JPH11503624A - 浮揚膝蓋骨パッドを備えた動的な膝蓋骨保護体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 膝蓋骨の亜脱臼の診断及び処置にとって有用な動的膝蓋骨保護体（１０）が提供され、この保護体においては、膝の曲げ及び運動の量、及び、加えられた張力及び圧力の量に応じて、膝蓋骨保護パッド（１５）が浮揚でき、自動的かつ動的に再位置決めされる。保護体（１０）は膝を整合させるための開口（２１）を備えた弾性スリーブ（２０）を有する。更に、保護体（１０）は複数個の弾性アーム部材（１７、１８、１９）及び膝蓋骨保護パッド（１５）を取り付けたストラップ組立体（３０）を有する。ストラップはまた、膝を曲げたときにパッド（１５）の動的な再位置決めを許容するようにカウンタアーム部材（１９）から膝蓋骨保護パッドを隔離するように作用するアンカーを有する。膝蓋骨保護体（１０）は、兆候が膝の他の病理学上の問題に似ていて誤診を招くような膝蓋骨の亜脱臼の確実な診断を容易にするために使用できる。保護体（１０）はまた、処理を行うため及び（又は）矯正手術の必要を延期又は回避するために使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】 浮揚膝蓋骨パッドを備えた動的な膝蓋骨保護体発明の分野 本発明は、膝支持装置に関し、特に、パッドの浮揚及び膝運動に応じたパッド の動的な再位置決めを可能にする膝蓋骨パッドリテーナ（保持器）を使用して、 膝の正規の屈伸運動中に、膝蓋骨の亜脱臼、軟骨軟化症、及び伸張組織の他の症 候状態を阻止するために膝蓋骨を安定させる動的な膝蓋骨ブレース即ち保護体(b race)に関する。 発明の背景 緩んだ靭帯を持つ人間や膝のある部分が特有の構造を有する人間は、特に、例 えば、アスレチックの如き激しい運動を行っているときに、膝について種々の病 理学上の問題に頻繁に遭遇することが知られている。最も一般的に生じる問題は 種々の膝の靭帯の伸びや切断、膝関節の軟骨（関節間軟骨）及び関節表面の損傷 、及び骨折である。膝蓋骨の亜脱臼や、軟骨輪即ち滑車により画成される垂直軌 道内での正規の上下運動に対して横方向の膝蓋骨の異常及び不当な運動は、軟骨 軟化症の襲来を促進させ、または、膝蓋骨の現在の軟骨軟化症を更に悪化させる と共に、膝に関する診断上の問題や他の痛みを伴う臨床上の状態を生じさせる。 膝蓋骨の亜脱臼は膝の骨格素子の発育異常や筋靭帯の弛緩又は形成異常により 生じる。異常なベクトル力及び（又は）受動的な横方向の力や回転力により、膝 蓋骨はその正規の垂直軌道溝から逸脱することがある。例えばランニングや階段 の登り運動の如き体重を支える活動中に膝蓋骨がその軌道溝から急激に異常な横 方向変位を行うと、例えば膝の挫傷の如き一時的な運動不能が即座に発生する場 合が多く、膝内で他の関係ない病理学上の状態により生じるものと同様の感覚が 膝内に生じる。 痛みの感覚や膝の急な挫傷は、例えばアスレチックの如き体重を支える活動を 束縛したり制限したりする。膝蓋骨の周囲の柔軟組織に作用する異常な牽引力が 増大すると、刺激の変化や保帯、膝蓋骨靭帯及び（又は）腱の伸び（腱炎）が頻 繁に生じる。 更に、異常な剪断力を発生させるような異常な横方向への逸脱が繰り返し生じ ると、膝蓋骨及び関節丘の退化的な変化（軟骨軟化症）を早め、加速し、促進さ せることとなる。 上述のように、膝蓋骨に特有の問題は、膝のすべての共通の生理学上の問題の 一部に過ぎず、特に緩んだ靭帯を持つ人間については、または、膝を使って比較 的激しい運動を行った場合は、関係ない（又は部分的に関連する）いくつかの問 題も同時に発生することがある。 骨成長途上の幼児の靭帯は比較的緩んでおり、種々の膝蓋骨亜脱臼を起こす。 もし可能なら、このような人間に対しては、生理学的にもっと成長するまで、即 ち、成長板(growth plates)が閉じるまで、矯正手術を中止するか延期するのが 好ましいことが分かっている。 膝の一般的な問題に関する種々の膝ブレース即ち保護体及び支持体が注目され 、提案されてきた。その例は米国特許第３，４７３，５２７号、同第３，８０４ ，０８４号、同第３．８５３，１２３号及び同第４，５３２，９２１号各明細書 に開示され、これらの明細書に開示された発明は、正常な膝の曲げ又は運動を阻 止するように膝を拘束するように意図した種々の膝支持体、保護体及び膝固定装 置(knee-splinting devices)を提案している。しかし、これらの発明は膝支持体 に関する発明のほんの一部である。 米国特許第３，９２６，１８６号及び同第３，９４５，０４６号各明細書は、 他の筋肉及び屈曲膝のための支持体を提案している。しかし、上記米国特許第３ ，９２６，１８６号明細書の発明は膝蓋骨の中央及び側方を安定させるようには 構成されておらず、膝蓋骨のための動的な締め付け機能即ち保護機能(bracing f unction)を遂行することができない。一方、上記米国特許第３，９４５，０４６ 号明細書の発明は膝蓋骨の安定化には関連しないが、中間の膝靭帯複合部に対す る安定性を提供する一般的な問題に関連している。 米国特許第４，０８４，５８５号明細書はパッドを備えた簡単な膝スリーブ装 置を開示しているが、このパッドは、膝が受動状態の場合（即ち、膝が動いてい ない場合）、または、膝が単一の位置又は狭い位置範囲にある場合に、限られた 状態で膝蓋骨を静的に固定できるだけである。 多分、動的な膝蓋骨保護を提供する独創的な発明は、本出願人に係る米国特許 第４，２９６，７４４号明細書に開示された発明であると思われ、この発明は動 的な膝蓋骨保護体を開示しているが、この動的な膝蓋骨保護体は、保護体の使用 時に、膝の曲げ及び運動の生理学上の実質上全範囲にわたって膝蓋骨に中間(med ial)圧力を加えるようになっている。長年にわたって広く認められてきた原理を 有するこの発明でさえ、保護体の使用時に、膝蓋骨保護パッド(patella bracing pad)が膝の曲げ運動中に比較的不変の一定位置に維持される傾向を有し、従っ て、曲げ中に膝蓋骨上に圧力を有効に維持できないという欠点を生じる。この比 較的不変のパッドの位置決めは、保護体の効能を低下させてしまう。その理由は 、膝の曲げ運動中、パッドがスリーブに関して再位置決めできず、あるいは、膝 蓋骨に関して浮揚できず、従って、パッドは、保護体が最初に係合していたとき の有効な位置に維持されないからである。発明の概要 本発明は既知の膝蓋骨保護装置の欠点を克服する改善した動的な膝蓋骨保護体 を提供し、上記米国特許第４，２９６，７４４号明細書に開示された発明を改善 する。特に、本発明は、膝を曲げたときに膝蓋骨に関する最も有効な作動位置を 維持するように膝蓋骨保護パッドが浮揚できるような動的な膝蓋骨保護体を提供 する。 本発明の目的は、膝を曲げたときに膝蓋骨保護パッドが動的に浮揚できるよう な動的膝蓋骨保護体を提供することである。 本発明の別の目的は、膝の曲げ運動中、膝蓋骨に関して最も有効な作動位置に 膝蓋骨保護パッドを維持させる改善した動的膝蓋骨保護体を提供することである 。 本発明の他の目的は、浮揚して膝蓋骨の動きに正確に追従するようになった膝 蓋骨保護パッドを有する改善した動的膝蓋骨保護体を提供することである。 本発明の更に別の目的は、膝蓋骨の診断及び処置の両方にとって有用な動的膝 蓋骨保護体を提供することである。 本発明の別の目的は、膝蓋骨の亜脱臼に関連する、又は、膝蓋骨の亜脱臼によ り更に悪化する膝の生理学上のある問題を緩和するための改善した動的膝蓋骨保 護体を提供することである。 本発明の他の目的は、全範囲即ち正規の範囲の膝の曲げ及び運動期間中膝蓋骨 に対する保護機能即ち支持機能を遂行できる改善した動的膝蓋骨保護体を提供す ることである。 本発明の更に別の目的は、特に臨床上の兆候が膝の他の病理学上の状態の兆候 に似ている場合の一層軽い症状において、膝蓋骨の適正かつ確実な診断を容易に する改善した動的膝蓋骨保護体を提供することである。 本発明の別の目的は、膝蓋骨の亜脱臼を患っているが成長板がまだ開いている 幼児にとって適し、生理学的にもっと成長するまで矯正手術の必要性を延期する か又は回避するような改善した動的膝蓋骨保護体を提供することである。 本発明の更に別の目的は、他の処理にとって利点を与え、伸張組織の疼痛状態 を処置するための改善した動的膝蓋骨保護体を提供することである。 本発明の他の目的は、比較的簡単に設置でき、絶え間無い調整や再調整を必要 とせずに動的な膝蓋骨の保護を提供する改善した動的膝蓋骨保護体を提供するこ とである。 本発明の更に他の目的は、不体裁とはならず、使用者が松葉づえを使用したり 不自然な歩行を行う必要なしに、心地悪さが最も少ない状態で利用できる改善し た動的膝蓋骨保護体を提供することである。 本発明の別の目的は、製造が比較的簡単な比較的単純な構造を有する改善した 動的膝蓋骨保護体を提供することである。 上述及びその他の目的、並びに付随する利点は本発明により達成され、この発 明は改善した動的膝蓋骨保護体を提供し、この動的膝蓋骨保護体は、アンカーと 、膝蓋骨保護パッドと、（ストラップから延びる）第１及び第２のアーム部材と を含む膝蓋骨保護ストラップであって、保護体の使用時に、膝の曲げ及び運動の 生理学上の実質上全範囲にわたって、膝蓋骨保護パッドを介して中央方向におい て膝蓋骨に動的な合力を作用させるように、アーム部材の第１端部が使用者の膝 のまわりに巻かれるようになった膝蓋骨保護ストラップ；膝の曲げ及び運動の生 理学上の全機能範囲にわたって、膝蓋骨に隣接して横方向に位置決めされた膝蓋 骨保護パッドをその位置に維持するように、膝蓋骨に隣接して横方向に配置され るように配列されたアンカー部材；膝の運動に伴う膝蓋骨保護パッドの浮揚を許 容するようにアンカーと膝蓋骨保護パッドとの間に配置され、保護体の使用時に 、膝の曲げ及び運動の量に応じて動的に再位置決めされるようになった中間の弾 性部材；及び、使用者の膝蓋骨を受け入れるための開口を有し、保護体の使用時 に、所定の位置で（スリーブ内に実質上位置決めされた）膝にアンカーを締結で きるようにするエラストマースリーブ；を有する。図面の簡単な説明 以下、添付図面を参照して本発明を詳細に説明するが、同じ参照番号は類似の 素子を示すものとする。 第１図は本発明の一実施例に係る動的膝蓋骨保護体の斜視図、 第２図は、保護体の使用時に、膝蓋骨保護パッドを位置決めし、膝蓋骨に合力 を提供するために使用されるストラップ組立体の後面図、 第３図はストラップ組立体の取り付け前の動的膝蓋骨保護体のエラストマース リーブの斜視図、 第４図は本発明に係る膝蓋骨保護体の別の実施例を示す斜視図、 第５図は第４図に示す本発明の別の実施例に保護体を使用したときの、膝蓋骨 保護パッドを位置決めし、膝蓋骨に合力を提供するために使用されるストラップ 組立体の後面図図である。好ましい実施の形態の詳細な説明 第１図は本発明に係る動的膝蓋骨保護体の一実施例を示す斜視図である。第１ 図に示すように、動的膝蓋骨保護体１０はエラストマースリーブ２０とストラッ プ組立体３０とを有する。スリーブ２０は、スリーブ２０を使用者の脚に沿って 引き上げた後に膝を位置決めする開口２１を有する。ストラップ組立体３０は中 央のストラップ部分３１と、ストラップ部分から延びる弾性アーム部材１７、１ ８、１９と、膝蓋骨保護パッド１５と、アンカー即ち係留部１６とを有する。パ ッド１５はストラップ組立体の内部、即ち、スリーブ２０の外表面に係合するよ うになった表面上に位置する。好ましくは、スリーブ２０は例えばネオプレンゴ ムの如きエラストマー材料で作られる。スリーブ２０の開口２１は、保護体内に 位置決めしたときに保護体内の膝に整合できる。スリーブ２０はまた、使用中に ストラップ組立体３０をスリーブ２０に係留するためのファスナー１２を具備す る。ファスナー１２（第３図には示さない）は、保護体の使用時に、ストラップ 組立体３０のアンカー１６に作動的に連結される。アンカー１６及びファスナー １２の機能は後に詳述する。 本発明に係る動的膝蓋骨保護体１０は使用者（図示せず）の脚の上方部分と下 方部分との間で膝上に位置決めされる。動的膝蓋骨保護体１０の弾性アーム部材 １７、１８は、保護体の使用時に、使用者の膝のまわりに第１方向で円周方向に 巻かれるようになっている。各弾性アーム部材１７、１８は、膝蓋骨保護パッド １５を配置した中央ストラップ部分３１に取り付けられ、保護体の使用時に、使 用者の膝のまわりに第１方向で円周方向に巻かれたときに、保護パッド１５が使 用者の膝蓋骨の中央方向に加わる合力を発生させるように位置している。 アーム部材１７、１８は締結及び保持手段２２、２３をそれぞれ備え、これら の手段は、好ましくは、アーム部材１７、１８を膝蓋骨保護パッド１５に取り付 ける地点の近傍の位置で外側バンド表面に沿って弾性アーム部材１７、１８に取 り付けられた、フック／ループファスナー手段、又は、Ｖｅｌｃｒｏ（登録商標 名）ストリップからなる。弾性アーム部材１７、１８にそれぞれ関連する共働す る締結及び保持手段２２、２３は膝蓋骨保護パッド１５への取り付け地点から最 も遠い方の端部の近傍で内側バンド表面にそれぞれ取り付けられる。 膝蓋骨保護体１０はまた、動的な弾性カウンタアーム１９を備え、このカウン タアームの一端はまた膝蓋骨保護パッド１５を支持する中央ストラップ部分３１ に取り付けられる。カウンタアーム１９の他端は第１及び第２の弾性アーム部材 １７、１８の方向とは反対の方向に円周方向で巻かれるようになっている。好ま しくはＶｅｌｃｒｏ（登録商標名）ストリップからなる締結及び保持手段２７は 、第２図に示すように、弾性アーム部材１９の内側バンド表面に取り付けられる 。第１及び第２の弾性アーム部材１７、１８が使用者の膝のまわりで円周方向に 巻かれたとき、これらのアーム部材はその位置で締結され、保持される。締結手 段２５がアーム部材１７の締結手段２２に係合し、締結手段２６がアーム部材１ ８の締結手段２３に係合して、アーム部材１７、１８をその巻かれた位置に保持 する。使用者の右膝に保護体を使用する場合、第１アーム部材１７を膝蓋骨の上 方において膝のまわりで円周方向に巻き付け、第２アーム部材１８を膝蓋骨の下 方において膝のまわりで円周方向に巻き付ける。左膝に保護体を使用する場合は 、逆の配列となる。これらの配列により、各アーム部材１７、１８は膝蓋骨保護 パッド１５上に中央方向、即ち使用者の中心線の方へ圧力を作用させ、保護体の 横方向に位置した膝蓋骨保護パッド１５が中間方向即ち内側方向に向いた圧力を 膝蓋骨に作用させ、膝を曲げたときの膝蓋骨の亜脱臼を防止する。 更に、好ましくはＶｅｌｃｒｏ（登録商標名）ストリップからなる締結及び保 持手段２９、３０は、外側バンド表面上で膝蓋骨保護パッドから最も遠い方の端 部においてアーム部材１７、１８の端部にそれぞれ取り付けられる。これらの締 結及び保持手段２９、３０はカウンタアーム１９の内表面上の締結及び保持手段 ２７と共働するようになっている。膝蓋骨保護パッド１５から最も遠い方の端部 が上述のように締結手段２７と締結手段２９との共働により締結され、保持され た状態で、カウンタアーム１９が使用者の脚のまわりで円周方向に巻かれたとき 、締結手段２７と、（上方アーム部材１７に関連する締結手段２９ではなく）下 方アーム部材１８に関連する締結手段３０との共働により、カウンタ部材１９の 端部を膝のまわりで円周方向に巻くことができる。いずれの場合においても、カ ウンタ部材１９は膝上での膝蓋骨保護パッドの位置を動的に安定させる役目を果 たす。 更に、カウンタ部材１９は弾性部分１４を有し、この部分は好ましくはカウン タ部材１９より実質上大きな弾性を有し、アンカー１６に隣接して位置する。弾 性部分１４は膝蓋骨保護パッド１５とアンカー１６との間の位置に位置決めされ る。アンカー１６は上述したようにスリーブ２０上で位置決めされるファスナー １２に締結されるようになっている。アンカー１６をファスナー１２に固定する ことにより、ストラップ部材３０の２つの弾性部分１４、３１は異なる方法で作 動できる。 好ましい実施例においては、弾性部材１４はストラップ部分３１及びカウンタ 部材１９の弾性より大きな弾性の材料で作られる。ストラップ組立体３０をこの ように構成することにより、膝蓋骨保護パッド１５は膝の運動に伴って浮揚でき 、保護体の使用時に、膝の曲げ及び運動の全範囲にわたって膝蓋骨に対する一層 有効で安定した支持を提供する。これについては後述する。 上記米国特許第４，２９６，７４４号明細書に開示された動的膝蓋骨保護体に おいては、膝蓋骨保護パッドは、保護体の使用時に、膝の曲げ及び運動の量に関 係なく、その位置調整に抵抗し、固定位置を維持しようとする。その結果、使用 者の膝が曲げられる場合は、膝蓋骨保護パッドが効率の低い位置に維持される。 これは、保護体の使用時に、アーム／カウンタアーム組立体の剛性により生じる ものと信じられている。上記米国特許第４，２９６，７４４号明細書の保護体は 、使用者による膝の曲げの結果として保護体に作用する応力に関係なく、弾性ア ームが係合した後は保護パッドを固定位置に保持する。この一層剛直な位置保持 は有効な安定化を低下させ、保護体の効力を低下させることが判明した。この欠 点を克服するため、本発明は膝の曲げ及び運動の量に基づき膝蓋骨保護パッドの 位置を自動的に動的に再位置決めできるようにし、使用者が圧力を調整できるよ うにする。従って、膝蓋骨保護パッド１５は膝の曲げ及び運動に伴い浮揚できる と言うことができる。 この目的のため、カウンタアーム１９は、好ましくはカウンタアーム１９より 大きな弾性を有する弾性部分１４を具備する。この弾性部分はアンカー１６とパ ッド１５との中間に位置する。アンカー１６がファスナー１２と係合した状態で 膝を曲げたとき、膝の曲げ期間中に、スリーブ２０及びその開口２１が膨張して 、膝蓋骨保護パッドを自動的に浮揚させ、その位置を膝蓋骨に関して整合させる ことができる。パッド１５のこの動的な再位置決めは、アンカー１６及びファス ナー１２の上述の構成と弾性部分１４との組み合わせにより可能となる。膝蓋骨 に近い（好ましくは２インチの範囲内で離れた）位置でのアンカー１６の固定は 、膝を曲げたときに、横方向における付加的な自由度を与える。パッド１５の近 くに配置されたアンカー１６は膝蓋骨の近傍における位置維持カウンタアーム１ ９の剛性を減少させ、保護体使用時のパッド１５の変位を許容する。アンカー１ ６及びファスナー１２の位置によりパッド１５に与えられた付加的な自由度によ り、パッドは、保護体の使用時に、膝の曲げ及び運動の全範囲にわたって自動的 かつ効率的に再位置決めできる。膝蓋骨保護パッド１５の動的な再位置決めを容 易にするため、カウンターアーム１９の弾性部分１４は好ましくはカウンターア ーム１９の材料より大きな弾性を有する材料で作られる。カウンターアーム１９ の弾性部分１４の大きな弾性は、アンカー１６がファスナー１２に係合する際の 保護体の維持構造の剛性を減少させる補助をなす。アンカー１６は組立体３０の ストラップ部分３１からのカウンターアーム１９の弾性部分１４の隔離を可能に する。従って、膝を曲げたとき、膝蓋骨保護パッド１５を膝蓋骨に関する一定位 置に強固に維持させる傾向は弾性部材１４の伸びにより解消させる。従って、膝 蓋骨保護パッド１５は浮揚することができ、膝を曲げたときの膝蓋骨の運動を自 動的に追従する。 第２図は動的膝蓋骨保護体１０のストラップ組立体３０を更に詳細に示す。図 示のように、第１及び第２のアーム部材１７、１８とカウンタアーム１９とは中 央ストラップ部分３１において互いに作動的に連結される。膝蓋骨保護パッド１ ５はまた、すべてのアーム部材１７、１８、１９を取り付けた中央ストラップ部 分３１に取り付けられる。膝蓋骨保護パッド１５は好ましくは恒久接着剤により 中央ストラップ部分３１に取り付けられる。代わりに、膝蓋骨保護パッド１５は 中央ストラップ部分３１に縫い付けても、他の方法で取り付けてもよい。第２図 に更に示すように、アンカー１６はスリーブ２０上の締結領域１２に締結可能な 材料で作られる。好ましくは、この材料は対向するＶｅｌｃｒｏ（登録商標名） ストリップ１２に係合するＶｅｌｃｒｏ（登録商標名）ストリップから作る。代 わりに、アンカー１６がカウンターアーム１９の弾性部分１４を隔離する機能を 有し、上述のように保護体の使用時にファスナー１２に適正に締結できる限り、 アンカー１６はスナップ、ボタン等とすることができる。 好ましい実施例においては、弾性スリーブ部材の直径、弾性材料及びその力は 、使用者の脚や膝内で血液の流れを不当に拘束しないように選定される。好まし くは、一連の異なる寸法の保護体を準備して、それぞれの使用者に対処できるよ うにしなければならない。スリーブ２０及びその開口２１の主要な目的は膝蓋骨 に関する膝蓋骨保護パッドの正確な整合を達成するために比較的不慣れな使用者 でも保護体を使用できるようにすることであるが、弾性スリーブ部材２０はまた 、膝のまわりでの保護体の摺動運動を阻止する。しかし、膝のまわりでのアーム 部材１７、１８、カウンタアーム部材１９、アンカー１６及び締結手段１２の配 列、巻き付け及び締結は、主として、膝蓋骨の横方向で自動的に動的な再位置決 めを行える方法で膝蓋骨保護パッド１５を維持させ、保護体の使用時に、膝蓋骨 に関する膝蓋骨保護パッド１５の動的な再位置決めを容易にすることにより、膝 の曲げ及び運動の正規の範囲にわたって中央に向く剛性圧力を生じさせる。 また、膝蓋骨保護パッド１５は、保護体を最初に適用したときに関節輪により 画成される正規の垂直軌道内に膝蓋骨が最初に位置している場合に、膝蓋骨上で 位置決めできるように、開口２１に向かって凹状の湾曲形状をしていることに留 意されたい。好ましくは、保護パッド１５はまた、高さ方向の厚さを有し、好ま しくは、中央に向いた力が作用する膝蓋骨の輪郭に当接できるように部分的に弾 力性のパッド材料から作られる。開口２１に向かって凹状の湾曲形状となった保 護パッド１５は膝蓋骨を関節輪により画成される垂直軌道内での正規の上下運動 に動的に拘束する傾向を有する。特に、膝の全曲げ範囲にわたって保護パッド１ ５の上方及び下方部分は膝と共に屈曲し、横方向での亜脱臼を防止するために膝 蓋骨に作用する中央の圧力を連続的に提供するような圧力表面を提供する。しか し、前述のように、アンカー１６により弾性部分１４を隔離すると、膝が曲げら れ、それによってスリーブ２０及びその開口２１が膨張したときに、膝蓋骨に関 して有効性の低下した位置に膝蓋骨保護パッド１５を強固に維持させるような傾 向を防止する。この構成は動的膝蓋骨保護体に更なる自由度を提供し、膝の曲げ 及び運動の全範囲にわたって膝蓋骨に作用する連続的で有効な中央の圧力を更に 提供する。 別の実施例においでは、アンカーが係合したときにカウンタアーム１９の剛性 を減少させ、弾性部分１４を隔離して保護体の使用時に膝蓋骨に関する膝蓋骨保 護パッド１５の自動的な動的再位置決めを容易にするようにアンカー１６が位置 決めされている限りは、カウンタアーム１９の弾性部分１４を作るために使用さ れる材料はカウンタアーム１９の材料と同じ材料とすることができる。 本発明の動的膝蓋骨保護体１０は膝の正規の曲げ及び運動の全範囲にわたって 使用者の膝蓋骨の亜脱臼を阻止するために有効に使用できることが分かる。従来 の装置とは異なり、弾性スリーブ２０と、円周方向で巻かれたアーム１７、１８ と、円周方向で巻かれたカウンタアーム１９と、アンカー１６により隔離された カウンタアーム部材１９の隔離された弾性部分１４との組み合わせにより、膝蓋 骨保護パッド１５は自動的かつ動的に再位置決めされ、膝の正規の曲げ及び運動 の全範囲にわたって膝蓋骨の横方向で一層有効で適正な位置を維持し、亜脱臼を 阻止するために中央に向いた圧力を使用者の膝蓋骨に作用させる。 本発明の別の実施例においては、第４、５図に示すように、（図１、２に示さ れたような）カウンタアーム部材１９が省略される。この実施例においては、動 的膝蓋骨保護体１０は使用中に膝を位置決めする開口２１を有する、エラストマ ースリーブ２０と、ストラップ組立体３０′とを具備し、ストラップ組立体は中 央のストラップ部分３１と、そこから延びる弾性アーム部材１７、１８と、膝蓋 骨保護パッド１５と、アンカー１６とを有する。開口２１及びファスナー１２を 含むスリーブ２０は図１−３に関して説明したスリーブと実質的に同じである。 本発明のこの別の実施例に係る動的膝蓋骨保護体１０は使用者（図示せず）の脚 の上方部分と下方部分との間で膝上に位置決めされる。動的膝蓋骨保護体１０の 弾性アーム部材１７、１８は、保護体の使用時には、使用者の膝のまわりに巻か れるようになっている。各弾性アーム部材１７、１８は、膝蓋骨保護パッド１５ を配置したストラップ組立体３０′から延び、保護体の使用時に使用者の膝のま わりに巻かれたときに膝蓋骨保護パッド１５が使用者の膝蓋骨に対して中央に加 えられる合力を生じさせるように、配置されている。適所におけるアーム部材１ ７、１８の締結及び保持は図１、２に関して上述した方法により達成される。 図４、５に示す別の実施例においては、中央ストラップ部分３１から延びるカ ウンタアーム１９を有する代わりに、中央ストラップ部分３１は細長くなってお り、アンカー１６がその上に直接位置する。中央ストラップ部分３１はまた、ア ンカー１６に隣接して膝蓋骨保護パッド１５とアンカー１６との間に位置する弾 性ストリップ部分１４を有する。アンカーは上述のようにスリーブ２０上に位置 したファスナー１２に締結されるようになっている。アンカー１６をファスナー １２に締結し、膝蓋骨保護パッド１５とアンカー１６との間で弾性ストリップ部 分１４を中央ストラップ部分３１内に配置することにより、膝蓋骨保護パッド１ ５は膝の運動に伴って浮揚でき、上述のように、保護体の使用時に、膝の曲げ及 び運動の全範囲にわたって膝蓋骨に対する一層有効で安定した支持を提供する。 この目的のため、アンカー１６がファスナー１２に係合した状態で膝を曲げた とき、スリーブ２０及びその開口２１が膨張し、アンカー１６とこのアンカー１ ６に隣接して位置決めされた弾性ストリップ部分１４とを含む中央ストラップ部 分３１の上述の構成のため、膝の曲げ期間中、膝蓋骨保護パッド１５は動的に浮 揚し、膝蓋骨に関する適所に整合する。 上述のように、膝蓋骨に近い（好ましくは２インチの範囲内で離れた）所定の 位置でのアンカー１６の固定は、膝を曲げたときに、横方向における付加的な自 由度を与える。パッド１５の近くに配置されたアンカー１６は膝蓋骨の近傍にお ける膝蓋骨保護パッド１５の位置決めにおける剛性を減少させ、保護体使用時の パッド１５の横方向及び中央への変位を許容し、膝蓋骨の一層正確なトラッキン グ及び制御を提供する。本発明のこの実施例の動的膝蓋骨保護体１０の作動は、 省略したカウンタアームに必要な作動を除いて、上述の作動と実質上同じである 。 第５図はストラップ組立体３０′を更に詳細に示す。この実施例においては、 ストラップ組立体３０′は中央のストラップ部分３１、これから延びる弾性アー ム部材１７、１８、膝蓋骨保護パッド１５、アンカー１６、及び、膝蓋骨保護パ ッド１５とアンカー１６との間に位置した弾性ストリップ部分１４を有する。第 ２図に示したストラップ組立体と同様、膝蓋骨保護パッド１５は好ましくは恒久 接着剤により中央ストラップ部分３１に取り付けられる。代わりに、膝蓋骨保護 パッド１５は中央ストラップ部分３１に縫い付けてもよいし、又は、他の方法で 中央ストラップ部分３１に取り付けてもよい。アンカー１６及びファスナー１２ の構成は前述のものと同様である。 また、本明細書で説明した膝蓋骨保護体１０の実施例におけるアンカー１６及 びファスナー１２の構成の代わりに、例えば縫い付け２７又は恒久接着剤により アンカー１６がスリーブ２０に恒久的に固定された構成とすることができる。保 護体１０をこのように構成すると、保護体の性能に影響を及ぼさず、使用者が取 り扱う際に厄介とならないような単一の一体ユニットが得られる。 本発明の保護体１０はまた、使用者のいずれかの膝上で使用できるようになっ ている。これは、第３図に示すファスナー１２と同様に開口２１の両側でスリー ブ２０上の所定位置にファスナーを設けることにより達成される。開口２１の反 対側で開口から第１ファスナー１２と同距離の位置に第２ファスナーを位置決め することにより、スリーブ２０を使用者の左脚でも右脚でも使用できる。その理 由は、ストラップ組立体３０がスリーブ２０から独立しているからである。 また、本発明に係る動的膝蓋骨保護体は、靭帯の更なる伸びを単に阻止するこ とにより、膝蓋骨の亜脱臼を処置するのに有用であると思われる。繰り返しの亜 脱臼により、膝蓋骨の中間靭帯（保帯）が伸び、横方向の靭帯（保帯）が締まり 、更なる亜脱臼が一層生じ易くなる。しかし、本発明に係る膝蓋骨保護体を使用 した場合は、膝蓋骨は関節輪により画成された正規の上下垂直軌道内に拘束され 、それ故、既に締まった横方向靭帯の更なる進展又は伸びを阻止する。従って、 矯正手術の必要がなくなる。膝蓋骨安定化保護体は、頻繁に痛みを生じる対向す る接触地点即ち圧力地点を変更することにより、ある形の隔離された膝蓋大腿部 の軟骨軟化症に有用であると思われる。従って、本発明に係る動的膝蓋骨保護体 は上述の目的を達成すると共に、当業者にとって明らかなその他の目的も達成す ること明らかである。 以上、特定の実施例につき本発明を説明したが、当業者にとっては種々の変形 、修正、変更が可能であること明らかである。従って、上述の本発明の好ましい 実施例は単なる例示であって、発明を制限するものではない。本発明の要旨を逸 脱することなく種々に変更が可能であることは言うまでもない。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 動的膝蓋骨保護体において、 膝蓋骨保護ストラップであって、アンカーと、膝蓋骨保護パッドと、上記スト ラップから延びた第１及び第２のアーム部材とを備え、上記第１及び第２のアー ム部材の第１端部が、上記保護体の使用時に膝の曲げ及び運動の生理学上の機能 範囲の全域にわたって上記膝蓋骨保護パッドを介して中央方向における動的な合 力を膝蓋骨に作用させるように使用者の膝のまわりで巻かれるようになっており 、上記アンカーが、当該保護体の使用時に膝の曲げ及び運動の生理学上の機能範 囲の全域にわたって、当該膝蓋骨保護パッドを膝蓋骨に隣接させてその横方向で 維持させるように、該膝蓋骨保護パッドに隣接してその横方向に配置された膝蓋 骨保護ストラップ； 上記アンカーと上記膝蓋骨保護パッドとの間に位置し、上記保護体の使用時に 膝の運動に伴う当該膝蓋骨保護パッドの浮揚を許容し、膝の曲げ及び運動の量に 応じて該膝蓋骨保護パッドの動的な再位置決めを許容する中間弾性部材；及び 膝を実質的にその中に位置決めするようになった開口を備えたエラストマース リーブであって、上記スリーブ上の第１の所定位置に位置決めされ、上記保護体 の使用時に上記アンカーを当該スリーブに取り付けられるようにする第１のファ スナーを更に備えたエラストマースリーブ； を有することを特徴とする動的膝蓋骨保護体。 ２． 請求の範囲第１項に記載の動的膝蓋骨保護体において、上記中間弾性部材 が上記膝蓋骨保護ストラップの弾性より大きな弾性を有することを特徴とする動 的膝蓋骨保護体。 ３． 請求の範囲第２項に記載の動的膝蓋骨保護体において、上記膝蓋骨保護パ ッドが上記保護体の使用時に膝蓋骨の方に向くようになった凹状部分を有する湾 曲形状となっていることを特徴とする動的膝蓋骨保護体。 ４． 請求の範囲第２項に記載の動的膝蓋骨保護体において、上記第１及び第２ のアーム部材が上記保護体の使用時に膝蓋骨の上方及び下方で膝のまわりに巻か れるようになっていることを特徴とする動的膝蓋骨保護体。 ５． 請求の範囲第３項に記載の動的膝蓋骨保護体において、上記第１及び第２ のアーム部材が上記保護体の使用時に膝蓋骨の上方及び下方で膝のまわりに巻か れるようになっていることを特徴とする動的膝蓋骨保護体。 ６． 請求の範囲第４項に記載の動的膝蓋骨保護体において、上記第１及び第２ のアーム部材、及び、上記アンカーが更に、上記保護体の使用時に当該部材の巻 ほどき及び締結解除を阻止するためにその端部を適所に保持するようになったフ ァスナーを有することを特徴とする動的膝蓋骨保護体。 ７． 請求の範囲第２項に記載の動的膝蓋骨保護体において、上記ストラップが エラストマー材料で作られていることを特徴とする動的膝蓋骨保護体。 ８． 請求の範囲第２項に記載の動的膝蓋骨保護体において、上記スリーブが、 使用者のいずれかの膝上に装着されるようになっており、当該スリーブ上の第２ の所定位置に位置決めされた第２のファスナーを有することを特徴とする動的膝 蓋骨保護体。 ９． 請求の範囲第４項に記載の動的膝蓋骨保護体において、上記アンカー及び 上記第１ファスナーが一体のユニットを形成するようになっており、上記一体の ユニットが上記第１の所定位置で上記スリーブに恒久的に固定されることを特徴 とする動的膝蓋骨保護体。 １０． 請求の範囲第９項に記載の動的膝蓋骨保護体において、上記一体のユニ ットが上記スリーブに縫い付けられることを特徴とする動的膝蓋骨保護体。 １１． 請求の範囲第９項に記載の動的膝蓋骨保護体において、上記一体のユニ ットが上記スリーブに接着されることを特徴とする動的膝蓋骨保護体。 １２． 動的膝蓋骨保護体において、 膝蓋骨保護ストラップであって、膝蓋骨保護パッドと、アンカーと、上記スト ラップから延びた第１及び第２のアーム部材とを備え、上記第１及び第２のアー ム部材の第１端部が、上記保護体の使用時に膝の曲げ及び運動の生理学上の機能 範囲の全域にわたって、中央方向においで、上記膝蓋骨保護パッドを介して合力 を膝蓋骨に作用させるように第１方向で膝のまわりに巻かれるようになった膝蓋 骨保護ストラップ； 上記ストラップから延び、上記保護体の使用時に膝の曲げ及び運動の生理学上 の機能範囲の全域にわたって膝蓋骨の横方向で位置決めされた上記膝蓋骨保護パ ッドを維持するための第３のアーム部材であって、当該第３アームの第１端部が 第２方向において膝のまわりに巻かれるようになっており、上記第２方向が上記 第１方向とは逆の方向となっており、当該第３アームが該第３アームの第１部分 と弾性部分とを分離するアンカーを有し、上記弾性部分が上記膝蓋骨保護パッド に隣接して上記アンカーと当該膝蓋骨保護パッドとの間に位置し、膝の曲げ及び 運動の量に基づき該膝蓋骨保護パッドを自動的かつ動的に再位置決めできるよう に当該アンカーと共働するようになっている第３のアーム部材；及び 膝を実質的にその中に位置決めするようになった弾性スリーブであって、上記 スリーブに上記アンカーを取り付けるために当該アンカーを受け入れるようにな っており、上記保護体の使用時に第１の所定位置にて当該スリーブに取り付けら れた第１のファスナーを備えた弾性スリーブ； を有することを特徴とする動的膝蓋骨保護体。 １３． 請求の範囲第１２項に記載の動的膝蓋骨保護体において、上記第３アー ムの上記弾性部分が当該第３アームの上記第１部分の弾性より大きな弾性を有す ることを特徴とする動的膝蓋骨保護体。 １４． 請求の範囲第１２項に記載の動的膝蓋骨保護体において、上記膝蓋骨保 護パッドが上記保護体の使用時に膝蓋骨の方に向くようになった凹状部分を有す る湾曲形状となっていることを特徴とする動的膝蓋骨保護体。 １５． 請求の範囲第１３項に記載の動的膝蓋骨保護体において、上記膝蓋骨保 護パッドが上記保護体の使用時に膝蓋骨の方に向くようになった凹状部分を有す る湾曲形状となっていることを特徴とする動的膝蓋骨保護体。 １６． 請求の範囲第１３項に記載の動的膝蓋骨保護体において、上記第１及び 第２のアーム部材が上記保護体の使用時に膝蓋骨の上方及び下方で膝のまわりに 巻かれるようになっていることを特徴とする動的膝蓋骨保護体。 １７． 請求の範囲第１３項に記載の動的膝蓋骨保護体において、上記第１、第 ２及び第３のアーム部材が更に、上記保護体の使用時に当該部材の巻ほどきを阻 止するためにその端部を適所に保持するようになったファスナーを有することを 特徴とする動的膝蓋骨保護体。 １８． 請求の範囲第１６項に記載の動的膝蓋骨保護体において、上記第１、第 ２及び第３のアーム部材が更に、上記保護体の使用時に当該部材の巻ほどきを阻 止するためにその端部を適所に保持するようになったファスナーを有することを 特徴とする動的膝蓋骨保護体。 １９． 請求の範囲第１３項に記載の動的膝蓋骨保護体において、上記スリーブ が、使用者のいずれかの膝上に装着されるようになっており、当該スリーブ上の 第２の所定位置に位置決めされた第２のファスナーを有することを特徴とする動 的膝蓋骨保護体。 ２０． 改善された動的膝蓋骨保護体において、 膝蓋骨保護ストラップであって、アンカーと、膝蓋骨保護パッドと、上記スト ラップから延びた第１及び第２のアーム部材とを備え、上記アンカーが上記膝蓋 骨保護パッドに隣接して横方向に位置した膝蓋骨保護ストラップ； 上記アンカーと上記膝蓋骨保護パッドとの間に位置した中間弾性部材；及び 開口を有するエラストマースリーブであって、上記スリーブへの上記アンカー の取り付けを可能にするため当該スリーブ上の第１の所定位置に位置決めされた 第１のファスナーを更に備えたエラストマースリーブ； を有することを特徴とする動的膝蓋骨保護体。 ２１． 請求の範囲第２０項に記載の動的膝蓋骨保護体において、上記中間弾性 部材が上記膝蓋骨保護ストラップの弾性より大きな弾性を有することを特徴とす る動的膝蓋骨保護体。 ２２． 請求の範囲第２１項に記載の動的膝蓋骨保護体において、上記膝蓋骨保 護パッドが上記保護体の使用時に膝蓋骨の方に向くようになった凹状部分を有す る湾曲形状となっていることを特徴とする動的膝蓋骨保護体。