JPH1148351A - 繊維強化樹脂の成形方法 - Google Patents

繊維強化樹脂の成形方法

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JPH1148351A
JPH1148351A JP9214458A JP21445897A JPH1148351A JP H1148351 A JPH1148351 A JP H1148351A JP 9214458 A JP9214458 A JP 9214458A JP 21445897 A JP21445897 A JP 21445897A JP H1148351 A JPH1148351 A JP H1148351A
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JP
Japan
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resin
mold
porous
air
port
Prior art date
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Pending
Application number
JP9214458A
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English (en)
Inventor
Masato Tadokoro
眞人 田所
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】エア排出口における樹脂のオーバーフローや樹
脂溜まりを防止し、かつエア排出口の入口周辺の繊維布
の乱れを抑える。 【解決手段】モールドM内の揮発分を多孔質フィルター
4を介して排気する開口8を設け、かつ樹脂供給源Rに
接続される樹脂注入口6と負圧源Vに接続されるエア排
出口7とを設けたモールドMを使用し、そのモールドM
内に繊維布3をセットした状態でエア排出口7からエア
を吸引すると共に、樹脂注入口6から樹脂をモールドM
内の繊維布3に導入含浸させた後、樹脂注入口6とエア
排出口7とを閉塞してモールドを加熱する繊維強化樹脂
の成形方法において、エアの吸引に際してエア排出口7
の内側に多孔質補助フィルター5をセットして吸引を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維強化樹脂の成
形方法に関し、更に詳しくは、揮発分を含有する樹脂を
繊維布に含浸させて加熱成形する繊維強化樹脂の成形方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱硬化性ポリイミド樹脂は、耐熱温度が
300℃という優れた性能を有するため、多方面での利
用が期待されている。この熱硬化性ポリイミド樹脂は、
加熱成形時に水やアルコール等の揮発分を発生するた
め、一般に直接の成形が難しく、成形法としては、一旦
中間品のプリプレグにしてから成形するプリプレグ積層
法に限られていた。しかし、このプリプレグ積層法は、
成形される樹脂の肉厚に制限があり、厚肉の樹脂を成形
することができないという問題があった。
【0003】上記解決策として、揮発分を多孔質フィル
ターを介して排気する開口を設けると共に、樹脂供給源
に接続される樹脂注入口と負圧源に接続されるエア排出
口とを設けたモールドを使用して、直接繊維強化樹脂を
成形するようにした技術が提案されている。この成形方
法は、モールド内に繊維布をセットし、エア排出口から
エアを吸引すると共に、樹脂注入口から樹脂を導入して
繊維布に含浸させた後、そのエア排出口と樹脂注入口と
を閉塞して加熱成形するものである。
【0004】しかし、吸引により樹脂をモールド内に注
入すると、樹脂がエア排出口までオーバーフローするた
め、エア排出口を栓で閉塞する際に、そのオーバーフロ
ーした樹脂を除去する煩雑な作業を伴うという問題があ
った。また、吸引によりエア排出口周辺での吸引圧が特
に高くなるため、その周辺におけるモールド内の繊維布
に乱れが発生するという問題があった。
【0005】また、加熱成形時にはエア排出口におい
て、栓とモールドの隙間に樹脂溜まりが発生し、これが
バリとなるため、離型後の形成体のバリの除去作業が煩
雑になり、更にモールドへの樹脂の付着によるモールド
清掃作業を頻繁に行う必要があるという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、エア
排出口における樹脂のオーバーフローや樹脂溜まりを防
止し、かつエア排出口の入口周辺の繊維布の乱れを抑え
ることができる繊維強化樹脂の成形方法を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の繊維強化樹脂の成形方法は、モールド内の揮発分を
多孔質フィルターを介して排気する開口を設け、かつ樹
脂供給源に接続される樹脂注入口と負圧源に接続される
エア排出口とを設けたモールドを使用し、該モールド内
に繊維布をセットした状態でエア排出口からエアを吸引
すると共に、樹脂注入口から樹脂をモールド内の繊維布
に導入含浸させた後、前記樹脂注入口とエア排出口とを
閉塞してモールドを加熱する繊維強化樹脂の成形方法に
おいて、前記エアの吸引に際して前記エア排出口の内側
に多孔質補助フィルターをセットして吸引を行うように
したことを特徴とする。
【0008】このようにエア排出口からエアを吸引しな
がら樹脂注入口から樹脂をモールド内へ導入するとき、
エア排気口の内側に多孔質補助フィルターをセットして
エアを吸引するようにしたので、多孔質補助フィルター
によりエア排出口側への樹脂の漏出が妨げられ、オーバ
ーフローや樹脂溜まりを防止することができる。また、
多孔質補助フィルターを介して吸引することにより、エ
ア排出口周辺の吸引圧を緩和することができるため、繊
維布の乱れを防止することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について添付
の図面を参照しながら詳細に説明する。図1(a),
(b),(c)は、本発明の繊維強化樹脂の成形方法の
一例を工程順に示すものである。図において、モールド
Mはモールド本体1と上蓋2とから構成されている。モ
ールド本体1の一方側には、成形用樹脂の供給源Rに接
続される樹脂注入口6が、他方側にはエアを吸引する負
圧源Vに接続されるエア排出口7が形成されている。ま
た、上蓋2には、成形中に樹脂から揮発する水やアルコ
ール等の揮発分を除去する小孔(開口)8が多数設けら
れている。
【0010】上述したモールドMを使用して繊維強化樹
脂を成形するには、先ず図1(a)に示すように、モー
ルド本体1内に補強用の繊維布3をセットし、続いて繊
維布3の上に多孔質フィルター4をセットする。また、
エアを吸引するエア排出口7には、多孔質補助フィルタ
ー5をセットする。
【0011】次いで、モールド本体1の上部に上蓋2を
セットしてモールドMを全閉した後、図1(b)に示す
ように、エア排出口7に負圧源Vを接続する一方、樹脂
注入口6に熱硬化性樹脂の樹脂供給源Rを接続する。エ
ア排出口7からエアを吸引すると、樹脂注入口6から樹
脂がモールド本体1内に注入される。この時、エア排出
口7には多孔質補助フィルター5がセットされているた
め、樹脂がエア排出口7側に流れ出ることなく、モール
ドM内の繊維布3に含浸される。また、補助フィルター
5を介して吸引するため、エア排出口7周辺で吸引圧が
極端に高くなることがないので、モールドM内の繊維布
3に乱れを発生させることなく、樹脂を均一に含浸させ
ることができる。
【0012】モールドM内に必要量の樹脂が注入される
と、エア排出口7と樹脂注入口6からそれぞれ負圧源V
と樹脂供給源Rを切り離し、次いで図1(c)に示すよ
うに、樹脂注入口6とエア排出口7にそれぞれ栓9,1
0を螺嵌させて閉塞する。そして、モールドMを加熱す
ることにより、樹脂を硬化させて繊維強化樹脂に成形す
る。この加熱成形中において、樹脂中の揮発分は多孔質
フィルター4から小孔8を経て外部に排出される。
【0013】加熱成形中、繊維布3に含浸した樹脂は多
孔質補助フィルター5により外側のエア排出口7に漏出
することがないので、栓10とモールド本体1の隙間に
樹脂溜まりが発生することがない。そのため、離型後の
繊維強化樹脂の仕上げ加工におけるバリの除去作業を軽
減し、かつモールド本体1への付着もないので、モール
ド清掃作業を大幅に削減することができる。
【0014】図2は、本発明の別の実施形態を示すもの
である。この実施形態では、図1(a),(b)の工程
によって樹脂をモールドM内に注入した後、上蓋2を離
型させ、樹脂注入口6近傍の樹脂を除去し、上蓋2及び
栓9で閉塞する前に多孔質補助フィルター11を樹脂注
入口6の内側にセットするようにしたものである。この
ように樹脂注入口6が多孔質補助フィルター11をセッ
トすることにより、加熱成形中に樹脂が樹脂注入口6内
に漏れ出ることがないため、樹脂注入口6において、栓
9とモールド本体1の隙間に樹脂溜まりが発生せず、離
型後の繊維強化樹脂の仕上げ工程におけるバリ除去作業
を一層軽減し、かつモールドMの清掃作業をより容易に
することができる。
【0015】本発明において、多孔質フィルター4とし
ては、空隙率を20〜30%にしたものを好ましく使用
することができる。多孔質補助フィルター5としては、
吸引時にモールドM内の樹脂をエア排出口7に流出させ
ず、かつ樹脂注入口6への樹脂の吸引を容易にすること
ができる範囲の空隙率の多孔質物質が選ばれる。その空
隙率としては、30〜40%の範囲のものが好ましい。
【0016】多孔質フィルター4及び多孔質補助フィル
ター5,11を構成する材料としては、好ましくは、耐
熱性に優れたPTFE(ポリテトラフルオロエチレン樹
脂)の不織布や編織物からなるものを用いるのがよい。
その場合の空隙率は上記の通りであるが、さらに密度で
表した場合は、多孔質フィルター4が1.5〜1.7g/
cm3 、多孔質補助フィルター5,11は1.2〜1.5
g/cm3 にするのがよい。
【0017】繊維布3に使用される繊維としては、補強
用として従来公知のものであれば特に限定されず、例え
ば、ガラス繊維やカーボン繊維等を挙げることができ
る。本発明において成形に使用される樹脂材料として
は、熱硬化性樹脂であり、特に熱硬化性ポリイミド樹脂
の成形において優れた効果を発揮することができる。
【0018】
【発明の効果】上述したように本発明の繊維強化樹脂の
成形方法は、モールド内に樹脂を吸引注入する時、その
エアの吸引を行うエア排出口に多孔質補助フィルターを
セットするようにしたので、エア排出口に樹脂のオーバ
ーフローや樹脂溜まりが発生せず、またエア排出口周辺
の繊維布の乱れや変形を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b),(c)は、それぞれ本発明の
繊維強化樹脂の成形工程を順に示す説明図である。
【図2】本発明の他の例を示す要部説明図である。
【符号の説明】
1 モールド本体 2 上蓋 3 繊維布 4 多孔質フィルタ
ー 5,11 多孔質補助フィルター 6 樹脂注入口 7 エア排出口 8 小孔(開口) 9,10 栓 M モールド

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モールド内の揮発分を多孔質フィルター
    を介して排気する開口を設け、かつ樹脂供給源に接続さ
    れる樹脂注入口と負圧源に接続されるエア排出口とを設
    けたモールドを使用し、該モールド内に繊維布をセット
    した状態でエア排出口からエアを吸引すると共に、樹脂
    注入口から樹脂をモールド内の繊維布に導入含浸させた
    後、前記樹脂注入口とエア排出口とを閉塞してモールド
    を加熱する繊維強化樹脂の成形方法において、前記エア
    の吸引に際して前記エア排出口の内側に多孔質補助フィ
    ルターをセットして吸引を行うようにした繊維強化樹脂
    の成形方法。
  2. 【請求項2】 前記樹脂注入口を閉塞する前に、前記樹
    脂注入口の内側に多孔質補助フィルターをセットする請
    求項1に記載の繊維強化樹脂の成形方法。
  3. 【請求項3】 前記多孔質フィルターの空隙率が20〜
    30%であり、前記多孔質補助フィルターの空隙率を前
    記多孔質フィルターのそれよりも大きくした請求項1ま
    たは2に記載の繊維強化樹脂の成形方法。
  4. 【請求項4】 前記多孔質フィルターと多孔質補助フィ
    ルターとがそれぞれポリテトラフルオロエチレンからな
    る請求項1,2または3に記載の繊維強化樹脂の成形方
    法。
  5. 【請求項5】 前記樹脂が熱硬化性ポリイミド樹脂であ
    る請求項1,2,3または4に記載の繊維強化樹脂の成
    形方法。
JP9214458A 1997-08-08 1997-08-08 繊維強化樹脂の成形方法 Pending JPH1148351A (ja)

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