JPH1149539A - クリンカクーラの可動側部分グレート用クロスヘッド軸のエアシール構造 - Google Patents

クリンカクーラの可動側部分グレート用クロスヘッド軸のエアシール構造

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JPH1149539A
JPH1149539A JP22073897A JP22073897A JPH1149539A JP H1149539 A JPH1149539 A JP H1149539A JP 22073897 A JP22073897 A JP 22073897A JP 22073897 A JP22073897 A JP 22073897A JP H1149539 A JPH1149539 A JP H1149539A
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cooler
grate
clinker
shaft
crosshead
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JP22073897A
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Inventor
Ryuzo Takazoe
隆三 高添
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Mitsubishi Materials Corp
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  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
  • Muffle Furnaces And Rotary Kilns (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 クーラ内部空気の漏れを原因とした、クー
ラ周辺の作業環境の低下、床面の汚れ、クーラの冷却効
率の低下を防止する。 【解決手段】 可動側部分グレート15のクロスヘッド
軸19に装着されたシール部材34により、クリンカク
ーラ10の内側から、クーラケーシング12に穿孔され
たクロスヘッド軸摺動孔12aを塞ぐ。この結果、例え
ばこのクーラ10の内部圧力が高くなったり、クーラ1
0の内部空気中のダストでシール部材34の磨耗が進行
しても、その密封状態が維持される。よって、シール部
材34とクロスヘッド軸摺動孔12aの形成部との間に
隙間ができ、ここから内部空気が漏れ出るおそれが減少
する。この結果、クーラ10周辺の作業環境の低下、床
面の汚れおよびクーラ10の冷却効率の低下を、より効
果的に防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はクリンカクーラの
可動側部分グレート用クロスヘッド軸のエアシール構
造、詳しくは、ダストを含むクーラ内部の熱風が外部へ
の漏れを原因とした、クーラ周辺の作業環境の低下や、
床面の汚れや、クーラの冷却効率の低下をより効果的に
防止することができるクリンカクーラの可動側部分グレ
ート用クロスヘッド軸のエアシール構造に関する。
【0002】
【従来の技術】セメント原料の焼成設備には、プレヒー
タにより仮焼されたセメント原料を1100℃程度で焼
成するセメントキルンが配備されている。このキルン
は、横向き円筒状のキルンシェルを回転しながら、プレ
ヒータにより仮焼されたセメント原料を、重油や粉砕石
炭を燃料にして焼成することで、セメントクリンカを中
間製造するものである。セメントクリンカは、製造直後
に、乾式セメントキルンのクリンカ排出部に連設された
クリンカクーラへ投入されて、ここで外部空気を吹き付
けることにより、それまで300℃程度だったのが、約
50〜60℃程度まで冷却される。
【0003】クリンカクーラは、全長20m弱の横長な
クーラケーシングを本体としており、この内部空間が、
略水平配置された固定側部分グレートおよび可動側部分
グレートを有する可動式の火格子により、上下に区画さ
れている。また、クーラケーシングの下部内には、固定
側部分グレートに沿って可動側部分グレートを水平方向
へ往復摺動させた際に、一定のサイクルで開口された多
数のクリンカ通過口か落下したセメントクリンカを受
け、その後、これをクーラ下流側にあるクリンカ排出部
へと搬出する搬出コンベアが設けられている。
【0004】火格子上へ投下されたセメントクリンカ
は、火格子の可動側部分グレートの水平方向への往復摺
動により、クリンカ排出部側へ向かって搬出されて行
く。その間、火格子上を移動中のセメントクリンカは、
クーラケーシングの下部両壁よりクーラ内へ吹き込まれ
た外部空気により冷却される。しかも、このセメントク
リンカの一部は、可動側部分グレートの水平方向への往
復摺動に伴って、一定のサイクルで開口される多数のク
リンカ通過口から搬出コンベア上へ落下し、この落下中
およびその後のコンベア搬出中において、クーラ内へ吹
き込まれた外部空気により、直接、冷却される。
【0005】ところで、前述したように可動側部分グレ
ートの摺動は、クーラケーシングの両側壁に穿孔された
長孔状のクロスヘッド軸摺動孔間に両端部が挿入された
クロスヘッド軸を、このクーラケーシングに設けられた
クランク機構によって、往復摺動させることで行われて
いる。したがって、このようにクロスヘッド軸摺動孔が
長孔状であるために、可動側部分グレートのクロスヘッ
ド軸と、クーラケーシングの各クロスヘッド軸摺動孔と
の間には、このクロスヘッド軸の可動または停止の状態
に拘らず、常に、比較的大きな隙間が開くことになる。
したがって、焼成直後の、高温のセメントクリンカとの
熱交換により熱風化したクーラ内部の空気や、比較的細
かな飛翔クリンカなどのダストが、これらの隙間から外
部へ漏れて、現場周囲を高温雰囲気の作業環境に変えた
り、床面にダストを落としたり、クリンカクーラの冷却
効率を低下させるという問題点があった。
【0006】そこで、これらの問題点を解消する従来技
術におけるクリンカクーラの可動側部分グレート用クロ
スヘッド軸のエアシール構造として、例えばこのクロス
ヘッド軸とクロスヘッド軸摺動孔との隙間を、耐熱性の
密封板を用いて、クーラケーシングの外側から塞ぐもの
が知られている。なお、この密封板は、クロスヘッド軸
のケーシング外部分に設けられた板ばねのばね力によ
り、クーラケーシングのクロスヘッド軸摺動孔の形成部
の外面に押接されて、クロスヘッド軸とクロスヘッド軸
摺動孔との隙間を、クーラケーシングの外側から塞ぐ。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のクリンカクーラの可動側部分グレート用クロ
スヘッド軸のエアシール構造では、前述したようにケー
シングの外側から、板ばねのばね力により、密封板をク
ロスヘッド軸摺動孔の形成部の外面に押接して、クロス
ヘッド軸とクロスヘッド軸摺動孔との隙間を塞いでい
た。この結果、例えばクリンカクーラの内部圧力が高く
なったり、クーラ内部の空気に含まれるダストによっ
て、密封板の磨耗が進行すると、密封が不完全となっ
て、密封板とクロスヘッド軸摺動孔の形成部との間に隙
間ができ、ここから内部空気が漏れ出すおそれがあっ
た。
【0008】
【発明の目的】この発明は、ダストを含むクーラ内部の
熱風が外部へ漏れることを原因とした、クーラ周辺の作
業環境の低下、床面の汚れおよびクーラの冷却効率の低
下を、より効果的に防止することができるクリンカクー
ラの可動側部分グレート用クロスヘッド軸のエアシール
構造を提供することを、その目的としている。また、こ
の発明は、既存のクリンカクーラにも簡単に適用するこ
とができるクリンカクーラの可動側部分グレート用クロ
スヘッド軸のエアシール構造を提供することを、その目
的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、乾式セメントキルンで焼成されたセメントクリンカ
を冷却するクリンカクーラのクーラケーシング内に収納
されて、可動側部分グレートを固定側部分グレートに沿
って往復摺動させることで、上記可動側部分グレートと
固定側側部分グレートとの隙間から、セメントクリンカ
を、上記クーラケーシングの下部に設けられた搬出コン
ベアへ切り落とす火格子の、上記可動側部分グレート用
のクロスヘッド軸と、この可動側部分グレートのクロス
ヘッド軸に装着されて、上記クリンカクーラの内側か
ら、上記クーラケーシングに穿孔された長孔状のクロス
ヘッド軸摺動孔を塞ぐ耐熱性および可撓性を有するシー
ル部材と、このシール部材を、上記クロスヘッド軸に装
着させるシール装着部材とを備えたクリンカクーラの可
動側部分グレート用クロスヘッド軸のエアシール構造で
ある。
【0010】クリンカクーラは、クーラケーシング内に
設けられた火格子により、内部が上下に二分されたセメ
ントクリンカの冷却装置である。この場合、クーラケー
シングの内部空間の火格子より上側が、熱いセメントク
リンカの一時貯留部となる。火格子より下側が、セメン
トクリンカの空冷用ジャケットとなる。セメントクリン
カは、主にこの火格子を隔てた熱交換により、所定温度
まで冷却される。ここでいう火格子は、可動側部分グレ
ートと固定側部分グレートとを有している。しかも、こ
の火格子は、可動側部分グレートを、例えばクランク機
構、送りねじ機構、カム機構などにより往復摺動させる
ことで、可動側および摺動側部分グレート間の隙間か
ら、セメントクリンカを搬出コンベアへと切り落とすこ
とができればよく、その構造などは限定されない。
【0011】搬出コンベアとしては、クロロプレンゴム
(ネオプレンゴム)などからなる160〜200℃の高
温雰囲気に耐える耐熱性のベルトコンベアが採用するこ
とができる。また、ここでいうシール部材とは、耐熱性
および可撓性を有する板部材が採用することができる。
【0012】シール部材の素材としては、例えばそれぞ
れ可撓性および耐熱性を有するゴム、クロロプレンゴム
などが挙げられる。シール部材の耐熱温度は、140℃
以上が好ましい。120℃未満ではクリンカクーラ内の
高温雰囲気に耐えきれない。シール部材の大きさや形状
は、可動側部分グレートの摺動するクロスヘッド軸に装
着された状態で、常時、クーラケーシングに穿孔された
長孔状のクロスヘッド軸摺動孔を塞ぐことができる大き
さや形状であればよい。シール部材の厚さや硬度は、こ
のクロスヘッド軸に装着されて、クーラケーシングのク
ロスヘッド軸摺動孔を塞いだときに、クーラ内側からの
空気圧により、シール部材が、破れたり捲れたりするこ
となく適度に変形して、クロスヘッド軸とクロスヘッド
軸摺動孔との隙間を密封することができる厚さや硬度で
あればよい。
【0013】請求項2に記載の発明は、上記シール部材
に、外縁の一部から、シール中央部に形成されたクロス
ヘッド軸通し孔まで達するスリットを形成し、上記シー
ル装着部材を、上記可動側部分グレートのクロスヘッド
軸に外嵌可能な分割式の環状部材とすることにより、こ
れらの上記シール装着部材およびシール部材を上記クロ
スヘッド軸へ後付けすることができるようにした請求項
1に記載のクリンカクーラの可動側部分グレート用クロ
スヘッド軸のエアシール構造である。
【0014】このシール部材に形成されるスリットは、
直線状のスリットでも曲線状のスリットでもよい。ま
た、スリットの形成本数は1本でも2本以上でもよい。
ただし、2本以上の場合には、シール部材が分割されて
しまうので、分割されたそれぞれを連結する手間がかか
る。したがって、その形成本数は1本が好ましい。そし
て、環状のシール装着部材の分割数も、2分割されたも
のでも、3分割以上に分割されたものでもよい。要は、
クロスヘッド軸に装着されたシール部材を、正確にクー
ラケーシングのクロスヘッド軸摺動孔の形成部に押し当
てられればよい。なお、この形成部へのシール部材の押
し当ては、主にクーラ内部の空気圧によって行われるの
で、このシール装着部材による押接は補助的なものにな
る程度でよい。
【0015】
【作用】請求項1,請求項2に記載の発明によれば、乾
式セメントキルン内からクリンカクーラの火格子上へ投
入された高熱のセメントクリンカは、この火格子を介し
て、クーラ下部内へ吹き込まれた外部空気と熱交換が行
われて冷却される。また、火格子上のセメントクリンカ
は、火格子の構成体である可動側部分グレートを固定側
部分グレートに沿って往復摺動させることで、両部分グ
レート間に所定サイクルで形成される隙間から、クーラ
ケーシングの下部内の搬出コンベアへと切り落とされ
る。この際、シール装着部材により可動側部分グレート
のクロスヘッド軸に装着された可撓性のシール部材が、
高熱のセメントクリンカを空冷中のクリンカクーラの内
圧により、クリンカクーラの内側からクーラケーシング
のクロスヘッド軸摺動孔の形成部に、常時押し当てられ
る。これにより、例えばクリンカクーラの内部圧力が高
くなったり、クリンカクーラの内部空気に含まれるダス
トによってシール部材の磨耗が進行しても、この密封状
態は維持される。したがって、シール部材とクロスヘッ
ド軸摺動孔の形成部との間に隙間ができ、ここから内部
空気が漏れ出すというおそれが減少する。この結果、ク
ーラ周辺の作業環境の低下、床面の汚れおよびクーラの
冷却効率の低下を、より効果的に防止することができ
る。
【0016】特に、請求項2に記載の発明によれば、シ
ール部材をこの可動側部分グレートのクロスヘッド軸に
装着する際には、シール部材の、シール中央部にあるク
ロスヘッド軸通し孔まで延びたスリットを介して、作業
者がシール部材に力を加え、この部材を股割れ状態に変
形して、そのままクロスヘッド軸に装着する。また、シ
ール装着部材の場合には、その形状が複数に分割可能な
環状であるので、隣接するもの同士を連結しながら、こ
の可動側部分グレートのクロスヘッド軸にシール装着部
材を外嵌する。これらのシール部材およびシール装着部
材は、このようにしてクロスヘッド軸に装着されるの
で、仮に対象となるクリンカクーラが、現在稼働中の既
存のクーラであっても、これらの部材を、そのクロスヘ
ッド軸に支障なく後付けすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいてこの発明を
詳細に説明する。図1はこの発明の一実施例に係るクリ
ンカクーラの可動側部分グレート用クロスヘッド軸のエ
アシール構造が適用されたセメント焼成設備の要部模式
図である。
【0018】図1において、10はクリンカクーラであ
り、このクリンカクーラ10は、セメント製造工場のセ
メント焼成設備に設けられた乾式セメントキルン11の
下流に配置されて、このキルン11内で焼成されたセメ
ントクリンカを、ファンF1〜F6により導入された外
部空気と熱交換することで冷やす装置である。クリンカ
クーラ10は、外皮となるクーラケーシング12を有し
ている。このクーラケーシング12の内部には、その高
さ方向の中間部に、乾式セメントキルン11からのセメ
ントクリンカを一時貯留する火格子13が、長さ方向を
水平にして配置されている。この火格子13は、下側配
置された固定側部分グレート14と、上側配置された可
動側部分グレート15とを有している。
【0019】駆動部により可動側部分グレート15を固
定側部分グレート14に沿って往復摺動させることで、
可動側および摺動側部分グレート14,15間の隙間か
ら、セメントクリンカを、クーラケーシング12の下部
に設けられた搬出コンベア16へと切り落とす。その
後、セメントクリンカは、搬出コンベア16によりクリ
ンカクーラ10のクリンカ排出部17から排出される。
なお、この火格子13は、全長にわたって複数の部分に
分割されている。したがって、固定側および可動側部分
グレート14,15も分割されており、各分割された可
動側部分グレート15は、それぞれ対応する複数の駆動
部により往復摺動される。次に、図2〜図8を参照し
て、この発明の一実施例に係るクリンカクーラの可動側
部分グレート用クロスヘッド軸のエアシール構造を詳細
に説明する。
【0020】図2は同クリンカクーラの可動側部分グレ
ートにおける往復摺動部の要部拡大平面図であり、図3
は同クリンカクーラの可動側部分グレートのクロスヘッ
ド軸周辺を示す拡大平面図であり、図4は同クリンカク
ーラの可動側部分グレートのクロスヘッド軸周辺を示す
拡大縦断面図であり、図5は同クーラケーシングに穿孔
された長孔状のクロスヘッド軸摺動孔の形成部内面に取
り付けられるシールプレートの拡大正面図であり、図6
は同クリンカクーラの可動側部分グレートのクロスヘッ
ド軸に装着されるシール部材の拡大正面図であり、図7
は同クリンカクーラの可動側部分グレートのクロスヘッ
ド軸に装着されるシール装着部材の拡大正面図であり、
図8は同クリンカクーラの可動側部分グレートのクロス
ヘッド軸に装着されるシール装着部材の分割部分の拡大
側面図である。
【0021】図2に示すように、実施例のクリンカクー
ラの可動側部分グレート用クロスヘッド軸のエアシール
構造(以下、単にエアシール構造という場合がある)A
は、クーラケーシング12の所定箇所に配置された可動
側部分グレート15の駆動部に配置されている。図2に
おいて、18はクーラケーシング12の両側壁に横架さ
れた可動側部分グレート15のクロスヘッド軸19を往
復摺動させる駆動部としてのクランク機構である。クロ
スヘッド軸19には、補強を兼ねたウォータジャケット
20が外装されており、その両端部にベアリング21a
(図4参照)を介して回転自在に軸受車輪21が装着さ
れている。各軸受車輪21は、クーラケーシング12の
各側壁に突設された台部22上に固着された支持レール
23に配置されている。次に、クランク機構18を詳細
に説明する。
【0022】クランク機構18は、クーラケーシング1
2の両側壁に横架された偏心側軸24と、外設のブラケ
ット25に設けられた駆動モータ26と、駆動モータ2
6の出力軸および偏心側軸24を連結するチェーン式動
力伝達系27と、偏心側軸24の両端側部およびクロス
ヘッド軸19の両端部を連結するクランク軸28と、を
有している。偏心側軸24は、一対の軸受29を介し
て、クロスヘッド軸19より若干離間した下方位置にお
いて、クーラケーシング12の両側壁間に横架されてい
る。偏心側軸24の両端部には取り付け円板30が固着
されており、各取り付け円板30の外面の偏心位置に、
クランク軸28の一端部が軸着されている。各クランク
軸28の他端部は、対応するクロスヘッド軸19の端部
に軸着されている。クランク軸28の両端部には、ベア
リング28aが内嵌されている(図4参照)。
【0023】チェーン式動力伝達系27は、駆動モータ
26の出力軸に固着された小径なスプロケット31と、
偏心側軸24の一端部付近に固着された大径なスプロケ
ット32と、両スプロケット31,32に掛け渡された
チェーン33と、を有する。駆動モータ26の出力軸の
回転力は、順次、スプロケット31,チェーン33,ス
プロケット32を介して、偏心側軸24へ伝達される。
偏心側軸24が回転すると各取り付け円板30が回転
し、これに伴って両クランク軸28が回転する。よっ
て、可動側部分グレート15のクロスヘッド軸19が、
軸受車輪21および支持レール23を介して、クーラケ
ーシング12の長さ方向へ往復摺動する。この結果、火
格子13の可動側部分グレート15が、固定側部分グレ
ート14に沿って、水平状態で往復摺動する。次に、図
3〜図8を参照して、上記エアシール構造Aを詳細に説
明する。
【0024】図3,図4に示すように、エアシール構造
Aは、この可動側部分グレート15のクロスヘッド軸1
9と、このクロスヘッド軸19に装着されて、クリンカ
クーラ10の内側から、クーラケーシング12の両側壁
に穿孔されたクロスヘッド軸摺動孔12aを塞ぐシール
部材34と、シール部材34をクロスヘッド軸19に装
着させるシール装着部材35とを備えている。このシー
ル部材34は、耐熱性および程度な可撓性を有する厚さ
13mmのゴム板であり、図5に示すように、クーラケ
ーシング12のクロスヘッド軸摺動孔12aの形成部の
内面に固着されたシールプレート36の内面に沿って摺
動する。なお、シールプレート36は、クロスヘッド軸
19の往復摺動方向に合わせて10°だけ傾斜してい
る。また、シールプレート36の中央部には、クロスヘ
ッド軸摺動孔12aより若干口径が小さな長方形の長孔
36aが形成されている。したがって、クロスヘッド軸
19の実質状の摺動孔はこの長孔36aとなる。
【0025】図6に示すように、シール部材34の大き
さは、クロスヘッド軸19が摺動している間でも、シー
ルプレート36の長孔36aを塞げる大きさである。シ
ール部材34には、既存のクロスヘッド軸19にも装着
することができるように、シール外縁の一部からシール
中央部に形成されたクロスヘッド軸通し孔34aまで達
するスリット34bが形成されている。
【0026】また、図7,図8に示すように、シール装
着部材35は、可動側部分グレート15のクロスヘッド
軸19に外嵌することができるように、環状のものを半
割した一対の半割部材37により構成されている。各半
割部材37の幅方向の一端にはフランジ37aが一体形
成されており、また各半割部材37の周方向の両端に
は、それぞれ連結片37bが一体形成されている。しか
も、半円形状をした各フランジ37aの一端部には、シ
ール部材34をクーラ内側からクーラケーシング12の
側壁へ押し付ける押付片37cが一体形成されている。
なお、この押付板37cによるシール部材34のクーラ
ケーシング12側への押し付け力は、クーラ内圧による
シール装着部材35のクーラケーシング12側への押し
付け力の補助をする程度の大きさでよい。
【0027】この実施例では、さらにこのクロスヘッド
軸摺動孔12aからのクーラ内部空気の漏れを減少させ
る目的で、クリンカクーラ10の外側に配備されたエア
シール構造Bでも、このクロスヘッド軸摺動孔12aを
塞いでいる。エアシール構造Bは、クーラケーシング1
2のクロスヘッド軸摺動孔12aの形成部の表面に固着
されたスライドプレート38と、金属製の密封板39
と、密封板39をスライドプレート38に押し付ける板
ばね40と、板ばね40をクロスヘッド軸19に固定す
る板ばね固定部材41とを有している。金属製の硬い密
封板39を、板ばね40のばね力によってスライドプレ
ート38の外面に押さえ付けることで、クリンカクーラ
10の外側から、このクロスヘッド軸摺動孔12aを密
封する。
【0028】次に、この発明の一実施例に係るエアシー
ル構造Aが適用されたクリンカクーラ10の作動を説明
する。図1に示すように、セメント焼成設備において、
セメント原料は、プレヒーターの各サイクロンを流下中
に仮焼される。その後、セメント原料は、乾式セメント
キルン11の窯尻部へ流れ込み、バーナの熱により焼成
されて、セメントクリンカとなる。その後、焼成された
セメントクリンカは、乾式セメントキルン11の下流に
連設されたクリンカクーラ10内の火格子13上へ投入
される。
【0029】投入された高熱のセメントクリンカは、火
格子13を仕切りにして、ファンF1〜F6よりクーラ
10の下部内へ吹き込まれた外部空気との間で熱交換さ
れて冷却される。また、この冷却中、可動側部分グレー
ト15は、クランク機構27により、固定側部分グレー
ト14上で水平に往復摺動するので、この火格子13上
で一時貯留されたセメントクリンカは、両部分グレート
14,15間に所定サイクルで形成される隙間から、ク
ーラケーシング12の下部内に配置された搬出コンベア
16上へと、徐々に切り落とされる。
【0030】この際、通常ならば、この可動側部分グレ
ート15の摺動するクロスヘッド軸19と、クロスヘッ
ド軸摺動孔12aとの隙間、実際にはクロスヘッド軸1
9とシールプレート36の長孔36aとの隙間から、ク
ーラ10内のダストを含む高熱ガスが外部へ漏れようと
する。しかしながら、この隙間は、この付近に配備され
たエアシール構造A(クリンカクーラ10の内側に配
備)と、エアシール構造B(クリンカクーラ10の外側
に配備)とにより、常時、塞がれて、この漏れが阻止さ
れる。
【0031】殊に、エアシール構造Aの場合には、シー
ル装着部材37により可動側部分グレート15のクロス
ヘッド軸19に装着された可撓性のシール部材34が、
高熱のセメントクリンカを空冷中のクリンカクーラ10
の内圧により、クリンカクーラ10の内側からクロスヘ
ッド軸摺動孔12aの形成部の内面に、常時、押し当て
られる。この結果、ダストを含んだ高温の内部空気が、
クーラケーシング12に穿孔されたクロスヘッド軸摺動
孔12aとクロスヘッド軸19との隙間を通して、この
クーラ10の外部へ漏れようとするのを防止することが
できる。これにより、エアシール構造Bを単独で使用し
た場合における問題点、すなわち例えばクリンカクーラ
10の内部圧力が高くなったり、クリンカクーラ10の
内部空気に含まれるダストによってシール部材34の磨
耗が進行しても、この密封が不完全となって、シール部
材34とクロスヘッド軸摺動孔12aの形成部との間に
隙間ができ、ここから内部空気が漏れ出すというおそれ
が減少する。この結果、ダストを含むクーラ10内部の
熱風が外部へ漏れることを原因とした、クーラ10周辺
の作業環境の低下、床面の汚れおよびクーラ10の冷却
効率の低下を、より効果的に防止することができる。
【0032】なお、シール部材34を、可動側部分グレ
ート15のクロスヘッド軸19に装着する際には、シー
ル部材34の、シール中央部にあるクロスヘッド軸通し
孔34aまで延びたスリット34bを介して、作業者が
シール部材34に力を加え、この部材34を股割れ状態
に変形して、そのままクロスヘッド軸19に装着する。
また、シール装着部材34の場合には、その形状が複数
に分割可能な環状であるので、隣接するもの同士を連結
しながら、この可動側部分グレート15のクロスヘッド
軸19にシール装着部材35を外嵌する。
【0033】これらのシール部材34およびシール装着
部材35は、このようにしてクロスヘッド軸19に装着
されるので、仮に対象となるクリンカクーラが、現在稼
働中の既存のクーラであっても、これらの部材34,3
5を、そのクロスヘッド軸に支障なく後付けすることが
できる。なお、エアシール構造Bの場合は、板ばね40
のばね力により、密封板39をスライドプレート38の
外面に押し当てることにより、クリンカクーラ10の外
側から、このクロスヘッド軸摺動孔12aが密封され
る。このように、クリンカクーラ10の内側のエアシー
ル構造Aに加えて、クーラ10の外側のエアシール構造
Bを並設したので、クーラ10内の熱風の漏れがさらに
防げる。
【0034】
【発明の効果】この発明によれば、可動側部分グレート
のクロスヘッド軸に装着されたシール部材により、クリ
ンカクーラの内側から、クーラケーシングに穿孔された
長孔状のクロスヘッド軸摺動孔を塞ぐようにしたので、
例えばクリンカクーラの内部圧力が高くなったり、クリ
ンカクーラの内部空気に含まれるダストによってシール
部材の磨耗が進行しても、この密封状態が維持される。
したがって、シール部材とクロスヘッド軸摺動孔の形成
部との間に隙間ができ、ここから内部空気が漏れ出すと
いうおそれが減少する。この結果、クーラ周辺の作業環
境の低下、床面の汚れおよびクーラの冷却効率の低下
を、より効果的に防止することができる。
【0035】特に、請求項2に記載の発明によれば、シ
ール部材にシール中央部のクロスヘッド軸通し孔まで達
するスリットを形成し、またシール装着部材を分割式の
環状部材としたので、例えば装着対象となるクリンカク
ーラの可動側部分グレートのクロスヘッド軸が、現在稼
働中の既存のクーラのものであっても、これらの部材
を、このクロスヘッド軸に簡単に後付けすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係るクリンカクーラの可
動側部分グレート用クロスヘッド軸のエアシール構造が
適用されたセメント焼成設備の要部模式図である。
【図2】この発明の一実施例に係るクリンカクーラの可
動側部分グレートにおける往復摺動部の要部拡大平面図
である。
【図3】この発明の一実施例に係るクリンカクーラの可
動側部分グレートのクロスヘッド軸周辺を示す拡大平面
図である。
【図4】この発明の一実施例に係るクリンカクーラの可
動側部分グレートのクロスヘッド軸周辺を示す拡大縦断
面図である。
【図5】この発明の一実施例に係るクーラケーシングに
穿孔された長孔状のクロスヘッド軸摺動孔の形成部内面
に取り付けられるシールプレートの拡大正面図である。
【図6】この発明の一実施例に係るクリンカクーラの可
動側部分グレートのクロスヘッド軸に装着されるシール
部材の拡大正面図である。
【図7】この発明の一実施例に係るクリンカクーラの可
動側部分グレートのクロスヘッド軸に装着されるシール
装着部材の拡大正面図である。
【図8】この発明の一実施例に係るクリンカクーラの可
動側部分グレートのクロスヘッド軸に装着されるシール
装着部材の分割部分の拡大側面図である。
【符号の説明】
10 クリンカクーラ、 11 乾式セメントキルン、 12 クーラケーシング、 12a クロスヘッド軸摺動孔、 13 火格子、 14 固定側部分グレート、 15 可動側部分グレート、 16 搬出コンベア、 19 クロスヘッド軸、 34 シール部材、 34a クロスヘッド軸通し孔、 34b スリット、 35 シール装着部材、 Aクリンカクーラの可動側部分グレート用クロスヘッド
軸のエアシール構造。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乾式セメントキルンで焼成されたセメン
    トクリンカを冷却するクリンカクーラのクーラケーシン
    グ内に収納されて、可動側部分グレートを固定側部分グ
    レートに沿って往復摺動させることで、上記可動側部分
    グレートと固定側部分グレートとの隙間から、セメント
    クリンカを、上記クーラケーシングの下部に設けられた
    搬出コンベアへ切り落とす火格子の、上記可動側部分グ
    レート用のクロスヘッド軸と、 この可動側部分グレートのクロスヘッド軸に装着され
    て、上記クリンカクーラの内側から、上記クーラケーシ
    ングに穿孔された長孔状のクロスヘッド軸摺動孔を塞ぐ
    耐熱性および可撓性を有するシール部材と、 このシール部材を、上記クロスヘッド軸に装着させるシ
    ール装着部材とを備えたクリンカクーラの可動側部分グ
    レート用クロスヘッド軸のエアシール構造。
  2. 【請求項2】 上記シール部材に、外縁の一部から、シ
    ール中央部に形成されたクロスヘッド軸通し孔まで達す
    るスリットを形成し、上記シール装着部材を、上記可動
    側部分グレートのクロスヘッド軸に外嵌可能な分割式の
    環状部材とすることにより、これらの上記シール装着部
    材およびシール部材を上記クロスヘッド軸へ後付けする
    ことができるようにした請求項1に記載のクリンカクー
    ラの可動側部分グレート用クロスヘッド軸のエアシール
    構造。
JP22073897A 1997-07-31 1997-07-31 クリンカクーラの可動側部分グレート用クロスヘッド軸のエアシール構造 Withdrawn JPH1149539A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102401136A (zh) * 2011-12-08 2012-04-04 南京凯盛国际工程有限公司 一种推动篦式冷却机传动轴与壳体之间的密封结构
CN102853084A (zh) * 2012-09-26 2013-01-02 兴化市东方机械有限责任公司 一种篦冷机传动轴密封装置

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