JPH1143744A - ガラス成形のための工具及びその製造方法 - Google Patents

ガラス成形のための工具及びその製造方法

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JPH1143744A
JPH1143744A JP10108458A JP10845898A JPH1143744A JP H1143744 A JPH1143744 A JP H1143744A JP 10108458 A JP10108458 A JP 10108458A JP 10845898 A JP10845898 A JP 10845898A JP H1143744 A JPH1143744 A JP H1143744A
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    • Y02P40/50Glass production, e.g. reusing waste heat during processing or shaping
    • Y02P40/57Improving the yield, e-g- reduction of reject rates

Abstract

(57)【要約】 【課題】 長時間のガラス工業における高温の環境とか
酸化性の環境に耐えることができ、耐酸化性、耐食性、
優れた強度そして高い耐摩耗性という点でガラス製品製
造用鋳型のための部品に要求される要件を満足するガラ
ス用鋳型具及びその製造法を提供する。 【解決手段】 ガラス成形処理、特にはテレビジョン受
像管製造のためのガラス用鋳型具であって、高い耐酸化
性を持っており、得られた加工物の表面にキズをつける
ことがないかあるいは劇的に減らすことができるもの
で、該鋳型具は重量%で表しておおよそ次なる組成:C
: 0.23〜0.38, Mn : 0.40 〜1.00, P : 0.040 以下,S
: 0.030 以下, Si : 0.00 〜1.20, Ni : 1.0〜3.0,Cr
: 14.0 〜20.0, Mo : 0.25 〜1.00, V : 0.10以下,Cu
: 0.50 〜1.50, Al : 0.030以下, 及び Fe バランスを
有することを特徴とする。上記組成には、その性能に有
意に悪い作用を及ぼすことのないような不純物やその他
の元素が含まれていてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般的にはガラス
成形用の工具並びに該工具を用いてのその他の用途に関
し、該工具は、プラスチック製成形物や非鉄製ダイキャ
ストの用途を包含する腐食性の環境及び/又は高温下の
環境に用いられるものである。本発明は特には使用中酸
化条件に曝され、その結果酸化に起因するその加工実施
表面の望ましくない分解が起きるような工具に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】酸化性の環境で使用することのできるよ
り長い寿命を持った工具が求められている。かような工
具は、しばしば長期にわたる生産における使用の間、高
度に磨きをかけられた状態に保持され、該工具を用い、
それを除いた後でも加工物が滑らかで傷のない表面を持
つようになることが求められる。ガラス工業(厳格な仕
上げ設計使用書により特徴づけられる)はそうした用途
の最も重要な例の一つでり、本発明ではこうしたガラス
工業に関してその説明を行ってあるが、本発明はプラス
チックの成形、非鉄金属のダイキャスト、その他の腐食
性の環境での使用や高温下での用途におけるある種の工
具を用いる用途に適用されることは理解されよう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特には、ガラス工業、
そしてより特別にはテレビのブラウン管生産に関わるそ
の一部の分野において、長時間熔融したガラスと接して
いる場合に、酸化反応に対して抵抗性のある鋳型材質が
求められている。これは、通常三つの部分からなる鋳型
の中で、少なくとも該鋳型のうちの一つは、少なくとも
簡単に言えばその形成されるブラウン管のスクリーン部
と接触しているが、一方ガラス製テレビジョン用ブラウ
ン管が形成された後、それは部品と間隙がある位置にま
で引っ込んでいなければならないということから生じる
ものである。言い換えれば、スベリを伴った接触が、ち
ょうど形成された加工物と、複数の部品からなる鋳型の
少なくとも一つの部品との間で生ずる。鋳型の全ての部
品は、滑らかで高度に磨かれた表面を持ちその形成され
たスクリーン部は、該スクリーンを透過する光に歪みを
与えるようなその表面の不完全さや不整を何ら持たない
ようにされることは理解されよう。
【0004】もし複数の部品からなる鋳型の中のいずれ
か一つの部品、特にはちょうど形成された加工物とスベ
リを伴った接触をする収縮可能な部品が、粗い表面を持
つと、ちょうど形成されたが、未だ変形可能な部分の表
面は、その鋳型の表面の不連続性を反映したものとなる
であろうし、その形成された部分は許容され得ないもの
となるであろう。該工具の上で生じる酸化反応は、所望
の時間より短い時間の生産工程の後でもその成形された
加工物に粗い表面を形成し、その結果該加工品がダメに
なるに十分なものである。現在、ガラス工業における鋳
型の部品として選択されている物質は、マルテンサイト
系ステンレス鋼である。その420タイプというもの
が、酸化抵抗性や腐食抵抗性に加え強度があり、耐摩耗
性であることからガラスでの用途に使用される鋳型とし
て好ましいものとされてきた。悪いことに、420タイ
プのステンレス鋼の耐酸化性及び耐食性は、長時間のガ
ラス工業における高温の環境とか酸化性の環境に耐える
ことができるには充分なものではない。こうした制限か
ら、420タイプのステンレス鋼から製造されたガラス
用鋳型の部品は、時間の経過と共にそこに形成される酸
化物の積層物を除去するため、定期的に製造工程から取
り除かなければならない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、耐酸化性、耐
食性、優れた強度そして高い耐摩耗性という点でガラス
製品製造用鋳型のための部品に要求される要件を満足す
るガラス用鋳型具(あるいはその一部;本明細書中、本
用語は適宜互いに置き換え可能な語として用いられてい
る)に関する。特には、本発明は、高クロム、銅含有マ
ルテンサイト系ステンレス鋼合金から作られるメインア
センブリパネルプレスにおいて用いられるためのプラン
ジャー、底部鋳型部及びシェルを含む三つの部分からな
る鋳型アセンブリにおける鋳型構成部品に関する。該工
具は、高レベルのクロムを含有し、そして現在の工業上
の基準により低いニッケル含量であるけれども、良好な
熱間加工性を有している。それはまた必要な強度並びに
耐摩耗性を保持し、すべてのうちで最も重要な高度の耐
酸化性を維持しつつ非常に優れた耐食性を有し、長期に
わたる生産処理において該鋳型用構成品を非常に磨かれ
た状態に保つ。
【0006】特に本発明の工具〔それは、テレビジョン
受像管用鋳型アッセンブリの一部(プランジャー、シェ
ル、底部鋳型部)である〕は、非常によく磨かれた状態
となっていることのできる高クロム、銅含有のマルテン
サイト系ステンレス鋼合金より作られる。該工具の組成
は熱力学的な相安定性に基づくもので、該熱力学的な相
安定性は高いクロムレベル並びに低いニッケルレベルの
下で開発されるべきの良好な熱間加工性を持つマルテン
サイト系ステンレス鋼を可能にしている。典型的な高ク
ロムマルテンサイト系ステンレス鋼は、オーステナイト
をマルテンサイトに変態させることを許容する程度まで
オーステナイトを安定化するところのニッケルに依存し
ているものである。本発明の工具は比較的低いニッケル
含量であるが、銅を導入し、そして炭素含有量を増加さ
せることによりオーステナイトからマルテンサイトへの
変態を達成している。その銅は酸化反応や腐食反応に対
しての抵抗性を高めると同時に析出強化作用を果たして
いる。銅及びニッケルを添加することにより良好な熱間
加工性を付与し、且つ室温より高い温度でのマルテンサ
イト変態を許容するオーステナイト相領域(フィール
ド)を与える。加えて、該工具は非常によく磨かれた状
態となっていることができ、高い温度では420タイプ
のステンレス鋼よりも良好な軟化に対する抵抗性を示し
ている。
【0007】該工具は、米国特許明細書第3,501,
289号、同第3,635,696号、同第4,06
9,039号、同第4,541,862号、あるいは同
第4,600,427号(これらの文献の開示はそれを
参照することにより、本明細書の開示として本明細書中
に含められる)に具体的に記載されているようなもの、
例えばアーク式電気熔融炉、アーク式減圧脱泡法、そし
て型入れ鍛造法を用いて製造される。ダブル減圧法(米
国特許明細書第5,252,120号、この文献の開示
はそれを参照することにより本明細書の開示として本明
細書中に含められる)を成形時の状態でレンズ品質のあ
る表面仕上げが求められるガラス製コンタクトでの用途
のためのプレミアムの付いた品質のものを製造するのに
使用しうる。該工具は、プラスチック成形、非鉄性のダ
イキャスト処理、そして腐食性の環境及び/又は高い温
度環境にかけられる部品のための該工具を使う用途にお
いて利点があるであろう。
【0008】本発明に従った態様では、 〔1〕 ガラス成形処理のためのガラス用鋳型具であっ
て、該鋳型具は傷のない表面を有しており、且つ(a) 高
い耐酸化性、(b) 高い耐食性、(c) 良好な熱間加工性、
(d) 高い強度、そして(e) 高い耐摩耗性を持っており、
特に酸化を生ずる環境に適合している、マルテンサイト
系ステンレス鋼合金であり、そして該鋳型具は重量%で
表すとおおよそ次なる組成:C : 0.23〜0.38, Mn : 0.4
0 〜1.00, P : 0.040 以下,S : 0.030 以下, Si : 0.0
〜1.20, Ni : 1.0〜3.0,Cr : 14.0 〜20.0, Mo : 0.25
〜1.00, V : 0.10以下,Cu : 0.50 〜1.50, Al : 0.030
以下, 及び Fe バランス(付随的な不純物を含んでいて
よい)を有することを特徴とする該鋳型具; 〔2〕 鋳型具が重量%で表すとおおよそ次なる組成:
C : 0.28〜0.35, Mn : 0.40 〜0.60, P : 0.030 以下,S
: 0.010 以下, Si : 0.20 〜0.50, Ni : 1.50 〜1.80,
Cr : 14.0 〜18.0, Mo : 0.35 〜0.55, V : 0.02〜0.0
8,Cu : 0.85 〜1.15, Al : 0.02 以下, 及び Fe バラン
ス(付随的な不純物を含んでいてよい)を有することを
特徴とする上記〔1〕記載の該鋳型具;
【0009】〔3〕 ガラス成形処理のためのガラス用
鋳型具の製造方法において、電気炉中で熔融物を生成せ
しめ、該熔融物を、それのS, H, O及びN含有量を非
常に低いレベルまで減少せしめるに十分な低い減圧状態
にせしめ、少なくとも該熔融物が該減圧状態に曝されて
いる時間の一部の間、該熔融物を通して上向きにパージ
ングガスを通過させることにより、表面から離れた位置
の該熔融物の一部をその減圧状態に曝し、更に該熔融物
と非消耗性の電極との間で直接加えられる交流電気加熱
式アークの加熱作用に該熔融物を曝し、該熔融物生成物
をガラス成形処理のための工具に成形する工程からな
り、そして以上の処理工程で得られた生成物を処理する
と該鋳型具は(a) 高い耐酸化性、(b) 高い耐食性、(c)
良好な熱間加工性、(d) 高い強度、そして(e) 高い耐摩
耗性を持っており、特に酸化を生ずる環境に適合してい
る、マルテンサイト系ステンレス鋼合金であり、そして
該鋳型具は重量%で表すとおおよそ次なる組成:C : 0.
23〜0.38, Mn : 0.40 〜1.00, P : 0.040 以下,S : 0.0
30 以下, Si : 0.0〜1.20, Ni : 1.0〜3.0,Cr : 14.0
〜20.0, Mo : 0.25 〜1.00, V : 0.10以下,Cu : 0.50
〜1.50, Al : 0.030以下, 及び Fe バランス(付随的な
不純物を含んでいてよい)を有するものであることを特
徴とする該鋳型具の製造方法;
【0010】〔4〕 更に該熔融物を固化して電極にせ
しめ、続いて該熔融物を減圧状態、パージングガス及び
交流電気加熱式アークによって処理せしめ、次いで低い
絶対圧の環境中で該電極を再熔融し、銅製のルツボ中で
インゴットを生成せしめ、そして該得られたインゴット
のO, H及びNの含有量は低く、そしてそのSの含有量
は非常に低いものであることを特徴とする上記〔3〕記
載の方法; 〔5〕 約0.005 よりも少ないSの含有量のインゴット
であることを特徴とする上記〔4〕記載の方法;及び 〔6〕 約100 ミクロン Hg より低い処理圧下に電極の
再熔融を行い、そして約 1ppm よりも少ないH、約 80p
pmよりも少ないN、約 25ppmよりも少ないOで且つ約0.
003 よりも少ないSの含有量であることを特徴とする上
記〔4〕記載の方法が挙げられる。
【0011】
【発明の実施の形態】添付の図1は、高解像度テレビジ
ョン受像管を製造するための三つの部品からなる工具と
共に、形成された加工物(動き方向の軸の左側に示して
ある)及び空隙(動き方向の軸の右側に示してある)が
模式的な形態で示されている断面図であり、該図1でも
って、本発明はおおよそ図示して説明されている。さて
添付の図1を参照すると、本発明の工具(ここでは、高
解像度テレビジョン受像管のための三つの部品からなる
鋳型具)は、通常符号10で示されている。該工具(そ
れは断面として示されている)は、底部鋳型部11、上
部鋳型部(あるいはプランジャー)12、及びシェル1
3から成っている。該底部鋳型部、プランジャー並びに
シェルでもって空隙14を形成し、該空隙14の中には
高温の熔融したガラスが、普通充填された形で、入って
いる。該鋳型を閉じると、軟らかくて可流動性のガラス
は慣用される手段により該空隙14により図示されてい
る形状にプレスされる。形成された加工物の半分が、符
号15により通常示されている。
【0012】該加工物自体でその形を保持している点ま
で冷却することを含めた成形処理の後、該鋳型を開けて
該加工物を出し、続いてそれを更なる処理工程に付す
る。これに関連して、該加工物の取り出し工程の間、プ
ランジャー12並びに底部鋳型部11の動く方向は動き
方向の軸16に沿って横たわっているので、 (a)プラン
ジャー12又はもう一つの側の底部11のいずれのもの
及び (b)形成された加工物との間で、何らスベリのある
動きはないことが注目されよう。特に、該加工物のフラ
ンジ部17及び18はそれぞれ後ろの方向に且つ外側向
きにテーパーが付けられている表面19及び20を有し
ているので、プランジャー12を先ず動かすにつれ該プ
ランジャーを加工物から離すことになろう。同様のテー
パー(この様には言わないけれども)はフランジ部17
及び18と加工物の外側のメインビュー領域21との間
のコーナーの近くのフランジ部17及び18の外側の表
面上に存在していてもよく、そして該底部鋳型11と加
工物との間で相対的な最初の動きの後、該加工物と底部
鋳型11との間では何らの有意のスベリのある接触はな
いであろう。
【0013】外側のメインビュー領域21上に存在する
かも知れない如何なるほんの僅かの欠陥もその後の簡単
な研磨処理により除き得る。その内側のメインビュー領
域22は、成形されたまま使用され得る。しかしなが
ら、シェル13を、形成された加工物に関し図面に示さ
れた位置から引っ込めると、該シェル上の空隙形成領域
23とフランジ17及び18の外側の表面24との間
で、こすれて傷がつく動き、あるいはすべる動きがある
ということに気がつくであろう。不規則な酸化反応の形
態でのシェル13上のキズは、該シェルの空隙形成領域
23中での酸化によるキズのかたちに応じて、加工物の
外側の表面24上に通常長いこすり傷のかたちあるいは
畝のかたちで写し出されることになる。
【0014】外側のメインビュー領域21を形成すると
ころの鋳型構成物の表面25の上に酸化反応で沈着する
ものは、該外側のメインビュー領域21の上に不連続性
をもたらすであろうということにもまた注意すべきであ
る。これらの不連続性は、付加的に研磨して許容される
ような受像管を作る作業を必要とするであろう。フラン
ジ17、18における鋳造時のキズを、特殊な材料から
少なくとも該シェルを形成せしめて無くすか、あるいは
劇的に減少せしめ、かくしてこうした原因により鋳造時
に駄目になる率を高い生産性を持った許容されるレベル
にまでなくすか、あるいは減少せしめうるということを
見出した。その特殊な材料とは、重量%で表すと次なる
組成を持つステンレス鋼合金なのである:表1は本発明
の合金の一つの例における化学成分(範囲が広い場合を
示している:xはそれより以下の値であることを指す)
を示すものである。
【0015】
【表1】
【0016】別の例で、より好ましい組成としては次の
通りである:表2は本発明の合金の一つの例における化
学成分(より好ましい範囲の場合を示している:xはそ
れより以下の値であることを指す)を示すものである。
【0017】
【表2】
【0018】さて上記で示した組成を参照しながら、そ
れを開発した合理的な根拠は次の通りである:実験を行
うと共に熱力学的相のモデル設計法を用いて、該鋳型具
に関し化学的にこれらの値の範囲を確立した。特には、
相モデル設計法を用いてフェライト安定化作用を持つ合
金形成元素(Cr,Si,及びMo)をオーステナイト
安定剤(C,Mn,Ni,及びCu)でもってバランス
を図ることにより、少なくとも14 W/0(重量%)のク
ロムのレベルを維持して耐食性を高めつつ、鍛造処理工
程の温度や熱処理工程の温度の下での広い範囲の領域を
持つオーステナイト相を提供した。昇温下での耐酸化
性、耐食性、耐軟化性、そして良好な熱間加工性を最適
なものとするよう、その他の合金形成における制約を加
えた。それぞれの元素は該鋳型具の全体的な性能付与に
貢献するものである。各元素のもたらす作用・効果は以
下に詳しく説明する。
【0019】炭素(C)は、焼入れされた時の硬さを決
定し、該鋳型具の焼入性を増大せしめ、それは優れた効
果を有するオーステナイト安定化剤である。加えて、炭
素は多くの異なった元素、例えば、Cr,Mo,V,T
i,Nb,Wなどと結合し、さらに数多くの金属炭化物
相を形成する。金属炭化物粒子は耐摩耗性を高め、そし
てMC型の金属炭化物は粒子による縛りつけ作用を介し
て結晶粒微細化をなす。耐摩耗性及び結晶粒微細化のた
め適切な金属炭化物を確実に形成し、焼入れされた時の
必要とされる硬さを与えるため、最低で0.23 W/
0(重量%)の炭素含有量が必要とされる。しかしなが
ら、炭素量を0.38 W/0(重量%)を超して増加せし
めると、三つの理由から望ましくない。第一の理由は、
炭素量がより大きいと該鋳型具を用いる時の研磨性を減
少せしめるところの過剰な炭化物相の形成をきたす。第
二の理由は、クロム炭化物が沈殿すると、有益なクロム
のフェライト組織を減らし、合金の耐酸化性及び耐食性
を低下せしめることになる。第三の理由は、炭素量がよ
り大きくなるとオーステナイト相を過剰に安定化し過ぎ
るからである。過剰に安定化され過ぎているオーステナ
イトはマルテンサイトの開始並びに終了温度を室温より
も低く抑えるので、これから不完全な変態をきたす。
【0020】マンガン(Mn)は、穏やかな固溶体強化
作用を与え、合金の焼入性を増大せしめる。もし十分な
量存在するなら、マンガンは硫黄(S)を結合し非金属
性化合物にして、遊離の硫黄が該鋳型具の延展性に有害
な影響を与えるのを減少せしめる。またマンガンはオー
ステナイト安定化剤であり、1.00 W/0(重量%)を
超えるレベルでは高い炭素レベルと共に見出されるのと
同様な過剰に安定化し過ぎるという問題を起こす。
【0021】珪素(Si)は、スチール製造の間脱酸素
のために使用される。加えて、珪素は耐酸化性を高め、
固溶体強化作用によりその強度の上で穏やかな増大をも
たらし、そして該鋳型具の焼入性を増大せしめる。珪素
はフェライト相を穏やかに安定化せしめ、0.20 W/0
(重量%)〜0.50 W/0(重量%)の間の珪素レベル
は該鋳型具の脱酸素作用並びに相安定化作用のために望
ましい。
【0022】ニッケル(Ni)は少しの固溶体強化作用
を与え、焼入性をより増大せしめ、それはオーステナイ
ト安定化剤である。1.00 W/0(重量%)〜3.00
W/0(重量%)の間の量では、マルテンサイトへの変態
温度を許容される限界よりも低く抑制することはない一
方で、良好な熱間加工性のための広いオーステナイト相
領域を与えるであろう。
【0023】クロム(Cr)は、炭素と一緒になって金
属炭化物を形成した場合焼入性を穏やかに増大させ、固
溶体によってマイルドに強くし、耐摩耗性を非常に改善
する。12 W/0(重量%)より大きい濃度で存在する場
合、クロムは高い耐酸化物性及び耐食性を与える。より
大きな耐酸化物性及び耐食性を与えるためには、最低で
14 W/0(重量%)のクロムが求められる。オーステナ
イト相の領域の安定性を熱間加工性を悪くする程度まで
減少しないなら、20 W/0(重量%)までは添加される
ことができる。
【0024】モリブデン(Mo)は焼入性を非常に大き
く増大させ、耐食性を高め、焼戻し脆化する性質を減少
せしめ、微細な金属炭化物(M2 C)を析出させること
により10000 〜12000 F(約537.7℃〜約
648.9℃)の範囲で加熱すると、強度が増した工具
を与える。モリブデンに富んだ金属炭化物は耐摩耗性を
増加せしめるし、熱間かたさを改善し、該A1 より下で
結晶粒粗大化に抵抗する。1.00 W/0(重量%)まで
のモリブデンの量は、これらの利点を熱間加工性を悪く
することなしに実現することを可能にする。
【0025】銅(Cu)は、焼入性を少しばかり増加せ
しめ、耐酸化性及び耐食性を改善し、銅に富んだ粒子を
析出せしめることを介して強さを与える。0.50 W/0
(重量%)〜1.50 W/0(重量%)の間の銅のレベル
では、マルテンサイト変態の温度を有意に低下せしめる
ことなく、耐酸化性及び耐食性作用があると同様、析出
硬化作用のある結晶を可能にせしめる。
【0026】アルミニウム(Al)は、スチール製造の
間その使用をすると効果的に脱酸素化作用を示し、窒素
(N)と結合せしめ微細なアルミニウム窒化物を形成せ
しめると、結晶粒微細化をなす。アルミニウムのレベル
はインゴットを注出処理する間優先的に流体が流れるよ
うにするため、0.30 W/0(重量%)より少なくして
おかなければならない。
【0027】硫黄(S)及び燐(P)は、望まれている
ような元素ではなく、不純物であると考えられている。
硫黄は非常に機械加工性を改善するが、研磨性、延展
性、そして靱性(ねばり強さ)が低下するという犠牲を
もたらすことになる。研磨性や靱性におけるマイナスの
作用・効果のゆえに、硫黄のレベルは0.030 W/
0(重量%)以下、より好ましくは0.010 W/0(重
量%)までがなんとか許容できるものである。同様に、
燐も、7000 〜9000 F(約371.1℃〜約48
2.3℃)の間で焼戻し処理すると結晶境界にまで分離
されることにより延展性を減らしていく傾向があること
から、0.040 W/0(重量%)以下のレベル、より好
ましくは0.030 W/0(重量%)のレベルまでがなん
とか許容できるものである。
【0028】バナジウム(V)は焼入性を非常に高め、
炭素や窒素と結合してM(C,N)型の炭窒化物を生成
せしめる。バナジウム炭窒化物は結晶の境界を縛りつけ
ることにより結晶の大きさを微細化し、10000 〜1
2000 F(約537.7℃〜約648.9℃)の範囲
で析出せしめるとその強度を高める働きをする。
【0029】表3に挙げた化学組成にまで加熱熔融試験
をした。最初の加熱熔融物を注ぎ出す間、その流れに流
動性が乏しくてインゴットを完全に満たすことを妨げて
いた。表3は熔解体番号260664番の化学成分を示
すものである。
【0030】
【表3】
【0031】短時間の注ぎ込みで得られたインゴットか
ら焼入性を試験するための材料を汲み取った。その材料
物質は表4に示してある。焼入性は棒鋼をそこまでかた
くせしめることのできる深さと定義でき、典型的には焼
入れされた表面の下の深さの関数として硬さにより測定
される。この場合、焼入性は標準の一端焼入試験法 (st
andard end quench test method)によりASTM A2
55(ASTM:米国材料試験協会)に従って測定され
る。表4は熔解体番号260664番の一端焼入法によ
る焼入性試験のデータを示すものである。
【0032】
【表4】
【0033】表5に挙げた化学組成にまで別の加熱熔融
試験をした。インゴットを注ぎ出す間その流れの流動性
を改善するため、0.020 W/0(重量%)以下にまで
アルミニウム含有量を減少せしめた。もともとのアルミ
ニウム含有量を修飾すると流動性の問題はうまく解決さ
れた。そして31インチφ×159インチの長さ(約7
8.74cmφ×約403.86cmの長さ)のインゴ
ット4個の中に容易にこの加熱熔融物を注ぎ出すことが
できた。表5は熔解体番号260686番の化学成分を
示すものである。
【0034】
【表5】
【0035】広い型による鍛造を通してガラスパネル環
状鋳型品のための3×24×100インチ(約7.62
×約60.96×約254cm)の大きさの鋼板に該イ
ンゴットを変える。表6に挙げられた焼入れ及び2回の
焼戻しの処理法に従い該鋼板を300ブリネル硬度番号
(BHN)にまで球状化焼きなまし処理した。表6は球
状化焼きなまし処理を示すものである。
【0036】
【表6】
【0037】機械的試験及び微視的な構造評価のために
2つの鋼板から材料を採った。焼入性、焼戻し応答性、
耐軟化性及び引張強度のデータをこの材料を用いて収集
した。表7に焼入性についてのデータが挙げてある。ま
た、焼入性については標準の一端焼入試験法によりAS
TM A255(ASTM:米国材料試験協会)に従っ
ても測定された。表7は熔解体番号260686番の一
端焼入法による焼入性試験のデータを示すものである。
【0038】
【表7】
【0039】図2に図示されておりそして表8に挙げら
れている等時性かたさ対温度のデータを通して焼戻し応
答性を設定した。実験により該工具の最大のかたさにお
ける能力とかたさに及ぼす焼戻しの作用・効果を確立し
た。該工具用材料の1インチ(約2.54cm)角の立
方体を18500 F(約1010℃)から水焼入れ処理
し、次に4時間の間A1eより低い選択された温度でそれ
ぞれを焼戻し処理してデータをとった。かたさの測定は
試料を室温にまで冷却してから行った。表8は水焼入れ
処理を施した熔解体番号260686番の等時性かたさ
対焼き戻しの温度のデータを示すものである。
【0040】
【表8】
【0041】耐軟化性は図3に図示されており、そして
表9に挙げられている等温性かたさ対温度の曲線を作成
して決定した。13000 F(約704.4℃)の温度
が選ばれた。その理由はこの温度は13250 F(約7
18.3℃)と計算された該工具のA1eの近傍に位置し
ているからである。該13250 F(約718.3℃)
の温度では軟化条件は最も著しい。その等温曲線は該焼
入れ条件が、25時間後でさえ13000 F(約70
4.4℃)の温度での軟化に抵抗するものであることを
示している。表9は水焼入れ処理を施した熔解体番号2
60686番の13000 Fでの等温性かたさ対時間の
データを示すものである。
【0042】
【表9】
【0043】室温での引張試験データの2組のものは、
球状化焼きなまし処理条件における該工具の強度及び延
展性を評価するため短い横向きの鋼板を用いて得た。該
試験から得られた耐力、引張強度、伸び及び絞りのデー
タを表10に示してある。表10は熔解体番号2606
86番の引張りについての性状を示すものである。その
表10では応力は ksiで、展伸度及び絞り度を%で示し
てある。
【0044】
【表10】
【0045】工具11、12及び13、特には工具13
は、上記した構成物からなる時は、長期間に渡る生産工
程での使用の間、高度に滑らかとなり、またその非常な
滑らかさを保ち、その結果、酸化反応に起因して該工具
を廃棄しなければならないといったことになるのを無く
したり、そういったことを長い間の生産工程での使用に
渡り許容されるレベルまで劇的に減少せしめることにな
る。
【0046】本発明の具体的な例について記載して説明
してきたが、様々な異なる態様が本発明の精神並びにそ
の範囲の内でなしうるものであることは当業者には明ら
かなものであり、したがって、本発明の範囲はこれを特
許請求の範囲の各請求項に記載の範囲によってのみ限定
されるものであって上記した具体的な例における用語な
どで限定されることはないということがここでは意図さ
れているのである。
【0047】
【発明の効果】本発明により、優れたガラス成形処理の
ための工具、特にはテレビジョン用受像管製造のための
ガラス成形処理用鋳型具が提供され、該工具により製造
するとガラス製品は傷のない表面を有しており、そのガ
ラス製品がキズのある表面を持つことからくる問題を無
くしたり、劇的に減少せしめることができる。該ガラス
成形処理のための工具を構成するのに使用される本発明
の材料は、(a) 高い耐酸化性、(b) 高い耐食性、(c) 良
好な熱間加工性、(d) 高い強度、そして(e) 高い耐摩耗
性を持っており、特に酸化を生ずる環境に適合してい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】高解像度テレビジョン受像管を製造するための
三つの部品からなる工具を示す断面図で、さらに形成さ
れた加工物(動き方向の軸16の左側に示してある)及
び空隙(動き方向の軸16の右側に示してある)が模式
的な形態で断面図として示してある。
【図2】水焼入れ処理を施し且つ18500 F(約10
10℃)でオーステナイト化された熔解体番号2606
86番の等時性かたさ対焼戻しの温度の4時間の間のデ
ータを示すグラフである。
【図3】18500 F(約1010℃)のオーステナイ
ト化処理の温度から得られた水焼入れ処理を施した工具
用材料の13000 F(約704.4℃)の温度での等
温性かたさ対時間の曲線を示すグラフである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C21C 7/00 C21C 7/00 N 7/10 7/10 F C22B 9/20 C22B 9/20 C22C 38/46 C22C 38/46 // H01J 9/24 H01J 9/24 A (71)出願人 598052067 2011, North Southport Avenue, Chicago, I llinois 60614, United States of America (72)発明者 アルガーダス・エイ・アンダリス アメリカ合衆国 イリノイ州60004,アー リントン・ハイツ,イースト・ジュール ズ・ストリート,1044番 (72)発明者 ジェシー・アダムソン アメリカ合衆国 イリノイ州60622,シカ ゴ,ウエスト・ディビジョン・ストリー ト,1951番,アパートメント・2エフ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス成形処理のためのガラス用鋳型具
    であって、該鋳型具は傷のない表面を有しており、且つ
    (a) 高い耐酸化性、(b) 高い耐食性、(c) 良好な熱間加
    工性、(d) 高い強度、そして(e) 高い耐摩耗性を持って
    おり、特に酸化を生ずる環境に適合している、マルテン
    サイト系ステンレス鋼合金であり、そして該鋳型具は重
    量%で表すとおおよそ次なる組成:C : 0.23〜0.38, Mn
    : 0.40 〜1.00, P : 0.040 以下,S : 0.030 以下, Si
    : 0.0〜1.20, Ni : 1.0〜3.0,Cr : 14.0 〜20.0, Mo :
    0.25 〜1.00, V : 0.10以下,Cu : 0.50 〜1.50, Al :
    0.030以下, 及び Fe バランス(付随的な不純物を含
    む)を有することを特徴とする該鋳型具。
  2. 【請求項2】 鋳型具が重量%で表すとおおよそ次なる
    組成:C : 0.28〜0.35, Mn : 0.40 〜0.60, P : 0.030
    以下,S : 0.010 以下, Si : 0.20 〜0.50, Ni : 1.50
    〜1.80,Cr : 14.0 〜18.0, Mo : 0.35 〜0.55, V : 0.0
    2〜0.08,Cu : 0.85 〜1.15, Al : 0.02 以下, 及び Fe
    バランス(付随的な不純物を含む)を有することを特徴
    とする請求項1記載の該鋳型具。
  3. 【請求項3】ガラス成形処理のためのガラス用鋳型具の
    製造方法において、電気炉中で熔融物を生成せしめ、 該熔融物を、それのS, H, O及びN含有量を非常に低
    いレベルまで減少せしめるに十分な低い減圧状態にせし
    め、 少なくとも該熔融物が該減圧状態に曝されている時間の
    一部の間、該熔融物を通して上向きにパージングガスを
    通過させることにより、表面から離れた位置の該熔融物
    の一部をその減圧状態に曝し、 更に該熔融物と非消耗性の電極との間で直接加えられる
    交流電気加熱式アークの加熱作用に該熔融物を曝し、 該熔融物生成物をガラス成形処理のための工具に成形す
    る工程からなり、そして以上の処理工程で得られた生成
    物を処理すると該鋳型具は(a) 高い耐酸化性、(b) 高い
    耐食性、(c) 良好な熱間加工性、(d) 高い強度、そして
    (e) 高い耐摩耗性を持っており、特に酸化を生ずる環境
    に適合している、マルテンサイト系ステンレス鋼合金で
    あり、そして該鋳型具は重量%で表すとおおよそ次なる
    組成:C : 0.23〜0.38, Mn : 0.40 〜1.00, P : 0.040
    以下,S : 0.030 以下, Si : 0.0〜1.20, Ni : 1.0〜3.
    0,Cr : 14.0 〜20.0, Mo : 0.25 〜1.00, V : 0.10以
    下,Cu : 0.50 〜1.50, Al : 0.030以下, 及び Fe バラ
    ンス(付随的な不純物を含む)を有するものであること
    を特徴とする該鋳型具の製造方法。
  4. 【請求項4】 更に該熔融物を固化して電極にせしめ、
    続いて該熔融物を減圧状態、パージングガス及び交流電
    気加熱式アークによって処理せしめ、次いで低い絶対圧
    の環境中で該電極を再熔融し、銅製のルツボ中でインゴ
    ットを生成せしめ、そして該得られたインゴットのO,
    H及びNの含有量は低く、そしてそのSの含有量は非常
    に低いものであることを特徴とする請求項3記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 約0.005 よりも少ないSの含有量のイン
    ゴットであることを特徴とする請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 約100 ミクロン Hg より低い処理圧下に
    電極の再熔融を行い、そして約 1ppm よりも少ないH、
    約 80ppmよりも少ないN、約 25ppmよりも少ないOで且
    つ約0.003 よりも少ないSの含有量であることを特徴と
    する請求項4記載の方法。
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