JPH11506773A - 抗ウイルス化合物 - Google Patents

抗ウイルス化合物

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JPH11506773A JP9501316A JP50131697A JPH11506773A JP H11506773 A JPH11506773 A JP H11506773A JP 9501316 A JP9501316 A JP 9501316A JP 50131697 A JP50131697 A JP 50131697A JP H11506773 A JPH11506773 A JP H11506773A
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Abstract

(57)【要約】 ライノウイルス、エンテロウイルス、カルジオウイルス、ポリオウイルス、コクサッキーウイルスA群及びB群、エコーウイルス及びメンゴウイルスなどのピコルナウイルスの増殖を阻害するビニルアセチレンベンズイミダゾール化合物。

Description

【発明の詳細な説明】 抗ウイルス化合物 ウイルス性呼吸器系最上部疾患(感冒)の発生率は極めて高い。米国だけでも 毎年10億例近く発生すると見積もられている。ピコルナウイルス科ファミリーに 属するライノウイルスは、ヒト感冒の主な原因である。ライノウイルスは110株 以上が同定されているので、実用的なライノウイルスワクチンの開発は不可能で あり、化学療法の方が望ましいアプローチだと思われる。ピコルナウイルスファ ミリーに属するもう1つのウイルスはエンテロウイルスであり、これには、約80 種類のヒト病原体が含まれる。これらのエンテロウイルスの多くは感冒様の症状 を引き起こす。ポリオ、結膜炎、無菌性髄膜炎、心筋炎などといった、より深刻 な疾患を引き起こすものもある。 ライノウイルス感染に関係する病気は、鼻水と鼻詰まりによって明らかになる 。またこれは、中耳炎にも関係し、気管支炎の発症を促進し、副鼻腔炎を悪化さ せ、喘息アルトクリス(altoclis)の析出に関与する。多くの人はこれを単に不 快なことだと考えるだけだが、これが他の点では健康な人々に頻繁に起こること と、その結果生じる従業員の長期欠勤と医師訪問による経済的な問題が、これを 詳細にわたる研究の対象にしている。 化学化合物がウイルスの増殖を試験管内で抑制する能力は、ウイルスプラーク 抑制試験又は細胞変性効果試験(CPE)を用いて容易に立証することができる 。Cf Siminoff,Applied Microbiology,9(1),66(1961)。ライノウイルスなど のピコルナウイルスを阻害する化学化合物はいくつか同定されているが、その多 くは、1)活性スペクトルの制約、2)望ましくない副作用、又は3)動物又はヒ トの感染又は病気を予防できないことから満足できるものではない。Texstbook of Human Virology(Robert B.Belshe編)第16章「Rhinoviruses」(Ro land A.Levandowski)391〜405頁(1985)を参照のこと。したがって、ライノ ウイルス阻害剤が持つ治療的潜在能力は認識されており、これまで多くの研究が なされてきたにもかかわらず、実施可能な治療薬はまだ現われていない。例えば 、抗ウイルス性ベンズイミダゾール化合物は、米国特許出願番号4,008,243、4,0 18,790、 4,118,573、4,118,742及び4,174,454に開示されている。 したがって、本発明の主たる目的は、ライノウイルス(ヒト及びウシ)などの ピコルナウイルス、ポリオウイルス、コクサッキーウイルスA群及びB群、又は エコーウイルスなどのエンテロウイルス、脳心筋炎ウイルス(EMC)などのカ ルジオウイルス(cardiovirus)、及び口蹄疫ウイルスなどのアプトウイルス(a pthovirus)の増殖を阻害する新規ビニルアセチレンベンズイミダゾール化合物 を提供することである。 本発明は、式Iの化合物又は医薬的に許容できるその塩を提供する: [aは1、2、3、4又は5を表わす。 各Rは、独立して、水素、ヒドロキシ、チオール、ハロ、シアノ、シアノ(C1 -C4)アルキル、ハロ(C1-C4)アルキル、ニトロ、アミノ、C1-C4アルキルア ミノ、ジ(C1-C4)アルキルアミノ、アジド、カルボキシ、C1-C6アルキル、C2 -C6アルケニル、カルバモイル、カルバモイルオキシ、カルバモイルアミノ、 N-(C1-C4)アルキルカルバモイル、-COCF3、−OCCl3、N,N-ジ(Cl- C4)アルキルカルバモイル、C1-C4アルコキシ、C1-C4アルコキシカルボニル 、C1-C4アルコキシカルボニルオキシ、C1-C4アルコキシカルボニルアミノ、 ホルミル、C2-C4アルカノイル、ホルミルオキシ、C2-C4アルカノイルオキシ 、ホルミルアミノ、C2-C4アルカノイルアミノ、C1-C4アルキルチオ、C1-C4 アルキルスルフィニル、又はC1-C4アルキルスルホニルを表わす。 R0は、水素、ハロ、C1-C4アルキル、又はC1-C4アルコキシを表わす。 R1は、水素、メチル、又はトリメチルシリルを表わす。 R2は、水素、アミノ、-NHC(O)(C1-C6アルキル)、又は-NHSO2(C1- C6アルキル)を表わす。 R3は、C1-C6アルキル、フェニル、置換フェニル、フリル、チエニル、チア ゾール-2-イル、2-アセタミド-4-メチル-チアゾール-5-イル、1,3,4-チアジアゾ ール-2-イル、2-メチル-1,3,4-チアジアゾール-5-イル、2-メチルアミノ-1,3,4- チアジアゾール-5-イル、-NR56、-SO2-R4、又は式: で示される基を表わす。 R4は、ジメチルアミノ、C1-C6アルキル、ハロ(C1-C6)アルキル、C3-C7 シクロアルキル、フェニル、置換フェニル、又はトリフルオロメチルを表わす。 R5及びR6は、それらが結合している窒素原子と共に、ピロリジノ、ピペリジ ノ又はモルホリノを形成する]。 本発明は、医薬的に許容できる担体、希釈剤又は賦形剤と組み合わされた本発 明の化合物又は医薬的に許容できるその塩を含む医薬製剤をも提供する。 また本発明は、ピコルナウイルスを阻害する方法であって、その必要がある宿 主に、式Iの化合物又は医薬的に許容できるその塩(ここに、a、R、R0、R1 、R2及びR3は上に定義した通りである)の有効量を投与することからなる方法 をも提供する。 上述のように、本発明は、抗ウイルス剤として有用な式Iのビニルアセチレン ベンズイミダゾール化合物に関する。 本明細書に記載する温度はすべて摂氏温度(℃)で表わす。本明細書で使用す る測定単位は、容量単位の液体を除いてすべて、重量単位で表わす。 本明細書において「C1-C6アルキル」とは、1〜6個の炭素原子を持つ直鎖型 または分枝鎖型アルキル鎖をいう。典型的なC1-C6アルキル基には、メチル、 エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、t-ブチル 、ペンチル、neo-ペンチル、ヘキシルなどがある。「C1-C6アルキル」の定義 には、「C1-C4 アルキル」が包含される。 「C2-C6アルケニル」とは、2〜6個の炭素原子を持つ直鎖型または分枝鎖型 アルケニル鎖をいう。典型的なC2-C6アルケニル基には、エテニル、プロパ-1- エニル、イソプロペニル、ブタ-2-エニル、イソブタ-1-エニル、sec-ブタ-2-エ ニル、ペンタ-4-エニル、ペンタ-1-エニル、ヘキサ-3-エニルなどがある。 「ハロ」は、クロロ、フルオロ、ブロモ、又はヨードを表わす。 「ハロ(C1-C4)アルキル」は、1〜4個の炭素原子とそれに結合した1、2又は3 個のハロゲン原子を持つ直鎖型又は分枝鎖型アルキル鎖を表わす。代表的なハロ (C1-C4)アルキル基には、クロロメチル、2-ブロモエチル、1-クロロイソプロ ピル、3-フルオロプロピル、3-ブロモブチル、3-クロロイソブチル、ヨード-t- ブチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、2,2-クロロ-ヨードエチル、2 ,3-ジブロモプロピル、ジクロロメチルなどがある。 「シアノ(C1-C4)アルキル」は、1〜4個の炭素原子とそれに結合したシアノ 部分を持つ直鎖型または分枝鎖型アルキル鎖を表わす。典型的なシアノ(C1-C4 )アルキル基には、シアノメチル、シアノメチル、2-シアノエチル、1-シアノイ ソプロピル、3-シアノプロピル、3-シアノブチル、シアノ-t-ブチルなどがある 。 「C1-C4アルキルチオ」は、硫黄原子に結合した1〜4個の炭素原子を持つ直 鎖型または分枝鎖型アルキル鎖を表わす。典型的なC1-C4アルキルチオ基には 、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオなど がある. 「C1-C4アルコキシ」は、酸素原子に結合した1〜4個の炭素原子を持つ直鎖 型または分枝鎖型アルキル鎖を表わす.典型的なC1-C4アルコキシ基には、メ トキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシなどがある. 「C1-C4アルコキシカルボニル」は、カルボニル部分に結合した1〜4個の炭 素原子を持つ直鎖型または分枝鎖型アルコキシ鎖を表わす.典型的なC1-C4ア ルコキシカルボニル基には、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポ キシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニルなどがある。 「C1-C4アルコキシカルボニルオキシ」は、カルボニルオキシ部分に結合し た1 〜4個の炭素原子を持っ直鎖型または分枝鎖型アルコキシ鎖を表わす。典型的な C1-C4アルコキシカルボニルオキシ基には、メトキシカルボニルオキシ、エト キシカルボニルオキシ、プロポキシカルボニルオキシ、イソプロポキシカルボニ ルオキシ、ブトキシカルボニルオキシなどがある。 「C1-C4アルコキシカルボニルアミノ」は、カルボニルアミノ部分に結合し た1〜4個の炭素原子を持つ直鎖型または分枝鎖型アルコキシ鎖を表わす。典型的 なC1-C4アルコキシカルボニルアミノ基には、メトキシカルボニルアミノ、エ トキシカルボニルアミノ、プロポキシカルボニルアミノ、イソプロポキシカルボ ニルアミノ、ブトキシカルボニルアミノなどがある。 「C1-C4アルキルアミノ」は、アミノ基に結合した1〜4個の炭素原子を持つ 直鎖型または分枝鎖型アルキル鎖を表わす。典型的なC1-C4アルキルアミノ基 には、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブ チルアミノ、sec-ブチルアミノなどがある。 「ジ(C1-C4)アルキルアミノ」は、共通するアミノ基に結合した、それぞれ1 〜4個の炭素原子を持つ2つの直鎖型または分枝鎖型アルキル鎖を表わす。典型 的なジ(C1-C4)アルキルアミノ基には、ジメチルアミノ、エチルメチルアミノ 、メチルプロピルアミノ、エチルイソプロピルアミノ、ブチルメチルアミノ、se c -ブチルエチルアミノなどがある。 「N-(C1-C4)アルキルカルバモイル」は、カルバモイル部分の窒素原子に結 合した1〜4個の炭素原子を持つ直鎖型または分枝鎖型アルキル鎖を表わす。典型 的なN-(C1-C4)アルキルカルバモイル基には、N-メチルカルバモイル、N-エ チルカルバモイル、N-プロピルカルバモイル、N-イソプロピルカルバモイル、 N-ブチルカルバモイル、N-t-ブチルカルバモイルなどがある。 「C2-C4アルカノイル」は、カルボニル部分に結合した1〜3個の炭素原子を 持つ直鎖型または分枝鎖型アルキル鎖を表わす。典型的なC2-C4アルカノイル 基には、エタノイル、プロパノイル、イソプロパノイル、ブタノイルなどがある 。 「C2-C4アルカノイルオキシ」は、カルボニルオキシ部分に結合した1〜3個 の炭素原子を持つ直鎖型または分枝鎖型アルキル鎖を表わす。典型的なC2-C4 アル カノイルオキシ基には、エタノイルオキシ、プロパノイルオキシ、イソプロパノ イルオキシ、ブタノイルオキシなどがある。 「C2-C4アルカノイルアミノ」は、カルボニルアミノ基に結合した1〜3個の 炭素原子を持つ直鎖型または分枝鎖型アルキル鎖を表わす。典型的なC2-C4ア ルカノイルアミノ基には、エタノイルアミノ、プロパノイルアミノ、イソプロパ ノイルアミノ、ブタノイルアミノなどがある。 「C1-C4アルキルスルフィニル」は、スルフィニル部分に結合した1〜4個の 炭素原子を持つ直鎖型または分枝鎖型アルキル鎖を表わす。典型的なC1-C4ア ルキルスルフィニル基には、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピ ルスルフィニル、イソプロピルスルフィニル、ブチルスルフィニルなどがある。 「C1-C4アルキルスルホニル」は、スルホニル部分に結合した1〜4個の炭素 原子を持つ直鎖型または分枝鎖型アルキル鎖を表わす。典型的なC1-C4アルキ ルスルホニル基には、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニ ル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニルなどがある。 「置換フェニル」は、ハロ、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシまたはトリ フルオロメチルで置換されたフェニル環を表わす。 本明細書で使用するところの「アミノ保護基」とは、その化合物上の他の官能 基を反応させている間、アミノ官能基を遮断または保護するために一般に使用さ れるアミノ基の置換基をいう。そのようなアミノ保護基の例としては、ホルミル 、トリチル、フタルイミド、トリクロロアセチル、クロロアセチル、ブロモアセ チル、ヨードアセチル、ウレタン型遮断基(例えばベンジルオキシカルボニル、 4-フェニルベンジルオキシカルボニル、2-メチルベンジルオキシカルボニル、4- メトキシベンジルオキシカルボニル、4-フルオロベンジルオキシカルボニル、4- クロロベンジルオキシカルボニル、3-クロロベンジルオキシカルボニル、2-クロ ロベンジルオキシカルボニル、2,4-ジクロロベンジルオキシカルボニル、4-ブロ モベンジルオキシカルボニル、3-ブロモベンジルオキシカルボニル、4-ニトロベ ンジルオキシカルボニル、4-シアノベンジルオキシカルボニル、2-(4-キセニル) イソプロポキシカルボニル、1,1-ジフェニルエタ-1-イルオキシカルボニル、1,1 -ジフ ェニルプロパ-1-イルオキシカルボニル、2-フェニルプロパ-2-イルオキシカルボ ニル、2-(p-トルイル)プロパ-2-イルオキシカルボニル、シクロペンタニルオキ シカルボニル、1-メチルシクロペンタニルオキシカルボニル、シクロヘキサニル オキシカルボニル、1-メチルシクロヘキサニルオキシカルボニル、2-メチルシク ロヘキシルオキシカルボニル、2-(4-トルイルスルホニル)エトキシカルボニル 、2-(メチルスルホニル)エトキシカルボニル、2-(トリフェニルホスフィノ)エト キシカルボニル、フルオレニルメトキシカルボニル(「FMOC」)、2-(トリ メチルシリル)エトキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、1-(トリメチルシ リルメチル)プロパ-1-エニルオキシカルボニル、5-ベンズイソオキサリルメトキ シカルボニル、4-アセトキシベンジルオキシカルボニル、2,2,2-トリクロロエト キシカルボニル、2-エチニル-2-プロポキシカルボニル、シクロプロピルメトキ シカルボニル、4-(デシルオキシ)ベンジルオキシカルボニル、イソボルニルオキ シカルボニル、1-ピペリジルオキシカルボニルなど)、ベンゾイルメチルスルホ ニル、2-ニトロフェニルスルフェニル、ジフェニルホスフィンオキシド、t-ブチ ルジメチルシリル、トリイソプロピルシリル、トリフェニルシリル、ジメチルテ キシルなどのアミノ保護基が挙げられる。使用するアミノ保護基の種類は、誘導 体化されたアミノ基がそれ以降に行なうその中間体分子の他の位置での反応の条 件に対して安定であって、かつ、適当な時点でその分子の残りの部分(他のアミ ノ保護基を含む)を破壊することなく選択的に除去できるかぎり、決定的な問題 ではない。好ましいアミノ保護基はt-ブチルジメチルシリルとトリイソプロピル シリルである。上述の用語によって表される基のさらなる例は、J.W.Barton 「Protective Groups in Organic Chemistry」(J.G.W.McOmie編,Ple num Press,ニューヨーク州ニューヨーク,1973)の第2章と、T.W.Greene「P rotective Groups in Organic Synthesis」(John Wiley and Sons,ニュ ーヨーク州ニューヨーク,1981)の第7章に記述されている。 上述のように、本発明は、式Iで表される化合物の医薬的に許容できる塩を包 含する。本発明は化合物は一般的には中性であるが、十分に酸性な官能基、十分 に塩基性な官能基、又はその両官能基を持つ場合もあるので、無機塩基及び無機 並びに有機酸のいずれかと反応して、医薬的に許容できる塩を形成することがで きる。 本明細書で使用するところの「医薬的に許容できる塩」とは、生体にとって実 質上非毒性である上式の化合物の塩をいう。典型的な医薬的に許容できる塩には 、本発明の化合物と無機酸または有機酸もしくは無機塩基の反応によって製造さ れる塩が含まれる。そのような塩は、酸付加塩及び塩基付加塩として知られてい る。 酸付加塩の製造に一般的に使用される酸は、塩化水素酸、臭化水素酸、ヨウ化 水素酸、硫酸、リン酸などの無機酸、及びp-トルエンスルホン酸、メタンスルホ ン酸、シュウ酸、p.ブロモフェニルスルホン酸、炭酸、コハク酸、クエン酸、安 息香酸、酢酸などの有機酸である。 このような医薬的に許容できる塩の例は、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜 硫酸塩、重亜硫酸塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、メタリン酸 塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカ ン酸塩、カプリル酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソ酪酸塩、カプロン酸塩、ヘ プタン酸塩、プロピオール酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリ ン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、ブチン-1,4-二酸塩、ヘキ シン-1,6-二酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニト ロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、フタル酸塩、スル ホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩、フェニルプロピオン酸塩、 フェニル酪酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、γ-ヒドロキシ酪酸塩、グリコール酸塩 、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、プロパンスルホン酸塩、ナフタレン-1-スル ホン酸塩、ナフタレン-2-スルホン酸塩、マンデル酸塩などである。好ましい医 薬的に許容できる酸付加塩は、塩化水素酸及び臭化水素酸などの無機酸を用いて 製造されるものと、マレイン酸及びメタンスルホン酸などの有機酸を用いて製造 されるものである。 塩基付加塩には、アンモニウム、水酸化アルカリ金属、水酸化アルカリ土類金 属、炭酸塩、重炭酸塩などの無機塩基から得られるものが含まれる。したがって 、本発明の塩を製造する際に有用な塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カ リ ウム、水酸化アンモニウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム 、重炭酸カリウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウムなどが挙げられる。カリ ウム塩型及びナトリウム塩型は、特に好ましい。 本発明の塩の一部を形成する特定の対イオンは、その塩が全体として薬学的に 許容でき、その対イオンがその塩全体に望ましくない特性を付与するのでない限 り、重要な性質ではないことを理解すべきである。 本発明の好ましい化合物は、次式の化合物またはその医薬的に許容される塩で ある: これらの好ましい化合物のうち、より好ましいものは、次の条件を満たす式I の化合物またはその医薬的に許容できる塩である: aは1、2または3を表わす; 各Rは独立して、水素、ハロ、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、C1-C4 アルキルチオ、C1-C4アルキルスルフィニル、C1-C4アルキルスルホニル、 トリフルオロメチル、ジ(C1-C4)アルキルアミノまたは-OCF3を表わす; R0は水素、ハロまたはC1-C4アルキルを表わす; R1は水素を表わす; R2はアミノを表わす; R3はチアゾール-2-イル、フェニル、置換フェニルまたは-SO2-R4を表わす ; R4はC1-C4アルキル、ジ(C1-C4)アルキルアミノまたはフェニルを表わす 。 これらの化合物のうち、より好ましい化合物は、次の条件を満たすもの又はそ の医薬的に許容できる塩である: aは1又は2を表わす; 各Rは独立して、水素、フルオロ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メ チルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル又はジメチルアミノを表わす ; R0は水素を表わす; R3はチアゾール-2-イル、フェニルまたは-SO2-R4を表わす。 これらの化合物のうち、より好ましい化合物は、次式の化合物又はその医薬的 に許容できる塩である: [Rは独立して、水素、フルオロ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メチ ルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル又はジメチルアミノを表わす。 R3は-SO2-CH(CH3)2又は-SO2N(CH3)2を表わす]。 これらの化合物のうち、最も好ましい化合物は次式の化合物又はそれらの医薬 的に許容できる塩である: 式Iの化合物は、当技術分野で知られる化学合成法を用いて製造できる。式I の化合物の製造に使用される好ましい方法では、次の反応式Iに示すように、式 Iaの適当に置換されたケトンを適当に置換されたグリニャール試薬と反応させ る。 [a、R,R0、R1、R2及びR3は上に定義した通りである。] 上記反応式Iは、反応1と反応2を行なうことによって達成される。反応が完了 したら、所望であれば、当技術分野で知られる手法で中間体化合物を単離するこ とができる。例えば、化合物を結晶化した後、濾過によって集めてもよいし、抽 出、留去又はデカンテーションによつて反応溶媒を除去してもよい。中間体化合 物は、所望であれば、結晶化又はシリカゲルやアルミナなどの固形支持体で行な うクロマトグラフィーなどといった通常の技術で、当該反応式の次の段階を行 なう前にさらに精製することができる。 反応I.1では、式Iaの適当に置換されたケトンを、マグネシウム及び塩化水 銀(II)の存在下に、相溶性不活性溶媒中で、3-ハロプロピン(好ましくは3-ブ ロモプロピン)と混合することにより、対応するアセチレンアルコールを得る。 通例、かなりモル過剰(例えば式Iaの化合物に対して3モル過剰〜10モル過剰、 好ましくは約5モル過剰)の3-ハロプロピンを使用する。この反応に適した典型 的な溶媒には、ジエチルエーテルやテトラヒドロフランなどの任意の有機溶媒が 含まれる。溶媒の選択は、使用する溶媒が進行中の反応に対して不活性であり、 反応物が所望の反応を果たせる程度に可溶化される限り、決定的な問題ではない 。この反応は、約−40℃から反応混合物の還流温度までの範囲の温度で行なうと 、通例、約1〜24時間後に実質上完了する。この反応は、制御された還流条件下 に約2〜6時間行なうことが好ましい。反応温度は通例、約−5℃〜約66℃の温度 に維持される。当該アセチレンアルコールは、反応I.2で使用する前に単離する ことが好ましい。 反応I.2では、上記反応I.1から単離したアセチレンアルコールの脱離反応に よって、式Iのビニルアセチレンベンズイミダゾールを得る。この反応は、上記 式I.1で製造した化合物を、(1)アセチレン錯化剤、(2)酸、及び(3)酸化 剤又は錯化剤を除去することができる他の試薬と順次混合することによって行な うことができる。好ましい錯化剤はジコバルトオクタカルボニルである。典型的 な酸には、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ギ酸、塩化水素酸、トリ フルオロ酢酸などがある。好ましい酸はp-トルエンスルホン酸とメタンスルホン 酸である。好ましい酸化剤は硝酸第二鉄九水和物又は硝酸セリウム(IV)アンモニ ウムである。これらの反応は通例、無水有機溶媒を用いて、窒素などの不活性雰 囲気下に行われる。 具体的に述べると、反応I.2は、まず、当該アセチレンアルコールを、約10℃ 〜約40℃の温度で約15分間〜約3時間、錯化剤と混合して、アセチレン錯体を得 ることによって行われる。この反応は、約20〜30℃の温度で行なうと、通例、約 45分〜約75分で実質上完了する。通例、アセチレンアルコールに対して約等 モル比の錯化剤が使用される。この反応に適した溶媒の例には、ジエチルエーテ ル、テトラヒドロフランなどがある。溶媒の選択は、使用する溶媒が進行中の反 応に対して不活性であり、反応物が所望の反応を果たしうる程度に可溶化される 限り、決定的な問題ではない。反応の進行は薄層クロマトグラフィー(「TLC」 )を用いて監視することができる。この反応が実質上完了したら、そのアセチレ ンアルコール錯体を好ましくは単離した後、相溶性不活性溶媒中で酸と混合する 。 通例、当該アセチレン錯体を、約10℃〜約40℃の温度で、約12時間〜約60時間 、酸と反応させてアルコール部分を脱離させることにより、ビニルアセチレン錯 体を得る。例えば、p-トルエンスルホン酸との反応は、約20℃〜30℃の温度で行 なうと、通例、約16時間〜約20時間後に実質上完了する(メタンスルホン酸は同 じ条件下に約46時間〜50時間を要する)。通例、当該アセチレンアルコール錯体 に対して約等モル〜約1モル過剰(好ましくは約0.25モル過剰)の酸試薬を使用 する。この反応に適した溶媒の例には、クロロホルム、塩化メチレン、テトラヒ ドロフランなどがある。好ましい溶媒はクロロホルムである。溶媒の選択は、使 用する溶媒が進行中の反応に対して不活性であり、反応物が所望の反応を果たし うる程度に可溶化される限り、決定的な問題ではない。この反応が実質上完了し たら、水を用いる抽出によって、過剰の酸試薬を反応混合物から除去することが できる。当該ビニルアセチレン錯体を単離した後、それを相溶性不活性溶媒中で 酸化剤と混合する。 通例、当該ビニルアセチレン錯体を、約10℃〜約40℃の温度で約15分〜約3時 間、酸化剤と反応させることにより、式Iのビニルアセチレンベンズイミダゾー ル化合物が得られる。この反応は、約20℃〜30℃の温度で行なうと、通例、約45 分〜約6時間後に実質上完了する。この反応に適した溶媒の例には、エタノール やテトラヒドロフランがある。溶媒の選択は、使用する溶媒が進行中の反応に対 して不活性であり、反応物が所望の反応を果たしうる程度に可溶化される限り、 決定的な問題ではない。通例、当該ビニルアセチレン錯体に対して約2モル過剰 〜約5モル過剰(好ましくは約3モル過剰)の酸化剤を使用する。好ましくは、反 応が実質上完了したら直ちに反応を停止できるように、TLCで反応を監視しな がら、酸化剤を少しづつ加える。好ましくは、式Iのビニルアセチレンベンズイ ミダゾール化合物を単離し、得られたシス/トランス異性体を当技術分野で知ら れる手法で分離する。 例えば、反応I.2から単離したビニルアセチレンベンズイミダゾール化合物の シス型とトランス型は、カラムクロマトグラフィー(例えば逆相HPLC)を用 いて分離することができる。当該化合物は、適当な比率のアセトニトリルと水又 はメタノールと水を用いて、カラムから溶出させることができる。本化合物のシ ス型は、hν照射にさらすことによってシス/トランス混合物に変換し、上述の 精製過程に再利用することができる。 上記反応I.1から単離したアセチレンアルコール化合物は、まず反応I.1から 単離したアセチレンアルコール化合物をハロゲン化水素酸(好ましくは塩化水素 酸の3水溶液)と反応させてビニルビニルクロリドを得た後、それをアルカリ 金属アルコキシド(好ましくはカリウムt-ブトキシド)と混合して式Iのビニル アセチレンベンズイミダゾール化合物を得ることによっても脱離させることがで きる。 また、上記反応I.1から単離したアセチレンアルコール化合物は、トリ(C1- C4)アルキルアミン(例えばトリエチルアミン)又は4-ジメチルアミノピリジン (DMAP)などの塩基の存在下に、非プロトン性溶媒中、約−100℃〜約40℃ の温度で脱離するように、ヒドロキシ部分を活性化することによっても脱離させ ることができる。典型的な活性化剤としては、メタンスルホニルクロリドとトリ フルオロメタンスルホン酸無水物が挙げられる。好ましい活性化剤はメタンスル ホニルクロリドである。活性化した化合物は、その反応混合物を徐々に加熱する ことにより脱離して、所望のビニルアセチレンを与える。当該活性化化合物は、 −78℃から始めて室温に戻らせた場合、通例、約1時間〜約18時間で生成する。 この反応に適した溶媒の例には、塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロフ ランなどがある。溶媒の選択は、使用する溶媒が進行中の反応に対して不活性で あり、反応物が所望の反応を果たしうる程度に可溶化される限り、決定的な問題 ではない。 R2がアミノであるアセチレンアルコール化合物は、任意に、当技術分野で知 られる条件下にアミノ保護基を用いて保護してもよい。次に、得られたアミノ保 護アセチレンアルコール化合物を、上述のように、塩基の存在下に有機溶媒中、 約−10℃〜約35℃の温度で、活性化化合物経由で脱離させる。好ましいアミノ保 護基としては、t-ブチルジメチルシリル及びトリイソプロピルシリルが挙げられ る。保護アセチレンアルコール化合物に使用する好ましい塩基としては、2,6-ル チジン、トリエチルアミン又はそれらの組み合わせが挙げられる。好ましい活性 化剤としては、メタンスルホニルクロリドが挙げられる。当該活性化化合物は、 0℃から始めて室温に戻らせた場合、約1〜18時間で生成する。この反応に適した 溶媒の例には、塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロフランなどがある。 R2が-NH(O)(C1-C6アルキル)又は-NHSO2(C1-C6アルキル)である 式Iの化合物は、R2がアミノである式Iの化合物を、当技術分野で知られる手 法に従ってアシル化又はスルホニル化することにより製造できる。例えば、当該 アミン化合物は、好ましくは3級アミンなどの酸除去剤(好ましくはトリエチル アミン)の存在下に、適当なアシルハライド、イソシアナート又はクロロギ酸エ ステルでアシル化することができる。好ましいアシル化剤は酢酸無水物である。 この反応は通例、約−20℃〜約25℃の温度で行われる。この反応の典型的な溶媒 としては、エーテル類及び塩素化炭化水素(好ましくはジエチルエーテル、クロ ロホルム又は塩化メチレン)が挙げられる。当該アミンは、非プロトン性溶媒中 、適当に置換されたスルホニル化剤との反応によってスルホニル化することがで きる。典型的なスルホニル化剤としては、スルホニルハライドやスルホン酸無水 物が挙げられる。好ましいスルホニル化剤は、式:(C1-C6アルキル)-SO2-C lのスルホニルクロリドである。この反応は、通例、テトラヒドロフランや塩化 メチレンのような非プロトン性溶媒中、約−30℃〜約50℃の温度で行われる。通 例、アシル化反応物又はスルホニル化反応物に対して等モル比のアミン反応物を 、好ましくは等モル量の酸除去剤(3級アミンなど)の存在下に使用する。この 反応の場合、好ましい酸除去剤はN-メチルモルホリン(NMM)又はピリジン である。別法として、この手法を使って既にアシル化又はスルホニル化されてい る式Iaのケトンを用 いて、式Iの化合物を製造することもできる。 R1がトリメチルシリルである式Iの化合物は、式Iaの適当に置換されたケト ンを、塩基の存在下に、式:R1-CCCH2-P(O)(OR)2のホーナー・エモン ズ試薬と反応させることによって製造することができる。この反応は、通例、テ トラヒドロフランなどの有機溶媒中、約−70℃〜ほぼ室温の温度で、1〜5時間行 われる。塩基の例としては、リチウムトリメチルシラノラート(LiOTMS)、 リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(LHMDS)、ピリジンなどが挙げら れる。好ましい塩基はLHMDSである。 反応I.1で使用する式Ia: [a、R、R0、R1、R2及びR3は上に定義した通りである] のケトン化合物は、当技術分野でよく知られる手法に従って製造することができ る。例えば、当該ケトン化合物は、Pagetらの米国特許出願番号4,118,742(参 考文献として本明細書の一部を構成する)の記述に実質上従って製造することが できる。概説すると、Pagetらは、3,4-ジアミノベンゾフェノンを閉環した後、 スルホニルハライドと反応させることによって所望の化合物を得るという、上述 のようなケトン化合物の製造を記述している。 式Iの化合物は、次の反応式IIに従って製造することができる。 [Xはシアノ又は-COOR'(R'はC1-C4アルキル)を表わす。 X'はハロを表わす。 R"は水素、C1-C6アルキル、フェニル又は置換フェニルを表わす。 a、R、R0、R2及びR3は上に定義した通りである]。 上記反応式Iは、反応1〜4を行なうことによって達成される。反応が完了した ら、所望であれば、当技術分野で知られる手法で中間体化合物を単離することが できる。例えば、化合物を結晶化した後、濾過によって集めてもよいし、反応溶 媒を抽出、留去又はデカンテーションによって除去してもよい。中間体化合物は 、所望であれば、この反応式の次の段階を行なう前に、結晶化又はシリカゲルや ア ルミナなどの固形支持体によるクロマトグラフィーなどといった通常の技術で、 さらに精製することができる。 反応II.1は、まず、適当に置換されたハロニトロアニリンと適当に置換された フェニルアセトニトリル又はベンゾエートを、有機溶媒中、約−10℃〜約40℃の 温度で、1〜24時間、塩基にさらしてケトン前駆体を得ることにより行われる。 この反応は、通例、2当量の塩基の存在下に、等モル比の反応物を用いて行われ る。典型的な塩基としては、水酸化ナトリウム、カリウムt-ブトキシド、リチウ ムジイソプロピルアミド(LDA)が挙げられる。好ましい塩基はカリウムt-ブ トキシドである。この反応に適した溶媒の例には、ジメチルホルムアミド、ジメ チルアセタミドなどがある。溶媒の選択は、使用する溶媒が進行中の反応に対し て不活性であり、反応物が所望の反応を果たしうる程度に可溶化される限り、決 定的な問題ではない。当該ケトン前駆体は、0℃から開始して室温に戻らせた場 合、通例、約1〜15時間で生成する。このケトン前駆体は、前もって単離又は精 製することなく、同じ反応混合物中で酸化されることが好ましい。 具体的に述べると、当該ケトン前駆体を、約0℃〜約30℃の温度で30分〜15時 間、酸化剤と反応させることにより、対応するケトン化合物を得る。典型的な酸 化剤としては、過酸化水素、酸素及び空気が挙げられる。酸素と空気は通例、反 応混合物に吹き込まれる。好ましい酸化剤は過酸化水素(好ましくは30%溶液) である。この反応を0℃〜室温で行なうと、当該ケトンは、通例、約30分〜5時間 で生成する。反応が完了に向かって進行していることを確認するために、この反 応をTLCなどで監視することが好ましい。 反応II.2では、ケトン上のニトロ置換基を当技術分野で知られる手法に従って 還元することにより、対応するジアミノベンゾフェノン化合物を得る。例えば、 このニトロ置換基は、反応II.1から単離したケトンをエタノール又はテトラヒド ロフラン中の水素ガス及び触媒と混合するなどの接触水素添加法によって還元す ることができる。好ましい触媒はパラジウム/炭素又はラネーニッケルである。 溶媒の選択は、使用する溶媒が進行中の反応に対して不活性であり、当該ニトロ 反応物が所望の反応を果たしうる程度に可溶化される限り、決定的な問題ではな い。 水素ガスは通例、60psiまで(好ましくは30psi又はその付近)の圧力で使用され る。この反応は、約0℃〜約40℃の温度で行なった場合、通例、約1〜24時間後に 実質上完了する。この反応は、約20℃〜約30℃の温度で約2〜5時間行なうことが 好ましい。 反応II.3では、反応II.2から単離したジアミノベンゾフェノン化合物(R"が 水素を表わすもの)を、上に詳述した手法に実質的に従って、式:R4-SO2-ハ ライドの適当に置換されたスルホニルハライドでスルホニル化することにより、 対応するスルホンアミドベンゾフェノン化合物を得ることができる。 式II.4では、反応II.3から単離した化合物を、まず当該スルホンアミドベンゾ フェノン化合物をイソプロパノールなどのアルコール溶媒中の塩基にさらした後 、臭化シアンと反応させることにより、ニトリル中間体経由で環化する。通例、 当該スルホンアミドベンゾフェノンと塩基を、約0℃〜約30℃の温度で反応させ る。好ましい塩基は水酸化ナトリウムであり、好ましくはこれを水溶液(約1〜4 )の形態で添加する。当該スルホンアミドベンゾフェノンが完全に溶解したら 、得られた溶液を臭化シアンと混合する。臭化シアンは、通例、溶液(例えばア セトニトリル中3〜7)の形態で添加される。反応混合物を室温で攪拌した場合 、この反応は通例、1〜18時間後に完了する。しかし、場合によっては、ニトリ ル中間体が反応混合物から(通常は反応開始後10〜20分以内に)析出することも あるだろう。所望のケトンを得るには、この沈澱物を単離した後、イソプロパノ ールなどのアルコール溶媒中で1〜4時間還流することにより、所望の式Iaのケ トン化合物を得る。 R3がC1-C6アルキル、フェニル又は置換フェニルである式Iの化合物を製造 するために上記反応II.1で使用する式: [X'とR0は上に定義した通りである。 R"はC1-C6アルキル、フェニル又は置換フェニルを表わす。] の化合物は、式: [Yはクロロ又はフルオロを表わす。ただし、X'がフルオロである場合は、Y はクロロを表わし得ないものとする。] の化合物上のクロロ又はフルオロ置換基を、有機溶媒中で、式:NH23(R3 はC1-C6アルキル、フェニル又は置換フェニルを表わす)の1級アミンで置換す ることによって製造される。この反応は、任意に、炭酸カリウムなどの酸除去剤 又は大過剰の当該1級アミンの存在下に行なってもよい。典型的な溶媒としては 、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセタミドなどが挙げ られる。この反応は、約20℃〜約80℃の温度で行なった場合、通例、1〜20時間 で完了する。次いで、得られたアルキル化ハロニトロアニリンを上記反応式IIに 記載の如く反応させる。 本発明化合物の合成において最初の出発物質として使用する化合物は、当技術 分野でよく知られており、市販されていないものについては、当技術分野で一般 に使用される標準的な手法で容易に合成できる。 上述の方法を実施する際は、2次的な反応が起こらないように、反応物に化学 保護基を導入することが望ましい場合があることは、当業者には理解されるだろ う。反応物上に存在するアミン、アルコールアルキルアミン又はカルボキシ基は いずれも、その分子の残りの部分の望ましい反応性に有害な影響を与えない標準 的なアミノ保護基又はカルボキシ保護基を用いて保護することができる。次いで 、当技術分野で知られる方法を用いて、種々の保護基を同時に又は逐次、除去す ることができる。 本発明の医薬的に許容できる塩は、通例、式Iの化合物を等モル量又は過剰量 の酸又は塩基と反応させることによって製造される。これらの反応物は、通例、 酸付加塩についてはジエチルエーテルやベンゼンなど、塩基付加塩ついては水や アルコールなどの相溶性溶媒中で混合される。塩は通常、約1時間〜約10日以 内に溶液から析出し、これを濾過その他の従来法で単離することができる。 本発明の化合物は、シス配座又はトランス配座のどちらでも存在しうる。本願 においてシスとは、アセチレン部分がベンズイミダゾール環に対してシスである 化合物をいい、トランスとは、アセチレン部分がベンズイミダゾール環に対して トランスである化合物をいう。どちらの異性体も本発明化合物の範囲に包含され る。 以下、製造例と実施例により、本発明の特定の側面をさらに説明する。ただし 、これらの実施例は単なる例示であり、決して本発明の範囲の限定を意図するも のではなく、またそのように見なすべきでもないと解すべきである。 以下の製造例と実施例では、融点、核磁気共鳴スペクトル、電子衝撃質量スペ クトル、フィールドデソープション質量スペクトル、高速原子衝突質量スペクト ル、赤外スペクトル、紫外スペクトル、元素分析、高性能液体クロマトグラフィ ー、及び薄層クロマトグラフィーを、それぞれ「m.p.」「NMR」「EIMS」 「MS(FD)」「MS(FAB)」「IR」「UV」「分析」「HPLC」及び「 TLC」と略記する。MS(FD)に関して報告する値は、特に明記しない限り、 質量数に相当する。また、IRスペクトルについて列挙する吸収極大は重要なも のだけであり、観測された極大を全て挙げるわけではない。 NMRスペクトルについては、次の略号を使用する:「s」は一重線、「d」は 二重線、「dd」は二重線の二重線、「t」は三重線、「q」は四重線、「m」は多 重線、「dm」は多重線の二重線、「br.s」「br.d」「br.t」及び「br.m」はそれ ぞれ幅広い一重線、二重線、三重線及び多重線である。「J」はヘルツ(Hz) で表わしたカップリング定数を示す。特に明記しない限り、NMRデータは当該 化合物の遊離塩基に関するものとする。 NMRデータは、Bruker Corp.270MHz装置又はGeneral Electric QE-3 00300MHz装置で得た。化学シフトはデルタ(δ)(テトラメチルシランからpp m低磁場)で表わす。MS(FD)スペクトルは、炭素デンドライトエミッターを 用いてVarion-MAT731分光計で得た。EIMSスペクトルは、Consolidated Electrodynamics Corporation製のCEC21-110装置で得た。IRスペクトル は Perkin-Elmer281装置で得た。UVスペクトルはCary118装置で得た。TLC はE.Merckシリカゲルプレートで行なった。融点は補正していない。 製造例1 A.3- アミノ-4-ニトロ-4'-フルオロベンゾフェノン ジメチルホルムアミド200ml中の5-クロロ-2-ニトロアニリン17.25g(100mmol )と4-フルオロフェニルアセトニトリル12ml(100mmol)の冷(0℃)溶液に、窒 素下でカリウムt-ブトキシド22.44g(200mmol)を加えた。得られた反応混合物 を室温に温め、終夜反応させた。反応が実質上完了してから、その反応混合物を 0℃に冷却し、30%過酸化水素30mlを加えた。TLC(溶離液40%酢酸エチル/ヘ キサン)によって反応の実質的な完了を確認したことをTLC(溶離液40%酢酸 エチル/ヘキサン)で確認してから、反応混合物を1リットルの1塩酸(水溶 液)に注ぎ、生成した黄/橙色の沈澱物を濾過によって単離した。 収量:23.3g(89%) B.3,4- ジアミノ-4'-フルオロベンゾフェノン テトラヒドロフラン250mlとエタノール250ml中の製造例1Aの副題の化合物21g の溶液に、ラネーニッケル触媒3.0gを加えた。得られた反応混合物を30psiの水 素(ガス)下に終夜撹拌した後、濾過した。得られた濾液を減圧下に濃縮して黄 色固体を得、それをさらに精製することなく使用した。 C.4- アミノ-3-イソプロピルスルホンアミド-4'-フルオロベンゾフェノン 無水塩化メチレン160mlと無水ピリジン32ml中の製造例1Bの副題の化合物18.1 4g(79mmol)の溶液に、イソプロピルスルホニルクロリド13.25g(118mmol)を加え た。得られた反応混合物を窒素下に室温で約5時間反応させた。TLC(溶離液 :酢酸エチル)により反応の実質的な完了を確認してから、その反応混合物を40 0mlの1塩酸(水溶液)に注いだ。得られた混合物を酢酸エチル300mlで希釈し 、得られた層を分離し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下に 濃縮して暗赤色ゴム質を得た。このゴム質を調製用HPLC(勾配溶離液:30− 60%酢酸エチル/ヘキサン)を用いて精製した。所望の化合物を含有する画分を 合わせ、減圧下に濃縮して17.11gの黄色ゴム質を得て、それをさらに精製する ことなく使用した。 収率:65% イソブロパノール100ml中の2水酸化ナトリウム(水溶液)25mlと製造例1C の副題の化合物17.11g(51mmol)の溶液に、アセトニトリル中の5臭化シアン1 0mlを加えた。得られた反応混合物を室温で約30分間反応させると、沈澱が生じ た。その沈澱物(ニトリル中間体)を濾過によって単離することにより、11.68g の固体を得た。この固体をイソプロパノール250mlに再懸濁し、得られた混合物 を全ての物質が溶解するまで還流した後、冷却することにより、10.0gの結晶を 得た。 収率:55% MS(FD):3611 H NMR(300MHz;d6-DMSO):δ 1.32(d,J=7.0Hz,6H);3.96(七重線,J= 7.0Hz,1H),7.34-7.44(m,5H),7.63(dd,J=1.6,8.3Hz,1H),7.79-7.83(m,2H ),7.95(d,J=1.5Hz,1H) IR(CHCl3): ν 3081,1668,1651,1600,1553,1363,1285cm-1 製造例2 製造例1C〜Dに詳述した手法に実質上従い、3,4-ジアミノベンゾフェノンを 用いて、標題の化合物を製造した。 C171733Sに関する分析: 計算値:C,59.46;H,4.99;N,12.24; 実測値:C,59.20;H,5.03;N,12.03 製造例3 A.4- アミノ-3-イソプロピルスルホンアミド-4'-ジ(メチル)アミノベンゾフェ ノン 製造例1Cの副題の化合物2g、炭酸カリウム2g及び無水ジメチルアミン100mlの 溶液を120℃で約16時間反応させた。次に、その反応混合物を減圧下に乾燥して 残渣を得た。その残渣を酢酸エチルと1塩酸(水溶液)の混合物に懸濁した。 所望の化合物を有機層から単離し、さらに精製することなく使用した。 製造例3Aの副題の化合物35.64g(98.6mmol)、イソプロパノール400ml及び2 水酸化ナトリウム(水溶液)50mlを含む冷溶液(0℃)に、5臭化シアン溶液 19.8ml(98.6mmol)を加えた。得られた反応混合物を室温に温めると、黄褐色の 沈澱が生じた。その沈澱物を濾過によって単離し、ジエチルエーテルで洗浄した 後、減圧下で乾燥した。 収量:28.8g(76%) MS(FD):3861 H NMR(300MHz;d6-DMSO):δ1.25(d,6H);3.05(s,6H);3.90(m,1H); 6.80(d,2H);7.25-7.85(m,7H) 製造例4 製造例1B〜Dに詳述した手法に実質上従って、標題の化合物を製造した。 MS(FD):361.2 1 H NMR(300MHz;d6-DMSO);δ 1.25(d,6H);3.95(m,1H);7.25-7.70(m, 6H);7.95(s,1H); IR(CHCl3):ν 3397,3016,1640,1604,1588,1541,1443,1387,1361,1284,127 1,1155,1044,840cm-1 実施例1 無水テトラヒドロフラン5ml中の(3-トリメチルシリルプロパ-2-イニル)ジエト キシホスフェート6.21g(25mmol)の冷(−70℃)溶液に、リチウムビス(トリ メチルシリル)アミド(LHMDS)の1無水テトラヒドロフラン溶液30ml(30 mmol)を加えた。得られた混合物を約30分間撹拌した後、テトラヒドロフラン20 ml中の製造例1Dの副題の化合物1.81g(5mmol)の冷(−70℃)溶液に加えた。 約15分間撹拌した後、その反応混合物を室温に温め、終夜反応させた後、酢酸エ チルと塩化アンモニウム飽和水溶液に分配した。得られた層を分離し、有機層を 食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した後、減圧下で乾燥して6. 16gの油状物を得た。その油状物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、勾 配溶離液:2−5%メタノール/塩化メチレン)で精製した。所望の化合物を含有 する画分を合わせ、減圧下で乾燥することにより、207mgの(粗製)シス異性体 と400mgのトランス異性体を得た。これらの粗製物を円形クロマトグラフィー(2 mmプレート、5%メタノール/塩化メチレン)でさらに精製することにより、170m gの黄色固体(シス異性体)と311mgの黄色固体(トランス異性体)を得た。 シス異性体1 HNMR(300MHz;CDCl3):δ 0.14(s,9H);1.35(d,J=7.0Hz,6H);3.58( 七重線, J=7.0Hz,1H);5.93(s,1H);6.14(br.s,2H);6.96(d,J=8.6Hz,1H);6.99(d ,J=8.6Hz,1H);7.22(dd,J=8.7,5.6Hz,2H);7.35(dd,J=22.7,8.7Hz,2H );7.64(s,1H) トランス異性体1 H NMR(300MHz;CDCl3):δ 0.12(s,9H);1.37(d,J=6.8Hz,6H);3. 58(七重線,J=6.8Hz,1H);5.96(s,1H);6.66(br.s,2H);7.00(d,J=8.6Hz, 1H);7.06(d,J=8.6Hz,1H);7.47(d,J=10.6Hz,2H);7.48(dd,J=23.0,8.7 Hz,2H);7.53(d,J=1.2Hz,1H) 実施例1Aで単離したトランス異性体280mg(0.614mmol)の塩化メチレン/アセ トニトリル(1:5)溶液に、フッ化セシウム93.3mg(0.614mmol)を加えた。室温 で約2時間反応させた後、その反応混合物を食塩水30mlと塩化メチレン30mlに分 配した。得られた層を分離し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した後、 減圧下に濃縮して油状物を得た。その油状物を逆相カラムクロマトグラフィー( 溶離液:0−5%アセトニトリル/水)とそれに続く逆相HPLC(溶離液:60%ア セトニトリル/水)で精製することにより、標題の化合物106mgを得た。 トランス異性体 収量:106mg C2018FN32Sに関する分析: 計算値:C,62.65;H,4.73;N,10.96;S,8.36;F,4.95; 実測値:C,62.43;H,4.95;N,10.89;S,8.06;F,5.03 MS(FD):3831 H NMR(300MHz;CDCl3):δ 1.40(d,6H);3.05(s,1H);3.63(m,1H),5. 98(s,1H).6.45(s,2H);7.00-7.50(m,6H);7.55(s,1H) 実施例1Bに詳述した手法に実質上従い、アセトニトリル50ml中のフッ化セシ ウム636mg(4.19mmol)と実施例1Aで単離したシス/トランス異性体の混合物1.9 1g(4.19mmol)とを用いて、所望の化合物を製造した。 シス異性体 MS(FD):3831 H NMR(300MHz;CDCl3);δ 1.43(d,6H);3.00(s,1H);3.71(m,1H);5. 98(s,1H);7.00-7.50(m,8H);7.92(s,1H) 実施例2 無水テトラヒドロフラン200ml中のマグネシウム30g(1234mmol)、塩化第二水 銀500mg及び臭化プロバルギル2mlの還流混合物に、テトラヒドロフラン1200ml中 の80%臭化プロパルギル115mlと製造例2の標題の化合物30gの混合物を窒素下に ゆっくりと加えた。得られた反応混合物を約90分間反応させた。TLC(シリカ 、溶離液:66%クロロホルム、26%酢酸エチル及び8%酢酸)によって反応が実 質上完了したことを確認した後、氷と1塩酸の添加によってその反応混合物を 中和し、次いで1リットルの酢酸エチルで希釈した。得られた層を分離し、有機 層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した後、減圧下で濃縮して残渣を得た。そ の残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、勾配溶離液:0−5%メタ ノール/塩化メチレン)で精製することにより、副題の化合物54gを得た。 収率:80% 無水テトラヒドロフラン100ml中の実施例2Aの副題の化合物佳4g(30mmol)の溶 液に、ジコバルトオクタカルボニル10.2g(30mmol)を加えたところ、気体が発生 した。TLC(シリカ、溶離液:66%クロロホルム、26%酢酸エチル及び8%酢 酸)によって反応が実質上完了したことを確認した後、反応混合物を減圧下に濃 縮して残渣を得た。その残渣をクロロホルム100mlに再溶解し、窒素下にp-トル エンスルホン酸12gと約18時間反応させた。得られた混合物を1.5リットルの酢酸 エチルに注いだ。得られた層を分離し、有機層を水層のpHが5.0以上になるまで 水で洗浄した。所望の化合物を含有する得られた有機層を減圧下に乾燥して残渣 を得、それをさらに精製することなく使用した。 実施例2Bの副題の化合物のエタノール(220ml)溶液に、窒素下に、硝酸第二 鉄50gをゆっくりと加えた。TLC(シリカ、溶離液:66%クロロホルム、26% 酢酸エチル及び8%酢酸)によって反応が実質上完了したことを確認した後、反 応混合物をテトラヒドロフラン100mlと酢酸エチル1.5リットルで希釈した。得ら れた反応混合物を水で洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減 圧下で濃縮して残渣を得た。その残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカ、溶 離液:8%酢酸/塩化メチレン)で精製することにより、トランス異性体:シス 異性体の1:4混合物を得た。この混合物をメタノール200mlに再溶解し、250nmの UVを3.5時間照射した。NMRとHPLC(55%アセセニトリル/水)で反応を 監視した。異性体比が1:1になった時に反応を停止した。得られた異性体をHP LC(勾配溶離液:50%アセトニトリル/水)で分離することにより、300mgのト ランス異性体と450mgのシス異性体を得た。 トランス異性体 C201932Sに関する分析: 計算値:C,65.73;H,5.24;N,11.50;S,8.77 実測値;C,65.52;H,5.25;N,11.27;S,8.74 MS(FD):3651 H NMR(300MHz;d6-DMSO): δ 1.22(d,6H);3.86(m,1H);3.95(s,1H) ;6.16(s,1H);7.10-7.50(m,10H) シス異性体 MS(FD):3651 H NMR(300MHz;d6-DMSO): δ 1.22(d,6H);3.90(m,1H);4.05(s,1H) ;6.10(s,1H);7.10-7.50(m,9H);7.70(s,1H) 実施例2A〜Cに詳述した手法に実質上従い、適当に置換されたケトン出発物 質を用いて、以下の化合物を製造した。 実施例3 シス異性体 MS(FD):3951 H NMR(300MHz;CDCl3): δ 1.42(d,6H);2.95(s,1H);3.70(m,1H);3. 81(s,3H);5.92(s,1H);6.85(d,2H);7.18.7.40(m,6H);7.85(s,1H) トランス異性体 収量:310mg MS(FD):3951 H NMR(300MHz;CDCl3): δ 1.42(d,6H);3.05(s,1H);3.65(m,1H);3. 85(s,3H);5.90(s,1H);6.90(d,2H);7.20-7.50(m,7H) 実施例4 シス異性体 C2121322に関する分析 計算値:C,61.28;H,5.14;N,10.21 実測値:C,60.93;H,5.27;N,10.12 MS(FD):4111 H NMR(300MHz;CDCl3): δ 1.42(d,6H);2.52(s,3H);2.97(s,1H);3. 70(m,1H);6.00(s,1H);7.10-7.50(m,8H);7.90(s,1H) トランス異性体 収量:400mg C2121322に関する分析 計算値:C,61.28;H,5.14;N,10.21 実測値:C,60.72;H,5.20;N,9.58 MS(FD):4111 H NMR(300MHz;CDCl3): δ 1.45(d,6H);2.52(s,3H);3.12(s,1H);3. 70(m,1H);5.95(s,1H);7.20-7.50(m,8H);7.65(s,1H) 実施例5 収量:シス/トランスの1:1混合物3g MS(FD):383 C2018FN32Sに関する分析 計算値:C,62.65;H,4.73;F,4.95;N,10.96;S,8.36 実測値:C,62.37;H,4.69;F,5.05;N,10.73;S,8.56 シス異性体1 H NMR(300MHz;CDCl3): δ 1.40(d,6H);2.95(s,1H);3.62(m,1H);6. 20(s,1H);6.79(s,2H);7.00-7.50(m,6H);7.75(s,1H) トランス異性体1 H NMR(300MHz;CDCl3): δ 1.40(d,6H);3.10(s,1H);3.62(m,1H);5. 95(s,1H);6.70(s,2H);7.00-7.80(m,7H) 実施例6 シス異性体 C222333Sに関する分析 MS(FD):4091 H NMR(300MHz;CDCl3): δ 1.40(d,6H);1.42(t,3H);2.92(s,1H);3. 65(m,1H);4.05(q,2H);5.92(s,1H);6.82(d,2H);7.00-7.40(m,6H);7.85(s,1 H) トランス異性体 収量:325mg C222333Sに関する分析 MS(FD):4091 H NMR(300MHz;CDCl3): δ 1.40(d,6H);1.42(t,3H);3.05(s,1H);3. 62(m,1H);4.08(q,2H);5.90(s,1H);6.90(d,2H);7.00-7.50(m,6H);7.60(s,1 H) 実施例7 シス異性体 C212133Sに関する分析 計算値:C,63.78;H,6.35;N,10.62; 実測値:C,63.06;H,5.39;N,10.14 MS(FD):3951 H NMR(300MHz;CDCl3): δ 1.40(d,6H);3.00(s,1H);3.65(m,1H);3. 79(s,3H);6.05(s,1H);6.80-7.40(m,8H);7.90(s,1H) トランス異性体 収量:30mg C212133Sに関する分析 計算値:C,63.78;H,6.35;N,10.62; 実測値:C,63.05;H,5.33;N,10.26 MS(FD):3951 H NMR(300MHz;CDCl3): δ 1.40(d,6H);3.05(s,1H);3.65(m,1H);3. 80(s,3H);6.00(s,1H);6.90-7.40(m,8H);7.60(s,1H) 実施例8 シス異性体 MS(FD):393 トランス異性体 収量:25mg C222332Sに関する分析 MS(FD):3931 H NMR(300MHz;CDCl3): δ 1.40(d,6H);2.25(s,3H);2.30(s,3H);3. 00(s,1H);3.61(m,1H);5.78(s,2H);5.95(s,1H);7.10-7.20(m,5H);7.60(d,1 H) 実施例9 シス異性体 MS(FD):4651 H NMR(300MHz;CDCl3): δ 3.00(s,3H);3.83(s,3H);5.14(s,2H);5. 90(s,1H);7.00-7.50(m,12H) HPLC(4×300mm,C18、溶離液:70%アセトニトリル/水,2ml/分,254nm,RT= 3.73分) トランス異性体 収量:21mg 実施例10 トランス異性体 収量:680mg C2316FN32Sに関する分析 計算値:C,66.18;H,3.86;N,10.07;S,7.68 実測値:C,65.71;H,3.81;N,9.84;S,7.20 MS(FD):4171 H NMR(300MHz;CDCl3): δ 3.03(s,1H);6.00(s,1H);6.30(s,2H);7. 20(m,9H);7.52(s,1H);7.88(m,2H) 実施例11 トランス異性体 収量:30mg MS(FD):407 実施例12 シス異性体 C201822Sに関する分析 MS(FD):350 トランス異性体 収量:200mg C201822Sに関する分析 計算値:C,68.55;H,5.18;N,7.99;S,9.15 実測値:C,68.70;H,5.18;N,7.82;S,9.17 MS(FD):3501 H NMR(300MHz;CDCl3): δ 1.40(d,6H);3.10(s,1H);3.50(m,1H);6. 10(s,1H);7.50(m,8H);8.25(s,1H) 実施例13 シス異性体 C2118332Sに関する分析 MS(FD):4331 H NMR(300MHz;CDCl3): δ 1.40(d,6H);3.06(s,1H);3.65(m,1H);5. 80(s,2H);6.10(s,1H);7.40(m,7H) トランス異性体 収量:45mg C2118332Sに関する分析 計算値:C,58.19;H,4.19;F,13.15;N,9.69;S,7.40 実測値:C,58.13;H,4.33;F,12.91;N,9.53;S,7.37 MS(FD):4331 H NMR(300MHz;CDCl3): δ 1.40(d,6H);3.05(s,1H);3.65(m,1H);5. 88(s,2H);6.05(s,1H);7.40(m,6H);7.95(s,1H) 実施例14 シス異性体 C2118332Sに関する分析 計算値:C,58.19;H,4.19;F,13.15;N,9.69;S,7.40 実測値:C,57.55;H,4.40;F,13.96;N,9.23;S,7.54 MS(FD):4331 H NMR(300MHz;CDCl3): δ 1.40(d,6H);3.04(s,1H);3.65(m,1H);5. 80(s,2H);6.02(s,1H);7.40(m,6H);7.85(s,1H) トランス異性体 C2118332Sに関する分析 計算値:C,58.19;H,4.19;F,13.15;N,9.69;S,7.40 実測値:C,58.04;H,4.21;F,13.43;N,9.40;S,7.42 MS(FD):4331 H NMR(300MHz;CDCl3): δ 1.38(d,6H);3.02(s,1H);3.58(m,1H);5. 75(s,2H);6.08(s,1H);7.40(m,7H) 実施例15 副題の化合物を実施例2Aに記述した方法に実質上従って製造した。 実施例15Aの副題の化合物12.8g(30mmol)の塩化メチレン(300ml)溶液に、 2,6-ルチジン4.6ml(39mmol)とt-ブチルジメチルシリルトリフルオロメチル-ス ルホネート8.3ml(36mmol)を加えた。その混合物を約1時間撹拌した後、4-ジメ チルアミノピリジン(DMAP)9.2g(75mmol)とトリエチルアミン19ml(135m mol)を加え、得られた混合物を0℃に冷却し、メタンスルホニルクロリド8.8ml (114mmol)を添加した。約5分後、その反応混合物を室温に温め、約2時間反応 させた。TLCによって反応が実質上完了したことを確認した後、反応混合物を 酢酸エチル600mlで希釈した。その混合物から所望の化合物を、1-塩酸溶液で 抽出した。水性抽出物を合わせ、1水酸化ナトリウム溶液で塩基性にした後、 所望の化合物を酢酸エチルで抽出した。得られた有機抽出物を合わせ、硫酸マグ ネシウムで乾燥し、濾過した後、減圧下で濃縮して赤茶けた固体を得た。その固 体をアセトニトリル100mlと水30mlに再溶解すると、黄褐色の沈澱が生成した。 その沈澱物を濾過によって単離した。その濾液は2:1トランス/シスであった。こ れらの異性体を中圧液体クロマトグラフィー「MPLC」(勾配溶離液:45−50 %アヤトニトリル/水)で分離した。 収量:6.4g(89%シス;8%トランス) シス異性体 C222442Sに関する分析 計算値:C,64.68;H,5.92;N,13.71 実測値:C,64.38;H,6.00;N,13.47 MS(FD):408.21 H NMR(300MHz;d6-DMSO): δ 1.25(d,6H);2.95(s,6H);3.85(m,1H) ;3.90(d,1H);5.95(d,1H);6.70(d,2H);7.00-7.30(m,6H);7.65(s,1H) トランス異性体 C222442Sに関する分析 計算値:C,64.68;H,5.92;N,13.71 実測値:C,64.47;H,5.98;N,13.43 MS(FD):408.21 H NMR(300MHz;d6-DMSO): δ 1.25(d,6H);2.95(s,6H);3.90(m,1H) ;3.95(d,1H);5.81(d,1H);6.71(d,2H);7.00-7.40(m,7H) IR(CHCl3): ν 3507,3398,3306,1638,1608,1584,1547,1523,1439,1359,126 7,1155,1044,822cm-1 実施例16 実施例2Aに詳述した手法に実質上従って、副題の化合物を製造した。 実施例15に詳述した手法に実質上従い、塩化メチレン300ml中、実施例16Aの 副題の化合物11.1g(27.6mmol)、2,6-ルチジン4.2ml(35.9mmol)、t-ブチルジ メチルシリルトリフルオロメタン-スルホネート7.6ml(33.1mmol)、DMAP8.43 g(69mmol)、トリエチルアミン17.3ml(124mmol)及びメタンスルホニルクロリ ド8.1ml(104.9mmol)を用いて、標題の化合物を製造した。得られた粗製物から 、MPLC(勾配溶離液:38−39%アセトニトリル/水)を用いて、シス異性体 とトランス異性体を単離した。 トランス異性体 C1917FN42Sに関する分析 MS(FD):3841 H NMR(300MHz;d6-DMSO): δ 2.80(s,6H);4.05(d,1H);6.20(d,1H) ;7.05(br.s,2H);7.15-7.30(m,6H);7.50(m,1H) IR(CHCl3): ν 3398,3306,3019,2976,1636,1610,1544,1476,1442,1391,127 5,1170,1052,969,884,823cm-1 実施例17 実施例16の反応混合物から標題の化合物を単離した。 トランス異性体 C2118444Sに関する分析 計算値:C,50.60;H,3.64;N,11.24 実測値:C,50.63;H,3.68;N,11.01 MS(FD):3841 H NMR(300MHz;d6-DMSO): δ 2.82(s,6H);4.09(d,1H);6.22(d,1H) ;7.15-7.51(m,7H) IR(CHCl3): ν 3441,3304,2977,1690,1635,1486,1441,1398,1280,1195,114 8,1082,976,830cm-1 実施例18 実施例21に詳述する手法に実質上従って、標題の化合物を製造した。 トランス異性体 C21192342に関する分析 計算値:C,52.60;H,3.99;N,8.76 実測値:C,52.49;H,4.00;N,8.53 MS(FD):4791 H NMR(300MHz;CDCl3): δ 1.32(d,J=7Hz,6H);3.08(s,3H);4.17(d ,J=2.6Hz,1H);4.27(七重線,J=6.8Hz,1H);6.23(d,J=2.6Hz,1H);7.18 -7.22(m,1H);7.30(dd,J=1.5,8.5Hz,1H);7.43(d,J=8.5Hz,1H);7.40-7.5 7(m,3H) HPLC(2.6mm×25cm,C18,溶離液:50%アセトニトリル/水/0.1%トリフルオ ロ酢酸,1.5ml/分,254,320nm,RT=12.69分) シス異性体 HPLC(2.6mm×25cm,C18,溶離液:50%アセトニトリル/水/0.1%トリフルオ ロ酢酸,1.5ml/分,254,320nm,RT=14.89分) 実施例19 実施例15に詳述した手法に実質上従って、標題の化合物を製造した。 トランス異性体 C212132Sに関する分析 MS(FD):3791 H NMR(300MHz;d6-DMSO): δ 1.25(d,6H);2.35(s,3H);3.90(m,1H) ;3.95(d,1H);6.05(d,1H);7.00-7.40(m,9H) 実施例20 トランス異性体 C2017232Sに関する分析 計算値:C,59.84;H,4.27;N,10.47 実測値:C,59.86;H,4.23;N,10.17 MS(FD):4011 H NMR(300MHz;d6-DMSO): δ 1.24(d,J=6.6Hz,6H);3.90(七重線, J=6.6Hz,1H);4.10(d,J=2.6Hz,1H);6.22(d,J=2.6Hz,1H);7.07-7.12( m,3H);7.18-7.23(m,2H);7.37(s,1H);7.41-7.58(m,2H) IR(CHCl3): ν 3398,3306,2981,1639,1517,1274,1043cm-1 UV/VIS: λmax=318.5nm(E=22343);261nm(E=15525);212.5nm(E=3101 9) HPLC(4.6mm×25cm,C18,溶離液:50%アセトニトリル/水/0.1%トリフル オロ酢酸,1.5ml/分,254,320nm,RT=5.34分) シス異性体 HPLC(4.6mm×25cm,C18,溶離液:50%アセトニトリル/水/0.1%トリフルオ ロ酢酸,1.5ml/分,254,320nm,RT=5.92分) 実施例21 塩化メチレン60.0ml中の製造例4の標題の化合物1.60g(3.99mmol)、DMAP 1.21g(9.98mmol)及びトリエチルアミン2.50ml(17.96mmol)の冷(−78℃)溶 液に、メタンスルホニルクロリド1.17ml(15.16mmol)を加えた。得られた反応 混合物をゆっくりと室温に温め、終夜反応させた。得られた粗製物を逆相カラム クロマトグラフィー(溶離液:60%アセトニトリル/水)とそれに続くHPLC( 溶離液:60%アセトニトリル/水)で精製することにより、56mgのトランス異性体 と25mgのシス異性体を得た。 トランス異性体 C2018FN32Sに関する分析 MS(FD):3831 H NMR(300MHz;CDCl3): δ 1.38(d,J=6.9Hz,6H);3.00(d,J=2.4 Hz,1H);3.60(七重線,J=6.8Hz,1H);6.18(s,2H);6.21(d,J=2.5Hz,1H); 7.07-7.27(m,4H);7.35-7.42(m,2H);7.59(d,J=1.4Hz,1H) C2018FN32Sに関する分析 計算値:C,62.65;H,4.73;N,10.96 実測値:C,62.92;H,4.69;N,10.63 MS(FD):3831 H NMR(300MHz;CDCl3): δ 1.45(d,J=7.0Hz,6H);3.15(d,J=2.6 Hz,1H);3.72(七重線,J=6.8Hz,1H);5.96(s,2H);6.01(d,J=2.6Hz,1H); 7.03-7.38(m,6H);8.09(d,J=0.7Hz,1H) 実施例21に詳述した手法に実質上従って、以下の化合物を製造した。 実施例22 トランス異性体 C2018FN32Sに関する分析 MS(FD):383 IR(CHCl3): ν 3506,3398,3306,1646,1384,1087cm-1 1 H NMR(300MHz;CDCl3): δ 1.42(d,J=6,8Hz,6H);3.11(d,J=2.6 Hz,1H);3.65(七重線,J=6.8Hz,1H);6.01(d,J=2.6Hz,1H);6.27(s,2H); 6.86(dd,J=6.8,8.2Hz,1H),7.30-7.39(m,4H);7.50-7.53(m,2H) UV/VIS: λmax=287nm(E=16790);240nm(E=37382);204nm(E=25933) HPLC(4.6mm×25cm,C18,溶離液:50%アセトニトリル/水/0.1%トリフルオ ロ酢酸,1.5ml/分,254,320nm,RT=10.08分) シス異性体1 H NMR(300MHz;CDCl3): δ 1.45(d,J=6.9Hz,6H);2.99(d,J=2.4 Hz,1H);3.69(七重線,J=6.9Hz,1H);6.24(d,J=2.4Hz,1H);6.52(s,2H); 7.04(dd,J=6.4,8.1Hz,1H),7.27-7.39(m,5H);7.42(d,J=8.4Hz,1H) HPLC(4.6mm×25cm,C18,溶離液:50%アセトニトリル/水/0.1%トリフルオ ロ酢酸,1.5ml/分,254,320nm,RT=10.06分) 実施例23 トランス異性体 HPLC(4.6mm×25cm,C18,溶離液:50%アセトニトリル/水/0.1%トリフルオ ロ酢酸,1.5ml/分,254,320nm,RT=4.38分) シス異性体 HPLC(4.6mm×25cm,C18,溶離液:50%アセトニトリル/水/0.1%トリフルオ ロ酢酸,1.5ml/分,254,320nm,RT=4.89分) 実施例24 トランス異性体 m.p.150-155℃(分解) C2018FN32Sに関する分析 計算値:C,62.65;H,4.73;N,10.96 実測値:C,62.51;H,4.75;N,10.77 MS(FD):3831 H NMR(300MHz;CDCl3): δ 1.39(d,J=6.8Hz,6H);3.05(d,J=2.4 Hz,1H);3.61(七重線,J=6.8Hz,1H);6.02(d,J=2.4Hz,1H);6.05(s,2H); 7.04-7.10(m,2H);7.14-7.39(m,4H);7.55(s,1H) IR(CHCl3):3506,3398,3306,2999,1639,1547,1442,1381cm-1 UV/VIS: λmax=317nm(E=22897);263nm(E=15248);212nm(E=31161) HPLC(4.6mm×25cm,C18,溶離液:50%アセトニトリル/水/0.1%トリフルオ ロ酢酸,1.5ml/分,254,320nm,RT=4.57分) シス異性体 HPLC(2.6mm×25cm,C18,溶離液:50%アセトニトリル/水/0.1%トリフルオ ロ酢酸,1.5ml/分,254,320nm,RT=5.18分) 実施例25 トランス異性体 m.p.160-165℃(分解) C2120FN32Sに関する分析 計算値:C,61.00;H,4.88;N,10.16 実測値:C,61.23;H,4.95;N,10.441 H NMR(300MHz;CDCl3): δ 1.39(d,J=6.7Hz,6H);3.06(s,1H);3.6 2(七重線,J=6.8Hz,1H);3.93(s,3H);5.91(d,J=0.9Hz,1H);6.45(s,2H) ;6.95(t,J=8.4Hz,1H);7.09(d,J=8.2Hz,1H);7.24(m,3H);7.54(s,1H) MS(FD):413 IR(CHCl3):3398,3306,2960,2815,1638,1271cm-1 UV/VIS: λmax=212.5nm(E=33257);272.5nm(E=17661);317nm(E=2234 2) HPLC(4.6mm×25cm,C18,溶離液:50%アセトニトリル/水/0.1%トリフルオ ロ酢酸,1.5ml/分,254,320nm,RT=4.18分) シス異性体 C2120FN32Sに関する分析 計算値:C,61.00;H,4.88;N,10.16 実測値:C,60.76;H,4.79;N,9.981 H NMR(300MHz;CDCl3): δ 1.52(d,J=6.8Hz,6H);3.00(d,J=2.3 Hz,1H);3.78(七重線,J=6.8Hz,1H);3.93(s,3H);6.01(d,J=2.3Hz,1H); 6.96(s,3H);7.48(m,2H);7.91(d,J=1.1Hz,1H) MS(FD):413 IR(CHCl3):3400,3295,2970,2830,1645,1499cm-1 UV/VIS: λmax=213nm(E=39322);269.5nm(E=25418) HPLC(2.6mm×25cm,C18,溶離液:50%アセトニトリル/水/0.1%トリフルオ ロ酢酸,1.5ml/分,254,320nm,RT=4.68分) 実施例26 トランス異性体 C2017232Sに関する分析 計算値:C,59.24;H,4.27;N,10.48 実測値:C,59.23;H,4.27;N,10.711 H NMR(300MHz;CDCl3): δ 1.38(d,J=6.8Hz,6H);3.05(d,J=2.5 Hz,1H);3.61(七重線,J=6.8Hz,1H);5.93(s,2H);6.21(d,J=2.5Hz,1H); 7.04-7.15(m,4H);7.28(s,1H);7.58(s,1H) MS(FD):401 IR(CHCl3):3506,3398,3307,2986,1639,1493,1362cm-1 UV/VIS: λmax=319.5(24117),242.5(15234),211(27698) HPLC(4.6mm×25cm,C18,溶離液:50%アセトニトリル/水/0.1%トリフルオ ロ酢酸,1.5ml/分,254,320nm,RT=4.29分) シス異性体 HPLC(4.6mm×25cm,C18,溶離液:50%アセトニトリル/水/0.1%トリフルオ ロ酢酸,1.5ml/分,254,320nm,RT=5.13分) 実施例27 トランス異性体1 H NMR(300MHz,d6-DMSO): δ 1.25(d,6H);3.90(m,1H);4.06(d,1H) ;6.22(d,1H);7.05-7.50(m,7H) MS(FD):399 実施例28 トランス異性体 C2118333Sに関する分析 計算値:C,56.12;H,4.04;N,9.35 実測値:C,56.17;H,4.02;N,9.311 H NMR(300MHz;d6-DMSO): δ 1.25(d,6H);3.90(m,1H);4.06(d,1H) ;6.20(d,1H);7.05-7.55(m,7H) MS(FD):449.2 IR(CHCl3): ν 3398,3306,1638,1547,1387,1360,1262,1227,1174,1044cm-1 実施例29 トランス異性体1 H NMR(300MHz;d6-DMSO): δ 1.27(d,J=2.4Hz,6H);3.93(七重線, J=2.4Hz,1H);4.16(s,1H);6.24(s,1H);6.97-7.40(m,6H) MS(FD):401.1 IR(CHCl3): ν 3305.3,1693.7,1639.7,1547.1,1482.3,1361.0,1154.5,1120 .8,1045.6cm-1 UV/VIS: λmax=318nm(E=15655),263nm(E=17393),213nm(32410) 実施例30 実施例4で単離したトランス異性体1.2g(3.11mmol)の無水塩化メチレン(150 ml)溶液に、m-クロロペルオキシ安息香酸(MCPBA)600mg(3.11mmol)を加 えた。得られた反応混合物を終夜反応させた。TLCによって反応が実質上完了 したことを確認した後、反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液及び食塩水(2 回)で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下に乾燥して標題 の化合物1gを得た。 C2121332に関する分析1 H NMR(300MHz;CDCl3): δ 1.40(d,6H);2.80(s,3H);3.05(s,1H);3. 61(m,1H);5.95(s,2H);6.05(s,1H);7.40(m,7H) MS(FD):427 実施例31 実施例30に詳述した手法に実質上従い、無水塩化メチレン120ml中、実施例4で 単離したトランス異性体1.4g(3.63mmol)とm-クロロペルオキシ安息香酸(MC PBA)1.75gを用いて、標題の化合物を製造した。 収量:1.4g C2121342に関する分析1 H NMR(300MHz;CDCl3): δ 1.40(d,6H);3.05(s,1H);3.15(s,3H);3. 61(m, 1H);6.01(s,2H);6.15(s,1H);7.05(d,1H);7.17(s,1H);7.58(s,1H);7.65(d, 2H);7.98(d,2H) MS(FD):443 実施例32 酢酸無水物10ml中の実施例2Cのトランス異性体100mgに、窒素下。得られた反 応混合物を室温で終夜反応させた後、酢酸エチルに注ぎ、水で洗浄(3回)した 。得られた層を分離し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した後、減圧 下で濃縮して標題の化合物60mgを得た。 実施例33 無水テトラヒドロフラン600ml中の製造例4の標題の化合物25.4g(70mmol)の冷 溶液に、メチルマグネシウムブロミド117ml(350mmol)をゆっくりと加えた。温 度を室温以下に維持するために温度を監視しながら、得られた混合物を反応させ た。TLCによって反応が実質上完了したこと確認した後(約1時間)、飽和塩 化アンモニウム溶液(水溶液)をゆっくり加えることによって反応をクエンチし た。得られた層を分離し、所望の化合物を酢酸エチルで水相から抽出した。得ら れた有機部分を合わせ、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、 減圧下で濃縮して、副題の化合物26.4gを得た。 収率:定量的 実施例33Aの副題の化合物26.4g(70mmol)のクロロホルム(300ml)溶液に、p- トルエンスルホン酸27gを加えた。得られた反応混合物を約2時間還流した。TL Cによって反応が実質上完結したことを確認してから、反応液を室温に冷却し、 水、飽和重炭酸ナトリウム溶液及び食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾 燥し、濾過した後、減圧下に濃縮して褐色の泡状物を得た。この泡状物をジエチ ルエーテルで摩砕した後、濾過することにより、22.7gの黄褐色固体を得た。 収率:90% 実施例33Bの副題の化合物22.6g(63mmol)のテトラヒドロフラン(500ml)溶 液に、N-ブロモスクシンイミド16.7gを加えた。得られた反応混合物を約3時間 還流した。TLCによって反応が実質上完了したことを確認した後、反応液を室 温に冷却し、終夜撹拌した。その反応混合物を減圧下に濃縮して残渣を得た。そ の残渣を酢酸エチル600mlに再溶解し、水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し 、濾過した後、減圧下に濃縮して赤色の泡状物を得た。その泡状物をジエチルエ ーテルに溶解した後、減圧下で乾燥して、32gの赤色固体を得た。望ましくない ジブロモ化合物を、アセトニトリルからの沈澱により、シス/トランスブロミド 混合物から分離することにより、5.66gのシス/トランスビニルブロミドを得た。 実施例33Cのシス/トランス化合物の混合物4.00g(9.1mmol)の無水テトラヒ ドロフラン(25ml)溶液に、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ク ロリド210mg(0.3mmol)を加え、次いでジイソプロピルアミン12.7ml(91mmol) を加えた。得られた混合物を約10分間撹拌した後、ヨウ化銅(I)170mg(0.91mmol) を加えた。得られた混合物をさらに10分間撹拌した後、プロピン(気体)をその 混合物に約1.75時間吹き込んだ。TLCによって反応が実質上完了したことを確 認した後、反応混合物をジエチルエーテルで希釈し、飽和塩化アンモニウム溶液 、1塩酸溶液及び飽和重炭酸ナトリウム溶液で順次洗浄した。所望の化合物を 重炭酸塩層から抽出し、得られた有機部分を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し た後、減圧下に濃縮して残渣を得た。その残渣をフラッシュクロマトグラフィー (シリカ;勾配溶離液:60−80%酢酸エチル/ヘキサン)で精製した。 C2120FN32Sに関する分析 計算値:C,63.46;H,5.07;N,10.57 実測値:C,63.24;H,5.27;N,10.571 H NMR(300MHz;d6-DMSO): δ 1.25(d,6H);1.90(d,3H);3.90(m,1H) ;6.15(d,1H);7.00-7.50(m,9H) MS(FD):397 IR(CHCl3): ν 3506,3398,2984,1639,1639,1610,1548,1441,1360,1269,117 4,1155,1043,884,825cm-1 実施例32 上述のように、本発明の化合物は抗ウイルス剤として有用である。これらはエ ンテロウイルス及びライノウイルスの種々の株に対して阻害活性を示す。本発明 の一態様は、式Iの化合物又はその医薬的に許容できる塩の有効量をその必要が ある患者に投与することからなるピコルナウイルス科感染症の処置又は予防法で ある。 本明細書で使用するところの「有効量」は、ウイルス複製を阻害することがで きる式Iの化合物の量を意味する。本方法が意図するピコルナウイルス科阻害に は、適宜、治療的処置又は予防的処置が含まれる。本発明に従って投与される化 合物の具体的な投与量は、当然ながら、その症例を取り巻く特定の状況、例えば 投与する化合物、投与経路、処置しようとする状態及び処置しようとする個体な どによって決まるだろう。典型的な日用量は、投薬レベル約0.01mg/kg〜約50mg/ kg体重の本発明活性化合物を含むだろう。好ましい日用量は通例、約0.05mg/kg 〜約20mg/kg(理想的には約0.1mg/kg〜約10mg/kg)になるだろう。 本化合物は、経口経路、経皮経路、皮下経路、静脈内経路、筋肉内経路、鼻腔 内経路を含む種々の経路で投与できる。投与に先立って、本発明の化合物を製剤 化することが好ましい。したがって、本発明のもう1つの態様は、式Iの化合物 又は医薬的に許容できるその塩の有効量と医薬的に許容できる担体、希釈剤又は 賦形剤とからなる医薬製剤である。 そのような製剤中の活性成分は、その製剤の0.1重量%〜99.9重量%を占める 。「医薬的に許容できる」という表現は、その担体、希釈剤又は賦形剤がその製 剤の他の成分と融和し、その受容者にとって有害でないことを意味する。 本医薬製剤は、容易に入手できる周知の成分を用いて、既知の手法で製造され る。本発明の組成物を製造する場合は、通常、活性成分を担体と混合するか、担 体で希釈するか、もしくはカプセル、サシェ、紙その他の容器の形態を取りうる 担体内に封入する。担体が希釈剤として機能する場合、それは、活性成分にとっ て担体、賦形剤又は媒体として作用する固体、半固体又は液体物質でありうる。 したがって、本組成物は錠剤、丸剤、散剤、トローチ、サシェ剤、カシェ剤、エ リキシル剤、懸濁剤、乳剤、溶液剤、シロップ剤、(固体の又は液体媒体中の) エアゾール剤、例えば10重量%までの活性化合物を含有する軟膏、軟及び硬ゼラ チンカプセル、座剤、滅菌注射液、滅菌包装散剤などの形態をとりうる。 以下の製剤例は単なる例示であって、決して本発明の範囲の限定を意図するも のではない。「活性成分」という用語は、式Iで示される化合物又はその医薬的 に許容できる塩を意味する。 製剤例1 次の成分を使用して硬ゼラチンカプセル剤を製造する。 量 (mg/カプセル) 活性成分 250 澱粉(乾燥) 200 ステアリン酸マグネシウム 10 合計 460mg 製剤例2 以下の成分を用いて錠剤を製造する。 量 (mg/カプセル) 活性成分 250 セルロース(微晶質) 400 二酸化珪素(ヒュームド) 10 ステアリン酸 5 合計 665mg 各成分を混合し、各665mgの錠剤に圧縮成型する。 製剤例3 以下の成分を含有するエアゾール溶液を製造する。 重量 活性成分 0.25 メタノール 25.75 プロペラント22(クロロジフルオロメタン) 70.00 合計 100.00 活性成分をエタノールと混合し、その混合物をプロペラント22の一部に加え、 −30℃に冷却して、充填装置に移す。次に、必要量をステンレス鋼容器に入れ、 プロペラントの残りで希釈する。次に、バルブユニットをその容器に装着する。 製剤例4 それぞれ60mgの活性成分を含む錠剤を以下のように製造する。 量 (mg/錠剤) 活性成分 60 澱粉 45 セルロース(微晶質) 35 ポリビニルピロリドン(10%水溶液として) 4 カルボキシメチル澱粉ナトリウム 4.5 ステアリン酸マグネシウム 0.5 タルク 1 合計 150 活性成分、澱粉及びセルロースをNo.45メッシュU.S.ふるいに通し、十分に 混合する。得られた粉末をポリビニルピロリドンを含有する水溶液と混合し、そ れをNo.14メッシュU.S.ふるいに通す。このようにして調製した顆粒を50℃で 乾燥し、No.18メッシュU.S.ふるいに通す。予めNo.60メッシュU.S.ふるい に通しておいたカルボキシメチル澱粉ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム及 びタルクを上記の顆粒に加え、混合した後、錠剤成型機で圧縮して各150mgの錠 剤 を得る。 製剤例5 それぞれ80mgの活性成分を含有するカプセル剤を以下のように製造する 量 (mg/カプセル) 活性成分 80mg 澱粉 59mg 微晶質セルロース 59mg ステアリン酸マグネシウム 2mg 合計 200mg 活性成分、セルロース、澱粉及びステアリン酸マグネシウムを混合し、No.45 メッシュU.S.ふるいに通し、硬ゼラチンカプセルに200mgずつ充填する。 製剤例6 それぞれ225mgの活性成分を含有する座剤を以下のように製造する。 活性成分 225mg 飽和脂肪酸グリセリド 2000mg 合計 2225mg 活性成分をNo.60メッシュU.S.ふるいに通し、予め必要最小量の熱量で融解 しおいた飽和脂肪酸グリセリドに懸濁する。その混合物を名目容量2gの座剤型に 注ぎ、冷ます。 製剤例7 各5mLにつき50mgの活性成分を含有する懸濁剤を以下のように製造する。 活性成分 50mg カルボキシメチルセルロースナトリウム 50mg シロップ 1.25ml 安息香酸溶液 0.10ml 着香料 適量 着色料 適量 精製水 全量を5mLにする量 活性成分をNo.45メッシュU.S.ふるいに通し、カルボキシメチルセルロース ナトリウム及びシロップと混合して滑らかなペーストを作る。水の一部で希釈し た安息香酸溶液、着香料及び着色料を攪拌しながら加える。水を追加して必要な 体積にする。 製剤例8 静脈内用製剤は以下のように製造することができる。 活性成分 100mg 等張食塩水 1000ml 上記の成分からなる溶液を通例、毎分1mLの速度で対象に静脈内投与する。 式Iの化合物が試験ウイルスを阻害できることを立証するために、以下の実験 を行なった。 試験法 25cc Falconフラスコで、アフリカミドリザル腎臓細胞(BSC-1)又はHel a細胞(5-3)を、5%不活化ウシ胎児血清(FBS)、ペニシリン(150単位1ml )及びストレプトマイシン(150μg/ml)を含む培地199中、37℃で生育した。コ ンフルエントな単層が形成した後、上清生育培地を除去し、ウイルス(例えばエ コーウイルス、メンゴウイルス、コクサッキーウイルス、ポリオウイルス又はラ イノウイルスなど)の適当な希釈液0.3mlを各フラスコに加えた。室温で1時間吸 収させた後、1%IonagerNo.2(1部)と、FBS、ペニシリン及びストレプト マイシン並びに100、50、25、12、6、3及び0μg/mlの薬物を含む2×培地199(1部)と からなる培地を、ウイルス感染細胞シートに重層した。薬物を含まないフラスコ をこの試験の対照とした。ビニルアセチレンベンズイミダゾール化合物のストッ ク溶液を、ジメチルスルホキシドで104μg/mlの濃度に希釈した。次に、それら のフラスコを、ボリオウイルス、コクサッキーウイルス、エコーウイルス及びメ ンゴウイルスについては37℃で72時間、ライノウイルスについては32℃で120時 間培養した。ウイルスに感染し、細胞内でウイルスが複製した領域にウイルスプ ラークが認められた。10%ホルマリンと2%酢酸ナトリウムの溶液を各 フラスコに加えることによりウイルスを不活化し、細胞シートをフラスコの表面 に固定した。クリスタルバイオレットで周囲の細胞領域を染色した後、ウイルス プラークを、そのサイズにかかわらず、数えた。各薬物濃度で、そのプラーク数 を対照数と比較した。試験化合物の活性を、プラーク減少率又は阻害率として表 わした。別法として、プラーク形成を50%阻害する薬物濃度を活性の尺度として 使用することもできる。50%阻害をIC50という記号で示す。 種々のビニルアセチレンベンズイミダゾール化合物に関する試験結果を実施例 番号で表1及び2に要約する。この表には、試験ウイルスとIC50値で表わした阻 害率(プラーク減少)を示す。これらのIC50値は、プラーク形成を50%阻害す るのに必要な試験化合物の量(μg/ml)を表わす。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 OA(BF,BJ,CF,CG, CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,T D,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,UG ),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AL,AM,AU,AZ,BB,BG, BR,BY,CA,CN,CZ,EE,GE,HU,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR ,LS,LT,LV,MD,MG,MK,MN,MW, MX,NO,NZ,PL,RO,RU,SD,SG,S I,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US ,UZ,VN (72)発明者 サトルバーグ,トーマス・アール・シニア アメリカ合衆国13039ニューヨーク州 シ セロ、サンドキャッスル・コート7096番 (72)発明者 スピッツァー,ウェイン・エイ アメリカ合衆国46254インディアナ州 イ ンディアナポリス、モラー・ロード5501番 (72)発明者 テッブ,マーク・ジェイ アメリカ合衆国46220インディアナ州 イ ンディアナポリス、ノース・シャーマン・ ドライブ6202番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式Iの化合物又は医薬的に許容できるその塩: [aは1、2、3、4又は5を表わす。 各Rは、独立して、水素、ヒドロキシ、チオール、ハロ、シアノ、シアノ(C1 -C4)アルキル、ハロ(C1-C4)アルキル、ニトロ、アミノ、Cl-C4アルキルア ミノ、ジ(C1-C4)アルキルアミノ、アジド、カルボキシ、C1-6アルキル、C2- C6アルケニル、カルバモイル、カルバモイルオキシ、カルバモイルアミノ、N- (C1-C4)アルキルカルバモイル、-COCF3、-OCCl3、N,N-ジ(Cl-C4) アルキルカルバモイル、C1-C4アルコキシ、C1-C4アルコキシカルボニル、C1 -C4アルコキシカルボニルオキシ、C1-C4アルコキシカルボニルアミノ、ホル ミル、C2-C4アルカノイル、ホルミルオキシ、C2-C4アルカノイルオキシ、ホ ルミルアミノ、C2-C4アルカノイルアミノ、C1-C4アルキルチオ、C1-C4ア ルキルスルフィニル、又はC1-C4アルキルスルホニルを表わす。 R0は、水素、ハロ、C1-C4アルキル、又はC1-C4アルコキシを表わす。 R1は、水素、メチル、又はトリメチルシリルを表わす。 R2は、水素、アミノ、-NHC(O)(C1-C6アルキル)、又は-NHSO2(C1- C6アルキル)を表わす。 R3は、C1-C6アルキル、フェニル、置換フェニル、フリル、チエニル、チア ゾール-2-イル、2-アセタミド-4-メチル-チアゾール-5-イル、1,3,4-チアジアゾ ール-2-イル、2-メチル-1,3,4-チアジアゾール-5-イル、2-メチルアミノ-1,3,4- チアジアゾール-5-イル、-NR56、-SO2-R4、又は式: で示される基を表わす。 R4は、ジメチルアミノ、C1-C6アルキル、ハロ(C1-C6)アルキル、C3-C7 シクロアルキル、フェニル、置換フェニル、又はトリフルオロメチルを表わす。 R5及びR6は、それらが結合している窒素原子と共に、ピロリジノ、ピペリジ ノ又はモルホリノを形成する]。 2.式: で示される請求項1の化合物又は医薬的に許容できるその塩。 3.aが1、2または3であり、 各Rが独立して、水素、ハロ、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、C1-C4 アルキルチオ、C1-C4アルキルスルフィニル、C1-C4アルキルスルホニル、 トリフルオロメチル、ジ(C1-C4)アルキルアミノまたは-OCF3であり、 R0が水素、ハロまたはC1-C4アルキルであり、 R1が水素であり、 R2がアミノであり、 R3がチアゾール-2-イル、フェニル、置換フェニルまたは-SO2-R4であり、 R4がC1-C4アルキル、ジ(C1-C4)アルキルアミノまたはフェニルである、 請求項2の化合物又は医薬的に許容できるその塩。 4.aが1又は2であり、 各Rが独立して、水素、フルオロ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メ チルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル又はジメチルアミノであり、 R0が水素であり、 R3がチアゾール-2-イル、フェニルまたは-SO2-R4である、 請求項3の化合物又は医薬的に許容できるその塩。 5.式: [Rは独立して、水素、フルオロ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メチ ルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル又はジメチルアミノを表わす。 R3は-SO2-CH(CH3)2または-SO2-NH(CH3)2を表わす。] で示される請求項4の化合物又は医薬的に許容されるその塩。 6. 又は医薬的に許容されるその塩である請求項4の化合物。 7.請求項1〜6のいずれかに記載の式Iの化合物又は医薬的に許容できるその 塩を1又はそれ以上の医薬的に許容できる担体、希釈剤又は賦形剤と共に含む医 薬製剤。 8.医薬として使用される請求項1〜6のいずれかに記載の式Iの化合物又はそ の医薬的に許容できる塩。 9.a)式Iaのケトン: 又は医薬的に許容できるその塩を、マグネシウム及び塩化水銀(II)の存在下に3- ハロプロピンと反応させて、式: [R、a、R0、R1、R2及びR3は請求項1に定義した通りである] のアセチレンアルコールを得る; b)上記アセチレンアルコールを脱離して式Iの化合物のシス/トランス混合物 を得る;次いで、 c)任意に、当該シス及びトランス型を分離する;及び、 d)任意に、式Iの化合物を医薬的に許容できるその塩に変換する; ことからなる、請求項1〜6のいずれかに記載の式Iの化合物又は医薬的に許容で きるその塩の製造法。
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