JPH1142340A - パチンコ遊技機における賞球排出装置 - Google Patents

パチンコ遊技機における賞球排出装置

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JPH1142340A
JPH1142340A JP21580297A JP21580297A JPH1142340A JP H1142340 A JPH1142340 A JP H1142340A JP 21580297 A JP21580297 A JP 21580297A JP 21580297 A JP21580297 A JP 21580297A JP H1142340 A JPH1142340 A JP H1142340A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置全体の小型・簡素化を図ると共に、機前
側からの不正な球抜き行為による貯留球の抜取り獲得を
防止する。 【解決手段】 内部に球通路を形成したケース体26
に、貯留球を1個ずつ払出し得る球払出し部35と、こ
の球払出し部35から払出された球を賞球経路5側と球
抜き路9側に通出切換えし得る切換え排出部47とを組
込んでケース体単位で構成する。切換え排出部47は、
駆動用の電動具48と、この電動具48により払出し位
置と戻し位置とに切換え保持される切換え弁52と、こ
の切換え弁52が戻し位置に保持されていることを検出
する保全スイッチ65とを備える。不正操作により切換
え弁52が払出し位置側に変位された場合には、保全ス
イッチ65の非検出条件下に球払出し部35が払出し解
放作動不能状態に制御され、貯留球の払出し路30側へ
の抜出しを阻止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、パチンコ遊技機
における賞球排出装置に係り、更に詳しくは、遊技盤内
でパチンコゲームを展開できる遊技機において、機裏側
に貯留したパチンコ球を、パチンコゲームの入賞成立に
対する賞球として球皿側へ払出し得る一方、球抜き操作
により戻し球(返し球)として機外へ抜出し得ると共に、
戻し球として抜出された貯留球の不正な球抜きを防止す
るようにした賞球排出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】パチンコ機やアレンジボール機に代表さ
れるこの種の遊技機では、遊技操作に基づいて開始され
る1球毎の球送り発射制御作動により、球皿から発射位
置に送込まれた遊技球を遊技盤内に打出して所要のパチ
ンコゲームを行ない得る。そして、このゲーム中の入賞
条件(セーフ球の発生や入球による図柄組合わせの得点
成立等)に対して、機裏側の球貯留排出経路部内に貯留
された球が、賞球払出装置の払出し作動毎に所定数の賞
球として払出されて、所定の賞球経路から上球皿および
下球皿へ給出される。一方、遊技機の取扱いにより球貯
留排出経路部内の相当量の貯留球を抜取る必要がある場
合には、一般に前枠の正面側部に形成された操作孔から
操作杆を挿入して機裏側の球抜き装置を作動させること
により、賞球経路と球抜き路との分岐連絡部に設けられ
た切換え弁を球抜き状態(球戻し位置)に保持したもと
で、貯留球を球抜き路から機外の裏側へ放出し得るよう
になっている。なお操作杆は、針金状材に摘み部を付け
た程度のものでホール管理者側で管理されるが、入手容
易な直線材でも十分代用できる。
【0003】このようなパチンコ遊技機にあって、賞球
の払出しとは別に、球抜き操作によりすべての貯留球を
払出し可能にする形態として、一般に前記賞球払出装置
では、入賞条件毎に対する電動具(ソレノイドやモータ)
の駆動制御により、球経路に臨む球送り体を回転制御さ
せながら賞球を払出してカウント検出する電動タイプが
使用され、また前記球抜き装置では、前述の操作杆で作
動されるスイッチの検出入力に基づく電磁ソレノイドの
駆動制御により、前記切換え弁を球抜き(戻し)位置に切
換え保持して抜出す電気タイプが使用されている。そし
て双方の装置の実施形態として、遊技盤点検用の窓口を
設けた裏側の機構セット盤の側縁部において、賞球払出
装置が球貯留排出経路部の下流部に合わせて設置され、
また球抜き装置が賞球払出装置の下流に連通する賞球経
路と球抜き路との分岐連絡部に設置されて、球抜き操作
におけるスイッチの検出入力に基づいて、切換え弁の切
換え保持および賞球払出装置の解放条件のもとで、抜出
された全ての貯留球を放出し得るようになっている。
【0004】なお前記球抜き装置については、操作杆の
他に、外枠から開放された前枠の裏側において、指先操
作によりスイッチを操作検出できるようになっている。
また双方の装置では、電子制御装置での球抜き制御処理
として、前記スイッチの検出入力を1回だけ有効化し、
球抜き作動後には正常な復旧処理として電源再投入また
は電子制御装置に係るリセット入力操作を行なう。そし
てこの処理を行なわない限り、同スイッチの以後の検出
入力を無効として球抜き不能に設定されている。このも
とで、前記電動具および電磁ソレノイドが、球抜き用の
スイッチの検出入力に対する電子制御装置でのタイマー
設定条件に基づいて、所定時間経過後に自動復帰するよ
うに設定されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで前記賞球払出
装置は、球貯留排出経路部の下流部における所要部位に
設置され、また球抜き装置は該賞球払出装置の直ぐ下流
部に隣接して設置されるものであり、夫々の装置が密接
な関係をもって連動することにより、貯留球を賞球とし
て上球皿または下球皿側へ払出したり、機外へ抜取り得
るようになっている。しかるに、これら賞球払出装置と
球抜き装置とが、上下に隣接して設置されると共に連動
して制御されるものであるにも拘らず、別の装置として
個別に設計および製作されており、製作コストが嵩んで
しまう欠点を内在していた。また、賞球払出装置と球抜
き装置とを上下に連設した際にはかなり大型となるか
ら、機構セット盤においては、両装置の外形サイズを前
提とした大きな設置部位を確保しなければならず、賞球
排出経路全体等の設計には少なからず制約を受けること
となっていた。更に、前記機構セット盤に対する組付け
作業においては、賞球払出装置と球抜き装置を別々に位
置決めセットして設置しなければならないから、組付け
が面倒になると共に時間が掛かり、遊技機の組立てに係
るコスト低減および合理化等を図るうえでの障害になっ
ていた。
【0006】また近年のパチンコ遊技機では、機裏側の
貯留球を賞球として払出すことの他に、遊技用の貸し球
として払出し得ることが要求されていることに応えて、
多くの場合前述した電動タイプの賞球払出装置が使用さ
れ、これに対応して前記球抜き装置が下部に組込まれて
いる。このような実施形態にあっては、賞球と貸し球と
の区分払出しが容易に可能であり、またすべての貯留球
の抜出しが可能であるとしても、貯留球の不正抜出し獲
得を許してしまう大きな問題があった。すなわち現状に
おいて前記球抜き用のスイッチは、前記操作杆以外の針
金状材でも簡単に操作検出されてしまい、この検出入力
に基づいて双方の装置が球抜き状態と球払出し解放状態
とに作動される。このため、遊技機の構成並びに両装置
の形態等を熟知した不正者が、平常の遊技を装う姿勢で
線状の不正物を上球皿に連絡する供給口から前記賞球経
路内に侵入させて、巧みに操りながら上方部に位置する
球抜き装置側へ挿入して切換え弁を払出し位置に拘束保
持する。このもとで、前記スイッチを不正に検出作動さ
せた場合には、すべての貯留球が球払出し解放状態の賞
球払出装置から放出された後、前述の切換え弁により賞
球経路へ排出されて上球皿または下球皿へ給出されてし
まう。
【0007】従って、前述した電動タイプの賞球払出装
置と球抜き装置とを併用形態で装備している多くのパチ
ンコ遊技機にあっては、正常な球抜き操作により全ての
貯留球を機外に抜出し得る便利な機能を有する反面、前
述したような不正な球抜きによる獲得を許してしまう欠
点を内在しており、これを好適に阻止できなかった。こ
の結果、前記スイッチの1回の有効検出作動による不正
抜出しだけを許すとしても、現実には数百個もの貯留球
が抜出されてしまい、遊技機の台数が多くなれば到底軽
視できない数量(金額分)の貯留球となって、ホール側が
大きな被害を受ける問題があった。ちなみに前述した不
正球抜きは、隣在の遊技者にも気付かれない程の内に巧
みに行なわれしまい、ホール側ではコンピュータ管理に
よる各台の稼働状況をチェックした後に異常を察知して
いるような現状にある。
【0008】
【発明の目的】本発明は、前述した課題を好適に解決す
るべく新規に提案されたもので、機裏側の機構セット盤
にセットされる1つのケース体内に、球の払出し作動を
なす球払出し部と、球の通出切換え作動をなす切換え排
出部とを組込んで、装置全体の小型・簡素化を図ると共
に機構セット盤に対する実施(組付け)の簡略化を果し得
るようにし、更に前記切換え排出部を不正を目論む悪意
な人為的操作では球払出し状態に保持できないようにし
て、機前側からの不正な球抜き行為による貯留球の抜取
り獲得を防止し得るようにしたパチンコ遊技機における
賞球排出装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、初期
の目的を達成するため本発明は、機裏側に装備された機
構セット盤における球貯留排出経路部内の貯留球を、遊
技盤内でのパチンコゲームの入賞成立に対する賞球とし
て払出して賞球経路から球皿側へ給出する一方、球抜き
操作により戻し球として抜出して球抜き路から機外へ排
出するパチンコ遊技機にあって、前記機構セット盤の所
要部位に着脱可能に組付けセットされて内部に球通路を
形成したケース体に、前記貯留球を1個ずつ払出し得る
電動式の球払出し部と、この球払出し部から払出された
球を前記賞球経路側と球抜き路側に通出切換えし得る電
動式の切換え排出部とを組込んでケース体単位で構成
し、前記ケース体では、前記球貯留排出経路部の下流に
連通する球入路の下部に、前記賞球経路に連通する払出
し路および前記球抜き路に連通する戻し路を形成し、前
記球払出し部では、球入路に臨む位置に支持された回転
式の球送り体を、適宜電子制御装置の制御により駆動さ
れる電動具により回転停止制御して1球ずつ払出すよう
に構成され、前記切換え排出部では、払出し路と戻し路
の分岐連絡部位に支持された切換え弁を、適宜電子制御
装置の制御により駆動される電動具により払出し位置と
戻し位置とに切換え保持し得るように構成すると共に、
前記球抜き操作にあたり保全スイッチが戻し位置の切換
え弁を検出している条件で、前記球払出し部を払出し解
放作動可能とし、同保全スイッチが払出し位置側に変位
した切換え弁を非検出した条件で、球払出し部を払出し
解放作動不能として、貯留球の払出し路側への抜出しを
阻止するように設定したことを特徴とする。
【0010】
【作用】球貯留排出経路部に連通する球入路と、賞球経
路に連通する払出し路と、球抜き路に連通する戻し路と
を形成したケース体において、電動具により回転停止制
御される回転式の球送り体を備えた球払出し部を該球入
路に臨む位置に配設すると共に、別の電動具で切換え保
持される切換え弁を備えた切換え排出部を該払出し部と
戻し路の分岐連絡部位に配設して、賞球排出装置はこれ
ら球払出し部と切換え排出部とをケース体に内蔵して小
型化および簡素化された1つのユニット部材として取扱
い得る。従って、機構セット盤に対する組付けに際して
は、球貯留排出経路部の下流側における所定部位に、ケ
ース体を位置決めセットしてビス等により固定するだけ
で簡単かつ容易に設置することができ、組付け作業の簡
略化および合理化を図り得る。
【0011】そして切換え排出部において、切換え弁が
戻し位置に変位した場合には保全スイッチが検出(ON)
状態となり、該保全スイッチの検出条件下に球払出し部
が払出し解放作動状態に制御されて、貯留球の払出しが
行なわれる。従って、球払出し部から払出された貯留球
は、切換え弁が戻し位置に保持されていることから、戻
し路側へ案内された後に球抜き路から機外へ排出され
る。一方、切換え弁が払出し位置側へ変位した場合には
保全スイッチが非検出(OFF)状態となり、該保全スイ
ッチの非検出条件下に球払出し部が払出し解放作動不能
状態に制御されて、貯留球の払出しが停止される。従っ
て、戻し位置に保持されていた切換え弁が、不正操作に
より戻し位置から払出し位置側に強制的に変位させられ
たとしても、球払出し部における貯留球の払出しそのも
のが停止されるから、貯留球が払出し路側へ不正に抜出
されることを阻止する。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係るパチンコ遊技
機における賞球排出装置について、好適な実施例を挙げ
て、添付図面を参照しながら、以下詳細に説明する。な
お本実施例では、遊技球を1個ずつ遊技盤内に打出して
遊技球の入賞ゲーム(アウト球とセーフ球との区分)を展
開するタイプにあって、機裏側の貯留球を、入賞成立
(セーフ球の発生)に対する賞球と、球貸しシステムを利
用した遊技用の貸し球とに区分排出して球皿側へ供給し
得るパチンコ機の場合を主に例示する。
【0013】先ず、図1に略示するパチンコ機および図
2に略示する球処理部について要約説明すると、外枠A
に組付けられた前枠Bの裏側に、夫々の球処理部を有す
る機構セット盤Cが着脱可能にセットされている。この
セット盤Cでは、遊技盤点検用の窓口1の周囲におい
て、アウト球用の排出路2とセーフ球用の処理路3が区
画形成されている一方、賞球用の球貯留排出経路部4と
して、最上端の球タンク4aと整列用の整流樋4bおよ
び減圧用の送出樋4cが順に連設されて、相当数のパチ
ンコ球を貯留して送出し得るようになっている。また送
出樋4cの下流端に、後述する本実施例の賞球排出装置
Fが着脱可能にセットされており、この装置Fの出口下
方に、上下の球皿(図示しない)側に連絡される第1,第
2の賞球路(賞球経路)5,7が形成され、第1の賞球路
5の上流部から分岐された球抜き路9が下部外側に形成
されて、前記排出路2および処理路3に連絡されてい
る。なお、第1の賞球路5は供給口6を介して上球皿の
上流部に連絡され、また第2の賞球路7は供給口6の側
方から分岐されて前枠Bの下部裏側に取着された容器8
を介して下球皿に連絡されている(図1および図2参
照)。
【0014】前述した機構セット盤Cにおけるその余の
構成として、図1および図2に略示するように、前記整
流樋4bと送出樋4cとの直交連絡部位に、賞球単列化
用の球送り整列部10が装備され、また整流樋4bの所
定位置に貯留球検出用のスイッチ11が設置され、そし
て第2の賞球路7の途上に賞球充満検出機構12が組込
まれている。一方、送出樋4cの近傍に球抜き操作手段
としてのレバー13およびスイッチ14が組付けられて
おり、そして前記処理路3にセーフ球検出処理装置Dが
着脱可能にセットされている。この装置Dでは、セーフ
球を1個ずつ停留検出して賞球払出し後に解放通出する
電動形態であって、図2および図3に例示するように、
処理路3と連通する通路16を形成した本体15に、通
路16内のセーフ球を1個ずつ通過検出し得るスイッチ
17と、このスイッチ17の上,下方に位置するストッ
パー部18a,18bを形成して、1回毎の処理作動に
よりセーフ球に対する拘束と解放とによる通入出規制を
行なうレバー状の規制処理部材18と、同部材18を各
規制状態に交互に切換え操作する電磁ソレノイド19と
を組付けて、全体が本体単位で構成・取扱い得るように
なっている。なお図1中、20は電源部(AC24V)に
接続されるターミナル基板、21はゲーム内容を制御す
る第1電子制御装置、22はセーフ球検出処理並びに賞
球排出(払出しと球抜き)を制御する第2電子制御装置を
夫々示す。
【0015】このような本実施例のパチンコ機は、遊技
ホール内の設置枠台(通称「島」)の各区画枠内に前記球貸
しシステムと共に設置されて縦向きで遊技に供される。
この状態において、図示しないが、各列毎の設置枠台の
補給設備における配球ユニットから必要時に供給される
相当量のパチンコ球を、前記球貯留排出経路部4の球タ
ンク4a内に受入れて各樋4b,4cに収容しており、
パチンコゲーム中に発生したセーフ球に対して所定数の
賞球を払出し得る。一方球貸しシステムでは、前記スイ
ッチ11の球有り検出条件において、使用するカードの
有効金額内における一定額単位に対して設定数球の貸出
し制御をなすもので、カードリーダ23およびカード挿
入口等を有するカードユニットEが外枠A外側に装備さ
れて(図1参照)、前枠Bの裏側下部に設置された中継制
御部(インターフェースボードともいう)24に、カード
リーダ23と上球皿側の球貸し操作部および前記第2電
子制御装置22が夫々接続されている。そして、カード
リーダ23の球貸し判読制御処理条件に応答して後述の
賞球排出装置Fが作動されることにより、払出された貸
し球が上球皿へ供給されるようになっている。
【0016】前述したパチンコ機に実施された本実施例
の賞球排出装置Fは、前記第2電子制御装置22で制御
作動されるもとで、セーフ球に対する賞球と遊技用の貸
し球との区分排出並びに貯留球の抜出しの制御をなすと
共に、不正球抜き獲得の防止をなし得るようにした電子
制御作動形態のもので、図1および図2に略示するよう
に、前記機構セット盤Cの設置部内に着脱可能にセット
されている。この装置Fでは、基本的な構成として図4
〜図9に示すように、縦長方形箱状にユニット化された
合成樹脂製のケース体26内に球通路を区画形成すると
共に、この球通路に臨む部位に電動式の球払出し部35
と切換え排出部47とを夫々組付けて、ケース体毎に取
扱い得るようになっている。そして機構セット盤Cの設
置部、つまり前記球貯留排出経路部4の送出樋4c下端
と、前記第1,第2の賞球路5,7および球抜き路9上端
との間に形成された凹室部(所要部位)25内にケース体
26単位で収容されて、球通路を各路4c,5,7,9に
整合連絡した状態でビス着セットされるようになってい
る。
【0017】このような賞球排出装置Fにおいて、前記
ケース体26は、凹室部25内でビス着される1枚のベ
ース板26Aにコの字形のカバー26Bが組付けられて
おり、このケース体26内の上部に、1列の球入路28
を垂下状に形成した樋27が組込まれて、ベース板26
Aとカバー26Bとにビス固定されている。そして、ベ
ース板26Aの下部に形成された区画壁29により、球
入路28および前記第1の賞球路5に連通される斜状の
払出し路30が形成され、この払出し路30の中央部か
ら前記球抜き路9に連通される斜状の戻し路31が分岐
して形成されて、ベース板26Aの下部に合わせてビス
着された方形板サイズの仕切り板34で両路30,31
が覆蓋されている。なお、ベース板26Aの各部には組
付け用のボスや台座等が配設されており、また払出し路
30と戻し路31とは、図5に例示するように互いに逆
Yの字状に連通されて、その分岐連絡口部の一端に後述
する切換え弁52用の逃し凹部32が形成されている。
一方樋27の下部には、後述するセンサー用の検出孔3
3,33が、球1個分に通した間隔で形成されて球入路
28に臨んでいる。
【0018】そして、前述のケース体26内に組込まれ
た前記球払出し部35は、球貯留排出経路部4からの球
を1個ずつ通入出検出するもので、図4〜図9に例示す
るように、ベース板26Aの支持部36に軸支持された
回転スプロケット状の球送り体37と、球送り体37の
回転・停止規制をなす規制片41の切換え作動源である
電磁ソレノイド(電動具)39と、第1,第2検出具43,
44とを備えている。そして球送り体37は、外周に形
成した受け部38(図示6個)を球入路28内に臨ませ
て、1個ずつの球を受けて回転により放出し得る。また
電磁ソレノイド39は、図示のフラッパー形式例におい
て、ベース板26Aに固定された金属製の支枠40にコ
イルを巻回した磁力発生部(ボビンともいう)39Aを装
着し、通電時に発生された励磁力を磁着部39aに集中
的に作用し得、これに対して規制片41は、支枠40の
一端に傾動可能に支持されてバネ42で付勢され、磁着
部39aとバネ42を利用して球送り体37の受け部3
8を係合停止,離隔解放するようになっている。一方、
第1,第2検出具43,44は、互いに1球分の検出間隔
で配置されて球入路28に臨み、通入球と通出球とを個
々に検出するようになっている。
【0019】このような球払出し部35では、電源投入
時の作動状態において、電磁ソレノイド39の消磁(O
FF)により磁着部39aから解放された垂下状態の規
制片41が、球送り体37を拘束した通常状態に付勢保
持されている(図4参照)。従ってこの球送り体37が、
前記球貯留排出経路部4内に投入されて送出路4cから
球入路28に入っている球の最先行(最下端)を、受け部
38に受入れた状態で停止されていることにおいて、第
1検出具43がこの球を直接有検出する。一方、電磁ソ
レノイド39の励磁(ON)により磁着部39aに吸着さ
れた規制片41が傾動変化して球送り体37を解放する
と(図5および図6参照)、同球送り体37が受けた1球
の重みで回転して同球を放出することにおいて、第2検
出具44が放出球を直接有検出し、ソレノイド39が消
磁復帰されるようになっている。なお第1,第2検出具
43,44は、ともに光学センサータイプが使用される
例において、前記第2の制御回路装置22側に接続され
る制御基板45に配置された発光ダイオードと、回路基
板46に配置された受光ダイオードとが組とされてい
る。ちなみに制御基板45は、樋27の外向き側に取着
されて電磁ソレノイド39を接続し、回路基板46は、
樋27の内向き側に取着されて制御基板45に接続され
ている(図4,図7および図9参照)。なお、球払出し部
35内での球詰り(判定)に対して、払出し用の電磁ソレ
ノイド39の作動により振動を発生させて球詰りを解消
する制御として、例えば特願平1−249973号公報
に開示の技術を採用可能である。また第2検出具44の
払出し球検出不良(故障)の判定処理の制御に関しては、
例えば特願平1−249975号公報に開示の技術を採
用し得る。更には、賞球(貯留球)の数量(検出間隔時間)
に応じて球払出し速度を高速用モードと、低速用モード
とに変更する制御に関しては、例えば特願平2−678
9号公報や特願平5−285821号公報に開示の技術
を採用することができる。
【0020】また、ケース体26内に組込まれた前記切
換え排出部47は、賞球および貸し球と貯留球とを切換
え排出するもので、図4〜図9に例示するように、前記
仕切り板34の外向き側に設置された電磁ソレノイド
(電動具)48と、仕切り板34の内向き側に支持された
レバー状の切換え弁52と、該仕切板34の外向き側に
設置された保全スイッチ65を備えて、仕切り板単位で
構成されてケース体26内に組付けられている。電磁ソ
レノイド48は、図示のリニアタイプが使用される例に
おいて、仕切り板34に一体成形された支片34aに縦
向きに設置されて、バネ50で付勢されたロッド49下
端に連繋片51が固着されている。これに対して切換え
弁52は、仕切り板34の下部中央のボス部34bに挿
通支持された支軸53内端に固定されて、前記払出し路
30と戻し路31との連絡部分内に位置している。そし
て、支軸53外端に固着された円形状の回動カム(連繋
手段)54の溝54aにロッド49の連繋片51が係合
されているもとで、同ロッド49の昇降変位に追従して
回動カム54および支軸53の回動と共に切換え弁52
が各位置に切換え保持されるようになっている。前記保
全スイッチ65は、仕切り板34の左側下部から外向き
側に延出した支持筒34cの側面にビス着された回路基
板67上に固定され、出没式のスイッチボタン66を前
記回動カム54に指向させた状態に配設されている。こ
の保全スイッチ65は、スイッチボタン66の非押圧状
態ではOFF状態に保持され、回動カム54が図示反時
計方向へ回動して該スイッチボタン66を押圧している
間だけON状態とされる「a接点」タイプのものである。
なお電磁ソレノイド48は、前記制御基板45に接続さ
れる例とする。
【0021】このような切換え排出部47では、電源投
入時の作動前状態において、電磁ソレノイド48の消磁
(OFF)により下降端位置のロッド49に対して、切換
え弁52が戻し路31を閉遮して払出し路30を開放し
た通常の斜状払出し位置に保持されて、前記球払出し部
35から払出された球を払出し路30側へ案内する(図
5参照)。またこの状態では、前記回動カム54がスイ
ッチボタン66から離間して保全スイッチ65がOFF
状態となるから、切換え弁52が起立戻し位置に保持さ
れていることを該保全スイッチ65が検出しない条件
(非検出条件)となる。一方、電磁ソレノイド48の励磁
(ON)により上昇端位置に変位したロッド49に対し
て、切換え弁52が追従しながら傾動変化して払出し路
30を閉遮して戻し路31を開放した起立戻し位置に保
持され、払出された球を戻し路31側へ案内する(図6
参照)。そしてこの状態では、回動カム54の側面54
bがスイッチボタン66を押圧して保全スイッチ65が
ON状態となるから、切換え弁52が起立戻し位置に保
持されていることを該保全スイッチ65が検出している
条件(検出条件)となる。なお、切換え排出部47に関連
する操作手段については、図1に略示した前記機構セッ
ト盤Cにレバー13およびスイッチ14が配置使用され
る例において、レバー13の操作によりスイッチ14が
検出(ON)することに応答して、前記切換え用のソレノ
イド48と払出し用のソレノイド39とが夫々設定時間
に亘り励磁されるようになっている。ちなみにレバー1
3は、前枠Bに形成された操作孔に挿入された針金状の
操作具(共に図示しない)の押込みによる操作と、外枠A
から開放した前枠Bの裏側で指先による操作との何れも
可能にされている。
【0022】そして、前述のように構成された本実施例
の賞球排出装置Fにおいて、不正球抜き獲得に係る防止
対策技術については、ケース体26内に切換え排出部4
7を内蔵して切換え弁52を球通路内に位置させた上
で、切換え弁52の揺動による保全スイッチ65のON
・OFF状態により、前記払出し用のソレノイド39の
作動制御を行なって貯留球の払出しを制御するようにな
っている。すなわち、前記切換え弁52が起立戻し位置
に変位して回動カム54がスイッチボタン66を押圧し
た場合には、保全スイッチ65がON状態となってこの
信号が第2の電子制御装置22に入力され(図11参
照)、この保全スイッチ65の検出条件により球払出し
部35が払出し解放作動状態に制御されて、払出し用の
ソレノイド39の作動下に貯留球の払出しが行なわれ
る。従って、球払出し部35から払出された貯留球は、
切換え弁52が起立戻し位置に保持されていることか
ら、戻し路31側へ案内された後に球抜き路9へ排出さ
れる。一方、切換え弁52が斜状払出し位置に変位して
回動カム54がスイッチボタン66から離間した場合に
は、保全スイッチ65がOFF状態となってこの信号が
第2の電子制御装置22に入力され、この保全スイッチ
65の非検出条件により球払出し部35が払出し解放作
動不能状態に制御されて、払出し用のソレノイド39の
停止下に貯留球の払出しが中止されるようになってい
る。従って、図14(a)および図14(b)に示すよう
に、起立戻し位置に保持されていた切換え弁52が、線
状の不正物61により不正操作されて戻し位置から適宜
揺動変位した場合には、球払出し部35における貯留球
の払出しそのものが中止されるから、該切換え弁52を
斜状払出し位置へ強制的に揺動させたとしても、貯留球
が払出し路30側へ払出されることはない。
【0023】ここで、本実施例のパチンコ機の各部に配
設された電気部品類および前記賞球排出装置Fの電気部
品類に係る入出力制御系統について付記すると、図11
に略示するように、前記第1の電子制御装置21に遊技
盤(図示しない)に配置されたスイッチ57,58等が接
続されて、ゲームおよび賞球排出に係る制御処理がなさ
れる。一方、前記第2の電子制御装置22に、前記カー
ドユニットEのカードリーダ23、インターフェースボ
ード24、球貸し操作用のスイッチ59および貸し球用
のスイッチ11と、前記セーフ球検出処理装置Dのスイ
ッチ17および電磁ソレノイド19と、前記球払出し部
35の電磁ソレノイド39および第1,第2検出具43,
44と、前記切換え排出部47の電磁ソレノイド48,
保全スイッチ65および球抜き用のスイッチ14が夫々
接続されて、貸し球と賞球との区分払出し、セーフ球検
出処理、そして球抜きに係る夫々の制御処理がなされ
る。なお第2の電子制御装置22では、球抜き用のスイ
ッチ14の1回の検出信号を有効入力して、球抜き指令
により切換え用のソレノイド48を所定時間(例えば5
0秒)に亘り励磁し、切換え弁52の回動による保全ス
イッチ65の検出(ON)条件が入力されることに基づ
き、次いで払出し用のソレノイド39を所定時間(例え
ば45秒)に亘り励磁し、そしてリセットスイッチ60
の入力条件で次の球抜き用検出信号を有効入力可能に設
定されている。なお、前記不正物61による切換え弁5
2の不正操作に対する制御処理として、前記保全スイッ
チ65の1回のON→OFF作動により球抜き不能とし
たり、保全スイッチ65のN回(例えば3,4回)のON
→OFF作動後に球抜き不能とする制御を選択可能であ
る。
【0024】
【実施例の作用】前述のように構成された本実施例のパ
チンコ機では、遊技ホール内の設置枠台にカードユニッ
トEと共に設置されて遊技に供し得る。そして、カード
ユニットEに対するカードの挿入並びに機前側での球貸
し操作により、機構セット盤Cの賞球排出装置Fから払
出された貸し球を上球皿側へ給出して収容し得る。この
もとで遊技操作(打球発射操作)を行なうことにより、機
内の発射位置に1球ずつ送込まれた遊技球を遊技盤内に
打出して所要のゲームを展開し得る。そうして、ゲーム
中に発生したアウト球を機構セット盤Cの排出路2から
機外へ排出し、またセーフ球を処理路3からセーフ球検
出処理装置Dに導入して1球ずつ停留検出処理した後に
機外へ排出する一方、このセーフ球の検出処理に対して
賞球排出装置Fから設定数の賞球を払出して上球皿また
は下球皿へ給出するようになっている。そして、球抜き
必要時の操作により球貯留排出経路部4内の貯留球を、
賞球排出装置Fの解放状態で抜出して球抜き路9から機
外へ排出することができる。
【0025】そこで、このようなパチンコ機に実施され
た本実施例の賞球排出装置Fにおける球排出作動状態に
ついて、各図を参照しながら説明する。先ず貸し球の払
出しについては、貸し球用のスイッチ11の球有り検出
入力条件にあって、カードが挿入されて球貸し用のスイ
ッチ59が操作されたことに基づいて球払出し部35が
作動される。すなわち、同スイッチ59の操作入力に対
するカードリーダ23,インターフェースボード24お
よび第2の電子制御装置22間での制御処理および球貸
し指令に基づいて、球払出し部35が作動されて電磁ソ
レノイド39の制御作動(励磁と消磁)および規制片41
の切換え、第1,第2検出具43,44の球有り検出入力
並びに球送り体37のピッチ回動により、所定数の球
(例えば球貸し金額100円に対して貸し球25個)が1
球ずつ払出されて、ケース体26の払出し路30から第
1賞球路5へ排出され、供給口6から上球皿へ給出され
る。この貸し球の具体的な排出状態を図5で観ると、全
ての貸し球は、球送り体37の受け部38から解放され
た以降、第2検出具44でカウント検出されて払出し路
30に通入し、払出し位置に保持されている切換え弁5
2に沿って通出され、そして第1賞球路5へ排出され
る。
【0026】またセーフ球に対する賞球の払出しについ
ては、図2および図3に示す前記セーフ球検出処理装置
Dでのセーフ球検出毎に球払出し部35が作動される。
すなわち、前記処理路3から通路16に通入して規制処
理部材18のストッパー18bにより検出位置で停留さ
れたセーフ球をスイッチ17が検出した条件にあって、
同検出入力に対する第2,第1の電子制御装置21,22
間でのセーフ球信号と賞球信号との処理および払出し指
令に基づいて、球払出し部35が前述と同様な態様で作
動されて(図5参照)、電磁ソレノイド39の制御作動お
よび規制片41の切換えに従う球送り体37のピッチ回
動により、所定数の球(例えば5〜15個の賞球)が1球
ずつ払出されて、払出し路30から切換え弁52を介し
て第1賞球路5に通出され、供給口6から上球皿または
第2賞球路7から下球皿へ給出される。そして、払出さ
れた所定数最後の賞球が第2検出具44でカウント検出
された時点に基づいて、当該回の払出し作動が終了され
て電磁ソレノイド39の消磁、規制片41の復帰に従い
球送り体37が停止保持される。なお払出し終了後、セ
ーフ球検出処理装置Dでは、第2の電子制御装置22か
らのセーフ球解放指令に基づいて、電磁ソレノイド19
が1回作動(励磁と消磁)されることにより、規制処理部
材18の切換えに従い検出位置のセーフ球が解放されて
機外へ排出され、次のセーフ球が検出位置に入って停止
される(図3参照)。
【0027】一方貯留球の球抜きについては、球抜き操
作に基づいて切換え排出部47と球払出し部35が順次
作動される。すなわち、前記球抜き用のスイッチ14が
操作されたことにより、この検出入力に対する第2の電
子制御装置22での制御処理および球抜き指令に基づい
て切換え排出部47が切換え作動されて、電磁ソレノイ
ド48の励磁によるロッド49の上昇と共に切換え弁5
2が戻し位置に切換え保持される(図6参照)。そして、
前記回動カム54が保全スイッチ65のスイッチボタン
66を押圧することにより、該保全スイッチ65がON
状態とされて切換え弁52を検出している条件のもと
に、例えば1.5秒後に球払出し部35が開放作動され
て、電磁ソレノイド39の励磁により規制片41が磁着
変位されて球送り体37を解放する。この結果、同球送
り体37がケース体26の球入路28内の球を受けなが
ら連続フリー回転するもとで、球貯留排出経路部4内の
貯留球が、図6に例示するように、1球ずつ払出し路3
0に放出されて切換え弁52で変向案内されながら戻し
路31に通出して球抜き路9から機外へ抜出される。そ
うして、設定時間経過後の球抜き指令終了時に、球払出
し部35が元状復帰されてソレノイド39の消磁によ
り、規制片41が変位復帰して球送り体37を停止保持
する。これに次いで(例えば3.5秒後)切換え排出部4
7が元状復帰されてソレノイド48の消磁によりロッド
49の下降と共に切換え弁52が元の払出し位置(図1
2の位置)に保持される。このとき、回動カム54がス
イッチボタン66から離間し、保全スイッチ65はOF
F状態となって切換え弁52の非検出状態となる。
【0028】なお前述の球抜き作動では、球貯留排出経
路部4内で多少の球流れ遅れが発生したとしても、双方
のソレノイド39,48の励磁時間設定により全球を的
確に抜出すことができる。そして球抜き後においては、
補給設備の運転により新たな相当量の球が球タンク4a
内に投入されることにより、球払出し部35の球入路2
8内の所定位置(球送り体37の受止め位置)から球貯留
排出経路部4内の全体に亘り通入(収容)されて、前述し
た貸し球,賞球の払出しが可能とされる。ちなみに、本
実施例の賞球排出装置Fに係る第2の電子制御装置22
での別設定例として、球貸し操作信号は賞球払出し指令
の終了後に入力可能とされ、また球抜き操作信号の入力
以後は入力不可(無効)とされる。賞球払出し信号は、球
貸し指令の終了以後に入力可能とされ、また球抜き操作
信号の入力以後は入力不可(無効)とされる。また球抜き
操作信号は、貸し球,賞球の払出し指令の終了以後に1
回だけ有効入力可能とされる。
【0029】ところで本実施例の賞球排出装置Fでは、
前述した球排出作動を行ない得ることの他に、装置特有
の機能として球抜き操作により機外へ排出されるべき貯
留球の不正獲得(上球皿側への抜出し)を防止し得るもの
で、この防止対策については、前枠Bの操作孔(共に図
示しない)から挿入した操作杆により前記球抜き用のス
イッチ14を検出操作して切換え排出部47を球抜き状
態に保持し得ることにおいて、機前側での不正操作によ
り不正物を供給口6から裏側へ侵入させて巧みに操って
も、貯留球が払出し路30側へ排出されることを好適に
阻止するようにしている。すなわち、賞球排出装置Fの
球排出作動前においては、図12(a)に示すように、切
換え弁52が斜状払出し位置に変位して回動カム54が
スイッチボタン66から離間しており、保全スイッチ6
5がOFF状態となって切換え弁52を検出しない条件
が第2の電子制御装置22に入力される。従って、保全
スイッチ65の非検出条件により球払出し部35が払出
し解放作動不能状態に制御され、払出し用のソレノイド
39が停止制御されている。
【0030】前枠Bの操作孔から挿入した操作杆により
前記球抜き用のスイッチ14を操作すると、切換え排出
部47における切換え用の電磁ソレノイド48が励磁し
て、ロッド49の上昇変位に追従して回動カム54が回
動すると共に切換え弁52が起立戻し位置へ切換え保持
される。そして、回動カム54が保全スイッチ65のス
イッチボタン66を押圧することにより、該保全スイッ
チ65がON状態とされて切換え弁52を検出している
条件のもとに前記球払出し部35が払出し解放作動状態
となり、前記切換え用のソレノイド48の作動開始から
適宜後に払出し用のソレノイド39が励磁されて貯留球
の払出しが開始される(図12(b)参照)。このとき前記
切換え弁52は、払出し路30を閉遮して戻し路31を
開放した起立戻し位置に保持されているから、前記球払
出し部35から排出された貯留球は、戻し路31側へ案
内された後に球抜き路9へ抜出される(図12(b)およ
び図13参照)。
【0031】そして、前述した図12(b)に示す貯留球
の抜出し状態において、線状の不正物61を供給口6か
ら第1賞球路5内に侵入させて払出し路30側に挿入さ
せると、不正物61が鈴62の外周に沿って切換え弁5
2に当接し、該切換え弁52が図示時計方向へ揺動され
るようになる。これにより、起立戻し位置に保持された
切換え弁52が、図14(a)に示すように、電磁ソレノ
イド48の励磁力に抗して少しだけ揺動変位し、この切
換え弁52の揺動と共に回動カム54も回動するから、
スイッチボタン66に対する押圧が解除される。すなわ
ち、保全スイッチ65がOFF状態とされるから、切換
え弁52を検出しない条件のもとに前記球払出し部35
が払出し解放作動不能状態となり、前記払出し用のソレ
ノイド39が消磁されて貯留球の払出しが中止される。
従って図14(b)に示すように、不正物61により切換
え弁52を斜状払出し位置まで強制的に揺動変位させた
としても、払出し用のソレノイド39が消磁されて規制
片41により球送り体37が回転不能状態となり、以後
の貯留球の払出しが規制されて払出し路30の上流部に
あった1,2個の球しか抜取ることができない。
【0032】なお、前記不正物61による切換え弁52
の不正操作に対する払出し用のソレノイド39の作動設
定条件として、1回の不正球抜き操作(保全スイッチ6
5のON→OFF)のみで該ソレノイド39を作動停止
するように設定してある場合には、該不正物61による
不正操作を解除すれば、切換え弁52は切換え用のソレ
ノイド48の作動下に起立戻し位置へ揺動復帰し、これ
に伴って回動カム54が保全スイッチ65をON状態と
する。しかるに、保全スイッチ65がON状態となった
としても払出し用のソレノイド39は作動せず、球抜き
路9側への抜出しが不能となると共に、いくら切換え弁
52を不正操作しても貯留球を第1賞球路5側へ抜出す
ことはできなくなる。
【0033】また、払出し用のソレノイド39の作動設
定条件として、N回(例えば3回)の不正球抜き操作(保
全スイッチ65のON→OFF)後に該ソレノイド39
を作動停止するように設定してある場合には、該不正物
61による1回目の不正操作を解除すれば、切換え弁5
2は切換え用のソレノイド48の作動下に起立戻し位置
へ揺動復帰し、これに伴って回動カム54が保全スイッ
チ65をON状態とする。すなわち、保全スイッチ65
が切換え弁52を検出している条件となるから、前記切
換え用のソレノイド48が作動を再開して、貯留球の戻
し路31および球抜き路9側への球抜りが開始される
(図12(b)参照)。そして、供給口6から第1賞球路5
内に侵入させた不正物61を再度切換え弁52に当接さ
せて揺動させれば、保全スイッチ65がOFF状態とさ
れて切換え弁52を検出しない条件となり、前記払出し
用のソレノイド39が消磁されて貯留球の払出しが中止
される。従って、2回目の不正球抜き操作においても、
払出し路30の上流部にあった1,2個の球しか抜取る
ことができない。同じく、3回目の不正操作において
も、1,2個の球しか抜取ることができないから、結局
3回の不正操作により抜取り得る貯留球は数個にしかな
らない。なお、払出し用のソレノイド39に対して設定
した回数の不正操作が行なわれた際には、前記リセット
スイッチ60の入力条件を前提として、次の球抜き用検
出信号が有効入力可能に設定される。
【0034】なお、実施例では保全スイッチ65として
「a接点」を用いた場合につき説明したが、スイッチボタ
ン66の非押圧状態ではON状態に保持され、回動カム
54の回動により該スイッチボタン66を押圧している
間だけOFF状態とされる「b接点」を用いることができ
る。そしてこの場合は、スイッチ65のOFF状態で切
換え弁52の起立戻し位置を検出するよう設定される。
【0035】
【発明の効果】以上に説明した如く、本発明に係るパチ
ンコ遊技機における賞球排出装置によれば、機裏側の機
構セット盤にセットされる1つのケース体内に、球の払
出し作動をなす球払出し部と、球の通出切換え作動をな
す切換え排出部とを組込んだことにより、装置全体を1
つのケース体単位のユニット部材として取扱い得ると共
に、該装置の小型化および簡素化を図ることができる利
点がある。しかも、機構セット盤に対する組付けに際し
ては、該機構セット盤の所要部位にケース体を位置決め
セットしてビス等により組付けるだけで、球払出し部と
切換え排出部とを球処理部における適切な位置に簡単か
つ容易に配設することができ、当該部材の組付けの簡略
化を図り得ると共にパチンコ遊技機の組立て作業の合理
化を図り得る等の有益な効果を奏する。
【0036】また、本発明に係るパチンコ遊技機におけ
る賞球排出装置によれば、切換え排出部に配設した保全
スイッチで戻し位置に保持された切換え弁を検出し得る
よう構成し、このスイッチの検出入力を前提として球払
出し部を作動するよう構成した。すなわち、切換え弁が
本来の戻し位置に保持されることによる保全スイッチの
検出条件下では、球払出し部を作動させて貯留球を戻し
球として機外に排出し得るが、不正操作により切換え弁
が払出し位置側へ変位されることによる保全スイッチの
非検出条件下では、球払出し部を停止させて貯留球を払
出し得ないようにすることが可能となる。従って、例え
ば不正物を上球皿に連絡する供給口から賞球経路内に侵
入させて、巧みに操りながら切換え弁を払出し位置へ保
持させ得たとしても、該切換え弁が戻し位置にないから
保全スイッチが非検出条件となり、球払出し部の停止に
より貯留球の不正抜出し獲得を好適に阻止する極めて有
益な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】カードユニットを併設したパチンコ機の背面図
である。
【図2】パチンコ機裏側の機構セット盤に配設した球処
理部の背面図である。
【図3】セーフ球検出処理装置を作動変化状態で示す正
面図である。
【図4】本実施例の賞球排出装置を開蓋状態で示す正面
図である。
【図5】本実施例の賞球排出装置を開蓋して貯留球の払
出し状態で示す縦断正面図である。
【図6】本実施例の賞球排出装置を開蓋して貯留球の抜
出し状態で示す縦断正面図である。
【図7】図4のX−X線における横断平面図である。
【図8】図4のY−Y線における横断平面図である。
【図9】本実施例の賞球排出装置を分解状態で示す平面
図である。
【図10】切換え弁と保全スイッチとを示す分解斜視図
である。
【図11】切換え弁と保全スイッチとによる制御系統の
ブロック図である。
【図12】貸し球,賞球の払出し可能状態および貯留球
の抜出し動作状態を示す説明図である。
【図13】貯留球の抜出し状態で示す球処理部の背面図
である。
【図14】不正球抜き獲得防止例の説明図である。
【符号の説明】
4 球貯留排出経路部 5 第1賞球路(賞球経路) 7 第2賞球路(賞球経路) 9 球抜き路 22 第2の電子制御装置 25 凹室部(所要部位) 26 ケース体 28 球入路 30 払出し路 31 戻し路 34 仕切り板 35 球払出し部 37 球送り体 39 電磁ソレノイド(電動具) 47 切換え排出部 48 電磁ソレノイド(電動具) 52 切換え弁 54 回動カム(連繋手段) 65 保全スイッチ C 機構セット盤

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機裏側に装備された機構セット盤(C)に
    おける球貯留排出経路部(4)内の貯留球を、遊技盤内で
    のパチンコゲームの入賞成立に対する賞球として払出し
    て賞球経路(5,7)から球皿側へ給出する一方、球抜き操
    作により戻し球として抜出して球抜き路(9)から機外へ
    排出するパチンコ遊技機にあって、 前記機構セット盤(C)の所要部位(25)に着脱可能に組付
    けセットされて内部に球通路を形成したケース体(26)
    に、前記貯留球を1個ずつ払出し得る電動式の球払出し
    部(35)と、この球払出し部(35)から払出された球を前記
    賞球経路(5,7)側と球抜き路(9)側に通出切換えし得る電
    動式の切換え排出部(47)とを組込んでケース体単位で構
    成し、 前記ケース体(26)では、前記球貯留排出経路部(4)の下
    流に連通する球入路(28)の下部に、前記賞球経路(5,7)
    に連通する払出し路(30)および前記球抜き路(9)に連通
    する戻し路(31)を形成し、前記球払出し部(35)では、球
    入路(28)に臨む位置に支持された回転式の球送り体(37)
    を、適宜電子制御装置(22)の制御により駆動される電動
    具(39)により回転停止制御して1球ずつ払出すように構
    成され、前記切換え排出部(47)では、払出し路(30)と戻
    し路(31)の分岐連絡部位に支持された切換え弁(52)を、
    適宜電子制御装置(22)の制御により駆動される電動具(4
    8)により払出し位置と戻し位置とに切換え保持し得るよ
    うに構成すると共に、前記球抜き操作にあたり保全スイ
    ッチ(65)が戻し位置の切換え弁(52)を検出(ON)している
    条件で、前記球払出し部(35)を払出し解放作動可能と
    し、同保全スイッチ(65)が払出し位置側に変位した切換
    え弁(52)を非検出(OFF)した条件で、球払出し部(35)を
    払出し解放作動不能として、貯留球の払出し路(30)側へ
    の抜出しを阻止するように設定したことを特徴とするパ
    チンコ遊技機における賞球排出装置。
  2. 【請求項2】 前記切換え排出部(47)では、前記ケース
    体(26)内に着脱可能に取着される1枚の仕切り板(34)
    に、前記電動具(48)および切換え弁(52)を組付けて双方
    互いに連繋手段(54)で連繋すると共に、切換え弁(52)を
    検出(ON)および非検出(OFF)する前記保全スイッチ(65)
    を設けて、全体が仕切り板単位で構成され、電動具(48)
    の作動前休止時には切換え弁(52)を払出し位置に保持
    し、電動具(48)の作動時には切換え弁(52)を戻し位置に
    保持して保全スイッチ(65)で検出するように設定した請
    求項1記載のパチンコ遊技機における賞球排出装置。
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JP2014221317A (ja) * 2014-06-18 2014-11-27 株式会社三洋物産 遊技機
JP2016104245A (ja) * 2016-02-26 2016-06-09 株式会社三洋物産 遊技機

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