JPH11510025A - マルチバイブレータ回路 - Google Patents

マルチバイブレータ回路

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JPH11510025A
JPH11510025A JP9540560A JP54056097A JPH11510025A JP H11510025 A JPH11510025 A JP H11510025A JP 9540560 A JP9540560 A JP 9540560A JP 54056097 A JP54056097 A JP 54056097A JP H11510025 A JPH11510025 A JP H11510025A
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coil
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JP9540560A
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トチャモフ,ニコライ
ヤルスケ,ペトリ
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ミクロナス・オサケ・ユキテュア
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    • H03K3/02Generators characterised by the type of circuit or by the means used for producing pulses
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、エミッタ結合型マルチバイブレータ回路に関する。この回路は2つのトランジスタ(Q1,Q2)を備え、各トランジスタのベースを他のトランジスタのコレクタに接続することによって、両トランジスタ間に正帰還を提供している。本発明のマルチバイブレータにおいては、従来の抵抗器及び電流源を使用する代わりに、コイル(L1,L2,L3,L4)を介してトランジスタ(Q1,Q2)を動作電圧に接続している。このため、コイル上にDC電圧損失が発生せず、必要な動作電圧が低下される。さらに、この改良によって、アバランシェプロセスの間の増幅度(増幅)を増大させ、結果的に、全体の回路の速度が増加する。また、信号の波形は高周波数における正弦形状に近い。コイル(L1,L2,L3,L4)間に電磁結合を付加すれば、さらに回路の速度を上げることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 マルチバイブレータ回路 発明の分野 本発明は一般に発振器回路に関し、特に、マルチバイブレータを基礎とする発 振器回路に関する。 発明の背景 異なった種類の発振器回路、すなわち発振器は、電子技術及び電気通信技術の 数多くの適用分野において使用されている。電気通信技術の一般的な適用分野に は、位相同期ループ(PLL)、周波数発振器、変調器等がある。 発振器回路、すなわち発振器は、多くの異なった回路構造によって実行が可能 である。その1つが、無安定(フリーランニング又は自走)マルチバイブレータ である。図1は、従来のエミッタ結合型マルチバイブレータ回路を示している。 この回路は2つのトランジスタQ1及びQ2を備え、各トランジスタのベースを 他のトランジスタのコレクタに接続することにより、2つのトランジスタQ1及 びQ2の間に正帰還が提供されている。いくつかの公知の解法においては、Rc 1及びRc2は、コイルにとって代えられる。Q1及びQ2のコレクタはそれぞ れ抵抗器Rc1とRc2を介して動作電圧源1の1つの電位に接続され、それら のエミッタはそれぞれ電流源3及び4を介して動作電圧源の下位の電位に接続さ れている。さらに、Q1及びQ2のエミッタ間には、キャパシタンスCが接続さ れている。抵抗器Rc1、Rc2及びキャパシタンスCで構成される正帰還及び 直列共振回路により、発振がいったんトリガーされると同時にマルチバイブレー タの出力が2状態間で連続的に発振する。当該発振周波数は、RC直列共振回路 の素子値によって決定される。当該発振周波数は、この素子値のいくらか、特に キャパシタンスCを変更することにより制御することができる。 次いで、マルチバイブレータの動作について詳細に検討していく。まず、Q1 がオフ(非導電状態)であると仮定する。Q1がオフのときは、Q1のコレクタ とQ2のベースとは一般に動作電圧の電位にある。このとき、Q2はオン(導電 状態)であり、そのエミッタ電流はI1+I2である。言い換えれば、Q2が導 電状態であるとき、電流I1はQ2のエミッタからキャパシタンスCを介してQ 1のエミッタへと流れる。次いで、電流I1はキャパシタンスCの電荷を充電/ 放電し、これによって、Q1のエミッタ電位は、Q1のベース・エミッタ間電圧 が約0.6Vを越えたときにQ1が導電性となるまで所定の速度で降下する。Q 1が導電性になると、そのコレクタ電圧は降下し始める。正帰還のために、Q2 のベース電圧も降下し、Q2が閉じる。Q2がオフでQ1がオンのときは、電流 12はQ1のエミッタからキャパシタンスCを介してQ2のエミッタへと流れ、 エミッタ電圧は、Q2が開状態となりQ1が再度閉鎖されるまで降下を開始する 。そのようなマルチバイブレータ回路の速度(共振周波数の最大値)は、主とし てトランジスタQ1及びQ2の特性に依存する。マルチバイブレータ回路の速度 を上げる周知の方法の1つに、バッファトランジスタを介して一方のトランジス タのコレクタから他のトランジスタのベースへ正帰還を提供するものがある。こ れによって、より大きなベース電流が可能となり、トランジスタのベース電流の 寄生キャパシタンスが再度、より高速で放電され、さらに、トランジスタの状態 間の切り換えが促進される。今日ではさらにこれを上回る速度上昇が要求されて いる。 上述のタイプのマルチバイブレータの場合、最小動作電圧は約1.5Vであり 、それから少なくとも0.4V乃至0.5Vが電流源3及び4に使用される。特 に電池を電源とする電子機器の場合には、これよりもさらに低い動作電圧が望ま れる。しかしながら、緩衝型マルチバイブレータ回路においては、その動作電圧 はこれよりも高い。 発明の概要 本発明の目的は、マルチバイブレータ回路の速度を上げることにある。 本発明のもう1つの目的は、マルチバイブレータの動作電圧を低下させること にある。 本発明のさらなる目的は、以前よりもより簡単なマルチバイブレータの周波数 制御を提供することにある。 本発明は、 動作電圧源と、 第1と第2の主電極と、制御電極とを備えた第1の非線形増幅器素子と、 第1と第2の主電極と、制御電極とを備えた第2の非線形増幅器素子とを備え 、上記第2の非線形増幅器素子の第1の主電極は上記第1の増幅器素子の制御電 極を制御するように接続され、上記第1の増幅器素子の第1の主電極は上記第2 の増幅器素子の制御電極を制御するように接続され、 上記第1の増幅器素子の第2の主電極と上記第2の増幅器素子の第2の主電極 との間に接続された容量性素子と、 第1の誘導性素子とを備え、上記第1の増幅器素子の第1の主電極は上記第1 の誘導性素子を介して上記動作電圧源の第1の電位に接続され、 第2の誘導性素子を備え、上記第2の増幅器素子の第1の主電極は上記第2の 誘導性素子を介して上記動作電圧源の第1の電位に接続されたマルチバイブレー タ回路において、 第3の誘導性素子を備え、上記第1の増幅器素子の第2の主電極は上記動作電 圧源の第2の電位に接続され、 第4の誘導性素子を備え、上記第2の増幅器素子の第2の主電極は上記第4の 誘導性素子を介して上記動作電圧源の第2の電位に接続されたマルチバイブレー タ回路である。 本発明においては、増幅器素子におけるいわゆるアバランシェプロセスの速度 を上げることによってマルチバイブレータ回路の動作速度(動作レート)を増大 させている。アバランシェ(電子なだれ)は、1つの状態から他の状態へとなだ れ込むように自己増幅式に遷移する回路の特性を示しており、それらは、きわめ て高い周波数において優勢なプロセスである。増幅器素子は、例えば、バイポー ラトランジスタ、MOSトランジスタ、CMOSトランジスタ、SOIトランジ スタ、HEMTトランジスタ及びHBTトランジスタ又は真空管などの任意のタ イプの非線形増幅器素子であればよい。 従来のマルチバイブレータ回路においては、増幅器素子の第1の主電極(例え ば、コレクタ)と動作電圧との間に抵抗器が使用される。本発明に係るマルチバ イブレータでは、増幅器素子の第1の主電極はそれぞれ第1と第2の誘導性素子 を介して動作電圧に接続されている。この改良は、誘導性素子にDC(直流)電 圧損失を生じさせないことから、必要な動作電圧を低下させる。さらにこの改良 により、アバランシェプロセス中の増幅度(増幅)を増大させ、結果的に全体の 回路の速度が増大する。さらに信号波形は高周波数において正弦波により近いも のとなる。 増幅器素子の第2の主電極(例えば、エミッタ)と第2の動作電圧との間に電 流源を使用する従来型のマルチバイブレータ回路においては、主電極の電流を一 定に保持することが主たる目的となっている。本発明のマルチバイブレータの場 合、増幅器素子の第2の主電極はまた、それぞれ第3と第4の誘導性素子を介し て動作電圧に接続されている。この改良によって、誘導性素子にはDC電圧損失 がなくなり、電流源と同様に必要な動作電圧がさらに低下する。この改良はまた 、アバランシェプロセス中の回路の動作を強化し、結果的に回路全体の速度を上 昇させる。 本発明では、少なくとも2つの誘導性素子の間に電磁結合(又は電磁カップリ ング)(誘導結合が優勢)を提供し、ここを流れる電流に電磁的相互作用を保有 させ、マルチバイブレータの増幅器素子間の正帰還を強化している。この付加的 な電磁“帰還”は、次いで、アバランシェプロセスを大幅に強化し、全体の回路 の速度が増す。製造技術に関していえば、2つの誘導性素子とその電磁結合を実 現する上での効果的な方法は、タップ付きのコイルを装備することにある。 本発明の実施例では、この電磁結合が第1と第2の誘導性素子の間に存在して いる。さらに、又は代替として、対応する電磁結合が第3と第4の誘導性素子の 間に存在してもよい。同一のマルチバイブレータ回路で両方の電磁結合を実現す る場合は、正帰還及び結果的に全回路の速度がさらに増大する。 本発明の他の態様では、すべての誘導性素子の間に電磁結合を提供している。 言い換えれば、第1と第2の誘導性素子の電流が、互いに相互作用するだけでな く第3と第4の誘導性素子とも相互に作用する。これにより、正帰還がさらに強 化され、全体の回路の速度が増す結果となる。製造技術に関していえば、すべて の誘導性素子の間の結合を実現する効果的な方法は、2つの巻線を有するタップ 付きの変圧器を提供することにある。 本発明に係るマルチバイブレータ回路の好適な特徴は、マルチバイブレータ回 路のコンデンサの無効インピーダンスとこれに接続された誘導性素子とがアバラ ンシェプロセス中にそこを流れる電流を決定することである。当該共振周波数は 、この電流に依存する。この電流は制御は簡単であり、本発明によるマルチバイ ブレータ回路の周波数制御は現存回路に比べるとより簡単な方法で実施すること ができる。 図面の簡単な説明 以下、添付の図面を参照しながら本発明について説明する。 図1は、従来技術によるエミッタ結合型マルチバイブレータ回路を示す回路図 である。 図2、図3及び図4は、本発明に係る異なったマルチバイブレータ回路を示す 回路図である。 図5は、周波数制御を装備した本発明によるマルチバイブレータ回路を示す回 路図である。 発明の好ましい実施の形態 本発明は、動作電圧の低下、及びいわゆるエミッタ結合型マルチバイブレータ 回路の速度の増加に適用することができる。図1に図示された従来技術によるマ ルチバイブレータ回路、及び図2−図5に図示された本発明に係るマルチバイブ レータ回路は、増幅器手段としてバイポーラトランジスタを使用しているが、本 発明に係る回路の解は、原理的には、例えば、MOSトランジスタ、CMOSト ランジスタ、SOIトランジスタ、HEMTトランジスタ、及びHBTトランジ スタ、マイクロ波管、真空管などの、任意のタイプの非線形増幅器素子を使用し てもよい。電極の名称は、これらの素子によって相違するかもしれない。バイポ ーラトランジスタの主電極はコレクタとエミッタであり、制御電極はベースを構 成している。FETにおいては、対応する電極はドレイン、ソース及びゲートで ある。真空管の場合、通常、これらの電極は陽極、陰極及びゲートと呼ばれる。 従って、エミッタ結合型マルチバイブレータという用語は、例えば、カソード結 合型マルチバイブレータ又はソース結合型マルチバイブレータという用語をカバ ーする、より広い概念としての関連において理解することができる。 図2は、本発明の第1の実施形態に係るエミッタ結合型マルチバイブレータ回 路を示している。上記回路は、2つのNPNトランジスタQ1及びQ2を備える 。トランジスタQ1のコレクタ電極は、コイルL1を介して動作電圧源1の正の 動作電圧Vccに接続され、エミッタはコイルL3を介して電源1の、例えば0 Vであるより低い動作電圧の電位に接続される。トランジスタQ2のコレクタは コイルL2を介して動作電圧Vccに接続され、エミッタはコイルL4を介して 動作電圧0Vに接続される。トランジスタQ1とQ2の間にはコンデンサCが接 続される。Q1のベースをQ2のコレクタに交差接続しかつQ2のベースをQ1 のコレクタに交差接続することにより、トランジスタQ1とQ2間には正帰還が 提供されている。コイルL1−L4及びコンデンサCによって構成される正帰還 及び直列共振回路L1−C−L4及びL2−C−L3は、発振がトリガーされた ときに、マルチバイブレータの出力(例えば、Q2のエミッタ)は2つの状態間 で発振することを提供する。当該回路の動作は、典型的には、少なくとも約1G Hzのかなり高い共振周波数を必要としている。当該回路の共振周波数は、素子 L1,L2,L3,L4,Cの値によって設定される。共振周波数の制御は、1 )本質的に公知の方法でこれらの素子の値を制御すること、もしくは2)後述す るように、コンデンサC及びコイルL3,L4を流れる電流を制御することによ って実行可能である。共振周波数範囲1−10GHzの中で、コイルL1乃至L 4の値は典型的には1−10nHのオーダーであり、コンデンサCの値は1−5 pFのオーダーである。本発明によるマルチバイブレータ回路では、図1に図示 された従来のマルチバイブレータ回路の抵抗器Rc1及びRc2の代わりにコイ ルL1及びL2を使用している。コイルL1及びL2は、その間にDC電圧損失 が生じないために動作電圧Vccを低下させる。従来のマルチバイブレータ回路 の電流源3及び4(図1)に代オつるコイルL3及びL4も、同様の効果を与え ている。従って、トランジスタQ1及びQ2のコレクタ及びエミッタに生じる電 位は、 実際のところVccと0Vである。このため、動作電圧は約0.8−1Vの領域 まで低下可能である。これに対して、図1の回路では、Vccは約1.5V又は これ以上である。 さらに、トランジスタQ1及びQ2をオンに切り換えたとき、コイルL1,L 2,L3,L4はアバランシェプロセス中の増幅度(増幅)を増大させて強化す る。まず、マルチバイブレータの動作について詳細に検討する。まず始めに、Q 1をオフ(非導電状態)と仮定する。Q1がオフであるとき、Q1のコレクタ及 びQ2のベースは一般に共振周波数における動作電圧電位Vccにある。次いで 、Q2はオン(導電状態)となり、そのエミッタ電流I1はQ2のエミッタから コンデンサCを介してQ1のエミッタに流れる。そして、電流I1はコンデンサ Cの電荷を充電/放電し、これによって、Q1のエミッタ電位はベースのエミッ タ電圧が約0.6Vを越えたときにQ1が導電性となるまで、共振周波数の所定 の速度で降下する。Q1が導電性になると、そのコレクタ電圧は降下し始める。 Q1のコレクタはQ2のベースに接続されている(正帰還)ため、Q2のベース 電圧も降下し、Q2は閉鎖し始める。Q2がオフでかつQ1がオンのとき、電流 I2はQ1のエミッタからコンデンサCを通ってQ2のエミッタへ流れ、ここで 、エミッタ電圧はQ2を開放状態にしかつQ1を再度閉鎖するまで降下を開始す る。上述のように、当該共振周波数は、発振信号がDC信号のようにコイルL1 乃至L4を通って電圧源と短絡しないように、十分に高く、約1GHzよりも高 く設定される必要がある。マルチバイブレータ回路が達成すべき共振周波数の最 大値は、主としてトランジスタQ1及びQ2の特性、すなわち1つの状態から他 の状態への遷移連結することが可能な速度に依存する。コイルL1乃至L4によ る速度増加は、主としてその周波数に依存するインピーダンスに基づいている。 コイル対L1及びL2、L3及びL4を流れる電流は機能の面でそれぞれ互い に強力に依存しあっているため、その間を流れる電流がマルチバイブレータの増 幅器素子間の正帰還を強化する電磁的相互作用を有するような方法でコイル間に 電磁結合を提供すれば、回路の速度をさらに増加させることができる。 図3に図示された本発明に係るマルチバイブレータ回路においては、コイルL 1とL2の間、及びL3とL4の間に電磁結合が提供されている。図3では、コ イルL1とL2は、タップの付いた1本のコイルで実現されている。タップは動 作電圧Vccに接続され、コイルの一方の端子31はトランジスタQ1のコレク タに接続され、コイルの他方の端子32はトランジスタQ2のコレクタに接続さ れている。従って、コイルL1はタップ30と端子31の間に形成され、コイル L2はタップ30と端子32の間に形成されている。コイルL3及びL4も同様 に、タップ付きのコイルによって実現されている。コイルのタップ33は動作電 圧の電位0Vに接続され、端子34はトランジスタQ1のエミッタに接続され、 端子35はトランジスタQ2のエミッタに接続されている。 次に、図3の回路の動作について精査する。まず、Q1をオフでありかつQ2 を導電性であると仮定する。この場合は、コイルL2を流れるトランジスタQ2 のコレクタ電流Ic2、及びコイルL1を流れるQ2のベース電流IB2は最大とな る。これに対応して、Q1はLC1=0のコレクタ電流とIB1=0のベース電流を 有する。Q1が開き始めかつQ2が閉じ始めると、図1を参照して説明したよう に、コイルL1を介して流れるQ1のコレクタ電流Ic1、及びコイルL2を介し て流れるQ1のベース電流IB1が増加を開始し、コイルL1及びコイルL2間の 電磁結合は、コイルL1で増加する電流がコイルL2において余分な電流を誘起 し、これによって、Q1のベース電流IB1の増大を加速する。一方、増大したベ ース電流IB1は、Q1のベース電極の寄生キャパシタンスをより高速に放電し、 それによって、Q1の開口(オフ)を加速する。このことは、再度電流Ic1をさ らに増加させ、次いで、コイルL1,L2などを介して流れる電流IB1を増大さ せる。このことは、Q1が完全に開放されQ2が閉鎖されるまで、すなわちIc1 及びIB1が最大値となりIc2:IB2=0となるまで継続される。次いで、Q2が 再度開き始めてQ1が閉じ始め、電流Ic2及びIB2はコイルL1及びL2を介し て互いに増幅する。正の“電磁帰還”はこうして提供され、この帰還がマルチバ イブレータ回路の従来の正帰還を増幅する。 これに対応して、コイルL3及びL4を介して流れる電流の変化は互いに増幅 し合い、トランジスタQ1及びQ2間の正帰還、及び全体の回路の速度を増加さ せる。 本発明に係るマルチバイブレータの動作は、すべてのコイルL1,L2,L3 ,L4間に電磁結合を提供することにより、さらに加速することができる。図4 はこうした解法の1つを示したものであり、コイルL1,L2,L3,L4は、 タップを装備した2つの巻線M1及びM2を有する変圧器T1によって実施され ている。巻線M1のタップ40は電圧源1の動作電圧Vccに接続され、端子4 1はトランジスタQ1のコレクタに接続され、端子42はトランジスタQ2のコ レクタに接続されている。コイルL1は、タップ40と端子41の間に形成され 、コイルL2はタップ40と端子42の間に形成される。巻線M2のタップ43 は、電圧源1の電位0Vに接続され、端子44はトランジスタQ1のエミッタに 接続され、端子45はトランジスタQ2のエミッタに接続されている。コイルL 3はタップ43と端子44の間に形成されている。コイルL4はタップ43と端 子45の間に形成される。 図3を参照して上述したように、コイルL1とL2の間及びコイルL3とL4 の間には電磁結合が存在している。また、トランジスタT1の巻線M1及びM2 も電磁結合を有している。このことは、コイルL1及びL2を流れる電流がコイ ルL3及びL4を流れる電流に誘導的に影響を与え、その逆でもあることを意味 している。言い換えれば、コレクタ回路とエミッタ回路間にもアバランシェプロ セスを加速する正帰還が存在する。このようにして、最も強力な多重経路(マル チパス)による正帰還及び最も高速なアバランシェプロセスを提供することが可 能である。例えば、コイルL4を流れトランジスタQ1が開くときに増大する電 流は、コイルL2を流れるトランジスタQ1のベース電流を増幅するように設け ることができる。ベース電流が高ければQ1の開放が加速され、これによってコ イルL4を流れる電流の増加がさらに加速され、この電流がコイルL2等を通る Q1のベース電流を増加させる。コイルL1,L2,L3,L4を通って流れる その他の電流も、正帰還を増幅するような方法で、誘導的に相互作用させて同様 に設けることができる。 図5は、図4のマルチバイブレータ回路を使用して実施した電圧制御発振器( V CO)を示している。本発明に係るマルチバイブレータ回路においては、コンデ ンサCとそれに接続されるコイルL1,L2,L3,L4の無効インピーダンス が、アバランシェプロセスの間にそれらを通過する電流を決定する。この電流の 制御が共振周波数の制御に導く点は重要である。これが、コンデンサC又はコイ ルL1乃至L4の幾つかの値を制御する従来の解法と比較して、非常に簡単な共 振周波数の制御を可能にしている。 図5に図示された発振器結合(発振器カップリング)の場合、コイルL3とL 4の間の結合点、すなわちタップ43は、N−MOS型の直列トランジスタM1 によって電圧源1の動作電圧の電位0Vに接続されている。トランジスタM1を 流れる電流は、トランジスタM1のゲートにおいて制御電圧Vcontrolによって 制御される。次いで、トランジスタM1を通る電流は、アバランシェプロセスの 間にコンデンサCを流れる電流を制御し、これによって共振周波数を制御する。 共振回路のどの素子、コンデンサC又はコイルL1乃至L4、が支配的な役割を 有するかによって、トランジスタM1を通る制御電流の増加は発振器が提供する 周波数を増加又は減少させ、もしくは、全く影響を与えない。上記制御電流が減 少すれば、反対の現象が生じる。 図5の例においては、トランジスタM1はN−MOS型であるが、P−MOS 型、NPN型、PNP型等のトランジスタ、もしくは原理的には、電流を制御す る任意のタイプの素子を代替として使用可能である。 またとって代わって、トランジスタM1又は他の電流制御手段は、電圧源1の 動作電圧端子VccとコイルL1及びL2との間における電源ラインにおいて配 置することもできる。 本発明に係るマルチバイブレータを用いて、電流制御発振器(ICO)も容易 に実施することができる。図5のVCOは、トランジスタM1の代わりに、例え ば、電流ミラー、増幅ステージなどのいくつかの適切な方法によって、制御電流 を提供すれば、容易にICOにすることができる。 本発明に係るマルチバイブレータ及びこれを基礎とするICO及びVCO発振 器は大幅に高速化され、より高い増幅度に対してより低い電圧供給を必要とし、 従来のマルチバイブレータ及び発振器よりも簡単な周波数制御回路を備えている 。例えば、0.8μmのBiCMOS技術で実施され、低いQ値のコイルを使用 する集積回路においては、本発明に係るマルチバイブレータは、周波数10GH zで、1.2Vの動作電圧からの1mW未満の電力消費量でさえも、0.8Vの 振幅を提供する。 図面及び関連する説明は、単に本発明を例示するためのものである。本発明の 詳細は、添付の請求の範囲の精神及び範囲内で変化する可能性がある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.動作電圧源(1)と、 第1と第2の主電極と、制御電極とを備えた第1の非線形増幅器素子(Q1) と、 第1と第2の主電極と、制御電極とを備えた第2の非線形増幅器素子(Q2) とを備え、上記第2の非線形増幅器素子(Q2)の第1の主電極は上記第1の増 幅器素子(Q1)の制御電極を制御するように接続され、上記第1の増幅器素子 (Q1)の第1の主電極は上記第2の増幅器素子(Q2)の制御電極を制御する ように接続され、 上記第1の増幅器素子(Q1)の第2の主電極と上記第2の増幅器素子(Q2 )の第2の主電極との間に接続された容量性素子(C)と、 第1の誘導性素子(L1)とを備え、上記第1の増幅器素子(Q1)の第1の 主電極は上記第1の誘導性素子(L1)を介して上記動作電圧源(1)の第1の 電位に接続され、 第2の誘導性素子(L2)を備え、上記第2の増幅器素子(Q2)の第1の主 電極は上記第2の誘導性素子(L2)を介して上記動作電圧源(1)の第1の電 位に接続されたマルチバイブレータ回路において、 第3の誘導性素子(L3)を備え、上記第1の増幅器素子(Q1)の第2の主 電極は上記動作電圧源(1)の第2の電位に接続され、 第4の誘導性素子(L4)を備え、上記第2の増幅器素子(Q2)の第2の主 電極は上記第4の誘導性素子(L4)を介して上記動作電圧源(1)の第2の電 位に接続されたことを特徴とするマルチバイブレータ回路。 2.上記第1と第2と第3と第4の誘導性素子のうちの少なくとも2つは、相互 電磁結合を有することを特徴とする請求項1記載のマルチバイブレータ回路。 3.上記第1と第2の誘導性素子(L1,L2)の間に電磁結合が存在すること を特徴とする請求項1又は2記載のマルチバイブレータ回路。 4.上記第3と第4の誘導性素子(L3,L4)の間に電磁結合が存在すること を特徴とする請求項1、2又は3記載のマルチバイブレータ回路。 5.上記第1と第2と第3と第4の誘導性素子(L1,L2,L3,L4)の間 に電磁結合が存在することを特徴とする請求項1乃至4のうちのいずれか1つに 記載のマルチバイブレータ。 6.第1のコイルを備え、 上記第1のコイルは、 上記第1の増幅器素子(Q1)の第2の主電極に接続された第1の切換端子( 34)と、 上記第2の増幅器素子(Q2)の第2の主電極に接続された第2の切換端子( 35)と、 上記動作電圧源(1)の第2の電位に動作可能に接続されたタップ(33)と を備え、 上記第1の切換端子(34)と上記タップ(33)の間の上記第1のコイルの 一部は上記第3の誘導性素子(L3)を構成し、 上記第2の切換端子(35)と上記タップ(33)の間の上記第1のコイルの 一部は上記第4の誘導性素子(L4)を構成したことを特徴とする請求項1乃至 5のうちのいずれか1つに記載のマルチバイブレータ。 7.第2のコイルを備え、 上記第2のコイルは、 上記第1の増幅器素子(Q1)の第1の主電極に接続された第1の切換端子( 31)と、 上記第2の増幅器素子(Q2)の第1の主電極に接続された第2の切換端子( 32)と、 上記動作電圧源(1)の第1の電位に動作可能に接続されたタップ(30)と を備え、 上記第1の切換端子(31)と上記タップ(30)の間の上記第2のコイルの 一部は上記第1の誘導性素子(L1)を構成し、 上記第2の切換端子(32)と上記タップ(30)の間の上記第2のコイルの 一部は上記第2の誘導性素子(L2)を構成したことを特徴とする請求項1乃至 6のうちのいずれか1つに記載のマルチバイブレータ。 8.上記第1と第2と第3と第4の誘導性素子(L1,L2,L3,L4)は、 変圧器(T1)の巻線であることを特徴とする請求項4記載のマルチバイブレー タ。 9.上記変圧器(T1)は、 上記第1の増幅器素子(Q1)の第2の主電極に接続された第1の切換端子( 44)と、上記第2の増幅器素子(Q2)の第2の主電極に接続された第2の切 換端子(45)と、上記動作電圧源(1)の第2の電位に動作可能に接続された タップ(43)とを有する第1の巻線(M2)を備え、 上記第1の切換端子(44)と上記タップ(43)の間の上記第1の巻線の一 部は上記第3の誘導性素子(L3)を構成し、上記第2の切換端子(45)と上 記タップ(43)の間の第1の巻線の一部は上記第4の誘導性素子(L4)を構 成し、 上記第1の増幅器素子(Q1)の第1の主電極に接続された第1の切換端子( 41)と、上記第2の増幅器素子(Q2)の第1の主電極に接続された第2の切 換端子(42)と、上記動作電圧源(1)の第1の電位に動作可能に接続された タップ(40)とを有する第2の巻線(M1)を備え、 上記第1の切換端子(41)と上記タップ(40)の間の第2の巻線の一部は 上記第1の誘導性素子(L1)を構成し、上記第2の切換端子(42)と上記タ ップ(40)の間の第2の巻線の一部は上記第2の誘導性素子(L2)を構成し たことを特徴とする請求項8記載のマルチバイブレータ。 10.上記マルチバイブレータの発振周波数の制御回路は、上記第3と第4の誘 導性素子(L3,L4)を流れる電流を制御しかつ外部周波数制御信号によって 制御される手段(M1)を備えたことを特徴とする先行する請求項のうちいずれ か1つに記載のマルチバイブレータ。
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