JPH11512195A - 光ファイバーケーブル用プラグコネクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 プラグコネクタ（１）はプラグピン（２）と、差し込み方向（Ａ）に見て前側のケーシング部（２０）および後側のケーシング部（３０）とからなる。前側のケーシング部（２０）内ではプラグピン（２）がコイルばね（１５）の力に抗して軸方向に移動可能である。前側のケーシング部（２０）は内面側に保持手段（３２、３４）を備え、これによりコイルばね（１５）がケーシング部（２０、３０）の結合の前に後側にずれ出ることがないように保持される。

Description

【発明の詳細な説明】 光ファイバーケーブル用プラグコネクタ この発明は、光ファイバーの一端を囲むプラグピンと、このブラグピンあるい はピンソケットの後側の端部に嵌められ、差し込み軸に対して同心配置されたコ イルばねと、プラグピンがコイルばねの力に抗して軸方向に運動することのでき る軸方向貫通開口部を備えた、差し込み方向に見て前側のケーシング部と、この 前側ケーシング部と結合可能な後側のケーシング部とを備えた光ファイバーケー ブル用プラグコネクタに関する。 このような公知のプラグコネクタ（ヨーロッパ特許出願公開第０３３０３９９ 号）は、ケーブル外被、引張り保護部材（例えば、アラミドファイバー）および 保護外被によって包囲された光ファイバーからなる光ファイバーケーブルを、例 えばその他のケーブルあるいはオプトエレクトロニクス素子に接続する結合端を 形成している。外被を剥がされた結合側の光ファイバー端部は、プラグピンの中 央長手孔の中に延びている。差し込み方向に見て後側のプラグピン端部は、ピン ソケットに収納され、その後側の延長部にはプラグピンの長手軸に対して同心的 にコイルばねが嵌められ、このピンソケットはプラグピンと共に第一のあるいは 前側のケーシング部の中央の孔の中においてばね力に抗して軸方向に運動可能で ある。コイルばねの他端は、コイルばねを固定した状態で前側のケーシング部と 結合される後側のケーシング部に接しており、この後側ケーシング部の中央の孔 には光ファイバーがケーブルに向かって延びている。軸方向の引張り負荷を光フ ァイバーから除去するために、引張り保護部材の端部は後側のケーシング部の後 側の突起と別体のスリーブとの間で圧着によって固定されている。 この公知のプラグコネクタにおいては、、先ず外被を剥がされた光ファイバー がケーシング部の貫通開口部に通され、プラグピンの長手孔に挿入され、この中 で接着される。次に前側のケーシング部が後側のケーシング部に結合される。こ の結合は特に、後側のケーシング部から前面側に保護されずに突き出ている、傷 つき易いプラグピン装置を保護するために、前記の製作工程の直後に行われる。 ユ ニット化されたプラグピン装置をプラグコネクタに固有な構造部品により同時に 保護しながら、プラグピン範囲の構成においての変形例を考慮した望ましいユニ ット化は、この公知のプラグコネクタにおいては不可能である。 この発明の課題は、従って、ユニット化可能な、保護されたプラグコネクタ装 置を創作することにある。 この課題は、この発明によれば、冒頭に挙げたプラグコネクタにおいて、前側 のケーシング部が、前側のケーシング部が結合されていないときにコイルばねを 保持し、これによりコイルばねおよびプラグピンが前側のケーシング部から後側 にずれ出ることがないように確保する、開口部の内面側に配置された保持手段を 備えることによって解決される。この発明の本質的な利点は、プラグピンおよび 場合によってはプラグピンの前側の端部を収納するピンソケット並びにその後部 に嵌められたコイルばねが、前側のケーシング部と共にその製作の間に問題なく 取扱い可能な、ユニット化された１つの構造単位を形成しているということにあ る。これによって、例えば異種のプラグピンがコイルばねおよび前側のケーシン グ部と共にユニット化され、必要な場合は最終の製作工程において、同様にユニ ット化可能な、後側のケーシング部および光ファイバーケーブル端部を含む１つ の構造単位に結合することができる。さらにこの発明のその他の利点は、両ケー シング部が結合される前に、プラグピンもしくはピンソケットの後側が接着剤の 投与のために容易に接近可能であるということにある。それに続いて直ちに、外 被を剥がされた光ファイバー端部をプラグピンの中央孔に挿入することができる 。 この発明の有利な実施例によれば、保持手段としては、少なくとも２つの、差 し込み軸に対して平行に後側に延び、その係止要素でコイルばねに係合するばね 性の係止アームが用いられる。係止アームは特に直接前側のケーシング部に成形 するのがよい。そのばね特性により係止アームはコイルばねをその所望の位置に 保持し、それにも係わらずコイルばねの軸方向の圧縮を可能とする。 コイルばねの精密な保持に関して有利な実施例では、係止要素がコイルばねの 巻線に向いた、そしてその輪郭に適合した内面側の溝を備える。 以下に、この発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。図面において、 図１はこの発明によるプラグコネクタの主要構成要素をその各部を分離した状態 で示し、図２は図１による各部を備えたプラグコネクタの断面をその組立状態で 示す。 図１および２においてプラグコネクタ１は、結合側の端部２ａおよび差し込み 方向Ａに見て後側の端部２ｂを備えたプラグピン２を備える。この端部２ｂは射 出成形で作られたピンソケット４に収納され、このピンソケットは、その保護外 被７を端部において剥がした（図１において簡略に示される）光ファイバー８を 受け入れるための挿入開口６を備え、端部２ｂに向かって延びる貫通孔５を備え ている。光ファイバー８の端部１０はプラグピン２の図示されていない中央孔に 挿入され、挿入開口６に接着剤１１を予め投与することによって固定される。ピ ンソケット４の後側の端部４ｂには軸方向にプラグピン２の長手軸（差し込み軸 ）１２に対して同心のコイルばね１５が嵌められ、その一端１５ａはピンソケッ ト４の肩４ｃに当たっている。プラグピン２、ピンソケット４およびコイルばね １５により構成される構造部分は、以下ではプラグユニット１６とも呼ばれる。 プラグコネクタ１は、、さらに差し込み方向Ａに見て前側のケーシング部２０ を備え、このケーシング部２０は光ファイバー８もしくはプラグユニット１６を 受け入れるための軸方向貫通開口部２１を備えている。この貫通開口部２１には ストッパ２２が突出しており、これによりピンソケット４もしくはプラグピン２ の差し込み方向Ａの運動を制限している。後側のケーシング部３０はその後側の 範囲３０ａにおいて円錐形にかつ波形に形成され、引張り保護部材を後側の範囲 ３０ａに嵌めて被せ、必要に応じて接着し、図示されていない折損保護スリーブ により囲むことにより引張り保護部材を固定する働きをしている。 前側のケーシング部２０は、内面側に保持手段３２、３４を備え、これらは一 体化された構成要素としてケーシング部２０の材料から形成され、一体に成形さ れている。これらの保持手段は、コイルばね１５をケーシング部２０、３０の結 合前において前側のケーシング部２０から後側に（差し込み方向Ａの反対側に） ずれ出ることのないように保持している。保持手段は、開口部２１内を後側方向 に差し込み軸１２に平行に延びるばね性の係止アーム３２ａ、３４ａとして形成 され、その係止要素３２ｂ、３４ｂでコイルばね１５に係合している（図２）。 係止要素は、その内面側に溝３２ｃ、３４ｃを備え、これらはコイルばね１５の 巻線部に向いており、その輪郭に合わせられている。係止アーム３２、３４は、 ケーシング部２０内の長手スリット３６、３７内において半径方向に外側に撓み 、これにより特に良いばね特性を持っている。 この発明によるプラグコネクタの構成により、プラグピン、ピンソケットおよ びコイルばねは、前側のケーンング部と共に、プラグコネクタのその他のコンポ ーネントと完全に無関係にユニット化することができる。コイルばね１５をピン ソケット４の後側の端部４ｂに嵌め、このプラグユニット１６を前側のケーシン グ部２０に挿入した後、ばね性の係止アーム３２、３４はその溝３２ｃ、３４ｃ によりコイルばねの巻線部に係合し、これによりコイルばね１５およびプラグユ ニット１６全体をその後の組立のために望ましい位置に保持する。この構造ユニ ットに全く無関係に、後側のケーシング部および対応してセットされた光ファイ バーケーブルが用意され、最終の製作工程において前側のケーシング部と結合さ れる。その場合特に有利なことに、挿入開口６備えたピンソケット４の後側の範 囲４ｂはユニット化した後にも接近可能であるので、接着剤１１は簡単に投与さ れることができる。続いて光ファイバーを挿入する際に、光ファイバーの端部１ ０は接着剤１１によって濡れる。完全にプラグピン２に光ファイバーの端部１０ を挿入した後、後側のケーシング部３０も嵌められ、係止片４０、４１によりケ ーシング部２０と係止される。引張り保護部材は、突出部３０ａと図示されてい ない折損保護スリーブの間に固定される。組立後プラグコネクタ１は、必要に応 じてその全体が外部ケーシング４２（図２）内に挿入され、この中に係止される 。このケーシング４２はそれ自体公知のようにいわゆる「プッシュ・プル・コネ クタ」を形成するために用いられ得る。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．光ファイバー（８）の端部を囲むプラグピン（２）と、このプラグピン（２ ）あるいはピンソケット（４）の後側の端部（２ｂ；４ｂ）に差し込み軸（１２ ）に対して同心的に嵌められているコイルばね（１５）と、その中でプラグピン （２）がコイルばね（１５）の力に抗して軸方向に運動可能である軸方向の貫通 開口部（２１）を備えた、差し込み方向（Ａ）に見て前側のケーシング部（２０ ）と、この前側ケーシング部（２０）と結合される後側のケーシング部（３０） とを備えたプラグコネクタにおいて、 前側ケーシング部（２０）がその開口の内面側に配置された保持手段（３２、３ ４）を備え、これらの保持手段はコイルばね（１５）を、前側ケーシング部（２ ０）が結合されていないときに保持し、これによりこのコイルばね（１５）およ びプラグピン（２）が前側のケーシング部（２０）から後側にずれ出るのことが ないように確保されていることを特徴とする光ファイバーケーブル用プラグピン コネクタ。 ２．保持手段（３２、３４）が後側方向に差し込み軸（１２）に対して平行に延 びる少なくとも２つのばね性の係止アーム（３２ａ、３４ａ）であり、その係止 要素（３２ｂ、３４ｂ）がコイルばね（１５）に係合していることを特徴とする 請求項１に記載のプラグコネクタ。 ３．係止要素（３２ｂ、３４ｂ）がコイルばね（１５）の巻線部に向かいかつそ の輪郭に適合した内面側の溝（３２ｃ、３４ｃ）を備えていることを特徴とする 請求項２に記載のプラグコネクタ。