JPH11514971A - 窒素含有大環状リガンドの金属錯体を使用する診断造影検査方法 - Google Patents

窒素含有大環状リガンドの金属錯体を使用する診断造影検査方法

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JPH11514971A
JPH11514971A JP9509398A JP50939897A JPH11514971A JP H11514971 A JPH11514971 A JP H11514971A JP 9509398 A JP9509398 A JP 9509398A JP 50939897 A JP50939897 A JP 50939897A JP H11514971 A JPH11514971 A JP H11514971A
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レノン,パトリック,ジェイ
アストン,カール,ダブリュ
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モンサント カンパニー
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、診断造影における造影剤として使用するための下記式により表わされる錯体に関する: 式中、R、R′、R1、R′1、R2、R′2、R3、R′3、R4、R′4、R5、R′5、R6、R′6、R7、R′7、R8、R′8、R9、R′9、M、X、Y、Zおよびnは明細書中に定義されているとおりである。

Description

【発明の詳細な説明】 窒素含有大環状リガンドの金属錯体を使用する診断造影検査方法発明の背景 本発明は診断造影(diagnostic imaging)における造影剤として有効な化合物に 関する。一態様において、本発明は置換窒素含有15員大環状リガンドの金属錯 体を造影剤として使用するヒトまたはヒト以外の動物の磁気共鳴造影(MRI) に関する。もう一つの態様において、本発明はMRI造影剤として置換窒素含有 15員大環状リガンドのマンガン(II)錯体に関する。 X−線はヒトおよびヒト以外の動物の組織、例えば患者の内臓の像の発現に長 く使用されている。この撮影では、患者はX−線供給源とX−線に対して感受性 のフィルムとの間に位置させる。臓器がX−線の通過を妨害した場合には、この フィルムはほとんど露光されず、生成する現像フィルムは臓器の状態を示す。 さらに最近になって、核磁気共鳴(NMR)が造影技術として、すなわちMR Iとして開発された。MRIはX−線露光に時に付随する有害な作用を回避させ る。X−線による造影を改良するために、撮影の前に患者には経口または非経口 経路で増強剤が投与される。この増強剤を患者に分布させるための既定の時間の 後に、撮影を行う。良好な像を得るために、この増強剤を摂取した後の時間は最 低に維持することが望ましい。他方、時間経過に従い効果は減少するから、撮影 をすることができる間に実質的な時間が得られるように、その減衰時間は比較的 遅いことが望ましい。 NMR造影法では、身体の水分中のプロトンは2つのメカニズムにより緩和さ れる。各緩和時間(relaxation time)はT1およびT2で表わされる。この緩和プ ロセスが生じる速度はノルム(norm)と対比する数値を付与することによって若 干の水分子について変えることがある。 NMR撮影を増強する化合物は造影剤と称され、一般に常磁性物性を有する。 これらの化合物は1〜7個の対でない電子を有する有機フリーラジカルまたは遷 移/ランタニド金属であることができる。 金属と結合して造影剤を形成するすべてのリガンドに必須の先要条件には、生 成する造影剤が身体内でその金属を失い、引き続き蓄積するのを防止するような 安定性を有することがある。別の考慮条件には、可逆的に水と結合する能力が包 含され、この能力は造影剤のコントラスト特性(contrastability)を増大させ、 かつまた必要な投与量を減少させる。空間を通過するいずれか2つの核スピン間 の相互作用は、その距離の逆数の6乗に等しい速度で減少することから、この能 力は明らかに重要である。 米国特許第4,647,447号には、錯体形成性酸のアニオンおよび常磁性 金属アニオンの塩からなるNMR造影増強剤の使用が開示されている。好適態様 はジエチレントリアミンペンタ酢酸(Gd DTPA)のガドリニウムキレート にあり、この化合物は現在、Nycomed Salutar,Inc.からマグネビスト(Magnevi st)の登録商標名でNMR造影剤として使用するために市販されている。この特 許に示されているデータから、これらの化合物は充分に前もって形成しておける ものと見做される。しかしながら、この化合物は腎臓により急速に排泄され、注 入の時機を格別に臨界的なものとする。さらにまた、心臓、膵臓または肝臓など のいずれかの固形の臓器によってはほとんど取り込まれない。 しかしながら、多くのガドリニウム造影剤が公知であるにもかかわらず、この 造影剤の分解によって少量の遊離ランタニドを身体に放出する可能性を残してい る。ランタニドは身体に自然に存在する金属ではなく、長期間作用性については ほとんど知られていない。 別の窒素含有大環状リガンドがNMR造影剤として使用するために示唆されて いる。Jackels,S.C.等による“Aqueous Proton NMR Relaxation Enhanceme nts by 〜manganese(II)Macrocyclic Complexes : Structure-Relaxivity Rel ationship”,Inorg.Chem.,31,234〜239(1992)は、15員窒素 含有環状錯体を開示している。しかしながら、これらの化合物は、不十分な安定 性および(または)着色という欠点を有し、従ってMRI造影剤としての用途に は適していない。 従って、上記欠点の一つまたは二つ以上を回避することができる別種の造影剤 の開発が格別に望まれている。 ここに、増大した動力学的、熱力学的および酸化に対する安定性を有し、かつ また親油性、すなわち生体分布性(biodistribution)を制御するために置換する ことができる置換窒素含有大環状リガンドの金属錯体が良好なコントラスト特性 を提供しながら、前記造影剤の問題点を回避することができることが見出された 。発明の要旨 本発明の目的は、動力学的安定性、すなわち本発明による金属錯体から常磁性 金属が解離する速度にかかわる安定性を有する磁気共鳴撮影(MRI)造影剤を 提供することにある。本発明のもう一つの目的は、造影剤の生体分布を制御する ことができるMRI造影剤を提供することにある。本発明のさらにもう一つの目 的は、酸化に対する安定性および水素結合性を有するMRI造影剤を提供するこ とにある。本発明のさらにもう一つの目的は、X−線または超音波撮影造影剤と して有用であり、かつまたシンチグラフィおよび放射線療法において使用するこ とができる金属錯体を提供することにある。 本発明に従い磁気共鳴造影方法が提供され、この方法は本発明による生理学的 に適合性の常磁性金属錯体および無毒性の医薬上で許容される担体、助剤または ベヒクルからなる造影剤をヒトまたはヒト以外の動物対象に投与し、対象の少な くとも一部の磁気共鳴像を発現させることからなる。 さらにまた、本発明に従い、診断造影方法が提供され、この方法は、本発明に よる生理学的に適合性の重金属錯体および無毒性の医薬上で許容される担体、助 剤またはベヒクルからなる診断剤をヒトまたはヒト以外の動物対象に投与し、対 象の少なくとも一部のX−線、超音波またはシンチグラフィ像を発現させること からなる。 さらにまた、本発明に従い、ヒトまたはヒト以外の動物対象で行われる放射線 療法が提供され、この方法は本発明による生理学的に適合性の放射性金属錯体お よび無毒性の医薬上で許容される担体、助剤またはベヒクルからなる放射性剤を 投与することからなる。発明の詳細な説明 MRI造影剤として、X−線、超音波またシンチグラフィ像検査(image anal ysis)における診断剤として、あるいは放射線治療剤(radiotherapy agents)として使用される本発明による金属錯体は下記式により表わされる: 式中、R9またはR′9とRまたはR′、R1またはR′1とR2またはR′2、R3 またはR′3とR4またはR′4、R5またはR′5とR6またはR′6、およびR7 またはR′7とR8またはR′8からなる群から選択される大環状環の隣接する炭 素原子上の少なくとも1対の“R”基は、置換アルキル、置換アルケニル、置換 アルキニル、置換シクロアルキルまたは置換シクロアルケニルであり、ここで置 換基は独立して、−OR10、−NR1011、−COR10、−CO210、−CO NR1011、−O−(−(CH2a−O)b10、−SR10、−SOR10、−S O210、−SO2NR1011、−N(OR10)(R11)、−P(O)(OR10) (OR11)、−P(O)(OR10)(R11)および−OP(O)(OR10)(O R11)からなる群から選択され;あるいはR9またはR′9とRまたはR′、R1 またはR′1とR2またはR′2、R3またはR′3とR4またはR′4、R5またはR ′5とR6またはR′6、およびR7またはR′7とR8またはR′8からなる群から 選択される大環状環の隣接する炭素原子上の少なくとも1対の“R”基は、この 対の1方の1個の“R”基がアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキ ルまたはシクロアルケニル基であり、そして大環状環の隣接する炭素原子上の他 方の1個の“R”基が置換アルキル、置換アルケニル、置換アルキニル、置換シ クロアルキルまたは置換シクロアルケニルであり、独立して選択され、ここで置 換基は独立して、−OR10、−NR1011、−COR10、−CO210、−CO NR1011、−O−(−(CH2a−O)b10、−SR10、−SOR10、−S O210、−SO2NR1011、−N(OR10)(R11)、−P(O)(OR10) (OR11)、−P(O)(OR10)(R11)および−OP(O)(OR10)(O R11)からなる群から選択され;あるいはその組合わせであり;R10およびR11 は独立して、水素およびアルキル基からなる群から選択され、そしてaおよびb は独立して、1〜6から選択される整数であり;そして残りの“R”基は、水素 であるか、あるいは場合により、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロア ルキル、シクロアルケニル、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルシクロア ルキル、シクロアルケニルアルキル、アルキルシクロアルキル、アルケニルシク ロアルキル、アルキルシクロアルケニル、アルケニルシクロアルケニル、ヘテロ サイクリル、アリールおよびアラルキル基ならびにα−アミノ酸のα−炭素に結 合している基から独立して選択され;あるいはR1またはR′1とR2またはR′2 、R3またはR′3とR4またはR′4、R5またはR′5とR6またはR′6、R7ま たはR′7とR8またはR′8、およびR9またはR′9とRまたはR′は独立して 、これらが結合している炭素原子と一緒になって、炭素原子3〜20個を有する 飽和、部分的飽和または不飽和の環を形成しており;あるいはRまたはR′とR ,またはR′1、R2またはR′2とR3またはR′3、R4またはR′4とR5または R′5、R6またはR′6とR7またはR′7、およびR8またはR′8と R9または R′9は独立して、これらが結合している炭素原子と一緒になって、炭素原子2 〜20個を有する窒素含有ヘテロサイクリルを形成しており;ただしこの窒素含 有ヘテロサイクリルが窒素に結合した水素を含有していない芳香族ヘテロサイク リルである場合には、その窒素がまた、大環状環内に存在する、上記式中の窒素 に結合した水素および大環状環の同一炭素原子に結合したR基は存在していない ;およびその組合わせである。 一般に好適な任意の“R”基は、アルキル基、α−アミノ酸のα−炭素に結合 している基、および炭素原子3〜20個を有する飽和、部分的飽和または不飽和 の環状環構造の基である。一般に、R10およびR11は好ましくは水素である。 X、YおよびZは一配座または多配座リガンド、あるいはリガンド系あるいは その対応するアニオン(例えば、安息香酸またはベンゾエートアニオン、フェノ ールまたはフェノキシドアニオン、アルコールまたはアルコキシドアニオン)か ら誘導される適当なリガンドまたは電荷中和性アニオンを表わす。X、Yおよび Zは独立して、ハライド、オキソ、アクオ(aquo)、ヒドロキソ、アルコール、 フェノール、ジオキシゲン、ペルオキソ、ヒドロペルオキソ、アルキルペルオキ ソ、アリールペルオキソ、アンモニア、アルキルアミノ、アリールアミノ、ヘテ ロサイクリロアルキルアミノ、ヘテロサイクリロアリールアミノ、アミンオキシ ド、ヒドラジン、アルキルヒドラジン、アリールヒドラジン、酸化窒素、シアニ ド、シアネート、チオシアネート、イソシアネート、イソチオシアネート、アル キルニトリル、アリールニトリル、アルキルイソニトリル、アリールイソニトリ ル、ニトレート、ニトライト、アジド、アルキルスルホン酸、アリールスルホン 酸、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルアリールスルホキ シド、アルキルスルフェン酸、アリールスルフェン酸、アルキルスルフィン酸、 アリールスルフィン酸、アルキルチオールカルボン酸、アリールチオールカルボ ン酸、アルキルチオールチオカルボン酸、アリールチオールチオカルボン酸、ア ルキルカルボン酸(例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸)、アリールカ ルボン酸(例えば、安息香酸、フタル酸)、尿素、アルキル尿素、アリール尿素 、アルキルアリール尿素、チオ尿素、アルキルチオ尿素、アリールチオ尿素、ア ルキルアリールチオ尿素、スルフェート、スルフィト、ビスルフェート、ビスル フィト、チオスルフェート、チオスルフィト、ヒドロスルフィト、アルキルホス フィン、アリールホスフィン、アルキルホスフィンオキシド、アリールホスフィ ンオキシド、アルキルアリールホスフィンオキシド、アルキルホスフィンスルフ ィド、アリールホスフィンスルフィド、アルキルアリールホスフィンスルフィド 、アルキルホスホン酸、アリールホスホン酸、アルキルホスフィン酸、アリール ホスフィン酸、アルキルホスフィナス酸(phosphinous acid)、アリールホスフ ィナス酸、ホスフェート、チオホスフェート、ホスファイト、ピロホスファイト 、トリホスファイト、水素ホスフェート、二水素ホスフェート、アルキルグアニ ジノ、アリールグアニジノ、アルキルアリールグアニジノ、アルキルカルバメー ト、アリールカルバメート、アルキルチオカルバメート、アリールチオカルバメ ート、アルキルアリールチオカルバメート、アルキルジチオカルバメート、アリ ールジチオカルバメート、アルキルアリールジチオカルバメート、ビカーボネー ト、カーボネート、ペルクロレート、クロレート、クロライト、ハイポクロライ ト、ペ ルブロメート、ブロメート、ブロマイト、ハイポブロマイト、テトラハロマンガ ネート、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオ ロアンチモネート、ハイポホスファイト、ヨウデート、ペルヨウデート、メタボ レート、テトラアリールボレート、テトラアルキルボレート、タートレート、サ リチレート、スクシネート、チトレート、アスコルベート、サッカリネート、ア ミノ酸、ヒドロキサム酸、チオトシレート、およびイオン交換樹脂のアニオンか らなる群から選択され、あるいはX、YおよびZの1つまたは2つ以上が独立し て、“R”基の1つまたは2つ以上に結合している系からなる群から選択され、 nは0〜3の整数である。X、YおよびZが選択される好適リガンドは、ハライ ド、有機酸、ニトレートおよびビカーボネートアニオンを包含する。 MRI造影剤として本発明による錯体に使用するのに適する金属原子またはア ニオンMは、原子番号21〜29、42〜44および57〜71を有する常磁性 金属である。MRI造影剤として使用するための錯体は、好適金属がEu、Gd 、Dy、Ho、Cr、MnまたはFe、さらに好ましくはGd(III)またはMn (II)、最も好ましくはMn(II)である錯体である。 X−線または超音波造影剤として本発明による錯体に使用するのに適する金属 原子またはアニオンMは、原子番号20〜32、42〜44、49および57〜 83を有する重金属である。X−線または超音波造影剤として使用するための錯 体は、好適金属が原子番号42〜44、49および57〜83を有する非放射性 金属であり、最も好ましくはGd、DyまたはYbである錯体である。 シンチグラフィまたは放射線療法に使用するのに適する本発明の錯体の金属原 子またはアニオンMは、慣用の錯体形成性放射性金属同位元素、好ましくは原子 番号20〜32、42〜44、49および57〜83を有する金属である。シン チグラフィにおいて、最も好適な金属は99mTcまたは111Inである。放射線療 法において最も好適な金属は、53Sm、67Cuまたは90Yである。 一般に、好適化合物は、R9またはR′9とRまたはR′、R1またはR′1とR2 またはR′2、R3またはR′3とR4またはR′4、R5またはR′5とR6または R′6、およびR7またはR′7とR8またはR′8からなる群から選択される大環 状環の隣接する炭素原子上の少なくとも1対の“R”基が、置 換アルキル、置換アルケニル、置換アルキニル、置換シクロアルキルまたは置換 シクロアルケニル基であり、ここで置換基は独立して、−OR10、−NR1011 、−COR10、−CO210、−CONR1011、−O−(−(CH2)a−O)b10 、−SR10、−SOR10、−SO210、−SO2NR1011、−N(OR10) (R11)、−P(O)(OR10)(OR11)、−P(O)(OR10)(R11)および−O P(O)(OR10)(OR11)からなる群から選択され、さらに好ましくは−O R10または−NR1011であり、最も好ましくは−OR10であり;そして残りの “R”基が水素であるか、あるいは場合により、アルキル、アルケニル、アルキ ニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキルアルキル、シクロア ルキルシクロアルキル、シクロアルケニルアルキル、アルキルシクロアルキル、 アルケニルシクロアルキル、アルキルシクロアルケニル、アルケニルシクロアル ケニル、ヘテロサイクリル、アリールおよびアラルキル基ならびにα−アミノ酸 のα−炭素に結合している基から独立して選択され;あるいはR1またはR′1と R2またはR′2、R3またはR′3とR4またはR′4、R5またはR′5とR6また はR′6、R7またはR′7とR8またはR′8、およびR9またはR′9とRまたは R′は独立して、これらが結合している炭素原子と一緒になって、炭素原子3〜 20個を有する飽和、部分的飽和または不飽和の環を形成しており;あるいはR またはR′とR1またはR′1、R2またはR′2とR3またはR′3、R4またはR ′4とR5またはR′5、R6またはR′6とR7またはR′7、およびR8またはR′8 とR9または R′9は独立して、これらが結合している炭素原子と一緒になっ て、炭素原子2〜20個を有する窒素含有ヘテロサイクリルを形成しており;た だしこの窒素含有ヘテロサイクリルが窒素に結合した水素を含有していない芳香 族ヘテロサイクリルである場合には、その窒素がまた、大環状環内に存在する、 上記式中の窒素に結合した水素および大環状基の同一炭素原子に結合しているR 基は存在していない;およびその組合わせである;化合物である。さらにより好 適である化合物は、大環状環の隣接する炭素原子上の少なくとも1対の“R”基 の“R”基が置換アルキル基である化合物であり、この置換基は好ましくは−O R10、さらに好ましくは−OHである。 もう1種の好適群の化合物は、R9またはR′9とRまたはR′、R1またはR ′1とR2またはR′2、R3またはR′3とR4またはR′4、R5またはR′5とR6 またはR′6、およびR7またはR′7とR8またはR′8からなる群から選択され る大環状環の隣接する炭素原子上の少なくとも1対の“R”基が、この対の1方 の“R”基がアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルまたはシクロ アルケニル基であり、そして大環状環の隣接する炭素原子上の他方の“R”基が 置換アルキル、置換アルケニル、置換アルキニル、置換シクロアルキルまたは置 換シクロアルケニルであるように選択される化合物であり、この置換基は独立し て、−OR10、−NR1011、−COR10、−CO210、−CONR1011、 −O−(−(CH2a−O)b10、−SR10、−SOR10、−SO210、−S O2NR1011、−N(OR10)(R11)、−P(O)(OR10)(OR11)、 −P(O)(OR10)(R11)および−OP(O)(OR10)(OR11)からなる群 から選択され、さらに好ましくは−OR10または−NR1011であり、最も好ま しくは−OR10であり;そして残りの“R”基が水素であるか、あるいは場合に より、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル 、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルシクロアルキル、シクロアルケニル アルキル、アルキルシクロアルキル、アルケニルシクロアルキル、アルキルシク ロアルケニル、アルケニルシクロアルケニル、ヘテロサイクリル、アリールおよ びアラルキル基ならびにα−アミノ酸のα−炭素に結合している基から独立して 選択され;あるいはR1またはR′1とR2またはR′2、R3またはR′3とR4ま たはR′4、R5またはR′5とR6またはR′6、R7またはR′7とR8またはR′8 、およびR9またはR′9とRまたはR′は独立して、これらが結合している炭 素原子と一緒になって、炭素原子3〜20個を有する飽和、部分的飽和または不 飽和の環を形成しており;あるいはRまたはR′とR1またはR′1、R2または R′2とR3またはR′3、R4またはR′4とR5またはR′5、R6またはR′6と R7またはR′7、および R8またはR′8とR9またはR′9は独立して、これら が結合している炭素原子と一緒になって、炭素原子2〜20個を有する窒素含有 ヘテロサイクリルを形成しており;ただしこの窒素含有ヘテロサイクリル が窒素に結合した水素を含有していない芳香族ヘテロサイクリルである場合には 、その窒素がまた、大環状環内に存在する、上記式中の窒素に結合した水素およ び大環状環の同一炭素原子に結合しているR基は存在していない;およびその組 合わせである;化合物群である。さらにより好ましい化合物は、大環状環の隣接 する炭素原子上の少なくとも1対の“R”基の一方の1個がアルキル基であり、 そして大環状環の隣接する炭素原子上の他方の1個の“R”基が置換アルキル基 であり、そして置換される基である大環状環の隣接する炭素原子上の少なくとも 1対の“R”基の炭素原子上の置換基は−OR10、さらに好ましくは−OHであ る化合物である。 本明細書で使用されているものとして、“R”基は、大環状環の炭素原子に結 合しているR基の全部、すなわちR、R′、R1、R′1、R2、R′2、R3、R ′3、R4、R′4、R5、R′5、R6、R′6、R7、R′7、R8、R′8、R9およ びR′9を意味する。本発明による錯体の例には、これらに制限されないものと して、下記式を有する化合物が包含される: 本明細書で使用されているものとして、単独でまたは組み合わされて、「アル キル」の用語は、炭素原子1個〜約22個、好ましくは炭素原子約1個〜約18 個、最も好ましくは炭素原子約1個〜約12個を有する直鎖状または分枝鎖状ア ルキル基を意味し、この基は下記の基から選択される1個または2個以上の置換 基を有していてもよい: (1)−NR3031(ここで、R30およびR31は独立して、水素、アルキル、 アリールまたはアラルキルから選択され、あるいはR30は水素、アルキル、アリ ールまたはアラルキルであり、そしてR31は−NR3233、−OH、−OR34から選択され、R32およびR33は独立して、水素、アルキル、アリールまたはア シルであり、R34はアルキル、アリールまたはアラルキルであり、Z′は水素、 アルキル、アリール、アラルキル、−OR34、−SR34または−NR4041であ り、R40およびR41は独立して、水素、アルキル、アリールまたはアルカリール から選択され、Z″はアルキル、アリール、アルカリール、−OR34、−SR34 または−NR4041であり、R35はアルキル、アリール、−OR34または−NR4041であり、R36はアルキル、アリールまたは−NR4041であり、R37はア ルキル、アリールまたはアルカリールであり、X′は酸素または硫黄であり、そ してR38およびR39は独立して、水素、アルキルまたはアリールから選択される ); (2)−SR42(ここで、R42は水素、アルキル、アリール、アルカリール、 −SR34、−NR3233であり、R43は−OH、−OR34または−NR3233であり、そしてAおよびB は独立して、−OR34、−SR34または−NR3233である); (3) (ここで、xは1または2であり、そしてR44はハライド、アルキル、アリール 、アルカリール、−OH、−OR34、−SR34または−NR3233である); (4)−OR45(ここで、R45は水素、アルキル、アリール、アルカリール、 −NR3233であり、DおよびEは独立して、−OR34または−NR3233である); (5) (ここで、R46は−OH、−SH、−OR34、−SR34または−NR3233であ る);あるいは (6)下記式で表わされるアミンオキシド: (ただし、R30およびR31は水素ではない);あるいは (7) (ここで、FおよびGは独立して、−OH、−SH、−OR34、−SR34または −NR3233である);あるいは (8)ハロゲン、シアノ、ニトルまたはアジド。 上記定義のアルキル基の置換基上に存在するアルキル、アリールおよびアルカ リール基は、追加の置換基を有することができるが、好ましくは未置換である。 このような基の例には、これらに制限されないものとして、メチル、エチル、n −プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブ チル、ペンチル、イソアミル、ヘキシル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル 、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシルおよびエイコシルがある。単独で または組み合わされて、「アルケニル」の用語は、1個または2個以上の二重結 合を有するアルキル基を意味する。このようなアルケニル基の例には、これらに 制限されないものとして、エテニル、プロペニル、1−ブテニル、シス−2−ブ テニル、トランス−2−ブテニル、イソ−ブチレニル、シス−2−ペンテニル、 トランス−2−ペンテニル、3−メチル−1−ブテニル、2,3−ジメチル−2 −ブテニル、1−ペンテニル、1−ヘキセニル、1−オクテニル、デセニル、ド デセニル、テトラデセニル、ヘキサデセニル、シス−およびトランス−9−オク タデセニル、1,3−ペンタジエニル、2,4−ペンタジエニル、2,3−ペン タジエニル、1,3−ヘキサジエニル、2,4−ヘキサジエニル、5,8,11 ,14−エイコサテトラエニル、および9,12,15−オクタデカトリエニル がある。単独でまたは組み合わされて、「アルキニル」の用語は、1個または2 個以上の三重結合を有するアルキル基を意味する。このようなアルキニル基の例 には、これらに制限されないものとして、エチニル、プロピニル(プロパルギル )、1−ブチニル、1−オクチニル、9−オクタデシニル、1,3−ペンタジニ ル、2,4−ペンタジニル、1,3−ヘキサジニルおよび2,4−ヘキサジニル がある。単独でまたは組み合わされて、「シクロアルキル」の用語は、炭素原子 3個〜約10個、好ましくは3個〜約8個、最も好ましくは3個〜約6個を有す る環状アルキル基を意味する。このようなシクロアルキル基の例には、これらに 制限されないものとして、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シ クロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、およびペルヒドロナフチルが 包含される。「シクロアルキルアルキル」の用語は、上記定義のとおりのシクロ アルキル基により置換されている上記定義のとおりのアルキル基を意味する。シ クロアルキルアルキル基の例には、これらに制限されないものとして、シクロヘ キシルメチル、シクロペンチルメチル、(4−イソプロピルシクロヘキシル)メ チル、(4−t−ブチル−シクロヘキシル)メチル、3−シクロヘキシルプロピ ル、2−シクロヘキシルメチルペンチル、3−シクロペンチルメチルヘキシル、 1−(4−ネオペンチルシクロヘキシル)メチルヘキシル、および1−(4−イ ソプ ロピルシクロヘキシル)メチルヘプチルが包含される。「シクロアルキルシクロ アルキル」の用語は、上記定義のとおりのもう一つのシクロアルキル基により置 換されている上記定義のとおりのシクロアルキル基を意味する。シクロアルキル シクロアルキル基の例には、これらに制限されないものとして、シクロヘキシル シクロペンチルおよびシクロヘキシルシクロヘキシルが包含される。単独でまた は組み合わされて、「シクロアルケニル」の用語は、1個または2個以上の二重 結合を有するシクロアルキル基を意味する。シクロアルケニルの例には、これら に制限されないものとして、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロオク テニル、シクロペンタジエニル、シクロヘキサジエニルおよびシクロオクタジエ ニルが包含される。「シクロアルケニルアルキル」の用語は、上記定義のとおり のシクロアルケニル基により置換されている上記定義のとおりのアルキル基を意 味する。シクロアルケニルアルキル基の例には、これらに制限されないものとし て、2−シクロヘキセン−1−イルメチル、1−シクロペンテン−1−イルメチ ル、2−(1−シクロヘキセン−1−イル)エチル、3−(1−シクロペンテン −1−イル)プロピル、1−(1−シクロヘキセン−1−イルメチル)ペンチル 、1−(1−シクロペンテン−1−イル)ヘキシル、6−(1−シクロヘキセン −1−イル)ヘキシル、1−(1−シクロペンテン−1−イル)ノニルおよび1 −(1−シクロヘキセン−1−イル)ノニルが包含される。「アルキルシクロア ルキル」および「アルケニルシクロアルキル」の用語は、上記定義のとおりのア ルキルまたはアルケニル基により置換されている上記定義のとおりのシクロアル キル基を意味する。アルキルシクロアルキル基およびアルケニルシクロアルキル 基の例には、これらに制限されないものとして、2−エチルシクロブチル、1− メチルシクロペンチル、1−ヘキシルシクロペンチル、1−メチルシクロヘキシ ル、1−(9−オクタデセニル)シクロペンチルおよび1−(9−オクタデセニ ル)シクロヘキシルが包含される。「アルキルシクロアルケニル」および「アル ケニルシクロアルケニル」の用語は、上記定義のとおりのアルキルまたはアルケ ニル基により置換されている上記定義のとおりのシクロアルケニル基を意味する 。アルキルシクロアルケニル基およびアルケニルシクロアルケニル基の例には、 これらに制限されないものとして、1−メチル−2−シクロペンテニル、1−ヘ キシ ル−2−シクロペンテニル、1−エチル−2−シクロヘキセニル、1−ブチル− 2−シクロヘキセニル、1−(9−オクタデセニル)−2−シクロヘキセニルお よび1−(2−ペンテニル)−2−シクロヘキセニルが包含される。 単独でまたは組み合わされて、「アリール」の用語はフェニルまたはナフチル 基を意味し、これらの基は1個または2個以上のアルキル、シクロアルキル、シ クロアルケニル、アリール、ヘテロサイクリル、アルコキシアリール、アルカリ ール、アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、アミン、シアノ、ニトロ、アルキル チオ、フェノキシ、エーテル、トリフルオロメチルなどから選択される置換基を 有していてもよく、例えばフェニル、p−トリル、4−メチキシフェニル、4− (tert−ブトキシ)フェニル、4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、4 −ヒドロキシフェニル、1−ナフチル、2−ナフチルなどが包含される。単独で または組み合わされて、「アラルキル」の用語は、その水素原子の1個が上記定 義のとおりのアリール基により置換されている上記定義のとおりのアルキル基ま たはシクロアルキル基、例えばベンジル、2−フェニルエチルなどを意味する。 「ヘテロサイクリル」の用語は、その環内に炭素に加えて、少なくとも1個の別 種の原子を含有する環構造を意味する。最も普通の別種の原子には、窒素、酸素 および硫黄が包含される。ヘテロサイクリルの例には、これらに制限されないも のとして、ピロリジニル、ピペリジル、イミダゾリジニル、テトラヒドロフリル 、テトラヒドロチエニル、フリル、チエニル、ピリジル、キノリル、イソキノリ ル、ピリダジニル、ピラジニル、インドリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チ アゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、ベンゾキサジアゾリル、ベンゾチアジアゾ リル、トリアゾリルおよびテトラゾリル基が包含される。「飽和、部分的飽和ま たは不飽和の環」の用語は、その環の2個の炭素原子がまた15員大環状リガン ドの一部である縮合環構造を意味する。この環構造は炭素原子3〜20個、好ま しくは炭素原子5〜10個を含有することができ、そしてまた炭素に加えて、1 個または2個以上の別種の原子を含有することもできる。最も普通の別種の原子 には、窒素、酸素および硫黄が包含される。この環構造はまた、1個よりも多く の環をまた含有することができる。「飽和、部分的飽和または不飽和の環構造」 の用語は、その環の1個の炭素原子がまた15員大環状リガンドの一部である環 構造を 意味する。この環構造は炭素原子3〜20個、好ましくは5〜10個を含有する ことができ、そしてまた炭素に加えて、窒素、酸素および(または)硫黄原子を 含有することもできる。「窒素含有ヘテロサイクリル」の用語は、その環の2個 の炭素および窒素がまた15員大環状リガンドの一部である環構造を意味する。 この環構造は炭素原子2〜20個、好ましくは4〜10個を含有することができ 、部分的にまたは完全に不飽和または飽和されていてもよく、そしてまた15員 大環状リガンドの一部ではない環の位置に、窒素、酸素および(または)硫黄原 子を含有することもできる。「有機酸アニオン」の用語は、炭素原子約1個〜約 18個を有するカルボン酸アニオンを表わす。「ハライド」の用語は、クロライ ドまたはブロマイドを意味する。 本錯体の総電荷型は大環状フレーム上の相当して帯電している基の炭素置換に よって負から正に変えることができる。本発明によるマンガン(II)錯体はメタ ノール溶液中でモノカチオンとして存在するが、そのアキシャルアニオン(axial anions)は不安定であって、インビボで内因の帯電したまたは無帯電のリガンド と容易に交換することができる。マンガン(II)金属中心の沈着性物性を考慮す ることによって、この錯体の総電荷は浸透圧、組織分散性および無標的クリアラ ンス(non-target clearance)などの望ましい医薬としての性質の増強の必要性 に応じて変えることができる。例えば、錯体がC−アルキル置換基などの電気的 に中性の官能性基のみを有する場合には、この錯体の総電荷はマンガン中心によ り決定され、正であることができる。複数の正電荷を有する錯体はプロトン付与 されたアミノアルキル基などの側鎖カチオンを組み入れることによって入手でき る。この種の錯体は内生アニオン、アニオン性蛋白質、細胞膜などに結合するこ とができる。2個の側鎖アニオン基、例えば2個のカルボキシレート、フェノレ ート、ホスホネート、スルホネートなどが結合されている場合には、この錯体の 総電荷はゼロであると見做すことができる。別の態様として、3個または4個以 上の側鎖アニオン基が結合されている場合には、アニオン性錯体が得られるもの と見做される。これらの側鎖基はアキシャルキレートにデザインすることができ 、アキシャルアニオンに正式に置き換えることができ、あるいはこれらの側鎖基 はキレートではないが、電荷型を保有するように明確にデザインすることがで きる。 本発明による錯体上の置換基、すなわち水素以外の“R”基は、当該錯体に改 善された安定性、制御された親油性、改善された水素結合性および大環状リガン ドのより大きい剛性(rigidity)をもたらす基である。 大環状リガンドの剛性に関して、大環状環を不動にする基は代表的に、改善さ れた安定性および改善された内部−および外部−スフェアーリラキシゼーション (inner- and outer sphere relaxation)をもたらす。大環状環の剛性を改善す る基の例には、これらに制限されないものとして、シクロアルキル基、例えばト ランス−シクロヘキサノ基、および複数のアルキル基または置換アルキル基が包 含される。 水素結合性に関して、水素結合性を改善する基は、別の結合部位を提供するこ とによって当該金属錯体に対する水の滞在時間の改善をもたらす。水素結合性を 改善する基の例には、これらに制限されないものとして、ヒドロキシアルキルま たはアミノアルキル、例えばヒドロキシメチルまたはアミノプロピルが包含され る。 これらの置換基、例えば水素以外の“R”基の種類および数を変えることによ って、錯体の親油性を制御することができる。すなわち、親水性から親油性に変 わる化合物を製造することによって、本発明による錯体の生体分散性を制御する ことができる。従って、本発明による錯体は、置換基の種類および数を制御する ことによって、身体の各種組織または臓器に目標を定めることができる。 本金属錯体の動力学的安定性は、充分に動力学的に安定ではない錯体が解離し 、身体に遊離の金属を放出することから、重要である。動力学的安定性、Kdiss (M-1sec-1)は、水素以外の置換基の種類および数を変えることによって制御 することができる。本金属錯体の酸化に対する安定性はMn錯体の場合に特に問 題であり、酸化に対する安定性が不十分である錯体はMn(II)からMn(III) になることから重要である。Mn(III)錯体は着色していることから、適当な造 影剤を得るためには、当該錯体をMn(II)形態に維持する必要がある。置換基 の種類および数を変えることによって、この酸化に対する安定性、E1/2(v) は制御される。E1/2が約0.7vよりも大きくなるような置換基の種類および 数を選択することが一般に望ましい。 本発明の第一の態様は、磁気共鳴撮影方法に関し、この方法は、(a)本発明 による生理学的に適合する錯体および無毒性の医薬上で許容される担体、助剤ま たはベヒクルからなる造影剤をヒトまたはヒト以外の動物に投与し、次いで(b )ヒトまたはヒト以外の動物対象の少なくとも1部の磁気共鳴像を発現させるこ とからなる。 本発明の第二の態様は、診断造影方法に関し、この方法は、(a)本発明によ る生理学的に適合する錯体および無毒性の医薬上で許容される担体、助剤または ベヒクルからなる造影剤をヒトまたはヒト以外の動物に投与し、次いで(b)ヒ トまたはヒト以外の動物対象の少なくとも1部のX−線、超音波またはシンチグ ラフィ像を発現させることからなる。 本発明の第三の態様は、ヒトまたはヒト以外の動物に対して行われる放射線療 法に関し、この方法は、本発明による生理学的に適合し、そのMが放射性金属で ある錯体および無毒性の医薬上で許容される担体、助剤またはベヒクルからなる 放射性剤をヒトまたはヒト以外の動物対象に投与することからなる。 本発明による錯体に有用な大環状リガンドは、下記経路Aに示されている一般 方法に従い製造することができる。すなわち、天然または非天然産生α−アミノ 酸の対応するアミド誘導体であるアミノ酸アミド化合物を還元し、対応する置換 エチレンジアミンを生成させる。このようなアミノ酸アミド化合物は、多くの周 知のアミノ酸のいずれか1種のアミド誘導体であることができる。好適アミノ酸 アミド化合物は、下記式で表わされる化合物である: 式中、RはDまたはL型のアミノ酸、アラニン、アスパラギン酸、アルギニン 、アスパラギン、システイン、グリシン、グルタミン酸、グルタミン、ヒスチジ ン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、プロリン、フェニルアラニ ン、セリン、トリプトファン、スレオニン、チロシン、バリンおよび(または) 非天然α−アミノ酸のR基、例えばアルキル、エチル、ブチル、tert−ブチル、 シク ロアルキル、フェニル、アルケニル、アリル、アルキニル、アリール、ヘテロア リール、ポリシクロアルキル、ポリシクロアリール、ポリシクロヘテロアリール 、イミン、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシル、フェノール、 アミンオキサイド、チオアルキル、カルボアルコキシアルキル、カルボン酸およ びされらの誘導体、ケト、エーテル、アルデヒド、アミン、ニトリル、ハロ、チ オール、スルホキシド、スルホン、スルホン酸、スルフィド、ジスルフイド、リ ン酸、亜リン酸、ホスフィンオキサイド、スルホンアミド、アミド、アミノ酸、 ペプチド、蛋白質、炭水化物、核酸、脂肪酸、脂質、ニトロ、ヒドロキシルアミ ン、ヒドロキサム酸、チオカルボニル、ボレート、ボラン、ボラザ、シリル、シ ロキシ、シラザ、およびその組合わせから誘導される。そのRが水素、アルキル 、シクロアルキルアルキルおよびアラルキル基を表わす化合物は最も好ましい。 このジアミン化合物を次いで、トシレート化し、生成されるジ−N−トシル誘導 体をジ−O−トシレート化トリ−N−トシレート化トリアザアルカンジオールと 反応させ、対応する置換N−ペンタトシルペンタアザシクロアルカンを生成させ る。このトシル基を次いで、分離し、生成する化合物を、実質的に無水であって 、かつまた空気が存在しない条件下に、金属化合物[例えば、マンガン(II)化 合物]と反応させ、対応する置換金属[例えば、マンガン(II)]ペンタアザシ クロアルカン錯体を生成させる。このリガンドまたは電荷中和性アニオン、すな わちX、YおよびZが金属化合物(例えば、マンガン化合物)から直接に導入す ることができない場合には、このようなアニオンまたはリガンドを有する錯体は 、既に製造されている錯体との交換反応を行うことによって、すなわちこの大環 状化合物を金属化合物[例えば、マンガン化合物]と反応させることによって生 成させることができる。 本発明による錯体において、R9およびR2がアルキルであり、そしてR3、R ′3、R4、R′4、R5、R′5、R6、R′6、R7、R′7、R8およびR′8がア ルキル、アリールアルキルまたはシクロアルキルアルキルであることができ、そ してRまたはR′とR1またはR′1とが、これらが結合している炭素原子と一緒 になって、窒素含有ヘテロサイクリルを形成している錯体はまた、下記経路Bに 示されている一般方法に従い、金属[例えば、マンガン(II)]ペ ンタアザビシクロ[12.3.1]オクタデカペンタエン錯体先駆体の製造にか かわり公知の方法を使用して製造することができる。例えば、Alexander 等によ る Inorg.Nucl.Chem.Lett.,,445(1970)を参照できる。すなわ ち、2,6−ジケトピリジンを、金属化合物[例えば、マンガン(II)化合物] の存在下に、トリエチレンテトラアミンと縮合させ、金属[例えば、マンガン( II)]ペンタアザビシクロ[12.3.1]オクタデカペンタエン錯体を生成さ せる。この金属[例えば、マンガン(II)]ペンタアザビシクロ[12.3.1 ]オクタデカペンタエン錯体を、10〜1000psi の加圧下に酸化白金により 水素添加し、対応する金属[例えば、マンガン(II)]ペンタアザビシクロ[1 2.3.1]オクタデカトリエン錯体を生成させる。 本発明による錯体に有用な大環状リガンドはまた、下記経路Cに示されている ジ酸ジクロライド経路によって製造することもできる。すなわち、トリアザアル カンを適当な溶媒系中でトシレート化し、対応するトリス(N−トシル)誘導体 を生成させる。このような誘導体を適当な塩基で処理し、対応するジスルホンア ミドアニオンを生成させる。このジスルホンアミドアニオンを適当な求電子性反 応剤によりジアルキル化し、ジカルボン酸の誘導体を生成させる。このジカルボ ン酸の誘導体を処理して、ジカルボン酸を生成させ、この生成物を次いで、適当 な試薬で処理し、ジ酸ジクロライドを生成させる。数種の方法のいずれかによっ て、所望のビシナル(隣接)ジアミンが得られる。有用な方法の一つでは、塩化 アンモニウムの存在下に、シアニドと反応させ、次いで酸で処理して、アルファ −アンモニウムニトリルを生成させることによって、アルデヒドから製造する。 この生成化合物を酸の存在下に還元し、次いで適当な塩基で処理し、ビシナルジ アミンを生成させる。このジ酸ジクロライドを適当な塩基の存在下にビシナルジ アミンと縮合させ、トリス(トシル)ジアミド大環状環を生成させる。このトシ ル基を分離し、このアミド化合物を還元し、次いで生成する化合物を実質的に無 水であって、空気が存在しない条件下に、金属化合物[例えば、マンガン(II) 化合物]と反応させ、対応する置換ペンタアザシクロアルカン金属[例えば、マ ンガン(II)]錯体を生成させる。 このビシナルジアミン化合物は公知の経路によって[この経路はストレッカー (Strecker)合成として知られている]製造されており、このビシナルジアミン 化合物はまた市販されている場合には購入することができる。すべてのビシナル ジアミン製造方法を使用することができる。 本発明による錯体に有用な大環状リガンドはまた、下記経路Dに示されている ピリジンジアミド経路によって製造することもできる。すなわち、2個の一級ア ミンを含有するポリアミン化合物、例えばテトラアザ化合物を、適当な溶媒中で 、例えばメタノール中で加熱することによってジメチル2,6−ピリジンジカル ボキシレートと縮合させ、そのピリジン環が2,6−ジカルボキシアミドとして 組み込まれている大環状環を生成させる。この大環状環内のピリジン環を大環状 環内の対応するピペリジン環に還元し、次いでこのジアミド化合物を還元し、生 成する化合物を、実質的に無水であって、空気が存在しない条件下に、金属化合 物[例えば、マンガン(II)化合物]と反応させ、対応する置換ペンタアザシク ロアルカン金属錯体[例えば、マンガン(II)錯体]を生成させる。 本発明による錯体に有用な大環状リガンドはまた、下記経路Eに示されている ビス(ハロアセトアミド)経路によって製造することもできる。すなわち、トリ アザアルカンを適当な溶媒系中でトシレート化し、対応するトリス(N−トシル )誘導体を生成させる。このような誘導体を適当な塩基で処理し、対応するジス ルホンアミドアニオンを生成させる。ビシナルジアミンのビス(ハロアセトアミ ド)、例えばビス(クロロアセトアミド)は、このジアミンを塩基の存在下に、 過剰量のハロアセチルハライド、例えばクロロアセチルクロライドと反応させる ことによって製造される。このトリス(N−トシル)トリアザアルカンのジスル ホンアミドアニオンを次いで、このジアミンのビス(クロロアセトアミド)と反 応させ、置換トリス(N−トシル)ジアミン大環状環を生成させる。このトシル 基を分離し、次いでこのアミド化合物を還元し、生成する化合物を、実質的に無 水であって、空気が存在しない条件下に、金属化合物[例えば、マンガン(II) 化合物]と反応させ、対応する置換ペンタアザシクロアルカン金属錯体[例えば 、マンガン(II)錯体]を生成させる。 本発明による錯体に有用な大環状リガンドにおいて、R1、R′1、R2、R′2 がジアミノ出発物質に由来する基であり、かつまたR5、R′5、R7、 R′7、R9およびR′9がHあるいは前記のいずれかの官能性基であるリガンド は、下記経路Fに示されているプソイドペプチド方法に従い製造することもでき る。この方法では、下記式により表わされる置換1,2−ジアミンエタン化合物 をいずれかのアミノ酸と組合わせて使用することができる: 式中、R1、R′1、R2およびR′2は上記生成大環状リガンド中の隣接炭素原 子上の置換基である。 このジアミン化合物は、当業者に公知の慣用の方法のいずれかによって製造す ることができる。α−アミノ酸のα−炭素上の置換基から誘導される大環状環中 のR基、すなわちR5、R′5、R7、R′7、R9およびR′9は、DまたはL型の アミノ酸、アラニン、アスパラギン酸、アルギニン、アスパラギン、システイン 、グリシン、グルタミン酸、グルタミン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン 、リジン、メチオニン、プロリン、フェニルアラニン、セリン、トリプトファン 、スレオニン、チロシン、バリンおよび(または)非天然α−アミノ酸のR基、 例えばアルキル、エチル、ブチル、tert−ブチル、シクロアルキル、フェニル、 アルケニル、アリル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ポリシクロアル キル、ポリシクロアリール、ポリシクロヘテロアリール、イミン、アミノアルキ ル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシル、フェノール、アミンオキサイド、チオ アルキル、カルボアルコキシアルキル、カルボン酸およびそれらの誘導体、ケト 、エーテル、アルデヒド、アミン、ニトリル、ハロ、チオール、スルホキシド、 スルホン、スルホン酸、スルフィド、ジスルフィド、リン酸、亜リン酸、ホスフ ィンオキサイド、スルホンアミド、アミド、アミノ酸、ペプチド、蛋白質、炭水 化物、核酸、脂肪酸、脂質、ニトロ、ヒドロキシルアミン、ヒドロキサム酸、チ オカルボニル、ボレート、ボラン、ボラザ、シリル、シロキシ、シラザ、および その組合わせから誘導することができる。例えば1,8−ジヒドロキシの場合に 、4,5−ジアミノオクタンをモノトシレート化し、次いで無水Bocと反応さ せ、種々のN−Boc−、N−トシル誘導体を得る。このスルホンアミドを、 塩基として水素化ナトリウムを使用してメチルブロモアセテートによりアルキル 化し、次いで遊離酸にケン化する。このN−トシルグリシンを含有するジアミン は、標準溶液相ペプチド合成におけるジペプチド代用物質としての役目を果たす 。すなわち、官能性化したアミノ酸エステルとのカプリングによって、対応する プソイド−トリペプチドが得られる。2回の引続くTFA分裂−カプリングによ って、HCl/AcOHを使用する1工程で脱保護化されるN−およびC−末端 を有することができるプソイド−ペンタペプチドが得られる。DPPA媒介環形 成、引続くLiAlH4またはボラン還元によって、対応する大環状リガンドが 得られる。このリガンド系を実質的に空気が存在しない条件下に、金属化合物[ 例えば、マンガン(II)化合物]と反応させ、対応する官能性化したマンガン( II)ペンタアザシクロアルカン錯体を生成させる。このリガンドまたは電荷−中 和性アニオン、すなわちX、YおよびZが金属化合物[例えば、マンガン化合物 ]から直接導入することができないアニオンまたはリガンドである場合には、こ のようなアニオンまたはリガンドを含有する錯体は、既に製造されている錯体の 大環状環を金属化合物[例えば、マンガン化合物]と反応させることにより生成 される錯体との交換反応を行うことによって生成させることができる。 経路 A 経路 B 経路 C 経路 D 経路 E 経路 F 経路 F(つづき) 本発明によるペンタアザ大環状化合物は1個または2個以上の不斉炭素原子を 有することができ、従って光学異性体の形態で、およびまたそのラセミまたは非 ラセミ混合物の形態で存在することができる。この光学異性体は慣用の方法によ って、例えば光学活性酸で処理することによってジアステレオイソマー塩を生成 させることにより得ることができる。適当な酸の例には、酒石酸、ジアセチル酒 石酸、ジベンゾイル酒石酸、ジトルオイル酒石酸およびカンファースルホン酸が ある。次いで、このジアステレオイソマー混合物を結晶化することによって分離 し、次いでこれらの塩から光学活性塩基を遊離させる。光学異性体の各種分離方 法には、エナンチオマーの分離を最大にするように最適に選択されたカイラルク ロマトグラフィカラムの使用が包含される。もう一つの利用できる方法には、本 発明による化合物の1個または2個以上の二級アミン基と活性化形態の光学的に 純粋な酸または光学的に純粋なイソシアネートとの反応による共有ジアステレオ イソマー分子の合成が包含される。このように合成されたジアステレオイソマー は、クロマトグラフイ、蒸留、結晶化または昇華などの慣用の方法によって分離 することができ、次いで加水分解し、エナンチオマーとして純粋なリガンドを生 成させる。本発明による光学活性化合物はまた、光学活性出発物質、例えば天然 アミノ酸などを使用することによって得ることができる。 本発明による診断検査方法は、本発明による錯体、すなわちコントラスト増強 剤を所望のコントラスト[または変移(shift)]を得るのに充分な量でヒトまた はヒト以外の動物対象またはホストに投与し、次いでこのホストを診断検査に付 すことを包含する。好ましい診断検査法はNMR検査である;包含され、特に好 ましいNMR検査はNMR造影検査法(あるいはMRI)である。さらにまた、 本発明による錯体はX−線造影検査法、超音波検査法またはシンチグラフイ検査 法に有用である。主としてコントラスト増強剤(contrast enhancing agents)と して説明したが、本発明による錯体はNMR変移剤(shift reagents)として作 用することができ、本発明はまた、このような用途を検査方法として意図してい る。 コントラスト増強剤として使用される本発明による錯体は所望のコントラスト を得るのに充分な量で投与する。NMRの場合に、この量は錯体のNMRシグナ ル発生量、すなわちNMRシグナルのスピン−ラティス(spin−lattice)、スピ ン−スピン(spin-spin)またはスピン−エコー(spin−echo)緩和時間を変え る当該錯体の量であり、あるいは変移剤の場合には、他の類似の核に対して共鳴 核のスペクトル位置を選択的に変移させる量である。この変更は、前記緩和時間 を減少させることによって、あるいは錯体が投与されたホストの領域またはホス トそれ自体に対する前記緩和時間を増加させることによって、被験対象から受け 取るシグナルを増強するような方法で行われる。もう一つの態様において、当該 錯体のNMRシグナル発生量は、ホストにおけるNMRシグナルの緩和時間を変 更することに加えて、当該錯体を投与されたホストの部分と投与されていないホ ストの部分との間に、より鋭い輪郭線が得られるか、あるいはより大きいコント ラストが得られるようにするのに充分に緩和時間を変える量である。 緩和時間T1(これはスピン−ラティスと称される)は、磁気エネルギーがそ の共鳴核からその他の共鳴核を排除する自由なエネルギー度の全部を変移する速 度の測定値である。緩和時間T2(これはスピン−スピンと称される)は、別の 共鳴核への磁化変移の速度の測定値である。 測定することができるもう一つのパラメーターは、造影剤中のプロトンの濃度 ρである。第一近似値として、これは試料中に含有される遊離の水の量を表わす 。 核磁気共鳴による像はこれらのパラメーターρ、T1、T2またはそれらの組合 わせの分布を表わす。指定の組織と隣接する組織との間のコントラストは、多小 の水または移動性プロトンを含有し、緩和時間が相違する組織の関数として増大 する。これらのパラメーターの1つまたは2つ以上を変えることによってコント ラストを修正することもできる[実際的に、スピンのエコーはT2の機能を補助 し、あるいは磁化のリバーサル−リカバリイ(reversal-recovery)はT1の局所的 測定を可能にする]。達成することができる、例えば本発明により提供されるコ ントラスト増強剤により達成することができる像のコントラストを改善するため に緩和時間の修正することは格別に興味深いことが体験により示された。プロト ン(実際には水および脂質のプロトン)の濃度は、各臓器毎に僅かに変化し、多 くの場合に、正常な組織と病的組織との間ではほとんど無い。しかしながら、緩 和特性(relaxation characteristics)は、より変動性である多数の因子(分 子の顕微鏡的動力学、化学的交換、常磁性障害など)に依存する。 NMRの詳細な説明および診断検査、例えばMRIにおける相当するパラメー ターを選択するための理論的考察は、米国特許第4,749,560号でなされ ており、この特許を引用して、ここに組み入れる。本発明による錯体を使用する X−線造影検査、超音波診断、シンチグラフイ造影検査および放射線療法はいず れも、当業者に公知の充分に確立されている技術に従い行う。 さらにまた、本発明による診断検査方法は組織または臓器特異性診断検査の達 成を可能にする。例えば、このコントラスト増強剤は、臓器および組織特異性、 すなわち生体差別(biodifferental)分布を示すことができ、本発明による錯体 が親油性性質を有する場合には、心筋組織などに対して特異性である。 本発明による錯体はコントラスト増強量で医薬組成物としてホストに投与する ことができる。この医薬組成物は、コントラスト増強量の本発明による造影剤を 無毒性の医薬上で許容される担体、助剤またはベヒクルとともに含有する。この 組成物は、経口、静脈内(可溶性の場合)、筋肉内、鼻内、皮内、皮下、非経口 、腸内などを包含する周知の経路により投与することができる。投与経路に応じ て、この医薬組成物は保護被膜を必要とすることがある。 注射による使用に適する調剤形態は、無菌の水性溶液または分散液および無菌 の注射用水性溶液または分散液の即時調製用の無菌粉末を包含する。全部の場合 に、最終溶液形態は無菌でなければならず、かつまた流体でなければならない。 代表的担体には、例えば水、緩衝水性溶液(すなわち、生体適合性緩衝液)、エ タノール、ポリオール(グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレング リコールなど)、その適当な混合物、界面活性剤または植物油を含有する溶媒ま たは分散媒質が包含される。殺菌は当該技術として認識されている技術により達 成することができ、これらに制限されないものとして、抗菌剤または抗カビ剤、 例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサルなど の添加を包含する。さらにまた、等張剤、例えば糖または塩化ナトリウムを対象 組成物に配合することができる。 対象造影剤を含有する無菌注射溶液は、これらの造影剤を必要量で、必要に応 じて前記各種成分とともに適当な溶剤中に配合し、次いで好ましくは濾過殺菌に よって殺菌することによって得られる。無菌粉末を得るためには、上記溶液を、 必要に応じて減圧乾燥させるか、または凍結乾燥させる。 経口投与用の固形剤型は、カプセル、錠剤、丸剤、粉末、顆粒およびゲルを包 含する。このような固形剤型では、活性化合物を少なくとも1種の不活性稀釈剤 、例えばショ糖、乳糖またはデンプンと混合することができる。このような剤型 はまた、通常実施されるものとして、不活性稀釈剤以外の追加の物質、例えばス テアリン酸マグネシウムなどの滑剤を含有することができる。カプセル、錠剤お よび丸剤の場合に、これらの剤型はまた、緩衝剤を含有することができる。錠剤 および丸剤はさらに、腸溶被膜を持って製造することもできる。 経口投与用の液体剤型は、医薬として許容されるエマルジョン、溶液、懸濁液 、シロップおよびエレキシルを包含し、これらは当技術で慣用の不活性稀釈剤、 例えば水を含有することができる。このような組成物はまた、助剤、例えば湿潤 剤、乳化および懸濁剤、甘味料、風味付与剤および付香剤を含有することができ る。 従って、医薬として有効な量で安楽に、かつまた効果的に投与するために、本 発明による造影剤はコントラストを増強する用量で、適当な医薬上で許容される 担体、助剤またはベヒクルとともに配合することができる。これらの量は好まし くは、造影剤約1μmol 〜1mol /リットルであり、あるいは約0.001〜5 mmol/体重kgの投与量で投与する。好適組成物は、NMR診断の場合は、約0. 001〜5mmol /kgの範囲、好ましくは約0.005〜0.5mmol/kgの範囲 で、X−線診断の場合は、約0.1〜5mmol/kgの範囲で、そして超音波診断の 場合は、約0.1〜5mmol/kgの範囲で、有効用量の造影剤を供給する。シンチ グラフイ診断の場合に、この造影剤の用量は一般に、NMR診断、例えばMRI の場合よりも少ない量であるべきである。放射線療法の場合には、当業者に公知 の慣用の用量を使用することができる。 本明細書で使用されているものとして、医薬上で許容される担体、助剤または ベヒクルはいずれか全部の溶剤、分散媒質、コーティング、抗菌剤および抗カビ 剤、等張剤などを包含する。このような媒質および助剤の使用は当技術で周知で ある。 化合物および誘導体ならびに中間体について上記されている一般式の意図する 同等物は、別段ではこれらの式に相当し、かつまた同一の一般的性質を有する化 合物、例えば当該化合物の互変異性体およびまた変化できる基Rの1個または2 個以上が上記定義の置換基で単純に置き換えられている化合物、例えばRが指示 されているアルキル基よりも高級のアルキル基である化合物、あるいはトシル基 が別種の窒素または酸素保護基である化合物、またはO−トシルがハライドであ る化合物などの化合物である。錯体の総合活性に対して有害に作用しないかぎり 、1以外の電荷を有するアニオン、例えばカーボネート、ホスフェートおよび水 素ホスフェートを、1の電荷を有するアニオンの代わりに使用することができる 。しかしながら、1以外の電荷を有するアニオンを使用すると、上記の錯体の一 般式に僅かな修正が必要である。さらに、置換基が選定されているか、または選 定できるか、または水素である場合に、その位置に存在する水素以外の置換基、 例えばヒドロカルビル基またはハロゲン、ヒドロキシ、アミノなどの官能性基の 正確な化学的性質は、これらが総合活性および(または)合成プロセスに対して 有害に作用しないかぎり、臨界的ではない。 上記化学反応は一般に、本発明の化合物の製造に関して、それらの最も広い適 用範囲の観点から記載されている。場合により、これらの反応は本発明の範囲内 に包含される各化合物の製造に記載のとおりには適用できないこともある。当業 者はこれが生じるような化合物を容易に認識することができるものと見做される 。このような場合の全部において、これらの反応は当業者に公知の慣用の修正に より、例えば干渉性基を適当に保護することにより、別の慣用の試薬に変えるこ とにより、反応条件を慣例に従い修正することによるなどによって、順次行うこ とができ、あるいは本明細書に記載の別の反応または別段では慣用の反応を本発 明による対応する化合物の製造に適用することができるものとする。製造方法の 全部において、出発物質の全部は公知であるか、または公知出発物質として容易 に製造することができる。 さらに説明しなくても、当業者は前記記述を使用して、本発明をその最大範囲 にまで利用できるものと信じる。従って、下記の好適な特定の態様は単に説明し ようとするものであって、如何なる方法でも記述の残りの部分について制限しよ うとするものではない。 実施例 別段の記載がないかぎり、反応剤はいずれも精製することなく入手したままで 使用した。NMRスペクトルの全部は、バリアン(Varian)VXR−300また はVXR−400核磁気共鳴分光計で得た。定量および定性質量分析は、フィニ ガン(Finigan)MAT90、フィニガン4500およびVG40−250Tにお いて、m−ニトロベンジルアルコール(NBA)、m−ニトロベンジルアルコー ル/LiCl(NBA−Li)またはm−ニトロベンジルアルコール(NBA− HC)を用いて行った。融点(mp)は未補正である。 下記の略語は慣用に従うものである。 DMSO ジメチルスルホキシド THF テトラヒドロフラン DMF ジメチルホルムアミド 例1 [マンガン(II)ジクロロ−(トランス−2,3−ビス(3−ヒドロキシプロ ピル)−1,4,7,10,13−ペンタアザシクロペンタデカン)]の合成1.A. D,L−4,5−ジアミノ−1,7−オクタジエンの合成 D,L−4,5−ジアミノ−1,7−オクタジエンは下記の修正を伴う(1) に従い製造した: D,L−4,5−ビス(ジフェニルメチルアミノ)−1,7−オクタジエン( 76.2g,161ミリモル)を、乾燥アルゴン雰囲気下に、トリフルオロ酢酸 (150ml)に溶解し、次いでトリエチルシラン(75.0g,645ミリモル )を添加した。この赤−褐色溶液を30分間還流させ、次いで溶媒を減圧で除去 した。この残留物を1N HCl(500ml)に溶解し、次いで減圧で200ml の容積に濃縮した。次いで、1N HCl(800ml)を添加し、この溶液をC H2Cl2(3×500ml)およびエチルエーテル(500ml)で洗浄した。溶媒 を減圧で除去し、この粗製生成物をメタノール−エチルエーテルから結晶化させ 、塩酸塩28.1g(収率:81.9%)を無色針状物として得た:mp 19 0−3℃;1H NMR(DMSO−d6,400MHz)δ 2.37(m,2 H),2.63(m,2H),3.58(m,2H),5.20(d, J=10.2Hz,2H),5.28(dd,J=1.47,18.6Hz,2 H),5.79(m,2H),8.65(br s,6H);13C NMR(D MSO−d6,100MHz)δ 31.59,51.01,119.71,1 32.33;FAB 質量スペクトル(GT−HCl) m/z 141[M+ H]+. D,L−4,5−ジアミノ−1,7−オクタジエン 2塩酸塩(28.0g, 131ミリモル)をMeOH(50ml)中に懸濁し、次いでMeOH(30ml) 中のKOH(14.7g,262ミリモル)の溶液を、アルゴン雰囲気下に撹拌 しながら滴下して添加した。エチルエーテル(1リットル)を添加し、この混合 物を次いで、Na2SO4で乾燥させた。この塩を濾別し、エチルエーテルで洗浄 した。この濾液を減圧で濃縮し、ジアミン17.7g(収率:95.9%)を淡 黄色液体として得た:1H NMR(CDCl3,300MHz)δ 1.34( s,4H),2.07(m,2H),2.31(m,2H),2.69(m,2 H),5.12(m,4H),5.81(m,2H);13C NMR(CDCl3 ,75MHz)δ 39.68,54.43,117.29,135.98.参考文献 (1)Neumann,W.L.,Rogic,M.M.および Dunn,J.T.による Tetrahedron L ett.,32,5865〜8(1991)。1.B. D,L−N,N′−ビス(クロロアセチル)−4,5−ジアミノ−1 ,7−オクタジエンの合成 アルコールを含有していないCHCl3(590ml)中の例1Aと同様に製造 したD,L−4,5−ジアミノ−1,7−オクタジエン(17.5g,124ミ リモル)の撹拌溶液に、H2O(120ml)を添加し、生成する混合物を0℃に 冷却させた。アルコールを含有していないCHCl3(235ml)中のクロロア セチルクロライド(43.1g,382ミリモル)の溶液およびH2O(495m l)中のK2CO3(49.3g,357ミリモル)を、アルゴン雰囲気下に温度 を0℃に維持しながら1.75時間かけた同時に添加した。この混合物を次いで 、さらに2時間撹拌しながら室温まで温めた。層を分離させ、水性層を CHCl3(1リットル)で抽出した。集めたCHCl3層をH2O(3×500m l)、飽和NaCl溶液で洗浄し、次いで乾燥させた(MgSO4)。溶媒を減圧 で除去し、生成物35.9g(収率:98.4%)を白色結晶固形物として得た : mp 120−2℃;1H NMR(CDCl3,400MHz)δ 2.37( m,2H),2.44(m,2H),4.03(m,6H),5.16(m,4 H),5.76(m,2H),6.90(d,J=5.4Hz,2H);13C NMR(CDCl3,100MHz)δ 36.08,42.59,52.33 ,119.07,132.83,166.68;CI質量スペクトル(GH4) m/z 293[M+H]+1.C. D,L−5,6−ビス(2−プロペニル)−1,10,13−トリス −(p−トルエンスルホニル)−1,4,7,10,13−ペンタアザシクロペ ンタデカン−3,8−ジオンの合成 EP特許出願0524161A1の例1に記載の方法に従い製造された1,4 ,7−トリス(p−トルエンスルホニル)−1,4,7−トリアザヘプタン−1 ,7−ジナトリウム塩(61.0g,100ミリモル)の脱気した無水DMF( 1リットル)中の溶液および脱気した無水DMF(1リットル)中のD,L−N ,N′−ビス(クロロアセチル)−4,5−ジアミノ−1,7−オクタジエン( 29.3g,100ミリモル)の溶液を、アルゴン雰囲気下に室温において、4 .5時間かけて、脱気した無水DMF(4リットル)中に同時に添加した。この 混合物を次いで、室温でさらに18時間撹拌し、次いで溶媒を減圧で除去した。 この残留物をCH2Cl2(1リットル)中に溶解し、H2O(2×1リットル) 、飽和NaCl溶液(500ml)で洗浄し、次いで乾燥させた(MgSO4)。溶 媒を減圧で除去し、粗製生成物を黄色結晶固形物として得た。この固形物をCH2 Cl2中に溶解し、次いでMeOH(2リットル)を添加した。CH2Cl2を減 圧で除去することによって結晶化させ、生成物47.7g(収率:60.7%) を無色針状物として得た:mp 180−2℃;1H NMR(CDCl3,30 0MHz)δ 1.60(br s,2H),2.26(m,2H),2.45 (s,9H),3.19(m,4H),3.45(m,4H), 3.70(dd,J=11.6,16.1Hz,4H),4.01(m,2H) ,5.16(s,2H),5.21(d,J=6.1Hz,2H),5.75( m,2H),6.55(d,J=7.3Hz,2H),7.33(m,6H), 7.70(m,6H);13C NMR(CDCl3,100MHz)δ 21. 58,36.00,49.63,51.50,51.71,54.33,119 .63,127.51,127.69,129.95,130.09,132. 14,133.99,134.40,143.92,144.44,168.3 7;FAB 質量スペクトル(NBA−Li)792.2[M+Li]+1.D. D,L−5,6−ビス(3−ヒドロキシプロピル)−1,10,13 −トリス−(p−トルエンスルホニル)−1,4,7,10,13−ペンタアザ シクロペンタデカン−3,8−ジオンの合成 無水THF(300ml)中の例1Cと同様に製造したD,L−5,6−ビス( 2−プロペニル)−1,10,13−トリス−(p−トルエンスルホニル)−1 ,4,7,10,13−ペンタアザシクロペンタデカン−3,8−ジオン(20 .0g,25.5ミリモル)の撹拌溶液に、乾燥アルゴン雰囲気下に0℃におい て、THF中のボランの溶液(63.6ml−1.0M,63.6ミリモル)を3 0分かけて滴下して添加した。この添加の終了時点で固形物は溶解された。次い で撹拌を0℃でさらに3時間継続した。水(10ml)を次いで添加して、過剰の ホウ水素化物を分解させ、次いで3M NaOH(21.2ml)をまた0℃にお いて添加した。次いで、30%H22(7.23ml)を0℃で添加し、生成する 無色の溶液を、さらに30分間撹拌しながら室温に温めた。この溶液に飽和Na Cl溶液(200ml)を添加し、この生成物をエチルエーテル(2×500ml) で抽出した。この有機層を集め、次いで飽和NaCl溶液(2×100ml)で洗 浄した。このエーテル溶液から、生成物は結晶化を始めた。溶媒を減圧で除去し 、結晶固形物を得た。MeOH−エチルエーテルから結晶化させ、二級アルコー ル副生成物を含有する生成物18.2g(87.0%)を得た。この生成物をC HCl3−エチルエーテルから再結晶させ、生成物13.8g(65.9%)を 無色針状物として得た:mp 220−2℃;1H NMR(CDCl3,300 MHz)δ 1.62(m,6H),1.80(m,2H),2.42(s, 6H),2.43(s,3H),2.63(br s,2H),3.17(m, 2H),3.21(m,2H),3.45(m,4H),3.60(m,6H) ,3.91(d,J=17.1Hz,2H),3.97(m,2H),7.15 (d,J=8.3Hz,2H),7.32(d,J=8.3Hz,6H),7. 65(d,J=8.3Hz,2H),7.71(d,J=8.3Hz,4H);13 C NMR(CDCl3,100MHz)δ 21.58,27.96,28 .80,49.51,51.56,52.68,54.18,62.09,12 7.45,127.66,129.94,130.09,133.96,134 .44,143.86,144.46,168.73;FAB 質量スペクトル (NBA−Li)m/z 828[M+H]+1.E. D,L−2,3−ビス(3−ヒドロキシプロピル)−1,4,7,1 0,13−ペンタアザシクロペンタデカンの合成 無水THF(100ml)中の例1Dと同様に製造したD,L−5,6−ビス( 3−ヒドロキシプロピル)−1,10,13−トリス(p−トルエンスルホニル )−1,4,7,10,13−ペンタアザシクロペンタデカン−3,8−ジオン (5.00g,6.08ミリモル)の撹拌溶液に、乾燥アルゴン雰囲気下に、T FH中の1.0M LiAlH4の溶液(76.0ml,76.0ミリモル)を5 分間かけて滴下して添加した。この黄色均質溶液を30時間還流させ(この時間 中に溶液は不均質になった)、次いで0℃に冷却させた。この混合物を次いで、 氷浴中で冷却しながら、飽和Na2SO4(15ml)を滴下して添加することによ って静めた。溶媒を減圧で除去し、残存する水の全部をトルエン(3×500ml )との、次いでヘキサン(3×500ml)との共沸により除去した。この固形物 を次いで、還流している無水の干渉物質を含有していないTHF(2×500ml および2×700ml)により抽出した。固形物はアルゴン雰囲気下に、各抽出毎 に濾別した。この抽出液から溶媒を減圧で除去し、油状物を得た。この油状物は 急速に結晶化した。この粗製生成物をアセトニトリル−エチルエーテルからの結 晶化により精製し、無色結晶固形物500mg(24.8%)を得た:mp 10 5−6℃;1H NMR(CDCl3,400MHz)δ 1.59(m,4H) ,1.70(m,4H),2.73(m,25H),3.51(m,2H), 3.66(m,2H);13C NMR(CDCl3,100MHz)δ 26. 85,27.32,46.89,47.97,48.28,48.70,58. 17,62.95;CI 質量スペクトル(CH4)332[M+H]+1.F. [マンガン(II)ジクロロ−トランス−2,3−ビス(3−ヒドロキ シプロピル)−1,4,7,10,13−ペンタアザシクロペンタデカン)]の 合成 メタノール中の無水MnCl2(126mg,1.00ミリモル)の撹拌溶液に 、例1Eと同様に製造したD,L−2,3−ビス(3−ヒドロキシプロピル)− 1,4,7,10,13−ペンタアザシクロペンタデカン(331mg,1.00 ミリモル)を添加し、この溶液を2時間還流させ、次いで室温で一夜にわたり撹 拌した。溶媒を減圧で除去し、この白色固形物をTHF(20ml)とエタノール (3ml)との混合物中に再溶解し、次いでセライト(登録商標名)ケイソウ土に 通して濾過した。この濾液を3mlの容積に濃縮し、エタノール(3ml)を添加し 、この溶液を加熱還流させた。この溶液にTHF(20ml)を添加し、生成され た結晶を採取し、生成物820mg(69%)を白色固形物として得た:FAB質 量スペクトル(NBA−HCl)m/z(相対強度)421/423[(M−Cl )+,100/33];元素分析:C16375MnCl2にかかわる計算値:C, 42.02;H,8.15;N,15.31;Cl,15.50。実測値:C, 42.11;H,8.14;N,15.29;Cl,15.59。 例2 例1の錯体のリラキシビテイ(relaxivity)測定値を測定した。 100mMヘペス(Hepes)緩衝液(pH=7.4)中の試料のプロトン緩和時間( T1)を40℃において、Bruker PC 120/125/10VTs NMR プロセスアナライザーを用いてインバージョン−リカバリイ パルス シークエ ンス(inversion-recovery pulse sequences)(180°−γ−90°)から得 られた一次指数関数曲線適合(monoexpotential curve fit)から測定した。20 MHzシステムオペレーション周波数にマッチさせるための適当な磁場強度およ び90°〜180°無線周波パルス(radio frequency pulses)の正確な持続を 確実にするために、各試料について、分光計の数値を測定した。リラキシビテ イ(R1)は常磁性化合物の濃度に対する1/T1のグラフの傾斜から得た。 100mMヘペス(Hepes)緩衝液(pH=7.4)中の各試料の緩和時間(T2)を 40℃において、同一の Bruker 装置で Carr-Purcel-Meiboom-Gill パルス シ ークエンスを用いて測定した。リラキシビテイ(R2)は常磁性化合物の濃度に 対する1/T2のグラフから得た。 例1の錯体のリラキシビテイは次のとおりである:R1(mM-1 sec-1)=2 .46およびR2(mM-1 sec-1)=3.19。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年9月3日 【補正内容】 請求の範囲 1.ヒトまたはヒト以外の動物対象の少なくとも一部の磁気共鳴像を発現させ るための医薬の製造における生理学的に適合性の錯体および無毒性の医薬上で許 容される担体、助剤またはベヒクルを含有する造影剤の使用であって、上記錯体 が下記式で表わされる錯体である使用: 式中、R9またはR′9とRまたはR′、R1またはR′1とR2またはR′2、R3 またはR′3とR4またはR′4、R5またはR′5とR6またはR′6、およびR7 またはR′7とR8またはR′8からなる群から選択される大環状環の隣接する炭 素原子上の少なくとも1対の“R”基は、置換アルキル、置換アルケニル、置換 アルキニル、置換シクロアルキルまたは置換シクロアルケニルであり、ここで置 換基は独立して、−OR10、−NR1011、−COR10、−CO210、−CO NR1011、−O−(−(CH2)a−O)b−R10、−SR10、−SOR10、−S O210、−SO2NR1011、−N(OR10)(R11)、−P(O)(OR10) (OR11)、−P(O)(OR10)(R11)および−OP(O)(OR10)(O R11)からなる群から選択され;あるいはR9またはR′9とRまたはR′、R1 またはR′1とR2またはR′2、R3またはR′3とR4またはR′4、R5またはR ′5とR6またはR′6、およびR7またはR′7とR8またはR′8からなる群から 選択される大環状環の隣接する炭素原子上の少なくとも1対の“R”基は、この 対の一方の“R”基がアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルまた はシクロアルケニル基であり、そして大環状環の隣接する炭素原子上の他方の“ R”基が置換アルキル、置 換アルケニル、置換アルキニル、置換シクロアルキルまたは置換シクロアルケニ ルであり、独立して選択され、ここで置換基は独立して、−OR10、−NR1011 、−COR10、−CO210、−CONR1011、−O−(−(CH2)a−O)b −R10、−SR10、−SOR10、−SO210、−SO2NR1011、−N(OR10 )(R11)、−P(O)(OR10)(OR11)、−P(O)(OR10)(R11 )および−OP(O)(OR10)(OR11)からなる群から選択され;あるいは その組合わせであり; R10およびR11は独立して、水素およびアルキル基からなる群から選択され、 そしてaおよびbは独立して、1〜6から選択される整数であり;そして残りの “R”基は、水素であるか、あるいは場合により、アルキル、アルケニル、アル キニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキルアルキル、シクロ アルキルシクロアルキル、シクロアルケニルアルキル、アルキルシクロアルキル 、アルケニルシクロアルキル、アルキルシクロアルケニル、アルケニルシクロア ルケニル、ヘテロサイクリル、アリールおよびアラルキル基ならびにα−アミノ 酸のα−炭素に結合している基から独立して選択され;あるいはR1またはR′1 とR2またはR′2、R3またはR′3とR4またはR′4、R5またはR′5とR6ま たはR′6、R7またはR′7とR8またはR′8、およびR9またはR′9とRまた はR′は独立して、これらが結合している炭素原子と一緒になって、炭素原子3 〜20個を有する飽和、部分的飽和または不飽和の環を形成しており;あるいは RまたはR′とR1またはR′1、R2またはR′2とR3またはR′3、R4または R′4とR5またはR′5、R6またはR′6とR7またはR′7、およびR8またはR ′8とR9またはR′9は独立して、これらが結合している炭素原子と一緒になっ て、炭素原子2〜20個を有する窒素含有ヘテロサイクリルを形成しており;た だしこの窒素含有ヘテロサイクリルが窒素に結合した水素を含有していない芳香 族ヘテロサイクリルである場合には、窒素がまた、大環状環内に存在する、上記 式中の窒素に結合した水素および大環状環の同一炭素原子に結合しているR基は 存在していない;およびその組合わせであり; X、YおよびZは独立して、ハライド、オキソ、アクオ(aquo)、ヒドロキソ 、アルコール、フェノール、ジオキシゲン、ペルオキソ、ヒドロペルオキソ、ア ル キルペルオキソ、アリールペルオキソ、アンモニア、アルキルアミノ、アリール アミノ、ヘテロサイクリロアルキルアミノ、ヘテロサイクリロアリールアミノ、 アミンオキシド、ヒドラジン、アルキルヒドラジン、アリールヒドラジン、酸化 窒素、シアニド、シアネート、チオシアネート、イソシアネート、イソチオシア ネート、アルキルニトリル、アリールニトリル、アルキルイソニトリル、アリー ルイソニトリル、ニトレート、ニトライト、アジド、アルキルスルホン酸、アリ ールスルホン酸、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルアリ ールスルホキシド、アルキルスルフェン酸、アリールスルフェン酸、アルキルス ルフィン酸、アリールスルフィン酸、アルキルチオールカルボン酸、アリールチ オールカルボン酸、アルキルチオールチオカルボン酸、アリールチオールチオカ ルボン酸、アルキルカルボン酸、アリールカルボン酸、尿素、アルキル尿素、ア リール尿素、アルキルアリール尿素、チオ尿素、アルキルチオ尿素、アリールチ オ尿素、アルキルアリールチオ尿素、スルフェート、スルフィト、ビスルフェー ト、ビスルフィト、チオスルフェート、チオスルフィト、ヒドロスルフィト、ア ルキルホスフィン、アリールホスフィン、アルキルホスフィンオキシド、アリー ルホスフィンオキシド、アルキルアリールホスフィンオキシド、アルキルホスフ ィンスルフィド、アリールホスフィンスルフィド、アルキルアリールホスフィン スルフィド、アルキルホスホン酸、アリールホスホン酸、アルキルホスフィン酸 、アリールホスフィン酸、アルキルホスフィナス酸(phosphinous acid)、アリ ールホスフィナス酸、ホスフェート、チオホスフェート、ホスファイト、ピロホ スファイト、トリホスフエート、水素ホスフェート、二水素ホスフェート、アル キルグアニジノ、アリールグアニジノ、アルキルアリールグアニジノ、アルキル カルバメート、アリールカルバメート、アルキルアリールカルバメート、アルキ ルチオカルバメート、アリールチオカルバメート、アルキルアリールチオカルバ メート、アルキルジチオカルバメート、アリールジチオカルバメート、アルキル アリールジチオカルバメート、ビカーボネート、カーボネート、ペルクロレート 、クロレート、クロライト、ハイポクロライト、ペルブロメート、ブロメート、 ブロマイト、ハイポブロマイト、テトラハロマンガネート、テトラフルオロボレ ート、ヘキサフルオロアンチモネート、ハイポホスファイト、ヨウデート、ペル ヨ ウデート、メタボレート、テトラアリールボレート、テトラアルキルボレート、 タートレート、サリチレート、スクシネート、チトレート、アスコルベート、サ ッカリネート、アミノ酸、ヒドロキサム酸、チオトシレート、およびイオン交換 樹脂のアニオンあるいはその対応するアニオンからなる群から選択されるリガン ドであり、あるいはX、YおよびZは独立して、1個または2個以上の“R”基 に結合しており、そしてnは0〜3の整数であり; Mは、原子番号21〜29、42〜44および57〜71を有する金属からな る群から選択される常磁性金属である。 2.MがMn(II)またはGd(III)である、請求項1に記載の使用。 3.MがMn(II)である、請求項2に記載の使用。 4.R9またはR′9とRまたはR′、R1またはR′1とR2またはR′2、R3 またはR′3とR4またはR′4、R5またはR′5とR6またはR′6、およびR7ま たはR′7とR8またはR′8からなる群から選択される大環状環の隣接する炭素 原子上の少なくとも1対の“R”基が、置換アルキル、置換アルケニル、置換ア ルキニル、置換シクロアルキルまたは置換シクロアルケニル基であり、ここで置 換基は独立して、−OR10、−NR1011、−COR10、−CO210、−CO NR1011、−O−(−(CH2)a−O)b−R10、−SR10、−SOR10、−S O210、−SO2NR1011、−N(OR10)(R11)、−P(O)(OR10) (OR11)、−P(O)(OR10)(R11)および−OP(O)(OR10)(O R11)からなる群から選択され;そして残りの“R”基が水素であるか、あるい は場合により、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロア ルケニル、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルシクロアルキル、シクロア ルケニルアルキル、アルキルシクロアルキル、アルケニルシクロアルキル、アル キルシクロアルケニル、アルケニルシクロアルケニル、ヘテロサイクリル、アリ ールおよびアラルキル基ならびにα−アミノ酸のα−炭素に結合している基から 独立して選択され;あるいはR1またはR′1とR2またはR′2、R3またはR′3 とR4またはR′4、R5またはR′5とR6またはR′6、R7またはR′7とR8ま たはR′8、およびR9またはR′9とRまたはR′は独立して、これらが結合し ている炭素原子と一緒になっ て、炭素原子3〜20個を有する飽和、部分的飽和または不飽和の環を形成して おり;あるいはRまたはR′とR1またはR′1、R2またはR′2とR3またはR ′3、R4またはR′4とR5またはR′5、R6またはR′6とR7またはR′7、お よびR8またはR′8とR9またはR′9は独立して、これらが結合している炭素原 子と一緒になって、炭素原子2〜20個を有する窒素含有ヘテロサイクリルを形 成しており;ただしこの窒素含有ヘテロサイクリルが窒素に結合した水素を含有 していない芳香族ヘテロサイクリルである場合には、その窒素がまた、大環状環 内に存在する、上記式中の窒素に結合した水素および大環状環の同一炭素原子に 結合したR基は存在していない;およびその組合わせである; 請求項1に記載の使用。 5.R10およびR11が水素である、請求項4に記載の使用。 6.上記置換基が−OR10または−NR1011から選択される基から独立して 選択される、請求項4に記載の使用。 7.大環状環の隣接する炭素原子上の少なくとも1対の“R”基が置換アルキ ル基である、請求項6に記載の使用。 8.大環状環の隣接する炭素原子上の少なくとも1対の“R”基が置換アルキ ル基である、請求項4に記載の使用。 9.大環状環の隣接する炭素原子上の少なくとも1対の“R”基上の上記置換 基が独立して、−OR10から独立して選択される、請求項8に記載の使用。 10.錯体が: である、請求項9に記載の使用。 11.R9またはR′9とRまたはR′、R1またはR′1とR2またはR′2、R3 またはR′3とR4またはR′4、R5またはR′5とR6またはR′6、およびR7ま たはR′7とR8またはR′8からなる群から選択される大環状環の隣接する炭素 原子上の少なくとも1対の“R”基が、この対の1つの“R”基がアルキル、ア ルケニル、アルキニル、シクロアルキルまたはシクロアルケニル基であり、そし て大環状環の隣接する炭素原子上の他の“R”基が置換アルキル、置換アルケニ ル、置換アルキニル、置換シクロアルキルまたは置換シクロアルケニルであり、 独立して選択され、ここで置換基は独立して、−OR10、−NR1011、−CO R10、−CO210、−CONR1010、−O−(−(CH2)a−O)b−R10、− SR10、−SOR10、−SO210、−SO2NR1011、−N(OR10)(R11 )、−P(O)(OR10)(OR11)、−P(O)(OR10)(R11)および−OP (O)(OR10)(OR11)からなる群から選択され;そして残りの“R”基が 水素であるか、あるいは場合により、アルキル、アルケニル、アルキニル、シク ロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルシク ロアルキル、シクロアルケニルアルキル、アルキルシクロアルキル、アルケニル シクロアルキル、アルキルシクロアルケニル、アルケニルシクロアルケニル、ヘ テロサイクリル、アリールおよびアラルキル基ならびにα−アミノ酸のα−炭素 に結合している基から独立して選択され;あるいはR1またはR′1とR2または R′2、R3またはR′3とR4またはR′4、R5またはR′5とR6またはR′6、 R7またはR′7とR8またはR′8、および R9またはR′9とRまたはR′はこ れらが結合している炭素原子と一緒になって、独立して炭素原子3〜20個を有 する飽和、部分的飽和または不飽和の環を形成しており;あるいはRまたはR′ とR1またはR′1、R2またはR′2とR3またはR′3、R4またはR′4とR5ま たはR′5、R6またはR′6とR7またはR′7、およびR8またはR′8とR9また はR′9は独立して、これらが結合している炭素原子と一緒になって、炭素原子 2〜20個を有する窒素含有ヘテロサイクリルを形成しており;ただしこの窒素 含有ヘテロサイクリルが窒素に結合した水素を含有していない芳 香族ヘテロサイクリルである場合には、その窒素がまた、大環状環内に存在する 、上記式中の窒素に結合した水素および大環状環の同一炭素原子に結合したR基 は存在していない;およびその組合わせである; 請求項1に記載の使用。 12.R10およびR11が水素である、請求項11に記載の使用。 13.上記置換基が−OR10または−NR1011から選択される基から独立して 選択される、請求項11に記載の使用。 14.大環状環の隣接する炭素原子上の少なくとも1対の“R”基の一方の1個 の“R”基がアルキル基であり、そして大環状環の隣接する炭素原子上の他方の 1個の“R”基が置換アルキル基である、請求項13に記載の使用。 15.大環状環の隣接する炭素原子上の少なくとも1対の“R”基の一方の1個 の“R”基がアルキル基であり、そして大環状環の隣接する炭素原子上の他方の 1個の“R”基が置換アルキル基である、請求項11に記載の使用。 16.置換された基である、大環状環の隣接する炭素原子上の少なくとも1対の “R”基の炭素原子上の上記置換基が、−OR10である、請求項15に記載の使 用。 17.X、YおよびZが、ハライド、有機酸、ニトレートおよびビカーボネート アニオンからなる群から独立して選択される、請求項1に記載の使用。 18.ヒトまたはヒト以外の動物対象の少なくとも一部のX−線、超音波または シンチグラフイ像を発現させるための医薬の製造における生理学的に適合性の錯 体および無毒性の医薬上で許容される担体、助剤またはベヒクルを含有する診断 剤の使用であって、上記錯体が下記式で表わされる錯体である使用: 式中、R9またはR′9とRまたはR′、R1またはR′1とR2またはR′2、R3 またはR′3とR4またはR′4、R5またはR′5とR6またはR′6、およびR7 またはR′7とR8またはR′8からなる群から選択される大環状環の隣接する炭 素原子上の少なくとも1対の“R”基は、置換アルキル、置換アルケニル、置換 アルキニル、置換シクロアルキルまたは置換シクロアルケニルであり、ここで置 換基は独立して、−OR10、−NR1011、−COR10、−CO210、−CO NR1011、−O−(−(CH2a−O)b−R10、−SR10、−SOR10、− SO210、−P(O)(OR10)(R11)および−OP(O)(OR10)(O R11)からなる群から選択され;あるいはR9または R′9とRまたはR′、R1 またはR′1とR2またはR′2、R3またはR′3とR4またはR′4、R5または R′5とR6またはR′6、およびR7またはR′7とR8またはR′8からなる群か ら選択される大環状環の隣接する炭素原子上の少なくとも1対の“R”基は、こ の対の一方の“R”基がアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルま たはシクロアルケニル基であり、そして大環状環の隣接する炭素原子上の他方の “R”基が置換アルキル、置換アルケニル、置換アルキニル、置換シクロアルキ ルまたは置換シクロアルケニルであり、独立して選択され、ここで置換基は、− OR10、−NR1011、−COR10、−CO210、−CONR1011、−O− (−(CH2)a−O)b−R10、−SR10、−SOR10、−SO210、−SO2N R1011、−N(OR10)(R11)、−P(O)(OR10)(OR11)、−P( O)(OR10)(R11)および−OP(O)(OR10)(OR11)からなる群か ら独立して選択され;あるいはその組合わせであり; R10およびR11は独立して、水素およびアルキル基からなる群から選択され、 そしてaおよびbは、1〜6から独立して選択される整数であり;そして残りの “R”基は、水素であるか、あるいは場合により、アルキル、アルケニル、アル キニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキルアルキル、シクロ アルキルシクロアルキル、シクロアルケニルアルキル、アルキルシクロアルキル 、アルケニルシクロアルキル、アルキルシクロアルケニル、アルケニルシクロア ルケニル、ヘテロサイクリル、アリールおよびアラルキル基ならびにα−アミノ 酸 のα−炭素に結合している基から独立して選択され;あるいはR1またはR′1と R2またはR′2、R3またはR′3とR4またはR′4、R5またはR′5とR6また はR′6、R7またはR′7とR8またはR′8、およびR9またはR′9とRまたは R′は独立して、これらが結合している炭素原子と一緒になって、炭素原子3〜 20個を有する飽和、部分的飽和または不飽和の環を形成しており;あるいはR またはR′とR1またはR′1、R2またはR′2とR3またはR′3、R4またはR ′4とR5またはR′5、R6またはR′6とR7またはR′7、およびR8またはR′8 とR9またはR′9は独立して、これらが結合している炭素原子と一緒になって 、炭素原子2〜20個を有する窒素含有ヘテロサイクリルを形成しており;ただ しこの窒素含有ヘテロサイクリルが窒素に結合した水素を含有していない芳香族 ヘテロサイクリルである場合には、その窒素がまた、大環状環内に存在する、上 記式中の窒素に結合した水素および大環状環の同一炭素原子に結合しているR基 は存在していない;そしてまたはその組合わせであり; X、YおよびZは独立して、ハライド、オキソ、アクオ(aquo)、ヒドロキソ 、アルコール、フェノール、ジオキシゲン、ペルオキソ、ヒドロペルオキソ、ア ルキルペルオキソ、アリールペルオキソ、アンモニア、アルキルアミノ、アリー ルアミノ、ヘテロサイクリロアルキルアミノ、ヘテロサイクリロアリールアミノ 、アミンオキシド、ヒドラジン、アルキルヒドラジン、アリールヒドラジン、酸 化窒素、シアニド、シアネート、チオシアネート、イソシアネート、イソチオシ アネート、アルキルニトリル、アリールニトリル、アルキルイソニトリル、アリ ールイソニトリル、ニトレート、ニトライト、アジド、アルキルスルホン酸、ア リールスルホン酸、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルア リールスルホキシド、アルキルスルフェン酸、アリールスルフェン酸、アルキル スルフィン酸、アリールスルフィン酸、アルキルチオールカルボン酸、アリール チオールカルボン酸、アルキルチオールチオカルボン酸、アリールチオールチオ カルボン酸、アルキルカルボン酸、アリールカルボン酸、尿素、アルキル尿素、 アリール尿素、アルキルアリール尿素、チオ尿素、アルキルチオ尿素、アリール チオ尿素、アルキルアリールチオ尿素、スルフェート、スルフィト、ビスルフェ ー ト、ビスルフィト、チオスルフェート、チオスルフィト、ヒドロスルフィト、ア ルキルホスフィン、アリールホスフィン、アルキルホスフィンオキシド、アリー ルホスフィンオキシド、アルキルアリールホスフィンオキシド、アルキルホスフ ィンスルフィド、アリールホスフィンスルフィド、アルキルアリールホスフィン スルフィド、アルキルホスホン酸、アリールホスホン酸、アルキルホスフィン酸 、アリールホスフィ酸、アルキルホスフィナス酸(phosphinous acid)、アリー ルホスフィナス酸、ホスフェート、チオホスフェート、ホスファイト、ピロホス ファイト、トリホスフェート、水素ホスフェート、二水素ホスフェート、アルキ ルグアニジノ、アリールグアニジノ、アルキルアリールグアニジノ、アルキルカ ルバメート、アリールカルバメート、アルキルアリールカルバメート、アルキル チオカルバメート、アリールチオカルバメート、アルキルアリールチオカルバメ ート、アルキルジチオカルバメート、アリールジチオカルバメート、アルキルア リールジチオカルバメート、ビカーボネート、カーボネート、ペルクロレート、 クロレート、クロライト、ハイポクロライト、ペルブロメート、ブロメート、ブ ロマイト、ハイポブロマイト、テトラハロマンガネート、テトラフルオロボレー ト、ヘキサフルオロアンチモネート、ハイポホスファイト、ヨウデート、ペルヨ ウデート、メタボレート、テトラアリールボレート、テトラアルキルボレート、 タートレート、サリチレート、スクシネート、チトレート、アスコルベート、サ ッカリネート、アミノ酸、ヒドロキサム酸、チオトシレート、およびイオン交換 樹脂のアニオンあるいはその対応するアニオンからなる群から選択されるリガン ドであり、あるいはX、YおよびZは独立して、1個または2個以上の“R”基 に結合しており、そしてnは0〜3の整数であり; Mは、原子番号20〜32、42〜44、49および57〜83を有する金属 からなる群から選択される重金属である。 19.Mが99mTcおよび111Inからなる群から選択される放射性同位元素であ り、そして上記像がシンチグラフイ像である、請求項18に記載の使用。 20.ヒトまたはヒト以外の動物対象に対して行われる放射線療法のための医薬 の製造における生理学的に適合性の錯体および無毒性の医薬上で許容される担体 、助剤またはベヒクルを含有する放射性剤の使用であって、上記錯体が下記式で 表 わされる錯体である使用: 式中、R9またはR′9とRまたはR′、R1またはR′1とR2またはR′2、R3 またはR′3とR4またはR′4、R5またはR′5とR6またはR′6、およびR7 またはR′7とR8またはR′8からなる群から選択される大環状環の隣接する炭 素原子上の少なくとも1対の“R”基は、置換アルキル、置換アルケニル、置換 アルキニル、置換シクロアルキルまたは置換シクロアルケニルであり、ここで置 換基は、−OR10、−NR1011、−COR10、−CO210、−CONR101 1 、−O−(−(CH2a−O)b−R10、−SR10、−SOR10、−SO210 、−SO2NR1011、−N(OR10)(R11)、−P(O)(OR10)(OR1 1 )、−P(O)(OR10)(R11)および−OP(O)(OR10)(OR11) からなる群から独立して選択され;あるいはR9またはR′9とRまたはR′、R1 またはR′1とR2またはR′2、R3またはR′3とR4またはR′4、R5または R′5とR6またはR′6、およびR7またはR′7とR8またはR′8からなる群か ら選択される大環状環の隣接する炭素原子上の少なくとも1対の“R”基は、こ の対の一方の“R”基がアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルま たはシクロアルケニル基であり、そして大環状環の隣接する炭素原子上の他方の “R”基が置換アルキル、置換アルケニル、置換アルキニル、置換シクロアルキ ルまたは置換シクロアルケニルであり、独立して選択され、ここで置換基は、− OR10、−NR1011、−COR10、−CO210、−CONR1011、−O− (−(CH2)a−O)b−R10、−SR10、−SOR10、−SO210、−SO2N R1011、−N(OR10)(R11)、−P(O)(OR10)(OR11)、−P(O) (OR10) (R11)および−OP(O)(OR10)(OR11)からなる群から独立して選択 され;あるいはその組合わせであり; R10およびR11は独立して、水素およびアルキル基からなる群から選択され、 そしてaおよびbは独立して、1〜6から選択される整数であり;そして残りの “R”基は、水素であるか、あるいは場合により、アルキル、アルケニル、アル キニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキルアルキル、シクロ アルキルシクロアルキル、シクロアルケニルアルキル、アルキルシクロアルキル 、アルケニルシクロアルキル、アルキルシクロアルケニル、アルケニルシクロア ルケニル、ヘテロサイクリル、アリールおよびアラルキル基ならびにα−アミノ 酸のα−炭素に結合している基から独立して選択され;あるいはR1またはR′1 とR2またはR′2、R3またはR′3とR4またはR′4、R5またはR′5とR6ま たはR′6、R7またはR′7とR8またはR′8、およびR9またはR′9とRまた はR′は独立して、これらが結合している炭素原子と一緒になって、炭素原子3 〜20個を有する飽和、部分的飽和または不飽和の環を形成しており;あるいは RまたはR′とR1またはR′1、R2またはR′2とR3またはR′3、R4または R′4とR5またはR′5、R6またはR′6とR7またはR′7、およびR8またはR ′8とR9またはR′9は独立して、これらが結合している炭素原子と一緒になっ て、炭素原子2〜20個を有する窒素含有ヘテロサイクリルを形成しており;た だしこの窒素含有ヘテロサイクリルが窒素に結合した水素を含有していない芳香 族ヘテロサイクリルである場合には、その窒素がまた、大環状環内に存在する、 上記式中の窒素に結合した水素および大環状環の同一炭素原子に結合しているR 基は存在していない;およびその組合わせであり; X、YおよびZは独立して、ハライド、オキソ、アクオ(aquo)、ヒドロキソ 、アルコール、フェノール、ジオキシゲン、ペルオキソ、ヒドロペルオキソ、ア ルキルペルオキソ、アリールペルオキソ、アンモニア、アルキルアミノ、アリー ルアミノ、ヘテロサイクリロアルキルアミノ、ヘテロサイクリロアリールアミノ 、アミンオキシド、ヒドラジン、アルキルヒドラジン、アリールヒドラジン、酸 化窒素、シアニド、シアネート、チオシアネート、イソシアネート、イソチオシ ア ネート、アルキルニトリル、アリールニトリル、アルキルイソニトリル、アリー ルイソニトリル、ニトレート、ニトライト、アジド、アルキルスルホン酸、アリ ールスルホン酸、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルアリ ールスルホキシド、アルキルスルフェン酸、アリールスルフェン酸、アルキルス ルフィン酸、アリールスルフィン酸、アルキルチオールカルボン酸、アリールチ オールカルボン酸、アルキルチオールチオカルボン酸、アリールチオールチオカ ルボン酸、アルキルカルボン酸、アリールカルボン酸、尿素、アルキル尿素、ア リール尿素、アルキルアリール尿素、チオ尿素、アルキルチオ尿素、アリールチ オ尿素、アルキルアリールチオ尿素、スルフェート、スルフィト、ビスルフェー ト、ビスルフィト、チオスルフェート、チオスルフィト、ヒドロスルフィト、ア ルキルホスフィン、アリールホスフィン、アルキルホスフィンオキシド、アリー ルホスフィンオキシド、アルキルアリールホスフィンオキシド、アルキルホスフ ィンスルフィド、アリールホスフィンスルフィド、アルキルアリールホスフィン スルフィド、アルキルホスホン酸、アリールホスホン酸、アルキルホスフィン酸 、アリールホスフィン酸、アルキルホスフィナス酸(phosphinous acid)、アリ ールホスフィナス酸、ホスフェート、チオホスフェート、ホスファイト、ピロホ スファイト、トリホスフエート、水素ホスフエート、二水素ホスフエート、アル キルグアニジノ、アリールグアニジノ、アルキルアリールグアニジノ、アルキル カルバメート、アリールカルバメート、アルキルアリールカルバメート、アルキ ルチオカルバメート、アリールチオカルバメート、アルキルアリールチオカルバ メート、アルキルジチオカルバメート、アリールジチオカルバメート、アルキル アリールジチオカルバメート、ビカーボネート、カーボネート、ペルクロレート 、クロレート、クロライト、ハイポクロライト、ペルブロメート、ブロメート、 ブロマイト、ハイポブロマイト、テトラハロマンガネート、テトラフルオロボレ ート、ヘキサフルオロアンチモネート、ハイポホスファイト、ヨウデート、ペル ヨウデート、メタボレート、テトラアリールボレート、テトラアルキルボレート 、タートレート、サリチレート、スクシネート、チトレート、アスコルベート、 サッカリネート、アミノ酸、ヒドロキサム酸、チオトシレート、およびイオン交 換樹脂のアニオンあるいはその対応するアニオンからなる群から選択されるリガ ン ドであり、あるいはX、YおよびZは独立して、1個または2個以上の“R”基 に結合しており、そしてnは0〜3の整数であり; Mは、153Sm、67Cuおよび90Yからなる群から選択される放射性金属同位 元素である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07M 5:00 A61K 49/02 C 43/00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,H U,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ ,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG, MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM ,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 ウエイス,ランデイ,エイチ アメリカ合衆国63129 ミズーリ州セント ルイス,ウッドリッジ イーステイツ ド ライブ 3074 (72)発明者 ヘンケ,スーザン,エル アメリカ合衆国63119 ミズーリ州ウエブ スター グローブス,パーソンズ アベニ ュー 123 (72)発明者 レノン,パトリック,ジェイ アメリカ合衆国63105 ミズーリ州クレイ トン,ウイダウン ブールバード 7540 ナンバー 3ダブリュ (72)発明者 アストン,カール,ダブリュ アメリカ合衆国63069 ミズーリ州パシフ ィック,サンフラワー リッジ レーン 19040

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.磁気共鳴造影方法であって、 (a)生理学的に適合性の錯体および無毒性の医薬上で許容される担体、助剤 またはベヒクルを含有する造影剤をヒトまたはヒト以外の動物対象に投与し、次 いで (b)この対象の少なくとも一部の磁気共鳴像を発現させる、 ことからなり、上記錯体が下記式により表わされる錯体である磁気共鳴造影方法 : 式中、R9またはR′9とRまたはR′、R1またはR′1とR2またはR′2、R3 またはR′3とR4またはR′4、R5またはR′5とR6またはR′6、およびR7 またはR′7とR8またはR′8からなる群から選択される大環状環の隣接する炭 素原子上の少なくとも1対の“R”基は、置換アルキル、置換アルケニル、置換 アルキニル、置換シクロアルキルまたは置換シクロアルケニルであり、ここで置 換基は独立して、−OR10、−NR1011、−COR10、−CO210、−CO NR1011、−O−(−(CH2)a−O)b−R10、−SR10、−SOR10、−S O210、−SO2NR1011、−N(OR10)(R11)、−P(O)(OR10) (OR11)、−P(O)(OR10)(R11)および−OP(O)(OR10)(O R11)からなる群から選択され;あるいはR9またはR′9とRまたはR′、R1 またはR′1とR2またはR′2、R3またはR′3とR4またはR′4、R5またはR ′5とR6またはR′6、およびR7またはR′7とR8またはR′8からなる群から 選択される大環状環の隣接 する炭素原子上の少なくとも1対の“R”基は、この対の一方の1個の“R”基 がアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルまたはシクロアルケニル 基であり、そして大環状環の隣接する炭素原子上の他方の1個の“R”基が置換 アルキル、置換アルケニル、置換アルキニル、置換シクロアルキルまたは置換シ クロアルケニルであって、独立して選択され、ここで置換基は独立して、−OR10 、−NR1011、−COR10、−CO210、−CONR1011、−O−(−( CH2)a−O)b−R10、−SR10、−SOR10、−SO210、−SO2NR1011 、−N(OR10)(R11)、−P(O)(OR10)(OR11)、−P(O)( OR10)(R11)および−OP(O)(OR10)(OR11)からなる群から選択 され;あるいはその組合わせであり; R10およびR11は独立して、水素およびアルキル基からなる群から選択され、 そしてaおよびbは独立して、1〜6から選択される整数であり;そして残りの “R”基は、水素であるか、あるいは場合により、アルキル、アルケニル、アル キニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキルアルキル、シクロ アルキルシクロアルキル、シクロアルケニルアルキル、アルキルシクロアルキル 、アルケニルシクロアルキル、アルキルシクロアルケニル、アルケニルシクロア ルケニル、ヘテロサイクリル、アリールおよびアラルキル基ならびにα−アミノ 酸のα−炭素に結合している基から独立して選択され;あるいはR1またはR′1 とR2またはR′2、R3またはR′3とR4またはR′4、R5またはR′5とR6ま たはR′6、R7またはR′7とR8またはR′8、およびR9またはR′9とRまた はR′は独立して、これらが結合している炭素原子と一緒になって、炭素原子3 〜20個を有する飽和、部分的飽和または不飽和の環を形成しており;あるいは RまたはR′とR1またはR′1、R2またはR′2とR3またはR′3、R4または R′4とR5またはR′5、R6またはR′6とR7またはR′7、およびR8またはR ′8とR9またはR′9は独立して、これらが結合している炭素原子と一緒になっ て、炭素原子2〜20個を有する窒素含有ヘテロサイクリルを形成しており;た だしこの窒素含有ヘテロサイクリルが窒素に結合した水素を含有していない芳香 族ヘテロサイクリルである場合には、窒素がまた、大環状環内に存在する、上記 式中の窒素に結合した水素および大環状環の同 一炭素原子に結合しているR基は存在していない;およびその組合わせであり; X、YおよびZは独立して、ハライド、オキソ、アクオ(aquo)、ヒドロキソ 、アルコール、フェノール、ジオキシゲン、ペルオキソ、ヒドロペルオキソ、ア ルキルペルオキソ、アリールペルオキソ、アンモニア、アルキルアミノ、アリー ルアミノ、ヘテロサイクリロアルキルアミノ、ヘテロサイクリロアリールアミノ 、アミンオキシド、ヒドラジン、アルキルヒドラジン、アリールヒドラジン、酸 化窒素、シアニド、シアネート、チオシアネート、イソシアネート、イソチオシ アネート、アルキルニトリル、アリールニトリル、アルキルイソニトリル、アリ ールイソニトリル、ニトレート、ニトライト、アジド、アルキルスルホン酸、ア リールスルホン酸、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルア リールスルホキシド、アルキルスルフェン酸、アリールスルフェン酸、アルキル スルフィン酸、アリールスルフィン酸、アルキルチオールカルボン酸、アリール チオールカルボン酸、アルキルチオールチオカルボン酸、アリールチオールチオ カルボン酸、アルキルカルボン酸、アリールカルボン酸、尿素、アルキル尿素、 アリール尿素、アルキルアリール尿素、チオ尿素、アルキルチオ尿素、アリール チオ尿素、アルキルアリールチオ尿素、スルフェート、スルフィト、ビスルフェ ート、ビスルフィト、チオスルフェート、チオスルフィト、ヒドロスルフィト、 アルキルホスフィン、アリールホスフィン、アルキルホスフィンオキシド、アリ ールホスフィンオキシド、アルキルアリールホスフィンオキシド、アルキルホス フィンスルフィド、アリールホスフィンスルフィド、アルキルアリールホスフィ ンスルフィド、アルキルホスホン酸、アリールホスホン酸、アルキルホスフィン 酸、アリールホスフィン酸、アルキルホスフィナス酸(phosphinous acid)、ア リールホスフィナス酸、ホスフェート、チオホスフェート、ホスファイト、ピロ ホスファイト、トリホスフエート、水素ホスフェート、二水素ホスフェート、ア ルキルグアニジノ、アリールグアニジノ、アルキルアリールグアニジノ、アルキ ルカルバメート、アリールカルバメート、アルキルアリールカルバメート、アル キルチオカルバメート、アリールチオカルバメート、アルキルアリールチオカル バメート、アルキルジチオカルバメート、アリールジチオカルバメート、アルキ ルアリールジチオカルバメート、ビカーボネート、カーボネート、ペルクロレー ト、 クロレート、クロライト、ハイポクロライト、ペルブロメート、ブロメート、ブ ロマイト、ハイポブロマイト、テトラハロマンガネート、テトラフルオロボレー ト、ヘキサフルオロアンチモネート、ハイポホスファイト、ヨウデート、ペルヨ ウデート、メタボレート、テトラアリールボレート、テトラアルキルボレート、 タートレート、サリチレート、スクシネート、チトレート、アスコルベート、サ ッカリネート、アミノ酸、ヒドロキサム酸、チオトシレート、およびイオン交換 樹脂のアニオンあるいはその対応するアニオンからなる群から選択されるリガン ドであり、あるいはX、YおよびZは独立して、1個または2個以上の“R”基 に結合しており、そしてnは0〜3の整数であり; Mは、原子番号21〜29、42〜44および57〜71を有する金属からな る群から選択される常磁性金属である。 2.MがMn(II)またはGd(III)である、請求項1に記載の方法。 3.MがMn(II)である、請求項2に記載の方法。 4.R9またはR′9とRまたはR′、R1またはR′1とR2またはR′2、R3 またはR′3とR4またはR′4、R5またはR′5とR6またはR′6、およびR7ま たはR′7とR8またはR′8からなる群から選択される大環状環の隣接する炭素 原子上の少なくとも1対の“R”基が、置換アルキル、置換アルケニル、置換ア ルキニル、置換シクロアルキルまたは置換シクロアルケニル基であり、ここで置 換基は独立して、−OR10、−NR1011、−COR10、−CO210、−CO NR1011、−O−(−(CH2)a−O)b−R10、−SR10、−SOR10、−S O210、−SO2NR1011、−N(OR10)(R11)、−P(O)(OR10) (OR11)、−P(O)(OR10)(R11)および−OP(O)(OR10)(O R11)からなる群から選択され;そして残りの“R”基が水素であるか、あるい は場合により、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロア ルケニル、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルシクロアルキル、シクロア ルケニルアルキル、アルキルシクロアルキル、アルケニルシクロアルキル、アル キルシクロアルケニル、アルケニルシクロアルケニル、ヘテロサイクリル、アリ ールおよびアラルキル基ならびにα−アミノ酸のα−炭素に結合している基から 独立して選択され;あるいはR1またはR′1 とR2またはR′2、R3またはR′3とR4またはR′4、R5またはR′5とR6ま たはR′6、R7またはR′7とR8またはR′8、およびR9またはR′9とRまた はR′は独立して、これらが結合している炭素原子と一緒になって、炭素原子3 〜20個を有する飽和、部分的飽和または不飽和の環を形成しており;あるいは RまたはR′とR1またはR′1、R2またはR′2とR3またはR′3、R4または R′4とR5またはR′5、R6またはR′6とR7またはR′7、およびR8またはR ′8とR9またはR′9は独立して、これらが結合している炭素原子と一緒になっ て、炭素原子2〜20個を有する窒素含有ヘテロサイクリルを形成しており;た だしこの窒素含有ヘテロサイクリルが窒素に結合した水素を含有していない芳香 族ヘテロサイクリルである場合には、その窒素がまた、大環状環内に存在する、 上記式中の窒素に結合した水素および大環状環の同一炭素原子に結合したR基は 存在していない;およびその組合わせである; 請求項1に記載の方法。 5.R10およびR11が水素である、請求項4に記載の方法。 6.上記置換基が−OR10または−NR1011から選択される基から独立して 選択される、請求項4に記載の方法。 7.大環状環の隣接する炭素原子上の少なくとも1対の“R”基が、置換アル キル基である、請求項6に記載の方法。 8.大環状環の隣接する炭素原子上の少なくとも1対の“R”基が置換アルキ ル基である、請求項4に記載の方法。 9.大環状環の隣接する炭素原子上の少なくとも1対の“R”基上の上記置換 基が独立して、−OR10から選択される、請求項8に記載の方法。 10.錯体が: である、請求項9に記載の方法。 11.R9またはR′9とRまたはR′、R1またはR′1とR2またはR′2、R3 またはR′3とR4またはR′4、R5またはR′5とR6またはR′6、およびR7ま たはR′7とR8またはR′8からなる群から選択される大環状環の隣接する炭素 原子上の少なくとも1対の“R”基が、この対の一方の1個の“R”基がアルキ ル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルまたはシクロアルケニル基であり 、そして大環状環の隣接する炭素原子上の他方の1個の“R”基が置換アルキル 、置換アルケニル、置換アルキニル、置換シクロアルキルまたは置換シクロアル ケニルであるように選択され、ここで置換基は独立して、−OR10、−NR1011 、−COR10、−CO210、−CONR1011、−O−(−(CH2a−O )b−R10、−SR10、−SOR10、−SO210、−SO2NR1011、−N( OR10)(R11)、−P(O)(OR10)(OR11)、−P(O)(OR10)( R11)および−OP(O)(OR10)(OR11)からなる群から選択され;そし て残りの“R”基が水素であるか、あるいは場合により、アルキル、アルケニル 、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキルアルキル、 シクロアルキルシクロアルキル、シクロアルケニルアルキル、アルキルシクロア ルキル、アルケニルシクロアルキル、アルキルシクロアルケニル、アルケニルシ クロアルケニル、ヘテロサイクリル、アリールおよびアラルキル基ならびにα− アミノ酸のα−炭素に結合している基から独立して選択され;あるいはR1また はR′1とR2またはR′2、R3ま たはR′3とR4またはR′4、R5またはR′5とR6またはR′6、R7またはR′7 とR8またはR′8、およびR9またはR′9とRまたはR′はこれらが結合して いる炭素原子と一緒になって、独立して炭素原子3〜20個を有する飽和、部分 的飽和または不飽和の環を形成しており;あるいはRまたはR′とR1またはR ′1、R2またはR′2とR3またはR′3、R4またはR′4とR5またはR′5、R6 またはR′6とR7またはR′7、およびR8またはR′8とR9または R′9は独 立して、これらが結合している炭素原子と一緒になって、炭素原子2〜20個を 有する窒素含有ヘテロサイクリルを形成しており;ただしこの窒素含有ヘテロサ イクリルが窒素に結合した水素を含有していない芳香族ヘテロサイクリルである 場合には、その窒素がまた、大環状環内に存在する、上記式中の窒素に結合した 水素および大環状環の同一炭素原子に結合したR基は存在していない;およびそ の組合わせである; 請求項1に記載の方法。 12.R10およびR11が水素である、請求項11に記載の方法。 13.上記置換基が−OR10または−NR1011から選択される基から独立して 選択される、請求項11に記載の方法。 14.大環状環の隣接する炭素原子上の少なくとも1対の“R”基の一方の1個 の“R”基がアルキル基であり、そして大環状環の隣接する炭素原子上の他方の 1個の“R”基が置換アルキル基である、請求項13に記載の方法。 15.大環状環の隣接する炭素原子上の少なくとも1対の“R”基の一方の1個 の“R”基がアルキル基であり、そして大環状環の隣接する炭素原子上の他方の 1個の“R”基が置換アルキル基である、請求項11に記載の方法。 16.置換された基である、大環状環の隣接する炭素原子上の少なくとも1対の “R”基の炭素原子上の上記置換基が、−OR10である、請求項15に記載の方 法。 17.X、YおよびZが、ハライド、有機酸、ニトレートおよびビカーボネート アニオンからなる群から独立して選択される、請求項1に記載の方法。 18.診断造影方法であって、 (a)生理学的に適合性の錯体および無毒性の医薬上で許容される担体、助剤 またはベヒクルを含有する診断剤をヒトまたはヒト以外の動物対象に投与し、次 いで (b)この対象の少なくとも一部のX−線、超音波またはシンチグラフイ像を 発現させる、 ことからなり、上記錯体が下記式により表わされる錯体である診断造影方法: 式中、R9またはR′9とRまたはR′、R1またはR′1とR2またはR′2、R3 またはR′3とR4またはR′4、R5またはR′5とR6またはR′6、およびR7 またはR′7とR8またはR′8からなる群から選択される大環状環の隣接する炭 素原子上の少なくとも1対の“R”基は、置換アルキル、置換アルケニル、置換 アルキニル、置換シクロアルキルまたは置換シクロアルケニルであり、ここで置 換基は独立して、−OR10、−NR1011、−COR10、−CO210、−CO NR1011、−O−(−(CH2a−O)b−R10、−SR10、−SOR10、− SO210、−P(O)(OR10)(R11)および−OP(O)(OR10)(O R11)からなる群から選択され;あるいはR9または R′9とRまたはR′、R1 またはR′1とR2またはR′2、R3またはR′3とR4またはR′4、R5または R′5とR6またはR′6、およびR7またはR′7とR8またはR′8からなる群か ら選択される大環状環の隣接する炭素原子上の少なくとも1対の“R”基は、こ の対の一方の1個の“R”基がアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアル キルまたはシクロアルケニル基であり、そして大環状環の隣接する炭素原子上の 他方の1個の“R”基が置換アルキル、置換アルケニル、置換アルキニル、置換 シクロアルキルまたは置換シクロアルケニルであって、独立して選択され、ここ で置換基は、−OR10、 −NR1011、−COR10、−CO210、−CONR1011、−O−(−(CH2 )a−O)b−R10、−SR10、−SOR10、−SO210、−SO2NR1011、 −N(OR10)(R11)、−P(O)(OR10)(OR11)、−P(O)(OR10) (R11)および−OP(O)(OR10)(OR11)からなる群から独立して選択 され;あるいはその組合わせであり; R10およびR11は独立して、水素およびアルキル基からなる群から選択され、 そしてaおよびbは、1〜6から独立して選択される整数であり;そして残りの “R”基は、水素であるか、あるいは場合により、アルキル、アルケニル、アル キニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキルアルキル、シクロ アルキルシクロアルキル、シクロアルケニルアルキル、アルキルシクロアルキル 、アルケニルシクロアルキル、アルキルシクロアルケニル、アルケニルシクロア ルケニル、ヘテロサイクリル、アリールおよびアラルキル基ならびにα−アミノ 酸のα−炭素に結合している基から独立して選択され;あるいはR1またはR′1 とR2またはR′2、R3またはR′3とR4またはR′4、R5またはR′5とR6ま たはR′6、R7またはR′7とR8またはR′8、およびR9またはR′9とRまた はR′は独立して、これらが結合している炭素原子と一緒になって、炭素原子3 〜20個を有する飽和、部分的飽和または不飽和の環を形成しており;あるいは RまたはR′とR1またはR′1、R2またはR′2とR3またはR′3、R4または R′4とR5またはR′5、R6またはR′6とR7またはR′7、およびR8またはR ′8とR9またはR′9は独立して、これらが結合している炭素原子と一緒になっ て、炭素原子2〜20個を有する窒素含有ヘテロサイクリルを形成しており;た だしこの窒素含有ヘテロサイクリルが窒素に結合した水素を含有していない芳香 族ヘテロサイクリルである場合には、その窒素がまた、大環状環内に存在する、 上記式中の窒素に結合した水素および大環状環の同一炭素原子に結合しているR 基は存在していない;そしてまたはその組合わせであり; X、YおよびZは独立して、ハライド、オキソ、アクオ(aquo)、ヒドロキソ 、アルコール、フェノール、ジオキシゲン、ペルオキソ、ヒドロペルオキソ、ア ルキルペルオキソ、アリールペルオキソ、アンモニア、アルキルアミノ、アリー ル アミノ、ヘテロサイクリロアルキルアミノ、ヘテロサイクリロアリールアミノ、 アミンオキシド、ヒドラジン、アルキルヒドラジン、アリールヒドラジン、酸化 窒素、シアニド、シアネート、チオシアネート、イソシアネート、イソチオシア ネート、アルキルニトリル、アリールニトリル、アルキルイソニトリル、アリー ルイソニトリル、ニトレート、ニトライト、アジド、アルキルスルホン酸、アリ ールスルホン酸、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルアリ ールスルホキシド、アルキルスルフェン酸、アリールスルフェン酸、アルキルス ルフィン酸、アリールスルフィン酸、アルキルチオールカルボン酸、アリールチ オールカルボン酸、アルキルチオールチオカルボン酸、アリールチオールチオカ ルボン酸、アルキルカルボン酸、アリールカルボン酸、尿素、アルキル尿素、ア リール尿素、アルキルアリール尿素、チオ尿素、アルキルチオ尿素、アリールチ オ尿素、アルキルアリールチオ尿素、スルフェート、スルフィト、ビスルフェー ト、ビスルフィト、チオスルフェート、チオスルフィト、ヒドロスルフィト、ア ルキルホスフィン、アリールホスフィン、アルキルホスフィンオキシド、アリー ルホスフィンオキシド、アルキルアリールホスフィンオキシド、アルキルホスフ ィンスルフィド、アリールホスフィンスルフィド、アルキルアリールホスフィン スルフィド、アルキルホスホン酸、アリールホスホン酸、アルキルホスフィン酸 、アリールホスフィ酸、アルキルホスフィナス酸(phosphinous acid)、アリー ルホスフィナス酸、ホスフェート、チオホスフェート、ホスファイト、ピロホス ファイト、トリホスフェート、水素ホスフェート、二水素ホスフェート、アルキ ルグアニジノ、アリールグアニジノ、アルキルアリールグアニジノ、アルキルカ ルバメート、アリールカルバメート、アルキルアリールカルバメート、アルキル チオカルバメート、アリールチオカルバメート、アルキルアリールチオカルバメ ート、アルキルジチオカルバメート、アリールジチオカルバメート、アルキルア リールジチオカルバメート、ビカーボネート、カーボネート、ペルクロレート、 クロレート、クロライト、ハイポクロライト、ペルブロメート、ブロメート、ブ ロマイト、ハイポブロマイト、テトラハロマンガネート、テトラフルオロボレー ト、ヘキサフルオロアンチモネート、ハイポホスファイト、ヨウデート、ペルヨ ウデート、メタボレート、テトラアリールボレート、テトラアルキルボレート、 ター トレート、サリチレート、スクシネート、チトレート、アスコルベート、サッカ リネート、アミノ酸、ヒドロキサム酸、チオトシレート、およびイオン交換樹脂 のアニオンあるいはその対応するアニオンからなる群から選択されるリガンドで あり、あるいはX、YおよびZは独立して、1個または2個以上の“R”基に結 合しており、そしてnは0〜3の整数であり; Mは、原子番号20〜32、42〜44、49および57〜83を有する金属 からなる群から選択される重金属である。 19.Mが99mTcおよび111Inからなる群から選択される放射性金属同位元素 であり、そして上記像がシンチグラフイ像である、請求項18に記載の方法。 20.生理学的に適合性の錯体および無毒性の医薬上で許容される担体、助剤ま たはベヒクルを含有する放射性治療剤を投与することからなるヒトまたはヒト以 外の動物対象に対して行われる放射線療法であって、上記錯体が下記式で表わさ れる錯体である放射線療法: 式中、R9またはR′9とRまたはR′、R1またはR′1とR2またはR′2、R3 またはR′3とR4またはR′4、R5またはR′5とR6またはR′6、およびR1 またはR′7とR8またはR′8からなる群から選択される大環状環の隣接する炭 素原子上の少なくとも1対の“R”基は、置換アルキル、置換アルケニル、置換 アルキニル、置換シクロアルキルまたは置換シクロアルケニルであり、ここで置 換基は、−OR10、−NR1011、−COR10、−CO210、−CONR101 1 、−O−(−(CH2a−O)b−R10、−SR10、−SOR10、−SO210 、−SO2NR1011、−N(OR10)(R11)、−P(O)(OR10)(OR1 1 )、−P(O)(OR10)(R11)お よび−OP(O)(OR10)(OR11)からなる群から独立して選択され;ある いはR9またはR′9とRまたはR′、R1またはR′1とR2またはR′2、R3ま たはR′3とR4またはR′4、R5またはR′5とR6またはR′6、およびR7また はR′7とR8またはR′8からなる群から選択される大環状環の隣接する炭素原 子上の少なくとも1対の“R”基は、この対の一方の1個の“R”基がアルキル 、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルまたはシクロアルケニル基であり、 そして大環状環の隣接する炭素原子上の他方の1個の“R”基が置換アルキル、 置換アルケニル、置換アルキニル、置換シクロアルキルまたは置換シクロアルケ ニルであって、独立して選択され、ここで置換基は、−OR10、−NR1011、 −COR10、−CO210、−CONR1011、−O−(−(CH2)a−O)b−R10 、−SR10、−SOR10、−SO210、−SO2NR1011、−N(OR10) (R11)、−P(O)(OR10)(OR11)、−P(O)(OR10)(R11)および −OP(O)(OR10)(OR11)からなる群から独立して選択され;あるいは その組合わせであり; R10およびR11は独立して、水素およびアルキル基からなる群から選択され、 そしてaおよびbは独立して、1〜6から選択される整数であり;そして残りの “R”基は、水素であるか、あるいは場合により、アルキル、アルケニル、アル キニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキルアルキル、シクロ アルキルシクロアルキル、シクロアルケニルアルキル、アルキルシクロアルキル 、アルケニルシクロアルキル、アルキルシクロアルケニル、アルケニルシクロア ルケニル、ヘテロサイクリル、アリールおよびアラルキル基ならびにα−アミノ 酸のα−炭素に結合している基から独立して選択され;あるいはR1またはR′1 とR2またはR′2、R3またはR′3とR4またはR′4、R5またはR′5とR6ま たはR′6、R7またはR′7とR8またはR′8、およびR9またはR′9とRまた はR′は独立して、これらが結合している炭素原子と一緒になって、炭素原子3 〜20個を有する飽和、部分的飽和または不飽和の環を形成しており;あるいは RまたはR′とR1またはR′1、R2またはR′2とR3またはR′3、R4または R′4とR5またはR′5、R6またはR′6とR7またはR′7、およびR8またはR ′8とR9またはR′9は独立して、これらが結 合している炭素原子と一緒になって、炭素原子2〜20個を有する窒素含有ヘテ ロサイクリルを形成しており;ただしこの窒素含有ヘテロサイクリルが窒素に結 合した水素を含有していない芳香族ヘテロサイクリルである場合には、その窒素 がまた、大環状環内に存在する、上記式中の窒素に結合した水素および大環状環 の同一炭素原子に結合しているR基は存在していない;およびその組合わせであ り; X、YおよびZは独立して、ハライド、オキソ、アクオ(aquo)、ヒドロキソ 、アルコール、フェノール、ジオキシゲン、ペルオキソ、ヒドロペルオキソ、ア ルキルペルオキソ、アリールペルオキソ、アンモニア、アルキルアミノ、アリー ルアミノ、ヘテロサイクリロアルキルアミノ、ヘテロサイクリロアリールアミノ 、アミンオキシド、ヒドラジン、アルキルヒドラジン、アリールヒドラジン、酸 化窒素、シアニド、シアネート、チオシアネート、イソシアネート、イソチオシ アネート、アルキルニトリル、アリールニトリル、アルキルイソニトリル、アリ ールイソニトリル、ニトレート、ニトライト、アジド、アルキルスルホン酸、ア リールスルホン酸、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルア リールスルホキシド、アルキルスルフェン酸、アリールスルフェン酸、アルキル スルフィン酸、アリールスルフィン酸、アルキルチオールカルボン酸、アリール チオールカルボン酸、アルキルチオールチオカルボン酸、アリールチオールチオ カルボン酸、アルキルカルボン酸、アリールカルボン酸、尿素、アルキル尿素、 アリール尿素、アルキルアリール尿素、チオ尿素、アルキルチオ尿素、アリール チオ尿素、アルキルアリールチオ尿素、スルフェート、スルフィト、ビスルフェ ート、ビスルフィト、チオスルフェート、チオスルフィト、ヒドロスルフィト、 アルキルホスフィン、アリールホスフィン、アルキルホスフィンオキシド、アリ ールホスフィンオキシド、アルキルアリールホスフィンオキシド、アルキルホス フィンスルフィド、アリールホスフィンスルフィド、アルキルアリールホスフィ ンスルフィド、アルキルホスホン酸、アリールホスホン酸、アルキルホスフィン 酸、アリールホスフィン酸、アルキルホスフィナス酸(phosphinous acid)、ア リールホスフィナス酸、ホスフェート、チオホスフェート、ホスファイト、ピロ ホスファイト、トリホスフエート、水素ホスフエート、二水素ホスフエート、ア ルキ ルグアニジノ、アリールグアニジノ、アルキルアリールグアニジノ、アルキルカ ルバメート、アリールカルバメート、アルキルアリールカルバメート、アルキル チオカルバメート、アリールチオカルバメート、アルキルアリールチオカルバメ ート、アルキルジチオカルバメート、アリールジチオカルバメート、アルキルア リールジチオカルバメート、ビカーボネート、カーボネート、ペルクロレート、 クロレート、クロライト、ハイポクロライト、ペルブロメート、ブロメート、ブ ロマイト、ハイポブロマイト、テトラハロマンガネート、テトラフルオロボレー ト、ヘキサフルオロアンチモネート、ハイポホスファイト、ヨウデート、ペルヨ ウデート、メタボレート、テトラアリールボレート、テトラアルキルボレート、 タートレート、サリチレート、スクシネート、チトレート、アスコルベート、サ ッカリネート、アミノ酸、ヒドロキサム酸、チオトシレート、およびイオン交換 樹脂のアニオンあるいはその対応するアニオンからなる群から選択されるリガン ドであり、あるいはX、YおよびZは独立して、1個または2個以上の“R”基 に結合しており、そしてnは0〜3の整数であり; Mは、153Sm、67Cuおよび90Yからなる群から選択される放射性金属同位 元素である。
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