JPH1152155A - リッジ構造を有する光導波路およびその製造方法 - Google Patents

リッジ構造を有する光導波路およびその製造方法

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JPH1152155A
JPH1152155A JP21096897A JP21096897A JPH1152155A JP H1152155 A JPH1152155 A JP H1152155A JP 21096897 A JP21096897 A JP 21096897A JP 21096897 A JP21096897 A JP 21096897A JP H1152155 A JPH1152155 A JP H1152155A
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optical waveguide
ridge structure
lithium
manufacturing
thin film
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Yutaka Okabe
豊 岡部
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 均一な光学特性を有する、緻密なニオブ酸リ
チウム薄膜を、低温で、しかも安定、迅速な化学反応を
用いて容易に得る。 【解決手段】 少なくとも、有機酸リチウムと、アルコ
キシニオブとを脱エステル化反応させて、ニオブ酸リチ
ウムの前駆体を形成する工程と、ニオブ酸リチウムの前
駆体を下地に積層した後、加熱してニオブ酸リチウム薄
膜を形成する工程とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、リッジ構造を有
する光導波路およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の高度情報化社会に向けて、伝達さ
れる情報量が飛躍的に増大し、光通信の技術、なかでも
光スイッチング技術の開発が不可欠となっている。そし
て、この光スイッチング技術の一つとして、強誘電体材
料としてのニオブ酸リチウムにチタン(Ti)を拡散さ
せて光導波路を形成し、この光導波路を用いた光スイッ
チが脚光をあびている。かかる光スイッチは、光導波路
に電界を印加すると光の屈折率が電気光学効果により変
化することを利用して、光導波路を伝搬する光の位相を
変化させて、スイッチングを行うものである。
【0003】そして、このような光導波路としては、文
献1:「Highly Efficient 40−G
Hz Bandwidth Ti:LiNbO3 Op
tical Modulator Employing
Ridge Structure、K.Nogut
i、O.Mitomi、K.Kawano、and
M.Yanagibasi、IEEE PHOTONI
CS TECHNOLOGY LETTERS、VO
L.5、No.1、p52(1993)」に記載された
構成のものが知られている。
【0004】このリッジ構造を有する光導波路の従来の
構成を、図4を参照して説明する。基板10上に、リッ
ジ構造18が設けてあり、このリッジ構造18の内部に
は、断面が実質的に半円形の光導波路14が設けてあ
る。そして、リッジ構造18およびその両袖の基板10
上の上側平坦部10aに跨って、バッファ層20が設け
てある。
【0005】また、かかるリッジ構造を有する光導波路
50の製造方法としては、図5(A)〜(C)および図
6(A)〜(C)に示すような工程からなる方法が一般
に知られている。
【0006】(A)チタン(Ti)パターン形成工程 まず、例えば強誘電体材料としてのニオブ酸リチウムか
らなる基板10の全面に、蒸着法を用いて所定厚さにな
るようにチタンを蒸着する。そして、例えば、フォトリ
ソグラフィ法を用いて、基板10における将来の光導波
路14を設ける位置に相当する箇所のチタンを残して取
り除き、チタンパターン12を形成する工程である。な
お、かかるチタンパターン12は、光導波路14の形状
に対応するようにライン状に形成されている(図5
(A))。
【0007】(B)チタン(Ti)の熱拡散工程 チタンパターン12が形成された基板を、熱拡散炉(図
示せず)に入れて、基板10表面に蒸着されているチタ
ンパターン12から、基板10の内部にチタンを拡散さ
せて、光導波路14を形成する工程である。なお、チタ
ンは全方向に均一に拡散するため、この例ではチタンが
拡散した箇所は、断面が半円形を呈している(図5
(B))。
【0008】(C)エッチング用マスク形成工程 少なくともチタンが拡散した箇所の上側表面14aを覆
って、かかる表面14aを保護しつつ基板10をエッチ
ングできるように、例えば、フォトリソグラフィ法を用
いて、エッチング用マスク16を形成する工程である
(図5(C))。
【0009】(D)エッチング工程 チタンが拡散した箇所を、上記エッチング用マスク16
により保護しつつ、基板10を、例えばC26 −Ar
のエッチングガスを用いてドライエッチングして、リッ
ジ構造18を形成し、よって、リッジ構造(光導波路1
4含む)を有する光導波路30を形成する工程である
(図6(A))。
【0010】(E)バッファ層形成工程 リッジ構造を有する光導波路を挟み込むように両極(上
側と下側)の電極を設けて、この電極間に直接電界を印
加すると、導波光の一部を電極が吸収してしまうことが
知られている。また、リッジ構造を有する光導波路を機
械的に保護する必要もある。そこで、光導波路14を含
むリッジ構造18の上側に、直接的にバッファ層20を
形成する。このバッファ層20は、上側の電極22に向
かう導波光を遮光して導波光の吸収損失を防止するとと
もに、リッジ構造を有する光導波路30を機械的に保護
して耐久性を向上させる作用を有する。
【0011】なお、この例では、リッジ構造18ばかり
でなく、リッジ構造18の両側に位置する基板の上側平
坦部10aにもそれぞれバッファ層20を形成してある
(図6(B))。
【0012】(F)電極形成工程 光導波路に電界を印加して、光導波路を伝搬する光の位
相を変化させてスイッチングが行えるよう、バッファ層
20が形成されたリッジ構造18の上部20aおよび基
板の下面10bに、それぞれ電極22および24を形成
する工程である(図6(C))。
【0013】一方、ニオブ酸リチウム薄膜層(以下、ニ
オブ酸リチウム薄膜と称する場合もある。)は、圧電性
材料や焦電性材料として知られている。また、上述した
文献1では、リッジ構造を有する光導波路における基板
として用いられている。そして、このニオブ酸リチウム
薄膜層の製造方法としては、粉粒体状のニオブ酸リチウ
ムを分散させた溶液を、下地上に塗布して、それを高温
で焼結する方法が一般に行われていた。
【0014】また、スパッタリング法や、真空蒸着法
も、ニオブ酸リチウム薄膜層の製造方法として、一部検
討されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
リッジ構造を有する光導波路は、ドライエッチングによ
りリッジ構造を形成するため、リッジ構造の側壁におけ
る平滑性が乏しいという問題があった。すなわち、平滑
性に乏しいリッジ構造の側壁に対して、バッファ層を設
けても、導波する光の一部がリッジ構造の側壁において
乱反射してしまうので、導波光の伝搬損失が大きくなる
という問題があった。また、リッジ構造の側壁の平滑性
が乏しいため、リッジ構造の側壁とバッファ層との密着
力が乏しいという問題があった。
【0016】一方、粉粒体状のニオブ酸リチウム等を分
散させた溶液をリッジ構造の側壁に塗布して、それを1
000℃以上の高温で焼結する方法(高温焼結方法)も
試みられているが、かかる高温のために、導波層内のチ
タンが再び拡散して、光導波路の形態が崩れてしまうと
いう問題があった。
【0017】また、高温焼結方法で形成したニオブ酸リ
チウム等の薄膜は、膜の均一性に欠け、さらには、クラ
ックやホールがないニオブ酸リチウム等の薄膜を形成す
ることは容易でなかった。
【0018】さらに、スパッタリング法や、真空蒸着法
でニオブ酸リチウム等の薄膜をリッジ構造の側壁に積層
しようとしても、リッジ構造の側壁は実質的に垂直であ
るため、かかるリッジ構造の側壁全体に均一にニオブ酸
リチウム等の薄膜を形成することは困難であった。
【0019】そのため、導波光がリッジ構造の側壁にお
いて乱反射することなく、導波光の伝搬損失が少ない光
導波路、および、かかる光導波路を、低温で、しかも容
易に得ることができる光導波路の製造方法の出現が望ま
れていた。
【0020】
【課題を解決するための手段】この発明の光導波路によ
れば、リッジ構造を有する光導波路において、少なくと
も、リッジ構造の側壁に、ゾル−ゲル法を用いて形成し
た無機薄膜層が設けてあることを特徴とする。
【0021】このようにゾル−ゲル法を用いて形成した
無機薄膜層がリッジ構造の側壁に設けてあると、例え
ば、ドライエッチングにより荒れたリッジ構造の側壁が
極めて平滑になり、導波する光の一部がリッジ構造の側
壁において乱反射するおそれが少なくなる。したがっ
て、導波光の伝搬損失を小さくすることができる。
【0022】また、ゾル−ゲル法を用いて無機薄膜層を
形成すると、1000℃未満の低温で、しかも、均一で
緻密な無機薄膜層を形成することができる。したがっ
て、1000℃以上の高温加熱を必要とせず、光導波路
内のチタンが再び拡散してしまうおそれが少なくなる。
【0023】さらに、この発明の光導波路は、ゾル−ゲ
ル法を用いて形成した無機薄膜層をリッジ構造の側壁と
バッファ層との間に設けてあるため、かかるリッジ構造
の側壁とバッファ層との間の密着力を増大させるという
効果も得られる。
【0024】また、この発明の光導波路によれば、無機
薄膜層を構成する材料と、リッジ構造を構成する材料と
が、実質的に等しいことが好ましい。
【0025】このように無機薄膜層を構成する材料とリ
ッジ構造を構成する材料とを実質的に等しくすると、無
機薄膜層とリッジ構造との間の屈折率もそれに合せて実
質的に等しくなる。したがって、導波する光の一部がリ
ッジ構造の側壁と無機薄膜層との界面において乱反射す
るおそれがより少なくなり、したがって、導波光の伝搬
損失をより小さくすることができる。また、無機薄膜層
を構成する材料とリッジ構造を構成する材料とが実質的
に等しいと、リッジ構造の側壁と無機薄膜層との間の密
着力もより増大するので、その点でも好ましい。
【0026】なお、この発明において、ゾル−ゲル法と
は、液体を分散媒として無機薄膜層材料を分散させたコ
ロイド物(ゾル)を、加熱等の手段により溶媒を飛散
(除去)して、固体状態(ゲル)とする方法をいう。
【0027】また、この発明において、無機薄膜層材料
を分散させたコロイド物(ゾル)としては、種々のもの
が使用可能であるが、特に、ニオブ酸リチウムゾル、シ
リカゾル、アルミナゾルが、緻密で耐熱性が高い薄膜と
することができ、また、リッジ構造の側壁を平滑にし
て、導波光がリッジ構造の側壁において乱反射するおそ
れが特に少なくなる点で好ましい。
【0028】さらに、この発明において、リッジ構造の
側壁というときは、導波路を導波光が進行する際の方向
に沿って、導波路の両側に位置するリッジ構造の壁を意
味する。以下、同様である。そして、この発明におい
て、リッジ構造の側壁の少なくとも一つに無機薄膜層が
設けてあれば良く、両側のリッジ構造の側壁に対して必
ずしも無機薄膜層を設ける必要はない。
【0029】また、この発明の光導波路によれば、無機
薄膜層がニオブ酸リチウム薄膜層であることが好まし
い。
【0030】ニオブ酸リチウム薄膜層は、適度な耐熱性
を有し、また、ゾル−ゲル法を用いて、より均一で、緻
密な無機薄膜層として形成することができるためであ
る。
【0031】また、この発明の光導波路によれば、リッ
ジ構造を構成する材料が、サファイア(α−Al2
3 )、シリコン、ニオブ酸リチウムおよびタンタル酸リ
チウムからなるグループのいずれか一つであることが好
ましい。
【0032】これらの材料は、適度な耐熱性を有するた
め、これらの材料から構成されたリッジ構造の側壁に対
して、ゾル−ゲル法を用いて加熱することにより、より
均一で緻密な無機薄膜層を容易に形成することができ
る。
【0033】また、この発明の光導波路によれば、ニオ
ブ酸リチウム薄膜層の厚さが、0.1〜10μmの範囲
内の値であることが好ましい。
【0034】このような範囲にニオブ酸リチウム薄膜層
の厚さを制御すれば、例えば、ドライエッチングにより
荒れたリッジ構造の側壁を平滑にすることができ、ま
た、過度に光導波路が厚くなることもないためである。
【0035】また、この発明の別の態様は、リッジ構造
を有する光導波路の製造方法であって、少なくとも、リ
ッジ構造の側壁に、前述したゾル−ゲル法により無機薄
膜層を形成する工程を含むことを特徴とする。
【0036】このようにゾル−ゲル法を用いて無機薄膜
層を形成すると、ドライエッチングにより荒れたリッジ
構造の側壁が極めて平滑になり、導波する光の一部がリ
ッジ構造の側壁において乱反射するおそれが少なくな
る。したがって、導波光の伝搬損失を小さくすることが
できる。
【0037】また、ゾル−ゲル法を用いて無機薄膜層を
形成すると、1000℃未満の低温で、しかも、均一で
緻密な無機薄膜層を形成することができる。したがっ
て、導波層内のチタンが再び拡散するおそれが少なくな
る。
【0038】また、この発明の光導波路の製造方法にお
いて、ニオブ酸リチウム薄膜層をゾル−ゲル法により形
成する工程が、少なくとも、有機酸リチウムと、アルコ
キシニオブとを脱エステル化反応させて、ニオブ酸リチ
ウムの前駆体を形成する工程と、ニオブ酸リチウムの前
駆体を、リッジ構造の側壁に積層した後、加熱してニオ
ブ酸リチウム薄膜層を形成する工程とを含むことが好ま
しい。
【0039】このように無機薄膜層としてのニオブ酸リ
チウム薄膜を形成すると、低温で、しかも、安定、迅速
な化学反応である脱エステル化反応を用いているため、
屈折率やSHG位相整合定数について均一な光学特性を
有するニオブ酸リチウム薄膜とすることができる。
【0040】なお、有機酸リチウム(R1 −COO−L
i、R1 は炭化水素)と、アルコキシニオブ(Nb(O
25 、R2 はアルキル基)の脱エステル化反応は、
以下の式(1)で表される。
【0041】 R1 −COO−Li + Nb(OR25 ⇒Li−O−Nb(OR24 + R1 −COO−R2 (1) また、この発明の光導波路の製造方法によれば、有機酸
リチウムが、飽和カルボン酸リチウムであることが好ま
しい。
【0042】飽和カルボン酸リチウムは、それ自体耐熱
性や保存安定性に優れており、より化学的安定性に優れ
た、屈折率やSHG位相整合定数について均一な光学特
性を有するニオブ酸リチウム薄膜を得ることができる。
【0043】なお、飽和カルボン酸リチウムの好ましい
具体例としては、ギ酸リチウム、酢酸リチウム、プロピ
オン酸リチウム、酪酸リチウム、吉草酸リチウム、カプ
ロン酸リチウム、エナント酸リチウム、カプリル酸リチ
ウム、ペラルゴン酸リチウム、カプリン酸リチウム、ウ
ンデカン酸リチウム、ドデカン酸リチウム、トリデカン
酸リチウム、テトラデカン酸リチウム、ペンタデカン酸
リチウム、ヘキサデカン酸リチウム、ヘプタデカン酸リ
チウム、オクタデカン酸リチウム、ノナデカン酸リチウ
ム、エイコサン酸リチウム、ヘンエイコサン酸リチウ
ム、ドコサン酸リチウム、トリコサン酸リチウム、テト
ラコサン酸リチウム、ペンタコサン酸リチウム、ヘキサ
コサン酸リチウム、ヘプタコサン酸リチウム、オクタコ
サン酸リチウム、ノナコサン酸リチウム、トリアコサン
酸リチウム、ヘントリアコンタン酸リチウム、ドトリア
コンタン酸リチウム、トリトリアコンタン酸リチウム、
テトラトリアコンタン酸リチウム、ペンタトリアコンタ
ン酸リチウム、へキサトリアコンタン酸リチウム、ヘプ
タトリアコンタン酸リチウム、オクタトリアコンタン酸
リチウム、ノナトリアコンタン酸リチウム、テトラコン
タン酸リチウム、ヘンテトラコンタン酸リチウム、ドテ
トラコンタン酸リチウム、トリテトラアコンタン酸リチ
ウム、テトラテトラコンタン酸リチウム、ペンタテトラ
コンタン酸リチウム、ヘキサテトラコンタン酸リチウ
ム、ヘプタテトラコンタン酸リチウム、オクタテトラコ
ンタン酸リチウム、ノナテトラコンタン酸リチウム、ペ
ンタコンタン酸リチウム、ヘンペンタコンタン酸リチウ
ム、ドペンタコンタン酸リチウム、トリペンタコンタン
酸リチウム、テトラペンタコンタン酸リチウム、ペンタ
ペンタコンタン酸リチウム、ヘキサペンタコンタン酸リ
チウム、ヘプタペンタコンタン酸リチウム、オクタペン
タコンタン酸リチウム、ノナペンタコンタン酸リチウ
ム、ヘキサコンタン酸リチウム、ドヘキサコンタン酸リ
チウム、デセン酸リチウム、ウンデセン酸リチウム、ド
デセン酸リチウム、トリデセン酸リチウム、テトラデセ
ン酸リチウム、ペンタデセン酸リチウム、ヘキサデセン
酸リチウム、ヘプタデセン酸リチウム、オクタデセン酸
リチウム、ノナデセン酸リチウム、エイコセン酸リチウ
ム、ヘンエイコセン酸リチウム、ドコセン酸リチウム、
トリコセン酸リチウム、テトラコセン酸リチウム、ペン
タコセン酸リチウム、ヘキサコセン酸リチウム、ヘプタ
コセン酸リチウム、オクタコセン酸リチウム、ノナコセ
ン酸リチウム、シュウ酸リチウム、マロン酸リチウム、
コハク酸リチウム、グルタル酸リチウム、アジピン酸リ
チウム、ピメリン酸リチウム、スベリン酸リチウム、ア
ゼライン酸リチウム、セバシン酸リチウムおよびこれら
の誘導体等の一種または二種以上である。
【0044】また、この発明の光導波路の製造方法によ
れば、前記有機酸リチウムが、不飽和カルボン酸リチウ
ムであることが好ましい。
【0045】不飽和カルボン酸リチウムは、アルコキシ
ニオブとの相溶性に優れており、屈折率やSHG位相整
合定数について、より均一な特性を有するニオブ酸リチ
ウム薄膜を得ることができる。
【0046】不飽和カルボン酸リチウムの好ましい具体
例としては、アクリル酸リチウム、プロピオール酸リチ
ウム、メタクリル酸リチウム、クロトン酸リチウム、イ
ソクロトン酸リチウム、オレイン酸リチウム、フマル酸
リチウム、マレイン酸リチウムおよびこれらの誘導体等
の一種または二種以上である。
【0047】また、この発明の光導波路の製造方法によ
れば、有機酸リチウムが、芳香族カルボン酸リチウムで
あることが好ましい。
【0048】芳香族カルボン酸リチウムは、それ自体耐
熱性に優れており、より化学的安定性に優れ、屈折率や
SHG位相整合定数について均一な特性を有するニオブ
酸リチウム薄膜を得ることができる。
【0049】芳香族カルボン酸リチウムの好ましい具体
例としては、安息香酸リチウム、トルイル酸リチウム、
ナフトエ酸リチウム、サリチル酸リチウム、アントラニ
ル酸リチウム、ケイ皮酸リチウム、マンデル酸リチウム
およびこれらの誘導体等の一種または二種以上である。
【0050】なお、この発明の光導波路の製造方法によ
れば、上述した有機酸リチウムと反応させるアルコキシ
ニオブについては、Nb(O−R)5 (Rは、アルキル
基)で表されるものであれば、特に限定されるものでは
なく、種々のものが使用可能である。
【0051】アルコキシニオブの好ましい具体例は、ペ
ンタメトキシニオブ、ペンタエトキシニオブ、ペンタプ
ロポキシニオブ、ペンタブトキシニオブ、ペンタペント
キシニオブ、ペンタヘキサキシニオブ、ペンタヘプトキ
シニオブ、ペンタオクトキシニオブ、ペンタノナキシニ
オブ、ペンタデコキシニオブ、1−メトキシ−4−エト
キシニオブ、2−メトキシ−3−エトキシニオブ、3−
メトキシ−2−エトキシニオブ、4−メトキシ−1−エ
トキシニオブおよびこれらの誘導体等の一種または二種
以上である。
【0052】そして、この発明の光導波路の製造方法に
よれば、アルコキシニオブが、ペンタメトキシニオブま
たはペンタエトキシニオブであることが好ましい。ペン
タメトキシニオブまたはペンタエトキシニオブは、アル
コキシニオブの中でも、特に反応性が高く、より確実に
脱エステル化反応が行えるためである。
【0053】また、この発明の光導波路の製造方法によ
れば、脱エステル化反応を、温度15〜40℃、0.1
〜100時間の条件で行うことが好ましい。
【0054】このような温度範囲で脱エステル化反応を
行えば、副反応が生じるおそれがなく、確実に有機酸リ
チウムと、アルコキシニオブとを反応させることができ
るためである。また、このような脱エステル化反応の温
度条件であれば、沸点の低い溶媒を用いることができる
点でも好ましい。
【0055】また、このような時間の範囲で脱エステル
化反応を行えば、全体としての製造時間が著しく長くな
ることはなく、また、有機酸リチウムと、アルコキシニ
オブとを確実に反応させて、脱エステル化反応を生じさ
せることができるためである。
【0056】したがって、製造時間と、有機酸リチウム
およびアルコキシニオブの反応性のバランスがより良好
な観点から、脱エステル化反応を、温度20〜30℃、
1〜50時間の条件で行うことがより好ましい。
【0057】また、この発明の光導波路の製造方法によ
れば、脱エステル化反応を、アルコール中で行うことが
好ましい。
【0058】このようにアルコール中で有機酸リチウム
およびアルコキシニオブの脱エステル化反応を行うこと
により、反応系を適当な粘度に調整することができ、よ
り確実にこれらの反応成分を反応させることができるた
めである。
【0059】また、脱エステル化反応の生成物であるエ
ステル化合物を、かかるアルコール中に溶解または均一
分散させることができるため、アルコール中で有機酸リ
チウムおよびアルコキシニオブの脱エステル化反応と、
脱エステル化反応がより進みやすいという利点もある。
【0060】また、この発明の光導波路の製造方法によ
れば、脱エステル化反応の後、ニオブ酸リチウムの前駆
体の濃度を、0.05〜5.0mol/リットルの範囲
内の値に調整する工程を含むことが好ましい。
【0061】このような範囲にニオブ酸リチウムの前駆
体の濃度を調整すると、一定の厚さのニオブ酸リチウム
薄膜を形成することができ、また、例えば、粘度との関
係で、下地上にかかる前駆体を積層する際に、均一な厚
さのニオブ酸リチウム薄膜を形成することができる点で
好ましい。
【0062】したがって、ニオブ酸リチウム薄膜の厚さ
と、膜の均一性とのバランスがより良好な観点から、ニ
オブ酸リチウムの前駆体の濃度を、0.1〜1.0mo
l/リットルの範囲内の値とすることがさらに良い。
【0063】また、この発明の光導波路の製造方法によ
れば、下地上に積層されたニオブ酸リチウムの前駆体
を、第1の温度と、第2の温度との、2段階の温度で加
熱し、かつ第2の温度を、第1の温度よりも高くしてあ
ることが好ましい。
【0064】このように2段階で加熱することにより、
アルコールやエステル化合物等の低沸点化合物を、まず
最初の第1の温度で効率的に飛散させる(除去する)こ
とができ、次に、第2の温度で、ニオブ酸リチウム以外
の高沸点化合物、すなわちニオブ酸リチウムの前駆体に
おけるアルコキシ基に起因した炭素化合物等を効率的に
飛散させる(除去する)ことができる。すなわち、一段
階の加熱で、低沸点化合物および高沸点化合物を飛散さ
せようとすると、低沸点化合物が発泡して、均一なニオ
ブ酸リチウム薄膜が形成されないおそれがあるためであ
る。
【0065】また、この発明の光導波路の製造方法によ
れば、ニオブ酸リチウムの前駆体を、第1の温度とし
て、50〜250℃の範囲内で加熱することが好まし
い。
【0066】このような範囲に第1の温度を制御する
と、アルコールやエステル化合物等の低沸点化合物を、
効率的に飛散させる(除去する)ことができ、また、か
かる低沸点化合物が発泡するおそれも少ないためであ
る。なお、第1の温度の加熱時間としては、特に限定さ
れるものではないが、低沸点化合物を十分に飛散させ、
また、工程時間が著しく長くならないことから、1〜1
20分の範囲内が好ましい。
【0067】また、この発明の光導波路の製造方法によ
れば、ニオブ酸リチウムの前駆体を、第2の温度とし
て、300〜500℃の範囲内で加熱することが好まし
い。
【0068】このように第2の温度範囲を制御すると、
ニオブ酸リチウム以外の高沸点化合物を効率的に飛散さ
せる(除去する)ことができ、また、均一な光学特性を
有し、さらには緻密なニオブ酸リチウム薄膜を形成する
ことができるためである。なお、第2の温度の加熱時間
としては、特に限定されるものではないが、高沸点化合
物を十分に飛散させ、また、工程時間が著しく長くなら
ないことから、1〜120分の範囲内が好ましい。
【0069】また、この発明の光導波路の製造方法にお
いて、ゾル−ゲル法により無機薄膜層を形成する工程
が、少なくとも、アルコキシリチウムと、アルコキシニ
オブとを混合し、還流により複合アルコキシドを形成す
る工程と、複合アルコキシドを加水分解して、ニオブ酸
リチウムの前駆体を形成する工程と、ニオブ酸リチウム
の前駆体を、リッジ構造の側壁に積層した後、加熱して
ニオブ酸リチウム薄膜層を形成する工程とを含むことが
好ましい。
【0070】このようにニオブ酸リチウム薄膜層を形成
すると、結果として、緻密で、均一な無機薄膜層を有す
る光導波路を、500℃程度の低温で、容易に得ること
ができる。
【0071】また、この発明の光導波路の製造方法によ
れば、ニオブ酸リチウムを結晶化する工程を含むことが
好ましい。
【0072】このようにニオブ酸リチウムを結晶化する
と、より緻密で、クラックやホ−ルのないニオブ酸リチ
ウム薄膜が得られるためである。
【0073】また、この発明の光導波路の製造方法によ
れば、ニオブ酸リチウムを結晶化する結晶化工程の温度
(結晶化温度)が、500〜900℃の範囲内の値であ
ることが好ましい。
【0074】ニオブ酸リチウムの結晶化温度を、このよ
うな範囲に制御すると、ニオブ酸リチウムを効率的に結
晶化およびアニールすることができるとともに、簡易な
加熱手段を用いることができるためである。
【0075】したがって、ニオブ酸リチウムに対して、
さらに効率的に結晶化およびアニールすることができる
とともに、より簡易な加熱手段を用いることができるこ
とより、ニオブ酸リチウムの結晶化温度を、600〜8
00℃の範囲内の値とすることが良い。
【0076】また、この発明の光導波路の製造方法によ
れば、ニオブ酸リチウムを結晶化する結晶化工程を、酸
素雰囲気下で行うことが好ましい。
【0077】このように、結晶化工程を、酸素雰囲気下
で行うと、ニオブ酸リチウムを結晶化して耐久性の高い
膜とするとともに、アニール処理を施すことができ、よ
り緻密で、クラックやホ−ルのないニオブ酸リチウム薄
膜が得られるためである。
【0078】また、この発明の光導波路の製造方法によ
れば、リッジ構造における光導波路を構成する材料が、
サファイア(α−Al23 )、シリコン、ニオブ酸リ
チウムおよびタンタル酸リチウムからなるグループから
選択された少なくとも一つであることが好ましい。
【0079】これらの材料は、一定の耐熱性を有してお
り、また、ニオブ酸リチウム薄膜と高い密着力を示すこ
とができるためである。また、これらの材料から構成さ
れたリッジ構造の側壁は、エッチング直後には比較的荒
れており、一定の凹凸を表面に有しているものの、ニオ
ブ酸リチウム薄膜が、これらのリッジ構造の側壁の凹凸
を埋めて、極めて均一な側壁表面とすることができる点
でも好ましい。
【0080】特に、サファイア(α−Al23 )、シ
リコンおよびニオブ酸リチウムは、ニオブ酸リチウム薄
膜との密着力に優れている点で、この発明が対象とする
光導波路の構成材料として好ましい。
【0081】また、この発明の光導波路の製造方法によ
れば、ニオブ酸リチウム薄膜の厚さが、0.1〜10μ
mの範囲内の値であることが好ましい。
【0082】ニオブ酸リチウム薄膜の厚さをこのような
範囲に制御することにより、より緻密で、クラックやホ
−ルのないニオブ酸リチウム薄膜が得られるためであ
る。また、ニオブ酸リチウム薄膜の厚さがこのような範
囲内の値であれば、例えば、エッチング直後のリッジ構
造の側壁における凹凸を埋めて、極めて均一な側壁表面
とすることができるためである。
【0083】
【発明の実施の形態】以下、この発明の光導波路および
その製造方法における実施の形態を、実施例に基づいて
さらに詳細に説明する。但し、言うまでもないが、この
発明の範囲は特に理由なく、以下に示す実施例の記載に
何ら限定されるものではない。
【0084】(実施例1)図1は、この発明のリッジ構
造を有する光導波路の断面図であり、また、図2(A)
〜(D)および図3(A)〜(C)は、それぞれ図1に
示した光導波路の形成工程図を示す。なお、図1に示す
リッジ構造を有する光導波路190は、基板110上
に、リッジ構造118が設けてあり、このリッジ構造1
18の内部には、断面が実質的に半円形の光導波路11
4が設けてある。そして、リッジ構造118およびその
両袖の基板110の上側平坦部110aに跨って、ニオ
ブ酸リチウム薄膜130およびバッファ層120が順次
に設けてある。
【0085】(A)チタン(Ti)パターンの形成工程 まず、強誘電体材料としてのニオブ酸リチウムからなる
厚さ500μmの基板110を用意した。そして、この
ニオブ酸リチウムの基板110の全面に、蒸着法を用い
て、厚さが0.1μmとなるようにチタンを蒸着した。
次に、フォトリソグラフィ法を用いて、ニオブ酸リチウ
ムの基板110における将来の光導波路の位置に相当す
る箇所のチタンを残して取り除き、チタンパターン11
2とした。なお、かかるチタンパターン112は、光導
波路の形状に対応するようにライン状に形成されている
(図2(A))。
【0086】(B)チタン(Ti)の熱拡散工程 チタンパターン112が形成されたニオブ酸リチウムの
基板110を、温度1000℃の熱拡散炉(図示せず)
中に、8時間保持した。そして、基板110の上側表面
に蒸着されているチタンパターン112を、基板110
の内部に拡散させて光導波路114を形成した。なお、
チタンは全方向に均一に拡散するため、この例ではチタ
ンが拡散した箇所、すなわち光導波路114は、その断
面が半円形を呈している(図2(B))。
【0087】(C)エッチング用マスクの形成工程 チタンが拡散した箇所の上側表面に、フォトリソグラフ
ィ法を用いて、厚さ5μmのエッチング用マスク116
を形成した。なお、エッチング用マスク116は、有機
材料から構成されたレジスト膜としてある(図2
(C))。
【0088】(D)エッチング工程 チタンパターン112におけるチタンが拡散した箇所、
すなわち少なくとも光導波路114を、上記エッチング
用マスク116により保護しつつ、基板110を、例え
ばC26 −Arのエッチングガスを用いてドライエッ
チングし、リッジ構造(光導波路114含む)118を
形成した(図2(D))。
【0089】なお、リッジ構造118を形成後、一例と
して、有機溶剤のアセトンを用いて、エッチング用マス
ク116を除去して、図2(D)に示すような積層体1
60を得た。そして、図2(D)中、リッジ構造118
の側壁を118aで示し、新たに形成された基板110
の上側平坦部を110aで示してある。
【0090】(E)ゾル−ゲル法による無機薄膜層の形
成工程 以下に示す(a)〜(h)工程で、ゾル−ゲル法による
無機薄膜層としてのニオブ酸リチウム薄膜を形成した
(図3(A))。
【0091】(a)有機酸リチウムとして、飽和カルボ
ン酸リチウムである酢酸リチウムを用い、アルコキシニ
オブとして、ペンタエトキシニオブを用い、それぞれ
を、1モルずつエタノール中に溶解させ、エタノール溶
液とした。
【0092】(b)この酢酸リチウムおよびペンタエト
キシニオブを溶解させたエタノール溶液を、還流装置を
用いて、温度23℃、24時間の条件で還流させた。そ
して、このエタノール溶液を還流させている間に、酢酸
リチウムとペンタエトキシニオブとを反応させ、脱エス
テル化反応を行い、ニオブ酸リチウムの前駆体を形成し
た。
【0093】なお、還流中、脱エステル化反応の生成物
である酢酸エチルの生成量をFT−IRによりモニタ
し、酢酸エチルの生成量が所定の値となったことによ
り、酢酸リチウムおよびペンタエトキシニオブの脱エス
テル化反応が終了したことを確認した。また、未反応の
酢酸リチウムおよびペンタエトキシニオブが一部残留し
ていた場合にも、精製操作により、これらの未反応物を
簡単に取り除くことができる。
【0094】(c)ニオブ酸リチウムの前駆体を含むエ
タノール溶液の還流を止めた後、このニオブ酸リチウム
の前駆体を含むエタノール溶液の濃度が、0.2mol
/リットルになるように、エタノールを別途添加した。
なお、かかるエタノール溶液の濃度は、蒸発乾固法によ
り容易に求めることができる。
【0095】(d)この濃度調整されたエタノール溶液
を、スピンコータを用いて、リッジ構造の側壁118a
に、約2.5μmの厚さに積層(塗布)した。
【0096】なお、ニオブ酸リチウムの前駆体を含むエ
タノール溶液は、濃度調整されているため、適当な粘度
を有しており、リッジ構造の側壁118aに積層した際
に、下方に位置する基板の上部平坦部110aまでたれ
ることがなく、結果としてニオブ酸リチウムの前駆体を
リッジ構造の側壁118aに対して、均一な厚さに積層
することができた。
【0097】また、この例では、リッジ構造の側壁11
8aばかりでなく、光導波路114の上側平坦部114
aや、光導波路114の左右に位置する基板110の上
側平坦部110aに、それぞれ濃度調整されたエタノー
ル溶液を積層(塗布)した。したがって、後述する加熱
工程(e)および(f)、さらには、結晶化工程(h)
を経ることにより、より強固で、耐久性のあるリッジ構
造を有する光導波路170とすることができた。
【0098】(e)そして、オーブン中、150℃(第
1の温度)、30分の条件で、ニオブ酸リチウムの前駆
体を含むエタノール溶液が積層されたリッジ構造を有す
る光導波路を加熱し、エタノールや酢酸エチルの低沸点
化合物を十分に飛散させて除去した。
【0099】(f)それから、同様に、オーブン中、4
50℃(第2の温度)、30分の条件で、ニオブ酸リチ
ウムの前駆体を含むエタノール溶液が積層された光導波
路を加熱し、ニオブ酸リチウム以外の高沸点化合物、す
なわちニオブ酸リチウムの前駆体におけるアルコキシ基
に起因した炭素化合物等を十分に飛散させて除去した。
【0100】(g)そして、上記(d)〜(f)の操作
を、20回繰り返し、厚さ約1μmのニオブ酸リチウム
薄膜130が積層されたリッジ構造を有する光導波路1
70を得た。
【0101】(h)それから、高温炉(マッフル炉)
中、酸素雰囲気下、700℃、30分の条件で、このニ
オブ酸リチウム薄膜130が積層されたリッジ構造を有
する光導波路170をさらに加熱し、ニオブ酸リチウム
薄膜130を結晶化するとともに、かかるニオブ酸リチ
ウム薄膜130に対してアニール処理を施した。
【0102】なお、得られたニオブ酸リチウム薄膜13
0に対してX線回析測定を行ったところ、組成式LiN
bO3 で表されるニオブ酸リチウム(C軸配向)である
ことが確認された。
【0103】(F)バッファ層形成工程 一例として、スッパタリング法を用い、リッジ構造(光
導波路を含む)118の上側におけるニオブ酸リチウム
薄膜130の上側平坦部130aに、直接的に厚さ3μ
mのシリカ(SiO2 )からなるバッファ層120を形
成した(図3(B))。したがって、かかるバッファ層
120が遮光膜としての機能を有し、電界を印加したと
しても、導波光を上側電極122が吸収することがな
い。
【0104】なお、この例では、ニオブ酸リチウム薄膜
130の表面すべてに渡って、直接的にバッファ層12
0を形成した。したがって、より強固で、耐久性のある
リッジ構造を有する光導波路180とすることができ
る。
【0105】(G)電極形成工程 光導波路を伝搬する光の位相を変化させてスイッチング
を行うため、リッジ構造を有する光導波路190に電界
を印加できるように、バッファ層120の上側平坦部1
20a、および基板の下面110bに、それぞれAu製
の電極122および124を形成した(図3(C))。
【0106】以上の図2(A)〜(D)および図3
(A)〜(C)により示される工程により製造されたリ
ッジ構造を有する光導波路190は、ゾル−ゲル法を用
いて形成した無機薄膜層としてのニオブ酸リチウム薄膜
130がリッジ構造の側壁118aに設けてある。した
がって、例えば、エッチング直後には、リッジ構造の側
壁118aが荒れていたとしても、ニオブ酸リチウム薄
膜130により極めて平滑な側壁となっており、導波光
の一部がリッジ構造の側壁118aにおいて乱反射する
おそれが少なく、導波光の伝搬損失を小さくすることが
できる。
【0107】なお、光導波路における光伝搬損失は以下
のように測定することができる。すなわち、長さを変え
た光導波路を2種類用意し、それぞれの光導波路内に、
例えば波長1.53μmのTMモード光を導波させ、光
導波路における光出力を、それぞれパワーメータを用い
て測定する。そして、光導波路における伝搬損失を、長
さを変えた光導波路におけるそれぞれの光出力の差とし
て算出することができる。以下、同様である。
【0108】また、この発明におけるニオブ酸リチウム
薄膜130は、一部、バッファ層120としての機能も
果たし、導波光を効率的に遮光することができ、ますま
す導波光の伝搬損失を小さくすることができる。
【0109】そして、ゾル−ゲル法を用いて無機薄膜層
としてのニオブ酸リチウム薄膜130を形成してあるた
め、1000℃未満の低温で、しかも、均一で緻密な無
機薄膜層を形成することができる。したがって、光導波
路内のチタンが再び拡散してしまうおそれが少なく、所
定の形状に光導波路を保持することができる。
【0110】さらに、この発明の光導波路は、ゾル−ゲ
ル法を用いて形成した無機薄膜層としてのニオブ酸リチ
ウム薄膜130をリッジ構造の側壁118aとバッファ
層120との間に有するため、かかるリッジ構造の側壁
118aとバッファ層120との間の密着力を増大させ
たり、光導波路114の耐久性を高めるという効果も得
られる。
【0111】(実施例2)実施例1のニオブ酸リチウム
薄膜の原料における酢酸リチウムの代わりに、不飽和カ
ルボン酸リチウムであるアクリル酸リチウムを用いた以
外は、実施例1と同様にして、リッジ構造を有する光導
波路を形成した。
【0112】なお、使用したアクリル酸リチウムは、ア
ルコキシニオブであるペンタエトキシニオブとの相溶性
に特に優れているため、屈折率やSHG位相整合定数の
光学特性がより均一な、ニオブ酸リチウム薄膜とするこ
とができる。
【0113】そして、実施例2の光導波路は、実施例1
の光導波路と同様に、リッジ構造の側壁の荒れを埋めて
平滑にし、リッジ構造の側壁における光散乱を有効に防
止して、光導波路における導波光の伝搬損失を少なくす
ることができる。
【0114】(実施例3)実施例1のニオブ酸リチウム
薄膜の原料における酢酸リチウムの代わりに、芳香族カ
ルボン酸リチウムである安息香酸リチウムを用い、ま
た、実施例1におけるペンタエトキシニオブの代わり
に、ペンタメトキシニオブを用いた以外は、実施例1と
同様にして、リッジ構造を有する光導波路を形成した。
【0115】なお、使用した安息香酸リチウムは、耐熱
性や保存安定性にすぐれており、より均一で緻密なニオ
ブ酸リチウム薄膜とすることができた。
【0116】そして、実施例3の光導波路は、実施例1
の光導波路と同様に、リッジ構造の側壁の荒れを埋めて
平滑にし、リッジ構造の側壁における光散乱を有効に防
止して、光導波路における導波光の伝搬損失を少なくす
ることができる。
【0117】(実施例4)実施例1のニオブ酸リチウム
薄膜を形成する反応としての脱カルボン酸エステル反応
の代わりに、以下に示す(i)〜(m)の脱水縮合反応
を用いた以外は、実施例1と同様にして、リッジ構造を
有する光導波路を形成した。
【0118】(i)エトキシリチウムとペンタエトキシ
ニオブのモル比が1:1となるように、エタノール中に
混合、溶解し、エタノール溶液とした。そして、このエ
トキシリチウムとペンタエトキシニオブとを含むエタノ
ール溶液を、23℃、24時間の条件で還流を行い、複
合アルコキシドを形成した。なお、還流中に、エトキシ
リチウムおよびペンタエトキシニオブが加水分解しない
ように、乾燥した窒素雰囲気下に還流を行った。
【0119】(j)次に、還流後の複合アルコキシドを
含むエタノール溶液に、エタノールに希釈した脱炭酸水
を滴下して、エトキシリチウムおよびペンタエトキシニ
オブの部分的な加水分解を行った。すなわち、脱炭酸水
を滴下した複合アルコキシドを含むエタノール溶液に対
して、23℃、24時間の条件でさらに還流を行なっ
た。
【0120】(k)その後、エタノールを一部蒸発させ
て、濃度約0.2mol/リットルの、加水分解された
複合アルコキシド(エトキシリチウムとペンタエトキシ
ニオブ)、すなわちニオブ酸リチウムの前駆体を含むエ
タノール溶液とした。
【0121】(l)それから、この濃度調整されたニオ
ブ酸リチウムの前駆体を含むエタノール溶液に、実施例
1の(A)〜(D)の工程で形成したリッジ構造を有す
る光導波路を浸漬し、一定速度で引き上げ塗布を行っ
た。そして、このエタノール溶液が付着したリッジ構造
を有する光導波路を乾燥(風乾)させた。それから、ニ
オブ酸リチウムの前駆体が積層されたリッジ構造を有す
る光導波路をを250℃で、酸素と水蒸気の混合雰囲気
中に90分間保持し、さらには、乾燥酸素中に60分間
保持した。そして、約20回、ニオブ酸リチウムの前駆
体を含むエタノール溶液への浸漬および加熱乾燥を繰り
返した。
【0122】(m)その後、ニオブ酸リチウムの前駆体
が積層されたシリコン基板を700℃の温度で加熱し、
リッジ構造を有する光導波路表面に対して、結晶化した
ニオブ酸リチウム薄膜を形成することができた。なお、
最終的に得られたニオブ酸リチウム薄膜の厚さは約1μ
mであった。
【0123】そして、かかるニオブ酸リチウム薄膜に対
してX線回析測定を行ったところ、組成式LiNbO3
で表されるニオブ酸リチウム(C軸配向)のピークが観
察された。
【0124】また、上記製造方法で得られたリッジ構造
を有する光導波路における光伝搬損失は、ニオブ酸リチ
ウム薄膜を形成する際の反応が若干遅く、また、若干不
均一に反応するおそれがあるため、実施例4の光導波路
は、実施例1〜3の光導波路における導波光の伝搬損失
の値よりも若干値が大きく、また、その値もばらつくお
それがあるものの、リッジ構造の側壁の荒れを十分に平
滑にして、光導波路における伝搬損失を少なくすること
ができる。
【0125】
【発明の効果】この発明の光導波路は、リッジ構造の側
壁に、ゾル−ゲル法を用いて形成した無機薄膜層が設け
てあるため、導波光がリッジ構造の側壁において乱反射
することなく、伝搬損失を少なくすることができるよう
になった。
【0126】また、この発明の光導波路の製造方法によ
れば、リッジ構造の側壁に、ゾル−ゲル法を用いて無機
薄膜層を設ける工程を含むことにより、エッチング直後
には平滑性に乏しいリッジ構造の側壁を、極めて平滑に
することができるようになった。したがって、導波光の
リッジ構造の側壁における乱反射を防止して、導波光の
伝搬損失を小さくすることができるようになった。
【0127】さらに、また、この発明の光導波路の製造
方法によれば、ゾル−ゲル法により無機薄膜層を形成す
る工程に、少なくとも、有機酸リチウムと、アルコキシ
ニオブとを脱エステル化反応させて、ニオブ酸リチウム
の前駆体を形成する工程と、ニオブ酸リチウムの前駆体
を、リッジ構造の側壁に積層した後、加熱してニオブ酸
リチウム薄膜層を形成する工程とを含むことにより、よ
り緻密で、化学的に安定なニオブ酸リチウム薄膜をリッ
ジ構造の側壁に設け、導波光の伝搬損失を小さくするこ
とができるようになった。
【0128】さらに、また、この発明の光導波路の製造
方法によれば、ゾル−ゲル法により無機薄膜層を形成す
る工程に、少なくとも、アルコキシリチウムと、アルコ
キシニオブとを混合し、還流により複合アルコキシドを
形成する工程と、複合アルコキシドを加水分解して、ニ
オブ酸リチウムの前駆体を形成する工程と、ニオブ酸リ
チウムの前駆体を、リッジ構造の側壁に積層した後、加
熱してニオブ酸リチウム薄膜層を形成する工程とを含む
ことにより、より低温で、ニオブ酸リチウム薄膜をリッ
ジ構造の側壁に設け、導波光の伝搬損失を小さくするこ
とができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明のリッジ構造を有する光導波路を説
明するための図である。
【図2】 この発明のリッジ構造を有する光導波路の形
成工程を説明するための図(その1)である。
【図3】 この発明のリッジ構造を有する光導波路の形
成工程を説明するための図(その2)である。
【図4】 従来のリッジ構造を有する光導波路を説明す
るための図である。
【図5】 従来のリッジ構造を有する光導波路の形成工
程を説明するための図(その1)である。
【図6】 従来のリッジ構造を有する光導波路の形成工
程を説明するための図(その2)である。
【符号の説明】
10、110:基板 10a、110a:基板の上側平坦部 10b、110b:基板の下面 12、112:チタン(チタンパターン) 14、114:光導波路 14a、114a:光導波路の上側平坦部 16、116:エッチング用マスク 18、118:リッジ構造 18a、118a:リッジ構造の側壁 20、120:バッファ層 20a、120a:バッファ層の上側平坦部 22、122:電極(上側電極) 24、124:電極(下側電極) 130:無機薄膜層(ニオブ酸リチウム薄膜層) 30、40、50、160、170、180、190:
リッジ構造を有する光導波路(積層体)

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リッジ構造を有する光導波路において、 少なくとも前記リッジ構造の側壁に、ゾル−ゲル法を用
    いて形成した無機薄膜層を設けてあることを特徴とする
    リッジ構造を有する光導波路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のリッジ構造を有する光
    導波路において、前記無機薄膜層を構成する材料と、前
    記リッジ構造を構成する材料とが、実質的に等しいこと
    を特徴とするリッジ構造を有する光導波路。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のリッジ構造を
    有する光導波路において、前記無機薄膜層が、ニオブ酸
    リチウム薄膜層であることを特徴とするリッジ構造を有
    する光導波路。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載のリ
    ッジ構造を有する光導波路において、前記無機薄膜層の
    厚さが、0.1〜10μmの範囲内の値であることを特
    徴とするリッジ構造を有する光導波路。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載のリ
    ッジ構造を有する光導波路において、前記リッジ構造を
    構成する材料が、サファイア(α−Al23 )、シリ
    コン、ニオブ酸リチウムおよびタンタル酸リチウムから
    なる材料群から選択されたいずれか一つの材料であるこ
    とを特徴とするリッジ構造を有する光導波路。
  6. 【請求項6】 リッジ構造を有する光導波路の製造方法
    において、 少なくとも、該リッジ構造の側壁に、ゾル−ゲル法によ
    り無機薄膜層を形成する工程を含むことを特徴とするリ
    ッジ構造を有する光導波路の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のリッジ構造を有する光
    導波路の製造方法において、前記ゾル−ゲル法により無
    機薄膜層を形成する工程が、 少なくとも、有機酸リチウムと、アルコキシニオブとを
    脱エステル化反応させて、ニオブ酸リチウムの前駆体を
    形成する工程と、 該前駆体を、前記リッジ構造の側壁に積層した後、加熱
    してニオブ酸リチウム薄膜層を形成する工程とを含むこ
    とを特徴とするリッジ構造を有する光導波路の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のリッジ構造を有する光
    導波路の製造方法において、前記有機酸リチウムが、飽
    和カルボン酸リチウム、不飽和カルボン酸リチウムおよ
    び芳香族カルボン酸リチウムからなる材料群から選択さ
    れた一または二以上の材料であることを特徴とするリッ
    ジ構造を有する光導波路の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項7または8に記載のリッジ構造を
    有する光導波路の製造方法において、前記アルコキシニ
    オブが、ペンタメトキシニオブおよびペンタエトキシニ
    オブの双方あるいはいずれか一方であることを特徴とす
    るリッジ構造を有する光導波路の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項7〜9のいずれか1項に記載の
    リッジ構造を有する光導波路の製造方法において、前記
    脱エステル化反応を温度15〜40℃および0.1〜1
    00時間の条件で行うことを特徴とするリッジ構造を有
    する光導波路の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項7〜10のいずれか1項に記載
    のリッジ構造を有する光導波路の製造方法において、前
    記脱エステル化反応をアルコール中で行うことを特徴と
    するリッジ構造を有する光導波路の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項7〜11のいずれか1項に記載
    のリッジ構造を有する光導波路の製造方法において、前
    記脱エステル化反応の後、前記前駆体の濃度を、0.0
    5〜5.0mol/リットルの範囲内の値に調整する工
    程を含むことを特徴とするリッジ構造を有する光導波路
    の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項7〜12のいずれか1項に記載
    のリッジ構造を有する光導波路の製造方法において、前
    記下地上に積層された前記前駆体を、第1の温度と、第
    2の温度との、2段階の温度で加熱し、かつ該第2の温
    度を、該第1の温度よりも高くしてあることを特徴とす
    るリッジ構造を有する光導波路の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載のリッジ構造を有す
    る光導波路の製造方法において、前記第1の温度が、5
    0〜250℃の範囲内の値であることを特徴とするリッ
    ジ構造を有する光導波路の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項13に記載のリッジ構造を有す
    る光導波路の製造方法において、前記第2の温度が、3
    00〜500℃の範囲内の値であることを特徴とするリ
    ッジ構造を有する光導波路の製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項6に記載のリッジ構造を有する
    光導波路の製造方法において、前記ゾル−ゲル法により
    無機薄膜層を形成する工程が、 少なくとも、アルコキシリチウムと、アルコキシニオブ
    とを混合し、還流により複合アルコキシドを形成する工
    程と、 該複合アルコキシドを加水分解して、ニオブ酸リチウム
    の前駆体を形成する工程と、 該前駆体を、前記リッジ構造の側壁に積層した後、加熱
    してニオブ酸リチウム薄膜層を形成する工程とを含むこ
    とを特徴とするリッジ構造を有する光導波路の製造方
    法。
  17. 【請求項17】 請求項6〜16のいずれか1項に記載
    のリッジ構造を有する光導波路の製造方法において、前
    記無機薄膜層の結晶化工程を含むことを特徴とするリッ
    ジ構造を有する光導波路の製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載のリッジ構造を有す
    る光導波路の製造方法において、前記結晶化工程の温度
    が、500〜900℃の範囲内の温度であることを特徴
    とするリッジ構造を有する光導波路の製造方法。
  19. 【請求項19】 請求項17または18に記載のリッジ
    構造を有する光導波路の製造方法において、前記結晶化
    工程を、酸素雰囲気中で行うことを特徴とするリッジ構
    造を有する光導波路の製造方法。
  20. 【請求項20】 請求項6〜19のいずれか1項に記載
    のリッジ構造を有する光導波路の製造方法において、前
    記リッジ構造を構成する材料が、サファイア(α−Al
    23 )、シリコン、ニオブ酸リチウムおよびタンタル
    酸リチウムからなる材料群から選択された一または二以
    上の材料であることを特徴とするリッジ構造を有する光
    導波路の製造方法。
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