JPH11509291A - 流体機械特に蒸気タービンの排気接続部に対する構造部材 - Google Patents

流体機械特に蒸気タービンの排気接続部に対する構造部材

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、流体機械(1)特に蒸気タービン(1)の排気接続部(2)およびこの排気接続部(2)の中に配置された流体機械(1)の軸受(3)に対する構造部材(6、7、29)に関する。この構造部材(6、7)は一体部品として鋳造され、接続部分(8、9)および/又は軸受(3)を受けるための軸受部分(10、11)並びに少なくとも一つの支持アーム(12、21)を備えた支持アーム装置(12、21)を有している。更に、接続部分(8、9)、支持アーム(12、21)および軸受部分(10、11)を貫通して延び構造部材(6、7)の中に鋳込まれている配管(13、16、17、22、23、24)が存在している。本発明は、排気接続部(2)および流体機械(1)の軸受(3)用の軸受台を形成する少なくとも二つのこの種の構造部材(6、7、29)を備えたユニットにも関連する。

Description

【発明の詳細な説明】 流体機械特に蒸気タービンの排気接続部に対する構造部材 本発明は、流体機械特に蒸気タービンの排気接続部およびこの排気接続部中に 配置された流体機械の軸受に対する構造部材に関する。 本発明は特に、流れ媒体として使用する蒸気を凝縮するまで膨張させる蒸気タ ービンを復水器に結合するための排気接続部に関する。特に蒸気タービンから流 出する蒸気をほぼ直線的に復水器に導く排気接続部に関している。そのように形 成された蒸気タービン、排気接続部および復水器の配置構造は特に、複合発電所 に採用されているような機械出力が約300MWまでの蒸気タービンに対して実 施されている。この複合発電所とはガスタービンおよび蒸気タービンによって機 械出力が発生される原動所を意味し、そのガスタービンの排気ガスは蒸気タービ ン用の蒸気を用意するために利用される。今日において市場で特に関心がある実 施形態において、ガスタービンの排気ガスが蒸気を用意するための唯一の熱源で ある。 冒頭に述べた形式の排気接続部は従来において実際には特に溶接構造物で作ら れ、即ち相応して成形された鋼板を溶接して構成されている。排気接続部の内部 において事情によって必要とされる蒸気タービンの軸受に対する軸受台は、溶接 構造の支柱を介して本来の排気接続部に結合されている。軸受の運転にとって必 要な供給配管および排出配管特に潤滑油、圧油、シール蒸気および空気の導入配 管並びに油、油気および湯気の排出配管が、場合によって必要とされる軸受の監 視および場合によっては制御のための電気的及び電子的構成要素のために必要な ケーブルを含めて、別個の配管通路の中を排気接続部の外部から排気接続部を通 って軸受に導かれねばならない。このため軸受から凝縮する蒸気中に油や空気が 溢流することを避けるために、凝縮する蒸気がその中を通って流れねばならない 排気接続部の内部空間と軸受との間を完全に密封する必要があるので、経費がか かる構造物が必要である。即ち油あるいは空気は蒸気タービン内で進行する熱力 学的過程をかなり悪化させる。従来においてこの考えから生ずる経費がかかる構 造物は、支持アーム、支柱および配管の配置構造が骨組構造の様式に応じてある いはそれぞれ半径方向に向けて排気接続部の中に組み込まれているかに無関係に 欠点を有している。いずれの場合もこの組込み物は蒸気の流れを非常に妨げ、特 に蒸気タービンで発生される出力を決定する蒸気タービンの出口における背圧を 高めてしまう。これは蒸気タービンの出力および効率の悪化を意味する。 溶接構造および/又はねじ込み構造あるいは他の構造方式で個々の部品から組 み立てられた形状の排気接続部は、スイス特許第570549A5号明細書、ス イス特許第685448A5号明細書および米国特許第2414814号明細書 で知られている。 排気接続部に対する従来の構成の他の欠点は、そのような排気接続部を製造す るために必要とされる高い経費に起因している。 それ故本発明の目的は、上述の問題を考慮に入れて、できるだけ安価に製造で き、できるだけ安価な材料しか必要とされず、軸受に供給するために必要とされ る供給配管および排出配管に関して有用な空間を流れ媒体の流れがほとんど害さ れないように良好に利用できるような流体機械の排気接続部およびこの排気接続 部の中に配置された流体機械の軸受に対する構造部材を提供することにある。 この目的を達成するために、流体機械の排気室接続部およびこの排気室の接続 部中に配置された流体機械の軸受に対する構造部材は、一体部品として鋳造され 、接続部分および/又は軸受を受けるための軸受部分並びにこの軸受部分ないし 接続部分を支持し配管を包囲する少なくとも一つの支持アームを備えた支持アー ム装置を有し、その配管は接続部分ないし軸受部分並びに支持アームを貫通して 延びている。 本発明に基づく構造部材は従って唯一の部材として作られ、これは排気接続部 の一部および/又は軸受の軸受台の一部つまり軸受部分およびこの軸受部分(お よび将来的に軸受全部)を接続部分ないし排気接続部全体に対して支持し得る少 なくとも一つの支持アームを含んでいる。この支持アームの中に、これを貫通し て導かれ、従って運転中に軸受に導かれるか軸受から排出されねばならない流体 に対する供給配管あるいは排出配管として適した配管が一体に形成されている。 必要に応じて複数の配管を唯一の支持アームを貫通して導くことができる。 構造部材における支持アーム装置は少なくとも二つの支持アームを有するのが 有利であり、これは構造部材の強度およびこの構造部材と共に形成すべき排気接 続部の強度を向上する。 支持アーム内に配管を形成するために複数の可能性が存在する。その配管は特 に支持アーム内に鋳込まれた単一の管から成る単純な配管でよい。そのような単 純な配管は支持アームを洗流する流れ媒体の温度とほぼ同じ温度を持つ流体を搬 送するために有利であり、従って極めて大きく異なった温度による応力を考慮す る必要がない。 単純な配管では十分でないとき、支持アーム内に鋳込まれた外側管およびこの 外側管の中に敷設されこれに対して絶縁された内側管からなる絶縁配管を設ける こともできる。そのような絶縁配管は特に、構造部材の温度およびこの構造部材 を洗流する流れ媒体の温度とかなり異なった温度の流体を搬送するために特に適 している。 この意味における重要な用途は、蒸気タービンの排気接続部における軸受の前 にある軸封装置にシール蒸気を供給するため絶縁配管を利用することである。そ のシール蒸気は排気接続部における軸封装置への接続部を形成する所属の配管に 導かれる。同じようにしていわゆる湯気排出口も絶縁配管によって支持アームを 通して導かれ、管継手によって軸封装置に接続される。全般的にシール蒸気ある いは湯気の温度は望ましくない凝縮を避けるために高い。この理由からシール蒸 気あるいは湯気を導くために利用する配管を熱的に絶縁することが重要である。 これは特に絶縁配管によって行われる。シール蒸気あるいは湯気は内側管を通し て導かれ、内側管と外側管との間の空間は真空引きされるか他の方式で熱絶縁さ れる。排気接続部が蒸気タービンを復水器に結合しているとき、正常運転中に排 気接続部内に非常に低い圧力がかかり、従って所望の絶縁にとっては内側管と外 側管との間の隙間を排気接続部の内部空間に接続するだけで十分である。絶縁配 管内において内側管と外側管との間の隙間を確保するために多数のスペーサが利 用される。このスペーサは別個の構造部品でよく、例えば内側管が外側管の中に 挿入される前に内側管上にはめ込まれる星形部材でよい。また外側管と内側管と の間隔を維持するリブを内側管の外側におよび/又は外側管の内側に設けること も考えられる。セラミックス製のスペーサを利用することもでき、場合によって は隙間を絶縁材料で充填することもできる。 更に、構造部材が接続部分およびこれに接続され流体機械のハウジングのため のハウジング部分を有していることが有利である。これによって流体機械および その排気接続部の構造および組立は非常に単純化される。 構造部材は場合によっては上述したような接続部分に加えて、流体機械の軸受 に対する軸受部分を有していてもよい。このようにして軸受の形態も本発明の構 想に組み入れられ、これにより追加的な利点が生ずる。 各構成の構造部材に対して材料としては鋳鉄材料が有利であり、その場合特に いわゆる「球状黒鉛鋳鉄」が有利である。球状黒鉛鋳鉄は固形状態において金属 母材内におけるほぼ球状の黒鉛析出物によって特徴づけられる鋳鉄材料である。 従ってこれは小片状の黒鉛析出物を有している通常の鋳鉄と区別される。球状黒 鉛鋳鉄は良好な鋳造性並びに良好な切削性によって特徴づけられる当該分野で公 知の材料である。球状黒鉛鋳鉄から成る構造部材は、別の構成要素に接続しなけ ればならない接触面を、通常の鋳造過程では保証されないような所定の寸法精度 にするために非常に安価に切削加工することができる。 配管は好適には鋼で作られ、このことは特に残りの構造部材に対する材料とし て球状黒鉛鋳鉄が選択されることに関連して価値がある。ここで用語「鋼」はそ の一般的な意味である。即ち鋼は鋳鉄材料に比べて非常に僅かな炭素含有量、こ れに伴う非常に高い延性および非常に高い融点で特徴づけられる鉄材である。一 般に鋼は鋳鉄材料より約200℃ほど高い温度ではじめて溶融する。これは、鋼 管が構造部材の中に鋳込まれ、即ち構造部材を鋳造するために用意された型の中 に組み込まれ、液状鋳鉄材料がその周りに注ぎ込まれたとき、鋼管が溶融しない ことを意味する。管が非常に高い温度に曝されて場合によって形状安定性が害さ れることは、管が砂あるいは別の適当な充填物、特に後で溶かして流し出せる充 填物で詰められることによって予防できる。この関係において、利用される鋳鉄 材料および利用される鋼が所定の合金要素を含んでいるか否かは問題ではなく、 これに関して鋳鉄材料および鋼の使用目的を考慮に入れて当該技術者の判断に応 じて決定できる。 更に接続部分が、排気接続部を製造するために他の構造部材の接続部分に接合 される平らな面を有し、その平らな面が流体機械の回転軸線を含む平面内に位置 していると有利である。即ち特にその構造部材は、対応して平らな面で連続して 置かれるべき二つの構造部材と共に形成されるべき排気接続部のための半殼体で ある。 本発明は、上述の要件を満たしそれぞれ接続部分を有する少なくとも二つの構 造部材を備え、それらの接続部分が排気接続部を形成しているたユニットにも関 連する。 それに応じて本発明に基づいて、各構造部材がそれぞれ一体部材として鋳造さ れ、接続部分並びに支持アーム装置および配管を有し、この配管が接続部分およ び支持アームを貫通して導かれ、その接続部分が流体機械の回転軸線の周りを閉 鎖する排気接続部を形成するような、流体機械の排気接続部に対する少なくとも 二つの構造部材を備えたユニットおよび流体機械の排気接続部内に配置された軸 受を提案する。 個々の構造部材について得られる利点に関する上述のすべての説明および個々 の構造部材の有利な構成に関する上述のすべての言及は、少なくとも二つの構造 部材を備えた本発明に基づくユニットに対しても当てはまる。 本発明に基づくユニットは、垂直に延びる垂直線に関して互いに対称に配置さ れ垂直線に対して傾斜された二つの傾斜支持アームを備えた下側構造部並びにこ の下側構造部の上に垂直に配置され垂直に延びる支持アームを備えた上側構造部 を有していると有利である。更に下側構造部は第3の垂直に延びる支持アームを 有することができる。三つあるいは四つの支持アームを備えたこのような配置構 造は、軸受を流体機械の回転軸線に対して横に及び垂直に良好に支持することを 保証する。 第3の支持アームは軸受の支持に貢献し、それを通して潤滑油を軸受に導入し たりそこから排出する単純な配管でよい鋳込まれた配管に対して特に適している 。流体機械に関係して通常、運転のため多量の油を導入する必要がある滑り軸受 が利用される。その油は支持されている軸に沿って軸受から流出し、一気に滞留 なしに排出されねばならない。さもなければ軸受ハウジングの中に圧力が形成さ れ、 機能を害してしまうという危険が生ずる。そのような油の停滞しない排出は、そ の排出が垂直な配管を通して重力の利用によって行われるときに支援される。 下側構造部が下側接続部分および下側軸受部分を有し、上側構造部が上側接続 部分を有し、上側軸受部分を備えた中央構造部が存在し、下側軸受部分が上側軸 受部分と結合され、中央構造部が支持アームにおける分離個所で上側構造部品と 結合されているのが特に有利である。 本発明のこの構成の枠内において軸受の軸受台が下側構造部および中央構造部 でしか形成されていないので、軸受の軸受台を開く必要なしに、上側構造部はユ ニットから除去される(即ち排気接続部が開かれる)。従って軸受にそれを分解 する必要なしに簡単に接近でき、機能検査および修正が簡単に行える。 本発明に基づく少なくとも二つの構造部材を備えたユニットは、特に既に何度 も述べたように蒸気タービンのための排気接続部を有利に形成する。このような 排気接続部は有用な空間を特に良好に利用できることによって特徴づけられ、こ の排気接続部は排気接続部内における軸受に必要な運転物質を供給するために別 個の組込み物を必要としない。 以下図に示した実施例を参照して本発明を詳細に説明する。 図1は所属の排気接続部を含めた蒸気タービンの縦断面図、 図2は蒸気タービンのハウジングの一部を含めた排気接続部の縦断面図、 図3は図2におけるIII−III線に沿った支持アームの断面図、 図4は図3による排気接続部の横断面図、 図5は図4におけるV−V線に沿った傾斜支持アームの断面図、 図6は三つの構造部材を備えた若干変更された排気接続部の横断面図、 図7および図8はそれぞれ図6による排気接続部の中央構造部材の図である。 図1〜図5ないし図6〜図8はそれぞれ実施例の種々の断面図あるいは部分図 を示しているので、各図には同一符号が存在している。この理由から以下の説明 は常にすべての関連図に共通しており、特にこれらの図を参照して明白に理解で きる特徴を知らしめている。 図1は流体機械1つまり蒸気タービンを示している。この蒸気タービン1はそ の中で膨張した蒸気がそこを通って復水器に導かれる排気接続部2を備えている 。 排気接続部2の中に蒸気タービン1のランナ4に対する軸受3が配置されている 。ランナ4は回転軸線5を中心として回転でき、運転中にその回転軸線5を中心 として回転する。排気接続部2は下側構造部6と上側構造部7を有している。各 構造部6、7はそれぞれ接続部分8、9を有し、これらの各排気接続部分8、9 は他方の構造部6、7の接続部分8、9と共に本来の排気接続部2を形成する。 更に各構造部6、7はそれぞれ軸受部分10、11を有し、両軸受部分10、1 1は本来の軸受3に対する軸受台を形成している。軸受3のそれ自体公知の個々 の部分およびそれに付属された軸封装置は図1から理解できるので、それらにつ いては図を見易くするため詳細には説明しない。各構造部6、7はそれぞれの接 続部8、9をそれぞれの軸受部分10、11に結合する垂直の支持アーム12を 有している。構造部6、7は一体に形成され、つまり球状黒鉛鋳鉄で鋳造されて いる。上側構造部7の垂直支持アーム12はその中に鋳込まれた個々の管13か ら成る単純な配管13を有している。上側軸受部分11は支持アーム12と一体 品として鋳造されている。その中に存在する単純な配管13は軸封装置15と軸 受部分10、11との間の中間室14に空気を導入するために使用する。下側構 造部6の垂直な支持アーム12は二つの単純な配管16、17を有している。各 単純な配管16、17は支持アーム12内に鋳込まれた個々の管16、17から 成っている。各接続部分8、9にハウジング部分18が一体に形成され、これは 蒸気タービン1の一部を包囲し、蒸気タービン1の残りのハウジング部分19に 対する接続部を形成している。 図2は構造部6、7を、蒸気タービンの前部および他の構成要素はなしに示さ れている。この図から接続部分8、9、垂直な支持アーム12および軸受部分1 0、11が明らかに理解できる。この実施例において接続部分8、9およびハウ ジング部分18はそれぞれ一つの単一部品を形成しており、この単一部品には接 続部分8、9からハウジング部分18への激しい移行部は存在せず、その移行部 は据えつけるべき蒸気タービン1のハウジング19によってほぼ規定される。図 2で理解できる縦断面図が垂直平面内における断面図であることを明瞭にするた めに、図2において垂直線の方向を規定している垂直軸線20が記されている。 図3は図2におけるIII−III線で示されているような下側構造部6の垂 直支持アーム12の断面図を示している。この図から支持アーム12に鋳込まれ ている管16、17が異なった横断面積を有し、特に油を供給ないし排出するた めに使用する。 図4は図2における排気接続部の特に垂直軸線20に沿った断面図を示してい る。この図からそれぞれ接続部分8、9、軸受部分10、11および垂直支持ア ーム12を備えた下側構造部6および上側構造部7が明らかに理解できる。垂直 軸線20に関して傾斜された支持アーム21の中をそれぞれ、下側軸受部分10 まで延びている単純な配管22並びに軸封装置15に通じている配管25に開口 している絶縁配管23、24が導かれている。絶縁配管23、24はシール蒸気 および又は湯気を案内するために使用する。下側構造部6は垂直軸線20に関し て対称に配置された二つの傾斜支持アーム21を有している。構造部6、7の接 続部分8、9は、蒸気タービン1の回転軸線5が位置している(これは図1から 特に認められる)平面を規定している平らな接合面26(これは特に図1から理 解できる)で互いに接合されている。接続部分8、9は従ってそれぞれ排気接続 部2の半殻体である。構造部6、7は特に蒸気タービン1などを点検するために 互いに釈放できるようにするためにボルトによって接合されている。 絶縁配管23、24は傾斜支持アーム21の中に鋳込まれた外側管23および この外側管23内に絶縁して敷設された内側管24から構成されている。内側管 24と外側管23との間隔を保持するための手段は分かり易くするために図示さ れていないが、その詳細は図5から認められる。すべての管13、16、17、 22、23、24は鋼から成っている。これらの管はそれらが構造部6、7の鋳 造前に鋳型の中に組み込まれ、鋳造の際に溶融鋳鉄材料で包囲されることにより 鋳込まれる。鋼の融点は通常鋳鉄材料の融点よりかなり高いので、管13、16 、17、22、23、24はこの過程において溶融しない。これらの管が曲がる ことあるいは他の変形を避けるために、これらは鋳造前に適当な充填物特に砂が 詰められる。構造部6、7を鋳造するためにあらゆる公知の成型方法および鋳造 方法が利用される。砂型鋳造方法においてコスト的に安価に従って有利に鋳造さ れる。即ち鋳型は砂で成形され、鋳鉄材料がそのように形成された鋳型に鋳込ま れる。 図5は図4で理解できるような傾斜支持アーム21の一つの横断面図を示す。 その横断面は図4にV−V線で示されている。各傾斜支持アーム21は鋳込まれ た単純な配管22および鋳込まれた絶縁配管23、24を有している。内側管2 4と外側管23との間隔を隔てるスペーサ27も図5から認められる。 すべての絶縁配管23、24は高温流体を軸封装置15に導入するためにある いは高温流体を軸封装置15から排出するために特に適している。そのような高 温流体は例えば密封目的で軸受に導かれる蒸気および軸受から漏洩する湯気即ち 蒸気であり、これは場合によっては空気および又は油気で汚染され、排出されね ばならない。運転中において排気接続部2およびその構造部6、7は約50℃特 に40℃〜60℃の温度になる。これに対して軸受3に導かれるか軸受3から流 出する高温蒸気は約200℃特に150℃〜250℃の温度を有する。かかる蒸 気が絶縁配管23、24の内側管24内を導かれることによって、その支持アー ム21の温度は排気接続部2の他の構成要素の温度近くにとどまり、特にせいぜ い10℃だけ暖まる。これによって機械的応力の発生が確実に避けられる。 上側垂直支持アーム12の配管13を通って特に空気が軸封装置15と軸受3 との間の中間室14に導かれる。相当数の配管13、22、23、24を用意す ることによって、排気接続部2の内部における補助的な管は不要である。その場 合軸受3を本来の蒸気タービン1の外側の装置に接続するすべての管13、22 、23、24は完全に鋳込まれ、従って構造部6、7の材料で包囲されている。 フランジあるいはスリーブのような露出した結合個所は存在しない。管13、2 2、23、24からの油あるいは油気の漏洩は従って完全に排除される。軸封装 置15の配管25への絶縁配管23、24の接続個所からの万一の漏洩は、蒸気 あるいは湯気しか流出しないので問題ない。支持アーム12、21の丸められた 構造によって、貫流する流れ媒体に対抗する排気接続部2の流れ抵抗は小さく、 従ってどんな場合でも蒸気タービン1の運転を決して妨害しない。 図6は図2に類似して、図5から認められる排気接続部と異なって二つではな く三つの構造部6、7、29から成っていることによって特徴づけられる排気接 続部の横断面図を示している。図5と同じ下側構造部6および上側接続部分9並 びに対応する垂直支持アーム12の一部だけを有する上側構造部7に加えて、上 側軸受部分11およびこの上側軸受部分11と上側接続部分9との間の垂直支持 アーム12の大部分を有している中央構造部29が存在している。上述の支持ア ーム12における分離個所28において上側構造部7および中央構造部29が互 いに接合している。結局のところは、上側構造部7が支持アーム12を有し、い ずれにしてもこれが支持アーム12の付属物を有していると言える。支持アーム 12の上側構造部7および中央構造部29への配列の詳細はその都度の個々の場 合の要求に応じて決定される。いずれの場合も図6における配置構造は、分解の 際に必ずしも上側軸受部分11を除去する必要がないという利点を有し、蒸気タ ービン1の軸受3は同じままにでき、上側構造部7を除去した後で簡単に検査あ るいは修正できる。上側軸受部分11と同時に上側接続部分9を取り扱う必要な しに、軸受3の軸受台を非常に簡単に組み立てることもできる。 図7および図8はそれぞれ中央構造部29の互いに直交する縦断面図を示して いる。これらの図から上側軸受部分11、単純な配管13が鋳込まれた部分的に 存在する垂直支持アーム12並びに中央構造部29を取り扱うためあるいは固定 するために有用な保持装置30、31(図7参照)が認められる。 本発明は、必要なあらゆる配管を一体構造部品として含み一体に鋳造できるよ うな流体機械特に蒸気タービンの排気接続部に対する構造部材に関する。そのよ うな構造部材の製造費用は従来の溶接構造に比べて非常に減少され、用意すべき 配管を適切に配置することによって所要場所が非常に節約される。このことは、 自由になった場所を流体機械から流出する流れ媒体に対して利用することができ 、これによって流れ媒体が貫流する際における排気接続部における圧力損失が減 少されるので、流体機械の運転にとって価値がある。これにより直接的に熱力学 的利点が生ずる。本発明はこの種の複数の構造部材から成るユニットにも関し、 排気接続部は完全にこれらの構造部材から形成されている。このような排気接続 部に対しても上述の利点が有利に得られる。
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Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.流体機械(1)の排気接続部(2)およびこの排気接続部(2)中に配置さ れた流体機械(1)の軸受(3)に対する構造部材(6、7、29)において、 この構造部材(6、7、29)が一体部品として鋳造され、接続部分(8、9) および/又は軸受(3)を受けるための軸受部分(10、11)並びに軸受部分 (10、11)ないし接続部部分(8、9)を支持し配管(13、16、17、 22、23、24)を包囲する少なくとも一つの支持アーム(12、21)を備 えた支持アーム装置(12、21)を有し、それらの配管(13、16、17、 22、23、24)が接続部分(8、9)ないし軸受部分(10、11)並びに 支持アーム(12、21)を貫通して延びていることを特徴とする流体機械(1 )の排気接続部(2)およびこの排気接続部(2)中に配置された流体機械(1 )の軸受(3)に対する構造部材(6、7、29)。 2.支持アーム装置(12、21)が少なくとも二つの支持アーム(12、21 )を有していることを特徴とする請求項1記載の構造部材(6、7、29)。 3.支持アーム装置(12、21)が、個々の管(13、16、17)から成る 単純な配管(13、16、17)が鋳込まれている支持アーム(12、21)を 有していることを特徴とする請求項1又は2記載の構造部材(6、7、29)。 4.支持アーム装置(12、21)が、支持アーム(12、21)の中に鋳込ま れた外側管(23)とこの外側管(23)の中に敷設されこれに対して絶縁され た内側管(24)とから成る絶縁配管(23、24)を備えた支持アーム(12 、21)を有していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載 の構造部材(6、7、29)。 5.接続部分(8、9)およびこれに接続され流体機械(1)のハウジング(1 9)に接続するためのハウジング部分(18)を有していることを特徴とする請 求項1ないし4のいずれか1つに記載の構造部材(6、7、29)。 6.軸受部分(10、11)を有していることを特徴とする請求項1ないし5の いずれか1つに記載の構造部材(6、7、29)。 7.鋳鉄材料特に球状黒鉛鋳鉄から成っていることを特徴とする請求項1ないし 6のいずれか1つに記載の構造部材(6、7、29)。 8.配管(13、16、17、22、23、24)が鋼で作られていることを特 徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の構造部材(6、7、29)。 9.接続部分(8、9)が平らな接合面(26)を有し、その平らな接合面(2 6)で他の構造部材(6、7)の接続部分(8)に接合され、その平らな接合面 (26)が流体機械(1)の回転軸線(5)を含む平面を規定していることを特 徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載の構造部材(6、7、29)。 10.少なくとも二つの構造部材(6、7、29)がそれぞれ接続部分(8、9 )を有し、互いに結合され、その接続部分(8、9)が流体機械(1)の回転軸 線(5)の周りを閉鎖する排気接続部(2)を形成していることを特徴とする請 求項1記載の少なくとも二つの構造部材(6、7、29)を備えたユニット。 11.構造部材(6、7、29)が、垂直に延びる垂直線(20)に関して互い に対称に配置され垂直線に対して傾斜された二つの傾斜支持アーム(21)を備 えた下側構造部(6)並びにこの下側構造部(6)の上に垂直に配置され垂直に 延びる支持アーム(12)を備えた上側構造部(7)を有していることを特徴と する請求項10記載のユニット。 12.下側構造部(6)が垂直に延びる支持アーム(12)を補助的に有してい ることを特徴とする請求項11記載のユニット。 13.下側構造部(6)が下側接続部分(8)および下側軸受部分(10)を有 し、上側構造部(7)が上側接続部分(9)を有し、上側軸受部分(11)を備 えた中央構造部(29)が存在し、下側軸受部分(10)が上側軸受部分(11 )に結合され、中央構造部(29)が支持アーム(12、21)における分離個 所(28)で上側構造部(7)に結合されていることを特徴とする請求項11又 は12記載のユニット。 14.蒸気タービン(1)の排気接続部(12)を形成していることを特徴とす る請求項10ないし13のいずれか1つに記載のユニット。
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