JPH1146048A - 高周波用配線基板 - Google Patents
高周波用配線基板Info
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- JPH1146048A JPH1146048A JP20164897A JP20164897A JPH1146048A JP H1146048 A JPH1146048 A JP H1146048A JP 20164897 A JP20164897 A JP 20164897A JP 20164897 A JP20164897 A JP 20164897A JP H1146048 A JPH1146048 A JP H1146048A
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Abstract
り、高周波伝送特性を向上できる高周波用配線基板を提
供する。 【解決手段】絶縁基板1の表面あるいは内部に、周波数
1GHz以上の高周波信号が伝送可能な配線層を配設し
てなる高周波用配線基板において、絶縁基板1が、金属
元素としてMg、Al、Siからなる複合酸化物であっ
て、各金属元素の酸化物によるモル比組成式をxMgO
・yAl2 O3 ・zSiO2 と表した時、x、y、z
が、10≦x≦40、10≦y≦40、20≦x≦8
0、x+y+z=100を満足する主成分中に、Yb、
In、NiおよびCoのうちの少なくと一種をそれぞれ
Yb2 O3 、In2 O3 、NiO、CoO換算で0.1
〜15重量%含有するものである。
Description
に関し、ストリップ線路、マイクロストリップ線路、コ
プレーナ線路、誘電体導波管線路等から構成された配線
層を有する高周波用配線基板に関するものである。
る高周波回路においては、基板には比誘電率が低く誘電
損失(tanδ)が小さい(Q値が大きい)材料を使用
する必要がある。このため、従来、誘電体の材料として
は主として比誘電率が約10、測定周波数10GHzで
のQ値が20000以上のアルミナ磁器が採用されてい
た(例えば、特開昭62−103904号公報等参照)
一方、比誘電率が低い材料としては、従来、コージェラ
イトが知られているが、焼成温度範囲が極めて狭いこと
から緻密な焼結体が得難いため、ガラス材を添加するこ
とによって、比誘電率が4〜6、測定周波数10GHz
でのQ値が1000程度のガラスセラミックスを作製
し、これを用いることが知られている(例えば、特開昭
61−234128号公報等参照)。
率材料として用いられているガラスセラミックス等の磁
器は比誘電率が4〜6と小さいが、Q値が10GHzで
1000程度であり、近年における高周波数帯の誘電体
共振器の普及にともない、より高いQ値の低誘電率材料
が求められていた。
が20000以上と高いが、比誘電率が約10と比較的
高いため、例えば、図1に示すような高インピーダンス
のマイクロストリップラインを形成しようとすると、ラ
イン幅が小さくなりすぎて断線が生じたり、相対的なラ
イン幅のばらつきが大きくなりマイクロ波集積回路の不
良率が増大するという問題があった。またライン間が狭
くなることによりクロストークが発生するという問題が
あった。
ストリップラインのインピーダンスは、基板の厚さが一
定であれば、その比誘電率及びマイクロストリップライ
ンの幅にそれぞれ反比例するため、ライン幅を小さくす
る代わりに、比誘電率の低い基板材料を使用することに
よってもインピーダンスを高めることができ、このた
め、より低誘電率材料が求められていた。さらに、マイ
クロ波からミリ波へと伝送周波数がより高周波化した場
合、Q値が低いと急激に伝送損失が大きくなることか
ら、より低損失材料が求められていた。
で、かつ高Q値の焼結体を用いることにより、高周波伝
送特性を向上できる高周波用配線基板を提供することを
目的とする。
板は、絶縁基板の表面あるいは内部に、周波数1GHz
以上の高周波信号が伝送可能な配線層を配設してなる高
周波用配線基板において、前記絶縁基板が、金属元素と
してMg、Al、Siからなる複合酸化物であって、各
金属元素の酸化物によるモル比組成式をxMgO・yA
l2 O3 ・zSiO2 と表した時、前記x、y、zが、
10≦x≦40、10≦y≦40、20≦x≦80、x
+y+z=100を満足する主成分中に、Yb、In、
NiおよびCoのうちの少なくと一種をそれぞれYb2
O3 、In2 O3 、NiO、CoO換算で0.1〜15
重量%含有するものである。
上記した主成分中に、Yb、In、NiおよびCoのう
ちの少なくとも一種をそれぞれYb2 O3 、In
2 O3、NiO、CoO換算で0.1〜15重量%含有
する焼結体により構成したので、焼成温度等の焼成温度
を厳密に制御して得られた特性を大きく劣化させること
なく、焼成条件を改善することができる。即ち、比誘電
率が6以下、10GHzにおけるQ値が3000以上の
特性を得ることができるとともに、例えば、焼成温度幅
が10℃程度であったものを100℃程度まで向上する
ことができ、製造を容易にし、量産性を向上することが
できる。
体磁器を絶縁基板として用いることにより、高周波伝送
特性を向上できる。
縁基板の表面あるいは内部に、周波数1GHz以上の高
周波信号が伝送可能な配線層を配設してなるもので、例
えば、図1に示すように、絶縁基板1の表面に配線層
2、3を形成して構成されている。即ち、絶縁基板1の
下面に全面導体(グランド)2を、上面にマイクロスト
リップライン3を形成して構成されている。全面導体
(グランド)2とマイクロストリップライン3とから配
線層が構成される。この配線層には、高周波信号とし
て、1GHz以上、特には20GHz以上、さらには5
0GHz以上の高周波信号が伝送される。
トリップ線路を形成した例について説明したが、例え
ば、ストリップ線路、コプレーナ線路、誘電体導波管線
路を形成しても良い。これらの配線層は、絶縁基板と同
時焼成により形成されることが望ましい。また、このよ
うな高周波用配線基板は、マイクロ波、ミリ波用等の高
周波で用いられるパッケージ、誘電体共振器、LCフィ
ルター、コンデンサ、誘電体導波路、誘電体アンテナ等
に用いることができる。
絶縁基板1が、金属元素の酸化物によるモル比組成式を
xMgO・yAl2 O3 ・zSiO2 と表した時、前記
x、y、zが10≦x≦40、10≦y≦40、20≦
x≦80、x+y+z=100を満足するものを主成分
とする。
は、次の理由による。すなわち、MgOのモル百分率を
示すxを10〜40としたのはxが10よりも小さい場
合は良好な焼結体が得られずQ値が低くなり、また40
を越えると比誘電率が高くなるからである。特にMgO
量を示すxは、Q値を5000以上とするという点から
15〜35が望ましい。
10〜40としたのは、yが10よりも小さい場合は良
好な焼結体が得られずQ値が低くなり、また40を越え
ると比誘電率が高くなるからである。特にAl2 O3 量
を示すyは、Q値を5000以上とするという点から1
7〜35が望ましい。
0としたのはzが20よりも小さい場合は比誘電率が高
くなり、80を越えると良好な焼結体が得られずQ値が
低くなる。特にSiO2 量を示すzは、Q値を5000
以上とするという点から30〜65が望ましい。
b、In、NiおよびCoのうちの少なくと一種をそれ
ぞれYb2 O3 、In2 O3 、NiO、CoO換算で
0.1〜15重量%含有したのは、Yb2 O3 、In2
O3 、NiO、CoOとしての含有量が0.1重量%よ
り少ない場合は緻密化焼成温度は広くならず、15重量
%より多い場合は誘電損失が大きくなり、Q値が低くな
るためである。Yb、In、NiおよびCoの含有量を
増加させるほど緻密化焼成温度は広くなるが、一方比誘
電率が増加し、またQ値が低下していくため、これらの
特性と緻密化焼成温度とのかねあいで含有量を決定する
ことが望ましい。Yb、In、NiおよびCoのうち、
焼成温度幅を広げ、かつQ値を高くするという点からY
bが最も望ましい。
するためには、上記組成式において、15≦x≦35、
17≦y≦35、30≦x≦65を満足することが望ま
しい。本発明では特に、コージェライトの組成即ち、x
=22.2、y=22.2、z=55.6で、Yb、I
n、NiおよびCoのうちの少なくと一種をそれぞれY
b2 O3 、In2 O3 、NiO、CoO換算で0.1〜
10重量%含有することが望ましい。
以上を満足することが望ましい理由は、Q値が3000
以上ある場合には、近年における高周波数帯の絶縁基板
に十分対応することができるからである。Q値は、高け
れば高い程望ましいが、特には、測定周波数10GHz
でのQ値が5000以上であることが望ましい。
ージェライトであり、他に結晶相として、ムライト、ス
ピネル、プロトエンスタタイト、クリノエンスタタイ
ト、フォルステライト、クリストバライト、トリジマイ
ト、サファリン、クオーツ等が析出し、さらに、Yb、
In、Ni、Coと主成分元素との酸化化合物、例え
ば、Yb2 Si2 O7 が析出する場合があるが、組成に
よってその析出相が異なる。
えば、MgCO3 粉末、Al2 O3粉末、SiO2 粉
末、Yb2 O3 粉末、In2 O3 粉末、NiO粉末、C
oO粉末を用い、所定の割合で秤量し、湿式混合した後
乾燥し、この混合物を大気中において1100〜130
0℃で仮焼した後、粉砕した。得られた粉末に適量のバ
インダを加えて成形し、この成形体を大気中1200〜
1500℃で焼成することにより得られる。特に、コー
ジェライトを主結晶相とする焼結体は難焼結性であるた
め、適正な焼成温度を探しだし、焼成温度を厳密に制御
して焼成する必要がある。
Mg、Al、Si、Yb等からなるものであるが、例え
ば、粉砕ボールや原料粉末の不純物として、Ca、B
a、Zr,Fe,Cr,P,Na,Ti等が混入する場
合があるが、この場合も、上記組成を満足する限り低誘
電率で、高Q値の磁器を得ることができる。
度99.7%のAl2 O3 、純度99.4%のSiO2
粉末、純度99.9%のYb2 O3 、In2 O3 、Ni
O、CoO粉末を用い、これらを焼結体が表1〜表4に
示す組成となるように秤量し、15時間湿式混合した
後、乾燥し、この混合物を1200℃2時間仮焼した後
粉砕した。得られた粉末に適量のバインダを加えて造粒
し、これを1000kg/cm2 の圧力の下で成形して
直径60mm厚さ5mmの成型体を得た。この成形体を
大気中1200〜1580℃で2時間焼成して直径50
mm厚さ0.2mmに研磨し基板とした。この基板の一
面にCuからなる全面導体(グランド)を、他面に0.
3mm幅のCuからなるマイクロストリップラインを形
成し、図1に示す高周波伝送線路を作製し、20GHz
での伝送損失を測定した。
厚さ約5mmの焼結体を作製して、誘電体共振器法にて
10GHzでのQ値を測定し、結果を表1〜4に示す。
縁基板は、比誘電率が6以下と低く、しかも測定周波数
10GHzでのQ値が3000以上と高い値を示すこと
がわかる。しかも、図1に示す高周波伝送線路では、周
波数約20GHzにおいて伝送損失15dB/m以下を
示すことが判る。
測定周波数10GHzでのQ値が1000であるガラス
セラミックスからなる基板を用い、図1に示す高周波伝
送線路での周波数約20GHzにおいて伝送損失を測定
したところ24dB/mであった。
が、モル比組成式をxMgO・yAl2 O3 ・zSiO
2 で示される特定の主成分中に、Yb、In、Niおよ
びCoのうちの少なくと一種をそれぞれYb2 O3 、I
n2 O3 、NiO、CoO換算で0.1〜15重量%含
有するので、6以下の低い比誘電率を有し、10GHz
でのQ値が3000以上の高いQ値を有し、これによ
り、高周波伝送特性を向上できる。
る。
Claims (1)
- 【請求項1】絶縁基板の表面あるいは内部に、周波数1
GHz以上の高周波信号が伝送可能な配線層を配設して
なる高周波用配線基板において、前記絶縁基板が、金属
元素としてMg、Al、Siからなる複合酸化物であっ
て、各金属元素の酸化物によるモル比組成式を xMgO・yAl2 O3 ・zSiO2 と表した時、前記x、y、zが 10≦x≦40 10≦y≦40 20≦x≦80 x+y+z=100 を満足する主成分中に、Yb、In、NiおよびCoの
うちの少なくとも一種をそれぞれYb2 O3 、In2 O
3 、NiO、CoO換算で0.1〜15重量%含有する
焼結体からなることを特徴とする高周波用配線基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20164897A JP3623078B2 (ja) | 1997-07-28 | 1997-07-28 | 高周波用配線基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20164897A JP3623078B2 (ja) | 1997-07-28 | 1997-07-28 | 高周波用配線基板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1146048A true JPH1146048A (ja) | 1999-02-16 |
JP3623078B2 JP3623078B2 (ja) | 2005-02-23 |
Family
ID=16444577
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20164897A Expired - Fee Related JP3623078B2 (ja) | 1997-07-28 | 1997-07-28 | 高周波用配線基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3623078B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115504776A (zh) * | 2022-09-28 | 2022-12-23 | 隆地华创(浙江)科技有限公司 | 一种Y(3-x)RxMgAl3SiO12石榴石型微波介质陶瓷材料及其制备方法 |
-
1997
- 1997-07-28 JP JP20164897A patent/JP3623078B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN115504776A (zh) * | 2022-09-28 | 2022-12-23 | 隆地华创(浙江)科技有限公司 | 一种Y(3-x)RxMgAl3SiO12石榴石型微波介质陶瓷材料及其制备方法 |
CN115504776B (zh) * | 2022-09-28 | 2023-07-28 | 隆地华创(浙江)科技有限公司 | 一种Y(3-x)RxMgAl3SiO12石榴石型微波介质陶瓷材料及其制备方法 |
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JP3623078B2 (ja) | 2005-02-23 |
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