JPH1147026A - 水解性清拭紙及びその包装体 - Google Patents

水解性清拭紙及びその包装体

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JPH1147026A
JPH1147026A JP9238810A JP23881097A JPH1147026A JP H1147026 A JPH1147026 A JP H1147026A JP 9238810 A JP9238810 A JP 9238810A JP 23881097 A JP23881097 A JP 23881097A JP H1147026 A JPH1147026 A JP H1147026A
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Shoji Fukuda
昭治 福田
Mitsugi Takahashi
貢 高橋
Masahiro Yuyama
正宏 湯山
Naoyuki Oka
直行 岡
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FUKUYOO KK
Fukuyo Co Ltd
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FUKUYOO KK
Fukuyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】実用的に有用な水分含量の高い清浄薬剤を含浸
した状態で、人体や器物の清拭清浄用に使用するのに十
分な湿潤強度と、良好な水解性をバランス良く両立させ
た衛生的で、使用感が良く、生産効率の良い水解性清拭
紙を提供し、また、外出時の排便後の清浄清拭、生理時
の炎症防止、痔疾者の悪化防止、治療用途等に適する携
帯用の水解性清拭紙の包装体を提供する。 【構成】水分散性繊維原料からなる繊維シートを高圧水
流により交絡させることにより得られる水解性不織布
に、特定の水性清浄薬剤を含浸させることにより、十分
な湿潤強度と水解性を有する衛生的な水解性清拭紙を得
る。また、該水解性清拭紙を水蒸気不透過性の軟質包装
材料に密封し、包装体として高圧蒸気滅菌処理しても、
湿潤強度及び水解性を概ね保持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、人体や器物の清
拭清浄用に使用するときには十分な湿潤強度を有し、か
つ、使用後に廃棄するときには大量の水中で容易に水解
するので、トイレ等で水洗できる水解性清拭紙に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より皮膚の汚れ、例えば、手、指、
身体等の汚れを拭い清める用品として、医薬部外品に属
する清浄綿、雑品に属する「ぬれティシュ」等が知られ
ている。これらは、脱脂綿、或いは不織布、紙等にクロ
ルヘキシジングルコネート等の薬剤を局方精製水に溶解
した薬液を浸み込ませたり、或いは防腐剤、殺菌消毒剤
等を含む水溶液を浸み込ませたものである(特開昭49
−22237号公報等)。これらの製品は、皮膚の色々
な汚れを拭き清めるという点に関してはいずれもそれ相
当に効果的であるといえるが、使用後トイレに投入して
廃棄した方が好ましい使用態様に際しては、水に溶解し
にくい不織布や紙を使用しているため、それらは分散せ
ずに原型のまま浮遊したり、また撥水性のために水にな
じまず、特に水洗式トイレに投入されるとこれらは排水
管を詰まらせ、また浄化槽内では上部に積層して浄化作
用を低下させる等の欠点を有するために、従来のこの方
面での使用は実際上不可能であった。
【0003】そこで出願人らは、特開昭59−1442
6号公報において、水洗式トイレにおいても使用可能
な、即ち、使用後投入廃棄し得る、いわゆる水洗性を有
する清拭紙として、水溶性バインダー配合の水解紙に、
化粧品用油性原料と界面活性剤を含浸させてなる新規な
ぬれティシュを開示した。また、特開昭62−8711
7号公報には、低密度ティッシュペーパーを柔軟性油剤
で処理してなる水洗トイレに流すことができる痔疾皮膚
清浄用紙製品が記載されている。
【0004】一方、近年トイレ周辺を清掃したり、洋式
トイレの便座の表面を使用前に清拭するための用品とし
て、使用後にトイレに流すことができるように、水解紙
に清浄薬剤を含浸させた清掃用品が使用されている。
【0005】これらの製品には、トイレットペーパーの
如きバインダー未配合の水解紙に、高濃度のエタノール
等の水溶性溶剤、界面活性剤及び少量の水からなる洗浄
剤を含浸させたもの(特開昭63−40555号公報、
特開昭64−64612号公報、特開昭64−2280
4号公報等)、バインダー配合の水解紙に、低濃度の水
溶性溶剤、界面活性剤等及び多量の水からなる洗浄剤を
含浸させたもの(特開昭61−296159号公報、特
開平3−113099号公報等)などがある。
【0006】トイレットペーパーの如きバインダー未配
合の水解紙、或いは乾燥紙力増強のためにポリビニルア
ルコール、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロースアルカリ金属塩などのバインダーを配合
した水解紙は、水を含浸させると強度の著しい低下を招
いてしまう(特開平3−167400号公報等)ので、
含浸される清浄薬剤は水を含有しない液状物質や水分含
量の極めて低い薬剤に限定されていた。しかしながら、
これらの水分含量の低い清浄薬剤を含浸した清掃用品で
は、水溶性の汚れに対する清拭効果が十分でない問題が
あり、水分含量の高い清浄薬剤を含浸した状態で、人体
や器物の清拭清浄用に使用するのに十分な湿潤強度と、
良好な水解性をバランスよく両立することが望まれてい
る。また、これら水解紙は、風合いが悪かったり紙粉の
発生が多い問題もあった。
【0007】このような観点から、バインダーを配合し
た水解紙については種々の改良が検討されており、ポリ
ビニルアルコールとホウ酸塩類のある種の結合によるも
の(特開昭54−104963号公報、特開平3−21
3596号公報、特開平3−292924号公報等)、
カラギーナンと特定塩類とのある種の結合によるもの
(特開昭61−296159号公報等)、カルボキシル
基を有する水溶性バインダーとアルカリ土類金属等との
分子内混合塩形成などの結合によるもの(特開平2−1
49237号公報、特開平2−154095号公報、特
開平2−229295号公報等)などが開示されてい
る。
【0008】これらの方法はいずれも、バインダーを配
合することにより先ず水解性を付与し、その結果低下す
る水分含量の高い状態での湿潤強度を特定塩類等の配合
により回復させようとするものであり、それぞれ良好な
改良効果が得られている。しかしながら、バインダーを
配合するための工程を必要とすること、ホウ酸は経皮吸
収による毒性のため人体用途への配合が規制されている
こと、カラギーナンやカルボキシメチルセルロースのア
ルカリ金属塩等の水溶性バインダーを添加して抄紙する
場合は、繊維表面への歩留まりが悪かったり、清拭紙の
使用時にべとつく原因となり易い等の問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このような現状にあっ
て本願発明は、特定のバインダー未配合の水解紙に、特
定の清浄薬剤を含浸させることにより、水溶性の汚れに
対する清拭効果の高い水分含量の高い清浄薬剤を含浸さ
せた状態でも、人体や器物の清拭清浄用に使用するのに
十分な湿潤強度と、良好な水解性をバランス良く両立さ
せた衛生的で、使用感が良く、生産効率の良い水解性清
拭紙を提供することを目的としている。また近年、各家
庭での温水洗浄器の普及に伴って高まってきた清潔指向
に対応して、外出時の排便後の清浄清拭、生理時の炎症
防止、痔疾者の悪化防止、治療用途等に適する携帯用の
水解性清拭紙の包装体を提供することを目的としてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】トイレットペーパーの如
きバインダー未配合の水解紙は、水解性は極めて良好で
あるが、水を含浸させると強度の著しい低下を招いてし
まう欠点がある。一方、近年、短繊維の繊維シートをジ
ェット水流で交絡処理して得られるスパンレース不織布
が、風合いが良く衛生的である等の特長があることから
人体清拭用等に好んで使用されているが、通常は水解性
は有していない。そこで本願発明者らは、このような観
点から鋭意検討した結果、水分散性繊維原料からなる繊
維シートを高圧水流により交絡させることにより得られ
る水解性不織布に、実質的に水からなる特定の水性清浄
薬剤を含浸させることにより、十分な湿潤強度と水解性
を有する衛生的な水解性清拭紙が得られることを見出
し、また、該水解性清拭紙を包装体として高圧蒸気滅菌
処理しても、湿潤強度及び水解性を概ね保持することを
見出し、本願発明に到達した。すなわち本願発明は、該
水解性不織布においては、既存のカルボキシメチルセル
ロース含有水解紙や、ポリビニルアルコール系水解紙が
含浸液中の水含量の上昇と共に湿潤強度が低下するのと
は異なり、水含量の上昇と共に湿潤強度はむしろ向上す
るとの発見に基づく。
【0011】すなわち、本願発明は、水分散性繊維原料
からなる繊維シートを高圧水流により交絡させてなるバ
インダー未配合の水解性不織布に、抗菌剤0.001〜
2重量%を含有する水性清浄薬剤を含浸させたことを特
徴とする水解性清拭紙である。
【0012】また、本願発明は、水分散性繊維原料から
なる繊維シートを高圧水流により交絡させてなるバイン
ダー未配合の水解性不織布に、抗菌剤0.001〜2重
量%を含有する水性清浄薬剤を含浸させてなる水解性清
拭紙を、実質的に水蒸気不透過性の軟質包装材料に密封
し、好ましくは高圧蒸気滅菌処理したことを特徴とする
水解性清拭紙の包装体である。
【0013】以下に本願発明を詳細に説明する。本願発
明に使用する水解性不織布は、木材パルプ繊維、非木材
パルプ繊維等の天然繊維、或いはレーヨン繊維等の合成
繊維或いはそれらの混合物からなる実質的にバインダー
未配合の水分散性繊維原料から構成される。該水分散性
繊維原料からなる繊維シートは、例えば、平成9年6月
10日付、株式会社不織布情報発行の「不織布情報」
誌、第283号、第4〜8ページに記載のスパンレース
法によって、高圧水流により交絡処理されて、水解性不
織布に転換されるが、補強用のネットはこれを使用しな
い。このような水分散性繊維原料としては、具体的に
は、パルプ、レーヨン、ポリプロピレン、ポリエチレン
テレフタレート、コットン等の短繊維が使用できるが、
清拭紙の風合い、保水力等も考慮して、好ましくはパル
プ繊維又は/及びレーヨン繊維から主としてなる水分散
性繊維原料が使用される。
【0014】本願発明に使用する抗菌剤としては、メチ
ルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチ
ルパラベン等のパラオキシ安息香酸エステル類;安息香
酸及びそのナトリウム塩、サリチル酸及びそのナトリウ
ム塩、ソルビン酸及びそのカリウム塩、デヒドロ酢酸及
びそのナトリウム塩等の酸系防腐剤;イソプロピルメチ
ルフェノール、レゾルシン等のフェノール系;ヘキサク
ロロフェン、トリクロサン等のハロゲン化フェノール
系;トリクロカルバン、ハロカルバン等のカルバニリド
系;塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化
セチルピリジニウム、グルコン酸クロルヘキシジン、塩
酸クロルヘキシジン等のカチオン系;及びフェノキシエ
タノール、クロロブタノール、ピリチオン亜鉛、パラフ
ェノールスルホン酸亜鉛、ヒノキチオール等の化合物が
挙げられる。これらのうち、パラオキシ安息香酸エステ
ル類及びカチオン系抗菌剤の1種又は2種以上が組み合
わせて好適に使用される。
【0015】本願発明に使用する抗菌剤は、水性清浄薬
剤中に0.001〜2重量%配合されるのが好ましく、
特に0.01〜1重量%が好適である。配合量がこの範
囲より少ないときは効果が十分でなく、また、この範囲
を超えるとコスト的に無駄であるばかりでなく、弊害が
現れてくる場合もあって得策でない。
【0016】本願発明に使用する水性清浄薬剤は、上記
の抗菌剤を必須成分とするが、本願発明の目的を損なわ
ない範囲内で、必要に応じて通常用いられているような
治療用薬剤、保湿剤、界面活性剤、抗酸化剤、香料等を
更に配合してもよいことは言うまでもない。
【0017】すなわち、該水性清浄薬剤には、排便後の
清浄清拭、生理時の炎症防止、痔疾者の悪化防止、治療
用途等に適するよう抗炎症剤等を有効成分とする治療用
薬剤を含有させることができる。このような目的で使用
する薬剤としては、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、酢
酸ヒドロコルチゾン、デキサメタゾン、酢酸デキサメタ
ゾン、プレドニゾロン、酢酸プレドニゾロン、ベタメタ
ゾン、吉草酸ベタメタゾン、酪酸プロピオン酸ヒドロコ
ルチゾン、塩化リゾチーム、アロエ、イクタモール、グ
アイアズレン、グリチルリチン酸及びその塩類、グリチ
ルレチン酸及びその誘導体、サリチル酸メチル、ヒノキ
チオールなどの抗炎症剤;アラントイン、紫根等の肉芽
形成促進剤;塩酸ジブカイン、アミノ安息香酸エチル、
リドカイン、塩酸プロカイン等の局所麻酔剤;ジフェン
ヒドラミン、塩酸ジフェンヒドラミン等の抗ヒスタミン
剤;塩酸ナファゾリン、塩酸フェニレフリン等の止血
剤;酢酸トコフェロール、パルミチン酸レチノール、エ
ルゴカルシフェロール等のビタミン類;カンフル、メン
トール等の血行促進剤;アルミニウムヒドロキシクロリ
ド等の収れん剤等が挙げられる。
【0018】また、本願発明の水性清浄薬剤には、抗菌
剤又は/及び抗炎症剤等の溶剤、或いは保湿剤等として
水溶性有機溶剤を配合することができる。このような水
溶性有機溶剤としては、例えば、エタノール、プロパノ
ール等の1価の低級アルコール;エチレングリコール、
ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレン
グリコール、3−メチル−1,3−ブタンジオール(イ
ソプレングリコール)、2,2−ジメチルプロパン−
1,3−ジオール、ヘキシレングリコール、2,4−ジ
メチルペンタン−2,4−ジオール等の2価アルコー
ル;グリセリン、ソルビトール、ジグリセリン等の多価
アルコール;前記アルコールとメタノール、エタノー
ル、プロパノール、ブタノール等の1価に低級アルコー
ルとのエーテル;或いは前記アルコールと低級脂肪酸と
のエステルが挙げられる。これらは1種でも2種以上を
混合して使用してもよい。これらのうち、2価アルコー
ル及び多価アルコールが好ましく、プロピレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコール、3−メチル−1,3
−ブタンジオール及びグリセリンが代表例として挙げら
れる。これらは水性清浄薬剤中に1〜20重量%配合さ
れるのが好ましく、特に2〜10重量%が好適である。
これより少ないと効果が十分でなく、多すぎると水溶性
汚れに対する清拭力が低下する。本願発明においては、
水溶性有機溶剤は湿潤強度の保持には必須ではないか
ら、可能な限り少量が用いられ、水溶性清浄薬剤中の水
の含有量は通常90重量%以上、好ましくは95重量%
以上とすることができ、水溶性汚れに対する優れた清拭
効果が得られる。
【0019】本願発明の水解性清拭紙は、上記の水溶性
清浄薬剤を、上記の水解紙に、重量基準で100〜30
0%、好ましくは150〜250%含浸させて得られ
る。含浸量が100重量%未満では清拭効果が十分でな
く、300重量%を超えると清拭効果は増すが、湿潤強
度が低下し、濡れすぎのため使用感も低下する。
【0020】本願発明の水解性清拭紙は、保管、携帯及
び使用に便利なように、1回の使用に適する枚数を勘案
して、実質的に水蒸気不透過性の軟質包装材料にヒート
シール等の方法で密封されて包装体とすることができ
る。このような軟質包装材料としては、防湿包装を要す
る医薬品やレトルト食品等の包装用途に一般的に使用さ
れる複合材料が使用でき、例えば、PT/PE/Al/
PE、OPP/PE/Al/PE、PET/PE/Al
/PE、PET/VM/PE、OPP/VM/PE、P
ET/Al/CPP、Ny/Al/CPP等の包装用ラ
ミネーションフィルムが挙げられる。ここに、PT:普
通セロハン、PE:ポリエチレン、Al:アルミニウム
箔、OPP:2軸延伸ポリプロピレン、PET:ポリエ
ステル、VM:アルミの真空蒸着、CPP:未延伸ポリ
プロピレン、Ny:2軸延伸ナイロンである。
【0021】本願発明に使用する実質的に水蒸気不透過
性の軟質包装材料が、例えば、PET/Al/CPP、
Ny/Al/CPP等のように、耐熱性及び強靭性を併
せ有するものである場合には、更に、該包装体を高圧蒸
気滅菌処理に供することができる。該包装体は、常法に
よりオートクレーブ中、121℃、20分を目安に高圧
蒸気滅菌されて、目的の包装体が得られる。このような
包装体は、1回の使用で使い切り、かつ、無菌であるか
ら、抗菌剤の使用は極めて少量で良く、安全で衛生的で
ある。
【0022】
【発明の効果】本願発明によれば、水溶性の汚れに対す
る清拭効果の高い水分含量の高い清浄薬剤を含浸させた
状態でも、人体や器物の清拭清浄用に使用するのに十分
な湿潤強度と、良好な水解性をバランス良く両立させた
衛生的で、使用感が良く、生産効率の良い水解性清拭紙
が提供される。また、本願発明によれば、本願発明の水
解性清拭紙が保管、携帯及び使用に便利なように、軟質
包装材料に密封された衛生的な水解性清拭紙の包装体が
提供される。すなわち、本願発明によれば、排便後の清
浄清拭、生理時の炎症防止、痔疾者の悪化防止、治療用
途等の目的に適する水解性清浄紙及びその包装体が提供
される。
【0023】
【実施例】以下、本願発明を実施例に基づいて更に詳細
に説明するが、本願発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
【実施例1〜3、参考例1〜3】1.5d×7mmの湿
式抄紙用レーヨン繊維と叩解したパルプ繊維とを、表1
に示した重量比で配合してなる水分散性繊維原料から調
製した繊維シートを水流交絡して得た坪量55g/m
の水解性不織布基材A、C及びFを、バインダー未配合
の水解性不織布として用いた。この基材に、グルコン酸
クロルヘキシジン0.02重量%、及び表1に示した量
の1,3−ブチレングリコールを含有する水性清浄薬剤
を、基材重量に対して2.0倍量含浸した。得られた水
解性清拭紙を48時間以上放置した後、湿潤引張強度及
び水解性を下記の方法で測定し、結果を表1に示した。
【0024】
【表1】
【0025】また、実施例2については、得られた水解
性清浄紙を包装体として、後述する比較例3及び6と併
せて、パネラー11人による実用評価を実施し、結果を
表2に示した。
【0026】
【表2】
【0027】<湿潤引張強度>湿潤状態の水解性清拭紙
を幅30mm、長さ100mmの短冊状に裁断した後、
オートグラフ(島津製作所製S−100−C型)を用い
てチャック間隔50mm、引張速度100mm/分の条
件で破断時の強度を測定した。結果は、縦・横両方向の
測定値の幾何平均値を用いた。
【0028】<水解性>200mlビーカーに150m
lの水を入れ、これに50mm×50mmに裁断した水
解性清拭紙を投入し、振盪器(ヤマト科学社製SA31
型)にセットして、ストローク長40mm、振盪速度2
00往復/分の条件で10mm程度のサイズに崩壊する
までの時間を測定した。
【0029】<実用評価>パネラーにトイレットペーパ
ーに代わるおしり拭きとして使用してもらい、強度、風
合い(肌触り)及び清浄力(拭き取りやすさ)を評価し
た。判定基準は以下のとおりである。 ◎:優れる、○:良い、△:普通
【0030】
【比較例1〜6】叩解したパルプ繊維から調製したトイ
レットペーパー様の坪量25g/mの水解性シートに
対して、1%になるように溶解したカルボキシメチルセ
ルロースナトリウム塩(CMCナトリウム塩)をCMC
含有量がシート重量に対し3%となるようスプレー塗布
乾燥して得たCMC含有シート、或いは、レーヨン繊維
44%、ポリビニルアルコール繊維6%、及びパルプ5
0%からなる坪量20g/mのポリビニルアルコール
含有不織布2枚の間に坪量20g/mのトイレットペ
ーパーを挟んでエンボス加工して得た複合水解紙を基材
として用いたほかは実施例1〜6と同様にして、水解性
及び湿潤強度を測定した。但し、比較例3では、更に塩
化カルシウム1重量%を水性清浄薬剤成分として追加し
た。また、比較例3の実用評価には、2枚重ね品を供し
た。評価結果は表1、2に併せて示した。
【0031】
【実施例4〜6】実施例1と同様にして調製したレーヨ
ン/パルプ比50/50の水解性不織布基材Gを200
mm×200mmのサイズに裁断し、折り畳んだものに
塩化ベンザルコニウム0.01重量%を含有する精製水
を、基材重量に対する含浸倍率がそれぞれ表3に示した
値となるよう含浸させた。これをPET/Al/CPP
からなるラミネーションフィルムで密封し、常法により
オートクレーブ中、121℃、20分間高圧蒸気滅菌処
理して水解性清拭紙の包装体を得た。滅菌処理前後の水
解性及び湿潤引張強度を測定し、結果を表3に示した。
【0032】
【表3】
【0033】また、実施例4〜6の滅菌済サンプルにつ
いて、日局一般試験法無菌試験法によって試験した結
果、何れも無菌であった。
【0034】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水分散性繊維原料からなる繊維シートを高
    圧水流により交絡させてなるバインダー未配合の水解性
    不織布に、抗菌剤0.001〜2重量%を含有する水性
    清浄薬剤を含浸させたことを特徴とする水解性清拭紙。
  2. 【請求項2】水分散性繊維原料が、パルプ繊維又は/及
    びレーヨン繊維である請求項1に記載の水解性清拭紙。
  3. 【請求項3】水性清浄薬剤中の水含量が、90重量%以
    上である請求項1に記載の水解性清拭紙。
  4. 【請求項4】水性清浄薬剤が、抗炎症剤、肉芽形成促進
    剤、局所麻酔剤、抗ヒスタミン剤、止血剤、ビタミン
    類、血行促進剤及び収れん剤から選ばれた1種又は2種
    以上を含有してなる請求項1に記載の水解性清拭紙。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか一項に記載の水解
    性清拭紙を、実質的に水蒸気不透過性の軟質包装材料に
    密封したことを特徴とする水解性清拭紙の包装体。
  6. 【請求項6】請求項1〜4のいずれか一項に記載の水解
    性清拭紙を、実質的に水蒸気不透過性で、かつ、耐熱性
    及び強靭性を有する軟質包装材料に密封し、高圧蒸気滅
    菌処理したことを特徴とする水解性清拭紙の包装体。
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