が画素単位で画像部
と非画像部とのコントラストを形成する画像形成装置で
ある。特に均一に薄層化された粒子(色材)や液滴層を
ファン・デル・ワールス力の差異でコントラストをつく
る点に特徴を有している。
【0016】
【発明の実施の形態】本実施の形態による画像形成装置
に用いている技術は、白黒の複写機、プリンタ、ファク
シミリやカラーの複写機、プリンタ、ファクシミリ、プ
ルーファといったビジネスやオフィス、プルーファ・ユ
ースに対して展開することが可能である。もちろん、信
頼性の高いしかも低価格で提供できるパーソナル・ユー
スにも充分活用できる。また、オン・デマンド印刷機と
しての大量生産CRDユースにも適応することができ
る。さらに本実施の形態による粉体粒子均一薄層形成技
術は、他の技術分野としてセメントや食料用粉体(小麦
や大麦等)の選別や定量パッキングにも適応することが
できる。
【0017】まず、本実施の形態による画像形成装置の
概略の構成および基本的動作を図1および図2を用いて
説明する。図1は本実施の形態による画像形成装置1と
しての白黒複写機あるいはプリンタの断面を示したもの
である。図2は当該プリンタにおける基本的動作を説明
する図であって、透明ドラム2表面での粒子5の挙動を
示している。図1において、粒子5(色材)や液滴を均
一に薄層化し支持する円筒状透明ドラム2が配置されて
いる。粒子5(色材)供給装置4や図示しない液滴供給
装置から10〜20μmの直径を有する粒子5(色材)
(以下、説明のため粉体粒子で説明していく)が先ず、
透明ドラム2の表面凹凸の凹み(図2(a)参照)に埋
めこまれるように付着する(図2(b)参照)。このと
きの付着力は粒子5と透明ドラム2間のファン・デル・
ワールス力に基づく付着力、即ち粘着力を活用する。粘
着力は電気的にお互い中性なものどうしが引き合う力で
あり、配向力、分散力、誘起力の3つで表される2次結
合力として示される。
【0018】このとき例えば図3に示すように、粒子5
層はランダムに多層化して透明ドラム2上に付着する。
つまり、ファン・デル・ワールス力による付着力は粒子
同士にも作用し、特に10〜20μmといった微粒子ど
うしの付着力はかなり大きなものになる。従って、粒子
5を如何に均一薄層化できるかが重要になる。
【0019】本実施の形態における、粒子5を均一薄層
化させる薄層形成手段の具体例を図3乃至図8を用いて
説明する。まず、図3に示す均一薄層形成手段は、ナイ
フエッジ状のブレード部材29を透明ドラム2上の粒子
5が丁度1層だけ残るように予め所定のギャップを設け
ておき、矢印30の方向に物理的に掻きとっていくもの
である。また、図4に示す均一薄層形成手段は、方向3
2に回転するブラシロール31を、積み重なった粒子5
層に接触させることで不要な粒子5を掻きとるものであ
る。また図5に示す均一薄層形成手段は、回転搬送され
ているウエブ状ベルト33を粒子5層に接触させて不要
な粒子5を除去するものである。さらに、図6に示す均
一薄層形成手段は、透明ドラム2もしくは透明平板電極
に例えばPZT34(Piezoelectric T
ransducer)等による振動35を与えることで
不必要な粒子層を振るい落とすようにしたものである。
また、図7(a)および図7(b)に示す薄層形成手段
は、方向39に回転する粘着ロール36で不要な粒子5
層を粘着付着させて掻き落とすようにしたものである。
【0020】また図8に示す薄層形成手段では、回転ロ
ール40と透明ドラム2間にバイアス電圧41を作用さ
せることでロール回転力とともにバイアス電界で不要粒
子を掻き落とす。この場合は予め粒子5が適正な電荷を
有するよう外部から付与するか摩擦帯電系列の大きく異
なる部材との接触等によりもたせるようにすればよい。
図4、図5、図7における回転ブラシロール31、回転
搬送ベルト33、粘着ロール36、回転バイアスロール
40上に軽く付着した粒子5は図示しないブレード部材
で更に掻きとられるかフリッカバー等でたたき落とされ
元の粒子(色材)供給装置4に戻される。図1では粒子
薄層均一手段7がこれらのいずれかの動作を行う。な
お、それぞれの回転するロールやベルトの回転方向には
規則性がなく、時計方向、反時計方向のいずれでもよ
い。これらの粒子5層を均一にするメカニズムは第1層
粒子と透明ドラム2間の付着力F1が充分に強く、粒子
どうしの付着力F2は存在するものの、軽い機械的な削
ぎ落としで簡単に薄層が得られる点に特徴を有してい
る。
【0021】このようにして、図1に示す透明ドラム2
上に図2(b)に示したような均一な粒子5薄層が形成
される。本実施の形態では、画素単位として1200〜
2400dpiを想定しているので、10〜20μmピ
ッチの凹凸等で粒子5が規則正しく整列付着できる格子
構造が透明ドラム2の表面に形成されていればよい。図
9を用いて透明ドラム2の表面の凹凸構造を説明する。
透明ドラム2の表面の凹凸は例えば三角状の形状をなし
ておりそのピッチはほぼ粒子5径と一致させてある。図
9に示すように、理想状態として粒子5は透明ドラム2
の三角状の凹みの斜面に点接触している。また、透明ド
ラム2の三角状の凹凸部表面には光を熱に変換するため
の発熱層23が形成されている。これは例えばガラスに
高効率光吸収カーボンを真空蒸着させたものでよい。こ
の光発熱層23の機能は後で説明する。もちろん、この
透明ドラム2の表面は必ずしも凹凸形状をしている必要
はなく、前述したように粒子5を画素単位に均一に付着
させることができる構造、もしくは粘着力が生じるよう
構成されていればよい。一例としては、透明ドラム2の
表面に一般的なシリコンラバーを貼りつけたものでも充
分に均一な粒子層を形成できる。
【0022】次のステップとして図2(c)に示すよう
に、粒子層5と透明ドラム2間の付着力を更に高めるた
めの表面電荷26(図9参照)を図1に示した帯電器8
により粒子5に付与する。これは続くステップとしての
図2(d)、(e)で示すように、透明ドラム2へ振動
20を与えるためであり、またこの振動20で画像部粒
子層を剥離させないために行う。これも粒子5と透明ド
ラム2間のファン・デル・ワールス力による付着力が充
分高ければ、この帯電器8による粒子5への電荷の付与
は必ずしも必要ではない。
【0023】次に、図2(d)に示すように光刺激19
を加えるステップに移る。図1において透明ドラム2の
内部には記録情報に応じた光照射装置3が背面に配置さ
れている。例えば300〜1200dpi相当のLED
素子や半導体レーザを内部に組み込んだ構成でよい。図
示しない画像処理ユニット(ESS)部から送られてき
た記録信号に基づいて光照射装置3が発光すると、その
光は図9に示した光刺激19として透明ドラム2のエリ
ア22を通過し、粒子5と三角状凹凸表面部との接触部
で、透明ドラム2表面に設けられた光発熱層23を光熱
変化させて発熱させる。このときの透明ドラム2表面に
設けられた光発熱層23と粒子5との接触部の状態を図
10に示す。図10(a)、図10(b)に示すように
粒子5の表面が熱吸収して凝集塊を形成する。ここでフ
ァン・デル・ワールス力の物体間表面粗さによる両者間
に働くギャップ効果が生じる。ここで開示している例は
ギャップが広がった場合を想定しており、この想定で説
明を進める。ファン・デル・ワールス力による物体間吸
着力Fvは、
【0024】 Fv=−hw/16π・(D1・D2/(D1+D2))・1/z2 ・・・ (1)
【0025】 Fvb=[z/(z+b)]2・Fv ・・・(2) Fv: 物体間吸着力(ファン・デル・ワールス力) Fvb: 粒子間距離がb変化した時の物体間吸着力 hw: Lifshitz−Van der Waal
s定数 hw=4/3・π・A A: Hamaker定数 7×10-20 (J) Di: 近接粒子径 z: 粒子間距離 b: 粒子間距離の変化量
【0026】で表される。図10(a)は光照射装置3
からの照射がなされる前の光発熱層23の表面粗さb1
と粒子5表面粗さb2の状態を図示したものであり、図
10(b)は光照射された後の粒子5の表面粗さがb2
からb2’へ変化(粗くなった状態を想定)した状態を
図示している。式(2)で表されるように粒子5の表面
粗さがb=b2’−b2だけ粗くなれば、粒子間吸着力
は[z/(z+b)]の2乗で低下することがわかる。
この粒子5の表面層25の光熱吸収効果を利用して表面
層のみ凝集塊を形成させて付着力を低減することによ
り、光熱変換を刺激とした画像部と非画像部のコンント
ラストを形成することができる。
【0027】次に、粒子5の構造とその機能について図
9を用いて説明する。図9に示したように基本構造は透
明ドラム2の表面層23との付着力を変化させる表面層
25と被記録媒体へ移動、転写させてカラー発色させる
ための色材層24の複層構造となっている。色材層24
は被記録媒体との接着性を増すための高分子バインダー
に染料、顔料等の着色剤が分散されているものか、もし
くは着色剤のみでもよい。表面層25は60〜350°
Cの範囲で熱溶融するワックスを代表とするコート層が
対象となる。光熱変換による表面層25の粘度は100
0〜3000mPa・s程度であれば凝集塊を形成でき
る。また、別の表面層材料としてポリウレタン、ポリウ
レアといった重合材料をカプセル化したものを20〜6
0mJ/mm2程度の熱エネルギーで昇華させてもよ
い。
【0028】付着力を変化させる手段として光照射によ
るアブレーション(破裂)を利用することもできる。標
準的なカラー電子写真技術のトナーはポリエステル系の
樹脂中に顔料成分を分散させているが、2400dpi
相当の画素に対し数Wオーダの照射エネルギー(60〜
100mJ/cm2)でアブレーションが発生する。第
42回応用物理学関係連合講演会予稿(No.3 19
95春季)によれば0.73J/cm2のフラッシュ露
光エネルギーを0.43msec(半値幅)の照射時間
で完全に飛翔させた例が報告されており、本実施の形態
でも飛翔とまでいかなくても表面層25の表面状態を変
化させ、付着力の低減(増加)が制御できればよい。
【0029】次に図2(e)に示すように、最終媒体、
ここでは図1における用紙13が用紙カセット14から
フイードロール15により給紙されレジストロール対1
6にて透明ドラム2の画像形成タイミングと合わせるた
め待機する。そして、図示しないタイミングセンサーに
てレジストロール対16から透明ドラム2に給紙され形
成された画像先端部と位置合わせされながら最終媒体で
ある用紙13に画像部粒子が移動、転写される。この時
の転写は標準的な帯電器による電界転写、バイアスロー
ル12、またはロール12が粘着性を有しているもので
あってもよい。このときは粒子5と透明ドラム2との付
着力F1と用紙13と粒子5間の付着力F3の関係がF
1≪F3となる関係にする。また、他の手段としてロー
ル12を中空パイプ状にして表面層としてシリコンラバ
ーで代表される耐熱性の弾性部材層を設けておく。ロー
ル12の中にハロゲンランプ等の熱源を配置すること
で、透明ドラム2上に形成された粒子像を熱溶融させな
がらその粘着力を利用して用紙13繊維中に浸透させる
ことで転写、定着を行わせることも可能である。熱溶融
を利用した他の手段として、サーマルヘッドを用いても
可能であることはいうまでもない。
【0030】次に、図11を用いて本発明の他の実施の
形態による画像形成装置を説明する。第1の実施の形態
では、図1に示したように白黒複写機、プリンタを想定
しており転写器ロール12にて移動、転写された粒子像
を乗せた用紙13は定着器17に搬送され収納トレイ1
8に排出される。一方本実施の形態による画像形成装置
は図11に示すように透明ドラム2上に形成された粒子
像を一旦、中間媒体27へ移動させその後最終媒体に転
写用バイアスロール28にて転写していくようにしてい
る。
【0031】図1および図11で示す画像形成装置にお
いて、非画像部の不要粒子5を回収する粒子回収ユニッ
ト9内の粒子回収ロール10は、図3乃至図8に示した
粒子5を均一に薄層化する薄層形成手段で兼用できるこ
とはいうまでもない。そして、回収された粒子5は粒子
搬送用回転オーガが内蔵された搬送パイプ11を通って
粒子供給装置4内に戻される。この回収粒子表面の一部
は先の工程で凝集塊を作っているが、極僅かな領域の変
形なので実質的なプロセスの繰り返しには差し支えな
い。
【0032】本実施の形態による記録プロセスを用いて
カラー画像形成装置として適用した実施例を図12に示
す。イエロー、マジェンタ、シアン、ブラックの粒子供
給装置4Y、4M、4C、4Kが透明ドラム2の周囲に
配置されている。用紙13は用紙支持ロール42上に図
示しないグリッパー等による先端食わえ込み機構で保持
されながら、静電的にも巻回されていく。図12での実
施例はマルチプル転写によりカラー画像サンプルを得る
もので、透明ドラム上での4色画像形成プロセスに応じ
て用紙支持ロール42上に巻回された用紙13も4回の
転写を経ることでカラー画像が得られる。その後、定着
器17に搬送され粒子画像は完全に用紙上で定着され収
納トレイ18に排出される。
【0033】他の実施例としてタンデム型のカラー画像
形成装置に適用したものを図13に示す。本実施の形態
のプロセスを用いて、用紙13は転写搬送ベルト45上
に静電吸着された状態でイエローエンジン2Yからシア
ンエンジン2Cまでストレートに搬送、転写されていく
ことによりカラー画像が得られる。図13では色エンジ
ンをイエロー、マジェンタ、シアンの3つのエンジンで
図示してあるが、4色のエンジンを代表とするマルチ・
エンジン・タイプにも本実施形態による記録プロセスは
適用できる。
【0034】このように本実施の形態によれば、物体間
の自然な付着力(ファン・デル・ワールス力)を記録技
術に応用した点に特徴を有し、特にファン・デル・ワー
ルス力を利用して画像部、非画像部のコントラストを付
与させた点に特徴を有している。本実施の形態の記録プ
ロセスは、白黒、カラーの複写機、プリンタ、ファック
スに適用でき、また大量印刷用(CRD用)プリンタに
適用することも可能である。また、本実施の形態による
画像形成装置は、高画質が重要視されるカラープルーフ
ァとしての能力も併せ持っている。
【0035】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、以下に示
すような効果を奏することができる。 1.粘着力を利用した均一な薄層形成と画像コントラス
ト形成により粒子の移動転写における画素位置ずれが生
じず、高画質化が図れる。 2.ファン・デル・ワールス力による自然の付着力、粘
着力を基本として粒子移動、転写のプロセスを構成する
ため、低価格化が図れる(大容量高圧電源ユニットや定
着器に必要とされる熱容量の低減化が可能である。これ
は、エコロジーの観点からも利点がある。また、オゾン
やその他の有害物質が全く発生しない安全プロセスでも
ある)。
【0036】3.従来の電子写真プロセスにおける感光
体への半導体レーザ等による光情報書き込みが不必要と
なり、装置の大幅小型化が図れ、装置の低下価格化を実
現することができる。 4.ファン・デル・ワール力による画像形成プロセスは
電子写真技術での静電界による画像形成プロセスと比較
して、空間場における電界の拡がりや画質劣化の要因と
なる感光体の潜像形成能力の低下、半導体レーザの出力
変動、キャリアとトナー間の物理的摩擦による帯電能力
の低下といった信頼性に関わる問題が生じない。従っ
て、安定した信頼性の高い画像形成プロセスを提供でき
る。また、プロセス速度を上げても技術的課題が少なく
高生産性が期待できる。
【0037】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による画像形成装置の概
略の構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施の形態による画像形成装置の基
本プロセスを説明する図である。
【図3】本発明の一実施の形態による画像形成装置にお
ける粒子薄層化の手段の一例を説明する図である。
【図4】本発明の一実施の形態による画像形成装置にお
ける粒子薄層化の手段の他の例を説明する図である。
【図5】本発明の一実施の形態による画像形成装置にお
ける粒子薄層化の手段の他の例を説明する図である。
【図6】本発明の一実施の形態による画像形成装置にお
ける粒子薄層化の手段の他の例を説明する図である。
【図7】本発明の一実施の形態による画像形成装置にお
ける粒子薄層化の手段の他の例を説明する図である。
【図8】本発明の一実施の形態による画像形成装置にお
ける粒子薄層化の手段の他の例を説明する図である。
【図9】本発明の一実施の形態による画像形成装置にお
ける光熱変換下における透明ドラムと粒子の関係を示す
図である。
【図10】本発明の一実施の形態による画像形成装置に
おける記録プロセスにおいて粒子の表面状態変化を表す
図である。
【図11】本発明の他の実施の形態による画像形成装置
の概略の構成を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態における画像形成装置を
マルチプル型カラー画像形成装置に用いた実施例を示す
図である。
【図13】本発明の実施の形態における画像形成装置を
タンデム型カラー画像形成装置に用いた実施例を示す図
である。
【符号の説明】
1 画像形成ユニット 2 透明ドラム(電極板) 3 光書き込みユニット 4 粒子(色材)供給ユニット 5 粒子(色材) 6 粒子供給ロール 7 粒子薄層ユニット 8 電荷付与器 9 粒子回収ユニット 10 粒子回収ロール 11 搬送パイプ 12 転写ロール 13 用紙 14 用紙収納カセット 15 給紙ロール 16 レジストロール 17 定着器 18 排紙トレイ 19 光刺激 20 透明ドラム(電極板)振動方向 21 光刺激非透過領域 22 光刺激透過領域 23 光発熱層 24 色材層 25 表面層 26 表面電荷 27 中間転写ドラム 28 バイアス転写ロール 29 ナイフエッジ 30 ナイフエッジの進行方向 31 回転ブラシロール 32 ブラシロールの回転方向 33 ウエブ状ベルト 34 振動子 35 透明ドラム(電極板)振動方向 36 粘着ロールユニット 37 粘着ロール 38 粒子回収パイプ 39 粘着ロール回転方向 40 バイアス回転ロール 41 バイアス電圧 42 用紙支持ロール 43 転写器 44 用紙支持ロール回転方向 45 用紙搬送ベルト 46 ベルト駆動ロール 47 ベルト搬送方向

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粉体粒子(色材)や液滴を支持体上に均一
    な薄層として形成する薄層形成手段と、 前記薄層と前記支持体との間の粘着力、付着力、液架橋
    力、濡れ性、毛管力を画像情報に応じて画素単位で異な
    らせて画像部と非画像部を形成する画像形成手段と、 前記非画像部の前記粒子(色材)や液滴を除去する除去
    手段と、 前記画像部の前記粒子(色材)や液滴を転写して媒体上
    に画像を形成する転写手段とを有することを特徴とする
    画像形成装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の画像形成装置において、 前記支持体表面は、前記粒子(色材)や液滴が画素単位
    に個々、独立に粘着、付着、液架橋、濡れ、浸透する表
    面構造を有し、前記粒子(色材)あるいは液滴を支持し
    つつ、前記粒子(色材)あるいは液滴に電界を付与する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の画像形成装置において、 前記薄層形成手段は、機械的な掻き落とし機構を有し、
    多層化した前記粒子(色材)や厚みを有する前記液滴層
    を均一薄層化することを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の画像形成装置において、 前記機械的な掻き落とし機構は、ナイフエッジ等のブレ
    ード部材、回転ブラシロール、ウエブ状ベルト、透明支
    持体への振動、回転粘着ロール、回転バイアスロールの
    いずれかを有していることを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】請求項1または2に記載の画像形成装置に
    おいて、 前記支持体は、透明な電極板、あるいは透明な円筒電極
    を有していることを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形
    成装置において、 前記粉体粒子(色材)は、顔料もしくは染料からなる色
    材層と、光、熱、電界、磁界、圧力、化学的変化(酸
    化、重合、水素結合)等により支持体との間のファン・
    デル・ワールス力が変化する表面層とを有していること
    を特徴とする画像形成装置。
  7. 【請求項7】請求項1記載の画像形成装置において、 前記転写手段は、付着力と、光、熱、電界、磁界、圧
    力、化学的変化(酸化、重合、水素結合等)等により作
    用する力とのいずれか、あるいはそれらの複合により前
    記粒子(色材)や液滴を転写することを特徴とする画像
    形成装置。
JP9225824A 1997-08-07 1997-08-07 画像形成装置 Withdrawn JPH1152688A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005266706A (ja) * 2004-03-22 2005-09-29 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置

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JP2005266706A (ja) * 2004-03-22 2005-09-29 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置

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