JPH11504532A - 遠位大腿骨カッティングガイド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ひざの手術に使用される遠位大腿骨カッティングブロック装置（１０）は、略矩形の本体（１２）を形成する略平坦な相対する平行な表面と複数の平坦な縁部面とを有する器具本体（１２）を備える。横スロット（１８）は外反モジュール（３０）を移動可能に支持する。外反モジュール（３０）は、スロット（１８）で本体と当接する相対する１対の側面を有する管状スリーブ部材（３６）を備える。管状スリーブ部材（３６）の１部にはねじが形成され、そのねじ部は本体（１２）から離れて延びている。開口孔（４９）は前記管状部材（３６）を貫通して延びている。本体（１２）は、遠位大腿骨表面に面取りカットを作るために用いられる斜め方向のスロット（２４，２６）と、前方及び後方のカット面を作るための前方及び後方スロット（２０，２２）とを備える。管状スリーブ部材（３６）の本体（４９）は骨髄内ロッド（３５）を収容する。

Description

【発明の詳細な説明】 遠位大腿骨カッティングガイド 本発明は、整形外科用カッティング器具に関し、より詳しくは膝関節補綴具の 設置に先立って患者の遠位大腿骨(distal femoral)を成形するための改良された カッティングブロック装置に関する。さらにより詳しくは、本発明は、ブロック がスロット中に外反したモジュールを持つ遠位大腿骨カッティングブロック装置 に関し、このモジュールはブロックに対し数多くの異なる位置に調節可能に移動 でき、かつブロックに支えられる固定機構によって選択された位置に堅固に取り 付け可能である。外反モジュールは、患者の骨髄内管に取り付けられた細長いリ ーマに嵌合し外反角度の修正を行う孔を有する。 膝関節置換手術においてしばしば外科医は、患者の膝の遠位大腿骨面を、曲げ られた又は「Ｊ型の」よく磨かれた遠位関節接合面を有する金属製補綴具に置換 する。この大腿骨補綴具は、患者の近位脛骨(proximal tibia)につけられた対応 する脛骨部品に面するほぼ平滑な連続した外部曲面を有する。 よく知られる膝補綴具の大腿骨部品は、外科的前処置を施された遠位大腿骨表 面に接する、５つの互いに交わる平坦な近位面を提供する。これら面の１つは、 大腿骨の前方皮質面と係合するようになっている。これらの平坦な面の他の１つ は、大腿骨の後方表面に面するようになっている。また別の１面は、患 者の大腿骨の遠位端に係合するようになっている。また、１対の面取り面が、外 科的に前処置された大腿骨の遠位面と前方表面および後方表面それぞれとの境界 面を形成する斜めに延びる面を形成する。 外科医は通常、大腿骨補綴具を収納するよう遠位大腿骨を前処置するため患者 の遠位大腿骨に５つの異なる切除を施す。外科医が直面する問題の１つに、補綴 具が正しい向きで大腿骨に嵌合するように切除を適切な位置で行うことである。 カッティングガイドの向きを決める１つの方法は、患者の骨髄内管に設置したロ ッドに対しカッティングガイドの基準を決めることである。 米国特許第４，４７４，１７７号は、患者の大腿骨の骨髄内管内に配した骨髄 内ロッドに対しカッティングガイドを参照させるカッティングブロックの１例で ある。 カッティング作業を始める前に、患者の大腿骨ならびに患者の大腿骨の外反角 度に対して前方および後方にカッティングガイドの向き決めをすることを外科医 は望んでいる。本発明は、カッティングブロックが患者の遠位大腿骨に固定され る前に、前方および後方調節と外反角度調節を含む、全方向に亘って調節できる 改良されたカッティングブロック装置を提供する。 整形外科医用の内側カッティング器具を開示する数多くの特許が交付されてい る。これらのカッティング器具のなかには、遠位大腿骨または近傍の骨組織の成 形に関するものがある。 「近位脛骨表面を成形するための方法と装置（Method and A pparatus for Shaping a Proximal Tibial Surface）」と称するＷｈｉｔｅｓｉ ｄｅ特許第４，４６７，８０１号は、近位脛骨表面を成形するため、脛骨の中心 長軸の内部位置を確認するのに用いられるリーマ／位置合わせガイドと、このリ ーマ／位置合わせガイドに取り付けられたガイドハンドルと共働して係合する平 面の台とを用いて、近位脛骨補綴具を収納するために脛骨の近位面を前処置する ための方法と装置を提供する。リーマ／位置合わせガイドは、中心長軸が脛骨の 中心長軸と一致する、脛骨軸の内部に延びるロッド部分を有する。ガイドハンド ルは、近位脛骨表面が簡単かつ正確に長軸に対し成形されるように平面の台を脛 骨の中央長軸に対し適切に配置させるためロッド部分と同心円である。 欧州特許第０ １２２ ６６９号は、ロッドを大転子部で大腿骨に固定するた め取り付け構造体を下端に有する長手方向のロッドからなる、大腿骨頚骨切り術 のためのガイドを開示する。横方向に延びる支持腕がロッドにロッド下端近傍で 固定され、ガイドバーがこの支持腕に接続されている。このガイドバーは、ロッ ドの軸に対し４５度の角度で配置される少なくとも１つの細長い平面の表面を有 する。使用時、このロッドは大腿骨の長軸と並び、大転子部で大腿骨に取り付け られる。ロッドは、支持腕と脛骨の長軸とが同じ平面に位置するまで操作される 。この過程はガイドバーの細長い平面の表面を適切に位置させることによって、 この面と係合する器具が大腿骨の長軸に対し４５度の角度で大腿骨頚を横切らせ るものである。 他のＷｈｉｔｅｓｉｄｅ特許第４，４７４，１７７号は、近位脛骨補綴具を収 納するために脛骨の近位面を前処置するための方法と装置を提供する。ここでは 、大腿骨の中央軸を内部位置を確認するのに使う骨髄内リーマと、このリーマの 除去時に骨髄内に残された空間に差し込まれる骨髄内位置合わせガイドと、骨髄 内位置合わせガイドに取り付けられたガイドハンドルと共働して契合する少なく とも１つの大腿骨表面変形器具とを用いて、遠位大腿骨表面の成形を行う。骨髄 内位置合わせガイドは、中心長軸が大腿骨の中心長軸と一致する大腿骨骨髄内管 内に延びるロッド部分を有する。ガイドハンドルは予め選択された角度でロッド 部分に取り付けられ、遠位大腿骨表面が長軸に対し簡単かつ正確に成形されるよ うにこの成形器具が大腿骨の中心長軸に対し適切に整列するようにする。 米国特許第４，４８７，２０３号に開示された改良された３平面型膝切除シス テムは、補綴具ために膝関節を前処置するシステムを提供する。この３平面型膝 システムの装置は、遠位大腿骨顆と近位脛骨と遠位大腿骨とを切除する際に用い る１つのガイド部材を含む。このガイド部材は、等しい屈曲および伸長ギャップ と３平面切除を確立するために、大腿骨および脛骨ガイドロッドと、脛骨アダプ ターと、脛骨バーと、大腿骨バーとからなる、簡素化されたセットの器具と共働 する。３平面型膝システムの方法は、補綴具の埋め込みのために膝関節を適切に 前処置する際、整形外科医が使用する簡素化された手順を提供する。 Ｐｅｔｅｒｓｅｎ特許第４，５６７，８８６号は、全膝置換手術のための補綴 具の大きさと切除位置とを定める全膝置換手術に用いるスペーサガイドを開示し ているが、これは、基部支持部材に調節可能に固定されたほぼＬ−型の調節可能 な支持部材を用いて、前処置した大腿骨の前方大腿骨皮質に取り付けるためのほ ぼＬ−型の基部部材と、脛骨位置合わせ切除ガイドのカッティングヘッドと共働 係合し位置をあわせるための脛骨および大腿骨を正すスクウェアジグを有し、脛 骨および大腿骨補綴具の双方の寸法を指示するため、脛骨台切除部の位置と遠位 大腿骨切除部の大きさと位置を指示するインジケータ手段を含む垂直に配置可能 なインジケータスライドとを含む。 Ｋｅｎｎａらの特許第４，４６４，７２９号は、軸方向の位置合わせガイドと １連のカッティングジグを含む器具の助けをかりて大腿骨および脛骨を切除した 後に取り付けられる補綴用膝を開示している。 遠位大腿骨表面を切除するための方法と装置が米国特許第４，７０３，７５１ 号に開示されているが、ここでは、骨髄内ロッドが突出端を残して大腿骨の遠位 表面を貫いて大腿骨軸通路に沿って挿入される。ジグがこの突出端に取り付けら れるが、このジグはロッド端を受け入れるシャフトと、シャフトの端に取り付け られロッドに平行に延びる支持プレートを有する；参照バーをシャフトに取り付 け、参照バーは、１対の対向するフランジと、シャフトが貫く中央開口を有し、 シャフト上でバーを調節して、フランジを大腿骨の顆の頂部に接触させる；ジグ を大腿骨に対して固定する；ジグにプレードガイドを有するカッティングプレー トを装着し、カッティングプレートをジグに対して旋回させてブレードガイドが ロッドと所定の角度をなすようにし、カッティングプレートをジグに固定する； ブレードガイドを貫いてのこぎり刃を挿入し、遠位大腿骨の表面の切除を行う。 好ましい実施例では、シャフトはその長さに沿って、それぞれがロッドが貫く大 きさの複数の孔を有し、異なる大きさの前方大腿骨部分を収納するようロッドと サポートプレートとの距離を調節することができる。好ましい実施例ではまた、 装置は、顆の頂部より所定の距離をおいてブレードガイドが配される大きさをそ れぞれが持つ複数のガイドバーを含む。 Ｋａｕｆｍａｎらの特許第４，７２１，１０４号は、後方安定化膝インプラン ト補綴具を顆間に安定して収めるための正確な凹部を遠位大腿骨表面に提供する 外科用装置に対し、この装置は、後方安定化膝インプラント補綴具の大腿部部品 を収納するよう部分的に形成した遠位大腿骨の平坦面と位置を合わせて設置され るようにした底面を有するテンプレートと、取り付けられる大腿部部品のうえに 存在する顆間安定化収容部の外縁部と実質的に同じ大きさ形状の、このテンプレ ートを貫通するＵ型スロットと、停止手段を有し、テンプレートのＵ−型スロッ トの側部としっかり係合し、停止手段がガイドの表面に接するまでＵ型のスロッ トを通り、次にスロットにそって引かれて顆間安定化収容部を収納するための正 確な形、配置の凹部を 大腿骨に形成する、エンドミルカッターの形が好ましい、ドリル手段とからなる 。さらに好ましい実施例では、テンプレートは、ドリルガイドが使用され除去さ れた後に、試用縮小に用いられる大腿部試用補綴具に嵌合するドリル手段ガイド からなる。 Ｒｕｓｓｅｌｌらの特許第４，７２２，３３０号は、遠位大腿骨表面を成形す る際に大腿骨の長軸を参照する骨髄内位置合わせガイドに取り付ける遠位大腿骨 表面成形ガイドと、この成形ガイドを用いて遠位大腿骨を成形する方法に関する 。本発明の位置合わせガイドは、前方大腿骨皮質の表面に対して調節可能で、遠 位大腿骨顆の前方面がこの表面に対して、好ましくはこの表面と同じ水準で切除 される。本発明の位置合わせは、遠位大腿骨の成形を通じて骨髄内位置合わせガ イドに取り付けたままである本体を提供する。従って、他の成形ガイドよりカッ ティングガイド数および位置合わせ工程が少なくなる一方で大腿骨の中心長軸に 対して遠位大腿骨を形成する精度は上がる。 改良された脛骨カッティングジグが、米国特許第４，７３６，７３７号に開示 され、全膝補綴具埋め込み処置中に正確な脛骨の切除を得るために提供されてい る。この脛骨カッティングジグは、脛骨の長手軸にほぼ沿って予め設置された骨 髄内位置合わせロッドに摺動して受け入れられるための基部を含む。この基部は 、脛骨台の上方に選択した寸法分この基部を間隔をあけて配するために、選択サ イズの除去可能な測定キーを持つ、横に延びるアウトリガーを含む。前方のこぎ りガイドが、基部か ら下がり、従って脛骨台に対し測定キーのサイズに一致して位置している。 Ｂｕｅｃｈｅｌらの特許第４，７３８，２５３号は、第２の骨に予め存在する 切除部と所望の空間的関係の外科的切除を第１の骨に施すため使用されるカッテ ィング装置のためのガイドを開示しているが、これは、予め存在する切除部に接 触して所望の空間的関係のための基準を定める手段と、この接触手段に係合する 、所望の空間的関係を定め外科用のカッティング用具をガイドして第１の骨を通 常は第１の骨の長軸について傾かない平面で切除するためのガイド面を含む本体 部材とを含む。 他のＢｕｅｃｈｅｌらの特許第４，７３８，２５４号は、外科用器具の位置を 決めるポジショナーを開示しているが、このポジショナーは、解剖学的構造に外 科的切除を施すカッティング器具のためのガイドとして働く。１つの実施例では 、このポジショナーは外科用器具の位置を決めるが、先に切除された面に対して 所定の位置にカッティング器具を導くガイドとして働き、これによって、先に切 除された面に対して異なる所定の位置でさらに切除が行われる。他の実施例では 、ポジショナーは、外科的切断を助けることによって、数個の水準の１つで行わ れた先の外科的切除部に対し多数の所定の位置で外科用器具が外科的切除を行う ことを可能にする、外科用器具用のアダプターとして働く。 Ｄｕｎｎらの特許４，７５９，３５０号は、膝置換手術のための膝補綴具の部 品を収納するために遠位大腿骨と近位脛骨表 面を成形する器具システムを提供する。このシステムは、大腿骨位置合わせガイ ドで大腿骨骨髄内管を参照し、遠位大腿骨の前処置をするが、次にこの遠位大腿 骨が大腿骨位置合わせガイドと前処置した骨の表面に順次取り付けるための数個 のカッティングガイドの基準となり、これによって前処置した遠位大腿骨が患者 の機構軸に対し垂直な平坦な表面になり、隣接する骨表面が膝補綴具の大腿骨部 品を収納するために、この遠位大腿骨表面に対し直角であるいくつかの表面に切 断され、これらの表面の間には面取り面を介在させる。脛骨カッティングガイド が近位脛骨の前処置のため提供されるが、このガイドは、はめ込みチューブ付き の、踝と近位脛骨の近傍間で脛骨に接続するためのピン配列を端部に含むスリー ブからなるが、この脛骨カッティングガイドの開口チューブ端は、カッティング ガイドプラットフォームを設置し、ロッドとチューブを離脱可能に支持するネジ 配列を含むはめ込みロッドを収納する。カッティングガイドプラットフォームは 、膝補綴具の脛骨部品を収容するための表面を形成するため近位脛骨に亘って切 除するのこきり刃を収納するため貫通して形成されるのこぎりガイドスロットを 有する本体を含む。さらにカッティングガイドプラットフォーム本体はさらに、 近位脛骨の僅か下方に本体を脛骨に固定する装置と、近位脛骨に亘る切除の深さ を設定する脛骨切除ガイド含む。 Ｐｅｔｅｒｓｅｎに交付された米国特許第４，７７３，４０７号は、遠位大腿 骨を切除する方法と器具を開示している。こ の器具は、遠位大腿骨切除器と大腿骨位置合わせガイド／ロッドを含む。遠位大 腿骨切除器は、前方大腿骨皮質の削られた平面で遠位大腿骨に取り付けるように なっている。遠位大腿骨切除器は、特定の患者の顆間刻み目（notch）に合うよ う横方向に調節可能なフィーラゲージを含み、さらにピンを締めるための貫通開 口を有する回転ロッドを含み、この回転ロッドは前方大腿骨皮質に切除器を素早 く正確に設置するのを容易にするようになっている。大腿骨位置合わせガイド／ ロッドは、カッティング用具の挿入のための切除具のスロット内に挿入可能なプ レートを含み、さらに脚の機構軸に切除器の位置を合わせるため用いてよい旋回 可能なロッドを含む。このときロッドは、切除器を通じて締結ピンを挿入するの を容易にする位置へと旋回させてよい。これらの器具を用いる作業方法もまた開 示されている。 Ｚａｒｎｏｗｓｋｉらに交付された米国特許第４，８９２，０９３号は、前方 大腿骨切除、後方大腿骨切除、前方面取り、後方面取りの４つすべてを充分完全 に、確実正確に切除することを可能にする一方、遠位大腿骨にそった横断面の一 位置で大腿骨に位置し固定されるガイド面を含む、膝補綴具の大腿骨部品の埋め 込みのために大腿骨を前処置する間のこぎり刃を導くためのカッティングガイド を開示する。 Ｄａｌｅらの米国特許第４，８９３，６１９号は、上腕骨の近位端で行う骨の 切断を導く装置を開示している。この装置は、上腕骨の近位端の選択された表面 に位置合わせ可能な、その表 面でのこぎり線を設定するための近位のこぎりガイドと、のこぎりガイドを安定 して位置合わせするため、のこぎりガイドを遠位機構に接続するための放射状ア ームとを有し、この遠位位置合わせ機構は、上腕骨の遠位端の外側および内側に 旋回して係合可能な１対の相対する外側および内側上顆アームを有し、この上顆 アームは、遠位クロスアームに旋回可能に設置され、放射状アームの遠位端は、 クロスアーム中の遠位から近位への摺動運動のためクロスアームに摺動可能に設 置される。放射状アームの近位端は、近位ガイドバーを介してのこぎりガイドに 回転可能に接続される。放射状アームは、近位ガイドバーと上顆アームによって 上腕骨の上方に支持される。 米国特許第４，９０７，５７８号は、遠位大腿骨の切除のための改良された方 法および器具に関する。親出願は、カッティング用具を導いて挿入するためにも 用いられる切除器のガイドスロットに挿入可能なプレートを含む大腿骨位置合わ せガイド／ロッドを開示している。本発明は、新しい大腿骨位置合わせガイド／ ロッドをカッティング用具ガイドスロットより近位の切除器収容部に取り付ける のを可能にする切除器の補助取り付け部材を提供することによってこの構造にも 改良を加える。この新しいガイド／ロッドによって異なる切除器部品により簡単 に利用できる。さらなる一面では、精度を高めるために切除器を骨髄内ロッドと 共に使用することを可能にする構造が提供される。この面において、脚の機構軸 と、大腿骨の内部孔の長手延長部との角度を補償する一方、例えば外反補正のよ うに特定 の解剖学的条件に合わせた補償または補正を可能にするゲージが切除器に組み込 まれている。 Ｗｈｉｔｅｓｉｄｅらの米国特許第４，９３５，０２３号は、遠位大腿骨表面 の成形時に大腿骨の中心長軸を参照する、骨髄内位置合わせに設置するための遠 位大腿骨表面成形ガイドと、この成形ガイドを用いて単顆用補綴具の取り付けの ために１つの顆を形成するのに特に適切に遠位大腿骨表面を成形する方法とに関 する。本発明の位置合わせガイドは、顆の表面に対し調節可能であり、遠位大腿 骨顆が顆の表面に対し切除されるようにする。本発明の位置合わせガイドは、視 覚照準スタッドを利用し、遠位大腿骨の全成形を通じて骨髄内位置合わせガイド に取り付けられたままである本体を提供する。 Ｂｏｗｍａｎらの米国特許第４，９５２，２１３号は、回転バーを脛骨の中心 長手軸に締め付けて支持するために脛骨に挿入する細長いロッドを有する、骨カ ッティングのこぎりカッティングガイドをヒトの脛骨近位表面に近接させて置く ための装置を開示している。このバーはロッドから延び、ピボット装置に接続さ れるが、このピボット装置は次に、のこぎりカッティングガイドを脛骨の近位部 分に接して支持する支持アームに接続される。ロッドの回転角度はのこぎりカッ ティングガイドの内側−外側傾斜を決定し、ピボット装置はのこぎりカッティン グガイドの前方−後方傾斜を決定する。支持アームは長さの調節が可能で、のこ ぎりカッティングガイドの高さを決める。 Ｄｕｎｎらの米国特許第４，９５９，０６６号は、大腿骨頚骨切りのための骨 切りガイド組立体を提供し、サドル位置決定組立体とのこぎりガイド付属体を含 む。サドル位置決定組立体は、近位大腿骨のサドル領域を決定する樽型の位置確 認装置を含む。この樽はさらに樽から延びる横方向支持バーを含む。樽は、大腿 骨の骨髄管に一時的に配されこれより延びる骨髄内軸の上に配される。のこぎり ガイドは、サドル位置決定組立体と共に用いられる。のこぎりガイドは、単一の 固定手段を介して支持バーに取り付けられるが、固定手段は、横の支持バーに沿 う前方−後方の方向の調節と、のこぎりガイドから延びる柱を介する大腿骨に沿 う軸方向の調節を含む２方向でのこぎりガイドを支持バーに対して位置調節でき る。 Ｗｈｉｔｅｓｉｄｅｓらの米国特許第５，００２，５４５号は、脛骨台の正確 な成形を可能にする一方で前方十字靭帯を保護する成形ガイドを提供する。位置 合わせロッドが前方十字靭帯の前方、脛骨の骨髄内管の前方皮質に沿って置かれ 、全ての成形作業のための基準点を提供する。本発明の成形ガイドはロッドのハ ンドル部分に対して調節可能で、脛骨の切除にあたって外科医がカッティングガ イド面を上げ下げすることによって脛骨台の切除量を簡単に調節できる。 Ｍｉｋｈａｉｌらの米国特許第５，１０８，４０５号は、股関節補綴修正手術 を行うためのシステムを開示し、通り道を有する試用大腿骨部品を含むが、この 部品は、元の補綴具を除去した後に残った空洞に挿入すると、ガイドワイヤを収 納するた めの道を穿孔するためのガイド手段を提供する。ガイドワイヤは後に、試用大腿 骨部品を取り除くと、徐々に大きくなるリーマのためのガイド手段となる。 本発明は、遠位大腿骨補綴具部品を収納するため患者の遠位大腿骨を前処置す るための従来技術のカッティングガイドシステムの改良を提供する。 この発明によれば、遠位大腿骨カッティングブロック装置は、ほぼ平坦な大腿 骨係合面と、前方および後方面ならびに内側および外側面を含む複数のほぼ平坦 な縁部面とを有するカッティングブロック本体と；前記前方および後方面に対し ほぼ垂直に延びるスロットと；前記スロットに摺動可能に配置され、貫通して延 びる開放孔を有する管状部材から一部分がなる外反モジュールと；前記前方およ び後方面に隣接する前方および後方 カッティングガイドを形成する前方および後方カッティングガイドスロットと ；前方および後方スロットの間に配設され、膝関節の所で患者の脚の骨に面取り カットを行うためのカッティングガイドを形成する、斜めに延びる１対のカッテ ィングガイドスロットと；外反モジュール部材の開口孔に嵌合する骨髄内ロッド と；前記モジュールを本体の所望の位置に固定する固定手段とからなる。 本発明の装置は、外反モジュールに対して前方および後方に移動できるカッテ ィングガイド本体を含む。 外反モジュールは、モジュールに支えられる固定機構を有する。固定機構はモ ジュールが前方および後方に移動されたのち 外科医によって所望の位置に素早く締めることができる。締め付けは、患者の遠 位大腿骨にカッティングブロックがつけられる前にも起こる。カッティングブロ ックは、特定の患者の特別な解剖学的状態に適合するよう外科医によって正確に 位置させることができる。さらに、複数の外反モジュールは、外科医によって選 択されて異なる外反角度に合わせて相互交換可能に提供することができる。 外科医は、１つの外反モジュールを選び、素早くそのモジュールとカッティン グブロックを所望の位置に置き、外科医によれば適合性が良くない場合、そのモ ジュールを他のモジュールに置き換えることができる。 本発明の性質および目的をさらに理解するために、添付の図面に即した下記の 好ましい実施例についての詳細な説明を参照するべきである。添付図面において 、同じ部分には同じ参照番号がつけられている。図面において、 図１は、この発明の大腿骨の前処置手段の工程を説明する斜視図である。 図２は、この発明の他の手段の工程、主として大腿骨の寸法測定を説明する斜 視図である。 図３Ａ−３Ｂは、この発明の補足的な手段の工程、主として大腿骨カッティン グブロックの配置を説明する斜視図である。 図４は、この発明の装置の好ましい具体例の分解斜視図である。 図５は、この発明の装置の好ましい具体例の部分分解斜視図 である。 図６は、この発明の装置の好ましい具体例の部分端面図である。 図７は、この発明の装置の好ましい具体例の部分側面図である。 図８は、この発明の装置の好ましい具体例の部分斜視図である。 図９は、この発明の装置の好ましい具体例の部分端面図である。 図１０は、この発明の装置の好ましい具体例の部分平面図である。 図１１は、この発明の装置の好ましい具体例の部分底面図である。 図１２は、この発明の装置の好ましい具体例の外反モジュール部分の部分分解 斜視図である。 図１３は、この発明の装置の好ましい具体例の外反モジュール部分のスリーブ 部品の部分図である。 図１４は、この発明の装置の好ましい具体例の前記モジュール部分の外反スリ ーブ部品の部分端面図である。 図１５は、この発明の装置の好ましい具体例の外反モジュール部分のスリーブ 部品の部分側面図である。 図１６は、この発明の装置の好ましい具体例の後方基準パドルの部分側面図で ある。 図１７は、この発明の装置の好ましい具体例の後方基準パド ルの正面図である。 図１８は、この発明の装置の好ましい具体例の後方基準パドルの背面図である 。 図１９は、この発明の装置の好ましい具体例の後方基準パドルを説明する部分 底面図である。 図２０は、この発明の装置の好ましい具体例の後方基準パドルを説明する部分 斜視図である。 図２１は、この発明の装置の好ましい具体例の後方基準パドルを説明する平面 図である。 図２２は、この発明の装置の好ましい具体例の遠位カッティングブロック部分 の底面図である。 図２３は、この発明の装置の好ましい具体例の遠位カッティングブロック部分 の底面図である。 図２４は、この発明の装置の好ましい具体例の遠位カッティングブロックの部 分端面図である。 図２５は、この発明の装置の好ましい具体例の遠位カッティングブロックの他 の部分端面図である。 図２６は、この発明の装置の好ましい具体例の遠位カッティングブロック部分 を説明する部分平面図である。 図２７−２８は、この発明の方法及び装置の一部としての患者の遠位大腿骨に おけるカット面の配置を概略的に説明する斜視図である。 図２９−３０は、大腿骨補綴具試用品の配置を示す患者の遠位大腿骨の斜視図 である。 図３１は、後方基準合わせ手法を説明する、この発明の装置の好ましい具体例 の斜視図である。 図３２は、前方、後方、遠位及び面取りカット面を含む、外科的カットが施さ れた後の患者の大腿骨を説明する斜視図である。 図３３−３４は、この発明の 装置の好ましい具体例の大腿骨補綴具の試用品部分の斜視図である。 図１は、この発明の手段の第１の部分としての大腿骨の前処置を説明する。患 者の膝関節１は曲げられ外科手術のための位置に置かれる。大腿骨２及び遠位大 腿骨３は、患者の脛骨４及び近位脛骨５の上方に示される。膝関節１が図１に示 すように曲げられると、大腿骨骨髄内管８は骨髄内リーマロッド３５を収納する よう穿孔される。リーマロッド３５（例えば８mmの直径）は患者の大腿骨軸また は骨髄内管８にゆっくりと挿入される。 図２において、患者の大腿骨は大腿骨寸法測定器９によって寸法測定される。 大腿骨寸法測定器９は患者の遠位大腿骨３に接して、リーマロッド３５にかぶさ って配置される。大腿骨寸法測定器９は商業的に入手可能であり、公知の技術で ある。適切な寸法の補綴具は大腿骨寸法測定器上の目盛を読みとることにより確 定される。大腿骨寸法測定器９は患者の大腿骨骨髄内管８の内部の適所にリーマ ロッド３５を残して除去される。 この発明の装置１０は前方及び後方基準合わせのうちのいずれか一方を選択的 に使用できる。外科医が前方基準合わせ手法 を使用することを望めば、図３Ａ、４及び５のフィーラゲージが使用される。図 ３Ａは前方基準合わせを示す。前方基準合わせの間、フィーラゲージ６５（後方 基準合わせパドル９０ではない）がブロック１１に装着される。後方基準合わせ の間、図１６−２１及び３１の後方基準合わせパドル９０（フィーラゲージ６５ ではない）がカッティングブロック１１に装着される。 前方基準合わせではフィーラゲージ６５の指針６８は、患者の前方皮質に接し て配置され、次に外反モジュール３０が締めつけられる。前方基準合わせでは、 パドル９０はブロック１１に装着され、パドルフランジ９１，９２が患者の後方 顆表面に接して配置され、次に外反モジュール３０が締めつけられる。 図３及び３Ａにおいて、大腿骨カッティングブロックは、数字１０で全体を示 されている。図４−２１は、図４において数字１０により全体を示されるこの発 明の装置の好ましい具体例をより詳細に説明する。大腿骨カッティング器具１０ は、上部平坦面１２及び下部平坦面１３を有するカッティングブロック１１本体 を含む。カッティングブロック１１はまた、前方面１４及び後方面１５を備える 。カッティングブロック本体１１は側壁１６，１７を含む。 内部の前方後方（Ａ／Ｐ）スロット１８は前方面１４及び後方面１５の間に延 びる。好ましい具体例において、スロット１８は完全には表面１４，１５まで延 びていない。スロット１８は、使用時に外反モジュール３０を受け入れる。外反 モジュー ル３０は、スロット１８内をスライドし、ほぼ表面１４，１５間を側部１６，１ ７に平行に延びる通路（軸線４０）に沿って移動可能な円柱状部材５０を備える 。スロット１８は、円柱状部材５０の曲面状の輪郭に密着する曲面状の側壁１８ Ｃを有する。さらに、スロット１８は表面１８Ａ，１８Ｂ及び表面１３で円柱状 部材５０の直径よりも小さい厚み“Ｄ”を有する。したがって部材５０は表面１ ５のスロット１８の開口端（図６参照）でスロット１８からとり除かれることが できるだけである。こうして、ノブ３６が締められると、円柱状部材５０はスロ ット１８の曲面状側壁１８Ｃを圧迫する。スリーブ５５の付属体６１，６３は、 スロット１８に隣接する平坦面１８Ａ，１８Ｂを圧迫する。中空スリーブ部材４ ６のネジ山４７は円柱状部材５０のネジ付孔５１に内部係合する。この連係した 動作によって外反モジュール３０はブロック１１にしっかりと付く。付属物６１ ，６３は長さが異なるので、孔４９（及びリーマ３５）はブロック表面１２，１ ３に対して斜めになる。 外反モジュール３０は、ブロック１１上の所望位置にモジュールをスライドさ せることにより、ブロック１１に対していくつかの位置に調整され得る。モジュ ール３０が骨髄内ロッドまたはリーマ３５について基準合わせされた時、および 患者の遠位大腿骨３にカッティングブロック本体１１を取り付ける前に、モジュ ール３０は、ブロック１１に対してこの調整能を具備する。外反モジュール３０ の開口端孔を貫通してロッドを配置することにより、ブロック１１はリーマ３５ に装着される。 外科医が外反モジュール３０及び骨髄内ロッド３５を用いてカッティングブロ ック１１の所望の位置を選定すれば、すべての調整は完了する。カッティングブ ロック１１は次に骨スパイク２７を用いて患者の遠位大腿骨に堅固に装着される 。骨スパイク２７は図で示すように、それぞれが開口３１−３４を備えたスパイ クサポート２８，２９のどちらかを通過して配置される。 患者の遠位大腿骨３に対する所望の位置に位置決めされると、外科医はローレ ットノブ３６を締めることによって外反モジュール３０をカッティングブロック １１にきっちりと固定できる。外科医は次に膝補綴具を取りつける外科的手順の 一部として患者の遠位大腿骨３に多数のカットを施すことができる。 カッティングブロック１１は、前方−後方スロット１８の反対側に１対の前方 カッティングガイドスロット１９，２０を備える。スロット１９，２０は、表面 １４に平行であり、スロット１８の軸線４０に対して直角（９０°）を形成する 。カッティングブロック１１は前方−後方スロット１８の反対側に１対の後方カ ッティングガイドスロット２１，２２を備える。スロット１９，２０はスロット １９，２０及び表面１４に平行である。カッティングブロック１１は、１対の同 一平面の前方面取りカッティングガイドスロット２３，２４及び１対の同一平面 の後方面取りカッティングガイドスロット２５，２６を備える。 前述したカッティングガイドスロット１９−２６によって、 外科医は大腿骨補綴具を収納するための前方及び後方のカット面と面取りカット 面を作ることができる。これらのカット面は大腿骨補綴具を収納するために患者 の遠位大腿骨３を成形する。図３２において、前述したカット面は前方カット面 ４１、後方カット面４２、前方面取りカット面４３、後方面取りカット面４４及 び遠位カット面４５を含んで外科医により形成される。この遠位カット４５は、 後述する遠位カッティングブロック（図２２−２６）を用いて作成される。 ブロック１１は、後方基準合わせを外科医が選択すれば、後方基準合わせパド ル９０（図１６−２１）のペグを受け入れる開口３７，３８を有する。ブロック １１の前方面１４における内部にねじ山のある孔３９は、前方基準合わせが選択 されれば、フィーラゲージ６５のねじ山部７４を受け入れる。 図４及び５は、この発明の装置１０の好ましい具体例のフィーラゲージ６５部 分を説明する。フィーラゲージ６５は、外科医が患者の前方皮質骨組織を基準合 わせするためにフィーラゲージ６５を使用するという理由により、前方基準合わ せ手法と共に使用される。これはカッティングブロック１１をリーマ３５に取り 付けて患者の遠位大腿骨３における好ましい位置に、まずカッティングブロック １１を装着させることにより行われる。ノブ３６がゆるめられる。ボルト７２も またゆるめられる。外科医がフィーラゲージ６５の指針アーム６７のために適正 な場所を選ぶと、フィーラゲージ６８は次にねじ部材７４に対してナット７２を 締めることによってしっかりと固定される。次 に、ブロック１１の適正な場所を確定し外反モジュール３０がノブ６を使用して 固定される。固定すると、外反モジュール３０は、リーマ３５の中心長手軸と、 平行で反対の位置にあるブロック１１の平坦面１２，１３との間に鋭角を形成す る。ブロック１１の周側部１４−１８は、それぞれの近接する周側部と直角をな し、平行な平坦面１２，１３ともまた直角をなす。 フィーラゲージ６５は指針アーム６７を受け入れる支持ブロック６６を含む。 指針アーム６７は前方基準合わせの間、患者の前方皮質骨組織に当接する指針６ ８を含む。指針アーム６７の横スロット６９により、ボルト７２は内ねじのある 開口３９に入りこれと接合することができる。縁部ショルダー７０は横スロット ６９を取り囲む。さらに平坦面７１は長手スロット６９と縁部ショルダー７０と の間に延出する。平坦面７１と縁部ショルダー７０の領域は、貫通する開口７９ を有するプレート７３を受け入れる。プレート７３はボルト７２と指針アーム６ ７との間を連結する支持部材である。ボルト７２はブロック１１のねじ山のある 開口３９に螺合（threadably）可能に係合される。 保持リング７６は、１度組み立てられた６５の全部品がばらばらになるのを防 ぐ。ボルト７２は、支持ブロック６６の開口８４、アーム６７の横スロット６９ 及びプレート７３の開口７９を貫通して延びる。使用者がナット７２を締めると 、プレート７３はアーム６７の表面７１を圧迫し支持ブロック６６にアーム６７ を固定する。 支持ブロック６６は、アーム６７を受け入れるよう形成された矩形スロット８ ０を含む。ブロック６６はアーム６７を載せて前後させる平坦面８１及び平坦側 壁８２，８３を含む。長手ショルダー８５は支持ブロック６６の平坦下面８８に 沿って延びる。ブロック１１へフィーラゲージ６５を組み込むと、長手ショルダ ー８５はブロック１１の表面１３，１４の交差部分と並び、これに当接する。 図４及び１２−１５は外反モジュール３０をより詳細に示す。モジュール３０ は、平滑な円柱状のねじなし部４８と円柱状の外ねじ部４７を含む、円柱状に形 成された部材４６からなる。平滑部４８はねじ部４７の両側に形成されている。 外反モジュール３０は、ブッシングまたはスリーブ５５、ワッシャ５４、中空 スリーブ４６及び円柱状に成形された部材５０（図４参照）を含む。中空スリー ブ４６は、外ねじ部４７を介して間隔を開けて配された直径の小さい１対のねじ なし部４８を含む。環状溝５２がノブ３６とねじ部４７の間の平滑部４８に配設 されている。環状溝は固定リング５３を受け入れる。中空スリーブ４６は、ワッ シャ５４を貫通しさらにブッシング５５の開口５８を貫通する。ブッシング５５ は開放された円柱状に形成された中心部５６を有する。ブッシング５５の一端は 、開口５８が開放された円柱状の中心部５６より小さくなるよう環状ショルダー ５７を具備する。１対の付属体６１，６３がブッシングの環状ショルダーと反対 側の端部に配設されている。付属体６１，６３はそれぞれ下部平坦脚６２，６４ を備える。 これらの平坦面６２，６４は、スロット１８の各面で長手方向に延出する平坦面 １８Ａ，１８Ｂを圧迫する。図１５において、付属体６１は付属体６３より長く 、面６２，６４は平坦環状ショルダー５７及び孔４９に対して角度付け（図１５ に示すように）されている。これによって面６２，６４が面１８Ａ，１８Ｂに接 しているとき、角度が生じる。これによって、中空スリーブ４６の開口３６に取 りつけられた骨髄内ロッド３５がカッティングブロック１１の平行な平坦面１２ ，１３と角度を形成すると、外反角度が補正されることになる。さらに、この発 明の装置１０は、患者の左／右脚に可逆的に使用できるものと理解されるべきで ある。外科医は、患者のどちらの膝に補綴具が取りつけられているかによって、 長い方の付属体６２が選択面１８Ａ又は１８Ｂを圧迫するよう単にブッシング５ ５を回転させることができる。 ブッシングの１対のスロット５９，６０は、円柱状部材５０の開口８７にイン プラントされた固定ピン８６を受け入れる。固定ピン８６とスロット５９，６０ の組み合わせによって、使用時にブロック１１に対しブッシング５５が回転する のを防ぐ。 図１６−２１は、後方基準合わせに使用され得る後方パドル９０を示す。パド ル９０は、基準合わせの間、患者の大腿骨の後方顆に係合する１対の、間をあけ たフランジ９１，９２を含む。フランジ９１，９２の間にはスペース９３ができ る。１対の間をあけたペグ９４，９５がカッティングブロック１１の対応する開 口３７，３８に嵌合する。パドル組立体がブロック１ １と組み合わせて使用されるとき、前方基準合わせフィーラゲージ６５は使用さ れないと解されるべきである。これにより外科医が望めば後方基準合わせ手法を 使用できる。ベース部材９６は、フランジ９１，９２とポスト９４，９５の間に 延びる。ベース９６は、カッティングブロック１１の平坦面１２に密接する平坦 面９７を備える。ベース９６は、その間にスペース１００を有する１対の付属体 ９８，９９を含む。 図２２−２６は、ブロック１１を使用して前方及び後方カット面４１，４２が 形成された後、及び前方及び後方面取りカット面４３，４４が形成された後、患 者の遠位大腿骨をカッティングするために使用される遠位カッティングブロック １０１を示す。ブロック１１が患者の遠位大腿骨に装着された後、遠位ブロック １０１が、止めねじ１０２，１０３を用いて、カッティングブロック１１に、さ らにより具体的には、図２８に示すように前方面１４に装着される。 ブロック１０１は、図２８に示すように遠位大腿骨のカッティング中、カッテ ィング器具Ｃを案内するのに使用される、１対の間をあけたスロット１０４，１ ０５を備える。ブロック１０１は、カッティングブロック１１の前方面１４に対 してぴったり合う平坦面１０６を具備する。間をあけた１対のフランジ１０７， １０８は表面１３及び１２にそれぞれ合う。 止めネジのそれぞれは、ブロック１１の表面１２の面取りカット面２５により 形成される溝孔（groove）に嵌合可能な円錐状の端部１０９を有する。外科医は ブロック１１の前方面１ ４にカッティングブロック１０１を取り付け、円錐状部分１０９がブロック１１ の表面１２に係合するまで止めねじ１０２，１０３をしっかりと固定するだけで ある。 これはフランジ１０８をカッティングブロック１１の平坦面１３にきつく係合 させる。組立の際、スロット１０４，１０５は、図２８に示すように外科医がス ロット１０４，１０５を通してカッティングのこ刃Ｃを貫通させ、さらに、遠位 大腿骨をカットできるよう面１３から間をあけて配置される。 図３３，３４及び２９−３０は全体を番号１１０によって示す試用補綴具（tr ial prosthesis）１１０の使用を説明する。試用補綴具１１０は、ほぼＪ字状の 関節接合面（articulating surface）１１１と、図３２で示すように患者の遠位 大腿骨に形成されたカット面４１−４５に対応する５つの面を有する非関節接合 面（non-articulating surface）１１２とを有する。 挿入片１１３は、試用補綴具１１０の中心に取り外し可能に取り付けられる。 １対の平坦カッティングガイド面１１４，１１５は露出している。面１１４，１ １５は０〜１８０°の間の角度を形成するよう互いに交わる。 外科医は、次に図２９に示すように、カッティング器具Ｃを使って平坦刃Ｂを カッティングガイド面１１４，１１５に対して当接させながら、２つのカット面 を形成することにより膝蓋大腿骨溝の一部を切除することができる。その結果形 成されるＶ字形の刻み目（notch）１１６は、最終の大腿骨補綴具部品の後方面 に突出物（projection）を収容する。 以下の表に本明細書と添付図面で用いられた部品番号と部品の説明をあげる。 部品表 部品番号 説 明 １ 膝関節 ２ 大腿骨 ３ 遠位大腿骨 ４ 脛骨 ５ 近位脛骨 ６ ドリルビット ７ ドリルモータ ８ 骨髄内管 ９ 大腿骨の寸法測定器 １０ 大腿骨のカッティングブロック １１ カッティングブロック １２ 上部平面 １３ 下部平面 １４ 前方面 １５ 後方面 １６ 側壁 １７ 側壁 １８ 内部Ａ／Ｐスロット １９ 前方カッティングガイドスロット ２０ 前方カッティングガイドスロット ２１ 後方カッティングガイドスロット ２２ 後方カッティングガイドスロット ２３ 前方面取りカッティングガイドスロット ２４ 前方面取りカッティングガイドスロット ２５ 後方面取りカッティングガイドスロット ２６ 後方面取りカッティングガイドスロット ２７ 骨スパイク ２８ スパイクサポート ２９ スパイクサポート ３０ 外反モジュール ３１ 開口 ３２ 開口 ３３ 開口 ３４ 開口 ３５ 骨髄内ロッド ３６ ローレット ノブ ３７ 開口 ３８ 開口 ３９ ねじ山のある孔 ４０ 軸線 ４１ カット面 ４２ カット面 ４３ カット面 ４４ カット面 ４５ カット面 ４６ スリーブ ４７ ねじ部 ４８ ねじなし部 ４９ 開口孔 ５０ ブッシング ５１ 内ねじ孔 ５２ 環状みぞ ５３ 固定リング ５４ ワッシャー ５５ スリーブ ５６ オープンセンタ ５７ 環状ショルダー ５８ 開口 ５９ スロット ６０ スロット ６１ 付属体 ６２ 平坦面 ６３ 付属体 ６４ 平坦面 ６５ フィーラゲージ ６６ 支持ブロック ６７ 指針アーム ６８ 指針 ６９ 横スロット ７０ 縁部ショルダー ７１ 平坦面 ７２ ボルト ７３ プレート ７４ ねじ部 ７５ 環状みぞ ７６ 保持リング ７９ 開口 ８０ 矩形スロット ８１ 平坦面 ８２ 側壁 ８３ 側壁 ８４ 開口 ８５ 長手ショルダー ８６ 固定ピン ８７ 開口 ８８ 平坦下面 ９０ 後方基準合わせパドル ９１ フランジ ９２ フランジ ９３ ギャップ ９４ ポスト ９５ ポスト ９６ ベース ９７ 平坦面 ９８ 付属体 ９９ 付属体 １００ スペース １０１ 遠位カッティングブロック １０２ 止めねじ １０３ 止めねじ １０４ スロット １０５ スロット １０６ 平坦面 １０７ フランジ １０８ フランジ １０９ 円錐状端 １１０ 試用補綴具 １１１ 関節面 １１２ 非関節面 １１３ 挿入片 １１４ カッティングガイド面 １１５ カッティングガイド面 １１６ Ｖ字状くぼみ Ｂ カッティングブレード Ｃ カッティング器具 Ｄ スロット厚み

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スティール，ジョン アメリカ合衆国、コロラド 80012、オー ロラ 2303 スイート、サウス ブラック ホーク 1050 (72)発明者 ベンドレリー，ティム アメリカ合衆国、テネシー 38104、メン フィス、ブリュワーズ ランディング 2234 (72)発明者 ホワイトサイド，レオ エー. アメリカ合衆国、ミズーリ 63044、ブリ ジットン マッケルビー ロード 3165

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．ａ）略平坦な大腿骨係合表面と、前方及び後方面ならびに内側及び外側面を 含む複数の略平坦な縁部面とを有するカッティングブロック本体と、 ｂ）相対する平行な面のそれぞれに向かって延びている横スロット、 ｃ）前記スロットに摺動可能に配置され、貫通して延びる開口孔を有する管状部 材から一部分がなる外反モジュールと、 ｄ）前方及び後方面に隣接する前方及び後方カッティングガイドを形成する前方 及び後方カッティングガイドスロットと、 ｅ）前記前方及び後方スロットの間に配設され、ひざ関節の所で患者の脚の骨に 面取りカットを行うためのカッティングガイドを形成する、斜め方向に延びる１ 対のカッティングガイドスロットと、 ｆ）外反モジュール部材の前記開口孔に嵌合する骨髄内ロッドと、 ｇ）前記モジュールを本体の所望の位置に固定する固定手段と を備えてなる遠位大腿骨カッティングブロック装置。 ２．前記ブロック本体が、略矩形であり、略平坦な相対する平行な１対の表面と 、複数の略平坦な縁部表面とを有し、前記縁部表面が平坦な相対する平行な表面 に対して垂直であり、縁部表面のそれぞれが隣接する縁部表面と直角を形成する 請求の範囲１記載のカッティングブロック装置。 ３．前記ブロックが、近位及び遠位の平行な平坦面を有する請求の範囲１または 請求の範囲２に記載のカッティングブロック装置。 ４．前記横スロットが、前方及び後方縁部表面に対して略垂直である先行する請 求の範囲のいずれか１つに記載のカッティングブロック装置。 ５．前記横スロットが、縁部表面の少なくとも２つに平行な中心軸線を有する先 行する請求の範囲のいずれか１つに記載のカッティングブロック装置。 ６．前記管状部材が、略円柱状に形成され外ねじ部を有する先行する請求の範囲 のいずれか１つに記載のカッティングブロック装置。 ７．前記管状部材の孔が、大腿骨係合表面と鋭角を形成する軸線を有する先行す る請求の範囲のいずれか１つに記載のカッティングブロック装置。 ８．前記管状部材が、固定手段のアクテュエータを形成するノブを備えた上方端 部を有する先行する請求の範囲のいずれか１つに記載のカッティングブロック装 置。 ９．固定手段が、固定用モジュールのねじ部に係合する内ねじ孔を有するロック ナットからなる先行する請求の範囲のいずれか１つに記載のカッティングブロッ ク装置。 10．固定手段が外反モジュールによって保持されてなる先行する請求の範囲のい ずれか１つに記載のカッティングブロック装置。 11．外反モジュール手段が、モジュール部材がスロット内で摺動するよう横スロ ットの形状と一致する、成形された外部表面領域を有するモジュール部材からな る先行する請求の範囲のいずれか１つに記載のカッティングブロック装置。 12．患者の前方大腿骨皮質表面にガイド本体の位置を基準合わせするために、カ ッティングガイド本体に取り外し可能に取り付け可能な前方基準合わせ用フィー ラゲージ手段をさらに具備してなる先行する請求の範囲のいずれか１つに記載の カッティングブロック装置。 13．患者の後方大腿骨皮質表面にカッティングガイド本体の位置を基準合わせす るために、カッティングガイド本体に取り外し可能に取り付け可能な後方基準合 わせ用パドル手段をさらに具備してなる請求の範囲１〜１１のいずれか１つに記 載のカッティングブロック装置。 14．外反モジュール手段が、横スロットに取り付けられた摺動用部材と、摺動用 部材と取り外し可能な接続を形成する中空部材と、中空部材を取り囲むブッシン グとからなる先行する請求の範囲のいずれか１つに記載のカッティングブロック 装置。15．前記ブッシングが、横スロットでカッティングブロック本体と係合す る、角度付けされた表面を有する請求の範囲14に記載の装置。 16．前記ブッシングが、それぞれ異なる長さの２つの付属体からなり、これによ って双方の付属体がカッティングブロックと接触するとき、前記ブッシングが前 記カッティングブロックと 角度をなして係合可能な、請求の範囲14に記載の装置。