JPH11500209A - 迅速連結式継手 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、気体および／または液体を移送するための迅速連結式継手（１０）に関し、特に、空気調和装置において冷媒充填操作を行うために気体および／または液体を移送するための迅速連結式継手（１０）に関する。当該継手は、円筒状ハウジング（１１）と、ハウジング（１１）に対して摺動可能な外側スライドスリーブ（１８）と、ハウジング（１１）上に取付けられて整合される継手ニップル（３０）との連結を容易にする係合外郭（１７）が設けられて径方向に拡張される多数のコレットチャック素子（１５）と、ハウジング（１１）内中央で摺動可能で継手ニップル（３０）に当接するシーリングピストン（２２）の構成要素から構成されている。容易な取り扱いを確実に行うために、バネによって操作されて独立して摺動可能なスライドリング（４０）を、シーリングピストン（２２）とコレットチャック素予（１５）との間に設けることが必要で、該スライドリングは、プラグイン連結継手（１０）が非連結位置にある時に、コレットチャック素子（１５）と係合して素子（１５）を開口位置に保持し、連結動作時にはシーリングピストン（２２）と共に摺動してコレットチャック素子（１５）との係合を解除するように嵌合していることが提案されている。

Description

【発明の詳細な説明】 迅速連結式継手 本発明は、気体および／または液体を移送するための迅速連結式継手に関し、 特に空気調和装置において冷媒の充填を行うために気体状流体および／または液 状流体を移送するための迅速連結式継手に関する。 確実で迅速な密着プラグイン連結は、圧力源例えば取り替えシリンダ等から流 体を移送する上記のような迅速連結式継手を用いて行わなければならない。危険 な流体を扱う場合や高圧下で接続をする場合等の不都合な条件下でも支障なく取 り扱うために迅速連結式継手では簡単で支障なく操作できることが特に重要であ る。 このような迅速連結式継手は、ＥＰ−Ａ０３４０８７９に記載されている。こ の迅速連結式継手は、流体入口と流体出口とを備えたハウジングを有して、連結 が完了するまで迅速連結式継手を確実に封止するために、複数のバルブが設けら れている。これらのバルブは迅速連結式継手を嵌合した後、所定の順序で操作さ れる。つまり、迅速連結式継手を継手ニップル上に押し付けることにより先ず出 口バルブを開口し、その後、制御レバーをさらに移動させてジョーを閉鎖し、最 後に入口バルブを開口させる。制御レバーは、ジョーを駆動するために偏心シャ フトを介してスライドスリーブと係合し、また、プラグイン継手の連結が完了し た後に流体入口を開口する中央シーリングピストンとも係合する。この継手は特 に信頼性の高い連結設備を提供しているが、その構造は多くの構成部品を考慮す ると比較的高価なものである。また、制御レバーの駆動と継手のプラグ操作が必 要であるため取り扱いが比較的複雑となり、そのため、片手での操作が殆ど不可 能である。 本出願人のＷＯ−Ａ９３／２０３７８にもガスシリンダから充填を行うための このような迅速接続装置が記載されている。この接続装置では、係合側面を有す るジョーの形状の迅速連結構造が出口領域内に設けられている。また、継手ハウ ジング内で摺動する中空のシーリングピストンが記載されており、このピストン はジョー開閉用スライドスリーブに連結された駆動装置を介して連結されている 。この接続装置では、レバーの形状で設けられた駆動装置を別に駆動することが 必要であるため、この迅速接続装置の取り扱いは改良の余地がある。 本発明の目的は、構造が簡単で、取り扱いが簡単かつ信頼性のある前述した種 類の迅速連結式継手を提供することにある。 この目的は、請求項１の特徴による迅速連結式継手によって達成することがで きる。また、本発明の好ましい発展例は従属請求項の主題とする。 提案されている迅速連結式継手の特徴は、少い部品数、簡単な製造法、とりわ け確実で簡単な操作である。特に、空気調和装置に冷媒を充填する好ましい実施 例では、迅速連結式継手を連結または開放する際の気体または液体冷媒の漏れを 確実に防ぐことができる。このような空気調和装置ではフッ素化または塩素化さ れた炭化水素を頻繁に使用しているため、漏れ防止は、環境保護上特に重要なこ とである。今日使用されている連結継手を用いると、充填操作毎にかなりの量の 気体が失われて、この気体は取り替えガスシリンダと連結継手の間にあるホース に溜り、連結時や連結解除時に漏れ出てしまう。 提案されている迅速連結式継手は、様々な接続に適用され、特に外側にネジが 切られた継手ニップルに好適に用いられる。しかし、継手との連結のために、継 手ニップル上に、溝やビード等の他の側面形状を施して、対向するジョー形状を これに対応して形成することも可能である。シーリングピストンが若干移動でき るので、ジョーの係合側面がネジ山等の整合する係合側面の回転に自動的に連動 するため、ハウジング内で摺動移動可能なシーリングピストンは、ジョーの確実 な係 合を助けている。この構造は、例えば空気調和装置等のための対応する継手ニッ プルの構造を比較的簡単にするために特に重要である。すなわち、簡単な構造に も係わらず、ジョーの係合側面とシーリング面の間をシーリングピストンが軸方 向に若干移動できるために、迅速連結式継手が継手ニップルの連結側面に確実に 係合する。さらに、継手側とニップル側の両方の連結側面の過剰な磨耗や損傷を 確実に防止することができる。 外側スライドスリーブによる迅速連結式継手を実現することは特に重要で、そ の結果、迅速連結式継手の片手による確実で迅速な操作が特に簡単な方法で行え るようになる。 本発明の一実施例を添付の図面を参照して以下に詳細に説明する。 図１は、連結側面である外側ネジ山を有する継手ニップルのための迅速連結式 継手の側面図であって、連結する直前の位置にある迅速連結式継手の半縦断面を 示している。 図２は、継手ニップル上に完全に連結された位置にある迅速連結式継手の同様 の図である。 継手ニップル３０に連結される直前の迅速連結式継手１０の好ましい一実施例 が図１に示されている。迅速連結式継手１０は、移送される流体を継手ニップル ３０に供給するために、右端部が入口１２として作用し左端部が出口１３として 作用する円筒状ハウジング１１を有している。ハウジング１１への入口１２には 、ハウジング１１内に螺合され、シール１４ａによってハウジング１１に封止さ れた接続用アダプタ１４が設けられている。接続用アダプタ１４には、移送する 流体を供給するためのホースまたはパイプラインが連結できるネジ山１４ｂが本 図で右側の端部に設けられている。流体を特に所望する供給角度やスルーフロー 断面等に合わせて移送するように、接続用アダプタ１４を設計することが可能で ある。 接続用アダプタ１４と反対側の端部にある出口１３には、円筒状に配置された 数個のジョー１５が設けられている。これらジョー１５は、例えば先に引用した ＷＯ−Ａ９３／２０３７８にも示されているように、継手ニップル３０上に差し 込まれる直前の本図に示した位置で、径方向に広がっている。細長いジョー１５ の内、少なくとも３個、通常は６個がハウジング１１の周りに配置されている。 ジョー１５はハウジング１１の環状溝１１ａ内に本図では右側の端部において掛 着されて環状バネ１６によって偏倚されているために、ジョー１５は径方向に広 がっている。本図において左側の端部の内側にずれた面上で、各ジョー１５は、 継手ニップル３０上の連結側面３１と対応して形成された連動係合側面１７を有 している。したがって、継手ニップル３０の外側ネジ山に対応 した設計では、対応する内側ネジ山が、係合側面１７の径方向内側に向いた面上 に対向して形成されている。 外側スライドスリーブ１８がジョー１５の周囲に設けられ、ハウジング１１の 円筒状外面上に案内されて比較的弱い圧縮バネ１９によって継手ニップル３０の 方向に押されている。圧縮バネ１９は、アバットメントリング２０と止め輪２１ を介して接続用アダプタ１４またはハウジング１１と隣接している。 シーリングピストン２２は、出口１３に向かって位置するハウジング１１の周 面上に案内されて、継手ニップル３０の円錐形状シーリング面３２上で係合する ためにその前端部にシーリングリング２３を備えている。シーリングピストン２ ２は、ハウジング１１の前端部上に嵌合されているシーリングリング２４によっ てジョー１５に対して封止されているため、プラグイン継手１０の中軸に沿って 流動する気体状および／または液状流体が外部に流出するようなことはない。 さらに、ハウジング１１内の中央に嵌合するチェックバルブ２５は非常に重要 で、閉鎖位置にあるシーリングリング２６によってハウジング１１上のシーリン グ面２７に対して封止されている。接続用アダプタ１４内の心だしインサート２ ９に隣接して案内されている圧縮バネ２８により、チェックバルブ２５が押され ている。このチェックバルブ２５によ り、取り替えシリンダ上の接続バルブ等が非連結位置で開口している場合や、図 に示したように迅速連結式継手１０を継手ニップル３０に接続する直前でさえも 、接続アダプタ１４を介して供給される液体が流出することはない。 チェックバルブ２５は、前端部に円錐状心だし窪み２５ａを有して出口１３に 対向するように中央に配置されたバルブプランジャ２５ｂを有している。迅速連 結式継手１０を継手ニップル３０上に嵌め込む際、この心だし窪み２５ａは継手 ニップル３０から突出するピン３３と協働し、このため、ピンが取付ける際に継 手ニップルの軸に沿って押し付けられて破線で示したチェックバルブ３４を駆動 する。迅速連結式継手１０のチェックバルブ２５はさらに心だしインサート２９ の反対側にステム２５ｃを有して、このステムは圧縮バネ２８を案内して、心だ しインサート２９のストッパ２９ａと共にチェックバルブ２５の軸方向ストロー クを限定している。 シーリングピストン２２の外周上に案内されて圧縮バネ４１により押されてい るスライドリング４０も特に重要である。圧縮バネ４１はハウジング１１の肩１ １ｂと隣接している。図からも解かるように、出口１３に対向する狭い形状のス ライドリング４０の端部がジョー１５の内面と係合し、これによりジョー１５が 径方向に広がる開口位置に保持される。スライドリング４０は、圧縮バネ４１に よってジョー１５の内 側に出ている段に対して押され、これによりシーリングピストン２２上のスライ ドリング４０の摺動が停止される。シーリングピストン２２が、その位置と継手 ニップル３０の対向側面３１内にある係合側面１７の係合条件とに応じて、軸方 向に僅かに摺動することができるため、スライドリング４０とシーリングピスト ン２２の間に小さな隙間５０が形成される。その結果、これら二つの部品の相対 的軸方向移動の余地ができる。 迅速連結式継手の連結位置が図２に示されている。図示されているように、迅 速連結式継手１０が継手ニップル３０上に差し込まれる際、心だし窪み２５ａが 継手ニップル３０から突出するピン３３に当接されるため、バネの設計に応じて これらが略同時に反対方向に移動する。シーリングリング２３もまた、シーリン グ面３２と係合し、そのため、継手ニップル３０のチェックバルブ３４から流体 の流出があっても、その流出が阻止される。さらに、小さな隙間５０の領域内に ある外周から突出している肩部がスライドリング４０と係合するようになるまで 、シーリングピストン２２がシーリング面３２上のシーリングリング２３の接触 により右側に移動する。これにより、シーリングピストン２２は圧縮バネ４１の バネ力に対抗してスライドリング４０と共に右側に移動する。数ミリメートルの 短い移動の後、スライドリング４０の外面 上に支持されているジョー１５の内面がその閉鎖位置から開放されて内側に倒れ る結果、係合側面１７がそれに対応して形成された継手ニップル３０の連結側面 ３１と係合することができる。これと略同時に、スライドスリーブ１８が圧縮バ ネ１９によって押されるため、スライドスリーブ１８が左方向への軸移動のため に開放される。スライドスリーブ１８は、その軸方向移動によりジョー１５の外 側端部上に係合し、その結果、ジョー１５は継手ニップル３０上の係合位置上で 噛み合って保持される。 図２に示した連結位置では、シーリングピストン２２はミリメートルの範囲内 で軸方向に移動することが可能である。シーリングリング２３とシーリング面３ ２間の連結面領域内よりもより大きな有効面積を有するピストン環状面２２ａが 設けられていることが重要である。このため、迅速連結式継手１０の中軸に略沿 った破線で示した流体の流れにより、シーリングリング２３を有するシーリング ピストン２２が、圧力が増加するにつれて一層強くシーリング面３２に押圧され る。これによって、流体圧の増加と共にサーボ作用、即ち、シーリングリング２ ３の押圧によるより強い力が与えられることになり、迅速連結式継手１０の確実 な封止を行うことができる。 迅速連結式継手１０を解除して図２の取付け位置から図１ の開口位置に戻すために、外面に設けた畝等の適切な側面によりスライドスリー ブ１８が手動で引き込まれる。短い移動の後、ジョー１５は再度、径方向に広が ることができ、これによってスライドリング４０は圧縮スプリング４１の動作を 受けて左方向に出口端部１３に向かって同時に移動される。小さな隙間５０の領 域内に軸方向の遊びがあるため、このスライドリング４０の急激な移動は、シー リングピストン２２のシーリングリング２３の堅固な係合とは関係なく生じる。 したがって、シーリングピストン２２とシーリング面３２間の封止による接触が 解除される前に、隣接面として作用するピストン環状面２２ａに対するバルブプ ランジャ２５ｂの軸方向の遊びのために、チェックバルブ２５が閉鎖して、ピン ３３もまた、再度外側に向かって突出することができる。その結果、継手ニップ ル３０のチェックバルブ３４も同時に閉鎖される。このような実際的に同時に起 きる連続した事象により、チェックバルブが非常に迅速に閉鎖されるため、流体 は流出することができない。スライドリング４０の設計は上記の事柄にとって特 に重要である。この理由は、出口１３に対向する端部によってジョー１５の広が り運動が助けられるため、実際的には１ストロークで迅速連結式継手が開放され 、その結果、係合側面１７または連結側面３１の損傷を防止しているからである 。また、スライドリング４０により迅速連 結式継手１０を継手ニップル３０上に確実に差し込むことができることによって 、ジョー１５は、シーリング面３２とシーリングリング２２間の封止接続が確実 である場合にのみ閉鎖される。これは、連結を実質的に１ストロークで行うため に、ジョー１５の開口位置がシーリングピストン２２の軸方向移動とそれによっ て連続して生じるスライドリング４０の小さな動きによって可能になるまで、ジ ョー１５の開口位置が保持されからである。

───────────────────────────────────────────────────── 【要約の続き】 ストン（２２）と共に摺動してコレットチャック素子 （１５）との係合を解除するように嵌合していることが 提案されている。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．円筒状ハウジング（１１）と、 ハウジング（１１）に対して摺動可能に取付けられている外側スライドスリー ブ（１８）と、 ハウジングに取付けられて、対応して形成される継手ニップル（３０）と連結 するための係合側面（１７）を形成して径方向に広がることのできる複数のジョ ー（１５）と、 継手ニップル（３０）上に係合するためにハウジング（１１）内中央で摺動す るスライドピストン（２２）とから構成されている特に空気調和装置内に冷媒を 充填するために気体状および／または液状流体を移送する迅速連結式継手（１０ ）において、 独立的に軸方向に摺動可能でバネにより押されるスライドリング（４０）が、 シーリングピストン（２２）とジョー（１５）との間に配置されて、迅速連結式 継手（１０）が非連結位置にある時にジョー（１５）と係合して、開口位置にジ ョー（１５）を保持し、連結移動の際に、シーリングピストン（２２）と共に移 動してジョー（１５）との係合を解除するように摺動可能に取付けられているこ とを特徴とする迅速連結式継手。 ２．シーリングピストン（２２）とスライドリング（４０）に作用する共通圧 縮バネ（４１）が設けられていることを特徴とする請求項１に記載の迅速連結式 継手。 ３．シーリングピストン（２２）とスライドリング（４０）の間に軸方向の遊 びを有する小さな隙間（５０）が設けられていることを特徴とする請求項１また は２に記載の迅速連結式継手。 ４．シーリングピストン（２２）がハウジング（１１）の外面上に案内されて 、ピストン環状面（２２ａ）が中心に向けて設けられていることを特徴とする請 求項１乃至３のいずれかに記載の迅速連結式継手。 ５．ピストン環状面（２２ａ）が、軸方向に対向するシーリング面（３２）よ りも大きな有効面積を有していることを特徴とする請求項４に記載の迅速連結式 継手。 ６．スライドリング（４０）が、シーリングピストン（２２）の外面上に案内 されていることを特徴とする請求項１乃至５のいずれかに記載の迅速連結式継手 。 ７．チェックバルブ（２５）が、ハウジング（１１）の中央に設けられている ことを特徴とする請求項１乃至６のいずれかに記載の迅速連結式継手。 ８．ピストン環状面（２２ａ）が、チェックバルブ（２５）のバルブプランジ ャ（２５ｂ）に対向していることを特徴とする請求項４または７に記載の迅速連 結式継手。