JP2004188750A - 繊維強化プラスチックの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】繊維基材に対して、短時間で均等に樹脂含浸ができるようにする。
【解決手段】基台2に載置した強化繊維基材3を、バッグフィルム4で覆って真空含浸する際に、強化繊維基材3の上に順に、剥離層4,細目のパスメディアPM1,粗目のパスメディアPM2を配置する。樹脂供給部分Sに供給された液体樹脂Rは、パスメディアPM2にて面状に迅速・均等に拡散し、パスメディアPM2,PM1,剥離層4を通って、面的に均等に強化繊維基材3に含浸される。樹脂硬化後は、パスメディアPM2,PM1,剥離層4は剥離されるが、パスメディアPM1が細目であるため、その模様がFRP製品の表面に転写されることはなく、FRP製品の表面性状が良好になる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、繊維強化プラスチックの製造方法に関し、含浸効率を高く維持しつつ、繊維強化プラスチックの表面性状を改善することができるように工夫したものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、繊維強化プラスチック(以下「FRP」と称する)の製造方法として、真空バッグ法が知られている。この真空バッグ法では、型の上に繊維基材を載置し、この繊維基材をバッグフィルムで覆い、バッグフィルムの周縁部分と型との間をシールする。そして、バッグフィルムと型との間の繊維基材が存在する空間を真空引きしつつ、この空間内に液体樹脂を注入する。
【0003】
このような真空バッグ法では、樹脂含浸効率を上げるために、嵩密度の小さい(即ち空隙率の大きい)パスメディアを用いることが多い(例えば特許文献1参照)。なお、嵩密度は次のように定義される。
嵩密度(%)=〔(パスメディアを構成する繊維の体積)/パスメディアの見かけ上の体積)〕×100
ここにおいて、「パスメディアの見かけ上の体積」は、シート状になっているパスメディアの「長さ×幅×厚さ」である。
【0004】
パスメディアは、空隙を多数有している網または布でなるシートであり、このパスメディアの面に沿って樹脂が迅速に面状に浸透・拡散することにより、繊維基材への樹脂の均等な浸透・含浸を容易に行うものである。つまり、液体樹脂の供給部分と、繊維基材との間の位置に、パスメディアを介在させると、注入された樹脂は、パスメディアの部分で面状に拡散し、このように面状に拡散した樹脂が繊維基材に浸透・含浸していく。この結果、樹脂供給部分では液体樹脂が集中していても、パスメディアの部分で液体樹脂が面状に拡散し、繊維基材へ液体樹脂を均等に含浸させることができるのである。
【0005】
また、真空バッグ法において、繊維基材の表面に剥離用シートを敷設し、剥離用シートの表面(繊維基材と接していない側の面)に多数の突起を形成し、この突起間の隙間を液体樹脂分配用の通路として、迅速で均一な樹脂含浸を図ろうとした技術もある(例えば特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開昭60−838261 号公報
【特許文献2】
特表平10−504501 号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、繊維基材への液体樹脂の含浸効率を高くするためには、嵩密度がより小さい(空隙率がより大きい)パスメディアを採用すればよいが、このような嵩密度がより小さいパスメディアは、目が粗いためFRPの表面にパスメディアの模様が転写されたり、製造したFRP製品の表面の凹凸が粗くなる。
【0008】
このように表面の凹凸が粗いFRP製品に塗装をするとノリが悪くなり品質が低下するという問題がある。一方、FRP製造後にその表面の凹凸をなくすために、研磨作業等の後加工をすれば、良好な塗装は可能となるが、この場合には、後加工工数が増加しコストアップを招来する。
一方、表面性状を改善するためには、嵩密度が大きい(空隙率が小さい)パスメディアを使用すればよいが、このようにした場合には、含浸効率が低下するという問題が発生する。
【0009】
更に、繊維基材の表面に剥離用シートを敷設し、剥離用シートの表面(繊維基材と接していない側の面)に多数の突起を形成し、この突起間の隙間を液体樹脂分配用の通路として、迅速で均一な樹脂含浸を図る技術では、剥離用シートの表面に突起を形成するのに複雑で特殊な処理が必要であり、コストアップにもなっていた。
【0010】
なお強化繊維基材を用いたFRP製品としては、次のようなものがある。
(1) FRPブレード(風車、各種タービン動翼)
(2) 航空機用FRP構造体(機体、ドア、翼)
(3) 橋梁
この中で、特にFRPブレードや航空機用FRP構造体では、良好な表面性状(滑らかさ)が要求される。
【0011】
本発明は、上記従来技術に鑑み、含浸効率を高く維持しつつ、繊維強化プラスチックの表面性状を改善することができる、繊維強化プラスチックの製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の構成は、型の上に載置された繊維基材をバッグフィルムで覆い、バッグフィルムの周縁部分と型との間をシールして、バッグフィルムと型との間の繊維基材が存在する空間を真空引きしつつ、前記空間内に液体樹脂を注入する繊維強化プラスチックの製造方法において、
前記空間のうち最初に液体樹脂が供給される樹脂供給部分と、前記繊維基材との間に複数枚のパスメディアを配置し、
少なくとも1つのパスメディアは、当該パスメディアにおいて前記液体樹脂が面状に容易に浸透・拡散することができる程度の嵩密度となっており、他のパスメディアの嵩密度はそれよりも小さくなっていることを特徴とする。
【0013】
また本発明の構成は、型の上に載置された繊維基材をバッグフィルムで覆い、バッグフィルムの周縁部分と型との間をシールして、バッグフィルムと型との間の繊維基材が存在する空間を真空引きしつつ、前記空間内に液体樹脂を注入する繊維強化プラスチックの製造方法において、
前記空間のうち最初に液体樹脂が供給される樹脂供給部分と、前記繊維基材上に配置した剥離層との間に複数枚のパスメディアを配置し、
前記剥離層に最も近いパスメディアは、その模様が前記繊維基材に転写することがない程度の嵩密度となっており、
残りのパスメディアのうち少なくとも1つのパスメディアは、当該パスメディアにおいて前記液体樹脂が面状に容易に浸透・拡散することができる程度の嵩密度となっていることを特徴とする。
【0014】
また本発明の構成は、型の上に載置された繊維基材をバッグフィルムで覆い、バッグフィルムの周縁部分と型との間をシールして、バッグフィルムと型との間の繊維基材が存在する空間を真空引きしつつ、前記空間内に液体樹脂を注入する繊維強化プラスチックの製造方法において、
前記繊維基材上に、繊維強化プラスチックの繊維となることができる繊維をシート状に形成した埋め込み型の複数枚のパスメディアを配置し、
埋め込み型の前記パスメディアのうち最も外周側のものは、繊維強化プラスチック製品の表面性状として要求される程度の嵩密度となっており、
残りの埋め込み型の前記パスメディアのうち少なくとも1つは、当該パスメディアにおいて前記液体樹脂が面状に容易に浸透・拡散することができる程度の嵩密度となっていることを特徴とする。
【0015】
また本発明の構成は、型の上に載置された繊維基材をバッグフィルムで覆い、バッグフィルムの周縁部分と型との間をシールして、バッグフィルムと型との間の繊維基材が存在する空間を真空引きしつつ、前記空間内に液体樹脂を注入する繊維強化プラスチックの製造方法において、
前記繊維基材上に、繊維強化プラスチックの繊維となることができる繊維をシート状に形成した埋め込み型の少なくとも1つのパスメディアを配置し、
埋め込み型のパスメディアのうち最も外周側のものは、繊維強化プラスチック製品の表面性状として要求される程度の嵩密度となっており、
前記空間のうち最初に液体樹脂が供給される樹脂供給部分と、埋め込み型のパスメディアのうち最も外周側のものの上に配置した剥離層との間に複数枚のパスメディアを配置し、この複数枚のパスメディアのうち少なくとも1つのパスメディアは、当該パスメディアにおいて前記液体樹脂が面状に容易に浸透・拡散することができる程度の嵩密度となっていることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
【0017】
<第1の実施の形態>
図1は本発明方法を適用した第1の実施の形態に係るFRP製造装置1を示す。このFRP製造装置1によりFRPを製造するには、次のような作業を行う。
【0018】
まず、平面状の型2の上に強化繊維基材3を載置する。この強化繊維基材3の上に、剥離層4を介して、目の細かい(嵩密度が大きく空隙率の小さい)第1のパスメディアPM1を載せ、この第1のパスメディアPM1の上に目の粗い(嵩密度が小さく空隙率の大きい)第2のパスメディアPM2を載せる。
【0019】
そして、強化繊維基材3,この強化繊維基材3に隣接配置した剥離層4,この剥離層4に隣接配置したパスメディアPM1,このパスメディアPM1に隣接配置したパスメディアPM2の全体を、バッグフィルム5で覆う。そして、バッグフィルム5の周縁部分(バッグフィルム5のうち強化繊維基材3等を覆っていない周縁の部分)と、型2との間を、シール6によりシールする。
【0020】
樹脂タンク7は強化繊維基材3よりも高い位置に配置されており、この樹脂タンク7内には、FRP用の液体樹脂Rが貯留されている。そして、樹脂供給パイプ8は、その基端が樹脂タンク7内に配置され、その先端がバッグフィルム5を貫通して先端開口がパスメディアPM2に臨んでいる。このため、樹脂タンク7内の液体樹脂Rは、樹脂供給パイプ8を通って、パスメディアPM2に向かって供給される。
【0021】
このため、この場合には、バッグフィルム5を貫通した樹脂供給パイプ8の先端開口の部分が、樹脂供給部分Sとなる。つまり、バッグフィルム5と型2との間の強化繊維基材3,剥離層4,パスメディアPM1,PM2が存在する空間Aには、樹脂供給部分Sから液体樹脂Rが供給される。したがって、樹脂供給部分Sと含浸対象物である強化繊維基材3との間には、粗目のパスメディアPM2,細目のパスメディアPM1,剥離層4が順に配置されていることになる。ここで重要なことは、目の粗い(嵩密度が小さく空隙率の大きい)第2のパスメディアPM2を樹脂供給部分S側に配置し、目の細かい(嵩密度が大きく空隙率の小さい)第1のパスメディアPM1を強化繊維基材3側に配置することである。
【0022】
吸引パイプ10は、シール6及びシール11によりシール性を確保しつつ、空間A内に挿入されている。この吸引パイプ10には樹脂トラップ12が接続されており、この樹脂トラップ12には、真空ポンプPが介装されたパイプ13が接続されている。
【0023】
このFRP製造装置1では、まず真空ポンプPを駆動して、空間A内を真空引きする。この真空引きを継続しつつ、樹脂タンク7内の液体樹脂Rを、樹脂供給パイプ8を介して空間A内に供給する。
【0024】
つまり、液体樹脂Rは、空間Aのうち樹脂供給部分Sに最初に供給される。樹脂供給部分Sに供給された液体樹脂Rは、粗目のパスメディアPM2において、面状(図1においてα方向,及びこのα方向に直交する方向(紙面に垂直な方向)を含む面状)に迅速・均等に浸透・拡散する。このため、パスメディアPM2の面の各部分においては、液体樹脂Rの含浸量は、ほぼ等しくなる。
【0025】
このように面状に迅速に浸透・拡散した液体樹脂Rは、パスメディアPM2,PM1を厚さ方向(図1においてβ方向)に浸透していく。このとき、パスメディアPM1における液体樹脂Rの面状の浸透・拡散は、パスメディアPM2における面状の拡散よりも拡散効率は低くなっているものの、このパスメディアPM1による拡散により、より均等な拡散が確保できる。なお、厚さ方向(β方向)に関しては、パスメディアPM1もパスメディアPM2もほぼ同じ程度の浸透効率である。
【0026】
パスメディアPM2により広い面に亘って均等に拡散され、次に、パスメディアPM1により更に均等に拡散された液体樹脂Rは、剥離層4を介して、強化繊維基材3にその上面から浸透・含浸していく。
このように、強化繊維基材3の上面に、ほぼ均等に拡散して液体樹脂Rが浸透してくるため、強化繊維基材3には、液体樹脂Rがほぼ均等に含浸していく。
【0027】
この場合、パスメディアPM2は粗目であるため、この部分における、液体樹脂Rの面状の浸透・拡散は短時間で行われる。また、厚さ方向(β方向)に関しての液体樹脂Rの浸透は、両パスメディアPM2,PM1において短時間で迅速に行うことができる。このため、強化繊維基材3には、均等に樹脂含浸ができるのみならず、含浸時間も短くてすむ。
【0028】
なお、樹脂含浸している際に真空引きすると、空間A内から液体樹脂Rが吸引パイプ10を通って外部に排出されるが、この排出された液体樹脂Rは樹脂トラップ12にて捕捉され、真空ポンプPに吸い込まれることはない。
【0029】
このようにして、強化繊維基材3に対して、液体樹脂Rを短時間で均一に含浸ができる。液体樹脂Rが強化繊維基材3全体に行きわたり、液体樹脂Rが硬化後に、バッグフィルム5を外し、更にパスメディアPM1,PM2を剥離層4と共に、強化繊維基材3から外すと表面性状に優れた高品質のFRP製品が製造される。
【0030】
樹脂含浸の際において、剥離層4を介して強化繊維基材3に隣接したパスメディアPM1は、細目である(嵩密度が大きく空隙率が小さい)ため、パスメディアPM1の模様が、強化繊維基材3側に転写されることはなく、製造されたFRP製品の表面性状は良好である。
なお、当然のことであるが、剥離層4は、細目で且つ剥離性の良好な、従来から用いられている汎用品であるため、剥離層4による模様の転写は問題にならない。
【0031】
なお、上記説明では、パスメディアPM1とパスメディアPM2を別体としていたが、パスメディアPM1とパスメディアPM2とを予め縫い合わせて一体としておき、一体としたものを剥離層4の上に配置するようにしても良い。勿論この場合には、パスメディアPM2が樹脂供給部分S側に、パスメディアPM1が剥離層4側になるように配置する。
【0032】
<第1の実施の形態を具体化した第1の実施例>
図1に示す第1の実施の形態を具体的に適用した第1の実施例では、細目のパスメディアPM1としてカーボンマット(嵩密度:19%)を、粗目のパスメディアPM2としてプラスチック製のネット(嵩密度:9%)を使用して、真空含浸工法によりCFRP(カーボン繊維強化プラスチック)を作製した。
第1の実施例では、含浸速度が速いため生産性に優れており、且つ、表面性状の良いFRPが得られた。
【0033】
<第1の実施の形態を具体化した第2の実施例>
図1に示す第1の実施の形態を具体的に適用した第2の実施例では、細目のパスメディアPM1としてガラス短繊維マット(嵩密度:15%)を、粗目のパスメディアPM2としてプラスチック製のネット(嵩密度:9%)を使用して、真空含浸工法によりCFRP(カーボン繊維強化プラスチック)を作製した。
ガラス短繊維マットは、カーボンマットよりも含浸性に優れるため、第1の実施例に比べても、更に含浸効率が上がった。
また、ガラス短繊維マットはより安価であるため、FRPの製造コストを削減することができた。
【0034】
<第2の実施の形態>
本発明の第2の実施の形態では、図2に示すように、粗目のパスメディアPM11と細目のパスメディアPM12を用い、剥離層は使用しない。
【0035】
パスメディアPM11,PM12は、FRP用の繊維となることができる繊維をシート状にしたものであり、真空含浸後はFRP製品と一体になるものである。いわば、パスメディアPM11,PM12は埋め込み式のパスメディアである。
他の部分の構成や作製手順は、図1に示す第1の実施の形態と同様である。
【0036】
本実施の形態では、液体樹脂Rは、最外周のパスメディアPM12を主に厚さ方向(β方向)に浸透した後、パスメディアPM11にて面状(α方向,及びこのα方向に直交する方向を含む面状)に浸透・拡散しつつ、厚さ方向(β方向)に浸透していく。このように均等に拡散された液体樹脂Rは、強化繊維基材3の上面から、ほぼ均等に浸透して含浸していく。
【0037】
図2に示す第2の実施の形態を具体的に適用した実施例では、粗目の埋め込み式のパスメディアPM11としてガラス長繊維マット(嵩密度:11%)を、細目のパスメディアPM12としてガラス短繊維マット(嵩密度:15%)を使用して、真空含浸工法によりGFRP(ガラス繊維強化プラスチック)を作製した。
【0038】
本実施例では、含浸速度が速いため生産性に優れており、且つ、表面性状の良いGFRPが得られた。
また、パスメディアPM11,PM12自体がガラス繊維からなる埋め込み式のパスメディアであり、GFRP製品と一体となるものであるため、このパスメディアPM11,PM12を剥ぎ取る作業が不要となる。しかも、FRP製品の表面となるパスメディアPM12は細目であるため、FRP製品の表面性状は良好となる。
【0039】
<第3の実施の形態>
本発明の第3の実施の形態では、図3に示すように、強化繊維基材3の上に埋め込み式の細目の(埋め込み式のうち最外周の)パスメディアPM21を配置し、このパスメディアPM21の上に剥離層4を配置し、この剥離層4の上に細目のパスメディアPM22を配置し、このパスメディアPM22の上に粗目のパスメディアPM23を配置した。
他の部分の構成や作製手順は、図1に示す第1の実施の形態と同様である。
【0040】
本実施の形態では、液体樹脂Rは、パスメディアPM23にて主に面状(α方向,及びこのα方向に直交する方向を含む面状)に浸透・拡散し、その後、パスメディアPM22,剥離層4及びパスメディアPM21を主に厚さ方向(β方向)に浸透していく。このように均等に拡散された液体樹脂Rは、強化繊維基材3の上面から、ほぼ均等に浸透して含浸していく。
【0041】
樹脂含浸後ではパスメディアPM23,PM22及び剥離層4は取り外されるが、埋め込み式のパスメディアPM21はFRP製品の表面になる。
【0042】
図3に示す第3の実施の形態を具体的に適用した実施例では、細目のパスメディアPM21,PM22としてガラス短繊維マット(嵩密度:15%)を、粗目のパスメディアPM23としてプラスチック製のネット(嵩密度:9%)を使用して、真空含浸工法によりCFRPを作製した。
【0043】
本実施例では、含浸速度が速いため生産性に優れており、且つ、表面性状の良いCFRPが得られた。
また、パスメディアPM21は、耐防電食性に優れるGFRPとなって、それに劣るCFRPを覆っており、防電食効果も得られる。
【0044】
なお、図1〜図3に示す実施の形態では、強化繊維基材3の上面から液体樹脂Rを含浸させるようにしているが、強化繊維基材3の側面から液体樹脂を含浸させるようにした場合には、強化繊維基材3の側面(周面)を囲む状態で、パスメディアや剥離層を本発明の態様で配置して樹脂含浸を行い、強化繊維基材3の下面(底面)から液体樹脂を含浸させるようにした場合には、強化繊維基材3の底面に、パスメディアや剥離層を本発明の態様で配置して樹脂含浸を行えば、含浸効率を高く維持しつつ、作製した繊維強化プラスチック製品の表面性状を良好にすることができる。
【0045】
【発明の効果】
以上、実施の形態と共に具体的に説明したように、本発明では、型の上に載置された繊維基材をバッグフィルムで覆い、バッグフィルムの周縁部分と型との間をシールして、バッグフィルムと型との間の繊維基材が存在する空間を真空引きしつつ、前記空間内に液体樹脂を注入する繊維強化プラスチックの製造方法において、
前記空間のうち最初に液体樹脂が供給される樹脂供給部分と、前記繊維基材との間に複数枚のパスメディアを配置し、
少なくとも1つのパスメディアは、当該パスメディアにおいて前記液体樹脂が面状に容易に浸透・拡散することができる程度の嵩密度となっており、他のパスメディアの嵩密度はそれよりも小さくなっているようにした。
このため、液体樹脂が面状に容易に浸透・拡散することができる程度の嵩密度となっているパスメディアにて、液体樹脂の迅速・均等な面状の拡散ができるため、繊維基材への樹脂含浸を迅速・均等に行うことができる。
【0046】
また本発明では、型の上に載置された繊維基材をバッグフィルムで覆い、バッグフィルムの周縁部分と型との間をシールして、バッグフィルムと型との間の繊維基材が存在する空間を真空引きしつつ、前記空間内に液体樹脂を注入する繊維強化プラスチックの製造方法において、
前記空間のうち最初に液体樹脂が供給される樹脂供給部分と、前記繊維基材上に配置した剥離層との間に複数枚のパスメディアを配置し、
前記剥離層に最も近いパスメディアは、その模様が前記繊維基材に転写することがない程度の嵩密度となっており、
残りのパスメディアのうち少なくとも1つのパスメディアは、当該パスメディアにおいて前記液体樹脂が面状に容易に浸透・拡散することができる程度の嵩密度となっているようにした。
このように、剥離層に最も近いパスメディアは、その模様が繊維基材に転写することがない程度の嵩密度となっているため、作製されたFRP製品に模様が転写されることがなくなり、製造したFRP製品の表面性状を改善することができる。
また、液体樹脂が面状に容易に浸透・拡散することができる程度の嵩密度となっているパスメディアにて、液体樹脂の迅速・均等な面状の拡散ができるため、繊維基材への樹脂含浸を迅速・均等に行うことができる。
【0047】
また本発明では、型の上に載置された繊維基材をバッグフィルムで覆い、バッグフィルムの周縁部分と型との間をシールして、バッグフィルムと型との間の繊維基材が存在する空間を真空引きしつつ、前記空間内に液体樹脂を注入する繊維強化プラスチックの製造方法において、
前記繊維基材上に、繊維強化プラスチックの繊維となることができる繊維をシート状に形成した埋め込み型の複数枚のパスメディアを配置し、
埋め込み型の前記パスメディアのうち最も外周側のものは、繊維強化プラスチック製品の表面性状として要求される程度の嵩密度となっており、
残りの埋め込み型の前記パスメディアのうち少なくとも1つは、当該パスメディアにおいて前記液体樹脂が面状に容易に浸透・拡散することができる程度の嵩密度となっているようにした。
このように、埋め込み型の最外周のパスメディアは、繊維強化プラスチック製品の表面性状として要求される程度の嵩密度となっているため、製造したFRP製品の表面性状を改善することができる。
また、液体樹脂が面状に容易に浸透・拡散することができる程度の嵩密度となっているパスメディアにて、液体樹脂の迅速・均等な面状の拡散ができるため、繊維基材への樹脂含浸を迅速・均等に行うことができる。
更に、剥離層を用いていないので、剥離作業が不要になる。
【0048】
また本発明では、型の上に載置された繊維基材をバッグフィルムで覆い、バッグフィルムの周縁部分と型との間をシールして、バッグフィルムと型との間の繊維基材が存在する空間を真空引きしつつ、前記空間内に液体樹脂を注入する繊維強化プラスチックの製造方法において、
前記繊維基材上に、繊維強化プラスチックの繊維となることができる繊維をシート状に形成した埋め込み型の少なくとも1つのパスメディアを配置し、
埋め込み型のパスメディアのうち最も外周側のものは、繊維強化プラスチック製品の表面性状として要求される程度の嵩密度となっており、
前記空間のうち最初に液体樹脂が供給される樹脂供給部分と、埋め込み型のパスメディアのうち最も外周側のものの上に配置した剥離層との間に複数枚のパスメディアを配置し、この複数枚のパスメディアのうち少なくとも1つのパスメディアは、当該パスメディアにおいて前記液体樹脂が面状に容易に浸透・拡散することができる程度の嵩密度となっているようにした。
このように、埋め込み型の最外周のパスメディアは、繊維強化プラスチック製品の表面性状として要求される程度の嵩密度となっているため、製造したFRP製品の表面性状を改善することができる。
また、液体樹脂が面状に容易に浸透・拡散することができる程度の嵩密度となっているパスメディアにて、液体樹脂の迅速・均等な面状の拡散ができるため、繊維基材への樹脂含浸を迅速・均等に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を適用したFRP製造装置を示す構成図。
【図2】本発明の第2の実施の形態を適用したFRP製造装置を示す構成図。
【図3】本発明の第3の実施の形態を適用したFRP製造装置を示す構成図。
【符号の説明】
1 FRP製造装置
2 型
3 強化繊維基材
4 剥離層
5 バックフィルム
6 シール
7 樹脂タンク
8 樹脂供給パイプ
9 シール
10 吸引パイプ
11 シール
12 樹脂トラップ
13 パイプ
A 空間
P 真空ポンプ
R 液体樹脂
S 樹脂供給部分
PM1,PM2,PM11,PM12,PM21〜PM23 パスメディア

Claims (4)

  1. 型の上に載置された繊維基材をバッグフィルムで覆い、バッグフィルムの周縁部分と型との間をシールして、バッグフィルムと型との間の繊維基材が存在する空間を真空引きしつつ、前記空間内に液体樹脂を注入する繊維強化プラスチックの製造方法において、
    前記空間のうち最初に液体樹脂が供給される樹脂供給部分と、前記繊維基材との間に複数枚のパスメディアを配置し、
    少なくとも1つのパスメディアは、当該パスメディアにおいて前記液体樹脂が面状に容易に浸透・拡散することができる程度の嵩密度となっており、他のパスメディアの嵩密度はそれよりも小さくなっていることを特徴とする繊維強化プラスチックの製造方法。
  2. 型の上に載置された繊維基材をバッグフィルムで覆い、バッグフィルムの周縁部分と型との間をシールして、バッグフィルムと型との間の繊維基材が存在する空間を真空引きしつつ、前記空間内に液体樹脂を注入する繊維強化プラスチックの製造方法において、
    前記空間のうち最初に液体樹脂が供給される樹脂供給部分と、前記繊維基材上に配置した剥離層との間に複数枚のパスメディアを配置し、
    前記剥離層に最も近いパスメディアは、その模様が前記繊維基材に転写することがない程度の嵩密度となっており、
    残りのパスメディアのうち少なくとも1つのパスメディアは、当該パスメディアにおいて前記液体樹脂が面状に容易に浸透・拡散することができる程度の嵩密度となっていることを特徴とする繊維強化プラスチックの製造方法。
  3. 型の上に載置された繊維基材をバッグフィルムで覆い、バッグフィルムの周縁部分と型との間をシールして、バッグフィルムと型との間の繊維基材が存在する空間を真空引きしつつ、前記空間内に液体樹脂を注入する繊維強化プラスチックの製造方法において、
    前記繊維基材上に、繊維強化プラスチックの繊維となることができる繊維をシート状に形成した埋め込み型の複数枚のパスメディアを配置し、
    埋め込み型の前記パスメディアのうち最も外周側のものは、繊維強化プラスチック製品の表面性状として要求される程度の嵩密度となっており、
    残りの埋め込み型の前記パスメディアのうち少なくとも1つは、当該パスメディアにおいて前記液体樹脂が面状に容易に浸透・拡散することができる程度の嵩密度となっていることを特徴とする繊維強化プラスチックの製造方法。
  4. 型の上に載置された繊維基材をバッグフィルムで覆い、バッグフィルムの周縁部分と型との間をシールして、バッグフィルムと型との間の繊維基材が存在する空間を真空引きしつつ、前記空間内に液体樹脂を注入する繊維強化プラスチックの製造方法において、
    前記繊維基材上に、繊維強化プラスチックの繊維となることができる繊維をシート状に形成した埋め込み型の少なくとも1つのパスメディアを配置し、
    埋め込み型のパスメディアのうち最も外周側のものは、繊維強化プラスチック製品の表面性状として要求される程度の嵩密度となっており、
    前記空間のうち最初に液体樹脂が供給される樹脂供給部分と、埋め込み型のパスメディアのうち最も外周側のものの上に配置した剥離層との間に複数枚のパスメディアを配置し、この複数枚のパスメディアのうち少なくとも1つのパスメディアは、当該パスメディアにおいて前記液体樹脂が面状に容易に浸透・拡散することができる程度の嵩密度となっていることを特徴とする繊維強化プラスチックの製造方法。
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