JPH1145292A - 期待値検証シミュレーション装置および期待値検証シミュレーション方法 - Google Patents

期待値検証シミュレーション装置および期待値検証シミュレーション方法

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JPH1145292A
JPH1145292A JP9199070A JP19907097A JPH1145292A JP H1145292 A JPH1145292 A JP H1145292A JP 9199070 A JP9199070 A JP 9199070A JP 19907097 A JP19907097 A JP 19907097A JP H1145292 A JPH1145292 A JP H1145292A
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JP
Japan
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expected value
signal
simulation
change
input
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP9199070A
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English (en)
Inventor
Takeshi Nagase
健 長瀬
Mitsu Takao
密 高尾
Naoki Maezawa
直樹 前沢
Takaaki Yamaguchi
隆明 山口
Shogo Shibazaki
省吾 柴崎
Mika Yoshikawa
美花 吉川
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 期待値の検証における自由度を高め、かつ検
証時間を短縮できるようにすることを課題とする。 【解決手段】 期待値入力部4により1又は複数の信号
の動作手順を示す期待値データを入力し、シミュレーシ
ョン部2において回路図入力部1により入力された回路
図データに対し入力パターンを与えることでシミュレー
ションを実施し、イベント比較部5により、そのシミュ
レーションによる実動作でイベントが発生する度に、そ
のイベントと入力された期待値データに基づく信号の変
化とを比較して、比較結果出力部6によりその比較結果
を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、期待値検証シミ
ュレーション装置に関し、詳細には、ゲートレベル,レ
ジスタトランスファレベル(RTL)等で記述された回
路図についてシミュレーションを行った際の期待値を検
証する期待値検証シミュレーション装置および期待値検
証シミュレーション方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図31は例えば特開平7−49887号
公報による従来の期待値検証シミュレーション装置を示
すシステム構成図であり、同図において、31は指定回
路動作、32は信号変化関係抽出部、33は信号変化関
係データ、34は期待値(入力テストパターン,シミュ
レーション結果データでもよい)、35は対応関係抽出
比較部、36は比較結果をそれぞれ示している。ここ
で、指定回路動作31は、設計者により与えられる動作
検証項目に対応した信号間の依存関係を示している。信
号変化関係データ33は、信号変化関係抽出部32で抽
出された信号変化関係を表す内部表現データである。期
待値34は、各信号の変化時刻と変化値とを有してい
る。
【0003】つぎに、動作について説明する。図31に
示した期待値検証シミュレーション装置では、信号変化
関係抽出部32は、指定回路動作31から信号変化関係
を抽出する。対応関係抽出比較部35は、信号変化関係
抽出部32で抽出した信号変化関係データ33と入力さ
れた期待値34とにより、信号変化関係データ33で示
された入力信号の信号変化関係が期待値34の中に存在
するか否か調べる。この対応関係抽出比較部35は、上
述の調べにより存在を確認した場合には、信号変化関係
データ33で示された入力信号,内部信号および出力信
号間の信号変化関係と期待値34の信号変化関係とを比
較して、両者が一致するか否かを調べる。そして、対応
関係抽出比較部35で比較された存在の有無および一致
/不一致の結果はこの比較結果36として出力される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記公報のように従来
例では、各信号の変化時刻と変化値とを持たせた期待値
34を用いて検証を行うようにしたので、その期待値3
4を入力する際に、まだ回路構成について試行錯誤して
いる段階であっても、信号の変化を時間毎にこと細かく
入力する必要があった。それゆえ、期待値の作成および
検証における自由度が低下することはもちろん、その検
証に多大な時間を要してしまうという問題があった。
【0005】この発明は、上述した従来例による問題を
解消するため、期待値の作成および検証における自由度
を高め、かつ検証時間を短縮することが可能な期待値検
証シミュレーション装置および期待値検証シミュレーシ
ョン方法を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、
目的を達成するため、請求項1の発明に係る期待値検証
シミュレーション装置は、回路図のシミュレーションに
よる実動作について1又は複数の期待値を用いて検証す
る期待値検証シミュレーション装置において、1又は複
数の信号の動作手順を示す期待値データを入力する期待
値入力手段と、あらかじめ用意された回路図のシミュレ
ーションによる実動作で信号の変化が発生する度に、そ
の信号の変化と前記期待値入力手段により入力された期
待値データに基づく信号の変化とを比較する比較手段
と、前記比較手段の比較結果を出力する比較結果出力手
段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】この請求項1の発明によれば、1又は複数
の信号の動作手順を示す期待値データを入力し、あらか
じめ用意された回路図のシミュレーションによる実動作
で信号の変化が発生する度に、その信号の変化と入力さ
れた期待値データに基づく信号の変化とを比較して、そ
の比較結果を出力するようにしたので、信号の変化を基
準に検証すればよいことから、期待値を入力する際に信
号の変化を時間毎に細かく入力する必要はなく、これに
よって、期待値の検証における自由度を高め、かつ検証
時間を短縮することが可能である。
【0008】また、請求項2の発明に係る期待値検証シ
ミュレーション装置は、請求項1の発明において、前記
比較手段は、前記シミュレーション時に与えられる特定
信号の変化に従って比較動作を実行することを特徴とす
る。
【0009】この請求項2の発明によれば、シミュレー
ション時に与えられる特定信号の変化に従って比較動作
を実行するようにしたので、回路図上、特定信号の変化
をトリガとしても検証を実現することが可能である。
【0010】また、請求項3の発明に係る期待値検証シ
ミュレーション装置は、請求項1又は2の発明におい
て、前記比較手段は、前記シミュレーションによる信号
の変化と前記期待値入力手段により入力された期待値デ
ータに基づく信号の変化とを比較する場合、少なくとも
信号の変化,動作周期および信号の変化の幅について比
較することを特徴とする。
【0011】この請求項3の発明によれば、シミュレー
ションによる信号の変化と入力された期待値データに基
づく信号の変化とを比較する場合には、少なくとも信号
の変化,動作周期および信号の変化の幅について比較す
るようにしたので、シミュレーション結果と期待値とが
パターン化して扱われ、これによって、単純に比較対照
することが可能である。
【0012】また、請求項4の発明に係る期待値検証シ
ミュレーション装置は、請求項1,2,3のいずれか一
つの発明において、前記期待値入力手段は、信号の動作
手順を波形グラフィック,テキスト,テストベンチ,プ
ログラムの記述,文章の記述,フローチャートの記述,
状態遷移図,真理値表などで表現した期待値データを入
力することを特徴とする。
【0013】この請求項4の発明によれば、信号の動作
手順を波形グラフィック,テキスト,テストベンチ,プ
ログラムの記述,文章の記述,フローチャートの記述,
状態遷移図,真理値表などで表現した期待値データを入
力するようにしたので、期待値の表現形式にバリエーシ
ョンが得られ、これによって、ユーザが期待値を作成し
やすくなることから、期待値の作成について自由度を高
めることが可能である。
【0014】また、請求項5の発明に係る期待値検証シ
ミュレーション装置は、請求項1又は4の発明におい
て、前記期待値入力手段は、自然音声をデジタル化して
前記期待値データを入力することを特徴とする。
【0015】この請求項5の発明によれば、自然音声を
デジタル化して期待値データを入力するようにしたの
で、期待値の入力形式にバリエーションが得られ、これ
によって、期待値の入力形式について自由度を高めるこ
とが可能である。
【0016】また、請求項6の発明に係る期待値検証シ
ミュレーション装置は、請求項1,2,3のいずれか一
つの発明おいて、前記比較結果出力手段は、前記比較結
果を波形グラフィック,テキスト,文章の記述,フロー
チャートの記述,状態遷移図,真理値表などで表現して
出力することを特徴とする。
【0017】この請求項6の発明によれば、比較結果を
波形グラフィック,テキスト,文章の記述,フローチャ
ートの記述,状態遷移図,真理値表などで表現して出力
するようにしたので、比較結果の表現形式にバリエーシ
ョンが得られ、これによって、ユーザが希望する表現形
式で比較結果を得ることができることから、比較結果の
出力形式について自由度を高めることが可能である。
【0018】また、請求項7の発明に係る期待値検証シ
ミュレーション装置は、請求項1,2,3又は6の発明
において、前記比較結果出力手段は、前記比較結果を自
然音声に変換して出力することを特徴とする。
【0019】この請求項7の発明によれば、比較結果を
自然音声に変換して出力するようにしたので、期待値の
出力形式にバリエーションが得られ、これによって、比
較結果の出力形式について自由度を高めることが可能で
ある。
【0020】また、請求項8の発明に係る期待値検証シ
ミュレーション装置は、請求項1,2,3のいずれか一
つの発明において、前記比較結果出力手段は、前記シミ
ュレーションによる実動作に並行させたタイミング、前
記シミュレーションによる実動作がすべて終了したとき
のタイミング、および前記シミュレーションによる実動
作が一定時間を経過したときのタイミングのいずれか一
つのタイミングを選択して前記比較結果を出力すること
を特徴とする。
【0021】この請求項8の発明によれば、シミュレー
ションによる実動作に並行させたタイミング、シミュレ
ーションによる実動作がすべて終了したときのタイミン
グ、およびシミュレーションによる実動作が一定時間を
経過したときのタイミングのいずれか一つのタイミング
を選択して比較結果を出力するようにしたので、比較結
果の出力タイミングにバリエーションが得られ、これに
よって、比較結果の出力タイミングについて自由度を高
めることが可能である。
【0022】また、請求項9の発明に係る期待値検証シ
ミュレーション装置は、請求項1,2,3のいずれか一
つの発明において、前記比較手段は、前記シミュレーシ
ョンによる信号の変化と前記期待値入力手段により入力
された期待値データに基づく信号の変化との間で時間軸
上の誤差部分を検出する誤差検出手段と、前記誤差検出
手段により誤差部分が検出された場合、前記検出された
誤差部分があらかじめ決められた許容時間幅内であれば
前記検出された誤差部分は一致部分であるという判定を
下し、一方、前記検出された誤差部分が前記あらかじめ
決められた許容時間幅外であれば前記検出された誤差部
分は不一致部分であるという判定を下す一致/不一致判
定手段とを有することを特徴とする。
【0023】この請求項9の発明によれば、シミュレー
ションによる信号の変化と入力された期待値データに基
づく信号の変化との間で時間軸上の誤差部分が検出され
た場合、その誤差部分があらかじめ決められた許容時間
幅内であればその誤差部分は一致部分であるという判定
を下し、一方、その誤差部分があらかじめ決められた許
容時間幅外であればその誤差部分は不一致部分であると
いう判定を下すようにしたので、時間軸上でシミュレー
ションによる信号の変化に多少の誤差があってもその誤
差を無視することができ、これによって、時間的誤差の
面で検証精度が緩和されることから、回路図の実動作が
全体的に把握できればよい程度の検証を実現することが
可能である。
【0024】また、請求項10の発明に係る期待値検証
シミュレーション装置は、請求項1,2,3のいずれか
一つの発明において、前記比較手段は、前記シミュレー
ションによる信号の変化から信号幅を検出する信号幅検
出手段と、前記信号幅測定手段により測定された信号幅
があらかじめ決められたグリッジ幅内であれば前記測定
された信号幅の部分は一致部分であるという判定を下
し、一方、前記信号幅測定手段により測定された信号幅
が前記あらかじめ決められたグリッジ幅外であれば前記
測定された信号幅の部分は不一致部分であるという判定
を下す一致/不一致判定手段とを有することを特徴とす
る。
【0025】この請求項10の発明によれば、シミュレ
ーションによる信号の変化から信号幅を測定し、その測
定された信号幅があらかじめ決められたグリッジ幅内で
あればその信号幅の部分は一致部分であるという判定を
下し、一方、その測定された信号幅があらかじめ決めら
れたグリッジ幅外であればその信号幅の部分は不一致部
分であるという判定を下すようにしたので、シミュレー
ション結果において期待されないグリッジを無視するこ
とができ、これによって、グリッジ発生の面で検証精度
が緩和されることから、回路図の実動作が全体的に把握
できればよい程度の検証を実現することが可能である。
【0026】また、請求項11の発明に係る期待値検証
シミュレーション装置は、請求項1,2,3のいずれか
一つの発明において、前記比較手段は、前記シミュレー
ションによる信号の変化と前記期待値入力手段により入
力された期待値データに基づく信号の変化との間で一致
部分と不一致部分とに基づいて類似度を判定する類似度
判定手段と、前記類似度判定手段により判定された類似
度があらかじめ決められた類似度を満たしていた場合に
前記シミュレーションによる信号の変化は一致であると
いう判定を下し、一方、前記類似度判定手段により判定
された類似度があらかじめ決められた類似度を満たして
いなかった場合に前記シミュレーションによる信号の変
化は不一致であるという判定を下す一致/不一致判定手
段とを有することを特徴とする。
【0027】この請求項11の発明によれば、シミュレ
ーションによる信号の変化と入力された期待値データに
基づく信号の変化との間で一致部分と不一致部分とに基
づいて類似度を判定し、その類似度があらかじめ決めら
れた類似度を満たしていた場合にシミュレーションによ
る信号の変化は一致であるという判定を下し、一方、そ
の類似度があらかじめ決められた類似度を満たしていな
かった場合にシミュレーションによる信号の変化は不一
致であるという判定を下すようにしたので、シミュレー
ション結果における多少の不一致を無視することがで
き、これによって、類似度の面で検証精度が緩和される
ことから、回路図の実動作が全体的に把握できればよい
程度の検証を実現することが可能である。
【0028】また、請求項12の発明に係る期待値検証
シミュレーション装置は、請求項9,10,11のいず
れか一つの発明において、前記比較結果出力手段は、前
記比較結果について、前記シミュレーションによる信号
の変化と前記期待値入力手段により入力された期待値デ
ータに基づく信号の変化との間で前記一致部分と前記不
一致部分とを色分けして表示出力もしくは印刷出力する
ことを特徴とする。
【0029】この請求項12の発明によれば、比較結果
について、シミュレーションによる信号の変化と入力さ
れた期待値データに基づく信号の変化との間で一致部分
と不一致部分とを色分けして表示出力もしくは印刷出力
するようにしたので、一致部分と不一致部分との区別が
明瞭となり、これによって、比較結果である表示出力も
しくは印刷出力から一致部分と不一致部分とを視覚的に
容易に確認することが可能である。
【0030】また、請求項13の発明に係る期待値検証
シミュレーション装置は、請求項1,2,3のいずれか
一つの発明において、前記比較結果出力手段は、前記比
較結果を出力する時間軸上の範囲を任意に設定すること
を特徴とする。
【0031】この請求項13の発明によれば、比較結果
を出力する時間軸上の範囲を任意に設定するようにした
ので、比較結果の確認を必要とする箇所だけに絞ること
ができ、これによって、検証の確認時間を短縮すること
が可能である。
【0032】また、請求項14の発明に係る期待値検証
シミュレーション装置は、請求項1,2,3のいずれか
一つの発明において、前記比較手段は、データ信号を比
較する場合、前記データ信号に対してバインド指定し、
一定時間後に前記データ信号が確定してから実施するこ
とを特徴とする。
【0033】この請求項14の発明によれば、データ信
号を比較する場合、データ信号に対してバインド指定
し、一定時間後にデータ信号が確定してから比較動作を
実施するようにしたので、複数のデータ信号についても
信号の変化と同様に比較することが可能である。
【0034】また、請求項15の発明に係る期待値検証
シミュレーション方法は、回路図のシミュレーションに
よる実動作について1又は複数の期待値を用いて検証す
る期待値検証シミュレーション方法において、1又は複
数の信号の動作手順を示す期待値データを入力する第1
工程と、あらかじめ用意された回路図のシミュレーショ
ンによる実動作で信号の変化が発生する度に、その信号
の変化と前記第1工程により入力された期待値データに
基づく信号の変化とを比較する第2工程と、前記第2工
程で得られた比較結果を出力する第3工程と、を含んだ
ことを特徴とする。
【0035】この請求項15の発明によれば、1又は複
数の信号の動作手順を示す期待値データを入力し、あら
かじめ用意された回路図のシミュレーションによる実動
作で信号の変化が発生する度に、その信号の変化と入力
された期待値データに基づく信号の変化とを比較して、
その比較結果を出力する工程にしたので、信号の変化で
のみ検証すればよいことから、期待値を入力する際に信
号の変化を時間毎に細かく入力する必要はなく、これに
よって、期待値の検証における自由度を高め、かつ検証
時間を短縮することが可能である。
【0036】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照して、この
発明に係る期待値検証シミュレーション装置および期待
値検証シミュレーション方法の好適な実施の形態を詳細
に説明する。
【0037】(実施の形態1)まず、原理について説明
する。図1はこの発明の実施の形態1による期待値検証
シミュレーション装置を機能的に示すブロック図であ
る。図1に示した期待値検証シミュレーション装置は、
回路図入力部1,シミュレーション部2,シミュレーシ
ョンパターン入力部3,期待値入力部4,イベント比較
部5,比較結果出力部6などにより構成される。
【0038】回路図入力部1は、CAD(Comput
er Aided Design),HDL(Hard
ware Description Languag
e)などの回路作成ツールにより作成された回路図デー
タを入力する機能を有している。シミュレーション部2
は、回路図入力部1から供給される回路図データに基づ
く回路に対して信号の入力パターンを与えてシミュレー
ションする機能を有している。シミュレーションパター
ン入力部3は、シミュレーション部3に対してシミュレ
ーション時に信号の入力パターンを供給する機能を有し
ている。
【0039】期待値入力部4は、信号の動作手順を期待
値データとしてデータ,イメージ,音声などで入力する
機能を有している。ここで、信号の動作手順を表現する
形態として、波形グラフィックデータ,波形情報をテキ
ストに変換したデータ(0/1,L(ロー)/H(ハ
イ)など),テストベンチ,プログラムなどの記述デー
タ,信号の状態変化を文章(自然言語)で記述したデー
タ,フローチャートなどの状態変化をグラフィックで記
述したデータ,状態遷移図データ,真理値表データなど
を適用することができる。
【0040】イベント比較部5は、実動作で信号の変化
すなわちイベントが発生する毎にそのイベントと期待す
るイベントとを比較する機能を有している。すなわち、
このイベント比較部5は、シミュレーション部2による
シミュレーション結果と期待値入力部4による入力期待
値データとをイベントで比較する。比較結果出力部6
は、イベント比較部5による比較結果を所要の形態で表
示,印刷,音声などで出力する機能を有している。ここ
で、所要の形態として、テキストデータ,波形グラフィ
ックデータ,信号の状態変化を文章(自然言語)で記述
したデータ,フローチャートなどの状態変化をグラフィ
ックで記述したデータ,状態遷移図データ,真理値表デ
ータなどを挙げることができる。
【0041】つぎに、図1の構成に基づく期待値検証原
理について説明する。図2は実施の形態1の原理説明で
使用する回路図の一例を示す図、図3は実施の形態1の
原理説明で使用する信号の入力パターンの一例を示す
図、そして図4は実施の形態1の原理説明で使用する期
待値パターンと実動作パターンとの比較結果の一例を示
す図である。
【0042】図2には、AND回路aとOR回路bとを
組み合わせた回路が示されている。AND回路aは、入
力信号AとBとの論理積をとり、その結果をOR回路b
に出力するものであり、OR回路bはAND回路aの出
力と入力信号Cとの論理和をとり、その結果をXとして
出力するものである。
【0043】図3には、上述した入力信号A,B,Cの
入力パターンが示されている。図3において、入力信号
Cに対して入力信号Aは周期が2倍のパターンとなり、
入力信号Aに対して入力信号Bは周期が2倍のパターン
となっている。AND回路aは、入力信号Aがハイ
“H”で、かつ入力信号Bが“H”のときに、信号
“H”をOR回路bに出力する。一方、OR回路bは、
2入力のうちでいずれか一方がハイ“H”であれば、そ
の出力をハイ“H”とする。したがって、出力信号Xの
実動作パターンは、図4に示したように、入力信号Aお
よびBがハイ“H”、かつ入力信号Cがロー“L”の期
間、および、入力信号Cがハイ“H”の期間にハイ
“H”として出力される。それ以外の期間は、ロー
“L”となる。
【0044】この期待値検証のシミュレーションでは、
シミュレーションおよびイベント比較を行う前に、回路
図入力部1により回路図が入力され、シミュレーション
パターン入力部3によりシミュレーションのパターンが
入力され、期待値入力部4により期待値データが入力さ
れる。ここで、期待値については、波形グラフィックデ
ータ,波形情報をテキストに変換したデータ(0/1,
L/Hなど),テストベンチ,プログラムなどの記述デ
ータ,信号の状態変化を文章(自然言語)で記述したデ
ータ,フローチャートなどの状態変化をグラフィックで
記述したデータ,状態遷移図データ,真理値表データな
どの表現を用いて入力することができる。その後、シミ
ュレーション部2において入力された回路図に従って入
力パターンを与えることでシミュレーションが開始され
る。このとき、イベント比較部5では、出力信号Xが変
化するところすなわち実動作のイベントが発生する毎
に、そのイベントと期待値入力部4により入力された期
待値Rのイベントとが比較される。
【0045】図4(a)では、実動作パターンと期待値
のパターン同士でイベントがマッチングしていることが
わかり、この場合にはイベント発生の度に図2に示した
回路が期待通りに動作していることがわかる。比較結果
は、比較結果出力部6により出力される。比較結果につ
いては、テキストデータ,波形グラフィックデータ,状
態遷移図データ,真理値表データなどの表現で出力する
ことができる。なお、図4(b)が示すように、期待値
を入力信号のイベント発生のタイミングも考慮して生成
し、入力信号のイベント発生毎に実動作と期待値との比
較を行ってもよい。図4(b)では、入力信号A〜Cの
イベント発生のタイミングを考慮した期待値を生成した
が、3つのうちのいずれか一つ、あるいは、二つだけを
考慮したものでもよい。
【0046】つぎに、ハードウェア構成について説明す
る。図5は実施の形態1による期待値検証シミュレーシ
ョン装置のハードウェア構成例を示すブロック図であ
る。図5に示した期待値検証シミュレーション装置は、
CPU11をバスBSに接続させ、そのCPU11にバ
スBSを介してROM12,RAM13,アプリケーシ
ョンプログラムメモリ(PM)14,キーボード15,
フロッピーディスクドライブ(FDD)16A,ハード
ディスクドライブ(HDD)16B,スキャナ17,イ
ンタフェース(I/F)20を介してマイク18および
スピーカ19,ディスプレイ21,プリンタ22,通信
ユニット23などのユニットを接続させた構成である。
【0047】CPU11は、シミュレーション部2,イ
ベント比較部5等の機能を果たすため、ROM12およ
びアプリケーションPM14に格納された各種プログラ
ムやパラメータにより装置全体を制御するユニットであ
る。このCPU11は、主としてアプリケーションPM
14に格納された期待値検証シミュレーションアプリケ
ーションプログラム(AP)141を実行することで、
図1に示した機能を実現する。さらに、このCPU11
は、各メモリに対するデータのリード/ライト(ROM
12,RAM13,アプリケーションPM14,FDD
16A,HDD16B)、操作入力(キーボード1
5)、回路図などのデータ読み取り(スキャナ17)、
音声の入出力(マイク18,スピーカ19)、期待値検
証シミュレーション時の状態などの表示や印刷(ディス
プレイ21,プリンタ22)、データ通信(通信ユニッ
ト23)などを制御する。
【0048】ROM12は期待値検証シミュレーション
以外でCPU11が動作するための制御プログラムおよ
びパラメータを格納している。RAM13は、CPU1
1が各種プログラムに従って動作するためのワークエリ
アの他に、入力回路図メモリ131,入力パターンメモ
リ132,入力期待値メモリ133,実動作パターンメ
モリ134,比較結果メモリ135を有している。これ
ら入力回路図メモリ131,入力パターンメモリ13
2,入力期待値メモリ133,実動作パターンメモリ1
34,比較結果メモリ135は、上述した期待値検証シ
ミュレーションAP141を実行する際に使用するメモ
リである。
【0049】入力回路図メモリ131は、図1の回路図
入力部1により入力される回路図データを格納する。入
力パターンメモリ132は、図1のシミュレーションパ
ターン入力部3により入力されるパターンデータを格納
する。入力期待値メモリ133は、図1の期待値入力部
4により入力される期待値データを格納する。実動作パ
ターンメモリ134は、図1のシミュレーション部2に
よるシミュレーション実行時の実動作パターンをデータ
として格納する。比較結果メモリ135は、図1のイベ
ント比較部5による実動作パターン(シミュレーション
結果)と期待値パターン間のイベントの比較結果をデー
タとして格納する。
【0050】アプリケーションPM14は、期待値検証
シミュレーションAP141などのアプリケーションプ
ログラムを格納している。この期待値検証シミュレーシ
ョンAP141は、後述する図6,図7,図14および
図16に示したフローチャートに従う処理を行うもので
ある。キーボード15は、シミュレーションパターン入
力部3などに相当し、回路図入力,期待値入力,パター
ン入力,期待値検証シミュレーションなどを操作するた
めのキーを備えている。FDD16Aは、回路図入力部
1,期待値入力部4,比較結果出力部6などに相当し、
フロッピーディスクを装着して、そのディスク上の期待
値検証シミュレーションに使用する回路図データ,期待
値データなどを読み出したり、そのディスク上に比較結
果を書き込むためのメモリである。HDD16Bは、回
路図入力部1,期待値入力部4,比較結果出力部6など
に相当し、内部にハードディスクを有しており、そのデ
ィスク上に期待値検証シミュレーションに使用する回路
図データ,期待値データなどを記憶するとともに比較結
果を記憶する大容量メモリである。
【0051】スキャナ17は、回路入力部1,期待値入
力部4などに相当し、回路図データや期待値データをイ
メージによって取り込む場合に使用するユニットであ
る。マイク18は、期待値入力部4に相当し、音声をデ
ジタル信号に変換して入力するユニットである。このマ
イク18による入力対象として期待値データがある。ス
ピーカ19は、比較結果出力部6に相当し、デジタル信
号を音声に変換して出力するユニットである。このスピ
ーカ19による出力対象として比較結果がある。I/F
20は、マイク18とスピーカ19とをバスBSに接続
させ、CPU11との間のインタフェースを司る。
【0052】ディスプレイ21は、比較結果出力部6に
相当し、CRT,LCDなどのカラー表示ユニットであ
る。その表示対象として、期待値検証シミュレーション
実行時の状態(動作周期,信号変化の幅など)や比較結
果がある。プリンタ22は、比較結果出力部6に相当
し、インクジェット方式,レーザビーム方式などを用い
て印刷するカラー印刷ユニットである。その印刷対象と
して、期待値検証シミュレーション実行時の状態や比較
結果がある。通信ユニット23は、回路図入力部1,期
待値入力部4,比較結果出力部6に相当し、図示せぬロ
ーカルエリアネットワーク(LAN),回線網などの伝
送路に接続され、その伝送路を通じて期待値検証シミュ
レーションに関する回路図データ,期待値データ,比較
結果などを通信する。なお、この実施の形態1では、通
信ユニット23による有線通信を例に挙げるが、さらに
無線ユニットを搭載すれば、有線通信と同様の情報につ
いての無線通信も可能になる。
【0053】つぎに、動作について説明する。図6は実
施の形態1による動作を説明するフローチャート、図7
は実施の形態1による期待値入力動作を説明するフロー
チャート、図8は実施の形態1においてシミュレート対
象となる回路図の一例を示す図、図9は実施の形態1に
おいて図8に示した回路図に与える入力パターンの一例
を示す図、図10〜図13は実施の形態1において図8
に示した回路図に与える期待値データの一例を示す図、
図14は実施の形態1による比較処理の動作を説明する
フローチャート、図15は実施の形態1による特定範囲
の指定方法を説明する図、、図16は実施の形態1によ
る結果報告動作を説明するフローチャート、図17は実
施の形態1による比較結果の一例を示す図、図18は実
施の形態1において特定信号の変化に応じて期待値検証
を行った場合の比較結果の一例を示す図、そして、図1
9は実施の形態1において期待値パターンの応用例を示
す図である。
【0054】期待値検証シミュレーションでは、まず、
回路図および入力パターンが入力される(ステップS1
00)。例えば図8に示した回路図がCADやHDLに
より作成されたデータの場合、その回路図データは、F
DD16AやHDD16Bからファイル形式で読み出さ
れ、あるいは、通信ユニット23を介して受信され、入
力回路図メモリ131に格納される。ここで、図8に示
した回路図は、インバータ,AND回路およびOR回路
を組み合わせた構成を示している。この回路図におい
て、入力信号は、D,E,Fとなり、実動作パターンを
形成する出力信号は、X1,X2となっている。また、
入力パターンデータについては、キーボード15を操作
して与えられるものとする。その入力パターンデータ
は、例えば図9に示した入力パターンを形成するもので
あり、入力パターンメモリ132に格納される。なお、
この入力パターンデータは、回路図の入力信号の数に応
じてあらかじめデータとしてディスクなどに用意してお
けばよい。
【0055】続いて、期待値パターンを形成するための
期待値データが入力される(図6のステップS20
0)。期待値入力の詳細は図7のフローに示される。期
待値を入力する場合には、まず、期待値データの入力形
式がキーボード15の操作で設定される。その設定がも
しファイル形式であった場合には(ステップS10
1)、ファイルを格納している媒体をアクセスして期待
値データを読み込み(ステップS102)、所定の期待
値パターンデータに変換し(ステップS103)、入力
期待値メモリ133に格納する処理が実行される(ステ
ップS108)。
【0056】したがって、その媒体がフロッピーディス
クであれば、FDD16Aを駆動させてファイルを読み
出す操作が実施され、その媒体がハードディスクであれ
ば、HDD16Bを駆動させてファイルを読み出す操作
が実施され、あるいは、その媒体が伝送路を介して接続
される外部機器であれば、通信ユニット23を通じてそ
の外部機器にアクセスしてファイルを受信する操作が実
施される。
【0057】また、入力形式がイメージ形式であった場
合には(ステップS101)、スキャナ17が駆動さ
れ、そのスキャナ17に読み取り可能にセットされた期
待値のイメージが読み取られる(ステップS104)。
このようにして読み取られた期待値のイメージは、所定
の期待値パターンデータに変換され(ステップS10
5)、入力期待値メモリ133に格納される(ステップ
S108)。
【0058】また、入力形式が音声形式であった場合に
は(ステップS101)、マイク18を通じて入力され
るアナログ音声信号がデジタル音声信号に変換され、I
/F20を介してCPU11に送られる(ステップS1
06)。CPU11では、そのデジタル音声信号に基づ
いて所定の期待値パターンデータへの変換が行われ(ス
テップS107)、入力期待値メモリ133に格納され
る(ステップS108)。
【0059】期待値パターンの表現には、波形グラフィ
ックデータ(図10参照)、図10の波形グラフィック
データをテキストに変換したテキストデータ(図11参
照)、信号の状態変化を文章で記述した文章データ(図
12参照)、フローチャートなどの状態変化を記述した
図形データ(図13参照)、VHDL,Verilog
−HDLなどの記述言語で記述したテストベンチ、C言
語などで記述したプログラムデータ、状態遷移図、真理
値表などがある。
【0060】上述した波形グラフィックデータ,テキス
トデータ,文章データ,図形データ,テストベンチ,プ
ログラムデータ,状態遷移図,真理値表は、ファイル形
式、イメージ形式のいずれも形式であってもよい。音声
形式については、波形グラフィックデータ,テキストデ
ータ,文章データ,図形データ,状態遷移図,真理値表
と同様の内容を音声で読み上げることで、ファイル形式
やイメージ形式と同様の入力が可能となる。
【0061】図10〜図13で示した期待値は共通の内
容である。すなわち、実動作パターンX1に対応する期
待値パターンR1は、時間軸方向に、L,H,L,H,
L,H,Lのように変化し、実動作パターンX2に対応
する期待値パターンR2は、時間軸方向に期待値パター
ンR1のイベントに対応して、H,L,L,H,H,
H,Hのように変化する。
【0062】そして、実際に、図8に示した回路図に対
して図9に示した入力パターンが与えられるとシミュレ
ーションが開始される。その際、イベントの発生に合わ
せて実動作と期待値との比較処理すなわちパターンマッ
チングが実行される(図6のステップS300)。この
パターンマッチングとは、実動作パターンからイベン
ト,動作周期,信号変化の幅などを抽出し、それぞれ期
待値パターンのイベント,動作周期,信号変化の幅と比
較することを意味する。
【0063】この比較処理の詳細は図14に示される。
比較処理では、まず、比較結果を報告する範囲すなわち
特定範囲をシミュレーション結果の全体について行うの
か、それとも任意の時間帯について行うのかをユーザの
指定に従って設定する(ステップS301)。図15に
は、特定範囲の設定例が示されており、ここでは、一例
であるが、時刻300〜時刻900までの範囲が特定範
囲として設定されている。したがって、比較処理のため
のシミュレーション結果は時刻300〜時刻900まで
の範囲となる。もちろん、この特定範囲の設定では、シ
ミュレーション全体を特定範囲とすることも可能であ
る。
【0064】続いて、シミュレーションと比較とを同時
に行うか否かの指示が受け付けられ、同時に行うという
指示があれば(ステップS302)、処理はステップS
306に移行し、シミュレーション後に比較を行うとい
う指示があれば、処理はステップS303に移行する。
これらの指示は、キーボード15により操作される。
【0065】処理がステップS303に移行した場合に
は、まず、シミュレーションが実行され、そのときの実
動作パターンがシミュレーション結果として実動作パタ
ーンメモリ134に格納される。このときに得られる実
動作パターンは2種類あり、その一つは実動作パターン
X1であり、もう一つは実動作パターンX2である。そ
して、シミュレーション結果(実動作パターンX1,X
2)と期待値(期待値パターンR1,R2)との比較
(イベント単位のパターンマッチング)が行われる(ス
テップS304)。具体的には、実動作と期待値との間
で、イベント,動作周期および信号変化の幅(イベント
発生時間の幅)が比較対象となる。
【0066】期待値について、図17に示したように、
期待値パターンR1ではイベントがe1〜e6までの6
箇所で発生することを期待しており、期待値パターンR
2ではイベントがe11およびe12の2箇所で発生す
ることを期待している。ところが、この比較結果をみる
と、図17に示した波形グラフィックのように、期待値
パターンR1に対する実動作パターンX1には、e1お
よびe2に対応するイベントの発生がなく(図17中、
Sで示した時刻)、続くイベントe3〜e6にはそれぞ
れ対応するイベントe23〜e26が発生している。
【0067】すなわち、期待値パターンR1について
は、実動作パターンX1より期待通りの結果が得られな
かったことになる。一方、期待値パターンR2に対する
実動作パターンX2には、期待値パターンR2のイベン
トe11,e12に対応してそれぞれイベントe31,
e32が発生しており、期待通りの結果がられている。
【0068】さらにステップS305において、上述し
た比較結果の結果報告を行う処理が実行される。この結
果報告の詳細は図16のフローに示される。結果報告は
キーボード15によりあらかじめ設定しておいた出力形
式に従って行われる。すなわち、出力形式には音声形式
とそれ以外の形式(テキストデータ,波形グラフィック
データ,フローチャートのデータ,文章のデータ,状態
遷移図,真理値表など)がある。この結果報告では、ま
ず出力形式が判別される。出力形式が音声形式であった
場合には(ステップS401)、処理はステップS40
2に移行して、スピーカ19を用いて音声による結果報
告を実行する。
【0069】このとき、実動作と期待値との間で不一致
箇所があれば、その不一致箇所を指摘する内容を音声に
盛り込んで報告する処理が行われる。一方、出力形式が
音声形式以外の形式であった場合には(ステップS40
1)、処理はステップS403に移行して、視覚的な表
現すなわちイベント,動作周期,信号変化の幅が確認し
やすい状態での出力を行う。その際、比較結果から実動
作と期待値との不一致箇所があれば、不一致箇所を視覚
的に強調するため、不一致箇所を一致箇所と異なる色で
表現するように、実動作パターンに色分け処理を施す。
ここでは、比較結果を実動作パターンを用いて表してい
るが、それとは別に比較結果専用の出力パターンを作成
するようにしてもよい。続くステップS405では、テ
キストデータ,波形グラフィックデータ,フローチャー
トのデータ,文章のデータ,状態遷移図,真理値表など
の出力形式に従って結果報告が行われる。
【0070】なお、色分けについては、テキストやフロ
ーチャートでは、不一致に該当する文字列に対して一致
箇所との色分けが行われ、波形では、不一致に該当する
時刻の波形に対して一致箇所との色分けが行われ、状態
遷移図については、不一致に該当する状態に対して一致
箇所との色分けが行われ、真理値表については、不一致
に該当する値に対して一致箇所との色分けが行われる。
図17の例では、波形グラフィックのため、実動作パタ
ーンX1について、一致箇所を緑色で表現した場合、時
刻Sの区間を赤色などの異なる色で表現すればよい。
【0071】さて、上述した比較処理では、ステップS
302においてシミュレーションと比較とを同時に行わ
ない場合の動作について説明したが、同時に行う場合に
は、処理はステップS306に移行し、さらに結果報告
までを同時に行うか否かを判断する。そして、結果報告
までは同時に行わないという判断結果が得られた場合に
は(ステップS306)、処理はステップS307に移
行する。ステップS307において、シミュレーション
が実行されると、実動作でイベントが発生する度にその
イベントと期待値パターンのイベントとが比較される。
このようにして、イベント発生毎に一致、不一致が判断
される。そして、シミュレーション全体が終了すると、
処理はステップS305に移行して、前述した結果報告
(図16参照)を実行する。
【0072】また、ステップS306において、シミュ
レーション,比較および結果報告までを並行して行うと
いう判断結果が得られた場合には(ステップS30
6)、処理はステップS308に移行する。ステップS
308において、シミュレーションが実行されると、実
動作でイベントが発生する度にそのイベントと期待値パ
ターンのイベントとが比較され、イベント毎に一致、不
一致が判断される。そして、その比較結果についてシミ
ュレーション全体の終了を待たずに前述した結果報告
(図16参照)が実行される。すなわち、イベント単位
でシミュレーションから結果報告までを1サイクルとし
て順次処理が実行される。そして、シミュレーション全
体が終了すると、この比較処理全体も終了する。
【0073】上述した動作では、実動作のイベント発生
を比較処理のタイミングとして設定していたが、これの
限定せず、さらにある特定の変化すなわちトリガ条件を
与えることで、そのトリガの発生に応じてイベントの比
較を制御するようにしてもよい。すなわち、図18に示
したように、トリガの一例としてクロックを適用し、そ
のクロックが発生してから変化する実動作のイベントと
期待値のイベントとを比較するようにしてもよい。
【0074】また、上述した動作では、イベント単位で
実動作と期待値とのパターンマッチングを行うようにし
ていることから、両パターン(実動作と期待値)のH,
Lの変化が対応していればよい。すなわち、抽出される
実動作パターンが期待値パターンの動作周期に対してn
(nは正数)倍の動作周期をもっていても、パターンそ
のものが一致していれば、信号の変化の幅が違っても期
待通りの結果が得られたものとして処理してもよい。図
19には、期待値パターンR1,R2と同様の動作周期
で抽出された実動作パターンX3,X4と、3倍(一例
としてn=3)の動作周期で抽出された実動作パターン
X5,X6との例が示されている。
【0075】実動作パターンX3,X4は、それぞれ期
待値パターンR1,R2と同じイベント,同じ動作周
期,同じ信号の変化の幅で同様のタイミングでイベント
を発生させるパターンを有している。すなわち、期待値
パターンR1のイベントe1,e2…e6には、それぞ
れ実動作パターンX3のe41,e42…e46が対応
し、期待値パターンR2のイベントe11,e12に
は、それぞれ実動作パターンX4のe51,e52が対
応している。
【0076】また、実動作パターンX5,X6は、それ
ぞれ期待値パターンR1,R2の3倍の動作周期で、信
号の変化の幅も3倍というタイミングでイベントを発生
させるパターンを有している。すなわち、期待値パター
ンR1のイベントe1,e2…e6には、それぞれ実動
作パターンX5のe61,e62…e66が対応し、期
待値パターンR2のイベントe11,e12には、それ
ぞれ実動作パターンX6のe71,e72が対応してい
る。
【0077】以上説明したように、実施の形態1によれ
ば、1又は複数の信号の動作手順を示す期待値データを
入力し、あらかじめ用意された回路図のシミュレーショ
ンによる実動作でイベントが発生する度に、そのイベン
トと入力された期待値データに基づく信号の変化とを比
較して、その比較結果を出力するようにしたので、イベ
ントを基準に検証すればよいことから、期待値を入力す
る際に信号の変化を時間毎に細かく入力する必要はな
く、これによって、期待値の検証における自由度を高
め、かつ検証時間を短縮することが可能である。
【0078】また、シミュレーション時に与えられる特
定信号(クロック信号など)の変化に従って比較動作を
実行するようにしたので、回路図上、特定信号の変化を
トリガとしても検証を実現することが可能である。
【0079】また、実動作パターンと期待値パターンと
を比較する場合には、少なくとも信号の変化,動作周期
および信号の変化の幅について比較するようにしたの
で、シミュレーション結果と期待値とがパターン化して
扱われ、これによって、単純に比較対照することが可能
である。
【0080】また、信号の動作手順を波形グラフィッ
ク,テキスト,テストベンチ,プログラムの記述,文章
の記述,フローチャートの記述,状態遷移図,真理値表
などで表現した期待値データを入力するようにしたの
で、期待値の表現形式にバリエーションが得られ、これ
によって、ユーザが期待値を作成しやすくなることか
ら、期待値の作成について自由度を高めることが可能で
ある。
【0081】また、ファイル形式やイメージ形式に限ら
ず、音声形式により自然音声をデジタル化して期待値デ
ータを入力することもできるので、期待値の入力形式に
バリエーションが得られ、これによって、期待値の入力
形式について自由度を高めることが可能である。
【0082】また、比較結果を波形グラフィック,テキ
スト,文章の記述,フローチャートの記述,状態遷移
図,真理値表などで表現して出力するようにしたので、
比較結果の表現形式にバリエーションが得られ、これに
よって、ユーザが希望する表現形式で比較結果を得るこ
とができることから、比較結果の出力形式について自由
度を高めることが可能である。
【0083】また、比較結果を自然音声に変換して出力
することもできるので、期待値の出力形式にバリエーシ
ョンが得られ、これによって、比較結果の出力形式につ
いて自由度を高めることが可能である。この場合には、
ディスプレイ21に比較結果が表示されないことから、
他の作業で画面を占有することができるとともに、他の
作業を行いながら確認することができる。
【0084】また、シミュレーションによる実動作に並
行させたタイミング、シミュレーションによる実動作が
すべて終了したときのタイミング、およびシミュレーシ
ョンによる実動作が一定時間を経過したときのタイミン
グのいずれか一つのタイミングを選択して比較結果を出
力するようにしたので、比較結果の出力タイミングにバ
リエーションが得られ、これによって、比較結果の出力
タイミングについて自由度を高めることが可能である。
【0085】また、比較結果について、実動作パターン
と期待値パターンとの間で一致部分と不一致部分とを色
分けして表示出力もしくは印刷出力するようにしたの
で、一致部分と不一致部分との区別が明瞭となり、これ
によって、比較結果である表示出力もしくは印刷出力か
ら一致部分と不一致部分とを視覚的に容易に確認するこ
とが可能であり、かつ視認性の向上を図ることが可能で
ある。
【0086】なお、一致部分と不一致部分とを色分けし
た比較結果については、通常の情報処理装置と同様に、
FDD16AやHDD16Bにファイルとして格納した
り、通信ユニット23を通じて外部装置(LANなどの
ネットワークで決められたメールアドレスでもよい)に
自動もしくは手動でファイルとして伝送するようにして
もよいことはいうまでもない。
【0087】また、比較結果については、一致部分と不
一致部分とを比較結果として出力することに限定せず、
不一致部分が生じた場合についてのみ出力するようにし
てもよく、この場合には出力時間を短縮することが可能
である。
【0088】また、比較結果を出力する時間軸上の範囲
(特定範囲)を任意に設定するようにしたので、比較結
果の確認を必要とする箇所だけに絞ることができ、これ
によって、検証の確認時間を短縮することが可能であ
る。なお、検証時間の短縮ということでは、比較処理の
際に、不一致が発生した時点で動作を止め、結果報告に
処理を移行させればよい。
【0089】(実施の形態2)さて、前述した実施の形
態1では、実動作のイベントと期待値のイベントとをパ
ターンマッチングさせて期待値を検証するようにしてい
たが、この発明は、以下に説明する実施の形態2のよう
に、パターンマッチングで一致しないイベント箇所につ
いて許容誤差をもたせて期待値を検証するようにしても
よい。なお、この実施の形態2では、全体構成を前述し
た実施の形態1と同様にしていることから、各ユニット
について構成およびその機能の説明を省略し、以下に図
5に示した符号と同じ符号を用いて説明する。
【0090】ここでは、要部についてのみ説明する。図
20はこの発明の実施の形態2による期待値検証シミュ
レーション装置の要部の構成を示すブロック図である。
前述した実施の形態1の期待値検証シミュレーション装
置と実施の形態2による期待値検証シミュレーション装
置との相違は、RAMのメモリ構成にある。すなわち、
実施の形態2では、前述のRAM13に替わりRAM2
4が設けられる。このRAM24は、RAM13と同様
のメモリ構成を有するとともに、さらに許容誤差設定メ
モリ241を追加した構成である。
【0091】許容誤差設定メモリ241は、実動作のイ
ベントが発生したときの時間と期待するイベント時間と
の許容できる誤差を時間幅データとして設定するメモリ
である。具体的には、実動作パターンに対して許容誤差
としての時間幅(以下に許容時間幅と称する)が設定さ
れる。その許容時間幅の目安として、例えば5nsが設
定された場合には、実動作パターンにおいてイベント発
生の前後5ns内の誤差は許容範囲内として一致と見な
される。
【0092】つぎに、動作について説明する。図21は
実施の形態2の主要な動作を説明するフローチャート、
図22は実施の形態2による比較結果の一例を示す図、
そして、図23は実施の形態2による比較動作を説明す
るフローチャートである。ここでは、前述した実施の形
態1で説明した比較処理内の比較動作についてのみ説明
する。ここでは、シミュレーション後に比較を行う場合
について例を挙げる。
【0093】実動作パターンの許容時間幅は、全体の動
作において、期待値入力後に、キーボード15の操作で
設定される(ステップS400)。ここでは、許容時間
幅として5nsが許容誤差設定メモリ241に設定され
るものとする。全体のシミュレーションが終了すると、
実動作パターンと期待値パターンとがイベントの発生部
分で比較される(ステップS451)。具体例として、
期待値パターンと実動作パターンとの関係を図22を参
照して示す。
【0094】図22において、期待値パターンは前述し
たR1,R2を例に挙げ、実動作パターンは期待値パタ
ーンR1に対応するX7と期待値パターンR2に対応す
るX8とを例に挙げる。実動作パターンX7は、期待値
パターンR1のイベントe3の発生時刻に発生すべきイ
ベントe83が6ns遅れて発生したものであり、実動
作パターンX8は、期待値パターンR2のイベントe1
1に発生時刻に発生すべきイベントe91が3ns早ま
って発生したものである。また、実動作パターンX7の
イベントe83の遅れに対応して実動作パターンX8の
イベントe92が同様の遅れ(6ns)をもって発生し
ている。
【0095】ステップS451の比較により実動作のあ
るイベントすなわち実動作パターンX7のイベントe8
3、実動作パターンX8のイベントe91およびe92
の各発生時刻に時間軸上の誤差が生じていた場合には
(ステップS452)、その誤差が許容誤差設定メモリ
241に設定された許容時間幅内となり、その誤差が不
一致であれば(ステップS453)、そのイベントは一
致しているものとして処理されるが(ステップS45
5)、許容時間幅外となり、その誤差が不一致であれば
(ステップS453)、そのイベントは不一致している
ものとして処理される(ステップS454)。
【0096】すなわち、許容誤差設定メモリ241にあ
らかじめ許容時間幅として5nsが設定されていた場合
には、実動作パターンX7のイベントe83の発生時刻
は6nsの誤差のため、その誤差は許容時間幅外となり
(ステップS453)、イベントe83は許容されず不
一致として処理される(ステップS454)。当然に、
実動作パターンX8のイベントe92についても同様に
不一致として処理される。一方、実動作パターンX8の
イベントe91の発生時刻は3nsの誤差のため、その
誤差は許容時間幅内となり(ステップS453)、イベ
ントe91は許容され一致として処理される(ステップ
S455)。なお、図23に示した比較動作は、期待値
パターンのすべてのイベントについて実施されるものと
する。
【0097】以上説明したように、実施の形態2によれ
ば、実動作パターンと期待値パターンとの間で時間軸上
の誤差部分が検出された場合、その誤差部分があらかじ
め決められた許容時間幅内であればその誤差部分は一致
部分であるという判定を下し、一方、その誤差部分があ
らかじめ決められた許容時間幅外であればその誤差部分
は不一致部分であるという判定を下すようにしたので、
時間軸上で実動作パターンに多少の誤差があってもその
誤差を無視することができ、これによって、時間的誤差
の面で検証精度が緩和されることから、回路図の実動作
が全体的に把握できればよい程度の検証を実現すること
が可能である。
【0098】(実施の形態3)さて、前述した実施の形
態1では、実動作と期待値とをパターンマッチングさせ
て期待値を検証するようにしていたが、この発明は、以
下に説明する実施の形態3のように、グリッジのような
ノイズを無視できる期待値の検証を実現するようにして
もよい。なお、この実施の形態3では、全体構成を前述
した実施の形態1と同様にしていることから、各ユニッ
トについて構成およびその機能の説明を省略し、以下に
図5に示した符号と同じ符号を用いて説明する。
【0099】ここでは、要部についてのみ説明する。図
24はこの発明の実施の形態3による期待値検証シミュ
レーション装置の要部の構成を示すブロック図である。
前述した実施の形態1の期待値検証シミュレーション装
置と実施の形態3による期待値検証シミュレーション装
置との相違は、RAMのメモリ構成にある。すなわち、
実施の形態3では、前述のRAM13に替わりRAM2
5が設けられる。このRAM25は、RAM13と同様
のメモリ構成を有するとともに、さらにグリッジ幅設定
メモリ251を追加した構成である。
【0100】グリッジ幅設定メモリ251は、グリッジ
をエラーとして有効にするか、それともノイズとして無
効にするかを判断するグリッジ幅を設定するメモリであ
る。具体的には、グリッジの目安として、例えば3ns
が設定された場合には、実動作パターンにおいて3ns
を超える信号幅をもつグリッジはイベントとして判断さ
れ、3ns以下の信号幅をもつグリッジはノイズとして
判断される。
【0101】つぎに、動作について説明する。図25は
実施の形態3の主要な動作を説明するフローチャート、
図26は実施の形態3による比較結果の一例を示す図、
そして、図27は実施の形態3による比較動作を説明す
るフローチャートである。ここでは、前述した実施の形
態1で説明した比較処理内の比較動作についてのみ説明
する。ここでは、シミュレーション後に比較を行う場合
について例を挙げる。
【0102】グリッジ幅は、全体の動作において、期待
値入力後に、キーボード15の操作でグリッジ幅設定メ
モリ251に設定される(ステップS500)。ここで
は、グリッジ幅として3nsが設定されるものとする。
全体のシミュレーションが終了すると、実動作パターン
と期待値パターンとがイベントの発生部分で比較される
(ステップS551)。具体例として、期待値パターン
と実動作パターンとの関係を図26を参照して示す。
【0103】図26において、期待値パターンは前述し
たR1,R2を例に挙げ、実動作パターンは期待値パタ
ーンR1に対応するX9と期待値パターンR2に対応す
るX10とを例に挙げる。実動作パターンX9は、期待
値パターンR1のイベントe2,e3の発生時刻にそれ
ぞれ発生すべきイベントe102,e103が同様のタ
イミングで発生したものであり、そのイベントe10
2,e103の間に期待値パターンR1では存在しない
グリッジGが発生している。なお、実動作パターンX1
0は、期待値パターンR2と同様のパターンを有してい
るものとする。
【0104】ステップS551の比較により実動作のあ
るイベントすなわち実動作パターンX9のグリッジGに
対応するイベントの発生が期待値パターンR1に存在し
ていない場合には(ステップS552)、グリッジ発生
としてそのグリッジGの信号幅が測定される(ステップ
S553)。その信号幅がグリッジ幅設定メモリ251
に設定されたグリッジ幅を超えるサイズであれば、その
グリッジはノイズとして無視できるサイズではないと判
断され(ステップS554)、続くステップS554に
おいて不一致処理が実行される。
【0105】一方、その信号幅がグリッジ幅設定メモリ
251に設定されたグリッジ幅以下のサイズであれば、
そのグリッジはノイズとして無視できるサイズであると
判断され(ステップS554)、続くステップS556
において一致処理が実行される。ステップS552にお
いて実動作パターンのグリッジがない区間として判断さ
れた場合には、その区間は一致処理される(ステップS
556)。なお、図26に示した比較動作は、期待値パ
ターンのすべてのイベントについて実施されるものとす
る。
【0106】以上説明したように、実施の形態3によれ
ば、実動作パターンから信号幅を測定し、その測定され
た信号幅があらかじめ決められたグリッジ幅内であれば
その信号幅の部分は一致部分であるという判定を下し、
一方、その測定された信号幅があらかじめ決められたグ
リッジ幅外であればその信号幅の部分は不一致部分であ
るという判定を下すようにしたので、シミュレーション
結果において期待されないグリッジを無視することがで
き、これによって、グリッジ発生の面で検証精度が緩和
されることから、回路図の実動作が全体的に把握できれ
ばよい程度の検証を実現することが可能である。なお、
パターンの比較の際に(ステップS551)、各信号幅
のサイズを測定してグリッジとして無視できるか否かを
判定するようにしてもよい。
【0107】(実施の形態4)さて、前述した実施の形
態1〜3では、動作周期がn倍であったり、イベント発
生が誤差範囲内のずれであったり、グリッジ部分を無視
するようにしていたが、以下に説明する実施の形態4の
ように、期待値パターンに類似した実動作パターンにつ
いては一致したものとして処理するようにしてもよい。
なお、この実施の形態4では、全体構成を前述した実施
の形態1と同様にしていることから、各ユニットについ
て構成およびその機能の説明を省略し、以下に図5に示
した符号と同じ符号を用いて説明する。
【0108】ここでは、前述した実施の形態1〜3との
動作上の違いについてのみ説明する。図28はこの発明
の実施の形態4による比較結果の一例を示す図であり、
図29は実施の形態4による比較動作を説明するフロー
チャートである。図28には、2種類の期待値パターン
R3,R4と、各期待値パターンR3,R4に対応する
実動作パターンX11,X12とが示されている。これ
ら期待値パターンR3,R4と実動作パターンX11,
X12との間には、一部相違する箇所がある。すなわ
ち、期待値パターンR3がL,H,L,H,L,H,L
…のようにLとHとを交互に変化させていくのに対し、
実動作パターンX11はLの後にH,H,L,Lのよう
に動作周期を2倍にして変化する部分をもつ。
【0109】具体的には、期待値パターンR3では、イ
ベントe111の発生で信号がロー“L”からハイ
“H”に変化して、つぎのイベントe112でハイ
“H”からロー“L”に変化すべきところを、実動作パ
ターンX11では、イベントe112に対応する時刻に
信号がハイ“H”のまま保持される。この実動作の信号
“H”がロー“L”に変化するのは、期待値パターンR
3においてイベントe113の発生で再びハイ“H”に
変化するタイミングとなる。さらに、期待値パターンR
3では、イベントe114の発生で信号がハイ“H”か
らロー“L”に変化して、つぎのイベントe115でロ
ー“L”からハイ“H”に変化すべきところを、実動作
パターンX11では、イベントe114に対応する時刻
に信号がロー“L”のまま保持される。この実動作パタ
ーンX11の信号“L”がハイ“H”に変化するのは、
期待値パターンR3においてイベントe115の発生で
再びハイ“H”に変化するタイミングとなる。
【0110】この場合には、比較処理中の比較動作で、
まずイベントに応じてパターンの比較が行われた後(ス
テップS651)、あらかじめ設定した特定範囲内で実
動作パターンが期待値パターンに対して何%の類似度を
もつか判定される(ステップS652)。そして、一例
として90%以上の類似度があるという判定結果が得ら
れた場合には(ステップS653)、実動作パターンと
期待値パターンとの一致が確認され(ステップS65
4)、一方、90%に満たない類似度があるという判定
結果が得られた場合には(ステップS653)、実動作
パターンと期待値パターンとの不一致が確認される(ス
テップS655)。
【0111】そこで、図28に示した期待値の検証例に
おいて、期待値パターンに対する実動作パターンの類似
度が90%以上であるとすれば、ステップS653にお
いて一致が確認されることになる。ここでは、類似度の
判定基準を90%としたが、この発明は、これに限定さ
れるものではなく、類似度の要求レベルに応じて順次パ
ーセンテージが高くなるように設定してもよい。
【0112】以上説明したように、実施の形態4によれ
ば、シミュレーションによる実動作パターンと期待値パ
ターンとの間で一致部分と不一致部分とに基づいて類似
度を判定し、その類似度があらかじめ決められた類似度
を満たしていた場合に実動作パターンは一致であるとい
う判定を下し、一方、その類似度があらかじめ決められ
た類似度を満たしていなかった場合に実動作パターンは
不一致であるという判定を下すようにしたので、シミュ
レーション結果における多少の不一致を無視することが
でき、これによって、類似度の面で検証精度が緩和され
ることから、回路図の実動作が全体的に把握できればよ
い程度の検証を実現することが可能である。
【0113】(実施の形態5)さて、前述した実施の形
態1〜4それぞれにおいて、複数のデータ信号などの比
較チェックをバインド指定して行うようにしてもよく、
その際に、あらかじめ設定した時間が経過してから比較
チェックを行うようにすればよい。
【0114】図30はこの発明の実施の形態5によるデ
ータ信号のチェック方法を説明する図である。図30に
おいて、バインド指定されたデータは、10ns後に信
号が確定されたものとして比較チェックに使用される。
【0115】以上説明したように、実施の形態5によれ
ば、データ信号を比較する場合、データ信号に対してバ
インド指定し、一定時間後にデータ信号が確定してから
比較動作を実施するようにしたので、複数のデータ信号
についても信号の変化と同様に比較することが可能であ
る。
【0116】さて、この発明は、上述した実施の形態1
〜5をふたつ、もしくはそれ以上の組み合わせで実現し
てもよく、また、上述した実施の形態1〜5に限らず、
通常のEDA(Electronic Design
Automation)技術に適用される機能を期待値
検証シミュレーション装置上で実現することが可能であ
る。
【0117】そして、この発明は、上述した実施の形態
1〜5に限定されるものではなく、この発明とその趣旨
を逸脱しない範囲で種々変形して実施することが可能で
ある。
【0118】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、1又は複数の信号の動作手順を示す期待値デー
タを入力し、あらかじめ用意された回路図のシミュレー
ションによる実動作で信号の変化が発生する度に、その
信号の変化と入力された期待値データに基づく信号の変
化とを比較して、その比較結果を出力するようにしたの
で、信号の変化を基準に検証すればよいことから、期待
値を入力する際に信号の変化を時間毎に細かく入力する
必要はなく、これによって、期待値の検証における自由
度を高め、かつ検証時間を短縮することが可能な期待値
検証シミュレーション装置が得られるという効果を奏す
る。
【0119】また、請求項2の発明によれば、請求項1
の発明において、シミュレーション時に与えられる特定
信号の変化に従って比較動作を実行するようにしたの
で、回路図上、特定信号の変化をトリガとしても検証を
実現することが可能な期待値検証シミュレーション装置
が得られるという効果を奏する。
【0120】また、請求項3の発明によれば、請求項1
又は2の発明において、シミュレーションによる信号の
変化と入力された期待値データに基づく信号の変化とを
比較する場合には、少なくとも信号の変化,動作周期お
よび信号の変化の幅について比較するようにしたので、
シミュレーション結果と期待値とがパターン化して扱わ
れ、これによって、単純に比較対照することが可能な期
待値検証シミュレーション装置が得られるという効果を
奏する。
【0121】また、請求項4の発明によれば、請求項
1,2,3のいずれか一つの発明において、信号の動作
手順を波形グラフィック,テキスト,テストベンチ,プ
ログラムの記述,文章の記述,フローチャートの記述,
状態遷移図,真理値表などで表現した期待値データを入
力するようにしたので、期待値の表現形式にバリエーシ
ョンが得られ、これによって、ユーザが期待値を作成し
やすくなることから、期待値の作成について自由度を高
めることが可能な期待値検証シミュレーション装置が得
られるという効果を奏する。
【0122】また、請求項5の発明によれば、請求項1
又は4の発明において、自然音声をデジタル化して期待
値データを入力するようにしたので、期待値の入力形式
にバリエーションが得られ、これによって、期待値の入
力形式について自由度を高めることが可能な期待値検証
シミュレーション装置が得られるという効果を奏する。
【0123】また、請求項6の発明によれば、請求項
1,2,3のいずれか一つの発明において、比較結果を
波形グラフィック,テキスト,文章の記述,フローチャ
ートの記述,状態遷移図,真理値表などで表現して出力
するようにしたので、比較結果の表現形式にバリエーシ
ョンが得られ、これによって、ユーザが希望する表現形
式で比較結果を得ることができることから、比較結果の
出力形式について自由度を高めることが可能な期待値検
証シミュレーション装置が得られるという効果を奏す
る。
【0124】また、請求項7の発明によれば、請求項
1,2,3又は6の発明において、比較結果を自然音声
に変換して出力するようにしたので、期待値の出力形式
にバリエーションが得られ、これによって、比較結果の
出力形式について自由度を高めることが可能な期待値検
証シミュレーション装置が得られるという効果を奏す
る。
【0125】また、請求項8の発明によれば、請求項
1,2,3のいずれか一つの発明において、シミュレー
ションによる実動作に並行させたタイミング、シミュレ
ーションによる実動作がすべて終了したときのタイミン
グ、およびシミュレーションによる実動作が一定時間を
経過したときのタイミングのいずれか一つのタイミング
を選択して比較結果を出力するようにしたので、比較結
果の出力タイミングにバリエーションが得られ、これに
よって、比較結果の出力タイミングについて自由度を高
めることが可能な期待値検証シミュレーション装置が得
られるという効果を奏する。
【0126】また、請求項9の発明によれば、請求項
1,2,3のいずれか一つの発明において、シミュレー
ションによる信号の変化と入力された期待値データに基
づく信号の変化との間で時間軸上の誤差部分が検出され
た場合、その誤差部分があらかじめ決められた許容時間
幅内であればその誤差部分は一致部分であるという判定
を下し、一方、その誤差部分があらかじめ決められた許
容時間幅外であればその誤差部分は不一致部分であると
いう判定を下すようにしたので、時間軸上でシミュレー
ションによる信号の変化に多少の誤差があってもその誤
差を無視することができ、これによって、時間的誤差の
面で検証精度が緩和されることから、回路図の実動作が
全体的に把握できればよい程度の検証を実現することが
可能な期待値検証シミュレーション装置が得られるとい
う効果を奏する。
【0127】また、請求項10の発明によれば、請求項
1,2,3のいずれか一つの発明において、シミュレー
ションによる信号の変化から信号幅を測定し、その測定
された信号幅があらかじめ決められたグリッジ幅内であ
ればその信号幅の部分は一致部分であるという判定を下
し、一方、その測定された信号幅があらかじめ決められ
たグリッジ幅外であればその信号幅の部分は不一致部分
であるという判定を下すようにしたので、シミュレーシ
ョン結果において期待されないグリッジを無視すること
ができ、これによって、グリッジ発生の面で検証精度が
緩和されることから、回路図の実動作が全体的に把握で
きればよい程度の検証を実現することが可能な期待値検
証シミュレーション装置が得られるという効果を奏す
る。
【0128】また、請求項11の発明によれば、請求項
1,2,3のいずれか一つの発明において、シミュレー
ションによる信号の変化と入力された期待値データに基
づく信号の変化との間で一致部分と不一致部分とに基づ
いて類似度を判定し、その類似度があらかじめ決められ
た類似度を満たしていた場合にシミュレーションによる
信号の変化は一致であるという判定を下し、一方、その
類似度があらかじめ決められた類似度を満たしていなか
った場合にシミュレーションによる信号の変化は不一致
であるという判定を下すようにしたので、シミュレーシ
ョン結果における多少の不一致を無視することができ、
これによって、類似度の面で検証精度が緩和されること
から、回路図の実動作が全体的に把握できればよい程度
の検証を実現することが可能な期待値検証シミュレーシ
ョン装置が得られるという効果を奏する。
【0129】また、請求項12の発明によれば、請求項
9,10,11のいずれか一つの発明において、比較結
果について、シミュレーションによる信号の変化と入力
された期待値データに基づく信号の変化との間で一致部
分と不一致部分とを色分けして表示出力もしくは印刷出
力するようにしたので、一致部分と不一致部分との区別
が明瞭となり、これによって、比較結果である表示出力
もしくは印刷出力から一致部分と不一致部分とを視覚的
に容易に確認することが可能な期待値検証シミュレーシ
ョン装置が得られるという効果を奏する。
【0130】また、請求項13の発明によれば、請求項
1,2,3のいずれか一つの発明において、比較結果を
出力する時間軸上の範囲を任意に設定するようにしたの
で、比較結果の確認を必要とする箇所だけに絞ることが
でき、これによって、検証の確認時間を短縮することが
可能な期待値検証シミュレーション装置が得られるとい
う効果を奏する。
【0131】また、請求項14の発明によれば、請求項
1,2,3のいずれか一つの発明において、データ信号
を比較する場合、データ信号に対してバインド指定し、
一定時間後にデータ信号が確定してから比較動作を実施
するようにしたので、複数のデータ信号についても信号
の変化と同様に比較することが可能な期待値検証シミュ
レーション装置が得られるという効果を奏する。
【0132】また、請求項15の発明によれば、1又は
複数の信号の動作手順を示す期待値データを入力し、あ
らかじめ用意された回路図のシミュレーションによる実
動作で信号の変化が発生する度に、その信号の変化と入
力された期待値データに基づく信号の変化とを比較し
て、その比較結果を出力する工程にしたので、信号の変
化でのみ検証すればよいことから、期待値を入力する際
に信号の変化を時間毎に細かく入力する必要はなく、こ
れによって、期待値の検証における自由度を高め、かつ
検証時間を短縮することが可能な期待値検証シミュレー
ション方法が得られるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による期待値検証シミ
ュレーション装置を機能的に示すブロック図である。
【図2】実施の形態1の原理説明で使用する回路図の一
例を示す図である。
【図3】実施の形態1の原理説明で使用する信号の入力
パターンの一例を示す図である。
【図4】実施の形態1の原理説明で使用する期待値パタ
ーンと実動作パターンとの比較結果の一例を示す図であ
る。
【図5】実施の形態1による期待値検証シミュレーショ
ン装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図6】実施の形態1による動作を説明するフローチャ
ートである。
【図7】実施の形態1による期待値入力動作を説明する
フローチャートである。
【図8】実施の形態1においてシミュレート対象となる
回路図の一例を示す図である。
【図9】実施の形態1において図8に示した回路図に与
える入力パターンの一例を示す図である。
【図10】実施の形態1において図8に示した回路図に
与える期待値データの第1の例を示す図である。
【図11】実施の形態1において図8に示した回路図に
与える期待値データの第2の例を示す図である。
【図12】実施の形態1において図8に示した回路図に
与える期待値データの第3の例を示す図である。
【図13】実施の形態1において図8に示した回路図に
与える期待値データの第4の例を示す図である。
【図14】実施の形態1による比較処理の動作を説明す
るフローチャートである。
【図15】実施の形態1による特定範囲の指定方法を説
明する図である。
【図16】実施の形態1による結果報告動作を説明する
フローチャートである。
【図17】実施の形態1による比較結果の一例を示す図
である。
【図18】実施の形態1において特定信号の変化に応じ
て期待値検証を行った場合の比較結果の一例を示す図で
ある。
【図19】実施の形態1において期待値パターンの応用
例を示す図である。
【図20】この発明の実施の形態2による期待値検証シ
ミュレーション装置の要部の構成を示すブロック図であ
る。
【図21】実施の形態2の主要な動作を説明するフロー
チャートである。
【図22】実施の形態2による比較結果の一例を示す図
である。
【図23】実施の形態2による比較動作を説明するフロ
ーチャートである。
【図24】この発明の実施の形態3による期待値検証シ
ミュレーション装置の要部の構成を示すブロック図であ
る。
【図25】実施の形態3の主要な動作を説明するフロー
チャートである。
【図26】実施の形態3による比較結果の一例を示す図
である。
【図27】実施の形態3による比較動作を説明するフロ
ーチャートである。
【図28】この発明の実施の形態4による比較結果の一
例を示す図である。
【図29】実施の形態4による比較動作を説明するフロ
ーチャートである。
【図30】この発明の実施の形態5によるデータ信号の
チェック方法を説明する図である。
【図31】従来例による期待値検証シミュレーション装
置を示すシステム構成図である。
【符号の説明】
1 回路図入力部 2 シミュレーション部 3 シミュレーションパターン入力部 4 期待値入力部 5 イベント比較部 6 比較結果出力部 11 CPU 12 ROM 13 RAM 14 アプリケーションPM 15 キーボード 16A FDD 16B HDD 17 スキャナ 18 マイク 19 スピーカ 20 インタフェース(I/F) 21 ディスプレイ 22 プリンタ 23 通信ユニット 241 許容誤差設定メモリ 251 グリッジ幅設定メモリ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年10月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】回路図入力部1は、CAD(Comput
er Aided Design),HDL(Hard
ware Description Languag
e)などの回路作成ツールにより作成された回路図デー
タを入力する機能を有している。シミュレーション部2
は、回路図入力部1から供給される回路図データに基づ
く回路に対して信号の入力パターンを与えてシミュレー
ションする機能を有している。シミュレーションパター
ン入力部3は、シミュレーション部に対してシミュレ
ーション時に信号の入力パターンを供給する機能を有し
ている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0094
【補正方法】変更
【補正内容】
【0094】図22において、期待値パターンは前述し
たR1,R2を例に挙げ、実動作パターンは期待値パタ
ーンR1に対応するX7と期待値パターンR2に対応す
るX8とを例に挙げる。実動作パターンX7は、期待値
パターンR1のイベントe3の発生時刻に発生すべきイ
ベントe83が6ns遅れて発生したものであり、実動
作パターンX8は、期待値パターンR2のイベントe1
発生時刻に発生すべきイベントe91が3ns早ま
って発生したものである。また、実動作パターンX7の
イベントe83の遅れに対応して実動作パターンX8の
イベントe92が同様の遅れ(6ns)をもって発生し
ている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0104
【補正方法】変更
【補正内容】
【0104】ステップS551の比較により実動作のあ
るイベントすなわち実動作パターンX9のグリッジGに
対応するイベントの発生が期待値パターンR1に存在し
ていない場合には(ステップS552)、グリッジ発生
としてそのグリッジGの信号幅が測定される(ステップ
S553)。その信号幅がグリッジ幅設定メモリ251
に設定されたグリッジ幅を超えるサイズであれば、その
グリッジはノイズとして無視できるサイズではないと判
断され(ステップS554)、続くステップS55
おいて不一致処理が実行される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前沢 直樹 神奈川県横浜市港北区新横浜二丁目15番16 株式会社富士通コンピュータテクノロジ 内 (72)発明者 山口 隆明 神奈川県横浜市港北区新横浜二丁目15番16 株式会社富士通コンピュータテクノロジ 内 (72)発明者 柴崎 省吾 神奈川県横浜市港北区新横浜二丁目15番16 株式会社富士通コンピュータテクノロジ 内 (72)発明者 吉川 美花 神奈川県横浜市港北区新横浜二丁目15番16 株式会社富士通コンピュータテクノロジ 内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回路図のシミュレーションによる実動作
    について1又は複数の期待値を用いて検証する期待値検
    証シミュレーション装置において、 1又は複数の信号の動作手順を示す期待値データを入力
    する期待値入力手段と、 あらかじめ用意された回路図のシミュレーションによる
    実動作で信号の変化が発生する度に、その信号の変化と
    前記期待値入力手段により入力された期待値データに基
    づく信号の変化とを比較する比較手段と、 前記比較手段の比較結果を出力する比較結果出力手段
    と、 を備えたことを特徴とする期待値検証シミュレーション
    装置。
  2. 【請求項2】 前記比較手段は、前記シミュレーション
    時に与えられる特定信号の変化に従って比較動作を実行
    することを特徴とする請求項1に記載の期待値検証シミ
    ュレーション装置。
  3. 【請求項3】 前記比較手段は、前記シミュレーション
    による信号の変化と前記期待値入力手段により入力され
    た期待値データに基づく信号の変化とを比較する場合、
    少なくとも信号の変化,動作周期および信号の変化の幅
    について比較することを特徴とする請求項1又は2に記
    載の期待値検証シミュレーション装置。
  4. 【請求項4】 前記期待値入力手段は、信号の動作手順
    を波形グラフィック,テキスト,テストベンチ,プログ
    ラムの記述,文章の記述,フローチャートの記述,状態
    遷移図,真理値表などで表現した期待値データを入力す
    ることを特徴とする請求項1,2,3のいずれか一つに
    記載の期待値検証シミュレーション装置。
  5. 【請求項5】 前記期待値入力手段は、自然音声をデジ
    タル化して前記期待値データを入力することを特徴とす
    る請求項1又は4に記載の期待値検証シミュレーション
    装置。
  6. 【請求項6】 前記比較結果出力手段は、前記比較結果
    を波形グラフィック,テキスト,文章の記述,フローチ
    ャートの記述,状態遷移図,真理値表などで表現して出
    力することを特徴とする請求項1,2,3のいずれか一
    つに記載の期待値検証シミュレーション装置。
  7. 【請求項7】 前記比較結果出力手段は、前記比較結果
    を自然音声に変換して出力することを特徴とする請求項
    1,2,3又は6に記載の期待値検証シミュレーション
    装置。
  8. 【請求項8】 前記比較結果出力手段は、前記シミュレ
    ーションによる実動作に並行させたタイミング、前記シ
    ミュレーションによる実動作がすべて終了したときのタ
    イミング、および前記シミュレーションによる実動作が
    一定時間を経過したときのタイミングのいずれか一つの
    タイミングを選択して前記比較結果を出力することを特
    徴とする請求項1,2,3のいずれか一つに記載の期待
    値検証シミュレーション装置。
  9. 【請求項9】 前記比較手段は、前記シミュレーション
    による信号の変化と前記期待値入力手段により入力され
    た期待値データに基づく信号の変化との間で時間軸上の
    誤差部分を検出する誤差検出手段と、前記誤差検出手段
    により誤差部分が検出された場合、前記検出された誤差
    部分があらかじめ決められた許容時間幅内であれば前記
    検出された誤差部分は一致部分であるという判定を下
    し、一方、前記検出された誤差部分が前記あらかじめ決
    められた許容時間幅外であれば前記検出された誤差部分
    は不一致部分であるという判定を下す一致/不一致判定
    手段とを有することを特徴とする請求項1,2,3のい
    ずれか一つに記載の期待値検証シミュレーション装置。
  10. 【請求項10】 前記比較手段は、前記シミュレーショ
    ンによる信号の変化から信号幅を測定する信号幅測定手
    段と、前記信号幅測定手段により測定された信号幅があ
    らかじめ決められたグリッジ幅内であれば前記測定され
    た信号幅の部分は一致部分であるという判定を下し、一
    方、前記信号幅測定手段により測定された信号幅が前記
    あらかじめ決められたグリッジ幅外であれば前記測定さ
    れた信号幅の部分は不一致部分であるという判定を下す
    一致/不一致判定手段とを有することを特徴とする請求
    項1,2,3のいずれか一つに記載の期待値検証シミュ
    レーション装置。
  11. 【請求項11】 前記比較手段は、前記シミュレーショ
    ンによる信号の変化と前記期待値入力手段により入力さ
    れた期待値データに基づく信号の変化との間で一致部分
    と不一致部分とに基づいて類似度を判定する類似度判定
    手段と、前記類似度判定手段により判定された類似度が
    あらかじめ決められた類似度を満たしていた場合に前記
    シミュレーションによる信号の変化は一致であるという
    判定を下し、一方、前記類似度判定手段により判定され
    た類似度があらかじめ決められた類似度を満たしていな
    かった場合に前記シミュレーションによる信号の変化は
    不一致であるという判定を下す一致/不一致判定手段と
    を有することを特徴とする請求項1,2,3のいずれか
    一つに記載の期待値検証シミュレーション装置。
  12. 【請求項12】 前記比較結果出力手段は、前記比較結
    果について、前記シミュレーションによる信号の変化と
    前記期待値入力手段により入力された期待値データに基
    づく信号の変化との間で前記一致部分と前記不一致部分
    とを色分けして表示出力もしくは印刷出力することを特
    徴とする請求項9,10,11のいずれか一つに記載の
    期待値検証シミュレーション装置。
  13. 【請求項13】 前記比較結果出力手段は、前記比較結
    果を出力する時間軸上の範囲を任意に設定することを特
    徴とする請求項1,2,3のいずれか一つに記載の期待
    値検証シミュレーション装置。
  14. 【請求項14】 前記比較手段は、データ信号を比較す
    る場合、前記データ信号に対してバインド指定し、一定
    時間後に前記データ信号が確定してから実施することを
    特徴とする請求項1,2,3のいずれか一つに記載の期
    待値検証シミュレーション装置。
  15. 【請求項15】 回路図のシミュレーションによる実動
    作について1又は複数の期待値を用いて検証する期待値
    検証シミュレーション方法において、 1又は複数の信号の動作手順を示す期待値データを入力
    する第1工程と、 あらかじめ用意された回路図のシミュレーションによる
    実動作で信号の変化が発生する度に、その信号の変化と
    前記第1工程により入力された期待値データに基づく信
    号の変化とを比較する第2工程と、 前記第2工程で得られた比較結果を出力する第3工程
    と、 を含むことを特徴とする期待値検証シミュレーション方
    法。
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