JPH1141480A - 色変換方法及びその装置並びに記録媒体 - Google Patents

色変換方法及びその装置並びに記録媒体

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JPH1141480A
JPH1141480A JP9209755A JP20975597A JPH1141480A JP H1141480 A JPH1141480 A JP H1141480A JP 9209755 A JP9209755 A JP 9209755A JP 20975597 A JP20975597 A JP 20975597A JP H1141480 A JPH1141480 A JP H1141480A
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JP
Japan
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color
conversion
value
primary colors
additive
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JP9209755A
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English (en)
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Kazutaka Taniguchi
和隆 谷口
Taku Sakamoto
卓 坂本
Minoru Narasaki
実 奈良▲崎▼
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 再現できる色域の外にある特定の色の部分に
おいて、色の調子が無くなったり、色相が変化したりす
ることがないようにする。 【解決手段】 各蛍光体の表す色の色度座標を、実際の
色度座標と同じ色相でかつ実際の色度座標より高い彩度
を持つ仮想色度座標に変更して成る仮想カラーモニタを
想定し、その仮想カラーモニタ用としての色変換関係に
基づいて、測色値であるXYZを、赤,緑,青について
輝度リニアな値となるr’g’b’に色変換する(S2
3)。次に、r’,g’またはb’の値をLとおき(S
24)、そのLの値が0以上であるか否かを判定する
(ステップS26)。Lの値が−k≦L<i(iはjの
γ乗)の場合にはLの一次関数によってLからVへの変
換を行ない(S28)、Lの値がi≦L<1の場合はL
の1/γ乗の関数によってLからVへの変換を行なう
(S30)。得られたVの値をS24のr’,g’,
b’に対応させてR,GまたはBとおく(S32)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、測色値をカラー表
示デバイスに入力される表示用信号に変換する技術及び
上記表示用信号を上記測色値に逆変換する技術に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来では、原カラー画像(例えば、カラ
ーフィルム、カラー印画紙あるいはカラー印刷物)をカ
ラースキャナを用いて読み取って、RGBの3つの色信
号を得て、読み取ったカラー画像を確認するために、あ
るいは必要な処理を確実に行うために、得られたRGB
色信号をカラーモニタに与えて対話対象としてカラー画
像を表示することが広く行われている。
【0003】しかし、カラースキャナで読み取って得ら
れたRGB色信号は、カラースキャナの色分解フィルタ
の特性にのみ頼った信号であるため、たとえ、RGB色
信号であっても、そのままカラーモニタに与えただけで
は、到底、原カラー画像に近い画像は得られない。
【0004】一方、印刷、新聞用の画像処理において
は、カラー印刷がCMYKの4色のインキを用いて行わ
れる関係から、カラー印刷用の画像の各画素は、それぞ
れ、最終的に色変換されてCMYKの4つの色信号から
構成されることになる。従って、この場合、画像処理の
中間段階において、処理過程あるいは最終印刷仕上がり
予想の画面を予見するために、カラー印刷用のCMYK
色信号をRGB色信号に変換した上で、カラーモニタに
与えてカラー画像を表示することも広く行われている。
【0005】しかし、カラー印刷用のCMYK色信号を
単にRGB色信号に変換してカラーモニタに与えただけ
では、実際のカラー印刷された画像に近いカラー画像を
得ることは困難である。
【0006】即ち、上記したような色分解フィルタの特
性にのみ頼ったRGB色信号や、カラー印刷用のCMY
K信号は、それらの信号を、表示したいカラーモニタ用
のRGB色信号に色変換することによって、初めて、期
待するカラー画像をそのカラーモニタに表示することが
できる。
【0007】ところが、カラーモニタは、赤,緑,青3
色の蛍光体それぞれが持つ色で囲まれた色域(カラーモ
ニタ固有のガメット[gamut])内の色しか表示できな
いのに対し、原カラー画像(のガメット)あるいはカラ
ー印刷された画像(のガメット)の中には、カラーモニ
タの赤,緑,青3色の蛍光体それぞれが持つ色で囲まれ
た色域よりも、外側にあたる色が含まれている場合が多
い。
【0008】従って、色変換して得られるカラーモニタ
用のRGB色信号の値を0から1までに規格化したと
き、カラーモニタの赤,緑,青3色の蛍光体それぞれが
持つ色で囲まれた色域よりも外側にあたる色について
は、カラーモニタ用のRGB色信号のうち、少なくとも
1つの信号が、0よりも小さい値(負の値)かあるいは
1よりも大きい値(100%を越える値)になってしま
う。
【0009】ここで、カラーモニタ用のRGB色信号の
値を0から1までに規格化するとは、カラーモニタで白
を表現するために必要なRGB色信号の値をそれぞれ1
(即ち、MAX)とし、真っ黒を表現するために必要なR
GB色信号の値をそれぞれ0(即ち、MIN)とするとい
う意味であるから、1より大きい値で蛍光体を光らせる
こともできず、まして0より小さい値になったからと言
って、蛍光体を0より小さい値で光らせるなど、到底で
きない相談である。
【0010】従って、このような場合、従来では、カラ
ーモニタ用のRGB色信号の値として1以上の値や0以
下の値が要求されても、それぞれ、すべて、MAX1やMIN
0で打ち切らざるを得なかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このため、原カラー画
像あるいはカラー印刷された画像の中に含まれている表
現したい色の一部が、カラーモニタにおける蛍光体で再
現できる色域の外にあると、その色の部分(例えば、彩
度の高い色の部分がその部分に当たる)については、カ
ラーモニタ用のRGB色信号の値が一律にMAX1もしく
は MIN0で打ち切られてしまうため、その色の部分の色
の調子が無くなるという重大な不具合を生じていた。
【0012】また、原カラー画像あるいはカラー印刷の
画像の中に含まれている表現したい色が、カラーモニタ
における蛍光体で再現できる色域の内部から外部に移る
際には、その色域の境界で、RGB色信号の値が3色一
斉にMAX1もしくは MIN0で打ち切られるのではなく、
MAX1もしくは MIN0を越えそうになった色信号の値の
みがMAX1もしくはMIN0で打ち切られるだけで、それ以
外の色信号の値はそのまま変化を続けるので、その色域
の境界付近で急に色相が変わり始め、色相の変化を招い
てしまうという恐れがあった。
【0013】一般的に、高彩度の色の部分は、画像中に
おいて大変重要な部分であることが多く、その重要な部
分の色の調子が無くなったり、色相が変化したりするこ
とは、耐えられない欠陥となる可能性が高い。
【0014】従って、本発明の目的は、上記した従来技
術の問題点を解決し、再現できる色域の外にある特定の
色の部分において、色の調子が無くなったり、色相が変
化したりすることのない色変換方法及び色変換装置など
を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記した目的の少なくとも一部を達成するために、本発明
の色変換方法は、各々特定の色度座標を持つ加法混色の
原色を、該加法混色の原色にそれぞれ対応して入力され
る表示用信号の信号強度に応じた混合量で混色すること
により、色を表示すると共に、前記表示用信号の信号強
度としては所定の規定範囲内の値を採り得、前記信号強
度に応じた前記混合量としては所定の再現可能範囲内の
値を採り得るカラー表示デバイスについて、測色値から
前記カラー表示デバイスに入力すべき前記表示用信号を
得るために、前記測色値を前記表示用信号に変換する色
変換方法であって、(a)前記測色値を所定の変換関係
に基づいて前記加法混色の原色の各混合量に変換する工
程と、(b)変換して得られた前記加法混色の原色の各
混合量を、それぞれ、前記加法混色の原色毎に、前記加
法混色の原色にそれぞれ対応する前記表示用信号の信号
強度に変換する工程と、を備え、前記工程(a)では、
前記変換関係として、前記加法混色の原色のうち、少な
くとも一つの第1特定原色の色度座標を、前記特定の色
度座標と同じ色相でかつ前記特定の色度座標より高い彩
度を持つ仮想色度座標に変更して成る仮想カラー表示デ
バイスを想定し、或る測色値を変換した場合に得られる
前記加法混色の原色の各混合量で混色して、前記仮想カ
ラー表示デバイスにおいて色を表示した場合に、表示し
た該色の測色値が元の前記測色値と同じ値になるよう
な、測色値から加法混色の原色の各混合量への変換関係
を用いると共に、前記工程(b)では、前記加法混色の
原色のうち、少なくとも一つの第2特定原色について
は、前記工程(a)によって変換して得られた前記第2
特定原色の混合量が前記再現可能範囲内の値である場合
に、前記表示用信号の信号強度として、前記規定範囲内
において予め設定された第1の変換範囲内の値に変換
し、前記工程(a)によって変換して得られた前記第2
特定原色の混合量が前記再現可能範囲外の値であって、
かつ、予め設定された所定の救済範囲内の値である場合
には、前記表示用信号の信号強度として、前記規定範囲
内における前記第1の変換範囲以外の残りの第2の変換
範囲内の値に変換することを要旨とする。
【0016】また、本発明の色変換装置は、各々特定の
色度座標を持つ加法混色の原色を、該加法混色の原色に
それぞれ対応して入力される表示用信号の信号強度に応
じた混合量で混色することにより、色を表示すると共
に、前記表示用信号の信号強度としては所定の規定範囲
内の値を採り得、前記信号強度に応じた前記混合量とし
ては所定の再現可能範囲内の値を採り得るカラー表示デ
バイスについて、測色値から前記カラー表示デバイスに
入力すべき前記表示用信号を得るために、前記測色値を
前記表示用信号に変換する色変換装置であって、前記測
色値を所定の変換関係に基づいて前記加法混色の原色の
各混合量に変換する第1の変換手段と、変換して得られ
た前記加法混色の原色の各混合量を、それぞれ、前記加
法混色の原色毎に、前記加法混色の原色にそれぞれ対応
する前記表示用信号の信号強度に変換する第2の変換手
段と、を備え、前記第1の変換手段は、前記変換関係と
して、前記加法混色の原色のうち、少なくとも一つの第
1特定原色の色度座標を、前記特定の色度座標と同じ色
相でかつ前記特定の色度座標より高い彩度を持つ仮想色
度座標に変更して成る仮想カラー表示デバイスを想定
し、或る測色値を変換した場合に得られる前記加法混色
の原色の各混合量で混色して、前記仮想カラー表示デバ
イスにおいて色を表示した場合に、表示した該色の測色
値が元の前記測色値と同じ値になるような、測色値から
加法混色の原色の各混合量への変換関係を用いると共
に、前記第2の変換手段は、前記加法混色の原色のう
ち、少なくとも一つの第2特定原色については、前記第
1の変換手段によって変換して得られた前記第2特定原
色の混合量が前記再現可能範囲内の値である場合に、前
記表示用信号の信号強度として、前記規定範囲内におい
て予め設定された第1の変換範囲内の値に変換し、前記
第1の変換手段によって変換して得られた前記第2特定
原色の混合量が前記再現可能範囲外の値であって、か
つ、予め設定された所定の救済範囲内の値である場合に
は、前記表示用信号の信号強度として、前記規定範囲内
における前記第1の変換範囲以外の残りの第2の変換範
囲内の値に変換することを要旨とする。
【0017】このように、本発明の色変換方法及びその
装置においては、まず、測色値を所定の変換関係に基づ
いて加法混色の原色の各混合量に変換する。このとき、
加法混色の原色のうち、少なくとも一つの第1特定原色
の色度座標を、特定の色度座標と同じ色相でかつ特定の
色度座標より高い彩度を持つ仮想色度座標に変更して成
る仮想カラー表示デバイスを想定し、或る測色値を変換
した場合に得られる加法混色の原色の各混合量で混色し
て、仮想カラー表示デバイスにおいて色を表示した場合
に、表示した色の測色値が元の測色値と同じ値になるよ
うな、測色値から加法混色の原色の各混合量への変換関
係を、前述の所定の変換関係として用いる。次に、変換
して得られた加法混色の原色の各混合量を、それぞれ、
加法混色の原色毎に、加法混色の原色にそれぞれ対応す
る前記表示用信号の信号強度に変換する。このとき、加
法混色の原色のうち、少なくとも一つの第2特定原色に
ついては、変換して得られた第2特定原色の混合量が再
現可能範囲内の値である場合に、表示用信号の信号強度
として、規定範囲内において予め設定された第1の変換
範囲内の値に変換し、変換して得られた第2特定原色の
混合量が再現可能範囲外の値であって、かつ、予め設定
された所定の救済範囲内の値である場合には、表示用信
号の信号強度として、規定範囲内における第1の変換範
囲以外の残りの第2の変換範囲内の値に変換する。
【0018】上記した仮想カラー表示デバイスでは、実
際のカラー表示デバイスに比較して、再現できる色域が
高彩度方向に拡大しており、実際のカラー表示デバイス
によっては再現できなかった色(即ち、実際のカラー表
示デバイスによって再現できる色域よりも幾分外にある
高彩度の色)も、再現することができる。従って、本発
明の色変換方法及び色変換装置によれば、上記したよう
な仮想カラー表示デバイス用として得られた変換関係に
基づいて、測色値から加法混色の原色の各混合量への変
換を行なうことによって、実際のカラー表示デバイスに
よって再現できる色域の外にある色の部分であっても、
仮想カラー表示デバイスによって再現できる色域の中に
ある色の部分については、色の調子を保存することがで
き、色相の変化を抑えることができる。
【0019】また、さらに、実際のカラー表示デバイス
によって再現できる色域の外にある色の部分であって
も、その色の部分の測色値から変換して得られる加法混
色の原色の混合量のうち、第2特定原色の混合量が救済
範囲内の値である場合には、その値は表示用信号の信号
強度として第2の変換範囲内の値に変換されるため、第
2特定原色については、上記した色の部分の情報が失わ
れることなく、表示用信号の信号強度の値として保存さ
れる。従って、上記した色の部分においては、色の調子
が無くなったり、色相が変化したりすることがない。
【0020】本発明の色変換方法において、前記仮想色
度座標を、均等色空間座標系の色度図上において、無彩
色点と、前記第1特定原色の前記特定の色度座標によっ
て表される色度点と、を通る直線上に採ることが好まし
い。
【0021】仮想色度座標をこのように採ることによっ
て、特定の色度座標(即ち、実際の色度座標)と同じ色
相で、より高い彩度を持つような色度座標を容易に求め
ることができる。
【0022】本発明の色変換方法において、前記加法混
色の原色のすべてを前記第1特定原色として、各第1特
定原色の色度座標をそれぞれ仮想色度座標に変更すると
共に、各々の仮想色度座標における彩度が、各々の前記
特定の色度座標よりも同じ比率で高くなるように、各々
の仮想色度座標を設定するようにしても良い。
【0023】このように、各第1特定原色について、各
々の仮想色度座標における彩度が同じ比率で高くなるに
ようにすることによって、色相がずれるのを回避するこ
とができる。
【0024】また、本発明の色変換方法において、前記
規定範囲に対する前記第2の変換範囲の割合は前記再現
可能範囲に対する前記救済範囲の割合よりも小さい方が
好ましい。
【0025】救済範囲の変換先である第2の変換範囲は
できる限り狭くし、再現可能範囲の変換先である第1の
変換範囲をできる限り広くした方が、再現できる色域の
中にある色に対する変換前後の色度点のずれ量を少なく
することができる。
【0026】また、本発明の色変換方法において、前記
工程(b)は、前記工程(a)によって変換して得られ
た前記加法混色の原色の混合量を、該加法混色の原色に
対応する前記表示用信号の信号強度に変換するに際し
て、前記混合量と前記信号強度との変換関係を表す所定
の変換関数を用いて変換すると共に、前記第2特定原色
については、前記工程(a)によって変換して得られた
前記第2特定原色の混合量が前記再現可能範囲内の値で
ある場合と前記救済範囲内の値である場合とで、前記変
換関数として異なる変換関数を用いるようにしても良
い。
【0027】このように、混合量から信号強度への変換
を変換関数を用いて行なう場合、第2特定原色について
は、混合量が再現可能範囲内の値である場合と救済範囲
内の値である場合とで変換関数を異ならせることによっ
て、それぞれの範囲に対応した変換を行なうようにする
ことができる。
【0028】また、本発明の他の色変換方法は、各々特
定の色度座標を持つ加法混色の原色を、該加法混色の原
色にそれぞれ対応して入力される表示用信号の信号強度
に応じた混合量で混色することにより、色を表示すると
共に、前記表示用信号の信号強度としては所定の規定範
囲内の値を採り得、前記信号強度に応じた前記混合量と
しては所定の再現可能範囲内の値を採り得るカラー表示
デバイスについて、該カラー表示デバイスに入力すべき
前記表示用信号を、測色値に変換する色変換方法であっ
て、(A)前記加法混色の原色にそれぞれ対応する前記
表示用信号の信号強度を、それぞれ、前記加法混色の原
色毎に、前記加法混色の原色の各混合量に変換する工程
と、(B)変換して得られた前記加法混色の原色の各混
合量を所定の変換関係に基づいて前記測色値に変換する
工程と、を備え、前記工程(A)では、前記加法混色の
原色のうち、少なくとも一つの第1特定原色について
は、該第1特定原色に対応する前記表示用信号の信号強
度が、前記規定範囲内において予め設定された第1の変
換範囲内の値である場合に、前記第1特定原色の混合量
として、前記再現可能範囲内の値に変換し、前記第1特
定原色に対応する前記表示用信号の信号強度が、前記規
定範囲内における前記第1の変換範囲以外の残りの第2
の変換範囲内の値である場合に、前記第1特定原色の混
合量として、前記再現可能範囲外の値であって、かつ、
予め設定された所定の救済範囲内の値に変換すると共
に、前記工程(B)では、前記変換関係として、前記加
法混色の原色のうち、少なくとも一つの第2特定原色の
色度座標を、前記特定の色度座標と同じ色相でかつ前記
特定の色度座標より高い彩度を持つ仮想色度座標に変更
して成る仮想カラー表示デバイスを想定し、或る測色値
を変換した場合に得られる前記加法混色の原色の各混合
量で混色して、前記仮想カラー表示デバイスにおいて色
を表示した場合に、表示した該色の測色値が元の前記測
色値と同じ値になるような、測色値から加法混色の原色
の各混合量への変換関係とは、逆の変換関係を用いるこ
とを要旨とする。
【0029】このような色変換方法を用いることによっ
て、カラー表示デバイスに入力すべき表示用信号から測
色値への変換を行なうことができる。
【0030】また、本発明の別の色変換装置は、色変換
用の代表点からなるルックアップテーブルを備え、前述
の本発明の色変換装置によって変換して得られた前記加
法混色の原色にそれぞれ対応する前記表示用信号の信号
強度を、前記色変換用ルックアップテーブルの代表点
と、その点に基づく補間演算を用いて、所定の表色系の
値に変換する色変換装置であって、前記色変換用ルック
アップテーブルは、変換して得られた前記加法混色の原
色にそれぞれ対応する前記表示用信号の信号強度の値の
組合せのうち、前記第1の変換範囲と前記第2の変換範
囲との境界に位置する境界値を前記第2の特定原色の何
れかに対応する前記表示用信号の信号強度の値として含
む特定の組合せを、少なくとも、前記色変換用ルックア
ップテーブルのアドレスの値として持つと共に、前記特
定の組合せによって表されるアドレスには、前記特定の
組合せを変換して得られる前記表色系の値が格納されて
いることを要旨とする。
【0031】このような構成を採ることによって、第1
の変換範囲と第2の変換範囲にまたがる領域を同一の係
数で補間することを回避できるので、正しい表色系の値
を得ることができる。
【0032】本発明の記録媒体は、各々特定の色度座標
を持つ加法混色の原色を、該加法混色の原色にそれぞれ
対応して入力される表示用信号の信号強度に応じた混合
量で混色することにより、色を表示すると共に、前記表
示用信号の信号強度としては所定の規定範囲内の値を採
り得、前記信号強度に応じた前記混合量としては所定の
再現可能範囲内の値を採り得るカラー表示デバイスにつ
いて、測色値から前記カラー表示デバイスに入力すべき
前記表示用信号を得るために、前記測色値を前記表示用
信号に変換するためのコンピュータプログラムを記録し
たコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記
測色値を所定の変換関係に基づいて前記加法混色の原色
の各混合量に変換すると共に、前記変換関係として、前
記加法混色の原色のうち、少なくとも一つの第1特定原
色の色度座標を、前記特定の色度座標と同じ色相でかつ
前記特定の色度座標より高い彩度を持つ仮想色度座標に
変更して成る仮想カラー表示デバイスを想定し、或る測
色値を変換した場合に得られる前記加法混色の原色の各
混合量で混色して、前記仮想カラー表示デバイスにおい
て色を表示した場合に、表示した該色の測色値が元の前
記測色値と同じ値になるような、測色値から加法混色の
原色の各混合量への変換関係を用いる第1の機能と、該
第1の機能によって変換して得られた前記加法混色の原
色の各混合量を、それぞれ、前記加法混色の原色毎に、
前記加法混色の原色にそれぞれ対応する前記表示用信号
の信号強度に変換すると共に、前記加法混色の原色のう
ち、少なくとも一つの第2特定原色については、前記第
1の機能によって変換して得られた該第2特定原色の混
合量が前記再現可能範囲内の値である場合に、前記表示
用信号の信号強度として、前記規定範囲内において予め
設定された第1の変換範囲内の値に変換し、前記第1の
機能によって変換して得られた前記第2特定原色の混合
量が前記再現可能範囲外の値であって、かつ、予め設定
された所定の救済範囲内の値である場合には、前記表示
用信号の信号強度として、前記規定範囲内における前記
第1の変換範囲以外の残りの第2の変換範囲内の値に変
換する第2の機能とを、コンピュータに実現させるため
のコンピュータプログラムを記録したことを要旨とす
る。
【0033】なお、記録媒体としては、フレキシブルデ
ィスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、
ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの
符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置
(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等
の、コンピュータが読取り可能な種々の媒体を利用でき
る。
【0034】このような記録媒体に記録されたコンピュ
ータプログラムがコンピュータによって実行されると、
上記した本発明の色変換方法や色変換装置とほぼ同様な
処理がなされ、本発明の色変換方法や色変換装置と同様
の効果を奏することができる。
【0035】
【発明の他の態様】また、本発明は、以下のような他の
態様も含んでいる。即ち、一つの態様としては、コンピ
ュータに上記の発明の各工程または各手段の機能を実現
させるコンピュータプログラムを通信経路を介して供給
するプログラム供給装置としての態様である。こうした
態様では、プログラムをネットワーク上のサーバなどに
置き、通信経路を介して、必要なプログラムをコンピュ
ータにダウンロードし、これを実行することで、上記の
色変換方法や色変換装置を実現することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて説明する。図1は本発明の一実施例として
の色変換方法の処理手順を示すフローチャートである。
【0037】例えば、今、印刷用の画像処理の中間段階
(例えば、製版工程の途中など)において、最終印刷結
果を予見するために、カラー印刷用のCMYK色信号を
カラーモニタ用のRGB色信号に変換してカラーモニタ
に与え、カラー画像を表示することを考えてみる。
【0038】一般に、スキャナ読込用透過フィルムのR
GB色信号をカラーモニタ用のRGB色信号(表示用信
号RGB)に変換する場合、RGB→XYZ→RGBの
順に色変換を行なう。ここで、XYZはデバイスに依存
しない測色系や表色系を経由することを代表して示して
おり、L***やL***等、あるいはそれらのいく
つかを経由してもかまわない。このうち、本実施例の色
変換方法は、測色値であるXYZを表示用信号であるR
GBに色変換を行なう場合(即ち、XYZ→RGB)に
適用される。
【0039】さて、本実施例に係る図1に示すフローチ
ャートについて説明する前に、本実施例の色変換方法と
従来の色変換方法とを比較するために、まず、従来の色
変換方法について、再度説明する。
【0040】従来においては、まず、実際のカラーモニ
タ用として求められた式(1)に示す色変換関係に基づ
いて、測色値であるXYZからr’g’b’への色変換
を行なう。
【0041】
【数1】
【0042】なお、この場合、上記カラーモニタとして
は、赤,緑,青の蛍光体が後述するITU−R 709
(旧CCIR 709)蛍光体であって、赤,緑,青が
最大輝度のとき(即ち、赤,緑,青の各蛍光体が最大輝
度で発光したとき)に、白としてD50(色温度500
0度)の白を表示し得るものを用いる。
【0043】ここで、r’,g’,b’とは、上記カラ
ーモニタにおける赤,緑,青の各輝度(即ち、赤,緑,
青の各蛍光体が発光した際の各輝度)を、それぞれ、最
小輝度がほぼ0,最大輝度がほぼ1となるように規格化
(正規化)して得られる輝度リニアな(即ち、輝度に比
例した)値である。一般に、カラーモニタにおいては、
赤,緑,青の各蛍光体がそれぞれ適当な輝度で発光し
て、それらの各光が混ざり合うことにより、所望の色を
表示することになる。従って、上記したr’,g’,
b’は、上記カラーモニタにおいて、赤,緑,青の各色
を混色して所望の色を表示する際の、赤,緑,青の各混
合量を表すことになる。
【0044】また、上記したようにr’,g’,b’は
最小輝度がほぼ0,最大輝度がほぼ1となるように規格
化した値であるので、測色値であるXYZとして、上記
カラーモニタにおける赤,緑,青の各蛍光体によって再
現し得る色域(上記カラーモニタ固有のガメット[gamu
t])の中にある色を、上記XYZ→r’g’b’変換
処理によって変換した場合、変換により得られるr’,
g’,b’の値は、何れも0から1の範囲に納まること
になる。しかし、XYZとして、上記した色域の外にあ
る色を変換した場合には、変換により得られるr’,
g’,b’の値は、何れかが0から1の範囲外になって
しまう。
【0045】次に、従来においては、上記カラーモニタ
におけるγ特性に基づいて、式(2)に示す変換関数に
よって、r’g’b’から表示用信号であるRGBへの
変換を行なう。ここで、R,G,Bは、それぞれ、上記
カラーモニタに入力すべき赤,緑,青の表示用信号の各
信号強度(即ち、印加電圧)を、最小値が0,最大値が
1となるように規格化(正規化)したものである。
【0046】
【数2】
【0047】式(2)において、Lは、赤,緑,青の各
蛍光体が発光した際の各輝度を表すものであり、上記し
たr’,g’またはb’に対応する。また、Vは、上記
カラーモニタに入力すべき赤,緑,青の表示用信号の各
信号強度(即ち、印加電圧)を表すものであり、上記し
たR,GまたはBに対応する。式(2)に示す変換関数
は、0≦L<1の範囲で、Lの1/γ乗の関数となって
いる。
【0048】従って、上記r’g’b’→RGB変換処
理では、赤,緑,青毎に、それぞれ、r’をRに、g’
をGに、b’をBに、それぞれ変換することになる。
【0049】従来においては、前段のXYZ→r’g’
b’変換処理において、例えば、r’,g’,b’の何
れかの値として0より小さい値(即ち、L<0)が得ら
れた場合、後段のr’g’b’→RGB変換処理におい
て、式(2)から明らかなように、その値はすべてR,
GまたはBの値として0(即ち、V=0)に変換されて
しまう。
【0050】従って、前述したように、前段のXYZ→
r’g’b’変換処理において、例えば、XYZして、
上記カラーモニタにおける赤,緑,青の各蛍光体によっ
て再現し得る色域の外にある色を変換し、その変換によ
り得られるr’,g’,b’の値の何れかが0より小さ
い値になった場合(即ち、0から1の範囲外になった場
合)、後段のr’g’b’→RGB変換処理において、
その値はすべてR,G,Bの値として0に変換されて、
一律に0で打ち切られることになる。このため、上記し
た色域の外にある色の部分については、r’g’b’→
RGB変換処理を行なった際に、その色の部分の情報が
失われてしまい、前述したように、その色の部分の色の
調子がなくなったり、色相が変化したりするなどの不具
合が生じてしまう。
【0051】図2は実際のカラーモニタで用いられる
赤,緑,青の蛍光体の表す色の色度座標及び実際のポジ
フィルムのカラーパッチ群を測色して得られる各色の色
度座標を示すx−y色度図である。
【0052】図2において、三角形の各頂点R0,G
0,B0はそれぞれ赤,緑,青の各蛍光体の表す色の色
度座標(即ち、色度点)を示している。前述したよう
に、上記カラーモニタにおいては、赤,緑,青の蛍光体
としてITU−R 709蛍光体を用いているため、頂
点R0,G0,B0はそれぞれITU−R 709蛍光
体の表す色の色度座標となっている。また、図2におい
て、白丸はそれぞれカラーパッチ群を測色して得られる
各色の色度座標を示している。なお、カラーパッチ群と
してはIT8.7/1のカラーパッチ群を用いており、
図2ではその代表点を示している。
【0053】また、R0,G0,B0を頂点とする三角
形は、上記した赤,緑,青の蛍光体によって再現し得る
色域(上記カラーモニタ固有のガメット[gamut])g
aを示している。なお、SLは単色光軌跡(スペクトル
軌跡)を示している。
【0054】図2に示すように、カラーパッチの各色
が、カラーモニタによって表示したい色であるとして
も、それらの色の一部は赤,緑,青の蛍光体によって再
現し得る色域ga(即ち、三角形)の外に存在してい
る。従って、それらカラーパッチの各色について、測色
値であるXYZを従来の色変換方法によって表示用信号
であるRGBに変換し上記カラーモニタに与えると、そ
れら各色はカラーモニタにおいて図3に示す如く再現さ
れることになる。
【0055】図3は図2に示すカラーパッチの各色が従
来の色変換方法によりカラーモニタにおいてどのような
色に再現されるかを示すx−y色度図である。図3にお
いて、各ベクトルは、それぞれ、カラーパッチの各色が
上記カラーモニタでどの色に再現されたかを表してお
り、ベクトルの始点の白丸が元のカラーパッチの色の色
度座標を示し、ベクトルの終点が上記カラーモニタにお
いて再現された色の色度座標を示し、また、ベクトルの
長さが元の色と再現された色との差(誤差)を表してい
る。
【0056】図3から明らかなように、カラーパッチの
各色のうち、色域gaの内にある色については、上記カ
ラーモニタで表示すると、そのまま忠実に再現される
が、色域gaの外にある色については、上記カラーモニ
タで表示すると、すべて、色域gaの外周に張り付いた
状態となり、色彩的に歪んだものとなる。
【0057】従って、測色値であるXYZを従来の色変
換方法によって表示用信号であるRGBに変換して上記
カラーモニタに与えた場合、赤,緑,青の蛍光体によっ
て再現し得る色域gaの外にある色については、前述し
たとおり、色の調子が無くなったり、色相が変化したり
するといった不具合が生じてしまう。
【0058】また、図4は従来の色変換方法によっては
救済できない色の領域を示す説明図である。図4では、
3次元の色空間を赤−緑の平面に射影して示したもので
ある。図4において、赤方向の軸と緑方向の軸と(即
ち、2つの矢印)で挟まれた領域は実際に存在する色の
領域を示している。また、格子状に仕切られた矩形は、
上記赤−緑平面において、前述したカラーモニタにおけ
る赤,緑,青の各蛍光体によって再現し得る色域(即
ち、ガメット)gaを示したものである。
【0059】従って、実際に存在する色であっても、図
4において斜線で示した領域OA内の色のように、色域
gaの外にある色については、前述したように、r’
g’b’→RGB変換処理を行なった際に、その色の部
分の情報が失われてしまうため、従来の色変換方法によ
っては、領域OA内の色を救済することができなかっ
た。
【0060】一方、以上説明したような従来の色変換方
法に対し、本実施例の色変換方法においては、以下に述
べるような方法を採る。なお、本実施例においても、カ
ラーモニタとしては、赤,緑,青の蛍光体がITU−R
709(旧CCIR 709)蛍光体であるカラーモ
ニタを用いるものとする。
【0061】本実施例においては、図1に示すように、
まず、実際のカラーモニタ用として求められた色変換関
係ではなく、仮想的なカラーモニタ(以下、仮想カラー
モニタという)用として求められた色変換関係に基づい
て、測色値であるXYZからr’g’b’への色変換を
行なう(ステップ20)。
【0062】なお、このような仮想カラーモニタ用とし
ての色変換関係は、予め、図5に示すような色変換関係
導出処理によって求められる。
【0063】図5は図1のXYZ→r’g’b’変換処
理において用いられる色変換関係を求めるための色変換
関係導出処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0064】図5に示す色変換関係導出処理が開始され
ると、まず、仮想カラーモニタ想定処理(ステップS4
0)においては、実際のカラーモニタに対し、仮想カラ
ーモニタを想定する。ここで、仮想カラーモニタとして
は、赤,緑,青の各蛍光体の表す色の色度座標を、実際
の色度座標と同じ色相でかつ実際の色度座標より高い彩
度を持つ仮想色度座標に変更したカラーモニタを想定す
る。
【0065】図6は赤,緑,青の各蛍光体の表す色につ
いて実際の色度座標と仮想色度座標をそれぞれ示すx−
y色度図である。
【0066】図6において、点線の三角形の頂点R0,
G0,B0は、図2に示したのと同様に、実際のカラー
モニタにおける赤,緑,青の各蛍光体(ITU−R 7
09蛍光体)の表す色の色度座標(即ち、実際の色度座
標)を示している。
【0067】一方、実線の三角形の頂点R5,G5,B
5は、実際の色度座標R0,G0,B0と同じ色相で、
実際の色度座標R0,G0,B0に比べ彩度が5%高い
仮想色度座標を示している。
【0068】図7は赤,緑,青の各蛍光体の表す色の実
際の色度座標と同じ色相を持つ色度座標の軌跡を示すx
−y色度図である。図7において、re,gr,bl
は、それぞれ、実際の色度座標R0,G0,B0と同じ
色相を持つ色度座標の軌跡を示しており、無彩色点Nを
始点として周辺部(即ち、高彩度)に向かって、曲線を
描きながら放射状に伸びている。
【0069】従って、図6に示す仮想色度座標のうち、
例えば、R5は、赤の蛍光体の表す色の実際の色度座標
R0と同じ色相であるので、図7に示す軌跡re上に乗
っており、しかも、無彩色点Nから仮想色度座標R5ま
での軌跡reに沿った距離は、実際の色度座標R0に比
較して、周辺部(高彩度)側に5%伸びている。また、
G5,B5についても、同様に、それぞれ、緑,青の蛍
光体を表す各色の実際の色度座標G0,B0と同じ色相
であるので、図7に示す軌跡gr,bl上に乗ってお
り、無彩色点Nから各仮想色度座標までの軌跡gr,b
lに沿った距離は、実際の色度座標G0,B0に比較し
て、周辺部(高彩度)側に5%伸びている。
【0070】以上のように、仮想カラーモニタにおいて
は、赤,緑,青の各蛍光体の表す色の色度座標を、図6
に示すような仮想色度座標に変更したことによって、実
際のカラーモニタに比較して、赤,緑,青の蛍光体によ
って再現し得る色域(即ち、三角形)が拡大することに
なる。従って、このような仮想カラーモニタにおいて
は、赤,緑,青の蛍光体によって再現し得る色域(即
ち、実線の三角形)ga’の中に包含されるカラーパッ
チの色(即ち、白丸)を増加させることができる。
【0071】ところで、上記した説明においては、仮想
色度座標を図6に示すようなx−y色度図上において表
したが、仮想色度座標を、図8に示すような均等色空間
(L ***色空間)座標系のa*−b*色度図上におい
て表すようにしても良い。
【0072】図8は赤,緑,青の各蛍光体の表す色につ
いて実際の色度座標と仮想色度座標をそれぞれ示すa*
−b*色度図である。図8において、点線の多角形の頂
点のうち、R0,G0,B0は、図6に示したのと同様
に、実際のカラーモニタにおける赤,緑,青の各蛍光体
(ITU−R 709蛍光体)の表す色の色度座標(即
ち、実際の色度座標)を示している。従って、点線の多
角形は、実際のカラーモニタにおいて赤,緑,青の各蛍
光体によって再現し得る色域gaを示している。
【0073】図8に示すような均等色空間座標系の色度
図においては、同色相の色度座標の軌跡は、図6に示し
たような曲線ではなく、無彩色点Nから周辺部(即ち、
高彩度)に向かって放射状に伸びる直線となる。
【0074】従って、図8に示すにような均等色空間座
標系のa*−b*色度図を用いて仮想色度座標を設定する
場合、無彩色点Nから周辺部に向かって放射状に伸びる
直線上に設定するようにすれば良いため、仮想色度座標
を容易に設定することができる。
【0075】図8において、実線の多角形の頂点のう
ち、R5,G5,B5は、実際の色度座標R0,G0,
B0と同じ色相で、実際の色度座標R0,G0,B0に
比べ彩度が5%高い仮想色度座標を示している。
【0076】即ち、図8において、仮想色度座標R5は
無彩色点NからR0を介して周辺部に向かって放射状に
伸びる直線(即ち、同じ色相を持つ色度座標の軌跡)上
に乗っており、無彩色点Nから各仮想色度座標までの距
離は、実際の色度座標R0に比較して、周辺部(高彩
度)側に5%伸びている。仮想色度座標G5,B5につ
いても同様に、無彩色点NからG0,B0を介して周辺
部に向かって放射状にそれぞれ伸びる直線上に乗ってお
り、無彩色点Nから各仮想色度座標までの距離は、実際
の色度座標G0,B0に比較して、周辺部側に5%伸び
ている。従って、実線の多角形は、仮想カラーモニタに
おいて赤,緑,青の各蛍光体によって再現し得る色域g
a’を示している。
【0077】さて、次に、図5に示す色変換関係算出処
理(ステップS42)においては、ステップS40で想
定した仮想カラーモニタ用として、測色値であるXYZ
から赤,緑,青の各混合量を表すr’,g’,b’に変
換するための色変換関係を算出する。このとき、或る測
色値を赤,緑,青の各混合量に変換し、その各混合量で
混色して、色を仮想カラーモニタに表示した場合に、表
示した色を測色して得られる測色値が元の測色値と同じ
になるような、測色値XYZから赤,緑,青の各混合量
r’g’b’への色変換関係を求めるようにする。
【0078】こうして、仮想カラーモニタ用としてXY
Zからr’g’b’への色変換関係を算出したら、色変
換関係導出処理を終了する。
【0079】以上、色変換関係導出処理の概要について
説明したが、さらに、数式等を用いて具体的に説明す
る。
【0080】図9はITU−R 709の赤,緑,青の
各蛍光体の表す色の色度座標及びD50の白の色度座標
を示す説明図である。
【0081】本実施例においては、前述したように、実
際のカラーモニタにおける赤,緑,青の蛍光体として、
ITU−R 709(旧CCIR 709)蛍光体を用
いている。ここで、ITU−Rとは、テレコミュニケー
ションに関する国際的な組織(International Telecomm
unication Union)のことであり、その Recomendation
709 (HDTV の規格)では、赤(red),緑(green),青
(blue)の蛍光体の表す色の色度座標(発光色度座標)
を図9に示すように定義している。
【0082】また、赤,緑,青の各蛍光体の表す色の色
度座標の他、白の色度座標を決定することによって、上
記カラーモニタにおける赤,緑,青の最大輝度の比を確
定することができる。
【0083】例えば、白としてD50(色温度5000
度)の白(white)を用いた場合、その色度座標は図9
(b)に示すように与えられる。従って、上記カラーモ
ニタにおける赤,緑,青の最大輝度の比は、Ew,E
r,Eg,Ebを、それぞれ、W,赤,緑,青の色度座
標を持ちY成分が1のベクトルであるとすると、式
(3)に示す如く表すことができる。
【0084】 Ew=0.24989Er+0.6980099Eg+0.0520963Eb ……(3)
【0085】一方、x,y,z,X,Y,Zの関係は式
(4)〜(7)のように表される。
【0086】 x=X/(X+Y+Z) ……(4) y=Y/(X+Y+Z) ……(5) z=Z/(X+Y+Z) ……(6) z=1−x−y ……(7)
【0087】従って、以上の式及び値を用いて、r’,
g’,b’からX,Y,Zへの色変換関係を求めると、
式(8)のように表される。
【0088】
【数3】
【0089】即ち、式(8)は実際のカラーモニタにお
けるr’,g’,b’からX,Y,Zへの色変換関係を
表している。
【0090】また、式(8)に示す行列の逆行列を求め
ることによって、式(8)とは逆のX,Y,Zから
r’,g’,b’への色変換関係を求めると、前述の式
(1)のように表される。
【0091】即ち、式(1)は、前述したとおり、実際
のカラーモニタ用としてのX,Y,Zからr’,g’,
b’への色変換関係を表している。
【0092】そこで、次に、実際のカラーモニタにおけ
る赤,緑,青の各蛍光体の表す色の色度座標(即ち、実
際の色度座標)と、白の色度座標とに基づいて、仮想カ
ラーモニタにおける赤,緑,青の各蛍光体の表す色の色
度座標、即ち、仮想色度座標を求める。
【0093】図10は実際のカラーモニタにおける赤,
緑,青の各蛍光体の表す色及び白色のx,y,Yの各値
とそれに対応する均等色空間座標系のL*,a*,b*
各値を示す説明図である。
【0094】実際のカラーモニタにおける赤,緑,青の
各蛍光体の表す色及び白色のx,y,Yの各値が、それ
ぞれ、図10の左側3列に示すように確定すると、それ
らに対応する均等色空間座標系のL*,a*,b*の各値
は、それぞれ、図10の右側3列に示すように求められ
る。
【0095】そこで、次に、本実施例においては、赤,
緑,青の各蛍光体の表す色について、実際のカラーモニ
タにおける実際の色度座標に基づいて仮想カラーモニタ
における仮想色度座標を求めるために、図10に示すL
*,a*,b*の各値に着目し、L*の値を一定にしたま
ま、a*,b*の各値にそれぞれ1より大きな一定の係数
を掛けるようにする。
【0096】これにより、図8に示すような均等色空間
座標系のa*−b*色度図上において、無彩色点Nから周
辺部(高彩度)に向かって放射状に伸びる直線に沿っ
て、無彩色点Nからの距離が実際の色度座標よりも周辺
部側に伸びた位置に、仮想色度座標が求められる。
【0097】即ち、上記した一定の係数として1.05
を用いることによって、図8に示したように、無彩色点
Nからの距離が実際の色度座標R0,G0,B0よりも
周辺部側に5%伸びた位置に、仮想色度座標が求められ
ることになる。
【0098】図11は仮想カラーモニタにおける赤,
緑,青の各蛍光体の表す色及び白色のx,y,Yの各値
とそれに対応する均等色空間座標系のL*,a*,b*
各値を示す説明図である。
【0099】そこで、図10に示すL*の値を一定にし
たまま、図10に示すa*,b*の各値に上記した係数
1.05を掛けると、L*,a*,b*の各値は、それぞ
れ、図11の右側3列に示す如くになる。そして、さら
に、これらL*,a*,b*の各値に対応するx,y,Y
の各値を求めると、それぞれ、図11の左側3列に示す
如くになる。こうして求められたx,y,Yは、仮想カ
ラーモニタにおける赤,緑,青の各蛍光体の表す色及び
白色のx,y,Yである。このうち、赤,緑,青のx,
yは、仮想カラーモニタにおける赤,緑,青の各蛍光体
の表す色の色度座標、即ち、仮想色度座標である。
【0100】次に、このようにして求められた仮想カラ
ーモニタにおける赤,緑,青の各蛍光体の表す色及び白
色のx,y,Yの各値と式(4)〜(7)から、r’,
g’,b’からX,Y,Zへの色変換関係を求めると、
式(9)のように表される。
【0101】
【数4】
【0102】即ち、式(9)は仮想カラーモニタにおけ
るr’,g’,b’からX,Y,Zへの色変換関係を表
している。
【0103】また、式(9)に示す行列の逆行列を求め
ることによって、式(9)とは逆のX,Y,Zから
r’,g’,b’への色変換関係を求めると、式(1
0)のように表される。
【0104】
【数5】
【0105】即ち、式(10)は、仮想カラーモニタ用
としてのX,Y,Zからr’,g’,b’への色変換関
係を表している。
【0106】以上のようにして、色変換関係導出処理に
おいては、具体的にX,Y,Zからr’,g’,b’へ
の色変換関係を求めている。
【0107】従って、本実施例においては、図1に示す
ように、XYZ→r’g’b’変換処理(ステップS2
0)として、以上のようにして求められた仮想カラーモ
ニタ用としての色変換関係、即ち、式(10)に示す行
列演算によって、XYZからr’g’b’への色変換を
行なう(ステップ23)。
【0108】このように、仮想カラーモニタ用として求
められた色変換関係に基づいてXYZからr’g’b’
への色変換を行なうことにより、実際のカラーモニタに
おける赤,緑,青の各蛍光体によって再現し得る色域
(即ち、ガメット)gaの外にある色であっても、仮想
カラーモニタにおける赤,緑,青の各蛍光体によって再
現し得る色域ga’の中にある色については、その色変
換により得られるr’,g’,b’の値として、何れ
も、0から1の範囲内に入るようになる。従って、後段
において、r’g’b’→RGB変換処理を行なって
も、その色の部分については情報が失われることはな
い。
【0109】次に、本実施例では、ステップS20で得
られたr’g’b’から実際のカラーモニタに入力すべ
き赤,緑,青の表示用信号であるRGBに変換する処理
を行なう(ステップS22)。
【0110】即ち、まず、ステップS20で得られた
r’,g’またはb’の値をLとおき(ステップS2
4)、そのLの値がi以上であるか否かを判定する(ス
テップS26)。ここで、iは後述するようにjのγ乗
であり、0より大きい値である。そして、Lの値がiよ
り小さい場合には、式(11)に示す変換関数によりL
からVへの変換を行ない(ステップS28)、Lの値が
0以上の場合には、式(12)に示す変換関数によりL
からVへの変換を行なう(ステップS30)。
【0111】
【数6】 但し、式(11)において、iはjのγ乗であり、0よ
り大きい値である。
【0112】
【数7】
【0113】図12はr’g’b’→RGB変換処理に
おいて用いられるLからVへの変換特性を、従来例と本
実施例とで比較して示したグラフである。図12におい
て、(b)は(a)の(L,V)=(0,0.03)近
傍の部分を拡大して示した拡大図である。
【0114】図12において、実線で示された曲線C0
は従来例における変換特性を表し、具体的には、式
(2)に示す変換関数によって得られる変換特性を表し
ている。一方、破線で示された曲線C1は本実施例にお
ける変換特性を表し、具体的には、式(11),(1
2)に示す変換関数によって得られる変換特性を表して
いる。なお、図12においては、式(2),(11),
(12)におけるγの値を「3」,式(11)における
kの値を「0.1」,式(11)におけるjの値を
「0.03」としている。
【0115】従来においては、図12において、実線で
示された曲線C0が表すように、Lの値が0より小さい
場合(L<0)は、すべて、Vの値として0に変換され
てしまうため、図4に示した色域gaの外にある色につ
いては、r’g’b’→RGB変換処理を行なった際
に、その色の部分の情報が失われていた。
【0116】これに対し、本実施例においては、破線で
示された曲線C1が表すように、Lの値が−k以上でi
未満の場合(−k≦L<i)は、Vの値として0以上j
未満の値に変換される。従って、−k以上0未満の範囲
(−k≦L<0)は上記範囲(−k≦L<i)内である
ので、上記色域gaの外にある色でも、Lの値として−
k以上0未満の範囲(−k≦L<0)に入る色の部分に
ついては情報が失われることがない。
【0117】なお、前述したように、色域gaの外にあ
る色であっても、仮想カラーモニタにおける色域ga’
の中にある色の部分については、r’,g’,b’の値
が何れも0から1の範囲内に入る(0≦L<1)ので、
その色の部分についても情報が失われることがない。
【0118】また、このように、Lの値が−k以上でi
未満の範囲(−k≦L<i)にある場合は、式(11)
に示すように、そのLの値は、Lの一次関数によってV
の値に変換されるため、その範囲では曲線C1は図12
に示すように直線となる。従って、その範囲では、変換
前のLの値と変換後のVの値は比例関係にある。
【0119】なお、Lの値が−kより小さい場合(L<
−k)には、式(11)からも明らかなように、そのL
の値は、従来の場合と同様に、Vの値として0に変換さ
れることになる。
【0120】一方、Lの値がi以上で1未満の場合(i
≦L<1)は、Vの値としてj以上1未満の値に変換さ
れる。このとき、Lの値は、式(12)に示すように、
従来における式(2)と同じLの1/γ乗の関数、即
ち、実際のカラーモニタのγ特性に応じた関数によっ
て、Vの値に変換されるため、上記範囲では曲線C1は
従来の曲線C0と重なることになる。
【0121】なお、Lの値が1以上の場合(1≦L)に
は、式(12)からも明らかなように、そのLの値は、
従来の場合と同様に、Vの値として1に変換されること
になる。
【0122】さて、以上のようにして、ステップS28
またはS30において、Vの値が得られたら、次に、本
実施例においては、Vの値を、ステップS24のr’,
g’,b’に対応させて、R,GまたはBとおく(ステ
ップS32)。
【0123】従って、以上のr’g’b’→RGB変換
処理(ステップS22)によって、赤,緑,青毎に、そ
れぞれ、r’はRに、g’はGに、b’はBに、それぞ
れ変換される。
【0124】図13は本実施例の色変換方法によって救
済される色の領域と、変換前と変換後の各色の位置を示
す説明図である。図13は、図4と同様に、3次元の色
空間を赤−緑の平面に射影して示したものである。図1
3において、赤方向の軸と緑方向の軸と(即ち、2つの
矢印)で挟まれた領域は実際に存在する色の領域を示し
ており、また、格子状に仕切られた実線の矩形は、実際
のカラーモニタにおける赤,緑,青の各蛍光体によって
再現し得る色域(即ち、ガメット)gaを示している。
また、一点鎖線によって格子状に仕切られた平行四辺形
は、仮想カラーモニタにおける赤,緑,青の各蛍光体に
よって再現し得る色域ga’を示している。
【0125】本実施例の色変換方法においては、図1に
示すXYZ→r’g’b’変換処理におけるステップS
23の処理及びr’g’b’→RGB変換処理における
ステップS30の処理によって、図13に示すように、
仮想カラーモニタにおける色域ga’の中にある色は、
すべて、実際のカラーモニタにおける色域gaのうち、
格子状に仕切られた矩形で表した変換領域A1に変換さ
れる。即ち、例えば、色域ga’の最外周に位置する色
は、図13において矢印E1にて示すように、変換領域
A1の最外周に変換されることになる。
【0126】従って、実際のカラーモニタにおける色域
gaの外にある色であっても、仮想カラーモニタにおけ
る色域ga’の中にある色(即ち、図13において、破
線による斜線にて示した領域QA内の色)については、
上記した処理によって、必ず、変換領域A1内に変換さ
れるため、領域QA内の色は本実施例の色変換方法によ
って救済されることになる。
【0127】図14は図2に示すカラーパッチの各色が
本実施例の色変換方法により実際のカラーモニタにおい
てどのような色に再現されるかを示すx−y色度図であ
る。図14において、各ベクトルの意味は、図3に示し
たベクトルの意味と同様であるので、その説明は省略す
る。
【0128】仮想カラーモニタ用として算出した色変換
関係に基づいて、与えられた測色値XYZを表示用信号
であるRGBに変換し、その変換して得られたRGB
を、前述の仮想カラーモニタではなく、実際のカラーモ
ニタに与えると、実際のカラーモニタにおける赤,緑,
青の各蛍光体(即ち、ITU−R 709蛍光体)の表
す色の色度座標はあくまでR0,G0,B0であるの
で、図14に示す如く、各色はすべてR0,G0,B0
を頂点とする三角形(即ち、色域ga)の中に変換され
る。
【0129】ここで、図14について検討してみると、
図6に示した色域ga’に相当する領域(図示せず)で
は、どのベクトルも、図7に示したような同色相の色度
座標の軌跡に沿った方向を向いており、それとは異なる
方向を向いているベクトルは存在しない。即ち、これ
は、どの色についても、元の色と同じ色相の色に再現さ
れることを意味しており、色域gaの内にあるか外にあ
るかに関わらず、色相が変化しないことを表している。
【0130】また、同様に色域ga’に相当する領域で
は、各ベクトルの長さは、無彩色点Nに近づくにつれて
連続的に徐々に短くなっている。即ち、これは、どの色
についても、色の調子が保存されていることを意味して
おり、彩度の低い色であろうと、彩度の高い色であろう
と、色の調子が無くなることがないことを表している。
【0131】従って、本実施例の色変換方法によれば、
高彩度の色の部分についても、色の調子を保存すること
ができると共に、色相の変化を抑えることができる。
【0132】一方、再び、図13に戻って説明を続ける
と、実際のカラーモニタにおける色域gaの外にある色
であって、且つ、仮想カラーモニタにおける色域ga’
の外にある色であっても、図13において、散点にて示
した領域PA内の色については、図1に示すXYZ→
r’g’b’変換処理におけるステップS23の処理及
びr’g’b’→RGB変換処理におけるステップS2
8の処理によって、実際のカラーモニタにおける色域g
aのうち、実線による斜線にて示した変換領域A2に変
換される。即ち、例えば、領域PAの最外周に位置する
色は、図13において矢印E2にて示すように、変換領
域A2の最外周に変換されることになる。
【0133】従って、実際のカラーモニタにおける色域
gaの外にある色であっても、領域PA内の色について
は、上記した処理によって、変換領域A2に変換される
ため、領域PA内の色も、領域QA内の色と同様に、本
実施例の色変換方法によって救済されることになる。こ
こで、変換領域A2が救済領域PA内にある色の変換先
の領域であると言える。
【0134】ここで、救済領域PAの幅w1はLの値と
して見た場合に前述したkに対応し、変換領域A2の幅
w2はVの値として見た場合に前述したjに対応する。
また、色域gaの一辺の幅はLまたはVの値として見た
場合に「1」に対応する。本実施例においては、前述し
たように、kの値を「0.1」、jの値を「0.03」
に設定しているので、変換領域A2の幅w2は救済領域
PAの幅w1より狭くなっている。このため、救済領域
PA内にある色は、r’g’b’→RGB変換処理によ
って、救済領域PAよりも幅の狭い変換領域A2に、圧
縮して押し込まれることになる。これに対し、元々色域
gaの中にあった色は、r’g’b’→RGB変換処理
によって、変換領域A2より遥かに幅の広い変換領域A
1に変換されることになる。従って、変換領域A2の幅
を狭くすることによって、変換領域A1の幅はその分広
くなるので、元々色域gaの中にあった色については、
変換前後の色の位置(色度点)のずれ量を少なくするこ
とができる。
【0135】なお、図13において、上記救済領域PA
内であっても、クロスハッチで示した領域IAは、赤方
向の軸と緑方向の軸と(即ち、2つの矢印)で挟まれた
領域以外の領域であるので、実際には存在しない色の領
域となる。従って、この領域IAが上記変換処理によっ
て変換される先の領域には色が存在しないことになる。
【0136】さて、以上説明したように、本実施例によ
れば、測色値であるXYZとして、実際のカラーモニタ
における赤,緑,青の各蛍光体によって再現し得る色域
(即ち、ガメット)gaの外にある色を変換した場合
に、仮想カラーモニタにおける赤,緑,青の各蛍光体に
よって再現し得る色域ga’の中にある色については、
r’,g’,b’の値として、何れも、0から1の範囲
内に入るので、後段のr’g’b’→RGB変換処理に
おいて、その色の部分については情報が失われることは
ない。また、仮想カラーモニタにおける色域ga’の外
にある色について、r’,b’,g’の何れかの値が0
より小さい値になったとしても(L<0)、その値が−
k以上であれば(L≧−k)、R,G,Bの値として0
以上j未満の値に変換される(0≦V<j)ので、仮想
カラーモニタにおける色域ga’の外にある色でも、
r’,b’,g’値として−k以上0未満の範囲(−k
≦L<0)に入る色の部分については情報が失われるこ
とがない。
【0137】従って、例え、実際のカラーモニタにおけ
る色域gaの外の色であっても、上記した色の部分にお
いては、色の調子が無くなったり、色相が変化したりす
ることがない。
【0138】ところで、上記した実施例においては、
r’g’b’→RGB変換処理におけるステップS26
において、Lの値がi以上であるか否かの判定をした結
果、Lの値がiより小さい場合には、式(11)に示す
変換関数によりLからVへの変換を行ない(ステップS
28)、Lの値がi以上の場合には、式(12)に示す
変換関数によりLからVへの変換を行なっていた(ステ
ップS30)。しかし、式(11),(12)に示す変
換関数の代わりに、式(13),(14)に示すような
変換関数を用いるようにしても良い。
【0139】
【数8】
【0140】
【数9】
【0141】図15はr’g’b’→RGB変換処理に
おいて用いられるLからVへの他の変換特性を示すグラ
フである。図15において、(b)は(a)の(L,
V)=(0,0.05)近傍の部分を拡大して示した拡
大図である。
【0142】図15において、実線で示された曲線C2
は、従来における一般的なγ特性に基づく変換特性を表
しており、具体的には、式(15)に示す変換関数によ
って得られる変換特性を表している。
【0143】
【数10】
【0144】式(15)に示す変換関数は、同じ従来の
変換関数である式(2)に示す変換関数とは異なり、0
<L<0.008856の範囲で、Lの一次関数となっ
ている。
【0145】一方、図15において、点線で示された曲
線C3は本発明における他の変換特性を表し、具体的に
は、式(13),(14)に示す変換関数によって得ら
れる変換特性を表している。なお、図15においては、
式(13)〜(15)におけるγの値を「3」,式(1
3)におけるkの値を「0.1」,式(13),(1
4)におけるjの値をほぼ「0.05」としている。
【0146】従来においては、図15において、実線で
示された曲線C2が表すように、Lの値が0より小さい
場合(L<0)は、すべて、Vの値として0に変換され
ていた。
【0147】これに対し、式(13),(14)に示す
ような変換関数を用いた場合は、点線で示された曲線C
3が表すように、Lの値が0より小さい場合(L<0)
でも、−k以上であれば(L≧−k)、Vの値として0
以上j/(1+j)未満の値に変換される。従って、上
記色域gaの外にある色でも、Lの値として−k以上0
未満の範囲(−k≦L<0)に入る色の部分については
情報が失われることがない。
【0148】また、Lの値が−k以上0未満の範囲(−
k≦L<0)にある場合は、式(13)に示すように、
そのLの値はLの一次関数によってVの値に変換される
ため、その範囲では曲線C3は図15に示すように直線
となる。従って、その範囲では、変換前のLの値と変換
後のVの値は比例関係にある。
【0149】なお、Lの値が−kより小さい場合(L<
−k)には、式(13)からも明らかなように、そのL
の値は、従来の場合と同様に、Vの値として0に変換さ
れることになる。
【0150】一方、Lの値が0以上で1未満の場合(0
≦L<1)は、Vの値としてj/(1+j)以上で1未
満の値に変換される。このとき、Lの値が0.0088
56未満であれば、Lの値はLの一次関数によってVの
値に変換されるが、0.008856以上であれば、L
の値はLの1/γ乗の関数、即ち、上記カラーモニタの
γ特性に応じた関数によってVの値に変換されるため、
上記範囲では曲線C3は図15に示すようなカーブを描
くことになる。
【0151】なお、Lの値が1以上の場合(1≦L)に
は、式(14)からも明らかなように、そのLの値は、
従来の場合と同様に、Vの値として1に変換されること
になる。
【0152】以上のように、式(13),(14)に示
すような変換関数を用いることによっても、式(1
1),(12)に示す変換関数を用いた場合と同様な効
果を得ることができる。
【0153】また、上記した実施例においては、カラー
印刷用にスキャンされたRGB色信号をカラーモニタ用
のRGB色信号に変換してカラーモニタに与える場合を
想定していたため、測色値であるXYZから表示用信号
であるRGBへの色変換を対象としていた。
【0154】しかし、カラーモニタ用のRGB色信号を
カラー印刷用のCMYK色信号に変換して印刷機等に与
えたり、あるいは、カラーモニタ用のRGB色信号をX
YZ等の測色値に変換して記録媒体等に記録したりする
場合には、上記とは逆の色変換、即ち、表示用信号であ
るRGBから測色値であるXYZへの色変換を対象とし
ても良い。
【0155】即ち、この場合は、図1のステップS22
で行なったr’g’b’→RGB変換処理とは逆の変換
処理であるRGB→r’g’b’変換処理を行なった
後、図1のステップS20で行なったXYZ→r’g’
b’変換処理とは逆の変換処理であるr’g’b’→X
YZ変換処理を行なうようにすれば良い。
【0156】なお、r’g’b’→RGB変換処理で
は、LからVへの変換を行なっていたが、RGB→r’
g’b’変換処理においては、上記とは逆のVからLへ
の変換を行なうことになる。ここで、r’g’b’→R
GB変換処理では、LからVへの変換を、例えば、図1
2に示すような変換特性に基づいて行なっていたが、こ
の変換特性では、図12から明らかなように、Lの値が
決まればVの値は一意的に決まり、逆に、Vの値が決ま
ればLの値は一意的に決まるので、RGB→r’g’
b’変換処理におけるVからLへの変換も、図12に示
す変換特性を用いて容易に行なうことができる。また、
この場合、図12に示す変換特性の代わりに、図15に
示した変換特性を用いても、何ら支障はない。
【0157】一方、XYZ→r’g’b’変換処理は式
(10)に示す行列演算によって行なっていたが、r’
g’b’→XYZ変換処理は、式(10)とは逆の式
(9)に示す行列演算によって行なうことができる。
【0158】また、上記した実施例においては、色変換
方法について説明したが、その色変換方法は図16に示
すような色変換装置によって実現することができる。
【0159】図16は図1に示す色変換方法を実現する
ことが可能な色変換装置を示すブロック図である。図1
に示す色変換方法を実現することが可能な色変換装置を
示すブロック図である。図16に示す色変換装置は、主
として、CPU20、メモリ30、I/Oインタフェー
ス40、ディスク・インタフェース50を備えており、
これらは相互にバス60によって接続されている。
【0160】また、I/Oインタフェース40には、マ
ウス70,キーボード80,カラーモニタ90,ネット
ワークカード130が接続されており、マウス70,キ
ーボード80から入力された指示や命令をCPU20に
伝えたり、表示用信号をカラーモニタ90に与えたり、
ネットワークカード130との間で通信データのやり取
りを行なったりする。なお、ネットワークカード130
はネットワーク回線140に接続されており、このネッ
トワーク回線140を介して、例えば、サーバ150な
どと通信を行なう。
【0161】また、ディスク・インタフェース50に
は、ハードディスクドライブ100,CD−ROMドラ
イブ110,フロッピディスクドライブ120が接続さ
れており、ハードディスクドライブ100内のハードデ
ィスクに対しデータ等の読み書きを行なったり、CD−
ROMドライブ110に挿入されたCD−ROMよりプ
ログラムやデータ等を読み出したり、フロッピディスク
ドライブ120に挿入されたフロッピディスク125に
対しデータ等の読み書きを行なったりする。
【0162】また、CPU20は、メモリ30に蓄えら
れたコンピュータプログラムに従って動作し、XYZ→
r’g’b’変換処理部22やr’g’b’→RGB変
換処理部24として機能する。ここで、XYZ→r’
g’b’変換処理部22は、主に、図1に示したXYZ
→r’g’b’変換処理(ステップS20)を実行し、
また、r’g’b’→RGB変換処理部24は、主に、
図1に示したr’g’b’→RGB変換処理(ステップ
S22)を実行する。なお、色変換すべき測色値である
XYZのデータは予めハードディスクドライブ100内
のハードディスクに記憶されており、このハードディス
クから供給されるか、或いは、サーバ150に格納され
ており、このサーバ150からネットワーク回線14
0,ネットワークカード130を介して供給される。ま
た、処理中に得られたデータはメモリ30や上記ハード
ディスクに一時的に格納される。色変換によって得られ
た表示用信号であるRGBのデータは、上記ハードディ
スクに記憶されるか或いは上記サーバに格納される。ま
た、カラーモニタ90が対象としているカラーモニタと
同種のカラーモニタである場合には、得られた表示用信
号であるRGBをカラーモニタ90に与えて、モニタリ
ングしても良い。
【0163】また、CPU20にXYZ→r’g’b’
変換処理部22やr’g’b’→RGB変換処理部24
として機能させるコンピュータプログラムは、最終的に
は、前述したようにメモリ30に蓄えられるが、元は、
CD−ROM115やフロッピディスク125に記録さ
れている。即ち、上記したコンピュータプログラムはC
D−ROM115やフロッピディスク125からCD−
ROMドライブ110やフロッピディスクドライブ12
0によって読み取られ、例えば、一旦ハードディスクド
ライブ100内のハードディスクに書き込まれた後、メ
モリ30に転送される。
【0164】なお、上記したコンピュータプログラムを
記録するための記録媒体としては、CD−ROM115
やフロッピディスク125やハードディスクの他、光磁
気ディスク,磁気テープ,ICカード,ROMカートリ
ッジ,パンチカード、或いは、バーコードなどの符号が
印刷された印刷物など、コンピュータによって読み取り
可能な種々の記録媒体を用いることができる。
【0165】また、上記したコンピュータプログラムと
して、前述したようにCD−ROM115やフロッピデ
ィスク125に記録されていたものをメモリ30に転送
することもできるが、サーバ150に格納されていたも
のをネットワーク回線140,ネットワークカード13
0を介してメモり30に転送するようにしても良い。こ
の場合、サーバ150がコンピュータプログラム提供装
置として機能する。なお、本実施例では、サーバへの接
続手段として、ネットワーク回線とネットワークカード
との組合せを用いたが、その他、公衆回線とモデムやタ
ーミナルアダプタとの組合せを用いるようにしても良
い。
【0166】さて、以上の説明においては、図1に示す
色変換方法によって測色値であるXYZから表示用信号
であるRGBへの色変換を行なう場合と、図1の色変換
とは逆の色変換方法によって表示用信号であるRGBか
ら測色値であるXYZへの色変換を行なう場合と、につ
いてそれぞれ説明した。そこで次に、図1の色変換方法
によって得られた表示用信号であるRGB(即ち、RG
B色信号)から印刷用信号であるCMYK(即ち、CM
YK色信号)への色変換を行なって印刷機等に与える場
合を考えてみる。なお、前述したように、図1の色変換
方法は図16の色変換装置によって実現することができ
るので、図1の色変換方法によって得られた表示用信号
であるRGBは、図16の色変換装置によって得られた
表示用信号であるRGBと言い換えることができる。
【0167】図16の色変換装置によって得られた表示
用信号であるRGBから印刷用信号であるCMYKへの
色変換は、図17に示すよう色変換装置によって行なわ
れる。
【0168】図17は本発明の他の実施例として色変換
装置を示すブロック図である。図17に示すように、本
実施例の色変換装置160は、色変換用ルックアップテ
ーブル170と色変換用補間回路180とを備えてい
る。
【0169】図17に示す色変換装置160に、図16
の色変換装置によって得られた表示用信号であるRGB
が入力されると、色変換用補間回路180は、入力され
たRGBの値の組合せが色変換用ルックアップテーブル
170におけるアドレスの値として存在する場合には、
そのRGBの値の組合せを色変換用ルックアップテーブ
ル170に入力する。色変換用ルックアップテーブル1
70では、色変換用補間回路180から入力されたRG
Bの値の組合せの示すアドレス内に格納されているCM
YKの値を読み出して、色変換用補間回路180に出力
する。色変換用補間回路180は読み出されたCMYK
をそのまま出力する。
【0170】一方、色変換装置160に入力されたRG
Bの値の組合せが色変換用ルックアップテーブル170
におけるアドレスの値として存在しない場合には、色変
換用ルックアップテーブル170におけるアドレスの値
として存在するRGBの値の組合せのうち、入力された
上記RGBの値の組合せに近いものを複数選択して、色
変換用ルックアップテーブル170に入力する。色変換
用ルックアップテーブル170では、色変換用補間回路
180から入力されたRGBの値の各組合せの示す複数
のアドレスから、各々の中に格納されているCMYKの
値をそれぞれ読み出して、色変換用補間回路180に出
力する。色変換用補間回路180は、読み出された複数
のCMYKの値を用いて補間演算を行なって、色変換装
置160に入力されたRGBに対応するCMYKを出力
する。
【0171】図18は図17の色変換用ルックアップテ
ーブルにおけるアドレスの値として存在するRGBの値
の組合せとそれらアドレス内に格納されているCMYK
の値の一例を示す説明図である。従って、例えば、色変
換用ルックアップテーブル170に、色変換用補間回路
180からRGBの値の組合せとして(R,G,B)=
(0,0,8)が入力されたとすると、その組合せの示
すアドレス内に格納されているCMYKの値は、図18
に示すように、(C,M,Y,K)=(C2,M2
2,K2)であるので、この値が色変換用補間回路18
0に出力される。なお、図18に示すように、色変換用
ルックアップテーブル170の全てのアドレス内には必
ずCMYKの値が格納されている。
【0172】さて、本実施例においては、図16に示す
色変換装置のr’g’b’→RGB変換処理部24にお
いて行なわれているr’g’b’→RGB変換処理が、
例えば、図12に示す変換特性に基づくものである場
合、R,G,Bの何れかの値としてjを含むRGBの値
の組合せが、少なくとも、色変換用ルックアップテーブ
ル170におけるアドレスの値として存在するように、
色変換用ルックアップテーブル170を構成するように
する。
【0173】例えば、今、j=8と設定すると、R,
G,Bの何れかの値として8を含むRGBの値の組合せ
が、色変換用ルックアップテーブル170におけるアド
レスの値として存在するように、色変換用ルックアップ
テーブル170を構成する。図18に示す例では、アド
レスの値として、(R,G,B)=(0,0,8)、
(R,G,B)=(0,8,0)、(R,G,B)=
(8,0,0)、(R,G,B)=(0,8,8)、
(R,G,B)=(8,0,8)、(R,G,B)=
(8,8,0)、(R,G,B)=(8,8,8)、…
など、R,G,Bの何れかの値として8を含むRGBの
値の組合せが存在しているので、まさに、図18に示す
例は上記したルックアップテーブルに該当する。
【0174】従って、前述したように、色変換用ルック
アップテーブル170の全てのアドレス内には必ずCM
YKの値が格納されているため、色変換用ルックアップ
テーブル170を上記したように構成することによっ
て、R,G,Bの何れかの値としてjを含むRGBの値
の組合せのうち、アドレスの値として存在するものにつ
いては、必ず、それに対応するCMYKの値が色変換用
ルックアップテーブル170内に実存することになる。
【0175】r’g’b’からRGBへの変換では、図
12に示す変換特性から明らかなように、R,Gまたは
B=j(即ち、V=j)の前後において、変換の傾向が
全く異なっている。従って、RGBからCMYKへ変換
する場合も、R,GまたはB=j)の前後において、変
換の傾向が異なることになる。このため、jを含むRG
Bの値の組合せに近い組合せについて、それぞれ、対応
するCMYKの値(即ち、変換によって得られるCMY
Kの値)を求めると、それら値同士はかけ離れたものと
なっており、連続性がない。
【0176】一方、jを含むRGBの値の組合せが、全
く、色変換用ルックアップテーブル170のアドレスの
値として存在せず、このRGBの値の組合せに対応する
CMYKの値が色変換用ルックアップテーブル170に
実存しないものと仮定すると、jを含むRGBの値の組
合せが色変換装置160に入力された場合は、このRG
Bの値の組合せに近い組合せについて、それぞれ、対応
するCMYKの値が複数、色変換用ルックアップテーブ
ル170から読み出されて、それらCMYKの値を用い
て補間演算が行なわれることになる。しかし、前述した
ように、jを含むRGBの値の組合せに近い組合せにつ
いては、それぞれ、対応するCMYKの値同士はかけ離
れたものとなっており、連続性がないため、それらCM
YKの値を用いて補間演算が行なわれたとしても、その
補間演算によっては、jを含むRGBの値の組合せにつ
いての正しいCMYKの値を得ることができない。
【0177】これに対し、本実施例のように、jを含む
RGBの値の組合せが少なくとも色変換用ルックアップ
テーブル170のアドレスの値として存在し、このRG
Bの値の組合せに対応するCMYKの値が色変換用ルッ
クアップテーブル170に実存するように構成した場合
には、jを含むRGBの値の組合せが色変換装置160
に入力されると、補間演算が行なわれることなく、その
RGBの値の組合せに対応するCMYKの値が色変換用
ルックアップテーブル170から読み出されて出力され
るため、jを含むRGBの値の組合せについての正しい
CMYKの値を得ることができる。
【0178】ところで、上記した説明では、図16に示
す色変換装置におけるr’g’b’→RGB変換処理が
図12に示す変換特性に基づくものである場合を例とし
て説明したが、図15に示す変換特性に基づくものであ
る場合には、R,G,Bの何れかの値としてj/(1+
j)を含むRGBの値の組合せが、少なくとも、色変換
用ルックアップテーブル170におけるアドレスの値と
して存在するように、色変換用ルックアップテーブル1
70を構成するようにする。
【0179】なお、本発明は上記した実施例や実施形態
に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲に
おいて種々の態様にて実施することが可能である。
【0180】即ち、上記した実施例においては、測色値
としてXYZを用いるようにしたが、XYZの代わり
に、測色値としてL***を用いるようにしても良
い。
【0181】また、上記した実施例において、r’g’
b’→RGB変換処理が図12に示す変換特性に基づく
ものである場合は、Lの値が−k以上でi未満の範囲
(−k≦L<i)において、また、図15に示す変換特
性に基づく場合は、Lの値が−k以上0未満の範囲(−
k≦L<0)において、それぞれ、Lの一次関数によっ
てLからVへの変換を行なっていた。しかし、本発明は
これに限定されるものではなく、上記範囲においては、
Lの一次関数以外の関数であっても、単調に増加する関
数であれば、LからVへの変換に用いることができる。
【0182】また、上記した実施例においては、表示用
信号であるRGBを与える対象としてカラーモニタを用
いていたが、本発明は、カラーモニタに限定されるもの
ではなく、カラー液晶ディスプレイやカラープラズマデ
ィスプレイなどの他のカラー表示デバイスを用いるよう
にしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての色変換方法の処理手
順を示すフローチャートである。
【図2】実際のカラーモニタで用いられる赤,緑,青の
蛍光体の表す色の色度座標及び実際のポジフィルムのカ
ラーパッチ群を測色して得られる各色の色度座標を示す
x−y色度図である。
【図3】図2に示すカラーパッチの各色が従来の色変換
方法によりカラーモニタにおいてどのような色に再現さ
れるかを示すx−y色度図である。
【図4】従来の色変換方法によっては救済できない色の
領域を示す説明図である。
【図5】図1のXYZ→r’g’b’変換処理において
用いられる色変換関係を求めるための色変換関係導出処
理の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】赤,緑,青の各蛍光体の表す色について実際の
色度座標と仮想色度座標をそれぞれ示すx−y色度図で
ある。
【図7】赤,緑,青の各蛍光体の表す色の実際の色度座
標と同じ色相を持つ色度座標の軌跡を示すx−y色度図
である。
【図8】赤,緑,青の各蛍光体の表す色について実際の
色度座標と仮想色度座標をそれぞれ示すa*−b*色度図
である。
【図9】ITU−R 709の赤,緑,青の各蛍光体の
表す色の色度座標及びD50の白の色度座標を示す説明
図である。
【図10】実際のカラーモニタにおける赤,緑,青の各
蛍光体の表す色及び白色のx,y,Yの各値とそれに対
応する均等色空間座標系のL*,a*,b*の各値を示す
説明図である。
【図11】仮想カラーモニタにおける赤,緑,青の各蛍
光体の表す色及び白色のx,y,Yの各値とそれに対応
する均等色空間座標系のL*,a*,b*の各値を示す説
明図である。
【図12】r’g’b’→RGB変換処理において用い
られるLからVへの変換特性を、従来例と本実施例とで
比較して示したグラフである。
【図13】本発明の色変換方法によって救済される色の
領域と、変換前と変換後の各色の位置を示す説明図であ
る。
【図14】図2に示すカラーパッチの各色が本発明の色
変換方法により実際のカラーモニタにおいてどのような
色に再現されるかを示すx−y色度図である。
【図15】r’g’b’→RGB変換処理において用い
られるLからVへの他の変換特性を示すグラフである。
【図16】図1に示す色変換方法を実現することが可能
な色変換装置を示すブロック図である。
【図17】本発明の他の実施例として色変換装置を示す
ブロック図である。
【図18】図17の色変換用ルックアップテーブルにお
けるアドレスの値として存在するRGBの値の組合せと
それらアドレス内に格納されているCMYKの値の一例
を示す説明図である。
【符号の説明】
20…CPU 22…XYZ→r’g’b’変換処理部 24…r’g’b’→RGB変換処理部 30…メモリ 40…I/Oインタフェース 50…ディスク・インタフェース 60…バス 70…マウス 80…キーボード 90…カラーモニタ 100…ハードディスクドライブ 110…CD−ROMドライブ 115…CD−ROM 120…フロッピディスクドライブ 125…フロッピディスク 130…ネットワークカード 140…ネットワーク回線 150…サーバ 160…色変換装置 170…色変換用ルックアップテーブル 180…色変換用補間回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奈良▲崎▼ 実 京都市南区東九条南石田町5番地 大日本 スクリーン製造株式会社十条事業所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々特定の色度座標を持つ加法混色の原
    色を、該加法混色の原色にそれぞれ対応して入力される
    表示用信号の信号強度に応じた混合量で混色することに
    より、色を表示すると共に、前記表示用信号の信号強度
    としては所定の規定範囲内の値を採り得、前記信号強度
    に応じた前記混合量としては所定の再現可能範囲内の値
    を採り得るカラー表示デバイスについて、測色値から前
    記カラー表示デバイスに入力すべき前記表示用信号を得
    るために、前記測色値を前記表示用信号に変換する色変
    換方法であって、 (a)前記測色値を所定の変換関係に基づいて前記加法
    混色の原色の各混合量に変換する工程と、 (b)変換して得られた前記加法混色の原色の各混合量
    を、それぞれ、前記加法混色の原色毎に、前記加法混色
    の原色にそれぞれ対応する前記表示用信号の信号強度に
    変換する工程と、 を備え、 前記工程(a)では、前記変換関係として、 前記加法混色の原色のうち、少なくとも一つの第1特定
    原色の色度座標を、前記特定の色度座標と同じ色相でか
    つ前記特定の色度座標より高い彩度を持つ仮想色度座標
    に変更して成る仮想カラー表示デバイスを想定し、或る
    測色値を変換した場合に得られる前記加法混色の原色の
    各混合量で混色して、前記仮想カラー表示デバイスにお
    いて色を表示した場合に、表示した該色の測色値が元の
    前記測色値と同じ値になるような、測色値から加法混色
    の原色の各混合量への変換関係を用いると共に、 前記工程(b)では、 前記加法混色の原色のうち、少なくとも一つの第2特定
    原色については、前記工程(a)によって変換して得ら
    れた前記第2特定原色の混合量が前記再現可能範囲内の
    値である場合に、前記表示用信号の信号強度として、前
    記規定範囲内において予め設定された第1の変換範囲内
    の値に変換し、 前記工程(a)によって変換して得られた前記第2特定
    原色の混合量が前記再現可能範囲外の値であって、か
    つ、予め設定された所定の救済範囲内の値である場合に
    は、前記表示用信号の信号強度として、前記規定範囲内
    における前記第1の変換範囲以外の残りの第2の変換範
    囲内の値に変換することを特徴とする色変換方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の色変換方法において、 前記仮想色度座標を、均等色空間座標系の色度図上にお
    いて、無彩色点と、前記第1特定原色の前記特定の色度
    座標によって表される色度点と、を通る直線上に採るこ
    とを特徴とする色変換方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の色変換
    方法において、 前記加法混色の原色のすべてを前記第1特定原色とし
    て、各第1特定原色の色度座標をそれぞれ仮想色度座標
    に変更すると共に、 各々の仮想色度座標における彩度が、各々の前記特定の
    色度座標よりも同じ比率で高くなるように、各々の仮想
    色度座標を設定することを特徴とする色変換方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のうちの任意の
    一つに記載の色変換方法において、 前記規定範囲に対する前記第2の変換範囲の割合は前記
    再現可能範囲に対する前記救済範囲の割合よりも小さい
    ことを特徴とする色変換方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のうちの任意の
    一つに記載の色変換方法において、 前記工程(b)は、 前記工程(a)によって変換して得られた前記加法混色
    の原色の混合量を、該加法混色の原色に対応する前記表
    示用信号の信号強度に変換するに際して、前記混合量と
    前記信号強度との変換関係を表す所定の変換関数を用い
    て変換すると共に、 前記第2特定原色については、前記工程(a)によって
    変換して得られた前記第2特定原色の混合量が前記再現
    可能範囲内の値である場合と前記救済範囲内の値である
    場合とで、前記変換関数として異なる変換関数を用いる
    ことを特徴とする色変換方法。
  6. 【請求項6】 各々特定の色度座標を持つ加法混色の原
    色を、該加法混色の原色にそれぞれ対応して入力される
    表示用信号の信号強度に応じた混合量で混色することに
    より、色を表示すると共に、前記表示用信号の信号強度
    としては所定の規定範囲内の値を採り得、前記信号強度
    に応じた前記混合量としては所定の再現可能範囲内の値
    を採り得るカラー表示デバイスについて、該カラー表示
    デバイスに入力すべき前記表示用信号を、測色値に変換
    する色変換方法であって、 (A)前記加法混色の原色にそれぞれ対応する前記表示
    用信号の信号強度を、それぞれ、前記加法混色の原色毎
    に、前記加法混色の原色の各混合量に変換する工程と、 (B)変換して得られた前記加法混色の原色の各混合量
    を所定の変換関係に基づいて前記測色値に変換する工程
    と、 を備え、 前記工程(A)では、 前記加法混色の原色のうち、少なくとも一つの第1特定
    原色については、該第1特定原色に対応する前記表示用
    信号の信号強度が、前記規定範囲内において予め設定さ
    れた第1の変換範囲内の値である場合に、前記第1特定
    原色の混合量として、前記再現可能範囲内の値に変換
    し、 前記第1特定原色に対応する前記表示用信号の信号強度
    が、前記規定範囲内における前記第1の変換範囲以外の
    残りの第2の変換範囲内の値である場合に、前記第1特
    定原色の混合量として、前記再現可能範囲外の値であっ
    て、かつ、予め設定された所定の救済範囲内の値に変換
    すると共に、 前記工程(B)では、前記変換関係として、 前記加法混色の原色のうち、少なくとも一つの第2特定
    原色の色度座標を、前記特定の色度座標と同じ色相でか
    つ前記特定の色度座標より高い彩度を持つ仮想色度座標
    に変更して成る仮想カラー表示デバイスを想定し、或る
    測色値を変換した場合に得られる前記加法混色の原色の
    各混合量で混色して、前記仮想カラー表示デバイスにお
    いて色を表示した場合に、表示した該色の測色値が元の
    前記測色値と同じ値になるような、測色値から加法混色
    の原色の各混合量への変換関係とは、逆の変換関係を用
    いることを特徴とする色変換方法。
  7. 【請求項7】 各々特定の色度座標を持つ加法混色の原
    色を、該加法混色の原色にそれぞれ対応して入力される
    表示用信号の信号強度に応じた混合量で混色することに
    より、色を表示すると共に、前記表示用信号の信号強度
    としては所定の規定範囲内の値を採り得、前記信号強度
    に応じた前記混合量としては所定の再現可能範囲内の値
    を採り得るカラー表示デバイスについて、測色値から前
    記カラー表示デバイスに入力すべき前記表示用信号を得
    るために、前記測色値を前記表示用信号に変換する色変
    換装置であって、 前記測色値を所定の変換関係に基づいて前記加法混色の
    原色の各混合量に変換する第1の変換手段と、 変換して得られた前記加法混色の原色の各混合量を、そ
    れぞれ、前記加法混色の原色毎に、前記加法混色の原色
    にそれぞれ対応する前記表示用信号の信号強度に変換す
    る第2の変換手段と、 を備え、 前記第1の変換手段は、前記変換関係として、 前記加法混色の原色のうち、少なくとも一つの第1特定
    原色の色度座標を、前記特定の色度座標と同じ色相でか
    つ前記特定の色度座標より高い彩度を持つ仮想色度座標
    に変更して成る仮想カラー表示デバイスを想定し、或る
    測色値を変換した場合に得られる前記加法混色の原色の
    各混合量で混色して、前記仮想カラー表示デバイスにお
    いて色を表示した場合に、表示した該色の測色値が元の
    前記測色値と同じ値になるような、測色値から加法混色
    の原色の各混合量への変換関係を用いると共に、 前記第2の変換手段は、 前記加法混色の原色のうち、少なくとも一つの第2特定
    原色については、前記第1の変換手段によって変換して
    得られた前記第2特定原色の混合量が前記再現可能範囲
    内の値である場合に、前記表示用信号の信号強度とし
    て、前記規定範囲内において予め設定された第1の変換
    範囲内の値に変換し、 前記第1の変換手段によって変換して得られた前記第2
    特定原色の混合量が前記再現可能範囲外の値であって、
    かつ、予め設定された所定の救済範囲内の値である場合
    には、前記表示用信号の信号強度として、前記規定範囲
    内における前記第1の変換範囲以外の残りの第2の変換
    範囲内の値に変換することを特徴とする色変換装置。
  8. 【請求項8】 色変換用の代表点からなるルックアップ
    テーブルを備え、請求項7に記載の色変換装置によって
    変換して得られた前記加法混色の原色にそれぞれ対応す
    る前記表示用信号の信号強度を、前記色変換用ルックア
    ップテーブルの代表点と、その点に基づく補間演算を用
    いて、所定の表色系の値に変換する色変換装置であっ
    て、 前記色変換用ルックアップテーブルは、変換して得られ
    た前記加法混色の原色にそれぞれ対応する前記表示用信
    号の信号強度の値の組合せのうち、前記第1の変換範囲
    と前記第2の変換範囲との境界に位置する境界値を前記
    第2特定原色の何れかに対応する前記表示用信号の信号
    強度の値として含む特定の組合せを、少なくとも、前記
    色変換用ルックアップテーブルのアドレスの値として持
    つと共に、 前記特定の組合せによって表されるアドレスには、前記
    特定の組合せを変換して得られる前記表色系の値が格納
    されていることを特徴とする色変換装置。
  9. 【請求項9】 各々特定の色度座標を持つ加法混色の原
    色を、該加法混色の原色にそれぞれ対応して入力される
    表示用信号の信号強度に応じた混合量で混色することに
    より、色を表示すると共に、前記表示用信号の信号強度
    としては所定の規定範囲内の値を採り得、前記信号強度
    に応じた前記混合量としては所定の再現可能範囲内の値
    を採り得るカラー表示デバイスについて、測色値から前
    記カラー表示デバイスに入力すべき前記表示用信号を得
    るために、前記測色値を前記表示用信号に変換するため
    のコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み
    取り可能な記録媒体であって、 前記測色値を所定の変換関係に基づいて前記加法混色の
    原色の各混合量に変換すると共に、 前記変換関係として、前記加法混色の原色のうち、少な
    くとも一つの第1特定原色の色度座標を、前記特定の色
    度座標と同じ色相でかつ前記特定の色度座標より高い彩
    度を持つ仮想色度座標に変更して成る仮想カラー表示デ
    バイスを想定し、或る測色値を変換した場合に得られる
    前記加法混色の原色の各混合量で混色して、前記仮想カ
    ラー表示デバイスにおいて色を表示した場合に、表示し
    た該色の測色値が元の前記測色値と同じ値になるよう
    な、測色値から加法混色の原色の各混合量への変換関係
    を用いる第1の機能と、 該第1の機能によって変換して得られた前記加法混色の
    原色の各混合量を、それぞれ、前記加法混色の原色毎
    に、前記加法混色の原色にそれぞれ対応する前記表示用
    信号の信号強度に変換すると共に、 前記加法混色の原色のうち、少なくとも一つの第2特定
    原色については、前記第1の機能によって変換して得ら
    れた該第2特定原色の混合量が前記再現可能範囲内の値
    である場合に、前記表示用信号の信号強度として、前記
    規定範囲内において予め設定された第1の変換範囲内の
    値に変換し、 前記第1の機能によって変換して得られた前記第2特定
    原色の混合量が前記再現可能範囲外の値であって、か
    つ、予め設定された所定の救済範囲内の値である場合に
    は、前記表示用信号の信号強度として、前記規定範囲内
    における前記第1の変換範囲以外の残りの第2の変換範
    囲内の値に変換する第2の機能とを、 コンピュータに実現させるためのコンピュータプログラ
    ムを記録した記録媒体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007325290A (ja) * 2000-10-13 2007-12-13 Seiko Epson Corp 画像ファイルの出力画像調整
US7330286B2 (en) 2000-10-13 2008-02-12 Seiko Epson Corporation Apparatus, method and computer program product for providing output image adjustment for image files
US7483168B2 (en) 2000-09-01 2009-01-27 Seiko Epson Corporation Apparatus, method, signal and computer program product configured to provide output image adjustment of an image file

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