JPH11506699A - 特に内燃機関のオイルまたは燃料用の液体フィルタと適合するエンジン側フィルタ接続フランジ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 提案される液体フィルタは、特に内燃機関のオイルまたは燃料用で、エンジンの一部を構成する適合する接続フランジ（７）用のものである。液体フィルタ（１）は、少なくとも１本の液体入口ダクト（２３）および液体戻りダクト（３４）を持つフィルタハウジング（２）と、フィルタハウジング（２）を密閉する取り外し可能なカバー（４）と、フィルタハウジング（２）から個々に交換・取り出し可能なフィルタ挿入部材（５）とを備える。エンジン側のフィルタ接続フランジ（７）は、ろ過される液体のための少なくとも１本の液体入口ダクト（７３）と、ろ過された液体のための少なくとも１本の液体戻り（７４）と、液体フィルタ（１）のフィルタハウジング（２）のシール（２２１、２２２、２２３）と協働するいくつかのシール面（７０１、７０２、７０３）とを有する。フィルタハウジング（２）のシール（２２１、２２２、２２３）は同心の径方向シールである。内燃機関のフィルタ接続フランジ（７）のシール面（７０１、７０２、７０３）は同心の径方向シール面であり、液体フィルタ（１）のフィルタハウジング（２）は、必要な連通接続を作り出すよう、内燃機関のフィルタ接続フランジ（７）にフィットできる。

Description

【発明の詳細な説明】 特に内燃機関のオイルまたは燃料用の液体フィルタと 適合するエンジン側フィルタ接続フランジ 本発明は、特に内燃機関のオイルまたは燃料用の液体フィルタと適合するエン ジン側フィルタ接続フランジに関する。 最初の液体フィルタと適合するフィルタ接続フランジは、ドイツ実用新案公報 第９４ １１ ２１２(DE-U94 11 212)号から公知である。この場合、液体フィ ルタは、フィルタ接続フランジに対向する前壁に前側環状溝を備え、その溝に軸 方向シールリングが挿入されている。この前壁とともに、液体フィルタはフィル タ接続フランジの対応するシール面に押しつけられる。この場合、押圧力はフィ ルタハウジング内に配置された中空の固定用ねじボルトから及ぼされ、ねじボル トはフィルタ接続フランジの一部である外ねじに接続片とともにねじ止めされる 。 この公知の液体フィルタの難点は、長期間にわたってフィルタハウジングの歪 ませたり損傷することなく、中心のねじボルトから径方向外側のシールへの必要 な力の 伝達を保証するために、フィルタハウジングの少なくとも前壁領域が比較的に堅 く、従って重くなっていることである。この力の伝達は軸方向の密封に必要であ る。プラスチック材料は必要な応力に対処することができないことから、フィル タハウジング用の材料の選択は金属に限定される。さらに、固定用ねじボルトが フィルタハウジング内の奥深く位置するため、ねじ止め具の扱いが難しいので、 公知の液体フィルタのエンジン側フィルタ接続フランジへの取付けは比較的面倒 である。 さらに、フィルタ挿入部材を収納するハウジングを備えた液体フィルタはドイ ツ特許公報第３４ ４４ ２６７(DE 34 44 267 A1)号から公知であり、そのハ ウジングは、ろ過される液体の入口とドレンを持つベース部材、つまりソケット を備え、そのソケットは熱交換器として設計されている。ドレンダクトがベース 部材の中心に位置して、その高さ全体にわたって延設された構成を伴った被ろ過 液体用の流通路の近傍に、そのソケットは熱交換器用流体のための別のダクトを 近傍に備えている。ろ過される液体は、ドレンダクトと同心のソケット内の環状 ダクト領域に案内される。環状ダクト領域の両側に、別の同心の環状ダクトが２ 本の配置されている。ベース部材つまりソケットは、互いに対してシールされて 挿入 された２つの部材からなり、このシーリングはいくつかの同心の径方向シールに より達成される。対応するエンジン、例えば乗用車の内燃機関への液体フィルタ の取付けに関して、エンジン側に平坦なフィルタ接続フランジが設けられ、フィ ルタハウジングの鏡対称の接続フランジが、平坦なフィルタ接続フランジに対し て、平坦な軸方向シールを挟んで付勢されるようになっている。 また、この公知の液体フィルタでは、作動中にフランジ接続の連続的なシール を保証するために、フィルタハウジングの接続フランジ領域が高い強度を備える 必要がある。従って、温度と圧力の影響を受けて変形する傾向を持つすべての材 料は、この公知の液体フィルタのハウジング、特にベース部材つまりソケットに 使用できないという難点がある。 取り替え可能なフィルタ挿入部材を有する内燃機関用潤滑油フィルタが、ドイ ツ特許公報第３６ ２５ ７６４(DE 36 25 764 C1)号から公知である。このフ ィルタにおいて、フィルタ要素を収納するフィルタハウジングは使い捨てのユニ ットとして形成され、使い捨てユニット内に延設された中心ねじボルトによって 、入口とドレンダクトを含む主ハウジング部材にしっかりと接続される。フィル タ要素を交換するときにシールの交換を保証する ため、交換ユニットを取り出す際にシールも取り出せるように構成されている。 主ハウジング部材は外側のカップ形周壁および同心の内側パイプ状接続片を備え ていて、フィルタハウジングの前端が周壁とパイプ状接続片の間の環状スペース に挿入される。従って、フィルタハウジングの外側に径方向シールが設けられ、 フィルタハウジングの内側には軸方向かつ径方向の組合せシールが取付けられて いる。内燃機関への主ハウジング部材の取付けに関しては、平坦なフランジ接続 だけが開示され、それは単一図面の左下隅に見える。従って、この公知の液体フ ィルタでは、対応する内燃機関のエンジンブロックとの接続は、軸方向に付勢さ れる必要のある平坦な中間シールを介さなければならない。 十分長期にわたる作動に対してフィルタハウジングと内燃機関とのフランジ接 続のシールを保証するために、フィルタの主ハウジング部材の材料は十分に安定 している必要があり、このことはプラスチック材料の使用を除外する。 従って、製造における材料選択の制限が少ない一般的な液体フィルタを提供す ることを目的とする。さらに、液体フィルタの容易な取付けを保証し、高度の多 様性、つまり特に異なる液体フィルタを単一のフィルタ接続フ ランジに固定することが可能な液体フィルタと適合するエンジン側フィルタ接続 フランジを提供する必要がある。 この発明によれば、その目的は請求項１の要件を備える液体フィルタおよび適 したフィルタ接続フランジにより達成される。 一方では液体フィルタ、他方では適合するエンジン側フィルタ接続フランジの 実施形態によって、軸方向のシールのために必要であった押圧力が必要でなくな る。これによって、液体フィルタの安全な働きを損なわずに、さほど安定なもの ではない、より軽い材料、特にプラスチックを用いても液体フィルタを製造でき る。本発明による径方向シールおよび対応する径方向シール面の封止能力は、特 別な力を与えずに、液体フィルタとエンジン側フィルタ接続フランジを結合する だけで得られる。これによって、液体フィルタをフィルタ接続フランジに保持す る固定手段は、シール面の軸方向および周方向への液体フィルタの移動を防止し さえすればよいので、設計が簡単である。別の利点として、すべてのシール面が 旋盤(rotating chip generating tool)を用いた単一作業で製造できる同心の径 方向シール面なので、エンジン側のフィルタ接続フランジが比較的容易に製造で きる。このフィルタ接続フランジは、それにフランジ固定される 液体フィルタのサイズに左右されず、異なるフィルタの実施形態に使用可能なの で、広範に使用できる。このようにして、材料の重さとコストの節減が達成でき る。 さらに、液体入口ダクトおよび液体戻りダクトが別々のフランジ側の同心のダ クト端部領域で開口し、ダクト端部領域が同心の外周面を持った壁によって閉じ 込められ、径方向シールリングとしてのシールが外周面の溝に配置される構成を 提供する。この液体フィルタの実施形態は、シールリングが取付け簡単で、液体 フィルタおよび対応するフィルタ接続フランジを取付ける際に外から見えるため 、取付けエラーをかなりの程度回避できることから、製造と取付けを容易にする 。 漏れを生じずにフィルタ挿入部材を液体フィルタから取り出すことにより環境 を保護する目的で、フィルタ挿入部材を交換する前に、フィルタハウジングを排 液するためにダクト端部領域の径方向外側で付加的に液体ドレンダクトが開口し 、液体ドレンダクトが径方向外側で、外周面と同心の外周面を持つ別の壁によっ て閉じ込められ、径方向シールリングとしての別のシールが外周面の溝に挿入さ れ、シールがエンジン側のフィルタ接続フランジのシール面と協働し、液体ドレ ンダクトがフィルタ接続フランジのドレンダクトに対応する構成を提供する。 この付加的な液体ドレンダクトを持つ液体フィルタの実施形態でも上記効果が生 じ、この付加的な機能にも関わらず構成が簡単である。 液体フィルタのフィルタハウジングをできるだけ簡単に製造することにより、 時間とコストを節約するために、フィルタハウジングのシールが軸方向視で互い に間隔をおいて配置され、外から内方へ向かう径方向視でシールがフィルタ接続 フランジへ向かって突出し、それに対応するシール面がエンジン側のフィルタ接 続フランジ内で段階的に配置されている構成を提案する。実用上の理由で、径方 向外側の溝に自由にアクセスできるように、間隔をおくか段階的配置とするかが 選択される。これによって、シールリングを取付けるための容易なアクセスが保 証される。さらに、製造時における工具のアクセスあるいはフィルタハウジング の型からの取り出しが簡素化される。 第１の比較的簡単な実施形態では、同心の外周面の中心軸心と液体フィルタの 長さ方向中心軸心が一致している。この実施形態では、フィルタ接続フランジ上 での液体フィルタの位置は周方向の回転位置に左右されない。 別の実施形態では、同心の外周面の中心軸心と液体フィルタの長さ方向中心軸 心が平行に位置ずれした関係で 延びる。これにより、フィルタ接続フランジに対する液体フィルタの位置を回転 によって変えること、例えば対応する取付け状況との関連で任意の位置を得るこ とができる。 さらに別の実施形態では、同心の外周面の中心軸心と液体フィルタの長さ方向 中心軸心が０でない角度αを形成する。角度αは１３５°までであることが望ま しい。従って、利点としてフィルタ接続フランジに対して液体フィルタを回転さ せることによって、望ましい位置、例えばフィルタ挿入部材を交換する時のフィ ルタハウジングの自動的な排液が可能な位置および／又は乗用車のエンジンスペ ース等の与えられたスペースが、最適に使用できる位置に設定できる。 長さ方向の中心軸心がほぼ水平になるか、下向きあるいは下へ傾斜する位置に フィルタが取付けられるといった液体フィルタの使用に対しては、液体フィルタ が、周壁またはそのカバーに、作動時に選択的に開閉する液体ドレン開口を備え ている構成を提案する。この液体フィルタの実施形態は、そのような配置でも漏 れを生じずにフィルタ挿入部材を取り出して処分するために、フィルタ挿入部材 を交換する前にフィルタハウジングの内部の排液を可能にし、これによって、フ ィルタ接続フランジ の液体ドレンダクトを介する排液を防止する。最も簡単なケースでは、液体ドレ ン開口がねじ切りされた孔により形成され、液体フィルタの動作の間それがねじ ボルトとシールにより閉じられる。フィルタ挿入部材を交換する前に、ねじボル トを回して液体ドレン開口を開き、液体フィルタの内部を排液できる。代案とし て、液体ドレン開口はその外部で、液だめへ案内される液体ダクトと接続できる ようにし、従って、液体ドレン開口に閉じ手段、例えば外からアクセスし易い小 さい逆止弁を備えることができる。 液体フィルタとフィルタ接続フランジの別の発展例では、フィルタハウジング の外周と係合したロック手段が設けられ、軸および周方向の変位を防止するため にロック手段がフィルタハウジングをフィルタ接続フランジに固定させるよう構 成される。従って、ロック手段は外部からアクセスしやすく、取り扱いと作動が 簡単になる。さらに、取付けカバーによって液体フィルタは完全な、つまり閉じ られた状態に取付けられ、これによりフィルタ内部の汚染の回避と取付け作業の 迅速化が達成できる。 フィルタ接続フランジに対する液体フィルタの周方向の可変配置を上記のロッ ク手段によって制限しないために、フィルタ接続フランジに対する周方向視でフ ィルタ ハウジングがいくつかの角度位置でフィルタ接続フランジに固定可能である構成 を提案する。構造が簡単で扱いやすい適合するロック手段は、この出願とは別の 分野の当業者にとって公知であるので、ここでさらに説明するベきではないと考 える。 例えば、乗り物車両の内燃機関用の燃料およびオイルのフィルタとして安価な 大量生産を可能にするために、フィルタハウジングとカバーは金属またはプラス チック材の射出成形部品であることが望ましい。 必要に応じて、本発明による液体フィルタは公知の熱交換器と組み合わせるこ とができる。熱交換器は、液体フィルタの側部またはフィルタ接続フランジと液 体フィルタの間を選んで配置できる。フィルタ接続フランジと液体フィルタの間 の熱交換器を同時に角度アダプターとして設計でき、あるいはフィルタ接続フラ ンジと液体フィルタの間に角度アダプターを配置できる。実用上の理由で、建築 ブロックシステムに相当する普遍的な使用を可能にするために、熱交換器および ／又は角度アダプターの接続端は、液体フィルタの接続端とフィルタ接続フラン ジとに対応するよう設計される。 以下、図面を参照しながらこの発明の実施形態を説明する。図面を以下に示す 。 図１ 対応するエンジン側のフィルタ接続フランジに取付けられた液体フィル タを示す第１縦断面図、 図２ 図１の液体フィルタを示す第２縦断面図、 図３ カバーを取り外し、フィルタ挿入部材と支持体を取り外した状態の液体 フィルタを示す図、そして 図４ フィルタ接続フランジを示す図１のＩＶ−ＩＶ線に沿った断面図である 。 図１は実施形態として、フィルタの長さ方向軸心１０が上方に傾斜して延びた 状態で取付けられる液体フィルタ１を示す。液体フィルタ１は実質的にカップ形 のフィルタハウジング２を備え、それは周壁２４と、接続部材を形成するいくつ かの壁２０１、２０２および２０３によって形成される。フィルタハウジング２ の材料は望ましくは軽金属またはプラスチック材で、その製造はそれぞれ射出成 形またはダイカストが望ましい。 その前側の壁２０１、２０２、２０３は、それぞれ、円筒形の同心の外周面２ ０１’、２０２’、２０３’を備える。内壁２０１は径方向視で戻りダクト端部 領域３４’を囲み、中間壁２０２は径方向視で入口ダクト端部領域２３を囲む。 最外壁２０３は径方向視で、液体フィルタが取付けられた状態で、フィルタハウ ジング２の 最奥領域のみを通って延びたドレンダクト２５を囲む。 さらに、図１は、各外周面２０１’、２０２’、２０３’に環状溝２１１、２ １２および２１３が形成されていて、シールリング２２１、２２２および２２３ が径方向シールリングとしてそれぞれ挿入されていることを示す。壁２０１〜２ ０３および対応する径方向シール２２１〜２２３は、中心軸心７０に沿う軸方向 視で別々の面上に配置される。そこで、内側から外側へ向かって見たとき、壁２ ０１〜２０３の前端は後方へ段差がつけられている。 図１の左側部分にフィルタ接続フランジ７が断面で示されているが、それは例 えば内燃機関のエンジンブロックの一部である。フィルタ接続フランジ７の中心 部に戻りダクト７４が設けられ、それは液体フィルタ１の戻りダクト端部領域３ ４’と連通している。フィルタ接続フランジ７内の戻りダクト７４の外側は、シ ール２２１と協働する円筒形のシール面７０１により閉じ込められる。径方向外 方で、同心の入口ダクト７３は戻りダクト７４と接当し、入口ダクト７３の径方 向外側もシール２２２と協働する円筒形のシール面７０２により閉じ込められる 。この入口ダクト７３は液体フィルタ１の入口ダクト端部領域２３’と連通する 。最後に、フィルタ接続フラ ンジ７の下部にドレンダクト７５が設けられ、それは液体フィルタ１のドレンダ クト２５と連通する。この場合も、円筒形のシール面７０３とフィルタハウジン グ２の壁２０３のシール２２３との協働によりシールが達成される。 フィルタハウジング２は右上方側で開口する設計となっていて、その周壁２４ の内側に内ねじ２７を備えている。この内ねじ２７に対しカバー４が、適合する 外ねじ４７によって、そして別のシールリング４８を用いてシール状にねじ止め される。 さらに、液体フィルタ１の内部にフィルタ挿入部材５が位置しており、それは ジグザグ形に折り曲げられたフィルタ材本体５０で形成されていて、その下およ び上側は、それぞれ、例えば接着、接合または鋳造によって前部ディスクとシー ル状に接続される。両方の前部ディスク５１および５２は円形である。下側の前 部ディスク５１の径方向内側エッジにシール５３が取付けられていて、それによ り前部ディスク５１はフィルタハウジング２内の接続片にシール状に挿入される 。 フィルタ挿入部材５の上側の前部ディスク５２は、カバー４へ向かう差込み手 段５５を備えていて、カバー４の差込み舌片４０に固定された差込みロック４１ と差込 み手段５５が協働する。これによって、フィルタ挿入部材５とカバー４との差込 み接続が達成され、カバー４を取り外す際に、フィルタハウジング２からフィル タ挿入部材５を取り出せ、必要なとき、特にフィルタ挿入部材５を交換するとき 、それを容易に分離できる。 フィルタ本体５の内部に中心支持体６が設けられ、それは実質的に中空円筒形 グリッド状構造を備え、フィルタ挿入部材５を外から内へ流れる液体の圧力によ ってつぶれるのを防止するため、フィルタ材本体５０の内周を支持する。支持体 ６の孔６０は、その内部への自由な液体の流入を可能にする。支持体６の下端は 、適合するねじ２を介してフィルタハウジング２の内部の接続片にねじ止めされ る。 支持体６の上端内部にバイパスバルブ６９が取付けられていて、フィルタ挿入 部材５を経る圧力低下がしきい値を超えると、それが液体フィルタ１の入口、つ まり汚れ側と戻り、つまり清浄側とを直接連通させる。組み立て式の部材として のバイパスバルブ６９は、支持体６の自由端から弾性嵌合される。バイパスバル ブ６９と協働する弁座は、上側前部ディスク５２の一部としてその中心部に形成 されている。 最後に、図１の下部に、フィルタハウジング２内に設 けられたドレンバルブ２６が示されていて、それはフィルタ挿入部材５が取付け られた液体フィルタ１の図示の状態で、閉じられた下側前部ディスク５１により 固定される。カバー４をゆるめてフィルタハウジング２からフィルタ挿入部材５ を取り出すと、ドレンバルブ２６はうず巻ばねにより自動的に開かれ、ドレンダ クト２５と連通する。フィルタ接続フランジ５内に設けられ、ドレンダクト２５ と接続したドレンダクト２５を通って、フィルタハウジング２内の液体は乗用車 のオイルだめ又は燃料タンク等の液だめへ流れ出る。 図１に示されるように、フィルタ接続フランジ７は実質的に垂直の面に配置さ れる。フィルタ挿入部材５を交換する前にフィルタハウジング２の完全な排液を 保証するため、液体フィルタ１の長さ方向軸心１０が上方へ傾斜することは有意 義である。これによって、同心の外周面２０１’〜２０３’の長さ方向中心軸心 １０と中心軸心７０同士が角度αを形成する。図示した実施形態では、この角度 αは約３０°であるが、実際の経験では、取付け状況によって角度αは約１３５ °までと、上記の値よりかなり大きくてもよい。 液体フィルタ１をフィルタ接続フランジ７に取付けるとき、液体フィルタ１を 軸心７０の方向にフィルタ接続 フランジ７内へ移動し、周方向に回転させて所望の位置を選び、図外の適合する ロック手段で固定すれば十分である。 液体フィルタ１の作動時に、ろ過される液体は、フィルタ接続フランジ７の入 口ダクト７３、フィルタハウジング２の入口ダクト端部領域２３’と入口ダクト ２３を通ってフィルタ挿入部材５の外周へ流れる。液体がフィルタ材本体５０を 通過し、汚染物が分離された後、液体は支持体６０の内部へ流入し、左下方へ流 れて戻りダクト３４に流れ込み、それから端部領域３４’を通ってフィルタ接続 フランジ７の戻りダクト７４に流入する。 図２は、図１のものと同じ液体フィルタ１を別の断面で示している。図１と２ で示された断面線が図３に示され、Ｉ−Ｉ線が図１の断面線で、ＩＩ−ＩＩ線が 図２の断面を示している。 図２でも、液体フィルタ１はフィルタ接続フランジ７に挿入され、参照符号の 数字は図１の説明のものと同じである。 図１に対して図２の新しい点は、図の下部に示された戻り逆止弁２９にあり、 それは入口ダクト７３の流路であって、その端部領域２３’とフィルタ挿入部材 ５の外周の間に位置している。この戻り逆止弁２９はダクト２３ を通って流れる被ろ過液体の圧力で開き、逆方向への流れは戻り逆止弁２９によ り阻止される。 図３は、液体フィルタ１のフィルタハウジング２内での戻り逆止弁２９とドレ ンバルブ２６の相対位置を示す。液体フィルタ１が取付けられた状態で、ドレン バルブ２６が実質的にフィルタハウジング２の最も奥の部分に位置することが明 かである。 図３の中央で液体フィルタ１の長さ方向中心軸心１０が延び、その長さ方向中 心軸心と同心に戻りダクト３４が設けられる。戻りダクト３４の外まわりにフィ ルタ挿入部材５を受け入れるスペースがあり、戻りダクト３４の上では、中心支 持体６が配置される。これらの部材とカバー４は図３では省略されていて、フィ ルタハウジング２の底部がよく見えるようになっている。 最後に、図４は、図１のＩＶ−ＩＶ線に沿うエンジン側のフィルタ接続フラン ジ７の断面を示す。同心のシール面７０１および７０２の中心軸心７０は、図４ の中心で延びている。フィルタ接続フランジ７の中心領域には液体戻りダクト７ ４が設けられていて、それは、図示の例ではオイルリターンダクトである。同心 配置で径方向外側に液体入口ダクト７３が設けられていて、それは図示の例では オイル入口である。このオイル入口の外側は、 シール面７０１と同心の円筒形のシール面２７により閉じ込められている。 液体入口ダクト７３の下に液体ドレンダクト７５があり、この例では、それは 環状断面形状をしている。液体ドレンダクト７５の径方向外側は、シール面７０ １および７０２と同心である同心シール面３７により閉じ込められる。液体フィ ルタからの排液に関して、フィルタハウジング２に対してできるだけ奥にドレン ダクト７５を設ける必要であるが、図４に示すように、フィルタ接続フランジ７ の液体ドレンダクト７５が下部領域に設けられていれば十分である。しかし、液 体フィルタ１の径方向外側シール２２３とのシール係合を達成するためには、図 １および２の左上部分に示されたように、シール面７０３が図４の図の全周にわ たる面の上方の面で延びている必要がある。

───────────────────────────────────────────────────── 【要約の続き】 は、必要な連通接続を作り出すよう、内燃機関のフィル タ接続フランジ（７）にフィットできる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 特に内燃機関のオイルまたは燃料用の液体フィルタと、エンジンの一部を 構成するに適した接続フランジ（７）であって、 液体フィルタ（１）が、少なくとも１本の液体入口ダクト（２３）および液 体戻りダクト（３４）を有するフィルタハウジング（２）と、このフィルタハウ ジング（２）を密閉する取り外し可能なカバー（４）と、フィルタハウジング（ ２）から個々に交換・取り出し可能なフィルタ挿入部材（５）とを備え、 エンジン側のフィルタ接続フランジ（７）が、ろ過される液体のための少な くとも１本の液体入口ダクト（７３）と、ろ過された液体のための少なくとも１ 本の液体戻り（７４）と、液体フィルタ（１）のフィルタハウジング（２）のシ ール（２２１、２２２、２２３）と協働するいくつかのシール面（７０１、７０ ２、７０３）とを有し、 フィルタハウジング（２）のシール（２２１、２２２、２２３）が同心の径 方向シールであり、 内燃機関のフィルタ接続フランジ（７）のシール面（７０１、７０２、７０ ３）が同心の径方向シール面であり、 液体フィルタ（１）のフィルタハウジング（２）が、必要な連通接続を作り 出すよう、内燃機関のフィルタ接続フランジ（７）にフィットできることを特徴 とする構成。 ２． 請求項１に記載の液体フィルタおよびフィルタ接続フランジであって、液 体入口ダクト（２３）および液体戻りダクト（３４）が２つの別々のフランジ側 の同心のダクト端部領域（２３’、３４’）で開口し、ダクト端部領域（２３’ 、３４’）が同心の外周面（２０１’、２０２’）を持った壁（２０１、２０２ ）によって閉じ込められ、径方向シールリングとしてのシール（２２１、２２２ ）が外周面（２０１’、２０２’）の溝（２１１、２１２）に配置されることを 特徴とする構成。 ３． 請求項１又は２に記載の液体フィルタおよびフィルタ接続フランジであっ て、フィルタ挿入部材を交換する前にフィルタハウジング（２）を排液するため にダクト端部領域（２３’、３４’）の径方向外側で付加的に液体ドレンダクト （２５）が開口し、液体ドレンダクトが径方向外側で、外周面（２０１’、２０ ２’）と同心の外周面（２０３’）を持つ別の壁（２０３）によって閉じ込めら れ、径方向シールリングとしての 別のシール（２２３）が外周面（２０３’）の溝（２１３）に挿入され、シール （２２３）がエンジン側のフィルタ接続フランジ（７）のシール面（７０３）と 協働し、液体ドレンダクト（２５）がフィルタ接続フランジ（７）のドレンダク ト（７５）に対応することを特徴とする構成。 ４． 前出請求項のいずれかに記載の液体フィルタおよびフィルタ接続フランジ であって、フィルタハウジング（２）のシール（２２１、２２２、２２３）が軸 方向視で互いに間隔をおいて配置され、外から内方へ向かう径方向視でシール（ ２２３、２２２、２２１）がフィルタ接続フランジ（７）へ向かって突出し、そ れに対応するシール面（７０３、７０２、７０１）がエンジン側のフィルタ接続 フランジ（７）内で段階的に配置されていることを特徴とする構成。 ５． 請求項１〜４のいずれかに記載の液体フィルタおよびフィルタ接続フラン ジであって、同心の外周面（２０１’、２０２’、２０３’）の中心軸心（７０ ）と液体フィルタ（１）の長さ方向中心軸心（１０）が一致していることを特徴 とする構成。 ６． 請求項１〜４のいずれかに記載の液体フィルタおよびフィルタ接続フラン ジであって、同心の外周面 （２０１’、２０２’、２０３’）の中心軸心（７０）と液体フィルタ（１）の 長さ方向の中心軸心（１０）が、平行に位置ずれした関係で延びることを特徴と する構成。 ７． 請求項１〜４のいずれかに記載の液体フィルタおよびフィルタ接続フラン ジであって、同心の外周面（２０１’、２０２’、２０３’）の中心軸心（７０ ）と液体フィルタ（１）の長さ方向の中心軸心（１０）とが、０でない角度αを 形成することを特徴とする構成。 ８． 請求項７に記載の液体フィルタおよびフィルタ接続フランジであって、角 度αが１３５°までであることを特徴とする構成。 ９． 前出請求項のいずれかに記載の液体フィルタおよびフィルタ接続フランジ であって、液体フィルタ（１）が、周壁（２４）またはそのカバー（４）に、作 動時に選択的に開閉する液体ドレン開口を備えていることを特徴とする構成。 １０．前出請求項のいずれかに記載の液体フィルタおよびフィルタ接続フランジ であって、フィルタハウジング（２）の外周と係合したロック手段が設けられ、 軸および周方向の変位を防止するためにロック手段がフ ィルタハウジング（２）をフィルタ接続フランジ（７）に固定させることを特徴 とする構成。 １１．請求項１０に記載の液体フィルタおよびフィルタ接続フランジであって、 フィルタ接続フランジ（７）に対する周方向視でフィルタハウジング（２）が、 いくつかの角度位置でフィルタ接続フランジ（７）に固定可能であることを特徴 とする構成。 １２．前出請求項のいずれかに記載の液体フィルタおよびフィルタ接続フランジ であって、フィルタハウジング（２）とカバー（４）が、金属またはプラスチッ ク材の射出成形部品であることを特徴とする構成。