JPH1143928A - 透水試験用削孔部材およびこれを用いる透水試験方法 - Google Patents

透水試験用削孔部材およびこれを用いる透水試験方法

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JPH1143928A
JPH1143928A JP20276197A JP20276197A JPH1143928A JP H1143928 A JPH1143928 A JP H1143928A JP 20276197 A JP20276197 A JP 20276197A JP 20276197 A JP20276197 A JP 20276197A JP H1143928 A JPH1143928 A JP H1143928A
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water passage
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】試験の迅速化を図る。より正確に透水係数を求
められるようにする。 【解決手段】管構造のロッド2と、このロッド2先端に
連結され先端外面からロッド2内部の通水路2aに通じ
る削孔水送水部3aの形成された削孔ビット3と、削孔
ビット3先端から試験区間L1の分だけ後端側の管状ロ
ッド2外周面に設けられ試験孔側壁W1との隙間S1を
シールする膨縮自在のパッカー4と、このパッカー4に
通じるガス給排管5と、通水路2a内の水位測定に利用
する圧力センサー6Aと、この圧力センサーからの信号
を伝達するための信号ケーブル6B’を内装する信号ケ
ーブル保護管6Bとを備えた、透水試験用削孔部材1と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透水試験用削孔部
材およびこれを用いる透水試験方法に関し、さらに詳し
くは、削孔部材の引き上げおよびケーシングの建て込み
工程を省略することにより、迅速に透水試験を行うこと
ができ、またそれによってケーシングの設置作業による
孔壁等の崩れまたは乱れが無く、正確な透水性を求める
ことができる、透水試験用削孔部材およびこれを用いた
透水試験方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば薬液注入工法採用の可否の判定の
ために、事前に対象地盤の透水性を求めることがある。
また、薬液注入効果の確認のために、事後的に対象地盤
の透水性を求めることも行われている。
【0003】従来、透水性の指標たる透水係数は、現場
から採取した試料を実験室に持ち帰り透水試験を行って
求めていた。しかし、この方法では、試料の状態が現場
にある状態とは異なってしまうため、正確な地盤の透水
係数を求め難いという問題点があった。
【0004】したがって、かかる問題点を解決すべく、
従来より現場にて透水係数を求める方法も種々提案され
ている。この例としては、下記に示すものがあった。 〔先行例1:オーガー法〕この方法は、オーガーにより
地下水位以下までボーリングした試験孔を利用し、水位
回復法によって透水係数を求める最も簡単な試験方法で
ある。通常は、図30に示すように、直径10cm程度の
試験孔100を地下水位より下に孔径の20〜25倍程
度の深さまで削孔する。次に、試験孔100内を洗浄し
てから地下水位を測定し、しかる後、試験孔100内の
水を揚水して水位を一時的に低下させる。低下した水位
は、試験孔100内への地下水の流入により次第に回復
する。この際に、回復する水位を経時的に測定し、その
測定結果に基づいて次記(1)式により透水係数を算出
する。
【0005】
【数1】
【0006】〔先行例2:チューブ法〕チューブ法は、
図31に示すように、削孔により形成した試験孔102
内に、直径10〜20cm程度の測定管(ケーシングチュ
ーブ)101を外周に試験孔102の側壁との隙間が生
じないように建て込み、試験孔102の底を清掃してか
ら測定管101内の水位の安定をまって地下水位(また
は平衡水位)を測定する。しかる後、測定管101内の
水を揚水して水位を一時的に低下させると、測定管10
1内にその下端開口から地下水が流入し、低下した水位
は次第に回復する。この際に、回復する水位を経時的に
測定し、その測定結果に基づいて次記(2)式により透
水係数kを算定する。
【0007】
【数2】
【0008】〔先行例3:ピエゾメータ法〕ピエゾメー
タ法は、図32に示すように、削孔により形成した試験
孔104内に測定管103を外周に試験孔104側壁と
の隙間が生じないように建て込み、測定管103の下側
に、測定管103下端と試験孔104の側壁および底と
によって囲まれる裸孔空間を形成するものであり、その
他の点については、基本的に前述のチューブ法と略同様
である。したがって、本方法では、試験孔104の底の
みならず試験孔104の側壁も透水試験の対象となる点
で、チューブ法とは異なる。透水係数kは、次に(3)
式として示すボシレフ(Hvosrlev)の式から算
定する。
【0009】
【数3】
【0010】〔先行例4:パッカー法〕パッカー法に
は、シングルパッカー法とダブルパッカー法がある。ダ
ブルパッカー法においては、図33に示すように、先
ず、長手方向に離間して設けられた上下のパッカー11
1,112と、その間の側壁に形成された通水部11
3,113とを備える測定管(直径10cm程度)110
を、削孔により形成した試験孔114内に建て込んだ
後、上下のパッカー111,112を膨らませて、測定
管110と試験孔114側壁との隙間をシールする。そ
の結果、上下パッカー111,112間の通水部11
3,113を介してだけ測定管110内に地下水が流入
する。続いて、測定管110内に注水を行うとともに水
位測定を行って、通水部113の上端よりも上方に水位
が位置するように注水流量を加減し、水位が略一定とな
った時の注水流量、すなわち測定管110内水位を一定
に保持するのに要する注水流量を測定する。この測定結
果に基づいて、次記(4)式により透水係数kを算定す
る。尚、図示例では注水を行っているが、揚水を行って
測定管110内水位を一定に保持するのに要する揚水流
量を測定する場合もある。
【0011】
【数4】
【0012】〔先行例5:ルジオンテスト〕ルジオンテ
ストは、ダム基礎地盤の透水性の調査に用いられる方法
であって、ルジオン値を求めるものである。本方法にお
いてもシングルパッカーの場合とダブルパッカーの場合
とがある。図34に示す例は、シングルパッカーの場合
を示しており、下端に蓋121がされ、この蓋121を
貫通して地盤側に開口し、かつ試験孔口元部分に圧力計
124を有する注水管122を備え、さらに下端に孔壁
との隙間を埋めるパッカー123を有するケーシング管
120を、削孔により形成した試験孔125内に建て込
んだ後、パッカー123を膨らませて、測定管120と
試験孔125側壁との隙間をシールする。ケーシング1
20は、その下端と試験孔125の側壁および底によっ
て囲まれた裸孔空間が形成されるように設置する。しか
る後、注水管122を介して一定注水圧力で注水を開始
する。注水流量を1分毎に測定し、5分間の平均注水流
量を得て、この平均注水流量に対して注水流量の変動幅
が10%未満になったとき、その5分間の平均注水流量
を、当該注水圧力における注水流量とする。注水圧力を
零から段階的に増加させつつ、各注水圧力における注水
流量を同様に求め、最大注水圧力における注水流量を求
めたならば、逆に注水圧力を零に段階的に戻しつつ、各
注水圧力における注水流量を求める。最大注水圧力(限
界圧力ともいう)が有効注水圧力で10kg/cm2 以上の
場合には、有効注水圧力が10kg/cm2 の時の、試験区
間1m当たりの注水流量(l/min )をルジオン値とす
る。最大注水圧力が有効注水圧力で10kg/cm2 未満の
場合には、最大注水圧力以下の注水圧力と注水流量との
線形関係より求まる、有効注水圧力が10kg/cm2 の時
の、試験区間1m当たりの注水流量(l/min)を換算
ルジオン値とする。
【0013】その結果、約10Lu(ルジオン)以下で
あれば、次記(5)式の関係が略成り立つので、この関
係より透水係数を求める。 1Lu=1.3×10-5(cm/s ) ・・・(5) 尚、最大注水圧力とは、注水圧力と注水流量とが線形関
係を有しうる範囲における、最大の注水圧力をいう。ま
た、有効注水圧力P(kgf /cm2 )は次記(6)式を用
いて算出する。 P=P0 −Pr +rW (h1 −h2 )/10 ・・・(6) ここに、P0 :圧力計で測定された注水圧力(kgf /cm
2 ) Pr :注水管内抵抗(kgf /cm2 ) h1 :圧力計設置位置と試験区間中央との高低差(m) h2 :地下水位と試験区間中央との高低差(m) rW :水の単位体積重量(kgf /cm2 /m ) である。
【0014】〔先行例6:湧水圧法〕湧水圧法は、薬液
注入効果の判定手法として認められつつある方法ある。
通常、図35に示すように、長手方向に離間して設けら
れた上下のパッカー131,132と、その間の側壁に
形成された通水部133,133と、この通水部13
3,133に通じる測定管134と、この測定管134
下端に配設したトリップバルブ135とを備えたケーシ
ング管(直径10cm程度)130を、削孔により形成し
た試験孔136内に建て込んだ後、上下のパッカー13
1,132を膨らませて、ケーシング管130と試験孔
136側壁との隙間をシールする。しかる後、トリップ
バルブ135を開放し、測定管134内の水位の上昇を
経時的に測定する。また、測定管134内の水位が略一
定(水位変化が1cm/1h 未満になった時)となった時
点で平衡水位を測定する。これらの測定結果に基づい
て、前記(3)式から透水係数を算定する。また、調査
ボーリング孔または観測井を利用して予め平均的な地下
水位を測定し、これを平衡水位として透水係数を算出す
る場合もある。
【0015】〔先行例7:スラグ法〕この方法は、図3
6に示すように、地盤内に設置された測定管140内の
水面下に一定体積の錘150を投入し、または水面下か
ら引き上げることにより、測定管140内の水位を瞬時
に変化させ、その後に回復する水位を経時的に測定する
方法である。図示の例では、長手方向に離間して設けら
れた上下のパッカー141,142と、その間の側壁に
形成された通水部143,143とを備えた測定管14
0を用いている。また、図中、151は圧力指示計を示
しており、152は投入式水圧計を示している。この方
法は、水位を一時的に変化させる手法が異なるだけで、
透水係数の測定原理は前述のピエゾメータ法と同様であ
る。したがって、本方法による測定結果から、前記
(3)式に基づいて透水係数を算定することができる。
尚、水圧計によって、測定管140内の水位差を求める
ことができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
先行例1においては、削孔後に削孔部材を引き抜く必要
があり、また他の先行例においては、削孔後に削孔部材
を引き抜いた上で測定管等を試験孔内に建て込む必要が
あり、迅速に透水試験を行うことができないという問題
点があった。
【0017】特に、地盤を段階的に掘り下げながら透水
試験を行う場合には、削孔部材や測定管等の建て込みお
よび引抜きを繰り返す必要があり、迅速性に欠けること
が問題であった。
【0018】また、測定管等を試験孔内に建て込む際
に、試験孔壁等の崩れまたは乱れが生じ、正確な地盤の
透水性を求め難いという問題点もあった。
【0019】したがって、本発明の主たる課題は、現場
にて迅速に透水試験を行うことができ、また孔壁等の崩
れまたは乱れが無く、正確な透水性を求めることができ
る、透水試験装置およびこれを用いた透水試験方法を提
供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本発
明のうち請求項1に記載の発明は、内部に長手方向に沿
う通水路が形成され、外周面に試験孔壁との隙間のシー
ルおよびシール解除を自在に行うシール手段が設けら
れ、このシール手段よりも先端側の部分に前記通水路か
ら外面に通じる通水部が設けられていることを特徴とす
る透水試験用削孔部材である。
【0021】また、請求項2に記載の発明は、内部に長
手方向に沿う通水路が形成され、外周面に試験孔壁との
隙間のシールおよびシール解除を自在に行うシール手段
が少なくとも2つ長手方向に離間して設けられ、これら
少なくとも2つのシール手段の間の側壁に前記通水路か
ら外面に通じる通水部が設けられていることを特徴とす
る透水試験用削孔部材である。
【0022】この透水試験用削孔部材において、前記通
水路から先端外面に通じる削孔水送水部を備え、かつ、
少なくとも;前記通水路および前記削孔水送水部よりな
る送水経路が開状態とされているときには、前記通水路
および前記通水部よりなる通水経路は閉状態となり、前
記通水路および通水部よりなる通水経路が開状態とされ
ているときには、前記通水路および削孔水送水部よりな
る送水経路は閉状態となるように構成されているものが
提案される。
【0023】より具体的には、2重管構造であり、外管
の外周面に膨縮自在のパッカーが設けられ、前記外管に
おける前記パッカーよりも先端側の部分に内外に通じる
通水部が設けられ、内管は前記パッカーに通じるように
配管されていることを特徴とする透水試験用削孔部材が
提案される。
【0024】また、2重管構造であり、外管の外周面に
は膨縮自在のパッカーが少なくとも2つ長手方向に離間
して設けられ、前記外管における前記少なくとも2つの
パッカーの間の管壁に内外に通じる通水部が設けられ、
内管は前記少なくとも2つのパッカーの各々に通じるよ
うに配管されていることを特徴とする透水試験用削孔部
材も提案される。
【0025】さらに、2重管構造であり、外管の外周面
に膨縮自在のパッカーが少なくとも2つ長手方向に離間
して設けられ、前記外管における前記少なくとも2つの
パッカーの間の管壁に内外に通じる通水部が設けられ、
前記外管の先端には内外に通じる削孔水送水部が設けら
れ、かつ、前記外管に液密または気密状態で内装され
る、第1の内管および第2の内管を有し、第2の内管は
流体給排管を間隙をもって内装しており、前記第1の内
管は、少なくとも前記外管に内装された状態で、前記パ
ッカーに対する流体給排経路および前記通水部を塞ぐと
ともに、自身の上側および下側が自身の内部通路を介し
て通じるように構成されており、前記第2の内管は、少
なくとも前記外管に内装された状態で、前記通水部に通
じるとともに前記外管内を塞ぎ、同時に、前記第2の内
管内の流体給排管が、前記少なくとも2つのパッカーの
各々に通じるように構成されていることを特徴とする透
水試験用削孔部材も提案される。
【0026】一方、請求項7に記載の発明は、請求項1
記載の透水試験用削孔部材を用いる透水試験方法であっ
て、前記透水試験用削孔部材により試験孔を削孔した
後、前記シール手段が任意の試験区間の上端に位置する
ように前記透水試験用削孔部材を保持しつつ、前記シー
ル手段により前記透水試験用削孔部材と前記試験孔壁と
の隙間をシールし、この状態を維持しつつ前記通水部お
よび前記通水路を利用して透水係数算出用データの測定
を行い、この測定から得た透水係数算出用データを用い
て透水係数を算出することを特徴とする透水試験方法で
ある。
【0027】また、請求項8に記載の発明は、請求項2
または3記載の透水試験用削孔部材を用いる透水試験方
法であって、前記透水試験用削孔部材により試験孔を削
孔した後、前記少なくとも2つのシール手段の間が任意
の試験区間に一致するように前記透水試験用削孔部材を
保持しつつ、前記少なくとも2つのシール手段により前
記透水試験用削孔部材と前記試験孔壁との隙間をシール
し、この状態を維持しつつ前記通水部および前記通水路
を利用して透水係数算出用データの測定を行い、この測
定から得た透水係数算出用データを用いて透水係数を算
出することを特徴とする透水試験方法である。
【0028】〔作用〕本発明に係る透水試験用削孔部材
は、上述のごとく構成したシール手段、通水路および通
水部を備えているため、削孔部材としてだけでなく、従
来例における測定管に相当するものとしても用いること
ができる。すなわち、本発明の透水試験用削孔部材を用
いて透水試験を行う場合、削孔に供した削孔部材を、試
験孔内から引き抜かずに、透水係数算出用データの測定
に利用することができるのである。したがって、本発明
によれば、削孔部材の引き抜きや測定管の試験孔内への
設置作業を省略でき、もって透水試験の迅速化を図るこ
とができる。また、削孔部材の引抜きや測定管の試験孔
内への設置を行う必要がないので、試験孔壁等の崩れや
乱れが生じず、正確な地盤の透水性を求めることができ
る。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、添付図面を参照しつつ詳述する。 <第1の態様:ピエゾメータ法の適用例>図1は、図示
しない削孔機に装着されて、試験孔を削孔中のシングル
パッカータイプの透水試験用削孔部材1(以下、単に削
孔部材1ともいう)を示している。この削孔部材1は、
管構造のロッド2と、このロッド2先端に連結された削
孔ビット3からなり、削孔ビット3には、その先端外面
からロッド2内部の通水路2aに通じる削孔水送水部3
aが形成されている。
【0030】また、削孔部材1は、試験孔の側壁W1と
の隙間のシールおよびシール解除を自在に行うために、
削孔ビット3先端から試験区間L1の分だけ後端側の管
状ロッド2外周面に設けられた膨縮自在のパッカー4を
備えている。管状ロッド2内部の通水路2aには、一方
側がパッカー4内に通じ、かつ他方側が管状ロッド2上
端より突出するパッカー用ガス給排内管5と、パッカー
4よりも下方に位置する圧力センサー6Aと、この圧力
センサー6Aから延在しかつ管状ロッド2上端より突出
する信号ケーブル保護管6Bと、信号ケーブル保護管6
Bを介して圧力センサー6Aと後述の圧力測定装置6C
とに連結された信号ケーブル6B’(図2参照)とが内
装されている。
【0031】かかる削孔部材1を用いる本態様につい
て、図6に示すフローチャートも参照しながら説明する
と、先ず、図1に示すように、図示しない削孔機に削孔
部材1を装着して削孔を行う。そして、削孔部材1のパ
ッカー4から先端までの間が所望の試験態区間に達した
ならば削孔を停止し、削孔部材1が上下動しないように
固定した後、削孔機と削孔部材1との連結を解く。これ
に伴い、削孔水送水口3aを介しての削孔水の送水も停
止され、削孔水送水口3aを介して削孔部材1内に地下
水が流入する。
【0032】続いて、削孔部材1を引抜きかずににその
ままの状態で、透水試験算出用データの測定準備を行
う。図2に示すように、先ず、ガス給排口9が側部に形
成された密閉キャップ8を削孔部材10の上端に装着す
る。この装着状態において、密閉キャップ8のガス給排
口9は削孔部材1内の通水路2aに通じ、密閉キャップ
8の上壁には、パッカー用ガス給排内管5の後端および
信号ケーブル保護管6Bが貫通している。
【0033】次に、密閉キャップ8の上側に突出する信
号ケーブル保護管16Bに内装された信号ケーブル6
B’の上端を圧力測定装置6Cに連結する。この圧力測
定装置6Cは記録装置6Dに連結されており、圧力測定
装置6Cからの圧力値は記録装置6Dに送信され記録さ
れる。記録装置6Dは、時刻測定機能を有しており、圧
力測定結果とともにその測定時刻を記録することができ
るものである。
【0034】また、この準備段階においては、パッカー
4の膨縮、および削孔部材1内の水位の一時的な低下を
可能とすべく、ガス給排装置7とパッカー用ガス給排内
管5および密閉キャップ8のガス給排口9との連結作業
も行う。
【0035】ガス給排装置7は、ガスボンベ(窒素ガス
等を用いる)7Aと、このガスボンベ7Aに連結された
主ガス給排管7Bと、この主ガス給排管7Bから分岐す
るパッカー用ガス給排管7Cおよび水位調整用ガス給排
管7Dとを備えており、このパッカー用ガス給排管7C
の先端が削孔部材1内のパッカー用ガス給排内管5の上
端に連結され、水位調整用ガス給排管7Dの先端が密閉
キャップ8のガス給排口9に連結される。
【0036】ガス給排装置7のパッカー用ガス給排管7
Cは、ガスの給排を調整するためのバルブB1を備え、
同様に、水位調整用ガス給排管7Dもガスの給排を調整
するためのバルブB2を備えている。また、ガス給排装
置7のパッカー用ガス給排管7Cにおける、削孔部材1
内のパッカー用ガス給排内管5に対する連結部分とバル
ブB1との間の経路に、バルブB3を備える排気管7E
が連通している。同様に、水位調整用ガス給排管7Dに
おける、密閉キャップ8のガス給排口9に対する連結部
分とバルブB2との間の経路に、バルブB4を備える排
気管7Fが連通している。
【0037】かかる測定準備の後、削孔部材1内の水位
の安定を待って、圧力センサー6Aにより、水位が平衡
状態となっている削孔部材1内の圧力センサー6A位置
の水圧測定を行い、その検出結果を信号ケーブル6B’
を介して圧力測定装置6Cに送り、圧力測定装置6Cで
圧力値とした後に記録装置6Dに送信して記録する。
【0038】この平衡状態における水圧は、基準となる
平衡水位に対応するものであり、後述する平衡水位から
の水位差を求めるのに用いられるものである。したがっ
て、削孔部材1内の水と自然地下水とが水理学的に連続
する状態となるように、削孔後約24時間程度は水位の
安定を待つ必要がある。
【0039】平衡水位に対応する水圧の測定を終えたな
らば、図3に示すように、バルブB2、B3およびB4
を閉じた状態でバルブB1を開け、ガスボンベ7Aから
のガスをパッカー4に供給してパッカー4を膨らませ
る。これによって、削孔部材1と試験孔の側壁W1との
隙間がパッカー4によりシールされ、試験区間L1が形
成される。
【0040】パッカー4の膨出により試験孔の側壁W1
と削孔部材1との隙間S1が完全にシールされたなら
ば、バルブB1を閉じてパッカー4へのガスの供給を停
止してガス圧を維持し、パッカー4を膨出状態に保持す
る(図4参照)。次いで、バルブB2を開け、ガスボン
ベ7Aからのガスを、同図3に示すように削孔部材1内
に導入して削孔部材1内の水面に圧力を加える。これに
よって、削孔部材1内の水は、削孔水送水部3aを通じ
て地盤内に押し出され、削孔部材1内の水位が低下す
る。
【0041】適宜の深度(好ましくは、圧力センサー6
Aよりも上側)まで水位が低下したならば、バルブB2
を閉じて通水路2aへのガスの供給を停止するととも
に、バルブB4を開けて通水路2a内のガスが自然に排
気する状態とすると、図4に示すように削孔部材1内が
加圧状態から開放される結果、削孔水送水部3aを通じ
て地盤内から地下水が流入し始め、削孔部材1内の水位
が元の状態すなわち平衡水位に向かい回復し始める。こ
の回復しつつある状態で、圧力センサー6Aによる水圧
測定を経時的に行い、その検出結果を信号ケーブル6
B’を介して圧力測定装置6Cに送り、圧力測定装置6
Cで圧力値とした後に記録装置6Dに送信して記録す
る。この水圧測定は、少なくとも2回行い、その測定時
刻も記録装置6Dで記録する。
【0042】この測定結果を用いて透水係数を算出する
には、先ず、測定水圧値を削孔部材1内の水位と平衡水
位との水位差に換算する。その換算結果をグラフに表す
と、例えば図7に示されるようになる。そして、削孔部
材1内の水位と平衡水位との水位差のlog値が測定時
刻に比例する範囲における、時刻t1における削孔部材
1内の水位と平衡水位との水位差h1、および時刻t2
における削孔部材1内の水位と平衡水位との水位差h2
を得る。これらの測定データとともに、試験区間L1お
よび試験孔の直径Dを前述のボシレフの式(3)に代入
すれば、透水係数kを求めることができる。尚、削孔に
先立って、削孔部材1におけるパッカー4から先端まで
の長さおよび削孔ビット2の直径Dを測定しておき、こ
れらをそれぞれ試験区間L1と孔の直径Dとすることが
できる。削孔後に削孔口元の直径を測定し、これを孔の
直径Dとすることもできる。
【0043】さらに深い地盤を対象として透水試験を行
う場合には、圧力値等の測定が終了した後に(あるいは
透水係数を求めた後に)、バルブB3を開けて、図5に
示すようにパッカー4内のガスを削孔部材1内のパッカ
ー用ガス給排内管5およびガス給排装置7内のッカー用
ガス給排管7Cを介して排気管7から排出させ、パッカ
ー4が収縮した後に削孔を再開する。そして、前述の場
合と同様に、新たな試験区間において透水係数算出用デ
ータの測定を行って透水係数を求めることができる。こ
のように、全試験区間のうちの部分的な試験区間につい
て、繰り返し削孔および透水試験を行うことにより、全
試験区間にわたる透水試験を行うことができる。
【0044】上記例では、削孔部材1を削孔後の状態を
保ったまま、透水試験を行っているが、前述した従来の
ピエゾメータ法と同様に削孔後に削孔部材1を任意の試
験区間の上端まで引き上げて、上記例よりも長めの試験
区間を対象として試験を行うことができる。例えば、全
試験区間の削孔を完了させた後、削孔部材1をその全試
験区間の上端まで引き上げて、全試験区間を対象として
試験を行うことができる。この場合の試験区間は、削孔
部材1におけるパッカー4から先端までの長さと、削孔
部材の引き上げ距離との和である。
【0045】<第2の態様:ルジオンテストの適用例>
次に、ダブルパッカータイプの削孔部材を用いてルジオ
ンテストを行う態様について説明する。図8は、図示し
ない削孔機に装着されて削孔により地盤内に貫入された
後、後述する透水係数算出用データの測定準備段階まで
を終了した状態のダブルパッカータイプの透水試験用削
孔部材10(以下、単に削孔部材10ともいう)を示し
ている。この削孔部材10も、管状ロッド12と、この
管状ロッド12先端に連結された削孔ビット13からな
り、削孔ビット13には、その先端外面から管状ロッド
12内部の通水路12aに通じる削孔水送水部13aが
形成されたものである。
【0046】削孔部材10の外周面には、試験孔の側壁
W2との隙間のシールおよびシール解除を自在に行うた
めに、長手方向に試験区間L2の長さ分だけ離間する上
パッカー14Aおよび下パッカー14Bが設けられてお
り、これら上下のパッカー14A,14B間の側壁に、
前記通水路12aから外面に通じる通水部11が形成さ
れている。管状ロッド12内の通水路12aには、一方
が上パッカー14Aおよび下パッカー14B内に連通
し、かつ他方が管状ロッド12上端より突出するパッカ
ー用ガス給排内管15と、上下方向に上下パッカー14
A,14B間の中央(すなわち試験区間L2の中央)に
位置する圧力センサー16Aと、この圧力センサー16
Aから延在し管状ロッド12上端より突出する信号ケー
ブル保護管16Bと、信号ケーブル保護管16Bを介し
て圧力センサー16Aと後述の圧力測定装置16Cに連
結された信号ケーブル16B’とが内装されている。
【0047】さらに、削孔部材10の通水部11および
削孔水送水部13aはともに開閉自在とされており、削
孔水送水部13aが開状態とされているときには通水部
11は閉状態となり、逆に、通水部11が開状態とされ
ているときには削孔水送水部13aは閉状態となるよう
に構成されている。
【0048】かかるダブルパッカータイプの削孔部材1
0を用いる本態様について、図12に示すフローチャー
トを参照しながら説明すると、先ず、図示しない削孔機
に削孔部材10を装着して削孔を行う。このとき、削孔
水送水部13aは開状態とされ、従って通水部11は閉
状態にある。そして、第1の態様とは異なり、全試験区
間の削孔を完了する。
【0049】削孔が完了したならば、削孔部材11の上
下のパッカー14A,14B間が所望の試験対象区間に
一致するように削孔部材11を引き上げ、削孔部材10
が上下動しないように固定した後、削孔機と削孔部材1
0との連結を解く。引き上げ後の状態が図8に示されて
いる。もちろん、削孔完了後の状態で上下のパッカー1
4A,14B間が試験対象区間に一致しているならば削
孔部材11の引き上げを行う必要はない。
【0050】続いて、透水係数算出用データの測定の準
備を行う。この準備段階では、図8に示すように、先
ず、注水口19が側部に形成された密閉キャップ18を
削孔部材10の上端に装着する。この装着状態におい
て、密閉キャップ18の注水口19は削孔部材10内の
通水路12aに通じ、密閉キャップ18の上壁には、パ
ッカー用ガス給排内管15の後端および信号ケーブル保
護管16Bが貫通する。
【0051】次に、密閉キャップ18の上側に突出する
信号ケーブル保護管16Bに内装された信号ケーブル1
6B’の上端を圧力測定装置16Cに連結する。第1の
態様と同様に、この圧力測定装置16Cは記録装置16
Dに連結されており、圧力測定装置16Cからの圧力値
は記録装置16Dに送信され記録される。記録装置16
Dは、時刻測定機能を有しており、圧力測定結果ととも
にその測定時刻を記録することができるものである。
【0052】また、上下パッカー14A,14Bの膨縮
を可能とすべくガス給排装置17と削孔部材10内のパ
ッカー用ガス給排内管15との連結作業も行う。ガス給
排装置17は、ガスボンベ(窒素ガス等を用いる)17
Aと、このガスボンベ17Aに連結されたパッカー用ガ
ス給排管17Cを備えており、このパッカー用ガス給排
管17Cの先端が削孔部材10内のパッカー用ガス給排
内管15の上端に連結される。ガス給排装置17のパッ
カー用ガス給排管17Cはガスの給排を調整するための
バルブB5を備え、削孔部材10内のパッカー用ガス給
排内管15に対する連結部分とバルブB5との間の経路
に、バルブB6を備える排気管17Eが連通している。
【0053】さらに、削孔部材10の上端に装着された
密閉キャップ18の注水口19に流量計20を備える管
21を介してポンプPの出側を連結し、このポンプPの
入側に管22を介して注入用水貯留タンクTを連結す
る。
【0054】かかる準備が完了したならば、削孔部材1
0内の水位の安定を待って、圧力センサー16Aによ
り、水位が平衡状態となっている削孔部材1内の圧力セ
ンサー16A位置の水圧測定を行い、その検出結果を信
号ケーブル16B’を介して圧力測定装置16Cに送
り、圧力測定装置16Cで圧力値とした後に記録装置1
6Dに送信して記録する。この水圧値から圧力センサー
16A位置(試験区間中央)と平衡水位との高低差h2
(図9参照)を求める。尚、圧力センサー16A位置と
平衡水位との高低差h2 は、前述の(6)式に示される
ように、有効注水圧力を得るのに用いる。また、第1の
態様と同様に、削孔部材10内の水と自然地下水とが水
理学的に連続する状態となるように、削孔後約24時間
程度は水位の安定を待つのが望ましい。
【0055】続いて、透水係数算出用データの測定を開
始する。すなわち、先ず、図9に示すように、削孔水送
水部13aを閉状態とし、かつ通水部11を開状態にす
るととともに、バルブB6閉じた状態でバルブB5を開
け、ガスボンベ17Aからのガスを上下のパッカー14
A,14Bに供給し、上下のパッカー14A,14Bを
膨出させる。削孔部材10と試験孔の側壁W2との隙間
が上下のパッカー14A,14Bによりシールされたな
らば、バルブB5を閉じて上下のパッカー14A,14
Bへのガスの供給を停止して、これらパッカー14A,
14Bを膨出状態に保持する(図10参照)。この結
果、試験孔の側壁W2の上下のパッカー14A,14B
間に位置する部分のみを対象とする、通水部11および
通水路12a等からなる通水経路が形成される。つま
り、上下のパッカー14A,14Bの間が試験区間L2
となる。
【0056】試験区間L2を形成したならば、ポンプP
を作動させ、図10に示すように、密閉キャップ18の
注水口19より削孔部材10内の通水路12aおよび通
水部11を介して、試験孔の側壁W2の試験区間L2部
分に、任意の一定注水圧力で注水を行う。図10中の点
線は、注水経路を示している。注水圧力は、試験区間中
央の圧力センサー16Aにより検出され、圧力測定装置
16Cにより測定される。また、注水の開始とともに、
流量計20により注水流量を1分毎に測定する。
【0057】注水により、削孔部材10内の水位は一時
的に上昇するが、削孔部材10内の水が削孔水送水部1
3aを通じて地盤内に押し出されるため、やがて平衡状
態となる。流量計20により測定される注水流量の変動
幅が、5分間の平均注水流量に対して10%未満になっ
たとき(注水流量が実質的に一定となったとき)、その
5分間の平均注水流量をその任意の一定圧力における注
水流量とする。
【0058】かかる測定を、注水圧力を零から段階的に
増加させて行い、各段階の注水圧力に対する注水流量を
求めることにより、最大注水圧力を求める。最大注水圧
力とは、前述のように、注水圧力と注水流量とが線形関
係を有しうる範囲において最大の注水圧力である。最大
注水圧力段階の試験が終了した後、注水圧力を段階的に
零まで減少させつつ、同様に各段階の注水圧力に対する
注水流量を求める。
【0059】その結果、最大注水圧力が有効注水圧力で
10kg/cm2 以上の場合には、有効注水圧力が10kg/
cm2 の時の、試験区間1m当たりの注水流量を、ルジオ
ン値とする。最大注水圧力が有効注水圧力で10kg/cm
2 未満の場合には、有効注水圧力と注水流量との線形関
係より求まる、有効注水圧力が10kg/cm2 の時の、試
験区間1m当たりの注水流量(l/min )を、換算ルジ
オン値とする。
【0060】尚、有効注水圧力については、前述の
(6)式により求まる。但し、本第2の態様では圧力セ
ンサー6Aが試験区間中央に配置されているため、圧力
センサー6Aで検出される圧力値は(6)式中のP0
W ・h1 /10に相当し、また同式中のh1 =0であ
る。したがって、本第2の態様に合わせて(6)式を書
き直すと、次記(6’)式のようになる。 P=PS −Pr2−rW ・h2 /10 ・・・(6’) ここに、P :有効注水圧力(kgf /cm2 ) PS :圧力センサー6Aによる検出圧力値(kgf /c
m2 ) Pr2:圧力センサー6Aから通水部11外面までの通水
経路における抵抗(kgf /cm2 ) h2 :平衡水位と試験区間中央との高低差(m) rW :水の単位体積重量(kgf /cm2 /m ) である。
【0061】そして、前述のとおり、求まったルジオン
値または換算ルジオン値が、約10Lu(ルジオン)以
下であれば、(5)式として示した1Lu=1.3×1
-5(cm/s )の関係が略成り立つので、この関係より
透水係数を求める。
【0062】引き続き、他の試験区間を対象として透水
試験を行う場合には、圧力値等の測定が終了した後に
(あるいは透水係数を求めた後に)、バルブB6を開け
て、図11に示すように、上下パッカー14A,14B
内のガスを削孔部材10内のパッカー用ガス給排内管1
5、ガス給排装置17のパッカー用ガス給排管17Cお
よび排気管17Eを介して排出させる。そして、上下パ
ッカー14A,14Bが収縮したならば、削孔部材10
を所望の深度まで引き上げ、前述の場合と同様にして新
たな試験区間においてルジオンテストを行い透水係数を
求める。さらに、パッカーの膨出・透水係数算出用デー
タの測定・パッカーの収縮・削孔部材の引き上げを、繰
り返し行うことにより、全試験区間にわたる透水試験を
行うことができる。
【0063】<第3の態様:湧水圧法の適用例>一方、
以下では、ダブルパッカータイプの削孔部材を用い、薬
液注入による改良地盤Yについて湧水圧法による透水試
験を行う態様について説明する。図13は、図示しない
削孔機に装着されて削孔により改良地盤Y内に貫入され
た後、後述する透水係数算出用データの測定準備段階ま
でを終了した状態のダブルパッカータイプの透水試験用
削孔部材10を示している。
【0064】ここに、本態様で例示する削孔部材10
は、前述の第2の態様のものと同様である。また、後述
するガス給排装置7は、前述の第1の態様のものと同様
である。従って、これらの装置構成については敢えて説
明を省略する。
【0065】さて、かかるダブルパッカータイプの削孔
部材10を用いる本態様について、図18に示すフロー
チャートを参照しながら説明すると、先ず、図示しない
削孔機に削孔部材10を装着して削孔を行う。このと
き、削孔水送水部13aは開状態とされ、従って通水部
11は閉状態にある。そして、第2の態様と同様に全試
験区間の削孔を完了する。
【0066】削孔が完了したならば、削孔部材11の上
下のパッカー14A,14B間が所望の試験対象区間に
一致するように削孔部材11を引き上げ、削孔部材10
が上下動しないように固定した後、削孔機と削孔部材1
0との連結を解く。引き上げ後の状態が図13に示され
ている。削孔完了後の状態で上下のパッカー14A,1
4B間が試験対象区間に一致しているならば削孔部材1
1の引き上げを行う必要はない。
【0067】続いて、透水係数算出用データの測定準備
を行う。図13に示すように、先ず、ガス給排口9が側
部に形成された密閉キャップ8を削孔部材10の上端に
装着する。この装着状態において、密閉キャップ8のガ
ス給排口9は削孔部材10内の通水路12aに通じ、密
閉キャップ8の上壁には、パッカー用ガス給排内管15
の後端および信号ケーブル保護管16Bが貫通する。
【0068】次に、密閉キャップ8の上側に突出する信
号ケーブル保護管16Bに内装された信号ケーブル16
B’を圧力測定装置6Cに連結し、この圧力測定装置6
Cと記録装置6Dとを連結する。また、この準備段階に
おいて、ガス給排装置7のパ1カー用ガス給排管7Cの
先端が削孔部材10内のパッカー用ガス給排内管15の
上端に連結され、ガス給排装置7の水位調整用ガス給排
管7Dの先端が密閉キャップ8のガス給排口9に連結さ
れる。
【0069】かかる測定準備の後、削孔部材10内の水
位の安定を待って、圧力センサー16Aにより、削孔部
材10内の水位が平衡状態となっているときの、圧力セ
ンサー16A位置の水圧を測定し、その検出結果を信号
ケーブル16B’および圧力測定装置6Cを通じて記録
装置6Dに送信して記録する。この平衡状態における水
圧は、平衡水位に対応するものであり、後述する平衡水
位からの水位差を求めるのに用いられるものである。し
たがって、第1の態様および第2の態様と同様に削孔部
材10内の水と自然地下水とが水理学的に連続する状態
となるように、削孔後約24時間程度は水位の安定を待
つのが好ましい。
【0070】この測定を終えたならば、バルブB1、B
3およびB4を閉じた状態でバルブB2を開け、図14
に示すように通水路12aにガスを導入し、そのガス圧
によって、概ね圧力センサー16Aよりも僅かに上側の
位置まで、削孔部材10内の水位を低下させる。当該位
置まで水位が低下したならばバルブB2を閉じる(図1
5参照)。第1の態様とは異なり、この時点では上下の
パッカー14A,14Bは膨出させていない。
【0071】続いて、図15に示すように、削孔水送水
孔13aを閉状態とし、従って通水部11を開状態とす
るとともに、バルブB1を開け上下のパッカー14A,
14B内にガスを導入することにより、上下のパッカー
14A,14Bを膨出させて試験孔の側壁Y1と削孔部
材10との隙間をシールし、試験区間を形成する。この
時点では、通水部11は開状態にあるものの、通水路1
2a内にはガス圧が加えられているので、改良地盤Yの
試験区間L2部分からの地下水は通水部11を介して通
水路12a内に流入しない。
【0072】しかる後、バルブB4を開けて、図16に
示すように通水路12a内のガスを自然に排気させる状
態とすると、改良地盤Yの試験区間からの地下水が通水
部11を介して通水路12a内に流入し始め、削孔部材
内の水位が上昇し始める。
【0073】この水位の上昇の際に、圧力センサー16
Aによる水圧測定を経時的に少なくとも2回行う。検出
結果は信号ケーブル16B’を介して圧力測定装置6C
に送り、圧力測定装置6Cで圧力値とした後に記録装置
6Dに送信して記録する。この水圧測定では、その測定
時刻も記録装置6Dで記録する。
【0074】測定結果から透水係数を算出する方法は、
前述の第1の態様と同様である。すなわち、測定水圧値
を削孔部材10内の水位と平衡水位との水位差に換算
し、削孔部材1内の水位と平衡水位との水位差のlog
値が測定時刻に比例する範囲における、時刻t1におけ
る削孔部材10内の水位と平衡水位との水位差h1、お
よび時刻t2における削孔部材1内の水位と平衡水位と
の水位差h2を得て(図7参照)、これらとともに、試
験区間L2および試験孔の直径Dを前述のボシレフの式
(3)に代入して、透水係数kを求める。尚、削孔に先
立って(あるいは試験終了後に削孔部材10を引き抜い
た後に)上下パッカー14A,14B間の距離および削
孔ビット2の直径を測定し、これらをそれぞれ試験区間
L2および試験孔の直径Dとすることができる。また、
削孔後または試験終了後に削孔口元の直径を測定し、こ
れを試験孔の直径Dとすることもできる。
【0075】引き続き、他の試験区間を対象として透水
試験を行う場合には、圧力値等の測定が終了した後に
(あるいは透水係数を求めた後に)、バルブB3を開け
て、上下パッカー14A,14B内のガスを排気管7E
から自然に排気させることにより、図17に示すように
上下パッカー14A,14Bを収縮させる。しかる後、
削孔部材10を所望の深度まで引き上げ、新たな試験区
間を対象として前述の場合と同様に透水係数を求めるこ
とができる。さらに、パッカーの膨出・透水係数算出用
データの測定・パッカーの収縮・削孔部材の引き上げ
を、繰り返し行うことにより、全試験区間にわたる透水
試験を行うことができる。
【0076】<削孔部材の具体例>一方、以下では、本
発明に係るダブルパッカータイプの削孔部材の具体例に
ついて、詳述する。図19〜図22は、削孔時における
ダブルパッカータイプの削孔部材50を示しており、図
20および図21における各 I−I 面は同一面であり、
また図21および図22における各II−II面は同一面で
ある。削孔部材50の上下パッカー61,63部近傍
は、外管60と、その内部通路60Aに内装された第1
内管67とからなる、二重管構造とされている。外管6
0は、第1内管67を係止するための係止外管68、上
パッカー61を備える上パッカー外管62、通水部65
を有する通水外管66、および下パッカー63を備える
下パッカー外管64とがこの順に連結され、さらに、こ
れらの上側および下側にロッド延長のために延長外管6
9A,69Bが連結されたものであり、内径は長手方向
に略同一とされている。
【0077】係止外管68は、図19に示されるよう
に、上端側および下端側にそれぞれ凹継手部68A,6
8Bが形成され、内周面には後述する係止装置70の係
止凹部68c,68cが形成されている。この係止外管
68は、下端側の凹継手部68Bにおいて上パッカー外
管62の上端の凸継手部62Dに連結されている。ま
た、係止外管68の上端側の凹継手部68Aには延長外
管69Aの凸継手部69aが連結されている。
【0078】上パッカー外管62は、図20に示される
ように、相対的に直径の小さいパッカー配設部62Aを
上側に、通水外管66との連結のための凸継手部62B
(図21参照)を下側に有するように形成され、パッカ
ー配設部62Aの上端には係止外管68との連結のため
の凹継手部62Dが形成されている。また、パッカー配
設部62Aの側壁に内外に通じるガス給排孔62Cが形
成されている。さらに、パッカー配設部62Aの下端部
外面には内側固定管61aが固定され、これよりも上側
のパッカー配設部62Aの外面には内側移動管61cが
気密(または液密)状態を保ちつつ長手方向に摺動する
ように配されている。そして、パッカー配設部62Aよ
りも内径の大きい筒状のシール部材61eの下端部が内
側固定管61aおよび外側固定管61bにより挟まれて
固定され、かつその上端部が内側移動管61cおよび外
側移動管61dにより挟まれて固定されている。シール
部材61eは、繊維強化ゴム等の可撓性材料で形成され
たものである。
【0079】上下のパッカー外管62,64の間に連結
される通水外管66は、図21に示されるように、その
上端に、上パッカー外管62の凸継手部62Bに連結さ
れる上側凹継手部66Aが形成され、その下端に、下パ
ッカー外管64の凸継手部64Bに連結される下側凹継
手部66Bが形成されている。また、通水外管66の凹
継手部66A,66B間の略中央部分の周壁は、相対的
に直径が小さくなるように形成されており、この部分に
内外に通じる通水孔66c,66cが形成され、この通
水孔66cの外側出口を覆うように濾過部材66d,6
6dが固定リング66e,66eにより固定されて通水
部65が構成される。
【0080】通水外管66の下側に連結された下パッカ
ー外管64は、上パッカー外管62と対称的に構成され
ている。すなわち、図22に示されるように、通水外管
66との連結のための凸継手部64Bを上側に、相対的
に直径の小さいパッカー配設部64Aを下側に有するよ
うに形成されており、パッカー配設部64Aの下端部に
延長外管69Bとの連結のための凸継手部64Dが形成
され、パッカー配設部64Aの側壁には内外に通じるガ
ス給排孔64C,64Cが形成されている。また、パッ
カー配設部64Aの上端外面には内側固定管63aが固
定され、これよりも下側のパッカー配設部64A外面に
は内側移動管63cが気密(または液密)状態を保ちつ
つ長手方向に摺動するように配されている。そして、パ
ッカー配設部64Aよりも内径の大きい筒状のシール部
材63e(上側のものと同様に、繊維強化ゴム等の可撓
性材料で形成されている)の上端部が内側固定管63a
および外側固定管63bにより挟まれて固定され、かつ
その下端部が内側移動管63cおよび外側移動管63d
により挟まれて固定されている。また、下パッカー外管
64のパッカー配設部64A下端側には、延長外管69
Bがその上端側に形成された凹継手部69bにおいて連
結されている。
【0081】かかる構成の係止外管68、上パッカー外
管62、通水外管66、下パッカー外管64および延長
外管69A,69Bが連結されてなる外管60の内部通
路67には、第1内管67が内装され支持されている。
第1内管67の外周面には、上パッカー外管62、通水
外管66および下パッカー外管64の内面に対して気密
(または液密)に接する張出シール部67a,67a…
が長手方向に離間して形成されている。第1内管67
は、これら張出シール部67a,67a…が、上パッカ
ー外管62のガス給排孔62C、通水外管66の通水孔
66cおよび下パッカー外管64のガス給排孔64Cの
各々の上下両側に位置するように、支持されている(図
19〜図22参照)。また、第1内管67の上端には、
当該第1内管を外管60の内部通路67に係止するとと
もに、後述の操作によってその係止状態を解除すること
ができる係止装置70が設けられている。
【0082】この係止装置70は、図23〜図25に詳
しいように、第1内管上端67に連結され側壁に連通孔
71a,71aが形成された係止内管71と、その連通
孔71a,71aに移動自在に通された係止部材72,
72(図示例では球状)と、係止内管71の連通孔71
a,71aを塞ぎうる範囲で長手方向に移動するように
係止内管71に対して内接状態で配され、かつそのほぼ
移動下限において係止内管71の連通孔71a,71a
に対向する側部外面に係止部材72,72の遊嵌しうる
形状の凹部73a,73aが形成された移動管73と、
移動管73の上端に固定され係止内管71と略同じ外径
を有する蓋部材74と、移動管73に被さるように通さ
れ、上端が蓋部材74下端に当接し、かつ下端が係止内
管71上端に当接して、移動管73をその移動上限に押
し付けるコイルスプリング75とで構成されたものであ
る。
【0083】図23は、削孔時における係止装置70を
示しており、コイルスプリング75によって移動管73
が移動上限に押し付けられている結果、係止内管71の
連通孔71a,71aの内側出口に移動管外面73が接
している。この状態では、係止部材72,72の内側端
面が移動管73外面に当接して内方への移動が抑止され
ており、かつ係止部材72,72の外側端部は係止外管
68の係止凹部68c,68cに嵌まっている。このた
め、係止内管71は係止部材72,72により係止外管
68に係止され、従って係止内管71に連結された第1
内管67も、係止内管71および係止部材72,72を
介して係止外管68に係止されることになる以上の構造
をもつ削孔時の削孔部材50においては、上下パッカー
外管62,64の各ガス給排孔62c,64cの内面側
口および通水外管66の通水孔66cの内面側口が、第
1内管67外面および張出シール部67a,67a…に
よりシールされる結果、上側の延長外管69Aを介して
送られてくる削孔水は、それらガス給排孔62c,64
cおよび通水孔66c,66cには流入せず、第1内管
67を介して送水されることになる。したがって、削孔
水の送水経路が開状態とされているときには、通水部6
5に通じる通水経路は閉状態となる。このとき、本具板
例では、ガス給排孔62c,64cに通じるガス給排経
路も閉状態となるため、削孔水の流入によりパッカー6
1,63が膨出することがない。尚、同状態では上下パ
ッカー61,63に対するガスの供給・排出は行うこと
ができない。
【0084】通水部65に通じる通水経路を開状態とす
る場合には、削孔部材50上端の図示しない入口より第
2内管80を挿入する。これによって、通水部65に通
じる通水経路が開状態となるとともに、削孔水の送水経
路は閉状態となる。また、これと同時的に、上下パッカ
ー61,63のガス給排経路が開状態となる。
【0085】すなわち、図24に示されるように、削孔
部材50上端の図示しない入口より挿入されてくる第2
内管80は、前述の係止装置70の移動管上端の蓋部7
4に接触する。蓋部74をコイルスプリング75の付勢
力に抗してさらに下方へ押し下げていくと、移動管73
もこれに伴い押し下げられる。そして、移動管73外面
の凹部73a,73aが係止内管71の連通孔71a,
71aに対向する位置にきたとき、係止部材72,72
が移動管73外面の凹部73a,73aに入るように内
方に移動し、係止部材72,72の外側端部が係止外管
68の係止凹部68c,68cから離脱する結果、係止
内管71と係止外管68との係止状態が解かれる。かく
して、図25に示されるように、係止装置70全体がこ
れに連結された第1内管67(図25には図示せず)と
ともに、押し下げられることになる。図示の例では、係
止外管68の係止凹部68c,68cの下端側が下方に
傾斜しているため、係止部材72,72の内方への移動
が抑止されない場合には、係止部材72,72に加わる
下方への力が、内方への力を生じさせる。このために、
前述したような係止部材72,72の内方への移動が起
きるのである。
【0086】図26〜図29は、第2内管の挿入を完了
し、パッカーを膨出させた状態の削孔部材50を示して
いる。図28および図29における各III −III 面は同
一面である。第2内管80は、内部通路81の下端が塞
がれた形状であり(図29参照)、外周面には上パッカ
ー外管62、通水外管66および下パッカー外管64の
内面に対して気密(または液密)に接する張出シール部
80a,80a…が形成されている。これら張出シール
部80a,80a…は、第2内管80の挿入完了後の状
態において、上パッカー外管62のガス給排孔62C、
通水外管66の通水孔66cおよび下パッカー外管64
のガス給排孔64Cの各々の上下両側にくるように形成
される。
【0087】その結果、図27に示されるように、上下
方向には張出シール部80a,80aによって仕切ら
れ、かつ径方向には第2内管80外面および上パッカー
外管62内面により仕切られた、上パッカー外管62の
ガス給排孔62Cに通じる、上側ガス給排間隙s7が形
成される。また、同様に、図27〜図29に示されるよ
うに、上下方向には張出シール部80a,80aによっ
て仕切られ、かつ径方向には第2内管80外面と上パッ
カー外管62内面および通水管66内面とにより仕切ら
れた、通水外管66の通水孔66cに通じる、通水間隙
s8が形成される。さらに、図29に示されるように、
上下方向には張出シール部80a,80aによって仕切
られ、かつ径方向には第2内管80外面および下パッカ
ー外管64内面により仕切られた、下パッカー外管64
のガス給排孔64Cに通じる、下側ガス給排間隙s9も
形成される。そして、第2内管80の側壁に、これら上
側ガス給排間隙s7、通水間隙s8および下側ガス給排
間隙s9の各々に対向する位置に、それぞれ、内外に通
じる上側ガス給排孔80b、通水孔80c,80cおよ
び下側ガス給排孔80d,80dが形成されている。
【0088】また、第2内管80にはガス給排管90が
隙間をもって内装され固定されている。ガス給排管90
の下端部には、図27および図28に示されるように、
第2内管80の内部通路81を塞ぐように外側に張り出
た張出シール部91が形成されており、この張出シール
部91が第2内管80側壁の通水孔80c,80cと下
側ガス給排孔80d,80d(図29参照)との間に位
置するように,ガス給排管90が固定される。また、図
27に示されるように、ガス給排管90は、このように
固定された状態で第2内管80の上側ガス給排孔80b
の内側出口に接するように、屈曲しており、この屈曲部
分に、第2内管80の上側ガス給排孔80bに通じるガ
ス給排孔92が形成されている。
【0089】したがって、第2内管80の挿入完了後の
削孔部材50にあっては、ガス給排管90、ガス給排管
90の屈曲部に形成されたガス給排孔92、第2内管8
0側壁の上側ガス給排孔80b、上側ガス給排間隙s7
および上パッカー外管62のガス給排孔62Cにより、
上パッカー61に対するガス給排経路が形成される。
【0090】また、ガス給排管90下端の張出シール部
91よりも上方の第2内管80の内部通路81、第2内
管80側壁の通水孔80c,80c、通水間隙s8によ
り通水部65に対する通水経路が形成される。さらに、
ガス給排管90、ガス給排管90下端の開口93、ガス
給排管90下端の張出シール部91よりも下方の第2内
管80の内部通路81、第2内管80側壁の下側ガス給
排孔80d,80d、下側ガス給排間隙s9および下パ
ッカー外管64のガス給排孔64Cにより、下パッカー
63に対するガス給排経路が形成される。一方、第2内
管80の内部通路81の下端は塞がれており、かつ第2
内管80外面と下パッカー外管64内面との隙間も、最
も下側に位置する第2内管80側壁の張出シール部80
a(第2内管80側壁の下側ガス給排孔80dの下側に
位置する張出シール部80a)によりシールされている
ため、削孔水の送水経路は閉状態となる。
【0091】上下のパッカー61,63を膨出する場合
には、ガス給排管90にガスを供給する。供給されたガ
スは、前述のガス給排経路を介して、上下パッカー6
1,63の各シール部材61e,63e内面側に供給さ
れ蓄積される。その結果、上パッカー61の例を引く
と、シール部材61e内面側のガス圧が高まるにつれ
て、シール部材61eが伸長し、かつこれに伴い内側お
よび外側移動管61c,61dが下方へ移動して、シー
ル部材61eが外側に膨出する。下パッカー63につい
ても基本的には同様である。すなわち、シール部材63
e内面側のガス圧が高まるにつれて、シール部材61e
が伸長し、かつこれに伴い内側および外側移動管63
c,63dが下方へ移動して、シール部材63eが外側
に膨出する。
【0092】<その他> (イ)第1の態様では、本発明に係るシングルパッカー
タイプの削孔部材を用いて、ピエゾメータ法による透水
試験を行う場合を示したが、本発明に係るシングルパッ
カータイプの削孔部材を用いることができる透水試験方
法は、これに限定されるものではない。本発明に係るシ
ングルパッカータイプの削孔部材は、透水試験のうち、
測定管(またはケーシング管)等を試験孔内に設置する
種類のものの全てに用いることができる。この種のもの
には、前述のチューブ法、パッカー法、ルジオンテス
ト、湧水圧法およびスラグ法がある。 (ロ)また、本発明に係るダブルパッカータイプの削孔
部材を用いた態様として、第2の態様ではルジオンテス
トを行う例を示し、第3の態様では湧水圧法おによる透
水試験を行う例を示したが、本発明に係るダブルパッカ
ータイプの削孔部材を用いることができる透水試験方法
も、これらに限定されるものではない。すなわち、前述
のパッカー法およびスラグ法による透水試験にも用いる
ことができる。
【0093】(ハ)さらに、第1〜第3の態様では、圧
力センサー6A等を用い圧力測定結果から水位を求めて
いるが、公知の水位測定装置を用いて水位測定を行うこ
ともできる。例えば、第1〜第3の態様における圧力セ
ンサー6A(または16A)位置から、削孔部材1(ま
たは10)の上端部まで延在するように電極を配してお
き、この電極を地上側に設置された水位測定装置に連結
して水位測定を行うことができる。水位測定結果を記録
するために、水位測定装置に記録装置を連結することが
できる。 (ニ)第1〜第3の態様では、削孔部材1(または1
0)の内部通水路2a(または12a)内の水位の安定
を待って平衡水位を測定しているが、別個に設けた観測
井を利用して平均的な地下水位を測定し、これを平衡水
位とすることができる。
【0094】(ホ)第2の態様および第3の態様では、
全試験区間の削孔を完了した後に、順次削孔部材を引き
上げて各試験区間において透水係数算出用データの測定
を行っているが、上下のパッカー14A,14B間が任
意の部分的な試験区間に対応するように削孔を行った
後、その試験区間での透水係数算出用データの測定を行
うことを、繰り返し行って、全試験区間にわたる透水試
験を行うことができる。
【0095】(ヘ)一方、上記削孔部材の具体例50で
は、一旦、第2内管80を挿入して通水部65に対する
通水経路を開状態とすると、第1内管67は下方に押し
下げられたままであるので、再び削孔水の送水経路を開
状態とすることができない。従って、上記(ホ)に述べ
たように、削孔および透水係数算出用データの測定を繰
り返すことができない。そこで、第2内管80を引き上
げることにより、第1内管67を係止装置70による係
止位置まで復帰するように構成することができる。この
例としては、図示しないが、第1内管67の下端側に、
第2内管80を引き上げることによって、第1内管67
が自動的に係止装置70による係止位置まで復帰しうる
ようにコイルスプリング等の付勢手段を配設することが
提案される。この場合、コイルスプリングの上端が第1
内管67の下端に常に当接するように、コイルスプリン
グの下端を例えば延長外管69B内に固定する。また、
第1内管67の上端と第2内管80の下端とを連結およ
びその解除を自在に行えるように構成することもでき
る。この場合、第2内管80を挿入したときに、第2内
管80を第1内管67に連結し、第2内管80の引き上
げにより、これに伴わせて第1内管67を係止装置70
に係止される位置まで引き上げ、第1内管67が係止さ
れたならば第2内管80と第1内管67との連結を解い
た後、第2内管80のみを引き上げることができる。
【0096】(ト)また、上記具体例では、上パッカー
61にあってはシール部材61eの上側端部を固定する
内外の移動管61c,61dが、また下パッカー63に
あっては、シール部材63eの下側端部を固定する内外
の移動管63c,63dが、長手方向に摺動すること
で、シール部材61eおよび63eが膨縮し易いように
構成されているが、シール部材61eまたは63eの上
下端部を長手方向に移動しないように固定しても良い。
【0097】(チ)さらに、上記削孔部材の具体例50
において、圧力センサーや水位測定用電極等を配設する
場合には、第2内管80内におけるガス給排管90の張
出シール部91よりも上方側の適宜の位置に設けること
ができる。
【0098】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、削孔部
材の引抜きやケーシング等の設置作業を必要としないた
め迅速に試験することができ、また削孔部材の引抜きや
ケーシング等の設置による孔壁等の崩れまたは乱れが無
く、正確な透水性を求めることができるなどの、種々の
利点がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の態様の削孔状態を概略的に
示す、縦断面図である。
【図2】本発明に係る第1の態様の測定準備段階を概略
的に示す、縦断面図である。
【図3】本発明に係る第1の態様のパッカー膨出状態を
概略的に示す、縦断面図である。
【図4】本発明に係る第1の態様の測定段階を概略的に
示す、縦断面図である。
【図5】本発明に係る第1の態様のパッカー収縮状態を
概略的に示す、縦断面図である。
【図6】本発明に係る第1の態様のフローチャートであ
る。
【図7】測定結果例を示すグラフである。
【図8】本発明に係る第2の態様の測定準備段階を概略
的に示す、縦断面図である。
【図9】本発明に係る第2の態様のパッカー膨出状態を
概略的に示す、縦断面図である。
【図10】本発明に係る第2の態様の注水測定段階を概
略的に示す、縦断面図である。
【図11】本発明に係る第2の態様のパッカー収縮状態
を概略的に示す、縦断面図である。
【図12】本発明に係る第2の態様のフローチャートで
ある。
【図13】本発明に係る第3の態様の測定準備段階を概
略的に示す、縦断面図である。
【図14】本発明に係る第3の態様の通水路へのガス供
給段階を概略的に示す、縦断面図である。
【図15】本発明に係る第3の態様のパッカー膨出状態
を概略的に示す、縦断面図である。
【図16】本発明に係る第3の態様の測定段階を概略的
に示す、縦断面図である。
【図17】本発明に係る第3の態様のパッカー収縮状態
を概略的に示す、縦断面図である。
【図18】本発明に係る第3の態様のフローチャートで
ある。
【図19】削孔部材の具体例の係止装置部分を示す縦断
面図である。
【図20】削孔部材の具体例の上パッカー部分を示す縦
断面図である。
【図21】削孔部材の具体例の通水部を示す縦断面図で
ある。
【図22】削孔部材の具体例の下パッカー部分を示す縦
断面図である。
【図23】削孔部材の具体例の係止装置部分を示す、拡
大縦断面図である。
【図24】削孔部材の具体例の係止装置部分を示す、拡
大縦断面図である。
【図25】削孔部材の具体例の係止装置部分を示す、拡
大縦断面図である。
【図26】削孔部材の具体例の係止装置部分を示す縦断
面図である。
【図27】削孔部材の具体例の上パッカー部分を示す縦
断面図である。
【図28】削孔部材の具体例の通水部を示す縦断面図で
ある。
【図29】削孔部材の具体例の下パッカー部分を示す縦
断面図である。
【図30】従来のオーガー法の説明図である。
【図31】従来のチューブ法の説明図である。
【図32】従来のピエゾメータ法の説明図である。
【図33】従来のパッカー法の説明図である。
【図34】従来のルジオンテストの説明図である。
【図35】従来の湧水圧法の説明図である。
【図36】従来のスラグ法の説明図である。
【符号の説明】
1…削孔部材、2…ロッド、3…削孔ビット、3a…削
孔水送水部、4…パッカー、5…ガス給排管、6A…圧
力センサー、6B…信号ケーブル保護管、6C…圧力測
定装置、6D…記録装置、7…ガス給排装置、8…密閉
キャップ、9…ガス給排口。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に長手方向に沿う通水路が形成され、
    外周面に試験孔壁との隙間のシールおよびシール解除を
    自在に行うシール手段が設けられ、このシール手段より
    も先端側の部分に前記通水路から外面に通じる通水部が
    設けられていることを特徴とする透水試験用削孔部材。
  2. 【請求項2】内部に長手方向に沿う通水路が形成され、
    外周面に試験孔壁との隙間のシールおよびシール解除を
    自在に行うシール手段が少なくとも2つ長手方向に離間
    して設けられ、これら少なくとも2つのシール手段の間
    の側壁に前記通水路から外面に通じる通水部が設けられ
    ていることを特徴とする透水試験用削孔部材。
  3. 【請求項3】前記通水路から先端外面に通じる削孔水送
    水部を備え、かつ、少なくとも;前記通水路および前記
    削孔水送水部よりなる送水経路が開状態とされていると
    きには、前記通水路および前記通水部よりなる通水経路
    は閉状態となり、前記通水路および通水部よりなる通水
    経路が開状態とされているときには、前記通水路および
    削孔水送水部よりなる送水経路は閉状態となるように構
    成されている請求項2記載の透水試験用削孔部材。
  4. 【請求項4】2重管構造であり、外管の外周面に膨縮自
    在のパッカーが設けられ、前記外管における前記パッカ
    ーよりも先端側の部分に内外に通じる通水部が設けら
    れ、内管は前記パッカーに通じるように配管されている
    ことを特徴とする透水試験用削孔部材。
  5. 【請求項5】2重管構造であり、外管の外周面には膨縮
    自在のパッカーが少なくとも2つ長手方向に離間して設
    けられ、前記外管における前記少なくとも2つのパッカ
    ーの間の管壁に内外に通じる通水部が設けられ、内管は
    前記少なくとも2つのパッカーの各々に通じるように配
    管されていることを特徴とする透水試験用削孔部材。
  6. 【請求項6】2重管構造であり、外管の外周面に膨縮自
    在のパッカーが少なくとも2つ長手方向に離間して設け
    られ、前記外管における前記少なくとも2つのパッカー
    の間の管壁に内外に通じる通水部が設けられ、前記外管
    の先端には内外に通じる削孔水送水部が設けられ、 かつ、前記外管に液密または気密状態で内装される、第
    1の内管および第2の内管を有し、第2の内管は流体給
    排管を間隙をもって内装しており、 前記第1の内管は、少なくとも前記外管に内装された状
    態で、前記パッカーに対する流体給排経路および前記通
    水部を塞ぐとともに、自身の上側および下側が自身の内
    部通路を介して通じるように構成されており、 前記第2の内管は、少なくとも前記外管に内装された状
    態で、前記通水部に通じるとともに前記外管内を塞ぎ、
    同時に、前記第2の内管内の流体給排管が、前記少なく
    とも2つのパッカーの各々に通じるように構成されてい
    ることを特徴とする透水試験用削孔部材。
  7. 【請求項7】請求項1記載の透水試験用削孔部材を用い
    る透水試験方法であって、 前記透水試験用削孔部材により試験孔を削孔した後、前
    記シール手段が任意の試験区間の上端に位置するように
    前記透水試験用削孔部材を保持しつつ、前記シール手段
    により前記透水試験用削孔部材と前記試験孔壁との隙間
    をシールし、この状態を維持しつつ前記通水部および前
    記通水路を利用して透水係数算出用データの測定を行
    い、この測定から得た透水係数算出用データを用いて透
    水係数を算出することを特徴とする透水試験方法。
  8. 【請求項8】請求項2または3記載の透水試験用削孔部
    材を用いる透水試験方法であって、 前記透水試験用削孔部材により試験孔を削孔した後、前
    記少なくとも2つのシール手段の間が任意の試験区間に
    一致するように前記透水試験用削孔部材を保持しつつ、
    前記少なくとも2つのシール手段により前記透水試験用
    削孔部材と前記試験孔壁との隙間をシールし、この状態
    を維持しつつ前記通水部および前記通水路を利用して透
    水係数算出用データの測定を行い、この測定から得た透
    水係数算出用データを用いて透水係数を算出することを
    特徴とする透水試験方法。
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