JPH1144728A - 断線箇所検出装置 - Google Patents

断線箇所検出装置

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JPH1144728A
JPH1144728A JP9201197A JP20119797A JPH1144728A JP H1144728 A JPH1144728 A JP H1144728A JP 9201197 A JP9201197 A JP 9201197A JP 20119797 A JP20119797 A JP 20119797A JP H1144728 A JPH1144728 A JP H1144728A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】断線が確認されている導電線の断線箇所を検出
するにあたって、検出用電線を不要とし、断線が確認さ
れている導電線の断線箇所を該導電線への非接触状態で
容易にかつ確実に検出可能とする。 【解決手段】導電線の一端に基準電源から基準交流電圧
が印加され、導電線の他端に基準交流電圧とは位相が1
80度ずれた反転交流電圧が反転電源から印加され、導
電線の周囲に生じる電束による静電誘導で交流信号を出
力し得るセンサ2からの交流信号を波形整形する第1波
形整形手段27の矩形波信号と、センサ22の出力信号
レベルに対応するレベルまで電圧低下手段28で低下せ
しめられた基準電源の電圧を波形整形する第2波形整形
手段29の矩形波信号とが、位相比較手段30で比較さ
れ、位相比較手段30の出力に応じて報知手段30が報
知モードを変化させるようにして報知作動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、断線が確認されて
いる導電線の断線箇所を検出するための断線箇所検出装
置に関し、特に、車両用のワイヤーハーネスの断線箇所
検出に有効な断線箇所検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、導電線の断線箇所を検出するため
の断線箇所検出装置が、たとえば実公平4−22311
号公報等により既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記実公平
4−22311号公報で開示されたものは、断線箇所を
検出すべき導電線と、検出用電線とを予め密着せしめて
絶縁材で被覆しておき、導電線が断線したときに前記導
電線および検出用電線の一端間に交流電圧を印加し、静
電容量が断線箇所までの交流電源からの距離に応じて変
化することに基づいて断線箇所を検出するようにしたも
のであり、導電線毎に検出用電線を沿わせて配線するこ
とが必要であり、車両用のワイヤーハーネスのように複
数の導電線を束ねたものでは、ハーネスが太くなって重
量も増加し、実用性に乏しい。また検出用電線を予め沿
わせていない導電線については断線箇所の検出が不可能
である。
【0004】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、検出用電線を不要とし、断線が確認されてい
る導電線の断線箇所を該導電線への非接触状態で容易に
かつ確実に検出可能とした断線箇所検出装置を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、断線が確認されている導電
線の断線箇所を検出するための断線箇所検出装置であっ
て、前記導電線の一端に基準交流電圧を印加する基準電
源と、前記導電線の他端に基準交流電圧とは位相が18
0度ずれた反転交流電圧を印加する反転電源と、交流電
圧の印加に伴って前記導電線の周囲に生じる電束による
静電誘導で交流信号を出力することが可能であるととも
に前記導電線に沿って作業者が動かし得るセンサと、該
センサからの交流信号を波形整形して方形波を得る第1
波形整形手段と、前記基準電源の電圧を前記センサの出
力信号レベルに対応するレベルまで低下させる電圧低下
手段と、該電圧低下手段からの交流信号を波形整形して
方形波を得る第2波形整形手段と、第1および第2波形
整形手段の出力位相を比較するとともに出力位相が一致
している状態で第1の信号を出力するとともに前記出力
位相がずれている状態で第1の信号とは異なる第2の信
号を出力する位相比較手段と、該位相比較手段から第1
の信号が出力されるときと第2の信号が出力されるとき
とで報知モードを区別して報知する報知手段とを備える
ことを特徴とする。
【0006】かかる構成によれば、断線が確認されてい
る導電線の一端に基準電源を接続し、該導電線の他端に
反転電源を接続した状態でセンサを導電線に沿って非接
触状態で動かすと、導電線において基準電源が接続され
ている一端と断線箇所との間では、センサから出力され
る交流信号を第1波形整形手段で波形整形して得られる
方形波の位相と、基準電源の電圧を電圧低下手段で低下
せしめて第2波形整形手段で波形整形することにより得
られる方形波の位相とはほぼ一致しており、位相比較手
段からは第1の信号が出力される。また前記導電線にお
いて反転電源が接続されている他端と断線箇所との間で
は、センサから出力される交流信号を第1波形整形手段
で波形整形して得られる方形波の位相と、基準電源の電
圧を電圧低下手段で低下せしめて第2波形整形手段で波
形整形することにより得られる方形波の位相とはほぼ1
80度ずれており、位相比較手段からは第2の信号が出
力される。したがってセンサが断線箇所を通過するとき
に、第1の信号から第2の信号もしくは第2の信号から
第1の信号へと位相比較手段の出力信号が変化すること
になり、それにより報知手段の報知モードが変化するの
で断線箇所を容易にかつ確実に検出することが可能であ
る。
【0007】また請求項2記載の発明に従う断線箇所検
出装置は、上記請求項1記載の発明の構成に加えて、前
記センサからの交流信号を濾波して基準電源および反転
電源の交流電圧とは無関係な周波数成分を除去するバン
ドパスフィルタを含むことにより、導電線に印加される
交流電圧によって導電線の周囲に生じる電束による静電
誘導でセンサに生じる交流信号だけを第1波形整形手段
に入力し、ノイズ等を除去するようにして、断線箇所を
より正確に検出することができる。
【0008】請求項3記載の発明によれば、上記請求項
1または2記載の発明の構成に加えて、前記報知手段
は、前記位相比較手段の出力信号に基づいて発振周波数
を変化させる発振回路と、該発振回路の発振周波数変化
に応じて音程を変化させるスピーカとを備えることによ
り、短絡箇所を検出するためにセンサを導電線に沿って
動かしているときに、スピーカから出力される音の音程
を変化させて断線箇所を報知することができるので、作
業員はセンサを動かすことだけに専念することができ、
断線箇所検出作業が容易となる。
【0009】請求項4記載の発明によれば、上記請求項
3記載の発明の構成に加えて、前記報知手段は、前記セ
ンサの出力信号レベルの平均値を検出する平均値検出回
路と、前記発振回路から入力される電圧を平均値検出回
路の出力に応じて変化させて前記スピーカに与える電圧
調整回路とを備えることにより、センサの出力信号レベ
ルすなわち断線箇所を検出すべき導電線からセンサまで
の距離に応じてスピーカから出力される音の音量を変化
させ、断線箇所を検出すべき導電線が隠れていても該導
電線に比較的近い位置でセンサを動かすようにして断線
箇所の検出をより容易とすることができる。
【0010】さらに請求項5記載の発明は、上記請求項
1ないし4のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前
記位相比較手段は、第1および第2波形整形手段から振
幅一定の方形波として出力される電圧のロジックレベル
が同一であるときと異なるときとで異なるロジックレベ
ルの信号を出力する比較回路と、該比較回路の出力を平
滑化して報知手段に与える平滑化回路とを備えることを
特徴とする。
【0011】ところで、センサから第1波形整形手段ま
での信号処理過程と、基準電源から第2波形整形手段ま
での信号処理過程とが異なること等に起因して、両波形
整形手段からの出力の位相を比較する際にわずかな位相
のずれが生じることがあるが、上記第5の特徴に従って
比較回路の出力を平滑化することにより、位相のずれに
よる位相比較手段からの出力信号のばたつきをなくし
て、報知手段の報知作動を安定化することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0013】図1ないし図8は本発明の一実施例を示す
ものであり、図1は断線箇所検出時の接続状態を説明す
るための図、図2はケースの側面図、図3はワイヤーハ
ーネスの近傍にケースを配置したときの状態を図2の3
矢視方向から見て示す図、図4は断線箇所検出装置の構
成を示すブロック図、図5は電源ユニットの接続状態を
示す図、図6は波形整形手段による波形整形を説明する
ための図、図7は位相がほぼ一致しているときの位相比
較手段での信号処理を説明するためのタイミングチャー
ト、図8は位相がほぼ180度ずれているときの位相比
較手段での信号処理を説明するためのタイミングチャー
トである。
【0014】先ず図1において、車両Vの車室内で、車
体10の床面に沿って敷設されるワイヤーハーネス11
に含まれる導電線12が断線していることが確認されて
いるときに、器体13に接続されている基準電源用接続
線14および反転電源用接続線15を前記導電線12の
両端に接続するとともに器体13に接続されている接地
接続線16を車体10に接続した状態で、器体13に接
続線17を介して接続されているケース18を前記ワイ
ヤーハーネス11すなわち導電線12に沿って動かすこ
とにより、導電線12の断線箇所を検出することができ
る。
【0015】前記基準電源用接続線14、反転電源用接
続線15、接地接続線16および接続線17を接続可能
な器体13の前面には、オン・オフ用のメインスイッチ
6、後述のスピーカ40(図4参照)からの音量を調節
するための調節つまみ7およびイヤホーン差込み用コン
セント8が設けられる。また器体13の背面からは、プ
ラグ9aが先端に設けられた電源線9が延設されてお
り、断線箇所検出時には該電源線9が、たとえばAC1
00Vの電源に接続される。
【0016】図2および図3において、ケース18は、
作業員が手で握ることを可能として円筒状に形成される
円筒部18aの先端に扁平な収納部18bが連設されて
成るものであり、たとえば合成樹脂により形成される。
このケース18内の先端寄りの部分にはセンサ22が内
蔵されており、該センサ22は、プリント基板19と、
該プリント基板19の一端側にプリントパターンの一部
として設けられる銅板等の単極板20と、プリント基板
19の他端側に設けられるヘッドアンプ21とを備える
ものであり、前記単極板20が収納部18bの先端部内
に配置されるようにしてセンサ22がケース18に内蔵
され、ヘッドアンプ21に連なるようにして接続線17
がケース18の後端から導出される。而してヘッドアン
プ21としては、単極板20で得られる微弱な誘導電圧
を増幅して接続線17に伝搬すべく高入力インピーダン
スのものが用いられる。
【0017】ところで、断線している導電線12に交流
電圧を印加すると、図3の破線で示すように、導電線1
2の周囲には電束が生じるものであり、そのように電束
が生じている雰囲気にセンサ22の単極板20が配置さ
れると、単極板20には静電誘導により交流電圧に同期
して位相を変化させる誘導電圧が生じるものであり、そ
の誘導電圧がヘッドアンプ21で増幅され、接続線17
から出力される。
【0018】図4において、器体13内には、電源ユニ
ット23と、バンドパスフィルタ26と、第1波形整形
手段27と、電圧降下手段28と、第2波形整形手段2
9と、位相比較手段30と、報知手段31とが収納され
る。
【0019】電源ユニット23は、図5で示すように、
基準となる基準交流電圧を出力する基準電源24と、前
記基準交流電圧とは同位相の反転交流電圧を出力する反
転電源25とが直列に接続されて成るものであり、断線
した状態にある導電線12の一端に接続される基準電源
用接続線14が端子42を介して基準電源24に接続さ
れ、前記導電線12の他端に接続される反転電源用接続
線15が端子43を介して反転電源25に接続され、両
電源24,25の中点に連なる端子44が接地接続線1
6を介して車体10に接続される。このような電源ユニ
ット23によれば、前記両電源24,25の中点に連な
って接地される端子44を基準としてみたときに、端子
42,43に生じる電圧が逆位相となる。
【0020】このような電源ユニット23の基準電源2
4および反転電源25からは、たとえば10kHzで発
振する正弦波を図示しないトランスで昇圧して比較的高
圧の交流電圧が出力されるものであり、短絡時の不具合
や感電の危険を回避するために両電源24,25および
端子42,43間には図示しない高抵抗が設けられてい
る。
【0021】ところで、導電線12がその途中の断線箇
所Pで断線しているときに、導電線12の一端と断線箇
所Pとの間には基準電源24からの基準交流電圧が印加
され、また導電線12の他端と断線箇所Pとの間には反
転電源25からの反転交流電圧が印加されることにな
り、したがって導電線12の一端と断線箇所Pとの間で
導電線12の周囲に生じる電束の向きと、導電線12の
他端と断線箇所Pとの間で導電線12の周囲に生じる電
束の向きとは、180度位相をずらして変化することに
なり、センサ22が導電線12の一端と断線箇所Pとの
間で導電線12の周囲に在るときにはセンサ22で得ら
れる交流信号の位相は基準電源24とほぼ一致した位相
となり、またセンサ22が導電線12の他端と断線箇所
Pとの間で導電線12の周囲に在るときにはセンサ22
で得られる交流信号の位相は反転電源25の位相とほぼ
一致した位相すなわち基準電源24の位相とはほぼ18
0度ずれた位相となる。
【0022】再び図4において、バンドパスフィルタ2
6は、センサ22からの交流信号をたとえば10kHz
の周波数帯域で濾波して基準電源24および反転電源2
5の交流電圧とは無関係な周波数成分を除去するもので
あり、このようなバントパスフィルタ26でセンサ22
の出力を濾波することにより、導電線12に印加される
交流電圧によって導電線12の周囲に生じる電束による
静電誘導でセンサ22に生じる交流信号だけを得るよう
にして、サンサ22に入力されるノイズ等を除去するこ
とができる。
【0023】第1波形整形手段27は、コンパレータで
あり、バンドパスフィルタ26でノイズ等を除去された
状態にあるセンサ22の出力信号を方形波に整形する。
すなわちセンサ22からバンドパスフィルタ26を介し
て入力される信号が図6(a)で示すような正弦波であ
るときに、第1波形整形手段27からは図6(b)で示
すような方形波が出力されることになる。
【0024】電圧降下手段28は、基準電源24の出力
電圧を分圧する分圧回路32と、バッファ33とで構成
されるものであり、基準電源24の出力は高過ぎるの
で、基準電源24の出力電圧を前記センサ22の出力信
号レベルに対応するレベルまで低下させる働きをする。
【0025】この電圧降下手段28の出力は、コンパレ
ータである第2波形整形手段29に入力され、第2波形
整形手段29は、上述の図6で示した第1波形整形手段
27による波形整形と同様に、方形波を出力する。
【0026】位相比較手段30は、第1および第2波形
整形手段27,29の出力を比較する比較回路34と、
該比較回路34の出力を平滑化する平滑化回路35とで
構成される。
【0027】比較回路34は、第1および第2波形整形
手段27,29から振幅一定の方形波として出力される
電圧のロジックレベルが同一であるときと異なるときと
で異なるロジックレベルの信号を出力するものであり、
たとえばロジックICによるEXORゲートである。こ
のような比較回路34によれば、第1波形整形手段27
の出力が図7(a)で示すものであるときに、第2波形
整形手段29の出力が図7(b)で示すようにほぼ一致
した位相を有するものであったときには、図7(c)で
示すように両波形整形手段27,29から入力される電
圧のロジックレベルが同一である区間でローレベルとな
るが前記ロジックレベルが異なるときにはハイレベルと
なるような信号が比較回路34から出力され、また第1
波形整形手段27の出力が図8(a)で示すものである
ときに、第2波形整形手段29の出力が図8(b)で示
すようにほぼ180度ずれた位相を有するものであった
ときには、図8(c)で示すように両波形整形手段2
7,29から入力される電圧のロジックレベルが同一で
ある区間でローレベルとなるが前記ロジックレベルが異
なるときにはハイレベルとなるような信号が比較回路3
4から出力される。
【0028】ところで、センサ22が導電線12の周囲
に生じた電束を拾って交流信号を出力するものであるこ
とから、センサ22の出力電圧に基づいて第1波形整形
手段27で波形整形して得られた方形波と、基準電源2
4の出力電圧に基づいて第2方形波整形手段29で波形
整形した得られた方形波とは、位相が全く同一である
か、位相が180度ずれているはずであるが、センサ2
2から第1波形整形手段27までの信号処理過程と、基
準電源24から第2波形整形手段29までの信号処理過
程とが異なること等に起因して、両波形整形手段27,
29からの出力の位相が図7(a),(b)および図8
(a),(b)で示すようにわずかにずれるものであ
り、このようなずれを生じたままでは図7(c)および
図8(c)で示すように安定した信号が得られない。平
滑化回路35は、そのような位相のわずかなずれに起因
して比較回路34の出力が不安定となっているのを安定
化させるためのものであって、たとえばローパスフィル
タであり、この平滑化回路35を通すことにより、両波
形整形手段27,29の位相がほぼ一致しているときに
は図7(d)で示すようにローレベルの安定した信号
が、また両波形整形手段27,29の位相がほぼ180
度ずれているときには図8(d)で示すようにハイレベ
ルの安定した信号がそれぞれ得られることになり、平滑
化回路35で得られる安定した信号が報知手段31に与
えられる。
【0029】報知手段31は、発振回路36と、平均値
検出回路37と、電圧調整回路38と、増幅器39と、
スピーカ40とを備える。
【0030】発振回路36は、制御端子付きの無安定マ
ルチバイブレータであり、位相比較手段30の平滑化回
路35から制御端子に入力される信号レベルに応じて可
聴域内で発振周波を変化させるようにして発振信号を出
力するものである。
【0031】平均値検出回路37は、センサ22の出力
信号レベルの平均値を検出するものである。また電圧調
整回路38は制御端子付きのアンプであり、制御端子に
入力される平均値検出回路37からの信号に応じて前記
発振回路36から入力される電圧を変化させて出力す
る。
【0032】増幅器39は、電圧調整回路38の出力電
圧を増幅してスピーカ40に与える働きをする。
【0033】このような報知手段31によれば、発振回
路36の発振周波数の変化に応じて音程を変化させるだ
けでなく、電圧調整回路37での調整電圧の変化に応じ
て音量を変化させる音が報知されることになる。
【0034】次にこの実施例の作用について説明する
と、断線が確認されている導電線12の一端に基準電源
24を接続し、該導電線12の他端に反転電源25を接
続した状態でケース18を導電線12に沿って非接触状
態で動かすと、導電線12において基準電源が接続され
ている一端と断線箇所Pとの間では、ケース18に内蔵
されているセンサ22から出力される交流信号を第1波
形整形手段27で波形整形して得られる方形波の位相
と、基準電源25の電圧を電圧低下手段28で低下せし
めて第2波形整形手段29で波形整形することにより得
られる方形波の位相とは、図7(a),(b)で示すよ
うにほぼ一致しており、位相比較手段30からは、図7
(d)で示すように第1の信号としてのローレベルの信
号が出力される。また前記導電線12において反転電源
25が接続されている他端と断線箇所Pとの間では、セ
ンサ22から出力される交流信号を第1波形整形手段2
7で波形整形して得られる方形波の位相と、基準電源2
4の電圧を電圧低下手段28で低下せしめて第2波形整
形手段29で波形整形することにより得られる方形波の
位相とは、図8(a),(b)で示すように、ほぼ18
0度ずれており、位相比較手段30からは、図8(d)
で示すように第2の信号としてのハイレベルの信号が出
力される。したがってケース18が断線箇所Pを通過す
るときに、ローレベルからハイレベルもしくはハイレベ
ルからローレベルへと位相比較手段30の出力信号が変
化することになる。したがってケース18が断線箇所P
を通過する際に、報知手段31の報知モードが変化する
ので断線箇所Pを容易にかつ確実に検出することが可能
である。
【0035】またセンサ22からの交流信号はパンドパ
スフィルタ26で濾波して第1波形整形手段27に入力
されるものであり、導電線12に印加される交流電圧に
よって導電線12の周囲に生じる電束による静電誘導で
センサ22に生じる交流信号だけを第1波形整形手段2
7に入力してノイズ等を除去するので、断線箇所Pをよ
り正確に検出することができる。
【0036】さらに報知手段31は、位相比較手段30
の出力信号に基づいて発振周波数を変化させる発振回路
36と、発振回路36の発振周波数変化に応じて音程を
変化させるスピーカ40とを備えるものであり、短絡箇
所Pを検出するためにケース18を導電線12に沿って
動かしているときに、スピーカ40から出力される音の
音程を変化させて断線箇所Pを報知することができるの
で、作業員はケース18を導電線12に沿って動かすこ
とだけに専念することができ、断線箇所Pの検出作業が
容易となる。
【0037】しかも報知手段31は、センサ22の出力
信号レベルの平均値を検出する平均値検出回路37と、
発振回路36から入力される電圧を平均値検出回路37
の出力に応じて変化させる電圧調整回路38を備えるも
のであるので、センサ22の出力信号レベルすなわち断
線箇所Pを検出すべき導電線12からセンサ22までの
距離に応じてスピーカ40から出力される音の音量を変
化させることができ、断線箇所Pを検出すべき導電線1
2が、たとえば車室内のカーペット等で隠れていても該
導電線12に比較的近い位置でケース18すなわちセン
サ22を動かすようにして断線箇所Pの検出をより容易
とすることができる。
【0038】さらに位相比較手段30は、第1および第
2波形整形手段27,29から振幅一定の方形波として
出力される電圧のロジックレベルが同一であるときと異
なるときとで異なるロジックレベルの信号を出力する比
較回路34と、該比較回路34の出力を平滑化して報知
手段31に与える平滑化回路35とを備えるものである
ことから、センサ22から第1波形整形手段27までの
信号処理過程と、基準電源24から第2波形整形手段2
9までの信号処理過程とが異なること等に起因して両波
形整形手段27,29の出力の位相にわずかなずれが生
じていても、位相比較手段30からの出力信号を安定化
させることができ、それにより報知手段31の報知作動
を安定化させることができる。
【0039】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行なうことが可能である。
【0040】たとえば位相比較手段における比較回路と
してロジックICによるEXNORゲートを用いるよう
にしてもよく、この場合、位相がほぼ一致しているとき
の位相比較手段の出力すなわち図7(d)の信号はハイ
レベルとなり、位相がほぼ180度ずれているときの位
相比較手段の出力すなわち図8(d)の信号はローレベ
ルとなる。また位相比較手段30の出力変化に応じて、
音色を変化させたり、連続音および断続音の切換えを行
なう報知手段を用いるようにしてもよく、また音による
報知に代えて、発光色を異ならせた視覚的な表示で報知
を行なうようにすることも可能である。
【0041】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、センサが断線箇所を通過するときに位相比較手段の
出力信号を変化するようにして、報知手段の報知モード
を変化させて断線箇所を容易にかつ確実に検出すること
ができる。
【0042】また請求項2記載の発明によれば、センサ
に入力されるノイズ等を除去して、断線箇所をより正確
に検出することができる。
【0043】請求項3記載の発明によれば、スピーカか
ら出力される音の音程を変化させて断線箇所を報知せし
めるようにして、作業員がセンサを動かすことだけに専
念することを可能とし、断線箇所検出作業が容易とな
る。
【0044】請求項4記載の発明によれば、断線箇所を
検出すべき導電線からセンサまでの距離に応じてスピー
カから出力される音の音量を変化させ、断線箇所を検出
すべき導電線が隠れていても該導電線に比較的近い位置
でセンサを動かすようにして断線箇所の検出をより容易
とすることができる。
【0045】さらに請求項5記載の発明によれば、位相
比較手段の出力信号を安定化させ、報知手段の報知作動
を安定化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】断線箇所検出時の接続状態を説明するための図
である。
【図2】ケースの側面図である。
【図3】ワイヤーハーネスの近傍にケースを配置したと
きの状態を図2の3矢視方向から見て示す図である。
【図4】断線箇所検出装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図5】電源ユニットの接続状態を示す図である。
【図6】波形整形手段による波形整形を説明するための
図である。
【図7】位相がほぼ一致しているときの位相比較手段で
の信号処理を説明するためのタイミングチャートであ
る。
【図8】位相がほぼ180度ずれているときの位相比較
手段での信号処理を説明するためのタイミングチャート
である。
【符号の説明】
12・・・導電線 22・・・センサ 24・・・基準電源 25・・・反転電源 26・・・バンドパスフィルタ 27・・・第1波形整形手段 28・・・電圧低下手段 29・・・第2波形整形手段 30・・・位相比較手段 31・・・報知手段 34・・・比較回路 35・・・平滑化回路 36・・・発振回路 37・・・平均値検出回路 38・・・電圧調整回路 40・・・スピーカ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 信彦 東京都中野区本町5−32−9 カリブデザ インサービス有限会社内 (72)発明者 土合 靖 東京都中野区本町5−32−9 カリブデザ インサービス有限会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断線が確認されている導電線(12)の
    断線箇所を検出するための断線箇所検出装置であって、
    前記導電線(12)の一端に基準交流電圧を印加する基
    準電源(24)と、前記導電線(12)の他端に基準交
    流電圧とは位相が180度ずれた反転交流電圧を印加す
    る反転電源(25)と、交流電圧の印加に伴って前記導
    電線(12)の周囲に生じる電束による静電誘導で交流
    信号を出力することが可能であるとともに前記導電線
    (12)に沿って作業者が動かし得るセンサ(22)
    と、該センサ(22)からの交流信号を波形整形して方
    形波を得る第1波形整形手段(27)と、前記基準電源
    (24)の電圧を前記センサ(22)の出力信号レベル
    に対応するレベルまで低下させる電圧低下手段(28)
    と、該電圧低下手段(28)からの交流信号を波形整形
    して方形波を得る第2波形整形手段(29)と、第1お
    よび第2波形整形手段(27,29)の出力位相を比較
    するとともに出力位相が一致している状態で第1の信号
    を出力するとともに前記出力位相がずれている状態で第
    1の信号とは異なる第2の信号を出力する位相比較手段
    (30)と、該位相比較手段(30)から第1の信号が
    出力されるときと第2の信号が出力されるときとで報知
    モードを区別して報知する報知手段(31)とを備える
    ことを特徴とする断線箇所検出装置。
  2. 【請求項2】 前記センサ(22)からの交流信号を濾
    波して基準電源(24)および反転電源(25)の交流
    電圧とは無関係な周波数成分を除去するバンドパスフィ
    ルタ(26)を含むことを特徴とする請求項1記載の断
    線箇所検出装置。
  3. 【請求項3】 前記報知手段(31)は、前記位相比較
    手段(30)の出力信号に基づいて発振周波数を変化さ
    せる発振回路(36)と、該発振回路(36)の発振周
    波数変化に応じて音程を変化させるスピーカ(40)と
    を備えることを特徴とする請求項1または2記載の断線
    箇所検出装置。
  4. 【請求項4】 前記報知手段(31)は、前記センサ
    (22)の出力信号レベルの平均値を検出する平均値検
    出回路(37)と、前記発振回路(36)から入力され
    る電圧を平均値検出回路(37)の出力に応じて変化さ
    せて前記スピーカ(40)に与える電圧調整回路(3
    8)とを備えることを特徴とする請求項3記載の断線箇
    所検出装置。
  5. 【請求項5】 前記位相比較手段(30)は、第1およ
    び第2波形整形手段(27,29)から振幅一定の方形
    波として出力される電圧のロジックレベルが同一である
    ときと異なるときとで異なるロジックレベルの信号を出
    力する比較回路(34)と、該比較回路(34)の出力
    を平滑化して報知手段(31)に与える平滑化回路(3
    5)とを備えることを特徴とする請求項1ないし4のい
    ずれかに記載の断線箇所検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113049868A (zh) * 2021-03-10 2021-06-29 优利德科技(中国)股份有限公司 一种交直流电流测量装置及测量方法

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