JPH11524A - 生物脱臭装置及び方法 - Google Patents

生物脱臭装置及び方法

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Publication number
JPH11524A
JPH11524A JP9157248A JP15724897A JPH11524A JP H11524 A JPH11524 A JP H11524A JP 9157248 A JP9157248 A JP 9157248A JP 15724897 A JP15724897 A JP 15724897A JP H11524 A JPH11524 A JP H11524A
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JP
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water
pipe
filter medium
odor
sprinkling
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Application number
JP9157248A
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English (en)
Inventor
Masanori Fujita
正憲 藤田
Masao Mori
征夫 毛利
Kenji Kawato
健二 河戸
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Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Diesel Engine Co Ltd
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Publication date
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の生物脱臭装置においては、濾材表面に
均一に散水することが困難であり、該濾材に固定化した
微生物の増殖が充分にできず、むらが発生していた。こ
のため、微生物による臭気の酸化分解機能が劣化し、脱
臭効果が低減して、安定した脱臭効果が維持できなかっ
た。 【解決手段】 濾材2a・2b上方から該濾材2a・2
bへ散水を行う散水管3を、該散水管3から噴射される
散水圧力を利用することで回転可能に構成するととも
に、濾材2a・2b表面へ均一に散水可能に構成し、該
濾材2a・2bを、悪臭物質を分解する微生物が固定化
された連続気泡形状セラミックスで構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微生物を固定化さ
せた濾材に上方から散水を行うとともに、該濾材に、例
えば、下水処理場などで発生するアンモニア、硫化水
素、及びメチルカプタン等の悪臭物質を通過させること
で脱臭を行う、生物脱臭装置及び生物脱臭方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、悪臭物質を分解する微生物を
固定化させた濾材を内蔵し、濾材上方から該濾材へ散水
を行う散水管を備えて、原臭気供給口から、アンモニ
ア、硫化水素、及びメチルカプタン等の悪臭物質を含ん
だ原臭気を供給し、該原臭気を前記濾材に通過させて脱
臭処理した後に、処理臭気排出口から処理臭気を排出し
て脱臭を行う脱臭装置及び脱臭方法は知られている。
【0003】例えば図8乃至図10に示すように、脱臭
塔1’内には、濾材2a’・2b’が上下二段に配設さ
れている。該濾材2a’・2b’は、ピート等で構成さ
れ、該濾材2a’・2b’には悪臭物質を分解する微生
物が固定化され、生息している。中和タンク13には、
PH調整を行うアルカリ剤12を混入した中和水が貯留
され、この中和水がポンプ14によって、脱臭塔1’内
下部の散水ドレーン溜5に供給可能に構成するととも
に、補給水管11から補給水を補給可能としている。
【0004】また、脱臭塔1’内の濾材2a’・2b’
より上方には散水管3’が配設され、該散水管3’の一
端が脱臭塔1’に固定されている。そして、散水ポンプ
8により散水元管6を通じて散水ドレーン溜5から該散
水管3’へ送水し、散水管3’の下面に設けて適宜間隔
で配置した噴射ノズル4’・4’・・・から、濾材2
a’・2b’表面へ散水するようにしている。そして、
散水管3’からの散水は前記散水ドレーン溜5に貯留さ
れ、散水ポンプ8により散水元管6を介して圧送循環さ
れる。散水管3’は、平面視において略十字状に形成
し、略円筒形に形成された脱臭塔1’内の、なるべく広
範囲に散水するように構成している。
【0005】このように構成した脱臭装置において、脱
臭塔1’の下部に設けた原臭気供給口から、ファンによ
って原臭気9を脱臭塔1’内へ流入させ、脱臭塔1’内
へ流入した原臭気9は濾材2a’・2b’を通過した後
に、処理臭気10となって、処理臭気排出口から排出さ
れる。原臭気9が濾材2a’・2b’を通過する際に、
該原臭気9は、濾材2a’・2b’に生息している微生
物により酸化分解されて、無臭となるのである。
【0006】濾材2a’・2b’に散水される前記散水
ドレーン溜5内の水は、脱臭装置を使用していくに従っ
て、微生物の酸化分解反応により、PH値が低下してい
く。そこで、前記中和タンク13内に貯留した中和水、
及び、補給水管11から供給される補給水によって、散
水ドレーン溜5内の水のPHを、微生物の育成に適合し
た値に調整しているのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、脱臭塔
へ固定されて濾材表面に散水する散水管は、数本に分岐
(前述の従来例においては4本)しているため、比較的
広範囲に散水することができるが、該散水管による散水
においては、分岐した各散水管の中間部に位置する濾材
表面は、散水管付近に位置する濾材表面よりも散布され
る水量が少なくなる。その結果、特に濾材の表面積が広
い場合に、均一に散水することが困難となり、濾材表面
に散布される水量にむらが発生していた。
【0008】このような濾材表面において、散水量が不
足している部分では微生物の充分な増殖を図ることがで
きずに、濾材の有効利用ができない。このため、例え
ば、下水処理場で見られるような、ある一定の時間に高
濃度の臭気が発生するような場所においては、安定した
脱臭効果が得られなかった。逆に、散水量のむらにより
多くの散水がなされた部分には局所的に水が通り易い、
所謂水道が形成され、臭気が完全に分解されないままに
濾材を通過してしまう臭気のショートパス現象が発生し
て、脱臭効果が低減してしまっていた。
【0009】また、臭気の分解が行われると硫酸イオン
などが蓄積された生成物が、濾材に生成してくるが、散
水量が不足している部分では、この生成物の散水による
洗流があまり行われないため、すぐさま生成物が過飽和
状態となり、微生物による臭気の酸化分解機能が劣化
し、さらには、原臭気が低濃度の場合でも蓄積された前
記生成物の影響によって、原臭気濃度よりも高濃度の臭
気が排出されてしまう場合があった。
【0010】そして、散水量が不足している部分の散水
量を増加させるために、前記散水ポンプの吐出量を増加
すると、元々散水量が多かった部分は過多散水量の状態
となり、濾材表面に生息している微生物を洗流してしま
う恐れがあった。
【0011】これらの原因により、下水処理場の濃縮貯
留槽などの臭気濃度の変動が激しい状態においては、充
分な脱臭処理を行うことができなかった。そこで、本発
明においては、効率的に脱臭処理可能な濾材を用い、微
生物を濾材全体に均一に、また、充分に育成すること
で、前述のように臭気濃度の変動が激しい状態において
も、小型化、軽量化された濾材で、優れた脱臭効果を奏
することができる生物脱臭装置及び方法を提供するもの
である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するため
の手段を説明する。即ち、脱臭塔に悪臭物質を分解する
微生物を固定化させた濾材を内蔵し、濾材上方から該濾
材へ散水を行う散水管を備えて、原臭気供給口から原臭
気を供給し、該原臭気を前記濾材に通過させて脱臭処理
した後に、処理臭気排出口から処理臭気を排出して脱臭
を行う脱臭装置において、前記散水管を、該散水管から
噴射される散水圧力を利用することで回転可能に構成す
るとともに、濾材表面へ均一に散水可能に構成し、該濾
材を、前記微生物が固定化された連続気泡形状セラミッ
クスで構成したことである。
【0013】また、悪臭物質を分解する微生物を固定化
した連続気泡形状セラミックスで構成された濾材の表面
へ、散水管により均一に散水を行い、悪臭成分を含んだ
原臭気を、該濾材に通過させることで脱臭処理を行った
ことである。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を説明
する。図1は本発明の生物脱臭装置を示す全体側面図、
図2は散水管、及び散水管の支持構造を示す側面図、図
3は図2におけるA−A断面図、図4は図2におけるB
−B断面図、図5は散水管を示す平面図、図6は各種濾
材の脱臭効果を表したグラフを示す図、図7は硫化水素
除去に関する植菌効果を表した表を示す図、図8は従来
の生物脱臭装置を示す全体側面図、図9は従来の生物脱
臭装置における散水管を示す側面図、図10は同じく平
面図である。
【0015】まず、本発明の生物脱臭装置の全体構成に
ついて、図1により説明する。生物脱臭装置は、脱臭塔
1、散水ポンプ8、及び源臭気ファン22などとにより
構成されている。脱臭塔1内には、濾材2a・2bが上
下二段に配設されており、該濾材2a・2bは、連続気
泡形状セラミックスで構成されている。濾材2a・2b
には、アンモニア、硫化水素、及びメチルカプタン等の
悪臭物質を酸化分解する微生物が高濃度に固定化され、
該濾材2a・2b内で育成されている。連続気泡形状セ
ラミックスは気孔を有したセラミックスで、該気孔は、
独立気泡形状セラミックスが有する気孔に比べて大きく
形成されている。そして、連続気泡形状セラミックス
は、大きな含水率を有し、圧力損失、及び経時劣化が少
ない部材である。
【0016】本実施例の濾材2a・2bに用いた連続気
泡形状セラミックスは、例えば、気孔径が0.4mm〜
0.8mm程度、気孔率が80%〜90%程度、含水率
が170%から180%程度の特性を有しており、濾材
2a・2bは、一辺が10mm程度の略角立方体形状に
形成した該連続気泡形状セラミックスを多数個用いて構
成している。尚、連続気泡形状セラミックスは前述の特
性及び形状に限るものではなく、該連続気泡形状セラミ
ックスに微生物を固定化して育成し、脱臭を行った際
に、最適な脱臭効果を奏する特性及び形状の物を使用す
ればよい。
【0017】脱臭塔1内下部には散水ドレーン溜5が設
けられ、該散水ドレーン溜5には、中和タンク13内の
中和水がポンプ14により供給可能に、また、補給水管
11から補給水が供給可能に構成されている。中和タン
ク13内の中和水には、PH調整を行う、例えば、水酸
化ナトリウム水溶液等のアルカリ剤12が混入されてい
る。脱臭塔1内の濾材2a・2bより上方には散水管3
が配設され、該脱臭塔1に回転自在に取付けられてい
る。該散水管3には、散水ドレーン溜5内の水が、散水
元管6を介して散水ポンプ8により圧送される。また、
散水ポンプ8より散水管3側における散水元管6の途中
部には圧力調整弁21を設けて、散水ポンプ8によって
圧送する水量を調節している。
【0018】散水管3に圧送された水は、該散水管3に
設けた噴射ノズル4・4・・・から噴射されて濾材2a
・2b表面に散水される。そして、濾材2a・2b表面
への散水の一部が該濾材2a・2bに含水され、余った
水は濾材2a・2b下方の前記散水ドレーン溜5へ戻
り、散水ポンプ8により散水元管6を介して圧送循環さ
れることとなる。また、散水ドレーン溜5での余剰水
は、ドレーン7により外部へ排出される。また、脱臭塔
1の濾材2a・2bより下方には、悪臭成分を含んだ原
臭気を該脱臭塔1内へ供給する原臭気供給口15を設
け、濾材2a・2bより上方には、脱臭処理された処理
臭気を排出する処理臭気排出口16を設けている。
【0019】このように構成した脱臭装置において、原
臭気ファン22により原臭気9が、前記原臭気供給口1
5から脱臭塔1内へ流入され、脱臭塔1内へ流入した原
臭気9は濾材2a・2bを通過しながら上昇して、その
後前記処理臭気排出口16から外部へ排出される。原臭
気9が濾材2a・2bを通過する際に、該濾材2a・2
bに生息している微生物の代謝機能によって悪臭成分が
分解されて、原臭気9は無臭の処理臭気10となって、
処理臭気排出口16から外部へ排出されるのである。ま
た、微生物の代謝機能によって悪臭成分が分解される
と、硫酸イオン等で構成された生成物が生成して、濾材
2a・2bに蓄積される。
【0020】散水管3から濾材2a・2bへ散水された
水は、一部が該濾材2a・2bに含水されて、含水され
なかった余剰水は濾材2a・2bを通過して散水ドレー
ン溜5へ落下するが、この際に、悪臭成分の酸化分解に
伴って生成され、濾材2a・2bに蓄積された生成物が
洗い流されて散水ドレーン溜5へ混入する。これによ
り、散水ドレーン溜5内の水のPHが低下するため、中
和タンク13内のアルカリ性水溶液である中和水、及び
補給管11からの補給水を該散水ドレーン溜5へ送水し
て、散水ドレーン溜5内の水のPH値を、濾材2a・2
bで育成している微生物に適した値に調整している。
【0021】次に、前記散水管3について説明する。図
2において、散水管3は垂直管3aと水平管3bとで構
成され、該垂直管3aの上端部には、前記散水元管6を
嵌挿して両者を連結している。垂直管3aは、軸受け2
0を介して脱臭塔1の上部蓋1aに回転自在に支持さ
れ、軸受け20上方には軸受け押さえ19を配設してい
る。また、軸受け押さえ19と垂直管3aとの間にはシ
ール部材18を介装し、垂直管3aと散水元管6との間
にはシール部材17を介装して、水漏れを防止してい
る。
【0022】前記垂直管3aの下端部には、水平管3b
の中央部が連結され、該水平管3bは垂直管3aと一体
的に回転可能に構成されている。水平管3bの斜下方面
には複数の噴射ノズル4・4・・・が適宜間隔を設けて
取付けられ、水平管3bの垂直管3aとの連結部から一
端側に設けた噴射ノズル4・4・・・と、他端側に設け
た噴射ノズル4・4・・・とは、垂直線に対して略対象
位置に取付けられている。即ち、図3、図4に示すθ1
とθ2とを略同一に構成している。
【0023】以上のように構成した散水管3に、散水ド
レーン溜5内の水が散水ポンプ8により散水元管6を介
して圧送され、該散水管3に圧送された水は、水平管3
bの噴射ノズル4・4・・・から、濾材2a・2bへ散
水される。水平管3bの垂直管3aとの連結部から一端
側に設けた噴射ノズル4・4・・・の散水方向と、他端
側に設けた噴射ノズル4・4・・・の散水方向とは、図
5に示すように平面視において反対方向であり、散水管
3は噴射ノズル4・4・・・から噴射される散水の反力
によって、垂直管3aを中心にして回転する。この散水
による散水管3の回転速度は、散水元管6の途中部に設
けた圧力調整弁21で送水圧力を調整することで調節す
ることができる。このように、散水管3が回転しながら
散水を行うことで、濾材2a・2b表面全体へ均一に散
水することができる。尚、本実施例においては、前記噴
射ノズル4・4・・・の配設角度であるθ1及びθ2
を、例えば45度程度に構成しているが、これに限るも
のではなく、最も均一に散水できる角度に適宜構成すれ
ばよい。
【0024】生物脱臭装置は、脱臭塔1内に配設した濾
材2a・2bの吸着作用により悪臭成分を吸着するとと
もに、該濾材2a・2bに微生物を固定化させて育成し
た、微生物の持つ代謝機能を利用して悪臭成分を分解す
ることで、原臭気を無臭化するものである。よって、適
正な濾材構成部材の使用と、微生物を安定して充分に増
殖させることが重要である。そして、この微生物が安定
した増殖を行うためには、主に適正な環境温度、適正な
水分、及び適正なPHが必要である。
【0025】まず、温度に関して、本生物脱臭装置は屋
内に設置されるので、環境温度が微生物の育成を大きく
阻害する低温(一般的には10°C以下)になることは
殆どなく、常に微生物の育成に適した環境温度を得るこ
とができる。次に、PHに関しては、散水管3から散水
する散水ドレーン溜5内の水は、中和タンク13内の中
和水、及び補給管11からの補給水を注水することで、
PH値を微生物の育成に適した値に調整することができ
る。また、水分に関しては、充分な水分を確保するため
に、濾材を保水性に優れた部材、即ち前記連続気泡形状
セラミックスで構成している。そして、散水管3を回転
しながら散水するように構成し、濾材2a・2b表面に
均一に散水可能にしているので、濾材2a・2b全体に
おいて、むらなく微生物を増殖させることができる。
尚、前記圧力調整弁21により、散水管3からの散水
を、微生物の増殖に適した散水量に調節している。
【0026】さらに、濾材2a・2bを構成している連
続気泡形状セラミックスは、多孔性部材であり、気孔率
が高く、大きな表面積を有しているので、悪臭物質の吸
着作用に優れている。そして、一般的に臭気はアンモニ
ア性窒素(NH3 −N)系と、硫化水素性イオウ(H2
S−S)系との二種の臭気に大別され、各系統の臭気を
有効に分解する微生物はそれぞれ異なるが、本生物脱臭
装置における脱臭塔1内には二つの濾材2a・2bを配
設しているので、各濾材2a及び濾材2bにそれぞれ異
なった微生物を固定化して両方の臭気を有効に分解する
ことができる。尚、脱臭塔1内に配設する濾材は二つに
限らず、脱臭処理を行う微生物の種類数などに応じて、
必要な数量だけ設ければよい。
【0027】図6には、濾材を種々の部材で構成して、
硫化水素からなる原臭気を該濾材にて脱臭処理した場合
の、原臭気硫化水素濃度と処理臭気硫化水素濃度との関
係を示している。曲線32は、従来から用いられてい
る、ピートとネットリングとで構成された濾材にて脱臭
処理した場合で、曲線31は、独立気泡形セラミックス
で構成された濾材で脱臭処理を行った場合の関係を示し
ている。また、曲線33は、本発明の生物脱臭装置に用
いた、連続気泡形セラミックスで構成した濾材で脱臭処
理を行った場合の関係を示している。図6によると、連
続気泡形セラミックスで構成した濾材により脱臭処理を
行った場合には、他の部材で構成した濾材により脱臭処
理を行った場合よりも、処理臭気の硫化水素濃度が極端
に低くなっており、連続気泡形セラミックスで構成した
濾材が非常に優れた脱臭効果を奏することが解かる。
【0028】また、図7には、前記濾材2a・2bに微
生物を固定化した場合の脱臭効果を示しており、下水処
理場で発生した原臭気の日毎の原臭気濃度を表中の”原
臭”で表し、該原臭気を、微生物を固定化しない連続気
泡形セラミックスで構成した濾材で処理した後の処理臭
気濃度を表中の”植菌無”で表し、微生物を固定化した
連続気泡形セラミックスで構成した濾材で処理した後の
処理臭気濃度を表中の”植菌有”で表している。図7に
よると、原臭濃度は日毎に大きく変化しており、これに
ある程度応じて、植菌無の場合の処理臭気濃度が変化し
ている。また、植菌無の場合の臭気除去率は、41日後
においても増大しなかった。それに対して、植菌有の場
合の処理臭気濃度は、全ての日において非常に低くなっ
ており、優れた脱臭効果が安定して得られている。これ
により、濾材に固定化させた微生物を均一に安定して増
殖させることにより、優れた脱臭効果が安定して得られ
ることが解かる。
【0029】本生物脱臭装置における、これらの非常に
優れた脱臭効果により、従来の生物脱臭装置では低い除
去効果しか得られなかった、メチルメルカプタン、硫化
メチル、及び二硫化メチル等に対しても、高効率で脱臭
処理が行えることとなった。また、以上のように構成し
た本生物脱臭装置は、非常に優れた脱臭効果を有してい
るので、濾材体積を低減することが可能であり、圧力損
失が少なく、高LV値、及び高SV値での運転に対応す
ることができ、高速処理が行える。そして、濾材を小型
化、軽量化することができるので、優れた脱臭効果を保
ちつつ装置全体を小型化、軽量化でき、設置面積を低減
することができる。また、濾材の交換時間を短縮するこ
とができる。さらに、濾材に固定化した微生物の増殖が
安定して行えるので、長期間使用しても脱臭効果の低下
がなく、優れた脱臭効果を安定して維持できる。
【0030】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、次の
ような効果を奏するのである。即ち、請求項1記載の如
く、散水管を、該散水管から噴射される散水圧力を利用
することで回転可能に構成するとともに、濾材表面へ均
一に散水可能に構成し、該濾材を、前記微生物が固定化
された連続気泡形状セラミックスで構成したので、優れ
た濾材への悪臭成分の吸着作用が得られ、濾材表面への
均一な散水により、濾材全体において、むらなく安定し
て微生物を増殖させることができ、その結果、優れた脱
臭効果を長期間に渡り安定して得ることができた。ま
た、これにより、優れた脱臭効果を損なうことなく、濾
材を、該濾材の体積を減少することで小型化、軽量化で
きるので、装置全体を小型化、軽量化でき、設置面積を
低減することができた。また、濾材の交換時間を短縮す
ることができた。さらに、圧力損失が少なくなり、高L
V値、及び高SV値での運転に対応することができ、脱
臭を高速で処理することができた。
【0031】さらに、請求項2記載の如く、悪臭物質を
分解する微生物を固定化した連続気泡形状セラミックス
で構成された濾材の表面へ、噴射する散水の圧力を利用
して回転する散水管により均一に散水を行い、悪臭成分
を含んだ原臭気を、該濾材に通過させることで脱臭処理
を行ったので、優れた濾材への悪臭成分の吸着作用が得
られ、濾材表面への均一な散水により、濾材全体におい
て、むらなく安定して微生物を増殖させることができ、
その結果、優れた脱臭効果を長期間に渡り安定して得る
ことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の生物脱臭装置を示す全体側面図であ
る。
【図2】散水管、及び散水管の支持構造を示す側面図で
ある。
【図3】図2におけるA−A断面図である。
【図4】図2におけるB−B断面図である。
【図5】散水管を示す平面図である。
【図6】各種濾材の脱臭効果を表したグラフを示す図で
ある。
【図7】硫化水素除去に関する植菌効果を表した表を示
す図である。
【図8】従来の生物脱臭装置を示す全体側面図である。
【図9】従来の生物脱臭装置における散水管を示す側面
図である。
【図10】同じく平面図である。
【符号の説明】
1 脱臭塔 1a 上部蓋 2a・2b 濾材 3 散水管 3a 垂直管 3b 水平管 4 噴射ノズル 5 散水ドレーン溜 6 散水元管 8 散水ポンプ 9 原臭気 10 処理臭気 11 補給管 12 アルカリ剤 13 中和タンク 15 原臭気供給管 16 処理臭気排出管 20 軸受け

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脱臭塔に、悪臭物質を分解する微生物を
    固定化させた濾材を内蔵し、濾材上方から該濾材へ散水
    を行う散水管を備えて、原臭気供給口から原臭気を供給
    し、該原臭気を前記濾材に通過させて脱臭処理した後
    に、処理臭気排出口から処理臭気を排出して脱臭を行う
    生物脱臭装置において、前記散水管を、該散水管から噴
    射される散水圧力を利用することで回転可能に構成する
    とともに、濾材表面へ均一に散水可能に構成し、該濾材
    を、前記微生物が固定化された連続気泡形状セラミック
    スで構成したことを特徴とする生物脱臭装置。
  2. 【請求項2】 悪臭物質を分解する微生物を固定化した
    連続気泡形状セラミックスで構成された濾材の表面へ、
    散水管により均一に散水を行い、悪臭成分を含んだ原臭
    気を、該濾材に通過させることで脱臭処理を行うことを
    特徴とする生物脱臭方法。
JP9157248A 1997-06-13 1997-06-13 生物脱臭装置及び方法 Pending JPH11524A (ja)

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JP9157248A JPH11524A (ja) 1997-06-13 1997-06-13 生物脱臭装置及び方法

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100852478B1 (ko) * 2007-05-03 2008-08-18 주식회사 피코 연속식 이온교환 스크러버
KR100866163B1 (ko) * 2007-05-03 2008-10-30 주식회사 피코 세정액 회전 공급부를 구비한 습식 가스 스크러버

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100852478B1 (ko) * 2007-05-03 2008-08-18 주식회사 피코 연속식 이온교환 스크러버
KR100866163B1 (ko) * 2007-05-03 2008-10-30 주식회사 피코 세정액 회전 공급부를 구비한 습식 가스 스크러버

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