JPH1147930A - 多層盛自動溶接装置 - Google Patents

多層盛自動溶接装置

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JPH1147930A
JPH1147930A JP21023497A JP21023497A JPH1147930A JP H1147930 A JPH1147930 A JP H1147930A JP 21023497 A JP21023497 A JP 21023497A JP 21023497 A JP21023497 A JP 21023497A JP H1147930 A JPH1147930 A JP H1147930A
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welding
welding torch
torch
layer
control means
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JP21023497A
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English (en)
Inventor
Kazutaka Hosokawa
和孝 細川
Takeshi Araya
雄 荒谷
Seiji Hida
誠司 飛田
Toshio Nezu
利雄 根津
Nobuo Shibata
信雄 柴田
Akiyoshi Imanaga
昭慈 今永
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な多層盛溶接を自動的に行うこと。 【解決手段】 溶接ロボット10の溶接台車12には下
板18上を走行する車輪16が設けられていると共に、
縦板34に吸着しながら溶接台車12の走行を案内する
電磁輪24〜30が設けられている。電磁輪24〜30
は溶接台車12が往復動する際に溶接線から離れるのを
防止することができる。さらに統括制御装置102で生
成された位置指令とカメラ62の撮像によって得られた
溶接トーチ50の狙い位置とが比較され、この比較結果
に応じて溶接装置50の狙い位置が制御されるため、各
パス毎に良好な溶接を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層盛自動溶接装
置に係り、特に、移動方式によって溶接対象を多層盛溶
接するに好適な多層盛自動溶接装置に関する。
【0002】
【従来の技術】非溶接物(ワーク)が厚板の場合には、
一般に、厚板上に溶接ビードを順次積層して所定の厚さ
の溶接部を形成する、いわゆる多層盛溶接が用いられて
いる。多層盛溶接を行うに際して、溶接機本体として
は、一般に据置き型の溶接ロボットやレール上を走行す
る台車が使用されている。しかし、据置き型の溶接ロボ
ットを用いた場合、ワークによってはワークの移動が困
難なため、多層盛溶接を円滑に行うことができない。ま
たレール上を走行する台車を用いた場合には、レールの
設置に時間やコストがかかる。そこで、可搬性、段取り
性に優れた自走式台車を溶接機本体として使用する移動
方式のものが用いられている。この自走式台車は、走行
用の車輪の他に、ワークの表面を倣い面として、倣い面
に沿って走行する一対のローラアームを備えており、ロ
ーラアームによって2種類に分けられる。すなわち、一
方の台車は一対のローラアームのうち前側が後ろ側より
も短く構成されており、台車が倣い面に対して一定角度
傾いた状態で走行するようになっている。他方の台車は
一対のローラアームが前後共同じ長さで構成されている
が、走行用の車輪が倣い面に対して傾斜した状態で、台
車が倣い面に沿って走行するようになっている。これら
の自走式台車を駆動するに際しては、作業者が台車(溶
接台車)を目視しながら、操作盤から溶接台車の進行状
況を確認しつつ、溶接台車のコントロールを行う操舵方
式が採用されている。
【0003】また、ワークに多層盛溶接を行うに際して
は、ティーチングプレイバック方式の産業用ロボットを
用いて多層盛溶接を行う方法が提案されている。例え
ば、特開昭58−187269号公報に記載されている
ように、まず多層盛溶接の初層を教示し、2層目以降は
初層からのシフト幅によって、自動的に教示データを作
成し、自動的に多層盛溶接を行う方法が採用されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】自走式台車を用いた従
来の多層盛溶接装置では、台車に固定された倣い用ロー
ラアームのガイドにしたがって台車を走行させているた
め、台車を一方向にしか走行させることができない。す
なわち、溶接対象、走行用車輪が倣い面に対して傾いた
状態で設置され、溶接台車が倣い用ローラアームを介し
て倣い面を押圧しながら走行するようになっているの
で、一方の方向に台車が進行するときには倣い面に沿っ
て台車を走行させることはできる。しかし、台車を逆方
向に走行させると、走行用車輪が倣い面に対して傾いた
状態に設置されているので、台車が倣い面から順次離
れ、そのままでは次の層の溶接を行うことができなくな
る。このため、1パスの溶接が終了するたびに作業員が
走行台車の向きを替えることが余儀なくされ、走行台車
の方向転換に手間がかかり、生産効率が低下する。
【0005】また、ティーチングプレイバック方式によ
る従来の開先倣い方法では、ティーチングに多くの時間
を要するとともに、2層目以降の溶接位置に対して十分
な配慮が成されておらず、溶接中にワークに熱変形が生
じたり、2層以降の溶接位置に誤差が生じたりする。す
なわち2層目以降の溶接位置は前層におけるビードの状
態によって決定されるべきであるが、この点について配
慮されておらず、多層盛溶接終了時のビード形状が計画
通りにならない。特に、多層盛の層数が多くなると、良
好な多層盛溶接が困難である。
【0006】本発明の目的は、良好な多層盛溶接を自動
的に行うことができる多層盛自動溶接装置を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、溶接ワイヤの供給を受けて一対の溶接対
象の間の開先位置に溶接ワイヤの溶融によるビードを形
成する溶接トーチと、前記一方の溶接対象上に走行可能
に配置されて前記溶接トーチを移動可能に支持する溶接
台車と、前記溶接トーチによる溶接を制御する溶接制御
手段と、前記溶接トーチの位置を含む溶接トーチの周囲
の状態を検出する状態検出手段と、多層盛溶接パスプラ
ン情報に基づいて各層のパスにおける前記溶接トーチの
狙い位置を示す位置指令を生成する位置指令生成手段
と、前記状態検出手段の検出出力と前記位置指令生成手
段の生成による位置指令とを各層のパス毎に比較しこの
比較結果に応じて前記溶接トーチの位置を制御する位置
制御手段と、移動指令に従って前記溶接台車を溶接開始
位置と溶接終了位置との間を往復動させる台車制御手段
とを備えている多層盛自動溶接装置を構成したものであ
る。なお、溶接台車としては、自走式往復動台車または
ティーチングプレイバックで繰返し動作するロボット等
が利用される。
【0008】前記溶接装置を構成するに際して、位置制
御手段としては、状態検出手段の検出による溶接トーチ
の狙い位置と位置指令生成手段の生成による位置指令と
を各層のパス毎に比較したり、状態検出手段の検出によ
るビードの形状と位置指令生成手段の生成による位置指
令とを各層のパス毎に比較したりする機能を有するもの
で構成することもできる。
【0009】また前記多層盛溶接装置を構成するに際し
ては、以下の要素を付加することができる。
【0010】(1)前記状態検出手段は、前記溶接トー
チによる溶接位置よりも溶接進行方向で先行した位置の
状態を検出するように構成されてなり、前記位置制御手
段は、前記状態検出手段の検出出力を順次記憶し、前記
溶接トーチが前記状態検出手段の検出位置に到達する毎
にこの位置に対応した前記状態記憶手段の記憶値を用い
てなる。
【0011】(2)前記位置制御手段は、前記状態検出
手段の検出出力に関する記憶値のうち前回のパスにおけ
る溶接終了位置より所定距離手前から溶接終了位置まで
に得られた記憶値を用いずに、この記憶値の代わりに他
の位置または直前の位置で得られた記憶値を用いてな
る。
【0012】(3)前記溶接制御手段は、溶接開始時、
前記台車が一定距離走行する間前記溶接トーチによる溶
接を停止してなり、前記位置制御手段は、前記溶接トー
チによる溶接を開始するときに、前記溶接トーチによる
溶接が停止されたことを条件に前記台車が一定距離走行
したときに得られた前記状態検出手段の検出出力と前記
位置指令生成手段により得られた位置指令とに基づいて
前記溶接トーチの位置を制御してなる。
【0013】(4)前記案内手段が前記他方の溶接対象
から離れたことを検出したときに検出出力を前記溶接制
御手段と前記台車制御手段に出力する離脱検出手段を有
し、前記溶接制御手段は、前記離脱検出手段の検出出力
に応答して前記溶接トーチによる溶接を一時停止してな
り、前記台車制御手段は、前記離脱検出手段の検出出力
に応答して前記溶接台車の移動を一時停止してなる。
【0014】(5)操作に応答して前記溶接トーチの狙
い位置を強制的に修正する位置修正手段を備えている。
【0015】(6)前記状態検出手段は、前記一対の溶
接対象による開先と前記溶接トーチの周囲にスリット光
を照射するスリット光源と、前記スリット光線の照射に
より前記開先表面に形成される光切断画像を撮像するカ
メラとを備えてなり、前記位置制御手段は、前記カメラ
で撮像された光切断画像を処理する画像処理手段を備
え、前記画像処理手段は、画像で得られた開先交点位置
に溶接トーチの先端位置を合わせ、この点を前記溶接ト
ーチに対する前記状態検出手段の検出出力の基準点とし
てなる。
【0016】(7)前記状態検出手段は、前記一対の溶
接対象による開先と前記溶接トーチの周囲にスリット光
線を照射するスリット光源と、前記スリット光線の照射
により前記開先表面に形成される光切断画像を撮像する
カメラとを備えてなり、前記位置制御手段は、前記カメ
ラで撮像された光切断画像を処理する画像処理手段を備
え、前記画像処理手段は、前記カメラで撮像された画像
を基にワーク原点に相当する開先コーナを求めるととも
に、前記溶接トーチの移動により得られた画像のうち前
記溶接トーチの先端位置が前記開先コーナに一致した位
置をワーク原点として処理してなる。
【0017】(8)前記溶接制御手段は、溶接ワイヤの
突出し長さを基に溶接電流と溶接電圧を制御してなる。
【0018】(9)前記一対の溶接対象のうち他方の溶
接対象に吸着された状態で前記溶接台車の移動を案内す
る案内手段を有する。
【0019】前記した手段によれば、溶接装置による溶
接によって一対の溶接対象に多層盛溶接を施すに際し
て、溶接台車が一方の溶接対象上を走行し、多層盛溶接
パスプラン情報に基づいて各層のパスにおける溶接が行
われるときに、位置指令と状態検出手段の検出出力とが
そのパス毎に比較され、この比較結果に応じて溶接トー
チの位置が狙い位置に制御されるため、良好な多層盛溶
接を行うことができる。さらに、案内手段が他方の溶接
対象に吸着された状態で溶接台車の移動を案内するた
め、溶接台車が溶接対象から離れることなく、溶接台車
を溶接開始位置と溶接終了位置との間を往復動させるこ
とができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0021】図1は、本発明の一実施形態を示す多層盛
自動溶接装置の全体構成図、図2は溶接ロボットの正面
図、図3は溶接ロボットの側面図、図4は溶接ロボット
の上面図である。図1ないし図4において、溶接ロボッ
ト10は溶接台車12を備えており、溶接台車12の底
部両端には回転ジョイント14を介して車輪16が4個
走行自在に固定されている。各車輪16は一対の溶接対
象のうち一方の溶接対象である下板(ワーク)18上を
走行可能に配置されている。溶接台車12の上面には一
対のメカニカルリミットアーム20、22が溶接の進行
方向に沿って固定されている。溶接台車12の側面側に
は一対の電磁輪24、26と一対の電磁輪28、30が
配置されているとともに脱輪センサ32が配置されてい
る。各電磁輪24〜30は、電磁石を用いた車輪で構成
されており、他方の溶接対象である縦板34に吸着しな
がら溶接台車12の走行を案内する案内手段として構成
されている。脱輪センサ32は、電磁輪24〜30が縦
板34から離れたことを検出する離脱検出手段として構
成されている。電磁輪24、26はシャフト36に固定
され、電磁輪28、30はシャフト38に固定されてい
る。シャフト36とシャフト38はベルト40を介して
連結されており、シャフト38はベルト42を介してモ
ータM1の回転軸に連結されている。モータM1は溶接
台車12を3軸のうちX軸方向に沿って走行させるため
の駆動手段として構成されており、モータM1が回転す
ると、モータM1の回転力がベルト42を介してシャフ
ト38に伝達され、シャフト38の回転に伴って電磁輪
28、30が縦板34に吸着しながら回転するようにな
っている。またシャフト38が回転すると、シャフト3
8の回転力がベルト40を介してシャフト36に伝達さ
れ、シャフト36の回転に伴って電磁輪24、26が縦
板34に吸着しながら回転するようになっている。
【0022】またモータM1を収納した溶接台車12に
はモータボックス44、46、48が連結されており、
モータボックス44には溶接トーチ50が回転自在に固
定されている。モータボックス44内には溶接トーチ5
0をθ方向に回転させるためのモータM2が固定されて
おり、モータM2の回転力が歯車52、54を介してシ
ャフト56に伝達されるようになっている。このシャフ
ト56の先端には溶接トーチ50が連結されており、モ
ータM2の回転により溶接トーチ50がシャフト56を
中心として360度回転できるようになっている。溶接
トーチ50の中ほどに固定されたブラケット58にはレ
ーザスリット光源60と撮像用カメラ(CCDカメラ)
62が固定されており、レーザスリット光源60がレー
ザ光源ケーブル64を介して画像処理装置66に接続さ
れ、カメラ62がカメラケーブル68を介して画像処理
装置66に接続されている。レーザスリット光源60と
カメラ62は状態検出手段として構成されており、レー
ザスリット光源60は、図5に示すように、下板18と
縦板34によって形成される開先と溶接トーチ50の先
端側にスリット光を照射するようになっている。カメラ
62は、溶接トーチ50の溶接によるビード72にスリ
ット光70が照射されたときに、このビード72の画
像、例えば開先表面に形成される光切断画像を撮像する
ようになっている。そしてカメラ62の撮像による画像
データは順次画像処理装置66に転送される。なお、レ
ーザセンサとしては、レーザスポットを揺動させる方
式、半導体レーダーの代わりに、He−Neレーザを光
ファイバで誘導する方式など種々の方式を適用すること
ができる。
【0023】一方、モータボックス44にはモータボッ
クス46が連結されており、このモータボックス46内
には溶接台車12をZ軸方向(上下方向)に駆動するた
めのモータM3が収納されている。モータM3の回転軸
は歯車74、76、シャフト78を介してジョイント8
0に連結されており、モータM3が正転または逆転駆動
されると、モータM3の回転力が歯車74、76、シャ
フト78を介してジョイント80に伝達され、ジョイン
ト80が下板18に対して上下動するようになってい
る。このジョイント80はモータボックス44と連結さ
れており、モータM3の正転または逆転駆動によってジ
ョイント80が上下動すると、溶接トーチ50が下板1
8に対して垂直方向に上下動することになる。
【0024】またモータボックス48には、リミットス
イッチL1、溶接台車12をY軸方向(下板18と平行
で台車の進行方向と直交する方向)に駆動するためのモ
ータM4、蛇腹82、シャフト84、回転ジョイント8
6が収納されており、モータM4の回転力がシャフト8
4を介して回転ジョイント86に伝達され、回転ジョイ
ント46が下板18に沿って平行移動することで、回転
ジョイント86に連結されたモータボックス46が縦板
34に対して垂直方向に移動するようになっている。モ
ータボックス46はジョイント80がモータボックス4
4に固定されているため、モータM4の駆動によって溶
接トーチ50が縦板34に対して垂直方向に移動するこ
とになる。またモータボックス48の端部には補助輪8
7が設けられている。この補助輪87は、溶接台車12
が下板18上を直接走行できるように、重量バランスを
考慮して取付けられている。さらに、この補助輪87
は、溶接台車12がβ方向に傾いたときに、溶接台車1
2を支える車輪として設けられており、通常は下板18
からわずかに離れて配置されている。なお、車輪16
は、溶接ロボット10がバランスを崩したときに、溶接
台車12がα方向またはβ方向に傾いて、電磁輪24〜
30が縦板34から離れることがないように、溶接ロボ
ット10の重心の真下から±20ミリメートル以内の部
分に取付けられている。これにより、溶接台車12は安
定した状態で往復走行が可能になっている。さらに、車
輪16は回転ジョイント14によって溶接台車12と連
結されているため、360度自由に回転することができ
る。なお、モータボックス46、48には蛇腹82、8
6が設けられているため、各ボックス内に溶接時にスパ
ッタが浸入するのを防止することができる。
【0025】また本実施形態においては、溶接台車12
を溶接開始位置と溶接終了位置との間を自動的に往復動
させるために、図6に示すように、溶接開始位置Xにア
ーム88が配置され、溶接終了位置Yにアーム90が配
置されている。そしてメカニカルリミットアーム20の
先端側がアーム88と接触してばね92が圧縮されると
リミットスイッチ94がオンになって、溶接台車12が
溶接開始位置Xにあることを検出し、溶接台車12の走
行に伴って、メカニカルリミットアーム22の先端がア
ーム90に接触し、ばね96が圧縮されてリミットスイ
ッチ98がオンになると、溶接台車12が溶接終了位置
Yに到達したことを検出するようになっている。各リミ
ットスイッチ94、98はロボット制御装置100に接
続されており、リミットスイッチ94、98の状態によ
って溶接台車12の位置が検出され、リミットスイッチ
94、98のオンオフ状態に基づいてモータM1の駆動
が制御され、溶接台車12が溶接開始位置Xと溶接終了
位置Yとの間を往復動されるようになっている。すなわ
ちメカニカルリミットアーム20、22、リミットスイ
ッチ94、98、モータM1はロボット制御装置100
とともに台車制御手段を構成するようになっている。
【0026】ロボット制御装置100は、装置全体を統
括する統括制御装置102に接続されており、モータM
2〜M4やモータ駆動系、統括制御装置102とともに
位置制御手段を構成するようになっている。統括制御装
置102にはフロッピーディスクドライバ104、プロ
グラムユニット106、リモートコントロールボックス
108、溶接制御装置110が接続されているとともに
リミットスイッチ94、98、脱輪センサ32が接続さ
れている。溶接制御装置110は溶接電源112を介し
て溶接トーチ50に接続されており、溶接電源112に
はガスボンベ114が接続されているとともにワイヤ送
給装置116が接続されている。溶接制御装置110は
溶接トーチ50による溶接を制御する溶接制御手段とし
て、溶接ワイヤの突出し長さを基に溶接トーチ50に対
する溶接電流、溶接電圧など制御するようになってい
る。さらにワイヤ送給装置116から溶接トーチ50に
送給される溶接ワイヤの送給を制御するようになってい
る。また溶接トーチ50には、ガスボンベ114から、
シールドガス、例えばArが供給されるようになってい
る。このシールドガスは溶接時にリード72の周囲に吹
き付けられてリード72が酸化するのを防止するように
なっている。プログラミングユニット106は、各種操
作ボタンや液晶表示器などを備えたティーチングペンダ
ントとして構成されている。このプログラミングユニッ
ト106は溶接ロボット10の位置の教示や各種条件の
入力を行うようになっている。フロッピーディスクドラ
イバ104は、教示データが保存されたフロッピーディ
スクを駆動するために設けられている。リモートコント
ロールボックス108は、溶接トーチ50に対して、狙
い位置などの変更を行う必要が生じて、作業員がジョイ
スティックを操作したときに、このジョイスティックの
操作に応答して、溶接ロボット10および溶接トーチ5
0を指定の位置へ手動へ誘導する位置修正手段として構
成されている。
【0027】なお、電磁輪24〜30は電磁石の代わり
に永久磁石を用いることもできる。また縦板34が低
く、電磁輪24〜30が縦板34に接触しにくい場合に
は、図7に示すように、電磁輪24〜30の代わりに、
テーパ形状の電磁輪24a〜30aを用いることで、電
磁輪24a〜30aが縦板34から離れるのを防止する
ことができる。
【0028】次に、本実施形態における溶接装置の作用
を図8のフローチャートについて説明する。
【0029】まず、装置の電源を投入し(ステップ
A)、装置全体の初期化を行う(ステップB)。次に、
プログラミングユニット106を用いて、溶接ロボット
10本体の各軸の原点合わせを行う(ステップC)。す
なわち、プログラミングユニット106により、原点合
わせの指令を入力すると、X軸に関しては、現時点にお
けるモータM1の位置が原点として記憶される。Y軸に
関しては、回転ジョイント86がリミットスイッチL1
に接触した点が原点として記憶され、Z軸に関しては、
ジョイント80がリミットスイッチL2に接触した位置
が原点として記憶され、θ軸に関してはシャフト56が
リミットスイッチL3と接触した点が原点として記憶さ
れる。各リミットスイッチL1〜L3の信号はロボット
制御装置100を介して統括制御装置102に送信さ
れ、リミットスイッチL1〜L3がオンになったときの
位置がメカニカル(メカ)原点として教示記憶される。
これらの原点の位置情報を記憶するに際しては、各軸の
位置検出にインクリメント型のエンコーダを用いること
ができるが、各軸のアクチュエータにアブソリュート型
のエンコーダを組み合わせることで、メカニカル原点合
わせの作業を省略することもできる。
【0030】メカニカル原点設定後は、溶接トーチ50
先端に対するセンサ(画像センサとしてのカメラ62)
検出位置の基準位置の設定を行う(ステップD)。ま
ず、溶接トーチ50から突き出される溶接ワイヤの長さ
を、パスプランプログラムに入力されたワイヤ突出し長
さに合わせる。次に溶接ロボット10を誘導して、溶接
ワイヤの先端を開先の原点座標位置にセットする。続い
て統括制御装置102の処理によりセンサ基準位置の設
定を行う。この場合、図9に示すように、統括制御装置
102の処理により開先形状No.をパスプランデータ
にしたがってセットする(ステップD1)。このあと開
先角度、トーチ角度などの諸条件をセットする(ステッ
プD2)。そしてセットしたデータをカメラ62に出力
するとともに、座標合わせの要求を出力する(ステップ
D3)。この場合カメラ62の撮像による開先画像の原
点の座標を、ソフトプログラム処理であらかじめ決めた
ワイヤ先端の原点の座標に一致させるソフト処理を行
う。この結果、両座標(原点位置)を自動的に一致させ
ることができ、センサ基準点を原点にセットできる。
【0031】溶接トーチ50の先端とセンサの基準点の
設定が終了したあとは、溶接ロボット10を溶接対象と
しての下板18上において、ワークの座標原点を教示す
る(ステップE)。この処理は、図10に示すように、
統括制御装置102で実行され、カメラ62に対してワ
ーク原点位置の検出要求が出力される(ステップE
1)。このあとカメラ62の出力を画像処理装置66に
取り込み、センサの画像処理結果を取得し(ステップE
2)、開先の原点位置を算出する(ステップE3)。次
に算出した検出位置と溶接トーチ50の現在位置との位
置ずれ量を算出し(ステップE4)、位置ずれ量にした
がって溶接トーチ50を移動させる(ステップE6)。
位置ずれ量がないときには、両者の位置を登録し(ステ
ップE7)、両者が一致した時点でロボット10を停止
し、そのときの座標をワーク原点座標として統括制御装
置102に送り、原点合わせを終了する(ステップE
8、E9)。なお、信頼性を得るために、複数データの
平均化処理やロボット移動量をステップ送りにするなど
の処理を行うこともできる。
【0032】次に、図8に示すステップFでは、多層盛
パスプラン情報を生成するための条件入力を実行する。
ここでは、プログラミングユニット106を用いて、開
先形状、溶接基準条件などを入力すると、統括制御装置
102において、積層のパス数、層数、積層ビード形
状、溶接位置など必要な溶接状況を自動的に演算処理し
て決定する。
【0033】多層盛自動溶接を行う場合、前層のビード
の上に次層のビードを順次重ねていくため、ワークの変
形などにより、パスプランで予測した溶接位置にずれが
生じることがある。このため、センサ(カメラ62)で
溶接位置を検出して倣い制御を行うが、溶接開始点のビ
ード形状は不整なため、正しい位置に溶接トーチ50が
誘導されず、良好なビード形状が得られないことがしば
しば起こる。そこで、本実施形態では、溶接開始点Xで
のトーチ50誘導のために、カメラ62を用いて前層の
ビードを検出し、この検出結果を基に次パスの正しい溶
接開始位置へ溶接トーチ50を自動的に誘導することと
している。
【0034】具体的には、図11に示すように、まず初
めに、溶接開始位置Xから所定の距離を溶接ロボット1
0が溶接を行わない状態で走行し、カメラ62で前層の
ビード位置を検出する(ステップG1)。次に検出した
複数の溶接位置データを入力し、これらの平均化処理を
実行する(ステップG2)。このあと得られた溶接位置
とパスプラン情報にしたがった溶接位置とのずれ量を算
出し、ずれ量を溶接トーチ50のシフト量とする(ステ
ップG3)。次に現時点のパスにおける溶接狙い位置に
シフト量を加算して溶接開始位置とする(ステップG
4)。このあとシフト量を基に溶接台車12を起動し
(ステップG5)、溶接を開始する(ステップG6)。
なお、溶接開始後、ステップG7で必要に応じて、指定
された回数の検出データを、次パスの溶接開始時におけ
る位置ずれ量として保存する。
【0035】ステップH(図8)、G6(図11)によ
って溶接を実行するに際しては、多層盛パスプラン情報
に基づいて各層のパスにおける溶接トーチ50の狙い位
置を示す位置指令を統括制御装置102で生成し、この
位置指令とカメラ62の検出出力(溶接トーチ50の狙
い位置、ビード72の形状)とを統括制御装置102で
比較し、この比較結果に応じて溶接トーチ50の位置
(狙い位置)を制御することとしている。このような制
御を実行すると、多層盛溶接を良好な状態で行うことが
でき、溶接品質の向上に寄与することができる。また、
溶接トーチ50に取り付けられた視覚センサとしてのカ
メラ62が溶接トーチ50に先行して溶接線を検出する
構成としたときには、検出したデータを記憶しておき、
溶接トーチ50がカメラ62によって検出された検出位
置にきたときに、記憶データを再生して、溶接トーチ5
0の位置を修正する遅延制御を行うこともできる。な
お、脱輪センサ72により、溶接台車12が縦板34か
ら外れたことが検出されたときには、溶接制御装置11
0に対して停止指令が出力されるとともに、溶接台車1
2に対して停止指令が出力されるようになっている。ま
た、再起動指令を与えると、停止状態から復帰して溶接
を続行することができる。
【0036】一方、溶接終了位置Yでは、溶接電流を一
定時間下げるクレータ処理を行っているため、ビード形
状が少し変化することがある。例えば、1パス目の溶接
が終了して2パス目の溶接を行うとき(1層について2
パスの溶接を行うときなど)には、1パス目の溶接量な
どのデータを用いて倣い制御するので、溶接終了位置に
おけるデータをそのまま用いたのでは、ビードの形状に
よっては溶接線が曲がり、不整ビードとなりやすい。そ
こで、1パス目で検出した溶接終了位置の走行距離デー
タを記憶し、次パス以降は、溶接終了位置より所定距
離、例えば10ミリメートル〜50ミリメートル手前に
溶接トーチ50が到達したときに、倣い制御のデータを
固定し、このデータに従って溶接終了位置Yまで溶接を
おこなう。このような溶接を行うと、不整ビードが生じ
るのを防止することができる。
【0037】また本実施形態においては、センサを使用
する溶接と、センサを使用しない溶接を選択することが
できる。いずれの場合についても、ワークの組立て誤差
や変形などで適正な狙い位置へ溶接トーチ50が誘導さ
れない場合がある。このため、ジョイスティックを使用
し、リアルタイムで溶接狙い位置へ溶接トーチ50を直
接誘導させる方法を採用することもできる。
【0038】具体的には、図11に示すように、まず溶
接に不具合などが生じて、溶接の狙い位置を変更したい
ときには、リモートコントロールボックス108のジョ
イスティックで目標とする狙い位置へ溶接トーチ50を
誘導するための操作を行う。ジョイスティックが操作さ
れると、この操作に伴うデータは順次統括制御装置10
2に転送され、統括制御装置102の処理により溶接ロ
ボット10の駆動が制御される。例えば、ステップJ1
ではY軸の+方向移動信号の有無を判定し、入力信号が
あったときには、ステップJ2でY軸の座標に移動量を
加算する。一方、入力信号がないときには、ステップJ
3に進み、Y軸の−方向移動信号の有無を判定する。こ
のとき入力信号があったときにはステップJ4でY軸の
座標に移動量を減算する。また入力信号がないときには
ステップJ5に進み、Z軸の+方向移動信号の有無を判
定する。このとき入力信号があったときにはステップJ
6へ進み、Z軸座標に移動量を加算する。一方、入力信
号がないときにはステップJ7に進み、Z軸の−方向の
入力信号の有無を判定する。ここで入力信号があったと
きには、ステップJ8に進み、Z軸移動量を減算する。
このあとステップJ9において各軸の移動量を送信し、
適切な狙い位置へ溶接トーチ50を誘導する。ここで
は、1回の移動信号に対して、射程距離、0.2ミリ〜
2.0ミリメートルだけロボット座標に加算して溶接ト
ーチ50を移動するようにしている。
【0039】なお、本実施形態においては、溶接ロボッ
ト10の溶接台車12に自走台車を使用した例について
述べたが、本発明はレール走行型ロボットや多関節型ロ
ボット、直交型ロボットにも適用することができる。
【0040】本実施形態によれば、以下に示す効果が得
られる。
【0041】(1)溶接台車12を往復動させるに際し
て、電磁輪24〜30を縦板34に吸着させながら溶接
台車12の移動を案内するようにしているため、溶接台
車12を各パス毎に溶接開始位置Xと溶接終了位置Yと
の間を自動的に往復動させることができる。このため作
業員が各パス毎に溶接台車12の方向変換をする必要が
なくなり、無人溶接が可能となり、作業効率の向上に寄
与することができる。
【0042】(2)多層盛溶接パスプラン情報に基づい
て各層のパスにおける溶接トーチ50の狙い位置を示す
位置指令を生成し、この位置指令とカメラ62の検出出
力、例えば、溶接トーチ50の位置、あるいはリード7
2の形状とを比較し、この比較結果に応じて溶接トーチ
50の位置を制御しているため、多層盛溶接を良好な状
態で行うことができ、溶接品質の向上に寄与することが
できる。
【0043】(3)多層盛溶接中、入熱によるワークの
変形や組立て誤差から生じる溶接狙い位置のずれにも、
前パスまでのビード位置をセンサで認識しながら溶接が
できるため、教示をやり直す必要がなく、無人溶接が可
能になる。
【0044】(4)溶接トーチ50の先端に対するセン
サ検出位置の基準点合わせをソフト処理によって自動的
にできるため、溶接装置の段取り時間を短縮することが
できる。
【0045】(5)センサ(カメラ62)使用時、セン
サ未使用時のいずれの場合においても、溶接実行中にリ
アルタイムで溶接トーチ50の狙い位置を修正すること
ができるため、溶接中ビード72に不具合が発生したと
きにも、狙い位置を修正すること可能となる。
【0046】(6)ワーク原点を自動教示することがで
きるため、溶接装置の段取り時間が短縮される。
【0047】(7)溶接ワイヤの突出し長さを基に、パ
スプランデータ処理で溶接電流、溶接電圧を算出してい
るので、溶接電流・電圧の作業者による設定が不要とな
り、溶接のノウハウに頼ることなく、いかなる作業者に
よっても溶接を行うことができる。
【0048】(8)脱輪センサ72が取付けられている
ため、溶接台車12が縦板34から外れた場合、溶接お
よび台車の走行が停止されるので、誤った個所にビード
を積層することを防止することができ、ビードの補修な
どが皆無となる。
【0049】(9)電磁輪24〜30によって溶接台車
12の走行が案内されるため、溶接ロボット10が走行
中に障害物に追突しても、電磁輪24、26が外れるの
で、ロボット本体に損傷を与えることがない。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
溶接台車が一方の溶接対象上を走行するときに、案内手
段が他方の溶接対象に吸着された状態で溶接台車の移動
を案内するようにしているため、各層のパスにおいて溶
接台車を溶接開始位置と溶接終了位置との間を確実に往
復動させることができる。さらに多層盛パスプラン情報
に基づいて各層のパスにおける溶接トーチの狙い位置を
示す位置指令と状態検出手段の検出出力とを比較し、こ
の比較結果に応じて溶接トーチの位置を制御しているた
め、多層盛溶接を良好な状態で行うことができ、溶接品
質の向上に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す全体構成図である。
【図2】溶接ロボットの正面図である。
【図3】溶接ロボットの側面図である。
【図4】溶接ロボットの上面図である。
【図5】溶接トーチの構成を説明するための斜視図であ
る。
【図6】溶接ロボットの自動往復機構を説明するための
説明図である。
【図7】電磁輪の他の実施形態を示す正面図である。
【図8】図1に示す装置の作用を説明するためのフロー
チャートである。
【図9】センサ基準点自動設定方法を説明するためのフ
ローチャートである。
【図10】ワーク原点合わせ機能を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図11】溶接開始部のビード精度向上機能を説明する
ためのフローチャートである。
【図12】溶接トーチ割込み処理を説明するためのフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
10 溶接ロボット 12 溶接台車 18 下板 24、26、28、30 電磁輪 32 脱輪センサ 34 縦板 50 溶接トーチ 62 カメラ 66 画像処理装置 100 ロボット制御装置 102 統括制御装置 106 プログラミングユニット 108 リモートコントロールボックス 110 溶接制御装置 112 溶接電源 116 ワイヤ送給装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 根津 利雄 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 柴田 信雄 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 今永 昭慈 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接ワイヤの供給を受けて一対の溶接対
    象の間の開先位置に溶接ワイヤの溶融によるビードを形
    成する溶接トーチと、前記一方の溶接対象上に走行可能
    に配置されて前記溶接トーチを移動可能に支持する溶接
    台車と、前記溶接トーチによる溶接を制御する溶接制御
    手段と、前記溶接トーチの位置を含む溶接トーチの周囲
    の状態を検出する状態検出手段と、多層盛溶接パスプラ
    ン情報に基づいて各層のパスにおける前記溶接トーチの
    狙い位置を示す位置指令を生成する位置指令生成手段
    と、前記状態検出手段の検出出力と前記位置指令生成手
    段の生成による位置指令とを各層のパス毎に比較しこの
    比較結果に応じて前記溶接トーチの位置を制御する位置
    制御手段と、移動指令に従って前記溶接台車を溶接開始
    位置と溶接終了位置との間を往復動させる台車制御手段
    とを備えている多層盛自動溶接装置。
  2. 【請求項2】 溶接ワイヤの供給を受けて一対の溶接対
    象の間の開先位置に溶接ワイヤの溶融によるビードを形
    成する溶接トーチと、前記一方の溶接対象上に走行可能
    に配置されて前記溶接トーチを移動可能に支持する溶接
    台車と、前記溶接トーチによる溶接を制御する溶接制御
    手段と、前記溶接トーチの位置を含む溶接トーチの周囲
    の状態を検出する状態検出手段と、多層盛溶接パスプラ
    ン情報に基づいて各層のパスにおける前記溶接トーチの
    狙い位置を示す位置指令を生成する位置指令生成手段
    と、前記状態検出手段の検出による溶接トーチの狙い位
    置と前記位置指令生成手段の生成による位置指令とを各
    層のパス毎に比較しこの比較結果に応じて前記溶接トー
    チの位置を制御する位置制御手段と、移動指令に従って
    前記溶接台車を溶接開始位置と溶接終了位置との間を往
    復動させる台車制御手段とを備えている多層盛自動溶接
    装置。
  3. 【請求項3】 溶接ワイヤの供給を受けて一対の溶接対
    象の間の開先位置に溶接ワイヤの溶融によるビードを形
    成する溶接トーチと、前記一方の溶接対象上に走行可能
    に配置されて前記溶接トーチを移動可能に支持する溶接
    台車と、前記溶接トーチによる溶接を制御する溶接制御
    手段と、前記溶接トーチの位置を含む溶接トーチの周囲
    の状態を検出する状態検出手段と、多層盛溶接パスプラ
    ン情報に基づいて各層のパスにおける前記溶接トーチの
    狙い位置を示す位置指令を生成する位置指令生成手段
    と、前記状態検出手段の検出によるビードの形状と前記
    位置指令生成手段の生成による位置指令とを各層のパス
    毎に比較しこの比較結果に応じて前記溶接トーチの位置
    を制御する位置制御手段と、移動指令に従って前記溶接
    台車を溶接開始位置と溶接終了位置との間を往復動させ
    る台車制御手段とを備えている多層盛自動溶接装置。
  4. 【請求項4】 前記状態検出手段は、前記溶接トーチに
    よる溶接位置よりも溶接進行方向で先行した位置の状態
    を検出してなり、前記位置制御手段は、前記状態検出手
    段の検出出力を順次記憶し、前記溶接トーチが前記状態
    検出手段の検出位置に到達する毎にこの位置に対応した
    前記状態記憶手段の記憶値を用いてなる請求項1、2ま
    たは3記載の多層盛自動溶接装置。
  5. 【請求項5】 前記位置制御手段は、前記状態検出手段
    の検出出力に関する記憶値のうち前回のパスにおける溶
    接終了位置より所定距離手前から溶接終了位置までに得
    られた記憶値を用いずに、この記憶値の代わりに他の位
    置または直前の位置で得られた記憶値を用いてなる請求
    項4記載の多層盛自動溶接装置。
  6. 【請求項6】 前記溶接制御手段は、溶接開始時、前記
    台車が一定距離走行する間前記溶接トーチによる溶接を
    停止してなり、前記位置制御手段は、前記溶接トーチに
    よる溶接を開始するときに、前記溶接トーチによる溶接
    が停止されたことを条件に前記台車が一定距離走行した
    ときに得られた前記状態検出手段の検出出力と前記位置
    指令生成手段により得られた位置指令とに基づいて前記
    溶接トーチの位置を制御してなる請求項1、2、3、4
    または5記載の多層盛自動溶接装置。
  7. 【請求項7】 前記案内手段が前記他方の溶接対象から
    離れたことを検出したときに検出出力を前記溶接制御手
    段と前記台車制御手段に出力する離脱検出手段を有し、
    前記溶接制御手段は、前記離脱検出手段の検出出力に応
    答して前記溶接トーチによる溶接を一時停止してなり、
    前記台車制御手段は、前記離脱検出手段の検出出力に応
    答して前記溶接台車の移動を一時停止してなる請求項
    1、2、3、4、5または6記載の多層盛自動溶接装
    置。
  8. 【請求項8】 操作に応答して前記溶接トーチの狙い位
    置を強制的に修正する位置修正手段を備えている請求項
    1、2、3、4、5、6または7記載の多層盛自動溶接
    装置。
  9. 【請求項9】 前記状態検出手段は、前記一対の溶接対
    象による開先と前記溶接トーチの周囲にスリット光を照
    射するスリット光源と、前記スリット光線の照射により
    前記開先表面に形成される光切断画像を撮像するカメラ
    とを備えてなり、前記位置制御手段は、前記カメラで撮
    像された光切断画像を処理する画像処理手段を備え、前
    記画像処理手段は、画像で得られた開先交点位置に溶接
    トーチの先端位置を合わせ、この点を前記溶接トーチに
    対する前記状態検出手段の検出出力の基準点としてなる
    請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の多層
    盛自動溶接装置。
  10. 【請求項10】 前記状態検出手段は、前記一対の溶接
    対象による開先と前記溶接トーチの周囲にスリット光線
    を照射するスリット光源と、前記スリット光線の照射に
    より前記開先表面に形成される光切断画像を撮像するカ
    メラとを備えてなり、前記位置制御手段は、前記カメラ
    で撮像された光切断画像を処理する画像処理手段を備
    え、前記画像処理手段は、前記カメラで撮像された画像
    を基にワーク原点に相当する開先コーナを求めるととも
    に、前記溶接トーチの移動により得られた画像のうち前
    記溶接トーチの先端位置が前記開先コーナに一致した位
    置をワーク原点として処理してなる請求項1、2、3、
    4、5、6、7、8または9記載の多層盛自動溶接装
    置。
  11. 【請求項11】 前記溶接制御手段は、溶接ワイヤの突
    出し長さを基に溶接電流と溶接電圧を制御してなる請求
    項1乃至10のうちいずれか1項に記載の多層盛自動溶
    接装置。
  12. 【請求項12】 前記一対の溶接対象のうち他方の溶接
    対象に吸着された状態で前記溶接台車の移動を案内する
    案内手段を備えてなる請求項1乃至11のうちいずれか
    1項に記載の多層盛自動溶接装置。
JP21023497A 1997-08-05 1997-08-05 多層盛自動溶接装置 Pending JPH1147930A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9010614B2 (en) 2010-07-02 2015-04-21 Kabushiki Kaisha Toshiba Welding target position measurement device
KR20190109905A (ko) * 2018-03-19 2019-09-27 대우조선해양 주식회사 배관 용접 공정용 보조 장치

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9010614B2 (en) 2010-07-02 2015-04-21 Kabushiki Kaisha Toshiba Welding target position measurement device
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