JPH11503655A - 人体組織構造から突出したインプラント端部のための印象システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本印象システムは、可能な上部構造を含む人体内にはめ込まれたインプラント（１）の、人体組織構造から突出した端部を、マスター模型に移すための印象キャップ（４）を備えている。外方に向いたインプラント端部は、その外側にアンダーカットされた輪郭を有し、そして、印象キャップ（４）は、上記アンダーカットされた輪郭を補完し、そこに係合する幾何学的形状部を有している。このアンダーカットされた輪郭は、インプラントベッドに向かってトランペット形状にテーパーを付されたインプラント幾何学的形状部、或いはインプラント端部近くの凹所のいずれかにより形成されている。印象を採得すること、およびマスター模型を製作することが、印象システムでもって非常に簡単化されている。さらに、患者における現実の幾何学的形状部の状態が、非常に正確にマスター模型に移される。

Description

【発明の詳細な説明】 人体組織構造から突出したインプラント端部のための印象システム発明の適用分野 本発明は、インプラント端部上の可能な上部構造（superstructure）を含み、 組織構造から突出したインプラント端部をマスターキャップに移すために人体に はめ込まれたインプラント用の印象キャップを備えた印象システムに関するもの である。先行技術 以下の議論は、まず第一に、歯科用インプラントの例に言及している。患者の 口内の状態の印象をとるために、得られた印象を歯の置換が型取りされるマスタ ー模型（master cast）に移すために、多くのエレメントがこれまで使用されて きた。今まで行われなければならなかった作業ステップおよびこれらの作業ステ ップで使用されるエレメントは、SCHROEDER,A.; SUTTER,F.; BUSER,D.; KREKELE R,G.: オーラルインプラントロジー［Oral implantology］，Georg Thieme Verl ag Stuttgart，第２版、1994，Ｐ202 以下参照、により詳細に取り扱われている 。他方、患者の口内、特に臼歯のエリア内のエレメントの組立ては、結果的に生 じるエレメントの全高のために、特にねじ込み器具が同様に使用される場合に問 題がある。さらに、作業手順（work procedures）が患者を必要とし、そしてそ れらは、印象採得（impression-taking）およびマスターキャップの製作に関し ては時間の浪費である。これに加えて、不正確な点が生じる。 困難は、印象キャップが、口内にはめ込まれるインプラントに、或いは引き続 いてマスターキャップの製作に使用されるマニピュレーションインプラント（ma nipulation implant）にそれ自身そのままの状態でいないという事実から主とし て生じる。DE 44 15 670 A１は、インプラントに対向する開いた端部（open end ）に、適用された場合に円錐形の上部構造の肩部上に係わり合う弾性のあるフラ ップを有する印象キャップを開示し、この肩部はインプラント内にはめ込まれる 。そこに記述された印象キャップは、それ故に、歯肉から突出し、そして口内に 突出したインプラント端部の印象を採得するために使用できないが、代わりにイ ンプラントが歯肉の下方に位置している間、上部構造の外側の輪郭の印象を採得 するためにのみ使用できる。発明の目的 これまでの高価な、そしてある場合には不正確な印象採得およびマスター模型 の製作に鑑みて、そして、印象キャップが条件付きでのみ使用できるという事実 に鑑みて、本発明は、上部構造が配置され、人体組織構造から突出したインプラ ント端部をマスターキャップに移すのに適した印象キャップを備えた印象システ ムを作り出すという問題に基づいている。ここで、印象用トレー（impression t ray）内に存在するインプレッションコンパウンド（impression compound）内に 埋め込まれた印象キャップは、はめ込まれたインプラントから取除かれ得るべき で、それはマニピュレーションインプラントを等しくしっかりと受け入れること ができるべきである。印象キャップは、殆ど多様なタイプのインプラントに対し て、非常に異なる義歯支え（abutment）、例えば真っ直ぐな、或いは曲げられた 、円錐の、或いは多角形の頭部を備えた、中実の或いは内ねじを備えた義歯支え がそこにはめ込まれるときでさえ、使用されることが可能でなければならない。発明の本質 本印象システムは、その主要な構成要素として、可能な上部構造を含め、人体 内にはめ込まれたインプラントの、人体組織構造から突出した端部をマスター模 型に移すための印象キャップを備えている。この外方に向いたインプラント端部 は、その外側にアンダーカットされた輪郭を有し、そして印象キャップは、アン ダーカットされた輪郭を補完し、そこに係合する幾何学的形状部（geometry）を 有している。このアンダーカットされた輪郭は、インプラントベッド（implant bed）に向かってトランペット形状にテーパーを付されたインプラント幾何学的 形状部、或いはインプラント端部近くの凹所のいずれかにより形成されている。 印象キャップに設けられた係合する幾何学的形状部は、円形の唇状部（lip） の形式であるのが有利であり、或いはそれは個々の把持部材により形成される。 特別な実施形態では、インプラント端部は、トランペット形状をし、それは最大 直径部のエリアでインプラント肩部の形式で曲がった肩部を有している。印象キ ャップに設けられたこのキャップの肩部は、少なくとも部分的にインプラント肩 部に支持されている。 外周部に印象キャップは、放射状の溝および／または放射状に方向付けされた 開口部により作り出された保持プレートを有している。印象キャップは、一方の 側で閉じられ、或いはそれは軸方向の通路を有している。印象キャップの通路は 、開放状態のままであるか、或いは上部構造の義歯支えおよび／または摺動スリ ーブはそこにぴったりとはめ込まれるかのいずれかである。摺動スリーブは、義 歯支えを補完する内側輪郭を有し、摺動スリーブのスリーブ部の少なくとも下方 縁部は、義歯支えとインプラント肩部に位置する印象キャップの内壁部との間に 位置している。原状態から得られた印象をマスター模型に移すために、この原状 態に類似した予め組立てられた部品が設けられている。 インプラント肩部は、上方マニピュレーション肩部と、おそらくロッキングエ ッジの形式で、保持機構とを備えたマニピュレーション肩スリーブにより具体化 され、そしてマニピュレーション肩部は印象キャップのスナップエレメントによ り掴持される。原状態から得られた印象をマスター模型に移すため、マニピュレ ーションインプラントの義歯支えが設けられ、それは、得られた印象に残る印象 キャップと摺動スリーブに押込まれ得る。その外側の輪郭に関し、この押込まれ た義歯支えは、原状態に現実に使用される義歯支えに形状において同一である。 義歯支えの下方に、マニピュレーションインプラントが、保持プレートを有す る延長部（a continuation）と保持機構を捕完する固定部材とともに設けられる のが有利であり、マニピュレーション肩スリーブの保持機構は、マニピュレーシ ョンインプラントの固定部材と協働する。 本発明のおかげで、印象キャップを備えた印象システムは、いま利用でき、そ れにより、可能な上部構造を備え、患者の組織構造から突出したインプラント端 部の印象を採得すること、およびマスター模型の製作が非常に簡単化される。さ らに、患者の現実の幾何学的形状の状態をマスター模型へ移すことが、今、より 正確になる。添付図面の簡単な説明 図１Ａ： 分解組立図における中実円錐形上部構造、摺動スリーブおよび印 象キャップを伴った完全なスクリューインプラント 図１Ｂ： 図１Ａの垂直断面図 図１Ｃ： ねじ込まれた中実円錐形上部構造を伴った図１Ａの部分断面図 図１Ｄ： 組立て状態における図１Ａのエレメントの部分断面図 図１Ｅ： 図１Ｄの別の部分の断面図 図１Ｆ： 図１ＥのＡ−Ａ線断面図 図１Ｇ： インプラント肩部の周りに係合するスナップエレメントを伴うエ リアの詳細な部分断面図 図２Ａ： 分解組立図における中実円錐形部、マニピュレーション肩スリー ブ、摺動スリーブおよび印象キャップを伴ったマニピュレーションインプラント 図２Ｂ： 図２Ａの垂直部分断面図 図２Ｃ： 図２Ｂの別の垂直部分断面図 図２Ｄ： 組立て状態における図２Ａのエレメント 図２Ｅ： 図２Ｄの垂直部分断面図 図３Ａ： 分解組立図における内ねじを有する円錐形上部構造（６°）、摺 動スリーブ、および印象キャップを伴った完全なスクリューインプラント 図３Ｂ： 組立て状態における図３Ａのエレメントの垂直部分断面図 図３Ｃ： 円錐形上部構造（８°）を伴った図３Ｂの図 図４Ａ： 垂直部分断面における多角形上部構造、摺動スリーブおよび印象 キャップを伴った完全なスクリューインプラントの分解組立図 図４Ｂ： 組立て状態における図４Ａのエレメントの垂直部分断面図 図４Ｃ： 図４Ｂの別の垂直部分断面図 図５Ａ： 下顎骨に位置する完全なスクリューインプラントおよびはめ込ま れた中実円錐形上部構造を伴った口内の状態 図５Ｂ： 押込まれた摺動スリーブを伴った図５Ａの図 図５Ｃ： 押込まれた印象キャップを伴った図５Ｂの図 図５Ｄ： 印象トレーが適用された図５Ｃの図 図５Ｅ： 図５Ｄにより得られた印象 図５Ｆ： 図５Ｅの印象に適用された中実円錐形上部構造 図５Ｇ： マニピュレーション肩スリーブが取付けられた図５Ｆの図 図５Ｈ： 印象トレーが除かれた図５Ｇの図 図６Ａ： 曲がった円錐形上部構造を伴った図５Ａの図 図６Ｂ： 印象シリンダがねじ込まれた図６Ａの図 図６Ｃ： 側方に開いた印象キャップが押込まれた図６Ｂの図 図６Ｄ： 印象トレーが適用された図６Ｃの図 図６Ｅ： 図６Ｄの印象 図６Ｆ： マニピュレーション肩スリーブが取付けられた図６Ｅの図 図６Ｇ： 印象キャップが詰められた図６Ｆの図 図６Ｈ： 完成されたマスター模型の図６Ｇの図例示的な実施形態 本発明に係る印象システムの例示的な実施形態の詳細な記述は、添付図面を参 照して以下になされており、可能な変形は、結論として論じられている。 以下の陳述は、記述全体に当てはまる。もしも、図面の明確化のために参照番 号が図に含まれているが、記述の直接的な関連する文脈において述べられていな ければ、そのときは先の図の記述において述べたことに言及している。明瞭のた めに、続く図における構成要素の繰り返される明示は、もしも関係している構成 要素が“繰返される”構成要素であることが図面から明らかであるならば、殆ど の部分で省略されている。図１Ａから１Ｇ 本発明を限定するものではないが、例は患者の口内にはめ込まれたインプラン ト１、ここでは完全なスクリューとしての歯科用インプラントの印象の採得に関 するものである。このインプラント１は、円錐形状に上向きに広がったインプラ ントヘッド１０と、円錐形状に上向きに狭くなったインプラント肩部１１とを有 している。上部構造部、ここでは中実円錐形上部構造２は、ねじ部２０を介して インプラント１の内ねじ孔１２内にねじ込まれる。インプラント肩部１１上に突 出した中実円錐形上部構造２の義歯支え２１は、外側に垂直に延在するいくつか の溝２２を有している。ここまでは、各部はそれ自体公知である。 印象を採得するために、底部に開口したスリーブ部３０と頂部で終わる閉じた 端部ピース３１とに分けられる摺動スリーブ３が用いられている。円柱上のスリ ーブ部３０は、外側は滑らかである一方、義歯支え２１を補完する内側輪郭３２ を有し、この義歯支え２１上に押付けられる。 印象キャップ４は、原則として、柱状で、両端が開口している。印象キャップ ４を貫いて延びる通路（channel passage）４０が、スリーブ部３０の外形を補 完し、その結果印象キャップ４は、摺動スリーブ３上に摺動して押込まれる。そ の丁度底部に、印象キャップ４は、インプラント肩部１１に補完的なキャップ肩 部４１を有している。その外側にて、キャップ肩部４１は、内側に向いた弾性ス ナップエレメント４２により取囲まれている。外側部にて、印象キャップ４は、 放射状に溝形成されており、その結果いくつかの保持プレート４３が得られる。 開口部４４は、空気を逃がすために、そしてインプレッションコンパウンドの導 入のために印象キャップ４に存在してもよい。この保持プレート４３は、印象キ ャップ４の変位、或いは捩じれを防止するために、インプレッションコンパウン ドに固定する機能を有している。 組立て状態において、義歯支え２１上に押付けられた摺動スリーブ３は、殆ど インプラント肩部１１までスリーブ部３０を介して達している。この印象キャッ プ４は、印象キャップ４から上方に突出した端部ピース３１とともに、通路４０ 内でスリーブ部３０を受け入れている。摺動スリーブ３の内側輪郭３２は、 義歯支え２１の外側輪郭上にぴったりと合って位置している。特に、スリーブ部 ３０の下方縁部は、義歯支え２１と印象キャップ４との間のクランプ楔として作 用する。キャップ肩部４１は、インプラント肩部１１に実際上継ぎ目なしで、そ して弾力のある引張り状態で位置しており、スナップエレメント４２は、下向き 方向に、インプラントヘッド１０に向かってインプラント肩部１１を把持し、そ してそれはインプラント１上の印象キャップ４を引張っている。図２Ａから２Ｅ 口内の状態の印象に従ってのマスター模型の製作に関する一連の図が得られて いる。上述した摺動スリーブ３と印象キャップ４は、印象内に埋め込まれたまま で、再度存在している。マニピュレーションインプラント５は、ここでは中実円 錐形義歯支え５１、およびマニピュレーション肩スリーブ６とともに、この作業 段階に付加される。 マニピュレーションインプラント５は、底部に、延長部５０を、頂部に、義歯 支え２１と同じ義歯支え５１を有している。複数の保持プレート５２を伴った上 記延長部５０、マニピュレーションインプラント５は、プレート肩部５４を備え た固定プレート５３を有している。 柱状、中空マニピュレーション肩スリーブ６は、底部に、放射状に取囲む、内 側に曲がった弾性ロッキング縁部６０を有している。頂部にて、マニピュレーシ ョン肩スリーブ６は、インプラント肩部１１と同じマニピュレーション肩部６１ を介して終わっている。マニピュレーション肩スリーブ６には、弾性を増すため にロッキング縁部６０まで延びた拡大スロット６２が設けてある。組立て状態に おいて、マニピュレーション肩スリーブ６がマニピュレーションインプラント５ 上に押付けられ、ロッキング縁部６０が固定プレート５３に係合する一方、印象 キャップ４のスナップエレメント４２は、弾性的にマニピュレーション肩部６１ の周囲に係合している。摺動スリーブ３は、再び印象キャップ４にて楔状にクラ ンプする。図３Ａから３Ｂ 一連の図１Ａから１Ｇに対する修正では、中実円錐形上部構造２の代わりに、 内ねじ１２３を有する円錐形上部構造１０２がここに示されている。ねじ部１２ ０は、インプラント１の内ねじ孔１２内に係合している。溝１２２を備えた、例 えば６°のコニシティ（conicity）を備えた円錐形義歯支え１２１は、別の外側 幾何学的形状部（outer geometry）を有し、義歯支え１２１に対して補完的な内 側輪郭１３２を備えた適用された摺動スリーブ１０３が、したがって設けられて いる。まさに底部に、スリーブ部１３０は、コニシティ６°の内側輪郭を有し、 そしてそれは８°に変わっている。 組立て状態において、スナップエレメント４２は、再びインプラント肩部１１ の周りに係合しており、スリーブ部１３０の下方縁部は、義歯支え１２１と印象 キャップ４との間で楔状に押し、そして自身をクランプしている。摺動スリーブ １０３の端部ピース１３１は、印象キャップ４から上方に突出している。ここで 使用されるマニピュレーションインプラントは、義歯支え１２１と同じ義歯支え を有しなければならないであろう。図３Ｃ もう一度修正された円錐形上部構造２０２が使用され、例えばそれは義歯支え ２２１上に８°のコニシティを有している。スリーブ部１３０における６°と８ °の二段のコニシティを伴って、摺動スリーブ１０３はまたここでも使用されて いる。図４Ａから４Ｄ 多角形の上部構造３０２が、インプラント１の内ねじ孔１２内にねじ部３２０ でもってねじ込まれている。多角形の義歯支え３２１が、ここでは外部八角形で 、インプラント肩部１１上に突出する一方、義歯支え３２１を放射状に取囲んで いる水平義歯支え肩部３２４が、許容誤差次第であるが、インプラント肩部１１ の上方縁部と略面一に終わっている。有底孔の形をした内ねじ孔３２３は、軸方 向に多角形上部構造３０２内に延びている。摺動スリーブ３０３は、義歯支え３ ２１にぴったり合った内側輪郭３３２をスリーブ部３３０に設けられている。 組立て状態では、スリーブ部３３０の下方縁部は、義歯支え肩部３２４上に位 置し、端部ピース３３１は、再び頂部にて印象キャップ４から突出している。印 象キャップ４のスナップエレメント４２は、インプラント肩部１１の周囲に係合 している。図５Ａから５Ｈ この一連の図は、印象採得から、中実円錐形上部構造２の例を使用し、完成し たマスター模型までに伴われる作業ステップを略述している。口内の状態（図５ Ａ）が、下顎骨内に位置するインプラント１およびインプラント１内にねじ込ま れた中実円錐形上部構造２とともに示されている。印象を採得するために、摺動 スリーブ３は、まず最初に、中実円錐形上部構造２に押付けられる（図５Ｂ）。 さらなるステップで、印象キャップ４が押付けられる（図５Ｃ）。摺動スリーブ ３および印象キャップ４の一連の押付けは、逆の順序でもまた行われる。インプ レッションコンパウンド７で満たされた印象トレー７０は、ここでインプラント １に押付けられ、下顎骨の方向に備えられる（図５Ｄ）。印象トレー７０を取除 いた後、印象キャップ４と摺動スリーブ３は、インプレッションコンパウンド７ 内の埋込まれたままで、そして印象ＡＤが得られる。 類似のマニピュレーションインプラント５が、ここでその円錐形義歯支え５１ を介して摺動スリーブ３内、限度のストップ（stop）まで、押し込まれている（ 図５Ｆ）。最後に、マニピュレーション肩スリーブ６は、そのマニピュレーショ ン肩部６１がプレート肩部５４に当たっているロッキング縁部６０でもってスナ ップエレメント４２により保持されるまで、マニピュレーションインプラント５ の保持プレート５２上に押付けられる（図５Ｇ）。型取りをする（modelling） コンパウンド７１は、最後に印象ＡＤ上に注がれ、そしてマスター模型ＨＭが得 られる（図５Ｈ）。マニピュレーションインプラント５より先にマニピュレーシ ョン肩スリーブ６を挿入することもまた想像できる。図６Ａから６Ｈ この一連の図は、内ねじ４２３を備えた曲がった円錐形上部構造４０２の標本 を採得する作業ステップの概略を示し、そこではねじ部４２０がインプラント１ の内ねじ孔１２内にねじ込まれ、これが口内の状態である（図６Ａ）。印象シリ ンダ８は、内ねじ４２３内にねじ込まれ（図６Ｂ）、そして側部に開いた印象キ ャップ４は、後者に押付けられ、インプラント肩部１１を掴持している（図６Ｃ ）。インプレッションコンパウンド７で満たされた印象トレー７０を用いて印象 ＡＤが採得され（図６Ｄ）、そしてその印象は、印象トレー７０を取除いた後に 得られ、そしてそこでは印象キャップ４と印象シリンダ８による中空空間と円錐 形上部構造４０２が裏面に残っている（図６Ｅ）。次のステップで、印象シリン ダ８がその中空空間内に押込まれ、そしてマニピュレーション肩スリーブ６が取 付けられ（図６Ｆ）、そして型取りをするコンパウンド７１がそれからマニピュ レーション肩スリーブ６を介して満たされ、その結果中空空間全体が充填される （図６Ｇ）。型取りをするコンパウンド７１が、ここで印象ＡＤ上に注がれ、印 象シリンダ８が残った印象トレー７０を取除いた後に、完成したマスター模型Ｈ Ｍが得られる（図６Ｈ）。 さらに、上述した印象システムに構造上の変形がなされ得る。以下に明確に述 べられている。 − 摺動スリーブ３は、もしも中空空間が印象キャップ４内に残ったままである ならば完全に省略することができ、選択された義歯支え、例えば２１に委ねられ 、印象キャップ４の内側は、インプレッションコンパウンドで満たされる。この インプレッションコンパウンドは、開口部４４を介して導入され得る。 − 生産工学の見地から、摺動スリーブ３および印象キャップ４が組合わせられ 、一部品として設計されるのが有利である。 − マニピュレーションインプラント５およびマニピュレーション肩スリーブ６ が組合わせられ、一部品として設計されるのが適している。 − 上記記述においてこれまで述べられた義歯支え２１，１３１，２２１，３２ １，４２１のリストは、決して包括的ではない。これらに加えて他の義歯支えの 形状もまた含まれると考えられる。 − 印象キャップ４のような、マニピュレーション肩スリーブ６は、放射状の溝 および／または放射状に方向付けされた開口部により作り出される保持プレート を、外周部に、有し得る。 − マニピュレーションインプラント５および／またはマニピュレーション肩ス リーブ６は、もしも印象ＡＤ内に残る中空空間が型取りをする材料で満たされる ならば、完全に省略することができる。 − 創意に富んだ概念は、印象キャップ４に設けられたスナップエレメント４２ が、外方に向いたインプラント端部の外側にあるアンダーカットされた輪郭に係 合する係合幾何学的形状部を概ね有し得るという範囲で広められる。この輪郭は 、インプラント端部のトランペット形状或いは組入れられたアンダーカットによ り作り出される。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．マスター模型（ＭＭ）に移すための印象キャップ（４）、および以後 状態（Ｓ）として言及される可能な上部構造を含み、人体内にぴったりとはめ込 まれるインプラント（１）の、人体組織から突出した端部とを備え、 ａ） 外方に向けられたインプラント端部が、その外側にアンダーカットされた 輪郭を有する印象システムにおいて、 ｂ） 上記印象キャップ（４）が、上記アンダーカットされた輪郭を補完し、そ こに係合する幾何学的形状部を有すること特徴とする印象システム。 ２．上記アンダーカットされた輪郭が、インプラントベッドに向かうトラ ンペット形状にテーパーを付与されたインプラント幾何学的形状部、或いはイン プラント端部近くの凹所のいずれかにより形成されたことを特徴とする請求項１ に記載の印象システム。 ３．印象キャップ（４）上に設けられた上記係合する幾何学的形状部が、 円形唇状の形状をしたスナップエレメント（４２）、或いは個々の把持部材によ り形成されたことを特徴とする請求項１または２に記載の印象システム。 ４．上記トランペット形状のインプラント端部が、最大径のエリアに、曲 がった肩部、インプラント肩部（１１）を有し、印象キャップ（４）に設けられ たキャップ肩部（４１）が、少なくとも部分的にインプラント肩部（１１）に支 持されていることを特徴とする請求項２に記載の印象システム。 ５．外周部に、上記印象キャップ（４）が、放射状の溝および／または放 射状に方向付けされた開口部（４４）により作り出された保持プレート（４３） を有し得ることを特徴とする請求項１に記載の印象システム。 ６．上記印象キャップ（４）が、一方の側で閉じられ、軸方向通路（４０ ）を有することを特徴とする請求項１に記載の印象システム。 ７．上記印象キャップ（４）の上記通路（４０）が開放状態のままか、或 いは義歯支え（２１，１２１，２２１，３２１）および／または摺動スリーブ（ ３，１０３，３０３）がそこにはめ込まれたことを特徴とする請求項６に記載の 印象システム。 ８．摺動スリーブ（３，１０３，３０３）が、義歯支え（２１，１２１， ２２１，３２１）を補完する内側輪郭（３２，１３２，３３２）を有し、少なく とも摺動スリーブ（３，１０３，３０３）のスリーブ部（３０，１３０，３３０ ）の下方縁部が、義歯支え（２１，１２１，２２１，３２１）とインプラント肩 部（１１）上に位置させられた印象キャップ（４）の内壁部との間に位置するこ とを特徴とする請求項７に記載の印象システム。 ９．上記状態（Ｓ）から得られた印象（ＡＤ）をマスター模型（ＭＭ）に 移すために、この状態（Ｓ）に類似する予め作られた部品が設けられることを特 徴とする請求項１に記載の印象システム。 １０．インプラント肩部（１１）が、上部マニピュレーション肩部（６１ ）と、おそらくロッキングエッジ（６０）の形式で、保持機構とを伴ったマニピ ュレーション肩スリーブ（６１）により組立てられ、そしてマニピュレーション 肩部（６１）が、印象キャップ（４）の上記スナップエレメント（４２）により 掴持されたことを特徴とする請求項４に記載の印象システム。 １１．上記状態（Ｓ）から得られた印象（ＡＤ）をマスター模型（ＭＭ） に移すために、マニピュレーションインプラント（５）の義歯支え（５１）が設 けられ、それは得られた印象（ＡＤ）内に残る印象キャップ（４）および摺動ス リーブ（３，１０３，３０３）内に押込まれることができ、義歯支え（５１）が 、その外側の輪郭に関して、上記状態（Ｓ）にて現実に使用される義歯支え（２ １，１２１，２２１，３２１）に形状が同一であることを特徴とする請求項１に 記載の印象システム。 １２．義歯支え（５１）の下方に、マニピュレーションインプラント（５ ）が保持プレート（５２）と保持機構（６０）を補完する固定部材（５３）とを 有する延長部（５０）を備えたことを特徴とする請求項１１に記載の印象システ ム。 １３．マニピュレーション肩スリーブ（６）の保持機構（６０）が、マニ ピュレーションインプラント（５）の固定部材（５３）と協働することを特徴と する請求項１２に記載の印象システム。