JPH1157158A - パチンコ遊技機における賞球排出装置 - Google Patents

パチンコ遊技機における賞球排出装置

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JPH1157158A
JPH1157158A JP23034497A JP23034497A JPH1157158A JP H1157158 A JPH1157158 A JP H1157158A JP 23034497 A JP23034497 A JP 23034497A JP 23034497 A JP23034497 A JP 23034497A JP H1157158 A JPH1157158 A JP H1157158A
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JP
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path
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payout
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JP23034497A
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English (en)
Inventor
Nobuaki Mizukai
伸明 水貝
Naoki Miyahara
直樹 宮原
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Newgin Co Ltd
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Newgin Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置全体の小型・簡素化を図ると共に、機前
側からの不正な球抜き行為による貯留球の抜取り獲得を
防止する。 【解決手段】 内部に球通路を形成したケース体26
に、貯留球を1個ずつ払出す球払出し部35と、この球
払出し部35から払出された球を賞球経路5側と球抜き
路9側に通出切換えする切換え排出部47とを組込んで
ケース体単位で構成する。切換え排出部47は、電磁ソ
レノイド48により払出し位置と戻し位置とに切換え保
持される切換え弁52と、払出し路30に対する閉鎖位
置と開放位置とに亘り変向し得る開閉片65とを、仕切
り板34に支持してケース体26内に装備される。開閉
片65は、払出し路30を通出する球で押開かれる一方
で、機前側からの不正物侵入操作により払出し路30内
に向けて侵入される不正物を当て止め、切換え弁52を
払出し位置に不正拘束不能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、パチンコ遊技機
における賞球排出装置に係り、更に詳しくは、遊技盤内
でパチンコゲームを展開できる遊技機において、機裏側
に貯留したパチンコ球を、賞球として球皿側へ給出し得
る一方、球抜き操作により戻し球(返し球)として機外へ
抜出し得るようにした賞球排出装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】パチンコ機やアレンジボール機に代表さ
れるこの種の遊技機では、遊技操作に基づいて開始され
る1球毎の球送り発射制御作動により、球皿から発射位
置に送込まれた遊技球を遊技盤内に打出して所要のパチ
ンコゲームを行ない得る。そして、このゲーム中の入賞
条件(セーフ球の発生や入球による図柄組合わせの得点
成立等)に対して、機裏側の球貯留排出経路部内に貯留
された球が、賞球払出装置の払出し作動毎に所定数の賞
球として払出されて、所定の賞球経路から上球皿および
下球皿へ給出される。一方、遊技機の取扱いにより球貯
留排出経路部内の相当量の貯留球を抜取る必要がある場
合には、一般に前枠の正面側部に形成された操作孔から
操作杆を挿入して機裏側の球抜き装置を作動させること
により、賞球経路と球抜き路との分岐連絡部に設けられ
た切換え弁を球抜き状態(球戻し位置)に保持したもと
で、貯留球を球抜き路から機外の裏側へ放出し得るよう
になっている。なお操作杆は、針金状材に摘み部を付け
た程度のものでホール管理者側で管理されるが、入手容
易な直線材でも十分代用できる。
【0003】このようなパチンコ遊技機にあって、賞球
の払出しとは別に、球抜き操作によりすべての貯留球を
払出し可能にする形態として、一般に前記賞球払出装置
では、入賞条件毎に対する電動具(ソレノイドやモータ)
の駆動制御により、球経路に臨む球送り体を回転制御さ
せながら賞球を払出してカウント検出する電動タイプが
使用され、また前記球抜き装置では、前述の操作杆で作
動されるスイッチの検出入力に基づく電磁ソレノイドの
駆動制御により、前記切換え弁を球抜き(戻し)位置に切
換え保持して抜出す電気タイプが使用されている。そし
て双方の装置の実施形態として、遊技盤点検用の窓口を
設けた裏側の機構セット盤の側縁部において、賞球払出
装置が球貯留排出経路部の下流部に合わせて設置され、
また球抜き装置が賞球払出装置の下流に連通する賞球経
路と球抜き路との分岐連絡部に設置されて、球抜き操作
におけるスイッチの検出入力に基づいて、切換え弁の切
換え保持および賞球払出装置の解放条件のもとで、抜出
された全ての貯留球を放出し得るようになっている。
【0004】なお前記球抜き装置については、操作杆の
他に、外枠から開放された前枠の裏側において、指先操
作によりスイッチを操作検出できるようになっている。
また双方の装置では、電子制御装置での球抜き制御処理
として、前記スイッチの検出入力を1回だけ有効化し、
球抜き作動後には正常な復旧処理として電源再投入また
は電子制御装置に係るリセット入力操作を行なう。そし
てこの処理を行なわない限り、同スイッチの以後の検出
入力を無効として球抜き不能に設定されている。このも
とで、前記電動具および電磁ソレノイドが、球抜き用の
スイッチの検出入力に対する電子制御装置でのタイマー
設定条件に基づいて、所定時間経過後に自動復帰するよ
うに設定されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで前記賞球払出
装置は、球貯留排出経路部の下流部における所要部位に
設置され、また球抜き装置は該賞球払出装置の直ぐ下流
部に隣接して設置されるものであり、夫々の装置が密接
な関係をもって連動することにより、貯留球を賞球とし
て上球皿または下球皿側へ払出したり、機外へ抜取り得
るようになっている。しかるに、これら賞球払出装置と
球抜き装置とが、上下に隣接して設置されると共に連動
して制御されるものであるにも拘らず、別の装置として
個別に設計および製作されており、製作コストが嵩んで
しまう欠点を内在していた。また、賞球払出装置と球抜
き装置とを上下に連設した際にはかなり大型となるか
ら、機構セット盤においては、両装置の外形サイズを前
提とした大きな設置部位を確保しなければならず、賞球
排出経路全体等の設計には少なからず制約を受けること
となっていた。更に、前記機構セット盤に対する組付け
作業においては、賞球払出装置と球抜き装置を別々に位
置決めセットして設置しなければならないから、組付け
が面倒になると共に時間が掛かり、遊技機の組立てに係
るコスト低減および合理化等を図るうえの障害になって
いた。
【0006】また近年のパチンコ遊技機では、機裏側の
貯留球を賞球として払出すことの他に、遊技用の貸し球
として払出し得ることが要求されていることに応えて、
多くの場合前述した電動タイプの賞球払出装置が使用さ
れ、これに対応して前記球抜き装置が下部に組込まれて
いる。このような実施形態にあっては、賞球と貸し球と
の区分払出しが容易に可能であり、またすべての貯留球
の抜出しが可能であるとしても、貯留球の不正抜出し獲
得を許してしまう大きな問題があった。すなわち現状に
おいて前記球抜き用のスイッチは、前記操作杆以外の針
金状材でも簡単に操作検出されてしまい、この検出入力
に基づいて双方の装置が球抜き状態と球払出し解放状態
とに作動される。このため、遊技機の構成並びに両装置
の形態等を熟知した不正者が、平常の遊技を装う姿勢で
線状の不正物を上球皿に連絡する供給口から前記賞球経
路内に侵入させて、巧みに操りながら上方部に位置する
球抜き装置側へ挿入して切換え弁を払出し位置に拘束保
持する。このもとで、前記スイッチを不正に検出作動さ
せた場合には、すべての貯留球が球払出し解放状態の賞
球払出装置から放出された後、前述の切換え弁により賞
球経路へ排出されて上球皿または下球皿へ給出されてし
まう。
【0007】従って、前述した電動タイプの賞球払出装
置と球抜き装置とを併用形態で装備している多くのパチ
ンコ遊技機にあっては、正常な球抜き操作により全ての
貯留球を機外に抜出し得る便利な機能を有する反面、前
述したような不正な球抜きによる獲得を許してしまう欠
点を内在しており、これを好適に阻止できなかった。こ
の結果、前記スイッチの1回の有効検出作動による不正
抜出しだけを許すとしても、現実には数百個もの貯留球
が抜出されてしまい、遊技機の台数が多くなれば到底軽
視できない数量(金額分)の貯留球となって、ホール側が
大きな被害を受ける問題があった。ちなみに前述した不
正球抜きは、隣在の遊技者にも気付かれない程の内に巧
みに行なわれしまい、ホール側ではコンピュータ管理に
よる各台の稼働状況をチェックした後に異常を察知して
いるような現状にある。
【0008】
【発明の目的】本発明は、前述した課題を好適に解決す
るべく新規に提案されたもので、機裏側の機構セット盤
にセットされる1つのケース体内に、球の払出し作動を
なす球払出し部と、球の通出切換え作動をなす切換え排
出部とを組込んで、装置全体の小型・簡素化、更には機
構セット盤に対する実施の簡略化を図ると共に、切換え
排出部を不正を目論む人為的操作では球払出し状態に保
持できないようにして、機前側からの不正な球抜き行為
による貯留球の抜取り獲得を防止し得るようにしたパチ
ンコ遊技機における賞球排出装置を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、初期
の目的を達成するため本発明は、機裏側に装備された機
構セット盤における球貯留排出経路部内の貯留球を、遊
技盤内でのパチンコゲームの入賞成立に対する賞球とし
て払出して賞球経路から機前側の球皿へ給出する一方、
球抜き操作により戻し球として抜出して球抜き路から機
外へ排出するパチンコ遊技機にあって、前記機構セット
盤の所定部位に着脱可能に組付けセットされて、内部に
球貯留排出経路部に連通する球入路と前記賞球経路に連
通する払出し路および球抜き路に連通する戻し路とを有
する1つのケース体内に、球入路に臨む位置に支持され
た回転式の球送り体を適宜電子制御装置の制御により駆
動される電磁ソレノイドおよび規制部材により回転停止
制御して、球入路内の球を1球ずつ払出すように設定さ
れた球払出し部を組込むと共に、この球払出し部から払
出された球を賞球経路側と球抜き路側に通出切換えし得
る電動式の切換え排出部を組込んでケース体単位で構成
し、前記切換え排出部では、前記ケース体内に着脱可能
に取着されて払出し路と戻し路の蓋板を兼用する1枚の
仕切り板に、両路の分岐連絡部位に位置する傾動式の切
換え弁と、適宜電子制御装置の制御に基づく駆動条件に
より切換え弁を切換え保持し得る電磁ソレノイドとを組
付けて連繋手段で連繋する一方、払出し路に対する閉鎖
位置と開放位置とに亘り変向し得る開閉片を揺動自在に
支持して、仕切り板単位で構成してケース体内に装備さ
れ、前記切換え排出部において、前記球払出し部から払
出された球を、前記電磁ソレノイドの駆動条件による切
換え弁の払出し位置と戻し位置との切換え保持により、
払出し路から賞球経路側と戻し路から球抜き路側とに区
分排出し得るもとで、常には閉鎖位置に保持される前記
開閉片が払出し路を通出する球で押開かれる一方で、機
前側からの不正物侵入操作により裏側の賞球経路内を挿
入して払出し路内に向けて侵入される不正物を当て止め
て、前記切換え弁を払出し位置に不正拘束保持不能にし
たことを特徴とする。
【0010】
【作用】球貯留排出経路部に連通する球入路と、賞球経
路に連通する払出し路と、球抜き路に連通する戻し路と
を形成したケース体において、電磁ソレノイドにより回
転停止制御される回転式の球送り体を備えた球払出し部
を球入路に臨む位置に配設すると共に、別の電磁ソレノ
イドで切換え保持される切換え弁を備えた切換え排出部
を払出し部と戻し路の分岐連絡部位に配設して、賞球排
出装置はこれら球払出し部と切換え排出部とをケース体
に内蔵して小型化および簡素化された1つのユニット部
材として取扱い得る。従って、機構セット盤に対する組
付けに際しては、球貯留排出経路部の下流側における所
定部位に、ケース体を位置決めセットしてビス等により
固定するだけで簡単かつ容易に設置することができ、組
付け作業の簡略化および合理化を図り得る。
【0011】また、切換え排出部の切換え弁から適宜下
流側の払出し路の近傍に支持された開閉片は、該切換え
弁の切換え位置に関係なく常には払出し路を閉遮する状
態で揺動自在に保持され、払出し路の下流側への揺動は
許容されると共に、該払出し路の上流側への揺動は規制
されるように支持されている。すなわち、払出し路の上
流から下流側に通出される貸し球および賞球に対して
は、これら球の落下勢力により容易に揺動して該払出し
路から退避し、該球が賞球経路側へ排出されることを許
容する。一方、貯留球の不正な抜取りを目的として機前
側から不正物を侵入させた際には、該不正物の先端が払
出し路の下流側から前記開閉片に接触する位置までの侵
入は許容するとしても、該開閉片が上流側への揺動が規
制されているから、これより上流側へ該不正物が侵入す
ることを好適に阻止する。従って、不正物が切換え弁に
直接的に作用することは有り得ないから、この不正物に
より該切換え弁を払出し位置に拘束して、貯留球を払出
し路側へ不正に抜出すことは全く不可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係るパチンコ遊技
機における賞球排出装置について、好適な実施例を挙げ
て、添付図面を参照しながら、以下詳細に説明する。な
お本実施例では、遊技球を1個ずつ遊技盤内に打出して
遊技球の入賞ゲーム(アウト球とセーフ球との区分)を展
開するタイプにあって、機裏側の貯留球を、入賞成立
(セーフ球の発生)に対する賞球と、球貸しシステムを利
用した遊技用の貸し球とに区分排出して球皿側へ供給し
得るパチンコ機の場合を主に例示する。
【0013】先ず、図1に略示するパチンコ機および図
2に略示する球処理部について要約説明すると、外枠A
に組付けられた前枠Bの裏側に、夫々の球処理部を有す
る機構セット盤Cが着脱可能にセットされている。この
セット盤Cでは、遊技盤点検用の窓口1の周囲におい
て、アウト球用の排出路2とセーフ球用の処理路3が区
画形成されている一方、賞球用の球貯留排出経路部4と
して、最上端の球タンク4aと整列用の整流樋4bおよ
び減圧用の送出樋4cが順に連設されて、相当数のパチ
ンコ球を貯留して送出し得るようになっている。また送
出樋4cの下流端に、後述する本実施例の賞球排出装置
Fが着脱可能にセットされており、この装置Fの出口下
方に、上下の球皿(図示しない)側に連絡される第1,第
2の賞球路(賞球経路)5,7が形成され、第1の賞球路
5の上流部から分岐された球抜き路9が下部外側に形成
されて、前記排出路2および処理路3に連絡されてい
る。なお、第1の賞球路5は供給口6を介して上球皿の
上流部に連絡され、また第2の賞球路7は供給口6の側
方から分岐されて前枠Bの下部裏側に取着された容器8
を介して下球皿に連絡されている(図1および図2参
照)。
【0014】前述した機構セット盤Cにおけるその余の
構成として、図1および図2に略示するように、前記整
流樋4bと送出樋4cとの直交連絡部位に、賞球単列化
用の球送り整列部10が装備され、また整流樋4bの所
定位置に貯留球検出用のスイッチ11が設置され、そし
て第2の賞球路7の途上に賞球充満検出機構12が組込
まれている。一方、送出樋4cの近傍に球抜き操作手段
としてのレバー13およびスイッチ14が組付けられて
おり、そして前記処理路3にセーフ球検出処理装置Dが
着脱可能にセットされている。この装置Dでは、セーフ
球を1個ずつ停留検出して賞球払出し後に解放通出する
電動形態であって、図2および図3に例示するように、
処理路3と連通する通路16を形成した本体15に、通
路16内のセーフ球を1個ずつ通過検出し得るスイッチ
17と、このスイッチ17の上,下方に位置するストッ
パー部18a,18bを形成して、1回毎の処理作動に
よりセーフ球に対する拘束と解放とによる通入出規制を
行なうレバー状の規制処理部材18と、同部材18を各
規制状態に交互に切換え操作する電磁ソレノイド19と
を組付けて、全体が本体単位で構成・取扱い得るように
なっている。なお図1中、20は電源部(AC24V)に
接続されるターミナル基板、21はゲーム内容を制御す
る第1電子制御装置、22はセーフ球検出処理並びに賞
球排出(払出しと球抜き)を制御する第2電子制御装置を
夫々示す。
【0015】このような本実施例のパチンコ機は、遊技
ホール内の設置枠台(通称「島」)の各区画枠内に前記球貸
しシステムと共に設置されて縦向きで遊技に供される。
この状態において、図示しないが、各列毎の設置枠台の
補給設備における配球ユニットから必要時に供給される
相当量のパチンコ球を、前記球貯留排出経路部4の球タ
ンク4a内に受入れて各樋4b,4cに収容しており、
パチンコゲーム中に発生したセーフ球に対して所定数の
賞球を払出し得る。一方球貸しシステムでは、前記スイ
ッチ11の球有り検出条件において、使用するカードの
有効金額内における一定額単位に対して設定数球の貸出
し制御をなすもので、カードリーダ23およびカード挿
入口等を有するカードユニットEが外枠A外側に装備さ
れて(図1参照)、前枠Bの裏側下部に設置された中継制
御部(インターフェースボードともいう)24に、カード
リーダ23と上球皿側の球貸し操作部および前記第2電
子制御装置22が夫々接続されている。そして、カード
リーダ23の球貸し判読制御処理条件に応答して後述の
賞球排出装置Fが作動されることにより、払出された貸
し球が上球皿へ供給されるようになっている。
【0016】前述したパチンコ機に実施された本実施例
の賞球排出装置Fは、前記第2電子制御装置22で制御
作動されるもとで、セーフ球に対する賞球と遊技用の貸
し球との区分排出並びに貯留球の抜出しの制御をなすと
共に、不正球抜き獲得の防止をなし得るようにした電子
制御作動形態のもので、図1および図2に略示するよう
に、前記機構セット盤Cの設置部内に着脱可能にセット
されている。この装置Fでは、基本的な構成として図4
〜図8に示すように、縦長方形箱状にユニット化された
合成樹脂製のケース体26内に球通路を区画形成すると
共に、この球通路に臨む部位に電動式の球払出し部35
と切換え排出部47とを夫々組付けて、ケース体毎に取
扱い得るようになっている。そして機構セット盤Cの設
置部、つまり前記球貯留排出経路部4の送出樋4c下端
と、前記第1,第2の賞球路5,7および球抜き路9上端
との間に形成された凹室部25内にケース体26単位で
収容されて、球通路を各路4c,5,7,9に整合連絡し
た状態でビス着セットされるようになっている。
【0017】このような賞球排出装置Fにおいて、前記
ケース体26は、凹室部25内でビス着される1枚のベ
ース板26Aにコの字形のカバー26Bが組付けられて
おり、このケース体26内の上部に、1列の球入路28
を垂下状に形成した樋27が組込まれて、ベース板26
Aとカバー26Bとにビス固定されている。そして、ベ
ース板26Aの下部に形成された区画壁29により、球
入路28および前記第1の賞球路5に連通される斜状の
払出し路30が形成され、この払出し路30の中央部か
ら前記球抜き路9に連通される斜状の戻し路31が分岐
して形成されて、ベース板26Aの下部に合わせてビス
着された方形板サイズの仕切り板34で両路30,31
が覆蓋されている。なお、ベース板26Aの各部には組
付け用のボスや台座等が配設されており、また払出し路
30と戻し路31とは、図5に例示するように互いに逆
Yの字状に連通されて、その分岐連絡口部の一端に後述
する切換え弁52用の逃し凹部32が形成されている。
一方樋27の下部には、後述するセンサー用の検出孔3
3,33が、球1個分に適した間隔で形成されて球入路
28に臨んでいる。
【0018】そして、前述のケース体26内に組込まれ
た前記球払出し部35は、球貯留排出経路部4からの球
を1個ずつ通入出検出するもので、図4〜図8に例示す
るように、ベース板26Aの支持部36に軸支持された
回転スプロケット状の球送り体37と、球送り体37の
回転・停止規制をなす規制片41の切換え作動源である
電磁ソレノイド39と、第1,第2検出具43,44とを
備えている。そして球送り体37は、外周に形成した受
け部38(図示6個)を球入路28内に臨ませて、1個ず
つの球を受けて回転により放出し得る。また電磁ソレノ
イド39は、図示のフラッパー形式例において、ベース
板26Aに固定された金属製の支枠40にコイルを巻回
した磁力発生部(ボビンともいう)39Aを装着し、通電
時に発生された励磁力を磁着部39aに集中的に作用し
得、これに対して規制片41は、支枠40の一端に傾動
可能に支持されてバネ42で付勢され、磁着部39aと
バネ42を利用して球送り37の受け部38を係合停
止,離隔解放するようになっている。一方、第1,第2検
出具43,44は、互いに1球分の検出間隔で配置され
て球入路28に臨み、通入球と通出球とを個々に検出す
るよう構成される。
【0019】このような球払出し部35では、電源投入
時の作動状態において、電磁ソレノイド39の消磁(O
FF)により磁着部39aから解放された垂下状態の規
制片41が、球送り体37を拘束した通常状態に付勢保
持されている(図5参照)。従ってこの球送り体37が、
前記球貯留排出経路部4内に投入されて送出路4cから
球入路28に入っている球の最先行(最下端)を、受け部
38に受入れた状態で停止されていることにおいて、第
1検出具43がこの球を直接有検出する。一方、電磁ソ
レノイド39の励磁(ON)により磁着部39aに吸着さ
れた規制片41が傾動変化して球送り体37を解放する
と(図11参照)、同球送り体37が受けた1球の重みで
回転して同球を放出することにおいて、第2検出具44
が放出球を直接有検出し、ソレノイド39が消磁復帰さ
れるようになっている。なお第1,第2検出具43,44
は、ともに光学センサータイプが使用される例におい
て、前記第2の制御回路装置22側に接続される制御基
板45に配置された発光ダイオードと、回路基板46に
配置された受光ダイオードとが組とされている。ちなみ
に制御基板45は、樋27の外向き側に取着されて電磁
ソレノイド39を接続し、回路基板46は、樋27の内
向き側に取着されて制御基板45に接続されている(図
4,図6および図8参照)。なお、球払出し部35内での
球詰り(判定)に対して、払出し用の電磁ソレノイド39
の作動により振動を発生させて球詰りを解消する制御と
して、例えば特願平1−249973号公報に開示の技
術を採用可能である。また第2検出具44の払出し球検
出不良(故障)の判定処理の制御に関しては、例えば特願
平1−249975号公報に開示の技術を採用し得る。
更には、賞球(貯留球)の数量(検出間隔時間)に応じて球
払出し速度を高速用モードと、低速用モードとに変更す
る制御に関しては、例えば特願平2−6789号公報や
特願平5−285821号公報に開示の技術を採用する
ことができる。
【0020】また、ケース体26内に組込まれた前記切
換え排出部37は、賞球および貸し球と貯留球とを切換
え排出するもので、図4〜図8に例示するように、前記
仕切り板34の外向き側に設置された電磁ソレノイド4
8と、仕切り板34の内向き側に支持されたレバー状の
切換え弁52と、該仕切り板34の内向き側に支持され
たレバー状の開閉片65を備えて、仕切り板単位で構成
されてケース体26内に組付けられている。電磁ソレノ
イド48は、図示のリニアタイプが使用される例におい
て、仕切り板34に一体成形された支片34aに縦向き
に設置されて、バネ50で付勢されたロッド49下端に
連繋片51が固着されている。これに対して切換え弁5
2は、仕切り板34の下部中央のボス部34bに挿通支
持された支軸53内端に固定されて、前記払出し路30
と戻し路31との連絡部分内に位置している。そして、
支軸53外端に固着された円形の回動盤(連繋手段)54
の溝54aにロッド49の連繋片51が係合されている
もとで、同ロッド49の昇降変位に追従して回動盤54
および支軸53の回動と共に切換え弁52が各位置に切
換え保持されるようになっている。なお電磁ソレノイド
48は、前記制御基板45に接続される例とする。
【0021】このような切換え排出部47では、電源投
入時の作動前状態において、電磁ソレノイド48の消磁
(OFF)により下降端位置のロッド49に対して、切換
え弁52が戻し路31を閉遮して払出し路30を開放し
た通常の斜状払出し位置に保持されて、前記球払出し部
35から払出された球を払出し路30側へ案内する。一
方、電磁ソレノイド48の励磁(ON)により上昇端位置
のロッド49に対して、切換え弁52が傾動変化して払
出し路30を閉遮して戻し路31を開放した起立戻し位
置に保持されて、払出された球を戻し路31側へ案内す
るようになっている。なお、切換え排出部47に関連す
る操作手段については、図1に略示した前記機構セット
盤Cにレバー13およびスイッチ14が配置使用される
例において、レバー13の操作によりスイッチ14が検
出(ON)することに応答して、前記切換え用のソレノイ
ド48と払出し用のソレノイド39とが夫々設定時間に
亘り励磁されるようになっている。ちなみにレバー13
は、前枠Bに形成された操作孔に挿入された針金状の操
作具(共に図示しない)の押込みによる操作と、外枠Aか
ら開放した前枠Bの裏側で指先による操作との何れも可
能にされている。
【0022】そして、前述のように構成された本実施例
の賞球排出装置Fにおいて、不正球抜き獲得に係る防止
対策技術については、ケース体26内に切換え排出部4
7を内蔵して球通路内に位置する切換え弁52を不正に
操作し得ないようにした上で、該切換え弁52より適宜
下流側の前記払出し路30に、前記開閉片65が揺動自
在に支持された状態で配設されている。この開閉片65
は、球の通出案内と不正操作部材の侵入防止とを図るも
ので、図5,図7,図8および図9に示すように、払出し
路30を形成する上側の区画壁29における下流側の切
欠き部位において、該区画壁29の下流端上方から払出
し路30に延出した状態で垂下している。すなわちこの
開閉片65は、図7および図8に示すように、前記仕切
り板34の内向き側に突設した支持部34cと、前記ベ
ース板26Aに突設した支持部26aとの間に架設され
る支軸68に枢支されたレバー状の弁体であり、該支軸
68が挿通する貫通孔66aを有する円筒ボス部66
と、該円筒ボス部66から接線方向へ延出した揺動板6
7とが一体成形されている(図9参照)。なお、円筒ボス
部66と揺動板67の裏側には、補強用のリブ69が形
成されている。
【0023】そして前記開閉片65は、揺動変位させる
ための駆動源は備えずに前記支軸68に対して揺動自在
に枢支されており、外力が付勢されない常態において
は、図5に示すように、揺動板67を略垂直下方へ指向
させた垂下状態に姿勢保持され、この状態では該揺動板
67の先端が下の区画壁29に当接して払出し路30を
閉遮している。これにより開閉片65は、支軸68に対
して揺動自在に枢支されているものの、図5に示した垂
下状態から反時計方向(払出し路30の上流側)への揺動
が規制される。しかし図5に1点鎖線で示すように、揺
動板67の先端がベース板26Aの側壁内面に当接する
時計方向への揺動は許容され、この揺動変位した状態で
は、該揺動板67が前記区画壁29の下方側延長線上へ
延在して区画壁として機能するようになる。すなわち、
前記切換え弁52が払出し位置にあることを前提とし
て、前記球払出し部35から払出された貸し球または賞
球が払出し路30へ通出された際には、これら球の落下
勢力により開閉片65は時計方向へ揺動変位し、該球の
第1賞球路5側への通出を許容するようになる(図12
参照)。なお、ベース板26Aの側壁と開閉片65の円
筒ボス部66との間に、防護壁70が該ベース板26A
に一体的に成形してあり、第1賞球路5側から不正操作
された不正物61が、ケース体26内部へ侵入し更に球
払出し部35側へ到達することを防止するようになって
いる(図5参照)。
【0024】ここで、本実施例のパチンコ機の各部に配
設された電気部品類および前記賞球排出装置Fの電気部
品類に係る入出力制御系統について付記すると、図10
に略示するように、前記第1の電子制御装置21に遊技
盤(図示しない)に配置されたスイッチ57,58等が接
続されて、ゲームおよび賞球排出に係る制御処理がなさ
れる。一方、前記第2の電子制御装置22に、前記カー
ドユニットEのカードリーダ23、インターフェースボ
ード24、球貸し操作用のスイッチ59および貸し球用
のスイッチ11と、前記セーフ球検出処理装置Dのスイ
ッチ17および電磁ソレノイド19と、前記球払出し部
35の電磁ソレノイド39および第1,第2検出具43,
44と、前記切換え排出部47の電磁ソレノイド48お
よび球抜き用のスイッチ14が夫々接続されて、貸し球
と賞球との区分払出し、セーフ球検出処理、そして球抜
きに係る夫々の制御処理がなされる。なお第2の電子制
御装置22では、球抜き用のスイッチ14の1回の検出
信号を有効入力して、球抜き指令により切換え用のソレ
ノイド48、次いで払出し用のソレノイド39を各々の
時間(例えば50秒と45秒)に亘り励磁し、そしてリセ
ットスイッチ60の入力条件で次の球抜き用検出信号を
有効入力可能に設定されている。
【0025】
【実施例の作用】前述のように構成された本実施例のパ
チンコ機では、遊技ホール内の設置枠台にカードユニッ
トEと共に設置されて遊技に供し得る。そして、カード
ユニットEに対するカードの挿入並びに機前側での球貸
し操作により、機構セット盤Cの賞球排出装置Fから払
出された貸し球を上球皿側へ給出して収容し得る。この
もとで遊技操作(打球発射操作)を行なうことにより、機
内の発射位置に1球ずつ送込まれた遊技球を遊技盤内に
打出して所要のゲームを展開し得る。そうして、ゲーム
中に発生したアウト球を機構セット盤Cの排出路2から
機外へ排出し、またセーフ球を処理路3からセーフ球検
出処理装置Dに導入して1球ずつ停留検出処理した後に
機外へ排出する一方、このセーフ球の検出処理に対して
賞球排出装置Fから設定数の賞球を払出して上球皿また
は下球皿へ給出するようになっている。そして、球抜き
必要時の操作により球貯留排出経路部4内の貯留球を、
賞球排出装置Fの解放状態で抜出して球抜き路9から機
外へ排出することができる。
【0026】そこで、このようなパチンコ機に実施され
た本実施例の賞球排出装置Fにおける球排出作動状態に
ついて、各図を参照しながら説明する。先ず貸し球の払
出しについては、貸し球用のスイッチ11の球有り検出
入力条件にあって、カードが挿入されて球貸し用のスイ
ッチ59が操作されたことに基づいて球払出し部35が
作動される。すなわち、同スイッチ59の操作入力に対
するカードリーダ23,インターフェースボード24お
よび第2の電子制御装置22間での制御処理および球貸
し指令に基づいて、球払出し部35が作動されて電磁ソ
レノイド39の制御作動(励磁と消磁)および規制片41
の切換え、第1,第2検出具43,44の球有り検出入力
並びに球送り体37のピッチ回動により、所定数の球
(例えば球貸し金額100円に対して貸し球25個)が1
球ずつ払出されて、ケース体26の払出し路30から第
1賞球路5へ排出され、供給口6から上球皿へ給出され
る。この貸し球の具体的な排出状態を図11および図1
2で観ると、全ての貸し球は、球送り体37の受け部3
8から解放された以降、第2検出具44でカウント検出
されて払出し路30に通入し、払出し位置に保持されて
いる切換え弁52上に沿って通出され、そして垂下状態
の開閉片65を押圧して図の時計方向へ揺動させて適宜
勢いが緩和されながら第1賞球路5へ排出される。
【0027】またセーフ球に対する賞球の払出しについ
ては、図2および図3に示す前記セーフ球検出処理装置
Dでのセーフ球検出毎に球払出し部35が作動される。
すなわち、前記処理路3から通路16に通入して規制処
理部材18のストッパー18bにより検出位置で停留さ
れたセーフ球をスイッチ17が検出した条件にあって、
同検出入力に対する第2,第1の電子制御装置21,22
間でのセーフ球信号と賞球信号との処理および払出し指
令に基づいて、球払出し部35が前述と同様な態様で作
動されて(図11および図12参照)、電磁ソレノイド
39の制御作動および規制片41の切換えに従う球送り
体37のピッチ回動により、所定数の球(例えば5〜1
5個の賞球)が1球ずつ払出されて、払出し路30から
切換え弁52および開閉片65を介して第1賞球路5に
通出され、供給口6から上球皿または第2賞球路7から
下球皿へ給出される。そして、払出された所定数最後の
賞球が第2検出具44でカウント検出された時点に基づ
いて、当該回の払出し作動が終了されて電磁ソレノイド
39の消磁、規制片41の復帰に従い球送り体37が停
止保持される。なお、払出し終了後セーフ球検出処理装
置Dでは、第2の電子制御装置22からのセーフ球解放
指令に基づいて、電磁ソレノイド19が1回作動(励磁
と消磁)されることにより、規制処理部材18の切換え
に従い検出位置のセーフ球が解放されて機外へ排出さ
れ、次のセーフ球が検出位置に入って停止される(図3
参照)。
【0028】一方貯留球の球抜きについては、球抜き操
作に基づいて切換え排出部47と球払出し部35が順次
作動される。すなわち、前記球抜き用のスイッチ14が
操作されたことにより、この検出入力に対する第2の電
子制御装置22での制御処理および球抜き指令に基づい
て切換え排出部47が切換え作動されて、電磁ソレノイ
ド48の励磁によるロッド49の上昇と共に切換え弁5
2が戻し位置に切換え保持される(図13および図14
参照)。これに次いで(例えば1.5秒後)球払出し部35
が開放作動されて、電磁ソレノイド39の励磁により規
制片41が磁着変位されて球送り体37を解放する。こ
の結果、同球送り体37がケース体26の球入路28内
の球を受けながら連続フリー回転するもとで、球貯留排
出経路部4内の貯留球が、図13および図14に例示す
るように、1球ずつ払出し路30に放出されて切換え弁
52で変向案内されながら戻し路31に通出して球抜き
路9から機外へ抜出される。そうして、設定時間経過後
の球抜き指令終了時に、球払出し部35が元状復帰され
てソレノイド39の消磁により、規制片41が変位復帰
して球送り体37を停止保持する。これに次いで(例え
ば3.5秒後)切換え排出部47が元状復帰されてソレノ
イド48の消磁によりロッド49の下降と共に切換え弁
52が元の払出し位置(図11の位置)に保持される。
【0029】なお前述の球抜き作動では、球貯留排出経
路部4内で多少の球流れ遅れが発生したとしても、双方
のソレノイド39,48の励磁時間設定により全球を的
確に抜出すことができる。そして球抜き後においては、
補給設備の運転により新たな相当量の球が球タンク4a
内に投入されることにより、球払出し部35の球入路2
8内の所定位置(球送り体37の受止め位置)から球貯留
排出経路部4内の全体に亘り通入(収容)されて、前述し
た貸し球,賞球の払出しが可能とされる。ちなみに、本
実施例の賞球排出装置Fに係る第2の電子制御装置22
での別設定例として、球貸し操作信号は賞球払出し指令
の終了後に入力可能とされ、また球抜き操作信号の入力
以後は入力不可(無効)とされる。賞球払出し信号は、球
貸し指令の終了以後に入力可能とされ、また球抜き操作
信号の入力以後は入力不可(無効)とされる。また球抜き
操作信号は、貸し球,賞球の払出し指令の終了以後に1
回だけ有効入力可能とされる。
【0030】ところで本実施例の賞球排出装置Fでは、
前述した球排出作動を行ない得ることの他に、装置特有
の機能として球抜き操作により機外へ排出されるべき貯
留球の不正獲得(上球皿側への抜出し)を防止し得るもの
で、この防止対策については、前枠Bの操作孔(共に図
示しない)から挿入した操作杆により前記球抜き用のス
イッチ14を検出操作して切換え排出部47を球抜き状
態に保持し得ることにおいて、図13に示すように、機
前側での不正操作により不正物61を供給口6から裏側
へ侵入させて巧みに操っても、開閉片65で切換え弁5
2を防御するようにしている。すなわち、開閉片65の
具体的な防御態勢として、まず図11に例示するよう
に、払出し位置の切換え弁52に対する開閉片65は、
揺動板67が垂下してその先端が払出し路30を形成す
る下側の区画壁29に当接し、払出し路30の出口面を
閉遮して払出し路30内への不正物61の侵入を防止し
た状態にある。また図14に例示するように、切換え弁
52が戻し位置に変位しても開閉片65の姿勢は全く変
位せず、この開閉片65により払出し路30内への不正
物61の侵入を防止した状態にある。
【0031】すなわち、前述した図11に示す払出し可
能状態において、不正球抜き操作前に線状の不正物61
を供給口6から第1賞球路5内に侵入させて払出し路3
0側に挿入操作した場合、鈴62の外周に沿って上昇し
た不正物61の上端が開閉片65の揺動板67に当接し
て払出し路30の上流側へ突上げるようになるが、該揺
動板67の先端が下の区画壁29に係止されて揺動が規
制され、同路30の出口面を閉遮したまま不正物61の
それ以上の侵入を阻止する。これにより、不正物61で
切換え弁52を直接的に操作することができないから、
切換え弁52を前もって払出し位置に不正に拘束するこ
とは全く不可能となる。
【0032】一方、前述した図15に示す戻し状態にお
いて、予め供給口6から第1賞球路5内に侵入させた不
正物61を、不正球抜き操作後に払出し路30側に挿入
操作した場合、前記同様に鈴62の外周に沿って上昇し
た不正物61の上端が開閉片65の揺動板67に当接
し、該揺動板67を払出し路30の上流側へ突上げるよ
うになるが、該揺動板67の先端が下の区画壁29に係
止されて揺動が規制され、同路30の出口面を閉遮した
まま不正物61のそれ以上の侵入を阻止する。これによ
り、球の払出し中にあっても、不正物61で切換え弁5
2を直接的に操作することができないから、切換え弁5
2を払出し位置に不正に拘束して払出された球を払出し
路30から第1賞球路5側へ抜出すことが全く不可能と
なる。すなわち本実施例の不正球抜き防止装置では、切
換え弁52の払出し位置または戻し位置に関係なく開閉
片65が払出し路30を閉遮し、しかも第1賞球路5側
からの突上げに対する揺動が規制されるから、機前側か
ら不正物61を挿入操作したとしても切換え弁52を直
接的に操作することができず、従って貯留球を機前側へ
不正に抜出すことは全く不可能となる。
【0033】
【発明の効果】以上に説明した如く、本発明に係るパチ
ンコ遊技機における賞球排出装置によれば、機裏側の機
構セット盤にセットされる1つのケース体内に、球の払
出し作動をなす球払出し部と、球の通出切換え作動をな
す切換え排出部とを組込んだことにより、装置全体を1
つのケース体単位のユニット部材として取扱い得ると共
に、該装置の小型化および簡素化を図ることができる利
点がある。しかも、機構セット盤に対する組付けに際し
ては、該機構セット盤の所要部位にケース体を位置決め
セットしてビス等により組付けるだけで、球払出し部と
切換え排出部とを球処理部における適切な位置に簡単か
つ容易に配設することができ、当該部材の組付けの簡略
化を図り得ると共にパチンコ遊技機の組立て作業の合理
化を図り得る等の有益な効果を奏する。
【0034】更に、本発明に係るパチンコ遊技機におけ
る賞球排出装置では、球払出し部の下部に装備した切換
え排出部において、球皿側に連絡される払出し路と球抜
き路側に連絡される戻し路との分岐連絡部位に組込んだ
切換え弁の下流側に、この切換え弁が払出し位置に保持
されても戻し位置に保持されても常に払出し路の出口側
を閉遮する開閉片を配設し、しかも、該開閉片を該払出
し路の上流側への揺動が規制されるように設定した。従
って、本発明に係るパチンコ遊技機における賞球排出装
置によれば、前枠の操作孔から挿入した操作杆により球
抜き用のスイッチを検出操作して切換え排出部を球抜き
状態に保持し得ることにおいて、機前側での不正操作に
より不正物を球皿側から裏側へ侵入させて巧みに操って
も、前記開閉片により払出し路内への該不正物の侵入が
好適に阻止されるから、球抜き操作時に本来の戻し位置
に保持されるべき切換え弁を払出し位置に拘束保持させ
ることが全く不可能となり、戻し球として抜出される貯
留球の不正な獲得を防止し得る極めて有益な効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】カードユニットを併設したパチンコ機の背面図
である。
【図2】パチンコ機裏側の機構セット盤に配設した球処
理部の背面図である。
【図3】セーフ球検出処理装置を作動変化状態で示す正
面図である。
【図4】本実施例の賞球排出装置を開蓋状態で示す正面
図である。
【図5】本実施例の賞球排出装置を開蓋状態で示す縦断
正面図である。
【図6】図4のX−X線における横断平面図である。
【図7】図4のY−Y線における横断平面図である。
【図8】本実施例の賞球排出装置を分解状態で示す平面
図である。
【図9】切換え弁と閉閉片とを示す分解斜視図である。
【図10】球処理部の制御系統のブロック図である。
【図11】賞球排出装置を払出し動作前状態で示す説明
図である。
【図12】賞球排出装置を貸し球,賞球の払出し動作状
態で示す説明図である。
【図13】球処理部を球抜き状態で示す背面図である。
【図14】賞球排出装置を貯留球の球抜き状態で示す説
明図である。
【図15】球抜き状態における不正球抜き獲得防止例の
説明図である。
【符号の説明】
4 球貯留排出経路部 5 第1賞球路(賞球経路) 7 第2賞球路(賞球経路) 9 球抜き路 22 第2電子制御装置 26 ケース体 28 球入路 30 払出し路 31 戻し路 34 仕切り板 35 球払出し部 37 球送り体 39 電磁ソレノイド 41 規制部材 47 切換え排出部 48 電磁ソレノイド 52 切換え弁 54 回転盤(連繋手段) 61 不正物 65 開閉片 C 機構セット盤

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機裏側に装備された機構セット盤(C)に
    おける球貯留排出経路部(4)内の貯留球を、遊技盤内で
    のパチンコゲームの入賞成立に対する賞球として払出し
    て賞球経路(5,7)から機前側の球皿へ給出する一方、球
    抜き操作により戻し球として抜出して球抜き路(9)から
    機外へ排出するパチンコ遊技機にあって、 前記機構セット盤(C)の所定部位に着脱可能に組付けセ
    ットされて、内部に球貯留排出経路部(4)に連通する球
    入路(28)と前記賞球経路(5,7)に連通する払出し路(30)
    および球抜き路(9)に連通する戻し路(31)とを有する1
    つのケース体(26)内に、球入路(28)に臨む位置に支持さ
    れた回転式の球送り体(37)を適宜電子制御装置(22)の制
    御により駆動される電磁ソレノイド(39)および規制部材
    (41)により回転停止制御して、球入路(28)内の球を1球
    ずつ払出すように設定された球払出し部(35)を組込むと
    共に、この球払出し部(35)から払出された球を賞球経路
    (5,7)側と球抜き路(9)側に通出切換えし得る電動式の切
    換え排出部(47)を組込んでケース体単位で構成し、 前記切換え排出部(47)では、前記ケース体(26)内に着脱
    可能に取着されて払出し路(30)と戻し路(31)の蓋板を兼
    用する1枚の仕切り板(34)に、両路(30,31)の分岐連絡
    部位に位置する傾動式の切換え弁(52)と、適宜電子制御
    装置(22)の制御に基づく駆動条件により切換え弁(52)を
    切換え保持し得る電磁ソレノイド(48)とを組付けて連繋
    手段(54)で連繋する一方、払出し路(30)に対する閉鎖位
    置と開放位置とに亘り変向し得る開閉片(65)を揺動自在
    に支持して、仕切り板(34)単位で構成してケース体(26)
    内に装備され、 前記切換え排出部(47)において、前記球払出し部(35)か
    ら払出された球を、前記電磁ソレノイド(48)の駆動条件
    による切換え弁(52)の払出し位置と戻し位置との切換え
    保持により、払出し路(30)から賞球経路(5,7)側と戻し
    路(31)から球抜き路(9)側とに区分排出し得るもとで、
    常には閉鎖位置に保持される前記開閉片(65)が払出し路
    (30)を通出する球で押開かれる一方で、機前側からの不
    正物侵入操作により裏側の賞球経路(5,7)内を挿入して
    払出し路(30)内に向けて侵入される不正物(61)を当て止
    めて、前記切換え弁(52)を払出し位置に不正拘束保持不
    能にしたことを特徴とするパチンコ遊技機における賞球
    排出装置。
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