JPH11514746A - 質量流量計 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、流れる媒体のための、コリオリ原理に従って作業する質量流量計であって、流れる媒体が流過する少なくともほぼ真っ直ぐに延びるコリオリ導管（１）と、このコリオリ導管（１）に作用する振動発生器（２）と、コリオリ力を及び／又はコリオリ力に基づくコリオリ振動を検出する少なくとも１つの測定値センサ（３，４）と、補償シリンダ（１５）とを有しており、コリオリ導管（１）が補償シリンダ（５）内に配置されていて、この補償シリンダ（５）に機械的に結合されている形式のものに関する。本発明によれば、補償シリンダ（５）の振動特性が、コリオリ導管（１９）の振動特性にほぼ相当し、これによって、補償シリンダ（５）とコリオリ導管（１９）とが、作動中に音叉のような形式で互いに振動する。

Description

【発明の詳細な説明】 質量流量計 本発明は、流れる媒体のための、コリオリ原理に従って作業する質量流量計で あって、流れる媒体が流過する少なくともほぼ真っ直ぐに延びるコリオリ導管と 、このコリオリ導管に作用する振動発生器と、コリオリ力を及び／又はコリオリ 力に基づくコリオリ振動を検出する少なくとも１つの測定値センサと、補償シリ ンダとを有しており、コリオリ導管が補償シリンダ内に配置されていて、この補 償シリンダに機械的に結合されている形式のものに関する。 このような形式の、流れる媒体のための質量流量計は例えばドイツ連邦共和国 特許第４１２４２９５号明細書により公知である。この公知の質量流量計におい ては、その質量重心点が、音叉のように働く互いに平行に延びる２つのコリオリ 導管を備えた、同様に公知の質量流量計（例えばアメリカ合衆国特許第４１２７ ０２８号明細書）とは異なり、往復振動運動するので、妨害振動が生じる可能性 が高く、測定精度を低下させることになる、という問題点がある。 平行に延びる２つのコリオリ導管が音叉のように駆動せしめられる公知の質量 流量計においては、やはり複雑に延びる導管に基づいて高い流過抵抗を有してい て、しかも洗浄のためのコストが高い、という問題点がある。この問題点は、平 行に延びる真っ直ぐなコリオリ導管を備えた質量流量計（例えばドイツ連邦共和 国特許第３４４３２３４号明細書参照）にも当てはまる。 そこで本発明の課題は、コリオリ原理に従って作業する、流れる媒体のための 公知の質量流量計の測定精度を、基本的な利点は維持しながら、改善することで ある。 この課題は、本発明によれば、補償シリンダの振動特性が、コリオリ導管の振 動特性にほぼ相当するようにしたことによって解決された。 流れる媒体のための、本発明による質量流量計の構成によれば、コリオリ導管 と補償シリンダとが少なくともほぼ音叉のような形式で互いに振動することが保 証される。これによって、質量流量計の質量重心点の振動は、完全になくなるわ けではないが、減少され、妨害振動の発生の可能性は減少され、ひいては測定精 度が高められる。 特に質量、ばね定数、振動定数、補償シリンダの振動特性を、コリオリ導管の 振動特性に合わせることは、補償シリンダとコリオリ導管とが同じ材料から成っ ていれば、著しく容易である。コリオリ導管のための材料としては一般的にチタ ン（Titan）が使用されているので、補償シリンダのための材料としてもチタン を 使用するとよい。 別の有利な構成では、本発明による質量流量計は、コリオリ導管と補償シリン ダとが、コリオリ導管に機械的に結合された第２の補償シリンダ内に配置されて いる。第２の補償シリンダの構成に関しては、例えばドイツ連邦共和国特許第４ １２４２９５号明細書が参照される。例えばコリオリ導管は、引っ張り負荷を受 けて第２の補償シリンダ内に配置されている。 本発明の構成によれば、振動発生器が、補償シリンダとコリオリ導管との間に 配置されているので、補償シリンダとコリオリ導管とはいずれにしても音叉のよ うに互いに振動する。 振動発生器が、第２の補償シリンダと第１の補償シリンダとの間に配置されて いる場合には、補償シリンダの振動特性とコリオリ導管の振動特性とが互いに一 致していれば、音叉のような互いの振動が保証される。 別の有利な構成によれば、測定値センサが、補償シリンダとコリオリ導管との 間に配置されているので、質量流量計の特に簡単な製造が保証される。 この構成に対して選択的に、測定値センサが、第２の補償シリンダとコリオリ 導管との間に配置されていれば、有利である。何故ならば、これによって、第１ の補償シリンダが振動する際に位相のずれの影響が避けられるからである。位相 のずれは、補償シリンダが 、コリオリ導管とは異なり、流れる媒体によって貫流されないことによって、生 じる。 本発明の別の構成に従って、第２の補償シリンダと第１の補償シリンダとの間 に、補償シリンダが振動する際の位相のずれをなくすための少なくとも２つの調 節部材が配置されていることによって、第１の補償シリンダの振動における位相 のずれは、減少される。 流れる媒体の密度が一般的に非均一であることに基づいて、第１の補償シリン ダの振動特性は、コリオリ導管の振動特性と正確に一致しないので、第２の補償 シリンダと補償シリンダとの間に、補償シリンダとコリオリ導管との間の媒体に 基づく質量差をなくすための調節部材が配置されていれば、有利である。 本発明による質量流量計の特に有利な構成によれば、第１の補償シリンダが同 時に第２の補償シリンダを形成している。この場合、１つの補償シリンダだけを 、一方では、この補償シリンダがコリオリ導管とほぼ同じ振動特性を有していて 、他方では同時に例えばコリオリ導管を引っ張り負荷にさらされるように、構成 しなければならない。この場合、１つの補償シリンダだけをアンバー（Invar） より製造すれば有利である。 個々においては、流れる媒体のための、コリオリ原理に従って作業する本発明 による質量流量計を構成及び変化構成する多くの可能性がある。このために、一 方では、従属請求項が、他方では図面に関連した有利 な実施例の説明が参照される。 第１図は、本発明による質量流量計の第１実施例の概略図、 第２図は、本発明による質量流量計の第２実施例の概略図、 第３図は、本発明による質量流量計の第３実施例の概略図、 第４図は、本発明による質量流量計の第４実施例の概略図、 第５図は、本発明による質量流量計の第５実施例の概略図である。 第１図には、流れる媒体のための、コリオリ原理に従って作業する質量流量計 が示されており、この質量流量計は、流れる媒体をガイドする少なくともほぼ真 っ直ぐに延びるコリオリ導管１と、このコリオリ導管１に作用する振動発生器２ と、コリオリ力に基づくコリオリ振動を検出する測定値センサ３，４と、媒体が 貫流する補償シリンダ５とを有している。この場合、コリオリ導管１は補償シリ ンダ５内に配置されていて、この補償シリンダ５に機械的に結合されている。本 発明によれば、第１図に示された質量流量計は、補償シリンダ５の振動特性が、 コリオリ導管１の振動特性に相当するように構成されている。 第１図に示された第１実施例においては、コリオリ導管１と補償シリンダ５と は、軸方向の相対運動を排 除する形式で機械的に結合された第２の補償シリンダ６内に配置されている。こ のような配置は例えば、コリオリ導管１が、第２の補償シリンダ６内で引っ張り 負荷にさらされて配置されるような形式で、行われる。さらに第１図には外側の ケーシング７が示されており、この外側のケーシング７は、機械的な保護として 用いられ、しかも固定フランジ８，９を有している。 第１図に示した第１実施例においては、振動発生器２は、第１の補償シリンダ ５とコリオリ導管１との間に配置されている。この実施例においては、測定値セ ンサ３，４も、第１の補償シリンダ５とコリオリ導管１との間に配置されている 。 第２実施例は、その構造がまず基本的に第１実施例の構造に相当する。すべて の同一な構成部分には同じ符号が記されている。付加的に、第２図に示した第２ 実施例においては、第２の補償シリンダ６と第１の補償シリンダ５との間で、第 １の補償シリンダ５の端部に、位相のずれを取り除くための２つの調節部材１０ ，１１が配置されている。 第３図に示した、本発明の質量流量計の第３実施例は、第２図に示した第２実 施例のものとは、振動発生器２が第２の補償シリンダ６と第１の補償シリンダ５ との間に配置されている点で異なっている。第１の補償シリンダ５とコリオリ導 管１とは、機械的に互いに結合されているので、第１の補償シリンダ５の振動は 、測定のために必要であるように、コリオリ導管１に伝達される。 第４図には、本発明による質量流量計の第４実施例が示されており、この第４ 実施例による質量流量計においては、１つの補償シリンダ１２が同時に、第１の 補償シリンダの機能と第２の補償シリンダの機能とを行う。つまり、この１つの 補償シリンダ１２は一方では、その振動特性がコリオリ導管１の振動特性に相当 し、同時に、コリオリ導管１が引っ張り負荷を受けて１つの補償シリンダ１２内 に配置されている、ということである。 第５図には、本発明による質量流量計の第５実施例が示されており、この第５ 実施例においては、振動発生器２が第１の補償シリンダ５とコリオリ導管１との 間に配置されており、測定値センサ３，４が、第２の補償シリンダ６とコリオリ 導管１との間に配置されており、第２の補償シリンダ６と第１の補償シリンダ５ との間には、第１の補償シリンダ５が振動する際に位相のずれを取り除くための ２つの調節部材１０，１１が配置されており、第２の補償シリンダ６と第１の補 償シリンダ５との間には、第１の補償シリンダ５とコリオリ導管１との間の、媒 体密度に関連した質量差をなくすための別の調節部材１３が配置されている。

【手続補正書】 【提出日】１９９８年１２月２８日 【補正内容】 請求の範囲１． 流れる媒体のための、コリオリ原理に従って作業する質量流量計であって、 流れる媒体をガイドする少なくともほぼ真っ直ぐに延びるコリオリ導管（１）と 、このコリオリ導管（１）に作用する振動発生器（２）と、コリオリ力を及び／ 又はコリオリ値からに基づくコリオリ振動を検出する少なくとも１つの測定値セ ンサ（３，４）と、補償シリンダ（１５）とを有しており、コリオリ導管（１） が補償シリンダ（５）内に配置されていて、この補償シリンダ（５）に機械的に 結合されている形式のものにおいて、 補償シリンダ（５）の振動特性が、コリオリ導管（１９）の振動特性にほぼ 相当することを特徴とする、質量流量計。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，Ｓ Ｄ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＵＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ， ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，Ｇ Ｅ，ＨＵ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ， ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，Ｐ Ｔ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．流れる媒体のための、コリオリ原理に従って作業する質量流量計であって 、流れる媒体をガイドする少なくともほぼ真っ直ぐに延びるコリオリ導管（１） と、このコリオリ導管（１）に作用する振動発生器（２）と、コリオリ力を及び ／又はコリオリ力に基づくコリオリ振動を検出する少なくとも１つの測定値セン サ（３，４）と、補償シリンダ（１５）とを有しており、コリオリ導管（１）が 補償シリンダ（５）内に配置されていて、この補償シリンダ（５）に機械的に結 合されている形式のものにおいて、 補償シリンダ（５）の振動特性が、コリオリ導管（１９）の振動特性にほぼ相 当することを特徴とする、質量流量計。 ２．補償シリンダ（５）とコリオリ導管（１）とが同じ材料より成っている、 請求項１記載の質量流量計。 ３．コリオリ導管（１）と補償シリンダ（５）とが、コリオリ導管（１）に機 械的に結合された第２の補償シリンダ（６）内に配置されている、請求項１又は ２記載の質量流量計。 ４．振動発生器（２）が、補償シリンダ（５）とコリオリ導管（１）との間に 配置されている、請求項１から３までのいずれか１項記載の質量流量計。 ５．振動発生器（２）が、第２の補償シリンダ（６）と第１の補償シリンダ（ ５）との間に配置されている、請求項３記載の質量流量計。 ６．測定値センサ（３，４）が、補償シリンダ（５）とコリオリ導管（１）と の間に配置されている、請求項１から５までのいずれか１項記載の質量流量計。 ７．測定値センサ（３，４）が、第２の補償シリンダ（６）とコリオリ導管（ １）との間に配置されている、請求項３から５までのいずれか１項記載の質量流 量計。 ８．第２の補償シリンダ（６）と第１の補償シリンダ（５）との間に、補償シ リンダ（５）が振動する際の位相のずれをなくすための少なくとも２つの調節部 材（１０，１１）が配置されている、請求項３から７までのいずれか１項記載の 質量流量計。 ９．第２の補償シリンダ（６）と第１の補償シリンダ（５）との間に、補償シ リンダ（５）とコリオリ導管（１）との間の媒体に基づく質量差を補償するため の調節部材（１３）が配置されている、請求項３から８までのいずれか１項記載 の質量流量計。 10．第１の補償シリンダが同時に第２の補償シリンダを形成している、請求項 ３から７までのいずれか１項記載の質量流量計。