JPH1147625A - パルス放電式破砕方法 - Google Patents

パルス放電式破砕方法

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JPH1147625A
JPH1147625A JP9210877A JP21087797A JPH1147625A JP H1147625 A JPH1147625 A JP H1147625A JP 9210877 A JP9210877 A JP 9210877A JP 21087797 A JP21087797 A JP 21087797A JP H1147625 A JPH1147625 A JP H1147625A
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crushed
electrode
pulse
voltage
voltage electrode
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JP9210877A
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Kazuhiko Sakiyama
和彦 崎山
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B02CRUSHING, PULVERISING, OR DISINTEGRATING; PREPARATORY TREATMENT OF GRAIN FOR MILLING
    • B02CCRUSHING, PULVERISING, OR DISINTEGRATING IN GENERAL; MILLING GRAIN
    • B02C19/00Other disintegrating devices or methods
    • B02C19/18Use of auxiliary physical effects, e.g. ultrasonics, irradiation, for disintegrating
    • B02C2019/183Crushing by discharge of high electrical energy

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  • Disintegrating Or Milling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃材としての鉄筋コンクリート製部材の破砕
処理に際し破砕の能率化を図ること。 【解決手段】 鉄筋コンクリートでなる被破砕部材Bに
高電圧電極2と接地電極3とを接触させ、該被破砕部材
Bの両電極2,3間に位置する部材表面部分を水で覆っ
た状態で高電圧電極2と接地電極3間に高電圧パルスを
印加することにより、被破砕部材Bを破砕するパルス放
電式破砕方法において、シャワーノズル4より水Wを噴
出させ、被破砕部材Bの両電極2,3間に位置する部材
表面部分を常時水流で覆うようにする。水槽を用いる従
来方法とは違って該水槽で被破砕部材Bの大きさが制限
されるということがなく、また、大形の壁のような建築
構造物をそれが設置されているままの状態で破砕するこ
とができる。これにより被破砕部材Bを予め機械式破砕
機によって分割破砕する必要がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、廃材としての電
柱,枕木,杭などの鉄筋コンクリート製部材を高電圧パ
ルス放電によって破砕するパルス放電式破砕方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】要らなくなった電柱や枕木などの鉄筋コ
ンクリート製部材を廃棄処理するため、磨耗による頻繁
な部品交換が必要な機械式破砕機を用いることに代え
て、高電圧パルス放電によって前記鉄筋コンクリート製
部材の破砕を行うパルス放電式破砕技術が開発されてい
る。
【0003】パルス放電式破砕は、その原理を説明する
ための図9に示すように、鉄筋コンクリートでなる被破
砕部材Aに高電圧電極Epと接地電極Enとをそれぞれ接触
させ、被破砕部材Aの前記両電極Ep,En間に位置する部
材表面部分を水Wで覆った状態とし、高電圧電極Epと接
地電極Enとの間に高電圧パルス放電装置PDから電圧が
100〜500kV程度の高電圧パルスを印加すること
により、被破砕部材A内部に高電圧電極Epから接地電極
Enへ至る放電チャンネルが形成され、該チャンネルから
四方に拡がる機械的応力場が形成されることで破砕に至
るという現象を利用するものである。ここで、パルス時
間が1μs程度の短い前記高電圧パルスにおいては固体
物質より水などの液体の方が放電破壊耐力が大きいの
で、したがって被破砕部材Aの両電極Ep,En間に位置す
る部材表面部分を水で覆った状態とすることで、高電圧
電極Epと接地電極En間での直接放電や、被破砕部材A表
面での沿面放電は発生せず、被破砕部材Aの内部を通る
パルス放電を発生させることが可能になる。被破砕部材
Aは小塊状に破砕される。
【0004】このような原理に基づいて廃材としての鉄
筋コンクリート製部材を破砕するパルス放電式破砕方法
の一例が、旧ソビエト連邦特許1392717号に開示
されている。図8はこの従来のパルス放電式破砕方法の
実施に使用される装置の構成説明図である。
【0005】図8に示すように、水槽51内には接地電
極としての接地分級電極52が配置されており、この分
級機能を兼ねた格子状をなす接地分級電極52上に、鉄
筋コンクリートでなる厚肉平板状の被破砕部材Aが載置
されるようになっている。53は棒状をなす高電圧電極
であり、該高電圧電極53は、図示しない移動装置によ
り被破砕部材Aに対して上昇下降及び水平方向に移動可
能となされている。54は高電圧電極53と接地分級電
極52との間に高電圧パルスを所定のパルス周波数で印
加する高電圧パルス放電装置である。この高電圧パルス
放電装置54は、電源からの3相交流入力を整流した後
にトランス等によって直流高電圧に昇圧する増幅整流部
54aと、増幅整流部54aで得られた直流高電圧を高
電圧パルスに変換するパルス発生部54bとにより構成
されており、高電圧電極53が放電装置54のプラス側
出力端子に電気的に接続され、接地分級電極52が放電
装置54のマイナス側出力端子に電気的に接続され、か
つ接地されている。
【0006】このような装置において、水槽51内の接
地分級電極52上に被破砕部材Aを載置し、水(工業用
水)Wを注入して被破砕部材A全体が水中に浸かる状態
とする。そして、高電圧電極53の先端部を被破砕部材
Aの上面に押し当てた状態で電極53,52間に高電圧
パルスを印加して被破砕部材Aを部分的に破砕し、この
ような動作を、被破砕部材Aに対し高電圧電極53を移
動させて放電位置を順次変えながら行うことで、被破砕
部材A全体の破砕を行うようにしている。接地分級電極
52の格子を通った破砕品は、接地分級電極52の下方
に配置された回収バケット55で集められるようになっ
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし前述した従来の
パルス放電式破砕方法では、水槽を用いるようにしたも
のであるから、該水槽により被破砕部材の大きさが制限
され、大形の被破砕部材の破砕に際しては、水槽内に収
容するに先立って予め機械式破砕機によって分割破砕す
る必要があるために手間がかかり、能率が悪いという欠
点があった。また、被破砕部材が大形の壁のような鉄筋
コンクリート建築構造物の場合には、設置されているま
まの状態での破砕を行うことができなかった。
【0008】また、従来のパルス放電式破砕方法では、
棒状の高電圧電極と平板状の接地電極とを用いるように
したものであるから、被破砕部材が平板状でない電柱,
杭などの円筒状のものの場合には、円筒状被破砕部材に
前記両電極を押し当て難く、また円周方向にまんべんな
く破砕し難いことから、破砕作業に時間がかかり能率が
悪いという欠点があった。
【0009】さらに、従来のパルス放電式破砕方法で
は、パルス放電によってコンクリート片と分離された鉄
筋の処理について考慮されておらず、鉄筋による高電圧
電極・接地電極間短絡によって高電圧パルス放電が発生
せず、その結果、高電圧電極を再移動させて鉄筋との短
絡を解消する必要が生じ、破砕作業が遅れて能率が悪く
なるという欠点があった。
【0010】そこでこの発明の目的は、鉄筋コンクリー
ト製部材の破砕処理に際し破砕の能率化を図ることがで
きるパルス放電式破砕方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願第1の発明に係るパ
ルス放電式破砕方法は、鉄筋コンクリートでなる被破砕
部材に高電圧電極と接地電極とを接触させ、該被破砕部
材の前記両電極間に位置する部材表面部分を水で覆った
状態で前記高電圧電極と前記接地電極間に高電圧パルス
を印加することにより、前記被破砕部材を破砕するパル
ス放電式破砕方法において、前記被破砕部材に対して、
該部材の前記両電極間に位置する部材表面部分を水流で
覆うように常時水をかけることを特徴とするものであ
る。
【0012】第2の発明に係るパルス放電式破砕方法
は、鉄筋コンクリートでなる被破砕部材に高電圧電極と
接地電極とを接触させ、該被破砕部材の前記両電極間に
位置する部材表面部分を水で覆った状態で前記高電圧電
極と前記接地電極間に高電圧パルスを印加することによ
り、前記被破砕部材を破砕するパルス放電式破砕方法に
おいて、前記被破砕部材が円筒状のものであり、前記接
地電極として円環状をなす円環状接地電極を用い、また
前記高電圧電極として棒状をなす棒状高電圧電極を用
い、水平姿勢の前記円筒状被破砕部材の外側にこれと同
心的に前記円環状接地電極を配置するとともに、該円筒
状被破砕部材の内側に前記棒状高電圧電極を差し込み、
この円筒状被破砕部材をその軸線回りに回転させ、かつ
長手方向に送りながら高電圧パルスを印加して破砕する
ことを特徴とするものである。
【0013】第3の発明に係るパルス放電式破砕方法
は、鉄筋コンクリートでなる被破砕部材に高電圧電極と
接地電極とを接触させ、該被破砕部材の前記両電極間に
位置する部材表面部分を水で覆った状態で前記高電圧電
極と前記接地電極間に高電圧パルスを印加することによ
り、前記被破砕部材を破砕するパルス放電式破砕方法に
おいて、前記高電圧電極として鉄筋吸着用磁石機能を有
する磁石付き高電圧電極を用いることを特徴とするもの
である。
【0014】本願第1の発明に係るパルス放電式破砕方
法では、水槽を用いる従来方法とは違って例えばシャワ
ーノズルより水を噴出させることで、被破砕部材に対し
て、該部材の高電圧電極・接地電極間に位置する部材表
面部分を水流で覆うように常時水をかけるようにしたも
のであるから、従来方法とは違って水槽により被破砕部
材の大きさが制限されるということがなく、また、大形
の壁のような鉄筋コンクリート建築構造物をそれが設置
されているままの状態で破砕することができる。
【0015】本願第2の発明に係るパルス放電式破砕方
法では、廃電柱,廃杭のような円筒状被破砕部材を破砕
するに際し、円環状接地電極と棒状高電圧電極とを用
い、水平姿勢の円筒状被破砕部材の外側にこれと同心的
に円環状接地電極を配置するとともに該円筒状被破砕部
材の内側に棒状高電圧電極を差し込み、この状態で円筒
状被破砕部材をその軸線回りに回転させ、かつ長手方向
に送りながら高電圧パルスを印加するようにしたもので
あるから、円筒状被破砕部材をその円周方向、かつ長手
方向とも全体にわたってまんべんなく破砕することがで
きる。
【0016】本願第3の発明に係るパルス放電式破砕方
法では、高電圧電極として鉄筋吸着用磁石機能を有する
磁石付き高電圧電極を用いるようにしたものであるか
ら、破砕の進行にともない、パルス放電によってコンク
リート片と分離された鉄筋がたまって多くなった時に、
適宜パルス放電を一時停止して磁石付き高電圧電極を磁
石化し、該磁石化された高電圧電極により、前もって前
記既に分離された鉄筋を吸着して取り除くことで、以後
のパルス放電に際して前記既に分離された鉄筋によって
高電圧電極と接地電極の間が短絡することを防ぐことが
できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。図1は第1の発明に係る
パルス放電式破砕方法の実施に使用する装置の模式的な
構成説明図、図2は図1に示す高電圧電極の構造説明図
である。
【0018】図1において、符号Bは破砕対象の被破砕
部材で、例えば垂直上向きに延びる大形の鉄筋コンクリ
ート壁などのような設置されたままの状態にある建築構
造物である。2は棒状の高電圧電極、3は該電極2と所
定間隔を隔てて配された棒状の接地電極、4はこれらの
電極2,3の上方に配された水噴射用のシャワーノズル
である。この両電極2,3とシャワーノズル4は、図示
しない高所作業車のブーム先端部に取り付けられてお
り、この高所作業車による操作により、被破砕部材Bに
対し進退、上下及び左右の各移動が可能となされてい
る。1は電極2,3間に高電圧パルスを数Hz程度のパ
ルス周波数で印加する高電圧パルス放電装置で、増幅整
流部1aとパルス発生部1bとから構成されている。前
記の高電圧電極2がこの放電装置1のプラス側出力端子
に電気的に接続され、接地電極3が放電装置1のマイナ
ス側出力端子に電気的に接続され、かつ接地されてい
る。
【0019】前記した断面円形で棒状をなす高電圧電極
2は、図2に示すように、長尺円柱状をなすステンレス
鋼製の通電用内部導体2aの外周にフッ素樹脂製の絶縁
被覆部2bを設け、このものの先端に円錐状をなすステ
ンレス鋼製の通電ヘッド2cを螺着する一方、基端に通
電ケーブル接続用の接続端子2dを取り付けてなるもの
である。接地電極3も同構成である。
【0020】次に、前記装置を用いて実施する第1の発
明のパルス放電式破砕方法を説明する。図1に示すよう
に、被破砕部材B表面に両電極2,3の先端部(通電ヘ
ッド)をそれぞれ押し当て、シャワーノズル4より水
(工業用水)Wを噴射させ、被破砕部材Bの両電極2,
3間に位置する部材表面部分(両電極2,3の先端部分
を含む)を水流で覆うようにする。この状態で高電圧電
極2と接地電極3との間に高電圧パルスを印加し、被破
砕部材Bの両電極2,3が押し当てられている箇所を破
砕する。このような動作を、被破砕部材Bに対し電極
2,3及びシャワーノズル4を高所作業車により一体的
に移動させて放電位置を順次変えながら行うことで、被
破砕部材B全体を破砕することができる。
【0021】なお、シャワーノズル4による水流の状態
が不安定となって、万が一、電極2,3間に位置する被
破砕部材表面部分が空気に晒されることで電極2,3間
で空中放電が起こると、これに伴い非常に大きな音が発
生すること、また、被破砕部材内部を通る正常放電でも
破片が飛び散る可能性もあることから、少なくとも電極
2,3の周囲を覆うようにカバーシートを設置すること
が望ましい。また、被破砕部材Bが大形で大量の水を使
用することから、再利用のための水循環装置を設けた
り、被破砕部材B表面での水流の横方向の拡がりを規制
する板を設けたりすることが望ましい。
【0022】図3は第2の発明に係るパルス放電式破砕
方法の実施に使用する装置の構成説明図、図4は図3の
要部を説明するための図である。なお、前記した図1に
示した装置と同一部分には図1と同一の符号を付して説
明を省略する。
【0023】図3において、5は水槽であり、該水槽5
内にはX方向に水平に延びるガイドレール6aを備えた
枠体6が設けられている。7は、X方向の回転軸を持つ
2個の回転ローラによって後述の円筒状被破砕部材B’
を該部材軸線回りに回転させるための被破砕部材回転装
置で、ガイドレール6a上をX方向に走行する移動台車
8上に搭載されている。
【0024】円筒状被破砕部材B’は、鉄筋コンクリー
トよりなり、廃電柱,廃杭などのような長尺で円筒状を
なすものである。9は円環状をなし、被破砕部材B’の
外径より少し大の内径寸法を持つ円環状接地電極であ
り、この円環状接地電極9は絶縁性支持板11によって
支持されるようになっている。破砕に先立ち、円筒状被
破砕部材B’は、ほぼ水平な姿勢にて、一端側が前記回
転装置7の2個の回転ローラにより支持され、他端側が
円環状接地電極9により該電極9に接触した状態で支持
されるようになっている。
【0025】10は先端に厚肉円板状の通電ヘッド10
aを有し、全体として棒状をなす棒状高電圧電極であ
る。図4に示すように、棒状高電圧電極10は、その先
端側が円筒状被破砕部材B’の内側に差し込まれる一
方、基端側が絶縁性ロープ12によって支持されてお
り、被破砕部材B’の内周面において前記円環状接地電
極9に対応する位置に通電ヘッド10aが自重で接触す
るようになっている。すなわち、円筒状被破砕部材B’
を軸線回りに回転させ、かつ長手方向(X方向)に移動
させても、図4に示すように、通電ヘッド10aと円環
状接地電極9とが円筒状被破砕部材B’の底部部位Pで
該部材B’に接触するようになっている。
【0026】次に、前記装置を用いて実施する第2の発
明のパルス放電式破砕方法を説明する。図3に示すよう
に水槽5内に円筒状被破砕部材B’をセットし、水(工
業用水)Wを注入して被破砕部材B’全体が水中に没す
る状態とする。そして、高電圧パルス放電装置1により
棒状高電圧電極10・円環状接地電極9間に高電圧パル
スを印加すると、被破砕部材B’の前記底部部位Pを通
る放電が発生し、この部分が破砕される。したがって、
回転装置7を作動させるとともに移動台車8を電極9,
10側へ走行させて、円筒状被破砕部材B’を軸線回り
に回転させ、かつ電極9,10側に向かって送り込みな
がら、電極9,10間に高電圧パルスを印加することに
より、円筒状被破砕部材B’をその円周方向、かつ長手
方向とも全体にわたってまんべんなく破砕することがで
きる。
【0027】図5は第3の発明に係るパルス放電式破砕
方法の実施に使用する装置の構成説明図、図6は図5に
示す磁石付き高電圧電極の構造説明図、図7は図5に示
す磁石付き高電圧電極による鉄筋除去の様子を示す図で
ある。なお、前記の図3に示した装置と同一部分には図
3と同一の符号を付して説明を省略する。
【0028】図5において、13は接地電極を兼ねる水
槽、14a,14bは床面に敷設されたガイドレール、
15は水槽13の上方に位置する横ビーム15aを有
し、水槽13を跨ぐ状態でガイドレール14a,14b
上を図のY方向(前後方向)に走行する門形走行台車で
ある。16は門形走行台車15の横ビーム15aに沿っ
て図のX方向(左右方向)に走行する横行台車であり、
この横行台車16には、絶縁性ロープ17でつり下げた
後述する棒状の磁石付き高電圧電極18を図のZ方向
(上下方向)に上げ下げするための巻上機19と、絶縁
性ロープ17を巻上機19のドラムに導くためのロープ
ガイド滑車20とが配設されている。
【0029】前記の断面円形で棒状をなす磁石付き高電
圧電極18は、図6に示すように、磁性体材料(例えば
電磁軟鉄)よりなる長尺円柱状の通電用内部導体18a
に励磁コイル18bを巻き付けるとともに、外側にフッ
素樹脂製の絶縁被覆部18cを設け、このものの先端に
磁性体材料(例えば電磁軟鉄)よりなる円錐状の通電ヘ
ッド18dを螺着する一方、基端に通電ケーブル接続用
の接続端子18eを取り付けてなるものである。この磁
石付き高電圧電極18は、外部に配置した図示しない電
源から励磁コイル18bに電流が流されている期間、内
部導体18a及び通電ヘッド18dが磁石化されるよう
になっている。
【0030】次に、前記装置を用いて実施する第3の発
明のパルス放電式破砕方法を説明する。図5に示すよう
に接地電極を兼ねる水槽13内に、鉄筋コンクリートよ
りなる厚肉平板状の被破砕部材B”を入れ、水(工業用
水)Wを注入して被破砕部材B”全体が水中に浸かる状
態とする。そして、磁石付き高電圧電極18の通電ヘッ
ド18dを被破砕部材B”に押し当てた状態で高電圧パ
ルス放電装置1により高電圧電極18・水槽13間に高
電圧パルスを印加して被破砕部材B”を部分的に破砕
し、このような動作を、被破砕部材B”に対し磁石付き
高電圧電極18を移動させて放電位置を順次変えながら
行う。
【0031】そして破砕の進行にともない、パルス放電
によってコンクリート片と分離された鉄筋Sがたまって
多くなった時に、パルス放電を一時停止し、磁石付き高
電圧電極18の励磁コイル18bに電流を流すことで該
電極18を磁石化する。この磁石化された高電圧電極1
8により、図7に示すように、たまっている鉄筋Sを吸
着して水槽13外へ取り除く。このように破砕時におい
て、磁石化された高電圧電極18により、前もって前記
既に分離された鉄筋Sを吸着して取り除くことで、以後
のパルス放電に際して前記既に分離された鉄筋Sによっ
て高電圧電極18・水槽(接地電極)13間が短絡する
ことを防ぐことができる。
【0032】
【発明の効果】本願第1の発明に係るパルス放電式破砕
方法によると、被破砕部材に対して、該部材の高電圧電
極・接地電極間に位置する部材表面部分を水流で覆うよ
うに常時水をかけるようにしたものであるから、水槽を
用いる従来方法とは違って該水槽により被破砕部材の大
きさが制限されるということがなく、また、大形の壁の
ような鉄筋コンクリート建築構造物をそれが設置されて
いるままの状態で破砕することができる。これにより予
め機械式破砕機によって分割破砕する必要がなく、鉄筋
コンクリート製部材の破砕処理に際し、従来方法に比べ
て破砕の能率化を図ることができる。
【0033】本願第2の発明に係るパルス放電式破砕方
法によると、廃電柱,廃杭のような円筒状被破砕部材を
破砕するに際し、円環状の接地電極と棒状の高電圧電極
とを用いるようにしたものであるから、円筒状被破砕部
材をその円周方向、かつ長手方向とも全体にわたってま
んべんなく破砕することができ、従来方法に比べて破砕
作業時間が短縮でき、破砕の能率化を図ることができ
る。
【0034】本願第3の発明に係るパルス放電式破砕方
法によると、高電圧電極として鉄筋吸着用磁石機能を有
する磁石付き高電圧電極を用いるようにしたものである
から、破砕時において適宜、磁石付き高電圧電極により
鉄筋を吸着して取り除くことで、コンクリート片と分離
された鉄筋によって高電圧電極と接地電極の間が短絡状
態となることを防止して、高電圧パルス放電を確実に発
生させることができ、従来方法に比べて破砕の能率化を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明に係るパルス放電式破砕方法の実施
に使用する装置の模式的な構成説明図である。
【図2】図1に示す高電圧電極の構造説明図である。
【図3】第2の発明に係るパルス放電式破砕方法の実施
に使用する装置の構成説明図である。
【図4】図3の要部を説明するための図である。
【図5】第3の発明に係るパルス放電式破砕方法の実施
に使用する装置の構成説明図である。
【図6】図5に示す磁石付き高電圧電極の構造説明図で
ある。
【図7】図5に示す磁石付き高電圧電極による鉄筋除去
の様子を示す図である。
【図8】従来のパルス放電式破砕方法の実施に使用され
る装置の構成説明図である。
【図9】パルス放電式破砕の原理を説明するための図で
ある。
【符号の説明】
1…高電圧パルス放電装置 1a…増幅整流部 1b…
パルス発生部 2…高電圧電極 2a…通電用内部導体
2b…絶縁被覆部 2c…通電ヘッド 2d…接続端
子 3…接地電極 4…シャワーノズル 5…水槽 6
…枠体 6a…ガイドレール 7…被破砕部材回転装置
8…移動台車 9…円環状接地電極 10…棒状高電圧電極 10a…通電ヘッド 11…絶
縁性支持板 12,17…絶縁性ロープ 13…接地電
極を兼ねる水槽 14a,14b…ガイドレール 15…門形走行台車 15a…横ビーム 16…横行台
車 18…磁石付き高電圧電極 18a…通電用内部導
体 18b…励磁コイル 18c…絶縁被覆部 18d…通電ヘッド 18e…接続端子 19…巻上機
20…ロープガイド滑車 B,B’,B”…被破砕部
材 W…水 S…鉄筋

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄筋コンクリートでなる被破砕部材に高
    電圧電極と接地電極とを接触させ、該被破砕部材の前記
    両電極間に位置する部材表面部分を水で覆った状態で前
    記高電圧電極と前記接地電極間に高電圧パルスを印加す
    ることにより、前記被破砕部材を破砕するパルス放電式
    破砕方法において、 前記被破砕部材に対して、該部材の前記両電極間に位置
    する部材表面部分を水流で覆うように常時水をかけるこ
    とを特徴とするパルス放電式破砕方法。
  2. 【請求項2】 鉄筋コンクリートでなる被破砕部材に高
    電圧電極と接地電極とを接触させ、該被破砕部材の前記
    両電極間に位置する部材表面部分を水で覆った状態で前
    記高電圧電極と前記接地電極間に高電圧パルスを印加す
    ることにより、前記被破砕部材を破砕するパルス放電式
    破砕方法において、 前記被破砕部材が円筒状のものであり、前記接地電極と
    して円環状をなす円環状接地電極を用い、また前記高電
    圧電極として棒状をなす棒状高電圧電極を用い、水平姿
    勢の前記円筒状被破砕部材の外側にこれと同心的に前記
    円環状接地電極を配置するとともに、該円筒状被破砕部
    材の内側に前記棒状高電圧電極を差し込み、この円筒状
    被破砕部材をその軸線回りに回転させ、かつ長手方向に
    送りながら高電圧パルスを印加して破砕することを特徴
    とするパルス放電式破砕方法。
  3. 【請求項3】 鉄筋コンクリートでなる被破砕部材に高
    電圧電極と接地電極とを接触させ、該被破砕部材の前記
    両電極間に位置する部材表面部分を水で覆った状態で前
    記高電圧電極と前記接地電極間に高電圧パルスを印加す
    ることにより、前記被破砕部材を破砕するパルス放電式
    破砕方法において、 前記高電圧電極として鉄筋吸着用磁石機能を有する磁石
    付き高電圧電極を用いることを特徴とするパルス放電式
    破砕方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001303880A (ja) * 2000-04-25 2001-10-31 Sumitomo Electric Ind Ltd プラズマ破砕装置用プローブ
CN106853411A (zh) * 2015-12-08 2017-06-16 松下电器产业株式会社 物品分解方法及分解装置
EP3581544A1 (en) 2018-06-12 2019-12-18 Sumco Corporation Silicon rod crushing method and apparatus, and method of producing silicon lumps

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