JPH11497A - 物干器における本体枠の吊下げワイヤー取付構造 - Google Patents

物干器における本体枠の吊下げワイヤー取付構造

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JPH11497A
JPH11497A JP15251097A JP15251097A JPH11497A JP H11497 A JPH11497 A JP H11497A JP 15251097 A JP15251097 A JP 15251097A JP 15251097 A JP15251097 A JP 15251097A JP H11497 A JPH11497 A JP H11497A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吊下げワイヤーを本体枠に簡単かつ効率良く
組み付けることができ、ワイヤー取付不良の発生も防止
でき、更に良好な美観を得ることができる物干器におけ
る本体枠の吊下げワイヤー取付構造を提供する。 【解決手段】 吊下げワイヤー20をカラー42の切欠
部42aに挿通させるようにして、ワイヤー他端折曲軸
22をカラー42の内部に軸心に沿って配置しておき、
そのカラー20を本体枠10の取付体41に軸心を一致
させて配置する。そしてリベット43の一対の脚片43
bを、その間にワイヤー他端折曲軸22が配置されるよ
うにカラー42の内部に挿通して、脚片先端の係合突部
43cを取付体41のリベット取付孔41bの周縁部に
周方向の移動を許容した状態に係合させることにより、
吊下げワイヤー20をリベット43及びカラー42を介
して本体枠10に回転自在に固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば折り畳み
可能な矩形状の本体枠を有する折り畳み式等の物干器に
おける本体枠の吊下げワイヤー取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図16及び図17に示すように折
り畳み式物干器として、2つ折りの状態に折り畳み可能
な平面視矩形状の本体枠(1)を、一対の吊下げワイヤ
ー(2)(2)を介して吊手(3)により吊持するよう
にしたワイヤー吊持タイプのものが周知である。このタ
イプの物干器は、使用時には、本体枠(1)を展開して
吊手(3)を物干竿等に吊持し、その状態で本体枠
(1)に設けられた図示しないピンチやハンガー等に洗
濯物を吊持して乾燥する一方、収納保管時等には、本体
枠(1)を2つ折りにコンパクトに折り畳めるように構
成されている。
【0003】このような折り畳み式物干器は、図18に
示すように、本体枠(1)が断面逆U字状のプラスチッ
ク成形品により構成されたものが多く、その本体枠
(1)の一側壁(1a)にワイヤー取付孔(1b)が設
けられるとともに、そのワイヤー取付孔(1b)に、吊
下げワイヤー(2)の端部折曲軸(2b)が挿入される
ことにより、吊下げワイヤー(2)が本体枠(1)に回
転自在に取り付けられるのが通例である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の物干器においては、断面逆U字状の本体枠(1)の
側壁(1a)に、吊下げワイヤー(2)の端部折曲軸
(2b)を挿通するようにしているため、本体枠(1)
の下方開放部(1c)を介して、本体枠(1)内に配置
されたワイヤー(2)の端部折曲軸(2b)が見えてし
い、美観が損なわれるという問題を抱えている。しかも
ワイヤー端部折曲軸(2b)は錆が発生し易く、その錆
付き部が視認されてしまうと、一段と美観が損なわれる
という問題がある。
【0005】また上記従来の物干器において、吊下げワ
イヤー(2)を本体枠(1)に組み付ける場合、一般的
には、ワイヤー端部を予め折曲しておいて、その折曲軸
(2b)を、本体枠(1)のワイヤー取付孔(1b)に
挿入するようにしているが、折曲軸(2b)の折り曲げ
量が小さいと、折曲軸(2b)の本体枠(1)に対する
係合が不十分になり、取付不良によりワイヤー(2)が
本体枠(1)から簡単に外れてしまう恐れがある。逆に
折曲軸(2b)の折り曲げ量が大きい場合、ワイヤー
(2)の不本意な脱外は防止できるものの、ワイヤー端
部折曲軸(2b)を本体枠(1)に挿着する際に、ワイ
ヤー(2)を大きく撓ませる必要があり、作業負担が増
加して、組付作業が困難になるという問題が発生する。
【0006】なお、ワイヤー(2)の端部を本体枠
(1)に差し込んだ後、ワイヤー端部を折り曲げる場
合、ワイヤー挿入作業そのものは容易に行えるものの、
ワイヤー挿入後、ワイヤー端部を、本体枠(1)の狭い
空間内で折り曲げるという緻密な作業を別途必要とする
ため、その分、組付作業数が増加して、生産効率の低下
を来すという別の問題が発生する。
【0007】この発明は、上記従来技術の問題を解消
し、吊下げワイヤーを本体枠に簡単かつ効率良く組み付
けることができるとともに、ワイヤー取付不良等の発生
を防止できて吊下げワイヤーの不本意な脱外を確実に防
止することができ、しかも良好な美観を確保することが
できる物干器における本体枠の吊下げワイヤー取付構造
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明は、本体枠が、吊下げワイヤーによって水
平状態に吊持されるようにした物干器における本体枠の
吊下げワイヤー取付構造であって、前記本体枠の外周枠
側面におけるワイヤー取付位置に、側方に向けて開放す
るリベット取付孔が設けられ、周側壁にワイヤー挿通用
切欠部が設けられた筒状のプラスチック製カラーが、前
記リベット取付孔に軸心を一致させた状態に配置され、
前記吊下げワイヤーにおける端部折曲軸の近傍が、前記
カラーのワイヤー挿通用切欠部に挿通されるとともに、
前記ワイヤー端部折曲軸が前記カラーの内部に軸心に沿
って配置され、互いに平行に延びる一対の脚片を有する
プラスチック製リベットの前記一対の脚片が、その脚片
間に前記ワイヤー端部折曲軸が配置されるように前記カ
ラーの内部に軸心方向に沿って挿通されて、前記脚片の
先端が前記リベット取付孔の周縁部に周方向の移動を許
容した状態で係合することにより、前記吊下げワイヤー
が前記リベット及び前記カラーを介して前記本体枠に回
転自在に固定されてなるものを要旨としている。
【0009】本発明の吊下げワイヤー取付構造において
は、ワイヤー端部折曲軸をカラー内に収容しておき、そ
のカラーをリベット止めにより本体枠に固定するという
ものであるから、ワイヤーを大きく撓ませたり、ワイヤ
ー端部を本体枠に挿入して折曲する等の面倒な作業を必
要とせず、また高度な技術や熟練度等も必要ないので、
簡単に効率良く組み付けることができる。
【0010】またワイヤー端部折曲軸は、カラーの内部
に配置されて隠蔽されるので、ワイヤー端部折曲軸又は
そこに発生する錆等が外部から見えるようなことはな
い。
【0011】更にリベット止めによって吊下げワイヤー
を本体枠に固定するものであるため、例えばワイヤー端
部を本体枠に挿入係止するだけのものに比べて、ワイヤ
ーの脱外等を有効に防止することができる。
【0012】一方、本発明においては、前記カラーの内
周面に、径方向に向けて突出する一対のリブが設けら
れ、その一対のリブと前記リベットの一対の脚片とが前
記ワイヤー端部折曲軸の周囲4方向を取り囲むように配
置されてなる構成を採用するのが好ましい。
【0013】すなわちこの構成を採用する場合、ワイヤ
ー端部折曲軸が、リブ及び脚片に係止することにより、
ワイヤー端部折曲軸の径方向すべての位置ずれを防止す
ることができるので、吊下げワイヤーをそのがたつき等
を防止できてスムーズに回転揺動させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1ないし図5はこの発明の実施
形態である折り畳み式物干器を示す図である。
【0015】これらの図に示すように、この物干器は、
プラスチック製の本体枠(10)と、針金等の金属から
なる一対の吊下げワイヤー(20)(20)と、プラス
チック製の吊手(30)とを基本的な構成要素として備
えている。
【0016】本体枠(10)は、一端縁同士が枢着され
た2つの枠体(11)(11)を有しており、一方の枠
体(11)を他方の枠体(11)に重ね合わせるように
回転させることにより、2つ折りの状態に折り畳めるよ
う構成されている。
【0017】吊下げワイヤー(20)は、図6に示すよ
うに、略V字状に形成されるものであり、折り返し折曲
部によって、一端連結軸(21)が構成されるととも
に、両側片先端の内側折曲部によって、他端折曲軸(2
2)が構成されている。
【0018】図1ないし図5に示すように、吊手(3
0)は、吊手本体(31)と、受具(35)とを具備し
ている。吊手本体(31)は、プラスチック製の一対の
挟持部材(31a)(31a)を有しており、これらの
挟持部材(31a)(31a)が、常時は付勢手段によ
り閉じ合わせ方向に付勢されており、所定の操作によっ
て、開放できるよう構成されている。更に図7に示すよ
うに、吊手本体(31)のの下端には、割溝によって2
分割された一対の軸部(33)(33)が設けられると
ともに、軸部(33)(33)の先端に係合片(34)
(34)が設けられている。
【0019】図7及び図8に示すように、吊手受具(3
5)は、略筒状のプラスチック製品からなり、上端内周
縁部に、径方向内側に傾斜しながら、下方に延びる複数
の吊手固定片(36)が形成されるとともに、周側壁下
部の対向する位置に、円形の2つのワイヤージョイント
固定孔(37)(37)が形成されている。
【0020】そして吊手本体(31)の軸部(33)
が、吊手受具(35)の上端開口部に挿通されて、軸部
先端の係合片(34)が、吊手固定片(35)に係合さ
れることによって、吊手本体(31)がその垂直上下方
向の中心軸周りの回転が許容された状態で、受具(3
5)に固定される。
【0021】図7、図9及び図10に示すように、吊手
受具(35)と吊下げワイヤー(20)との間には、所
定の長さを有する一対のワイヤージョイント(60)
(60)と、一対のワイヤージョイント固定部材(7
0)(70)とが設けられている。一対のワイヤージョ
イント(60)には、長さ方向に沿って延びるワイヤー
挿着用長孔(62)を有するワイヤー挿着部(61)が
設けられ、そのワイヤー挿着部(61)の一端から一端
延長方向に延びるようにして両側片(63)(63)が
設けられるとともに、両側片(63)(63)の先端間
に架け渡すようにして支持軸(65)が設けられてい
る。
【0022】またワイヤージョイント固定部材(70)
は、割溝(71)によって2分割された一対の軸部(7
3)(73)が設けられるとともに、その軸部(73)
(73)の先端に係合片(74)(74)が設けられて
いる。
【0023】そして図7に示すように、ワイヤージョイ
ント固定部材(70)の割溝(71)内に、上記ワイヤ
ージョイント(60)の支持軸(65)が回転自在に挿
通配置された状態で、ワイヤージョイント固定部材(7
0)の一対の軸部(73)(73)が、吊手受具(3
5)のワイヤージョイント固定孔(37)内に挿入され
て、その固定孔(37)の内周縁部に軸部先端の係合片
(74)が周方向の移動が許容された状態に係合され
る。これにより吊手受具(35)の両側に、一対のワイ
ヤージョイント(60)が、固定部材(70)と共に、
吊手受具(35)に対し軸心周りに回転自在に、かつ固
定部材(70)に対し支持軸(65)を支点に揺動自在
(回転自在)にそれぞれ連結される。
【0024】更に一対のワイヤージョイント(60)の
各ワイヤー挿通用長孔(62)内に、上記一対の吊下げ
ワイヤー(20)の一端連結軸(21)がそれぞれ挿通
配置され、これにより、一対の吊下げワイヤー(20)
が、その一端連結軸(21)が長孔(62)の長さ方向
に沿ってスライド自在に、かつ一端連結軸(21)を支
点にして揺動自在(回転自在)となるように、一対のワ
イヤージョイント(60)にそれぞれ連結される。
【0025】一方、図11に示すように本体枠(10)
における2つの枠体(11)(11)の外周枠(12)
は、略逆U字状に形成されて、内外両側壁(12a)
(12b)を有している。
【0026】外周枠(12)の内側壁(12a)におけ
る4箇所のワイヤー取付位置には、内方に向けて突出す
るように筒状の取付体(41)が一体的に形成されてい
る。この取付体(41)には、内周面に径方向に突出す
るようにして、内方突出部(41a)が一体的に形成さ
れて、その内方突出部(41a)の内周縁部内に円形の
リベット取付孔(41b)が形成されている。
【0027】図11ないし図15に示すように各取付体
(41)には、吊下げワイヤー(20)を取り付けるた
めにカラー(42)及びリベット(43)がそれぞれ設
けられる。
【0028】カラー(42)は、取付体(41)と同じ
径寸法に仕上げられた筒状のプラスチック製品により構
成されている。このカラー(42)の周側壁には、一端
側に開放して吊下げワイヤー(20)を挿通可能なワイ
ヤー挿通用切欠部(42a)が形成されている。更にカ
ラー(42)の他端側内周面における対向し合う2つの
位置には、径方向に突出するように、一対のリブ(42
b)が一体的に形成されている。この一対のリブ(42
b)は、互いの内端間に、上記吊下げワイヤー(20)
の他端折曲軸(22)が挿通配置されるように寸法設定
されている。
【0029】リベット(43)は、プラスチック製品か
らなり、頭部(43a)と、その頭部(43a)に一体
的に形成され、軸線方向に沿って互いに平行に延びる一
対の脚片(43b)(43b)とを有している。更に一
対の脚片(43b)(43b)の先端には、外方に向け
て膨出するようにして、係合突部(43c)(43c)
が一体的に形成されている。
【0030】そして吊下げワイヤー(20)の他端折曲
軸(22)近傍が、カラー(42)のワイヤー挿通用切
欠部(42a)に挿通されるようにして、他端折曲軸
(22)がカラー(42)の内部における一対のリブ
(42b)(42b)間に軸心に沿って収容され、その
カラー(42)の一端が、軸心を一致させて取付体(4
1)の端面上に配置される。更にその状態で、リベット
(43)の一対の脚片(43b)(43b)がカラー
(42)内にその他端側から軸線に沿って挿入されて、
一対の脚片(43b)(43b)間にワイヤー他端折曲
軸(22)及びリブ(42b)(42b)が配置され、
更に一対の脚片(43b)(43b)先端の係合突部
(43c)(43c)が、取付体(41)のリベット取
付孔(41b)の内周縁部に周方向の移動が許容された
状態に係合される。これにより吊下げワイヤー(20)
が、カラー(42)及びリベット(43)を介して、本
体枠(10)の取付体(41)に対し軸心周りに回転自
在に固定されて、吊下げワイヤー(20)が他端折曲軸
(22)を支点に上下に回転(揺動)し得るよう構成さ
れる。
【0031】なお、図1及び図3に示すように、本体枠
(10)には、洗濯物を挟持し得る多数のピンチ(1
5)が取り付けられている。
【0032】以上の構成の物干器においては、保管、収
納時等においては、図1及び図3に示すように、本体枠
(10)をその一方の枠体(11)を他方の枠体(1
1)に重ね合わせるように2つ折りの状態に折り畳んで
おく。この状態において、吊下げワイヤー(20)は、
その一端連結軸(21)がワイヤージョイント(60)
の長孔(62)の他端側(吊手に対し反対側)寄りの一
までスライドし、枠体(11)に添うようにして配置さ
れる。このときワイヤージョイント(60)はその一端
側(吊手側)が吊手(30)に対して揺動自在に取り付
けられているため、ワイヤージョイント(60)が枠体
(11)に対し垂直方向(側方)に突出するように配置
されることはなく、吊下げワイヤー(20)と同様に、
枠体(11)に添うようにして配置される。
【0033】この折り畳み状態の物干器を展開する場合
には、図4に示すように、両枠体(11)(11)を、
それらが同一平面内に配置するように展開する。このと
き、吊下げワイヤー(20)は、その一端連結軸(2
1)がワイヤージョイント(60)の長孔(62)に沿
って一端側に移動しながら、ワイヤージョイント(6
0)の支持軸(65)を支点として、枠体(11)(1
1)に追従するように回転する。
【0034】こうして展開した物干器に対し、図2及び
図5に示すように、吊手(30)を上方へ持ち上げる
と、吊下げワイヤー(20)が、その一端連結軸(2
1)がワイヤージョイント(60)の長孔(62)に沿
って他端側に移動しながら、他端折曲軸(22)を支点
として上方へ揺動する。そして吊手(30)をその一対
の挟持部材(31a)(31a)によって物干竿等に挟
持させると、本体枠(10)が吊下げワイヤー(20)
及び吊手(30)を介して物干竿に吊持されて、水平状
態に保持される。
【0035】以上のように本実施形態の物干器によれ
ば、吊手(30)にワイヤージョイント(60)の一端
を回転自在に取り付けるとともに、そのワイヤージョイ
ント(60)に吊下げワイヤー(20)の一端連結軸
(21)を、スライド自在にかつ揺動自在に取り付けて
いるため、図1及び図3に示すように、本体枠(10)
を折り畳んだ状態においては、ワイヤージョイント(6
0)が枠体(11)(11)に添うように配置される。
このようにワイヤージョイント(60)等が側方に突出
するようなことがないので、折り畳み時の重ね合わせ方
向の嵩が低くなり、スペースの有効利用を図ることがで
きて、収納や保管を効率良く行うことができる。特に箱
詰め等を行う場合には、嵩が低いので箱の厚みが薄くコ
ンパクトになり、流通販売等を効率良く行うことができ
る。
【0036】更に本実施形態においては、吊手(30)
を、ワイヤージョイント(60)に対しジョイント長さ
方向の軸周りに回転自在に取り付けているため、本体枠
(10)を折り畳んだ状態において、図3の想像線に示
すように、吊手(30)をワイヤージョイント(60)
に対し回転させることにより、その吊手(30)を一対
の枠体(11)(11)の間に配置することができ、よ
り一層コンパクトに折り畳むことができ、スペースをよ
り一層有効に利用することができる。
【0037】また本実施形態においては、折り畳み状態
において、ワイヤージョイント(60)を枠体(11)
(11)に添わせるように構成しているため、ワイヤー
ジョイント(60)として長いものを採用でき、吊下げ
ワイヤー(20)のワイヤージョイント(60)に対す
るスライド量を大きく確保することができる。このため
図5に示すように、本体枠(10)を展開して吊持した
際に、吊下げワイヤー(20)の本体枠(10)に対す
る角度(θ)を大きく設定することができ、本体枠(1
0)を安定した状態に吊持することができ、洗濯物等を
吊持した際に本体枠(10)のバランスが大きく乱れる
ことがなく、良好な使い勝手を得ることができる。
【0038】一方、本実施形態においては、吊下げワイ
ヤー(20)の他端折曲軸(22)が、本体枠(10)
に回転自在に取り付けられたカラー(42)の内部に配
置されるものであるため、ワイヤー他端折曲軸(22)
が確実に隠蔽される。このため折曲軸(22)が外部か
ら視認されることはなく、たとえ折曲軸(22)に錆が
発生していようとも、全く美観が損なわれるようなこと
はない。
【0039】また本実施形態において、吊下げワイヤー
(20)を本体枠(10)に組み付ける場合、ワイヤー
他端折曲軸(22)をカラー(42)内に収容しておい
て、そのカラー(42)をリベット(43)により本体
枠(10)の取付体(41)に固定するだけで、吊下げ
ワイヤー(20)を本体枠(10)に固定することがで
きる。このため例えばワイヤーを大きく撓ませたり、あ
るいは本体枠に挿入後、ワイヤー端部を折曲したりする
ような面倒な作業を必要とせず、簡単に効率良くワイヤ
ー(20)を本体枠(10)に組み付けることができ
る。更にワイヤー(20)をリベット止めによって本体
枠(10)に固定するものであるため、例えばワイヤー
端部を本体枠に挿入するだけのものに比べて、ワイヤー
の脱外等を確実に防止することができ、ワイヤー取付不
良の発生等を確実に防止でき、高品質の製品を得ること
ができる。
【0040】また本実施形態においては、カラー(4
2)の内周面に一対のリブ(42b)(42b)を設け
て、そのリブ(42b)(42b)と上記リベット(4
3)の一対の脚片(43b)(43b)とによって、ワ
イヤー他端折曲軸(22)の周囲4方向を取り囲むよう
にしているため、リブ(42b)(42b)及び脚片
(43b)(43b)にワイヤー他端折曲軸(22)が
係止することにより、径方向すべての位置ずれを防止す
ることができる。このため、ワイヤー(20)のがたつ
き等の不具合を防止することができ、ワイヤー(20)
の揺動操作をスムーズに快適に行うことができ、品質の
高い製品を提供することができる。
【0041】なお上記実施形態においては、本発明を、
本体枠に洗濯物挟持用のピンチが取り付けられたタイプ
の物干器に適用した場合について説明しているが、本発
明はそれだけに限られず、比較的細長の本体枠に多数の
ハンガーが設けられたタイプの物干器にも適用すること
ができる。
【0042】また上記実施形態においては、吊下げワイ
ヤー(20)の一端連結軸(21)を、ワイヤージョイ
ント(60)に、スライド自在にかつ揺動自在に連結す
るようにしているが、本発明はそれだけに限られず、吊
下げワイヤーの一端連結軸を、ワイヤージョイント(6
0)に、単に揺動自在(回転自在)に連結するだけの構
成を採用しても良い。
【0043】
【発明の効果】以上のように、本発明の物干器における
本体枠の吊下げワイヤー取付構造によれば、ワイヤー端
部折曲軸をカラー内に配置しておき、そのカラーを、リ
ベット止めにより本体枠に固定するというものであるか
ら、高度な技術や熟練度等を必要とせず、簡単に効率良
く組み付けることができる。更にワイヤー端部折曲軸
は、カラーの内部に配置されて隠蔽されるので、ワイヤ
ー端部折曲軸又はそこに発生した錆等が外部から見える
ようなことはなく、良好な美観を確保することができ
る。またリベット止めによって吊下げワイヤーを本体枠
に固定するものであるため、例えばワイヤー端部を本体
枠に挿入係止するだけのものと比べて、ワイヤーの脱外
等を有効に防止することができ、ワイヤー取付不良の発
生等を防止することができるという効果がある。
【0044】また本発明において、カラーの内周面に一
対のリブを設けて、そのリブとリベットの一対の脚片と
によって、ワイヤー端部折曲軸の周囲4方向を取り囲む
ように配置する場合には、ワイヤー端部折曲軸が、リブ
及び脚片に係止することにより、ワイヤー端部折曲軸の
径方向すべての位置ずれを防止することができるので、
ワイヤーのがたつき等の不具合を防止でき、ワイヤーの
回転操作を、より一層スムーズに行うことができるとい
う利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態である物干器を折り畳んだ
状態で示す斜視図である。
【図2】実施形態の物干器を展開した状態で示す斜視図
である。
【図3】実施形態の物干器を折り畳んだ状態で示す概略
側面図である。
【図4】実施形態の物干器を展開して吊持する前の状態
で示す概略側面図である。
【図5】実施形態の物干器を展開して吊持した状態で示
す概略側面図である。
【図6】実施形態の物干器に適用された吊下げワイヤー
を示す平面図である。
【図7】実施形態の物干器における吊手受具周辺を示す
断面図である。
【図8】実施形態の物干器に適用された吊手受具を示す
図であって、同図(a)は、平面図、同図(b)は断面
図である。
【図9】実施形態の物干器に適用されたワイヤージョイ
ントを示す図であって、同図(a)は平面図、同図
(b)は側面図である。
【図10】実施形態の物干器に適用されたワイヤージョ
イント固定部材を示す図であって、同図(a)は正面
図、同図(b)は側面図である。
【図11】実施形態の物干器における本体枠の吊下げワ
イヤー取付構造を示す分解斜視図である。
【図12】上記吊下げワイヤー取付構造を示す側面断面
図である。
【図13】上記吊下げワイヤー取付構造を示す平面断面
図である。
【図14】上記吊下げワイヤー取付構造に適用されたカ
ラーを示す図であって、同図(a)は正面図、同図
(b)は側面図である。
【図15】上記吊下げワイヤー取付構造に適用されたリ
ベットを示す側面図である。
【図16】従来の物干器の折り畳んだ状態を模式的に示
す側面図である。
【図17】従来の物干器の展開した状態を模式的に示す
側面図である。
【図18】図17のP−P線断面図である。
【符号の説明】
10…本体枠 12…外周枠 20…吊下げワイヤー 22…他端折曲軸 41b…リベット取付孔 42…カラー 42a…ワイヤー挿通用切欠部 42b…リブ 43…リベット 43b…脚片

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体枠が、吊下げワイヤーによって水平
    状態に吊持されるようにした物干器における本体枠の吊
    下げワイヤー取付構造であって、 前記本体枠の外周枠側面におけるワイヤー取付位置に、
    側方に向けて開放するリベット取付孔が設けられ、 周側壁にワイヤー挿通用切欠部が設けられた筒状のプラ
    スチック製カラーが、前記リベット取付孔に軸心を一致
    させた状態に配置され、 前記吊下げワイヤーにおける端部折曲軸の近傍が、前記
    カラーのワイヤー挿通用切欠部に挿通されるとともに、
    前記ワイヤー端部折曲軸が前記カラーの内部に軸心に沿
    って配置され、 互いに平行に延びる一対の脚片を有するプラスチック製
    リベットの前記一対の脚片が、その脚片間に前記ワイヤ
    ー端部折曲軸が配置されるように前記カラーの内部に軸
    心方向に沿って挿通されて、前記脚片の先端が前記リベ
    ット取付孔の周縁部に周方向の移動を許容した状態で係
    合することにより、前記吊下げワイヤーが前記リベット
    及び前記カラーを介して前記本体枠に回転自在に固定さ
    れてなることを特徴とする物干器における本体枠の吊下
    げワイヤー取付構造。
  2. 【請求項2】 前記カラーの内周面に、径方向に向けて
    突出する一対のリブが設けられ、その一対のリブと前記
    リベットの一対の脚片とが前記ワイヤー端部折曲軸の周
    囲4方向を取り囲むように配置されてなる請求項1記載
    の物干器における本体枠の吊下げワイヤー取付構造。
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