JPH11503767A - 光開始剤を含む架橋されたポリマー - Google Patents

光開始剤を含む架橋されたポリマー

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JPH11503767A JP8523214A JP52321496A JPH11503767A JP H11503767 A JPH11503767 A JP H11503767A JP 8523214 A JP8523214 A JP 8523214A JP 52321496 A JP52321496 A JP 52321496A JP H11503767 A JPH11503767 A JP H11503767A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、成形品、特にコンタクトレンズを製造する方法(ここで、架橋しうる基を含む単位、結合された光開始剤を含む単位、及び所望ならば更なる改質基を含む単位を含む架橋しうるポリマーは、溶液中で架橋される)、及びこの方法により得られる成形品、特にコンタクトレンズに関する。同様に、本発明は、この方法で用いることができる新規な架橋しうるポリマー、特に、ポリビニルアルコールのヒドロキシル基の数に基づいて、式(I)(ここで、変数は、明細書に定義されている)の単位、及び式(IV)の単位(それは、明細書に定義されており、結合された光開始剤を含む)の単位約0.5〜80%を含む、少なくとも約2,000の分子量を有するポリビニルアルコールの誘導体に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 光開始剤を含む架橋されたポリマー 本発明は、成形品、特にコンタクトレンズの製造方法(この方法では、架橋し うる基を含む単位、結合された光開始剤を含む単位、及び所望ならば更なる改質 基を含む単位を含む新規な架橋しうるポリマーが、溶液中で架橋される)、及び この方法により得られる成形品、特にコンタクトレンズに関する。 本発明は、また、新規な方法に使用することができる新規な架橋しうるポリマ ー、特に、官能基(例えばヒドロキシル基)をポリマー鎖上に含むか、官能基( 例えばイミノ基)をポリマー鎖中に含むか、又は架橋基を介してポリマー骨格に 結合した官能基を含む原料ポリマーに基づくポリマーに関し、これらの官能基は 、架橋しうる改質基又は他の改質基を有する化合物に共有結合可能である。これ ら原料ポリマーは、特に、ポリビニルアルコールのような1,2−及び/又は1 ,3−ジオール構造を有するポリヒドロキシル化合物、又は酢酸ビニルの加水分 解されたコポリマー(例えば、塩化ビニル、N−ビニルピロリドンなどとのコポ リマー)である。 本発明は、更に、これら新規な架橋しうるポリマーから得られる、架橋された ポリマー(ホモポリマー又はコポリマー)、それらの新規な架橋しうるポリマー とそれらから得られる前記ホモポリマー及びコポリマーの製造方法、前記ホモポ リマー又はコポリマーから得られる成形品、特に、これらのホモポリマー又はコ ポリマーから得られるコンタクトレンズ、並びに、前記ホモポリマー又はコポリ マーを用いるコンタクトレンズの製造方法に関する。 ポリビニルアルコールに基づくコンタクトレンズは、既に開示されている。例 えばEP216,074 は、ウレタン基を介して結合した(メタ)アクリロ イル基を含有するポリビニルアルコールを含むコンタクトレンズを開示している 。EP189,375 は、ポリエポキシドにより架橋されたポリビニルアルコールを含む コンタクトレンズを記載している。 更に、架橋しうる基を含むいくつかの特定のアセタールも、既に開示されてい る。この点について、本発明者は、例えばEP201,693、EP215,245 及びEP211,432 を引用する。とりわけ、EP201,693 は、C3−C24オレフィン性不飽和の有機基 で置換された末端アミノ基を有し、2〜11個の炭素原子を有する分岐していな いアルデヒドのアセタールを記載している。この有機基は、窒素原子から電子を 吸引する官能性を有し、更にオレフィン性不飽和の官能基は重合性である。EP20 1,693 は、また、前記アセタールと、1,2−ジオール、1,3−ジオール、ポ リビニルアルコール又はセルロースとの反応生成物を特許請求している。しかし ながら、このような生成物は直接には記載されていない。 EP201,693 のアセタールの一つは、特に、その特許出願の実施例17に記載さ れているように、とりわけ、例えばポリビニルアルコールと関連して記載されて いるとしても、そのオレフィン基を介して重合することができるアセタールは、 例えば酢酸ビニルと最初に共重合される。次いで、得られたコポリマーは、ポリ ビニルアルコールと反応し、固形物含量37%、pH5.43及び粘度11,64 0cps を有するエマルションを与える。 しかしながら、これらの文献のいずれも、原料ポリマーが誘導される新規な組 み合わせ、すなわち、架橋しうる基を含む単位、結合された光開始剤を含む単位 、及び所望ならば更なる改質基を含む単位との組み合わせについて記載も示唆も していない。 特に、本発明は、原料ポリマーのポリマー骨格へのこれら単位の結合が 共有結合であり、かつこれらの基が不可逆的に結合されている、架橋しうるポリ マーに関する。好適な原料ポリマーは、特に、ポリヒドロシキル化合物に基づく いかなるポリマー、特に1,3−ジオール骨格を有するポリマー(ここで、1, 3−ジオール単位のある割合は改質されて、その2位に、架橋しうる基、結合さ れた光開始剤を含む基、及び所望ならばいかなる所望の改質基を含む基を含有す る1,3−ジオキサンを与える)である。本発明は、前記架橋しうるポリマーの 架橋されたホモポリマー及びコポリマー、新規な架橋しうるポリマーとそれらか ら得られる前記ホモポリマー及びコポリマーの製造方法、前記ホモポリマー又は コポリマーから得られる成形品、特に、これらのホモポリマー又はコポリマーか ら得られるコンタクトレンズ、並びに、前記ホモポリマー又はコポリマーを用い るコンタクトレンズの製造方法にも関する。 新規な架橋しうるポリマーは、好ましくは、架橋しうる基を含む単位、結合さ れた光開始剤を含む単位、及び所望ならば更なる改質基を含む単位を、ポリビニ ルアルコール中のヒドロキシル基の数に基づき、約0.5〜約80%含む、少な くとも約2,000の平均分子量を有するポリビニルアルコールの誘導体である 。 特に、架橋しうる基を含む好適な単位は、式(I) (式中、Rは、12個までの炭素原子を有するアルキレンであり、R1は、水素 又は低級アルキルであり、R2は、好ましくは25個までの炭素 原子を有する、オレフィン性不飽和の、電子吸引性である共重合しうる基であり 、そしてR3は、水素、C1−C6アルキル基又はシクロアルキル基である)で示 されるものである。 R2は、例えば、式:R4−CO−(式中、R4は、2〜24個、好ましくは2 〜8個、特に好ましくは2〜4個の炭素原子を有する、オレフィン性不飽和の、 架橋しうる基である)で示される基であるオレフィン性不飽和アシル基である。 別の態様としては、基R2は、式(II) -CO-NH-(R5-NH-CO-O)q-R6-O-CO-R4 (II) (式中、qは、0又は1であり、R5及びR6は、相互に独立して、2〜8個の炭 素原子を有する低級アルキレン、6〜12個の炭素原子を有するアリーレン、6 〜10個の炭素原子を有する2価の飽和脂環式基、7〜14個の炭素原子を有す るアリーレンアルキレン若しくはアルキレンアリーレン、又は13〜16個の炭 素原子を有するアリーレンアルキレンアリーレンであり、R4は、前記のとおり である)で示される基である。 架橋しうる基を含む好ましい単位は、式(III) (式中、Rは、低級アルキレンであり、R1は、水素又は低級アルキルであり、 pは、0又は1であり、qは、0又は1であり、R4は、2〜8個の炭素原子を 有する、オレフィン性不飽和の架橋しうる基であり、そしてR5及びR6は、相互 に独立して、2〜8個の炭素原子を有する低級アル キレン、6〜12個の炭素原子を有するアリーレン、6〜10個の炭素原子を有 する2価の飽和脂環式基、7〜14個の炭素原子を有するアリーレンアルキレン 若しくはアルキレンアリーレン、又は13〜16個の炭素原子を有するアリーレ ンアルキレンアリーレンである)で示されるものに相当する。 低級アルキレンRは、好ましくは、8個までの炭素数を有し、また、直鎖状又 は分岐鎖状であってもよい。好適例には、オクチレン、ヘキシレン、ペンチレン 、ブチレン、プロピレン、エチレン、メチレン、2−プロピレン、2−ブチレン 及び3−ペンチレンが含まれる。低級アルキレンRは、好ましくは、6個まで、 特に好ましくは4個までの炭素原子を有する。Rは、特に好ましくはメチレン又 はブチレンである。 R1は、好ましくは、水素又は7個まで、特に4個までの炭素原子を有する低 級アルキルであり、特に水素が好ましい。 低級アルキレンR5又はR6は、好ましくは2〜6個の炭素原子を有し、特に直 鎖状である。好適例には、プロピレン、ブチレン、ヘキシレン、ジメチルエチレ ンが含まれ、特にエチレンが好ましい。 アリーレンR5又はR6は、好ましくは、非置換であるか又は低級アルキル若し くは低級アルコキシで置換されているフェニレンであり、特に、1,3−フェニ レン、1,4−フェニレン又はメチル−1,4−フェニレンが好ましい。 2価の飽和脂環式基R5又はR6は、好ましくは、シクロヘキシレン又はシクロ ヘキシレン(低級アルキレン)、例えば、非置換か、若しくは1個以上のメチル 基により置換されているシクロヘキシレンメチレン、例えば、トリメチルシクロ ヘキシレンメチレン、例えば、2価のイソホロン基である。 アルキレンアリーレン又はアリーレンアルキレンR5又はR6のアリーレン単位 は、好ましくは、非置換又は低級アルキル若しくは低級アルコキシで置換された フェニレンであり、また、そのアルキレン単位は、好ましくは、メチレン又はエ チレンのような低級アルキレンであり、特にメチレンが好ましい。したがって、 このタイプの基R5又はR6は、好ましくは、フェニレンメチレン又はメチレンフ ェニレンである。 アリーレンアルキレンアリーレンR5又はR6は、好ましくは、アルキレン単位 中に4個までの炭素原子を有するフェニレン(低級アルキレン)フェニレンであ り、例えば、フェニレンエチレンフェニレンである。 基R5又はR6は、好ましくは、相互に独立して、2〜6個の炭素原子を有する 低級アルキレン、非置換若しくは低級アルキル置換のフェニレン、非置換若しく は低級アルキルで置換の、シクロヘキシレン若しくはシクロヘキシレン(低級ア ルキレン)、フェニレン(低級アルキレン)、(低級アルキレン)フェニレン又 はフェニレン(低級アルキレン)フェニレンである。 本発明の目的のために、基と化合物に関する『低級』の用語は、別のものを定 義しない限り、7個まで、好ましくは4個までの炭素原子を有する基又は化合物 を意味する。 低級アルキルは、特に、7個まで、好ましくは4個までの炭素原子を有し、例 えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル又はtert−ブチルである。 低級アルコキシは、特に、7個まで、好ましくは4個までの炭素原子を有し、 例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ又はtert−ブトキシである 。 2〜24個の炭素原子を有するオレフィン性不飽和の架橋しうる基R4 は、好ましくは2〜24個、特に2〜8個、特に好ましくは2〜4個の炭素原子 を有するアルケニル、例えば、エテニル、2−プロペニル、3−プロペニル、2 −ブテニル、ヘキセニル、オクテニル又はドデセニルである。エテニルと2−プ ロペニルが好ましく、そのため、基−CO−R4は、アクリル酸若しくはメタク リル酸のアシル基である。 2価の基−R5−NH−CO−O−は、qが1である場合に存在し、qが0で ある場合には存在しない。qが0である式(I)の架橋しうる基を含む単位が好 ましい。 2価の基−CO−NH−(R5−NH−CO−O)q−R6−O−は、pが1で ある場合に存在し、pが0である場合に存在しない。pが0である式(I)の架 橋しうる基を含む単位が好ましい。 pが1である式(I)の架橋しうる基を含む単位において、pは好ましくは0 である。pが1であり、qが0であり、そしてR6が低級アルキレンである式( I)の架橋しうる基を含む単位が、特に好ましいものとして与えられる。 式(I)の架橋しうる基を含む好ましい単位は、式(III)(式中、Rは6個 までの炭素原子を有する低級アルキレンであり、pは0であり、そしてR4は2 〜8個の炭素原子を有するアルケニルである)の単位に相当するものである。 別の好ましい単位は、式(III)(式中、Rは6個までの炭素原子を有する低 級アルキレンであり、pは1であり、qは0であり、R6は2〜6個の炭素原子 を有する低級アルキレンであり、そしてR4は2〜8個の炭素原子を有するアル ケニルである)で示されるものである。 更に好ましい単位は、式(III)(式中、Rは6個までの炭素原子を有する低 級アルキレンであり、pは1であり、qは1であり、R5は2〜6個 の炭素原子を有する低級アルキレン、非置換若しくは低級アルキル置換のフェニ レン、非置換若しくは低級アルキル置換の、シクロヘキシレン若しくはシクロヘ キシレン(低級アルキレン)、又はフェニレン(低級アルキレン)、(低級アル キレン)フェニレン若しくはフェニレン(低級アルキレン)フェニレンであり、 R6は2〜6個の炭素原子を有する低級アルキレンであり、そしてR4は2〜8個 の炭素原子を有するアルケニルである)で示されるものである。 結合された光開始剤を含む単位は、特に式(IV): 〔式中、 BRは、−NH−CO−(−CH2−)o−又は−N(R7)−(−CH2−)r −の架橋基又は式: を有するそれらの第四級塩であり、 PIは、例えばベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベン ゾインイソプロピルエーテル及びベンゾインフェニルエーテルの ようなベンゾインエーテル並びにベンゾインアセタートのようなベンゾイン類; アセトフェノン、2,2−ジメトキシアセトフェノン及び1,1−ジクロロアセ トフェノンのようなアセトフェノン類;ベンジル、ベンジルジメチルケタール及 びベンジルジエチルケタールのようなベンジルケタール類;2−メチルアントラ キノン、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、1−ク ロロアントラキノン及び2−アミルアントラキノンのようなアントラキノン類; 更に、ベンゾフェノン及び4,4’−ビス(N,N’−ジメチルアミノ)ベンゾ フェノンのようなベンゾフェノン類;チオキサントン類及びキサントン類;アク リジン誘導体;フェナジン誘導体;キノキサリン誘導体;並びに1−アミノフェ ニルケトン、及び、特に1−ヒドロキシフェニルケトン、特に式(V): からなる群からのものであり、 前記式中、 Xは、−O−、−S−又は−N(R12)−であり、 Yは、HSO4 -、F-、Cl-、Br-、I-、CH3COO-、OH-、BF4 -又 はH2PO4 -のような対イオンであり、 R3は、水素、C1−C6アルキル基又はシクロアルキル基であり、 R7は、水素;非置換若しくは置換の直鎖状若しくは分岐鎖状のC1−C12アル キル;−(CH2r−PI基又は−CO−R13基(ここで、R13は、非置換又は −COOH置換の直鎖状若しくは分岐鎖状のC1−C6アルキル又はアクリルアミ ドである)、又は非置換のC3−C8オレフィンの直鎖状若しくは分岐鎖状の基で あり、 R8は、R7が−CO−R13でない限り、水素、又は非置換若しくは置換の直鎖 状若しくは分岐鎖状のC1−C4アルキルであり、 R9は、非置換若しくは置換の直鎖状若しくは分岐鎖状のC1−C6アルキル、 非置換若しくは置換の直鎖状若しくは分岐鎖状のC1−C6アルコキシ、6員環の 炭素環若しくは複素環、又はC3−C8オレフィンの非置換の直鎖状又は分岐鎖状 の基であり、 R10は、式:−OR14若しくは−N(R15)(R16)の基、又はアリール、特 にフェニルであり、 R11は、非置換若しくは置換の直鎖状若しくは分岐鎖状の、C1−C6アルキル 若しくはC1−C6アルコキシ、6員環の、炭素環又は複素環、非置換の直鎖状又 は分岐鎖状のC3−C8オレフィン基、又はアリール基(ここで、R9とR11は、 一緒になって、環化し5−又は6−員環の炭素環を形成してもよい)であり、 R12は、水素又は非置換の直鎖状若しくは分岐鎖状のC1−C4アルキルであり 、 R14は、水素あるいは非置換若しくは置換の直鎖状若しくは分岐鎖状のC1− C4アルキルであり、 R15及びR16は、相互に独立して、非置換の直鎖状若しくは分岐鎖状のC1− C4アルキルであるか、又はR15とR16は、一緒になって、5−又は6−員環の 複素環を形成してもよく、 mは、0又は1であり、 nは、1〜12の数であり、 oは1〜6の数であり、そして rは、2〜6の数であり、 置換した基は、特にC1−C4アルキル又はC1−C4アルコキシで置 換されているが、但し −BR架橋基が第四級塩である場合、nは、2〜12の数であり; −R9がC1−C6アルコキシ基である場合、R14は、水素でなく;そして −n=1の場合、R7は、−CO−R13である〕 で示されるそれらである。 上記の置換基R7〜R16は、C1〜C12の様々な鎖長を有するアルキル基であり 、これらは、直鎖状又は分岐鎖状の基であり、例えば以下のアルキル基:メチル 、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブ チル、n−若しくはイソアミル、n−ヘキシル、2−メチルペンチル、2,2− ジメチルブチル、n−若しくはイソヘプチル、n−若しくはイソオクチル、n− 若しくはイソノニル、n−若しくはイソデシル又はn−若しくはイソドデシルで ある。 アルキル又はアルコキシ基が置換されている場合、好適な置換基は、例えばア リール、特にフェニルである。 式(IV)の好ましい単位において、R3は水素であり、nは1の数、mは0で あり、そしてPIは式(V)の基である。式(V)の基の例は、次の式 で示されるものである。 Xが−O−であり、R9及びR11が、相互に独立して、非置換のC1−C6アル キルであり、R10が−OH基である式(V)の基が、特に好適なものとして与え られる。 式(IV)の非常に好適な3種の単位は、式(IVA)、(IVB)及び(IVC) で示されるものに相当する。 更なる改質基を有する好適な単位は、様々な単位があるが、特に、酸性基を有 し、一般式(VII) (式中、R3は、水素、C1−C6アルキル基又はシクロアルキル基であり、nは 、1〜12の数であり、R17は、一塩基酸、二塩基酸又は三塩基酸の、飽和又は 不飽和の、脂肪族若しくは芳香族有機酸又はスルホン酸である)で示されるもの である。 R17は、特に、クロロ酢酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸 、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、アクリル酸又はメタクリ ル酸の基である。 式(VII)の単位は、例えば、式(VII') (式中、R”及びR"'は、相互に独立して、水素、低級アルキル又は低級アルカ ノイルであり、そしてR3及びnは、式(VII)で定義したものと同義である)で示 されるω−アミノアルキルアセタール又はケタールを、酸性媒体中、式(X)の 単位を含むポリビニルアルコールと反応させることにより製造(それ自体既知の 方法により、例えば、アミノアセトアルデヒドジメチルアセタールと、コハク酸 無水物、イタコン酸無水物又はマレイン酸無水物のような酸無水物とから出発す る)することができる。 更なる改質基を有する好適な単位は、例えば、塩基性基を有し、一般式(VIII ) 〔式中、R3及びnは、式(VII)で定義したものと同義であり、そしてR18は、第 一級、第二級若しくは第三級アミノ基又は式(IX) (式中、R’は、水素、又は相互に独立して、C1−C4アルキル基であり、そし てYは、式(IV)で定義したものと同義である)で示される第四級アミノ基であ る〕で示されるものである。 これらの式(VIII)の単位は、例えば、式(VIII') (式中、記号R”及びR"'は、相互に独立して、水素、低級アルキル又は低級ア ルカノイルであり、R3及びnは、式(VII)で定義したものと同義であり、そして R18は、上記で定義したものと同義である)で示されるω−アミノアルキルアセ タール又はケタールを、酸性媒体中、式(X) -CH(OH)-CH2- (X) の単位を含むポリビニルアルコールと反応(例えば、アミノアセトアルデヒドジ メチルアセタールから出発する)させることにより得られる。 架橋しうる基を含む単位、結合された光開始剤を含む単位、及び所望ならば更 なる改質基を含む単位を含む新規な架橋しうるポリマーは、好ましくは、少なく とも約2,000の分子量を有するポリビニルアルコールの誘導体である。 ポリヒドロキシル化合物、特に、本発明に従って誘導することができるポリビ ニルアルコールは、好ましくは、少なくとも2,000の平均分子量を有する。 これらの分子量の上限は、1,000,000までである。それらは、好適には 300,000まで、特に100,000まで、なお特に約50,000までの 分子量を有する。 本発明にとって適切なポリヒドロキシル化合物、特にポリビニルアルコールは 、通常、主としてポリ(2−ヒドロキシ)エチレン構造を有している。しかしな がら、本発明に従って誘導されるポリビニルアルコールは、例えば、酢酸ビニル −ビニレンカーボナートコポリマーのアルカリ加水分解によって得ることができ るような、1,2−ジヒドロキシエチレンのコポリマー単位のような1,2−グ リコールの形態で、ヒドロキシル基をも含んでいてもよい。 更に、本発明に従って誘導されるポリビニルアルコールは、エチレン、プロピ レン、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジメタクリルアミド、ヒドロキシエ チルメタクリラート、メチルメタクリラート、メチルアクリラート、エチルアク リラート、ビニルピロリドン、ヒドロキシエチルアクリラート、アリルアルコー ル、スチレン又は通常用いられる同様なコモノマーのコポリマー単位を少しの割 合、例えば20%まで、好適には5%までを含んでいてもよい。 原料ポリマーとして使用することができるポリビニルアルコール(PVA)は 、市販されているポリビニルアルコール、例えばAir Products社の製品Vinol(登録商標)107(MW=22,000〜31,000、98-98.8 %加 水分解物)、Polysciences 4397(MW=25,000、98.5%加水分解物)、Chan Chu n 社の製品BF 14、DuPont社の製品Elvanol(登録商標)90-50 及びUnitika 社の 製品UF-120である。その他のメーカーは、例えばNippon Gohsei〔Gohsenol(登 録商標)〕、Monsanto〔Gelvatol(登録商標)〕、Wacker〔Polyviol(登録商標 )〕又は日本のメーカーのKuraray、Denki 及びShin-Etsu である。しかしなが ら、Hoechst 社の製品Mowiol(登録商標)、特に3-83,4-88,4-98,6-88,6-98 ,8-88,8-98,10-98,20-98,26-88 及び40-88 型のMowiolを用いるのが好都合 である。 PVAは、ポリ酢酸ビニルの、塩基性又は酸性の部分的又はほとんど完全な加 水分解により調製される。 上記のように、例えば加水分解されたエチレン−酢酸ビニル(EVA)、又は 塩化ビニル−酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン−酢酸ビニル及びマレイン酸無 水物−酢酸ビニルとして得られる、加水分解又は部分加水分解の酢酸ビニルのコ ポリマーを用いることも可能である。 ポリビニルアルコールは、通常、相当するホモポリマー性のポリ酢酸ビニルの 加水分解により製造される。好適な実施態様において、本発明に従って誘導され るポリビニルアルコールは、ポリ酢酸ビニル単位を50%未満、特にポリ酢酸ビ ニル単位を20%未満で含んでいる。本発明に従って誘導されるポリビニルアル コールの残留アセタート単位の好適な量は、ビニルアルコール単位及びアセター ト単位の総量に基づいて、約2〜20%、好適には約2〜16%、特に2〜12 %、特に0.5〜3%である。 式(I)又は(III)の単位を含む化合物は、それ自体は既知の方法で製 造することができる。例えば、式(X)の単位を含む、少なくとも約2,000 の分子量を有するポリビニルアルコールを、式(X)の化合物のヒドロキシル基 の数に基づいて、約0.5〜80%の式(XI): (式中、R”及びR"'は、相互に独立して、水素、低級アルキル又はアセチル若 しくはプロピオニルのような低級アルカノイルであり、そして他の記号は、式( I)及び(III)でのそれと同義である)で示される化合物と、特に酸性の媒質中 で反応させてもよい。 あるいは、少なくとも約2,000の分子量を有し、式(X)単位を有するポ リビニルアルコールを、式(XII) (式中、これら記号は、式(XI)の化合物でのそれと同義である)の化合物と、 特に酸性の媒質中で反応させてもよく、次に、得られた環状アセタール又はケタ ールを、式(XIII) OCN-(R4-NH-CO-O)q-R5-O-CO-R3 (XIII) (式中、これらの記号は、式(XI)の化合物でのそれと同義である)の化合物と 反応させてもよい。 あるいは、式(X)の化合物及び式(XII)の化合物から上述のように得られる 生成物を、式(XIV) X-CO-R4 (XIV) (式中、R4は、例えば、2〜8個の炭素原子を有するアルケニルであり、そし てXは、反応性基、例えばエーテル化若しくはエステル化ヒドロキシル、又はハ ロゲンであり、特に塩素である)の化合物と反応させてもよい。 pが0である式(XI)の化合物が、例えば、EP201,693 に開示されている。式 (XII)の化合物もそこに開示されている。式(XIII)の化合物は、それ自体既知 であるか、既知の方法で製造することができる。qが0である式(XIII)の化合 物の例は、イソシアナトエチルメタクリレートである。qが1である式(XIII) の化合物の例は、イソホロンジイソシアナートと0.5当量のヒドロキシエチル メタクリラートとの反応生成物である。 式(XIV)の化合物は、それ自体既知であり、典型的な代表例は、メタクリロイ ルクロリドである。p及び/又はqが1である式(XI)の化合物は、上記化合物 からそれ自体既知の方法、例えばイソシアナトエチルメタクリラートと式(XII) の化合物とを反応させるか、予め0.5当量のヒドロキシエチルメタクリラート で末端化したイソホロンジイソシアナートと式(XII)の化合物とを反応させるこ とにより得られる。 mが0の場合である式(IV)の単位は、例えば、式(IV') (式中、R”、R"'、R3及びnは、上記で定義したものと同義であり、そして Halは、ハロゲン原子、特にClである)で示される化合物(例えば、クロロ アセトアルデヒドジメチルアセタール)から、ジメチルスルホキシドのような中 性極性溶媒中、約160℃までの温度下、触媒(例えば、テトラメチルアンモニ ウムヨージド)の存在下での塩基と共に、例えば下記式 の光開始剤〔例えば、2−ヒドロキシ−1−(4−ヒドロキシフェニル)−2− メチルプロパン−1−オン〕との反応により、式(IV") (式中、これらの記号は、上記で定義したものと同義である)で示される化合物 を得、続いて、酸性媒体中での、式(X)の単位を含むポリビニルアルコールと の反応により得られる。 mが1の場合である式(IV)の単位は、例えば、式(IV"') の化合物からメタンスルホン酸エステルを経由して、続いてのω−アミノアルキ ルアセタールとの反応により、式(IV"") (式中、これらの記号は、上記で定義したものと同義である)で示される化合物 を得、場合により(R7が水素でない場合)、基R7を導入する化合物との更なる 反応、及び最後に、式(IV"")のアセタールと式(X)の単位を含むポリビニル アルコールとの、酸性媒体中での反応により得られる。 架橋しうる基を含む単位、結合された光開始剤を有する単位、及び所望ならば 更なる改質基を含む単位を含む架橋しうるポリマーは、有利には、式(XI)の架 橋しうる基と、結合された光開始剤〔例えば、式(IV")又は式(IV"')の光開始 剤〕と、又は更なる改質基〔例えば、式(VIII')の改質基〕とを含む、対応する 前記のアセタールやケタールから、酸性媒体中での式(X)の単位を有するポリ ビニルアルコールとの反応により、ワンポット法で得られる。別の望ましくない 早期架橋が生じるかもしれないので、UV光の不在下でこの反応を行うことが有 利である。用いられるアセタールやケタールは、対応するアルデヒドやケトンに より置き換えられていることもできる。 驚くべきことであるが、架橋しうる基を含む単位、結合された光開始剤を含む 単位、及び所望ならば更なる改質基を含む単位を含む架橋しうるポリマーは、き わめて安定である。これは、高度に官能性のアクリラートは、例えば、安定化を 要するのが通例なので、当業者には予期せぬことである。このような化合物が安 定化されない場合、通常、急速な重合が起こる。しかしながら、単独重合に由来 する自発的な架橋は、この新規な架橋しうるポリマーでは起こらない。更に、こ の架橋しうるポリマーは、それ自体既知の方法、例えばアセトンによる沈殿、透 析又は限外濾過により精製することができ、限外濾過は、特に好ましい。この精 製操作によって、この架橋しうるポリマーは、きわめて純粋な形で、塩のような 生成物、及び出発原料、又は他の非重合成分を含まないか又は少なくとも実質的 に含まない濃厚な水性溶液として得ることができる。 新規な架橋しうるポリマーの好適な精製法である限外濾過は、それ自体既知の 方法で行われる。限外濾過を繰り返して、例えば2〜10回行うことが可能であ る。別の方法として、所望の純度が得られるまで、限外濾過を連続的に行うこと もできる。所望の純度は、原則として所望の程度に応じる。純度の適切な測定、 例えば、塩化ナトリウム含量は、それ自体既知の方法で容易に測定される。 上記単位に加えて、新規な水溶性の架橋しうるポリマーは、更に改質基単位を 含んでいてもよい。このような改質基の多くの可能性のうち、以下のものを例と して記載する: 架橋しうる基を含む別の単位は、例えば、式(A)及び(B): (式中、 R1及びR2は、アミノ酸基の一部を構成するものであり、相互に独立して、水 素、C1−C8アルキル基、アリール基又はシクロヘキシル基であり、これらの基 は、非置換であるか又はモノ置換若しくはポリ置換されており、 R3は、水素又はC1−C4アルキル基であり、そして R4は、−O−又は−NH−架橋基である) で示されるものである。 架橋しうる基を含む別の単位は、例えば、式(C): (式中、 Rは、C1−C12アルカンの、好ましくはC1−C6アルカンの、直鎖状又は分 岐鎖状である2価の基であり、 R1は、水素、C1−C6アルキル基又はシクロアルキル基、好ましく はシクロヘキシル基であり、 R2は、水素又はC1−C6アルキル基であり、 R3は、n=0の場合は−C(R4)=CH2の基であり、n=1の場合は−C (R16)(R17)−の架橋基であり、 R4は、水素又はC1−C4アルキルであり、 nは、0又は1、好適には0であり、そして R16及びR17は、相互に独立して、水素、直鎖状若しくは分岐鎖状のC1−C8 アルキル、アリール、好ましくはフェニル、又はシクロヘキシルである) で示されるものであるか、又は式(D): (式中、 R15は、水素又はC1−C4アルキル基、特にCH3であり、そして pは、0〜6、好ましくは0〜2、特に0である) で示されるものである。 ウレタンを介して結合された架橋しうる基及びウレタンを介して結合された更 なる改質基を有する単位の例は、式(F)又は(G) (式中、 Uは、−X−O−CO−C(R2)=CH2又は−Y−NH−CO−O−Z−O −CH=CH2の基であり、 Xは、2〜12個の炭素原子を有する架橋基、特に脂肪族、脂環式又は芳香族 の架橋基、特に、アルキレン、シクロヘキシレン又はフェニレン(これらは、非 置換又は低級アルキル置換である)であり、 R2は、水素又はC1−C4アルキル基であり、 Yは、7〜12個の炭素原子を有する架橋基であり(好ましいものは式Xと同 じである)、 Zは、酸素原子で1回以上中断されてもよいC2−C12のアルキレン架橋基で あり、そして Aは、1〜18個の炭素原子を有する有機基、特に脂肪族、脂環式又は芳香族 基、特に、アルキル、シクロアルキル又はフェニル(これらは、非置換又は低級 アルキル置換である) で示されるものである。 共有結合した反応性染料基を含む単位の例は、式(H)、(I)、(J)又は (K): 〔式中、 RF’は、下記式: の基であり、 Dは、有機染料の基であり、 R14は、2価の電子吸引性基であり、 Uは、水素又はハロゲンであり、 Rは、C1−C12アルカンの2価の基であり、 R1は、水素又はC1−C4アルキルであり、 R3は、水素、C1−C6アルキル又はシクロアルキルであり、そして Yは、−O−又は−N(R1)−である〕 で示されるそれらである。 新規な架橋しうるポリマーは、水溶性であり、きわめて効率的で例えば光化学 的架橋により架橋させることができる。 したがって、本発明は、更に、付加的ビニル性コモノマーの存在又は不存在下 で、架橋しうるポリマーを光架橋することにより得られる、光架橋されたポリマ ーに関する。これらの架橋されたポリマーは、水に不溶である。 光架橋の場合、ラジカル架橋を開始させることができる光開始剤を加えること が適切である。しかしながら、光開始剤がすでに結合された光開始剤として架橋 しうるポリマー中に存在するので、付加的な光開始剤を添加することは不要であ る。架橋は、化学線、例えばUV光、又は電離放射線、γ線若しくはX線のよう な放射線のみで開始される。 光架橋は、適切には溶媒中で行うことができる。このような溶媒は、原則とし て、ポリビニルアルコール及び付加的に用いられるいかなるビニル性コモノマー も溶解するすべての溶媒、例えば水、アルコール、例えば低級アルカノール、例 えばエタノール又はメタノール、更にはカルボキサミド、例えばジメチルホルム アミド又はジメチルスルホキシド、適切な溶媒の同様な混合液、例えば水とアル コールの混合液、例えば水/エタノール又は水/メタノール混合液である。 光架橋は、好ましくは、好適な精製工程、すなわち限外濾過の結果として、所 望により付加的ビニル性コモノマーを添加した後に得られる、新規な架橋しうる ポリマーの水溶液から直接的に行われる。例えば、光架橋は、約15〜40%の 水性溶液で行うことができる。 新規な架橋されたポリマーの製造方法は、例えば、特に実質的に純粋な形で( すなわち、例えば1回又は繰り返しの限外濾過後に)、溶液中、特に水性溶液中 で、付加的ビニル性コモノマーの存在又は不存在下で光架橋 する工程を含む。 光架橋で付加的に用いてもよいビニル性コモノマーは、親水性、疎水性、又は 親水性と疎水性ビニルモノマーの混合物であってもよい。適切なビニル性モノマ ーは、特に、コンタクトレンズの製造に通常用いられるモノマーである。『親水 性ビニルモノマー』の用語は、ホモポリマーとして、水に可溶であるか又は少な くとも10重量%の水を吸収することができるポリマーを典型的に与えるモノマ ーを意味する。同様に、『疎水性ビニルモノマー』の用語は、ホモポリマーとし て、水に不溶であるか又は10重量%未満の水を吸収することができるポリマー を典型的に与えるモノマーを意味する。 一般に、式(I)の単位当たり、約0.01〜80単位の典型的なビニル性コ モノマーが反応する。 ビニル性コモノマーが用いられる場合、光架橋された新規なポリマーは、好適 には、約0.1〜80単位のビニル性モノマーと反応する、前記ポリビニルアル コールのヒドロキシル基の数に基づいて、約1〜15%、特に好適には約3〜8 %の架橋しうるポリマーの単位を含む。 もし使用するならば、ビニル性コモノマーの割合は、好適には、架橋しうるポ リマー中の式(I)の単位当たり、ビニル性コモノマーを0.5〜80単位、特 に1〜30単位、特に好適には5〜20単位である。 疎水性のビニル性コモノマーか、又は疎水性のビニル性コモノマーを少なくと も50重量%を含む、疎水性のビニル性コモノマーと親水性のビニル性コモノマ ーの混合物を使用するのは、更に好ましい。これは、水含量を劇的に低下させる ことなしに、このポリマーの機械的性質を改善させる。しかしながら、従来の疎 水性のビニル性コモノマー及び従来の親水性のビニル性コモノマーの両者は、新 規な架橋しうるポリマーとの共重合に 原則として適切である。 適切な疎水性のビニル性コモノマーの例としては、これは包括的リストではな いが、C1−C18アルキルアクリラート及びメタクリラート、C3−C18アルキル アクリルアミド及び−メタクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリ ル、ビニルC1−C18アルカノアート、C2−C18アルケン、C2−C18ハロアル ケン、スチレン、C1−C6アルキルスチレン、アルキル部分が1〜6個の炭素原 子を有するビニルアルキルエーテル、C2−C10ペルフルオロアルキルアクリラ ート及びメタクリラート並びに相当する部分的にフッ素化されたアクリラート及 びメタクリラート、C3−C12ペルフルオロアルキルエチルチオカルボニルアミ ノエチルアクリラート及び−メタクリラート、アクリルオキシ−及びメタクリル オキシアルキルシロキサン、N−ビニルカルバゾール、マレイン酸、フマル酸、 イタコン酸、メサコン酸などのC1−C12アルキルエステルが挙げられる。例え ば、3〜5個の炭素原子を有するビニル性の不飽和カルボン酸のC1−C4アルキ ルエステル又は5個までの炭素原子を有するカルボン酸のビニルエステル又は5 個までの炭素数を有するカルボン酸のビニルエステルは好適である。 適切な疎水性のビニル性コモノマーの例としては、メチルアクリラート、エチ ルアクリラート、プロピルアクリラート、イソプロピルアクリラート、シクロヘ キシルアクリラート、2−エチルヘキシルアクリラート、メチルメタクリラート 、エチルメタクリラート、プロピルメタクリラート、酢酸ビニル、ビニルプロピ オナート、ビニルブチラート、ビニルバレラート、スチレン、クロロプレン、塩 化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、1−ブテン、ブタジエン、メタ クリロニトリル、ビニルトルエン、ビニルエチルエーテル、ペルフルオロヘキシ ルエチルチオカル ボニルアミノエチルメタクリラート、イソボルニルメタクリラート、トリフルオ ロエチルメタクリラート、ヘキサフルオロイソプロピルメタクリラート、ヘキサ フルオロブチルメタクリラート、トリス(トリメチルシリルオキシ)シリルプロ ピルメタクリラート、3−メタクリルオキシプロピルペンタメチルジシロキサン 及びビス(メタクリルオキシプロピル)テトラメチルジシロキサンが挙げられる 。 適切な親水性のビニル性コモノマーの例としては、これは包括的リストではな いが、ヒドロキシ置換の低級アルキルアクリラート及びメタクリラート、アクリ ルアミド、メタクリルアミド、低級アルキルアクリルアミド及び−メタクリルア ミド、メトキシル化アクリラート及びメタクリラート、ヒドロキシ置換の低級ア ルキルアクリルアミド及び−メタクリルアミド、ヒドロキシ置換の低級アルキル ビニルエーテル、ナトリウムエチレンスルホナート、ナトリウムスチレンスルホ ナート、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、N−ビニルピロ ール、N−ビニルスクシンイミド、N−ビニルピロリドン、2−及び4−ビニル ピリジン、アクリル酸、メタクリル酸、アミノ−(『アミノ』の用語は、第四級 アンモニウムをも網羅する)、モノ(低級アルキル)アミノ−又はジ(低級アル キル)アミノ(低級アルキル)アクリラート及びメタクリラート、アリルアルコ ールなどが挙げられる。例えば、ヒドロキシ置換のC2−C4アルキル(メタ)ア クリラート、5−〜7−員環のN−ビニルラクタム、N,N−ジ−C1−C4アル キル(メタ)アクリルアミド及び合計で3〜5個の炭素原子を有するビニル性の 不飽和カルボン酸が好ましい。 適切な親水性のビニル性コモノマーの例としては、ヒドロキシエチルメタクリ ラート、ヒドロキシエチルアクリラート、アクリルアミド、メタクリルアミド、 ジメチルアクリルアミド、アリルアルコール、ビニルピリジ ン、ビニルピロリドン、グリセロールメタクリラート、N−(1,1−ジメチル −3−オキソブチル)アクリルアミドなどが挙げられる。 好適な疎水性のビニル性コモノマーは、メチルメタクリラート及び酢酸ビニル である。 好適な親水性のビニル性コモノマーは、2−ヒドロキシエチルメタクリラート 、N−ビニルピロリドン及びアクリルアミドである。 架橋しうる基を含む単位、結合された光開始剤を含む単位、及び所望ならば更 なる改質基を含む単位を含む新規な架橋しうるポリマーは、それ自体既知の方法 、例えば、適切なコンタクトレンズ成形用の型の中で新規な架橋しうるポリマー の光架橋を行うことにより、成形品、特にコンタクトレンズに変換することがで きる。したがって、本発明は、新規な架橋されたポリマーを実質的に含む成形品 に関する。コンタクトレンズの他に、新規な成形品の別の例は、生物医学の成形 品、及び特に眼科用の成形品、例えば眼内レンズ、眼帯、心臓弁、人工血管など のような外科で用いられる成形品、更にフィルム及び膜、例えば拡散調節用の膜 、情報記録用の光構造化フィルム、並びにフォトレジスト材料、例えば膜及びエ ッチレジスト及びスクリーン印刷レジスト用の成形品である。 本発明の特定の実施態様は、架橋しうるポリマーから製造される、新規な架橋 されたポリマーを含むか、又は新規な架橋されたポリマーを実質的に含むか、又 は新規な架橋されたポリマーからなる、コンタクトレンズに関する。このタイプ のコンタクトレンズは、例えば水含量間の平衡割合(約50〜90重量%、特に 60〜85重量%)に基づいた、ヒトの角膜との優れた適合性、高い酸素透過性 及び非常に良好な機械的性質、例えば透明性、明澄性、応力の脱却及び引裂き強 さよりなる、例外的できわめて好都合な性質の範囲を有している。更に、新規な コンタクトレンズは、高 い寸法安定性を有している。例えば、約120℃で約30〜40分間、1回以上 オートクレーブに入れた後でさえも、形状の変化は見られなかった。 新規なコンタクトレンズ、すなわち架橋しうる基を含む単位、結合された光開 始剤を含む単位、及び所望ならば更なる改質基を含む単位を含む架橋しうるポリ マーから製造される架橋されたポリマーを含むコンタクトレンズは、従来の技術 と比較して、きわめて簡単に、かつ効率的に製造されることが更に強調される。 これは多くの要因による。第一に、このポリマー骨格のような出発原料は、入手 又は製造するのに費用がかからない。第二に、この架橋しうるポリマーは驚くほ どに安定であり、そのためにきわめて実質的な精製を行うことができる利点があ る。したがって、特に、重合していない成分の複雑な抽出のような、引き続く精 製をほとんど要しない架橋しうるポリマーを用いて架橋が行われる。更に、架橋 は、純粋な水性溶液中で行われ、その結果、次の水和工程は不必要である。最後 に、光架橋は5分未満で起こるので、新規なコンタクトレンズの製造方法は、こ の観点からも非常に経済的に企画することができる。 すべての上記の利点は、当然、コンタクトレンズのみならず、上記の他の成形 品にも適用される。新規な成形品製造における種々の利点全体は、新規な成形品 が、大量生産品、例えば短時間の期間(約1〜4日)装着し、次いで新しいレン ズに取り替えるコンタクトレンズに特に適する、という結果をもたらす。 本発明は、更に、新規な成形品、特に新規なコンタクトレンズの製造に関する 。これらの方法を、コンタクトレンズの例を用いて以下に説明する。しかしなが ら、これらの方法は、上記の他の成形品にも用いることができる。 新規なコンタクトレンズは、それ自体既知の方法、例えばUS-A-3,408,429 に 記載されている通常のスピン注型成形用の型、又は例えばUS-A-4,347,198に記載 されている静的成形用の型中での充満−成形法によって製造することができる。 本発明は、また、新規な架橋しうるポリマーが溶液中で架橋される、成形品、 特にコンタクトレンズの新規な製造方法、並びに、この方法で得られる成形品、 特にコンタクトレンズに関する。この方法での架橋により得られる成形品は水に 不溶であるが、膨潤する。 詳細には、成形品、特にコンタクトレンズの製造方法は: a)架橋しうる基を含む単位、結合された光開始剤を含む単位、及び所望ならば 更なる改質基を含む単位を含む架橋しうるポリマーの実質的な水性溶液を調製す る工程、 b)得られた溶液を成形用の型に導入する工程、 c)特に、架橋しうるポリマーが溶解した、水又は有機溶媒中で架橋を開始させ る工程、及び d)成形品を取り出すことができるように、成形用の型を開く工程 を含む。 下記で特に断らない限り、架橋しうる基を含む単位、結合された光開始剤を含 む単位、及び所望ならば更なる改質基を含む単位を含む架橋しうるポリマーに関 して上記に与えられた説明と好適例、並びに、ポリマーの製造方法及びこれらの 架橋しうるポリマーからの成形品、特にコンタクトレンズの製造方法に関して与 えられた説明と好適例は、a)、b)、c)及びd)の工程を含む上記の方法に 関しても適用される。架橋しうる基を含む単位、結合された光開始剤を含む単位 、及び所望ならば更なる改質基を含む単位を含む架橋しうるポリマーに関するそ の説明と好適例が上記の方 法に適切に適用されうるすべての場合に、これは適用される。 架橋しうるポリマーがこの新規な方法で使用されうるか否かに関する重要な基 準は、この架橋しうるポリマーが水に可溶であり、架橋しうる基を含む単位、結 合された光開始剤を含む単位、及び所望ならば更なる改質基を含む単位を含有し ていることである。 新規な架橋しうるポリマーの実質的な水性溶液は、それ自体既知の方法、例え ば水溶性の架橋しうるポリマーを、例えば純粋な形、すなわち、望ましくない成 分を含まない形で単離し、その架橋しうるポリマーを実質的な水性媒質に溶解す ることにより調製される。 架橋しうるポリマーが水に可溶である規準は、本発明の目的のために、この架 橋しうるポリマーが、20℃で約3〜90重量%、好適には約5〜60重量%、 特に約10〜60重量%で実質的な水性溶液に可溶であることを、特に意味する ものと解される。それぞれの場合に、可能ならば90%を超える架橋しうるポリ マー濃度も、また、本発明の目的に含まれる。約15〜約50重量%、特に約1 5〜約40重量%の溶液中の架橋しうるポリマー濃度、例えば約25〜約40重 量%は、特に好適である。 本発明の目的のために、架橋しうるポリマーの実質的な水性溶液は、特に水、 水性の塩溶液、特に1,000ml中に約200〜450ミリオスモルの浸透圧( 単位:mOsm/l)、好適には約250〜350mOsm/l、特に約300mOsm/lの浸透 圧を有する水性塩溶液、又は水若しくは水性塩溶液と生理学的に許容しうる極性 有機溶媒、例えばグリセロールとの混液に溶解した架橋しうるポリマーの溶液で ある。水溶性の架橋しうるポリマーの水単独溶液が好適である。 水性塩溶液は、好都合には、緩衝塩、例えばコンタクトレンズケアの領域で慣 用のリン酸塩のような生理学的に許容しうる塩、又は等張化剤、特 にアルカリ金属ハロゲン化物、例えばコンタクトレンズケアの領域で慣用の塩化 ナトリウム、又はこれらの混合物の溶液である。特に適切な塩溶液の例は、人工 涙液、好適にはpH及び浸透圧が天然の涙液と同等である緩衝涙液、例えば浸透圧 及びpHをヒトの涙液の浸透圧及びpHに合致させた非緩衝溶液、好適には例えばリ ン酸緩衝剤で緩衝した塩化ナトリウム溶液である。 上記で定義した架橋しうるポリマーの実質的な水性溶液は、好適には純粋な溶 液、すなわち、望ましくない成分を含まないか又は実質的に含まない溶液である 。純粋な水又は上記の人工涙液に溶解した架橋しうるポリマーの溶液は特に好ま しい。 実質的な水性溶液である水溶性の架橋しうるポリマー溶液の粘度は、広い範囲 にわたり、重要でない。しかしながら、好適には応力なしに形成されうる流動性 の溶液であるべきである。 同様に、架橋しうるポリマーの平均分子量は広い範囲にわたり、重要でない。 しかしながら、この水溶性の架橋しうるポリマーは、好適には約10,000〜 約200,000の分子量を有している。 本発明に用いられる架橋しうるポリマーは、既述のように、架橋しうる基を含 んでいなければならない。最初に記載された、架橋しうる基を含む式(I)の単 位に加えて、当業者には既知のすべての慣用の架橋しうる基、例えば光架橋若し くは熱架橋しうる基が好適である。特に適切な架橋しうる基は、炭素−炭素二重 結合を含む基が含まれる。しかしながら、適切である架橋しうる基の多様性を説 明するために、ここに記載する架橋機構は、単に例示のためであるが、ラジカル 重合、2+2環化付加、ディールス−アルダー反応、ROMP(開環メタセシス 重合)、加硫、カチオン架橋及びエポキシ硬化である。 ポリビニルアルコール(PVA)に加えて、適切なポリマー骨格は、架橋しう る基、結合された光開始剤を含む基、及び所望ならば更なる改質基を含む基と共 有結合しうる官能基を含む材料であり、またいくつかの場合にコンタクトレンズ 材料として既に提唱されているのと同様の材料、例えばPVA以外の高分子ジオ ール、糖類を含むポリマー、ビニルピロリドンを含むポリマー、アルキル(メタ )アクリラートを含むポリマー、ヒドロキシル、カルボキシル若しくはアミノ基 のような親水性基で置換されたアルキル(メタ)アクリラートを含むポリマー、 ポリアルキレングリコール又はそれらのコポリマーあるいはそれらの混合物であ る。 本発明に用いられる架橋しうるポリマー(プレポリマー)は、架橋しうる基を 含む単位、結合された光開始剤を含む単位、及び所望ならば別の改質基若しくは 反応性染料基を含む単位を、出発ポリマーの官能基、例えばポリビニルアルコー ルのヒドロキシ基の数に基づいて、約0.5〜80%、好適には1〜50%、好 都合には1〜25%、特に2〜15%、特に好適には2〜10%の総量で含んで いる。 本発明の方法に従って架橋することができ、コンタクトレンズの製造を企図さ れている架橋しうるポリマー(プレポリマー)は、特に、約0.5〜約25%、 特に約1〜15%、特に好適には約2〜12%のこれらの単位を含んでいる。 既述のように、新規な方法に適している架橋しうるポリマーに関しては、水溶 性であることが必須である。しかしながら、架橋しうるポリマーは、架橋してな いか少なくとも実質的に架橋しておらず、したがって、水溶性である。 更に、この架橋しうるポリマーは、有利には、架橋していない状態で安定であ り、したがって、上記のように、精製を行うことができる。架橋し うるポリマーは、純粋な溶液の形でその架橋方法において好適に用いられる。こ の水溶性の架橋しうるポリマーは、例えば以下に記載するように純粋な溶液の形 に転換することができる。 新規な方法に用いられる水溶性の架橋しうるポリマーは、それ自体既知の方法 、例えばアセトンのような有機溶媒による沈殿、濾過及び洗浄、適切な溶媒への 抽出、透析又は限外濾過により好適に精製され、限外濾過は特に好適である。こ の精製操作によって、架橋しうるポリマーは、きわめて純粋な形、例えば濃水性 溶液として得られ、これを以下で純粋であるか又は実質的に純粋であるとする。 この用語は、望ましくない成分を含まないか又は少なくとも実質的に含まない、 架橋しうるポリマー又はその溶液を示すものと解すべきである。 この明細書における望ましくない成分とは、一般に、水溶性の架橋しうるポリ マーの製造に用いられる、生理学的に望ましくない、特にモノマー性、オリゴマ ー性又はポリマー性の出発化合物であるすべての成分、あるいは水溶性の架橋し うるポリマーの製造の間に形成される副生物である。これらの成分の好適な純度 は、0.01%未満、特に0.001%未満、なお特に好適には0.0001% (1ppm)未満である。しかしながら、例えば水溶性の架橋しうるポリマーの製造 の間の副生物として形成することにより、例えば塩化ナトリウムのような生理学 的観点から望ましくない成分でないものが溶液中に存在する可能性があることを 注意すべきである。これらの成分の好適な純度は、1%未満、特に0.1%未満 、非常に特に好適には0.01%未満である。多くの場合、このような成分レベ ルは、3〜4回の繰り返し限外濾過サイクルを行うことによって得られる。 新規な方法において用いられる架橋しうるポリマーの精製のための好適な方法 、すなわち限外濾過は、それ自体既知の方法で行われる。限外濾過 は、例えば2〜10回繰り返して行われる。又は、所望の純度が達成されるまで 、限外濾過を連続的に行うことができる。所望の純度は、原則として、所望の程 度に応じて選ばれる。 架橋方法の好適な実施態様において、望ましくない成分を実質的に含まない( 例えば、架橋しうるポリマーの製造に用いられるモノマー性、オリゴマー性又は ポリマー性の出発化合物を含まず、及び/又は架橋しうるポリマーの製造の間に 形成される副生物を含まない)架橋しうるポリマーの実質的な水性溶液は、工程 a)で調製され、更に次で使用される。この実質的な水性溶液は、特に好適には 、純粋な水性溶液又は既述のような人工涙流体の溶液である。コモノマー、例え ばビニル性コモノマーの添加なしに架橋を行うのが、一層好ましい。 上記の手段に基づいて、特に前記手段の組合せに基づいて、架橋方法は、架橋 後に抽出を必要とする望ましくない成分を含まないか又は実質的に含まない架橋 しうるポリマーの溶液を用いて行われる。 したがって、架橋後の望ましくない成分の抽出を要しない点が、この架橋方法 の好適な実施態様の大きな特徴である。 したがって、架橋方法は、好ましくは、架橋しうるポリマーの実質的な水性溶 液が、望ましくない成分(特に、架橋しうるポリマーの製造に用いられるモノマ ー性、オリゴマー性又はポリマー性の原料化合物、あるいは架橋しうるポリマー の製造の間に形成される副生物)を含まないか又は実質的に含まず、及び/又は 、その溶液がコモノマーの添加なしに用いられるような方法で行われる。 得られた溶液は、特に通常の計量法、例えば滴下法のような、それ自体既知の 方法を用いて成形用の型内に導入される。新規なコンタクトレンズは、それ自体 既知の方法、例えば、US-A-3,408,429に記載されている通常 のスピン注型成形用の型内、又は例えばUS-A-4,347,198に記載されている充満− 成形法によって製造される。適切な成形用の型は、例えばポリプロピレンから作 成される。再利用される成形用の型の適切な例としては、石英及びサファイアガ ラスが挙げられる。 本発明に適切な架橋しうるポリマーは、イオン化又は化学線放射線、例えば電 子ビーム、X線、UV又はVIS光、すなわち約280〜650nmの範囲の波長 を有する電磁放射又は粒子放射による照射によって架橋される。UVランプ、H e/Cd、アルゴンイオン又は窒素又は金属蒸気又は複数の周波数を有するNd YAGレーザビームが特に適している。それぞれの選ばれる光源は、選択、及び 、必要ならば、適切な光開始剤の増感を要することが、当業者には知られている 。多くの場合、水溶性の架橋しうるポリマーへの放射線の透過深度及び速度は、 光開始剤の吸収係数及び濃度に直接相関することが知られている。 所望により、熱的に架橋を開始させてもよい。本発明の方法により、架橋は非 常に短時間、例えば5分未満、好適には1分未満、特に30秒まで、特に好適に は実施例に記載したように行われることが強調されるべきである。 好ましい水を除いて、架橋を行う媒質は、別のものとして、架橋しうるポリマ ーが溶解するものであればいかなる媒質であってもよい。主なポリマー骨格とし てポリビニルアルコールの場合、ポリビニルアルコールを溶解する溶媒はすべて 適切であり、例としてアルコール、例えばエタノール、グリコール、グリセロー ル、ピペラジン(高温で)、トリエチレンジアミンのようなジアミン、ホルムア ミド、ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミド、ジメチルスルホ キシド、ピリジン、ニトロメタン、アセトニトリル、ニトロベンゼン、クロロベ ンゼン、トリクロロメタ ン、ジオキサン及びテトラアルキルアンモニウムブロミド及びヨージドの水性溶 液が挙げられる。 成形品を取り出すための成形用の型の開放は、それ自体既知の方法で行われる 。従来の技術(US-A-3,408,429及び4,347,198)に提唱されている方法は、この時 点で次の精製工程、例えば抽出、次いで得られた成形品、特にコンタクトレンズ の水和の工程を必要とするが、本発明においてはこのような工程は不必要である 。 架橋しうるポリマーの溶液は、好適には、望ましくない低分子量成分を含んで いないので、架橋した生成物も、このような成分を含んでいない。したがって、 引き続いての抽出は不要である。架橋は、実質的な水性溶液中で行われるので、 次の水和は不必要である。これらの二つの利点は、とりわけ、得られた成形品、 特にコンタクトレンズの複雑な連続処理が不必要であることを意味する。したが って、この新規な方法で得られるコンタクトレンズは、抽出操作なしに意図した 用途に適しているという事実により、好都合な実施態様において際立って優れて いる。この関連で、『意図した用途』の用語は、特にコンタクトレンズがヒトの 目に使用しうることを意味している。この新規な方法により得られるコンタクト レンズは、水和なしに意図した用途に適しているという事実により、好都合な実 施態様において更に際立って優れている。 したがって、この方法は、短時間にコンタクトレンズのような多量の成形品の 効率的な製造にきわめて適していることが明らかである。この方法により得られ るコンタクトレンズは、とりわけ、抽出又は水和のような後処理工程なしに、意 図した目的に用いることができる点で、従来の技術で知られたコンタクトレンズ よりも有利である。 以下の実施例により、本発明を更に詳細に説明する。実施例において、 特に断らない限り、量は重量であり、温度は摂氏度である。実施例は、本発明の いかなる制約、例えば実施例の範囲への制約を意図するものではない。実施例1: スターラー及び冷却装置を備えた3リットル容の反応器中で、水酸化ナトリウ ム220g(5.5mol)を、水300g及び氷700gの氷水に溶解した。この 水酸化ナトリウム溶液を10℃に冷却し、アミノアセトアルデヒドジメチルアセ タール526g(5.0mol)及び4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチ ルピペリジン1−オキシド(フリーラジカル抑制剤)50mgを加えた。この溶液 に、メタクリロイルクロリド548.6g(5.5mol)を10℃で3.5時間か けて徐々に加えた。添加終了後、pHは7.2に徐々に低下し、GCにより、アミ ンは検出されなかった。不純物を除去するため、反応混合物を石油エーテル50 0mlで抽出した。水相を塩化ナトリウムで飽和し、tert−ブチルメチルエーテル 500mlで3回抽出した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して、ロー タリエバポレーターを用いて濃縮した。得られた帯黄色油状物質882.2gを 、Ultraturaxを用いて−10℃で石油エーテル2,000ml中に徐々に注加して 撹拌した。結晶化した生成物を、濾別し、乾燥して、融点30〜32℃のメタク リルアミドアセトアルデヒドジメチルアセタール713.8g(理論値の86% )を得た。生成物のGCによる純度は、99.7%であった。 実施例2: 1−〔4−(2,2−ジメトキシエトキシ)フェニル〕−2−ヒドロキシ−2− メチルプロパン−1−オン 2−ヒドロキシ−1−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパン−1 −オン10g(55.5mmol)を、NaOH2.22g(55.5mmol)と共に メタノール50gに溶解し、それをクロロアセトアルデヒドジメチルアセタール 20gと共にボンベチューブ内に150℃で5時間保持した。反応混合物を濃縮 し、残渣をエーテルに溶解し、0.1N のNaOHで洗浄した。粗生成物(14 .8g)をエーテル/石油エーテルから結晶化して、融点52〜53℃のベージ ュ色の生成物9.8g(理論値の98%)を得た。 分析値: 計算値 C:62.67% H:7.51% 実測値 C:62.53% H:7.51% λmax: 276nm、ε=14,800[1/mol/cm] NMRデータ:1.63ppm(s)6メチルプロトン、3.47ppm(s)6メトキシプロト ン、4.02ppm(d)2メチレンプロトン、4.25ppm(s)OH、4.75ppm(t)アセタ ールプロトン、6.93ppm(d)及び8.07ppm(d)芳香族の4プロトン 実施例3: N−(2,2−メトキシエチル)−2−〔4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプ ロピオニル〕フェノキシアセトアミド 2−クロロ−N−(2,2−ジメトキシエチル)アセトアミド5.58g(3 0.74mmol)及び2−ヒドロキシ−1−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メ チルプロパン−1−オン5.54g(30.74mmol)を、ジメチルスルホキシ ド50mlに溶解し、次いで炭酸カリウム3.76g(30.74mmol)及びテト ラメチルアンモニウムヨーダイド0.06g(0.3mmol)を添加した。反応混 合物を100℃で7時間加熱し、冷却し、水を添加して、混合物をメチレンクロ リドで抽出した。粗生成物をエーテルから結晶化して、融点99〜100℃の白 色結晶4.4g(理論値の44%)を得た。 分析値: 計算値: C:62.67% H:7.51% 実測値: C:62.53% H:7.54% UVデータ:λmax:274nm、ε=14,300[1/mol/cm] NMRデータ:1.63ppm(s)6メチルプロトン、3.39ppm(s)6メトキシプロト ン、3.50ppm(t)2メチレンプロトン、4.08ppm(s)OH、4.40ppm(t)アセタ ールプロトン、4.57ppm(s)2メチレンプロトン、7.00ppm(d)及び8.10ppm(d )芳香族の4プロトン、6.7ppm(幅広)1アミドプロトン 実施例4: 2−〔4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)フェノキシ〕エチルメ タンスルホネート 2−ヒドロキシ−1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕− 2メチルプロパン−1−オン224.3g(1mol)を、テトラヒドロフラン40 0ml中に懸濁し、メタンスルホニルクロリド114.6g(1.0mol)を添加し た。この混合物を冷却し、テトラヒドロフラン200ml中に溶解したトリエチル アミン101.2g(1.0mol)を18℃以下の温度で徐々に滴下した。反応が 完了した後、生成した塩を濾別、洗浄し、有機相をロータリーエバポレーターで 濃縮して、褐色の油状物質325gを得、それをメチレンクロリド700mlに溶 解し、HCl及び水で洗浄した。溶媒を蒸発させた後、生成物をエタノール/ 水 (6:4)から結晶化して、融点76.8〜77.4℃の生成物212g(理論 値の70.3%)を得た。 NMRデータ:1.63ppm(s)6メチルプロトン、3.10ppm(s)3メチルプロトン (メシレート)、4.3 及び4.6ppm4メチレンプロトン、6.9 及び8.0ppm(d)芳香 族の4プロトン、4.12ppm OHプロトン 実施例5: 1−〔4−〔2−(2,2−ジメトキシエチルアミノ)エトキシ〕フェニル〕2 −ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン 実施例4の化合物からのメシレート90g(0.29mol)を、アミノアセトア ルデヒドジメチルアセタール270g(2.56mol)に分散し、分散液を80℃ に加温した。反応1時間経過後、出発物質はTLCにより全く検出されなかった 。過剰なアミノアセトアルデヒドジメチルアセタールを真空蒸留により除去した 。形成されたシッフ塩基を加水分解するために、反応生成物を1N のHClによ り1時間にわたり酸性とした。酸性の 反応溶液をエーテルで抽出し、その後、10%NaOHを用いてpH10に調整し た。この生成物を、メチレンクロリドで抽出し、洗浄し、次いで乾燥した。溶媒 を除去した後、得られた油状物質を高真空下に乾燥して、褐色の油状物質89. 8g(理論値の99.6%)を得た。 NMRデータ:1.62ppm(s)6メチルプロトン、2.80ppm(d)2メチレンプロト ン、3.05ppm(t)2メチレンプロトン、3.40ppm(s)6メトキシプロトン、4.13 ppm(t)2メチレンプロトン、4.48ppm(t)1アセタールプロトン、6.93及び8. 05ppm(d)芳香族の4プロトン、4.80ppm 1NHプロトン 実施例6: N−(2,2−ジメトキシ−エチル)−N−(2−〔4−(2−ヒドロキシ−2 −メチルプロピオニル)フェノキシ〕エチル)−2−メチル−アクリルアミド 実施例5からの化合物30g(96.4mmol)をメチレンクロリド90mlに溶 解し、トリエチルアミン9.9g(96.4mmol)を添加した。この混合物を5 ℃まで冷却し、メタクリロイルクロリド10.5g(96.4mmol)を徐々に添 加した。反応が完了したとき、反応混合物を室温まで加温し、水に注いだ。有機 相をHCl及び水で洗浄、乾燥し、濃縮して、褐色の油状物質33.2g(理論 値の90.8%)を得た。 UVデータ:λmax: 278nm、ε=13,400[1/mol/cm] NMRデータ:1.63ppm(s)6メチルプロトン、1.97ppm(幅広)3メチルプロ トン、3.40ppm(s)6メトキシプロトン、3.60ppm(幅広) 3.89ppm(幅広)及び4.15ppm(幅広)2メチレンプロトン、4.4-5.0ppm2ビニル プロトン、6.9 及び8.0ppm芳香族の4プロトン、5.6ppmOHプロトン 実施例7: N−(2,2−ジメトキシエチル)−N−(2−〔4−(2−ヒドロキシ−2 −メチルプロピオニル)フェノキシ〕エチル)−2−メチル−プロピオンアミド 実施例5からの化合物及びイソブチルクロリドから実施例6に記載と同様にし て調製した。 NMRデータ:1.1 及び1.2ppm(d)6メチルプロトン、1.62ppm(s)6メトキ シプロトン、2.9-3.1ppm(m)1メチルプロトン、4.2、3.8 及び3.5ppm(m)2 メチルプロトン、4.5ppm(m)1アセタールプロトン、6.9 及び8.0ppm(m)芳香 族の2プロトン 実施例8: N−(2,2−ジメトキシエチル)−N−(2−〔4−(2−ヒドロキシ−2− メチルプロピオニル)フェノキシ〕エチル)スクシンアミド 実施例5からの化合物21.6g(69.4mmol)をメチレンクロリド100 mlに溶解し、新たに蒸留したコハク酸無水物6.94g (69.4mmol)と反応させた。反応が完了したとき、生成物を抽出により精製 して、エーテルから結晶する粗生成物24.5g(理論値の95%)を得た。 分析値: 計算値 C:58.38% H:7.10% N:3.40% 実測値 C:58.39% H:7.11% N:3.34% UVデータ:λmax: 297nm、ε=14,400[1/mol/cm] NMRデータ:1.62ppm(s)6メチルプロトン、2.67-2.87ppm(m)コハク酸の 4メチレンプロトン、3.40(d)6メトキシプロトン、3.48及び3.56ppm(d)2 メチレンプロトン、3.83ppm(m)及び4.20ppm(t)2メチレンプロトン、4.51pp m(t)アセタールプロトン、6.93及び8.04ppm(d)芳香族の2プロトン 実施例9: N−〔2,2−ジメトキシエチル〕スクシンアミド 新たに蒸留したコハク酸無水物50.04g(0.5mmol)を、メチレンクロ リド100mlに分散した。アミノアセトアルデヒドジメチルアセタール52.7 5g(0.5mol)を添加し、混合物を還流した。30分後、均一な溶液を真空下 に濃縮し、高真空下に溶媒を60℃で留去して、水酸化ナトリウム溶液での適定 により、純度が99.4%である粘稠な油状物質を得た。 NMRデータ:2.63ppm(m)コハク酸の4メチレンプロトン、3.42ppm (s)6メトキシプロトン、4.42ppm(t)1アセタールプロトン、3.6ppm(d)2 メチレンプロトン、6.60ppm(t)1アミドプロトン、9.79ppm 酸の1プロトン 実施例10: PVAと、アセタール類又はアルデヒド類の反応によるアセテート高含量生成 物の製造のための一般方法 スターラー及び温度計を備えた2リットル容の二重外被反応器に、PVA(断 らない限り、Mowiol 4-88)300gを入れ、脱ミネラル水800gを添加して、 この混合物を撹拌しながら95℃に加熱した。1時間後、全部の反応物は溶解し て透明な溶液となり、これを20℃に冷却した。実施例に記載された量の1種以 上のアセタールに、所望ならば、1種以上のアセタールと一緒に、酢酸440g 、濃塩酸(37%)100g及び反応溶液の総量が200gになるように十分な 量の脱ミネラル水を添加した。この混合物を20℃で20時間撹拌した。 限外濾過によって、単離を行った:反応混合物を15℃に冷却し、NaOH水 溶液(5%)により、pHを3.6に調整した。ポリマー溶液を、0.45μm フ ィルターで濾過し、限外濾過によって精製した。限外濾過は、Filtron 社の1K DOmega 膜を用いて行った。残留塩化ナトリウム含有量が0.004%になるま で限外濾過を続けた。精製が完了する前に、0.1N のNaOH水溶液を用いて 溶液のpHを7に調整した。濃縮して14.54%ポリマー溶液1,995g(理 論量の92%)を得た:N含量(キェルダール定量法)=0.683%;アセテ ート含有量(加水分解による定量)=2.34meq/g;固有粘度=0.310; 二重結合(ミ クロ水素化による定量)=0.5meq/g;遊離のヒドロキシル基(再アセチル化 による定量)=15.3meq/g;GPC分析(水中):Mw=19,101、Mn =7,522、Mw/Mn=2.54 単離は、沈殿法によっても行うことができる:反応混合物のpHを、トリエチル アミンによりpH=3.6に調整し、1:10の比でアセトン中で沈殿させた。沈 殿物を分離し、エタノール中で2回及びアセトン中で1回分散した後、乾燥した 。得られた生成物は、上記の限外濾過によって得られた生成物と同一の性質を有 していた。実施例11: PVAと、アセタール又はアルデヒドの反応によるアセテート低含量生成物の 製造のための一般方法 スターラー及び温度計を備えた2リットル容の二重外被反応器に、PVA(断 らない限り、Mowiol 4-88)300gを入れ、脱ミネラル水800gを添加して、 この混合物を撹拌しながら95℃に加熱した。1時間後、全部の反応物は溶解し て透明な溶液となり、これを20℃に冷却した。実施例に記載された量の1種以 上のアセタールに、所望ならば、1種以上のアセタールと一緒に、酢酸440g 、濃塩酸(37%)100g及び反応溶液の総量が2,000gになるように十 分な量の脱ミネラル水を添加した。この混合物を20℃で20時間撹拌した。 20時間後、反応溶液の試料をNaOHで滴定した。定量されたPVAの加水 分解度:HCl=1.034meq/g;酢酸=0.265meq/g(残留アセテート含 量3.5mol %に相当する)。反応混合物を25℃で、更に2時間撹拌して再滴 定した:HCl=1.034meq/g;酢酸=0.277meq/g(残留アセテート含 量2.93mol %に相当する)。 限外濾過により、単離を行った:反応混合物を15℃に冷却し、 NaOH水溶液(5%)により、溶液のpHを7に調整した。ポリマー溶液を、0 .45μmフィルターを通して濾過し、限外濾過によって精製した。限外濾過は 、Filtron 社の1KDOmega 膜を用いて行った。残留塩化ナトリウム含有量が0 .002%になるまで限外濾過を続けた。14.02%ポリマー溶液1,800 g(理論値の86%)を得た:N含量(キェルダール定量法)=0.741%; アセテート含量(加水分解による定量)=0.605meq/g(2.91mol %に 相当する);固有粘度=0.327;二重結合(ミクロ水素化による定量)=0 .61meq/g;遊離のヒドロキシル基(再アセチル化による定量)=18.13m eq/g;GPC分析(水中):Mw=22,007、Mn=9,743、Mw/Mn= 2.26 単離は、沈殿法によっても行うことができる:反応混合物のpHを、トリエチル アミンにより3.6に調整し、1:10の比でアセトン中で沈殿させた。沈殿物 を分離し、エタノール中で2回及びアセトン中で1回分散した後、乾燥した。得 られた生成物は、上記の限外濾過によって得られた生成物と同一の性質を有して いた。実施例12: コンタクトレンズの製造 下記の架橋しうるポリマー12b)〜12e)の30%溶液を、更なる開始剤 を添加せずに、透明なポリプロピレンコンタクトレンズ成形用の型内で200W オリエルUVランプ(150mW/cm2)に6秒間露光した。このコンタクトレンズ を成形用の型から取り出した。それらは、透明で下記のような特性を有する。実施例12a)〜e): 実施例10又は11の一般製造方法、すなわち、単離、限外濾過による 精製及び濃縮によるPVA(Mowiol 4-88,Hoechst社)と各種の光開始剤含有ア セタール類との反応生成物: 12a): 更なるアセタールを加えない実施例3からの光開始剤アセタール1.5g、実 施例10の反応、酢酸500gの添加、5KD膜(Millipore)での限外濾過。 プレポリマーデータ(ゾル): 固有粘度: 0.353 アセテート含量: 12.1mol% 光開始剤: 0.015meq/g UV吸収: λmax=279nm 光学密度: 0.625 ポリマー濃度: 0.278% アセタールの反応収率: 100% ポリビニルアルコールを添加しない実施例10)の反応条件下で、限外濾過す る間の実施例3からのアセタールの通過速度は98から100%であった。 この実施例は、光開始剤アセタール、つまり光開始剤がPVAに固定されたい ることを明白に示している。 12b): 実施例2からの光開始剤アセタール3.0g、実施例1からのアセタール29 .0g、実施例10の反応、酢酸360gの添加、5KD膜(Millipore)での限 外濾過。 プレポリマーデータ(ゾル): 固有粘度: 0.330dl/g 窒素含量: 0.75% 架橋剤含量: 0.52meq/g アセテート含量: 8.40mol% 光開始剤: 0.02meq/g UV吸収: λmax=279nm 光学密度: 0.127 ポリマー濃度: 0.04% GPCデータ: Mw=22500、 Mn=5759、 Mw/Mn=3.9 固体含量: ゾル状態での30%は、ゲル状態での 32.1%となる 12c): 実施例2からの光開始剤アセタール6.0g、実施例1からのアセタール29 .0g、実施例10の反応、酢酸360gの添加、5kD膜(Millipore)での限外 濾過。 プレポリマーデータ(ゾル): 固有粘度: 0.348dl/g 窒素含量: 0.75% 架橋剤含量: 0.53meq/g アセテート含量: 8.5mol% 光開始剤: 0.03meq/g UV吸収: λmax=279nm 光学密度: 0.212 ポリマー濃度: 0.04% GPCデータ: Mw=21976、 Mn=7191、 Mw/Mn=3.0 固体含量: ゾル状態での30%は、ゲル状態での 30.3%となる 12d): 実施例6からの光開始剤アセタール4.2g、実施例1からのアセタール29 .0g、実施例10の反応、酢酸360gの添加、5KD膜(Millipore)での限 外濾過。 プレポリマーデータ(ゾル): 固有粘度: 0.321dl/g 窒素含量: 0.78% 架橋剤含量: 0.53meq/g アセテート含量: 9.2mol% 光開始剤: 0.03meq/g UV吸収: λmax=279nm 光学密度: 0.145 ポリマー濃度: 0.04% GPCデータ: Mw=19525、 Mn=6651、 Mw/Mn=2.93 固体含量: ゾル状態での30%は、ゲル状態での 30.6%となる 12e): 実施例8からの光開始剤アセタール4.0g、実施例1からのアセタール39 .0g、実施例9からの酸性の改質アセタール25g、実施例11の反応、反応 時間8時間、5KD膜(Millipore)での限外濾過。 プレポリマーデータ(ゾル): 固有粘度: 0.424dl/g 窒素含量: 1.37% 架橋剤含量: 0.62meq/g 酸含量: 0.33meq/g アセテート含量: 7.8mol% 光開始剤: 0.02meq/g UV吸収: λmax=279nm 光学密度: 0.133 ポリマー濃度: 0.04% GPCデータ: Mw=19525、 Mn=6651、 Mw/Mn=2.93 固体含量: ゾル状態での30%は、ゲル状態での 30.8%となる
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29L 11:00 C08F 16/38 C08F 16/38 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,U G),AL,AM,AU,BB,BG,BR,CA,C N,CZ,EE,FI,GE,HU,IS,JP,KP ,KR,LK,LR,LT,LV,MD,MG,MK, MN,MX,NO,NZ,PL,RO,SG,SI,S K,TR,TT,UA,US,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.成形品を製造するための方法であって、 a)架橋しうる基を含む単位、結合された光開始剤を含む単位、及び所望ならば 更なる改質基を含む単位を含む架橋しうるポリマーの実質的な水性溶液を調製す る工程、 b)得られた溶液を成形用の型に導入する工程、 c)架橋を開始させる工程、及び d)成形品を取り出すことができるように、成形用の型を開く工程を含むことを 特徴とする方法。 2.成形品が、コンタクトレンズである、請求項1記載の方法。 3.架橋しうるポリマーの実質的な水性溶液が、架橋しうるポリマーの製造のた めに用いられる、モノマー性、オリゴマー性又はポリマー性の原料化合物、又は 架橋しうるポリマーの製造の間に形成される副生物のような、望ましくない成分 を含まないか、又は実質的に含まない、請求項1記載の方法。 4.架橋しうるポリマーの実質的な水性溶液が、コモノマー、特にビニル性コモ ノマーを添加せずに用いられる、請求項1記載の方法。 5.望ましくない成分を除くために、架橋に続いて抽出を行わない、請求項1記 載の方法。 6.a)架橋しうる基を含む単位、結合された光開始剤を含む単位、及び所望な らば更なる改質基を含む単位を含む架橋しうるポリマーの実質的な水性溶液(こ の溶液は、架橋しうるポリマーの製造のために用いられる、モノマー性、オリゴ マー性又はポリマー性の原料化合物、又は架橋しうるポリマーの製造の間に形成 される副生物のような、望ましくない成分を含まないか、又は実質的に含まず、 かつコモノマーを添加せずに用いられ る)を調製する工程、 b)得られた溶液を成形用の型に導入する工程、 c)架橋を開始させる工程、及び d)成形品を取り出すことができるように、成形用の型を開く工程を含む、請求 項1記載の方法。 7.成形品が、コンタクトレンズである、請求項6記載の方法。 8.実質的な水性溶液が、純粋に水性溶液又は人工の溶液、好適には緩衝された 、涙流体である、コンタクトレンズを製造するための、請求項7記載の方法。 9.請求項1記載の方法により得られる、成形品、特にコンタクトレンズ。 10.抽出せずに意図した用途に適切である、請求項9記載のコンタクトレンズ 。 11.抽出せずに意図した用途に適切である、請求項7又は8記載の方法により 得られるコンタクトレンズ。 12.ポリビニルアルコールのヒドロキシル基の数に基づいて、架橋しうる基を 含む単位、結合された光開始剤を含む単位、及び所望ならば更なる改質基を含む 単位の約0.5〜約80%を含む、少なくとも約2,000の分子量を有するポ リビニルアルコールの誘導体である、架橋しうるポリマー。 13.架橋しうる基を有する単位が、式(I): (式中、 Rは、12個までの炭素原子を有するアルキレンであり、 R1は、水素又は低級アルキルであり、 R2は、好適には25個までの炭素原子を有するオレフィン性の不飽和の電子 −吸引性の架橋しうる基であり、そして R3は、水素、C1−C6アルキル基又はシクロアルキル基である)で示される 単位である、請求項12記載の架橋しうるポリマー。 14.R2が、式:R4−CO−(ここでR4は、2〜24個、好適には2〜8個 の炭素原子、特に好適には2〜4個の炭素原子を有するオレフィン性の不飽和の 架橋しうる基である)のオレフィン性不飽和のアシル基である、請求項13記載 の架橋しうるポリマー。 15.R4が、2〜8個の炭素原子を有するアルケニルである、請求項14記載 の架橋しうるポリマー。 16.基R2が、式(II): -CO-NH-(R5-NH-CO-O)q-R6-O-CO-R4 (II) (式中、 qは、0又は1であり、そして R5及びR6は、互いに独立して、2〜8個の炭素原子を有する低級アルキレン 、6〜12個の炭素原子を有するアリーレン、6〜10個の炭素原子を有する2 価の飽和脂環式基、7〜14個の炭素原子を有するアリー レンアルキレン若しくはアルキレンアリーレン、又は13〜16個の炭素原子を 有するアリーレンアルキレンアリーレンであり、 R4は、2〜24個の炭素原子、好適には2〜8個の炭素原子、特に好適には 2〜4個の炭素原子を有するオレフィン性不飽和の共重合しうる基である)で示 される基である、請求項13記載の架橋しうるポリマー。 17.架橋しうる基を含む単位が、式(III): (式中、 Rは、12個までの炭素原子を有するアルキレンであり、 R1は、水素又は低級アルキルであり、 pは、0又は1の値であり、 qは、0又は1の値であり、 R4は、2〜8個の炭素原子を有するオレフィン性不飽和の架橋しうる基であ り、そして R5及びR6は、互いに独立して、2〜8個の炭素原子を有する低級アルキレン 、6〜12個の炭素原子を有するアリーレン、6〜10個の炭素原子を有する2 価の飽和脂環式基、7〜14個の炭素原子を有するアリーレンアルキレン若しく はアルキレンアリーレン、又は13〜16個の炭素原子を有するアリーレンアル キレンアリーレンである)で示される単位である、請求項13記載の架橋しうる ポリマー。 18.Rが、6個までの炭素原子を有する低級アルキレンであり、pが、 0であり、そしてR4が、2〜8個の炭素原子を有するアルケニルである、請求 項17記載の架橋しうるポリマー。 19.Rが、6個までの炭素原子を有する低級アルキレンであり、pが、1であ り、qが、0であり、R6が、2〜6個の炭素原子を有する低級アルキレンであ り、そしてR4が、2〜8個の炭素原子を有するアルケニルである、請求項17 記載の架橋しうるポリマー。 20.Rが、6個までの炭素原子を有するアルキレンであり、pが、1であり、 qが、1であり、R5が、2〜6個の炭素原子を有する低級アルキレン、非置換 若しくは低級アルキル置換のフェニレン、非置換若しくは低級アルキル置換の、 シクロヘキシレン若しくはシクロヘキシレン(低級アルキレン)、又はフェニレ ン(低級アルキレン)、(低級アルキレン)フェニレン若しくはフェニレン(低 級アルキレン)フェニレンであり、R6が、2〜6個の炭素原子を有する低級ア ルキレンであり、そしてR4が、2〜8個の炭素原子を有するアルケニルである 、請求項17記載の架橋しうるポリマー。 21.結合された光開始剤を含む単位が、式(IV): (式中、 BRは、−NH−CO−(−CH2−)o−又は−N(R7)− (−CH2−)r−の架橋基又は式: を有するそれらの4級塩であり、 PIは、光開始剤の基、特に式(V): の基であり、 Xは、−O−、−S−又は−N(R12)−であり、 Yは、HSO4 -、F-、Cl-、Br-、I-、CH3COO-、OH-、BF4 -又 はH2PO4 -のような対イオンであり、 R3は、水素、C1−C6アルキル基又はシクロアルキル基であり、 R7は、水素;非置換若しくは置換の直鎖若しくは分岐のC1−C12アルキル; −(CH2r−PI基又は−CO−R13基(ここで、R13は、非置換又は−CO OH置換の直鎖若しくは分岐のC1−C6アルキル又はアクリルアミドである)、 又はC3−C8オレフィンの非置換の、直鎖若しくは分岐の基であり、 R8は、R7が−CO−R13でない限り、水素、又は非置換若しくは置換の直鎖 若しくは分岐のC1−C4アルキルであり、 R9は、非置換若しくは置換の直鎖若しくは分岐のC1−C6アルキル、非置換 若しくは置換の直鎖若しくは分岐のC1−C6アルコキシ、6員環の炭素環若しく は複素環、あるいはC3−C8オレフィンの非置換の 直鎖又は分岐の基であり、 R10は、式:−OR14又は−N(R15)(R16)の基、又はアリールであり、 R11は、非置換若しくは置換の、直鎖若しくは分岐の、C1−C6アルキル、又 はC1−C6アルコキシ、6員環の炭素環若しくは複素環、非置換の直鎖若しくは 分岐のC3−C8オレフィン基、あるいはアリール基(ここで、R9とR11は、一 緒になって、環化し5−又は6−員環の炭素環を形成することができる)であり 、 R12は、水素又は非置換の直鎖若しくは分岐のC1−C4アルキルであり、 R14は、水素あるいは非置換若しくは置換の直鎖若しくは分岐のC1−C4アル キルであり、 R15及びR16は、互いに独立して、非置換の直鎖若しくは分岐のC1−C4アル キルであるか、又はR15とR16は、一緒になって、5−又は6−員環の複素環を 形成し、 mは、0又は1であり、 nは、1〜12の数であり、 oは1〜6の数であり、そして rは、2〜6の数であり、 置換した基は、特にC1−C4アルキル又はC1−C4アルコキシで置換されてい るが、但し −BR架橋基が4級塩である場合、nは、2〜12の数であり; −R9がC1−C6アルコキシ基である場合、R14は、水素でなく;そして −n=1の場合、R7は、−CO−R13である) で示される単位である、請求項12記載の架橋しうるポリマー。 22.結合された光開始剤を含む単位が、式(IVA)、(IVB)又は(IVC): に一致する、請求項23記載の架橋しうるポリマー。 23.更なる改質基を含む単位が、酸性の基を含み、一般式(VII): (式中、 R3は、水素、C1−C6アルキル基又はシクロアルキル基であり、 nは、1〜12の数であり、そして R17は、一塩基性、二塩基性若しくは三塩基性の、飽和若しくは不飽和の、脂 肪族若しくは芳香族の有機酸又はスルホン酸である)で示される基に一致する単 位である、請求項12記載の架橋しうるポリマー。 24.ポリビニルアルコールのヒドロキシル基の数に基づいて、架橋しうる基を 含む単位、結合された光開始剤を含む単位、及び所望ならば更なる改質基を含む 単位を全体で約0.5〜約25%含み、少なくとも約2,000の分子量を有す るポリビニルアルコールの誘導体である、請求項12〜23のいずれか1項記載 の架橋しうるポリマー。 25.下記式: (式中、 R”及びR"'は、互いに独立して、水素又は低級アルキル又は低級アルカノイ ルであり、そして 他の記号は、請求項21の式(IV)と同義である)で示される化合物。 26.R3が、水素であり、そしてPIが、下記式: (式中、X、R9、R10及びR11は、請求項21と同義である)の基である、請 求項25記載の化合物。 27.下記式 (式中、R”及びR"'は、請求項25と同義である)に一致する、請求項26記 載の化合物。 28.下記式 (式中、R”及びR"'は、請求項25と同義である)に一致する、請求項26記 載の化合物。 29.下記式 (式中、R”及びR"'は、請求項25と同義である)に一致する、請求項26記 載の化合物。 30.付加的ビニル性コモノマーの存在又は非存在下に、請求項12〜24のい ずれか1項記載の架橋しうるポリマーを光架橋することにより得られる架橋され たポリマー。 31.付加的ビニル性コモノマーの存在又は非存在下に、実質的に純粋な形態の 、請求項12〜24のいずれか1項記載の架橋しうるポリマーを光架橋すること により得られる架橋されたポリマー。 32.架橋しうるポリマーが、1回又は繰り返しの限外濾過により、実質的に純 粋な形態に転換される、請求項31記載の架橋されたポリマー。 33.付加的ビニル性コモノマーの非存在下に、請求項12〜24のいずれか1 項記載の架橋しうるポリマーを光架橋することにより得られる、請 求項30記載の架橋されたポリマー。 34.架橋しうる基を含む単位当たり、付加的ビニル性コポリマーの0.5〜8 0単位、特に1〜30単位、特に好適には5〜20単位の存在下に、請求項12 記載の架橋しうるポリマーを光架橋することにより得られる、請求項30記載の 架橋されたポリマー。 35.請求項30記載の架橋されたポリマーを製造するための方法であって、 付加的ビニル性コモノマーの存在又は非存在下に、請求項12〜24のいずれ か1項記載の架橋しうるポリマーを光架橋することを特徴とする方法。 36.架橋しうるポリマーが、実質的に純粋な形態で用いられる、請求項35記 載の方法。 37.架橋しうるポリマーが、1回又は繰り返しの限外濾過により、実質的に純 粋な形態に転換される、請求項36記載の方法。 38.溶液中、特に水性溶液中で行われる、請求項35記載の方法。 39.請求項30記載の架橋されたポリマーを含む、成形品。 40.コンタクトレンズである、請求項39記載の成形品。 41.請求項39記載の成形品を製造するための方法であって、 付加的ビニル性コモノマーの存在又は非存在下に、請求項12〜24のいずれ か1項記載の架橋しうるポリマーを、閉じた成形用の型の中で光架橋することを 特徴とする方法。 42.請求項40記載のコンタクトレンズを製造するための方法であって、 付加的ビニル性コモノマーの存在又は非存在下に、請求項12〜24のいずれ か1項記載の架橋しうるポリマーを、閉じたコンタクトレンズの成 形用の型の中で充満−成形法により光架橋することを特徴とする方法。
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