JPH11508781A - 内移植及び修正のための前方脊柱器具装着及び方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 脊柱の前方固定のためのシステム及び方法が構造体の頭方及び下側端部に内部円板間隔へ係合する円筒形移植体を使用している。これらの移植体は円板間隔の生長及び融合を増進するため骨材料を充填された円筒形の融合装置（１０）である。取り付け部材が各融合装置（１０）へ接続されており、同様の取り付け部材（３３）を有しているボーンスクリュウ（３０）が中間椎骨の椎骨ボデイ内へ係合されている。脊柱ロッド（５０）がアイボルト組立体（５３〜５５）を使用して各取り付け部材へ接続されている。さらにこの方法では構造体の修正が融合装置を除去することにより達成される。各融合装置は、円筒形穿孔器（７０）が前進する細長い案内部材（６２）によって係合される。穿孔器（７０）は融合移植体の直径よりも大きい内径を有している。

Description

【発明の詳細な説明】 内移植及び修正のための前方脊柱器具装着及び方法 発明の背景 本件発明は、脊柱の長さ方向に沿って伸びており、ボーンスクリュウ（ｂｏｎ ｅ ｓｃｒｅｗ）のような固定要素によって複数の椎骨へ取り付けられた細長い 部材を使用している脊柱器具装着（ｓｐｉｎａｌ ｉｎｓｔｒｕｍｅｎｔａｔｉ ｏｎ）システムに関する。特に、この発明は器具装着を埋め込むための外科的技 術を備えた前方器具装着に関する。本件発明はまた、この脊柱器具装着のための 外科的修正技術を意図している。 歴史的に、脊柱障害の矯正及び脊柱損傷の処置は後方即ち患者の背中側から施 されている。当初、患者の前方及び側方から行う脊柱器具装着に対する前方から のアプローチは、脊柱外科医のこのアプローチの不慣れのために及び神経脈管の 損傷又は脊髄の毀損のような苛酷な合併症の恐れのために、好ましいものではな かった。しかしながら後方アプローチによって胸腰部及び腰部の側彎屈曲を矯正 することの幾つかの報告された困難性に直面して、多くの外科医は矯正及び安定 化のための前方形態について考察した。これに関するある一つの技術が１９６０ 年代にオーストラリアのデイヤー（Ｄｗｙｅｒ）によって開発された。この方法 ではステープル・スクリュウ構造体が側彎屈曲の凸側へ付与される。そしてこの スクリュウがケーブルによって接続されかつ修正が各器械装着レベルにて圧縮力 を付与することにより獲得されるのである。この前方脊柱圧縮はケーブル内に引 張り力を形成しこのケーブルが次いで各椎骨レベルの修正曲げモーメントを発生 した。 このデイヤーの成功に次いで、別の前方器械使用方法が発表された。さらに外 科医達は、ある脊柱処置には後方からのアプローチよりも前方からのアプローチ が最善であることを認識し始めた。前方アプローチは前方解放及びインターボデ イ（ｉｎｔｅｒｂｏｄｙ）融合のための内部椎骨（ｉｎｔｅｒｖｅｒｔｅｂｒａ ｌ）円板間隔へ直接アクセスが可能である。今日、前方器械使用方法のための一 般的な適用は、不完全な後方要素を備えた腰部側彎、著しい脊椎前彎を備えた胸 腰部の彎曲、前方融合及び後方融合双方を要求する麻痺性の胸腰部の側彎、爆発 による骨折のような胸腰部の脊柱傷害、及び椎骨ボデイの変性状態等を含んでい る。爆発による骨折の場合には、前方方向からの神経圧縮（ｎｅｕｒｏｃｏｍｐ ｒｅｓｓｉｏｎ）が起こることが知られている。更に骨折破片の前方挫滅壊死組 織除去が公知の後方テクニックとは反対に脊柱管を減圧するためのより有効な手 段となるものとしばしば信じられている。 初期にデイヤーの器械紙用以来、多くの前方プレート及びロッドシステムが開 発されている。例えば、ダン（Ｄｕｎｎ）、コスチック−ハリントン（Ｋｏｓｔ ｕｉｋ−Ｈａｒｒｉｎｇｔｏｎ）、ジルク（Ｚｉｅｌｋｅ）及びカネダ等のシス テムがある。これらのシステムの多くは、切除された円板（ｄｉｓｃ）間隔内に 包含されている充填された骨移植の直接的な圧縮が行われ次いで神経要素の減圧 の後に椎骨の動的な延展法を可能としている。 これらの前方システムの多くは合併症を起こしがちである。引き起こされる大 変顕著な幾つかの問題は、固定要素の破損及びしばしば高い頻度で発生する整復 又は矯正の失敗を含んでいる。この点についての多くの困難は機械装着又は器械 使用即ちインストルメンテーションへの荷重が最も大きくなる構造物の端部に装 着された椎骨へ対して見つけられることが出来る。ある場合には、椎骨のボデイ スクリュウの二重皮質性取得（ｂｉｃｏｒｔｉｃａｌ ｐｕｒｃｈａｓｅ）が、 この構造物の端部における一層頑丈な固定を確実にしかつ該スクリュウの緩みに 対抗することが分かった。しかしながらそれでも脊柱変形の適切な矯正を提供す ることが出来かつ容易に移植され得る前方インストルメンテーションの必要性が 必要性が残存していた。加えて、このシステムは矯正損失をもたらすような悪変 をおこさない頑丈な固定を行わねばならない。 いくつかのケースにおいては、インストルメンテーションの最も適切な外科的 移植を行ったときでさえも外科的な修正が必要となることがわかった。脊柱イン ストルメンテーションの修正のためのしばしば起こる指示は既存のインストルメ ンテーションの伸長、及び失敗した移植片の取り替えを含んでいる。初期の脊柱 移植を含むケースにおいては、修正は脊柱移植片を切り取ることを要求した。移 植片のデザイン即ち形状若しくは設計が、より技巧を凝らしたものになったので 、患者にとってかなり安全で移植片に対して破壊性がなく、特に意図されたこれ らの移植片が維持されるような修正外科の手腕が開発された。 ボデイスクリュウを使用するシステムにおいては、修正外科学は椎骨ボデイを 著しく傷つけることがある。更に、より強固な固定が必須となっている幾つかの 前方アプローチにおいては、作用しなくなった要素を取り替える修正方法が必然 的に新たな構造体を傷つけるかもしれない。 これらの困難性の観点において、修正外科のために容易に適合される脊柱固定 システムの必要性が存在するのである。特にこのシステムは、既存の構造体を犠 牲にすることなく又は新しいより安定な構造体の移植の可能性を減じることなく 修成手段によって要素の付加又は除去のために適切なものでなければならない。 更に、脊柱又は移植体を傷つけることなく、融合が発生した後の構造体の完全な 除去を可能とする修成技術である必要がある。 発明の概要 これらの要求を解決するため、本件発明は器具装着される脊柱セグメントの胸 腹露出と共に開始する脊柱の前方固定方法を企図している。好ましい実施例にお いては、融合装置が全体的な円板切除の後に頭方及び下側の円板空間内へ移植さ れる。この融合装置は骨の成長そして其の結果器械装着された円板空間の融合を 増進する骨成長材料を含むように構成されている。これらの頭方及び下側融合装 置は安定した固定状の前方構造をもたらすアンカーとして機能している。 本件発明の方法によれば、ボーンスクリュウ（ｂｏｎｅ ｓｃｒｅｗ）は中間 椎骨の椎骨ボデイ内に内に係合されている。好ましくはこのボーンスクリュウは 各椎骨の両側方皮質に係合するのに十分な網状組織のねじ付き部分を有する可変 アングルスクリュウである。該可変アングルスクリュウのヘッド部分に実質的に 類似している構造のヘッド部分を有している取り付け部材が設けてある。好まし い実施例においては、細長い脊柱ロッドへ対して可変アングルスクリュウ及び取 り付け部材のヘッド部分を取り付け固着するためにアイボルト組立体が使用され ている。このロッドはヘッド部分の後方に位置付けられかつ融合移植体の長手方 向軸線から偏倚されている。この前方システム及び外科的技術は脊柱管の、より 信頼性がありかつ完全な減圧を提供することが判明している。構造体の端部へア ンカーとして融合装置を使用することは、この前方器械装着即ち前方インストル メンテーションを後方アプローチからの処置に予め予定された脊柱状態にアドレ スするための可変の代案となる。 本件発明の一つの実施例によれば、このシステムは隣接する椎骨間に配置され ており又は隣接する椎骨の端板へねじ込まれるねじ付き円筒形融合移植体を使用 している。この移植体は該移植体を介してかつ椎骨の端板間に融合を増進するた め、除去された自知の骨を充填され得る。融合移植体の一端は側方に配置されか つ取り付け部材の配置のためにアクセス可能となっている。一つの実施例におい ては、露出端が取り付け部材のねじ付き柱を受け入れるためねじ付き開口を有し ている。本件発明の一つの特徴によれば、取り付け部材はさらに、中間椎骨に係 合しているボーンスクリュウのヘッド部へ実質的に類似した形状を有しているヘ ッド部分を含んでいる。このヘッド部分はアイボルト組立体のボデイを受け入れ るための溝を画定しており、かつ半径方向歯の形状を有している。融合移植体取 り付け部材及びボーンスクリュウのヘッド部分は、アイボルト、ナット及びスプ ライン付きワッシャを含んでいる可変アングル接続部材によって脊柱ロッドへ係 合されている。この取り付け部材は、公知の融合移植体を、強化された剛性及び 固定性を有するボーンスクリュウのように思わせかつ振る舞うような優れた利点 を提供する。 本件発明の別の観点によれば、脊柱器械装着の修正のための外科的技術が企図 されている。より詳細には、この修正技術は内部円板間隔に融合された円筒形融 合移植体の除去に適用される。この修正技術は本来の位置にある融合移植体へ接 続された案内部材に頼っている。案内部材には移植位置まで進めるために円筒形 の穿孔器が同心上に配置されている。この穿孔器は融合移植体の外径よりも僅か に大きい内径を有している。 案内部材によって保持された融合移植体及び穿孔器の前進を案内している部材 によって、穿孔器は回転され、それによりその切削歯は漸次融合移植体の周りを 次いで椎骨内を切断する。一旦穿孔器の切削歯が融合移植体の端部を介して前進 され、該穿孔器が引き戻され、融合移植体を取り囲んでいる骨の切開されたコア を残す。案内部材は融合装置及びその周辺の骨コアを最終的に引き出すために使 用される。これの欠損は適切な寸法の骨プラグ（ｂｏｎｅ ｐｌｕｇ）又はドウ エル（ｄｏｗｅｌ）でもって正確に充填され得る。好ましくは同一の穿孔器が腸 骨稜のような固形骨塊から骨プラグを獲得するために使用される。 本件発明の一つの目的は脊柱の前方インストルメンテーション即ち前方器械装 着のための新規な方法を提供することである。さらなる別の目的は、特にこのシ ステムの頭方及び下側端部において、脊柱の剛性及び確実な固定を提供する前方 技術及び移植システム自体の特徴にある。 さらに別の目的は、このシステムに対してアンカーとして機能している内部椎 骨融合装置のために利用できるシステムを提供することである。本件発明のその 他の目的及び優れた利点は下記の記載及び添付図面を考慮することにより明白と なろう。 図面の説明 図１は、一部を断面にて示しかつ椎骨ボデイ及び内部円板間隔内へ移植した、 本件発明による円筒形固定装置を示している脊柱部分を前方部分から見た図であ る。 図２は、細長いロッドへ対して固定要素の係合を可能とするために加えられた 付加的な成分と共に、図１に示す脊柱の部分を示している図である。 図３は、３つの椎骨運動セグメント間に伸びている脊柱ロッドを器械装着した 図２に示す脊柱の部分の図である。 図４は、図３に示す構造体に使用されるような中空ねじ及びロッド係合要素の 分解斜視図である。 図５は、本件発明による修正技術の一部として隣接する椎骨間に配置された円 筒形融合移植体の除去のために構成した器械使用の分解図である。 図６は、中空ねじの除去のため図５に示す器械手段の使用を示している図１に 示す椎骨柱の部分の図である。 図７は、除去器械へ係合した、中空ねじを備えている当該除去器械の斜視図で ある。 好ましい実施例の記載 この発明の原理の理解を増す目的で、図面に示した実施例を参照し、かつここ では該実施例を記載するために特別の用語が使用されるであろう。それにもかか わらず本件発明の範囲がこれによって限定されないものと理解されるべきであり 、図面に示された装置の変形及びさらなる改良及び意図されるここに示されたよ うな本件発明の原理の応用等は、本件発明に関する当業者に取って通常なし得る ものである。 図１を参照すると、ここには本件発明によって企図された外科技術の初めのス テップが図示されている。特にこの発明は、椎骨（ｖｅｒｔｅｂｒａｅ）Ｖ１〜 Ｖ４及びそれらに隣接する円板（ｄｉｓｃ）Ｄ１〜Ｄ４として記載されているい くつかの椎骨セグメント（ｖｅｒｔｅｂｒａｌ ｓｅｇｍｅｎｔｓ）の前方固定 （ａｎｔｅｒｉｏｒ ｆｉｘａｔｉｏｎ）を企図している。この前方器具は、例 えば、病に冒された椎骨レベルの融合に伴う腰椎側弯状態を正すために使用され 得る。当初、この椎骨ボデイ（ｖｅｒｔｅｂｒａｌ ｂｏｄｉｅｓ）の側方外観 は胸腹露見（ｔｈｏｒａｃｏａｂｄｏｍｉｎａｌ ｅｘｐｏｓｕｒｅ）によって 現れる。椎間板切除は各円板スペースＤ１〜Ｄ４へ施されることが出来る。なぜ なら、これらの運動セグメントは永久的な安定移植によって減少されるであろう からである。 キャリパーを使用することにより、椎骨内へ側方に配置されるべきボーンスク リュウ（ｂｏｎｅ ｓｃｒｅｗ）の長さを査定するため中間の椎骨ボデイの皮質 の距離が決定される。このとき、中間の椎骨Ｖ２には変動可能なアングルスクリ ュウ３０が装着される。好ましい変動可能なアングルスクリュウは、本件発明の 譲り受け人によって所有されているチェスタ・サターリン博士の米国特許第５２ ６１９０９号に詳細に記述されている。この米国特許の開示を参考としてここに おいて述べる。なぜならこれは脊柱ロッド（ｓｐｉｎａｌ ｒｏｄ）に対する変 動可能なアングルスクリュウ３０及びその係合についての記述に関係しているか らである。この開示について、この変動可能なアングルスクリュウ３０は骨係合 部分３１即ちねじ付きシャンクを有している。この骨係合部分３１は好ましくは 椎骨ボデイＶ２の側方面の皮質間の距離をつなぐような寸法となっている。この スクリュウ３０はヘッド部分３３を有しており、このヘッド部分３３は溝３５を 備えており、この溝３５はここを通るアイボルトを受け入れている。このヘッド 部分３３は更に以下に述べる対応するワッシャとの指状突起鉗合（ｉｎｔｅｒｄ ｉｇｉｔａｔｉｏｎ）のために形成された複数の半径方向スプライン３７を有し ている。 図示した実施例においては、単に４つの椎骨レベルが器械装着されている。そ こで頂部及び底部の円板間隔Ｄ１及びＤ４には、隣接する椎骨に対する固定度合 いを強化するように構成されている中空のねじが装着されている。特に、この中 空のねじは円筒形の埋没物即ち埋め込み体１０のような第１部分を有している。 好ましくはこの埋め込み体１０は、融合及び永久的固定のための骨の成長（ｂｏ ｎｅ ｉｎｇｒｏｗｔｈ）を可能とする融合器具である。本件発明の好ましい実 施例によれば、この円筒形の埋め込み体１０はガレー・ミッチェルソン博士の米 国特許第５０１５２４７号に記載のようなねじ付き脊柱埋め込み体である。この 米国特許に記載の埋め込み体の開示はここに参照されよう。その他の融合器具は 米国特許第５３９７３６４号に記述されているコザ博士の体内融合器具のような 、ここに参照されるようなものが企図されている。このコザの器具及びその他の 融合器具は本件発明の外科技術における埋め込みのため内部円板空間内への側方 導入のために改変されることが出来る。 本件発明の目的のために、この円筒形の埋め込み体１０は、骨片材料又は骨細 片が充填され得る中空内室１２を有している。組織の成長を可能とするため該中 空内室と連通するようにこの埋め込み体を介して複数の孔１４が画定されている 。ねじ付きの端部キャプ１５が埋め込み体の開放端部を包囲しており、該埋め込 み体が埋め込みの前に中空内室１２へ骨細片が充填されかつこれを保持すること が出来るようになっている。埋め込み体１０の外面はそこに骨係合ねじ１６を有 している。これらのねじは隣接する椎骨の端面にねじ込まれるような形状を有し ている。この円筒形の埋め込み体１０は後面１８を有している。この後面は埋め 込み体１０が円板間隔Ｄ１内へねじ込まれるときその側方に露出されている。こ の 後面１８にはそこを貫通するねじ付き開口２０が形成されている。この好ましい 円筒形埋め込み体の構造の更なる詳細は米国特許第５０１５２４７号から収集さ れ得る。 円筒形埋め込み体１０は米国特許第５０１５２４７号の第９〜１０欄に記載さ れている方法にて２対の隣接する椎骨の間に移植されることが出来る。一旦部位 が円板間隔内に用意されると、ねじ付き柱部２５を有する差し込みロッド２３が 差し込み体１０の後面１８のねじ付き開口２０へ係合され得る。案内部材２７が 差し込みロッド２３を同心状に取り囲んでおり、該ロッド２３が特に案内部材の 孔２９を介して通っている。差し込みロッド２３と案内部材２７とは各々の内部 円板（ｉｎｔｒａｄｉｓｃａｌ）間隔Ｄ１及びＤ４内へ各円筒形埋め込み体１０ をねじ込むために使用される。中空埋め込み体１０の埋め込み方法についての更 なる詳細は、上記米国特許第５０１５２４７号により完全に開示されている。も し埋め込み体がその後面に、後面１８のねじ付き開口２０又はそれと同等のねじ 付き開口を有している限り、別の同様の内部円板埋め込み体も使用され得ること は理解されよう。例えば、上述のコザ氏の米国特許第５３９７３６４号に記述さ れている体内融合器具が本件装置の側方面に同様のねじ付き開口を有するように 改良され得る。 次いで図２を参照すると、中空埋め込み体１０が円板間隔Ｄ１及びＤ４内に完 全に配置された状態の装着済みセグメントが示されている。同様に、可変アング ルスクリュウ３０が椎骨ボデーＶ２内へ完全に差し込まれている。好ましくは、 このスクリュウ３０は椎骨の側方面に対してスクリュウヘッド３３が同一面をな すように配設されている。 円板間隔Ｄ１及びＤ４におけるこの構造体の対向する係留端において、取り付 けヘッド４０は各円筒形埋め込み体１０に係合されている。特に、この取り付け ヘッド４０はベース４２を含んでおり、そこからねじ付きステム４４が突出して いる。このねじ付きステム４４は円筒形埋め込み体１０の後面１８にあるねじ付 き開口２０へ係合するようになっている。この取り付けヘッド４０は上述の可変 アングルスクリュウ３０のヘッド部分３３に実質的に類似しているヘッド部分４ ６を含んでいる。特にこのヘッド部分４６はアイボルト溝４７を含んでおりかつ 該ヘッド部分の一面上にラジアルスプライン４を備えている。各円筒形埋め込み 体１０は対応する取り付けヘッド４０を受け入れている 好ましくは取り付けヘッド４０のヘッド部分４６及び可変アングルスクリュウ ３０のヘッド部分３３は装着セグメントの頭端部から後端部まで直線状に維持さ れている。本件発明の外科的なアプローチにおいて、装着されたセグメントにお いて脊椎前彎を形成するため特別の非回転（ｄｅｒｏｔａｔｉｏｎ）又はスクリ ュウ位置（ｓｃｒｅｗ ｐｌａｃｅｍｅｎｔ）技術を使用する必要はない。その 代わりに図３に示される次の処方において提供されるように、ロッド５０は、矢 状面（ｓａｇｉｔｔａｌ ｐｌａｎｅ）内において腰部脊椎前彎又は胸廓後彎を 形成するため彎曲Ｃの輪郭を有する。一般に、ロッド５０は、側方彎曲に適合す るように成形され、ロッドは該彎曲の凹側に配置される。一旦ロッドが配置され ると、好ましくはアイボルト組立体の形状のようなスプライン付きワッシャ５２ 及び接続部材によって各ヘッド部分３３、４６へ取り付けられる。図３に示すよ うにアイボルト組立体はボデイ４３を含んでいる。このボデイはスプライン付き ワッシャ５２及び溝３５、４７を介して各可変アングルスクリュウのヘッド部分 ３３及び取り付けヘッド部分４６内へ伸びている。アイボルト構造の詳細な記述 は図４により明確に示されている。これと同様のアイボルト取り付け組立体は本 件において参照される米国特許第５２６１９０９号に詳述されていることが分か るであろう。 図４を参照すると、取り付けヘッド４０のヘッド部分４６の取り付けがヘッド 部分のスプライン付き面をロッド５０の方へ面することにより達成されることが 分かる。このスプライン付きワッシャ５２はロッドと取り付けヘッド４０のスプ ライン付き面との間に配置され、より詳細にはその対応するスプラインがスプラ イン４８に噛み合わされている。上記米国特許第５２６１９０９号においてより 詳細に開示されているように、この噛み合わされているスプラインは、ロッド５ ０が取り付けヘッド４０に対して矢状面の角度変化に指向されるうるようになっ ている。図１〜図３は明確のために、互いにほぼ平行をなすような固定ねじにつ いて開示しているが、現実にはヘッド部分３３、４６は矯正された脊柱彎曲に応 じて、前頭面内の異なる角度に方向付けられているであろう。 アイボルト組立体自体は、脊柱ロッド５０を受け入れるための穴を有している アイボルト５３を含んでいる。アイボルトボデイ５３の一部はスプライン付きワ ッシャ５２を介して突き出している。ナット５５を受け入れるねじ付きアイボル トステム５４が該ボデイから伸びている。ステム５４へのナット５５の締め付け は全体の構造、即ちロッド５０、スプライン付きワッシャ５２及び取り付けヘッ ド４０を一緒に締め付ける。同様のアイボルト配置は脊柱ロッド５０へ対して可 変アングルスクリュウ３０を係合させるために使用されている。 この処方の段階において、ロッドがアイボルト組立体の穴内で回転することが 出来るようにしながら、各アイボルトはロッドとねじ付きヘッドとを着座するの に十分なように締め付けられる。六角形端部５１がロッド５０に設けてあり、そ れにより該ロッドが可変アングルスクリュウ３０及び中空スクリュウ１０へ対し て取り付けられながら回転可能となっている。このようなロッドの回動又は回転 は予め定められた側彎曲率を矢状面へ変換して装着された椎骨セグメントにおい て要求された脊椎前彎を提供する。一旦ロッドが前彎彎曲を形成するように所定 位置へ巻かれると、セグメンタルデコンプレッション即ち分節圧縮（ｓｅｇｍｅ ｎｔａｌ ｄｅｃｏｍｐｒｅｓｓｉｏｎ）又はコンプレッション即ち圧搾（ｃｏ ｍｐｒｅｓｓｉｏｎ）が更に前方の面における変形を矯正するために付与され得 る。この前方アプローチから椎骨ボデイに器械装着をすることは、一般に後方器 械装着のような別のアプローチによるよりも脊柱管のより完全なかつ信頼性のお ける圧縮をもたらす。一旦適切な円板高さが前方における適切な彎曲にそって復 帰され、矢状面が得られると、アイボルトは脊柱へ取り付けられた各固定要素へ 対して該ロッド５０をしっかり固定するように締め付けられる。 好ましい実施例によれば、脊柱ロッドは円筒形埋め込み体の長手方向軸線（即 ちねじ付き開口２０を介して伸びている軸線）から偏倚されている。好ましくは この脊柱ロッドは、該ロッドが取り付けてあるヘッド部分へ対して後方へ位置付 けられている。このような配置はアイボルトステム及びナットが腹腔の方へ前方 に、より感覚部から離れて面することを可能としている。（明確に示すために図 １〜３のヘッド部分は好ましい方向位置から１８０°回転して示してあることが 知られるべきである。） 好ましくは、各中空埋め込み体１０には自己移植（ａｕｔｏｇｒａｆｔ）のよ うな、細切された骨植接用片材料が充填されている。更には外科医の選択により 、残りの円板スペースもまた細切された材料で充填されることが出来る。中空孔 付き円筒形埋め込み体１０及び骨植接用片材料を使用する１つの目的は内部円板 間隔を横切って融合をもたらすことである。一旦融合が起こると、構造体対向端 部にアンカ（ａｎｃｈｏｒ）を有している円筒形埋め込み体１０は、これ以外の 公知の骨ねじ構造よりも一層剛着状態にて脊柱へ固着されるであろう。負荷が器 具を装着した椎骨セグメントの端部におけるよりも中間部分にて苛酷でないので 、中間椎骨セグメントにおける融合埋め込み体１０の使用は本質的なものではな いと信じられている。 特定の実施例においては可変アングルスクリュウ３０は５．５、６．５又は７ ．５ｍｍ網状組織（ｃａｎｃｅｌｌｏｕｓ）ねじとすることが出来る。この円筒 形埋め込み体１０は１０ｍｍ〜２４ｍｍの間の外ねじ直径を有することが出来る 。更に１／４又は３−１６インチ直径のロッドが適当な寸法のアイボルト組立体 と一緒に使用されることが出来る。勿論、円筒形埋め込み体１０の直径と同様に 可変アングルスクリュウのねじ付き網状組織部分の長さが特定の器具装着した椎 骨セグメントの幾何学的構造によって決定されることが理解される。本件発明の 外科的技術は適切な寸法を持った埋め込み体を備えた全ての脊柱に使用されるこ とが出来ることは理解されよう。 最良の予備手術計画（ｐｒｅｏｐｅｒａｔｉｖｅ ｐｌａｎｎｉｎｇ）におい てでさえ、固定構造の幾つかの修正が要求され得る。加えて、融合が完成する前 の構造物の欠陥は埋め込み体の完全な又は部分的な修正を必要とするであろう。 ある場合にはこの修正は脊柱ロッド５０の切断及び椎骨へ係合した各ボーンスク リュウの抜き出しを伴う。本件発明の前外部のアプローチ及び機械装着に伴って 、より精密な修正技術及び機械装着が可能である。この構造物を使用することに より、ロッドの除去は非常に簡単になりかつ種々の椎骨セグメントにおいて各ヘ ッド部分へ取り付けられたアイボルトを緩める工程が簡単に減少される。可変ア ングルスクリュウ３０は、椎骨ボデイＶ２からねじを抜き出すことにより容易に 除去される。構造体の頭部及び後部端において、取り付けヘッド４０はそれらの 各 円筒形埋め込み体１０から緩められる。このため修正処置はかなり単純である。 しかしながら、それらの各内部円板間隔Ｄ１及びＤ４から円筒形埋め込み体１０ を取り出すことにおいては困難がある。埋め込み体の除去は、もし椎骨端面と埋 め込み体の中空内室１２との間に骨の成長が起こっている場合には特に困難であ る。 これらの融合埋め込み体１０の除去は、本件発明の新規な修正技術及び協働す る修正器具６０の１つの重要な特徴である。この器具６０は整合ロッド６２を含 んでいる。この整合ロッド６２はそこから突出しているねじ付き柱６４を備えた 展開端部６３を有している。このねじ付き柱６４は円筒形埋め込み体１０の後面 １８のねじ付き開口２０に係合する構造となっている。修正処置の場合には、こ の整合ロッド６２が該ねじ付き柱６４及びねじ付き開口２０によって円筒形埋め 込み体１０へ係合される。 整合ロッド６２がそのように位置付けられると、穿孔鋸７０が該ロッド上を前 進する。穿孔鋸７０は複数の刻み目付きの切削歯７２を有する管状の切削端部７ １を含んでいる。好ましくはこの切削歯７２は適切な方向に該切削端部７１が回 転したとき皮質性骨を介して切削する公知の形状を有しているものである。この 切削端部７１は更に複数の深い印即ちリング７４を有している。これらのリング ７４は内部円板間隔における穿孔鋸７０の深さを決定するために使用され得るの である。この穿孔鋸７０はその基端部に回転コレット７６を有している。このコ レット７６は切削端部７１の管状ボデイの回りに同心上に配置されている。穿孔 鋸の基端部は更に駆動ボス７８を有しており、この駆動ボス７８は切削端部を回 転する公知の駆動ツール又は適当なレンチを受け入れるような形状となっている 。最後に、この穿孔鋸７０の最上端部には整合ロッドクランプ８０が設けてある 。この整合ロッドクランプ８０は穿孔鋸へ同心的に受け入れられた整合ロッド６ ２の基端部を締め付けるために使用されている。 図６を参照すると、整合ロッド６２が円板間隔Ｄ４内に配置された円筒形埋め 込み体１０に係合していることが分かる。穿孔鋸７０は、切削歯７２が椎骨ボデ イＶ３及びＶ４に接するまで、整合ロッド６２上を前進される。この穿孔鋸の回 転は切削歯７２により円筒形埋め込み体１０を取り巻いている骨材料のコア８４ を穿孔する。その後、コア８４は初めに穿孔鋸７０を引き出すことにより次いで 全体の組立体を取り出すために整合ロッドを引くことにより埋め込み体１０と共 に除去され得る。図７において、全体の修正器具６０が外科的部位から引き出さ れるときに、円筒形埋め込み体１０は、整合ロッド６２によって支持されている ことが分かる。 深さをしめす印（ｄｅｐｔｈ ｍａｒｋｉｎｇｓ）７４は穿孔鋸の差し込み深 さを制限し又は決定するために使用され得る。その深さ制限作用において、該円 筒形埋め込み体の末端部の深さは既に知らされておりかつこの深さ印の特定の一 つへ関連づけられる。次いで穿孔鋸は、適切な深さ印が椎骨ボデイと整合するま で椎骨内へ前進される。この印７４は、穿孔鋸の差し込みが間接的視覚によりモ ニターされるときに相互に影響しあって使用され得る。穿孔鋸の切削歯７２が円 筒形埋め込み体の端部を通ったことが分かるとき、該適切な深さ印が注目され得 る。埋め込み体が抜き出されると、その注目された深さ印は、内部円板間隔内へ 差し戻される別の場所から引き出されるボーンドウエル（ｂｏｎｅ ｄｏｗｅｌ ）の適切な寸法を決定するのに使用される。 骨のコア８４及び円筒形埋め込み体１０が円板間隔から切開されると、正確に 嵌合したプラグ又はドウエルが残りの穴内に再び差し込まれることが出来る。穿 孔鋸７０は患者から腸骨稜におけるような骨を切り取るために使用されることも 出来、この骨は次いで同一の穿孔鋸を使用して再び挿入されることが出来る。穿 孔鋸が取り出されると、その隣接する椎骨は新たに差し込まれたボーンプラグの 回りを圧潰するであろう。このボーンドウエルは円板高さを維持し修正部位にお ける融合を再び可能とする。更に融合が発生すると、該ボーンプラグの部位は新 たな脊柱埋め込み体を支持するのに十分な強さとなる。 この修正技術は、構造体に沿ったいずれの位置にても中空円筒形融合埋め込み 体の使用を可能とする優れた利点を有している。この融合埋め込み体の使用は固 定の剛性及び強度を強化することが分かっている。このような増大された剛性及 び強度は、健康な椎骨ボデイへ重大な損傷をもたらすことなく通常の外科的修正 を行うことを困難に又は不可能にしている。本件発明技術による穿孔鋸７０の使 用はこのような危険を減少しかつ融合が起こったとしてもねじ付き円筒形埋め込 み体の容易かつ迅速な除去を可能としている。 この発明は図面及び上記記載において詳細に図示されかつ記述されたが、これ らは例示であり特性を限定するものではなく、単に好ましい実施例が示されかつ 記述されたに過ぎず、本件発明の精神に属する全ての変形及び改良は本件により 保護されることが望まれているものである。例えば、前方器械装着技術の好まし い実施例においては、中空の円筒形融合埋め込み体は脊柱ロッドへ係合するよう に取り付けヘッドを支持するために使用されている。しかしながら、埋め込み体 が骨の成長を許すなら別の種々の形状の内部円板埋め込み体が使用され得る。更 に、脊柱ロッドが開示されているが、この発明の前方技術を達成するためには脊 柱プレートのような別の長い固定要素も使用され得るのである。 ここに開示された修正技術に関して、その処置の好ましい実施例はここに開示 された前方器械装着により達成される。しかしながら同様の修正処置が種々の埋 め込み形状を収容するため穿孔鋸へ対する適切な変形を施すことにより別のセッ テイングにおける他の融合埋め込み体を取り外すために使用され得る。しかしな がらこの発明技術は、椎骨ボデイの端面又は皮質性骨に係合する融合埋め込み体 の除去のような特定の用途をも有している。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．脊柱の前方固定のための方法であって、 脊柱のセグメントの胸腹露出が固定埋め込み体を器械装着されるようにするこ と、 融合装置を頭方及び下側の円板間隔の少なくとも一つへ埋め込むこと、 各融合装置へ対して脊柱に沿って伸長するよう細長い部材へ取り付けるような 形状を有している取り付け部材を係合すること、 各取り付け部材へ該細長い部材を固定すること、 からなる脊柱の前方固定方法。 ２．取り付け部材を係合する工程が椎骨ボデイへ側方に取り付け部材を位置付け ることを含む請求項１に記載の脊柱の前方固定方法。 ３．更に取り付け部材へ細長い部材を後方に位置付ける工程を有している請求項 １に記載の脊柱の前方固定方法。 ４．更に頭方及び下側の円板間隔の中間の一つ又はそれ以上の椎骨へボーンスク リュウを埋め込むこと、 細長い部材へ該ボーンスクリュウを取り付けること、 の工程を有している請求項１に記載の脊柱の前方固定方法。 ５．更に頭方及び下側の円板間隔の他方へ融合装置を埋め込む工程を有している 請求項１に記載の脊柱の前方固定方法。 ６．融合装置が中空であり該融合装置の埋め込み工程に先立ち骨成長材料を充填 されている請求項１に記載の脊柱の前方固定方法。 ７．更に、器械装着される脊柱のセグメントの正常な矢状面曲率に適合するよう に細長い部材を成形すること、 細長い部材を前頭面に横たわっている細長い部材の形状を有している取り付け 部材へ取り付けること、 各取り付け部材へ取り付けられた細長い部材でもってかつ細長い部材を固定す る工程の前に、細長い部材の形状が矢状面内に横たわるように細長い部材を回転 すること、 を含む請求項１に記載の脊柱の前方固定方法。 ８．脊柱の前方固定システムであって、 脊柱の長さ部分に沿って伸びる形状を有しており頭方の椎骨に近接した第１端 部と下側の椎骨に近接した第２端部とを備えている細長い部材と、 前記頭方及び下側の椎骨の少なくとも一方の付近の内部円板間隔に配置される 寸法となっており、かつ骨成長材料を保持するための内部室及び前記内部室に連 通する複数の穴を画定している円筒形の埋め込み体であって、該円筒形の埋め込 み体が内部に配置されるときに前記内部円板間隔の外側から接近可能な後面を有 しており、更に該後面から離れて伸びている長手方向軸線を有している該円筒形 の埋め込み体と、 前記円筒形の埋め込み体の該後面に接続されており、該少なくとも一つの椎骨 付近の前記長手方向部材へ取り付けるためのヘッド部分を有している取り付け部 材と、 前記円筒形の埋め込み体の前記長手方向軸線から偏倚している位置にて前記長 手方向部材へ対して取り付け部材を剛着している接続部材と、 を有している脊柱の前方固定システム。 ９．前記円筒形の埋め込み体が前記後面にあるねじ付き孔を画定しており、 前記取り付け部材が前記ねじ付き孔にて前記円筒形の埋め込み体へ係合するね じ付きステムを有している、 請求項８に記載の脊柱の前方固定システム。 １０．前記ヘッド部分及び前記接続部材が相互に嵌合するスプラインを有し可変 角度にて長手方向部材へ対して円筒形の埋め込み体の剛着を可能としている請求 項８に記載の脊柱の前方固定システム。 １１．更に、対応する椎骨の椎骨ボデイに係合しており各々が前記長手方向部材 へボーンスクリュウを剛着するため接続部材を受け入れるヘッド部分を有してい る複数のボーンスクリュウを有している請求項８に記載の脊柱の前方固定システ ム。 １２．移植体の少なくとも一つが内部円板間隔内に配置されかつ該内部円板間隔 の対向する側部において少なくとも椎骨端板に係合する融合装置である、脊柱へ 係合した固定移植体の修正方法であって、 融合装置へ細長い案内部材を取り付けること、 内部円板間隔の対向側部において椎骨に接触するように、切削縁と椎骨端板間 の融合装置の最も大きい寸法よりも大きい内径とを有する円筒形穿孔器を案内部 材上に前進すること、 切削縁が融合装置を取り囲んでいる骨のコアを切削するように穿孔器を案内部 材に沿ってかつ融合装置の周りに進めながら該穿孔器を回転すること、 該穿孔器の切削縁が融合装置の端部を越えて前進した後、穿孔器を取り去るこ と、 内部円板間隔からコア及び融合装置を抜き出すため案内部材を引くこと、 の工程からなる脊柱へ係合した固定移植体の修正方法。 １３．更に、穿孔器が移植体を越えて前進したとき該穿孔器の差し込み深さをマ ークする工程を有している請求項１２に記載の固定移植体の修正方法。 １４．更に、同一の穿孔器で、別の部位から、椎骨から除去されたボーンコアと 同じ寸法を有するボーンドウエルを抜き出すこと、 この除去されたボーンコアによって残された空所へボーンドウエルを差し込む こと、 の工程を有している請求項１２に記載の固定移植体の修正方法。 １５．更に、穿孔器が移植体を越えて前進したとき、該穿孔器の差し込み深さを マークすること、 穿孔器がマークされた差し込み深さに達するまで穿孔器を固定の骨質内に前進 すること、 ボーンドウエルを抜き出すため穿孔器を取り出すこと、 の工程を有している請求項１２に記載の固定移植体の修正方法。 １６．同一の穿孔器が空所内にボーンドウエルを差し込むために使用される請求 項１４に記載の固定移植体の修正方法。 １７．隣接する椎骨間の円板間隔にある融合移植体を除去する装置であって、 細長い軸と円板間隔内にて融合移植体に係合する係合端とを有している案内部 材と、 該案内部材の周りに同心状に配置されている円筒形の穿孔器であって、該案内 部材の係合端付近に、融合移植体を取り巻いている隣接する椎骨からボーンコア を切断するための歯を画定している切削端部を有している穿孔器と、 を有している融合移植体除去装置。 １８．該円筒形の穿孔器が隣接する椎骨内へ前記切削端部の差し込み深さを計測 するため該穿孔器の外表面に画定されている深さマーキングを含んでいる請求項 １７に記載の融合移植体除去装置。 １９．前記穿孔器が前記案内部材の前記ロッドに係合するクランプを含んでいる 請求項１７に記載の融合移植体除去装置。