JPH1145321A - カード計数機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な操作によって、厚みの異なる２種以上
のカードを規制し、カードの計数を行うカード計数機の
提供。 【解決手段】 積層されたカードを保留するためのホッ
パー部３０と、ホッパー部３０からカードを繰り出すた
めのフィードローラ４０と、フィードローラ４０により
繰り出されたカードを送り出すための搬送ローラ５０、
５５と、搬送ローラ５０とカードの厚みよりも稍狭い間
隔を開けて対向配置可能に設けられたセパレータローラ
６７、６８と、繰り出されたカードを検出するためのカ
ード検出部７５と、検出されたカードを積層して保留す
るためのスタッカ部９０と、カード検出部７５で検出さ
れたカードの枚数を表示するための表示部とを備え、セ
パレータローラ６７、６８をカードの厚みに対応して切
換可能に構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はカード計数機に関
し、特に厚さの異なる２種以上のカードを計数するカー
ド計数機に関する。

【０００２】

【従来の技術】積層されたカードを保留するためのホッ
パー部と、ホッパー部からカードを繰り出すためのフィ
ードローラと、フィードローラにより繰り出されたカー
ドを搬送するための搬送ローラと、搬送ローラとカード
の厚みよりも稍狭い間隔を開けて対向配置されたセパレ
ータローラと、繰り出されたカードを検出するためのカ
ード検出部と、検出されたカードを積層して保留するた
めのスタッカ部とカード検出部で検出されたカード枚数
を表示するための表示部を備えるカード計数機が知られ
ている。

【０００３】このようなカード計数機によれば、ホッパ
ー部に積層されたカードはフィードローラによってカー
ド検出部に繰り出され、数えられた後にスタッカ部に積
層される。ここで、ホッパー部から複数のカードが繰り
出されると、セパレータローラと搬送ローラとにより規
制され、一枚づつカード検出部に送られるので計数エラ
ーを引き起こすことはない。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなカ
ード計数機においては、セパレータローラが固着されて
いるために搬送ローラとセパレータローラの間隔を変更
することが困難である。このため、計数の対象となるカ
ードと厚みの異なるカードをホッパー部に投入すると、
カード詰まり又は重送を引き起こし、所期の目的を達成
することができない。例えば、セパレータローラと搬送
ローラとの間隔が計数の対象となるカードの厚みよりも
広い場合にはカードが重送されてもそのままカード検出
部に送られてしまういわゆる重送による計数エラーとな
り、セパレータローラと搬送ローラとの間隔が計数の対
象となるカードの厚みよりも狭い場合にはカードが搬送
ローラとセパレータローラ間で詰まり、カードを送るこ
とができないいわゆるカード詰まりエラーを引き起こ
す。

【０００５】そこで、本発明は、簡易な操作によって、
厚みの異なる２種以上のカードを規制し、カードの計数
を行うカード計数機を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、積層されたカードを保留するためのホッパ
ー部３０と、該ホッパー部３０からカードを繰り出すた
めのフィードローラ４０と、前記フィードローラ４０に
より繰り出されたカードを送り出すための搬送ローラ５
０、５５と、前記搬送ローラ５０とカードの厚みよりも
稍狭い間隔を開けて対向配置可能に設けられたセパレー
タローラ６７、６８と、繰り出されたカードを検出する
ためのカード検出部７５と、検出されたカードを積層し
て保留するためのスタッカ部９０と、前記カード検出部
７５で検出されたカードの枚数を表示するための表示部
７２とを備え、前記セパレータローラ６７、６８がカー
ドの厚みに対応して切換可能に設けられたことを特徴と
するカード計数機を提供している。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態によるカード
計数機について図１乃至図５に基づき説明する。カード
計数機は、図１に示すように、積層されたカードを保留
するためのホッパー部３０と、ホッパー部３０からカー
ドを繰り出すためのフィードローラ４０と、フィードロ
ーラ４０から繰り出されたカードを搬送するための搬送
ローラ５０、５５と、カードの重送を防止するためのセ
パレータローラ６７、６８と、繰り出されたカードを検
出するためのカード検出スイッチ７５と、検出されたカ
ードを積層して保留するためのスタッカ部９０とを備え
ている。

【０００８】そして、ホッパー部３０及びスタッカ部９
０は、同一平面をなすベース３１上に構成され、ホッパ
ー部３０はベース３１に立設されたサイドガイド３２及
びホッパーガイド３４を備えている。サイドガイド３２
はカードの短手方向を規制し、ホッパーガイド３４はカ
ードを搬送方向に案内するものである。また、ベース３
１にはカードをフィードローラ４０に密着させるための
カード押さえ３３がホッパーガイド３４方向に付勢され
て設けられている。カード押さえ３３には、利用者の作
業のためにつまみ３６が備えられている。ホッパーガイ
ド３４にはホッパー部のカードの有無を検出するための
カード検出スイッチ３５が取り付けられており、ホッパ
ーガイド３４とカード押さえ３３の間に積層されたカー
ドの有無が検出される。

【０００９】ホッパーガイド３４にはフィードローラ４
０が遊貫されて設けられ、図２に示すようにフィードロ
ーラの回転軸４０ａにはモータ４２の駆動をフィードロ
ーラ４０に伝達するためのクラッチ４１が備えられてい
る。クラッチ４１の入力軸にはモータ４２からの回転が
伝達され、出力軸からフィードローラ４０に動力が伝達
される。

【００１０】また、フィードローラ４０のスタッカ部９
０方向にはクラッチ４１の入力軸と連動する搬送ローラ
５５と、クラッチ４１の出力軸と連動する搬送ローラ５
０が設けられている。搬送ローラ５０の回転軸の直角方
向にはソレノイド５１が設けられ、搬送ローラ５０を制
動可能に構成されている。搬送ローラ５５のスタッカ部
９０方向には、搬送ローラ５５と同期するスタッカロー
ラ８０が設けられている。

【００１１】スタッカローラ８０には、クラッチ８１が
取り付けられており、搬送ローラ５５からの動力伝達を
遮断可能に構成されている。この結果、ホッパ部に積層
されたカードの最後の一枚を送り出すとき、または所望
の枚数のカードをホッパ部から送り出すときには、フィ
ードローラ４０、スタッカローラ８０、搬送ローラ５５
の順に回転を停止することができ、カードを傷めること
なく数えることができる。

【００１２】前記搬送ローラ５０と平行に支軸が設けら
れ、支軸６０にはセパレータローラ６７，６８が取り付
けられたフレーム６１が回動可能に取り付けられてい
る。尚、セパレータローラ６７，６８と支軸６０とは異
なる距離をもって固定されている。また、フレーム６１
には、搬送ローラ５０に対してセパレータローラ６７又
はセパレータローラ６８を一定の間隔で固定するための
ストッパ６２が備えられている。尚、セパレータローラ
６７，６８にはそれぞれその外周に対して偏心した透孔
が形成されており、支軸６０とセパレータローラ６７，
６８との距離を調整可能に構成されている。ストッパ６
２は、ベース３１に対するフレーム６１の位置を変更
し、搬送ローラ５０とセパレータローラ６７，６８との
組合せを代えることによって搬送ローラ５０とセパレー
タローラとの間隔を変更するものである。

【００１３】搬送ローラ５５に対向してカードを検出す
るためのカード検出スイッチ７５が設けられている。カ
ード検出スイッチ７５は搬送中のカード後端を検出する
ことにより、ホッパー部３０からスタッカ部９０へカー
ドが一枚送られたことを認識し、表示器７２（図３参
照）に表示されたカード枚数の表示に１を加えるための
ものである。

【００１４】また、スタッカ部９０の入口直前にはカー
ドが積層されたことを認識するためのカード検出スイッ
チ７６が設けられている。このカード検出スイッチ７６
は、カードの搬送方向後端を検出することによりカード
がスタッカ部９０に積層されたことを確認するためのも
のである。

【００１５】スタッカ部９０にはカードを積層するため
のスタッカガイド９１がベース３１に立設され、スタッ
カガイド９１には、スタッカローラ８０により搬送され
たカードの短手方向を基準に整列させるためのストッパ
９２が備えられている。スタッカ部９０にはホッパー部
３０と同様に付勢された押さえ９４が備えられ、押さえ
９４にはつまみ９５が備えられている。

【００１６】スタッカ部９０にはカードが積層されたこ
とを確認するためのカード検出スイッチ７７が設けられ
ている。カード検出スイッチ７７はカード検出スイッチ
７６で検出されたカードが実際にスタッカ部に積層され
たか否かを検出するものである。従って、カード検出ス
イッチ７６がカードの後端を検出してから一定時間内に
カード検出スイッチ７７がカードの検出をしない場合に
は、カード詰まりなどのエラーを起こしていると仮定し
てカード計数機の運転を停止する。また、このカード検
出スイッチ７７はスタッカ部９０からカードが抜き取ら
れたことも認識することができ、後述するカードの払出
においては、スタートスイッチとしても機能する。

【００１７】図３に示すように、カード計数機には制御
するための中央制御装置７０（以下「ＣＰＵ」とい
う。）が備えられており、ＣＰＵ７０の入力側にはカー
ド検出スイッチ３５、７５、７６、７７のほか、払出枚
数を設定するためのテンキー７１ａ及びクリアキー７１
ｃと、計数を開始させるためのスタートキー７１ｂを備
えたタッチパネル７１が接続されている。一方、ＣＰＵ
７０の出力側にはカードを繰り出すためのモータ４２、
クラッチ４１、クラッチ８１とソレノイド５１が接続さ
れるとともに、テンキーから入力された数字又は繰り出
されたカードの枚数を表示するための表示器７２が接続
されている。

【００１８】次に、本願発明の実施の形態によるカード
計数機の作用を説明する。まず、カードの厚みに対応す
るセパレータローラを選択する。即ち、カードを計数す
る場合には、搬送ローラ５０とセパレータローラの間隔
をカードの厚みよりも稍狭く設定する。カードの厚みよ
りもセパレータローラと搬送ローラ５０との間隔が狭い
場合には支軸６０との間隔が広いセパレータローラを選
択し、カードの厚みよりもセパレータローラと搬送ロー
ラ５０との間隔が広い場合には支軸６０との間隔が狭い
セパレータローラを選択する。

【００１９】例えば、厚いカードを数える場合には、図
４に示すように搬送ローラ５０に対向して配置するセパ
レータローラはセパレータローラ６７である。このと
き、搬送ローラと対向しているセパレータローラが図５
に示すようにセパレータローラ６８である場合には、カ
ード詰まりが発生するのでストッパ６２を外し、フレー
ム６１を支軸６０を中心として図中反時計まわりに回動
させ、搬送ローラ５０とセパレータローラ６７とを対向
させる。

【００２０】また、例えば図５に示すように薄いカード
を数える場合には、搬送ローラ５０に対向して配置する
のはセパレータローラ６８である。このとき、上記の場
合と反対に、搬送ローラ５０に対向しているセパレータ
ローラが図４に示すように６７である場合には、カード
が重送されてしまうので、この場合にも上記と同様にス
トッパ６２を外し、フレーム６１を支軸６０を中心とし
て図中時計まわりに回動させ、搬送ローラ５０とセパレ
ータローラ６８とを対向させる。

【００２１】これらの動作によって、搬送ローラ５０と
対向するセパレータローラを適宜選択でき、カードの厚
みに対応する間隔を搬送ローラ５０とセパレータローラ
との間で実現することができる。

【００２２】次に、任意の枚数のカードをホッパー部３
０に積層させる。具体的には、つまみ３６をつまんで引
っ張り、ホッパーガイド３４とカード押さえ３３の間に
隙間を空け、任意の枚数のカードをホッパー部３０に挟
み込む。

【００２３】つづいて、作業を選択する。即ち、積層さ
れたカードの総数を数えるか、所定枚数のカードを払い
出すかを選択する。

【００２４】積層されたカードの総数を数える場合に
は、スタートキー７１ｂを押す。スタートキー７１ｂが
押されるとＣＰＵ７０にスタート信号が入力され、フィ
ードローラ４０によってカードがホッパー部３０から一
枚づつ繰り出される。繰りだされたカードは搬送ローラ
５０、５５、スタッカローラ８０を経由してスタッカ部
９０に順次積層される。

【００２５】このとき、繰り出されたカードは、以下に
説明する動作によって一枚づつ計数される。ホッパー部
３０からカードが繰り出されると、カードの先端はカー
ド検出スイッチ７５により検出され、信号がＣＰＵ７０
に出力される。ＣＰＵ７０に信号が入力されると、クラ
ッチ４１が動作し、モータ４２からフィードローラ４０
への駆動は遮断される。そして、ソレノイド５１が励磁
され、ソレノイド５１のアーマチュアが搬送ローラ５０
の回転軸と当接し、搬送ローラ５０に制動がかけられ
る。

【００２６】ここで、ホッパー部３０から２枚以上のカ
ードが繰り出された場合には、搬送ローラ５０とセパレ
ータローラに規制されて一枚づつに分離される。より具
体的には、セパレータローラ側のカードは規制され、搬
送ローラ５０側のカードのみが送られることにより分離
される。

【００２７】カードは搬送ローラ５５によって更に繰り
出され、カード検出スイッチ７５がカードの後端を検出
すると、表示部７２の数字に１が加えられる。カードが
更に送られて、カード検出スイッチ７６がカードの後端
を検出すると、クラッチ８１が切り離されてスタッカロ
ーラ８０の回転を停止する。また、スタッカ部９０にカ
ードが積層されると、カード検出スイッチ７７から信号
が出力され、ソレノイド５１が脱磁され、クラッチ４１
が動作して、モータ４２からの駆動をフィードローラ４
０に伝達し、次のカードが繰り出される。この動作を繰
り返し、ホッパー部の全てのカードをホッパー部３０か
らスタッカ部９０にカードを繰り出して、カードの総数
を数え、表示部７２に表示する。

【００２８】次に、カードの払い出し作業を選択した場
合を説明する。カードの払い出しを選択する場合には、
払出枚数をテンキー７１ａから入力した後、スタートキ
ー７１ｂを押す。払出枚数がテンキー７１ａから入力さ
れると設定された払出枚数が表示部７２に表示され、ス
タートキー７１ｂが入力されるとスタート信号がＣＰＵ
７０に送信され、表示部７２には０が表示される。カー
ドの計数は、上述したカードの総数を数える場合と同様
に行われ、ホッパー部３０からの払出された枚数が順次
表示部７２に表示される。

【００２９】テンキー７１ａから入力された枚数のカー
ドが繰り出されたことをＣＰＵ７０が認識すると、モー
タ４２は停止し、次の作業の入力を待つ。

【００３０】つづけて同じ枚数のカードを払い出す場合
には、スタッカ部９０のカードを取り除けばよい。スタ
ッカ部９０からカードを取り除くと、カード検出スイッ
チ７７がスタートスイッチとして機能してスタート信号
がＣＰＵ７０に入力されモータ４２が駆動されるととも
にソレノイド５１が脱磁され、クラッチ４１が接続され
る。モータ４２の駆動によりフィードローラ４０は回転
し、一枚づつカードを繰り出して、所定の枚数を検出す
るまでカードをホッパー部３０からスタッカ部９０に繰
り出される。

【００３１】異なる枚数のカードを払い出す場合には、
前回の払出枚数をクリアキー７１ｃによりクリアーし、
所望の払出枚数をテンキー７１ａから入力し、スタート
キー７１ｂを押す。スタートキー７１ｂが入力される
と、繰り出されたカードの枚数を表示部７２に表示しな
がら所定の枚数のカードをスタッカ部９０に払い出す。

【００３２】本発明によるカード計数機は上述した実施
の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲
で種々の変更が可能である。例えば、実施の形態によれ
ば、２種類のカードの厚みに対応するために、厚みに対
応したセパレータローラが配設されているが、セパレー
タローラは２種類のカードの厚みに対応するものだけで
なく、更に多種類のカードの厚みに対応するセパレータ
ローラを備えるものであっても良い。

【００３３】

【発明の効果】以上説明した本発明のカード計数機によ
れば、簡易な操作によって計数の対象となるカードの厚
みに対応した規制ローラ間隔を形成することができ、カ
ード詰まりエラー、カードの重送エラーを引き起こすこ
となくカードの計数をすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による実施の形態のカード計数機の平面
図。

【図２】本発明による実施の形態のカード計数機の駆動
系を説明するための縦断面図。

【図３】本発明による実施の形態のカード計数機のブロ
ック図。

【図４】本発明による実施の形態のカード計数機により
厚いカードを送るときの搬送ローラとセパレータローラ
の位置関係を示した図。

【図５】本発明による実施の形態のカード計数機により
薄いカードを送るときの搬送ローラとセパレータローラ
の位置関係を示した図。

【符号の説明】

４０ フィードローラ ５０、５５ 搬送ローラ ６７、６８ セパレータローラ ７２ 表示器（表示部） ７５ カード検出スイッチ（カード検出部） ９０ スタッカ部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 積層されたカードを保留するためのホッ
   パー部と、 該ホッパー部からカードを繰り出すためのフィードロー
   ラと、 前記フィードローラにより繰り出されたカードを送り出
   すための搬送ローラと、 前記搬送ローラとカードの厚みよりも稍狭い間隔を開け
   て対向配置可能に設けられたセパレータローラと、 繰り出されたカードを検出するためのカード検出部と、 検出されたカードを積層して保留するためのスタッカ部
   と、 前記カード検出部で検出されたカードの枚数を表示する
   ための表示部とを備え、 前記セパレータローラがカードの厚みに対応して切換可
   能に設けられたことを特徴とするカード計数機。