JPH11507061A - ビニルスルホキシドおよびその合成法 - Google Patents

ビニルスルホキシドおよびその合成法

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JPH11507061A JP9501552A JP50155297A JPH11507061A JP H11507061 A JPH11507061 A JP H11507061A JP 9501552 A JP9501552 A JP 9501552A JP 50155297 A JP50155297 A JP 50155297A JP H11507061 A JPH11507061 A JP H11507061A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は新規ジアリールビニルスルホキシド類およびその新規な合成法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 ビニルスルホキシドおよびその合成法 本発明は、新規ビニルスルホキシドおよびその合成法、特にジアリールビニル スルホキシドに関する。これらの化合物はベンゾ[b]チオフェンの合成に有用 である。 ベンゾ[b]チオフェンは、いくつかの異なる合成経路によって製造されてい る。最も広く用いられる方法の一つは、o−メルカプトシナミック酸を酸化的に 環化する方法である。この合成経路は、ベンゾ[b]チオフェン−2−カルボキ シラートの製造に限られる。2−フェニルベンゾ[b]チオフェンは、2−フェ ニルチオアセトアルデヒドジアルキルアセタールを酸触媒環化して製造される。 非置換のベンゾ[b]チオフェンは、スチレンおよび硫黄の触媒縮合によって製 造される。3−置換ベンゾ[b]チオフェンは、アリールチオメチルケトンの酸 触媒環化によって製造される。しかし、この合成経路は、3−アルキルベンゾ[ b]チオフェンの製造に限られている。参照資料は、Campaigne,”Thiophenes a nd their Benzo Derivatives:(iii)Synthesis and Applications,”in Compre hensive Heterocyclic Chemistry(Katritzky and Rees,eds.),Volume IV,Part III,863-934(1984).である。3−クロロ−2−フェニルベンゾ[b]チオフェ ンは、ジフェニルアセチレンを二塩化硫黄に反応せしめて製造する。参照資料は 、Barton and Zika,J.Org.Chem.,35,1729-1733(1970).である。ベンゾ[b ]チオフェンはまた、スチリルスルホキシドを熱分解して製造されているが、低 収量と大層な高温のために、この合成経路は工業規模の合成法にはふさわしくな い。参照資料は、Ando,J.Chem.Soc.,Chem.Comm.,704-705(1975).である。 6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)ベンゾ[b]チオフェンの 製造法に関しては、米国特許第4,133,814および第4,380,635で述べられている。 上記の特許で述べられている製造法の一つは、α−(3−メトキシフェニルチオ )−4−メトキシアセトフェノンの酸触媒分子内環化または転位である。約85 ℃ 〜90℃での純ポリリン酸内におけるこの出発化合物の反応により、次の二種類 のレギオ異性体混合物がおよそ3:1の割合で生成される。すなわち、6−メト キシ−2−(4−メトキシフェニル)−ベンゾ[b]チオフェンおよび4−メト キシ−2−(4−メトキシフェニル)ベンゾ[b]チオフェンがそれである。こ れらの異性体ベンゾ[b]チオフェンは、反応混合物から共沈して、前記化合物 両方を含む混合物を生成する。単一のレギオ異性体を得るためには、レギオ異性 体をクロマトグラフィーあるいは分別結晶などにより分離しなければならない。 したがって、入手しやすい出発物質から2−アリールベンゾ[b]チオフェンを 効果的にしかもレギオ特異的に合成する方法が現在求められている。本発明の化 合物は、入手しやすい出発物質から2−アリールベンゾ[b]チオフェンを効果 的にしかもレギオ特異的に合成するために有用である。 本発明は、新規のビニルスルホキシドおよびその新しい合成方法、特に、ジア リールビニルスルホキシドに関する。とりわけ、本発明は、式 [式中、R1が水素、C1−C4アルコキシ、アリールアルコキシ、ハロまたは アミノ;R2が水素、C1−C4アルコキシ、アリールアルコキシ、ハロまたはア ミノ;R3が熱反応活性または酸反応活性C2−C10アルキル、C4−C10アルケ ニルまたはアリール(C1−C10アルキル)基である]の化合物に関する。した がって、本発明は、式II化合物のEおよびZ異性体を個々に、またはその混合 物を含む。このEおよびZレギオ異性体は次の構造式で表わされる。 本発明のもう一つの様態は、式 [式中、R1が水素、C1−C4アルコキシ、アリールアルコキシ、ハロまたは アミノ;R2が水素、C1−C4アルコキシ、アリールアルコキシ、ハロまたはア ミノ;R3が硫黄原子に隣接の第三級炭素原子を有する熱反応活性または酸反応 活性C2−C10アルキル、C4−C10アルケニル、またはアリール(C1−C10ア ルキル)基である]の化合物の製造方法であり、次の工程を含む。 (1)式 (式中、R2およびR3が上記の定義のとおり)のベンジルスルフィドを酸化剤 で酸化し、式 (式中、R2およびR3が上記の定義のとおり)のベンジルスルホキシドを製造 し、 (2)該ベンジルスルホキシドを強塩基と反応せしめて、ベンジルアニオンを 形成し、 (3)該ベンジルアニオンを、式 (式中、R1が上記の定義のとおり)のベンツアルデヒドと縮合し、 (4)第三工程の縮合産物を酸クロライドと反応せしめて、式 [式中、R1、R2およびR3が上記の定義のとおり;R4がCO(C1−C6アル キル)、CO(アリール)、CO(アリールアルキル)、SO2(C1−C6アル キル)、SO2(アリール)、SO2(アリールアルキル)、CO2(C1−C6ア ルキル)、CO2(アリール)、CO2(アリールアルキル)、または、CON( C1−C6アルキル)2である]のエステルを製造し、 (5)該エステルを第二強塩基で処理する。 式II化合物のEおよびZレギオ異性体は次の構造式で表わされる。 本発明のもう一つ別の様態は、式II化合物のZ異性体のレギオ選択的合成法 である。特に、本発明は、式 [式中、R1が水素、C1−C4アルコキシ、アリールアルコキシ、ハロまたは アミノ;R2が水素、C1−C2アルコキシ、アリールアルコキシ、ハロまたはア ミノ;R3が硫黄原子に隣接の第三級炭素原子を有する熱反応活性または酸反応 活性C2−C10アルキル、C4−C10アルケニルまたはアリール(C1−C10アル キル)基である]の化合物の製造方法に関し、次の工程を含む。 (1)式 (式中、R2およびR3が上記の定義のとおり)のベンジルスルフィドを強塩基 と反応せしめて、ベンジルアニオンを形成し、 (2)該ベンジルアニオンを、式 (式中、R1が上記の定義のとおり)のベンツアルデヒドと縮合し、 (3)第二工程の縮合産物を酸クロライドと反応せしめて、式 [式中、R1、R2およびR3が上記の定義のとおり;R4がCO(C1−C6アル キル)、CO(アリール)、CO(アリールアルキル)、SO2(C1−C6アル キル)、SO2(アリール)、SO2(アリールアルキル)、CO2(C1−C6ア ルキル)、CO2(アリール)、CO2(アリールアルキル)またはCON(C1 −C6アルキル)2である]のエステルを製造し、 (4)該エステルを第二強塩基で処理して、式 (式中、R1、R2およびR3が上記の定義のとおり)のスチリルスルフィドを 製造し、 (5)該スチリルスルフィドを酸化剤で酸化する。 さらに、本発明の別の様態は、式 [式中、R8が、水素、ハロ、アミノまたはヒドロキシル;R9が水素、ハロ、 アミノまたはヒドロキシル;R5およびR6が独立にC1−C4アルキル、またはR5 およびR6が一緒に隣接の窒素原子と共にピロリジノ、ピペリジノ、ヘキサメチ レンイミノおよびモルホリノよりなる群から選択される複素環を形成し;HXが HClまたはHBrである]の化合物の合成方法であり、次の工程を含む。 (a)式 [式中、R1が水素、C1−C4アルコキシ、アリールアルコキシ、ハロまたは アミノ;R2が水素、C1−C4アルコキシ、アリールアルコキシ、ハロまたはア ミノ;R3が熱反応活性または酸反応活性C2−C10アルキル、C4−C10アルケ ニルまたはアリール(C1−C10アルキル)基である]の化合物を酸触媒の存在 化で環化して、式 (式中、R1およびR2が上記の定義のとおり)のベンゾチオフェン化合物を製 造し、 (b)該ベンゾチオフェン化合物を、式 (式中、R5、R6およびHXが前記の定義のとおり;R7がクロロ、ブロモま たはヒドロキシル)のアシル剤でBX'3(X'がクロロまたはブロモである)の 存在下にアシル化し、 (c)R1および/またはR2がC1−C4アルコキシまたはアリールアルコキシ である場合、工程(b)のアシル化産物の1またはそれ以上のフェノール基を追 加のBX'3(式中、X'が上記の定義のとおりである)との反応により脱アルキ ルし、次いで (d)式XIIの化合物を単離する。 “C1−C6アルキル”なる用語は、炭素原子1〜6個を有する直鎖または分枝 アルキル鎖を表わす。典型的なC1−C6アルキル基は、メチル、エチル、n−プ ロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル 、n−ペンチル、イソペンチル、n−ヘキシル、2−メチルペンチル、等を含む 。“C1−C4アルキル”なる用語は、炭素原子1〜4個を有する直鎖または分枝 アルキル鎖を表わし、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチ ル、sec−ブチル、i−ブチルおよびt−ブチルを含む。 “C1−C4アルコキシ”なる用語は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、 イソプロポキシ、n−ブトキシ、t−ブトキシ、等の基を表わす。“ハロ”なる 用語は、フルオロ、クロロ、ブロモまたはイオド基を表わす。 “アリール”なる用語は、フェニルおよび置換フェニルなどの基を表わす。“ 置換フェニル”なる用語は、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、C1−C4アルキル、C1 −C4アルコキシ、トリクロロメチルおよびトリフルオロメチルよりなる群から 選択される1個またはそれ以上の基によって置換されたフェニル基を表わす。置 換フェニル基の例として、4−クロロフェニル、2,6−ジクロロフェニル、2, 5−ジクロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、3−クロロフェニル、3− ブロモフェニル、4−ブルモフェニル、3,4−ジブロモフェニル、3−クロロ −4−フルオロフェニル、2−フルオロフェニル、4−ヒドロキシフェニル、3 −ヒドロキシフェニル、2,4−ジヒドロキシフェニル、3−ニトロフェニル、 4−ニトロフェニル、2,4−ジニトロフェニル、4−メチルフェニル、4−エ チルフェニル、4−メトキシフェニル、4−プロピルフェニル、4−n−ブチル フェニル、4−t−ブチルフェニル、3−フルオロ−2−メチルフェニル、2, 3−ジフルオロフェニル、2,6−ジフルオロフェニル、2,6−ジメチルフェニ ル、2−フルオロ−5−メチルフェニル、2,4,6−トリフルオロフェニル、2 −トリフルオロメチルフェニル、2−クロロ−5−トリフルオロメチルフェニル 、3,5−ビス−(トリフルオロメチル)フェニル、2−メトキシフェニル、3 −メトキシフェニル、3,5−ジメトキシフェニル、4−ヒドロキシ−3−メチ ルフェニル、3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル、2−メチル−4−ニ トロフェニル、4−メトキシ−2−ニトロフェニル、などが挙げられる。 “アリールアルキル”なる用語は、1個あるいはそれ以上のアリール基を有す るC1−C4アルキル基を表わす。この基の代表的なものには、ベンジル、o−ニ トロベンジル、p−ニトロベンジル、p−ハロベンジル(例えば、p−クロロベ ンジル、p−ブロモベンジル、p−イオドベンジルなど)、1−フェニルエチル 、2−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、2−メチ ル−2−フェニルプロピル、(2,6−ジクロロフェニル)メチル、ビス(2,6 −ジクロロフェニル)メチル、(4−ヒドロキシフェニル)メチル、(2,4− ジニトロフェニル)メチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、(p−メ トキシフェニル)−ジフェニルメチル、ビス(p−メトキシフェニル)メチル、 ビス(2−ニトロフェニル)メチル、などがある。 “アリールアルコキシ”なる用語は、1個あるいはそれ以上のアリール基を有 するC1−C4アルコキシ基を表わす。この基の代表的なものには、ベンジルオキ シ、o−ニトロベンジルオキシ、p−ニトロベンジルオキシ、p−ハロベンジル オキシ(例えば、p−クロロベンジルオキシ、p−ブロモベンジルオキシ、p− イオドベンジルオキシなど)、1−フェニルエトキシ、2−フェニルエトキシ、 3−フェニルプロポキシ、4−フェニルブトキシ、2−メチル−2−フェニルプ ロポキシ、(2,6−ジクロロフェニル)メトキシ、ビス(2,6−ジクロロフェ ニル)メトキシ、(4−ヒドロキシフェニル)メトキシ、(2,4−ジニトロフ ェニル)メトキシ、ジフェニルメトキシ、トリフェニルメトキシ、(p−メトキ シフェニル)ジフェニルメトキシ、ビス(p−メトキシフェニル)メトキシ、ビ ス(2−ニトロフェニル)メトキシ、などがある。 “熱反応活性または、酸反応活性C2−C10アルキルC4−C10アルケニルまた はアリール(C1−C10アルキル)基”なる用語は、加熱または酸触媒による処 理によって、スルホキシド(SO)基から容易に遊離する基を表わす。熱反応活 性または酸反応活性C2−C10アルキル基は、2〜10個の炭素原子および少な くとも1個のベータ水素原子を有する直鎖または分枝アルキル鎖である。代表的 な熱反応活性または酸反応活性C2−C10アルキル基として、エチル、n−プロ ピル、i−プロピル、1,1−ジメチルプロピル、n−ブチル、sec−ブチル 、t−ブチル、1,1−ジメチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル 、1−メチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,4 −ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、n−ペンチル、1−メチルペンチ ル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、n−ヘキ シル、などがある。熱反応活性または酸反応活性C4−C10アルケニル基は、4 〜10個の炭素原子、少なくとも1箇所の不飽和結合およびベータ水素またはデ ルタ水素のいずれかを有する直鎖または分枝鎖である。代表的な熱反応活性また は酸反応活性C4−C10アルケニル基として、2−ブテニル、3−ブテニル、2 −メチル−2−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、2−メチル−3−ブテニ ル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、2−メチル−2−ペン テニル、3−メチル−2−ペンテニル、4−メチル−2−ペンテニル、2−メチ ル−3−ペンテニル、3−メチル−3−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニ ル、2−メチル−4−ペンテニル、3−メチル−4−ペンテニル、4−メチル− 4−ペンテニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキ セニル、などがある。熱反応活性または酸反応活性アリール(C1−C10アルキ ル)なる用語は、1またはそれ以上のアリール基およびアリール置換メチル基を さらに含有する熱反応活性または酸反応活性C2−C10アルキル基を表わす。代 表的なアリール(C1−C10アルキル)基として、ベンジル、ジフェニルメチル 、トリフェニルメチル、p−メトキシベンジル、2−フェニルエチル、2−フェ ニル−プロピル、3−フェニル−プロピル、などがある。“硫黄原子に隣接の第 三級炭素原子を有する熱反応活性または酸反応活性C2−C10アルキル、C4−C10 アルケニルあるいはアリール(C1−C10アルキル)基”なる用語は、これだ けには限ら ないが、次のような基を表わす。すなわち、t−ブチル、1,1−ジメチルプロ ピル、1,1−ジメチルブチル、1−エチル−1−メチルプロピル、1,1−ジメ チルペンチル、1−エチル−1−メチルブチル、1,1−ジエチルプロピル、1, 1−ジメチルヘキシル、トリフェニルメチル、などである。 “酸クロライド”なる用語は、アセチルクロライド、ベンゾイルクロライドな どのアシルクロライド;メタンスルホニルクロライド、ベンゼンスルホニルクロ ライド、1−ブタンスルホニルクロライド、エタンスルホニルクロライド、イソ プロピルスルホニルクロライド、p−トルエンスルホニルクロライドなどのスル ホニルクロライド;メトキシカルボニルクロライド、ベンジルオキシカルボニル クロライドなどのアルコキシカルボニルクロライド;N,N−ジメチルアミノカ ルボニルクロライドなどのジアルキルアミノカルボニルクロライドを表わす。好 ましい酸クロライドはスルホニルクロライドである。更に好ましいのは、メタン スルホニルクロライドである。 本発明の化合物は、多数の経路で製造できる。式IIの化合物を製造する方法 は、製造設計1に示す。 製造設計 1 通常、式IXの化合物をルイス酸の存在下に式HSR3のメルカプタンとの反 応によりスチリルスルフィドに転換する。次いで、式IIIの化合物を式IIの 化合物スチリルスルホキシドに酸化する。 更に詳しく述べると、式IXの化合物(式中、R1およびR2は上記の定義のと おり)を、例えば、塩化チタニウム(IV)のようなルイス酸で処理する。この 反応は、例えば、乾燥テトラヒドロフランのような無水有機溶剤中、温度約0℃ 〜35℃で行なう。およそ15分から1時間後に、その反応混合物をアミン塩基 と式HSR3(式中、R3は上記の定義のとおり)のメルカプタンで処理する。メ ルカプタンおよびアミン塩基は溶液として反応溶剤に加えるのが好ましい。代表 的なアミン塩基はトリエチルアミンである。メルカプタンおよびアミン塩基を加 えた後、反応物を通常35℃〜65℃に加熱する。加熱温度は50℃が好ましい 。この反応産物は、結晶化あるいはクロマトグラフィーなど、業界でよく知られ る技術で精製し得る。 次に、式IIIの化合物(式中、R1、R2およびR3は上記の定義のとおり) を酸化して、式IIの化合物を製造する。この反応に適した酸化剤は、過酢酸、 m−クロロペルオキシ安息香酸、過酸化水素などのような過酸である。この酸化 反応は、トルエン、塩化メチレン、クロロホルム、テトラクロルメタンなどの有 機溶剤中で型通りに行なう。酸化剤として過酸を使用する場合、反応を通常温度 約−30℃〜15℃で行ない、−20℃が好ましい。この反応産物は再結晶法で 容易に精製できる。式中のR3がt−ブチルである場合、この反応結果の結晶性 産物が式IIのEレギオ異性体である。 式中のR3が硫黄原子に隣接の第三級炭素原子を有する場合、式IIの化合物 であるZレギオ異性体は、製造設計2に表す経路により選択的に製造される。 製造設計 2 通常、式Vの化合物であるベンジルアルコールを式R3SHのメルカプタンと 反応せしめて、式VIの化合物であるベンジルスルフィドを製造する。このベン ジルスルフィドを強塩基と反応せしめて、ベンジルアニオンを形成し、それをベ ンツアルデヒドと縮合する。この縮合産物を酸クロライドと反応せしめ、生成中 間体エステルを第二強塩基で処理し、式IIIZの化合物であるスチリルスルフ ィドを製造する。次に、このスチリルスルフィドを酸化剤で酸化し、式IIZの 化合物を製造する。 Zスチリルスルホキシド化合物の合成における第一工程は、ベンジルアルコー ルを式VIの化合物であるベンジルスルフィドに転換することである。式Vの化 合物(式中、R2は上記の定義のとおり)を式R3SH[式中、R3は硫黄原子に 隣接の第三級炭素原子を有する熱反応活性または酸反応活性C2−C10アルキル 、C4−C10アルケニルまたはアリール(C1−C10アルキル)基である]のメル カプタンとルイス酸の存在下で反応せしめて、式VIの化合物であるベンジルス ルフィドを製造する。この転換に適したルイス酸は、臭化亜鉛、塩化亜鉛、ヨウ 化亜鉛、塩化第二鉄、塩化チタニウム(IV)、三塩化アルミニウム、三臭化ア ルミニウムなどで、好ましいのはヨウ化亜鉛である。この反応は、通常、1,2 −ジクロロエタンまたはメチレンクロライドなどの有機溶剤中で行なう。この反 応を室温で行なうと、反応は約18時間後に完了する。 ベンジルスルフィドを強塩基と反応せしめて、ベンジルアニオンを形成せしめ る。この反応に適した強塩基には、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシ ド、リチウムエトキシド、リチウムt−ブトキシド、カリウムt−ブトキシドな どの金属アルコキシド;ナトリウムヒドライド;n−ブチルリチウム、t−ブチ ルリチウム、sec−ブチルリチウム、メチルリチウムなどのアルキルリチウム がある。この反応に好ましい強塩基はn−ブチルリチウムである。この反応に好 ましい溶剤は乾燥テトラヒドロフランである。n−ブチルリチウムを強塩基とし て使用するときは、反応を温度約−35℃〜−15℃で実施する。 ベンジルアニオンをベンツアルデヒドと縮合し、中間縮合産物を製造する。こ のベンツアルデヒドは、一般式R1(C64)CHO(式中、R1は水素、C1−C4 アルコキシ、アリールアルコキシ、ハロまたはアミノである)で表わされる。好 ましい方法は、ベンジルアニオンを製造し、そのままベンツアルデヒドをベンジ ルアニオンの冷却溶液に加えることにより縮合産物を形成せしめることである。 縮合産物を酸クロライドで処理し、中間体エステルを製造する。代表的な酸ク ロライドには、アセチルクロライド、ベンゾイルクロライドなどのアシルクロラ イド;メタンスルホニルクロライド、ベンゼンスルホニルクロライド、1−ブタ ンスルホニルクロライド、エタンスルホニルクロライド、イソプロピルスルホニ ルクロライド、p−トルエンスルホニルクロライドなどのスルホニルクロライド ;メトキシカルボニルクロライド、ベンジルオキシカルボニルクロライドなどの アルコキシカルボニルクロライド;N,N−ジメチルアミノカルボニルクロライ ドなどのジアルキルアミノカルボニルクロライド;などがあり、好ましいのは、 スルホニルクロライドである。縮合産物の形成直後に、メタンスルホニルクロラ イドを反応混合物に加えることが好ましい。 この中間体エステルを第二強塩基と反応せしめて、式IIIZ(式中、R1、 R2およびR3は上記の定義のとおり)の化合物であるスチリルスルフィドを製造 する。この反応に使用するに適した強塩基には、ナトリウムメトキシド、ナトリ ウムエトキシド、リチウムエトキシド、リチウムt−ブトキシド、カリウムt− ブトキシドなどの金属アルコキシド;ナトリウムヒドライド;n−ブチルリチウ ム、t−ブチルリチウム、sec−ブチルチリウム、メチルリチウムなどのアル キルリチウム;ナトリウムアミド、マグネシウムジイソプロピルアミド、リチウ ムジイソプロピルアミドなどの金属アミドなどがある。この反応に使用する強塩 基で好ましいのはカリウムt−ブトキドである。通常、この反応は温度約15℃ から室温の間で行なうが、好ましいのは室温である。 スチリルスルフィドを酸化して、対応するスチリルスルホキシドを製造する。 この反応に適した酸化剤は、過酢酸、m−クロロペルオキシ安息香酸などの過酸 ;t−ブチルペルオキシドなどの有機ペルオキシド;過酸化水素などである。好 ましい酸化剤は過酢酸である。この酸化は、トルエン、ベンゼン、キシレン、メ タノール、エタノール、メチルアセテート、エチルアセテート、メチレンクロラ イド、1,2−ジクロロエタンおよびクロロホルムなどの有機溶剤中で典型的に 実施される。好ましくはメチレンクロライドである。この酸化は温度約−40℃ 〜0℃で行なうことができる。 上記に代わる方法として、R3が硫黄原子に隣接の第三級炭素原子を有する場 合、式VIの化合物であるベンジルスルフィド中間体を使用して、式IIの化合 物であるスチリルスルホキシドのEおよびZ異性体の混合物を製造できる。この 合成法の全体を次の製造設計3に示す。 製造設計 3 上記の方法で製造したベンジルスルフィドを酸化して、対応するベンジルスル ホキシドを製造する。このベンジルスルホキシドを強塩基と反応せしめ、得たア ニオンをベンツアルデヒドと縮合する。この縮合産物を酸クロライドと反応せし めて、得たエステル中間体を第二強塩基と反応せしめて、スチリルスルホキシド を製造する。 式VIの化合物であるベンジルスルフィド[式中、R2が上記の定義のとおり で、R3が硫黄原子に隣接の第三級炭素原子を有する熱反応活性または酸反応活 性C2−C10アルキル、C4−C10アルケニルまたはアリール(C1−C10アルキ ル)基である]を酸化して、対応する式Xの化合物であるベンジルスルホキシド を製造する。この反応に適した酸化剤は、過酢酸、m−クロロペルオキシ安息香 酸などの過酸;t−ブチルペルオキシドなどの有機ペルオキシド;および過酸化 水素などである。酸化剤として好ましいのは過酢酸である。この酸化は、トルエ ン、ベンゼン、キシレン、メタノール、エタノール、メチルアセテート、エチル アセテート、メチレンクロライド、1,2−ジクロロエタンまたはクロロホルム などの有機溶剤中で典型的に実施される。好ましい温度は約−30℃〜5℃であ る。 式X(式中のR2およびR3は、上記の定義のとおり)の化合物であるベンジル スルホキシドを強塩基と反応せしめて、ベンジルアニオンを製造する。この反応 に適した強塩基は、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、リチウムエ トキシド、リチウムt−ブトキシド、カリウムt−ブトキシドなどの金属アルコ キシド;ナトリウムアミド、マグネシウムジイソプロピルアミド、リチウムジイ ソプロピルアミドなどの金属アミドなどである。この転換に好ましい塩基はn− ブチルリチウムである。このプロトン除去反応は、テトラヒドロフランまたは1 ,2−ジメトキシエタンなどの乾燥有機溶剤中、温度約−25℃で実施される。 ベンジルアニオンを単離せずに、式p−R1(C64)CHO(式中のR1は上 記の定義のとおり)の化合物であるベンツアルデヒドと縮合せしめる。ほぼ等量 のベンツアルデヒドを、前節で述べた方法で製造した冷却溶液に加えることが好 ましい。得られた縮合産物のジアステレオマー混合物は、単離するか、または単 離せずに次の工程に使用され得る。 縮合産物は、n−ブチルリチウムのような塩基で処理し、次いで酸クロライド と反応せしめる。代表的な酸クロライドは、アセチルクロライド、ベンゾイルク ロライドなどのアシルクロライド;メタンスルホニルクロライド、ベンゼンスル ホニルクロライド、1−ブタンスルホニルクロライド、エタンスルホニルクロラ イド、イソプロピルスルホニルクロライド、p−トルエンスルホニルクロライド 、などのスルホニルクロライド;メトキシカルボニルクロライド、ベンジルオキ シカルボニルクロライドなどのアルコキシカルボニルクロライド;N,N−ジメ チルアミノカルボニルクロライドなどのジアルキルアミノカルボニルクロライド などであり、好ましいのはスルホニルクロライドである。酸クロライドを冷却反 応混合物に加え、次に、得た混合物を室温に温める。縮合産物の生成直後に、メ タンスルホニルクロライドを反応混合物に加えるのが好ましい。それによって、 追 加の塩基を加えるのを省略できる。 得た中間体エステルを第二強塩基と反応せしめ、式II(式中、R1、R2およ びR3は上記の定義のとおり)の化合物であるEおよびZスチリルスルホキシド を製造する。この脱離反応に使用する代表的な第二強塩基は、ナトリウムメトキ ド、ナトリウムエトキシド、リチウムエトキシド、リチウムt−ブトキシド、カ リウムt−ブトキシドなどの金属アルコキシド;ナトリウムヒドライド;n−ブ チルリチウム、t−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、メチルリチウム などのアルキルリチウム;ナトリウムアミド、マグネシウムジイソプロピルアミ ド、リチウムジイソプロピルアミドなどの金属アミドなどである。この転換に好 ましい塩基はカリウムt−ブトキシドである。第二塩基の20%過剰、すなわち 、等量の1.2倍を加えるのが好ましい。通常、この反応は温度約15℃〜室温 で行ない、好ましいのは室温である。 スチリルスルホキシド中間体は、製造設計4で示すように、2−アリールベン ゾ[b]チオフェンの合成に有用である。 製造設計 4 通常、中間体スチリルスルホキシド化合物を加熱し、酸触媒で処理して、式I の化合物を製造する。この反応に適した酸触媒はルイス酸またはブレンステッド 酸である。代表的なルイス酸は、塩化亜鉛、ヨウ化亜鉛、塩化アルミニウム、臭 化アルミニウムなどである。また、代表的なブレンステッド酸は、硫酸、リン酸 などの無機酸;酢酸、トリフルオロ酢酸などのカルボン酸;メタンスルホン酸、 ベンゼンスルホン酸、1−ナフタレンスルホン酸、1−ブタンスルホン酸、エタ ンスルホン酸、4−エチルベンゼンスルホン酸、1−ヘキサンスルホン酸、1, 5−ナフタレンジスルホン酸、1−オクタンスルホン酸、カンフルスルホン酸、 トリフルオロメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などのスルホン酸;Na fion(商標)、Amberlyst(商標)、Amberlite(商標)などの重合アリールスル ホン酸などである。更に好ましい酸触媒は、メタンスルホン酸、ベンゼン−スル ホン酸、カンフルスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などのスルホン酸である 。最も好ましい酸触媒はp−トルエンスルホン酸である。典型的には、トルエン 、ベンゼン、キシレンなどの有機溶剤中あるいは、1,1,2−トリコロロ−エタ ンなどの高沸ハロゲン化炭化水素溶媒中の酸触媒溶液を、温度約80℃〜140 ℃に加熱して、次いで同じ溶媒中のスチリルスルホキシドで処理する。過剰の酸 触媒が使用され、酸の二倍等量が好ましい。最良の結果を得るために、出発化合 物の最終濃度は、約0.01M〜約0.2Mであり、好ましいのは0.05Mであ る。更に、最大の収量を得るには、スチリルスルホキシドを約20分〜3時間を 越える時間をかけて、加熱した酸溶液にゆっくりと加えることである。最良の結 果は、残留水をDean-Stark捕捉器またはソックスレー抽出器で反応溶液から除去 し、反応物を純窒素で精製して得られる。 式Iの化合物は、一連の3−アロイル−2−アリールベンゾ[b]チオフェン の合成における中間体として有用である。米国特許第4,133,814および第4,418,0 68(参照によりここに合体する)は、3−アロイル−2−アリールベンゾ[b] チオフェンおよび式Iの化合物から製造する方法を記述している。式I(式中、 R1およびR2が水素、C1−C4アルコキシまたはアリールアルコキシである)の 化合物から3−アロイル−2−アリールベンゾ[b]チオフェン類を合成する改 良法の全体を製造設計5に示す。 製造設計 5 式I(式中、R1およびR2が水素、C1−C4アルコキシまたはアリールアルコ キシである)の化合物であるベンゾチオフェンを式XI(式中のR7がクロロま たはヒドロキシである。)の化合物でボロントリクロリドまたはボロントリブロ ミドの存在下においてアシル化する。ボロントリクロリドが好ましい。この反応 は、クロロホルム、メチレンクロリド、1,2−ジクロロエタン、1,2,3−ジ クロロプロパン、1,1,2,2−テトラ−クロロエタン、1,2−ジクロロベンゼ ン、クロロベンゼン、フルオロベンゼンのような種々の有機溶剤中で行なわれる 。この合成に好ましい溶剤は1,2−ジクロロエタンである。この反応は温度約 −10℃〜25℃で行なわれ、好ましいのは0℃である。この反応を行なうに最 良の条件は、式Iの化合物であるベンゾチオフェンの約0.2M〜1.0Mの濃度 で行うことである。このアシル化反応は、通常、2時間〜8時間後に完了する。 式I中のR1および/またはR2がC1−C4アルコキシまたはアリールアルコキ シ基である場合、アシル化反応からの産物を単離せずに、アシル化ベンゾチオフ ェンを式XI(式中のR8および/またはR9がヒドロキシである)の化合物に転 換する。この転換は、追加のボロントリハリドまたはボロントリブロミドを加え 、反応混合物を加熱することにより行われる。2〜5モル等量のボロントリハリ ドを反応混合物に加えるのが好ましく、3モル等量が最も好ましい。この反応は 、温度約25℃〜40℃で行なわれ、35℃が好ましく、通常4時間〜48時間 後 に完了する。 アシル化反応またはアシル化/脱アルキル化反応をアルコールまたはアルコー ル混合物でクエンチ(quench)する。反応をクエンチするに適したアルコールに は、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどがある。アシル化/脱アル キル化反応混合物をエタノールおよびメタノールの95:5混合物(3Aエタノ ール)に加えるのが好ましい。この3Aエタノールは室温のままか、加熱還流す るが、還流が好ましい。クエンチをこの方法で行なえば、式XIIの化合物は、 得られたアルコール混合物から具合よく結晶化できる。通常、ベンゾチオフェン 出発物質のミリモルにつき、アルコールを1.25mL〜3.75mL使用する。 更に、本発明を次の実施例で説明する。ただし、この実施例はいかなる観点に しろ、本発明の範囲を制限するものではなく、そのようにとるべきでない。実験 はすべて乾燥窒素の加圧の下で行なわれた。溶媒および試薬はすべて手に入りや すいものを使用する。%は、通常重量(w/w)ベースで算出する。例外は、高 速液体クロマトグラフィー(HPCL)溶媒の場合で、容量(v/v)ベースで 算出する。プロトン核磁気共鳴(1H NMR)スペクトルおよび13C核磁気共 鳴スペクトル(13C NMR)を、Bruker AC-300 FTNMR スペクトロメーター3 00.135MHz、または、GE QE-300スペクトロメーター300.15MHz で得た。シリカゲル・フラッシュ・クロマトグラフィーを、Still他が述べたよ うに、シリカゲル60(230-400メッシュ、E.Merck)を用いて実施した。参照資 料は、Still et al.,J.Org.Chem.,43,2923(1978).である。炭素、水素、窒 素などの元素分析は、Control Equipment Corporation 製の440元素アナライ ザーで測定した。硫黄の元素分析はブリンクマン測色元素分析器で測定した。融 点は、Mel-Temp II 融点測定器のオープン・グラス・細管あるいはMettler FP62 自動測定器などで測定した。これらの融点値は修正しなかった。フィールド脱着 質量スペクトル(FDMS)を、VarianInstruments VG 70-SE あるいはVG ZAB- 3F 質量分光器を使用して得た。高質解像フリー原子衝撃質量スペクトル(FA BMS)を、Varian Instruments VG ZAB-2SE 質量分光器を使用して得た。 6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)ベンゾ[b]チオフェンのin s itu 収量を、参考文献の信頼できる合成工程で製造された本混合物のサンプルと 照合しながら、高速液体クロマトグラフィー(FHPLC)を使用して測定した 。参照資料は、米国特許第4、133、814である。通常、反応混合物のサンプルはア セトニトリルで希釈し、その希釈したサンプルを、UV検出装置(280nm) 付きの Zorbax RX-C8 カラム(4.6mmx25cm)を使用して、HPLCに よって検定した。次の直線勾配溶媒システムをこの分析に使用した。 結晶体物質(ポテンシー)中の6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニ ル)−3−[4−(2−ピペリジノエトキシ)ベンゾイル]ベンゾ[b]チオフ ェンヒドロクロライドの量(パーセンテージ)を次の方法で測定した。結晶固体 (5mg)のサンプルを100−mL容量測定フラスコ中で測量し、75mMリ ン酸カリウム緩衝液(pH 2.0)およびアセトニトリルの70/30(v/ v)混合物に溶解した。この溶液(10μL)のアリコートを Zorbax Rx-C8 カ ラム(25cmx4.6mm ID、μ particle)およびUV検出器(280n m)を使用して、高性能液体クロマトグラフィーで検定した。それには、次の勾 配溶媒システム使用した。 サンプル中の6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−3−[4− (2−ピペリジノエトキシ)ベンゾイル]ベンゾ[b]チオフェンヒドロクロリ ドのパーセンテージを、次の等式で、較正曲線のピーク域、勾配(m)、および 切片(b)を使用して計算した。 結晶化物質中に存在する1,2−ジクロロエタンなどの溶媒の量(パーセンテ ージ)をガスクロマトグラフィーで測定した。結晶固体(50mg)を容量測定 フラスコ中で測量し、ジメチルスルホキシド中の2−ブタノール(0.025m g/mL)の溶液に溶解した。この溶液のサンプルは、ガスクロマトグラフ上で DB Wax カラム(30m x 0.53mm ID、1μ particle)を使用 して、カラムフロー10mL/分および水素炎イオン化検出器で分析した。カラ ムの温度を12分間以上で35℃から230℃にした。溶媒の量を内部標準(2 −ブタノール)と比べて測定した。 実施例 1 E−t−ブチル 4,4'−ジメトキシスチルベニルスルホキシド A.E−t−ブチル 4,4'−ジメトキシスチルベニルスルフィドの製造 デスオキシアニソリン(12.82g)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液 をチタニウム(IV)クロライド(10.43g)で処理した。チタニウム(IV)ク ロライドを滴下する間、反応物は35℃以下の温度を保つように冷やした。滴下 が完了すると、得た混合物を30℃で撹拌した。更に30分後、この混合物を2 −メチル−2−プロパンチオール(6.76mL)およびトリエチルアミン(16. 70mL)のテトラヒドロフラン(15mL)溶液で処理した。得た混合物を50 ℃で撹拌した。2時間後、混合物を10%炭酸ナトリウム(500mL)に加えた 。得た混合物をメチレンクロライドで抽出した。合わせたメチレンクロライド抽 出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空で濃縮すると、油状物17.2 gが得られ、室温に冷やすと結晶化した。この結晶状物質を熱エタノールから再 結晶すると、標記の化合物12.3gが得られた。融点71℃〜73℃。 C20242Sについての計算値:C、73.13;H、7.36;S、9.76 。実験値:C、73.37;H、7.51;S、9.87 B.E−t−ブチル4,4'−ジメトキシスチルベニルスルホキシドの製造 上記の実施例1Aで述べた方法で製造した結晶化合物をトルエン(150mL )に溶解し、得た溶液を約−20℃に冷やした。この冷やした溶液を過酢酸(希 酢酸中32%w/w、1.24g)で10分間以上処理した。得た混合物を飽和 亜硫酸ナトリウムおよび塩水で抽出した。有機相を真空で濃縮した。残留物をエ チルアセテート/ヘプタンから再結晶して、標記化合物14.11gを得た。融 点104℃(dec)。 C20243Sについての計算値:C、69.74;H、7.02;S、9.31 。実験値:C、69.47;H、7.04;S、9.54。 実施例 2 Z−t−ブチル 4,4'−ジメトキシスチルベニルスルホキシド A.t−ブチル4−メトキシベンジルスルフィドの製造 1,2−ジクロロエタン(120mL)中の4−メトキシベンジルアルコール (10.13g)とヨウ化亜鉛(11.7g)との混合溶液を、2−メチル−2− プロパンエチオール(9.92mL)の分液で処理した。得た混合物を室温で撹 拌した。約18時間後、反応物を水(100mL)およびメチレンクロライド( 100mL)で希釈した。有機相を除去し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し 、真空で濃縮して、油状物14.4gが得られた。 1H NMR(CDCl3):δ7.28(d,2H)、6.85(d,2H)、3 .77(s,3H)、3.73(s,2H)、1.36(s,9H)。 13C NMR(CDCl3):δ130、114、56、35、32。 C1218OSについての計算値:C、68.52;H、8.63。実験値:C、 68.8;H、8.67。 B.Z−t−ブチル 4,4'−ジメトキシスチルベニルスルフィドの製造 上記製造例2Aで述べた方法で製造した化合物(2.51g)のテトラヒドロ フラン(50mL)溶液を約−20℃に冷やした。この冷却溶液を、n−ブチル リチウムのヘキサン溶液(1.6M,7.47mL)で10分以上かけて処理した 。得た溶液を35分以上かけて約0℃までに温めた。この冷却溶液をp−アニス アルデヒド(1.46mL)で処理した。更に15分後、反応溶液をメタンスル ホニルクロライド(0.95mL)で処理した。得た反応物を室温とした。更に 45分後、反応混合物をカリウムt−ブトキシドのテトラヒドロフラン(1.0 M,12.0mL)溶液で処理した。更に45分後、反応物を、1N塩酸(12. 0mL)でクエンチした。有機相を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し 、濃縮して、油状物(4.4g)を得た。 1H NMR(CDCl3):δ7.95(d,H)、7.05(s,H)、6.9(d,H) 、6.8(dd,2H)、3.75(s,3H)、0.95(s,9H)。 13C NMR(CDCl3):δ153、139、137、114、56、32 。 C.Z−t−ブチル 4,4'−ジメトキシスチルベニルスルホキシドの製造 実施例2Bから得た化合物を実施例1Bで述べた方法を用いて標記の化合物に 転換した。 1H NMR(CDCl3):δ7.61(d,H)、7.56(d,H)、7.1(s,H) 、6.9(dd,2H)、3.83(s,3H)、1.05(s,9H)。 13C NMR(CDCl3):δ142、132.5、131、118、117 、56、24。 C20243Sについての計算値:C、69.74;H、7.02。実験値:C 、69.98;H、6.94。 実施例 3 EおよびZ−t−ブチル 4,4'−ジメトキシスチルベニルスルホキシド A.t−ブチル4−メトキシベンジルスルフィドの製造 1,2−ジクロロエタン(120mL)中の4−メトキシベンジルアルコール (10.13g)とヨウ化亜鉛(11.7g)との混合溶液を、2−メチル−2− プロパンチオール(9.92mL)分液で処理した。得た混合物を室温で撹拌し た。約18時間後に、反応物を水(100mL)およびメチレンクロライド(1 00mL)で希釈した。有機相を除去し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、 真空で濃縮して、油状物14.4gが得られた。 1H NMR(CDCl3):δ7.28(d,2H)、6.85(d,2H),3 .77(s,3H)、3.37(s,2H)、1.36(s,9H)。 13C NMR(CDCl3):δ130、114、56、35、32。 C1218OSについての計算値:C、68.52;H、8.63。実験値:C、 68.8;H、8.67。 B.t−ブチル4−メトキシベンジルスルホキシドの製造 実施例3Aで述べた方法で製造した化合物(14.4g)の1,2−ジクロロエ タン(50mL)溶液を約5℃に冷やし、この冷やした溶液を過酢酸(希酢酸中 32%w/w、14.2mL)で30分間以上処理した。この過酢酸の滴下が完 了すると、反応物を水および重炭酸ナトリウムで処理した。有機相を除去し、硫 酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、黄色の沈殿物を得た。この残留物 をヘキサン(100mL)で処理し、得た混合物を室温で撹拌した。およそ18 時間後、混合物を濾過し、得た固形物をヘキサン(100mL)で洗った。固形 物質を真空で乾燥して、標記の化合物(14.07g)が得られた。融点124 ℃〜126℃。 1H NMR(CDCl3):δ7.26(d,2H)、6.89(d,2H)、3.7 9(d,H)、3.78(s,3H)、3.58(d,H)、1.3(s,9H)。 13C NMR(CDCl3):δ132、114、56、53、23。 C12182Sについての計算値:C、63.68;H、8.02。実験値:C 、63.72;H、7.93。 C.EおよびZ−t−ブチル 4,4'−ジメトキシスチルベニルスルホキシドの 製造 実施例3Bで述べた方法で製造した化合物(10.0g)のテトラヒドロフラ ン(140mL)溶液を約−30℃〜−25℃に冷やした(ドライアイス/アセ トン浴)。この冷やした溶液をn−ブチルリチウムのシクロヘキサン(1.6M 、27.65mL)溶液で25分以上処理した。35分間撹拌後、反応混合物を p−アニスアルデヒド(5.4mL)で処理した。ドライアイス/アセトン浴を 除去し、反応物をおよそ20℃に温めた。この混合物をメタンスルホニルクロラ イド(3.5mL)で処理した。メタンスルホニルクロライドを加えると、反応 の温度は約20℃から約35℃に上昇した。この混合物をおよそ25℃に冷やし 、次にカリウムt−ブトキシドのテトラヒドロフラン(1M、50.9mL)溶 液で処理した。更に35分間撹拌した後、反応物を1N塩酸(51.0mL)で 処理した。相が分離して、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮し て油状物(16.67g)が得られた。この物質をこれ以上精製せずに、次の工 程で使用した。炭素およびプロトンNMRスペクトルは、実施例1および2で述 べた方法により製造した化合物から得たスペクトルに近似していた。 実施例 4 Z−t−ブチル4,4'−ジメトキシスチルベニルスルホキシド 実施例3Bで述べた方法により製造した化合物(3.0g)のテトラヒドロフ ラン(1.6M、8.3mL)溶液をおよそ−15℃に冷やした。この冷やした溶 液をn−ブチルルリチウムのシクロヘキサン(1.6M、8.3mL)溶液で15 分間以上処理した。この反応混合物を10分間撹拌して0℃に温め、p−アニス アルデヒド(1.61mL)で処理した。氷浴を除去し、反応物をおよそ室温に 温めた。この混合物をアセチルクロライド(0.95mL)で処理した。およそ 1時間後、この反応混合物をカリウムt−ブトキシドのテトラヒドロフラン(1 M、16.0mL)溶液で処理した。更に1.5時間その反応物を撹拌して、1N 塩酸(17.0mL)で処理した。相を分離して、有機層を硫酸マグネシウムで 乾燥し、濾過し、濃縮して、油状物(5.26g)が得られた。この物質をこれ 以上精製せずに、次の工程で使用した。炭素およびプロトンNMRスペクトルは 、実施例2で述べた方法で製造した化合物から得たスペクトルに近似していた。 実施例 5 6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)ベンゾ[b]チオフェン p−トルエンスルホン酸−水和物(2.25g)のトルエン(60mL)溶液 を加熱環流し、水分をDean-Starkトラップに集めて除去した。コンデンサーの上 端を通過する窒素ガス流を使って、実施例1で述べた方法で製造した化合物(2 .04g)のトルエン(33mL)溶液を環流している酸溶液に1.5時間以上で 滴下した。得た混合物を窒素ガス流の下でおよそ5℃に冷やし、次に水(8mL )で処理した。得た懸濁液を3時間撹拌した。その懸濁液を濾過し、結晶化産物 を水(8mL)およびアセトン(8mL)とで洗った。その結晶化産物を真空下 40℃で18時間乾燥して、標記化合物1.30gが淡褐色の固体で得られた。 この化合物は、公表参照文献の方法で製造した化合物と全く一致した。融点19 6℃〜199℃。 実施例 6 6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)ベンゾ[b]チオフェン p−トルエンスルホン酸−水和物(2.49g)のトルエン(108mL)溶 液を加熱環流し、水をDean-Starkトラップに集めて除去した。実施例1で述べた 方法で製造した化合物(9.00g)のトルエン(32mL)溶液を、環流して いる酸溶液に6時間以上滴下した。滴下が完了すると、無水エタノール(35m L)を反応溶液に加え、得た混合物を室温に冷やした。およそ18時間後、沈 殿物を濾過して分離した。この沈殿物をトルエン/無水エタノール(4:1、2 9mL)で洗い、真空下40℃で18時間乾燥して固体4.86gが得られた。 この化合物は、公表参照文献の方法で製造した化合物と全く一致した。融点19 9℃〜200℃。 実施例 7 6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−3−[4−(2−ピペリジ ノエトキシ)−ベンゾイル]ベンゾ[b]チオフェンヒドロクロライド1,2− ジクロロエタン溶媒和物 A.エチル4−(2−ピペリジノエトキシ)ベンゾエイトの製造 エチル4−ヒドロキシベンゾエイト(8.31g)、1−(2−クロロエチル) ピペリジンモノヒドロクロライド(10.13g)、カリウムカルボネイト(16. 59g)のメチルエチルケトン(60mL)溶液を80℃に加熱した。1時間後 、混合物をおよそ55℃に冷やし、1−(2−クロロエチル)−ピペリジンモノ ヒドロクロライド(0.92g)を加えて処理した。得た混合物を80℃に加熱 した。その反応を、シリカゲルプレートおよびエチルアセテート/アセトニトリ ル/トリエチルアミン(10:6:1、v/v)を使用して、薄層クロマトグラ フィー(TLC)によって観察した。初めの4−ヒドロキシベンゾエイトエステ ルが使い尽くされるまで、1−(2−クロロエチル)ピペリジンヒドロクロライ ドの追加分を加える。反応が完了すると、その反応混合物を水(60mL)で処 理して室温に冷やした。水層を捨て去り、有機層を真空下40℃、40mmHg で濃縮した。得た油状物は、それ以上精製せずに次の工程において使用した。 B.4−(2−ピペリジノエトキシ)安息香酸ヒドロクロライドの製造 実施例7Aで述べた方法で製造した化合物(約13.87g)のメタノール( 30mL)溶液を5N水酸化ナトリウム(15mL)で処理し、40℃に加熱し た。4.5時間後、それに水(40mL)を加えた。得た混合物を5℃〜10℃ に冷やし、濃塩酸(18mL)をゆっくりと加えた。標記の化合物が、酸性化の 間に結晶化した。この結晶化産物を濾過して集め、真空下、40℃〜50℃で乾 燥して、標記の化合物を83%の収率で得た。融点270℃〜271℃。 C.4−(2−ピペリジノエトキシ)ベンゾイルクロライドヒドロクロライドの 製造 実施例7Bで述べた方法で製造した化合物(30.01g)およびジメチルホ ルムアミド(2mL)のメチレンクロライド(500mL)溶液をオキサリルク ロライド(10.5mL)で30〜35分以上かけて処理した。およそ18時間 撹拌したのち、その反応の完成をHPLC分析で検定した。もし、初めのカルボ キシル酸が存在すれば、追加のオキサリルクロライドを反応物に加えるとよい。 反応が完了すると、反応溶液を真空下で蒸発乾固した。残留物をメチレンクロラ イド(200mL)で溶解し、得た溶液を蒸発乾固した。この溶解/蒸発を繰り 返して、標記の化合物が固体として得られた。標記の化合物は、固体として、あ るいは、メチレンクロライド(500mL)の0.2M溶液として貯蔵できる。 D.6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−3−[4−(2−ピペ リジノエトキシ)ベンゾイル]ベンゾ[b]チオフェンヒドロクロライド1,2 −ジクロロエタン溶媒和物の製造 1,2−ジクロロエタン(52mL)中の実施例5あるいは6で述べた方法で 製造した化合物(2.92g)と実施例7Cで述べた方法で製造した化合物(3. 45g)との混合物を約0℃で冷やした。ボロントリクロライドガスを冷やした 目盛り付きシリンダー(2.8mL)に凝縮し、それを上記の冷やした混合物に 加えた。0℃の状態で8時間後、反応混合物を更に追加のボロントリクロライド (2.8mL)で処理した。得た溶液を35℃に加熱した。16時間後、反応は 完了した。 メタノール(30mL)を環流させながら、上記の溶液から得た反応混合物で 20分以上かけて処理した。得た懸濁液を25℃で撹拌した。1時間後、結晶化 産物を濾過し、冷やしたメタノール(8mL)で洗い、真空下40℃で乾燥して 標記の化合物5.14gが得られた。融点225℃。 ポテンシー:86.8% 1,2−ジクロロエタン:6.5%(ガスクロマトグラフィー)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I L,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK, MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR ,TT,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 ツァン,トニー・ワイ アメリカ合衆国46236インディアナ州 イ ンディアナポリス、ムーン・リバー・コー ト 12345番

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  1. 【特許請求の範囲】 1.式 [式中、R1が水素、C1−C4アルコキシ、アリールアルコキシ、ハロまたは アミノ;R2が水素、C1−C4アルコキシ、アリールアルコキシ、ハロまたはア ミノ;R3が熱反応活性または酸反応活性C2−C10アルキル、C4−C10アルケ ニルまたはアリール(C1−C10アルキル)基である]である化合物。 2.R1が水素、C1−C4アルコキシまたはアリールアルコキシ;R2が水素、 C1−C4アルコキシまたはアリールアルコキシである、請求項1の化合物。 3.R3が熱反応活性または酸反応活性C2−C10アルキルまたはアリール(C1 −C10アルキル)基である、請求項2の化合物。 4.R3が熱反応活性または酸反応活性C2−C10アルキル基である、請求項3 の化合物。 5.R1が水素またはC1−C4アルコキシ;R2が水素またはC1−C4アルコキ シである、請求項4の化合物。 6.R1およびRが21−C4アルコキシである、請求項5の化合物。 7.R3がt−ブチルである、請求項6の化合物。 8.R1およびR2がメトキシである、請求項5の化合物。 9.式 [式中、R1が水素、C1−C4アルコキシ、アリールアルコキシ、ハロまたは アミノ;R2が水素、C1−C4アルコキシ、アリールアルコキシ、ハロまたはア ミノ;R3が熱反応活性または酸反応活性C2−C10アルキル、C4−C10アルケ ニルまたはアリール(C1−C10アルキル)基である]による、請求項1の化合 物。 10.R1およびR2がメトキシ;R3がt−ブチルである、請求項10の化合 物。 11.式 [式中、R1が水素、C1−C4アルコキシ、アリールアルコキシ、ハロまたは アミノ;R2が水素、C1−C4アルコキシ、アリールアルコキシ、ハロまたはア ミノ;R3が熱反応活性または酸反応活性C2−C10アルキル、C410アルケニ ルまたはアリール(C1−C10アルキル)基である]による、請求項1の化合物。 12.R1およびR2がメトキシ;R3がt−ブチルである、請求項11の化合 物。 13.式 [式中、R1が水素、C1−C4アルコキシ、アリールアルコキシ、ハロまたは アミノ;R2が水素、C1−C4アルコキシ、アリールアルコキシ、ハロまたはア ミノ;R3が、硫黄原子に隣接の第三級炭素原子を有する熱反応活性または酸反 応活性C2−C10アルキル、C4−C10アルケニルまたは、アリール(C1−C10ア ルキル)基である]の化合物の製造において、次の各工程、 (1)式 (式中、R2およびR3が上記の定義のとおり) のベンジルスルフィドを酸化剤で酸化して、式 (式中、R2およびR3が上記の定義のとおり) のベンジルスルホキシドを製造し、 (2)該ベンジルスルホキシドを第一強塩基と反応せしめて、ベンジルアニオ ンを形成し、 (3)該ベンジルアニオンを、式 (式中、R1が上記の定義のとおり) のベンツアルデヒドと縮合し、 (4)第三工程の縮合産物を酸クロライドと反応せしめて、式 [式中、R1、R2およびR3が上記の定義のとおり;R4がCO(C1−C6アル キル)、CO(アリール)、CO(アリールアルキル)、SO2(C1−C6アル キル)、SO2(アリール)、SO2(アリールアルキル)、CO2(C1−C6ア ルキル)、CO2(アリール)、CO2(アリールアルキル)またはCON(C1 −C6アルキル)2である]のエステルを製造し、 (5)該エステルを第二強塩基で処理する、 を含む方法。 14.R1が水素、C1−C4アルコキシまたはアリールアルコキシ;R2が水素 、C1−C4アルコキシまたはアリールアルコシキである、請求項13の方法。 15.R3が硫黄原子に隣接の第三級炭素原子を有する熱反応活性または酸反 応活性C2−C10アルキルまたはアリール(C1−C10アルキル)基である、請求 項14の方法。 16.酸化剤が過酢酸である、請求項15の方法。 17.第一強塩基がアルキルリチウムである、請求項16の方法。 18.第一強塩基がn−ブチルリチウムである、請求項17の方法。 19.酸クロライドがスルホニルクロライド、R4がSO2(C1−C6アルキル) 、SO2(アリール)またはSO2(アリールアルキル)である、請求項17の方法。 20.スルホニルクロライドがメタンスルホニルクロライドである、請求項1 9の方法。 21.第二強塩基が金属アルコキシドである、請求項17の方法。 22.金属アルコキシドがカリウムt-ブトキシドである、請求項19の方法。 23.R3が硫黄原子に隣接の第三級炭素原子を有する熱反応活性または酸反 応活性C2−C10アルキル基である、請求項22の方法。 24.R1およびR2がメトキシで、R3がt−ブチルである、請求項17の方 法。 25.式 [式中、R1が水素、C1−C4アルコキシ、アリールアルコキシ、ハロまたは アミノ;R2が水素、C1−C4アルコキシ、アリールアルコキシ、ハロまたはア ミノ;R3が硫黄原子に隣接の第三級炭素原子を有する熱反応活性または酸反応 活性C2−C10アルキル、C4−C10アルケニルまたはアリール(C1−C10アル キル)基である]の化合物の製造において、次の各工程、 (1)式 (式中、R2およびR3が上記の定義のとおり) のベンジルスルフィドを第一強塩基と反応せしめて、ベンジルアニオンを形成し 、 (2)該ベンジルアニオンを、式 (式中のR1が、上記の定義のとおり) のベンツアルデヒドと縮合し、 (3)第二工程の縮合産物を酸クロライドと反応せしめて、式 [式中、R1、R2およびR3が上記の定義のとおり;R4がCO(C1−C6アル キル)、CO(アリール)、CO(アリールアルキル)、SO2(C1−C6アルキル)、 SO2(アリール)、SO2(アリールアルキル)、CO2(C1−C6アルキル)、CO2 (アリール)、CO2(アリールアルキル)またはCON(C1−C6アルキル)2であ る]のエステルを製造し、 (4)該エステルを第二強塩基で処理して、式 (式中、R1、R2およびR3が上記の定義のとおり) のスチリルスルフィドを製造し、 (5)該スチリルスルフィドを酸化剤で酸化する、 を含む方法。 26.R1が水素、C1-C4アルコキシ、またはアリールアルコキシ;R2が水 素、C1-C4アルコキシまたはアリールアルコキシである、請求項25の方法。 27.R3が硫黄原子に隣接の第三級炭素原子を有する熱反応活性または酸反 応活性C2−C10アルキルまたはアリール(C1−C10アルキル)基である、請求 項25の方法。 28.酸化剤が過酢酸である、請求項26の方法。 29.第一強塩基がアルキルリチウムである、請求項28の方法。 30.第一強塩基がn−ブチルリチウムである、請求項29の方法。 31.酸クロライドがスルホニルクロライドで、R4がSO2(C1−C6アルキ ル)、SO2(アリール)、またはSO2(アリールアルキル)である、請求項2 9の方法。 32.スルホニルクロライドがメタンスホニルクロライドである、請求項31 の方法。 33.第二強塩基が金属アルコキシドである、請求項29の方法。 34.金属アルコキシドがカリウムt-ブトキシドである、請求項33の方法。 35.R3が硫黄原子に隣接の第三級炭素原子を有する熱反応活性または酸反 応活性C2−C10アルキル基である、請求項34の方法。 36.R1およびR2がメトキシで、R3がt−ブチルである、請求項29の方 法。 37.式 (式中、R8が水素、ハロ、アミノまたはヒドロキシル;R9が水素、ハロ、ア ミノまたはヒドロキシル;R5およびR6が独立にC1−C4アルキル、またはR5 およびR6が一緒に隣接の窒素原子と共にピロリジノ、ピペリジノ、ヘキサメチ レンイミノおよびモルホリノよりなる群から選択される環式化合物を形成し;H XがHClまたはHBrである)の化合物の製造において、次の工程、 (a)式 [式中、R1が水素、C1−C4アルコキシ、アリールアルコキシ、ハロまたは アミノ;R2が水素、C1−C4アルコキシ、アリールアルコキシ、ハロまたはア ミノ;R3が熱反応活性または酸反応活性C2−C10アルキル、C4−C10アルケ ニルまたはアリール(C1−C10)基である]の化合物を酸触媒の存在下で環化 して、式 (式中、R1およびR2が上記の定義のとおり)のベンゾチオフェン化合物を製 造し、 (b)該ベンゾチオフェン化合物を、式 (式中、R5、R6およびHXが前記の定義のとおり;R7がクロロ、ブロモま たはヒドロキシル)のアシル化剤でBX'3(式中、X'がクロロまたはブロモで ある)の存在下にアシル化し、 (c)R1および/またはR2がC1−C4アルコキシまたはアリールアルコキシ のとき、(b)工程におけるアシル化産物の1個またはそれ以上のフェノール基 を追加のBX'3(式中、X'が上記の定義のとおりである)との反応により脱ア ルキル化し、 (d)選択的に式XIIの化合物を分離する、 を含む方法。
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