JPH11507130A - 潰瘍性結腸炎、原発性硬化性胆管炎、および1型自己免疫性肝炎のための区別的アッセイ - Google Patents

潰瘍性結腸炎、原発性硬化性胆管炎、および1型自己免疫性肝炎のための区別的アッセイ

Info

Publication number
JPH11507130A
JPH11507130A JP9501255A JP50125597A JPH11507130A JP H11507130 A JPH11507130 A JP H11507130A JP 9501255 A JP9501255 A JP 9501255A JP 50125597 A JP50125597 A JP 50125597A JP H11507130 A JPH11507130 A JP H11507130A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
neutrophils
anca
dnase
staining pattern
secondary antibody
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9501255A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3386815B2 (ja
Inventor
ターガン,ステファン
ビドリッチ,アルダ
Original Assignee
セダーズ−シナイ メディカル センター
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by セダーズ−シナイ メディカル センター filed Critical セダーズ−シナイ メディカル センター
Publication of JPH11507130A publication Critical patent/JPH11507130A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3386815B2 publication Critical patent/JP3386815B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/569Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for microorganisms, e.g. protozoa, bacteria, viruses
    • G01N33/56966Animal cells
    • G01N33/56972White blood cells
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/18Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/564Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for pre-existing immune complex or autoimmune disease, i.e. systemic lupus erythematosus, rheumatoid arthritis, multiple sclerosis, rheumatoid factors or complement components C1-C9

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Virology (AREA)
  • Tropical Medicine & Parasitology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Rehabilitation Therapy (AREA)
  • Rheumatology (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、潰瘍性結腸炎、原発性硬化性胆管炎、または1型自己免疫性肝炎の核周辺抗好中球細胞質抗体の存在または非存在を検出および測定するための方法およびキットに関する。本発明の方法およびキットは、潰瘍性結腸炎、原発性硬化性胆管炎、および1型自己免疫性肝炎を診断するための安全かつ信頼性の高い手段を提供する。潰瘍性結腸炎および原発性硬化性胆管炎の核周辺抗好中球細胞質自己抗体に反応性の抗原もまた提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 潰瘍性結腸炎、原発性硬化性胆管炎、および1型自己免疫性肝炎のための 区別的アッセイ 本出願は、先に係属している1994年10月7日に出願した米国特許出願第08/320 ,163号の一部継続出願である。米国特許出願第08/320,163号は、現在では放棄さ れている、1993年3月10日に出願した米国特許出願第08/028,784号の継続出願で ある。発明の分野 本発明は、潰瘍性結腸炎(ulcerative colitis)、原発性硬化性胆管炎(prim ary sclerosing cholangitis)、または1型自己免疫性肝炎(type 1 autoimmun e hepatitis)の核周辺抗好中球細胞質抗体(perinuclear anti-neutrophil cyt oplasmic antibody)の存在または非存在を、検出および測定するための方法お よびキットに関する。より詳細には、本発明の方法およびキットは、ELISAおよ び免疫蛍光法のようなアッセイにおける好中球のDNase処理を用いて、抗体が存 在する場合のポジティブコントロール値の消失を誘発する。発明の背景 炎症性腸疾患(IBD)は、2つの胃腸障害(gastrointestinal disorder)(潰 瘍性結腸炎(「UC」)およびクローン病(「CD」))を記載するために使用される集合的 な用語である。IBDは、世界的に生じ、かつ二百万人もの多くの人々を苦しめて いると報告される。発症は全ての年齢で記録されている;しかし、IBDは主に若 年成人を冒す。 IBDの最も一般的な3つの主症状は、下痢、腹痛、および発熱である。下痢は 、軽症から重症までの範囲であり得、かつしばしば尿意促進および頻度を伴う。 UCでは、下痢は通常観血性であり、かつ粘液および化膿性物質をも含有し得る。 貧血および体重の減少は、IBDのさらなる一般的な徴候である。 一連の研究室評価、放射線医学評価、および内視鏡評価は、診断を導くため、 および疾患の程度および重篤度を評価するために組み合わされる。それにもかか わらず、CD、ならびに他のタイプの腸の炎症状態(例えば、過敏性腸症候群、感 染性の下痢、直腸の出血、放射線結腸炎など)からUCを区別するのは困難である 。実際に、フォローアップ時間の期間に依存して、多くの患者において、結腸炎 は、未定とみなされなければならないか、または最終的に診断され得ない。なぜ なら、UCとCD、特に結腸のCDとの特徴が、重なるからである。 CDまたは腸の他の炎症状態に対立するものとしてのUCの選択的同定により、重 要な予後徴候含意(implication)および治療的含意がもたらされる。例えば、 結腸切除が示される場合、含まれるIBDのタイプにより、どの外科的選択が適切 であるかを決定する。外科手術(全結腸切除)は、UCにおける治療を示すが、劇 的なものである。CDでは、外科手術は決して治療でない。限定的手順(例えば、 回腸直腸貫通(粘膜直腸切除)またはKock嚢)がUCにおいて望ましいかもしれな いが、CDにおいては禁忌である。 結腸のCDおよび他の大腸炎(colitide)からUCを容易に区別する診断マーカー の有用性は、主な臨床的進歩を示す。疾患の活性と平行し得る、または活性の切 迫したフレア(impending flare)を予測さえし得る、便利でかつ信頼性の高い 血液試験は、IBDの治療的管理に夥しい利点を提供し、そしてより特異的な処置 様相の設計を助ける。 UCおよびCDの原因は未知であるが、免疫系が、これらの疾患における組織損傷 を媒介するのに役割を担うという一般的同意が存在する。広範囲の免疫学的異常 がこれらの障害において報告されてきたが、診断値として十分に信頼性が高いも のはまだ存在しない。 種々の自己抗体が、UC患者において観察されている。これらの抗体の中で最も 著しいのは、リンパ細胞傷害性抗体および結腸上皮抗体であった。これらは遺伝 的含意および病態生理学的含意を有し得たが、これらは診断的には有用ではなか った。なぜなら、低頻度の発生であるか、または特異性がないかのいずれかであ るためである。 自己免疫病因(eitology)を有するとも疑われる、2つの他の炎症性疾患は、 原発性硬化性胆管炎(「PSC」)および1型自己免疫性肝炎(「1型AIH」)であ る。UCおよびCDと同様に、これらの肝臓病は、AIHおよびPSCに関連する、区別さ れる肝臓異常を同定するために侵襲性技術(例えば、肝生検および/またはERCP )の使用を必要とする一般的な客観的症状を共有する。 PSCは、肝臓内管の関与を有するか有さない肝臓外胆管の閉塞性炎症性線維症 により特徴付けられる。この疾患は、一般に、たとえ予測不可能であっても、た ゆまぬ様式で、肝硬変、門脈圧亢進症、および肝不全による死に進行する。PSC は、単独またはUCと関連して、そしてあまり一般的でないが種々の他の疾患と関 連して生じ得る。症状は、通常、黄疸、そう痒症(puritis)、および非特異的上 部腹痛を含む。PSCの内科療法は、コルチコステロイド、抗生物質、免疫抑制剤 、および胆嚢機能促進性物質(cholecystogues)の単独または組合せを含んでい る。一般に、全ての結果は、失望するものであった。 AIHは、病因未知の障害である。この障害では、肝実質の進行性破壊が生じ、 しばしば肝硬変に進行し、そしてより重篤な場合は、その保因者は処置されなけ れば死亡率が高い。この疾患は女性に優勢であるとはいえ、男性をも冒す。容易 な疲労性が、最も一般的な主症状であり、かつ患者の77%までもが、黄疸の特徴 を記載し、腹部の軽い不快感、そう痒症、食欲不振、多発性筋痛、下痢、および 遅延型初潮または無月経が、頻繁な病訴である。美容的な変化(顔面の丸み、多 毛症、および座瘡を含む)。AIHの組織学的に顕著な特徴は、門脈周辺壊死また は漸進的壊死である。この状態は、予後が乏しく不治であると考えられる;考え られるとしても自発的または持続的な寛解はまれである。プレドニゾンおよびア ザチオプリンの併用処置は、有意に平均余命を改善し、そして臨床的、生化学的 、および免疫化学的な異常を正常化することが報告されている。1型AIHは、米 国において最も一般的な形態の自己免疫性肝炎であり、そしてこれは、平滑筋抗 体または抗核抗体血清陽性(antinuclear antibody seropositivity)、ガンマ グロブリン過剰血症、同時発生性免疫学的障害、A1、B8、DR3、またはDR4に対す るHLA陽性に関連し、そしてコルチコステロイド治療に応答性である。 最近、p-ANCAは、1型AIHおよびPSCの両方に関連することが実証されている。 p-ANCAが70%までのPSC患者の血清に見出されているが、十分に明確になった1 型AIHを有する患者の血清の92%までは高力価のpANCAを発現することが見出され たことが報告される。しかし、この発見は、これらの肝胆汁性炎症性疾患の診断 に、制限された臨床的有用性しか有さない。これは、それぞれの疾患に関連する p-ANCAの間を区別できないことによる。 従って、診断的、予後的、および治療的な目的のために、結腸のCDとUSとを、 そして1型AIHとPSCとを区別するための、簡便かつ信頼性の高い方法に対する必 要性が存在している。発明の要旨 本発明は、サンプル中の潰瘍性結腸炎(「UC」)、原発性硬化性胆管炎(「PS C」)、または1型自己免疫性肝炎(「1型AIH」)の核周辺抗好中球細胞質抗体 (「p-ANCA」)の存在または非存在を、検出および測定する方法を提供する。よ り詳細には、UC、PSC、または1型AIHのp-ANCAの存在は、DNaseを用いる好中球 の処置の際のポジティブ値の消失(すなわち、コントロールと比較した検出可能 なマーカーの消失)をアッセイすることにより検出される。本発明は、1型AIH に関連するp-ANCAが、PSCに関連するp-ANCAとは異なること、およびこれらのp-A NCAのそれぞれは、UCに関与するp-ANCAとは異なることを実証する。これらの相 違は、それぞれのp-ANCA、p-ANCA関連疾患についてスクリーニングする際、およ び3つの間を区別する際に信頼され得る。 本発明の1つの実施態様において、サンプル中の潰瘍性結腸炎、原発性硬化性 胆管炎、または1型自己免疫性肝炎に関連する核周辺抗好中球細胞質抗体(p-AN CA)の存在または非存在を測定する方法は、サンプルおよび検出可能な2次抗体 と固定DNase処理好中球とを、好中球、p-ANCA、および検出可能な2次抗体の複 合体を形成させるのに適切な条件下で接触させる工程、結合していない2次抗体 をその複合体から分離する工程、およびコントロールに比較した複合体化2次抗 体の存在、非存在、またはパターンを検出することにより、p-ANCA免疫反応性の パターンをアッセイする工程を含む。好中球のDNase処理により、核または細胞 の形態の顕著な消失を伴わずに、細胞DNAの実質的に完全な消化がもたらされる 。コントロールは、好中球をDNase処理に供しない以外は、同じ供給源由来のサ ン プルに本方法を繰り返した結果である。 本発明はまた、サンプル中のUC、PSC、またはAIHのp-ANCAの存在または非存在 を同定するために有用な試薬を含むキットを提供する。キットは、他の試薬の中 でも、固定好中球および検出可能な2次抗体を含む。発明の詳細な説明 本発明は、サンプル中の潰瘍性結腸炎(UC)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、 または1型自己免疫性肝炎(1型AIH)に対する核周辺抗好中球細胞質自己抗体 (p-ANCA)の存在を検出するための方法およびキットを提供する。本発明の方法 は、DNaseを用いた好中球の処理の際のポジティブ値(コントロールと比較して )の消失をアッセイする工程を含む。本発明の方法はまた、特定の疾患に関連す るp-ANCAの存在と関連し得る特定の染色パターンの検出を含む。 名称が示すように、好中球の細胞質成分に対する抗体は、ある慢性の炎症状態 を有する患者の血清中に見出される。免疫蛍光顕微鏡によって、ANCA活性は、2 つの広いカテゴリーに分けられる:細胞質好中球染色(本明細書中では、「c-AN CA染色パターン」または「細胞質染色パターン」という)および核周辺が強調さ れる細胞質染色(本明細書中では、「p-ANCA染色パターン」または「核周辺染色 パターン」という)。これらの異なる染色パターンは、アルコール固定された細 胞遠心分離好中球を用いて得られる。p-ANCA染色パターンは、細胞質顆粒が固定 プロセスの間に核の周辺に再配置するときに生じるアルコール固定の人為産物で あることが報告されてきた。しかし、本発明は、UCに関連したp-ANCAの核周辺染 色パターンが人為的でなく、むしろ抗原に関連したDNAの特異的結合の結果であ ることの証拠を提供する。それにもかかわらず、アルコールに誘導されるか、ま たは真のものかどうか、独特の抗原から惹起されるANCAの型と異なる疾患との関 連を有するANCAの型とを区別するためにこれらの染色パターンを供した。 本発明の方法は、CDおよび腸の他の炎症状態を互いに比較したときの、UC、PS C、および1型AIHの独特な染色パターンを利用して、IBDおよびこれらの肝臓病 の診断および治療と以前に結びついていた不確実性を除去して、UC、PSC、また は1型AIHを同定する簡便かつ信頼性のある方法を提供する。 本発明の一つの局面は、サンプル中のUCまたはPSCのp-ANCAの存在または非存 在を測定する方法に関する。この方法は以下の工程:(a)好中球、p-ANCA、お よび検出可能な2次抗体の複合体を形成させるのに適切な条件下で、サンプルお よび検出可能な2次抗体を固定化好中球と接触させる工程であって、ここで、こ の固定化好中球は、この接触工程の前に、核または細胞の形態の顕著な消失を伴 わずに細胞DNAの実質的に完全な消化を生じるに十分な条件下でDNaseに供し、そ してここで、この2次抗体がp-ANCAまたはp-ANCAのクラス決定部分に特異性を有 する工程;(b)複合体から結合していない2次抗体を分離する工程;(c)結合 した2次抗体の存在または非存在を、コントロールと比較して測定することによ って、p-ANCA含有複合体の存在または非存在をアッセイする工程であって、ここ で、このコントロールは、同じ起源由来のサンプルに対して、工程(a)の好中 球をDNase処理に供さないこと以外は本方法の工程を繰り返した結果である工程 を含む。 本発明の関連する実施態様では、直接的免疫蛍光アッセイフォーマットにおけ るのと同じ方法が、1型AIHに関連するp-ANCAの存在または非存在ならびにp-ANC A UCまたはPSCの存在または非存在を検出するために使用し得る。従って、サン プル中のUC、PSC、または1型AIHに関連するp-ANCAの存在または非存在を測定す る方法を提供する。この方法は、以下の工程:(a)好中球、p-ANCA、および検 出可能な2次抗体の免疫複合体を形成させるのに適切な条件下で、サンプルおよ び検出可能な2次抗体を固定好中球と接触させる工程であって、ここで、この固 定好中球を、この接触工程の前に、核または細胞の形態の顕著な消失を伴わずに 、細胞DNAの実質的に完全な消化を生じるに十分な条件下でDNaseに供し、そして ここで、この2次抗体は、p-ANCAのクラス決定部分に対する特異性を有する工程 ;(b)免疫複合体から結合していない2次抗体を分離する工程;(c)複合体化 2次抗体の存在、非存在、またはパターンを、コントロールと比較して検出する ことによってp-ANCA免疫反応性のパターンをアッセイする工程であって、ここで 、このコントロールは、同じ起源由来のサンプルに対して、好中球をDNase処理 に供さないこと以外は本方法を繰り返した結果である工程を含む。 本明細書中で使用する用語「複合体」または「免疫複合体」は、抗原決定基含 有分子(例えば、抗原)と、抗体結合部位を含む分子(例えば、抗体分子)との 間の特異的結合の産物をいう。本明細書中で使用する用語「免疫反応性」は、抗 原決定基含有分子(例えば、抗原など)を特異的に結合するための抗体結合部位 を含む分子(例えば、抗体分子など)の能力または特性をいう。 本発明の方法において、細胞DNAの実質的に完全な消化を生じるために十分な 条件下で、好中球をDNaseに供する。用語「細胞DNAの完全な消化」によって、細 胞DNAが、実質的にタンパク質および好中球の細胞DNAに通常関連する他の細胞物 質を結合する能力を失うような細胞DNAの消化を意味する。いずれの特定の理論 にも結びつかないで、UCおよびPSCのp-ANCAの抗原の少なくとも一部は、核DNAま たは核構造の幾つかの面の何れかと親密に結合するタンパク質であると考えられ る。 細胞DNAの実質的に完全な消化を生じるために十分な条件は、使用されるDNase の純度および濃度にしたがって変化し、そして例えば、固定化好中球を、適切な 緩衝液1ml当たり約2〜約10ユニット DNaseのDNase濃度で、約15分〜約1時間 の範囲の時間、約22℃〜約40℃の範囲の温度でインキュベートする工程を含む。 本発明のアッセイは、本明細書中でその全体が参考として援用される、1983年 3月8日に、Davidらに発行された米国特許第4,376,110号に記載のように、フォ ワード、リバースまたは同時であり得る。フォワードアッセイでは、各試薬が、 連続的に固定化好中球と接触する。所望であれば、次の試薬の添加前に、結合し ていない試薬からの結合した試薬の分離を達成し得る。リバースアッセイでは、 固定化好中球へ接触させるより前に、すべての試薬を予備混合する。リバースア ッセイの変法は、本明細書中でその全体が参考として援用される、1988年10月18 日に、El Shamiらに発行された米国特許第4,778,751号に記載される。同時アッ セイでは、すべての試薬を別々にではなく同時に固定化好中球と接触させる。現 在好ましい本発明のアッセイの工程を下記にさらに詳細に議論する。 本明細書中において使用される用語「試薬」は、本発明のアッセイを実施する ために有用な任意の成分をいう。例えば、サンプル、1次抗体、検出可能な2次 抗体、洗浄緩衝液、溶液など。 サンプルは、任意の生物学的液体(例えば、全血、血漿、もしくは他の体液ま たはp-ANCAを含む組織、好ましくは血清)から得られ得る。 本明細書中において記載された種々のアッセイフォーマットのための分離工程 (複合体からの結合していない2次抗体の除去を含む)は、当該分野で公知の方 法により実施し得る。適切な場合は、適切な緩衝液での簡単な洗浄、その後の濾 過または吸引で十分である。好中球を粒子状の支持体に固定化する場合(例えば 、微粒子の場合)、粒子状物質を遠心分離し、続いて洗浄液を除去するのが望ま しい。好中球をメンブレンまたはフィルターに固定化する場合、バキュームまた は液体吸収要素を、メンブレンまたはフィルターの反対側へ適用してメンブレン またはフィルターを通して洗浄液を引くことが可能である。 本発明の方法は、通常、室温および37℃で実行する。この方法はタンパク質の 使用を含んでいるため、タンパク質の3次元構造および4次元構造を実質的に改 変する温度は避けるべきである。従って、本発明の方法を実施するために適切な 温度は、一般に約22℃〜約38℃の範囲である。 本発明の好ましい実施態様では、好中球を固体基体上に固定化する。固体基体 は、免疫測定アッセイに有用な任意の支持体であり得る。基体は、水に不溶であ り、そして堅いかまたは堅くない天然物または合成物から作製され得る。しかし 、基体は、好中球の所望の活性に顕著に作用しないべきである。好ましい基体は 、スライドガラス、ポリエチレン、ポリスチレン、ナイロン、ニトロセルロース 、ガラスなどから作製される試験ウェルを含む。試験管、濾紙、濾過装置(例え ば、ガラスメンブレン)、ビーズ、および粒子状物質(例えば、アガロース、架 橋デキストラン、および他の多糖類など)もまた有用である。 本発明の方法およびキットにしたがって、好中球の固定化を当該分野の公知の 方法により達成し得る。好ましくは、DNaseならびに本発明の方法およびキット で使用した試薬に対して好中球を浸透性にする固定化方法を使用する。例えば、 好中球を、試験ウェルまたはスライドガラスの表面へ適切な固定剤(例えば、メ タノール、エタノール、ホルマリンなど)を用いて直接固定することにより固定 化し得る。もちろん、当業者は、そのような固定剤が好中球の核および細胞の形 態を実質的に変化させないべきであることを認識する。 本発明の実施において使用するのに適切な好中球および2次抗体は、アッセイ されるサンプルの起源に依存する。本明細書中で使用する用語「患者」、「被験 体」、または「個体」は、アッセイされるべきサンプルの起源についていう場合 、UC、PSC、または1型AIHのp-ANCAを産生することができる任意の動物を意味す る。このような動物は、例えば、ヒト、非ヒト霊長類、ウサギ、ラット、マウス などを含む。好ましくは、用いられる好中球および2次抗体は、試験されるべき サンプルを得た種に対して特異的反応性を有する。例えば、ヒト被験体から得た サンプル中のUC、PSC、または1型AIHのp-ANCAをアッセイするためには、好中球 および2次抗体は、好ましくはヒトに対して特異的である。多数の抗体を用いる 場合、各抗体は、好ましくはその抗原に種特異的である。 本発明において有用な好中球は、種々の供給源(例えば、ヒト、ヒト以外の霊 長類、ウサギ、ラット、マウスなどの血液)から当業者に公知の方法により得ら れ得る。 本明細書中において使用する用語「2次抗体」は、任意の抗体もしくは抗体の 組み合わせまたはそれらのフラグメントをいい、少なくともその1つは、UC、PS C、または1型AIHのp-ANCAと結合し得る。例えば、2次抗体は、抗p-ANCA抗体で あり得る。この抗体は、p-ANCAのエピトープに対して特異的であるが、好ましく は好中球結合との拮抗または好中球/p-ANCA結合の立体障害を引き起こすもので はない。あるいは、二次抗体は、好ましくは、p-ANCAのクラス決定部分に特異性 を有する抗IgGであり得る。 本発明の実施に有用な2次抗体は、当該分野で周知の技術によって得られ得る 。このような抗体は、ポリクローナル、好ましくはモノクローナルであり得る。 ポリクローナル抗体は、例えば、Ghoseら、Methods of Enzymology,第93巻、32 6-327(1983)の方法により得られ得る。例えば、IgGまたはIgGのFcフラグメン トは、動物(例えばウサギ、ヤギ、ヒツジ、齧歯類など)の抗血清中でのIgG反 応性ポリクローナル抗体の産生を刺激するために免疫原として使用され得る。 本発明の実施に有用なモノクローナル抗体は、たくさんの商業的供給源から得 られ得る。あるいは、例えば、MilsteinおよびKohler Nature,256:495-97(197 5)に記載されるプロセスまたはGerhard,Monoclonal Antibodies,370-371(Pl enum Press,1980)による変法によって抗体が得られ得る。マウス抗ヒトIgG抗 体が望ましい場合、マウスに最初に、例えば、ヒトIgGまたはヒトIgGのFcフラグ メントを含有する免疫原を注射する。その後、マウスを屠殺し、そして当該分野 で周知の方法によって、その脾臓から採取した細胞を骨髄腫細胞と融合する。得 られるハイブリドーマは、ヒトIgGと反応性の単一の抗体種を分泌するクローン を単離するためにスクリーニングされる。 好ましくは、ハイブリドーマは、目的のIgGに対して高度に特異的である抗体 を産生するものを同定するためにスクリーニングされる。選択されるモノクロー ナル抗体は、UCまたはPSCのp-ANCAを検出するための所望の感度および範囲に適 合する親和性を有する。そのようなモノクローナル抗体の使用は、ポリクローナ ル抗体の使用と比較して、本発明のアッセイにおいてより高い感度の取得手段を 提供する。 あるいは、UCまたはPSCのp-ANCAに対して高い親和性を有するモノクローナル 抗体は、UCまたはPSCのp-ANCAについてのファージ組み合わせライブラリーの作 製によって得られ得、次いで、本明細書中で参考として援用するBarbas,C.F.ら 、Proceedings of the Nat'l Academy of Science,88:7978-82(1991)に記載 されたのと同様のプロセスで特異性についてスクリーニングされ得る。以下の実 施例は、UCに対する免疫グロブリン遺伝子レパートリーのファージ組み合わせラ イブラリーを作製するための方法、ならびにUCに関連するp-ANCAについてのライ ブラリーのスクリーニング方法を例示する。UCに関連するp-ANCAの2クローン( 5-3および5-4)の免疫グロブリン重鎖および軽Fab鎖の核酸および推定アミノ酸 配列を、配列番号1〜8に提供する。UCに関連するp-ANCAのこれらおよび他のク ローンに対する抗イディオタイプ抗体は、当該分野で周知の方法により惹起され 得る。例えば、ポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体を、例えば、本明 細書中で参考として援用するHarlowおよびLane,Antibodies: A Laboratory Man ual (Cold Spring Harbor Laboratory 1988)に記載されているように産生し得る 。 種々の文法的な形態の用語「モノクローナル抗体」は、抗原上の特定のエピト ープまたは抗体上のイディオトープと免疫反応可能な一種類のみのイディオトー プを含む抗体分子の集団をいう。モノクローナル抗体は、代表的に、それが免疫 反応するエピトープまたはイディオトープに対して単一の結合親和性を示す;し かし、モノクローナル抗体は、異なるエピトープまたはイディトープに対してそ れぞれ免疫特異的な、多数のイディオトープを有する分子(例えば、2重特異性 モノクローナル抗体)であり得る。 モノクローナル抗体は、代表的には、ただ一種類の抗体分子を分泌(産生)す る、ハイブリドーマと呼ばれる単一細胞のクローンによって産生される抗体から 成る。本発明によれば、UCに関連するp-ANCAとの特異的免疫活性を有する抗体物 質を産生し得るが、好中球とのp-ANCAの免疫反応性を妨げないハイブリドーマが 提供される。このようなハイブリドーマ細胞は、抗体産生細胞と骨髄腫または他 の永続し得る細胞株とを融合することによって形成される。このようなハイブリ ドーマの調製は、KohlerおよびMilstein、Nature、256:495-497(1975)(この 記載は、参考として援用される)によって、最初に記載された。ポリペプチド誘 導ハイブリドーマ技術もまた、Nimanら、Proc .Natl.Sci.、U.S.A.、80: 4949- 4953(1983)(この記載もまた、本明細書中で参考として援用される)に記載さ れる。 不死化細胞との融合のための抗体産生細胞を得るために、哺乳動物を免疫原で に接種する。種々の文法的な形態の用語「免疫原」は、UCに関連するp-ANCAに対 する抗体の調製のために使用される有効成分として、UCに関連するp-ANCAを含む 組成物を記載するために本明細書中で使用される。 哺乳動物を接種するために使用される、UCに関連するp-ANCAの量は、免疫化ポ リペプチドに対する免疫応答を誘導するために十分であるべきである。この量は 、特に、接種される動物の種、動物の体重に依存し、そして選択される接種レジ メは、当該分野で周知である。接種物は、代表的には、マウスについては1接種 当たり約10mgの免疫原を含み、そして、より大きな哺乳動物については1接種当 たり約500mgまでの免疫原を含み得る。 次いで、UCに関連するp-ANCAで免疫された哺乳動物の脾細胞を採取し、そして ポリエチレングリコール(PEG)1500を使用して骨髄腫と融合し得る。融合した ハイブリッドを、HATに対するそれらの感受性によって選択する。抗p-ANCAイデ ィオタイプモノクローナルを産生するハイブリドーマは、UCに関連するp-ANCAと 免疫反応する抗体分子の存在についてハイブリドーマ上清をスクリーニングする ことによって同定され得る。このようなスクリーニング方法は、例えば、ラジオ イムノアッセイ(RIA)または酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)を含む。 これらの組成物の調製に有用な培地は、当該分野で周知であり、市販されてお り、そして合成培養培地、近交マウスなどを含む。例示的な合成培地は、4.5g/l グルコース、20mMグルタミン、および20%ウシ胎児血清を補充したDulbeccoの最 小必須培地(DMEM; Dulbeccoら、Virol.,8: 396(1959))である。例示的な近 交マウス株は、Balb/cである。 本発明のアッセイの感度を増大させるための他の選択肢は、特異性を増大させ た1次抗体の使用よりもむしろ、2次抗体のための多数抗体システムの使用であ る。従って、本発明の方法は、2次抗体のような抗体の組合せを使用して実施さ れ得る。ここで、組合せの少なくとも一つの2次抗体は、p-ANCAまたはp-ANCAの クラス決定部分に対する特異性を有し、そして組合せの少なくとも一つの2次抗 体は、検出可能である。例えば、UCおよびPSCは、患者由来の血清の2つのアリ コートを、固定化した未処理またはDNase処理のヒト好中球と接触させ、その後 、得られる抗体-抗原複合体をマウス抗ヒトIgGと接触させることによってヒト血 液サンプル中のクローン病と区別され得る。次いで、得られる複合体を、検出可 能な標識を有するヤギ抗マウスIgGと接触させ、そして結合していない抗体を除 去するために洗浄する。得られる複合体を、検出可能な複合体の存在または非存 在についてコントロール(すなわち、DNase処理をしない好中球)と比較してア ッセイする。DNase処理好中球と複合体化した標識化ヤギ抗マウスIgGが存在しな いことは、患者がUCまたはPSCを有することを示す。 用語「検出可能な2次抗体」は、上記で定義したように、UCまたはPSCのp-ANC Aを結合し得、そして種々の分析方法により検出または測定され得る2次抗体を いう。この用語は、シグナルを生ずる標識の付着なしで直接検出可能な抗体また はそれらのフラグメント、または検出もしくは測定を可能にするためにシグナル を生ずるシステムで標識され得る抗体またはそれらのフラグメント(例えば、放 射性同位体、酵素、発色性物質または蛍光発生性物質、化学発光性マーカーなど で標識され得る任意の2次抗体)を含む。あるいは、2次抗体は、2次抗体に標 識を結合するためのビオチン-アビジン結合を使用することによって検出可能に 作製され得る。上記の任意の方法では、p-ANCAと2次抗体との反応性は、標識の 存在によって顕著に変えられるべきでない。多数抗体システムが2次抗体として 使用される場合、抗体、抗体の組合せ、またはそれらのフラグメントの少なくと も一つは、UCまたはPSCのp-ANCAを結合し得、そして少なくとも一つは適切な分 析方法によって容易に検出または測定され得る。 検出可能なマーカーは、当業者に公知の手順(例えば、放射活性マーカーのた めのクロラミン−T手順)、ラクトペルオキシダーゼ手順によって酵素的に、Bo lton-Hunter技術によって、または当該分野で公知の他の任意の技術によって、 2次抗体に結合され得る。これらの技術および他の技術は当業者に周知であり、 そして例えば、Methods in Enzymology,第70巻,第A部(Van VunakisおよびLa ngone編、1980)に記載される。 従って、2次抗体は、酵素(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ、ルシフェ ラーゼ、リンゴ酸デヒドロゲナーゼ、グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ、 アルカリホスファターゼなど)に結合され得る。現在好ましい酵素は、アルカリ ホスファターゼである。2重チャンネル触媒システムもまた、本発明の方法に使 用され得る。これは、例えば、最初の基質としてグルコース-6-リン酸を使用す る、アルカリホスファターゼおよびグルコースオキシダーゼを含む。適切な触媒 システムは、Tomらに1982年12月28日に発行された米国特許第4,366,241号、Weng らに1988年4月26日発行された米国特許第4,740,468号、Litmanらに1989年6月2 7日に発行された米国特許第4,843,3000号、およびLitmanらに1989年7月18日に 発行された米国特許第4,849,338号に記載される。これらは全て、その全体が本 明細書中で参考として援用される。 種々の物質に酵素を付着させるための手順は、当該分野で周知である。例えば 、抗体に酵素をカップリングさせるための技術は、J.H.Kennedyら,Clin.Chim.A cta ,70:1(1976)に記載される。このようなカップリングのために有用な試薬は 、例えば、グルタルアルデヒド、p-トルエン ジイソシアネート、種々のカルボ ジイミド試薬、p-ベンゾキノン m-ペリオデート、N,N'-オルト-フェニレンジマ レイミドなどを含む。 あるいは、本発明の方法およびキットに有用な検出可能な酵素に対して結合さ れた2次抗体は、多くの商業的に利用可能な供給源から得られ得る。例えば、ヤ ギF(ab')2抗ヒトIgG-アルカリホスファターゼは、Pennsylvania,West Groveに 位置するJackson Immuno-Researchから購入され得る。 上記の酵素的システムに適切な基質は、単純な色素原および蛍光原(例えば、 β-D-グルコース、ホモバニリン酸、o-ジアニシジン(o-dianisidine)、ブロモ クレゾールパープル粉末、4-メチル-ウンベリフェロン、ルミノール、パラ-ジメ チルアミノロフィン、パラメトキシロフィン、パラ-ニトロフェニルホスフェー トなど)を含む。現在好ましい酵素基質は、パラ-ニトロフェニルホスフェート である。 2次抗体はまた、蛍光発生化合物にそれを化学的に連結することにより、検出 可能にされ得る。適切な蛍光発生化合物は、光または他のエネルギー源により励 起した後に、紫外波長または可視波長の光を発光する化合物である。蛍光原は、 単独または適切なクエンチャー分子とともに用いられ得る。現在好ましい蛍光原 は、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアネート、テトラメチル-ロー ダミンイシチオシアネート、7-アミノ-4-メチルクマリン-3-酢酸、およびフィコ エリトリンである。これらおよび他の適切な蛍光原を結合および使用する方法は 、報告されており、そして例えば、Methods in Enzymology,第74巻,第C部,3 2105(Van VunakisおよびLangone編、1991)に記載される。 あるいは、本発明の実施のために有用な蛍光原に結合され得る2次抗体は、多 くの商業的供給源から得られ得る。例えば、ヤギF(ab')2抗ヒトIgG-FITCは、T ago Immunologicals,Burlingame,Californiaから入手可能である。 使用される標識または触媒シグナル生成システムの性質に応じて、シグナルは 、複合体化試験サンプルを光で照射し、そして蛍光のレベルを観察することによ り;標識により触媒的に変換されて色素、蛍光、または化学発光を生成し得る基 質に、複合体化サンプルを接触させること、ここで、色素の形成は、視覚的に、 もしくは分光光度計において観察され得る;蛍光は、視覚的に、もしくは蛍光光 度計において観察され得る;または、化学発光もしくは放射性標識の場合は、放 射線カウンター(例えば、ガンマカウンター)もしくはガンマ放出マーカー(例 えば、ヨウ素-125)を用いることにより、検出され得る。酵素触媒システムにつ いては、現在好ましいアルカリホスファターゼの組合せが酵素として用いられ、 そしてパラ-ニトロフェニルホスフェートが基質として用いられ、色の変化が、 定性的陽性反応として視覚的に検出され得る。同じまたは同様のシステムの定量 的分析のためには、EMAX Microplate Reader(Molecular Devices,Menlo Park ,Californiaから入手可能)を405nmで、製造者の使用説明書に従って用い得る 。 本発明によれば、試験されるサンプル中のUCまたはPSCのp-ANCAの存在または 非存在は、サンプルを、固定したDNase処理好中球および2次抗体と接触させ、 そしてp-ANCA含有複合体の存在または非存在をアッセイすることにより決定され る。p-ANCA含有複合体の存在または非存在は、コントロールと比較した、結合し た2次抗体の存在または非存在をモニターすることにより決定される。p-ANCAは 、コントロールと比較して試験サンプル中にポジティブ値(結合した2次抗体) の消失が存在する場合、試験サンプル中に存在すると考えられる。コントロール は、固定化好中球がDNaseに供されていない場合に、同じ供給源由来のサンプル に、本方法の同じ工程を繰り返した結果である。 例えば、本発明のIIFアッセイフォーマットでは、サンプル中のUCのp-ANCAの 存在、従ってUC自体の存在が、このコントロールに比較した、核周辺染色パター ン(すなわち、核周辺染色パターンに関連した検出可能な複合体)の消失が存在 する場合に示される。より詳細には、UCのp-ANCAの存在は、さらに、サンプルに おいて核周辺染色パターンおよび細胞質染色パターンの両方がないことにより示 される。同様に、同じIIFアッセイフォーマットを用いて、サンプル中のPSCのp- ANCAの存在、従ってPSC自体の存在が、均質な細胞質染色パターンがサンプルに おいて検出され、そして核周辺染色パターンがコントロールにおいて検出される 場合、すなわち、「このコントロールに比較した、均質な細胞質染色パターンへ の核周辺染色パターンと関連した検出可能な複合体の変換」の場合に示される。 同様に、同じIIFアッセイフォーマットを用いて、サンプル中の1型AIHのp-ANCA の存在、従って1型AIH自体の存在が、顆粒状細胞質染色パターンがサンプルに おいて検出され、そして核周辺染色パターンがコントロールにおいて検出される 場合、すなわち、「このコントロールに比較した、顆粒状細胞質染色パターンへ の核周辺染色パターンと関連した検出可能な複合体の変換」の場合に示される。 最終的に、CDは、コントロールにおいて核周辺染色パターンがないことが検出さ れる場合、すなわち、「このコントロールにおいて、核周辺染色パターンに関連 した検出可能な複合体がない」の場合に示される。 このようにして、本発明の方法は、UCのp-ANCA、PSCのp-ANCA、および1型AIH のp-ANCAの間を区別するため、ならびにこれらのp-ANCAの任意の1つをスクリー ニングするため、そしてその結果、好ましくは伝統的な診断技術と組み合わせて 、任意の疾患の1つをスクリーニングするため、およびこれらをCDから区別する ために使用され得る。 例えば、UCと診断された94人の患者由来の血清(これは、p-ANCAに血清陽性で あった)、PSCと診断された10人の患者由来の血清(これは、p-ANCAに血清陽性 であった)、および1型AIHと診断された22人の患者(これは、非常に高い力価 (好中球結合についての平均ELISA値139±8)のp-ANCAに対して血清陽性であっ た)を、本発明の方法に従って、IIFアッセイフォーマットを用いてDNase感受性 について分析した。表1にまとめるように、いずれの染色パターンもないことに より実証された、好中球のDNase消化後の抗原認識の消失は、UCに関連するp-ANC Aの優勢な(66/94、70%)特徴である。 一方、PSCに関連するp-ANCAおよび1型AIH p-ANCAに関連するp-ANCAの大部分が 、好中球のDNase処理後に細胞質成分を認識する(それぞれ、7/10、70%および1 9/22、86%)。患者がUCを有するかどうかに基づいて患者の血清をグループ分け する場合(表2、UC/非UC)、好中球のDNase処理後の核周辺染色パターンの消失 が UCのp-ANCAに独特であり、UCについてスクリーニングするため、およびp-ANCAを 区別するための信頼性の高い基礎を提供することが明確になる。 PSCのp-ANCAと1型AIHのp-ANCAとの間の区別化は、DNase処理された好中球で生 成される特異的細胞質染色パターンに基づく。図面に例示されるように、試験し た血清の大部分でのp-ANCA陽性PSC血清の核周辺染色パターン(図1B)は、細胞 質的だが、特徴的にはっきりしないようになったか、またはより科学的にいえば 、均質な染色パターンを示した(図1D)。比較により、試験した血清の大部分 において、メタノール固定好中球での1型AIH血清により生成した核周辺染色パ ターン(図1A)もまた、細胞質的だが特徴的に顆粒状に染色されるパターンに なった(図1C)。 従って、本発明の別の実施態様は、サンプル中の1型AIHに関連するp-ANCAの 存在または非存在を検出する方法を提供する。この方法は、以下の工程:(a)固 定好中球とサンプルおよび検出可能な2次抗体とを、好中球、p-ANCA、および検 出可能な2次抗体の免疫複合体を形成させるのに適切な条件下で接触させる工程 であって、ここで、固定好中球の細胞DNAは、核または細胞の形態を顕著に消失 しないDNaseにより消化されており、そしてここで、検出可能な2次抗体は、蛍 光により検出可能であり、かつp-ANCAのクラス決定部分に特異的である工程;( b)免疫複合体から結合していない2次抗体を分離する工程;ならびに(c)コ ントロールと比較した複合体の免疫蛍光染色パターンを検出する工程であって、 ここで、コントロールは、固定好中球の細胞DNAがDNaseにより消化されていない 固定好中球を用いて本方法を繰り返した結果であり、そしてここで、サンプルに おける顆粒状細胞質染色パターンの存在およびコントロールにおける核周辺染色 パターンは、サンプル中の1型自己免疫肝炎に関連するp-ANCAの存在を示す工程 、を含む。当業者は、上記のコントロールが、サンプルを試験するために用いら れた好中球と同様の方法で固定された好中球を用いて生成されるが、コントロー ルを生成するために用いられた好中球はDNaseでの処理(すなわち、消化)に供 していないことを認識する。 本発明の別の実施態様によれば、サンプル中のPSCに関連するp-ANCAの存在ま たは非存在を検出する方法が提供される。この方法は、以下の工程:(a)固定好 中球とサンプルおよび検出可能な2次抗体とを、好中球、p-ANCA、および検出可 能な2次抗体の免疫複合体を形成させるのに適切な条件下で接触させる工程であ って、ここで、固定好中球の細胞DNAは、核または細胞の形態の顕著な消失を伴 わずにDNaseにより消化されており、そしてここで、検出可能な2次抗体が、蛍 光により検出可能であり、かつp-ANCAのクラス決定部分に特異的である、工程; (b)結合していない2次抗体を免疫複合体から分離する工程;ならびに(c)コント ロールに比較して複合体の免疫蛍光染色パターンを検出する工程であって、ここ で、コントロールは、固定好中球の細胞DNAがDNaseにより消化されていない固定 好中球を用いて本方法を繰り返した結果であり、そしてここで、サンプルにおけ る均質な細胞質染色パターンの存在およびコントロールにおける核周辺染色パタ ーンは、サンプルにおける原発性硬化性胆管炎と関連するp-ANCAの存在を示す、 工程を含む。 本発明のさらに別の実施態様では、1型AIHのp-ANCAからPSCのp-ANCAを区別す る方法、従ってこれらの疾患の存在の間を区別する方法を提供する。この方法は 、以下の工程:(a)固定好中球とサンプルおよび検出可能な2次抗体とを、好中 球、p-ANCA、および検出可能な2次抗体の免疫複合体を形成させるのに適切な条 件下で接触させる工程であって、ここで、固定好中球の細胞DNAは、核または細 胞の形態の顕著な消失を伴わずにDNaseにより消化されており、そしてここで、 検出可能な2次抗体が、蛍光により検出可能であり、かつp-ANCAのクラス決定部 分に特異的である、工程;(b)結合していない2次抗体を免疫複合体から分離す る工程;ならびに(c)コントロールに比較して複合体の免疫蛍光染色パターンを 検出 する工程であって、ここで、コントロールは、固定好中球を用いる本方法を繰り 返した結果であり、ここで固定好中球の細胞DNAはDNaseにより消化されておらず 、そしてここで、サンプルにおける均質な細胞質染色パターンの存在およびコン トロールにおける核周辺染色パターンは、PSCを示し、そしてここで、サンプル における顆粒状細胞質染色パターンの存在およびコントロールにおける核周辺染 色パターンは、1型AIHの存在を示す、工程を含む。 本発明のさらに別の実施態様では、1型AIHのp-ANCAからUCのp-ANCAを区別す る方法、従ってこれらの疾患の存在の間を区別する方法を提供する。この方法は 、以下の工程:(a)固定好中球とサンプルおよび検出可能な2次抗体とを、好中 球、p-ANCA、および検出可能な2次抗体の免疫複合体を形成させるのに適切な条 件下で接触させる工程であって、ここで、固定好中球の細胞DNAは、核または細 胞の形態の顕著な消失を伴わずにDNaseにより消化されており、そしてここで、 検出可能な2次抗体が、蛍光により検出可能であり、かつp-ANCAのクラス決定部 分に特異的である、工程;(b)結合していない2次抗体を免疫複合体から分離す る工程;ならびに(c)コントロールに比較して複合体の免疫蛍光染色パターンを 検出する工程であって、ここで、コントロールは、固定好中球を用いる本方法を 繰り返した結果であり、ここで固定好中球の細胞DNAはDNaseにより消化されてお らず、そしてここで、サンプルにおいて核周辺染色パターンが存在しないこと、 そして好ましくは同様にサンプルにおける細胞質染色パターンが存在しないこと 、およびコントロールサンプル中の核周辺染色パターンはUCを示し、そしてここ で、サンプルにおける顆粒状細胞質染色パターンの存在およびコントロールにお ける核周辺染色パターンは、1型AIHの存在を示す、工程を含む。 本発明のさらに別の実施態様では、UCのp-ANCA、PSCのp-ANCA、および1型AIH のp-ANCAの間を区別する方法、従って、これらの疾患の存在の間を区別する方法 を提供する。この方法は、以下の工程:(a)固定好中球とサンプルおよび検出可 能な2次抗体とを、好中球、p-ANCA、および検出可能な2次抗体の免疫複合体を 形成させるのに適切な条件下で接触させる工程であって、ここで、固定好中球の 細胞DNAは、核または細胞の形態の顕著な消失を伴わずにDNaseにより消化されて おり、そしてここで、該検出可能な2次抗体が、蛍光により検出可能であり、か つp-ANCAのクラス決定部分に特異的である、工程;(b)結合していない2次抗体 を免疫複合体から分離する工程;ならびに(c)コントロールに比較して複合体の 免疫蛍光染色パターンを検出する工程であって、ここで、コントロールは、固定 好中球の細胞DNAがDNaseにより消化されていない固定好中球を用いて本方法を繰 り返した結果であり、そしてここで、サンプルにおける核周辺染色パターンの非 存在、好ましくは、同様にサンプルにおける細胞質染色パターンの非存在、およ びコントロールにおける核周辺染色パターンの存在は、UCを示し;ここで、コン トロールと比較して、核周辺染色パターンに関連する検出可能な複合体の、均質 な細胞質染色パターンへの変換は、PSCを示し;ここで、コントロールと比較し て、核周辺染色パターンに関連する検出可能な複合体の、顆粒状細胞質染色パタ ーンへの変換は、1型AIHを示し;そしてここで、コントロールにおける核周辺 染色パターンに関連する検出可能な複合体が存在しないことは、CDを示す、工程 、を含む。 本発明の別の局面では、サンプルにおけるUC、PSC、または1型AIHのp-ANCAの 存在を測定するためのキットを提供する。本発明のキットは、固定化DNase処理 アルコール固定好中球および検出可能な2次抗体を含有し得る。あるいは、キッ トは、固定化好中球、DNase、および検出可能な2次抗体を含有し得る。必要に 応じて、用いた2次抗体または標識に依存して、キットは、US、PSC、または1 型AIHのp-ANCAの検出を提供または増強する、シグナル生成物質を含み得る。さ らに、他の成分(例えば、補助的な試薬)、例えば、安定剤、緩衝液、固定剤( 例えば、メタノールまたはエタノール)などを含み得る。試薬は、乾燥粉末とし て、通常は凍結乾燥物(賦形剤を含む)として提供され得る。これは、解離に際 して、本発明の方法を行うために適切な濃度を有する試薬溶液を提供する。 本発明のキットの好ましい実施態様は、DNaseおよび固体基体(好ましくは、 セルソーターにより蛍光を検出または定量するためのマイクロタイタープレート またはビーズ)に固定化したヒト好中球を含む。UC、PSC、または1型AIHのp-AN CAの存在を検出するために、キットは、好ましくは、酵素または蛍光発生物質で 標識したヤギ抗マウスIgG、およびマウス抗ヒトIgGを含む。 本発明のなお別の局面では、UCの単離された抗原を提供する。抗原は、天然で は、好中球において生じ、そしてFisher,Pittsburgh,Pennsylvania,カタログ 番号BP-151から入手し得るTriton X-100TMにおけるその不溶性により特徴付けら れる。 本発明のなお別の局面では、PSCの単離された抗原が提供される。抗原は、天 然には好中球において生じ、そしてTriton X-100TMにおけるその不溶性により特 徴付けられる。 本発明は、ここで、以下の非制限的な実施例の参照により、さらに詳細に記載 する。 実施例I ヒト末梢血リンパ球のFICOLL-HYPAQUE勾配遠心による分離 1.500ml瓶中で31.8gのFicoll 400(Pharmacia,Sweden)を400mlの脱イオン 化H2Oに加える。溶解するまで激しく振る。100mlの50%ナトリウムジアトリゾ エートハイパク(sodium diatrizoate hypaque)(UCLA Pharmacy,Los Angeles ,California)を加え、そして混合する。 2.比重計を使用して比重を調べる。比重は、1.077-1.080のはずである。 3.Ficoll-hypaque溶液を0.22または0.45μmのボトルトップ型フィルターを 通して濾過滅菌する。このFicoll-hypaque溶液を、4℃で光から保護して保存し 得る。 4.15mlのFicoll-hypaque溶液を50ml円錐形遠心管に注ぐ。30mlのヘパリン処 理をした血液を注意深く重層する。 5.1000×g(2000RPM)で20分間遠心分離する。 6.界面を目盛り付ピペットまたはパスツールピペットを使用して取り出し、 50ml円錐形遠心管のなかに置く。 7.界面層を少なくとも等容量のHanksの平衡化塩溶液(HBSS)(Irvine Scie ntific,Santa Ana,California)で希釈する。 8.400×g(1200RPM)で5分間遠心分離する。 9.上清をデカントし、ペレットを再懸濁し、そして50ml HBSSを加える。 10.工程8および9を2回繰り返す。 11.細胞を含むRPMI 1640(Irvine Scientiric,Santa Ana,California)+ 5%ウシ胎児血清(GIBCO,Gathersberg,Maryland)に再懸濁する。 実施例II 好中球の単離 1.ピペットを使用して実施例Iに記載の手順で得られた赤血球ペレットから 血清および残存するFicoll-Hypaqueを注意深く取り除く。 2.15mlのペレットにつき10mlの6%デキストランを加える。 3.1× HBSSで50mlにあわせる。ペレットを再懸濁する。 4.約45分〜1時間、赤血球を静置する。 5.上清を分離し、ペレットを捨てる。上清を1× HBSSで50mlにあわせ、そ して1800rpmで5分間遠心分離する。 6.上清をデカントし、ペレットを軽くたたく。残存する赤血球に9mlの脱イ オン水を加え、回旋させ、次いで1mlの10× HBSSを加えることにより、低張的 に溶解させ、そして直ちに1× HBSSで50mlに希釈する。 7.1000rpmで5分間遠心分離する。上清を捨て、そしてペレットを15mlの1 × HBSS中に再懸濁する。 実施例III 好中球のスライドガラスへの固定化 1.実施例IIの工程7で得られた懸濁液中の細胞を、顕微鏡および血球計算盤 を使って数える。そして、十分な容量の1× HBSSのなかに細胞を再懸濁して1m l当たり2.5×106個細胞を達成する。 2.各スライドに0.01mlの再懸濁した細胞をアプライするためにCytospin 3TM (Shandon,Inc.Pittsburgh,Pennsylvania)を500rpmで5分間使用する。 3.サンプルを覆うために十分な容量の100%メタノール中に、スライドを10 分間インキュベートすることによって、スライドに細胞を固定する。風乾させる 。このスライドを、-20℃で保存し得る。 実施例IV スライドガラスに固定化された好中球のDNase処理 緩衝液1ml当たり3ユニットのPromega RQ1TMDNaseを組み合わせることにより DNase溶液を調製する。緩衝液は、40mMのTRIS-HCl(pH7.9)、10mMの塩化ナトリウ ム、6mM塩化マグネシウム、および10mM塩化カルシウムを含む。Promega RQ1TMD Naseは、Madison、WisconsinのPromegaから入手し得る。 実施例IIIに従って調製されたスライドを、約100mlリン酸緩衝化生理食塩水(p H7.0-7.4)で5分間リンスする。固定化好中球を、スライド1枚当たり0.05mlのD Nase溶液中で37℃で約30分間インキュベートする。このスライドを室温で約100- 250mlのリン酸緩衝化生理食塩水で3回洗浄する。 実施例V 免疫蛍光アッセイ 1.0.05mlのリン酸緩衝化生理食塩水中にヒト血清の1:20希釈物を、実施例I Vに従ってDNaseで処理したスライドおよび実施例IIIの無処理のスライドに加え る。である。ブランクとして0.05mlリン酸緩衝化生理食塩水を清浄なスライドに 加える。容量の損失を最小にするために十分な湿度で0.5〜1時間室温にてイン キュベートする。 2.100-250mlリン酸緩衝化生理食塩水をいれた容器中に軽く浸すことによっ て血清をリンスして除去する。スライドを、リン酸緩衝化生理食塩水中に5分間 浸漬する。軽く吸い取る。 3.0.05mlヤギF(ab')2抗ヒトIgG(μ)-FITCを、1:1000の抗体:リン酸緩衝化 生理食塩水希釈で、各スライドに加える。容量の損失を最小にするために十分な 湿度で30分間室温でインキュベートする。(ヤギF(ab')2抗ヒトIgG(μ)-FITCは 、Tago Immunologicals、Burlingame、CAおよびJackson Immunoresearch Labora tories,Baltlmore、MDから入手可能である。) 4.100-250mlリン酸緩衝化生理食塩水で抗体をリンスして除去する。スライ ドを、100-250mlリン酸緩衝化生理食塩水に5分間浸漬する。それから風乾させ る。 5.蛍光顕微鏡で40×で蛍光パターンを読みとる。 所望であれば、スライドを室温でリン酸緩衝化生理食塩水で良く洗浄し、そし て室温で10秒間染色することにより、任意のDNAをヨウ化プロピジウム染料で染 色することもできる。室温で100-250mlリン酸緩衝化生理食塩水でスライドを3 回洗浄し、そしてカバーガラスをかぶせる。 実施例VI 免疫蛍光アッセイを使用するUC p-ANCA特異的抗原のDNase感受性 Promegaから得たDNaseを、3ユニット/mlの作業濃度で使用した。DNase濃度を 、加えられたDNaseの量(1〜10ユニット/ml)を滴定すること、およびヨウ化プ ロピジウム染色および/または抗DNA抗血清との反応によってDNA消化の程度を試 験することによって最適化した。細胞遠心分離(cytocentrifuge)され、メタノ ール固定された好中球の消化を、10mM NaCl、6mM MgCl2、および10mM CaCl2を含 有する40mM Tris-HCl(pH7.9)緩衝液中に可溶化されたDNaseを用いて37℃で30分 間行なった。ヨウ化プロピジウム染色がないことによって示されるように実質的 にすべての細胞DNAは、消失した。また、消失は、抗ヒストン陽性血清の反応で あった。本明細書中に記載されるようにDNase反応を行ったが、核または細胞の 形態は、顕著に変化しない。 種々の濃度でトリプシンを用いて処理された好中球は、もはやUC p-ANCA陽性 血清とも、抗ヒストン陽性血清とも反応しなかった。これは、p-ANCA反応性抗原 の少なくとも一部が、タンパク質であることを示す。同様に、好中球のペプシン 消化は、PSC p-ANCA陽性血清反応を消滅させた。これもまた、この抗原性種のタ ンパク質性の特徴を示す。UC p-ANCA陽性患者およびc-ANCA陽性患者の血清のパ ネルを、上記のように細胞遠心分離され、メタノールで固定されたスライドを使 ってDNase感受性について試験した。2つの他のタイプの反応に注目した。いく つかのp-ANCA陽性血清は、DNase処理後、反応の核周辺面を消失し、そして細胞 質になった。一方、c-ANCA陽性血清は、一般に細胞質のままであった。さらに、 核周辺および細胞質の両方のANCA染色反応を有することが見出されたいくつかの 血清は、常に好中球のDNase処理後に反応の核周辺面を消失する。これらのDNase 誘導性染色パターンは、実験間で再現性が高いことが証明された。 このデータは、少なくとも3つのANCA反応が固定化された好中球のDNase処理 に応答して可能であることを示す;1)消滅するp-ANCA反応、2)細胞質化する p-ANCA反応、および3)持続するc-ANCA反応。これらの場合の全ておいて、DNas e消化は、ヨウ化プロピジウム染色がないことおよび抗DNA抗体による反応がない ことにより証明されるように、完全であった。 好中球のDNase処理がUCと関連するp-ANCAのすべての抗原認識を消滅させるの かどうかを決定するために、あらかじめp-ANCAを含んでいると特徴付けられたUC 患者の血清のパネル(n=94)を、DNase処理後の好中球結合についてIIFアッセイ フォーマットを使用して試験した。試験したUC血清の70%で、DNase処理は、p-A NCA染色パターン(図2AおよびC)となる、免疫原性反応の消滅を再度もたらし た。これは結果として示される。残りのp-ANCA陽性UC血清は、好中球のDNase処 理後に細胞質(c-ANCA)の均一な(または、はっきりしない)染色パターンを与 えることが見出された(図2BおよびD)。従ってUCに関連するp-ANCAは、好中球 のDNase処理後に2つの可能な反応を生じた;1)消滅するp-ANCA反応、および 2)c-ANCA染色パターンに変換されるp-ANCA反応。細胞のDNase処理後に得られ た好中球の染色パターンにおけるこれらの変化は、試験した血清の一致した特徴 であり、そして同じ結果が多数の実験において得られた。 最終的に、p-ANCA陽性血清での好中球の事前の反応が、抗原のDNase感受性を もたらすかどうかも試験した。好中球が最初にp-ANCA陽性血清で処理される場合 は、核周辺反応はDNase消化後であっても維持される。この結果は、抗原の物理 的損失、または、エピトープ認識の損失のいずれかに対する抗体結合の防護効果 を示す。 実施例VII UC p-ANCA免疫活性の比較特徴付け DNAの完全性が好中球へのUC p-ANCA結合のために必要だったかどうか調べるた めに、メタノール固定した好中球を、DNaseで処理し、UCと診断された患者由来 のp-ANCA陽性血清と接触させ、そしてUC特異的p-ANCA結合をIIFにより調べた。 比較目的のために非UC血清の結合も試験した。抗DNA抗体を発現する血清(Rheuma tology Diagnostics Laboratories Inc.,Los Angeles,CA)、WG ANCAを発現し た血清、抗エラスターゼ抗体を発現する血清、およびPR3に対する抗体を発現す る血清(後の3つ全部は、North Carolina,Chapel HillのJ.Charles Jennette 大学から得られた)もまたDNase処理され、メタノール固定した好中球と接触さ せ、そして結合をIIFにより試験した。さらに、DNase消化の有効性およびその後 のDNAの消失を、DNA結合染料であるヨウ化プロピジウムで好中球を染色すること によってルーチンにモニターした。 図3および4を、これらの血清でメタノール固定好中球で生じたIIF染色パタ ーンと(上段)およびDNase処理されたメタノール固定好中球で生じたIIF染色パ ターンとを比較するために提供する。染色パターンは、(下段)である。図3A およびDに見られる様に、P-ANCA陽性UC血清によって生じたp-ANCA染色パターン (図3A)は、好中球がDNaseで前処理される場合(図3D)は完全に消失した。 これは、UCp-ANCA結合が消滅することを示す。期待通り、DNase処理後の抗原認 識の同様な消失が、抗DNA血清で得られた。図3Bは、未処理の好中球での抗DNA 血清のIIF染色パターンを描く。この染色パターンは、好中球がDNaseで前処理さ れる場合、はっきりと消失する(図3E)。好中球のDNase処理が細胞DNAを排除 するのに効果的であったことは、DNase処理がないときのヨウ化プロピジウム染 色パターン(図3C)と比較して、このような処理後は、ヨウ化プロピジウム染 色がないこと(図3F)に見られる。WG血清による好中球結合は、細胞のDNase処 理によって変化しなかった(図4AおよびD)が、一方、抗エラスターゼp-ANCA染 色パターン(図4B)は、DNase処理によって顆粒状細胞質パターン(図4E)に 変換した。最終的に、抗PR3により生じた染色パターン(図4CおよびF)もまた 好中球のDNase消化により影響を受けなかった。 実施例VIII 免疫蛍光アッセイを使用する PSC p-ANCA特異的抗原および1型 AIH特異的抗原の比較DNase感受性 PSCおよび1型AIH患者由来のp-ANCA含有血清のパネルを調べ、そしてUC血清パ ネルと比較した。全ての血清を、IIFによるANCA染色パターンおよびELISAによっ て決定されるようにANCA結合レベルに関して予め特徴付けした。好中球のDNase 消化の前および後の代表的なANCA染色パターンを、図1中に示す。 このメタノール固定好中球を有する1型AIH血清によって生じたp-ANCA染色パ ターンを図1Aで描く。このp-ANCA陽性1型AIH血清は、DNase消化された好中球 で顆粒状細胞質染色パターンを生じることが典型的に見出された(図1C)。PSC と診断された患者の血清によって生じたp-ANCA染色パターンを図1Bに描く。PSC 血清は、DNase処理好中球で主に均一な(はっきりしない)細胞質染色パターン を生じた(図1D)。 実施例IX マイクロタイタープレート上への好中球の固定化 1.実施例IIの工程7の懸濁液中の細胞を、顕微鏡および血球計算盤を使用し て数える。そして、十分な容量の1× HBSSのなかに細胞を再懸濁して1ml当た り2.5×106個細胞を達成する。1ウェル当たり0.1mlを、96ウェルマイクロタイ ターImmulon 1TMまたはImmulonTMプレート(Virginia,ChantillyのDynatech La boratoriesから入手可能)に加え、そして30-60分間静置させる。 2.バキュームに接続した8チャンネルマニホールドを用いて上清を引き、そ してプレートを風乾させる(約2時間)か、または乾燥させるために層流フード の格子の上に倒置する(約10分間)。 3.1ウェル当たり0.1mlの100%メタノール中で10分間細胞をインキュベート することによってウェルに細胞を固定する。メタノールを捨て、そしてプレート を風乾させる。-20℃で保存する。 実施例X マイクロタイタープレート上へ固定化された好中球のDNase処理 DNase溶液を、緩衝液1ml当たり3ユニットのPromega RQ1TMDNaseを組み合わ せることによって調製する。緩衝液は、40mMのTris-HCl(pH7.9)、10mM塩化ナ トリウム、6mM塩化マグネシウム、および10mM塩化カルシウムを含有する。 実施例VIIにしたがって調製されたプレートを、25mlリン酸緩衝化生理食塩水 を用いて1回リンスする。固定化好中球を1ウェル当たり0.1mlのDNase溶液中で 37℃で約30分間インキュベートする。総量約100mlのリン酸緩衝化生理食塩水を 用いてウェルを3回洗浄する。リン酸緩衝化生理食塩水(pH7.4)中0.25%のウ シ血清アルブミン0.15mlを加えることによってウェルをブロックし、そして室温 で約1時間放置する。ブロッキング液を捨てる。 実施例XI DNase処理された固定好中球ELISA 1.0.25%ウシ血清アルブミンを含有するリン酸緩衝化生理食塩水を用いて所 望のように希釈された0.1mlのヒト血清を、実施例VIIIおよび実施例VIIに従って 調製されたマイクロタイタープレート(すなわち、DNase処理あり、およびDNase 処理なし)の各ウェルに加える。0.25%ウシ血清アルブミンを含有するリン酸緩 衝化生理食塩水0.01mlをブランク試験のウェルに加える。容量損失を最小にする ために十分な湿度で室温で1時間放置する。 2.血清を吸引する。0.02%アジ化ナトリウム(NaN3)および0.05%Tweenを 含有する総量約100mlのリン酸緩衝化生理食塩水を用いて3回洗浄する。 3.0.25%ウシ血清アルブミンを含有するリン酸緩衝化生理食塩水中のアルカ リホスファターゼ結合ヤギ抗ヒトIgG抗体の1:1000希釈液0.1mlを各ウェルに加 える。ヤギF(ab')2抗ヒトIgG(Fc)-アルカリホスファターゼは、Pennsylvania,W est GroveのJackson Immuno-Research Laboratoriesから得られ得る。容量損失 を最小にするために十分な湿度で室温で1時間インキュベートする。 4.0.02%アジ化ナトリウム(NaN3)および0.05%Tweenを含有する総量約100 mlのリン酸緩衝化生理食塩水を用いて3回洗浄する。0.05M Tris、0.15M NaCl、 および0.02%アジ化ナトリウムを含有するpH7.5のTRIS-NaCl溶液を用いてさらに 3回洗浄する。 5.0.75gのp-ニトロフェノールリン酸二ナトリウム(United States Biochem icals カタログ 番号19587またはAMRESCO カタログ番号PO364)を、75mM Tris-H Cl 塩酸、1.5mM MgCl2、0.02%アジ化ナトリウムを含有するTris緩衝液(pH8. 6)と組み合わせて、基質含有溶液を形成する。0.01mlの基質含有溶液を各ウェ ルに加える。ブランクのウェルが吸光度0.8に至るまで、容量損失を最小にする ために十分な湿度で室温で60〜90分間インキュベートする。 6.EMAX Microplate Reader(Molecular Devices,Menlo Park,California )中405nmでプレートを読みとる。 実施例XII DNase処理された固定好中球ELISAを使用するコントロールの未処理細胞に対する DNase処理された好中球へのANCA結合における変化 p-ANCA陽性UC血清のパネルでは、ELISAによってANCA結合の50%より多くを消 失することが見出されたサブセットは、免疫蛍光染色によってp-ANCA染色の大部 分またはすべてを消失したものに対応する。一方、ELISAによってANCA結合にお いて約50%未満の減少を示す血清が、好中球のDNase消化後に細胞質染色に変換 されたp-ANCAパターンを示すことが見出された。この後者のグループではまた、 DNase処理後に細胞質パターンのみが維持される、核周辺/細胞質染色パターン の混合物を有するいくつかの血清が見出された。細胞質ANCA染色パターンを示す ある血清は、DNase処理後に増大したANCA結合を有することが見出された。p-ANC A陽性PSC血清の大部分(6つのうちの4つ)は、好中球のDNase処理後、50%未 満のANCA結合を消失した;対照的に、14のうちの5つのみのUC p-ANCA陽性血清 が、このような消失を示した。免疫蛍光染色によって、これらのPSC血清は、DNa se処理後に細胞質となるp-ANCA染色パターンを示すことが見出された。 従って、DNase処理された固定好中球ELISAは、CDならびに他のタイプの腸の炎 症状態からUCおよびPSCを区別するために使用され得る。この独特な免疫蛍光型 アッセイに関連する核周辺/細胞質染色パターンは、ELISAアッセイの信頼性を 確認し、そしてUCとPSCとの間のさらなる区別を可能にし得る。 実施例XIII 小児潰瘍性結腸炎におけるANCA 小児集団において、直腸出血(RB)を有する小児におけるUC、クローン病(C D)およびアレルギー性結腸炎の間を区別することは特に難しい。UCを有する成 人患者におけるANCAの発生が、十分に確認されているので、ANCAの発生と小児UC との関係を決定するために研究を行った。DNase処理された固定好球中ELISAによ って測定されたように、ANCAの存在が、小児UCに対して鋭敏および特異的である かどうかを決定するために、UC(平均年齢13歳)、CD(平均年齢14歳)、RB (平均年齢3歳)、および他の胃腸炎症性障害(平均年齢8歳)を有する小児由 来の血清を、ブラインド方式で試験した。すべてのELISA陽性サンプルを、ANCA 染色パターンを決定するために上記の免疫蛍光アッセイを使用して調べた。ANCA は、UC陽性血清結合の%として表され、そしてその値が、正常コントロール血清 に対する平均値(≧)12%より2標準偏差上側に超過した場合に、陽性として 定義される。この結果を表3に示す。 CDを有するものは17%、RBを有するものは23%、および他の胃腸炎症性障害 を有するものは7%であったのに対して、UCを有する小児の72%は、ANCA陽性 であった(表1)。1:100希釈での陽性コントロールの平均%もまた、UCにお いて有意に高かった(CDおよび非IBDに対してはp<0.00、RBに対してはP<0.01) 。 さらに、ANCA陽性サンプルの平均力価は、有意に高かった。これは、ELISA力価 をUCに対して非常に特異的にさせている。核周辺の免疫蛍光パターンの存在は、 力価と相関した。従って、ANCAが、他の炎症性障害に対してUCに鋭敏(72%)お よび特異的(89%)であることがみられた。 実施例XIV UCおよびPSCのp-ANCAと反応性の抗原はTriton X-100TMに不溶性である 1.実施例IIの工程7の懸濁液中の細胞を、顕微鏡および血球計算盤を使用し て数える。そして、1.0% Triton X-100TMを含有するリン酸緩衝化生理食塩水の 十分な容量の中に細胞を再懸濁して、0.5% Triton X-100TMを含むリン酸緩衝化 生理食塩水1ml当たり2.5×106個細胞を達成する。氷上で約10分間インキュベー トさせる。 2.実施例III、工程2に記述したようにスライドガラスの上で細胞遠心分離 する。 3.実施例III、工程3に示す手順に従って、細胞遠心分離されたTriton X-10 0TM抽出物を固定する。 4.リン酸緩衝化生理食塩水中のUC p-ANCA陽性血清またはPSC p-ANCA陽性血 清の1:20希釈液0.05mlをスライドに加える。ブランクとして、0.05mlのリン 酸緩衝化生理食塩水を清浄なスライドに加える。容量損失を最小にするために十 分な湿度において30分〜1時間室温でインキュベートする。 5.実施例V、工程2〜5の免疫蛍光アッセイに従ってスライドをプロセスす る。 Triton X-100TM後、好中球の形態は、抗DNA血清との反応の際に明白な核構造 の証拠を有さず、明らかに消失した。しかし、細胞DNAは、Triton X-100TM処理 の間に消失しなかった。UC p-ANCA陽性血清およびPSC p-ANCA陽性血清の両方と も、固定されたTriton X-100TM好中球抽出物に対して強い反応性を示した。Trit on X-100TM不溶性に基づいて、UCおよびPSC p-ANCA抗原の富化画分を抗原を単離 するために調製し得る。 実施例XV ライブラリー構築 UCと診断され、そして固定された好中球ELISAにおいてp-ANCAに対して血清陽 性なヒト由来の固有層リンパ球(LPL)細胞の重鎖および軽鎖遺伝子レパートリ ーのVHおよびVLをコードするDNAホモログライブラリーを、ランダムに組合わせ 、発現した、そして得られた抗体物質を、ファージディスプレイ技術を使用して 好中球を結合する能力についてスクリーニングした。次いで、好中球に免疫反応 性を有する抗体物質を、p-ANCA染色パターンについて、およびp-ANCA染色パター ンの消失についてUCと関連するp-ANCAを同定する手段としてDNase処理好中球を 使用してスクリーニングした。 これらの可変重鎖ライブラリーおよび可変軽鎖ライブラリーを、これらのLPL 由来の可変重鎖および可変軽鎖のPCRクローニングによって構築した。これらの ライブラリー由来のホモログは、本明細書中において記載されたように2シスト ロン性ファージミド発現ベクターpComb3中でランダムに組み合わされ、VHポリペ プチドおよび繊維状ファージのコートタンパク質IIIのフラグメントを含む可変 重鎖融合タンパク質をもたらした。その後、E.coliを、ヘテロ2量体の抗体物 質をコードするDNAを含むこれらのベクターで形質転換した。ベクターの発現を 誘導し、そして細胞をヘルパーファージで形質転換した。形質転換されたE.col iから排出されたファージは、ヌクレオチド配列をコードするベクターDNAをカプ セル化し、そしてコードされた重鎖および軽鎖を遺伝子IIIアンカータンパク質 を介してファージコートに係留されたFab抗体物質として提示した。従って、こ のファージミド発現系は、認識および複製のプロセスの両方を単一のファージ粒 子に中で連結する。 Parmleyら、Gene,74:305-318(1988)によって記載されるようにパンニングと 呼ばれるプロセスでは、抗好中球免疫反応性を有するヘテロ2量体の抗体物質を 発現するファージを富化し、そして単離する。次いで、このヘテロ2量体の抗体 物質を、さらに、アルコール固定された間接的な免疫蛍光(「IIFアッセイ」) によってUCと関連するp-ANCAの存在について、およびDNase処理アルコール固定 好中球を使用してIIFアッセイにおける陽性p-ANCA染色パターンの消失について アッセイする。VH およびVLライブラリーの作製 免疫グロブリンタンパク質CDRをコードするヌクレオチド配列は、非常に可変 的である。しかし、実質的に保存されたヌクレオチド配列、すなわち同じプライ マー配列にハイブリダイズする配列を含む、軽鎖および重鎖のVドメインに隣接 する保存された配列の領域が幾つかある。 ポリヌクレオチド合成(「増幅」)プライマーを構築した。このプライマーは 、これらの保存された配列とハイブリダイズし、そして、作製されたDNAホモロ グ中へ制限部位を組み込み、この制限部位は、ベクターへDNAホモログを作動可 能に連結するために適切である。より詳細には、このプライマーを、得られる、 生成されるDNAホモログが、発現ベクター中へ上流の翻訳可能なDNA配列とともに 指向性連結手段を含むベクターの領域で読み枠内に挿入され得るように設計した 。本明細書中に記載されているプライマーを用いる増幅を、UCと診断され、そし てp-ANCAに対して血清陽性なヒトのLPLから単離された総RNAから生成されたcDNA テンプレートで行った。VH プライマー VHドメインの増幅のために、プライマーを、粘着末端を導入するように設計し た。この粘着末端はpComb 3ファージミド発現ベクターのHc2発現カセットのユニ ークなXho IおよびSpe I部位への指向性連結に適合性である。すべての場合にお いて、配列番号10〜16に列挙された5'プライマーを、保存されたN末端領域中の 第一鎖cDNA(アンチセンス鎖)を相補的であるように選択する。 さらなるVH増幅プライマー(ユニークな3'プライマーを含む)を、γ1重鎖mR NA(配列番号9)の第一の定常領域ドメインの一部分に相補的であるように設計 する。これらのプライマーは、VHドメインおよびIgGイソタイプの免疫グロブリ ン重鎖の第一の定常領域ドメイン由来のアミノ酸をコードするポリヌクレオチド を含むDNAホモログを生成する。従って、これらのDNAホモログを、Fvよりもむし ろFabフラグメントを生成するために使用し得る。 IgM、IgE、およびIgAのような免疫グロブリン重鎖の別のクラスの同様の領域 にハイブリダイズするように設計されるさらなるユニークな3'プライマーを意図 する。CH1定常領域の特定のクラスの特定の領域にハイブリダイズし、そしてこ のプライマーを使って増幅されたVHドメインを、異なるクラスの重鎖または軽鎖 の定常領域とともにこれらのVHドメインを発現し得る発現ベクターへ移入させる のに適合する他の3'プライマーも意図する。 増幅を7つの別々の反応において行なった。各反応には、配列番号10〜16に示 される5'プライマーの一つおよび配列番号9に示される3'プライマーの一つを含 む。VHをコードするDNAホモログのpComb 3ファージミド発現ベクターのHc2発現 カセットへの挿入のために、5'プライマーはXho I部位を組み込み、そして3'プ ライマーは、Spe I制限部位を組み込む。本明細書中で参考として援用する、Bar bas,C.F.ら,Proceedings of the National Academy of Science,88,7978- 7982(1991)を参照のこと。VL プライマー VLドメインの増幅のために、増幅プライマーを構築する。この増幅プライマー は、免疫グロブリン軽鎖の保存配列とハイブリダイズし、そしてSac IおよびXba Iで切断したpComb 3ファージミド発現ベクターのLc2発現カセットへのVLコード DNAホモログのクローニングを可能にする制限部位を組み込む。5'プライマー( 配列番号18〜20)を、保存されたN末端領域中の第一鎖cDNAに相補的である ように設計する。これらのプライマーもまた、Sac I制限エンドヌクレアーゼ部 位を導入し、VLコードDNAホモログがpComb 3ファージミドLc2発現カセット中に クローン化されるのを可能にする。3’VL増幅プライマー(配列番号17)を、κc DNAの定常領域にハイブリダイズし、そして、pComb 3ファージミドLc2発現カセ ットの中にVLコードDNAホモログを挿入させるのに要求されるXba I制限エンドヌ クレアーゼ部位を導入するために設計する。これらのプライマーは、κイソタイ プの免疫グロブリン軽鎖をコードするDNAホモログが生成されるのを可能にする 。これらのプライマーは、FvよりもむしろFabフラグメントを生成するのを可能 にする。 免疫グロブリン軽鎖遺伝子レパートリーの増幅を3つの別々の反応において行 なった。各反応は、5'プライマー(配列番号18〜20)の一つおよび3'プライ マー(配列番号17)の一つを含む。5'プライマーは、Sac I制限部位を含み、 そして3'プライマーは、Xba I制限部位を含む。 λイソタイプのヒト軽鎖可変領域を増幅するために設計された増幅プライマー もまた、意図される。 本明細書中に記載されるすべてのプライマーおよび合成ポリヌクレオチドは、 Oligos(Wilsonville,OR)などから購入した。pComb 3発現ベクターは、Scripp s Research Institute,La Jolla,CAのCarlos Barbas III博士から贈与された 。 VH およびVLライブラリーの構築 総RNAを、標準的なイソチオシアン酸グアニジニウム抽出プロトコールを使用 して1.15×107個リンパ球から抽出した。例えば、本明細書中で参考として援用 する、Chomcynski,P.およびSaochi,N.,Anal .Biochem.162:156-159(1987) を参照のこと。 PCR増幅のための調製において、上記のように調製されたRNAを、プライマー伸 長反応によるcDNA合成のための鋳型として使用する。従って、10μg RNAを、10m M ジチオスレイトール、RNasinTM(Promega Corporation,Madison,WIのタンパ ク質RNaseインヒビター)、各25mMのdATP,dCTP,dGTP,dTTP、1×リバーストラ ンスクリプターゼ緩衝液(Bethesda Research Laboratories,Bethesda,MD)、 および2μl(200ユニット)リバーストランスクリプターゼ(Superscript、Be thesda Research Laboratories)とともに1μg オリゴdTプライマーを50μl容 量中で使用し、室温で10分間、その後42℃で50分間によって一本鎖cDNAへ逆転写 した。5分間90℃で加熱して殺し、そして氷上に10分置いた後、反応物を、1μ l(1ユニット)RNase H(Bethesda Research Laboratories)で37℃で20分間 処理した。 上記で生成した1本鎖cDNAを、ポリメラーゼ連鎖反応(「PCR」)法を使用し て増幅した。以下に記述するようなファミリー特異的可変領域およびイソタイプ 特異的定常領域プライマーを、重鎖IgG1 VH1〜VH6およびκ軽鎖VL1〜VL3特異的 ラ イブラリーを作製するために使用した。 IgG1重鎖定常領域ライブラリーを作製するためのプライマー: 重鎖可変領域ライブラリーを作製するためのプライマー: κ軽鎖定常領域ライブラリーを作製するためのプライマー: κ軽鎖可変領域ライブラリーを作製するためのプライマー: PCR増幅を、逆転写反応の産物(1本鎖cDNAの450μl反応物中の約1μl)、60 pmの3'VHプライマー(配列番号9)、60pmの5'プライマー(配列番号10〜16 の1つ)、各25mMのdNTPの混合物8μl、10μlの10× PCR緩衝液(Perkin-Elme r)、および5ユニットのTag DNAポリメラーゼ(Perkin-Elmer,Norwalk,CT)を 含有する、100μlの反応液中で行なった。この反応混合液を、Perkin-Elmer 960 0 サーモサイクラーを使用して30サイクルの増幅に供した。各増幅サイクルは、 94℃で15秒間のcDNAの変性、その後の52℃で50秒間のプライマーのアニーリング 、および72℃で90秒間の増幅を含んだ。この後、72℃で10分間の伸長を行なった 。効率的かつ再現性の高いDNAホモログ合成を本明細書中で規定したプライマー を用いて達成された。これは、約680bpの主要バンドを有する増幅されたcDNA VH コードホモログおよび約660bpで主要バンドを有する増幅されたcDNA Vκコード ホ モログを生成する。 アガロースゲル電気泳動によって、すべての増幅が成功であったこと、および 同様の収量が達成されたことを確認後、VHコードDNAホモログおよびVLコードDNA ホモログを別々にプールし、そして0.8% Seaplaque GTG Agarose(FMC,Rockla nd,ME)上で製造者の指示に従ってゲル精製した。VL コードDNAホモログのベクターへの連結 各軽鎖プライマー伸長反応からの産物の等しい部数をUC+のプールされたVLラ イブラリーを作製するために混合した。プールされたVLライブラリーを、プール されたVLライブラリー1mg当たり70ユニットのXba Iおよび、プールされたVLラ イブラリー1mg当たり35ユニットのSac Iで二重消化した。(すべての制限酵素 は、Boehringer-Mannheim,Indianapolis,IN.から入手可能である。)消化され た産物を、上記のように再度ゲル精製し、そして約660bpのDNAフラグメントを含 むゲルの領域を切り出し、アガロースから抽出し、そしてエタノール沈澱した。 得られるVLDNAホモログは、pComb 3ファージミドLc2発現カセットへの指向性連 結のために適合させた粘着末端を有するκ軽鎖ポリペプチド遺伝子のレパートリ ーを表わす。 pComb 3ファージミドLc2発現カセットを、軽鎖DNAホモログを挿入するために 、280ユニットのXba Iおよび160 ユニットのSac I制限エンドヌクレアーゼおよ び、製造者によって推奨される緩衝液を含む溶液に30μgのファージミドを混ぜ ることによって調製する。この溶液を、37℃で3時間維持した。溶液を、2mlグ リコーゲン、1/10容量の3M NaAc、2.5容量エタノールを用いて-20℃で1時間 沈澱させ、次いでペレット化し、そして70%エタノールで洗浄した。ペレットを 、水中に再懸濁し、そして0.8% 1× TAE Seplaque 676上でゲル精製した。4k bのバンドを切り出し、フェノール抽出し、LiCl3処理し、そしてPCR産物と同様 にエタノール沈澱させた。 次いで、Lc2発現カセットを、上記で調製されたVLコードDNAホモログとの連結 のために用意した。次いでこれらのVLコードDNAホモログを、Xba IおよびSac I で制限消化されたLc2発現カセット中に直接挿入した。これは、0.45μgのVLDNA ホモログを1.4μgの消化されたpComb 3(Scripps Research Institute,La Joll a,CaliforniaのCarlos Barbas III博士によって好意で提供された、そして本発 明書中で参考として援用するBarbasら、Proc .Natl.Acad.Sci.USA 88:7978-7 982(1991)に記述される)中に連結することにより行った。連結は、10ユニッ トのリガーゼを使用して、200μl容量リガーゼ緩衝液中に25℃で一晩保存し、次 いで65℃で15分間(Boehringer-Mannheim)維持することにより加熱して殺すこ とにより、DNAを沈澱させ、70%エタノールで洗浄し、そして15μlの10mM MgCl2 中に再懸濁した。VL ライブラリーを含むベクターによる宿主の形質転換 Escherichia coli XLI-Blue細胞(Stratagene,La Jolla,CA)を、エレクト ロポーレーションにより再懸濁されたDNAで形質転換した:E.coli OD600=0.8の 1Lを4mlの細胞まで濃縮することによって作製されたストックの300μlを、15 μlのDNA(約2μg)(連結混合液のすべて)でエレクトロポーレーションした 。形質転換された細胞を100μg/mlカルベニシリンを含有するsuper brothの増殖 によるプラスミドの抗生物質耐性によって選択した。ライブラリーの大きさは、 6%の再連結バックグランドで8.6×107個形質転換体であった。 抗生物質耐性コロニーを、10μg/mlテトラサイクリン、20μg/mlカルベニシリ ン、40mMグルコース、および10mM MgCl2を補充したsuper broth(「SB」)培地 (水1L当たり、30gトリプトン、20g酵母抽出物、および10g 3[N-モルホリノ]プ ロパン−スルホン酸(Mops)、pH7に調製した)中の37℃での液体培養における 増殖によって増幅した。κVLポリペプチドをコードするpComb 3ファージミド( 「κ-pComb 3ファージミド」)を、Qiagen-tipsTM、Qiagen,Chatsworth,CAの 陰イオン交換樹脂を製造者の使用説明書に従って使用して単離した。単離された κ-pComb 3ファージミドを、κ-pComb 3ファージミド1mg当たり10ユニットのXh o Iおよび3ユニットのSpe Iで二重消化した。反応混合液を、エタノール沈澱し 、そして4.7Kbの二重切断されたファージミドを、前のように0.8% Seaplaque T AEゲル上でゲル精製した。κ-pComb 3ファージミドを、この時点で重鎖ライブラ リーとの連結のために準備した。VH コードDNAホモログのベクター中への連結および宿主の形質転換 各重鎖プライマー伸長からの産物の等しい部数を、プールされたVHをコードDN Aホモログライブラリーを生成するために混合した。プールされたVHライブラリ ーを、Xho IおよびSpe Iヌクレアーゼで消化によってκ-pComb 3ファージミドの Hc2発現カセットへの連結のために調製した。従って、プールされたVHライブラ リーを、プールされたVHライブラリー1mg当たり70ユニットのXho Iおよび17ユ ニットのSpe Iで二重消化した。次いで、0.40μgの消化された重鎖ライブラリー を200μl容量のリガーゼ緩衝液中の10ユニットのリガーゼを使用して上記の消化 されたκ-pComb 3ファージミド1.4μgと連結した。この反応を、65℃で15分間加 熱して殺すことにより停止させた。DNAを、沈澱させ、ペレットを15μlのl0mM M gCl2中に再懸濁し、そしてE.coli XLI-Blue細胞をエレクトロポーレーションす るのに使用した。エレクトロポーレーションされた細胞を、グルコースが含まれ ていなかったことを除いては上記のように補充されたSB中で増殖させた。このラ イブラリーの大きさは、重鎖クローニング後、14%の再連結バックグランドで4. 9×107個であった。ベクター中のVHコードDNAホモログおよびVLコードホモログ の両方の存在は、7クローンのうち7つが両方のホモログを含むことが、制限分 析により証明された。 次いで、エレクトロポーレーションされたE.coli XLI-Blue細胞の10 mlの培 養物を、50μg/mlカルベニシリン、10μg/mlテトラサイクリン、および10mM MgC l2を補充したSBに移し、そしてもう1時間インキュベートした。次いで、培養さ れた細胞を、ファージミドDNAのセンス鎖のコピーの生成を開始させるために101 2 VCS-M13ヘルパーファージ(Stratagene,La Jolla,CA)に感染させた。ヘルパ ーファージを加えた後、混合液を、50μl/mlカルベニシリン、10μl/mlテトラサ イクリン、および10 mM MgCl2が補充されたされた100mlのSBに加えた。次いで、 そのヘルパーファージを含む混合物を、繊維状バクテリオファージのアセンブリ ーを可能にするためにさらに2時間37℃でインキュベートした。ここで、cpIII バクテリオファージアンカードメインへ融合されたUC+の、発現されたヘテロ2 量体の抗体物質は、バクテリオファージ粒子の表面へ取り込まれた。2時 間後、混合物を、70μg/mlカナマイシンでスパイクし、ヘルパーファージが感染 したE.coliを選択し、次いで、37℃で300rpmで一晩生育させた。ファージを、 遠心分離により沈澱させて細菌細胞ペレットおよび100μg/mlカルベニシリンを 有するLBプレート上にプレーティングすることによって決定されたコロニー形成 単位(「CFU」)の力価を有するファージ含有上清を得た。 実施例XVI パンニング 24ウェルマイクロタイタープレートの各ウェルを、106個好中球を加え、それ らを静置させ、風乾させ、次いで100%メタノールで固定することによってメタ ノール固定された好中球でコートした。各ウェルを、Tris緩衝化生理食塩水(「 TBS」)中3%ウシ血清アルブミン(「BSA」)を用いて1時間37℃でブロックし た。ブロッキング溶液を除去し、そして250μl TBS中5X1011個ファージを添加 し、そして37℃で2時間インキュベートさせた。洗浄後、酸溶離し、そして中和 し、溶離したファージ数をCFUによりモニターした。 溶離されたファージを、E.coli XLI-Blueを再感染することにより増幅し、そ して、パンニング/増幅サイクルを、少なくとも100倍富化されるまで5回くり返 した。このようにして、好中球抗原との免疫反応性を有し、p-ANCAに対して富化 されたファージのライブラリーを作製した。富化定量のために、元のライブラリ ーのアリコートを、ファージ回収における日々の変動を制御するために各富化サ イクルと平行して再パンニングした。富化を、ファージの排出量に対する投入量 の比によって計算し、そして、同じ日に行われた富化されていないライブラリー と比較した。パンニングもまた、96ウェルフォーマットにおいて、1ウェル当た り1011個ファージを使ってフォーマットを比べるために行なった。 実施例XVII UCの可溶性組み換え抗好中球抗体物質の調製およびライブラリースクリーニング 可溶性ヘテロ2量体抗体物質、特にFabの調製を製造者の使用説明書に従ってQ iagen-tipsTMを使用してファージミドを単離することによって行った(Qiagen, Chatsworth,CA)。次いで、単離されたファージミドを、ファージミド1μg当 たり17ユニットのSpe Iおよび50ユニットのNhe Iで消化してcpIII遺伝子セグメ ントを取り除いた。次いで、このファージミドDNAを、ゲル精製し、そして、1μ gファージミド当たり10ユニットのリガーゼを使用し、そして反応混合物を25℃ で一晩維持することによって自己連結した。この反応を、それを65℃で15分間維 持することによって停止した。200ngのゲル精製されたフラグメントを、20μl容 量中で自己連結し、そしてE.coli XLI-Blueを、0℃で0.2cmギャップキュベッ ト(curette)中2.5kV、25μF、および200Rで、40μlのE.coliストック、およ び1μlの連結混合物を使用するエレクトロポーレーションにより形質転換する ために使用した。シングルコロニーを、100μl/mlカルベニシリンを含有するLB 寒天プレートから拾い、そして10μg/mlテトラサイクリン、50μg/mlカルベニシ リン、および20mM MgCl2を補充したSB 10ml中で6時間増殖させた。次いで、培 養物を1mMイソプロピル 6-D-チオガラクトピラノシド(「IPTG」)(United S tates Biochemicals,Cleveland,OH)の添加により誘導し、そして一晩増殖さ せた。ファージを遠心分離により単離し、細菌細胞ペレットおよびファージ含有 上清を得た。上清を取り出し、そして、上記のようにκ-捕獲 ELISAによりFab生 成について分析した。これは、ヤギ抗ヒトFabアルカリホスファターゼ(Pierce ,Rockland,IL)で検出する。富化ライブラリーおよび未富化ライブラリー由来 の各10クローンを、比較のために選択した。未富化ライブラリー由来の10クロー ンのうちの6つが、κ-捕獲 ELISAによりアッセイされたとき、有意な量のFabを 生産した。対照的に、富化ライブラリー由来の10クローンのうちの10が、Fabを 生産した。これは、富化ライブラリーが、Fab発現について明確に選択されたこ とを示す。 これらのクローンもまた、アルコール固定された好中球のELISAによって好中 球結合について分析した。未富化ライブラリー由来の10クローンはいずれも好中 球を結合しなかったが、富化ライブラリー由来のすべてのクローンが貧欲な好中 球結合を実証した。 富化ライブラリーおよび未富化ライブラリー由来のFab中の重鎖および軽鎖の 使用量の多様性を、シングルFabをコードするファージミド4μgを20ユニットの BSTN1(New England Biolabs,Beverly,MA)で消化し、そして3%アガロース ゲル上でフラグメントを分析することによってモニターした。未富化ライブラリ ー由来の30クローンのそれぞれは、別々の消化パターンを示したが、富化ライブ ラリー由来のクローンはたった2つのクローナルパターンを示した。従って、こ れらの2つのパターン(5-3および5-4)の代表的クローンを、下記のように DNA配列決定によって直接分析した。 実施例XVIII Fabの精製 富化ライブラリーおよび未富化ライブラリーの両方を、pComb 3からC3AP313H6 へ移した。C3AP313H6はpComb 3誘導体であり、6つのヒスチジンをFabのC末端 へ融合させ、Spe IおよびNhe I消化後にcpIIIアンカードメインを取り除く。(C3 AP313H6は、Carlos Barbas III,Scripps Research Institute,La Jolla,Cal iforniaから贈与された。)ライブラリーを、pComb 3のHc2およびLc2発現カセッ トからVHコードポリヌクレオチドおよびVLコードポリヌクレオチドを取り出し、 そしてこれらを連続的にC3AP313H6に連結することにより移行した。E.coli XLI -Blue細胞を、エレクトロポレーションによって新たなファージミドで形質転換 した。個々のコロニーを、100μl/mlカルベニシリンを補充したLB寒天選択によ って単離した。 富化ライブラリー由来の5-3クローンを、大規模精製のために選択した。シ ングルコロニーを拾い、そして10μg/mlテトラサイクリン、50μg/mlカルベニシ リン、10mM MgCl2、および40mMグルコースを補充したSB 10ml中で一晩増殖させ た。細菌の培養物を、グルコースを取り除くために遠心分離によってペレット化 し、そして細胞ペレットを、50μg/mlカルベニシリンおよび20mM MgCl2を含む1 LのSBへ移した。XLI-Blue細胞を、吸光度(OD600)が0.6から0.8の間になるまで 、300rpmで振とうしながら37℃で生育させた。次いで、その細胞培養物を、ヘテ ロ2量体の抗体物質を発現させるために4mM IPTGで誘導し、そして30℃で一晩 増殖させた。細胞培養物を遠心分離して、XLI-Blue細胞をペレット化し、そして ペレットを30ml超音波処理緩衝液(50mM NaPO4、300mM NaCl2、0.01%NaN3、 pH7.9)に再懸濁した。再懸濁された細胞を、50%出力(40W超音波破砕機、Tekm ar,Cincinnati,OH)で15秒間のバーストで8回超音波処理した。 この超音波処理物を、Beckman JA-20遠心分離機において15,000rpmで4℃で40 分間遠心分離し、そして、上清を連続的に0.45および0.22ミクロンNytex フィル ター(Amicon,Beverly,MA)を通して濾過した。超音波処理物を、直ちに20ml/ 時間で1ml NTA-Niカラム(Qiagen)にのせ、そして、吸光度(OD280)が0.01未 満になるまで超音波処理緩衝液(代表的には40〜50ml)で洗浄した。次いで、カ ラムを超音波緩衝液中10mMのイミダゾール10mlで夾雑物を取り除くために洗浄し 、その後100mM,250mM,および500mMイミダゾール各10mlで洗浄し、OD280によっ てモニターされる1ml画分を集めた。アリコートを、どこにFabが溶出されてい るかを決定するためにSDS-PAGE 12%変および還元ゲルによって分析した。イミ ダゾールの存在のために、ローディング染料を有するサンプルを、煮沸しなかっ たが、そのかわり、のせる前に37℃で10分間変性させた。代表的には、Fabは、1 00mMイミダゾール洗浄の最初3つの画分中に溶出する。 次いで、Fabを含む1ml画分をプールし、そしてイミダゾールを取り除くため にAmiconの透析膜を使用してPBSに対して透析した(6-8kDカットオフメンブレ ン)。サンプルを濃縮し、そして、全ての遊離の重鎖または軽鎖を、Centricon 50TM(Amicon Corporation,Beverly,MAからの遠心分離透析膜)を使用して除 去した。奇妙にも、精製された画分中の計算された抗体レベルは、ELISA(抗κ )試験に対して総タンパク質(Bio-rad Protein Assay,Richmond,CA)が異な っていた。細菌培養物比当たり、Fab収量は、免疫アッセイによって約0.1mgであ るのに対して総タンパク質アッセイによって約1mgであった。この研究でのタン パク質の使用は、ELISA免疫反応性を利用したので、Fab濃度は、ELISA法を使用 して報告される。 5-3Fabを、本明細書中に記載のアッセイを使用して特徴付けた。固定好中球 へのELISAフォーマットにおける強力な結合(おおよそ0.1μg/ml)。最適な結合 が1%血清(または、おおよそ0.1μg/ml総IgG)で起きたので、5-3 p-ANCA F abがUC血清と比較して貧欲であることもまた、注目に値する。おおよそ1%の過 免疫血清が抗原特異的であると評価したら、ネイティブなp-ANCA IgGのレベルは 、 1価のFabによって結合されるために、おおよそ1μg/ml、または同様の範囲で ある。 炎症性疾患において、ANCA型マーカー抗体は、ある規定された好中球タンパク 質に対して特異的である。5-3 p-ANCA FabをカセプシンG、エラスターゼ、ミ エロペルオキシダーゼ、およびラクトフェリンについてELISAフォーマット中で 免疫反応性について試験した。結合は、500ng/mlまでの5-3 p-ANCA Fabでも検 出されなかった。 5-3 p-ANCA Fabを、p-ANCA染色パターンについてアルコール固定好中球IIF アッセイによっても試験した。5-3 p-ANCA Fabによる好中球染色の免疫蛍光検 出は、従来のUC血清によって生成されたのと同じp-ANCA染色パターンを生じた。 5-3 p-ANCA Fabの免疫反応性を、上記の実施例VIにしたがって、DNase感受性 について試験した場合、従来のp-ANCA血清陽性UC血清についてのように、好中球 のDNase I処理が、検出可能なp-ANCA染色パターンの完全な消失を引き起こした 。さらに、共焦点顕微鏡は、5-3 p-ANCA Fabが核膜の内側に局在する抗原と結 合することを実証した。この特徴はp-ANCA血清陽性UC血清中に見つかった。 実施例XIX 核酸配列決定 核酸配列決定を、重鎖および軽鎖に対する5'および3'プライマー(それぞれ配 列番号21および22、ならびに配列番号23および24)、およびSequenase 1.0(Uni ted States Biochemicals)を使用して、5-3および5-4クローンの2本鎖DNA で行なった。ホモロジー検索および整列を、Genebankを使用して実施した。 本発明は、現在好ましい実施態様を参照して記載されているが、本発明の精神 から逸脱すること無く種々の改変が行われ得ることが理解されるはずである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I L,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK, MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR ,TT,UA,UG,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.サンプル中の1型自己免疫性肝炎に関連する核周辺抗好中球細胞質抗体(p- ANCA)の存在を検出する方法であって、以下の工程: (a)固定好中球と、サンプルおよび検出可能な2次抗体とを、好中球、p-ANCA 、および検出可能な2次抗体の免疫複合体を形成させるのに適切な条件下で接触 させる工程であって、 ここで、該固定好中球の細胞DNAは、核または細胞の形態の顕著な消失を伴 わずにDNaseにより消化されており、そして ここで、該検出可能な2次抗体が、p-ANCAのクラス決定部分に特異的である 、工程; (b)結合していない2次抗体を該免疫複合体から分離する工程;および (c)コントロールに比較して該複合体の染色パターンを検出する工程であって 、 ここで、該コントロールは、固定好中球の細胞DNAがDNaseにより消化されて いない該固定好中球を用いて本方法を繰り返した結果であり、そして ここで、該サンプルにおける顆粒状細胞質染色パターンの存在および該コン トロールにおける核周辺染色パターンは、該サンプルにおける1型自己免疫性肝 炎と関連するp-ANCAの存在を示す、工程、 を包含する、方法。 2.前記固定好中球が、アルコール固定好中球である、請求項1に記載の方法。 3.前記アルコール固定好中球が、メタノール固定好中球である、請求項2に記 載の方法。 4.核または細胞の形態の実質的な消失を伴わずに、細胞DNAの実質的に完全な 消化を生じるに十分な前記条件が、前記好中球を、緩衝液1mlあたり約2〜約10 単位のDNaseのDNase濃度において、約15分間〜約1時間の範囲の時間、約22℃〜 約40℃の範囲の温度でインキュベートする工程を包含する、請求項3に記載の方 法。 5.前記2次抗体が抗IgGである、請求項4に記載の方法。 6.サンプル中の原発性硬化性胆管炎に関連する核周辺抗好中球細胞質抗体(p- ANCA)の存在を検出する方法であって、以下の工程: (a)固定好中球と、サンプルおよび検出可能な2次抗体とを、好中球、p-ANCA 、および検出可能な2次抗体の免疫複合体を形成させるのに適切な条件下で接触 させる工程であって、 ここで、該固定好中球の細胞DNAは、核または細胞の形態の顕著な消失を伴 わずにDNaseにより消化されており、そして ここで、該検出可能な2次抗体が、p-ANCAのクラス決定部分に特異的である 、工程; (b)結合していない2次抗体を該免疫複合体から分離する工程;および (c)コントロールに比較して該複合体の染色パターンを検出する工程であって 、 ここで、該コントロールは、固定好中球の細胞DNAがDNaseにより消化されて いない該固定好中球を用いて本方法を繰り返した結果であり、そして ここで、該サンプルにおける均質な細胞質染色パターンの存在および該コン トロールにおける核周辺染色パターンは、該サンプルにおける原発性硬化性胆管 炎と関連するp-ANCAの存在を示す、工程、 を包含する、方法。 7.前記固定好中球が、アルコール固定好中球である、請求項6に記載の方法。 8.前記アルコール固定好中球が、メタノール固定好中球である、請求項7に記 載の方法。 9.核または細胞の形態の実質的な消失を伴わずに、細胞DNAの実質的に完全な 消化を生じるに十分な前記条件が、前記好中球を、緩衝液1mlあたり約2〜約10 単位のDNaseのDNase濃度において、約15分間〜約1時間の範囲の時間、約22℃〜 約40℃の範囲の温度でインキュベートする工程を包含する、請求項8に記載の方 法。 10.前記2次抗体が抗IgGである、請求項9に記載の方法。 11.原発性硬化性胆管炎と1型自己免疫性肝炎とを区別する方法であって、以 下の工程: (a)固定好中球と、サンプルおよび検出可能な2次抗体とを、好中球、p-ANCA 、および検出可能な2次抗体の免疫複合体を形成させるのに適切な条件下で接触 させる工程であって、 ここで、該固定好中球の細胞DNAは、核または細胞の形態の顕著な消失を伴 わずにDNaseにより消化されており、そして ここで、該検出可能な2次抗体が、p-ANCAのクラス決定部分に特異的である 、工程; (b)結合していない2次抗体を該免疫複合体から分離する工程;および (c)コントロールに比較して該複合体の染色パターンを検出する工程であって 、 ここで、該コントロールは、固定好中球の細胞DNAがDNaseにより消化されて いない該固定好中球を用いて本方法を繰り返した結果であり、そして ここで、該サンプルにおける均質な細胞質染色パターンの存在および該コン トロールにおける核周辺染色パターンは、原発性硬化性胆管炎を示し、そして ここで、該サンプルにおける顆粒状細胞質染色パターンの存在および該コン トロールにおける核周辺染色パターンは、1型自己免疫性肝炎を示す、工程、 を包含する、方法。 12.前記固定好中球が、アルコール固定好中球である、請求項11に記載の方 法。 13.前記アルコール固定好中球が、メタノール固定好中球である、請求項12 に記載の方法。 14.核または細胞の形態の実質的な消失を伴わずに、細胞DNAの実質的に完全 な消化を生じるに十分な前記条件が、前記好中球を、緩衝液1mlあたり約2〜約 10単位のDNaseのDNase濃度において、約15分間〜約1時間の範囲の時間、約22℃ 〜約40℃の範囲の温度でインキュベートする工程を包含する、請求項13に記載 の方法。 15.前記2次抗体が抗IgGである、請求項14に記載の方法。 16.潰瘍性結腸炎、原発性硬化性胆管炎、クローン病、および1型自己免疫性 肝炎を区別する方法であって、該方法は、以下の工程: (a)固定好中球と、サンプルおよび検出可能な2次抗体とを、好中球、p-ANCA 、および検出可能な2次抗体の免疫複合体を形成させるのに適切な条件下で接触 させる工程であって、 ここで、該固定好中球の細胞DNAは、核または細胞の形態の顕著な消失を伴 わずにDNaseにより消化されており、そして ここで、該検出可能な2次抗体が、p-ANCAのクラス決定部分に特異的である 、工程; (b)結合していない2次抗体を該免疫複合体から分離する工程;および (c)コントロールに比較して該複合体の染色パターンを検出する工程であって 、 ここで、該コントロールは、固定好中球の細胞DNAがDNaseにより消化されて いない該固定好中球を用いて本方法を繰り返した結果であり、そして ここで、該コントロールと比較して、核周辺染色パターンに関連する検出可 能な複合体の消失は、潰瘍性結腸炎を示し、 ここで、該コントロールと比較して、核周辺染色パターンに関連する検出可 能な複合体の、均質な細胞質染色パターンへの変換は、原発性硬化性胆管炎を示 し、 ここで、該コントロールと比較して、核周辺染色パターンに関連する検出可 能な複合体の、顆粒状細胞質染色パターンへの変換は、1型自己免疫性肝炎を示 し、そして ここで、該コントロールにおける核周辺染色パターンに関連する検出可能な 複合体が存在しないことは、クローン病を示す、工程、 を包含する、方法。
JP50125597A 1995-06-07 1996-06-05 潰瘍性結腸炎、原発性硬化性胆管炎、および1型自己免疫性肝炎のための区別的アッセイ Expired - Lifetime JP3386815B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/480,753 US5830675A (en) 1993-03-10 1995-06-07 Methods for selectively detecting perinuclear anti-neutrophil cytoplasmic antibody of ulcerative colitis, primary sclerosing cholangitis, or type 1 autoimmune hepatitis
US480,753 1995-06-07
PCT/US1996/008758 WO1996041183A1 (en) 1995-06-07 1996-06-05 Differential assay for ulcerative colitis, primary sclerosing cholangitis and type 1 autoimmune hepatitis

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11507130A true JPH11507130A (ja) 1999-06-22
JP3386815B2 JP3386815B2 (ja) 2003-03-17

Family

ID=23909233

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP50125597A Expired - Lifetime JP3386815B2 (ja) 1995-06-07 1996-06-05 潰瘍性結腸炎、原発性硬化性胆管炎、および1型自己免疫性肝炎のための区別的アッセイ

Country Status (12)

Country Link
US (1) US5830675A (ja)
EP (1) EP0846266B1 (ja)
JP (1) JP3386815B2 (ja)
AT (1) ATE231972T1 (ja)
AU (1) AU705480B2 (ja)
CA (1) CA2223642C (ja)
DE (1) DE69626026T2 (ja)
IL (1) IL122480A0 (ja)
MX (1) MX9709440A (ja)
NO (1) NO321090B1 (ja)
NZ (1) NZ310079A (ja)
WO (1) WO1996041183A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009524008A (ja) * 2005-12-01 2009-06-25 プロメテウス ラボラトリーズ インコーポレイテッド 炎症性腸疾患を診断する方法

Families Citing this family (43)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5874233A (en) * 1996-04-12 1999-02-23 Cedars-Sinai Medical Center Methods of diagnosing a clinical subtype of Crohn's disease with features of ulcerative colitis
US6033864A (en) * 1996-04-12 2000-03-07 The Regents Of The University Of California Diagnosis, prevention and treatment of ulcerative colitis, and clinical subtypes thereof, using microbial UC pANCA antigens
EP0959900B1 (en) * 1996-04-12 2008-06-11 The Regents Of The University Of California Diagnosis of ulcerative colitis, and clinical subtypes thereof, using histone h1
US5968741A (en) * 1997-04-11 1999-10-19 Cedars-Sinai Medical Center Methods of diagnosing a medically resistant clinical subtype of ulcerative colitis
US6183951B1 (en) * 1997-04-11 2001-02-06 Prometheus Laboratories, Inc. Methods of diagnosing clinical subtypes of crohn's disease with characteristic responsiveness to anti-Th1 cytokine therapy
US6599509B2 (en) * 1997-09-02 2003-07-29 Massachusetts Institute Of Technology Compositions and methods comprising helicobacter antigens for treatment and prevention of inflammatory bowel disease
DE19805815C1 (de) 1998-02-13 1999-11-11 Ansgar W Lohse Diagnostikum zum Erkennen der autoimmunen Hepatitis
US20080193945A1 (en) * 2002-06-25 2008-08-14 Index Diagnostics Ab Method and Kit for the Diagnosis of Ulcerative Colitis
US20040053263A1 (en) * 2002-08-30 2004-03-18 Abreu Maria T. Mutations in NOD2 are associated with fibrostenosing disease in patients with Crohn's disease
US20040076960A1 (en) * 2002-10-18 2004-04-22 Taylor Kent D. Methods of using a NOD2/CARD15 haplotype to diagnose Crohn's disease
US7662569B2 (en) * 2003-04-11 2010-02-16 Cedars-Sinai Medical Center Methods of assessing Crohn's disease patient phenotype by I2 serologic response
US7759079B2 (en) * 2004-05-13 2010-07-20 Prometheus Laboratories Inc. Methods of diagnosing inflammatory bowel disease
CN1316250C (zh) * 2005-05-01 2007-05-16 李小峰 中性粒细胞抗原底片的制备方法
US7943328B1 (en) 2006-03-03 2011-05-17 Prometheus Laboratories Inc. Method and system for assisting in diagnosing irritable bowel syndrome
US20080085524A1 (en) 2006-08-15 2008-04-10 Prometheus Laboratories Inc. Methods for diagnosing irritable bowel syndrome
US20100094560A1 (en) * 2006-08-15 2010-04-15 Prometheus Laboratories Inc. Methods for diagnosing irritable bowel syndrome
GB0621454D0 (en) * 2006-10-27 2006-12-06 Ucl Business Plc Goal directed therapy for liver failure
US8486640B2 (en) 2007-03-21 2013-07-16 Cedars-Sinai Medical Center Ileal pouch-anal anastomosis (IPAA) factors in the treatment of inflammatory bowel disease
EP2562544A1 (en) 2007-12-20 2013-02-27 InDex Diagnostics AB kits for use in the differentiation of IBD and IBS and further distinction between disease types of IBD
AU2009314259B2 (en) 2008-11-11 2015-06-11 Nestec S.A. Methods for prediction of inflammatory bowel disease (IBD) using serologic markers
US20110229471A1 (en) 2008-11-26 2011-09-22 Cedars-Sinai Medical Center Methods of determining responsiveness to anti-tnf alpha therapy in inflammatory bowel disease
WO2010075579A2 (en) 2008-12-24 2010-07-01 Cedars-Sinai Medical Center Methods of predicting medically refractive ulcerative colitis (mr-uc) requiring colectomy
EP2419529B1 (en) 2009-04-14 2015-05-20 Nestec S.A. Inflammatory bowel disease prognostics
JP5736370B2 (ja) 2009-06-25 2015-06-17 ネステク ソシエテ アノニム 過敏性腸症候群の診断方法
WO2011060098A1 (en) 2009-11-10 2011-05-19 Prometheus Laboratories Inc. Methods for predicting post-surgery risk associated with ileal pouch-anal anastomosis
EP2630495B1 (en) 2010-10-18 2017-02-08 Nestec S.A. Methods for determining anti-drug antibody isotypes
CA2839792A1 (en) 2011-05-10 2012-11-15 Nestec S.A. Methods of disease activity profiling for personalized therapy management
EP2710383B1 (en) 2011-05-16 2017-01-11 The University of Newcastle Performance of a biomarker panel for irritable bowel syndrome
SG11201401536QA (en) 2011-10-21 2014-05-29 Nestec Sa Methods for improving inflammatory bowel disease diagnosis
CN102955027A (zh) * 2012-06-11 2013-03-06 郑州安图绿科生物工程有限公司 检测自身免疫性肝病相关抗体抗lc-1抗体的试剂盒及其检测方法
CN102707055A (zh) * 2012-06-11 2012-10-03 郑州安图绿科生物工程有限公司 一种联合或单独检测自身免疫性肝病相关抗体的试剂盒及其检测方法
AU2013326070A1 (en) 2012-10-05 2015-04-23 Société des Produits Nestlé S.A. Methods for predicting and monitoring mucosal healing
KR20210157418A (ko) 2013-03-27 2021-12-28 세다르스-신나이 메디칼 센터 Tl1a 기능 및 관련된 신호전달 경로의 저해에 의한 섬유증 및 염증의 완화 및 반전
EP4105236A1 (en) 2013-07-19 2022-12-21 Cedars-Sinai Medical Center Anti-tl1a (tnfsf15) antibody for treatment of inflammatory bowel disease
CA2932571A1 (en) 2013-12-03 2015-06-11 Nestec S.A. Methods for predicting post-operative recurrence of crohn's disease
CA2932569A1 (en) 2013-12-03 2015-06-11 Nestec S.A. Signaling pathways in tissues from inflammatory bowel disease patients
WO2015166461A1 (en) 2014-05-01 2015-11-05 Nestec S.A. Methods of selecting treatment regimen using tnf alpha and anti-tnf alpha drug levels
WO2016063204A1 (en) 2014-10-20 2016-04-28 Nestec S.A. Methods for prediction of anti-tnf alpha drug levels and autoantibody formation
WO2016088068A1 (en) 2014-12-02 2016-06-09 Nestec S.A. Methods for establishing a vedolizumab dosing regimen to treat patients with irritable bowel disease
EP3430172A4 (en) 2016-03-17 2019-08-21 Cedars-Sinai Medical Center METHOD FOR DIAGNOSIS OF INFLAMMATORY ENDURANCE THROUGH RNASET2
EP3273238A1 (en) * 2016-07-22 2018-01-24 Universitätsklinikum Hamburg-Eppendorf Immunodiagnostic detection of anti-neutrophil antibodies
WO2019073391A1 (en) 2017-10-10 2019-04-18 Nestec S.A. METHODS OF MONITORING VEDOLIZUMAB TREATMENT
CN110604743B (zh) * 2019-07-23 2021-08-17 四川大学 中性粒细胞在制备治疗和/或预防自身免疫性肝炎的药物中的用途

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5292667A (en) * 1988-06-29 1994-03-08 The General Hospital Corporation Detection and treatment of ulcerative colitis
US5091303A (en) * 1989-10-27 1992-02-25 The General Hospital Corporation Diagnosis of wegener's granulomatosis
WO1992002819A2 (en) * 1990-08-10 1992-02-20 The Regents Of The University Of California Assay for ulcerative colitis and primary sclerosing cholangitis
US5238813A (en) * 1990-12-18 1993-08-24 Washington University Diagnostic method for nephritis
GB9126918D0 (en) * 1991-12-19 1992-02-19 Univ London Members of specific binding pairs;methods of their making and using
DE69424700T2 (de) * 1993-03-10 2000-11-09 Cedars Sinai Medical Center Lo Verfahren zum selektiven Nachweis von perinuklearen anti-neutrophilen cytoplasmischen Antikörpern bei ulzerativen Kolitis oder primärer sclerotischer Cholangitis

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009524008A (ja) * 2005-12-01 2009-06-25 プロメテウス ラボラトリーズ インコーポレイテッド 炎症性腸疾患を診断する方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP0846266A4 (en) 2001-08-29
NZ310079A (en) 2000-02-28
DE69626026D1 (de) 2003-03-06
NO321090B1 (no) 2006-03-13
WO1996041183A1 (en) 1996-12-19
JP3386815B2 (ja) 2003-03-17
EP0846266B1 (en) 2003-01-29
MX9709440A (es) 1998-06-30
CA2223642C (en) 2005-08-16
NO975688L (no) 1998-02-05
ATE231972T1 (de) 2003-02-15
AU705480B2 (en) 1999-05-20
DE69626026T2 (de) 2004-01-22
US5830675A (en) 1998-11-03
CA2223642A1 (en) 1996-12-19
AU6040496A (en) 1996-12-30
NO975688D0 (no) 1997-12-05
IL122480A0 (en) 1998-06-15
EP0846266A1 (en) 1998-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11507130A (ja) 潰瘍性結腸炎、原発性硬化性胆管炎、および1型自己免疫性肝炎のための区別的アッセイ
US5750355A (en) Methods for selectively detecting perinuclear anti-neutrophil cytoplasmic antibody of ulcerative colitis or primary sclerosing cholangitis
US6503722B1 (en) Diagnostic tests and kits for Clostridium difficile
JP2003511697A (ja) 便中の酸耐性微生物を検出するためのイムノクロマトグラフィー迅速試験
CA1337394C (en) Vaginal sample test and reagents
JPH0347133A (ja) 分子クローニングにより得られたランゲルハンス島細胞の抗原
US5223440A (en) Ex vivo product of conception test to determine abortion
EP0313244B1 (en) Method for increasing the sensitivity of assays for mucin
JP2000095799A (ja) 抗体のフレ―ムワ―ク領域から誘導される物質によるイムノアッセイの干渉の減少
US5801064A (en) Assay methods and reagents for detecting autoantibodies
EP1122543B1 (en) Immunoassay for human medullasin and method of diagnosing multiple sclerosis
CA2069546C (en) Diagnostic method
JP4834810B2 (ja) 抗ena抗体の測定方法及び測定キット
EP0206779A1 (en) Detecting antinuclear antibody
JP3493543B2 (ja) 抗体測定方法
JPH04252196A (ja) 心筋梗塞免疫測定法
JP2892814B2 (ja) 抗結核菌抗体様物質の測定法
WO1996033279A2 (en) Repertoire cloning process, products derived therefrom and uses for said products
WO1999040116A1 (en) Process for expression of thyroid stimulating hormone receptor
JPH04130273A (ja) オーエスキー病診断用抗原、その製造法、及び診断法
JPH08333397A (ja) クラミジア・ニューモニエに特異的な標識化モノクローナル抗体、クラミジア・ニューモニエ検出・測定用試薬及びその試薬並びにクラミジア・ニューモニエ感染の診断薬

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090110

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090110

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100110

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110110

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110110

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120110

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130110

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term