JPH1147978A - ソルダペースト用粉末はんだおよび粉末はんだのコーティング方法 - Google Patents

ソルダペースト用粉末はんだおよび粉末はんだのコーティング方法

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JPH1147978A
JPH1147978A JP9216979A JP21697997A JPH1147978A JP H1147978 A JPH1147978 A JP H1147978A JP 9216979 A JP9216979 A JP 9216979A JP 21697997 A JP21697997 A JP 21697997A JP H1147978 A JPH1147978 A JP H1147978A
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solder
powder
coating
acrylic resin
soldering
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JP9216979A
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Inventor
Hiroshi Noguchi
博司 野口
Masahiko Hirata
昌彦 平田
Toshiaki Masuda
俊明 増田
Koji Fujie
孝司 藤江
Narutoshi Taguchi
稔孫 田口
Kunihito Takaura
邦仁 高浦
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Matsumoto Yushi Seiyaku Co Ltd
Senju Metal Industry Co Ltd
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsumoto Yushi Seiyaku Co Ltd
Senju Metal Industry Co Ltd
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/30Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
    • H05K3/32Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits
    • H05K3/34Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits by soldering
    • H05K3/3457Solder materials or compositions; Methods of application thereof
    • H05K3/3485Applying solder paste, slurry or powder

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  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ソルダペーストは、微小な粉末はんだとフラ
ックスとを混和したものであるため、粉末はんだはフラ
ックス中の活性剤や溶剤と反応して経時変化を起こしや
すい。従来より粉末はんだの表面を松脂やポリフェニレ
ンサルファイドのような樹脂でコーティングすることが
なされていたが、従来のコーティングは保護能力が少な
かったり、はんだ付け性を阻害するものであった。 【解決手段】 粉末はんだの表面にガラス転移点が15
0℃以下のアクリル系樹脂でコーティングを施す。該コ
ーティング方法は、粉末はんだを溶媒中に分散させてか
らラジカル重合モノマーで加熱重合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器のはんだ
付けに用いるソルダペースト用の粉末はんだ、および粉
末はんだをコーティングする方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器のはんだ付け方法としては、鏝
付け方、浸漬法、リフロー法がある。鏝付け法は、作業
者が一方の手に線はんだ、もう一方の手に鏝を持ち、は
んだ付け部分に線はんだを置き、その上に鏝をあてがっ
て線はんだを加熱溶融することにより、はんだ付けを行
う方法である。この鏝付け法は、はんだ付け箇所毎には
んだ付けをするため作業性に問題がある。そのため今日
では、鏝付け法は他のはんだ付け方法で発生したはんだ
付け不良の補修や、他のはんだ付け方法ではんだ付けし
た後、熱に弱い電子部品をはんだ付けするとき等に用い
られている。
【0003】浸漬法は、はんだ槽の中の溶融はんだを噴
流させ、該噴流はんだにプリント基板のはんだ付け面を
接触させてはんだ付けする方法である。この浸漬法は、
多数のはんだ付け箇所が一度の浸漬ではんだ付けできる
という非常に生産性に優れた方法である。しかしなが
ら、浸漬法はプリント基板のはんだ付け面全域を溶融は
んだと接触させるため、はんだが不必要な箇所に付着し
たり、熱に弱い電子部品を熱損傷させたり、さらには隣
接したはんだ付け部間が狭い所では、はんだが跨がって
付着するというブリッジを発生させたりすることがあっ
た。
【0004】リフロー法は、プリント基板のはんだ付け
部にソルダペーストを印刷塗布した後、該プリント基板
をリフロー炉のような加熱装置で加熱することによりソ
ルダペーストを溶融させてはんだ付けする方法である。
このリフロー法は、ソルダペーストをマスクで必要箇所
だけに印刷塗布できるため、多数箇所のはんだ付けがで
きるばかりでなく、プリント基板の不必要箇所には決し
てはんだが付着しない。しかも適切な印刷方法で塗布量
を正確に行えば隣接したはんだ付け部間が狭くてもブリ
ッジを起こしにくいという他のはんだ付け方法にはない
優れた特長を有している。従って、今日の電子機器のは
んだ付けには、リフロー法が多く採用されている。
【0005】このリフロー法に用いられるソルダペース
トとは、ペースト状のフラックスと粉末はんだとを均一
に混ぜ合わせて粘調性のあるペースト状にしたものであ
る。一般に電子機器のはんだ付けに用いるソルダペース
トの粉末はんだは、Sn−Pb合金であり、その中でも
共晶組成の63Sn−Pb合金が最も多く使用されてい
る。その理由は、Sn−Pb共晶合金は、融点が一番低
いため(183℃)電子部品に対する熱影響が少なく、
しかもはんだ付け性が良好ではんだ付け不良が少ないか
らである。
【0006】この他、ソルダペーストに用いられる粉末
はんだとしては、Pb主成分の高温はんだやSn−Pb
にBiやIn等を添加して融点を下げた低温はんだ等も
ある。高温はんだを用いたソルダペーストは、電子機器
の使用時に高温となるところ、つまりはんだ付け部周辺
が高温となって共晶はんだが溶けたり、接合強度が弱く
なったりするところ等に適している。また低温はんだは
耐熱性のない電子部品をはんだ付けしたり、既に共晶は
んだではんだ付けしたところに再度はんだ付けするよう
な場合、共晶はんだが溶けないように低い温度の低温は
んだではんだ付けするときに使用する。
【0007】現在ではSn−Pbはんだ合金を用いては
んだ付けした電子機器が故障したり古くなって使い勝手
が悪くなったりした場合は、修理せずに廃棄処分される
が、電子機器はフレームやケースが金属やプラスチック
であるため焼却ができず埋め立て処分が行われている。
埋め立て処分された電子機器が地中に染み込んだ酸性雨
に触れると、はんだ付け部の鉛分が溶出し、それが地下
水に混入して地下水汚染の原因となることが考えられ
る。そこで近時では、酸性雨に触れても鉛分が溶出しな
いように鉛を含まないはんだ、所謂「鉛フリーはんだ」
の使用が推奨されるようになってきている。鉛フリーは
んだとしては、Sn−Ag系、Sn−Sb系、Sn−B
i系、Sn−Zn系等がある。
【0008】ところでソルダペーストに用いるフラック
スには、はんだ付け性を良好にするために活性剤が添加
されている。活性剤とは、たとえばジフェニールグアニ
ジンHBr、ジエタノールアミンHClのようなハロゲ
ン化物や、乳酸、オレイン酸、ステアリン酸、グルタミ
ン酸等の有機酸である。これらのハロゲン化物や有機酸
は、はんだ付け時に酸化物を還元除去してはんだ付け性
を向上させる作用を有しているが、長時間金属と接触し
ていると金属と反応して金属を腐食させたり、酸化させ
たりしてしまうものである。粉末はんだの反応は活性剤
ばかりでなくフラックス中の溶剤によっても引き起こさ
れる。従って、ソルダペーストでは、長期間経過するう
ちに粉末はんだとフラックスが反応して、腐食生成物や
酸化物を発生させるようになるが、このように腐食生成
物や酸化物が発生するとソルダペーストの粘度が上昇
し、印刷性やはんだ付け性が悪くなって良好なはんだ付
け部が得られなくなる。これを経時変化というが、経時
変化は特にフラックスと反応し易いZnを含んだSn−
Zn系鉛フリーはんだの合金で激しく起こる。
【0009】経時変化を少なくするためには粉末はんだ
がフラックスと接触しなければよいことから、従来より
粉末はんだにコーティングを施すことが提案されてい
た。従来の粉末はんだのコーティング材としては、松脂
(特開昭54−85157、同57−52588、特開
平3−13293、同6−226487)や合成樹脂
(特開平2−294097号:ポリフェニレンサルファ
イド、同4−197598号:ウレタン、同8−200
83号:ポリアミド)等であった。
【0010】また従来の粉末はんだのコーティング方法
は、コーティング材を溶剤に溶かしてコーティング溶液
を作っておき、該コーティング溶液を粉末はんだにスプ
レーノズルで吹き付け、その後、溶剤を乾燥させたり、
コーティング溶液中に粉末はんだを浸漬した後、溶剤を
乾燥させたり、或いはコーティング材中で粉末はんだを
転動させたりするものであった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
粉末はんだに施されていた松脂のコーティングは、松脂
自体がフラックスの溶剤で溶解してしまうため、長期間
の保存中にコーティングが溶け出して粉末はんだが侵さ
れてしまうものであり、従来のポリフェニレンサルファ
イド、ウレタン、ポリアミド等の合成樹脂のコーティン
グは、はんだ付け温度で破れにくかったり、はんだ付け
温度で破れても、それがはんだ付けの邪魔となったりす
るものであった。
【0012】またコーティング溶液をスプレーや浸漬し
て粉末はんだにコーティングする従来の方法は、溶剤を
乾燥させるのに手間がかかるばかりでなく、乾燥後に粉
末同士が付着して塊となってしまい印刷塗布ができなく
なってしまうことがあった。そしてコーティング材中で
粉末はんだを転動させる方法は、コーティング材が完全
に粉末はんだを覆うことができず、ソルダペーストにし
た場合、フラックスがコーティングの隙間から侵入して
粉末はんだを侵してしまうものであった。さらに従来の
コーティング方法では、コーティングを所望の厚さに制
御することができないという信頼性に欠けるものでもあ
った。本発明は、コーティング材がフラックスで溶解さ
れたり、リフロー時にはんだ付けの邪魔になったりしな
いコーティングを施した粉末はんだ、および粉末はんだ
へのコーティングが容易で、しかも厚さの制御が正確に
行えるというコーティング方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】粉末はんだのコーティン
グとしては、粉末はんだをフラックスと接触させないよ
うに粉末はんだを完全に覆っていなければならず、しか
もフラックスの溶剤に溶解しにくいものでなければなら
ない。一般に合成樹脂は溶剤に溶解しにくいため、粉末
はんだにコーティングしたときに、完全に粉末はんだを
覆っていればソルダペーストは経時変化を起こしにくく
なるという優れた特性を有している。そこで本発明で
は、この特性を利用して合成樹脂で粉末はんだをコーテ
ィングしたものである。しかしながら、従来の合成樹脂
のコーティングは、経時変化防止には優れた効果がある
ものの、リフロー時にコーティングが破れにくいもので
あったため、はんだ付け性が問題となっていた。本発明
は合成樹脂のコーティングにおいてはんだ付け性を改善
したソルダペースト用粉末はんだ、および粉末はんだの
コーティング方法を提供することにある。
【0014】本発明者等がリフロー温度以下で完全に破
れ、しかもはんだ付けの邪魔とならない合成樹脂につい
て鋭意研究を重ねた結果、或る種のアクリル系樹脂がこ
れらの特性を有していることを見いだし、本発明を完成
させた。
【0015】本発明は、ソルダペーストに用いる粉末は
んだにおいて、前記粉末はんだはガラス転移点が150
℃以下のアクリル系樹脂でコーティングされていること
を特徴とするソルダペースト用粉末はんだである。
【0016】また本発明は、粉末はんだを溶媒に分散さ
せた後、ラジカル重合性モノマーおよび重合開始剤を加
え加熱重合することにより前記粉末はんだ表面をアクリ
ル樹脂でコーティングすることを特徴とする粉末はんだ
のコーティング方法である。
【0017】本発明に使用するアクリル系樹脂は、ガラ
ス転移点(Tg)が150℃以下のものでなければなら
ない。つまり、一般の電子機器のはんだ付けに使用する
はんだは、融点が183℃の63Sn−Pb共晶はんだ
であるため、共晶はんだが溶融する前にコーティングが
軟化して破れ、はんだが溶融したならば直ぐに流れ出る
ようになっていなければならないからである。
【0018】本発明に使用するTgが150℃以下のア
クリル樹脂としては、(メタ)クリル酸エステル重合
物、(メタ)クリル酸エステル・スチレン共重合物、
(メタ)クリル酸エステル・(メタ)クリニトリル共重
合物であり、次のようなものが例示される。
【0019】アクリル酸メチル重合物、アクリル酸エチ
ル重合物、アクリル酸ブチル重合物、アクリル酸ヒドロ
キシエチル重合物、アクリル酸ヒドロキシプロピル重合
物、等のアクリル酸エステル重合物。
【0020】メタクリル酸メチル重合物、メタクリル酸
エチル重合物、メタクリル酸プロピル重合物、メタクリ
ル酸ブチル重合物、メタクリル酸ヒドロキシエチル重合
物、メタクリル酸ヒドロキシプロピル重合物、等のメタ
クリル酸エステル重合物。
【0021】アクリル酸メチル・アクリル酸エチル共重
合物、アクリル酸メチル・アクリル酸プロピル共重合
物、アクリル酸エチル・アクリル酸ブチル共重合物、ア
クリル酸エチル・アクリル酸ヒドロキシエチル共重合
物、等のアクリル酸エステル共重合物。
【0022】メタクリル酸メチル・アクリル酸メチル共
重合物、メタクリル酸メチル・メタクリル酸エチル共重
合物、メタクリル酸メチル・メタクリル酸ブチル共重合
物、等のメタクリル酸エステル共重合物。
【0023】アクリル酸メチル・スチレン共重合物、ア
クリル酸エチル・スチレン共重合物、アクリル酸メチル
・α−メチルスチレン共重合物、アクリル酸メチル・ア
クリル酸ヒドロキシプロピル・スチレン共重合物、等の
アクリル酸エステル・スチレン共重合物。
【0024】メタクリル酸メチル・スチレン共重合物、
メタクリル酸エチル・スチレン共重合物、メタクリル酸
エチル・スチレン共重合物、メタクリル酸メチル・スチ
レン共重合物、メタクリル酸ブチル・スチレン共重合
物、等のメタクリル酸エステル・スチレン共重合物。
【0025】アクリル酸メチル・酢酸エチル共重合物、
アクリル酸エチル・酢酸エチル共重合物、等のアクリル
酸エステル・酢酸エステル共重合物。
【0026】メタクリル酸メチル・酢酸エチル共重合
物、メタクリル酸エチル・酢酸エチル共重合物、メタク
リル酸メチル・酢酸メチル共重合物、等のメタクリル酸
エステル・酢酸エステル共重合物。
【0027】アクリル酸メチル・アクリロニトリル共重
合物、アクリル酸エチル・アクリロニトリル共重合物、
等のアクリル酸エステル・アクリロニトリル共重合物。
【0028】メタクリル酸メチル・アクリロニトリル共
重合物、メタクリル酸エチル・アクリロニトリル共重合
物、等のメタクリル酸エステル・アクリロニトリル共重
合物。
【0029】アクリル酸メチル・メタクリニトリル共重
合物、アクリル酸エチル・メタクリニトリル共重合物、
等のアクリル酸エステル・メタクリロニトリル共重合
物。
【0030】メタクリル酸メチル・メタクリロニトリル
共重合物、メタクリル酸エチル・メタクリロニトリル、
等のメタクリル酸エステル・メタクリロニトリル共重合
物。
【0031】(メタ)クリル酸エステルは2種以上を用
いてもよいし、またこれにアクリル酸、メタクリル酸、
マレイン酸、クロトン酸、等の重合性カルボン酸を一部
併用してもよい。その使用量は、カプセル化に用いる樹
脂の20重量%以下、より好ましくは10重量%以下が
よい。
【0032】本発明では、粉末はんだにコーティングす
る厚さは0.05〜20μm、好ましくは0.1〜10
μmである。コーティングの厚さが0.05μmよりも
少ないとコーティングが破けやすく、フラックスが侵入
してしまい、また20μmよりも厚くなるとリフロー時
にコーティングがはんだ付けの邪魔となってしまう。
【0033】本発明の粉末はんだのコーティング方法
は、粉末はんだを溶媒中に分散させ、ラジカル重合性モ
ノマーおよび重合開始剤を加えて加熱重合させることに
より、粉末はんだ表面を重合物でコーティングさせるも
のである。ラジカル重合モノマーは、溶媒中に最初に加
えておいてもよいし、或いは分割投与してもよい。また
反応系には、分散剤、増粘剤、消泡剤、等を加えてもよ
い。
【0034】
【実施例】
○実施例1 Sn−8Zn−3Biの球形粉末はんだ(平均粒径約3
0μm)100重量部をエタノール100重量部に分散
させる。次にベンゾイルパーオキシド0.1重量部およ
びメタクリル酸メチル10重量部を加える。系を70℃
に加温し、3時間反応させる。反応物を濾過・乾燥しは
んだカプセルを得た。その結果、粉末はんだにはアクリ
ル樹脂のコーティングが約2μmの厚さで均一になされ
ていた。
【0035】○実施例2 Sn−8Zn−3Biの球形粉末はんだ(平均粒径約3
0μm)100重量部を水1000重量部に分散させ
る。次に過硫酸ソーダ0.1重量部を加える。系を70
℃に加温し、メタクリル酸メチル20重量部を徐々に滴
下する。滴下終了後、さらに1時間反応させる。反応物
を濾過・乾燥しはんだカプセルを得た。その結果、粉末
はんだにはアクリル樹脂のコーティングが約4μmの厚
さで均一になされていた。
【0036】次に上記コーティング方法で得られた粉末
はんだを用いてソルダペーストを作製し、経時変化およ
びはんだ付け性の試験を行った。また比較として全くコ
ーティングを行っていない粉末はんだを用いてソルダペ
ーストを作製し、同様に経時変化とはんだ付け性の試験
を行った。
【0037】ソルダペーストのフラックス組成、および
粉末はんだの合金組成 ○フラックス:10重量% 重合ロジン(松脂) 50重量% 硬化ヒマシ油(チキソ剤) 5重量% ジフェニールグアニジンHBr(活性剤) 2重量% α−テレピネオール(溶剤) 43重量% ○粉末はんだ合金 :90重量% Sn−8Zn−3Bi
【0038】図1は本発明粉末はんだ使用のソルダペー
ストとコーティングのない粉末はんだ使用のソルダペー
ストを25℃の恒温槽に放置して粘度変化を測定したグ
ラフである。このグラフから明らかなように、本発明の
粉末はんだのソルダペーストは粉末はんだが経時変化を
起こしやすいSn−Zn系であるにもかかわらず25日
間放置しても、ほとんど粘度変化がなかった。一方、コ
ーティングを行っていない粉末はんだのソルダペースト
は、製造直後から急激に粘度が上昇し、激しく経時変化
が起こっていることが分かる。
【0039】また本発明の粉末はんだのソルダペースト
とコーティングのないソルダペーストを25℃の室内に
24時間放置後、それぞれプリント基板に印刷塗布し、
リフロー炉で加熱して、はんだ付け状態を目視で観察し
た。その結果、本発明の粉末はんだのソルダペースト
は、はんだ付け部に完全に濡れ拡がり、はんだ付け部周
辺には酸化物や異物は存在していなかった。一方、コー
ティングを行っていない粉末はんだのソルダペースト
は、はんだ付け部に完全に拡がらず、しかもはんだ付け
部の周辺には酸化物が多数付着していた。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の粉末はん
だは、長期間保存しても経時変化が起こりにくいため印
刷時には印刷不良がなく全てのはんだ付け部に完全に印
刷塗布でき、しかも従来の合成樹脂コーティングの粉末
はんだを使用したソルダペーストのようにはんだ付け性
が劣るようなこともないためはんだ付け不良がないとい
う従来のコーティング粉末にない優れた効果を奏するも
のである。また本発明の粉末はんだのコーティング方法
は、アクリル系樹脂を粉末はんだに均一に、しかも完全
に覆うことができることからフラックスと混練してソル
ダペーストを製造した場合、経時変化のないソルダペー
ストにすることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粉末はんだを使用したソルダペースト
と、コーティングのない粉末はんだを使用したソルダペ
ーストにおける粘度変化のグラフ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平田 昌彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 増田 俊明 大阪府八尾市渋川町2−1−3 松本油脂 製薬株式会社内 (72)発明者 藤江 孝司 大阪府八尾市渋川町2−1−3 松本油脂 製薬株式会社内 (72)発明者 田口 稔孫 東京都足立区千住橋戸町23番地 千住金属 工業株式会社内 (72)発明者 高浦 邦仁 東京都足立区千住橋戸町23番地 千住金属 工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソルダペーストに用いる粉末はんだにお
    いて、前記粉末はんだはガラス転移点が150℃以下の
    アクリル系樹脂でコーティングされていることを特徴と
    するソルダペースト用粉末はんだ。
  2. 【請求項2】 前記アクリル樹脂のコーティングの厚さ
    は、0.05〜20μmであることを特徴とする請求項
    1記載のソルダペースト用粉末はんだ。
  3. 【請求項3】 前記アクリル系樹脂は、ガラス転移点が
    150℃以下である(メタ)クリル酸エステル重合物、
    (メタ)クリル酸エステル・スチレン共重合物、(メ
    タ)クリル酸エステル・(メタ)クリニトリル共重合物
    あることを特徴とする請求項1記載のソルダペースト用
    粉末はんだ。
  4. 【請求項4】 粉末はんだを溶媒に分散させた後、ラジ
    カル重合性モノマーおよび重合開始剤を加えて加熱重合
    することにより、前記粉末はんだ表面をアクリル樹脂で
    コーティングすることを特徴とする粉末はんだのコーテ
    ィング方法。
  5. 【請求項5】 前記記載の溶媒が、水および/または水
    溶性溶媒であることを特徴とする請求項4記載の粉末は
    んだのコーティング方法。
JP9216979A 1997-07-29 1997-07-29 ソルダペースト用粉末はんだおよび粉末はんだのコーティング方法 Pending JPH1147978A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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