JPH1151979A - 通電表示装置及び信号表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 有線通信，有線放送等に用いられる同軸ケ
ーブルが正常に電力や信号を搬送していることを外部か
ら容易に確認することができ、異常があれば異常箇所を
容易に発見できるようにする。 【解決手段】同軸ケーブル(2)を用いて信号及び電力を
搬送する通信・放送システムが正常に信号及び電力を搬
送していることを検出し表示するための信号表示装置で
あって、同軸ケーブル(2)に設置された電子機器(1)に設
けられ、同軸ケーブル(2)から送電される商用周波数電
流を直流に変換するための整流回路と、前記整流回路か
らの電力供給により駆動し同軸ケーブル(2)の搬送信号
中のパイロット周波数信号を分離，検出するパイロット
信号検出回路と、パイロット周波数信号が所定レベル以
上である場合に点灯する表示灯(3)を有している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はＣＡＴＶ等の有線放
送や有線通信のケーブルが電力や信号を正常に搬送して
いるか否かを表示するための通電表示装置及び信号表示
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の有線放送は電波の届かない地域や
ホテル等の特定契約者にテレビ放送，文字情報等を提供
するのに用いられてきたが、今後は単なる放送を見るだ
けのＣＡＴＶから双方向に情報を送信可能な電話，ＦＡ
Ｘ，インターネット，ＣＡＴＶ等の機能を総合的に備え
た情報装置として利用されることが期待されている。

【０００３】ところで、有線放送や有線通信において
は、電柱に吊架された同軸ケーブルから各需要者に信号
を供給しているが、需要者側の電子機器、例えばデジタ
ル信号とアナログ信号との変換のためのモデム等の電力
は商用電源から供給されている。

【０００４】したがって、停電の際には需要者の電子機
器は作動せず、通信が途絶えてしまい、電話さえも使え
なくなってしまう。そのような緊急時に電話も使用でき
ないのは不都合であるので、停電の際にも電話，通信機
器アダプタ等のシステムが利用できるように、信号を送
る同軸ケーブルからモデム等に電力を供給し、一般の商
用電源が停電になっても電話を使用可能とすることが考
えられるようになってきている。

【０００５】このようにすれば、モデム，テレビ等の需
要者側の各電子機器にＡＣアダプタ等の整流回路を設け
なくとも、同軸ケーブル側の整流回路により統一した直
流電源を提供することができるため、各電子機器は整流
回路が不要となりシステム全体のコストの低減を図るこ
ともできる。

【０００６】又、放送等の情報信号は所定レベル以下で
あると、画面の映りが悪くなったり、信号を正確に送る
ことができなくなる。そこで、信号は所定レベル以上と
なるように増幅器等を所定の割合で配している。

【０００７】しかしながら、同軸ケーブルが電力や信号
を正常に（所定レベル以上で）搬送していることを確認
するのは高所での作業を伴うため容易ではない。特に、
断線等の異常が生じた場合にどの箇所で異常が生じてい
るのかを発見するのは困難であり、復旧に長時間と大き
な手間が必要となる。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】そこで、同軸ケーブル
が電力や信号を正常に搬送していることを外部から容易
に確認することができ、異常箇所の発見を容易とするた
めの手段が求められている。

【０００９】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の通電表示
装置は、同軸ケーブル(2)を用いて信号及び電力を搬送
する通信・放送システムが正常に電力を搬送しているこ
とを検出，表示するための表示装置であって、同軸ケー
ブル(2)に設置された電子機器(1)、又は該電子機器(1)
と同軸ケーブル(2)との接続されるコネクタ(4)に設けら
れ、同軸ケーブル(2)から送電される商用周波数電流を
直流に変換するための整流回路と、前記整流回路から電
力供給され点灯する表示灯(3)を有していることを特徴
とする。

【００１０】これによれば、同軸ケーブルが電力を正常
に搬送している場合は整流回路から供給される電力によ
りＬＥＤ等の表示灯が点灯（発光）し、電力が正常に搬
送していることを地上にいる者に表示することができ
る。そして、電力の搬送が異常である場合にはＬＥＤ等
の表示灯が消灯しているので異常であることが外部から
確認することができる。

【００１１】請求項２記載の信号表示装置は、同軸ケー
ブル(2)を用いて信号及び電力を搬送する通信・放送シ
ステムが正常に信号及び電力を搬送していることを検
出，表示するための表示装置であって、同軸ケーブル
(2)に設置された電子機器(1)に設けられ、同軸ケーブル
(2)から送電される商用周波数電流を直流に変換するた
めの整流回路と、前記整流回路からの電力供給により駆
動し同軸ケーブル(2)の搬送信号中のパイロット周波数
信号を分離，検出するパイロット信号検出回路と、パイ
ロット周波数信号が所定レベル以上である場合に点灯す
る表示灯(3)を有していることを特徴とする。

【００１２】これによれば、同軸ケーブルが電力を正常
に搬送しているとパイロット信号検出回路が駆動し、検
出されたパイロット周波数信号が所定レベル以上である
場合にはＬＥＤ等の表示灯(3)が発光し、電力と信号が
共に正常に搬送されていることを地上にいる者に表示す
ることができる。そして、電力又は信号の搬送が異常で
ある場合にはＬＥＤ等の表示灯(3)が消灯しているので
異常であることが外部から容易に確認することができ
る。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明を好適な実施例を用
いて説明する。 ［実施例１］本実施例は信号の分離分配を行い各需要者
からの引き込み線を接続する複数の出力端子を有する所
謂タップオフと同軸ケーブルを接続する中継コネクタを
通電表示装置としたものである。

【００１４】図２（イ）は本実施例の通電装置のブロッ
クダイアグラムを示した図であり、図３（イ）は本実施
例による表示装置を示した図である。図中において(1)
はタップオフ、(2)は同軸ケーブル、(3)はＬＥＤなどの
表示灯、(4)は中継コネクタである。又、(5)はタップオ
フ(1)に設けられた複数の出力端子であり、(6)は各出力
端子(5)と各需要者の電子機器とを接続する引き込み線
である。

【００１５】同軸ケーブルからは低圧（６０Ｖ程度）の
商用周波数の交流電流が供給されている。これを中継コ
ネクタ(4)内に設けられた整流回路により直流に変換す
る。そして、この直流電源となる整流回路からの電力供
給により中継コネクタ(4)に設けられたＬＥＤなどの表
示灯(3)を点灯させる。必要ならば、整流回路の電源電
圧と基準電圧とを比較するための比較器を配し、電源電
圧が基準電圧以上の場合に表示灯(3)を点灯させるよう
にしてもよい。

【００１６】図３（ハ）に示すような従来の中継コネク
タ(4)には表示機能がないために、正常に電力が搬送さ
れているか否か判断するためには高所でタップオフ(1)
を開けて測定する等の手間がかかるが、本実施例の場合
は地上より中継コネクタ(4)の表示灯を確認するだけで
よい。したがって、仮に同軸ケーブルに断線が生じたよ
うな場合でも断線区間を目視により容易に見つけ出すこ
とができる。

【００１７】直流電源となる整流回路をタップオフ(1)
の出力端子(5)を介して需要者の電子機器と接続すれ
ば、一般の商用電源が停電になった場合でも、システム
を稼働させることができる。

【００１８】尚、本実施例では中継コネクタに整流回路
と表示灯を設けて通電表示装置としたが、タップオフ
(1)や増幅器等に整流回路と表示灯を設けて通電表示装
置とすることもできる。

【００１９】［実施例２］実施例１は電力の搬送状態の
みを表示する装置であったが、本実施例はパイロット周
波数信号の搬送状態をも確認することのできる信号表示
装置である。実施例１はタップオフと同軸ケーブルとを
接続する中継コネクタを通電表示装置として利用した
が、本実施例ではタップオフ自体を信号表示装置として
利用した。

【００２０】図２（ロ）は本実施例による信号表示装置
のブロックダイアグラムを示した図であり、図３（ロ）
は本実施例による信号表示装置を示した図である。

【００２１】タップオフ(1)内には通常の搬送信号を分
離分配するための回路や、各需要者への引き込み線(6)
を接続するための出力端子(5)の他に、整流回路が設け
られており、同軸ケーブルから搬送されてきた低圧商用
周波数の交流電流を直流に変換する。

【００２２】タップオフ(1)内には搬送信号の中から制
御や調整に用いられるパイロット周波数信号を分離，検
出するためのパイロット信号検出回路が備えられてい
る。パイロット信号検出回路は整流回路より電力供給さ
れ駆動するようになっている。

【００２３】そして、検出されたパイロット周波数信号
を増幅して、そのパイロット周波数信号が所定のレベル
以上であればタップオフ(1)に設けられ外部から視認可
能なＬＥＤなどの表示灯(3)を点灯させるようにしてい
る。

【００２４】搬送信号からパイロット信号を分離，検出
するためのパイロット信号検出回路は、整流回路から電
力を供給されているため、同軸ケーブル(2)からの送電
がない場合は作動せず、表示機構としてのＬＥＤも点灯
しない。したがって、電力とパイロット周波数信号が共
に正常に搬送されている場合のみＬＥＤが点灯し、電力
とパイロット周波数信号のいずれか一方でも異常な場合
は点灯しない。

【００２５】尚、直流電源となる整流回路は、出力端子
(5)を介して需要者の電子機器と接続されているので、
一般の商用電源が停電になった場合でも、システムを稼
働させることができる。

【００２６】図１は本実施例による通電表示装置の使用
状態を示す概念図であるが、このように保守作業者等は
同軸ケーブル(2)が吊架された電柱の下から、同軸ケー
ブルが正常に電力や信号を搬送していることを確認する
ことができる。復旧作業の際等に断線箇所等の発見が容
易となり迅速な復旧が可能となる。

【００２７】

【発明の効果】本発明により有線通信，有線放送等に用
いられる同軸ケーブルが正常に電力や信号を搬送してい
ることを外部から容易に確認することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の表示装置の使用状態を示す概念図。

【図２】表示装置の内部のブロックダイアグラムを示し
た図。

【図３】表示装置の例を示した図。

【符号の説明】 (1) タップオフ（分配器） (2) 同軸ケーブル (3) 表示灯 (4) 中継コネクタ (5) 出力端子 (6) 引き込み線

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 常盤 朋克 大阪市北区中之島６丁目２番27号 株式会 社関西テック内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 同軸ケーブルを用いて信号及び電力を搬
   送する通信・放送システムが正常に電力を搬送している
   ことを検出し表示するための通電表示装置であって、 同軸ケーブルに設置された電子機器、又は該電子機器と
   同軸ケーブルとの接続に用いられるコネクタに設けら
   れ、 同軸ケーブルから送電される商用周波数電流を直流に変
   換するための整流回路と、前記整流回路から電力供給さ
   れ点灯する表示灯を有していることを特徴とする通電表
   示装置。
2. 【請求項２】 同軸ケーブルを用いて信号及び電力を搬
   送する通信・放送システムが正常に信号及び電力を搬送
   していることを検出し表示するための信号表示装置であ
   って、 同軸ケーブルに設置された電子機器に設けられ、同軸ケ
   ーブルから送電される商用周波数電流を直流に変換する
   ための整流回路と、前記整流回路からの電力供給により
   駆動し同軸ケーブルの搬送信号中のパイロット周波数信
   号を分離，検出するパイロット信号検出回路と、パイロ
   ット周波数信号が所定レベル以上である場合に点灯する
   表示灯を有していることを特徴とする信号表示装置。