JPH04252196A - 心筋梗塞免疫測定法 - Google Patents

心筋梗塞免疫測定法

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JPH04252196A
JPH04252196A JP3202154A JP20215491A JPH04252196A JP H04252196 A JPH04252196 A JP H04252196A JP 3202154 A JP3202154 A JP 3202154A JP 20215491 A JP20215491 A JP 20215491A JP H04252196 A JPH04252196 A JP H04252196A
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JP
Japan
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antibody
antibodies
isoform
analyte
measuring
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JP3202154A
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English (en)
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Vipin D Shah
ビピン・デイ・シヤー
Shing-Erh Yen
シング−エル・イエン
Gerald M Anchin
ジエラルド・エム・アンチン
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INTERNATL IMMUNOASSAY LAB Inc
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INTERNATL IMMUNOASSAY LAB Inc
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/573Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for enzymes or isoenzymes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/40Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against enzymes

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【共出願との関係】この出願は、1987年7月21日
出願の出願連続番号76,038の部分的な継続である
ところの、1989年1月23日出願の出願連続番号2
99,277の部分的な継続であるところの、1990
年1月19日出願の共出願連続番号07/467,83
7の部分的な継続である。
【0002】
【発明の分野】本発明は、内因性変換因子により作用し
そして急性症の出来事の攻撃時に体液中に放出されると
ころの、生物学的標識の免疫学的診断測定に関する。よ
り詳細には、本発明は、2種以上の生物学的標識(これ
は、該急性の出来事が起きてからの時間の長さの診断お
よび見積りに関係しているか否かに拘らず)の比率に関
する免疫学的測定および計算に関する。
【0003】もう1つの具体例において、本発明はまた
、心筋梗塞の改良された免疫学的診断方法に関する。
【0004】
【発明の背景】急性症の診断は、特に病気の急性段階中
に濃度が急激に変化する場合、しばしば、病気の標識、
例えば血清の如き生物学的流体の酵素およびホルモンの
、異常なレベルを基としている。例えば、酵素クレアチ
ンキナーゼ(CK、ATP:クレアチンN−ホスホトラ
ンスフェラーゼ)は、ATPからクレアチンへのホスフ
ェート基の可逆的移動を触媒している。これは、通常、
M−サブユニットおよびB−サブユニットとして同定さ
れる2つのサブユニットから成る二量体として存在して
いる。CK−MBは、急性心筋梗塞と関連しており、そ
して上記出来事がない場合、痕跡濃度でのみ血清中に存
在している。血清中でのCK−MBイソエンチームの発
現は、従って、心筋梗塞の発病を示すものである。正常
な患者の血清中には、CK−MMイソ型は測定し得る量
でのみ存在しているが、急性心筋梗塞後は、有意に増大
した濃度で存在している。CKイソエンチームを測定す
ることによる急性心筋梗塞の発病を決定するための分析
法は知られている。
【0005】酵素およびホルモンの如き蛋白質の生物学
的活性および物性は、その分子の構造的性質によって決
定される。これらの性質は、しばしば、体液中に存在し
ている内因性交換因子によって修飾される。上記変換は
、生物学的活性の損失、或は該分子の電気泳動的流動性
の如き物性の変化を生じさせるか、或は生じさせなくて
もよい。この変換生産物は、急性症の攻撃の直後には元
の分子と共存していてもよいが、時間が経過するにつれ
て、変換された蛋白質のみが体液中に見いだされるよう
になる。
【0006】体液中の蛋白質標識を免疫学的に測定する
数多くの試験が開発された。上記免疫測定法は、しばし
ば、分析物の未変性形態と、この分析物の変化した形態
との区別に関しては、選択性を示さない。例えば、CK
−MMの未変性および変化した形態の両方は、抗(CK
−MM)抗体を用いて免疫学的に測定される。生物定量
技術は、従来から、酵素活性を測定するために用いられ
てきた。酵素標識の変化した形態が不活性である場合、
酵素活性の測定は、この系中の活性酵素のレベルに関し
て、生じる変化の適当な測定値を与える。免疫測定法は
、より便利な方法を与えはするが、測定すべき部分と選
択的に結合する抗体を有しているか否かに依存している
。変化した蛋白質生成物が未変性の標識蛋白質と若干の
み異なる場合、抗体を用いることでは、未変性形態と変
化した形態とを区別することはできなく、この抗体は、
両方の部分と反応して、誤差のある結果を与える。 免疫測定法に関する努力は、一般に、未変性の蛋白質標
識とそしてその変化した形態と、一緒に、特異的に結合
する抗体の開発(一般に、誘導された形態のみと結合す
る抗体は避けられている)に向けられていた。
【0007】
【従来技術の説明】急性心筋梗塞(AMI)の攻撃を受
けたとき、CKの数種のイソエンチームを含む病気標識
が、損傷を受けた心筋組織から放出され、そして循環血
液に入る。CK−MBおよびCK−MMの量は、AMI
の攻撃を受けた後循環中で増大することは知られている
。いくつかの例外はあるが、CK−MMおよびCK−M
Bのレベルは、AMIの攻撃後、3〜6時間以内に異常
になる。AMIにより放出される他の標識は、ミオグロ
ビン、ミオシン、乳酸脱水素酵素、シトレートシンテタ
ーゼおよびミオシン軽鎖である。これらの後者の標識は
、CK−MB測定よりも優れたいくつかの長所を有して
いる、何故ならば、血栓崩壊剤処理を行っていない場合
には胸の痛みを受けた後18〜24時間経つまで、CK
−MBが最大値に達しないからである。
【0008】CK−MMA、即ち心筋層組織の如き組織
中に存在するCK−MMのイソ型は、2つのM鎖(各々
末端リジン基を有する)のホモ二量体である(Jaff
e他、Circulation 74(1):105−
109 (1986)。CK−MMAが血漿中に放出さ
れた後、1つの鎖からの末端リジン基は、変換因子(こ
れはまだ同定されていない)によって急速に除去されて
、CK−MMB、即ち1つの鎖上に末端リジン基を有す
るイソ型を生じさせる。もう1つの末端リジン基の引き
続く開裂により、第三イソ型、CK−MMC、即ち主要
最終形態を生じさせる。
【0009】CK−MMの種々のイソ型を表すためにい
くつかの矛盾した命名法が用いられてきており、そして
本特許で用いる命名法はJaffe他(上記)が示唆し
た命名法である。クレアチンキナーゼイソエンチームC
K−MMは、少なくとも3種の酵素活性を示すイソ型(
CK−MMA、CK−MMBおよびCK−MMC)に分
けられる。CK−MBは、更に、Weaver他、Cl
in. Chem. Acta. 75:377 (1
977);Chapelle他、 Clin. Che
m. 26:457−462 (1980);Yasm
ineh他、 J. Lab. Clin. Med.
 98:109−118 (1981);Falter
他, Clin. Biochem. 14:3−7 
(1981):George他、 J. Biol. 
Chem. 259:2667−2674 (1984
);およびPanteghini他、 Clin. C
hem. Acta. 155:1−10 (1986
)によって報告されている電気泳動による2つの酵素活
性を示すイソ型(CK−MBAおよびCK−MBB)に
分けられる。心筋梗塞後の時間当たりのCK−MMイソ
型の血清濃度が、Morelli他、 Circula
tion 67(6):1283−1289 (198
3);Hashimoto他、 Circulatio
n 71(2):363−369 (1985);Ja
ffe他、 Circulation 74(1):1
05−109 (1986);およびWu他、 Cli
n. Chem. 33(3):358−362 (1
987)によって研究され、そしてこれらの著者の数人
は、急性心筋梗塞に苦しんでいない患者の血清中にCK
−MMイソ型が存在してはいるが、CK−MMのサブ型
の分析は急性心筋梗塞の初期の診断において有益である
ことを示唆している。
【0010】米国特許番号3,932,221には、イ
ソエンチーム−抗体複合体を用いた、体組織または体液
中のイソエンチームのレベルを測定するための免疫沈澱
操作の使用が記述されており、この方法のための適切な
目的物としてのクレアチンキナーゼを含む大部分の種類
の体の酵素を列挙している。この特許中には、CK−M
Mの変化した形態を区別することのできるCK結合形態
は、全く記述されていない。米国特許番号4,105,
499には、心臓発作に関する迅速検定のため、CK−
MBを血清からカラムクロマトグラフィーで分離するこ
とが記述されており、そして米国特許番号4,046,
634には、イオン交換クロマトグラフィーによるCK
イソエンチームの分離が開示されている。米国特許番号
4,260,678には、CK−MMまたはCK−BB
に特異的な固定化抗体を用い、そしてこの固定化酵素の
活性を試験することから成る、血清中のクレアチンキナ
ーゼ酵素を測定するためのアフィニティーカラム操作が
記述されている。
【0011】最近、CK−BBもまた、損傷を受けた心
臓の筋肉から血液の流れの中にしみだすことも報告され
ている(Usui、 Akihiko他、Japane
se Circulation Journal、(1
989) 53:95ー100)。他の人達(Vill
arreal−Levy、 G他 (1987) 14
4;1116ー1127)は、ヒトのCK−BBがC末
端リジン基を有していると報告している。血清中のCK
−BBの劣化に関してはいかなる報告もなされていない
【0012】
【発明の要約】急性症の出来事が生じてからの時間的経
過を測定するための本発明の方法は、(a)第一および
第二分析物セット(各々のセットは、一過的に上昇した
物質、その内因的に変化した形態、およびそれらの組み
合わせから成る群から選択される少なくとも1つを含み
、ここで該第一および第二分析物セットは同じでない)
の血漿または血清濃度を免疫学的に測定し、そして(b
)この第一および第二分析物セットの比率を測定するこ
とを含む。この分析物セットは、この分析物セットの濃
度を測定することで、一過的に上昇した物質、およびこ
の一過的に上昇した物質の内因的に変化した形態の濃度
が決定されるように選択される。従って、この第一およ
び第二分析物セットの比率は、その急性な出来事の発生
からの時間的経過に関する指示を提供する。
【0013】この第一および第二分析物セットにより所
望の情報が得られるように経験的に予め決定された、関
係しているか或は無関係の、個々の物質を算定すること
ができる。好適な具体例において、MI−PA、即ち酵
素活性を有する心筋梗塞に関係した蛋白質、およびMI
−DB、即ち心筋梗塞に関係した蛋白質を測定する。
【0014】二者択一的に、該第一および第二分析物セ
ットは、一過的に上昇した物質、および内因性変換因子
により変化したその物質の誘導イソ型として関係してい
るところの、物質の一族の算定を可能にする。好適な具
体例において、CK−MMのイソ型、CK−MBのイソ
型、CK−BBのイソ型、例えば全体のCK−MMおよ
びCK−MMC;CK−MBB、および全体のCK−M
Bおよび全体のCK−BBおよびCK−BBAを免疫学
的に測定する。
【0015】本発明のもう1つの面は、心筋梗塞の発病
を決定するための免疫測定法である。発病およびAMI
後の時間的経過を測定するためのハイブリドーマ、標識
した薬剤、およびキットも記述する。
【0016】
【発明の詳細な記述】この方法は、急性症の出来事に苦
しんでいると見られる患者からの液体標本中の第一分析
物セットおよび第二分析物セットの免疫学的測定に関す
る。各々の分析物セットは、一過的に上昇した生物学的
物質およびその内因的に変化した形態から成る群から選
択される少なくとも1つを含んでいる(ここで、この第
一および第二分析物セットは同じでない)。この第一お
よび第二分析物セットは、その分析物セットの濃度を測
定することで、一過的に上昇した物質、およびその一過
的に上昇した物質の内因的に変化した形態の濃度が決定
されるように選択される。即ち、一緒に測定した該第一
および第二分析物セットの成分の濃度は、直接か或は計
算した後、一過的に上昇した物質の初期濃度、およびこ
の一過的に上昇した物質の内因的に変化した形態を与え
る。該一過的に上昇した物質の内因的に変化した形態は
、その一過的に上昇した物質の内因的に変化した形態の
濃度を測定するか、或はその急性症の出来事における同
じ地点で放出されそして同じ速度で分解するもう1つの
一過的に上昇した物質の内因的に変化した形態の濃度を
測定することによって計算できる。
【0017】この第一および第二の一過的に上昇する物
質は異なっていてもよく、例えば、一過的に上昇する物
質MI−PA(これは、内因性変換因子によりMI−P
BおよびMI−PCに劣化すると信じられている)の測
定、およびMI−DB(これは、その一過的に上昇した
物質MI−DAの誘導生産物であると信じられている)
である。二者択一的に、この第一および第二の一過的に
上昇した物質は同じであってもよく、例えば、CK−M
M、CK−MBまたはCK−BBのイソ型の測定である
。好適な具体例において、この分析物セットの少なくと
も1つには、一過的に上昇した物質が含まれ、もう1つ
には、一過的に上昇した物質の内因的に変化した形態が
含まれ、そしてこのセットの1つ以下の場合、一過的に
上昇した物質および内因的に変化した形態が含まれる。 この第一および第二セットは同じではないが、しかし各
々の異なるセットは、CK−MMA、CK−MMB、C
K−MMCおよびそれらの混合物;CK−MBA、CK
−MBBおよびそれらの混合物;或はCK−BBA、C
K−BBB、CK−MMCおよびそれらの混合物;から
成る群から選択される。
【0018】本発明の測定方法を実施するためには、そ
の特異性のため免疫学的方法が最も便利であり、そして
ここで用いる言葉「免疫測定法」は、抗原と、第二材料
(例えば、結合相手、通常抗原との結合部位を有する抗
体または抗体フラグメント)(これは、優先的に抗体の
エピトープと結合する)との優先的結合を用いたいずれ
かの方法を意味すると定義される。ここで用いる優先的
結合は、選択的および一般に特異的な結合相手間の結合
を表している。本発明の範囲に含まれるものは、この段
階を含む全ての免疫測定法であり、これには、制限する
ものではないが、サンドイッチ、競争、ディップスティ
ック、免疫凝集、免疫抽出、免疫沈澱、免疫拡散、免疫
抑制、トランジスターブリッジプローブ、粒子分類分け
、光妨害、光散乱、および超音波プローブ免疫測定など
が含まれる。ここで用いる免疫学的測定は、この分析物
セットの少なくとも1つを、抗原とその結合相手との優
先的結合を基として測定することを意味している。特に
、特別なイソ型またはイソ型の組み合わせが免疫測定法
により検出されることを意図している。酵素分析物に関
して、イソ型の一族の全濃度が、その酵素基質の劣化速
度を基とした酵素分析により検出され得る。
【0019】ここで用いる「一過的に上昇した物質」は
、急性症の出来事、例えば心臓発作、発作が起きたとき
、或は外傷性の損傷、例えば骨折または血腫が生じたと
き有意に増大した量で放出される蛋白質、糖蛋白質、酵
素などの如き生物学的物質(これは、正常時にはこのよ
うに増大した量では存在していなく、そして内因性変換
因子により時間と共に分解する)である。種々の急性症
の出来事が、ここで教示した方法を用いて測定され得る
。しかしながら、明確にするためでありそして限定する
ことを意図したものではないが、その急性症の出来事が
心筋梗塞である場合を参照にして本発明を更に詳しく説
明する。
【0020】ここで用いる「誘導物質」は、1種以上の
内因性変換因子の作用を受けて、一過的に上昇した生物
学的物質が変化した形態である。
【0021】ここで用いる物質の「一族」は、一過的に
上昇した物質およびその誘導イソ型を表す。
【0022】言葉「イソ型」は、一過的に上昇した物質
の各々、およびその一過的に上昇した物質に対する内因
性変換因子の作用で生じるいずれかの誘導物質を表す。 例えば、一過的に上昇した物質の一族がMI−Pである
場合、MI−PAが一過的に上昇した物質であり、そし
てMI−PBが誘導物質である。MI−PAおよびMI
−PBの各々は、MI−Pのイソ型である。組み合わせ
のイソ型は、2種以上のイソ型、即ちMI−PA+Bを
構成する。一過的に上昇した物質の一族がCK−MMで
ある場合、CK−MMAは一過的に上昇した物質であり
、そしてCK−MMBおよびCK−MMCが誘導物質で
ある。 CK−MMA、CK−MMBおよびCK−MMCの各々
、並びにCK−MBAおよびCK−MBBはイソ型の一
族である。
【0023】本発明の方法は、CK−BBもまた血清中
で劣化することの発見を導いた。従って、CK−BBイ
ソ型の一族も存在している。加うるに、C末端のリジン
がBおよびMサブユニットの両方により同時に損失して
いない場合、4つのイソ型のCK−MBが存在している
。ここで用いる言葉「CKイソ型」は、CK−MMのイ
ソ型、CK−MBのイソ型およびCK−BBのイソ型を
表すために用いられる。
【0024】ここで用いる下記の言葉は、種々のCKイ
ソ型のために用いられる。CK−MMAは、CK−MM
の未劣化の、組織に特異的なイソ型を表す。CK−MM
Bは、CK−MMの中間的な、部分的に劣化したイソ型
で表す。CK−MMCは、CK−MMの完全に劣化した
、血清に特異的なイソ型を表す。CK−MBAは、CK
−MBの未劣化の、組織に特異的なイソ型を表す。CK
−MBBは、CK−MBの完全に劣化した、血清に特異
的なイソ型を表す。CK−MBCは、M鎖は劣化してい
るがB鎖は劣化していないCK−MBの中間的イソ型を
表す。CK−MBDは、B鎖は劣化しているがM鎖は劣
化していないCK−MBの中間的イソ型を表す。CK−
BBAは、CK−BBの未劣化の、組織に特異的なイソ
型を表す。CK−BBBは、CK−BBの中間的な、部
分的に劣化したイソ型で表す。CK−BBCは、CK−
BBの完全に劣化した、血清に特異的なイソ型を表す。
【0025】本発明による分析法に従うべき急性の病気
過程において、一過的に上昇した物質は、興味の持たれ
ている急性症の出来事が生じたとき、有意な量で放出さ
れる。この初期の上昇した濃度は、この初期の一過的に
上昇した物質に対して内因性変換因子が作用するにつれ
て減少する。内因性変換因子の作用によりそれから誘導
される物質は、各々、逐次的様式で一過的に上昇し、そ
のとき、この各々は内因性変換因子により創作された後
、代謝させる。
【0026】ここで用いる言葉「抗体」には、分類Ig
G、IgM、IgA、IgD、およびIgEの抗体、お
よびFabを含む抗体のフラグメントおよびハイブリッ
ド誘導体、並びに抗体のF(ab’)2フラグメントが
含まれると定義される。言葉「抗−(MI−PA)抗体
」は、ここでは、選択的にMI−PA蛋白質と結合する
抗体を表すと定義される。言葉「抗−(MI−DB)抗
体」は、ここでは、選択的に、酵素活性を有するMI−
DB蛋白質と結合する抗体を表すと定義される。言葉「
抗−(CK−MMA)抗体」は、ここでは、選択的に、
CK−MMAと結合するが、CK−MMBまたはCK−
MMCイソ型とは有意な量で結合しない抗体を表すと定
義される。同様に、言葉「抗−(CK−MMB)抗体」
は、ここでは、選択的に、CK−MMBと結合するが、
CK−MMAまたはCK−MMCイソ型とは有意な量で
結合しない抗体を表すと定義され、そして言葉「抗−(
CK−MMC)抗体」は、ここでは、選択的に、CK−
MMCと結合するが、CK−MMAまたはCK−MMB
イソ型とは有意な量で結合しない抗体を表すと定義され
る。言葉「抗−(CK−MMA+B)抗体」は、ここで
は、選択的に、CK−MMAおよびCK−MMBと結合
するが、CK−MMCイソ型とは有意な量で結合しない
抗体を表すと定義される。抗−(CK−MMA+B)は
、単クローン抗体、或は抗−(CK−MMA)抗体と抗
−(CK−MMB)抗体との混合物から成ることができ
る。言葉「抗−(CK−BBA)抗体」は、ここでは、
選択的に、CK−BBAと結合するが、CK−BBCイ
ソ型とは有意な量で結合しない抗体を表すと定義される
。 同様に、言葉「抗−(CK−BBB)抗体」は、ここで
は、選択的に、CK−BBBと結合するが、CK−BB
AまたはCK−BBCイソ型とは有意な量で結合しない
抗体を表すと定義され、そして言葉「抗−(CK−BB
C)抗体」は、ここでは、選択的に、CK−BBCと結
合するが、CK−BBAまたはCK−BBBイソ型とは
有意な量で結合しない抗体を表すと定義される。言葉「
抗−(CK−BBA+B)抗体」は、ここでは、選択的
に、CK−BBAおよびCK−BBBと結合するが、C
K−BBCイソ型とは有意な量で結合しない抗体を表す
と定義される。同様に、言葉「抗−(CK−BBB+C
)抗体」は、ここでは、選択的に、CK−BBBおよび
CK−BBCと結合するが、CK−BBAイソ型とは有
意な量で結合しない抗体を表すと定義される。
【0027】CK−MBA(CK−MB2としても知ら
れている、組織に特異的なイソ型のCK−MBである)
は、心筋梗塞中に放出され、そして内因的にCK−MB
Bイソ型(CK−MB1としても知られている)に変換
されるところの、一過的に上昇する物質である。CK−
BBに特異的な市販抗体(例えば、Internati
onal Immunoassay Laborato
ries、 Inc. およびBoehringer 
Manheimから入手可能)は、両方のイソ型と結合
し、そして全CK−MB(CK−MBA+B)が測定さ
れる。CK−MMに特異的な市販抗体(例えば、Int
ernational Immunoassay La
boratories、 Inc. およびBoehr
inger Manheimから入手可能)もまた、両
方のイソ型と結合し、そして全CK−MB(CK−MB
A+B)が測定される。
【0028】抗(CK−MBB)で表される本発明の新
規な抗体は、優先的に、CK−MBBイソ型と結合し、
そしてCK−MBAと一緒には有意な量で結合しない。 好適なCK−MBB抗体は、HB9914が生産する単
クローン抗体である。好適なCK−MBB抗体はまた、
抗−(CK−MMC)抗体である。
【0029】本発明のもう1つの新規な抗体は、抗−C
K−BBA抗体である。抗体14として表される本発明
の好適な抗体は、抗−CK−BBA抗体である。抗体1
4はまた、抗−CK−MBA抗体である。
【0030】MI−PAは、心筋梗塞が生じたとき放出
され、その発病を示唆するところの、分子量が約70,
000であると考えられている蛋白質に似た物質である
。MI−PAは、細胞質のマレイン酸脱水素酵素として
実験的に同定された。これは、優先的に、本発明の新規
な抗(MI−PA)抗体と結合する。
【0031】MI−DBは、分子量が約55,000の
蛋白質に似た物質である。これは、一過的に上昇した物
質、MI−DA(これは、心筋梗塞のときに放出される
)から誘導されると信じられている。MI−DBは、優
先的に、本発明の新規な抗(MI−DB)抗体と結合す
る。
【0032】この方法の1つの面は、急性の病気が起き
たとき、例えば心筋梗塞の診断のために用いられる試験
である。2つの免疫学的に測定された分析物セットの計
算された比率を評価することで、この心筋梗塞が生じて
からの時間的経過の見積もりが得られ、そして医者に対
して、好適な治療過程に関する情報を与える。例えば、
tPA(組織プラスミノゲン活性化剤)治療は、急性の
心筋梗塞の発生に非常に近いとき、最適に有効である。 tPAの治療に関する減少した効果、および上記治療の
高コストは、急性の心筋梗塞が起きてから実質的な時間
が経過した場合、その使用に対して影響を及ぼし得る。 本方法の使用は、該急性心筋梗塞の攻撃からの時間的経
過を見積もるための簡単で有効な方法を提供する。
【0033】本方法に従って、サンプルを免疫学的に分
析して、第一および第二分析物セットの各々の濃度を測
定する。各々の分析物のセットは、個々に、一過的に上
昇した物質、その内因的に変化した形態、およびそれら
の組み合わせから成る群から選択される少なくとも1員
を含む。この第一および第二分析物セットは同じではな
い。一過的に上昇した物質の変換速度は、分析される物
質、そしてそれらに影響を与える内因性変換因子に従っ
て変化する。該第一および第二分析物セットの比率が決
定された後、標準曲線と比較する数字が得られ、これに
よって、その急性出来事からの時間的経過の見積もりが
得られる。この特定の標準曲線は、その急性出来事、分
析する分析物、および使用する試薬に従って変化する。 上記標準曲線の作成は、ここに示す教示を鑑みて、本分
野の技術の範囲内である。
【0034】従来技術の方法に従って、急性症の出来事
の指示を与える特定の分析物または分析物の一族の絶対
的濃度が測定される。この急性の病気の過程がその理想
型と一致している患者において、信頼できるデータが得
られる。しかしながら、ある個人は、一貫して、分析物
質の有意に増大したか、或は減少したレベルを有してい
る。その個人の基準値として減少したCK−MMレベル
を有する患者では、CK−MM水準が実質的に上昇(ひ
どい急性心筋梗塞を示唆)しており、そして大部分の人
にとって「正常な」標準の範囲内にあるCK−MM値を
有することとなる。ここに記述する測定方法は、個人の
中の上記物質の変換により存在が増大した急性症の出来
事を示唆する物質と、一定に存在している生産物との比
較を提供するものである。本測定方法および操作の使用
は、単に上記物質の絶対的濃度と言うよりはむしろ、測
定物質の相対的濃度に関する個別化した示唆を提供する
ものである。
【0035】本測定法は、第一および第二分析物セット
の各々の免疫学的測定値を提供する。各々のセットは、
一過的に上昇した物質および/または少なくとも1種の
誘導生産物から成る。一番目および二番目の一過的に上
昇した物質は、異なっていてもよいか、或は同一であっ
てもよい。しかしながら、この第一および第二分析物セ
ットは同一でなくてもよい。
【0036】本方法の好適な具体例において、一番目の
一過的に上昇した物質含む第一分析物、および二番目の
一過的の上昇した物質の内因的に変化した形態を含む第
二分析物の存在を定量する。特に好適な具体例において
、該第一分析物はMI−PAであり、そして該第二分析
物はMI−DBである。
【0037】この第一分析物は、一過的に上昇した物質
を含んでいてもよく、そして該第二分析物は該第一分析
物および少なくとも1種のその内因的に変化した形態か
ら成る。上記測定法の例は、その第一分析物としてCK
−MMAを測定し、そしてその第二分析物としてCK−
MMA+Bを測定する定量法である。もう1つの具体例
において、該第一分析物セットは、一過的に上昇した物
質およびその内因的に変化した形態であってもよく、そ
して該第二分析物が内因的に変化した形態であってもよ
い。上記分析法の例は、第一分析物質としてのCK−M
BA+Bであり、そして第二分析物としてのCK−MB
Bである。二者択一的に、該第一分析物は、一過的に上
昇した物質を構成していてもよく、そして該第二分析物
がその物質の内因的に変化した形態である。上記定量法
の例は、第一分析物としてCK−MMAを測定し、第二
分析物としてCK−MMCを測定するか、或は第一分析
物としてCK−BBAおよび第二分析物としてCK−B
BCを測定する分析方法である。
【0038】この2つの分析物セットは、「第一」およ
び「第二」分析物セットとして示してはいるが、このよ
うな表示は単に参考例を明白にするためであると理解さ
れたい。これらのセットはいかなる便利な順序で分析さ
れてもよい。
【0039】全ての測定システム用として、一過的に上
昇した物質を測定することが必須ではないことも本分野
の技術者にとって明らかであろう。該第一および第二セ
ットの両方が、急性の出来事の攻撃時に放出される一過
的に上昇した物質の内因的に変化した形態から成る(こ
こで、第一および第二分析物のセットの比率が、この急
性症の出来事の攻撃からの時間的経過に関する指示を与
える限り、第一および第二セットは同じではない)分析
法を提供するのが望ましい。イソ型の種々の組み合わせ
が、その組み合わせが一過的に上昇する物質の放出から
の時間的経過を示すようにな第一および第二分析物のセ
ットであるように選択できることは本分野の技術者にと
って明らかであろう。上記方法の例である2つの測定法
は、第一分析物としてのCK−MMBおよび第二分析物
としてのCK−MMCの測定、或は第一分析物としての
CK−MMBおよび第二分析物としてのCK−MMB+
Cの測定である。
【0040】本発明の方法は、充分な結合特異性を示す
ところの、単クローン抗体、多クローン抗体、アフィニ
ティー精製された抗体、或はそれらの混合物を用いるこ
とができる。一般に、単クローン抗体および単クローン
抗体の混合物が好適である。それらを含有する試薬抗体
およびキットもまた本発明の一部である。
【0041】急性の生物学的出来事からの時間的経過を
測定するための本測定方法は、(a)第一分析物セット
および第二分析物セットの各々(各々のセットは、一過
的に上昇した物質、その内因的に変化した形態、および
それらの組み合わせから成る群から選択され、ここで該
第一および第二分析物セットは同じでない)の血清濃度
を測定し、そして(b)この第一および第二分析物セッ
トの比率を測定することを含む。この第一および第二分
析物セットの比率は、その急性な出来事の発生からの時
間的経過に関する指示を提供する。好適には、該第一お
よび第二分析物セットは、MI−PA、MI−DB、全
CK−MM、CK−MMA、CK−MMB、CK−MM
C、全CK−MB、CK−MBB、CK−BBA、CK
−BBB、CK−BBC、全CK−BB、並びにそれら
の組み合わせから成る群から選択される。
【0042】血清または血漿中のMI−DBの濃度を測
定するための本発明の抗−(MI−DB)抗体試薬を使
用し、それによって急性の心筋梗塞の発病を診断ことも
また本発明の一部である。MI−DBは、血清中には正
常時に存在していないか、或は効果的には存在していな
いほどの少量で正常時に存在している一過的に上昇する
蛋白質である。MI−DBは、今日利用できるいかなる
指示剤よりも敏感でそして正確な急性心筋梗塞指示剤を
提供する。
【0043】急性の生物学的出来事が生じてからの時間
的経過を測定するための本方法は、一過的に上昇した蛋
白質、その内因的に変化した形態、およびそれらの組み
合わせから成る群から選択される第一分析物の濃度を測
定し、そして一過的に上昇した蛋白質、その内因的に変
化した形態、およびそれらの組み合わせから成る群から
選択される第二分析物の濃度を測定し(ここで、この第
一および第二分析物のセットは同一ではない)、そして
この第一および第二分析物セットの比率を測定すること
を含む。
【0044】本発明の1つの特定の具体例には、抗−(
MI−DB)抗体を患者の血漿または血清に接触させて
、このサンプル中のMI−DBを該抗体と結合させる段
階が含まれる。本発明のサンドイッチ免疫測定法におい
て、試薬MI−DB蛋白質または抗−(MI−DB)抗
体を、適切な不溶支持体と直接もしくは間接的に結合さ
せることによって不溶化させる。サンプル中のMI−D
Bを測定するための競争測定法が使用できる。MI−D
Bの免疫学的測定は、急性の心筋梗塞の発生に関する敏
感な指示を提供する。誘導物質の測定およびMI−Dと
誘導物質との比率の計算を一緒に行うと、上記測定によ
り、心筋梗塞の発生からの時間的経過に関する指示が得
られる。1つの具体例において、サンプル中のCK−M
MおよびCK−MMCの各々を測定する。好適な具体例
において、サンプル中のMI−PAおよびMI−DBを
測定する。もう1つの好適な具体例において、全CK−
MBおよびCK−MBBを測定する。更にもう1つの好
適な具体例において、組織に特異的なCK−MB(CK
−MBA)或は組織に特異的なCK−BB(CK−BB
A)を測定する。
【0045】本発明の1つの代替具体例には、抗−(C
K−MMA)抗体を患者の血清、好適には血漿に接触さ
せて、このサンプル中のCK−MMAを該抗体と結合さ
せる段階が含まれる。本発明の方法のもう1つの面には
、抗−(CK−MMA+B)抗体または抗−(CK−M
MA)抗体と抗−(CK−MMB)抗体との混合物を患
者のサンプルに接触させて、このサンプル中のCK−M
MAおよびCK−MMBを該抗体と結合させる段階が含
まれる。
【0046】CK−MMに対する抗体は、この分析にお
ける特異的抗−(CK−MMイソ型)抗体と一緒に用い
られ得る。CK−MBに対する抗体は、同様の様式で抗
−(CK−MBB)抗体と一緒に用いられ、CK−MB
B、CK−MBA+BおよびCK−MBBが定量され得
る。CK−MMイソ型のための上記サンドイッチ免疫測
定法の1つにおいて、CK−MMイソ型が抗−(CK−
MM)抗体によって結合させられる。特定のCK−MM
イソ型に対する抗体が、この抗−(CK−MM)抗体と
結合する特定のイソ型を測定するために用いられる。例
えば、抗−(CK−MM)抗体は、不溶支持体と結合し
、そしてこのサンプル中の該CK−MMイソ型は、抗体
−抗原結合を可能にするのに充分な時間、この結合した
抗体を該サンプルと接触させることによって不溶化する
。この不溶支持体上のCK−MM分析物を、次に、標識
した抗−(CK−MMイソ型)抗体、或は標識した抗−
(CK−MMイソ型)抗体の混合物と選択的に結合させ
て、興味の持たれているイソ型またはイソ型類を測定す
る。この具体例は、(a)サンプルまたはその水希釈液
を、この溶液中の抗体とCK−MM化合物とを結合させ
るのに充分な時間、抗−(CK−MM)抗体と結合する
不溶支持体に接触させ、そしてその水溶液を除去し、(
b)該不溶支持体と結合するCK−MMイソ型またはイ
ソ型類と抗体との結合を可能にするのに充分な時間、該
不溶支持体を、標識した抗−(CK−MMイソ型)抗体
の溶液に接触させ、そしてこの支持体から溶液を除去し
、そして(c)この不溶支持体に結合したところの、標
識した抗体を測定することを含む。CK−MMイソ型の
ための代替サンドイッチ測定法において、選択的に結合
する抗体、即ち抗−(CK−MMA)抗体または他の抗
−(CK−MMイソ型)抗体は、該不溶支持体と結合す
る。特異的に結合するCK−MMイソ型分析物は、サン
プルを、該抗体で覆った不溶支持体に接触させることに
よって不溶化する。該不溶支持体と結合した分析物は、
標識した抗−(CK−MM)抗体と結合させることによ
って測定できる。この標識した抗−(CK−MM)抗体
の具体例は、(a)サンプルまたはその水希釈液を、こ
の溶液中の抗体とCK−MMイソ型またはイソ型類とを
結合させるのに充分な時間、抗−(CK−MMイソ型)
抗体と結合する不溶支持体に接触させ、そしてその水溶
液を除去し、(b)該不溶支持体と結合するCK−MM
イソ型またはイソ型類と抗体との結合を可能にするのに
充分な時間、該不溶支持体を、標識した抗−(CK−M
M)抗体の溶液に接触させ、そしてこの支持体から溶液
を除去し、そして(c)この不溶支持体に結合したとこ
ろの、標識した抗体を測定することを含む。
【0047】ここでの本測定法の更にもう1つの具体例
において、特定の抗−(CK−MMイソ型)抗体は、捕
捉用抗体および標識用抗体の両方として働く。上記方法
は、(a)サンプルまたはその水希釈液を、この溶液中
の抗体とCK−MMイソ型またはイソ型類とを結合させ
るのに充分な時間、抗−(CK−MMイソ型)抗体と結
合する不溶支持体に接触させ、そしてその水溶液を除去
し、(b)該不溶支持体と結合するCK−MMイソ型ま
たはイソ型類と抗体との結合を可能にするのに充分な時
間、該不溶支持体を、標識した抗−(CK−MMイソ型
)抗体の溶液に接触させ、そしてこの支持体から溶液を
除去し、そして(c)この不溶支持体に結合したところ
の、標識した抗体を測定することを含む。
【0048】CK−BBに対する抗体は、単独、或はC
K−MBイソ型を定量するために上述したのと同様な、
抗−(CK−MB)抗体との組み合わせで、用いること
ができる。イソ型のCK−BB族を定量するために、上
述したのと同様の分析法が使用できる。
【0049】該分析物が酵素活性を有している場合、不
溶支持体と結合する材料の活性が測定できる。このよう
な酵素活性測定に関する具体例において、この不溶支持
体を、酵素の存在下、物理的に検出可能な生産物、例え
ば発色団を生じさせる基質または他の材料と接触させる
【0050】本発明の競争免疫測定法において、選択的
に結合する抗体、特に抗−(MI−PA)抗体、抗−(
MI−DB)抗体、抗−(CK−MM)抗体、或は1種
以上の抗−(CK−MMイソ型)抗体が、該不溶支持体
と結合する。1つの具体例において、該不溶支持体を、
サンプルとこのサンプルを定量するために用いる標識し
た試薬の分析物との混合物と接触させ、そして溶液中に
残存しているか、或は該不溶支持体に結合している標識
材料を測定する。この具体例は、(a)抗体と分析物と
を結合させるのに充分な時間、サンプルと予め決められ
た量の標識した試薬の分析物との混合物を、抗−(分析
物)抗体と結合する不溶支持体に接触させ、そして液相
から該不溶支持体を分離し、そして(b)該不溶支持体
上に存在しているか、或は該液相に残存している標識し
た分析物の量を測定することを含む。
【0051】もう1つの具体例において、分析される分
析物が粘着している不溶支持体を、サンプルと分析され
る特定の一過的に上昇した物質または誘導物質の分析物
に相当する標識した抗−(分析物)抗体との混合物に接
触させ、そしてこの溶液中に残存しているか、或は該不
溶支持体と結合しているその標識された材料を測定する
。この具体例は、(a)抗体と分析物とを結合させるの
に充分な時間、サンプルと予め決められた量の標識した
抗−(分析物)抗体との混合物を、試薬CK−MMイソ
型が結合する不溶支持体に接触させ、そして液相から該
不溶支持体を分離し、そして(b)該不溶支持体上に存
在しているか、或は該液相に残存している標識した抗−
(分析物)抗体の量を測定することを含む。上述したの
と同様の分析法が、CK−BBイソ型に特異的な抗体を
用いたイソ型のCK−BB族の定量に用いられ得る。
【0052】上記方法において、該試薬分析物を有する
不溶支持体またはそれに結合した抗体は、本発明の重要
な一部である。
【0053】抗−(MI−P)抗体、抗−(MI−D)
抗体、抗−(CK−MB)抗体、抗−(CK−MBB)
抗体、抗−(CK−MM)抗体、抗−(CK−MMイソ
型)抗体、抗−(CK−BB)抗体、および抗−(CK
−BBイソ型)抗体と,それらの個々の蛋白質結合相手
との結合に適切な培養時間は、16〜40℃の範囲の温
度で1〜240分間であり、好適な接触時間は、20〜
26℃の範囲の温度で少なくとも15分間である。
【0054】幅広い種類の化合物が固体状の支持体とし
て用いられるが、最初に考えるべきことは、その表面に
抗体または蛋白質を結合させること、それを展開させる
ために用いられる標識物と試薬との反応を干渉しないこ
と、および展開させた標識の検査を干渉しないことであ
る。特に、蛍光もしくは色素スペクトルを測定する場合
、この不溶支持体は干渉を与えるべきではない。
【0055】天然および合成の両方の有機および無機ポ
リマー類が固体状支持体として用いられ得る。適切なポ
リマー類の例には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リブチレン、ポリ(4−メチルブチレン)、ブチルゴム
および他の合成ゴム類、シリコンゴムおよびシラスティ
ック(silastic)ポリマー類、ポリエステル、
ポリアミド、セルロースおよびセルロース誘導体(例え
ば、酢酸セルロース、ニトロセルロースなど)、アクリ
レート類、メタアクリレート類、ビニルポリマー類(例
えば、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリフッ化ビニリデンなど)、ポリスチレンお
よびスチレングラフト共重合体、スチレン−アクリロニ
トリル共重合体、レーヨン、ナイロン、ポリビニルブチ
ラート、ポリホルムアルデヒドなどが含まれる。不溶支
持体として用いられ得る他の材料は、シリカゲル、シリ
コンウエハー、ガラス、紙、不溶蛋白質、金属、メタロ
イド、金属酸化物、磁気材料、半導体材料、サーメット
などである。加うるに、ゲルを生じる物質、即ちゼラチ
ンの如き蛋白質、リポポリサッカライド、シリケート、
アガロース、ポリアクリルアミド、或はいくつかの水相
を生じさせるポリマー類、例えばデキストラン、ポリア
ルキレングリコール(2〜3個の炭素原子を有するアル
キレン)または界面活性剤、例えば両染性化合物、例え
ばホスホリピッド、長鎖(12〜24個の炭素原子)ア
ルキルアンモニウム塩などが含まれる。
【0056】本発明の好適な診断上の支持体は、ポリス
チレン、スチレン−(ビニルモノマー)共重合体、例え
ばスチレン−アクリロニトリル共重合体を含むスチレン
共重合体、ポリオレフィン類、例えばポリエチレンおよ
びポリプロピレン、並びにアクリレートおよびメタアク
リレートポリマー類および共重合体を含有している。特
に好適な支持体は、特別な形態の磁化可能な材料を含む
。上記磁化可能な固体状支持体による通常の干渉は、反
応段階の各々に磁化可能な粒子を加えることによって小
さくすることができる。各々の段階で生じる磁気干渉は
、ほとんど同等にすることができ、従って、有効的に排
除される。磁化可能な粒子は、磁石を用いてこの粒子を
集めることによって、血清または他の溶液から容易に分
離され得る。
【0057】抗体の結合部位を有意に減少させることな
く、そして該支持体の表面からの抗体の有意な脱離を生
じさせることなく、該液体および洗浄溶液から該不溶支
持体を分離することを可能にする程充分に、結合させる
ところの、いずれかの結合方法で、該抗体と該支持体と
を結合させることができる。非共有結合は、吸着、イオ
ン結合、ウァンデルワールス力、静電結合、および他の
非共有結合により達成され得る。該抗体はまた、共有結
合により該支持体と結合させ得る。本操作のための特に
優位な支持体は、多数のウエルを有するミクロタイター
プレートから成る。このウエルの表面、或はその中の他
の材料のニトロセルロースまたはプラスチック製キャッ
プ挿入物で、この抗体支持体を構成させることができる
【0058】不溶支持体の表面への抗体の非共有結合的
粘着に関する操作において、この抗体材料を、緩衝水溶
液中で、支持体、例えばポリスチレン製ミクロタイター
のウエルまたはそのための個々のポリスチレン製挿入ウ
エルの表面に施すことができる。この表面を、最初に、
メタノールの如き洗浄液で奇麗にした後、乾燥する。こ
の緩衝させた抗体溶液を該ウエルまたは挿入カップ中に
置き、そして吸着が生じるまで、例えば4〜40℃、好
適には20〜26℃の温度で、2〜18時間、好適には
16〜18時間室温で培養する。このウエルを、次に、
薄い食塩水ですすいだ後、乾燥する。不溶支持体に共有
結合的に粘着した抗体に関する他の操作は、I. Ch
ibata著「固定化酵素」(IMMOBILLIZE
D ENZYMES)、Halsted Press,
 New York、 1978およびA. Cuat
recasas、 J. Bio. Chem. 24
5:3059 (1970)(これらの全体の内容はこ
こでは参照に入れられる)に記述されている。この表面
を蛋白質でコートした後、例えば連結剤としてグルタル
アルデヒドを用いた米国特許番号4,210,418に
記載されている操作を用いて、抗体と連結させ得る。代
替操作において、このウエルは、遊離イソシアネート基
、例えばポリエーテルイソシアネートを有する層でコー
トできる。水溶液中での該抗体のそれへの適用は、要求
される結合を与える。もう1つの操作において、米国特
許番号3,720,760に記載されているような臭化
シアノゲンによって、該抗体はヒドロキシル化された材
料に連結され得る。更にもう1つの操作において、スタ
フィロコッカスプロテインAを該不溶支持体に結合させ
た後、この抗体のFC鎖を該プロテインAと結合させる
ことができる。
【0059】固体状表面からの溶液の除去は、すすぎ用
溶液を用いることで容易に行われる。CK−MMおよび
CK−BB酵素が存在しているこのすすぎ用溶液、サン
プル、および全ての工程溶液は、好適には、該酵素を安
定化させるためのEDTAの如きキレート剤、そしてそ
れをもう1つの形態に変換させ得るいずれかの変換因子
を含有しているべきである。従って、EDTAを含有し
ている血漿は、サンプルとして、血清よりも好適である
。しかしながら、短期間0〜4℃で血清サンプルを保存
することで、一過的に上昇した物質がその変化した形態
に更に変換するのが防止される。適切なすすぎ用溶液は
、燐酸塩のモル濃度が約0.01〜0.05であり、p
Hが6〜8であり、そして約0.01〜0.01重量%
の非イオン系界面活性剤を含有している燐酸緩衝水溶液
である。適切な非イオン系界面活性剤には、ポリオキシ
エチレンエーテル類(BRIJ)、例えばラウリル、セ
チル、オレイル、ステアリル、およびトリデシルポリオ
キシエチレンエーテル類;ポリオキシエチレンソルビタ
ン類(TWEEN)、例えばポリオキシエチレンソルビ
タンのモノラウリン酸エステル、モノパルミチン酸エス
テル、モノステアリン酸エステル、モノオレイン酸エス
テルおよびトリオレイン酸エステル;並びに他のポリオ
キシエチレンエーテル類(TRITON)などが含まれ
る。好適な非イオン系界面活性剤は、40個のエチレン
オキサイド単位を有するオクチルフェノキシポリエトキ
シエタノール(TRITON X−405、 Rohm
 and Haas Company、 Philad
elphia、 PA)である。
【0060】第二抗体−抗原結合を用いる具体例におい
て、本質的に過剰な第二抗体を用いてこの結合化を行う
以外は、第一結合−抗原結合化に関して上述したのと同
様な様式で、不溶表面を支持体に接触させる。
【0061】本発明の全ての具体例における最終段階は
、不溶材料上または溶液中のどちらかに存在している抗
体または標識したCKイソ型の測定である。この抗体ま
たはCKイソ型の測定様式は、使用する各々の種類の標
識した試薬に関して異なる。標識測定のための操作は、
例えば上記Voller他、IMMUNOASSAYS
 FOR THE 80s、 Baltimore: 
University Park Press (19
81)に記述されているように、本分野で良く確立され
ている。
【0062】測定すべき標的部分が、該不溶支持体と結
合した未標識の抗体である場合、この標的部分を測定す
る好適な方法は、該不溶支持体を、標識したプロテイン
A、或は該一次抗体と結合するところの、標識した第二
抗体の溶液に接触させることを含む。適切な抗体には、
一次抗体のFc部分と結合する標識した第二抗体が含ま
れる。
【0063】他の抗体および標識したプロテインAのF
c部分に結合する単クローンおよび多クローン第二抗体
の両方は、容易に、商業的に入手可能である。該一次抗
体の標識化に関して上述したのと同様な方法で、これら
に、特徴のある標識付けを行うことができる。適切な実
施例は、Catty他著「ヒトの免疫グロブリンに対す
る単クローン抗体のための特別な参照を伴う免疫測定法
における抗血清」(Antisera in Immu
noassays with Special Ref
erence to Monoclonal Anti
bodies to Human Immunoglo
bulins)、IMMUNOASSAYS FOR 
THE 80’s(上記)133−153頁およびそこ
に引用したある出版物(これらの全体の内容物はここで
は参照に入れられる)に記述されている。
【0064】本発明の好適な具体例において、標識した
抗体または標識した試薬分析物の存在および量が測定さ
れる。直接観察されるか或は測定され得る標識が最も容
易に測定され、そしてこの分析の効率を増大させるため
の、幅広い種類のマニュアル、半自動および自動分析機
が利用できる。上記標識の例は、放射能カウンティング
装置によって測定できる放射能標識;スペクトロフォト
メーターで可視的に観察できるか或は測定できる顔料、
染料または他の発色団;スピン標識分析機で測定できる
スピン標識;および紫外線光下で可視化するか或は標準
フルオロメーターで測定できる蛍光部分などである。こ
の標識は、発光物質、例えば燐光を発する物質またはフ
ルオロゲン、生物発光物質、化学発光物質または金属含
有物質であり得る。
【0065】酵素標識または酵素標識用システムを用い
ることで、増幅および背景からの大きな区別が達成され
得る。この物質は、好適な測定可能生産物を生じさせる
ように選択される。色素原およびフルオロゲン酵素が好
適である。これらは、各々色素原およびフルオロゲンを
生じる基質として知られている酵素である。
【0066】好適な色素原基質および酵素は、西洋わさ
びペルオキシダーゼの如きオキシドレダクターゼ類、お
よび識別できる色を生じるジアミノベンジジンの如き基
質を利用するものである。識別できる色を与える場合、
酵素−色素原を生じる他のいかなる基質の組み合わせも
使用できる。
【0067】利用できるフルオロゲン基質と酵素との組
み合わせは、米国特許番号4,190,496など(こ
れらの内容はここでは参照に入れられる)に記載されて
いる。好適なフルオロゲン酵素およびそれに相当する適
切な基質には、西洋わさびのペルオキシダーゼ(このた
めの適切な基質はホモバニリン酸または4−ヒドロキシ
−3−メトキシフェニル酢酸である)、ベータ−ガラク
トシダーゼ(このための適切な基質は4−メチルウンベ
リフェリル−ベータ−D−ガラクトシドである)、アル
カリ性ホスファターゼ(このための適切な基質は4−メ
チルウンベリフェリルホスフェート、他のウンベリフェ
リルホスフェート類、例えば4−カルボキシウンベリフ
ェリルホスフェート、およびウンベリフェリルホスフェ
ート4−カルボキシアルキルエステル類などである)が
含まれる。
【0068】色素原またはフルオロゲンを展開させるた
め、該不溶支持体を、10−2〜10−10モル、好適
には10−4〜10−5モル濃度の基質を含有している
基質の水溶液と接触させる。この基質溶液中の好適な追
加的試薬および緩衝剤には、例えば2−アミノ−2−メ
チル−1−プロパノール緩衝剤および塩化マグネシウム
が含まれる。
【0069】この基質溶液を、蛍光反応生成物が生じる
のに充分な時間、該不溶支持体と一緒に培養する。18
〜40℃の温度で、5〜240分の培養期間が用いられ
得る。好適には、この温度は20〜26℃の範囲であり
、そして培養期間は30〜90分間である。
【0070】より一層の増幅のため、ビオチン−アビジ
ン複合体を用いた免疫ペルオキシダーゼ方法が用いられ
得る。この操作では、ビオチン標識した抗体が用いられ
る。一次抗体に酵素を結合させるために上述したのと同
様の通常の操作により、抗体に対して大過剰モルのビオ
チン、好適には少なくとも100:1のビオチンと抗体
とのモル比を用いて、このビオチンを該第二抗体に共有
結合的に結合させる。好適なビオチン−アビジン複合体
には、アビジンとビオチン化された酵素が含まれる。こ
の酵素は前述した酵素の1つであり得る。免疫ペルオキ
シダーゼを用いたアビジン−ビオチン系は、Hus他、
J. Histochem. Cytochem. 2
9(4):577−580(1981)、 Am. J
. Clin. Path. 75(5):734−7
38 (1981)およびAm. J. Clin. 
Path.75(6):816−821 (1981)
に記述されている。アビジン−ビオチン系に適用するシ
ステムもまた、Vector Laboratorie
s、 Inc.、 Burlingame、 Cali
forniaから商業的に入手可能であり、そして彼ら
の顧客用文献中に記述されている。
【0071】1つのシステムにおいて、ビオチン標識し
た抗体を結合させるための、すすいだ支持体を、アビジ
ン−(標識したビオチン)複合体に接触させる。大過剰
モル量のアビジンと、ビオチン化した酵素とを混合する
ことにより、好適なアビジン−ビオチン複合体が得られ
る。このような複合体は、VectorLaborat
ories、 Burlingame、 CAから得ら
れるVectastain\ ABCである。このビオ
チンはまた、他の通常の標識、例えば発光物質、例えば
燐光を発する物質またはフルオロゲン、生物発光物質、
化学発光物質、放射能物質、或は酵素、発色団、顔料、
スピン標識、または金属含有物質で標識を付けることが
できる。これらの標識を、この標識の化学基に適当であ
り、そして抗体試薬に対して同様の標識を適用するため
に上述した通常の操作により、該ビオチンに共有結合的
に結合させる。
【0072】該不溶支持体に抗体を施すために上述した
PBS溶液の如き適切な緩衝水溶液中で、該アビジン−
ビオチン複合体を、該不溶支持体に施す。該アビジン−
ビオチン複合体を、もし有れば、該支持体上に存在して
いるビオチンと結合させるのに充分な時間、この複合体
の溶液を施す。この段階の後、過剰のアビジン−ビオチ
ン複合体溶液を除去し、そして例えば上述したようなす
すぎ用溶液の如き適切なすすぎ用溶液で、この不溶支持
体を好適にすすぐ。
【0073】次に、この不溶支持体を、使用した特別な
アビジン−ビオチン複合体標識に適切な操作により、検
査する。これらの操作は通常どうりである。例えば、放
射能標識を用いる場合、ガイガーカウンターを用いてこ
の不溶支持体を検査して、該不溶支持体上に残留してい
る放射能のレベルを測定することができる。二者択一的
に、この標識が燐光を発する物質またはフルオロゲンで
ある場合、これは蛍光顕微鏡を用いて検査できる。この
標識が発色団または顔料の場合、この不溶支持体は通常
の光を用いた顕微鏡で検査できる。
【0074】最終段階が、該不溶支持体に結合したMI
−P、MI−DまたはCKイソ型の酵素活性測定である
具体例において、該MI−P、MI−DまたはCK酵素
の存在下、物理的に検出可能な生産物を生じさせる基質
の水溶液に、この不溶支持体を接触させることができる
。適切な基質は米国特許番号3,994,783、4,
012,285、4,067,775および4,260
,678(これらの特許の全体の内容およびそこに挙げ
られている特許および他の出版物もここではその全体が
参照に入れられる)中に記載されている。1つの操作に
おいて、CKは、ADPからATPへの燐酸基転移を特
異的に触媒する。ヘキソキナーゼは、グルコース−6−
ホスフェートへのATPとグルコースの燐酸化を触媒す
るために用いられる。その後、グルコース−6−ホスフ
ェートは、グルコース−6−ホスフェートデヒドロゲナ
ーゼ(G6PD)の存在下酸化されそしてNAD還元さ
れて、6−ホスホグルコネートおよびNADHになる。 時間がかかる培養の終わりに、ニトロブルーテトラゾリ
ウム(NBT)を加える。NADHはNBTを還元して
、530nmに最大吸収を有する着色したホルマザンを
生じさせる。1−メトキシフェナジンメトスルフェート
(MPMS)はホルマザン生産を触媒する。この操作は
、Nachlas他、Anal.Biochem. 1
:317 (1960)に記述されており、従って、こ
のDATA−ZYME試薬は、Data Medica
l Associates、 Inc., 2016 
East Randol Mill Road、 Ar
lington、 TXから入手可能である。
【0075】免疫学的に測定した第一および第二分析物
セットの比率を決定し、そして標準曲線と比較するため
の数値を与える。この標準曲線は、急性の出来事、分析
された分析物、および使用した試薬に従って変化する。 上記標準曲線の作成は、ここでの教示を鑑みて本分野の
技術の範囲内である。この計算された比率は、その急性
な出来事が起きてからの時間的経過の見積もりを提供す
る。例えば、血清または血漿サンプル中のMI−PAを
測定することによって心筋梗塞の診断ができる。このサ
ンプル中のMI−PAおよびMI−DBの比率は、その
心筋梗塞からの時間的経過の見積もりを提供する。
【0076】二者択一的に、この2つの分析物セットは
、各々、CK−MMA、CK−MMBおよびCK−MM
C、或はCK−BBA、CK−BBBおよびCK−BB
Cの少なくとも1つを含んでいる。この2つの分析物セ
ットは同じでなくてもよい。例えば、この第一分析物セ
ットがCK−MMCから成り、そして第二分析物セット
が全CK−MM、或は代替CK−MMサブ型であっても
よい。梗塞の時間は、この測定を基にして正確に見積も
られ得る。例えば、患者が最近AMIにかかっていた場
合、全体のCK−MM:CK−MMCの比率は比較的大
きくなる、何故ならば、内因性変換因子が、大きなCK
−MMAの流入をCK−MMBおよびCK−MMCに変
換したからである。この患者が最近AMIにかかってい
ない場合、全CK−MM:CK−MMCの比率は正常な
内因性変換速度を反映する。梗塞時に放出されるCK−
BBの劣化によって生じるパターンが同様な様式で使用
できる。
【0077】一般に、ここで使用できる2種類の抗体試
薬が存在している。1つの種類は、一過的に上昇した物
質またはその誘導物質、即ち抗−(MI−PA)、抗−
(MI−DB)、抗−(CK−MMA)、抗−(CK−
MMB)、抗−(CK−MMC)、或は抗−(CK−B
BA)、抗−(CK−BBB)、抗−(CK−BBC)
のどれかの特異的イソ型と結合する。2番目の種類は、
CK−MMAおよびCK−MMBの両方と優先的に結合
するがCK−MMCまたはCK−MBとは有意に結合し
ない物質の一族の2つ以上のイソ型、即ち抗−(CK−
MMA+B)と優先的に結合する。同様に、もう1つの
好適な抗体は、CK−BBAおよびCK−MBAの両方
と優先的に結合するが、CK−BBCまたはCK−MB
Cとは有意に結合しない。抗体は多クローンまたは単ク
ローン体であり得る。
【0078】多クローン抗体は、多クローン抗体製造の
ために利用されるいずれかの哺乳類を用いて、通常の操
作により製造できる。一般に、ラビット、モルモットま
たはヤギが適切である。抗体の製造において、予め決め
た量の抗原を、適切な濃度の生理学的食塩水で希釈する
。この希釈した溶液を、更に、それをフロインド完全ア
ジュバンドと混合することによって希釈して、エマルジ
ョンを製造する。次に、この懸濁液を哺乳類に投与する
。例えば、腹こう内、筋肉内または皮下ルートで、0.
05〜最大量(全ての投与において非致死量は5mgの
抗原に匹敵する量であり得る)をラビットに投与でき、
そしてこの投与は2〜10カ月間2週間毎に継続され得
る。この抗体のタイターが充分に高くなったとき、即ち
一般に、この懸濁液の最終目標投与1〜2週間後、この
動物から血液を取り出す。この動物から採取した血液を
、遠心分離で処理して、該抗体を含有している血清を分
離する。
【0079】次に、この多クローン抗体血清を、Mis
hellおよびShilgi著「細胞免疫学における選
択方法」(SELECTED METHODS IN 
CELLULAR IMMUNOLOGY)San F
rancisco:Freeman (1980)(こ
の全体の内容はここでは参照に入れられる)に記述され
ているような通常のアフィニティークロマトグラフィー
技術を用いてアフィニティー精製する。アフィニティー
クロマトグラフィーで用いられる適切な吸収剤には、選
択された抗原−結合抗体が共有結合的に結合する架橋し
たアガロースおよび架橋したポリアクリルアミド類が含
まれる。所望の分離を行うために、このカラム分離操作
を繰り返してもよい。
【0080】これらは操作において、ホスフェートで緩
衝させた食塩水溶液中の抗体溶液をこのカラムに入れた
後、抗体を、pHが8.0の2.5M NaSCN溶液
で溶離させ得る。望まれるならば、抗体の濃縮は、負圧
透析または限外濾過法により達成され得る。この抗体溶
液は、4℃以下の温度で安定である。
【0081】本発明の単クローン抗体は、一般的に、K
ohlerおよびMilstein、 Nature 
256:495−497 (1975)に従って通常の
方法によって製造される。より最近の応用可能な操作は
、Goding著「単クローン抗体:原理および応用」
(MONOCLONAL ANTIBODIES:PR
INCIPLES AND PRACTICE)、Ne
w York: Academic Press (1
983)およびそこに引用されている参考例(その全体
の内容はここでは参照に入れられる)を参照のこと。
【0082】ハイブリドーマは、適当な抗原性物質を用
いてマウスまたはラットを免疫化することによって製造
できる。メスのA/Jマウス(H−2aハプロタイプ、
Jackson Laboratories、 Bar
 Harbor, ME)が好適であるが、他のマウス
またはラット種も用いられると見なされる。免疫化の日
程および該懸濁液中の抗原の濃度は、有益な量の、適切
に開始させた脾臓球および/またはリンパ球を生産する
ような濃度とする。
【0083】適切な融合プロモーターを用いて、この懸
濁させた脾臓細胞を、適切な細胞系から得られるマウス
またはラットの骨髄腫細胞と融合させる。好適な融合プ
ロモーターは、平均分子量が約1000〜4000のポ
リエチレングリコール(PEG1000などとして商業
的に入手可能)であるが、本分野で知られている他の融
合プロモーター、例えばセンダイウイルス(Senda
i Virus)または電界も使用できる。次に、この
融合した細胞を適切に培養する。
【0084】数多くのマウス骨髄腫細胞系が知られてお
りそして例えば官学団体の1員および種々の寄託銀行、
例えばAmerican Type Culture 
Collection、 Rockville、 Md
.などから入手できる。Balb/C骨髄腫細胞系が好
適である。この使用する骨髄腫細胞系は、好適には、未
融合の骨髄腫細胞は選択的媒体中で生存しないがハイブ
リッドは生存するような、中間的な敏感性を示すもので
ある。最も通常の種類は、抗8−アザグアニン細胞系(
これは、酵素ヒポキサンチン・グアニン・ホスホリボシ
ル・トランスフェラーゼが不足しており、従ってHAT
(ヒポキサンチン、アミノプテリン、およびチミジン)
媒体によって支持されない)である。使用する骨髄腫細
胞系として、分泌型のものも使用できるが、いわゆる「
非分泌」型のもの(ここでは、これはいかなる抗体も生
産しない)が一般に好適である。
【0085】ハイブリドーマの入っている各々の容器ま
たはウエル中の上澄み液に関して、興味の持たれている
分析物とは選択的に結合するが、望まれていない物質と
は結合しない抗体の存在を検査する。スクリーニングに
適切な操作は、Goding (上記、72−84頁)
に記述されている。1つの適切な方法は、不溶支持体(
例えばミクロタイターのトレイのウエル)に結合する抗
マウス免疫グロブリンと、標識した抗原および培養上澄
み液から成る混合物との間の競争を含むものである。代
替方法は、不溶化した抗マウス免疫グロブリンと、標識
した抗原および培養上澄み液から成る混合物との間の競
争を含むものである。この不溶支持体に結合した標識の
量を確かめて、この培養上澄み液中の抗体を有する上澄
み液中の分析物との結合を定量する。もう1つの適切な
操作は、選択されたイソ型が粘着しているニトロセルロ
ースゲルの層に、斑点で培養上澄み液を施し、このゲル
層をすすぎ、ゲル層に結合したいずれかの抗体のFc部
分と結合するところの、発色原標識した抗体もしくは蛍
光標識した抗体に、該ゲル層を接触させ、このゲル層を
すすいで、未結合の標識した抗体を除去し、そしてこの
ゲル層を検査して、この斑点が施されたとき、発色原ま
たはフルオロゲンが明らかに結合したか否かを測定する
ことから成る。自動的トレイ読み取り装置が、該不溶表
面に粘着した蛋白質と結合する抗体を生じさせるハイブ
リドーマを有するウエルを迅速に同定するために用いら
れ得る。
【0086】ここで有益な抗体を生産するハイブリドー
マの製造は既に記述した。本発明の新規な抗体を分泌す
る特定のハイブリドーマは、AmericanType
 Culture Collection (ATCC
)、 Rockland、 MDに、下記のように寄託
した:抗−(MI−PA)抗体を生産するハイブリドー
マを1988年11月17日寄託し、そして受託番号H
B9913が与えられ、抗−(MI−DB)抗体を生産
するハイブリドーマを1988年11月17日寄託し、
そして受託番号HB9912が与えられ、抗−(CK−
MMC)抗体を生産するハイブリドーマを1988年1
1月17日寄託し、そして受け入れ番号HB9914が
与えられ、抗−(CK−BBA)抗体を生産するがCB
−BBCとは有意な量で反応しないハイブリドーマを1
990年7月17日寄託し、そして受託番号HBが与え
られた。
【0087】所望のハイブリドーマを選択してクローン
化した後、適切な媒体中インビトロで培養し、続いて上
澄み液から抗体を回収することによって、その得られた
抗体を製造することができる。二者択一的に、このハイ
ブリドーマを、マウス、好適には同系もしくは半同系の
マウス中に注射することができる。このハイブリドーマ
は、適切な培養期間後、腫瘍を生じる抗体の形成をもた
らす。これによって、高濃度の所望抗体(約5〜20m
g/mL)が、宿主マウスの血液流および腹こうしみ出
し物(腹水)中で得られる。この宿主マウスはまた、そ
れらの血液および腹水中に正常な抗体を有しているが、
この正常な抗体の濃度は、該所望単クローン抗体の濃度
の約5%のみである。
【0088】本発明の抗体および抗原は、診断方法に有
益な種々の部分と連結させ得る。一般に、上記診断上の
標識用部分を抗体に結合させるための適切な操作はまた
、免疫診断の目的のための抗原にその部分を結合させる
ためにも使用できる。
【0089】本発明の診断方法のいくつかの具体例にお
いて、標識を付けた抗体試薬を用いる。この抗体試薬に
標識を付ける、即ち、溶液中或は固体状表面上に存在す
る抗体を確認するか、或は定量するため、観察できるか
または測定できるところの、区別的な部分に対して、化
学的に結合させる。診断操作における使用のための、本
発明の抗体と結合できるリガンドおよび基には、それら
が結合する抗体を、他の抗体と区別するために使用でき
るところの、物理的または化学的特徴を有する構成要素
、化合物または生物学的材料が含まれる。
【0090】本発明の抗体の放射能標識した抗体と一緒
に用いる放射能標識の比放射能は、その放射能標識の半
減期および同位体純度、および該抗体への放射能標識の
組み込み方に依存している。表Aに、通常に用いられて
いるいくつかの同位体、それらの比放射能および半減期
を列挙する。免疫測定試験において、一般に、比放射能
が高ければ高い程感受性が高くなる。
【0091】
【表1】
【0092】表A中に挙げた同位体の如き、放射能活性
を示す同位体で、抗体を標識するための操作は、一般に
、本分野で公知である。トリチウム標識のための操作は
、例えば米国特許番号4,302,438に記述されて
いる。 ネズミの単クローン抗体のために特に適合したヨウ素化
、トリチウム標識および35S標識操作は、Godin
g著「単クローン抗体:原理および応用」(MONOC
LONAL ANTIBODIES: PRINCIP
LESAND PRACTICE)New York:
 Academic Press、 124−126 
(1983)およびそこに引用してある参考文献に記述
されている。抗体をヨウ素化するための他の操作は、H
unterおよびGreenwood、 Nature
. 144:945 (1962)およびDavid他
、Biochemistry 13:1014−102
1 (1974)および米国特許番号3,867,51
7および4,376,110に記述されている。
【0093】酵素で標識された抗体が特に有益である。 抗体の酵素標識のための適切な操作は、米国特許番号3
,654,090、4,214,048、4,289,
747、4,302,438、4,312,943、4
,376,110およびRE−31,006、およびそ
こに引用されている参考文献などに記述されている。他
の適切なシステムの例は、Pesce他、 Clin.
 Chem. 20(3):353−359 (197
4)およびWisdom、 Clin. Chem. 
22:1243 (1976)に記述されている。表B
は、適切な酵素の種類を表しており、そして各々の種類
のための特定の例を示している。
【0094】
【表2】                          
         表B            種類
                         
   酵素の例ヒドロラーゼ類 カルボヒドラーゼ類 
      アミラーゼ類ヌクレアーゼ類      
                    ポリヌクレ
オチダーゼアミダーゼ類              
              アルギナーゼプリン・デ
アミナーゼ類                  ア
デナーゼペプチダーゼ類              
            アミノポリペプチダーゼプロ
テイナーゼ類                   
     ペプシンエステラーゼ類         
                 リパーゼ類鉄酵素
類                        
        カタラーゼ銅酵素類        
                        チ
ロシナーゼ類補酵素含有酵素類           
             アルコール・デヒドロゲナ
ーゼチトクローム還元酵素             
       スクシニック・デヒドロゲナーゼ黄色酵
素類                       
       ジアホラーゼムターゼ類       
                       グリ
オキサラーゼデモラーゼ類             
               アルドラーゼオキシダ
ーゼ類                      
    グルコースオキシダーゼ          
                         
     西洋わさびペルオキシダーゼ他の酵素類  
                         
   ベータ−ガラクトシダーゼ          
                         
     ホスファターゼ類            
                         
    ホスホリラーゼ類             
                         
  ヘキソキナーゼ類これらのおよび他の適切な酵素類
は、Hawk他著「応用生理化学」(PRACTICA
LPHYSIOLOGICAL CHEMISTRY)
、New York: McGraw−Hill 30
6−397頁 (1954)に記述されている。
【0095】フルオロゲン酵素(この酵素の存在下、選
択された基質が蛍光生産物を生じる)はまた、高度に有
益な標識用の一部である。抗原と結合する抗体の能力を
損なうことなしに、酵素を抗体に選択的に結合させるた
めの方法は、本分野でよく知られている。それらを抗体
に連結させるための適切な酵素および操作は、Wils
on他著「西洋わさびペルオキシダーゼ(HRPO)を
抗体に結合させるための過ヨウ素酸方法における最近の
発展」(Recent developments i
n the periodate method fo
r conjugating horseradish
 peroxidase (HRPO) to ant
ibodies)、INTERNATIONAL CO
NFERENCE IN IMMUNOFLUORES
CENCEAND RELATED STAINING
 TECHNIQUES.、W. Knapp他編集、
 Amsterdam: Elsevier 215−
244頁 (1978);Sullivan他「酵素免
疫測定法:再調査」(Enzyme immunoas
say: a review)Annals of C
linicalBiochemistry 16:22
1−240 (1979)および米国特許番号4,19
0,496などに記述されている。好適なフルオロゲン
酵素およびそれに相当する適切な基質には、西洋わさび
ペルオキシダーゼ(このための適切な基質はホモバニリ
ン酸または4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル酢酸
である)、ベータ−ガラクトシダーゼ(このための適切
な基質は4−メチルウンベリフェリル−ベータ−D−ガ
ラクトシドである)、およびアルカリ性ホスファターゼ
(このための適切な基質は4−メチルウンベリフェリル
ホスフェート、他のウンベリフェリルホスフェート類、
例えば4−カルボキシウンベリフェリルホスフェート、
およびウンベリフェリルホスフェート4−カルボキシア
ルキルエステル類などである)が含まれる。
【0096】この抗体の酵素標識のための適切な操作の
例には、カルボジイミド類、ジアルデヒド類、および二
官能連結剤の使用が含まれる。アミド基を通しての酵素
の結合は、該蛋白質を塩化チオニル、N−ヒドロキシス
クシニミドまたは同様の薬剤で、無水の溶媒、例えばジ
メチルホルムアミド、ジオキサン、ジメチルスルホキサ
イド、テトラヒドロフランなど中で処理することによっ
て達成され得る。代替の連結剤には、カルボジイミド類
、例えば1−エチル−3−(3−N,N’−ジメチルア
ミノ−プロピル)カルボジイミドまたはメチル−p−ト
ルエンスルホン酸1−シクロヘキシル−3−(2−モル
ホリノエチル)カルボジイミドが含まれる。
【0097】酵素の炭水化物部分を酸化させてアルデヒ
ドを生じさせた後、免疫グロブリンのリシルアミノ基と
反応させて、シッフ塩基を生じさせることもできる。水
素化ホウ素ナトリウムを用いた還元で、酵素と抗体の安
定な連結を生じさせる。上記Wilsonの方法を用い
て、西洋わさびペルオキシダーゼは、抗体と一緒に有効
に免疫グロブリンと結合できる。
【0098】蛍光標識した抗体は、本分野で公知の標準
蛍光部分から製造できる。抗体および他の蛋白質は約3
10nm以下の波長を有する光を吸収するため、310
nm以上、好適には400nm以上の波長に実質的な吸
収を有する蛍光部分を選択すべきである。種々の適切な
、蛍光を発する物質がStryer、 Science
 162:526 (1968)およびBrand他「
構造のための蛍光試験」(Fluorescent P
robes for structure)、Annu
al Review of Biochemistry
 41:843−868 (1972)に記述されてい
る。本発明の抗ADP抗体は、例えば米国特許番号3,
940,475、4,289,747および4,376
,110などに記述されているような通常の操作で、蛍
光基を用いて標識が付けられる。
【0099】上述した望ましい数多くの特性を有する、
蛍光を発する物質の1つの群は、キサンテン染料(これ
には3,6−ジヒドロキシ−9−フェニルキサントヒド
ロールおよびレサミン類(resamines)から誘
導される蛍光物質が含まれる)、そして3,6−ジアミ
ノ−9−フェニルキサンチドロールおよびリサミンロダ
ミンBから誘導されるロダミン基である。このロダミン
、および9−o−カルボキシフェニルキサントヒドロー
ルの蛍光誘導体は、9−o−カルボキシフェニル基を有
している。反応性を示す連結基、例えばアミノおよびイ
ソチオシアネート基を有する蛍光化合物、例えばフルオ
レサミンおよびフルオレセインイソチオシアネートは容
易に入手できる。
【0100】もう1つの群の蛍光化合物は、アルファま
たはベータ位にアミノ基を有しているナフチルアミン類
である。このナフチルアミノ化合物に含まれるものは、
1−ジメチルアミノナフチル−5−スルホネート、1−
アニリノ−8−ナフタレンスルホネートおよび2−p−
トルイジニル−6−ナフタレンスルホネートである。他
の染料には、3−フェニル−7−イソシアナトクマリン
;アクリジン類、例えば9−イソチオシアナトアクリジ
ンおよびアクリジンオレンジ;N−[p−(2−ベンゾ
キサゾリル)フェニル]マレイミド;ベンゾキサジオゾ
ール類、例えば4−クロロ−7−ニトロベンゾ−2−オ
キサ−1,3−ジアゾールおよび7−(p−メトキシベ
ンジルアミノ)−4−ニトロベンゾ−2−オキサ−1,
3−ジアゾール;スチルベン類、例えば4−ジメチルア
ミノ−4’−イソチオシアナトスチルベンおよび4−ジ
メチルアミノ−4’−マレイミドスチルベン;N,N’
−ジオクタデシルシクロキサカルボキシアミン−p−ト
ルエンスルホネート;ピレン類、例えば8−ヒドロキシ
−1,3,6−ピレントリスルホン酸、1−ピレン酪酸
、メロシアニン540、ローズベンカル、2,4−ジフ
ェニル−3(2H)−フラノン、o−フタルデヒド、並
びに他の容易に入手可能な蛍光分子が含まれる。 これらの染料は、活性を示す官能基を有するか、或はこ
のような官能基を容易に導入することができる。
【0101】例えば、Goding著「単クローン抗体
:原理および応用」(MONOCLONAL ANTI
BODIES: PRINCIPLES AND PR
ACTICE)、New York: Academi
c Press、 208−249頁 (1983)に
記述されている操作によって、抗体類は蛍光色素で標識
できる。蛍光色素の濃度は、Goding(229頁)
の表に従って選択される。例えば、DMSO中のフルオ
ロセインイソシアネート(1.0mg/mL)またはロ
ダミンイソシアネート(10.0mg/mL)を調製し
た後、撹拌しながら、この蛋白質溶液に所望容積(全蛋
白質溶液の容積の1〜10%)を滴下する。この反応を
2時間進行させ、光をさえぎる。0.1%のNaN3の
入っているPBS中のSEPHADEXG−25ゲルを
用いてゲル濾過することによって、未反応の或は加水分
解した蛍光色素を分離することで、該生成物を精製する
。この接合体の吸収を280nmおよび可視領域のその
最大波長(フルオロセイン化した抗体に関しては495
nmであり、ロダミン化した抗体に関しては550nm
である)で測定する。蛍光色素と蛋白質の比率は、上記
Goding(224−225頁)の操作に従って計算
する。接合体は、使用まで光から保護しながら4℃で保
存する。この抗体溶液の濃度が1mg/mL未満の場合
、BSAをこの溶液に加えて、最終濃度を1mg/mL
にする。
【0102】本発明の1つの具体例において、抗体を共
有結合的にアビジンまたはビオチンに結合させ得る。適
切な結合操作は、二官能架橋剤を通しての架橋を含むも
のである。適切な二官能化合物が、Peters他、 
Ann. Rev. Biochim. 46:523
 (1977)に記載されている。アルキルイミド化物
(alkyl imidates)は、蛋白質によりそ
れらに与えられた官能基の中で、高い度合の特異性を示
す。この反応は第一級アミノ基に特異的である。適切な
連結剤の例には、アミドエステル類、例えばジメチルマ
ロニミデート(dimethylmalonimida
te)、アジド類、例えばイムノ基と容易に反応してア
ミド結合を生じるタルトリルジアジドのアシルアジドが
含まれる。ジハロゲン化アリール(例えば、1,5−ジ
フルオロ−2,4−ジニトロベンゼン、または4,4’
−ジフルオロ−3,3’−ジニトロフェニルスルホン)
、グルタルアルデヒド、塩酸1−エチル−3−(3−ジ
メチルアミノプロピル)−カルボジイミド、ジマレイミ
ド、混合無水物、m−マレアミドベンゾイルのN−ヒド
ロキシスクシニミドエステル、および他の公知の架橋剤
【0103】前述の試薬は、本質的に不可逆的結合を与
える。官能基、例えばジスルフィドまたはグリコールを
有する二官能試薬が使用できる。これらは、望まれるな
らば、架橋反応後分解させ得る結合を提供する。このよ
うな試薬には、3,3’−ジチオビスプロピオンイミド
ジメチル、プロピオンイミドスクシニミジル、N−(3
−フルオロ−4,6−ジニトロフェニル)−シスタミン
、タルトリルジアジド、タルトリルジ(グリシラジド)
およびタルトリルジ(エプシロン−アミノカプロイラジ
ド)が含まれる。
【0104】他の例において、これらの試薬それら自身
の間で直接結合を生じさせ得る。例えば、抗体とビオチ
ンとは、各々の材料上の官能基を通して結合できる。特
定の例として、ビオチンは、過ヨウ素酸塩で処理した後
、抗体と反応し、ビオチンとアビジンとの結合を抑制し
ないか、或はこの抗体の免疫学的活性を妨害しないで、
シッフ塩基の形成を生じる。
【0105】二官能架橋剤を用いた公知の技術には、次
のものが含まれる:(a)1段法のグルタルアルデヒド
結合、Avrameas、 Immunochem. 
6:43 (1969);(b)2段法のグルタルアル
デヒド結合、Avrameas、 Immunoche
m. 8:1175 (1971);および(c)ジマ
レイミド結合、Kato他、 Euro. J. Bi
ochem. 62:285 (1966)。
【0106】Hnatowich他、 J. Appl
.Rad. 35(6):554−557 (1984
)およびBuckley他、Fed. Eur. Bi
ochem. Soc. 166(1):202−20
4 (1984年1月)の操作に従って、金属性の放射
性核種で抗体に標識を付けることができる。この操作に
おいて、この抗体は、キレート剤、例えば該金属性の放
射性核種とキレートを形成することのできるジエチレン
トリアミンペンタ酢酸などと結合する。DTPA(ジエ
チレントリアミンペンタ酢酸)の二環状無水物の0.1
mg/mL懸濁液を、乾燥溶媒、例えばクロロホルム、
エーテルまたは乾燥DMSO中で調製する。DTPAと
免疫グロブリンとのモル比が1:1になるのに充分な一
定量を、奇麗にした乾燥試験管に取り出した後、窒素下
で蒸発させる。pHが7.0〜7.5の食塩水中の0.
05Mの重炭酸塩緩衝液中の、使用抗体溶液(10〜2
0mg/mL)の一部10〜20ミクロリットルを、該
乾燥DTPAに加えた後、この内容物を0.5〜1.0
分間撹拌する。この連結した蛋白質の調製物を、同じ緩
衝溶液で希釈して0.2mLにした後、食塩水溶離剤を
用いて、SEPHADEX G−50ゲルの入っている
5cmのゲル濾過カラムを用いて精製する。この連結の
効率を、pHが6.0の0.5M酢酸塩緩衝溶液中の「
キレートグレード」の111Inを添加することによっ
て精製する前に、測定する。この連結効率を計算するた
め、抗体に連結したDTPAを分離する薄層クロマトグ
ラフィーを用いた。このDTPAを連結した抗体は、金
属性の放射性核種との結合に必要となるまで、4℃で保
存できる。
【0107】他の適切な標識の例は、Voller他、
 IMMUNOASSAYS FOR THE 80s
、 Baltimore: University P
ark Press (1981)および米国特許番号
4,220,450および3,960,834(これら
の全体の内容およびここに引用してある参考例は、ここ
では参照に入れられる)に記述されている。 上記例の1つは、McCapra、 Quarterl
y Reviews 20:485 (1966)、 
米国特許番号4,220,450およびVoller(
上記、113−125頁)に記述されている化学発光標
識である。
【0108】標識された抗原試薬も、本発明の測定法で
使用できる。この言葉「抗原」は、ここでは、エピトー
プ、或はこのエピトープを含む組織フラグメント(これ
は優先的に該測定用抗体と結合する)を表す。不均質組
織フラグメント、精製均一系フラグメント組成物、およ
びエピトープ結合特性にとって必須でない組織成分を含
有していない、単離されたエピトープが含まれる。
【0109】抗−(MI−PA)抗体または抗−(MI
−DB)抗体をそれぞれ用いて、中性の界面活性剤で抽
出され、そして通常のアフィニティーカラム材料と結合
するところの、心臓組織の抽出物をアフィニティークロ
マトグラフィーにかけることにより、該MI−PAおよ
びMI−DB抗原が単離され得る。このカラムを用いた
組織抽出物の処理およびこのカラムからの該抗原の溶離
は、通常の操作で行われ得る。蛋白質を抽出しそして精
製するための適切な方法は、H. Davis他、 C
anc. Res. 46:6143−6148 (1
986);V. Johnson他、 Canc. R
es. 46:850−857 (1986);および
E. Friedman他、 Canc. Res. 
46:5189−5194 (1986)(これらの各
々の全体の内容は、その全体が参照に入れられる)に記
述されている。
【0110】Vaidya他、 Biochim. B
iophys. Acta. 790:230−237
 (1984)の方法により、全CK−MM心臓抽出物
からCK−MMAイソ型が得られる。Vaidya(上
記)の方法によってCK−MMBイソ型およびCK−M
MCイソ型を得た後、Perryman他、Clin.
 Chem. 30:662 (1984)(これらの
各々の開示はここではその全体が参照に入れられる)の
方法によりCK−MMAをCK−MMBおよびCK−M
MCに変換する。
【0111】精製したCK−BBAは、Diagnos
tics Biochemical Laborato
ries、Dallas TXを含む給源から商業的に
入手可能である。CK−BBCは、精製したCK−BB
Aとカルボキシペプチダーゼとを、このイソ型の劣化を
終結させるために適切な条件下で、一緒にすることによ
って製造できる。
【0112】本発明の競争測定法の具体例において、標
識したMI−PA、MI−DB、CK−MMA、CK−
MMB、CK−MMC、CK−MMA+B、CK−MM
A+C、CK−MMB+C、および/またはCK−MM
A+B+Cが用いられる。一般に、標識した抗体を製造
するため、これらの蛋白質と上述した標識とを結合させ
ることができ、そしてこの標識部分を該抗体に付着させ
るための共有結合方法は、標識した蛋白質を製造するた
めの方法と同じである。酵素を標識した試薬および放射
能標識した試薬が特に有益である。
【0113】以下に示す特定的であるが非制限的実施例
により本発明を更に詳しく説明する。温度は摂氏で与え
られており、そして特に示されていない限り濃度は重量
%である。ここで、実施のため推定的に簡略化した実施
例は現在形で表し、そして実験室で行ったところの実験
を実施するため簡略化した実施例は過去形で表す。
【0114】
【実施例】実施例1 抗原の製造 心臓組織の抽出物を、Vaidya他、 Biophy
s. Acta 790:230−237 (1984
)の方法か、或はGraceおよびRobeerts、
 Clin. Chem. Acta 123:59−
71 (1982)の方法によるCK−MBから製造し
た。CK活性の最大値を基にして集めた画分は、若干の
蛋白質が混入している比較的純粋なCKイソエンチーム
類を含有していた。抗体類は種々の画分に対して上昇し
た(これらは一般に、蛋白質もしくはイソエンチームの
初期の形態で豊富に存在しており、即ち内因性変換因子
で変化していなかった)。これらの画分を、精製した画
分のインビトロ変換により、他の形態に変換させてもよ
い。
【0115】ゲル電気泳動により、特定の混入した非C
K蛋白質が、精製した抗原と一緒に残存していることが
観察された。Vaidyaの方法により得られたところ
の、クロマトグラフィーで分別したピーク1および2を
、単クローン抗体製造のために用いた。混入している蛋
白質の2つ、即ちMI−PA(分子量が約70,000
の蛋白質)とMI−DB(分子量が約55,000の蛋
白質)と特異的に結合する抗体を製造した。
【0116】実施例2 単クローン抗−(MI−PA)抗体および抗−(MI−
DB)抗体の製造 1.  免疫化プロトコル 年令が8週間のメスのA/Jマウス、H−2aハプロタ
イプ(JacksonLaboratories、 B
ar Harbor、 ME)を用い、完全フロインド
アジュバンド中に乳化したところの、実施例1に従う精
製したCK−MMイソ型画分25μgを腹こう内注射す
ることによって開始した。5週間および8.5週間後、
更に、10μgの精製画分を静脈注射した。最終追加免
疫化3日後、このマウスをと殺した後、融合のため脾臓
を取り出した。
【0117】2.  細胞融合 その免疫化したマウスから得られた脾臓細胞を、融合剤
としてポリエチレングリコール(NEN Produc
ts、 Boston、 MA)を用いたKohler
およびMilstein、 Nature256:49
5−497 (1975)の記述と本質的に同様にして
、Balb/C骨髄腫細胞系と融合した。この融合した
細胞を、96個のウエルを有する培養プレート中で培養
した後、5容積%のCO2を含有している大気中37℃
で保温した。
【0118】3.  抗体のスクリーニング個々のウエ
ルから得た培養上澄み液を、融合8日後、固相放射能免
疫測定法を用いて、CK−MMに特異的な抗体をスクリ
ーニングした。ヤギの抗マウスIgG抗体(Pal−F
reeze Biologicals、 Rogers
、 AR)を既にコートしてある96個のウエルを有す
るプレート(IMMULON II、 Dynatec
h Laboratories、 Alexandri
a、 VA)中、クロマトグラフィーで分別(50,0
00cpm)した画分I、IIおよびIIIとして得ら
れた一定容積の125I標識した蛋白質と一緒に、10
0μL(ミクロリットル)容積の培養上澄み液を培養し
た。室温で2〜3時間培養した後、TWEEN−PBS
で3回このプレートをすすぎ、乾燥ブロットした後、こ
の結合したトレーサーの放射能をガンマカウンターで計
量した。
【0119】GraceおよびRoberts、 Cl
in. Chem. Acta 123:59−71 
(1982)の方法により、心臓組織を均質化すること
によってヒトの心臓抽出物を調製した。変化させた変換
状態に対して内因性変換因子をインビトロで作用させる
ことによって、該材料を変換させた。CK−MMA、C
K−MMBおよびCK−MMCを分離する電気泳動法に
より、この変換度を測定した。CK−MM、CK−MM
AおよびCK−MBから作成される目盛りも用いた。未
変換および変換した心臓抽出物に対する比較反応性を基
にして、心臓組織の構成成分と反応した抗体は同定され
たが、該変換因子によって変化しなかった測定部位は同
定されなかった。変換因子により変化した測定部位以外
の、心臓抽出物の構成成分と反応する抗体は、未変換お
よび変換した心臓抽出物に対する異なる反応性を基準に
して同定された。
【0120】4.  培養拡張およびハイブリドーマク
ローン化 CK−MM、MI−PA、MI−DBおよびCK−MM
Cに対して特異的な抗体を生産するハイブリドーマ培養
物を、24個のウエルを有する培養プレートおよび25
cm2の組織培養フラスコ中で拡張させた。制限希釈に
よるクローン化を続いて行った後、特定の抗体を分泌す
るクローン化したハイブリドーマを更に拡張させた。
【0121】5.  腹水の製造 不完全フロインドアジュバンドを用いて開始したところ
の、年令が8週間のメスのCAF/Jマウス(Jack
son Laboratories、 BarHarb
or、 ME)に、105〜106個のハイブリドーマ
細胞を腹こう内注射した。10〜14日後、腹水を取り
出した。
【0122】6.  単クローン抗体の精製腹水を遠心
分離にかけ、細胞および廃石を除去した。同容量の1,
1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタン
(Mallinckrodt、 Paris、 KY)
を、この細胞が入っていない腹水と一緒にした後、10
〜20分間激しく撹拌した。この混合物を遠心分離して
、脂質層から抗体含有腹水を分離した。この脂質を抽出
した腹水を、熱処理(56℃、30分間)し、0.1%
のNaN3を加えた後、−20℃で保存するか、或は更
に精製した。 更に一層の精製に関して、50%飽和硫酸アンモニウム
で腹水を沈澱させ、遠心分離した後、この沈澱物を、p
Hが7.2の15mM NaCl含有20mMの燐酸塩
緩衝液に対して透析した。DEAEクロマトグラフィー
に関しては、IgG単クローン抗体が豊富な画分を得る
ため1段の溶離を行った。カラムにDE52(What
man、 England)を充填し、20mMの燐酸
塩緩衝液、pHが7.2の15mM NaClで平衡に
した後、4ngの蛋白質:1mLのDE52母液の比率
で、透析した単クローン抗体調剤を入れた。同じ緩衝液
を用いてこれを溶離させ、全抗体活性の90%以上が結
合しないで溶離された。しかしながら、異なる単クロー
ン抗体が、溶離パターンに関していくらか異なる挙動を
示したと見られる。従って、溶離に関しては、段階に分
けて塩の濃度を増量することが推奨される。
【0123】実施例3 単クローン抗−(MI−PA)および抗−(MI−DB
)抗体反応性の評価MI−PAおよびMI−DBの変化
は、CK−MMイソ型の変化と似ている。
【0124】実施例1と同様にして、心臓抽出物を製造
した後、Clin. Chem. 30:662 (1
984)に記述されているのと同様に、カルボキシペプ
チダーゼで処理した。カルボキシペプチダーゼ処理時間
を変えたときの効果を表Cに示す。
【0125】実施例2に従って製造したラビットの抗−
(MI−PA)および抗−(MI−DB)抗体を各々、
磁性を示すラテックス粒子(ポリスチレン粒子、Ser
agen、 Indianapolis、 IN)上に
固定した。公知の方法によりヤギの抗ラビット(IgG
)抗体をラテックス上に受態吸収させる。次に、ラビッ
ト抗−(MI−PA)および抗−(MI−DB)抗体を
反応させて、固相ラビット抗−(MI−PA)および抗
−(MI−DB)抗体をそれぞれ得た。この固相の懸濁
液(100μL)と、変換因子を含有しているヒトの血
清にさらしたCK−MMAのサンプルとを、37℃で異
なる期間混合する。実施例11の操作に従って製造され
た125I標識単クローン抗体も加える(1分間当たり
100〜130,000カウント)。免疫学的定量操作
は下記の通りである:1.  定量試薬を室温にする。
【0126】2.  各々の標準、対照および患者のサ
ンプルに関して、二本の試験管にラベルを付ける。
【0127】3.  各々の標準、対照およびサンプル
の25μLをピペットで各々の試験管の底に直接移す。
【0128】4.  実施例11の操作に従って製造し
た125I標識抗体試薬100μLをピペットで各々の
試験管の底に移す。
【0129】5.  固定化したラビットの抗−(MI
−PA)抗体を含有している固相試薬を、穏やかに混合
した後、この懸濁液の25μLをピペットで各々の試薬
管に移す。
【0130】6.  試験管たてを振とうして、その内
容物をよく混合する。
【0131】7.  150〜170rpmの回転機上
、室温で15分間試験管を培養する。
【0132】8.  1mLの洗浄用緩衝液を全ての試
験管に分配する。
【0133】9.  試験管をマグネチックラック中に
置く。
【0134】10.  全ての試験管から液体を吸引す
るかまたはデカンテーションする。
【0135】11.  ヨウ素125に適切に合わせた
ウインドで1分間、ガンマカウンター中、全ての試験管
を測定する。
【0136】12.  結果を計算する。全ての標準に
関して、分当たりの平均カウント数(CPM)を計算す
る。y軸にCPMを取りそしてx軸にMI−PAおよび
MI−DB濃度を取ったグラフ上に標準曲線をプロット
する。最も適合した曲線を引く。この標準曲線から各々
のサンプルの濃度を読み取る。
【0137】以下に示すように分離したCK−MMイソ
型の電気泳動分離で得られた結果と、上記結果とを比較
した。各々の解凍した血清サンプルに、pHが7.4の
10mMのトリス−HCl緩衝液中200mMのEDT
A、100mMのMETの入っている緩衝液50μLを
加えた。次に、このサンプルの1μLを、Cornin
g Electro−Trace の特別な目的のため
の電気泳動フィルム、1%のアガロース(Cornin
g、 Palo Alto、 CA、 カタログ番号4
70104)の各々のウエルに入れる。電気泳動用緩衝
液は、97%(v/v)の50mM トリスBarbi
tal緩衝液、pH9.15(Gelman Scie
ntific、 Ann Arbor、 MI、Hig
h Resolution Buffer、 製品番号
51104)、および3%(v/v)のPOLYBUF
FER 96(Pharmacia、 Piscata
way、 NJ、製品番号17−0714−01)から
成っていた。電気泳動は、180ボルト、4℃で90分
間行う。その後、ゲルに1mLのCorning CA
RDIOTRAK−CK試薬(Corning、 カタ
ログ番号470069)を塗り、37℃で20分間保温
した後、60℃で15分間乾燥する。乾燥したゲルを、
HELENA AUTO SCANNERで検査し、H
ELENA QUICK QUANT IIIを用いて
マニュアルに従ってピークの積分を行う。
【0138】得られた結果を表Cに示す。
【0139】
【表3】
【0140】*カルボキシペプチダーゼ処理時間  C
lin. Chem. 30:662 (1984)。
【0141】抗−(MI−DB)抗体を基としたこの試
験は、濃度に関してCK−MMAおよびCK−MMBの
両方と平行にある物質の程度を示すことが、このデータ
により示されている。MI−PA抗体を基とした試験は
、CK−MMAの濃度と平行にある物質の程度を示す。 このデータによりまた、未変性の蛋白質が内因性変換因
子と接触したままでいると、分析物対の量に対する未変
性蛋白質の量の比が減少することが示されている。
【0142】実施例4 MI−PA抗原の精製 実施例2の操作に従って得られるMI−PA蛋白質と特
異的に結合するところの、ATCC HB9913が生
産する単クローン抗−(MI−PA)抗体を、本分野で
通常の操作により、セファローズ(Sepharose
)に結合させて、MI−PAに特異的に結合するアフィ
ニティーカラムのゲルを生じさせる。
【0143】抗−(MI−PA)抗体と結合するセファ
ローズゲル25mLをカラムに充填する。2〜3倍容積
の緩衝液(0.15MのPBS、pH7.2)を用いて
上記カラムを平衡にした後、このカラムに血清溶液を入
れる。その後、pHが7.2のPBS緩衝液を用いて、
このカラムを10回洗浄する。
【0144】溶離する緩衝液(酢酸ナトリウム、pH4
.0)の流速は15〜20mL/時である。MI−PA
抗原を含有している溶離した画分を、ピークの活性がな
くなるまで集め、これから、抗−(MI−PA)抗体が
特異的に結合するMI−Pが得られる。
【0145】その後、pHが7.2のPBS緩衝液の1
0倍容積で、このカラムを洗浄する。
【0146】このMI−PA抗原は、約70,000の
分子量を有する蛋白質である。これは実験的に、細胞質
もしくはミトコンドリアのマレイン酸デヒドロゲナーゼ
として同定された。
【0147】実施例5 MI−DB抗原の精製 抗−(MI−PA)抗体の代わりに抗−(MI−DB)
抗体を用いることで相当するMI−DB蛋白質を得る以
外は、実施例4の操作の繰り返し。
【0148】このMI−DB蛋白質は約55,000の
分子量を有している。
【0149】実施例6 多クローン抗−(MI−PA)抗体 1.  文献、例えばStollar「酵素学の方法」
(Methods of Enzymology)70
:70(1980)中に記述されている免疫化技術およ
び日程を用いて、実施例4の操作に従って製造したMI
−PA抗原に対する多クローン抗血清をラビット中で誘
発させる。例えばLnage 他、 Clin. Ex
p. Immunol. 25:191(1976)お
よびPisetsky他、J. Immun. Met
h. 41:187 (1981)に記述されているよ
うに、単クローン抗体に使用されるのと同様の固相定量
法で、この抗血清をスクリーニングする。この初期のス
クリーニング基準は、MI−PA抗原との結合性である
【0150】2.  次に示すクロマトグラフィー分離
において、全ての溶液は、好適には、CK−MMイソ型
を安定化させるためのキレート剤、例えばEDTAを含
有しているものとする。「アフィニティークロマトグラ
フ:原理および方法」(AFFINITYCHROMA
TOGRAPH: PRINCIPLES AND M
ETHODS)Pharmacia Fine Che
micals、 AB、 Box 175 S−751
04、 Uppsula、 Sweden (1971
)(この全内容はここではその全体が参照に入れられる
)に記述されている操作により、カラムを調製する。こ
のカラムに、下記のようなMI−PAイソ型と結合する
セファローズゲル25mLを充填する:冷凍乾燥したC
NBr−セファローズ4B粉体(Pharmacia)
を1mMのHCl中で15分間膨張させる。このゲルを
、焼結ガラスフィルター(間げき率G−3)上、ゲル1
g当たり(乾燥重量)全体で200mLの1mMHCl
を用いて洗浄する。一定分量で数回これを行い、連続し
た添加の合間に、上澄み液を吸引除去する。各々1mL
のゲルに対して、実施例4の操作に従って製造したMI
−PA5mgを、EDTA含有連結用緩衝液(0.1M
のNaHCO3、pH8.3、0.5MのNaCl含有
)中に溶解する。このゲルを連結用緩衝液で洗浄し、過
剰分を吸引して除去した後、この酵素溶液を該ゲルと混
合する。撹拌しないで、この混合物を一晩4℃に放置す
る。このゲルを、その後、pHが8.0の1Mエタノー
ルアミン含有遮断用緩衝液中に室温で2時間入れる。次
に、このゲルを該連結用緩衝液、即ち0.5MのNaC
lの入っているpHが4.0の0.1Mの酢酸緩衝液で
洗浄し、そして連結用緩衝液で2回洗浄する。ここで、
酵素蛋白質−セファローズ接合体が準備でき、そしてこ
れは4〜8℃で保存できる。この緩衝溶液に、静菌薬と
して臭化シアノゲンを加えることができる。
【0151】3.  2〜3倍容積の緩衝液(0.15
MのPBS、pH7.2)でこのカラムを平衡にした後
、このカラムにサンプルを入れる。抗体を含有している
溶離した画分を、ピーク活性がなくなるまで集める。こ
のカラムを、pHが7.2の0.15PBS緩衝液の1
0倍容積で洗浄する。
【0152】4.  その後、このカラムを洗浄して免
疫親和力結合した抗体を除去する。このピーク画分を、
多様緩衝液変化で、0.15M PBS、pH7.2に
対して4℃で24〜36時間透析する。
【0153】実施例7 多クローン抗−(MI−DB)抗体 実施例6に記述した免疫化技術および日程を用い、実施
例5の操作に従って製造されたMI−DB抗原に対する
多クローン抗血清を、ラビット中で誘発させる。MI−
PAの代わりにMI−DBを用い、実施例6と同様の固
相測定法で、この抗血清をスクリーニングして、多クロ
ーン抗−(MI−DB)抗体を得る。
【0154】実施例8 多クローン抗−(CK−MM)抗体の製造フロインドア
ジュバンド中の精製したCK−MMイソエンチーム(D
iagnosticBiochemicals Lab
oratories、 Dallas、 TX)250
μg(ミクログラム)を用いて、2週間の間隔で注射す
ることによりラビットまたはヤギを免疫化する。免疫化
10週間後、抗体活性に関して試験出血を検査する。許
容される抗体タイターが得られるまで数カ月に渡って抗
血清を採取する。一般的には、GomezおよびWic
ksの米国特許番号4,353,982の操作に従って
、多クローン抗体を精製する。抗体は、CK−MMの全
てのイソ型、CK−MMA、CK−MMB、およびCK
−MMC、並びにコンタミとして存在している他の蛋白
質と反応する。
【0155】実施例9 多クローン抗−(CK−MMイソ型)抗体の製造Vai
dya他、 Biochimica et Bioph
ysicaActa.790:230−237 (19
84)の方法により、全CK−MM心臓抽出物からCK
−MMAイソ型が得られる。Vaidya(上記)の方
法によって、CK−MMBイソ型およびCK−MMCイ
ソ型が得られた後、Perryman他、 Clin.
 Chem. 30:662 (1984)の方法によ
り、CK−MMAをCK−MMBおよびCK−MMCに
変換する。MI−P抗原の代わりにそれぞれCK−MM
Aイソ型、CK−MMBイソ型、およびCK−MMCイ
ソ型を用いて実施例6の操作を繰り返して、抗−(CK
−MM)抗体の混合物を含有している抗血清を得る。
【0156】実施例6の段階3のカラムを、pHが7.
2の0.15PBS緩衝液の10倍容積で洗浄する。そ
の後、免疫親和力結合している抗体を除去するため、こ
のカラムを蒸留水で洗浄する。この排出した容積と同じ
容積の、HPLCグレードの蒸留水をこのカラム中に流
し、そして6時間で溶離を停止する。次に、15〜20
mL/時の速度で更に、蒸留水を用いてこのカラムを溶
離させ、溶離したサンプルおよび保持されているピーク
画分を採取する。このピーク画分を、多様緩衝液変化で
、0.15M PBS、pH7.2に対して4℃で24
〜36時間透析する。
【0157】抗−(CK−MMA)抗体を分離するため
、CK−MMB、CK−MMCおよびCK−MBと結合
するアフィニティーカラムを用い、該溶離剤を用いてこ
の操作を繰り返し、CK−MMB、CK−MMCおよび
CK−MBイソ型とは有意に結合しない抗−(CK−M
MA)抗体を含有している最終的な溶離剤を得る。
【0158】抗−(CK−MMB)抗体を分離するため
、CK−MMA、CK−MMCおよびCK−MBと結合
するアフィニティーカラムを用い、該溶離剤を用いてこ
の操作を繰り返し、CK−MMA、CK−MMCおよび
CK−MBイソ型とは有意に結合しない抗−(CK−M
MB)抗体を含有している最終的な溶離剤を得る。
【0159】抗−(CK−MMC)抗体を分離するため
、CK−MMA、CK−MMBおよびCK−MBと結合
するアフィニティーカラムを用い、該溶離剤を用いてこ
の操作を繰り返し、CK−MMA、CK−MMBおよび
CK−MBイソ型とは有意に結合しない抗−(CK−M
MC)抗体を含有している最終的な溶離剤を得る。
【0160】実施例10 多クローン抗−(CK−MMイソ型)抗体の製造CK−
MMイソ型の画分の代わりに、完全フロインドアジュバ
ンド中に乳化させた精製CK−MMイソ型を用いて、実
施例2の免疫化プロトコルを繰り返す。Vaidya他
、 Biochimica et Biophysic
a Acta.790:230−237 (1984)
の方法により、CK−MMAが得られる。Vaidya
(上記)の方法によって、CK−MMBイソ型およびC
K−MMCイソ型が得られた後、Perryman他、
 Clin. Chem. 30:662 (1984
)の方法により、CK−MMAをCK−MMBおよびC
K−MMCに変換する。融合8日後の固相放射能免疫測
定法を用いて、CK−MMに対して特異的な抗体に関す
るスクリーニングを行い、実施例2の細胞融合およびス
クリーニング操作を繰り返す。培養拡張、ハイブリドー
マのクローン化、腹水の製造、および単クローン抗体の
精製は、同様に、実施例2の操作に従う。 抗体のスクリーニングは、一般に、実施例9の操作に従
う。CK−MMA、CK−MMB、CK−MMC、CK
−MMA+B、CK−MMA+C、およびCK−MMB
+Cに対する抗体を製造する。
【0161】実施例11 多クローンおよび単クローン抗体の放射能標識Frak
er他、 Biochem. Biophys. Re
s. Commun. 80:849 (1978)、
米国特許番号4,624,916に記述されているよう
な修飾(これらの内容はここではその全体が参照に入れ
られる)の「イオドゲン」方法を用いて、多クローンお
よび単クローン抗体を125I標識する。
【0162】実施例12 磁化可能粒子の固定化 磁化可能粒子を、Seradyne、 Inc. (I
ndianapolis、 IN 46266)から入
手した。Tijssen、 「酵素免疫測定法の実施お
よび理論」(PRACTICE AND THEORY
 OFENZYMEIMMUNOASSAYS)を修飾
した受動吸収および免疫化学固定化技術の組み合わせに
より、単クローン抗体をこれらの粒子上に固定化した。 Elsevier Science Publishe
rs B.V. (1985)、 301−311頁、
これらの内容はここではその全体が参照に入れられる。
【0163】実施例13 磁化可能粒子を使用した試験方法 CK−基質(Boehringer−Mannheim
)と共に臨床化学スペクトロホトメーター、ABA−1
00(Abbott Laboratories、 N
orth Chicago、 IL 60048)を用
いた。
【0164】試験サンプルの第一部分中のCKの酵素活
性を測定した。この試験サンプルのもう1つの部分を、
ヤギの抗−(マウスIgG)抗体を固定化させた磁化可
能粒子0.01μgを含む固相試薬と反応させた。CK
−MMCに特異的な単クローン抗体(ハイブリドーマA
TCC HB9914から誘導)の希釈液を、このサン
プルとの反応に先立って、該粒子に加えた。反応後、こ
の粒子を沈降させた後、上澄み液の酵素活性を測定した
。2つの活性測定値の差は、除去したCK−MMの量に
比例していた。CK−MMC:全CKの比率は、AMI
が生じてからの時間的経過を見積もるために使用できる
。この梗塞が近い場合、この比率は小さくなる。
【0165】実施例14 MI−DB抗体を用いた推奨診断 以下に示す試験結果は、抗−(MI−DB)抗体を用い
たMI−DB分析物の測定に関する臨床的有用性を示し
ている。心筋梗塞にかかっていると思われる患者から一
連の標本を採取し、米国特許番号4,624,916に
記載されている免疫放射能QUICK−MB測定法(I
nternational Immunoassay 
Laboratories、 Inc.、 1900 
WyattDrive、 Santa Clara、 
CA 95054)で試験した。LD異常を検査するた
め電気泳動法を用いた。LDのイソエンチーム画分1と
2の比率が反転したときを、急性の梗塞が最近生じたこ
との指示とした。CK−MBに関する3.3EU/L以
上の一過的上昇は、急性心筋梗塞を示唆しているもので
ある。分析物MI−DB濃度が20%(=200EU/
L)であるときは異常である。
【0166】抗体濃度が制限されていることを除いて実
施例13の操作に従う。
【0167】
【表4】
【0168】(a)  最も高い標準の%、おおよそ1
000EU/Lと同等。
【0169】(b)  CK−MBと比較して、より早
くMI−DBにより検出されるところの、可能性のある
再梗塞。
【0170】(c)  CK−MBレベルはまだ降下し
ているが、より早くMI−DBにより検出されるところ
の、再梗塞を生じる患者。
【0171】(d)  MI−DBによる早い検出。
【0172】(e)  患者は、LDイソエンチーム異
常(LD)急動を示し、これは、AMIに関する遅延確
認を示していた。CK−MB測定で正常なサンプル、M
I−DB測定で異常なサンプル。
【0173】実施例15 サンドイッチ免疫測定法 制限した量の、固定化した一次抗体を用いて、実施例1
4の操作を繰り返す。このサンドイッチ免疫測定法は、
最近起きた梗塞のみを決定するためにするために設計し
たものである。固定化した一次抗体、即ち抗−(MI−
PA)抗体の量を制限し、そして低レベルのMI−PA
のみを示すように設計されている。正常時、MI−PA
は患者の血清中に存在していないか、或は効能的には存
在していない程の低いレベルでのみ存在している。この
梗塞の初期段階で、MI−PAのレベルが上昇する。こ
の測定法のデザインにより、MI−Pのレベルが上昇す
ると、この固相が飽和されてくるため、この上昇した量
は該液相中に存在するようになる。2番目の抗体は、1
25I標識したMI−DB、即ち実施例11の操作に従
う生産された抗−(MI−DB)抗体である。
【0174】この固相が全てのMI−PAと結合できる
場合、該液相中に過剰分は存在していなく、そしてこの
標識した抗−(MI−DB)抗体の全ては該固相と結合
するために利用され得る。CKのレベルが上昇するにつ
れて、この標識した抗体の上昇量は液相中に存在するよ
うになる。この設計により、該分析物対のレベルが高く
かつ全CKのレベルが低いときのみ、高レベルの結合活
性を示す。下記の結果が得られた。
【0175】
【表5】
【0176】ここで見られるように、いかなる与えたパ
ーセントレベルの分析物対でも、分当たりの最大カウン
ト数が全CKのレベルで生じる。全MIにおけるいかな
るより一層の上昇もカウント数の減少を生じさせる。
【0177】実施例16 CK−MMC免疫測定法 ハイブリドーマATCC HB9914が生産した単ク
ローン抗−(CK−MMC)抗体を、血漿サンプル中の
CK−MMC測定のための一次抗体として使用する。2
番目の抗体は標識したヤギの抗−(CK−MM)抗体で
ある。全CK−MM測定のための分析に関しては、ラビ
ットの抗−(CK−MM)が一次抗体であり、そして2
番目の抗体は標識したヤギの抗−(CK−MM)抗体で
ある。表Fに示す結果が得られた。予測されていた如く
、全CK−MMが減少するにつれてCK−MMCのパー
セントは上昇した。
【0178】
【表6】
【0179】(a)  患者A、DおよびEで見られと
ころの、高CK−MB値としてこれらの高い値から減少
する電気泳動比は、後期段階の梗塞を表している。
【0180】(b)  初期段階の梗塞を有する患者B
およびCに、CK−MMCの低い全パーセントが見られ
た。
【0181】実施例17 CK−MBB免疫測定法 ヤギの抗−(マウスIgG)抗体が固定化してある磁化
可能な粒子に、CK−MBBに対して特異的な単クロー
ン抗体(ハイブリドーマATCC HB9914から誘
導)の希釈液を加えた。ヤギの抗−(マウスIgG)抗
体が固定化してある磁化可能な粒子のもう1つの一定分
量に、CK−MMに対して特異的な単クローン抗体(I
nternational Immunoassay 
Laboratories、 Inc.、 Santa
 Clara CAから商業的に入手可能)の希釈液を
加えた。実施例11に記述したのと同様にして、抗−(
CK−BB)抗体(International Im
munoassay Laboratories、 I
nc.、Santa Clara CAから商業的に入
手可能)を125Iで標識した。抗−(CK−MM)抗
体および抗−(CK−BB)抗体は、CK−MBAおよ
びCK−MBBイソ型の両方と結合し、そしてこの分析
法において、抗−(CK−MBA+B)抗体として機能
する。
【0182】抗−(CK−MM)をコートした磁化可能
粒子250μLを有する固相試薬、および100μLの
125I抗−(CK−BB)抗体と、上記試験サンプル
の一部とを反応させて、CK−MBA+Bの濃度を測定
した。抗−(CK−MBB)をコートした磁化可能粒子
250μLを有する固相試薬、および100μLの12
5I抗−(CK−BB)抗体と、上記試験サンプルのも
う一部とを反応させて、CK−MBBの濃度を測定した
。20分後、この粒子を沈澱させ、上澄み液を吸引した
後、結合したカウント数を測定した。CK−MBB:全
CK−MB(CK−MBA+B)の比率は、AMIが生
じてからの時間的経過を見積もるために使用できる。こ
の梗塞が近い場合、この比率は小さくなる。
【0183】実施例18 単クローン抗−(CK−BBイソ型)抗体の製造実施例
1と同様にして心臓組織から精製したCK−MBを抗原
として用いた。免疫化、細胞融合、細胞培養および抗体
スクリーニング拡張、およびハイブリドーマクローン化
は、実施例2と同様にして行った。抗体に関するスクリ
ーニングは、CK−BBAおよびCK−BBB(CK−
BBAとカルボキシペプチダーゼとの反応を通してイン
ビトロで製造)を分析物として用いた免疫計量測定法で
行った。ミクロタイタープレート上に上澄み液または腹
水を固定化した後、標識として多クローンラビット12
5I−抗−CK−BB、ヤギの抗−ラビット(IgG)
複合体または125I−ヤギ抗−CK−MMを用いた。 125I誘導体は、実施例11と同様にして製造した。 多クローンラビット抗−CK−BBを製造するため、実
施例8と同様にして、精製したCK−BB(Diagn
ostics Biochemical Labora
tory、 Dallas、 TX)を用いた。ハイブ
リドーマ(番号14として表される)から下記の結果が
得られた。
【0184】
【表7】
【0185】表中に示した結果から見られるように、C
K−BBAイソ型とは優先的に反応するがCK−BBC
イソ型とは実際上反応しない抗体を、ハイブリドーマ1
4が分泌した。このように、カルボキシペプチダーゼと
の反応に先行しているイソ型に対して、この抗体は特異
的である。この結果は驚くべきことである、何故ならば
、CK−BBの劣化は文献中に報告されていなかったか
らである。
【0186】本発明の特徴および態様は以下のとうりで
ある。
【0187】1.  (a)  血清もしくは血漿サン
プル中の、一過的に上昇した物質、上記一過的に上昇し
た物質の内因的に変化した形態、およびそれらの組み合
わせから成る群から選択される少なくとも1つを含む第
一分析物セットの濃度を測定し、(b)  このサンプ
ル中の、一過的に上昇した物質、上記一過的に上昇した
物質の内因的に変化した形態、およびそれらの組み合わ
せから成る群から選択される少なくとも1つを含む第二
分析物セットの濃度を測定し(ここで、この分析物セッ
トの濃度が、一過的に上昇した物質およびこの一過的に
上昇した物質の内因的に変化した形態の濃度を決定する
)、そして(c)  該第一と第二分析物セットの比率
を測定する(ここで、この第一および第二分析物セット
の比率が、急性な出来事が生じてからの時間的経過の指
示を与える)、ことを含む、患者に急性な生物学的出来
事が起きてからの時間的経過を測定するための免疫測定
方法。
【0188】2.  該第一および第二分析物セットの
各々がCK−MMA、CK−MMB、CK−MMC、C
K−MBA、CK−MBB、MI−PA、MI−DB、
およびそれらの組み合わせから成る群から選択される第
1項記載の方法。
【0189】3.  該第一および第二分析物セット中
の該一過的に上昇した物質が同一でない第1項記載の方
法。
【0190】4.  該第一および第二分析物セットが
、(a)  1つの分析物セットがMI−PAでありそ
してもう1つの分析物セットがMI−DBである;(b
)  1つの分析物セットがCK−MMA+B+Cであ
りそしてもう1つの分析物セットがCK−MMCである
;(c)  1つの分析物セットがCK−MMA+Bで
ありそしてもう1つの分析物セットがCK−MMCであ
る;(d)  1つの分析物セットがCK−MBA+B
でありそしてもう1つの分析物セットがCK−MBBで
ある;(e)  1つの分析物セットがCK−MBA+
Bでありそしてもう1つの分析物セットがCK−MBA
である;(f)  1つの分析物セットがCK−MBA
でありそしてもう1つの分析物セットがCK−MBBで
ある;そして (g)  1つの分析物セットがCK−BBAでありそ
してもう1つの分析物セットがCK−BBCである;か
ら成る群から選択される第2項の方法。
【0191】5.  該急性生物学的出来事が心筋梗塞
である第1項記載の方法。
【0192】6.  (a)  血清サンプル中のいず
れかのMI−DBと抗体とを結合させるのに充分な時間
、血清サンプルを抗(MI−DB)抗体と接触させ、そ
して(b)  抗(MI−DB)抗体と結合したMI−
DBを測定する、ことを含む、心筋梗塞の発病を測定す
る方法。
【0193】7.  該抗(MI−DB)抗体を不溶支
持体に結合させ、MI−DBと抗(MI−DB)抗体と
を結合させるのに充分な時間、該不溶支持体を該血清サ
ンプルに接触させ、そして該不溶支持体に結合したMI
−PAの量を測定する第6項の方法。
【0194】8.  MI−DBを不溶支持体に結合さ
せ、MI−DBと抗(MI−DB)抗体とを結合させる
のに充分な時間、該不溶支持体を、該血清サンプルと標
識したMI−DBとの混合物に接触させ、そして該不溶
支持体上の標識の量または該混合物中に残存する標識の
量を測定する第6項の方法。
【0195】9.  CK−MMイソ型と抗(CK−M
Mイソ型)抗体とを結合させるのに充分な時間、該血清
サンプルを抗(CK−MMイソ型)抗体に接触させ、そ
して抗(CK−MMイソ型)抗体と結合した該CK−M
Mイソ型を測定することを含む、血清サンプル中のCK
−MMイソ型のレベルの測定方法。
【0196】10.  該CK−MMイソ型がCK−M
MA、CK−MMB、およびCK−MMCから成る群か
ら選択される第9項の方法。
【0197】11.  抗(CK−MMイソ型)抗体を
不溶支持体に結合させ、そして該不溶支持体に結合した
CK−MMイソ型の量を測定する第9項の方法。
【0198】12.  受託番号がATCC HB99
13のハイブリドーマ。
【0199】13.  第12項のハイブリドーマによ
って生産される抗体。
【0200】14.  受託番号がATCC HB99
12のハイブリドーマ。
【0201】15.  第14項のハイブリドーマによ
って生産される抗体。
【0202】16.  受託番号がATCC HB99
14のハイブリドーマ。
【0203】17.  第16項のハイブリドーマによ
って生産される抗体。
【0204】18.  受託番号がATCC HB  
      の抗CK−BBA抗体を生産するハイブリ
ドーマ。
【0205】19.  第18項のハイブリドーマによ
って生産される抗体。
【0206】20.  心筋梗塞の発病或は心筋梗塞が
おきてからの時間的経過のどちらかを測定するための、
適切な容器中の、抗(MI−PA)抗体、抗(MI−D
B)抗体、抗(MI−DB)抗体、抗(CK−MMA)
抗体、抗(CK−MMB)抗体および抗(CK−MMA
+B)抗体から成る群から選択される抗体を含む免疫測
定キット。
【0207】21.  サンプルを抗CK−BBAと相
互作用させ、そして結合する抗体の量を測定することを
含む、サンプル中のCK−BBA量の測定方法。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  (a)  血清もしくは血漿サンプル
    中の、一過的に上昇した物質、上記一過的に上昇した物
    質の内因的に変化した形態、およびそれらの組み合わせ
    から成る群から選択される少なくとも1つを含む第一分
    析物セットの濃度を測定し、(b)  このサンプル中
    の、一過的に上昇した物質、上記一過的に上昇した物質
    の内因的に変化した形態、およびそれらの組み合わせか
    ら成る群から選択される少なくとも1つを含む第二分析
    物セットの濃度を測定し(ここで、この分析物セットの
    濃度が、一過的に上昇した物質およびこの一過的に上昇
    した物質の内因的に変化した形態の濃度を決定する)、
    そして(c)  該第一と第二分析物セットの比率を測
    定する(ここで、この第一および第二分析物セットの比
    率が、急性な出来事が生じてからの時間的経過の指示を
    与える)、ことを含む、患者に急性な生物学的出来事が
    起きてからの時間的経過を測定するための免疫測定方法
  2. 【請求項2】  (a)  血清サンプル中のいずれか
    のMI−DBと抗体とを結合させるのに充分な時間、血
    清サンプルを抗(MI−DB)抗体と接触させ、そして
    (b)  抗(MI−DB)抗体と結合したMI−DB
    を測定する、ことを含む、心筋梗塞の発病を測定する方
    法。
  3. 【請求項3】  CK−MMイソ型と抗(CK−MMイ
    ソ型)抗体とを結合させるのに充分な時間、該血清サン
    プルを抗(CK−MMイソ型)抗体に接触させ、そして
    抗(CK−MMイソ型)抗体と結合した該CK−MMイ
    ソ型を測定することを含む、血清サンプル中のCK−M
    Mイソ型のレベルの測定方法。
  4. 【請求項4】  受託番号がATCC HB9913の
    ハイブリドーマ。
  5. 【請求項5】  請求項4のハイブリドーマによって生
    産される抗体。
  6. 【請求項6】  受託番号がATCC HB9912の
    ハイブリドーマ。
  7. 【請求項7】  請求項6のハイブリドーマによって生
    産される抗体。
  8. 【請求項8】  受託番号がATCC HB9914の
    ハイブリドーマ。
  9. 【請求項9】  請求項8のハイブリドーマによって生
    産される抗体。
  10. 【請求項10】  受託番号がATCC HB    
        の抗CK−BBA抗体を生産するハイブリドー
    マ。
  11. 【請求項11】  請求項10のハイブリドーマによっ
    て生産される抗体。
  12. 【請求項12】  心筋梗塞の発病或は心筋梗塞がおき
    てからの時間的経過のどちらかを測定するための、適切
    な容器中の、抗(MI−PA)抗体、抗(MI−DB)
    抗体、抗(MI−DB)抗体、抗(CK−MMA)抗体
    、抗(CK−MMB)抗体および抗(CK−MMA+B
    )抗体から成る群から選択される抗体を含む免疫測定キ
    ット。
  13. 【請求項13】  サンプルを抗CK−BBAと相互作
    用させ、そして結合する抗体の量を測定することを含む
    、サンプル中のCK−BBA量の測定方法。
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JPH0690202B2 (ja) * 1988-04-06 1994-11-14 ユニチカ株式会社 クレアチンキナーゼ活性測定用試薬およびそれを用いる測定方法

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