JPH1149671A - 腹膜透析液 - Google Patents

腹膜透析液

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JPH1149671A
JPH1149671A JP9225805A JP22580597A JPH1149671A JP H1149671 A JPH1149671 A JP H1149671A JP 9225805 A JP9225805 A JP 9225805A JP 22580597 A JP22580597 A JP 22580597A JP H1149671 A JPH1149671 A JP H1149671A
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acid
peritoneal
residue
ion concentration
peritoneal dialysis
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JP9225805A
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Giichi Izumi
儀一 和泉
Koji Shibata
浩二 柴田
Akiko Hashimoto
明子 橋本
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Baxter International Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タンパク質中のアミノ基と反応せず、、且つ
熱的に安定な物質を浸透圧剤として用いた腹膜透析液を
提供すること。 【解決手段】 浸透圧調節剤として、(1)脂環式6価
アルコール、(2)アルドヘキソースの酸化により得る
ことのできるヘキソン酸若又は糖酸、又は(3)ヘキソ
ースより構成される還元性二糖類のアルデヒド基含有ヘ
キソース残基を糖アルコール残基、ヘキソン酸残基若し
くは糖酸残基へと変換することにより得ることのできる
糖類誘導体、のうち何れか1種又は2種以上を含有する
ことを特徴とする、腹膜透析液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は腹膜透析液に関し、
特に、生体のタンパク質と反応しにくく、且つ高圧蒸気
滅菌に際して分解物を生ずることの少ない腹膜透析液に
関する。
【0002】
【従来の技術】連続携行式腹膜灌流(CAPD)は、腎
不全患者の生命維持のため、腎機能を腹膜に代行させる
ことによって老廃物の排出及び種々の体液バランスを保
つことを目的とした療法である。CAPDにおいては、
腹膜透析液が腹腔内に注入され、通常なら腎により排泄
される老廃物(典型的には尿素、クレアチニン)や無機
物(ナトリウムイオン、塩素イオンその他)等が、体膜
である腹膜を介して血液から腹膜透析液中に拡散するこ
とにより除去され、また過剰な水分も限外濾過によって
り、透析液中へと除去される。
【0003】CAPDにより身体から除去される物質の
種類及びそれらの除去速度は、腹膜透析液中に存在する
溶質の種類及び濃度の関数である。一般に、腹膜透析液
中には、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、乳酸ナトリ
ウム及び塩化マグネシウム等のような生理的塩類が血中
濃度に比べ少し低濃度で存在し、血中のこれら溶質は、
それらの過剰量に対応して血中から腹膜透析液中へと拡
散する。
【0004】更に、過剰な水分を除去するための限外濾
過を得るため、浸透圧物質として、上記の生理的塩類以
外に、一般にブドウ糖が添加されている。ブドウ糖は通
常、腹膜透析液中に1.35〜4.25W/V%の濃度に含有さ
れており、この濃度によって限外濾過量を調節すること
ができる。
【0005】近年、腹膜透析療法の長期化に伴い、様々
な問題点が指摘されているが、特に腹膜機能劣化に伴う
除水不良及び透析不足は重大な問題である。この原因の
可能性として、タンパク質と糖の反応生成物であるAG
Es(Advanced Glycosylation End-Products)が注目さ
れている。AGEsは、以前より糖尿病の分野では、様
々な合併症の原因として有力視されており、研究が進め
られている。糖尿病患者では、血中ブドウ糖濃度が健常
人に比べて非常に高いため、この過剰のブドウ糖が、
腎、血管、水晶体等の組織中のタンパク質のアミノ基と
非酵素的に反応し、最終的には、着色及び蛍光を伴う架
橋した生成物、即ち、AGEsを生じ、組織中のタンパ
ク質の構造、更には機能をも変質させる可能性や(Maki
ta Z., etal, The New England Journal of Medicine,
325: 836-842, 1991)、マクロファージ等の免疫細胞の
活性化やサイトカインの放出をも促すことが示唆されて
いる(Brownlee M. et al., The New England Journal o
f Medicine, 318: 1315-1321(1988))。
【0006】一方、腹膜透析液には、血液から過剰な水
分及び老廃物を除去するために必要な浸透圧勾配を作り
だすために、血中ブドウ糖濃度に比して高濃度のブドウ
糖が含有されており、腹膜透析患者の腹膜組織中におい
てAGEsの生成が認められたとする報告もある。従っ
て、長期の腹膜透析において腹膜組織中でのAGEs生
成が、腹膜に構造的及び機能的変化をもたらし腹膜機能
劣化につながる可能性は、完全には否定しきれない(Ya
mada K. et al., Clinical Nephrology, 42: 354-361
(1994))。
【0007】またこれに加え、浸透圧剤としてのブドウ
糖は、熱に対する安定性が十分でなく、高圧蒸気滅菌に
際して5−ヒドロキシメチルフルフラール(5−HM
F)等の分解物を生ずるという問題がある(F. X. Smit
h et al., Am. J. Hosp. Pharm. 34: 205-206, (197
7))。5−HMFは、それ自体が腹膜にとって有害であ
ると考えられており(I. S. Henderson et al., Blood
Purif., 7: 86-94 (1989))、更には、ブドウ糖よりも速
やかにAGEsを生成するとも考えられている。
【0008】従って、長期の腹膜透析においてAGEs
を生成しにくく、且つ高圧蒸気滅菌中に5−HMF等の
分解物を生ずることのない浸透圧剤を用いた、一層安全
性の高い腹膜透析液の開発が望まれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このような背景の下
に、本発明は、タンパク質中のアミノ基と反応せず、、
且つ熱的に安定な物質を浸透圧剤として用いた腹膜透析
液を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的に沿って種々の
物質につき検討した結果、本発明者は、広く生物界に存
在するイノシトールのような脂環式6価アルコールや、
アルドヘキソースのアルデヒド基のみをカルボキシル基
へと酸化して得ることのできるヘキソン酸、アルデヒド
基とヒドロキシメチル基とを共に酸化して得ることので
きる糖酸、並びに、ヘキソースを構成単位とした還元性
を有する二糖類の分子においてアルデヒド基含有残基を
糖アルコール残基、ヘキソン酸残基、糖酸残基へと還元
又は酸化して得ることのできる糖類誘導体が、加熱滅菌
時の熱的安定性及びタンパク質との低反応性の両方の性
質を示し、腹膜透析液のための浸透圧剤として好適であ
ることを見出し、本発明を完成した。
【0011】すなわち本発明は、浸透圧調節剤として、
(1)脂環式6価アルコール、(2)アルドヘキソース
の酸化により得ることのできるヘキソン酸若又は糖酸、
又は(3)ヘキソースより構成される還元性二糖類のア
ルデヒド基含有ヘキソース残基を糖アルコール残基、ヘ
キソン酸残基若しくは糖酸残基へと変換することにより
得ることのできる糖類誘導体、のうち何れか1種又は2
種以上を含有することを特徴とする、腹膜透析液を提供
する。
【0012】これらの化合物を浸透圧剤として用いるこ
とにより、長期の腹膜透析において透析液の浸透圧成分
による腹膜組織中のAGEs生成の可能性を排除できる
という際立った利点が得られる。加えて、腹膜透析液の
製造に際した高圧蒸気滅菌に対しても、これらの化合物
は従来の浸透圧成分であるブドウ糖に比してはるかに安
定であり、5−HMF等の分解物の生成が防止できる。
このことは、それ自身腹膜にとって有害であると考えら
れている5−HMFが製品に含まれることを防止し、更
にまた、分解物たる5−HMFと腹膜組織のタンパク質
との反応によるAGEs生成の懸念も取り除くことを可
能にする。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の腹膜透析液中の該脂環式
6価アルコールとして好ましいのはイノシトールであ
り、特に好ましくはmyo-イノシトールである。またアル
ドヘキソースの酸化により得ることのできるヘキソン酸
若又は糖酸の特に好ましい例としては、グロン酸、グル
コン酸、グルカル酸、ガラクトン酸、ガラクタル酸が挙
げられる。また、ヘキソースより構成される還元性二糖
類のアルデヒド基含有ヘキソース残基を糖アルコール残
基、ヘキソン酸残基若しくは糖酸残基へと変換すること
により得ることのできる糖類誘導体の特に好ましい例と
しては、イソマルチトール及びラクトビオン酸が挙げら
れる。
【0014】上記において、イソマルチトールは、6−
O−α−D−Glucopyranosyl-D-Glucitol の構造を有
し、(株)林原生物化学研究所より入手できる。他の化
合物は当業者に周知であり、例えばグロン酸は"THE MER
CK INDEX" に収載されており、イノシトール、グルコン
酸、グルカル酸、ガラクトン酸、ガラクタル酸及びラク
トビオン酸は試薬として市販されている(ALDRICH JAPA
N, INC.)。
【0015】これらの化合物は、1種類のみ用いる場合
はその濃度が、また2種類以上用いる場合はそれらの合
計濃度が、好ましくは7〜10g/Lの範囲の濃度となる
ように腹膜透析液中に含有される。該濃度は、患者の限
外濾過の必要性の程度に応じて定めることができる。ま
た、本発明の腹膜透析液には、無機塩類成分を含有させ
ることができる。含有させる無機塩類の濃度は、個々の
患者の状態及び治療目的に合わせて設定することができ
るが、好ましい濃度範囲は、ナトリウム濃度が110 〜25
0 mEq/L、カリウムイオン濃度が0〜0.05mEq/
L、マグネシウムイオン濃度が0〜2mEq/L、カル
シウムイオン濃度が0〜4mEq/L、そして塩素イオ
ン濃度が80〜110 mEq/Lである。
【0016】また本発明の腹膜透析液は、生理学的に許
容し得る緩衝剤を含むことができる。典型的な緩衝剤と
しては、乳酸、クエン酸、リンゴ酸、、酢酸、ピルビン
酸、コハク酸、及び炭酸水素ナトリウムが挙げられる。
これらの緩衝剤の1種又は2種以上を使用する場合、一
般に特に好ましくはそれぞれの濃度は50mmol/L又
はこれより下であるが、必ずしもこれに限定される必要
はなく、他の成分との兼ね合いに応じて適宜設定するこ
とができる。
【0017】加えて、本発明の腹膜透析液は、栄養成分
又は補助的な浸透圧調節成分として、更にアミノ酸、グ
リセロール、ソルビトール、マルトース、及びブドウ糖
を含有してもよい。この場合、それぞれの成分の特に好
ましい濃度範囲は、アミノ酸については50g/Lまで、
グリセロール、ソルビトール及びマルトースについては
100 g/Lまでである。
【0018】本発明の腹膜透析液では、栄養成分である
アミノ酸を加えた場合にも、高圧蒸気滅菌に際して浸透
圧成分とアミノ酸とが反応せず、高圧蒸気滅菌に際して
製品の品質に影響が生じない。また補助的な浸透圧調節
成分としてブドウ糖を含有させる場合でも、従来のよう
なブドウ糖を主たる浸透圧調節剤とする腹膜透析液に比
してブドウ糖濃度を低くできるため、腹膜組織中でのA
GEs生成の可能性を抑制でき、また高圧蒸気滅菌によ
るブドウ糖分解生成物レベルも低く抑えることができ
る。
【0019】また本発明の腹膜透析液のpH範囲は、腹
腔中の生理的pHに近いことが好ましく、特に好ましく
は5.0 〜7.5 、更に好ましくは5.5 〜7.4 である。次
に、本発明の腹膜透析液の効果を、ブドウ糖を浸透圧調
節剤とした従来の腹膜透析液との比較において示す。
【0020】〔試験1〕 加熱に対する安定性 下記の実施例1、2及び3に従ってそれぞれグルコン酸
ナトリウム、myo-イノシトール又はイソマルチトールを
浸透圧剤とする腹膜透析液を調製し、被検溶液として用
いた。比較溶液としては、1.36gのブドウ糖、2.72gの
マルトース一水和物、2.58gのパラチノースのうち何れ
かの糖をとり、0.538 gのNaCl、0.026 gのCaC
2 ・2H2 O、0.005 gのMgCl2 ・6H2 O、0.
74gの60%乳酸ナトリウムをガラス瓶に取り、蒸留水を
加えて100 mLとし、1N塩酸でpHを5.5 付近に調節
した。pH調節後、蓋をし、121 ℃にて40分間高圧蒸気
滅菌し、放冷したものを試験に用いた。被検溶液及び比
較溶液につき、滅菌後のpHとUVスペクトルを測定
し、また色調も観察した。
【0021】滅菌時の熱に対する安定性試験の結果を表
1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1に示された、ブドウ糖溶液の滅菌後に
現れる284 nmでのUV吸収は、5−HMFによるもの
である。マルトース及びパラチノース溶液の場合には、
これに対応する分解産物は若干短波長側にシフトした28
2 nm付近に最大吸収波長を有する。
【0024】表1より明らかな通り、ブドウ糖のアルデ
ヒド基をカルボキシル基へと酸化して得られる化合物で
あるグルコン酸ナトリウム及び脂環式6価アルコールの
myo-イノシトール、及び還元された二糖類の形の糖類誘
導体であるイソマルチトールを浸透圧剤として用いた腹
膜透析液である実施例1、2及び3においては、これら
の分解産物に相当する吸収は殆ど観察されなかった。ま
たブドウ糖、マルトース及びパラチノースを用いた比較
溶液では、加熱滅菌によりpHの低下が見られたのに対
し、実施例1、2及び3の腹膜透析液では、pH低下は
みられなかった。これらの結果は、熱安定性の観点から
実施例1、2及び3の腹膜透析液は比較溶液に比して優
れていることを示している。
【0025】〔試験2〕 アミノ基との反応性 AGEs生成反応は、糖類のアルデヒド基またはケト基
とタンパク質のアミノ基(特にリジン残基のε位アミノ
基、アルギニンのグアニジル基)とが結合して生ずるイ
ミン(schiff塩基:−CH=N−,−CR=N−)の生
成を出発点として、Amadori 転位を経由し、不溶性で蛍
光を有し複雑に架橋した化合物の生成へと進行すること
が知られている。このうちschiff塩基までは可逆反応で
あり、進行したグリコシル化でなくその初期段階である
が、この可逆反応を調べることにより、この反応の速
度、平衡状態でのイミンの生成率より、AGEsの生成
し易さを推定することが可能である。従って次の実験に
おいて、AGEsを生成するタンパク質の代わりとし
て、ε−アミノ基を有するアミノ酸であるリジンを用い
て本発明の浸透圧剤との反応性について検討した。
【0026】被検溶液として、グルコン酸ナトリウム又
はmyo-イノシトール、イソマルチトール、ラクトビオン
酸ナトリウム(5mmol)及びリジン塩酸塩0.91g
(5mmol)をガラス瓶に秤取し、蒸留水25mLを加
えて溶液とした(pH約5.6 )。リジンのε−アミノ基
を遊離の形として反応を促進させる目的で、NaOHを
0.2 g(5mmol)加えた(最終pH約9.3 )。対照
溶液として、ブドウ糖、マルトース又はパラチノース
(5mmol)及びリジン塩酸塩0.91g(5mmol)
をガラス瓶に秤取し、蒸留水25mLを加えて溶液とした
(pH約5.6 )。被検溶液と同様に、リジンのε−アミ
ノ基を遊離の形として反応を促進させる目的で、NaO
Hを0.2 g(5mmol)加えた(最終pH約9.3 )。
【0027】(測定)被検溶液及び対照溶液をそれぞれ
よく攪拌し、40℃の恒温槽中に保存し、経時的にUVス
ペクトルを測定した。
【0028】(結果)結果を下の図2に示す。
【0029】
【表2】
【0030】表2に示したように、ブドウ糖、マルトー
ス及びパラチノースでは、何れも当初は無色であった混
合溶液が次第に着色し、それに伴って吸光度も著しく増
大した。これに比してグルコン酸ナトリウム、myo-イノ
シトール、イソマルチトール又はラクトビオン酸ナトリ
ウムを含有する溶液では、着色及び吸光度増大が殆ど見
られなかったか或いは弱かった。このことは、ブドウ
糖、マルトース及びパラチノースでは多量にイミンを生
成する条件においても、グルコン酸ナトリウム及びmyo-
イノシトール、イソマルチトール及びラクトビオン酸ナ
トリウムは殆ど反応しないこと、従ってAGEs生成に
対して不活性であることを示している。なお表2におい
て、5−HMFによるイミン形成は、イミンの280 nm
での吸収が原料の5−HMF自身の吸収と重なるため、
この波長において精密な議論はできないが、他の溶液に
比して着色及び吸光度の増大の度合いは格段に大きいこ
とが観察された。
【0031】上記の一連の試験結果に示されたように、
アルデヒド基をカルボキシル基へと酸化してあるアルド
ヘキソースであるグルコン酸(ナトリウム塩)、脂環式
6価アルコールであるmyo-イノシトール、還元された二
糖類の形の糖類誘導体であるイソマルチトール、及びラ
クトビオン酸ナトリウムは、ブドウ糖、マルトース及び
パラチノースに代表される還元性オリゴ糖に比して、滅
菌時の熱に対して高度に安定であり、5−HMF等の分
解産物を殆ど生成せず、またアミノ基との反応性も非常
に低く、AGEs生成に対して不活性である。従って、
これらの化合物は、腹膜透析液用の浸透圧剤として有用
である。
【0032】
【実施例】 〔実施例1〕以下の成分を混合して溶液とし、濾過し、
透析容器に充填して121 ℃にて40分間高圧蒸気滅菌し、
腹膜透析液とした。 グルコン酸ナトリウム ・・・・・・・ 1.65 g 塩化ナトリウム ・・・・・・・・・・ 0.538 g 塩化カルシウム(二水和物) ・・・・ 0.026 g 塩化マグネシウム(六水和物) ・・・ 0.005 g 1N塩酸 ・・・・・・・・・・ 適量(pH5.5 )60%乳酸ナトリウム ・・・・・・・・ 0.74 g 全量 100 mL
【0033】〔実施例2〕以下の成分を混合して溶液と
し、濾過し、透析容器に充填して121 ℃にて40分間高圧
蒸気滅菌し、腹膜透析液とした。 myo-イノシトール ・・・・・・・・・ 1.36 g 塩化ナトリウム ・・・・・・・・・・ 0.538 g 塩化カルシウム(二水和物) ・・・・ 0.026 g 塩化マグネシウム(六水和物) ・・・ 0.005 g 1N塩酸 ・・・・・・・・・・ 適量(pH5.5 )60%乳酸ナトリウム ・・・・・・・・ 0.74 g 全量 100 mL
【0034】〔実施例3〕以下の成分を混合して溶液と
し、濾過し、透析容器に充填して121 ℃にて40分間高圧
蒸気滅菌し、腹膜透析液とした。 イソマルチトール ・・・・・・・・・ 2.600 g 塩化ナトリウム ・・・・・・・・・・ 0.538 g 塩化カルシウム(二水和物)・・・・・ 0.026 g 塩化マグネシウム(六水和物)・・・・ 0.005 g 1N塩酸 ・・・・・・・・・・ 適量(pH5.5 )60%乳酸ナトリウム 0.740 g 全量 100 mL
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // A61M 1/28 A61M 1/28

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】浸透圧調節剤として、(1)脂環式6価ア
    ルコール、(2)アルドヘキソースの酸化により得るこ
    とのできるヘキソン酸若又は糖酸、又は(3)ヘキソー
    スより構成される還元性二糖類のアルデヒド基含有ヘキ
    ソース残基を糖アルコール残基、ヘキソン酸残基若しく
    は糖酸残基へと変換することにより得ることのできる糖
    類誘導体、のうち何れか1種又は2種以上を含有するこ
    とを特徴とする、腹膜透析液。
  2. 【請求項2】該脂環式6価アルコールがイノシトールで
    あり、該アルドヘキソースの酸化により得ることのでき
    るヘキソン酸又は糖酸がグロン酸、グルコン酸、グルカ
    ル酸、ガラクトン酸及びガラクタル酸よりなる群より選
    ばれ、該糖類誘導体がイソマルチトール及びラクトビオ
    ン酸よりなる群より選ばれるものである、請求項1の腹
    膜透析液。
  3. 【請求項3】該浸透圧調節剤の濃度が7〜100 g/Lで
    あることを特徴とする、請求項1又は2の腹膜透析液。
  4. 【請求項4】無機塩類成分を含有し、ナトリウムイオン
    濃度が110 〜250 mEq/L、カリウムイオン濃度が0
    〜0.05mEq/L、マグネシウムイオン濃度が0〜2m
    Eq/L、カルシウムイオン濃度が0〜4mEq/L、
    そして塩素イオン濃度が80〜110 mEq/Lである、請
    求項1乃至3の何れかの腹膜透析液。
  5. 【請求項5】緩衝剤として、それぞれ50mmol/Lま
    での乳酸、クエン酸、リンゴ酸、酢酸、ピルビン酸、コ
    ハク酸、及び炭酸水素イオンのうち少なくとも1種を含
    有する、請求項1乃至4の何れかの腹膜透析液。
  6. 【請求項6】50g/Lまでのアミノ酸、それぞれ100 g
    /Lまでのグリセロール、ソルビトール、及びマルトー
    ス、並びに10g/Lまでのブドウ糖のうち少なくとも1
    種を含有する、請求項1乃至5の何れかの腹膜透析液。
  7. 【請求項7】pHが5.0 〜7.5 である、請求項1乃至6
    の何れかの腹膜透析液。
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