JPH1146595A - 温室の樋材及び押さえ紐用係止具 - Google Patents

温室の樋材及び押さえ紐用係止具

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JPH1146595A
JPH1146595A JP9205005A JP20500597A JPH1146595A JP H1146595 A JPH1146595 A JP H1146595A JP 9205005 A JP9205005 A JP 9205005A JP 20500597 A JP20500597 A JP 20500597A JP H1146595 A JPH1146595 A JP H1146595A
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gutter
groove
locking
engaging
greenhouse
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JP9205005A
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English (en)
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Toshichika Fujita
利親 藤田
Koji Wakabayashi
広次 若林
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SANKIN ENG
SANKIN KK
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SANKIN ENG
SANKIN KK
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 取外し可能な押さえ紐用係止具を備える樋
材。 【解決手段】 底壁部材1と側壁部材2,2とを連結し
た樋材本体に、長さ方向の係合溝部22が設けられてい
る。係止具3は、断面略円形状で係合溝部22に係合可
能な寸法を有する係合棒32を備えており、欠落部23
から係合溝部32に差し入れられる。係止具3を係合溝
部22に沿って所望の位置まで移動し、押さえ紐4を係
止具3の係止孔31aに通して係止する。係止具3を取
り外す場合は、係止具3を係合溝部22に沿って欠落部
23まで移動させ、欠落部23から抜脱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温室の樋材、特に
連棟式ビニルハウスにおける各棟の屋根間に設けられた
谷通りに用いられる樋材、及び該樋材が備える押さえ紐
用係止具に関する。
【0002】
【従来の技術】ビニルハウスのような温室は、通常、金
属管を縦横に組んだフレームの表面にビニル樹脂製のフ
イルム材を覆って形成してあり、四方を囲む壁面とその
上部を覆う屋根部とで構成されている。図12は、少な
くとも2つの棟を有する連棟式ビニルハウスの構成を示
す斜視図である。図に示すように、温室の壁面31,3
1…は、コンクリート基礎に立設した柱部に梁を組んだ
フレームの外側にビニルフイルム37を覆って形成され
ている。各棟の妻面には出入り口32,32が設けられ
ている。温室の両側には側壁が設けられ、棟の境界部分
には形成されていない。側壁及び妻面の上部には、正面
視で山形状を有する屋根部30,30が、棟ごとに設け
られている。屋根部30は、金属管を縦横に組んだ山形
状のフレームの表面にビニルフイルム37を覆って形成
してあり、ビニルフイルム37の上側には、屋根部30
の湾曲に沿った方向に押さえ紐33,33…がわたされ
ている。また、隣合う屋根部30,30の境界には側壁
の長さ方向に沿う谷樋34が設けられており、屋根部3
0の両側、即ち側壁上部には軒樋35(片側は省略)が
設けられている。谷樋34は、温室の内部に設けた柱3
6,36…により下側から支持されている。
【0003】屋根部30に張設されたビニルフイルム3
7により温室内の温度を調整し、また、温室内に雨水が
浸入することを防いでいる。押さえ紐33,33…は、
その両端部が谷樋34及び軒樋35に係止され、適度な
張力を有して固定されている。押さえ紐33によりビニ
ルフイルム37が風で浮き上がることを防止している。
なお、ビニルフイルム37はここでは透明のものを用い
ており、図12において、ビニルフイルム37の下側に
あるフレームが図示されている。
【0004】図13は従来の温室の谷樋の構造を拡大し
て示した斜視図であり、押さえ紐33が谷樋34で係止
されている状態を示している。図に示すように、谷樋3
4は底壁部材34aとその両側から所定角度を有して斜
め上方に張り出した側壁部材34b,34bとを有して
おり、底壁部材34a上の中央には、押さえ紐33を係
止するための係止バー38が谷樋34の長さ方向に沿っ
て設けられている。係止バー38は谷樋34の全長をカ
バーする長さを有しており、底壁部材34aに固定され
たボルト38a,38a…によって取付けられている。
ビニルフイルム37は、谷樋34の側壁部材34aに設
けられたフイルム固定溝39にその端部を挟み止めして
いる。両屋根部30,30の押さえ紐33,33…は、
谷樋34側の一端を係止バー38に係止している。また
図12に示すように、軒樋35は一方の側壁部材が屋根
部に固定され、他方の側壁部材が底壁部材と略垂直をな
しており、底壁部材には谷樋34と同様の係止バーが固
定されている。押さえ紐33の他端は軒樋35の係止バ
ーに係止される。
【0005】なお、このような係止バー38の取付け位
置は、谷樋34の底壁部材34aに限らず、側壁部材3
4b夫々に1本ずつが取付けられている場合もあり、上
述したようなボルト止めされた係止バーの他に、係止リ
ングを側壁部材34b又は底壁部材34aのような樋材
に直接溶接してある場合もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、温室内の栽
培品種,季節等により屋根部のビニルフイルムが不必要
になったり、ビニルフイルムから硬質フイルムに張り替
えたりする場合がある。このような場合には押さえ紐3
3を外す必要があるが、係止バー38は樋材に固定して
あるので容易に取り外すことができず、たとえ取り外し
てもボルト38aだけが残ったり、樋材に孔が開いたり
する。また係止リングを樋材に直接溶接したタイプで
は、取外しは不可能である。このように、押さえ紐を取
り外した際に、係止バー,係止リング等の押さえ紐用の
係止具が谷樋上での歩行の邪魔になったり足を阻めて危
険であるという問題があった。さらに、係止リングを溶
接したタイプでは、押さえ紐を配するピッチが係止リン
グの固定位置により決められてしまい、栽培作物,栽培
条件等に応じて所望のピッチに変更することができない
という問題があった。
【0007】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、押さえ紐を係止する係止具が、押さえ紐の配
列方向に摺動可能であり、樋材に着脱可能であるような
温室の樋材及び押さえ紐用係止具を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る温室の樋
材は、屋根部に連結され、屋根部を覆うフイルム材の表
面にわたされた複数の押さえ紐を係止する温室の樋材に
おいて、断面凹状を有しており、前記複数の押さえ紐の
配列方向に延びる溝部を凹面に形成してある樋材本体
と、該溝部に摺動可能に係合される押さえ紐用係止具と
を備えることを特徴とする。
【0009】第1発明にあっては、押さえ紐を係止する
係止具が溝方向、即ち押さえ紐の配列方向の所望の位置
まで移動するので、押さえ紐のピッチに応じて係止具の
位置を変更できる。
【0010】第2発明に係る温室の樋材は、屋根部に連
結され、屋根部を覆うフイルム材の表面にわたされた複
数の押さえ紐を係止する温室の樋材において、断面凹状
を有しており、一部の溝壁を欠いた欠落部を有する溝部
を凹面に形成してある樋材本体と、前記欠落部から前記
溝部への装入により、前記樋材本体へ着脱可能に係合さ
れる押さえ紐用係止具とを備えることを特徴とする。
【0011】第2発明にあっては、欠落部から係止具を
差し入れて溝部に係合し、また逆に欠落部から係止具を
抜脱できるので、係止具が不必要な場合には取り外すこ
とが可能である。また、押さえ紐の本数に応じて所望の
数の係止具を樋材本体に装着することが可能である。
【0012】第3発明に係る温室の樋材は、第1発明に
おいて、前記溝部は一部の溝壁を欠いた欠落部を有し、
前記押さえ紐用係止具は前記欠落部からの装入により前
記溝部に係合され、前記樋材本体に着脱可能であること
を特徴とする。
【0013】第3発明にあっては、欠落部から係止具を
差し入れて溝部に係合し、溝方向に係止具を摺動させて
所望の位置に配する。また、取り外す際は係止具を欠落
部まで移動させ、ここから抜脱する。このように、係止
具が樋材本体から容易に取外しでき、樋材本体に装着す
る係止具の数及び配置位置を容易に変更できる。
【0014】第4発明に係る温室の樋材は、第1乃至第
3発明のいずれかにおいて、前記押さえ紐用係止具は、
押さえ紐を係止する紐係止部と、該紐係止部の一側に突
設され、前記溝部に係合する溝係合部とを備え、前記紐
係止部を、その基端部における前記溝係合部の法線方向
から前記樋材本体の幅方向に反らせてあることを特徴と
する。
【0015】第4発明にあっては、溝部に対する溝係合
部の係合の向きに応じて、紐係止部が樋材本体の一方の
側壁又は他方の側壁に近づく方向に反る。即ち、押さえ
紐の屋根部に対する傾きが異なる。これにより、係止具
の向きを変えて差し替えることにより押さえ紐と屋根部
との間隔を変えることができ、例えば、温度調節のため
に端部のロールを上下させる動作を妨げない間隔を確保
できる。
【0016】第5発明に係る温室の樋材は、第3発明に
おいて、前記押さえ紐用係止具は、押さえ紐を係止する
孔部を有する係止板と、該係止板の一端部に周面が連設
されており、前記係止板の厚みより大寸法の直径を有す
る断面円形状の係合棒とを備え、前記係止板を、その基
端部における前記係合棒の法線方向から前記樋材本体の
幅方向に反らせてあり、前記溝部は断面円形状で、前記
係合棒が係合可能な溝幅と前記係止板の一端部が嵌まる
寸法の溝口とを有することを特徴とする。
【0017】第5発明にあっては、係合棒を溝部に嵌め
て樋材本体に装着し、押さえ紐を係止板の孔部に通して
係止する。係止具は溝部に沿って移動可能であり、欠落
部からの着脱が可能である。また、樋材本体の側壁に向
かう係止板の面を裏表で変えることにより、係止板が側
壁側に傾いたり、中央側に傾いたりする。押さえ紐と屋
根部との間隔を狭くする場合は係止板を側壁側に傾か
せ、間隔を広くする場合は中央側に傾くように係止板を
装着する。
【0018】第6発明に係る温室の樋材は、第5発明に
おいて、前記係止板の孔部は正面視で略円形状を有し、
その周縁に正背面側に夫々凸状の縁取り部を設けてある
ことを特徴とする。
【0019】第6発明にあっては、係止板の孔部の周縁
に縁取り部を設けることにより、係止された押さえ紐の
損傷を防止する。
【0020】第7発明に係る温室の樋材は、第5又は第
6発明において、前記溝部は溝口を前記樋材本体の断面
中央に向けて側壁に設けてあり、前記係止板は前記溝口
から前記樋材本体の断面中央側に突設され、前記側壁と
略平行に配してあることを特徴とする。
【0021】第7発明にあっては、樋材本体の側壁に装
着された係止具が、押さえ紐の係止部分を側壁と平行に
できるので、押さえ紐と屋根部との間隔を最小にでき
る。
【0022】第8発明に係る押さえ紐用係止具は、第5
発明において、温室の樋材に装着される押さえ紐用係止
具であって、樋材が有する溝部に摺動可能に係合する溝
係合部と、押さえ紐を係止する紐係止部とを備え、前記
紐係止部を、その基端部における前記紐係止部の法線方
向から前記樋材本体の幅方向に反らせてあることを特徴
とする。
【0023】第8発明にあっては、係止具は樋材の溝部
に係合されて移動できるので樋材への取付け及び取外し
が可能である。また摺動移動により、係止具を押さえ紐
に応じた位置に装着できる。さらに、紐係止部の樋材へ
の装着の向きにより、屋根部と押さえ紐との間隔を変え
ることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態を
示す図面に基づき具体的に説明する。連棟式ビニルハウ
スは各棟ごとに山形の屋根部を設け、隣接する屋根部間
の谷通りに樋材が取り付けられている。図1は本発明の
樋材の構造を示す斜視図であり、図2は図1のII−II線
から見た断面図である。図に示すように、樋材10は鉄
骨フレームに固定された樋受け金具7上にボルト止めさ
れており、樋材10には屋根部を構成するフレームの縦
骨6,6…が固定されている。縦骨6,6…上にはビニ
ル樹脂製のビニルフイルム5が張設され、ビニルフイル
ム5の上側には、屋根部の山形に沿う方向に押さえ紐
4,4…がわたされている。なお、図1では樋材10と
樋受け金具7とを固定しているボルトを省略して示して
いる。
【0025】樋材10は、矩形板形状の底壁部材1と、
底壁部材1の長さ方向に沿う両側から同長さ寸法で斜め
上方に張り出す態様の側壁部材2,2と、側壁部材2に
着脱可能に係合された本発明の特徴となる係止具3,3
…とを備えて構成されており、これらはアルミニウム製
である。係止具3,3…は、側壁部材2の長さ方向に複
数配された押さえ紐を夫々係止する。樋材10は分割成
形された底壁部材1及び側壁部材2,2を組み立てる分
割式樋材である。本願出願人は特許番号第2598367 号に
おいて分割式樋材を提案しており、本実施の形態におけ
る底壁部材1と側壁部材2,2との係合部位については
これと同構造であり、ここでは簡単に説明する。
【0026】底壁部材1は、長さ方向に沿う両側端部に
側壁部材2,2を係合するための雌形係合部11,11
を有している。雌形係合部11は、底壁部材1の端縁近
傍に長さ方向の全長にわたって底板部1表面から上側に
溝壁を突設せしめ、断面略円形状の溝を有している。な
お溝の開口幅は、後述する雄形係合部21の首部の厚み
よりも大きく形成されている。また底壁部材1には長さ
方向の両端に近い部分に、樋受け金具7にボルト止めす
るための固定孔が形成されている。
【0027】側壁部材2は、長さ方向に沿う一側端部に
底壁部材1に係合するための雄形係合部21を有してい
る。雄形係合部21は、側壁部材2の端縁から突出する
断面略円形状の条部を長さ方向の全長にわたって形成し
ており、条部は雌形係合部11の溝に嵌合される程度の
径寸法を有している。条部の基端側には条部よりも厚み
が薄い首部が形成されている。側壁部材2には、雄形係
合部21よりも中央側に、本発明の特徴となる係合溝部
22が長さ方向に沿って形成されている。係合溝部22
は、側壁部材2の表面から上側に溝壁を突設せしめ、長
さ方向の全長にわたって形成された断面略円形状の溝が
形成されている。また、係合溝部22は、側壁部材2の
長さ方向の両端に近い部分に、片側の溝壁を所定の長さ
だけ形成していない欠落部23,23を設けている。こ
の欠落部23は、係止具3,3…の装入出口となる。
【0028】一方、側壁部材2の長さ方向に沿う他側端
部は裏側に向けて略垂直に折曲されたフレーム固定部2
4を有し、フレーム固定部24には所定ピッチを有して
複数の貫通孔が設けられてあり、屋根部の縦骨6を嵌入
せしめて固定するようになっている。また、側壁部材2
の表面には、フレーム固定部24よりも中央側に断面略
U字状のフイルム係止具25が長さ方向の全長にわたっ
て固定されている。フイルム係止具25にはその底部に
長さ方向の全長にわたって波形板バネ25aが嵌め込ま
れており、波形板バネ25aはフイルム係止具25の両
側面に弾接してビニルフイルム5を係止するようになっ
ている。
【0029】このような形状の底壁部材1及び側壁部材
2,2は、雌形係合部11と雄形係合部21とを嵌め合
うことにより相対回転可能に連結される。底壁部材1と
側壁部材2との相対角度を所定角度とし、係合部分に接
着剤を充填して所望角度の樋材本体が形成される。
【0030】係止具3,3…は、側壁部材2の長さ方向
に所定のピッチを有して装着されている。図3は係止具
の正面図であり、図4,図5及び図6は夫々、係止具の
平面図、右側面図及び底面図である。図に示すように、
係止具3は正面視で略馬蹄形状を有しており、押さえ紐
4を係止する係止板31を上部に、係合溝部22係合合
する係合棒32を下部に有し、係止板31に設けた係止
孔31aの周囲には縁取り部31bが着設されている。
係止板31の上側は平板状であり、係合棒32に連設す
る足部31cは、係合棒32の法線方向から背面31r
側に反らせてある。即ち、正面31f側に凸に湾曲して
いる。係止孔31aは正面視で円形状を有し、係止板3
1の略中央に開口されている。縁取り部31bは、係止
孔31aの内周壁を覆って正背側に延伸され、正面31
f及び背面31r上でアールを有して厚み方向に膨れた
形状をしており、係止孔31aに通された押さえ紐4の
損傷を防止している。
【0031】係合棒32は断面形状が略円形を有し、足
部31cの一端を周面に連設している。係合棒32は、
側壁部材2の係合溝部22に係合可能な径寸法を有して
おり、その幅寸法は係合溝部22の欠落部23よりも短
い。また、足部31cには係合棒32側に首部32aが
形成されており、係合溝部22の開口部分に嵌まる厚み
を有している。このような構造の係止具3は縁取り部3
1bを除いて一体成形されている。また、上述したよう
な足部31cの湾曲により、係止板31は係合棒32の
径方向から背面31r側に反るように延設されている。
【0032】図7は、上述した係止具を樋材本体に装着
する方法を説明する図であり、第1の使用状態を示して
いる。樋材本体は、上述したように、雌形係合部11と
雄形係合部21とを嵌め合い、底壁部材1と側壁部材
2,2とを連結している。図に示すように、まず、係止
具3の背面31rを側壁部材2に対向せしめ、欠落部2
3から係合棒32を差し入れて係合溝部22に係合す
る。次に、係止板31の首部32aを係合溝部22の溝
口に嵌め、係合溝部22に沿って係止具3を所望の位置
まで移動させる。このとき、係合棒32は係合溝部22
の溝口よりも径寸法が大きいので、係合棒32が係合溝
部22から外れることはない。そして、2つ目の係止具
3の係合棒32を欠落部23から挿入し、所望の位置ま
でスライドさせる。同様にして、所定の数の係止具3,
3…を装着する。逆に係止具3を取り外す場合は、係合
溝部22に沿って欠落部23まで係止具3をスライドさ
せ、欠落部23から抜脱する。これらの寸法の一例とし
て、長さ方向寸法が3000mm、屋根部の縦骨6,6…が
500 mmピッチである樋材本体に、幅寸法50mmの係止
具3を配する場合には、6個の係止具3,3…を500 m
mピッチで装着することになる。
【0033】このように係止具3,3…を樋材本体に装
着し、夫々の係止具3の係止孔31aに押さえ紐4の端
部を通し、押さえ紐4が適度な張力を有するように係止
する。図1及び図2に示すように、係止具3,3…は係
止板31の上側を側壁部材2と略平行にして配されてい
るので、押さえ紐4,4…を係止板31に係止すること
により側壁部材2と略平行に引張される。これにより、
ビニルフイルム5は下端側まで押さえ紐4,4…にて押
さえられ、風などで浮き上がることを防止する。
【0034】以上の如き構成の係止具3及び係止具3を
装着した樋材10にあっては、係止具3の着脱が可能で
あるので、不必要なときには簡単に取り外せて邪魔にな
らない。また、係止具3が溝方向に沿って摺動するの
で、所望の位置に所望の数だけ配することができ、屋根
部の縦骨6,6…の間隔に応じて、また押さえ紐4,4
…の数に応じて係止具3,3…の位置及び数を調整する
ことができる。
【0035】次に、同構造の樋材本体及び係止具3を用
いた第2の使用状態について説明する。上述した第1の
使用状態では、ビニルフイルム5の樋側の端部をフイル
ム止め溝25に挟み込んで固定した場合を説明している
が、ビニルフイルム5の端部はロール状に巻き込まれて
いる場合がある。このロールを転動させることにより、
屋根部の谷樋側での空気抜きの調節を行なう。図8は第
2の使用状態を示す樋材10の構造図であり、図9はそ
の断面図である。図10は係止具の装着方法を説明する
図である。
【0036】図に示すように、底壁部材1の長さ方向に
沿う両端側に側壁部材2,2が連結され、側壁部材2に
は樋受け金具7及び縦骨6,6…が固定されている。側
壁部材2には第1の実施の形態と同じ構造の第1のフイ
ルム係止具25が固定されており、この上方には第1の
フイルム係止具25と平行に第2のフイルム係止具26
が複数の縦骨6,6…を跨いで固定されている。第2の
フイルム係止具26は第1のフイルム係止具25と同じ
構造を有しており、その底部には長さ方向の全長にわた
って波形板バネ26aが嵌め込まれている。第1のフイ
ルム係止具25と第2のフイルム係止具26との間に
は、夫々に両端部を係止する態様で固定ビニルフイルム
5bが張設されている。屋根部の表面は、第1の実施の
形態と同様にビニルフイルム5で覆われており、ビニル
フイルム5の樋側の端部のロール5aが固定ビニルフイ
ルム5b上の中央付近まで垂れている。係止具3は、図
10に示すように、正面31fを側壁部材2に対向せし
めて欠落部23から挿入され、溝方向に移動させて所定
位置に装着してあり、隣の屋根部からわたされた押さえ
紐4を係止している。即ち、押さえ紐4,4の谷樋側の
端部を互いに交差させて係止具3,3に係止している。
その他の構成は、上述した第1の使用状態と同様であ
り、対応する部分に同符号を付して説明を省略する。
【0037】このように、係止具3の装着の向きを異な
らせることにより、係止板31の底壁部材1に対する傾
きが変わるので、樋付近での押さえ紐4と屋根部との間
隔を変えることができる。従って、ビニルフイルム5の
ロール5aが押さえ紐4と屋根部との間にあり、押さえ
紐4によりロール5aの移動が妨げられる虞がある場合
でも、係止具3を第1の使用状態とは逆向きに装着し、
押さえ紐4,4を交差して係止することにより、押さえ
紐4と屋根部との間隔が広くなり、ロール5aの移動が
スムーズに行なわれる。なお、第1の使用状態と同様、
係止具は着脱可能であり、係止具の数及び位置が自由に
調整できることは勿論である。
【0038】以上のように、本実施の形態の係止具3
は、係止板31が係合棒32の径方向から背面31r側
に反った態様で延設されている。従って、第1及び第2
の使用状態に示したように、係止具3の正面31f又は
背面31rを側壁部材2に向ける2通りの装着方法によ
り、押さえ紐4と屋根部との間隔を変えることができ
る。また押さえ紐4を樋上で交差させるか否かによって
も押さえ紐4と屋根部との間隔が変わる。よって、これ
らの組合せにより、温室内を温度調節する目的、又はビ
ニルフイルム5のロール5aの移動を妨げない目的等に
応じた間隔を設定することができる。
【0039】また、本発明の樋材10は谷樋に限るもの
ではなく、例えば軒樋にも適用できる。図11は、本発
明の軒樋に用いられる樋材20の構造を示す斜視図であ
る。軒樋20は、屋根部の端側に取り付けられる樋材で
あり、図に示すように、底壁部材1の屋根部側には上述
した実施の形態と同構造の側壁部材2が連結され、反対
側には底壁部材1と略直角方向に側板8が連結されてい
る。側板8は底壁部材1の雌係合部11に連結可能な形
状の雄係合部を有している。
【0040】係止具3,3…は上述した実施の形態と同
様の構造であり、側壁部材2の係合溝22に所定のピッ
チを有して装着されている。係止具3は、その背面31
rを側壁部材2に対向せしめ、第1の使用状態と同様の
向きで装着されており、ビニルフイルム5上にわたされ
た押さえ紐4の端部を係止している。
【0041】このような樋材にあっては、係止具3は着
脱可能であり、不必要な際には簡単に取り外すことがで
き、また係止具3の数及び位置を自由に設定できる。な
お、係止具3を逆向きに装着、即ち第2の使用状態と同
様の向きに装着して押さえ紐4を係止した場合には、図
11に示した場合よりも押さえ紐と屋根部との間隔を広
くできる。
【0042】なお、上述した係止具3は一例を示してお
り、この形状に限るものではなく、係合溝22に係合可
能な形状の溝係合部と、押さえ紐を係止できる形状、例
えばフック状、突起状等の紐係止部とを備えていれば良
い。
【0043】なお、上述した樋材10,20は、底壁部
材1は雌形係合部11を、側壁部材2は雄形係合部21
を有し、これらの係合により底壁部材1及び側壁部材2
が連結される分割樋材の場合を説明しているが、雌雄係
合部は上述した形状に限るものではなく、また、分割樋
材に限るものでもない。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明においては、樋材
本体に押さえ紐の配列方向の溝部が形成されており、溝
部に係合され、押さえ紐を係止する係止具が溝方向に摺
動可能であるので、押さえ紐のピッチに応じて係止具の
位置を変更できる。また、溝部の溝壁を欠いた欠落部か
ら係止具を装着及び抜脱できるので、係止具が不要な際
には簡単に取外しでき、さらに、係止具の数の変更が自
由である。
【0045】また、係止具の係止板が、係合棒の法線方
向から樋材の幅方向に反った態様に形成されているの
で、係止板の装着の向きを変えることにより、押さえ紐
と屋根部との間隔を変えることができる等、本発明は優
れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の樋材の構造を示す斜視図である。
【図2】図1のII−II線から見た断面図である。
【図3】本発明の係止具の正面図である。
【図4】本発明の係止具の平面図である。
【図5】本発明の係止具の右側面図である。
【図6】本発明の係止具の底面図である。
【図7】樋材に係止具を装着する方法を説明する図であ
る。
【図8】第2の使用状態を示す樋材の構造図である。
【図9】図8の断面図である。
【図10】図8の係止具の装着方法を説明する図であ
る。
【図11】本発明の軒樋に用いられる樋材の構造を示す
斜視図である。
【図12】従来の連棟式温室の構成を示す斜視図であ
る。
【図13】従来の温室の谷樋の構造を拡大して示した斜
視図である。
【符号の説明】
1 底壁部材 2 側壁部材 3 係止具 4 押さえ紐 5 ビニルフイルム 10,20 樋材 22 係合溝部 23 欠落部 31 係止板 31a 係止孔 31b 縁取り部 31c 足部 32 係合棒 32a 首部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋根部に連結され、屋根部を覆うフイル
    ム材の表面にわたされた複数の押さえ紐を係止する温室
    の樋材において、 断面凹状を有しており、前記複数の押さえ紐の配列方向
    に延びる溝部を凹面に形成してある樋材本体と、該溝部
    に摺動可能に係合される押さえ紐用係止具とを備えるこ
    とを特徴とする温室の樋材。
  2. 【請求項2】 屋根部に連結され、屋根部を覆うフイル
    ム材の表面にわたされた複数の押さえ紐を係止する温室
    の樋材において、 断面凹状を有しており、一部の溝壁を欠いた欠落部を有
    する溝部を凹面に形成してある樋材本体と、前記欠落部
    から前記溝部への装入により、前記樋材本体へ着脱可能
    に係合される押さえ紐用係止具とを備えることを特徴と
    する温室の樋材。
  3. 【請求項3】 前記溝部は一部の溝壁を欠いた欠落部を
    有し、前記押さえ紐用係止具は前記欠落部からの装入に
    より前記溝部に係合され、前記樋材本体に着脱可能であ
    る請求項1記載の温室の樋材。
  4. 【請求項4】 前記押さえ紐用係止具は、押さえ紐を係
    止する紐係止部と、該紐係止部の一側に突設され、前記
    溝部に係合する溝係合部とを備え、前記紐係止部を、そ
    の基端部における前記溝係合部の法線方向から前記樋材
    本体の幅方向に反らせてある請求項1乃至3のいずれか
    に記載の温室の樋材。
  5. 【請求項5】 前記押さえ紐用係止具は、押さえ紐を係
    止する孔部を有する係止板と、該係止板の一端部に周面
    が連設されており、前記係止板の厚みより大寸法の直径
    を有する断面円形状の係合棒とを備え、前記係止板を、
    その基端部における前記係合棒の法線方向から前記樋材
    本体の幅方向に反らせてあり、前記溝部は断面円形状
    で、前記係合棒が係合可能な溝幅と前記係止板の一端部
    が嵌まる寸法の溝口とを有する請求項3記載の温室の樋
    材。
  6. 【請求項6】 前記係止板の孔部は正面視で略円形状を
    有し、その周縁に正背面側に夫々凸状の縁取り部を設け
    てある請求項5記載の温室の樋材。
  7. 【請求項7】 前記溝部は溝口を前記樋材本体の断面中
    央に向けて側壁に設けてあり、前記係止板は前記溝口か
    ら前記樋材本体の断面中央側に突設され、前記側壁と略
    平行に配してある請求項5又は6記載の温室の樋材。
  8. 【請求項8】 温室の樋材に装着される押さえ紐用係止
    具であって、 樋材が有する溝部に摺動可能に係合する溝係合部と、押
    さえ紐を係止する紐係止部とを備え、前記紐係止部を、
    その基端部における前記紐係止部の法線方向から前記樋
    材本体の幅方向に反らせてあることを特徴とする押さえ
    紐用係止具。
JP9205005A 1997-07-30 1997-07-30 温室の樋材及び押さえ紐用係止具 Pending JPH1146595A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6578316B2 (en) * 2000-08-04 2003-06-17 Temple Products Llc Adjustable row crop enclosure system
WO2016189297A1 (en) * 2015-05-26 2016-12-01 Haygrove Limited Tunnel arrangement

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