JPH11506470A - 新規複素環式化合物 - Google Patents

新規複素環式化合物

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JPH11506470A JP9512328A JP51232897A JPH11506470A JP H11506470 A JPH11506470 A JP H11506470A JP 9512328 A JP9512328 A JP 9512328A JP 51232897 A JP51232897 A JP 51232897A JP H11506470 A JPH11506470 A JP H11506470A
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Abstract

(57)【要約】 式Iの化合物 〔上式中、R1およびR2は独立に水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシであり;R3は水素またはC1-3アルキルであり;AはC1-3アルキレンであり;Yは>H−CH2−,>=CH−,>H−O−,>=N−または>−CH2−であり、ここで下線を引いた原子だけが環系に参加している〕、それらの調製方法、それらを含有する組成物、C線維が神経性の疼痛または炎症を引き起こすことにより病態生理学的役割を果たす、疼痛、痛覚過敏および/または炎症状態の臨床治療のためのそれらの使用。

Description

【発明の詳細な説明】新規複素環式化合物 発明の分野 本発明は、置換アルキル鎖がN−置換基の構成要素になっている新規N−置換 アミノアルコール、アミノ酸および酸誘導体、またはそれの塩、それらの調製方 法、それらを含有する組成物、並びにC線維が神経性の疼痛または炎症を引き起 こすことにより病態生理学的役割を果たす、疼痛、痛覚過敏および/または炎症 状態の臨床治療のためのそれらの利用に関する。 本発明はまた、インスリン非依存性糖尿病(NIDDM)または老化によるインスリ ン耐性の治療のための本発明の化合物の利用にも関し、本発明の化合物はC線維 を含む神経ペプチドを妨害し、よってCGRPやアミリンのようなインスリン拮抗性 ペプチドの分泌および循環を阻害することがわかった。発明の背景 神経系は炎症反応に著しい影響を及ぼす。感覚神経の逆行性刺激は局所的な血 管拡張と血管透過性の増加を引き起こす(Janesco 他,Br.J.Pharmacol.1967 ,31,138-151)が、感覚神経中にあることが知られているペプチドの注射後に も同様な反応が観察される。このことや他のデータから、感覚神経から放出され るペプチドが皮膚、関節、尿路、眼、髄膜、胃腸管および気迫といった組織にお ける多数の炎症反応を媒介すると仮定される。従って、感覚神経ペプチドの放出 および/または活性を阻害することが、例えば関節炎、皮膚炎、鼻炎、喘息、膀 胱炎、歯肉炎、血栓静脈炎、緑内障、胃腸 疾患または片頭痛の治療に有用かもしれない。 更に、骨格筋グリコーゲンシンターゼ活性および筋グルコース代謝に対するCG RPの有力な作用は、このペプチドが神経の興奮により神経筋接合部から放出され るという考えと合わせて、CGRPがリン酸化グルコースをグリコーゲン貯蔵経路か ら離して解糖および酸化経路の方に差し向けることにより、骨格筋グルコース代 謝において何らかの生理学的役割を果たし得ることを示唆する(Rossetti他,Am .J.Physiol.264, E1-E10,1993)。このペプチドは、運動のような生理状態 での細胞内グルコース輸送の重要な生理的モジュレーターを意味し、また、CGRP の循環血漿レベルが著しく増加するNIDDM や老化に伴う肥満のような病態生理学 状態におけるインスリン作用および骨格筋グリコーゲンシンターゼの減少にも貢 献し得る(Melnyk他,Obesity Res. 3, 337-344,1995)。よって、神経ペプチ ドCGRPの放出および/または活性の阻害は、2型糖尿病または老化に関連するイ ンスリン耐性の治療に有用となるかもしれない。 米国特許第4,383,999 号および同第4,514,414 号並びに欧州特許第236342号お よび同第231996号明細書中には、GABA取込みの阻害剤として、ある種のN−(4 ,4−二置換−3−ブテニル)アザ複素環式カルボン酸誘導体が開示されている 。欧州特許第342635号および同第374801号明細書中には、GABA取込みの阻害剤と して、それぞれオキシムエーテル基とビニルエーテル基がN−置換基の構成要素 となっているN−置換アザ複素環式カルボン酸が開示されている。更に、WO 910 7389およびWO 9220658には、GABA取込みの阻害剤として、N−置換アザ環式カル ボン酸がクレームされている。欧州特許第221572号明細書は1−アリールオキシ アルキルピリジン−3−カルボン酸がGABA取込みの阻害剤であると開示している 。 ドイツ国特許第2833892 号では、局所麻酔薬としてのまたは振せ ん麻痺の治療用の幾つかの12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3,6〕ジオキソゾ シン誘導体をクレームしている。発明の具体的説明 本発明は、式Iの新規N−置換アミノアルコール、アミノ酸および酸誘導体: 〔上式中、R1およびR2は独立に水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロ キシ、C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシであり; R3は水素またはC1-3アルキルであり; AはC1-3アルキレンであり; Yは>H−CH2−,>=CH−,>H−O−,>=N−または>−CH2− であり、ここで下線を引いた原子だけが環系に参加しており; Zは から選ばれ、 ここでnは1または2であり; R11は水素またはC1-6アルキルであり; R12は水素、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、またはハロゲンにより、トリフ ルオロメチルにより、ヒドロキシにより、C1-6アルキルによりもしくはC1-6ア ルコキシにより置換されることがあるフェニルであり; R13は水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、C1-6アルキルまた はC1-6アルコキシであり; R14は−(CH2)mOHまたは−(CH2)tCOR15であり、ここでmは0,1,2,3,4 ,5または6であり、tは0または1でありそしてR15は −OH,−NH2,−NHOHまたはC1-6アルコキシであり; R16はC1-6アルキルまたは−B−COR15であり、ここでBはC1-6アルキレン 、C2-6アルケニレンまたはC2-6アルキニレンでありそしてR15は上記と同じ意 味であり;そして は任意に単結合または二重結合である〕 またはそれに医薬上許容される塩に関する。 式Iの化合物は幾何異性体および光学異性体として存在することができ、全て の異性体およびその混合物が本発明に含まれる。異性体は標準法、例えばクロマ トグラフィー技術または適当な塩の分別結晶によって分別することができる。 好ましくは、式Iの化合物は個々の幾何異性体または光学異性体として存在す る。 本発明の化合物は、場合により医薬上許容される酸付加塩として、またはカル ボン酸基がエステル化されない時には医薬上許容される金属塩もしくは(アルキ ル化されることがある)アンモニウム塩として存在することができる。 そのような塩の例としては、無機および有機酸付加塩、例えば塩酸塩、臭化水 素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、酢酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、クエン酸塩、 乳酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩または同様の医薬上許容される無機もしくは有機 酸付加塩が挙げられ、Journal of Pharmaceutical Science, 66,2(1977)(こ れは参考として本明細書中に組み込まれる)の中に列挙された医薬上許容される 塩を包含する。 本明細書中で単独でまたは連結して用いる時、「C1-6アルキル」という語は 、1〜6個の炭素原子を有する直鎖または枝分かれ飽和炭化水素鎖を指し、例え ばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、 イソブチル、tert−ブチル、 n−ペンチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、n−ヘキシル、4−メチ ルペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、1,2−ジメチルプロピル、2,2 −ジメチルプロピルおよび1,2,2−トリメチルプロピルである。 本明細書中で単独でまたは連結して用いる時、「C1-6アルコキシ」という語 は、エーテル酸素からの自由原子価結合を有するエーテル酸素を通して連結され たC1-6アルキル基を含み且つ1〜6個の炭素原子を有する直鎖または技分かれ 鎖一価置換基を指し、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ 、ブトキシ、ペントキシである。 「ハロゲン」という語はフッ素、塩素、臭素またはヨウ素を意味する。 本発明に包含される化合物の模範例として次のものが挙げられる: 2−クロロ−12−(3−ジメチルアミノ)プロピリデン−12H−ジベンゾ〔d ,g〕〔1,3〕ジオキソシン; 2,10−ジクロロ−12−(2−ジメチルアミノ)エトキシ−12H−ジベンゾ〔 d,g〕〔1,3〕ジオキソシン; 2,10−ジクロロ−12−(3−ジメチルアミノ)プロピル−12H−ジベンゾ〔 d,g〕〔1,3〕ジオキソシン; 2,10−ジクロロ−12−(3−ジメチルアミノ−1−メチル)エトキシ−12H −ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン; 3−クロロ−12−(2−ジメチルアミノプロピリデン)−12H−ジベンゾ〔d ,g〕〔1,3〕ジオキソシン; 3−クロロ−12−(3−ジメチルアミノ)プロピリデン−12H−ジベンゾ〔d ,g〕〔1,3〕ジオキソシン; 3−クロロ−12−(3−ジメチルアミノ−1−メチルプロピリデン)−12H− ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン; 2−フルオロ−12−(3−ジメチルアミノ)プロピリデン−12H−ジベンゾ〔 d,g〕〔1,3〕ジオキソシン; 2−メチル−12−(3−(4−メチル−1−ピペラジニル)プロピリデン)− 12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン; 2−クロロ−12−(3−(4−メチル−1−ピペラジニル)プロピリデン)− 12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン; 3−クロロ−12−(3−(4−メチル−1−ピペラジニル)プロピリデン)− 12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン; 1−(3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン−12−イリデ ン)プロピル)−3−ピペリジンカルボン酸エチルエステル; 1−(3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン−12−イリデ ン)プロピル)−3−ピペリジンカルボン酸; またはそれらの医薬上許容される塩。 本明細書中で使用する時、「患者」という語は、神経性の疼痛もしくは炎症ま たはNIDDM のインスリン耐性の治療から恩恵を受けることができるどんな哺乳動 物でも包含する。この語は特にはヒト患者を指すけれども、それだけに限定され るものではない。 式Iの新規化合物が、感覚C線維の末梢および中枢神経終末からの神経ペプチ ドの放出を伴う神経性炎症を阻害することが証明された。実験的には、これはホ ルマリン誘発疼痛または脚水腫の動物モデル(Wheeler および Cowan,Agents A ctions 1991,34,264-269)において、式Iの新規化合物が有力な阻害作用を示 すことをもって証明することができる。式Iの化合物は、C線維が神経性の疼痛 または炎症を引き起こすことにより病態生理学的役割を果たすあらゆる疼痛、痛 覚過敏および/または炎症状態、即ち、片頭痛、術後痛、火傷、挫傷、疱疹後の 痛み(帯状疱疹)および一般に急性炎症に伴 うような痛みをはじめとする急性疼痛状態;様々なタイプのニューロパシー(糖 尿病性、外傷後、毒性)、神経痛、関節リウマチ、脊椎炎、痛風、炎症性腸疾患 、前立腺炎、癌腫痛、慢性頭痛、咳、喘息、慢性膵炎、乾癬や自己免疫皮膚病を 含む炎症性皮膚病、骨粗しょう症の痛みをはじめとする慢性の疼痛および/また は炎症状態、を治療するために使用することができる。 更に、一般式Iの化合物が糖尿病ob/ob マウスのグルコース耐性を改善するこ と、この改善が末梢神経終末からのCGRPの放出の減少に起因し得ることが証明さ れた。よって、一般式Iの化合物はNIDDM 並びに加齢に伴う肥満の治療に有用で あるだろう。これは、一般式Iの化合物で予備経口処置したまたは処置してない ob/ob マウス中へのグルコースの皮下投与により実験的に証明された。 式Iの化合物は次の方法により調製することができる: 式IIの化合物(式中R1,R2,R3,AおよびYは前に定義した通りであり、 そしてWは適当な脱離基、例えばハロゲン、p−トルエンスルホネートまたはメ シレートである)を、式IIIのアザ複素環式化合物(式中Zは前に定義した通り である)と反応せしめる。このアルキル化反応は、アセトン、ジブチルエーテル 、2−ブタノン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン(THF) またはトルエンのような溶媒中で、塩基、例えば水素化ナトリウム、 および触媒、例えばアルカリ金属ヨウ化物の存在下で、使用溶媒の還流温度まで の温度で、例えば1〜120 時間に渡り行うことができる。R15がアルコキシであ るエステルが調製されたならば、好ましくは室温においてアルカリ金属水酸化物 水溶液とアルコール(例えばメタノールまたはエタノール)の混合物中で、例え ば約0.5 〜6時間エステル基を加水分解することにより、R15がOHである式Iの 化合物を調製することができる。 式IIおよび式IIIの化合物は当業者に周知の方法により容易に調製することが できる。 ある状況下では、上記方法で使用する中間体、例えば式IIIの化合物を、適当 な保護基により保護することが必要かもしれない。例えば、カルボン酸基をエス テル化することができる。そのような基の導入および除去は、“Protective Gro ups in Organic Chemistry”J.F.W.McOrnie編(New York,1973)中に記載され ている。薬理学的方法 I.ホルマリン誘発疼痛または脚水腫 本発明の化合物についてのホルマリン誘発痛または水腫の生体内阻害値は、本 質的にはWheeler-Aceto およびCowan の方法(Agents Action 1991,34,265-26 9)によってマウスにおいて評価した。 体重約20 gのNMRI雌マウスの左後脚に20mlの1%ホルマリンを注射した。次い で動物を加熱した(31℃)テーブルの上に置き、疼痛反応を記録した。1時間後 、それらのマウスを殺し、出血させた。左右の後脚を切断し、両脚の重量の差を 、ホルマリン注射した脚の水腫応答の指標として使用した。II .ヒスタミン誘発脚水腫 本発明の化合物についてのヒスタミン誘発水腫の生体内阻害値は、 本質的にはAmann 他(Europ.J.Pharmacol.279,227-231,1995)により記載 された通りにラットにおいて評価した。 簡略すると、体重約250 〜300 g のSprague-Dawley雄ラットをペントバルビタ ールナトリウムで麻酔し、32℃に加熱したテーブルの上に置いた。10分後、ヒス タミン(50μl、3mg/ml)を右後脚に注射し、それから20分後に水プレチスモ グラフィー(Ugo Basile)により脚の腫大を測定した。麻酔の15分前に試験化合 物を腹腔内投与した。 III .CGRPの放出の減少 16週齢のob/ob 雌マウスにグルコース(2g/kg)を皮下注射した。この後時 々、グルコースオキシダーゼ法により尾静脈血の血中グルコースを測定した。実 験の最後に、動物を断頭し、体幹血を集めた。ラジオイムノアッセイにより血漿 中の免疫反応性CGRPを測定した。2グループの動物を使った。第一グループは賦 形剤のみで処置し、第二グループには試験前に5日間に渡り飲料水によって式I の化合物(100 mg/l)を投与した。 上記適応症に対する用量は、使用する式Iの化合物、投与形態、および所望の 療法によって異なるだろう。しかしながら、一般に、便利には1日1〜5回、所 望により徐放性形態において投与される、 約0.5 mg〜約1000mg、好ましくは約1mg〜約500 mgの式Iの化合物の用量を使っ て十分な結果が得られる。通常、経口投与に適当な剤形は、医薬担体または希釈 剤と共に約0.5 mg〜約1000mg、好ましくは約1mg〜約500 mgの式Iの化合物を含 んで成る。 式Iの化合物は、医薬上許容される酸付加塩の形でまたは可能な場合には金属 塩もしくは低級アルキルアンモニウム塩として投与することができる。そのよう な塩の形は遊離塩基の形とほぼ同じオーダーの活性を示す。 本発明は、式Iの化合物または医薬上許容されるその塩を含んで成る医薬組成 物にも関し、そして通常そのような組成物は医薬担体または希釈剤も含有する。 本発明の化合物を含有する組成物は常用技術により製造することができ、そして 常用の形態、例えばカプセル、錠剤、溶液または懸濁液の形であることができる 。 使われる医薬担体は、常用の固形または液状担体であってよい。固形担体の例 は、乳糖、石膏、ショ糖、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アカシア、ステ アリン酸マグネシウムおよびステアリン酸である。液状担体の例はシロップ、落 花生油、オリーブ油および水である。 同様に、担体または希釈剤は当業界で既知の任意の遅延物質、例えば単独のま たはワックスと混合したグリセリルモノステアレートもしくはグリセリルジステ アレートを含んでもよい。 経口投与に固形担体を使う場合、製剤は錠剤にすることができ、粉末もしくは ペレットの形で硬質ゼラチンカプセル中に入れることができ、またはトローチも しくはロゼンジの形であることができる。固形担体の量は広く異なるだろうが、 通常は約25mg〜約1gの範囲であろう。液状担体を使う場合、製剤はシロップ、 エマルション、軟質ゼラチンカプセル、または無菌注射用液、例えば水性もしく は 非水性懸濁液もしくは溶液であることができる。 通常、本発明の化合物は、医薬上許容される担体中にまたはそれと一緒に、1 回量あたり50〜200 mgの活性成分を含んで成る1回量剤形に調剤される。 本発明の化合物の用量は、薬として患者に、例えばヒトに投与する時、1〜50 0 mg/日、例えば約100 mg/回である。 常用の錠剤成形技術により調製することができる典型的な錠剤は次の成分を含 有する: 投与の経路は、適当なまたは所望の作用部位に活性化合物を効率的に輸送する 任意の経路であることができ、例えば経口または非経口、例えば直腸、経皮、皮 下、鼻内、筋肉内、局所、静脈内、尿迫内、眼科用の液剤または軟膏であること ができるが、経口投与が好ましい。実施例 式Iの化合物の調製方法およびそれらを含有する製剤を下記実施例において更 に説明する。しかしながら、この実施例は限定であると解釈してはならない。 以後、TLCは薄層クロマトグラフィー、CDCl3はジュウテリオクロロホルム 、DMSO-d6はヘキサジュウテリオジメチルスルホキシドである。化合物の構造は 元素分析かNMRのいずれかにより確認する。NMRの場合、適当なら表題化合 物中の特徴的プロトンに対するピークが与えられる。1H−NMRシフト(δH) は百万分率(ppm)で与えられる。m.p.は融点であり、℃で与えられ、未補正の 値である。カラムクロマトグラフィーは W.C.Still 他,J.Org.Chem.(1978) ,43,2923-2925により記載された方法を使ってMerck シリカゲル60(Art.9385 )上で実施した。出発物質として使用する化合物は既知化合物であるか、または それ自体既知の方法により容易に調製することができる化合物である。 実施例1 1−(3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン−12−イリデン )−1−プロピル)−3−ピペリジンカルボン酸塩酸塩 2,2′−ジヒドロキシベンゾフェノン(10.0 g,46.7ミリモル)とジヨード メタン(13.1 g,49ミリモル)を乾燥ジメチルホルムア ミド(180 ml)中に溶かした。そこに乾燥微粉末の炭酸カリウム(9.2 g,66.7 ミリモル)を加え、混合物を105 ℃で16時間加熱した。室温に冷却した後、反応 混合物を氷水(500 ml)に注いだ。生じた沈澱を0.5 時間後に濾過により収集し 、フィルター上で水洗し、そしてエタノール(80ml)と4N水酸化ナトリウム( 20ml)の混合物に溶かした。この溶液を還流温度で1時間攪拌し、冷却し、次い で水(300 ml)で希釈した。生成した結晶質沈澱物を濾過し、水(50ml)で洗浄 し、真空乾燥し、固体として12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン −2−オンを得た(9.5 g,収率90%)。 m.p.93-95℃。 乾燥テトラヒドロフラン中の臭化シクロプロピルマグネシウムの溶液〔臭化シ クロプロピル(24.2 g,0.2 モル)、マグネシウム屑(4.86 g,0.2 モル)およ び乾燥テトラヒドロフラン(70ml)から調製したもの〕を窒素雰囲気下に置いた 。そこに乾燥テトラヒドロフラン(50ml)中の上記ケトン(9.05 g,40ミリモル )の溶液を滴下添加した。反応混合物を40℃で1.5 時間攪拌し、冷却し、そして 飽和塩化アンモニウム(400 ml)とエーテル(200 ml)の氷冷混合物に添加した 。有機相を分離し、水性相をエーテル(50ml)で抽出し、合わせた有機抽出液を 水(2×100 ml)とブライン(50ml)で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、真空中で蒸 発させ、トルエンで剥ぎ取って(2×25ml)、11.2 gの12−シクロプロピル−12 H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン−12−オールを得た。1 H NMR(200 MHz,CDCl3):δ 0.50(d,2H); 0.75(d,2H); 2.00(m,1H); 5.14(s ,2H); 6.9-7.4(m,6H); 7.81(d,2H)。 乾燥ジクロロメタン(225 ml)中の上記アルコール(6.21 g,22ミリモル)の 溶液にトリメチルシリルブロモシラン(3.71 g,24.2ミリモル)を加えた。反応 混合物を室温で1時間攪拌し、氷冷飽和 炭酸水素ナトリウム溶液(75ml)の上に注いだ。有機相を分離し、氷水(2×75 ml)とブライン(75ml)で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、真空中で蒸発させて、7.9 5 gの粗製12−(3−ブロモ−1−プロピリデン)−12H−ジベンゾ〔d,g〕 〔1,3〕ジオキソシンを得た。それを更に精製せずに次の段階に使った。 上記粗製臭化物(1.83 g,5.5 ミリモル)、3−ピペリジンカルボン酸エチル エステル(0.865 g,5.5ミリモル)、乾燥炭酸カリウム(2.28 g,16.5ミリモル )、ヨウ化ナトリウム(0.82 g,5.5 ミリモル)および2−ブタノン(25ml)の 混合物を還流温度で3時間加熱した。室温に冷却した後、反応混合物にジエチル エーテル(50ml)と水(50ml)を加えた。有機層を分離し、水(2×50ml)で洗 浄し、そして2N塩酸の添加により酸性にした。水性層を分離し、有機相を水( 50ml)で2回抽出した。合わせた水性抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液でpH 8.5に調整した後、ジクロロメタン(2×25ml)で抽出した。有機抽出液を水( 50ml)で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、そして真空中で蒸発せしめ、フォームとし て1−(3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン−12−イリデ ン)−1−プロピル)−3−ピペリジンカルボン酸エチルエステルを得た(1.66 g,74%)。 上記エステル(1.66 g,4.0 ミリモル)をエタノール(20ml)に溶かし、そこ に2N水酸化ナトリウム(6.6 ml,13.2ミリモル)を加え、混合物を室温で1.5 時間攪拌した。エタノールを真空中で蒸発させ、残渣を水(25ml)で希釈した。 1N塩酸(17.6ml)を加えた後、その溶液をジエチルエーテル(25ml)で洗浄し 、水性相をジクロロメタン(3×30ml)で抽出した。合わせた有機抽出液をMgSO4 上で乾燥し、真空中で蒸発せしめ、フォームとして1.1 g の表題化合物を得、 それを酢酸エチルで粉砕し、濾過し、そして乾燥した。 m.p.190-92 ℃,分解。 C23H25NO4・HCl・0.25 C4H8O2についての 計算値:C 65.82%;H 6.44%;N 3.20%; 実測値:C 65.76%;H 6.58%;N 3.05%。 実施例2 (R)−1−(3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン−12− イリデン)−1−プロピル)−3−ピペリジンカルボン酸塩酸塩 12−(3−ブロモ−1−プロピリデン)−12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3 〕ジオキソシン(7.90 g,22ミリモル,実施例1に記載の通りに調製)、(R) −3−ピペリジンカルボン酸エチルエステル(L)−酒石酸塩(6.60 g,22ミリ モル)、乾燥炭酸カリウム(12.2 g,88ミリモル)、ヨウ化ナトリウム(3.5 g ,22 ミリモル)および2−ブタノン(100 ml)の混合物を還流温度で16時間加 熱した。室温に冷却した後、反応混合物にジエチルエーテル(100 ml)と水(10 0 ml)を加えた。有機層を分離し、水(2×50ml)で洗浄し、そして2N塩酸の 添加により酸性にした。水性層を分離し、有機相を水(50ml)で2回抽出した。 合わせた水性抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液でpH 8.5に調整した後、ジク ロロメタン(2×25ml)で抽出した。有機抽出液を水(50ml)で洗浄し、MgSO4 上で 乾燥し、そして真空中で蒸発せしめた。得られた残渣(6.21 g)を、溶離剤とし てトルエンと酢酸エチルの混合物を用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィー により精製して、オイルとして(R)−1−(3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕 〔1,3〕ジオキソシン−12−イリデン)−1−プロピル)−3−ピペリジンカ ルボン酸エチルエステルを得た(3.96 g,41%)。 上記エステル(3.06 g,7.5 ミリモル)をエタノール(40ml)に溶かし、そこ に2N水酸化ナトリウム(12.4ml,24.8ミリモル)を加え、混合物を室温で1.0 時間攪拌した。エタノールを真空中で蒸発させ、残渣を水(25ml)で希釈した。 1N塩酸(17.6ml)を加えてpHを6に合わせた後、その溶液をジエチルエーテル (25ml)で洗浄し、水性相をジクロロメタン(3×30ml)で抽出した。合わせた 有機抽出液をMgSO4上で乾燥し、真空中で蒸発せしめて2.75 gのフォームを得た 。そのフォームをテトラヒドロフラン(75ml)に溶かし、過剰のエーテル中塩化 水素の滴下添加により、結晶として表題化合物を得、それを濾過し、そして乾燥 した(2.65 g,85%)。 m.p.227-228℃,分解。 C23H25NO4・HClについての 計算値:C 66.42%;H 6.30%;N 3.37%; 実測値:C 66.50%;H 6.61%;N 3.14%。 実施例3 (R)−1−(3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン−12− イリデン)−1−プロピル)−3−ピペリジンカルボン酸エチルエステル塩酸塩 (R)−1−(3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン−12 −イリデン)−1−プロピル)−3−ピペリジンカル ボン酸エチルエステル(0.86 g,2.1 ミリモル,実施例2に記載の通りに調製) をテトラヒドロフラン(10ml)に溶かし、そこにエーテル中の2.6 N塩化水素溶 液(0.97ml,2.52ミリモル)を滴下添加した。該溶液を真空中で蒸発せしめ、残 渣をエーテル(20ml)で処理した。沈澱を濾過し、エーテルで洗浄し、真空乾燥 して、粉末として表題化合物を得た。 C25H29NO4・HCl・0.5 H2O についての 計算値:C 66.29%;H 6.90%;N 3.09%; 実測値:C 65.97%;H 7.03%;N 2.87%。 実施例4 1−(3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン−12−イリデン )−1−プロピル)−4−ピペリジンカルボン酸塩酸塩 N,N−ジメチルホルムアミド(40ml)中の12−(3−ブロモ−1−プロピリ デン)−12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン(4.0 g,12 ミリモ ル,実施例1に記載の通りに調製)、4−ピペリジンカルボン酸エチルエステル (1.9 g,12 ミリモル)、無水炭酸カリウム(5.0 g)およびヨウ化ナトリウム (0.2 g)の混合物を60〜70℃で5時間加熱した。冷却した後、無機塩類を濾過 してベンゼン(40ml)で洗浄し、そして濾液を追加のベンゼン(120 ml)で希釈した。ベンゼン溶液を水(3×50ml)で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、 そして真空中で蒸発せしめた。油状残渣(4.8 g)を、溶離剤としてベンゼンと 酢酸エチルの混合物を用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーにより精製し て、オイルとして1−(3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシ ン−12−イリデン)−1−プロピル)−4−ピペリジンカルボン酸エチルエステ ルを得た(2.3 g,47 %)。 上記エステル(2.30 g,5.6 ミリモル)をエタノール(30ml)に溶かし、そこ に20%水酸化ナトリウム溶液(3.5 ml)を加え、混合物を室温で7時間攪拌した 。その溶液をジクロロメタン(240 ml)で希釈し、濃塩酸(3ml)で酸性にした 。その混合物を水(10ml)で洗浄し、有機相をMgSO4上で乾燥し、真空中で蒸発 せしめた。固体残渣をアセトンで洗浄し、濾過し、真空乾燥して表題化合物を得 た(1.8 g,73 %)。 m.p.239-245℃。 C23H25NO4・HCl・0.5 C2H5OHについての 計算値:C 65.67%;H 6.66%;Cl 8.08%;N 3.19%; 実測値:C 65.51%;H 6.35%;Cl 8.78%;N 3.27%。 実施例5 (R)−1−(3−(2,10−ジクロロ−12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕 ジオキソシン−12−イリデン)−1−プロピル)−3−ピペリジンカルボン酸塩 酸塩 2,2′−ジヒドロキシ−5,5′−ジクロロベンゾフェノン〔12.1 g,0.04 2 モル,Journal of the American Chemical Society,77,543(1955)に記載さ れたのと同様に調製したもの〕とジヨードメタン(11.9 g,0.044 モル)を乾燥 N,N−ジメチルホルムアミド(226 ml)中に溶かした。そこに乾燥し粉砕した 炭酸カリウム(8.3 g)を加え、混合物を105 ℃で5時間加熱し、室温で一晩置 いておいた。反応混合物を氷(220 ml)の上に注ぎ、0.5 時間後に沈澱を濾過に より収集し、そしてジエチルエーテル(500 ml)に溶かした。有機層を5%水酸 化ナトリウム(50ml)で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、真空中で蒸発せしめて、固 体として12 g(96%)の2,10−ジクロロ−12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3 〕ジオキソシン−12−オンを得た。 乾燥テトラヒドロフラン中の臭化シクロプロピルマグネシウムの溶液〔臭化シ クロプロピル(15.7 g,0.130 モル)、マグネシウム屑(3.15 g,0.130 モル) および乾燥テトラヒドロフラン(45ml)から調製したもの〕に、冷却しながら5 分間に渡り、乾燥テトラヒドロフラン(30ml)中の上記ケトン(7.65 g,0.026 モル)の溶液を滴下添加した。反応混合物を38〜42℃で3時間攪拌し、氷浴中で 冷却し、そして飽和塩化アンモニウム(260 ml)とジエチルエーテル(130 ml) の混合物を添加した。反応混合物を濾過し、有機相を分離し、水性相をジエチル エーテル(35ml)で抽出した。合わせた 有機抽出液を水(2×70ml)とブライン(70ml)で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、 真空中で蒸発させた。粗生成物を、溶離剤としてベンゼンを使ったシリカゲル( 140 g)上でのカラムクロマトグラフィーにより精製して、固体として8.75 g(9 8%)の2,10−ジクロロ−12−シクロプロピル−12H−ジベンゾ〔d,g〕〔 1,3〕ジオキソシン−12−オールを得た。乾燥ジクロロメタン(245 ml)中の 上記アルコール(8.75 g,0.027 モル)の溶液にトリメチルシリルブロミド(4. 02 g,0.026 モル)を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌し、氷冷飽和炭酸 水素ナトリウム溶液(80ml)の上に注いだ。有機相を分離し、水(2×80ml)と ブライン(80ml)で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、真空中で蒸発せしめて、9.12 g のオイルを与えた。溶離剤としてシクロヘキサンとベンゼン(3:1)の混合物を用 いたシリカゲル(250 g)上でのカラムクロマトグラフィーにより該オイルを精 製した。これは放置しておくと結晶化するオイルとして6.61 g(62%)の2,10 −ジクロロ−12−(3−ブロモ−1−プロピリデン)−12H−ジベンゾ〔d,g 〕〔1,3〕ジオキソシンを与えた。 上記臭化物(3.0 g,0.0075 モル)、(R)−3−ピペリジンカルボン酸エチ ルエステル酒石酸塩(3.45 g,0.0112モル)、乾燥炭酸カリウム(10.35 g,0.0 75モル)およびN,N−ジメチルホルムアミド(42ml)の混合物を60℃で12時間 加熱した。室温に冷却した後、反応混合物に水(150 ml)とベンゼン(75ml)を 加えた。有機層を分離し、水(3×60ml)で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、そして 真空中で蒸発せしめた。得られた粗製オイルを、溶離剤としてクロロホルムを用 いたシリカゲル(65 g)上でのカラムクロマトグラフィーにより精製して、オイ ルとして1.44 g(40%)の(R)−1−(3−(2,10−ジクロロ−12H−ジベ ンゾ〔d,g〕〔1,3〕 ジオキソシン−12−イリデン)−1−プロピル)−3−ピペリジンカルボン酸エ チルエステルを得た。 上記エステル(1.44 g,0.003 モル)をエタノール(25ml)に溶かし、そこに 4N水酸化ナトリウム(3.36ml,0.013 モル)を加え、混合物を室温で一晩置い ておいた。濃塩酸(1.68ml)に続いてジクロロメタン(170 ml)を加え、有機層 を分離し、MgSO4上で乾燥し、そして蒸発せしめた。ジクロメタン(120 ml)と アセトン(20ml)を使って蒸発を繰り返した。油状残渣をアセトン(10ml)に溶 かし、室温で12時間後、結晶として0.54 g(37%)の表題化合物を得た。1 H NMR(250 MHz,DMSO-d6):δH 7.49(d,J=2.5 Hz,1H); 7.32(dd,J=2.5 Hz と 8.8 Hz,1H); 7.26(dd,J=2.5 Hz と8.8 Hz,1H); 7.19(d,J=2.5 Hz,1H); 7.0 9(d,J=8.8 Hz,1H); 6.97(d,J=8.8 Hz,1H); 6.09(t,J=7.2 Hz,1H); 5.84(s ,2H); 2.43(q,J=7.2 Hz,2H); 3.15(t,J=7.2 Hz)。 C23H23Cl2NO2・HCl・0.5 C3H6O についての 計算値:C 57.26%;H 5.30%;N 2.73%;Cl 20.70 %; 実測値:C 56.95%;H 5.31%;N 2.53%;Cl 20.75 %。 実施例6 1−(3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン−12−イリデン )−1−プロピル)−3−ピロリジン酢酸塩酸塩 2−ブタノン(70ml)中の12−(3−ブロモ−1−プロピリデン)−12H−ジ ベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン(5.00 g,15ミリモル,実施例1に記 載の通りに調製)、3−ピロリジン酢酸メチルエステル酢酸塩(3.04 g,15ミリ モル)、炭酸カリウム(6.2 g,45 ミリモル)およびヨウ化カリウム(2.23 g, 13ミリモル)の混合物を還流温度で5時間加熱した。反応混合物を冷却し、水(1 40 ml)とエーテル(140 ml)を加えた。混合物を5分間激しく攪拌した後、有機 層を分離し、水(2×50ml)で洗浄し、そしてMgSO4上で乾燥した。溶媒を真空 中で蒸発せしめ、残渣(4.34 g)を、溶離剤としてジクロロメタンとメタノール (10:1)の混合物を用いたシリカゲル(100 g)上でのカラムクロマトグラフィ ーにかけ、1.05gの1−(3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソ シン−12−イリデン)−1−プロピル)−3−ピロリジン酢酸メチルエステルを 得た。 エタノール(16ml)中の上記エステル(0.85 g,2.1 ミリモル)の溶液に、20 %水酸化ナトリウム溶液(1.3 ml)を加え、混合物を室温で2時間攪拌し、そし て一晩放置しておいた。その溶液をジクロロメタン(100 ml)中に注ぎ、氷浴中 で冷却し、2N塩酸で酸性にし、10分間攪拌した後、追加の水(5ml)を加えた 。有機層をMgSO4上で乾燥し、活性炭を使って一部脱色し、真空中で蒸発せしめ た。表題化合物の塩酸塩が非晶質吸湿性固体として分離した(0.64g,7%)。 m.p.70-90℃。1 H NMR(250 MHz,CDCl3):δH 7.15(m,8H); 5.95(t,J=7.2 Hz,1H); 5.85(s,2 H); 3.36-1.51(bm,13H)。 C23H25NO4・HCl・0.5 C2H6O についての 計算値:C 65.67%;H 6.66%;N 3.19%; 実測値:C 65.79%;H 6.59%;N 3.21%。 実施例7 1−(3−(2,10−ジクロロ−12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソ シン−12−イリデン)−1−プロピル)−3−ピロリジン酢酸塩酸塩 2−ブタノン(60ml)中の2,10−ジクロロ−12−(3−ブロモ−1−プロピ リデン)−12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン(4.0 g,0.01 モ ル,実施例5に記載の通りに調製)、3−ピロリジン酢酸メチルエステル酢酸塩 (2.23 g,0.011 モル)、炭酸カリウム(4.5 g,0.0325 モル)およびヨウ化ナ トリウム(1.1 g,7.3ミリモル)の混合物を還流温度で6時間加熱した。室温に 冷却した後、反応混合物をアセトンで希釈し、濾過し、真空中で蒸発せしめた。 溶離剤としてクロロホルム(95%)とエタノール(5%)の混合物を使って、粗 生成物をシリカゲル(200 g)上でのカラムクロマトグラフィーにより精製した 。その結果、オイルとして0.8 g(17.3%)の1−(3−(2,10−ジクロロ−1 2H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン−12−イリデン)−1−プロ ピル)−3−ピロリジン酢酸メチルエステルを得た。 エタノール(11.6ml)中の上記エステル(0.8 g,1.78 ミリモル)の溶液に、 水(1.08ml)中の水酸化ナトリウム(0.288 g)の溶液 を加え、反応混合物を室温で16時間攪拌した。濃塩酸(1.087ml)に続いてジク ロロメタン(80ml)を加えた。10分間攪拌した後、有機層を分離し、MgSO4上で 乾燥し、真空中で蒸発せしめた。残渣をアセトン(20ml)に溶かし、再び蒸発さ せた。アセトン中での再蒸発を2回繰り返した。残渣をアセトン(40ml)中に再 溶解し、0℃で4時間置いておいた。その結果、固体として300 mg(36%)の 題化合物 が得られた。 m.p.183-193℃,分解。 C23H23Cl2NO4・HCl についての 計算値:C 56.98%;H 4.99%;N 2.89%; 実測値:C 56.92%;H 5.02%;N 3.16%。 実施例8 (R)−1−(2−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン−12− イルオキシ)−1−エチル)−3−ピペリジンカルボン酸酢酸塩 エタノール(140 ml)中の12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン −12−オン(9.05 g,40ミリモル)の懸濁液に、水(2滴の10%水酸化ナトリウ ムを含む5ml)中の水素化ホウ素ナトリウム(0.8 g,21 ミリモル)の溶液を40 ℃で滴下添加し、反応混合物を70℃で5時間攪拌した。追加の固体の水素化ホウ 素ナトリウム(1.0 g,2.6ミリモル)を分割して添加し、反応混合物を70℃で 2時間加熱した。濁った溶液を濾過し、溶媒を真空中で除去した。トルエン(15 0 ml)と水(80ml)を加え、層を分離し、水性層をトルエン(50ml)で抽出した 。合わせたトルエン抽出液を水(50ml)で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、真空中で 蒸発せしめた。放置した後に結晶化した残渣(9.03 g)をシクロヘキサンを使っ て粉砕し、濾過し、こうして得られた12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオ キソシン−12−オールを更に精製せずに次の段階に使用した。m.p.80-90 ℃。 ベンゼン(85ml)中の上記アルコール(5.0 g,22 ミリモル)の溶液にトリエ チルアミン(5.5 g,54 ミリモル)を加え、そして冷水浴上で冷却しながら15〜 20℃において20分間に渡り、ベンゼン(25ml)中のメタンスルホニルクロリド( 3.2 g,28 ミリモル)の溶液を滴下添加した。添加後、反応混合物を室温で2時 間攪拌した。水(35ml)を加え、有機相を分離し、水(25ml)で洗浄し、MgSO4 上で乾燥し、真空中で蒸発させた。残油(5.8 g)に無水炭酸カリウム(8.6 g, 62ミリモル)と2−ブロモエタノール(13.6ml,191 ミリモル)を添加した。反 応混合物を室温で17時間攪拌し、ジクロロメタン(60ml)で希釈し、濾過し、真 空中で蒸発せしめた。室温で放置した後、残渣から固体の12−(2−ブロモエト キシ)−12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン(5.0 g,68 %)が 分離し、それを濾過し、石油エーテルで洗浄した。m.p.112-114℃。 上記臭化物(1.7 g,5ミリモル)、(R)−3−ピペリジンカルボン酸エチ ルエステル酒石酸塩(2.1 g,6.7ミリモル)および炭酸カリウム(1.1 g,8ミ リモル)の溶液を室温で22時間加熱した。無機塩類を濾過により除去し、濾液を 水(130 ml)で洗浄し、ジエチルエーテル(2×40ml)で抽出した。有機抽出液 を水(2×20ml)で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、そして真空中で蒸発せしめた。 油状 残渣として得られた粗製(R)−1−(2−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1, 3〕ジオキソシン−12-イルオキシ)−1−エチル)−3−ピペリジンカルボン 酸エチルエステルを、更に精製せずに次の段階に使用した。 上記エステル(1.6 g,3.9ミリモル)をエタノール(16ml)に溶かし、そこに 20%水酸化ナトリウム(2.1 ml)を加えた。反応混合物を室温で18時間攪拌し、 ジクロロメタン(320 ml)中に注ぎ、そして濃酢酸(5.3 ml)で酸性にした。有 機相を水(50ml)で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、真空中で蒸発せしめた。油状残 渣をベンゼンと共に2回再蒸発せしめ、次いでアセトンを使って粉砕して、表題 化合物 の結晶を得た(0.96 g,55%)。 m.p.120-128℃。 C24H29NO7についての 計算値:C 65.00%;H 6.59%;N 3.16%; 実測値:C 65.21%;H 6.70%;N 3.06%。 実施例9 (R)−1−(2−(2,10−ジクロロ−12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕 ジオキソシン−12−イルオキシ)−1−エチル)−3−ピペリジンカルボン酸塩 酸塩 ビス(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)メタン(25.0 g, 92.9ミリモル)をN,N−ジメチルホルムアミド(350 ml)中に溶かし、そこに ジヨードメタン(7.8 ml,97.5ミリモル)と炭酸カリウム(18.6 g,135 ミリモ ル)を加え、混合物を105 ℃に一晩加熱した。冷却した後、混合物を氷水(1200 ml)中に注ぐと、すぐに沈澱が生じた。30分間攪拌した後、固体を濾過し、少量 の水で洗浄した。その固体をエタノールと4M水酸化ナトリウムの混合物(80: 20)中に懸濁し、得られた混合物を80℃で1時間加熱した。冷却した後、混合物 を水(600 ml)の中に注ぎ、沈澱を濾過した。それを乾燥させた後、2,10−ジ クロロ−12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン(24.8 g,95%)を 得、それを精製せずに次の反応に使用した。 上記ジオキソシン(7.7 g,27 ミリモル)とN−ブロモスクシンイミド(5.4 g,30 ミリモル)をテトラクロロメタン(100 ml)中に懸濁した。そこにアゾビ スイソブチロニトリル(50mg)を加え、混合物を還流温度で加熱した。最初の7 時間の間は、2時間ごとに追加量のアゾビスイソブチロニトリル(50mg)を加え た。加熱を一晩続けた。次いで追加量のアゾビスイソブチロニトリル(50mg)を もう2回加え、還流温度での加熱を合計24時間続けた。冷却した後、反応混合物 を濾過し、蒸発させた。ジクロロメタン(10ml)とジエチルエーテル(15ml)を 加え、固体を濾過し、乾燥した後、12−ブロモ−2,10−ジクロロ−12H−ジベ ンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン(3.37 g,11%)を得た。 上記臭化物(3.37 g,9.36ミリモル)を2−ブロモエタノール(8.0 ml,110 ミリモル)および炭酸カリウム(3.9 g,28 ミリモル)と混合した。その混合物 を室温で1時間攪拌した。ジクロロメタン(10ml)を加えて混合物を希釈し、攪 拌を室温で一晩続けた。次いで混合物を120 ℃で24時間加熱した。冷却した後、 混合物を蒸 発させ、酢酸エチル(100 ml)と水(100 ml)を加えた。相を分離した後、有機 相を水(100 ml)で洗浄した。合わせた水性相を酢酸エチル(100 ml)で抽出し た。有機抽出液を乾燥し(MgSO4)、蒸発せしめて粗製の12−(2−ブロモエト キシ)−2,10−ジクロロ−12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン を得た(4.34g)。その生成物を精製せずに次の反応に使用した。 上記ブロモエトキシ化合物(4.25 g,10.5ミリモル)をジメチルスルホキシド (50ml)中に懸濁した。その懸濁液に(R)−3−ピペリジンカルボン酸エチル エステル酒石酸塩(4.1 g,13.7 ミリモル)と炭酸カリウム(3.2 g,23 ミリモ ル)を加え、反応混合物を50℃で一晩攪拌した。冷却しそして濾過した後、水( 250 ml)を加え、混合物をジエチルエーテル(2×100 ml)で抽出した。有機抽 出液を水(75ml)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、蒸発せしめた。残ったオイルを 、溶離剤としてヘプタンと酢酸エチル(2:1)の混合物を用いたシリカゲル(600 m l)上でのカラムクロマトグラフィーにより精製した。その結果、オイルとして (R)−1−(2−(2,10−ジクロロ−12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕 ジオキソシン−12−イルオキシ)−1−エチル)−3−ピペリジンカルボン酸エ チルエステル(2.0 g,40 %)を得た。 上記エステル(0.78 g,1.62ミリモル)を、エタノール(40ml)と水(5ml) 中の水酸化ナトリウム(0.54 g,13.5ミリモル)の溶液に溶かし、室温で3.5 時 間攪拌した。1N塩酸(14ml)の添加により混合物のpHを4に調整した。混合物 をジクロロメタン(2×60ml)で抽出し、合わせた有機相をブライン(75ml)で 洗浄し、MgSO4上で乾燥し、真空中で溶媒を除去した。残渣をアセトン(10ml) と共に2.5 時間攪拌し、固体生成物を濾過し、乾燥して表題化合物を得た(0.56 g,71%)。 m.p.218-220℃。 C22H23Cl2NO5・HCl についての 計算値:C 54.06%;H 4.95%;N 2.87%; 実測値:C 53.9 %;H 4.8 %;N 2.6 %。 実施例10 (R)−1−(3−(2−クロロ−12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3,6〕ジ オキサゾシン−12−イル)−1−プロピル)−3−ピペリジンカルボン酸塩酸塩 乾燥トルエン(100 ml)中の2−クロロ−12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3 ,6〕ジオキサゾシン(10.65 g,43 ミリモル,Journal of Molecular Structu res,131,1985,131-140 に記載された通りに調製)と3−クロロプロピオニル クロリド(6.55 g,51.6ミリモル)の懸濁液を還流温度で5時間加熱した。室温 に冷却した後、反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(50ml)で洗浄した。 有機層を乾燥し(MgSO4)、真空中で蒸発せしめて、2−クロロ−12−(3−ク ロロプロピオニル)−12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3,6〕ジオキサゾシン (12.9 g,88%)を得た。 乾燥テトラヒドロフラン(80ml)中に懸濁した水素化リチウムアルミニウム( 3.0 g,79 ミリモル)を入れた乾燥済のフラスコを、氷浴中で冷却し、そして温 度を<12℃に維持するような速度で濃硫 酸(3.87 g,39.5ミリモル)を滴下添加した。生じた溶液を室温で1.5 時間攪拌 した。次いで乾燥テトラヒドロフラン(80ml)中の上記塩化物(12.8 g,37.8ミ リモル)の溶液を滴下添加し、攪拌を2時間続けた。酢酸エチル(100 ml)に続 いて水(5.7 ml)を注意深く添加することにより反応をクエンチングした。混合 物を濾過し、濾液を真空中で蒸発せしめて、フォームとして2−クロロ−12−( 3−クロロプロピル)−12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3,6〕ジオキサゾシ ンを得た。 上記粗製塩化物(1.14 g,3.5 ミリモル)、(R)−3−ピペリジンカルボン 酸エチルエステル(L)−酒石酸塩(1.05 g,3.5 ミリモル)、乾燥炭酸カリウ ム(1.94 g,14ミリモル)、ヨウ化ナトリウム(0.53 g,3.5 ミリモル)および 2−ブタノン(15ml)の混合物を還流温度で60時間加熱した。反応混合物を濾過 し、濾液を2−ブタノン(10ml)で洗浄し、合わせた濾液を真空中で蒸発せしめ た。溶離剤としてトリエチルアミン(2.5 %)を含む酢酸エチルとヘプタンの混 合物(1:3)を用いたシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーにより粗生成物 を精製して、オイルとして(R)−1−(3−(2−クロロ−12H−ジベンゾ〔 d,g〕〔1,3,6〕ジオキサゾシン−12−イル)−1−プロピル)−3−ピ ペリジンカルボン酸エチルエステル(0.77 g,49%)を得た。 上記エステル(0.77 g,1.73ミリモル)をエタノール(7.5 ml)に溶かし、そ こに2N水酸化ナトリウム(2.86ml,5.71ミリモル)を加え、混合物を室温で16 時間攪拌した。エタノールを真空中で蒸発させ、残渣を水(25ml)で希釈した。 6N塩酸の添加によりpHを6に調整し、その水性溶液をジクロロメタン(3×15 ml)で抽出した。合わせた有機抽出液をMgSO4上で乾燥し、そして真空中で蒸発 せしめた。残渣をテトラヒドロフラン(15ml)中に溶かし、そこに エーテル中の2.5 N塩化水素(0.59ml,1.47ミリモル)を滴下添加した。エーテ ル(30ml)を加え、混合物を3時間攪拌し、生じた沈澱を濾過し、乾燥して、粉 末として0.53 g(68%)の表題化合物を得た。 m.p.177-180℃。 C22H25ClN2O4・HCl についての 計算値:C 58.28%;H 5.78%;N 6.18%; 実測値:C 58.3 %;H 5.9 %;N 6.1 %。 実施例11 1−(3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3,6〕ジオキサゾシン−12−イ ル)−1−プロピル)−4−ピペリジンカルボン酸塩酸塩 N−(2−ヒドロキシフェニル)ホルムアミド(16.0 g,130 ミリモル)を99 .9%エタノール(65ml)に溶かした。ナトリウムメトキシド(7.0 g,130ミリモ ル)を99,9%エタノール(70ml)中に懸濁し、それを30分間に渡り滴下添加した 。得られた混合物を30分間攪拌し、そこに1−ブロモ−2−クロロメトキシベン ゼン(26.1 g,118 ミリモル,合成はJ.Heterocycl.Chem.11,1974,331-337 中に記載されている)を15分間に渡り滴下添加した。反応混合物を室温で2.5 時 間攪拌し、還流温度で2時間加熱し、そして室温で一晩 攪拌した。混合物を濾過し、蒸発せしめた。残渣をトルエン(500 ml)に溶かし 、飽和炭酸ナトリウム溶液(2×200 ml)で洗浄した。有機相をMgSO4上で乾燥 し、蒸発せしめた。残渣をエタノール(40ml)中に懸濁し、濾過し、エタノール (3×10ml)で洗浄した。乾燥した後、生成物N−(2−(2−ブロモフェノ キシメトキシ)フェニル)ホルムアミド(14.1 g,37%)を得た。 上記ホルムアミド(6.8 g,21 ミリモル)をDowtherm(75ml)中に懸濁し、そ こに炭酸カリウム(3.9 g,28 ミリモル)を加えた後、銅(1.1 g,17 ミリモル )と臭化銅(1.5 g,11 ミリモル)を加えた。反応混合物を180 ℃で一晩加熱し た。冷却した後、混合物を濾過し、濾過ケークをジクロロメタンで洗浄した。Do wthermと溶媒を蒸発させ、残渣にエタノール(200 ml)を加え、それを一晩置い ておいた。4M水酸化ナトリウム(14ml)を加え、混合物を還流温度で1時間加 熱した。冷却した後、混合物を濾過し、蒸発せしめた。残渣を酢酸エチル(200 ml)と水(100 ml)に懸濁した。有機相を水(2×75ml)で洗浄した。水性相を 酢酸エチル(100 ml)で抽出し、合わせた有機抽出液を蒸発せしめた。残渣を温 かいシクロヘキサン(100 ml)中に懸濁し、攪拌しながら放冷した。沈澱した固 体を濾過し、乾燥した後、生成物12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3,6〕ジオ キサゾシン(4.57 g,50%)を得た。 上記ジオキサゾシン(4.0 g,19 ミリモル)を乾燥N,N−ジメチルホルムア ミド(150 ml)に溶かした。そこに水素化ナトリウム(1.13 g,28ミリモル,油 中60%懸濁液)を分割して添加し、得られた混合物を室温で30分間攪拌した。次 いで1−ブロモ−3−クロロプロパン(4.6 ml,47ミリモル)をゆっくり滴下添 加し、反応混合物を室温で一晩攪拌した。追加の水素化ナトリウム(0.56 g,14 ミリモル)を加え、攪拌を6時間続けた。更に水素化ナトリウム (0.56 g,14ミリモル)を加え、攪拌を一晩続けた。次いで塩化アンモニウム( 3.2 g)を加え、混合物を30分間攪拌した。水(300 ml)を加えた後、混合物を ジクロロメタン(2×250 ml)で抽出した。有機抽出液を乾燥し(MgSO4)、蒸 発させた。溶離剤としてヘプタンと酢酸エチルの混合物(6:1)を用いたシリカゲ ル上でのカラムクロマトグラフィーにより残渣を精製し、生成物として12−(3 −クロロプロピル)−12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3,6〕ジオキサゾシン (2.18 g,40%)を得た。 メチルエチルケトン(110 ml)中の上記塩化物(1.0 g,3.5ミリモル)とヨウ 化カリウム(3.7 g,22 ミリモル)を還流温度で4時間加熱した。4−ピペリジ ンカルボン酸エチルエステル(0.8 g,5.2 ミリモル)をメチルエチルケトン( 5ml)に溶かして加え、次いで炭酸カリウム(1.2 g,8.6ミリモル)を加えた。 反応混合物を還流温度で48時間加熱した。冷却した後、混合物を濾過し、濾過ケ ークをメチルエチルケトンで洗浄し、濾液を蒸発せしめた。溶離剤として酢酸エ チルを使ったシリカゲル(500 ml)上でのカラムクロマトグラフィーにより残留 物を精製して、オイルとして1−(3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3, 6〕ジオキサゾシン−12−イル)−1−プロピル)−4−ピペリジンカルボン酸 エチルエステルを得た(0.80 g,57%)。 エタノール(30ml)と水(3ml)の混合物中の水酸化ナトリウム(0.24 g,6 ミリモル)の溶液に溶かした上記エステル(0.50 g,1.22ミリモル)を室温で3 時間攪拌した。1N塩酸(5ml)の添加により混合物のpHを3に調整した。混合 物をジクロロメタン(2×40ml)で抽出し、合わせた有機相をブライン(50ml) で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、真空中で溶媒を除去した。残渣をアセトン(20ml )で粉砕し、固体生成物を濾過し、乾燥して、定量的収率で表題 化合物 を得た(0.52 g)。 m.p.180-187℃。 C22H26N2O4・HCl・1.25 H2Oについての 計算値:C 59.85%;H 6.74%;N 6.35%; 実測値:C 59.85%;H 6.60%;N 6.00%。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年11月11日 【補正内容】 請求の範囲 1.式I 〔上式中、R1およびR2は独立に水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロ キシ、C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシであり; R3は水素またはC1-3アルキルであり; AはC1-3アルキレンであり; Yは>H−CH2−,>=CH−,>H−O−,>=N−または>−CH2− であり、ここで下線を引いた原子だけが環系に参加しており; Zは から選ばれ、 ここでnは1または2であり; R11は水素またはC1-6アルキルであり; R12は水素、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、またはハロゲンにより、トリフ ルオロメチルにより、ヒドロキシにより、C1-6アルキルによりもしくはC1-6ア ルコキシにより置換されることがあるフェニルであり; R13は水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、C1-6アルキルまた はC1-6アルコキシであり; R14は−(CH2)mOHまたは−(CH2)tCOR15であり、ここでmは0,1,2,3,4 ,5または6であり、tは0または1でありそしてR15は−OH,NH2,−N HOHまたはC1-6アルコキシであり; R16はC1-6アルキルまたは−B−COR15であり、ここでBはC1-6アルキレン 、C2-6アルケニレンまたはC2-6アルキニレンでありそしてR15は上記と同じ意 味であり;そして は任意に単結合または二重結合である〕 により表され、ただし、R1およびR2が独立に水素、ハロゲンま たはトリフルオロメチルであり且つYが>−CH2−であるならばR16はC1-4ア ルキルであることはできず、更に化合物2−{4−〔3−(12H−ジベンゾ〔d ,g〕〔1,3,6〕ジオキサゾシン−12−イル)−1−プロピル〕ピペラジン −1−イル}エタノールを含まないという条件を有する化合物、または医薬上許 容されるその塩。 2.R1およびR2が独立に水素またはハロゲンである、請求項1に記載の化合 物。 3.Yが>=CH−,>H−O−または>−CH2−であり、ここで下線 を引いた原子だけが環系に参加している、上記請求項のいずれか一項に記載の化 合物。 4.Zが から選ばれる、上記請求項のいずれか一項に記載の化合物。 5.R14が−(CH2)tCOR15であり、ここでtは0または1でありそしてR15は −OHである、上記請求項に記載の化合物。 6.下記の化合物: 1−(3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン−12−イリデ ン)−1−プロピル)−3−ピペリジンカルボン酸; (R)−1−(3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン−12 −イリデン)−1−プロピル)−3−ピペリジンカルボン酸; (R)−1−(3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオ キソシン−12−イリデン)−1−プロピル)−3−ピペリジンカルボン酸エチル エステル; 1−(3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン−12−イリデ ン)−1−プロピル)−4−ピペリジンカルボン酸; (R)−1−(3−(2,10−ジクロロ−12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3 〕ジオキソシン−12−イリデン)−1−プロピル)−3−ピペリジンカルボン酸 ; 1−(3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン−12−イリデ ン)−1−プロピル)−3−ピロリジン酢酸; 1−(3−(2,10−ジクロロ−12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキ ソシン−12−イリデン)−1−プロピル)−3−ピロリジン酢酸; (R)−1−(2−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン−12 −イルオキシ)−1−エチル)−3−ピペリジンカルボン酸; (R)−1−(2−(2,10−ジクロロ−12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3 〕ジオキソシン−12−イルオキシ)−1−エチル)−3−ピペリジンカルボン酸 ; (R)−1−(3−(2−クロロ−12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3,6〕 ジオキサゾシン−12−イル)−1−プロピル)−3−ピペリジンカルボン酸; 1−(3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3,6〕ジオキサゾシン−12− イル)−1−プロピル)−4−ピペリジンカルボン酸;から選ばれる請求項1〜 5のいずれか一項に記載の化合物、または医薬上許容されるその塩。 7.2−{4−〔3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3,6〕ジオキサゾ シン−12−イル)−1−プロピル〕ピペラジン−1−イ ル}エタノールと、更に式IにおいてR16がC1-4アルキルである時にR1および R2が独立に水素、ハロゲンまたはトリフルオロメチルであり且つYが>−CH2 −である化合物とを包含する、請求項1に記載の化合物の調製方法であって、 式IIの化合物 (式中R1,R2,R3,AおよびYは前に定義した通りであり、そしてWは適当 な脱離基、例えばハロゲン、p−トルエンスルホネートまたはメシレートである )を、式IIIのアザ複素環式化合物 HZ (III) (式中Zは前に定義した通りである)と反応せしめることを特徴とする方法。 8.薬剤としての、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物の使用。 9.神経性炎症の治療薬の調製のための、2−{4−〔3−(12H−ジベンゾ 〔d,g〕〔1,3,6〕ジオキサゾシン−12−イル)−1−プロピル〕ピペラ ジン−1−イル}エタノールと、更に式IにおいてR16がC1-4アルキルである 時にR1およびR2が独立に水素、ハロゲンまたはトリフルオロメチルであり且つ Yが>−CH2−である化合物とを包含する、請求項1〜6のいずれか一項に記 載の化合物の使用。 10.ニューロパシーの治療薬の調製のための、2−{4−〔3−(12H−ジベ ンゾ〔d,g〕〔1,3,6〕ジオキサゾシン−12−イル)−1−プロピル〕ピ ペラジン−1−イル}エタノールと、更 に式IにおいてR16がC1-4アルキルである時にR1およびR2が独立に水素、ハ ロゲンまたはトリフルオロメチルであり且つYが>−CH2−である化合物とを 包含する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物の使用。 11.慢性関節リウマチの治療薬の調製のための、2−{4−〔3−(12H−ジ ベンゾ〔d,g〕〔1,3,6〕ジオキサゾシン−12−イル)−1−プロピル〕 ピペラジン−1−イル}エタノールと、更に式IにおいてR16がC1-4アルキル である時にR1およびR2が独立に水素、ハロゲンまたはトリフルオロメチルであ り且つYが>−CH2−である化合物とを包含する、請求項1〜6のいずれか一 項に記載の化合物の使用。 12.インスリン非依存性糖尿病(NIDDM)の治療薬の調製のための、2−{4 −〔3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3,6〕ジオキサゾシン−12−イル )−1−プロピル〕ピペラジン−1−イル}エタノールと、更に式IにおいてR16 がC1-4アルキルである時にR1およびR2が独立に水素、ハロゲンまたはトリ フルオロメチルであり且つYが>−CH2−である化合物とを包含する、請求項 1〜6のいずれか一項に記載の化合物の使用。 13.医薬組成物であって、医薬上許容される担体または希釈剤と共に、活性成 分として請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物を含んで成る医薬組成物。 14.神経性炎症の治療に適する医薬組成物であって、医薬上許容される担体ま たは希釈剤と共に、有効量の請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物を含ん で成る医薬組成物。 15.ニューロパシーの治療に適する医薬組成物であって、医薬上許容される担 体または希釈剤と共に、有効量の請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物を 含んで成る医薬組成物。 16.慢性関節リウマチの治療に適する医薬組成物であって、医薬上許容される 担体または希釈剤と共に、有効量の請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物 を含んで成る医薬組成物。 17.インスリン非依存性糖尿病(NIDDM)の治療に適する医薬組成物であって 、医薬上許容される担体または希釈剤と共に、有効量の請求項1〜6のいずれか 一項に記載の化合物を含んで成る医薬組成物。 18.1回量あたり0.5 mg〜1000mgの請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合 物を含んで成る、請求項13,14,15,16または17に記載の医薬組成物。 19.神経性炎症の治療が必要な患者において神経性炎症を治療する方法であっ て、2−{4−〔3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3,6〕ジオキサゾシ ン−12−イル)−1−プロピル〕ピペラジン−1−イル}エタノールと、更に式 IにおいてR16がC1-4アルキルである時にR1およびR2が独立に水素、ハロゲ ンまたはトリフルオロメチルであり且つYが>−CH2−である化合物とを包含 する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物の有効量を前記患者に投与す ることを含んで成る方法。 20.ニューロパシーの治療が必要な患者においてニューロパシーを治療する方 法であって、2−{4−〔3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3,6〕ジオ キサゾシン−12−イル)−1−プロピル〕ピペラジン−1−イル}エタノールと 、更に式IにおいてR16がC1-4アルキルである時にR1およびR2が独立に水素 、ハロゲンまたはトリフルオロメチルであり且つYが>−CH2−である化合物 とを包含する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物の有効量を前記患者 に投与することを含んで成る方法。 21.慢性関節リウマチの治療が必要な患者において慢性関節リウ マチを治療する方法であって、2−{4−〔3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔 1,3,6〕ジオキサゾシン−12−イル)−1−プロピル〕ピペラジン−1−イ ル}エタノールと、更に式IにおいてR16がC1-4アルキルである時にR1および R2が独立に水素、ハロゲンまたはトリフルオロメチルであり且つYが>−CH2 −である化合物とを包含する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物の有 効量を前記患者に投与することを含んで成る方法。 22.インスリン非依存性糖尿病(NIDDM)の治療が必要な患者においてNIDDMを 治療する方法であって、2−{4−〔3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3 ,6〕ジオキサゾシン−12−イル)−1−プロピル〕ピペラジン−1−イル}エ タノールと、更に式IにおいてR16がC1-4アルキルである時にR1およびR2が 独立に水素、ハロゲンまたはトリフルオロメチルであり且つYが>−CH2−で ある化合物とを包含する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物の有効量 を前記患者に投与することを含んで成る方法。 23.インスリン非依存性糖尿病(NIDDM)の治療が必要な患者においてNIDDM を治療する方法であって、請求項17に記載の医薬組成物を前記患者に投与するこ とを含んで成る方法。 【手続補正書】 【提出日】1998年9月29日 【補正内容】 請求の範囲 1.式I 〔上式中、R1およびR2は独立に水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロ キシ、C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシであり; R3は水素またはC1-3アルキルであり; AはC1-3アルキレンであり; Yは>H−CH2−,>−CH−,>H−O−,>=N−または>−CH2− であり、ここで下線を引いた原子だけが環系に参加しており; Zは から選ばれ、 ここでnは1または2であり; R11は水素またはC1-6アルキルであり; R12は水素、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、またはハロゲンにより、トリフ ルオロメチルにより、ヒドロキシにより、C1-6アルキルによりもしくはC1-6ア ルコキシにより置換されることがあるフェニルであり; R13は水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、C1-6アルキルまた はC1-6アルコキシであり; R14は−(CH2)mOHまたは−(CH2)tCOR15であり、ここでmは0,1,2,3,4 ,5または6であり、tは0または1でありそしてR15は−OH,NH2,−NHOHま たはC1-6アルコキシであり; R16はC1-6アルキルまたは−B−COR15であり、ここでBはC1-6アルキレン 、C2-6アルケニレンまたはC2-6アルキニレンでありそしてR15は上記と同じ意 味であり;そして は任意に単結合または二重結合である〕 により表され、ただし、R1およびR2が独立に水素、ハロゲンまたはトリフルオ ロメチルであり且つYが>−CH2−であるならばR16はC1-4アルキルであるこ とはできず、更に化合物2−{4−〔3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3 ,6〕ジオキサゾシン−12−イル)−1−プロピル〕ピペラジン−1−イル}エ タノールを含まない式Iの化合物、または医薬上許容されるその塩。 2.R1およびR2が独立に水素またはハロゲンである、請求項1に記載の化 合物。 3.Yが>=CH−,>H−O−または>−CH2−であり、ここで下線 を引いた原子だけが環系に参加している、請求項1または2に記載の化合物。 4.Zが から選ばれる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。 5.R14が−(CH2)tCOR15であり、ここでtは0または1でありそしてR15は −OHである、請求項4に記載の化合物。 6.下記の化合物: 1−(3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン−12−イリデ ン)−1−プロピル)−3−ピペリジンカルボン酸; (R)−1−(3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン−12 −イリデン)−1−プロピル)−3−ピペリジンカルボン酸; (R)−1−(3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン−12 −イリデン)−1−プロピル)−3−ピペリジンカルボン酸エチルエステル; 1−(3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン−12−イリデ ン)−1−プロピル)−4−ピペリジンカルボン酸; (R)−1−(3−(2,10−ジクロロ−12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3 〕ジオキソシン−12−イリデン)−1−プロピル)−3−ピペリジンカルボン酸 ; 1−(3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン−12−イリデ ン)−1−プロピル)−3−ピロリジン酢酸; 1−(3−(2,10−ジクロロ−12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキ ソシン−12−イリデン)−1−プロピル)−3−ピロリジン酢酸; (R)−1−(2−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン−12 −イルオキシ)−1−エチル)−3−ピペリジンカルボン酸; (R)−1−(2−(2,10−ジクロロ−12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3 〕ジオキソシン−12−イルオキシ)−1−エチル)−3−ピペリジンカルボン酸 ; (R)−1−(3−(2−クロロ−12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3,6〕 ジオキサゾシン−12−イル)−1−プロピル)−3−ピペリジンカルボン酸; 1−(3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3,6〕ジオキサゾシン−12− イル)−1−プロピル)−4−ピペリジンカルボン酸; から選ばれる請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物、または医薬上許容さ れるその塩。 7.請求項1に記載の化合物の調製方法であって、 式IIの化合物 (式中R1,R2,R3,AおよびYは前に定義した通りであり、そしてWは適当 な脱離基、例えばハロゲン、p−トルエンスルホネートまたはメシレートである )を、式IIIのアザ複素環式化合物 HZ (III) (式中Zは前に定義した通りである)と反応せしめることを特徴とする方法。 8.薬剤としての、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物の使用。 9.神経性炎症の治療薬の調製のための、2−{4−〔3−(12H−ジベンゾ 〔d,g〕〔1,3,6〕ジオキサゾシン−12−イル)−1−プロピル〕ピペラ ジン−1−イル}エタノールと、更に式(I)においてR16がC1-4アルキルで ある時にR1およびR2が独立に水素、ハロゲンまたはトリフルオロメチルであり 且つYが>−CH2−である化合物とを包含する、請求項1〜6のいずれか一項 に記載の化合物の使用。 10.ニューロパシーの治療薬の調製のための、2−{4−〔3−(12H−ジベ ンゾ〔d,g〕〔1,3,6〕ジオキサゾシン−12−イル)−1−プロピル〕ピ ペラジン−1−イル}エタノールと、更に式(I)においてR16がC1-4アルキ ルである時にR1およびR2が独立に水素、ハロゲンまたはトリフルオロメチルで あり且つYが>−CH2−である化合物とを包含する、請求項1〜6のいずれか 一項に記載の化合物の使用。 11.慢性関節リウマチの治療薬の調製のための、2−{4−〔3−(12H−ジ ベンゾ〔d,g〕〔1,3,6〕ジオキサゾシン−12−イル)−1−プロピル〕 ピペラジン−1−イル}エタノールと、更に式(I)においてR16がC1-4アル キルである時にR1およびR2が独立に水素、ハロゲンまたはトリフルオロメチル であり且つYが>−CH2−である化合物とを包含する、請求項1〜6のいずれ か一項に記載の化合物の使用。 12.インスリン非依存性糖尿病(NIDDM)の治療薬の調製のための、2−{4 −〔3−(12H−ジベンゾ〔d,g]〔1,3,6〕ジオキサゾシン−12−イル )−1−プロピル〕ピペラジン−1−イル}エタノールと、更に式(I)におい てR16がC1-4アルキルである時にR1およびR2が独立に水素、ハロゲンまたは トリフルオロメチルであり且つYが>−CH2−である化合物とを包含する、請 求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物の使用。 13.医薬組成物であって、医薬上許容される担体または希釈剤と共に、活性成 分として請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物を含んで成る医薬組成物。 14.神経性炎症の治療に適する医薬組成物であって、医薬上許容される担体ま たは希釈剤と共に、有効量の請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物を含ん で成る医薬組成物。 15.ニューロパシーの治療に適する医薬組成物であって、医薬上許容される担 体または希釈剤と共に、有効量の請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物を 含んで成る医薬組成物。 16.慢性関節リウマチの治療に適する医薬組成物であって、医薬上許容される 担体または希釈剤と共に、有効量の請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物 を含んで成る医薬組成物。 17.インスリン非依存性糖尿病(NIDDM)の治療に適する医薬組成物であって 、医薬上許容される担体または希釈剤と共に、有効量の請求項1〜6のいずれか 一項に記載の化合物を含んで成る医薬組成物。 18.1回量あたり0.5 mg〜1000mgの請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合 物を含んで成る、請求項13,14,15,16または17に記載の医薬組成物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/55 ADP A61K 31/55 ADP C07D 321/12 C07D 321/12 405/06 211 405/06 211 413/06 211 413/06 211 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I L,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK, MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR ,TT,UA,UG,UZ,VN (72)発明者 アンデルセン,クヌト エリック デンマーク国,デーコー−2765 スメル ム,リッテルパーケン 64 (72)発明者 オルセン,ウッフェ バン デンマーク国,デーコー−2625 バレンス バエク,ホルスブレズ 111 (72)発明者 マドセン,ペテル デンマーク国,デーコー−2880 バグスバ エルト,ウルベビエルク 7 (72)発明者 ポリブカ,ゼンデック チェッコ国,150 00 プラハ 5,ズボ ロブスカ 23 (72)発明者 ケニゴバ,オティリー チェッコ国,110 00 プラハ 1,マイ ゼロバ 19 (72)発明者 ミクジク,フランティセク チェッコ国,140 00 プラハ 4,レッ クコバ 1521 (72)発明者 コバンドバ,マルティナ チェッコ国,100 00 プラハ 10,ザー ベーリッカー 47 (72)発明者 ジルハンコバ,アレキサンドラ チェッコ国,142 00 プラハ 4,ベー スティーラーフ 1311/3 (72)発明者 ジンデラー,カレル チェッコ国,140 00 プラハ 4,オル ブラエートバ 50

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式I 〔上式中、R1およびR2は独立に水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロ キシ、C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシであり; R3は水素またはC1-3アルキルであり; AはC1-3アルキレンであり; Yは>H−CH2−,>=CH−,>H−O−,>=N−または>−CH2− であり、ここで下線を引いた原子だけが環系に参加しており; Zは から選ばれ、 ここでnは1または2であり; R11は水素またはC1-6アルキルであり; R12は水素、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、またはハロゲンにより、トリフ ルオロメチルにより、ヒドロキシにより、C1-6アルキルによりもしくはC1-6ア ルコキシにより置換されることがあるフェニルであり; R13は水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、C1-6アルキルまた はC1-6アルコキシであり; R14は−(CH2)mOHまたは−(CH2)tCOR15であり、ここでmは0,1,2,3,4 ,5または6であり、tは0または1でありそしてR15は−OH,−NH2,− NHOHまたはC1-6アルコキシであり; R16はC1-6アルキルまたは−B−COR15であり、ここでBはC1-6アルキレン 、C2-6アルケニレンまたはC2-6アルキニレンでありそしてR15は上記と同じ意 味であり;そして …は任意に単結合または二重結合である〕 により表される化合物、または医薬上許容されるその塩。 2.式I: 〔上式中、 R1およびR2は独立に水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、C1- 6 アルキルまたはC1-6アルコキシであり; R3は水素またはC1-3アルキルであり; AはC1-3アルキレンであり; Yは>H−CH2−,>=CH−,>H−O−,>=N−または>−CH2− であり、ここで下線を引いた原子だけが環系に参加しており; Zは から選ばれ、 ここでnは1または2であり; R11は水素またはC1-6アルキルであり; R12は水素、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、またはハロゲンにより、トリフ ルオロメチルにより、ヒドロキシにより、C1-6アルキルによりもしくはC1-6ア ルコキシにより置換されることがあるフェニルであり; R13は水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、C1-6アルキルまた はC1-6アルコキシであり; R14は−(CH2)mOHまたは−(CH2)tCOR15であり、ここでmは0,1,2,3,4 ,5または6であり、tは0または1でありそしてR15は−OH,NH2,−N HOHまたはC1-6アルコキシであり; R16はC1-6アルキルまたは−B−COR15であり、ここでBはC1-6アルキレン 、C2-6アルケニレンまたはC2-6アルキニレンでありそしてR15は上記と同じ意 味であり;そして は任意に単結合または二重結合である〕 により表され、ただしYが>−CH2−である時、R16はC5-6ア ルキルまたは−B−COR15であるという条件を有する化合物、または医薬上許 容されるその塩。 3.R1およびR2が独立に水素またはハロゲンである、請求項1または2に記 載の化合物。 4.Yが>=CH−,>H−O−または>−CH2−であり、ここで下線 を引いた原子だけが環系に参加している、上記請求項のいずれか一項に記載の化 合物。 5.Zが から選ばれる、上記請求項のいずれか一項に記載の化合物。 6.R14が−(CH2)tCOR15であり、ここでtは0または1でありそしてR15は −OHである、上記請求項に記載の化合物。 7.下記の化合物: 1−(3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン−12−イリデ ン)−1−プロピル)−3−ピペリジンカルボン酸; (R)−1−(3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン−12 −イリデン)−1−プロピル)−3−ピペリジンカルボン酸; (R)−1−(3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン−12 −イリデン)−1−プロピル)−3−ピペリジンカルボン酸エチルエステル; 1−(3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン−12−イリデ ン)−1−プロピル)−4−ピペリジンカルボン酸; (R)−1−(3−(2,10−ジクロロ−12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3 〕ジオキソシン−12−イリデン)−1−プロピル)−3−ピペリジンカルボン酸 ; 1−(3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン−12−イリデ ン)−1−プロピル)−3−ピロリジン酢酸; 1−(3−(2,10−ジクロロ−12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキ ソシン−12−イリデン)−1−プロピル)−3−ピロリジン酢酸; (R)−1−(2−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3〕ジオキソシン−12 −イルオキシ)−1−エチル)−3−ピペリジンカルボン酸; (R)−1−(2−(2,10−ジクロロ−12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3 〕ジオキソシン−12−イルオキシ)−1−エチル)−3−ピペリジンカルボン酸 ; (R)−1−(3−(2−クロロ−12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3,6〕 ジオキサゾシン−12−イル)−1−プロピル)−3−ピペリジンカルボン酸; 1−(3−(12H−ジベンゾ〔d,g〕〔1,3,6〕ジオキサゾシン−12− イル)−1−プロピル)−4−ピペリジンカルボン酸;から選ばれる請求項1〜 6のいずれか一項に記載の化合物、または医薬上許容されるその塩。 8.請求項1に記載の化合物の調製方法であって、 式IIの化合物 (式中R1,R2,R3,AおよびYは前に定義した通りであり、そしてWは適当 な脱離基、例えばハロゲン、p−トルエンスルホネートまたはメシレートである )を、式IIIのアザ複素環式化合物 HZ (III) (式中Zは前に定義した通りである)と反応せしめることを特徴とする方法。 9.薬剤としての、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物の使用。 10.神経性炎症の治療薬の調製のための、請求項1〜7のいずれか一項に記載 の化合物の使用。 11.NIDDM または老化によるインスリン耐性の治療薬の調製のための、請求項 1〜7のいずれか一項に記載の化合物の使用。 12.医薬組成物であって、医薬上許容される担体または希釈剤と共に、活性成 分として請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物を含んで成る医薬組成物。 13.神経性炎症の治療に適する医薬組成物であって、医薬上許容される担体ま たは希釈剤と共に、有効量の請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物を含ん で成る医薬組成物。 14.NIDDM または老化によるインスリン耐性の治療に適する医薬組成物であっ て、医薬上許容される担体または希釈剤と共に、有効量の請求項1〜7のいずれ か一項に記載の化合物を含んで成る医薬組成物。 15.1回量あたり0.5 mg〜1000mgの請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合 物を含んで成る、請求項12,13または14に記載の医薬組成物。 16.神経性炎症の治療が必要な患者において神経性炎症を治療する方法であっ て、前記患者に有効量の請求項1〜7のいずれか一項 に記載の化合物を投与することを含んで成る方法。 17.NIDDM または老化によるインスリン耐性の治療が必要な患者においてイン スリン耐性を治療する方法であって、前記患者に有効量の請求項1〜7のいずれ か一項に記載の化合物を投与することを含んで成る方法。 18.神経性炎症の治療が必要な患者において神経性炎症を治療する方法であっ て、前記患者に請求項13に記載の医薬組成物を投与することを含んで成る方法。 19.NIDDM または老化によるインスリン耐性の治療が必要な患者においてイン スリン耐性を治療する方法であって、前記患者に請求項14に記載の医薬組成物を 投与することを含んで成る方法。 20.神経性炎症の治療薬の調製のための、請求項1〜7のいずれか一項に記載 の化合物の使用。 21.NIDDM または老化によるインスリン耐性の治療薬の調製のための、請求項 1〜7のいずれか一項に記載の化合物の使用。
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