JPH11500817A - 管形の差し込み部分を受容するための解離可能な差し込み結合部 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 解離可能な差し込み結合部は環形の保持リブ（４）を有する管形の差し込み部分（３）を受容するのに役立つ。この差し込み結合部は，差し込み部分（３）を差し込むための中央の受容室（６）を有する円筒形の受容ケーシング（１）と，差し込み部分（３）を差し込んだ後に保持リブ（４）の背後に係合する内方に向いた円弧形の弾性的に拡開可能な保持縁（１７）を有する硬質弾性のプラスチックから成る別個の保持ばね（２）とから構成されている。保持縁（１７）には外方に向かって突出している支持体（１３）が一体に形成されており，支持体（１３）は，受容ケーシング（１）内に取り付けられている状態で，保持ばね（２）を受容ケーシング（１）内で軸方向に固定するためにケーシング壁（５）の切り欠き（１２）内にはまって，そのやはり円弧形の端面（２１）を切り欠き（１２）の内縁（２２）によって差し込み方向とは逆方向に保持される。保持力を増大させるために，支持体（１３）の端面（２１）が該内縁との接触範囲で差し込み方向に外方に向かって垂直平面に対して１５°と６０°との間の角度（α）だけ傾斜せしめられている。

Description

【発明の詳細な説明】 管形の差し込み部分を受容するための 解離可能な差し込み結合部 本発明は，請求項１の上位概念部に記載した環形の保持リブを有する管形の差 し込み部分を受容するための解離可能な差し込み結合部に関する。この場合差し 込み部分は，例えば燃料導管のために使用される安定した金属管の端部であって もよいし，周知の形式でホース又は導管に接続可能な剛性のプラスチックその他 の普通の射出成形材料から成っているものであってもよい。 ＥＰ ０ ６０５ ８０１ Ａ１によって公知であるこのような差し込み結合部に おいては，支持体の円弧形の端面はケーシング軸線に対して垂直に半径方向で外 方に向いている。差し込み部分に引き力が作用せしめられると，支持体はこれら の端面をもって切り欠きの入口側の内面に接触する。実地の示したところでは， これによって生ぜしめられる保持力は，プラスチック継ぎ手の安全性にとって充 分ではない。差し込み部分に大きな引き力が生じると，支持体が横に滑り外れて ，継ぎ手が解離する。 本発明の課題は，この差し込み結合部を，安全の理由から必要な保持力が申し 分なく生ぜしめられるよう に，構成することである。この課題は，請求項１に記載した構成によって解決さ れる。その場合支持体の円弧形の端面と垂直面との間の角度は，有利には２５° と４５°との間の大きさである。 本発明のように端面を傾斜させることによって，切り欠きの内縁に引き力が生 じたときに，くさび作用が生ぜしめられる。引き力が大きいほど，一層強く支持 体が保持リブに圧着される。このようにして保持力を２倍以上に増大させること ができる。 本発明の別の特徴によれば，保持縁の，保持リブに接触する保持面は差し込み 方向とは逆向きに外方に向かって傾斜させておくことができ，これによって保持 縁は保持リブの基部のできるだけ近くに接触する。 本発明の図面に示した１実施例を以下において詳細に説明する。 図１は差し込み部分を押し込んだ後の負荷されていない状態における組み立て られた差し込み結合部ケーシングの縦断面図を示す。 図２は差し込み部分に引き力を作用させた場合の同じ取り付け状態を示す。 図３は上方の支持体を部分的に断面した保持ばねの側面図を示す。 図４は同保持ばねの前面図を示す。 図５は差し込み結合部ケーシングの組み立て前の個々の部品の分解図を示す。 図面に示した差し込み結合部は受容ケーシング１と硬質弾性の保持ばね２とか ら成っている。この差し込み結合部は，環形の保持リブ４を備えた管形の差し込 み部分３を受容するのに役立つ。この差し込み部分３は剛性の材料から成る導管 の端部であってもよいし，周知の形式で軟質材料から成る導管の端部に結合可能 な剛性の中間片であってもよい。 受容ケーシング１は図１によれば円筒形のケーシング壁５から成り，このケー シング壁は差し込み部分３のための複数の段を付けられた受容室６と，受容室６ の端部のストッパ８と，図示していない液体用の接続導管に接続するための，ス トッパ８に軸方向に続いている短管７とを有している。受容室６は差し込み部分 ３の外径と等しい内径を有する範囲６′で始まっている。これに続いて直径を大 きくされた範囲６″があり，この範囲６″は２つのシールリング９と１つの中間 リング１０と，１つのスペーサリング２０を収容している。スペーサリング２０ の内径はやはり差し込み部分３の外径に等しい。 受容ケーシング１の前方の挿入範囲内において，ケーシング壁５に，直径方向 で向かい合った２つの開口１１（図５）と，これに対して横方向の２つの切り欠 き１２とがあり，これらの開口及び切り欠きは以下に述べる保持ばね２を導入し ，固定するために役立つ。 保持ばね２は図４に示すように２つの円弧形の支持 体１３から成っており，これらの支持体はそれらの端部を，Ｖ字形につながって いるばねウェブ１４を介して互いに結合されており，その際結合箇所は長方形の 押し板１５によって覆われており，押し板１５はケーシング開口１１よりもわず かに幅狭くなっている。 支持体１３はそれらの互いに向き合う内壁面１６を円弧形にされて，保持リブ ４の外径に適合せしめられており，２つの，半径方向で内方に向いた円弧形の保 持縁１７を有している。保持縁１７は差し込み側で傾斜している導入面１８と， この導入面から半径方向で逆向きに延びている保持面１９とを有しており，この 保持面は差し込まれた差し込み部分３の保持リブ４の背後に係合する。保持面１ ９は有利には外方に向かって差し込み方向とは逆向きにわずかに傾斜せしめられ ており，これによって保持縁１７は保持リブ４の基部のできるだけ近くに位置せ しめられる。 支持体１３は更に円弧形の端面２１を備えており，これらの端面は切り欠き１ ２の内縁２２によって，差し込み方向とは逆の方向に保持される。これらの端面 ２１は接触範囲において差し込み方向で外方に向かって垂直平面に対して１５° と６０°との間の角度αだけ傾斜せしめられている。角度αは有利には２５°と ４５°との間の大きさである。これによって，差し込み部分３に引き力が生じた ときに，端面２１が図２に示すように内縁２２によって矢印Ｚの方向で内方に向 かって押され，したがって保持ばね２はその保持縁１７を一層強く保持リブ４に 支えられる。 この場合内縁２２は有利には丸みを付けられている。しかし角度αとほぼ同じ 角度の傾斜面を有することもできる。これによって端面２１の相対滑りが著しく 容易になる。 保持ばね２を受容室６内に挿入するためには，まず支持体１３を図５に示すよ うに，矢印方向Ｐに圧縮する。次いで，押し板１５を前方にして保持ばね２を矢 印方向Ｑでケーシング壁５の一方の開口１１内に挿入し，受容室６内に押し込む 。支持体１３が開口１１を通過すると直ちに，ばねウェブ１４の戻し力の作用で 支持体はその緩んだ出発状態に戻り，受容室６の中央に達すると切り欠き１２内 にはまって，軸方向で支えられる。 ばねウェブ１４と切り欠き１２との間には，差し込み部分３を差し込む際に支 持体１３が横に逃げることができるような充分なスペースが存在していなければ ならない。支持体のこの逃げは，保持リブ４が差し込み部分３の差し込みの際に 導入面１８に沿って滑って，保持縁１７が外方に押されることによって自動的に 行われる。差し込み部分３の端面が受容室６のストッパ８に突き当たると直ちに ，支持体１３が再びその出発位置に跳ね戻り，保持縁１７の保持面１９が保持リ ブ４の背面に接触し，差し込み部分３が差し込み 結合部内で固定される。 差し込み結合部を解離する場合には，押し板１５を押し合わせ，これによって 保持縁１７を互いに押し離して，保持リブ４から外す。この状態で差し込み部分 ３を受容ケーシング１から簡単に引き出すことができる。

───────────────────────────────────────────────────── 【要約の続き】 ている。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．環形の保持リブ（４）を有する管形の差し込み部分（３）を受容するための 解離可能な差し込み結合部であって，差し込み部分（３）を差し込むための中央 の受容室（６）を有する円筒形の受容ケーシング（１）と，差し込み部分（３） を差し込んだ後に保持リブ（４）の背後に係合する内方に向いた円弧形の弾性的 に拡開可能な保持縁（１７）を有する硬質弾性のプラスチックから成る別個の保 持ばね（２）とから構成されており，保持ばね（２）は，受容ケーシング（１） の円筒形のケーシング壁（５）の開口（１１）を通して受容室（６）内に挿入可 能であり，かつ，差し込み部分（３）を解離するためにケーシング壁（５）の開 口範囲（１１）で外方から押し込み可能であり，その際保持縁（１７）には外方 に向かって突出している支持体（１３）が一体に形成されており，支持体（１３ ）は，受容ケーシング（１）内に取り付けられている状態で，保持ばね（２）を 受容ケーシング（１）内で軸方向に固定するためにケーシング壁（５）の切り欠 き（１２）内にはまって，そのやはり円弧形の端面（２１）を切り欠き（１２） の内縁（２２）によって差し込み方向とは逆方向に保持される形式のものにおい て，支持体（１３）の端面（２１）が該内縁との接触範囲で差し込み方向に外方 に向かって垂直平面に対し て１５°と６０°との間の角度（α）だけ傾斜せしめられていることを特徴とす る，管形の差し込み部分を受容するための解離可能な差し込み結合部。 ２．角度（α）が２５°と４５°との間の大きさである，請求項１記載の解離可 能な差し込み結合部。 ３．保持リブ（４）に接触する，保持縁（１７）の保持面（１９）が，差し込み 方向とは逆の方向に，外方に向かって斜めに傾斜せしめられていて，保持縁（１ ７）ができるだけ保持リブ（４）の基部の近くに位置するようにしたことを特徴 とする，請求項１又は２記載の解離可能な差し込み結合部。 ４．切り欠き（１２）の内縁（２２）が丸みをつけられているか，あるいは，前 記の角度（α）とほぼ同じ角度の傾斜面を備えていることを特徴とする，請求項 １又は２記載の解離可能な差し込み結合部。