JPH11507522A - 動物の健康状態を改善する方法 - Google Patents

動物の健康状態を改善する方法

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JPH11507522A JP9501521A JP50152197A JPH11507522A JP H11507522 A JPH11507522 A JP H11507522A JP 9501521 A JP9501521 A JP 9501521A JP 50152197 A JP50152197 A JP 50152197A JP H11507522 A JPH11507522 A JP H11507522A
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カサス,イバン・エイ
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Abstract

(57)【要約】 動物の処理として、例えば新たに孵化した家禽に対して、β−ヒドロキシプロピオンアルデヒドを生産することを特徴とする少なくとも一つのラクトバチルスレウテリ株を選択し、そして選択した株を抗生物質ゲンタマイシンと一緒に用いることを含んでいる動物の健康状態を改善する方法。

Description

【発明の詳細な説明】 動物の健康状態を改善する方法発明の分野 本発明は、動物の健康状態を改善するために抗生物質及び共生剤の間の相乗作 用効果を利用する方法に関する。関連する技術の説明 微生物病原菌に非常に感受性である動物の微生物混入は、しばしば疾病及び増 加した動物死亡率をもたらす。他の動物を以前飼育した設備に動物をぎっしり詰 めこむ可能性がある商業的な動物飼育事業において、そのような混入の可能性は しばしば大きい。このことは、家禽産業に特に当てはまる。初期のヒヨコの死亡 率(ECM)は、しばしば、インキュベーション、孵化及び加工の間の微生物の 露出と関連する。病原性微生物は、しばしば卵殻の上及び内部に存在し、そして 孵化時に卵が媒介して病原菌を広く散布する。何年にもわたって研究者たちは、 多数の抗生物質をそれらが動物の死亡率を改善するかどうかを見るために試験し てきた。 多数の共生剤も、動物の健康状態を改善する効力に関して試験されてきた。こ れらの試験の多くは、ラクトバチルス(Lactobacillus)及びスト レプトコッカス(Streptococcus)の種のような乳酸桿菌科の様々 な種を利用している。これらの試験の大部分はせいぜい限られた有用性及び実用 性を示した。 しかしながら、多数の発表の主題である1980年代半ばのDobrogos z及びLindgren等による研究は、ラクトバチルス レウテリ(Lact obacillus reuteri)株がβ−ヒド ロキシプロピオンアルデヒドと同定された抗生物質を生産することにおいて独特 であることを示した(例えば、Dobrogosz、WJ、Casas IA、 Pagano、GA、Talarico、TL、Sjoberg、B.及びM Karlsson、Gustafsen Symposium、McMilla n LtdからのRegulatory and Protective Ro le of the Normal Microflora 中のLactoba cillus reuteri and the Enteric Micro biota、1989、283−292頁;並びにDobrogosz、WJ及 びSE Lindgren、Antibiotic Reuterin、198 8年11月3日に開示された特許協力条約(Patent Cooperati on Treaty)(PCT)下の国際公開PCT/US88/01423を 参照)。 さらに、ラクトバチルス レウテリが、サルモネラ(Salmonella) を阻止することにおいて、胃腸絨毛成長を増すことにおいて、動物の体重増加を 増すことにおいて、そして死亡率を改善することにおいて効果があることが示さ れた。インオボ(in ovo)及び噴霧技術が、伝統的な抗生物質の用法の代 わりとして、ECMを減少するために家禽にラクトバチルス レウテリ細胞を運 ぶことにおいて有用であることが示されている。 様々な先行する処理が改善した死亡率をもたらしているけれども、なおさらに 動物の死亡数を減少する真の必要性が引き続いてある。 従って、本発明の目的は、動物の健康状態、特にニワトリ及び七面鳥のような 家禽類の死亡率を改善する方法を提供することである。 他の目的及び利点は、以下の開示及び付加した請求の範囲からより完全に明ら かになる。 発明の要約 例えば新たに孵化した家禽に対して、動物の健康状態を改善するための本発明 の方法は、β−ヒドロキシプロピオンアルデヒドの生産を特徴とする少なくとも 一つのラクトバチルス レウテリ株を選択し、そして処理としてその選択した株 を抗生物質ゲンタマイシンと一緒に用いる工程を含む。 本発明の他の特性及び特徴は、以下の開示及び付加した請求の範囲からより完 全に明らかになる。 図面の簡単な説明 図1は、実施例1に説明した5つの処理の期間にわたるブロイラーの死亡率を 示しているグラフである。処理(1)は開いた四角で示され、処理(2)は半分 閉じたひし形で示され、処理(3)は開いた丸で示され、処理(4)は開いた三 角で示され、そして処理(5)は開いたひし形で示される。 発明の詳細な説明及びその好ましい態様 本発明は、 (a)グリセロールまたはグリセルアルデヒドの存在下嫌気性条件下でβ−ヒ ドロキシプロピオンアルデヒドを生産することを特徴とするラクトバチルス レ ウテリの株を選択し、 (b)該株の細胞を該動物へ投与し、そして (c)該動物をゲンタマイシンで処理する ことを含んでなる動物の健康状態を改善する方法である。 好ましい態様において、毎日動物に噴霧することにより、そして/またはラク トバチルス レウテリを含んでいる飼料を動物に与えることにより、これらの細 胞を投与する。加えて、ラクトバチルス レウテリ投与は、孵化前の卵への注入 、または所化前の卵の噴霧を含んでなることができる。本明細書の発明は、動物 の胃腸管にコロニーをつくるのに十分な量で該動物中にラクトバチルス レウテ リを定着させること及びゲンタマイシンでその動物を処理することの相乗作用効 果を示す。 特定の動物系に対して、その動物の胃腸管にコロニーをつくることができるラ クトバチルス レウテリを培養収集物からまたは健康な動物からの天然の単離物 から得ることができる。そのような単離の方法は、上に引用したDobrogo sz等のPCT出願に詳細に説明されている。特定の動物系及び処理の型に対す るラクトバチルス レウテリの接種材料の量がその系に対して知られていない場 合、ラクトバチルス レウテリの存在及び量を測定するためのDobrogos z等のPCT出願に報告されたオーバーレイ法を用いて、コロニー形成をもたら すのに十分な量を決定する予備的な慣例の実験を行うことができる。典型的には 、一回にまたは何日にもわたって投与される動物当たり103−104の量が動物 の胃腸管にコロニーをつくるのに十分であることが見いだされる。本明細書の実 施例におけるように、さらなるラクトバチルス レウテリ細胞の使用は、実質的 で迅速なコロニー形成のさらなる保証を与える。同様に、一つより多いラクトバ チルス レウテリの型を用いた処理は、動物の生涯の初期の処理がそうであるよ うにコロニー形成を効果的にする。 本発明の特徴及び利点は、本発明を制限すると解釈されるものではな い以下の実施例を参照にすることによりより明確に理解される。 実施例I−ラクトバチルス レウテリ及びゲンタマイシンでの処理 18日間インキュベートした卵を2つの孵化キャビネットに置く。片方のキャ ビネットの卵に卵が孵化する24時間前に水を噴霧し、そしてもう片方のキャビ ネットの卵には孵化の24時間前にラクトバチルスレウテリを噴霧する。以下に 結果を示す実験において、ml当たり107細胞のレベルで0.1ml/卵を噴 霧した。用いたラクトバチルスレウテリ株は、以下の実施例ではニワトリである 処理する動物にコロニーをつくるあらゆる株であることができる。この実施例に 用いたラクトバチルス レウテリの株は、1991年1月29日にアメリカン・ タイプ・カルチャー・コレクション(American Type Cultu re Collection、Rockville、Maryland)にブダ ペスト条約の下に寄託された株番号11284、ATCC番号55148である 。 孵化後すぐの5つの処理は、以下のとおりである。 (1)絶対コントロール--加えるラクトバチルス レウテリなし、腸病原性大 腸菌なし、ゲンタマイシンなし(先に水を噴霧した卵から孵化した30羽の鳥) 、 (2)大腸菌コントロール--104CFUの腸病原性大腸菌を、先に水を噴霧 した卵から孵化した30羽の鳥の各々に胃管補給した、 (3)大腸菌及びゲンタマイシン--先に水を噴霧した卵から孵化した30羽の 鳥の各々へ、処理(2)の大腸菌及び標準的な技術を用いて皮下注射により投与 された0.2mgのゲンタマイシン硫酸塩、 (4)大腸菌及びラクトバチルス レウテリ--孵化前にラクトバチル ス レウテリを噴霧した卵からの30羽の鳥に、処理(2)の大腸菌及び孵化後 11日間孵化した鳥の飼料の2%としてグラム当たり約105CFUのラクトバ チルス レウテリを含んでいるGAIAfeedTM(商標)での給餌、及び、 (5)孵化前にラクトバチルス レウテリを噴霧した卵から孵化した30羽の 鳥に、処理(4)の大腸菌及びラクトバチルス レウテリ並びに処理(3)のゲ ンタマイシン硫酸塩。 上の処理後、ヒヨコをPetersime育雛器へ移す。各処理を別個である が同じように制御された隔離室に置く。死亡率を毎日測定し、そして体重を21 日目に測定する。交差混入がないことを確かめるために、孵化時にそして実験の 終了時に盲腸の大腸菌及びラクトバチルス レウテリを測定する。 22日目の死亡率及び体重の典型的な結果を表Iに示す。 a,b列で異なる場合、平均が異なる(P≦.01) *22日年齢で 0日目から25日目までの死亡率の結果を図1に示し、そしてこれは 時間にわたる処理間の違いを示す。 この実験の結果は、ゲンタマイシン硫酸塩処理と組み合わせたラクトバチルス レウテリでの卵の噴霧及び飼料へのラクトバチルス レウテリの添加が大腸菌 に関連した死亡率に対して優れた保護を与えることを示す。体重はゲンタマイシ ンのみの使用より顕著に増加し、そして死亡は本質的に除かれる。 さらなる実験は、卵の噴霧に加えてまたはこの代わりに卵にラクトバチルス レウテリを注入する場合に同様の結果が得られることを示す。ゲンタマイシン硫 酸塩処理と合わせてラクトバチルス レウテリの定着を最大にする時に最善の結 果が得られる。本発明の好ましい態様 本発明は、グリセロールまたはグリセルアルデヒドの存在下嫌気性条件下でβ −ヒドロキシプロピオンアルデヒドを生産することを特徴とするラクトバチルス レウテリの株を選択し、該株の細胞を該動物に投与し、そして該動物をゲンタ マイシンで処理することを含んでなる動物の健康状態を改善する方法である。好 ましくは、動物は家禽であり、そして投与はグラム飼料当たり約105CFUの ラクトバチルス レウテリを含んでいる飼料を動物に与えることを含んでなる。工業的適用性 本発明は、動物の死亡率を下げることにより、特に他の動物が以前飼育された 設備に動物をぎっしり詰め込む可能性がある商業的動物飼育事業をより費用効果 的にする方法を提供する。 本発明はその特定の態様に言及して記述されているけれども、多数の変形、修 飾及び態様が可能であり、従って、全てのそのような変形、修 飾及び態様が本発明の意図及び範囲内であると考えられるものであると理解され る。特にまた本発明の中に含まれるのは、抗生物質での処理と一緒に、当該技術 分野において知られているラクトバチルス レウテリ処理をあらゆる幼い動物に 対して使用することである。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年5月1日 【補正内容】 請求の範囲 1. (a)グリセロールまたはグリセルアルデヒドの存在下嫌気性条件下で β−ヒドロキシプロピオンアルデヒドを生産することを特徴とするラクトバチル ス レウテリの株を選択し、 (b)該株の細胞の有効量を家禽へ投与し、そして (c)該家禽をゲンタマイシンの有効量で処理する ことを含んでなる家禽における腸病原性バクテリア感染を処理する方法。 2. 該投与が、該家禽の胃腸管にコロニーをつくるのに十分な量の該細胞を 該家禽に噴霧すること含んでなる、請求の範囲1に記載の方法。 3. 該投与が、ラクトバチルス レウテリ細胞を含んでいる飼料を該家禽に 与えることを含んでなる、請求の範囲1に記載の方法。 4. 飼料がグラム飼料当たり約105CFUのラクトバチルス レウテリを 含む、請求の範囲3に記載の方法。 5. 該投与が、ラクトバチルス レウテリ細胞を含んでいる飼料を該家禽に 与えることをさらに含んでなる、請求の範囲2に記載の方法。 6. 飼料がグラム飼料当たり約105CFUのラクトバチルス レウテリを 含む、請求の範囲5に記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // A23L 1/30 A23L 1/30 Z (72)発明者 カサス,イバン・エイ アメリカ合衆国ノースカロライナ州27612 ローリー・ノースヒルズドライブ4916 (72)発明者 モルスタム,ボ スウエーデン・44331レルム・セデルフリ クツブイ12

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. (a)グリセロールまたはグリセルアルデヒドの存在下嫌気性条件下で β−ヒドロキシプロピオンアルデヒドを生産することを特徴とするラクトバチル ス レウテリの株を選択し、 (b)該株の細胞を動物へ投与し、そして (c)該動物をゲンタマイシンで処理する ことを含んでなる動物の健康状態を改善する方法 2. 該動物が家禽である請求の範囲1に記載の動物の健康状態を改善する方 法。 3. 該投与が、該動物の胃腸管にコロニーをつくるのに十分な量の該細胞を 該動物に噴霧することを含んでなる、請求の範囲1に記載の動物の健康状態を改 善する方法。 4. 該投与が、ラクトバチルス レウテリ細胞を含んでいる飼料を該動物に 与えることを含んでなる、請求の範囲1に記載の動物の健康状態を改善する方法 。 5. 飼料がグラム飼料当たり約105CFUのラクトバチルス レウテリを 含む、請求の範囲4に記載の動物の健康状態を改善する方法。 6. 該投与が、ラクトバチルス レウテリ細胞を含んでいる飼料を該動物に 与えることをさらに含んでなる、請求の範囲3に記載の動物の健康状態を改善す る方法。 7. 飼料がグラム飼料当たり約105CFUのラクトバチルス レウテリを 含む、請求の範囲6に記載の動物の健康状態を改善する方法。
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