【発明の詳細な説明】
浴撹拌の為の溶接されたランスヘッドをもつ噴射ノズル発明の分野
本発明は1個のランスヘッドを持つ噴射ノズルに関する物であり、ランスヘッ
ドは夫々鉄及び鉄鋼製造用溶融浴又は化学的反応物に指向し、1個の前面と少な
くとも2個の略同芯のチューブの組を備え、上記前面は高い熱伝導度を有する材
料、特に電気銅で作られている。従来技術
ノズルの前面を形成する従来のヘッドにおいては、ノズルは電気銅で作られて
おり、熱伝導が良いという公知の性質の為に良好な熱の抽出が可能であった。上
記前面を上記鉄鋼チューブに溶接又はろう付けにより取付けることも知られてい
る。しかしながら、鉄及び鉄鋼製造分野、及び冶金及び化学分野でも使用されて
いる従来の溶接は、特に冶金学的にシール欠陥が生ずる困難を伴うという欠点が
ある。かくして、銅ー鉄鋼接合領域に漏れが生ずる。更に、現存するヘッドは非
常に速く品質が低下し、製造途中においてしばしばヘッドの交換を要し、煩わし
かった。本発明の記載
本発明の目的はこれらの欠点を改善することである。この目的の為に、上記前
面は上記チューブに高エネルギー溶接により接合され、前述のヘッドは種々のヘ
ッドコンポーネントで作られており、各ヘッドコンポーネントは夫々が果たすべ
き機能により選択された材料で作られ、上記ヘッドコンポーネントは全て高エネ
ルギー溶接、特にエレクトロンービーム溶接により固着されている。
本発明の別の(特に好ましい)実施例では、前述の溶接はレーザー溶接により
行われる。この特殊タイプの溶接のお陰で、銅ー鉄鋼接合が得られ、その溶接は
実施が容易である。
この溶接の容易化に加えて、更に銅ー鉄鋼接合が流れる流体の面からと温度の
面から良好なシール性を提供する。本発明によるノズルの寿命は従って顕著に増
加する。その上、各溶接領域は噴射ノズル及びランスヘッドがさらされる連続的
な熱サイクルによる疲労応力に良く耐えることが出来る。
本発明によるランスヘッドのお陰で得られる作動中における極めて低い損耗の
結果として、稼動率はランスヘッドの寿命期間を通して特に安定化し、かつ、非
常に顕著な利点として、鉄鋼の製造を容易に自動化することが出来る。その理由
は、強度と信頼性が改善され、監視の必要性が低下するからである。ランスヘッ
ドの頻繁な交換に関しては、これは顕著に減少し、従ってヘッドに対する保守の
実施やその交換に起因する製造工程の中断が避けられる。対照的に、公知のノズ
ルのブッシュは極めて速く損耗する顕著な傾向を有する。公知のヘッドでは寿命
に非常に広いばらつきがあるが、一方本発明を使用すると、良好な再生特性を得
ることが出来、ヘッド構造係数の安定化が達成される。
ここで持ち上がる一つの問題は、熱伝導度が良好であるという理由で電気銅で
作られた出口オリフィスを有するヘッドが、上記出口領域で、特に酸素の噴射時
に極めて速く摩耗することである。この理由は、酸素の噴射時に、ヘッド寿命の
問題が酸素の高い摩耗作用により特に激しいからである。これにより酸素ランス
の効率低下と不正確な作動をも招き、前述の腐食に起因してジェットが散乱し、
いわゆるアンブレラ効果が起り、これにより浴の撹拌効率の低下を来す。この余
分の問題を解決する為、ノズルはこの目的を特に意図した材料、特に耐損耗性青
銅で作られる。
かくして、当初一体の前面の為に、ノズル自体は耐摩耗性材料で作られる。こ
れは前面をチューブにエレクトロンービーム溶接で取付けることによる更に別の
利点のお陰で特に可能になり、何等の応力、低い応力さえ、を伴わず、溶接領域
に何等の変形も伴わない。この効果は、腐食雰囲気にさらされるノズルも作るこ
とが出来、上記雰囲気に効果的に対抗することが出来る。
更にその上、本発明によるノズルの追加の実施例によると、ノズルは少なくと
も一定数の出口オリフィスを備え、好ましくはその数は3であり、顕著に増加し
た抵抗との組合わせにより、より均一な溶融浴又は反応体浴を確保することを可
能にする。この手段は、かくして前述の浴の撹拌改良に顕著に貢献する。
本発明による他の利点及び特徴は以下の模範的実施例の記載と添付図面の記載
から明らかになるであろう。図面の簡単な説明
図1は本発明によるノズルの酸素ランスヘッドの縦断面図である。
図2は図1と同様にノズルの一部を示す図面である。
図3及び図4は本発明によるノズルの代替形式の図2と同様な図面で、側面に
追加の機能部品が接している。
図5及び図6は図3及び図4と同様な部品で、噴射及び冷却の為の流通粒体の
流れを略図的に示している。説明書
一般に、本発明は鉄ー鉄鋼製造及び化学品製造の両者の為の噴射ノズルに関す
るものであり、ランスヘッドは夫々溶融浴及び化学反応体に指向し、その両者の
中で流体マスの撹拌制御が必要である。このことは本発明の上述の記載から明ら
かである。しかしながら、以下の記載は特に鉄ー鉄鋼製造分野に焦点が当てられ
、特に酸素ランスヘッドを有する酸素噴射ノズルに焦点を当てているので明瞭に
なる。
図1の縦断面に示されている酸素ランスヘッド1は、事実上円筒状で長手軸1
を有する中央管10を備え、酸素の流れが図示されていない溶融浴を指向するよ
うに意図されている。上流側で、上記中央管10は1個の入口11を備え、下流
側では、出口は所定数の出口12に細分され、この出口は対応する出口管14を
形成し、出口管は出口オリフィス16で終わっている。中央管10の横断内面は
少なくとも一つの領域13を備え、その領域で細くなり、夫々矢印F1、F2で
示されている方向に沿い酸素が加速される。この加速現象は出口管14に入った
後に更に増加され、これは中央管10よりも大幅に小さい横断面積を有する出口
オリフィスにより酸素の有効流路断面積が減少するからである。
出口オリフィス16は例えば3個で、好ましくは長手軸1の周りの1個のリン
グ内に配置される。好ましくは、夫々の出口管14の長手軸mは中央軸1に対し
て僅かな角度αだけ傾斜していて拡開ノズルを形成しているが、速すぎる損耗の
問題がこの場合はより激しい。この原因は出口管14の腐食が又ノズルコーンの
傾斜角αの急激な増加を招き、避けられない何かがランスを不正確に動作させる
のである。ノズルの腐食が早められると噴射ノズルの効率が急激に低下し、従来
の場合はノズルの性能低下を来す。
これに対して、本発明によるノズルでは、出口管14、特にその下流端領域1
5はそこに出口オリフィス16が配置されていて、高い抵抗材料で形成されてお
り、腐食現象に効果的に対抗しかつ矢印F3で示す方向に非常に加速された酸素
が流れ、その酸素が更に高い摩耗性ダストを含んでいても腐食現象に効果的に対
抗する。
中央の酸素供給管10の周りに、このノズルは更に少なくとも1個、好ましく
は少なくとも2個の管20、30の組を備え、それらの管は中央管10と同芯か
つ略同様な円筒状である。上記各管の間又は内側の管10と中間の管20と外側
の管30の間には略環状の空間21、23が形成され、これらは冷却剤供給通路
として機能する。流体の通路の略図が図5及び図6に示されている。
更に、前述の管20、30は又ヘッド本体を形成する前部40の機械的支持部
材の機能を果たし、上記前部は溶融浴に向い回転させられるように構成されてい
る。この部分40は熱を抜き取る性質の優れた材料、好ましくは銅がその熱伝導
度が良い為に、銅で作られる。上記前部40は管又は外側チューブ30に接続領
域51、52で接続され、その接続は溶接で行われる。しかしながら、従来の銅
ー鉄鋼溶接は冶金学的理由による困難性を伴わずに実施することは出来なかった
。その上、上記の溶接によるとシール欠陥が生じ、上記接続領域で漏れが発生す
る。
この問題を解決する為に、本発明によると特別な溶接、特にエレクトロンビー
ム溶接が使用される。このようにして、本発明によると、上記銅ー鉄鋼接続領域
の溶接は、直接溶接が可能でしかも余分の溶接材料を必要としない為に容易に実
施出来るだけでなく、更に上記溶接で温度に対しても最適にシールされた接続が
得られる。このようにして、冷却通路81は完全にシールされる。
エレクトロンビーム溶接の更なる利点は、低い応力を含むどの様な応力やどの
様な変形も伴うことなく溶接可能であり、これにより、普通は激しい腐食にさら
されるノズルを特にこの目的に適合するような超耐抵抗性材料で製造することを
可能にした。かくして、ノズル自体は耐腐食性材料で製造され、前部40は当初
から一体物となる。
これは本発明によるノズルに非常に増加した寿命を与え、ノズル内を酸素が高
速で流れることを許し、従って、溶融浴から遮断されていることにより吸収した
熱を冷却剤で運び、冷却通路をシールし、しばしば摩耗性粒子を含む酸素の高速
流に起因する拡開出口管の損耗に抵抗することを可能にする。実験によると本発
明によるノズルの寿命は少なくとも500熱以上に増加し、これは従来の知られ
た寿命に比べて実質的な飛躍を示し、即ち実質上寿命の指数が2まで増加した。
このことは特別に有利な出発点を示しており、その上に、コンバーター毎の頭部
の交換を少なくし、生産性の実質的な増加を来し、その結果生産高が増加する。
ノズルの大幅な寿命の増加による別の主たる利点はランスヘッドの寿命期間を
通して稼動率が特に安定し、これは稼動中における損耗が非常に低いことに起因
する。この安定性向上の結果、本発明によるランスヘッドの使用により鉄鋼精練
工程の自動化が容易になる。
更に、全ての前述の機能的役割は、一方では、従来の構造のように、単一材料
により、及び特に一体ヘッドタイプでは容易に実施出来ず、他方において、簡単
なろう付けによっても容易に実施出来ない。これに対して、本発明によるノズル
では、ヘッドは種々の要素、特に管15の下流端領域、外側チューブ30、中間
の外側チューブ31、キャップ32及びノズル33により構成され、これらは夫
々が果たす機能的役割により賢明に選択された材料で作られている。このように
して、ヘッド1の各部の構成は各部、特に角度α、出口オリフィス等の寸法の変
更の可能性を簡単化できる。この各部の変更可能性は、1個の撹拌用途から別の
物に切り換える時にヘッドの調節をする際に重要である。更に、ヘッドの構成部
品はもし不良になった時選択的に交換可能である。従って、ヘッドの変更コスト
は非常に減少する。
その上、このように製造されたヘッドの各部構成によると多数の出口管の採用
が可能になり、又それらをとぎれてないリングに取り換えて図4に示されている
ような連続環状ジェットを作ることも可能である。
これらの構成部品は次に夫々51、52、53、54部分で同様に高エネルギ
ー溶接、好ましくはエレクトロンービーム溶接により固着される。
例えば500m3/hのような高率で噴射する時に遭遇する別の問題は、ヘッ
ドの中心のキャビテーション腐食である。この腐食は、ヘッドの中央に、好まし
くは出口管14と同一材料で作られた偏向体60を配置することにより抑制され
る。この偏向体60は酸素の排出速度に適合する凹入形状を備え、好ましくはエ
レクトロン ビーム又は別の適当な手段でヘッドに気密状に固着されている。そ
の内側部分61内で、内側部分は図5及び図6に示されるように冷却剤に対する
偏向物として機能する。
しかしながら、注意すべきことは、浴をより強力に撹拌する目的の為には、噴
射流率は800m3/h又は1000m3/hに増加され、又は1200m3/h
に増加される。高率は撹拌流の跳ね返り運動に起因するキャビテーション運動を
起こし、それが結果的に中央部材90に穿孔することがある。そのような孔の形
成は、好ましくは実質上長手軸1の中心に適当な外側偏向体60を配置すること
により避けられる。
更に、1個の内側偏向体70を設けて中央管10を離れる酸素を出口管14に
適当に入れるように偏向させることが好ましい。更に、内側偏向体70はヒート
ポンプの機能を果たす。流れの方向に対して上流側へより顕著に突出した形状7
1とした為に、偏向体は分流器として有効に作用し、一方下流側へ僅かに突出し
た形状72は乱流を適当に案内する。
上流側への突起61、71は図1に示されているようなより丸い形状を有する
か又は図2に示されているようにより尖った形状を有することができる。
外側偏向体60´の形状が撹乱逆流Hと適当にマッチすることを確実にする為
、下流側へ突出した部分は好ましくは端部62の側面に凹入部63を備え、完全
な案内を提供し、この領域での乱流の形成を避けている。
各冷却通路81の末端部材80は冷却通路の下流端部で冷却剤が特に良好に流
れるような形状を備え、図1ないし図3に示されているような、かものはし状で
ある。
酸素流により形成された撹乱流に対する冷却剤の流れの一例が図5に示されて
いる。好ましくは、中央チューブ10に近接した冷却通路21内の冷却剤の流れ
Gの方向は酸素の流れF2の方向に対して逆転し、一方から他方への熱移動の促
進により冷却効果が増加する。
冷却通路に関する別の代替実施例が図4に示されている。これは事実上2個の
冷却通路の配置を示しており、その一つ81は図2の場合のように横配置であり
、他方82は中心配置であり、水冷通路を外側82と内側81に分けてヘッドの
中心軸の冷却を可能としている。このようにして、中央に内側冷却通路81があ
る為、直接に冷却することができ、流れの全体の力で持って図6に示されている
ように上述の外側偏向体に対応する尖った偏向体60を冷却する。図5及び図6
は偏向体の配置が流体の流れに好ましい影響を与えて乱流領域を実質的に減して
いることを明確に示している。
上述の如く、図示した以外の分野への適用は本発明の範囲に属し、特に化学産
業における流体の撹拌分野への噴射ノズルは本発明の範囲に属する。これは浴内
で撹拌により化学反応を促進する為の噴射管の摩滅現象が良く知られているから
である。本発明によるランスヘッドの構造によると撹拌される浴の性質により適
当な材質を選択し本発明の範囲を逸脱しないことにより上記問題を解決すること
ができる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】1997年7月3日
【補正内容】
請求の範囲
1. 浴の撹拌の為の噴射ノズルであって、鉄及び鉄鋼製造用溶融浴又は化学反
応体に指向したランスヘッド(1)が、前面(40)及び少なくとも2個の略同
芯のチューブ(20、30)を備え、上記前面(40)が高い熱伝導度を有する
材料で作られている物において、上記前面(40)は上記チューブ(20、30
)にエレクトロンビーム溶接のような高エネルギー溶接により接合(52)され
ており、上記ヘッドは種々のヘッド部材(15;30、31、32、33;60
)で作られており、各ヘッド部材は対応するヘッド部材により達成されるべき機
能により選択された材料で製造され、上記全てのヘッド部材は相互の接合領域(
52、53、54)で高エネルギー溶接により接合されている。
2. 浴の撹拌の為の噴射ノズルであって、鉄及び鉄鋼製造用溶融浴又は化学反
応体に指向したランスヘッド(1)が、前面(40)及び少なくとも2個の略同
芯のチューブ(20、30)を備え、上記前面(40)が高い熱伝導度を有する
材料で作られている物において、上記前面(40)は上記チューブ(20、30
)にレーザー溶接のような高エネルギー溶接により接合(52)されており、上
記ヘッドは種々のヘッド部材(15;30、31、32、33;60)で作られ
ており、各ヘッド部材は対応するヘッド部材により達成されるべき機能により選
択された材料で製造され、上記全てのヘッド部材は相互の接合領域(52、53
、54)で高エネルギー溶接により接合されている。
3. 請求項1又は2によるノズルにおいて、ランスヘッド(1)が銅ー鋼鉄の
結合体である。
4. 請求項1ないし3の何れかによる噴射ノズル、特に酸素噴射ノズルであっ
て、ランスヘッド(1)、特に酸素ランスヘッドが対応する出口オリフィス(1
6)で終わる出口管(14)を備えた物において、出口管の端部分(15)が高
い耐損耗性かつ耐摩耗性材料で作られている。
5. 前述の請求項の何れかによるノズルにおいて、ノズルが前述と同様な材料
で作られている。
6. 前述の請求項の何れかによるノズルにおいて、前記材料は高温で損耗に耐
え得る材料で構成されている。
7. 請求項6によるノズルにおいて、材料が非熱性ブッシュで構成されている
。
8. 請求項6及び7の何れかによるノズルにおいて、上記材料はニッケルをベ
ースとする合金である。
9. 請求項6ないし8の何れかによるノズルにおいて、上記材料が耐損耗性青
銅で構成されている。
10. 請求項4ないし9の何れかによるノズルにおいて、出口オリフィス(1
6)の数は少なくとも3に増加されている。
11. 前述の請求項の何れかによるノズルにおいて、上記出口オリフィス(1
6)はランスヘッド(1)の長手軸(1)を中心とする円内に配置されている。
12. 請求項4ないし9の何れかによるノズルにおいて、出口オリフィスがノ
ズルの長手軸(1)を略中心として囲む環状に延びている。
13. 請求項4ないし8の何れかによるノズルにおいて、出口管(14)は夫
々がノズルの長手軸(1)に対して末広状(m)に向いている。
14. 前述の請求項の何れかによるノズルにおいて、1個の偏向体(60)が
ヘッド(1)上の略中央に設けられ、乱れを起こす流れ(H)の調整を可能にし
ている。
15. 請求項14によるノズルにおいて、偏向体(60)はヘッドの外側上に
凹入輪郭領域(63)を備え、これらは撹拌流の出口速度に適合している。
16. 請求項14及び15の何れかによるノズルにおいて、偏向体(60)は
ヘッド内に1個の突出領域(61)を備えている。
17. 請求項14ないし16の何れかによるノズルにおいて、偏向体(60)
は出口管(14)と同じ材料で作られている。
18. 前述の請求項の何れかによるノズルにおいて、上記前面(40)は電気
銅又は銅ベースの材料で作られている。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】1997年9月8日
【補正内容】
明細書
浴撹拌の為の溶接されたランスヘッドをもつ噴射ノズル発明の分野
本発明は1個のランスヘッドを持つ噴射ノズルに関する物であり、ランスヘッ
ドは夫々鉄及び鉄鋼製造用溶融浴又は化学的反応物に指向し、1個の前面と少な
くとも2個の略同芯のチューブの組を備え、上記前面は高い熱伝導度を有する材
料、特に電気銅で作られている。従来技術
ノズルの前面を形成する従来のヘッドにおいては、ノズルは電気銅で作られて
おり、熱伝導が良いという公知の性質の為に良好な熱の抽出が可能であった。上
記前面を上記鉄鋼チューブに溶接又はろう付けにより取付けることも知られてい
る。しかしながら、鉄及び鉄鋼製造分野、及び冶金及び化学分野でも使用されて
いる従来の溶接は、特に冶金学的にシール欠陥が生ずる困難を伴うという欠点が
ある。かくして、銅ー鉄鋼接合領域に漏れが生ずる。更に、現存するヘッドは非
常に速く品質が低下し、製造途中においてしばしばヘッドの交換を要し、煩わし
かった。
1個の噴射ノズルが“USSRにおける鉄鋼、Vol .19、No.2、1989、3
8−40頁の表題“250tの為のランス”、著者A .G .チェルニアテビッチ
”により知られており、これにはランスヘッドをチューブの組に溶接で接合する
方法が簡単に記載されている。
文献AT−A −313945は、出口オリフィスを有する酸素噴射ランス及びバ
ーナーランスの為の1個のランスを記載しており、特に酸素及び/又は燃料に関
しており、その中ではノズルヘッドの外面及び各出口オリフィスの内面はモリブ
デンの層で被覆されている。本発明の記載
本発明の目的はこれらの欠点を改善し、一方、より特殊な実施例を提供するこ
とである。この目的の為に、上記前面は上記チューブに高エネルギー溶接により
接合され、前述のヘッドは種々のヘッドコンポーネントで作られており、各ヘッ
ドコンポーネントは夫々が果たすべき機能により選択された材料で作られ、上記
ヘッドコンポーネントは全て高エネルギー溶接、特にエレクトロンービーム溶接
により固着されている。
本発明の別の(特に好ましい)実施例では、前述の溶接はレーザー溶接により
行われる。この特殊タイプの溶接のお陰で、銅ー鉄鋼接合が得られ、その溶接は
実施が容易である。
この溶接の容易化に加えて、更に銅ー鉄鋼接合が流れる流体の面からと温度の
面から良好なシール性を提供する。本発明によるノズルの寿命は従って顕著に増
加する。その上、各溶接領域は噴射ノズル及びランスヘッドがさらされる連続的
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フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
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Z,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,A
U,BB,BG,BR,BY,CA,CN,CZ,DE
,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,IL,
IS,JP,KE,KP,KR,KZ,LK,LT,L
U,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO
,PL,PT,RO,RU,SE,SG,SI,SK,
TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN