JPH114017A - 光学装置 - Google Patents

光学装置

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JPH114017A
JPH114017A JP27372796A JP27372796A JPH114017A JP H114017 A JPH114017 A JP H114017A JP 27372796 A JP27372796 A JP 27372796A JP 27372796 A JP27372796 A JP 27372796A JP H114017 A JPH114017 A JP H114017A
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エム・ペッパー
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シー・スミス
M Quierin
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規な構造を有する光学装置を提供するこ
と。 【解決手段】 二次元キャリアガスを誘発する活性層6
3と、前記活性層63の閉じ込め領域内のキャリアガス
からキャリアの電荷島を閉じ込める閉じ込め手段61
と、電磁波を前記閉じ込め領域に結合するアンテナ手段
3、5、7、9とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学装置に関し、
特に光検出/記憶装置として動作し得る光学装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】光を検
出可能な多くの種類の半導体構造が知られている。本発
明による検出器又はミクサは、サブミリメートル遠赤外
線又は中赤外線の波長領域の光の検出に特に適してい
る。本発明では、サブミリメートル周波数は約100G
Hz〜240GHz又はこれと同等のエネルギー単位で
ある0.2meV〜1meVの範囲を指し、遠赤外線周
波数は約1meV〜30meVの範囲を指し、中赤外線
周波数は30meV〜250meVの範囲を指す。しか
し、最も幅広い意味においては、本発明は、特定のマイ
クロ波、赤外線又は可視光の波長又はそれらの波長領域
における動作に限定されるものではなく、「光学」及び
「光」という用語は、上記の全ての電磁波を含むものと
する。
【0003】バンドギャップの異なる複数の半導体の層
を配置することによって、量子効果素子を作ることがで
きることがよく知られている。例えば、量子井戸構造を
ヘテロ界面に隣接して設けることができる。この場合、
キャリアを井戸層内に閉じ込めることができるので、井
戸層内でソースとドレイン間を流れる電流は、素子表面
に設けたあらゆるゲート電極に印加された制御電位によ
って変調することができる。
【0004】キャリアは大抵は高移動度であり、二次元
内で存在して「二次元電子ガス」(2DEG)として振
る舞うが、適宜配置された表面電極に外部電位を印加す
ることによって実質的には一次元内のみで「一次元電子
ガス」として存在させることもできる。「一次元電子ガ
ス」は、しばしば「量子細線」とも呼ばれる。
【0005】当然のことながら、マジョリティ・キャリ
アは電子でも正孔でも良いので、上記素子と同様の二次
元正孔ガス(2DHG)又は一次元正孔ガス(1DH
G)を使用する素子も実現することが可能である。しか
しながら、本発明では、分かり易さのために、2DE
G、1DEG又は単に「キャリアガス」等の一般用語を
使用する。よって、これらの用語は、特に指摘がない限
りは、両方の素子の可能性を包含するものとする。
【0006】かかる閉じ込めの延長として、障壁電位を
3次元的に配置することにより、100個程度の電子の
パドル(電荷島)を形成することができる。この電荷島
は一般的には「量子ドット」又は「量子箱」と呼ばれ
る。この構造においては、電子の動きは3つの次元全て
の方向に閉じ込められる。
【0007】この種の量子ドット閉じ込めは、4個或い
はそれ以上の空乏ショットキーゲートを、2DEGを含
む半導体ヘテロ構造の表面上に以下に述べるターンスタ
イル配置することにより既に実現されている。この配置
では、複数のゲートが、積層方向以外の2つの自由度に
対して電子ガスを狭窄する。このような電子の狭窄や閉
じ込めによって、量子ドットのまわりにトンネル障壁が
形成され、電子が量子ドットに出入りするtめには、電
子はこのトンネル障壁を通過しなければならない。この
ような量子ドットを介した電子輸送現象は、外部電流又
は外部電圧が量子ドットに加えられることによって影響
を受ける。この外部バイアスが電子のエネルギーを持ち
上げ、電子がトンネル障壁を乗り越える及び/又はトン
ネル現象により通過するのを可能にする。
【0008】図20及び図21はヘテロ構造111を示
している。図20は断面図、図21は平面図である。こ
のヘテロ構造111では、基板113が形成され、Ga
As層115上にはAlGaAs層117が形成されて
いる。AlGaAs層上には、複数のゲート119、1
21、123、125、127、129及び131が配
置されている。これらのゲートは図21でより詳しく図
示されている。
【0009】活性層115内に誘導された2DEG中の
電子は、ゲート電極に印加されたゲート電圧(負)によ
って狭窄される。負の電圧は電子を取り除き、電子ガス
を所望のパターンに静電的に形成することができるから
である。図21の場合、パターンは量子ドットである。
【0010】特に図21についていえば、正方形及び長
方形119〜131は、下方の電子を空乏化するための
フロントゲートである。トンネル障壁はどの隣接する2
つのゲート間にも形成されている。図中の矢印は、装置
内における2つの可能な電気経路を示したものである。
また、これらのゲートの中心には量子ドットが形成され
ている。
【0011】図21のターンスタイル配置よりももっと
一般的な配置を、図22に示す。金属ゲート135個々
のゲート領域139等を残すように、空隙/開口137
等をリソグラフィにより抜いた二次元アレイになってい
る。負バイアスがゲートに印加された場合には、電子は
2次元ゲートアレイの下では空乏化されるが、開口13
7等の下では空乏化されない。キャリアが正孔に対して
は、0次元的にキャリアを閉じ込めるのに、逆符号のバ
イアスが必要になることがある。
【0012】量子ドットのアレイを形成するのに頻繁に
用いられるもう1つの方式は、ヘテロ構造の特定の領域
において2DEGを選択エッチングによって除去し、電
荷島の二次元アレイを残す方式である。この方式を実施
する1つの方法においては、図22のパターン化ゲート
は不要であり、その代わりに、ゲートが空乏化する領域
をエッチングによって取り除くことになる。
【0013】一般にクーロン・ブロッケード(coulomb b
lockade)と呼ばれている単電子荷電現象は、閉じ込め長
さが十分に短く(<〜300nm)、電子の数が十分に
少ない(数百又はそれ以下)場合に、量子ドットの電流
−電圧(I−V)特性中に現れる。このような量子ドッ
トの静電容量(C)は、C≦〜10-15 Fである。
【0014】一般にクーロンエネルギーと呼ばれる単電
子荷電エネルギーは、量子ドットと周辺の電子リザーバ
間を中性にするために必要な静電気量が、素電荷(電子
1個分の電荷)よりも小さいのに、電子1個をまるまる
量子ドットに加えるために引き起こされるエネルギー損
失である。この荷電エネルギーは〜e2 /2Cである。
Cは量子ドットの静電容量を示す。
【0015】もしクーロン・ブロッケード方式で動作す
るような配置にした場合には、本発明による検出器の性
能は高まることになるが、これは本発明の前提条件では
ない。
【0016】直径の十分に小さい(つまり、GaAs/
AsGaAsシステムの場合には、<〜700nm)量
子ドットの場合には、電子の動きは、量子物理学でよく
知られた「箱の中の粒子」モデルによって説明される。
このモデルを図23に示す。直径がもっと大きな場合に
は、「箱の中の粒子」モデルは成立するが、箱の中が多
くの0次元(0D)エネルギー状態で占められるので、
電子(又は正孔)の動きは真の意味で量子化されていな
い。
【0017】図23に示すように、赤外線は、量子ドッ
ト内の基底状態又は最も低い占有状態から、量子ドット
を閉じ込めるために使用される障壁の上部の近く、つま
り、量子ドット障壁のすぐ上の連続エネルギー状態の下
の最終状態に電子を励起する。量子ドットの閉じ込め幅
はゲートバイアスによって変えることができる。この連
続エネルギー状態における電子を、ソース−ドレイン間
バイアスによって、ドレイン電極に加速できるし、又は
電子を量子ドットの中からトンネルさせて、ドレイン電
極に加速することもできる。
【0018】従来は、量子ドットのアレイは、HEMT
の中の2DEGの一部分をエッチングによって除去する
ことによって、又はHEMTの上にパターン化フロント
ゲートを形成し、図20及び図21に示す方式によっ
て、下部2DEG中の電子を空乏化するためにバイアス
をゲートに印加することよって作られていた。最も広い
定義をした場合には、以下に述べる本発明は、上記の公
知の方法のいずれかによって素子を形成する検出器を含
むが、本発明のように、再成長方式によって量子ドット
・アレイの各要素を形成し、それによって、各アレイ素
子においてのキャリアを閉じ込めた電荷島を凹部領域の
内部に配置するのが特に有利である。
【0019】再成長によってアレイを製造する場合に
は、サイドゲートとバックゲートの両方を、以下で説明
するように簡単に製造することができるという利点があ
る。サイドゲートによって、量子ドットの閉じ込め幅を
調節できるので、検出器の動作周波数を幅広い周波数領
域(マイクロ波から赤外線領域まで)にわたって調整す
るのに使用できる。また、サイドゲートに対する負バイ
アスを高くすることによって、閉じ込め幅が縮小され
る。この閉じ込め幅の縮小の結果として、量子ドットの
電子密度もある程度低下する。検出される信号は量子ド
ットの電子密度に比例しているので、電子密度の維持は
重要である。再成長構造においては、閉じ込め幅に大き
な影響を与えずに密度を主として高める正のバックゲー
トバイアスの印加を増やすことによって、密度の変化を
補償することができる。以上のバイアス条件は、GaA
s/AlGaAs電子系に対して述べている。GaAs
/AlGaAsにおける正孔ガスの場合及びSiベース
量子ドットの場合には、バイアスの極性が異なっている
こともあるが、基本的には同じである。
【0020】再成長方式によって製造した素子を使用す
ることの利点の1つは、周波数を変化させることができ
ることである。このため、特定周波数の光を検出し、そ
れ以外の周波数の光を除去して、検出周波数を同調させ
ることもできるという点がある。検出周波数は、図23
に示すように、最終占有0Dサブバンドと光励起レベル
とのエネルギー差として表される。従って、0Dサブバ
ンド間隔を変化させることによって、検出される光の周
波数を簡単に変更することもできる。また、閉じ込め幅
を変えることによって、0Dサブバンド間隔を変えるこ
ともできる。一般的には、閉じ込め幅を狭くすると、0
Dサブバンド間隔が広くなり、動作周波数が高くなる。
ここで記載されているGaAs/AlGaAs系再成長
構造の場合には、サイドゲート及び/又はバックゲート
のバイアスを変えることによって、量子ドットの閉じ込
め幅を変化させることもできる。
【0021】このような検出器の応答を同調させる能力
が特に優れているのは、中赤外線領域である。このよう
な装置は、原理的には、商業的に重要な8μm〜12μ
m及び5μm〜6μmの波長領域で動作するように、
(サイドゲートバイアスによって)同調させることがで
きる。更に、バックゲート電圧を使用して、電子密度を
再調節することによって、検出器の等価雑音電力(NE
P)を最適化することが可能である。NEPの最適化
は、装置の応答性が向上するとともに、(照射がない場
合に流れる)暗電流(バックグラウンド又は騒音を表
す)が許容レベルに維持されるように、電子の数を増や
すことによってなされる。
【0022】他方前述した方法で製造された従来方式の
アレイでは、例えば赤外線検出器として使用した場合の
欠点としては、下記のようなものがある。 (a)サイドゲート又はバックゲートを備えたアレイを
製造するのが困難であるため、電子キャリア密度を最大
光信号を得られるように最適化するのが困難である。従
来の方法では、電子密度を変えるためには、フロントゲ
ートが使用されることが多い。全てのフロントゲート材
料がマイクロ波/赤外線を相当吸収するため、検出器の
感度を下げることになり、フロントゲートを使用するこ
とが大きな不利益となる。これらの検出器にバックゲー
トを使用するのが理想的であるのは、入射光がバックゲ
ートを通過することがないからである。従って、バック
ゲートを備え、フロントゲートを備えていない再成長量
子ドットアレイが、フロントゲートのみを備えた従来の
アレイに比べると、感度の点で相当な利点があると考え
られる。 (b)更に、パターン化フロントゲートを使用した場合
であっても、キャリア閉じ込め幅をサイドゲートを使用
した場合ほどは変えることができない。従って、装置の
周波数の可変性が劣り、得られる検出器の融通性/有効
性も劣ることになる。なお、エッチング量子ドットだけ
をベースにした構造の場合には、周波数の可変性は全く
ない。
【0023】単電子荷電素子は、光子エネルギーhω/
cがマイクロ波及び赤外線の領域にある状態で電圧スケ
ール上で大きな規模の非直線性を有する。これは、いわ
ゆる量子効果半導体素子の一形態である。この素子構造
では、電子運動は三次元的に閉じ込められる。このよう
な閉じ込めは、たいていの場合、それ自体が二次元電子
ガスを含む半導体ヘテロ構造の表面上に空乏ショットキ
ーゲートを配置することにより実現される。ある種の例
では、単電子荷電は、一次元システム及び二次元システ
ムで現れる。
【0024】量子ドット全体にかけられるソース−ドレ
イン間バイアスがクーロンエネルギー、すなわち荷電エ
ネルギーe2 /2C、を上回る場合にのみ、追加電子が
量子ドットに入ることはエネルギー的に見て有利であ
る。図24は、この概念の説明図である。静電障壁は、
バイアス電圧Vgateを、図21に図示されるような装置
内のゲート電極にかけることにより形成される。
【0025】図24に示されているように、障壁の高さ
は、フェルミ準位及び最も高いクーロン状態を上回って
いる。e2 /2Cは、最低エネルギー状態とフェルミ準
位を超えた状態との間のクーロンエネルギーを表す。別
のバイアス電位(eVsd)も、量子ドット領域の片側に
あるソースコンタクトとドレインコンタクトの間に印加
される。eVsd<e2 /2Cの場合、電子は量子ドット
を出たり、量子ドットに入ったりすることができない。
従って、電荷は効果的に量子ドット内に蓄積される。こ
れにより、量子ドットは、潜在的にメモリセルへの応用
が可能となる。量子ドットの占有を変更する従来の方法
は、異なるソース−ドレイン間バイアスを印加するか、
あるいは同様に、異なるバイアスを、その量子ドットを
限定するために使用される静電障壁(ゲート)に印加す
る方法である。このようなバイアスが変化する速度は、
量子ドットの静電容量及びバイアス変更を誘導するため
に使用される任意の外部回路により制限される。
【0026】上記のように、本発明に係る検出器又はミ
クサは、メゾスコピック、低次元構造において生じる単
電子荷電現象を利用するものである。本発明に係る検出
器の設計に用いた概念は、電流−電圧特性における非直
線性を示す1個又はそれ以上の電子トンネル障壁から成
る素子によって具体化されている。
【0027】本発明は、単一又は複数のトンネル障壁を
照射し、障壁の中又はその上を通過する電流の変化を観
測することによって遠赤外線光が検出されるという提案
に基づいてなされた(D.V. Averin K.K. Likharev in
H. Geabet (Ed.), Single Charge Tunnelling, NATO AS
I Series, Ch-9, pp 323,324 を参照されたい)。
【0028】周波数ωの照射に対するメゾスコピック系
の光応答は、系が照射されたときに起こる変化を或る物
理量を測定することにより抽出される。測定される物理
量の典型例は、測定する系を通過する電流又は電圧降下
である。測定系への光照射を低周波数ωlで変調し、標
準的な位相感知技術を用いて周波数ωlでの電流又は電
圧の変化が測定される。周波数ωlは、典型的にマイク
ロ波又は赤外線周波数hωよりも非常に低い。単電子ト
ンネル装置は、光子エネルギーhω/eが直流非直線性
を示す電圧スケールよりも大きい場合の周波数で動作す
るとフォトンカウンタになる。電圧スケールと同等又は
それよりも低いhω/eでは、装置の光応答は高周波信
号の直流整流が主なものである。従って、hω/eが非
直線性の電圧スケールよりも大きいフォトンカウンタモ
ードでは、メゾスコピック系を光検出器として使用する
ことができる。このレベルよりも低いhω/eでは、こ
の系は直流整流器として使用される。
【0029】マイクロ波及び赤外線領域において電圧ス
ケールがhω/eよりも大きい非直線性領域を有するシ
ステムの一つが、先に述べた単電子荷電素子である。上
記の荷電エネルギーの結果、量子ドットに印加された電
圧又は電流の関数として、量子ドットの導電率又は抵抗
を測定した場合には、導電率/抵抗においてe/Cの周
期を有する「振動」が見られる。また、導電率/抵抗を
閉じ込め幅の関数として測定しても同じ振動が見られ
る。後者の振動は、静電容量が閉じ込め幅と共に変化す
るために生じ、これにより、電子が量子ドットを出入り
するために必要な電荷エネルギーe2 /2Cも同様に変
化するためである。空乏ショットキーゲートによる量子
ドットに関しては、閉じ込め幅はゲートに印加された電
圧Vfgに応じて変化する。よって、導電率/抵抗におけ
る振動はゲートバイアスVfgの関数としても観測され
る。
【0030】図25は、量子ドットの導電率をソース−
ドレイン間バイアスの関数として図式的に示している。
導電率振動の周期は、クーロンエネルギーe2 /2Cで
ある。
【0031】図26では、量子ドットの導電率が、フロ
ントゲート電圧の関数として測定されている。直線は負
方向に電圧を掃引した場合を示し、点線は正方向に電圧
を掃引した場合を示す。ピークは、追加された電子が量
子ドットを出入りすることよるものである。
【0032】また、20年以上にわたって、1以上の方
向へのキャリアの動きを制限して動作する半導体装置、
いわゆる低次元装置に多くの関心がもたれてきた。この
様な低次元装置では、キャリアは、不連続エネルギー準
位又はエネルギーサブバンドを一次元以上の次元で占め
ることができるだけである。キャリアの動きは閉じ込め
方向に量子化されるといわれている。1方向へキャリア
を閉じ込める通常の方法は、異なるバンドギャップから
なる2つの半導体化合物を接合すること(すなわちヘテ
ロ接合)によって実現する。キャリアはポテンシャルウ
ェル又は量子井戸に閉じ込められる。キャリアが電子な
ら二次元電子ガス(2DEG)が形成され、キャリアが
正孔なら二次元正孔ガス(2DHG)が形成される。こ
こで「二次元」と言う表現はキャリアがただ1つのエネ
ルギーサブバンドに閉じ込められる場合だけでなく、1
方向へある程度の量子化が行われるシステムを説明する
ためにも用いられている。同様に「一次元」及び「0次
元」と言う表現はそれぞれ二次元及び三次元である程度
の量子化が行われるキャリアシステムと関係している。
ここで使用される用語を更に明確にすると、ヘテロ接合
とは(複数の層からなる)障壁層と活性層との間に形成
される接合である。活性層は量子井戸層に形成される。
【0033】本発明では、キャリアが複数の障壁及び障
壁間に点在する低次元システムを横切って注入される。
光検出器はその基本構造が共振トンネルダイオードと同
じである。共振トンネルダイオードは、L.L. Chang et
al., Appl. Phys. Lett., 24595 (1974) で初めて具体
化された。従来の共振トンネル装置はダイオードの形態
をしているが、端子はしばしば「コレクタ」及び「エミ
ッタ」と呼ばれている。典型的な装置としては、両側に
それぞれ障壁層(例えばAlGaAs)が形成された量
子井戸層(例えばGaAs)がある。もし障壁の反対側
(エミッタ)のキャリアのエネルギー準位が、量子井戸
に閉じ込められた状態のエネルギー準位と同じであれ
ば、その装置を流れるトンネル電流は増加する。このメ
カニズムが共振トンネルとして知られている。エミッタ
のキャリアが、共鳴が起こるレベルまで入射光によって
励起されるか、第2のメカニズムとして障壁を越えて励
起されるために、共振トンネルは電磁波を効果的に検出
するために用いることができる。高周波を整流して直流
電圧を生み出すことも可能な検出メカニズムの一つであ
る。
【0034】トンネリングは非常に速い電荷輸送メカニ
ズムなので、共振トンネル装置発明、潜在的に超高速動
作が可能である。この様な装置は発振器(例えば、T.C.
L.GSoliner et al., Appl. Phys. Lett., 45 1319(198
4))やスイッチ(例えば、S.K. Diamond et al. Appl.
Phys. Lett., 54 153(1989))として報告されており、
712GHzまでの発信周波数が報告されている。これ
らの装置は赤外線の周波数帯までの広範囲な光周波数を
検出するために使用することができる。
【0035】良好な共鳴トンネルダイオードを作製する
ために、最適なトンネルピーク特性が要求されている。
「山谷比」と呼ばれるトンネル共鳴時電流と非共鳴時電
流との間に大きな差が要求されている。更に動作速度を
速くするために狭い幅のトンネルピーク、すなわち共振
トンネルが発生する電圧範囲が狭いことも要求されてい
る。2端子装置においては、これらの特性は装置の製
造、すなわち成長物質や種々の条件を代えることによっ
てのみ調整可能である。他方、3端子装置の場合この装
置を製造した後にこれらの特性を変化させて所望の特性
を得ることが可能である。
【0036】本発明に係る装置では、閉じ込められたキ
ャリアの数はエミッタ−コレクタ間バイアスによって変
化する。この閉じ込め状態のエネルギーレベルの間隔を
独立に変化させるためにゲートが設けられている。装置
に対するこの精確かつ独立の制御が埋め込みサイドゲー
トを新規に設計することによって可能となり、装置の動
作周波数を精確に調整することが可能となる。
【0037】本発明に類似の多くの特性を備えた3端子
からなる共振トンネルダイオードがQuierin et al.(199
5) 、Material Science and Engineering B35 p
198(1995)Vol.及び Quierin et al.(199
5) 、Appl. Phys. Lett. 68、(1996年3月18
日)によって提案されている。しかし、この装置は結合
手段を含まず、光検出用には構成されていないし、その
応用に対しても適していない。
【0038】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために次のような手段を講じた。上記のよう
に、多くの種類の高電子移動トランジスタ(HEMT)
構造及び半導体システムにおいては、量子ドット内にお
ける0D状態間のエネルギー分離は、電磁スペクトルの
マイクロ波又は赤外線領域で起きる。もし入射光の分極
状態が(ウェハに対して平行な)xy面に非ゼロ成分を
有している場合には、電子(又は正孔)を占有状態から
非占有状態に励起するために、光を使用することもでき
る。このことは、先に記述したとおりである。出願人
は、GaAs/AlGaAs又はその他の再成長量子ド
ットのアレイの場合に、上記の励起が起こることを発見
した。この励起方式は、量子ドットアレイの赤外線吸収
スペクトルを測定することによって発見された。図1は
その結果を示したものである。高周波数ピーク(ピーク
P2)における吸収ピークが上記の励起モードによるも
のである。
【0039】従って、本発明による第1の光学素子は、
光検出用の光学素子であって、複数の要素素子よりな
り、それぞれの要素素子は二次元キャリアガスが誘起さ
れた活性領域と、該活性層の閉じ込め領域の中に、キャ
リア電荷島を形成する閉じ込め手段とを具備し、ソース
領域と、ドレイン領域とを備え、前記複数個の要素素子
が、ソース領域とドレイン領域との間の電気経路に配置
されていることを特徴とする。
【0040】再成長方式によって作られた要素素子を有
する本発明による第1の光学装置は、二次元(2D)サ
ブバンドから量子井戸の外への電子励起をベースにした
赤外線検出器に比べ大きな利点を有している。すなわ
ち、再成長形成量子ドットアレイの使用は、2次元量子
井戸からのキャリア励起による方法に比べて、いくつか
の利点がある。まず、従来の二次元(2D)検出器の大
きな欠点は、垂直入射光の分極ベクトルでは、2次元量
子井戸からの電子を光励起できない点にある。垂直入射
光の分極ベクトルは、ウェハの平面に対して平行なxy
平面に位置することになる。しかしながら、同じ配向の
2D検出器の場合には、分極ベクトルは、光励起電子に
対して直交したz方向にある必要がある。この事実に対
処するために、2D検出器は表面回折格子又は端部の面
取りを採用し、分極ベクトルを実効的に回転させる場合
が多い。このようなシステムは非常にロスが多く、検出
器の感度を大きく低下させる。それに加えて、これらの
結合方法を採用することは、より複雑であるので、実現
にコストが多くかかることになる。本発明に係る0D量
子ドットアレイは、x−yの分極ベクトルがすでに電子
の光励起に最適の配向になっている点が優れている。
【0041】2D検出器に対する0次元アレイのもう1
つの利点は、残りの2つの次元への追加的閉じ込めによ
って、理論的には、2次元の場合よりも光励起の振動子
強度が大きくなることである。従って、単位面積あたり
の電子の数が所定のものである場合には、検出器の感度
を高めることも可能である。
【0042】更に、大部分の2D検出器は量子井戸をベ
ースにしたものであるので、ウェルの閉じ込め幅を簡単
に変えることも、大きく変えることもできない。このこ
とは、検出器が1つの周波数範囲で動作するように製造
されており、周波数同調が不可能であることを意味して
いる。しかし、本発明に係る光学素子(換言すれば、再
成長量子ドット検出器)はマイクロ波/赤外線領域の広
い範囲にわたって周波数同調可能である。
【0043】また、大部分の2D検出器の場合には、キ
ャリア密度を変更することができない。その反面、本発
明に係る再成長量子ドットアレイの場合には、量子ドッ
トのキャリア密度を広範囲に変更することができる。も
し検出器の暗電流を許容可能なレベルに維持しつつ、検
出器の応答性を最大限に高めなければならない場合に
は、キャリア密度の精密な制御が重要である。
【0044】再成長方式によって製造された好ましい凹
部構造の場合には、各要素素子の閉じ込め手段を複数の
「サイドゲート」として形成することが可能である。し
かし、閉じ込め手段が、キャリアガスの幅を閉じ込める
ための手段として少なくとも1つの二次ゲートを備える
ことも好ましい。
【0045】また、光学素子を凹部構造とした場合に
は、凹部領域の中に伸長するように、アンテナ手段を備
えることができる。しかし、図20及び図21に示した
ような、他の種類の量子ドットを誘起する構造の場合に
も、アンテナカップリングを備えることができる。いず
れの構造の場合にも、アンテナ手段は、(マイクロ波・
マイクロストリップ方式による)インピーダンス整合用
の1対のほぼ三角形の部材からなっていてもよい。光学
素子を凹部構造とした場合には、三角形部材の頂点は凹
部領域の中に伸長することができる。これらの三角形は
例えば正三角形又は二等辺三角形とすることができる。
しかし、アンテナ手段はオプションであり、比較的高周
波数の場合には、重要性も利点もなくなることがある。
【0046】例えば、対数周期構造(つまり、低周波八
木アンテナ方式)のような、その他の形態の整合アンテ
ナも可能である。以下に記述する実施態様においては、
各要素素子の活性領域は、エッチングされた層構造の傾
斜面の上又は隣接位置に形成されている。この場合、キ
ャリアガスは必ずしも常に傾斜面の上に実際に閉じ込め
られているわけではない。本光学装置の閉じ込め手段
は、活性層に積層されたフロントゲートと、1つ又は複
数の層あるいはエッチングされた層構造によって構成さ
れた少なくとも1つのバックゲートとからなる。
【0047】なお、いかなる場合であっても、活性領域
又は活性層を高電子移動度トランジスタ構造(HEM
T)の一部分として形成するのが便利である。GaAs
/AlGaAs、GaInAs/AlInAsなどが一
般に用いられる材料だが、Si/SiO2 のような半導
体システムにおいては再成長によって形成された量子ド
ット素子の障壁(例えば、eVb )はもっと大きくな
り、中赤外線(MIR)又は近赤外線(NIR)領域の
光を使用することができる。その他の適当なヘテロ構造
体は、CdTe、InSb、InAlAs/InP、G
aSb/InAs、SiGeである。しかし、InGa
As系材料の場合には、電子実効質量が小さくなり、従
って、本質的に0Dサブバンド分離が大きくなり、かか
るアレイは中/近赤外線検出器用に適したものとなる。
この構成は、本発明の他の光学装置にも同様に適用可能
である。
【0048】また、本発明の光学装置は、複数の、つま
り、2つ以上の要素素子を採用するが、ただし、実際の
装置は1,000〜1,000,000の要素素子を含
んでいることがある。
【0049】次に、出願人は、上記のように、赤外線照
射又はマイクロ波照射の吸収を利用し、電子エネルギー
を変化させて、電子が更に容易に、量子ドットを限定す
る障壁を通り抜けるか又は「飛び越える」ことができる
ことを発見した。この効果により、量子ドット或いは量
子ドットアレイの電子数を制御でき、本発明の第2の光
学装置は、それぞれの要素素子が、その中に二次元キャ
リアガスが誘起される活性領域と、活性領域の閉じ込め
領域内にキャリアガスの一部からなるキャリア電荷島を
形成するための閉じ込めゲート手段とを備え、複数の要
素素子に異なる強度の光を選択的に照射するための光学
手段を具備することを特徴とする光ストレージ素子であ
る。
【0050】赤外線照射を使用することにより量子ドッ
ト内の電子の数を調整する機構を、図2に示す。適切な
ゲート電圧Vgateにより誘導される2つの障壁高さは、
量子ドット内のエネルギー・レベル及びフェルミ準位
(EF )に関して同じで、同じソース−ドレインバイア
スが想定される。「A」は、赤外線照射により障壁を越
えて励起される電子を示す。「B」は、赤外線照射によ
り障壁を通り抜けるように誘導された電子を示す。
「C」は、自然緩和(低速)により低いクーロン・レベ
ルに遷移する電子を示す。従って、電子を量子井戸内へ
誘導して障壁を飛び越えさせたり、量子ドットの中へ通
り抜けさせるには、量子ドットから抜け出したり、量子
ドットから飛び出すのに抵抗するように、小さなバイア
スをかける必要がある。量子ドットが照射中に電子を得
るかどうかを判断する上で、バイアス値の設定が重大で
ある。
【0051】照射が電子光学スイッチによりオンとオフ
に切り替えられるので、この素子はソース−ドレイン間
バイアスVsdを変更する素子よりかなり高速動作が可能
となる。更に、アレイ内の電子数状態を一括で変更した
い場合には、赤外線照射法では、すべての量子ドットに
関して即座にこの操作を実行する。このことは、所定の
ソース−ドレイン間バイアスVsd又はゲートバイアスV
gateをすべての量子ドットに同時に印加することによっ
ても達成できるが、この電気的方法では、動作に多くの
時間を要するだけでなく、アレイ内の各量子ドットが追
加電子を獲得することも必要となる。また、電気的方法
では、アレイ内のある種の量子ドットだけに電子を獲得
させたい場合には、バイアスVsd又はVgateがそれぞれ
のアドレス指定された量子ドットに個別に印加される。
これに対して、光照射が電子数の増加に使用される場合
には、適切なバイアスを持つ量子ドットだけが電子を獲
得するが、Vsd又はVgateが適宜設定されている場合に
はそれ以外の量子ドットは電子を獲得しない。これにつ
いて、以下に更に詳細に説明する。
【0052】量子ドット占有数が光照射中に増加するか
どうかを判断する上でもっとも重要である量は、ソース
−ドレイン間バイアスVsd、ゲートバイアスVgate、及
び光子エネルギー(照射光の周波数)である。ソース−
ドレイン間バイアスVsdは、それによりソースリザーバ
のフェルミ準位における電子のエネルギー、ひいては電
子が障壁を飛び越えるには、照射からどれだけ多くの追
加エネルギーが必要となるのかが決定されるので重要で
ある。ゲートバイアスは、このバイアスが、量子ドット
内に電子を閉じ込める障壁の高さを設定する場合に使用
されるので重要である。従って、VsdとVgateの組み合
わせにより、電子が障壁を飛び越えるために入射光子か
ら獲得しなければならない追加エネルギーeVb が決定
される。
【0053】もしも、トンネル効果(図2の経路B)が
重要である場合には、これらのバイアス電圧は、量子ド
ット内での非占有状態へトンネルするのに必要な余剰エ
ネルギーも決定する。
【0054】追加電子が量子ドットに入るかどうかを決
定するそれ以外の量は、赤外線光子のエネルギー=
[h]ωIRである。この場合、ωIRは照射光の周波数で
あり、[h]はプランク定数を2πで割ったものを表
す。[h]ωIR>eVb である場合、照射により電子が
障壁を飛び越え、有限Vsdが印加された量子ドットを占
有させる。毎秒障壁を飛び越える電子数は、入射光の強
度に比例する。
【0055】どの周波数範囲を使用するのかは、eVb
に依存する。量子ドットが従来のGaAs/AlGaA
s−HEMT上に製作されるフロントゲート式のターン
スタイル素子の場合には、eVb はmeVの約数十倍に
なり、遠赤外線(FIR)照射がもっとも適切となる。
この照射光は、レーザ源又は熱源から発生し、アンテナ
によって量子ドットに効率的に結合することができる。
【0056】赤外線照射は、ブロッケードレジーム(blo
ckade rejime) で動作する量子ドット内の電子数を減少
する場合にも使用できる。図3は、この概念を説明する
図である。量子ドットの閉じ込め幅が異なるゲートバイ
アスを印加することによって、量子ドットのエネルギー
レベルは、その最終エネルギーレベルが障壁の上部近く
になるように調整することができる。赤外線照射によっ
て量子ドット内の電子をこの最終レベルまで励起すれ
ば、小さなソース−ドレイン間バイアスを使用して、電
子を障壁の上にある連続状態をトンネルさせたり、飛び
越えさせたりできる。これにより量子ドットの数を減ら
すことができる。従って、量子ドット又は量子ドットの
アレイ内のすべての電子を消去する必要がある場合に
は、異なったゲートバイアスの照射を利用できる。その
条件としては、追加電子も量子ドットの中に励起されな
いように、ソース−ドレイン間バイアスがeVb >hω
IRとなる。この要件を満たすためには、ソース・ドレイ
ン内のフェルミ・エネルギーEF が引き下げるか、ある
いは閉じ込め幅が縮小させるか、あるいはその両方を行
えばよい。
【0057】図3に図示されるように、障壁高さは図2
4及び図2と同じであり、赤外線照射で励起された電子
は、障壁のすぐ上の連続エネルギー準位近くのっさいご
(最高)エネルギー状態まで遷移する。このようなエネ
ルギーの関係は、閉じ込めを変更し、クーロンエネルギ
ー状態を連続状態のより近くまで押し上げるために、異
なったゲート電圧Vgateをかけることにより達成され
る。電子は、ソース−ドレイン間バイアスの影響を受け
て量子ドットをトンネル効果で通り抜けるか障壁を飛び
越えて量子ドットを去る。
【0058】本発明の第2の光学装置では、1枚のウェ
ハ上に要素素子のアレイを形成するのに有利である。従
って、その状況では、各要素素子の活性領域は、ウェハ
一面に広がる完全な活性層の離散的領域となる。
【0059】本発明に係る第2の光学素子は、光学機能
を備えた記憶装置として動作するように構成される。そ
の場合、個々の要素素子がメモリセルに相当する。この
ような記憶装置の場合、1つ又は複数のソース、及び所
定の異なった強度又は周波数あるいはその両方の照射光
をさまざまな個別要素素子に選択して供給するための光
学アドレス手段を具備することがある。原則的には、そ
れぞれが1個の個別要素素子に対応する複数のソースを
提供することが可能である。ただし、実際には、1つの
ソースを備え、個々の要素素子への走査又は選択式にア
ドレス指定する手段を実現する方が好ましい場合があ
る。
【0060】例えば、照射源としては、近赤外線レーザ
又は近赤外線範囲の熱源のような、熱源、レーザ又はレ
ーザ・ダイオードであってもよい。遠赤外線動作の場
合、ガンダイオードを使用するか、あるいはマイクロ波
動作の場合にはYIG発振器を使用できる。
【0061】選択式走査又はアドアレス指定手段は、周
波数が更に低い場合には前記の個別のソースが好ましい
可能性があるが、近赤外線領域用の偏光子や電子光学ク
リスタルのような構成要素を具備する。
【0062】照射ソース及び走査/アドレス指定手段な
どは、光又は電子ビーム・リソグラフィを使用して、す
べて同じチップ上に形成できる。更に、このような光学
素子の場合、所定の異なった強度の照射を異なったさま
ざまな要素素子に導くために、光導波手段が提供される
のが好ましい。これらの光導波手段の例として、光ファ
イバ・ケーブル又は近赤外線範囲用の集束光学部品、中
赤外線領域用集束光学部品又は導波管、及び遠赤外線領
域又はマイクロ波領域内の表面アンテナに結合される導
波管がある。
【0063】ここでも光導波手段は、周知の技法により
同じチップ上に形成できる。本発明に係る第2の光学装
置の他の応用例は、例えば、赤外線イメージング又はそ
れに類似しているために利用できる照射強度プロファイ
ル・イメージング装置、つまりCCDアレイのようなも
のがある。このようなイメージング装置は、イメージの
所定の異なるピクセル領域又は照射強度プロファイルを
さまざまな要素素子に選択式で適用させるためのイメー
ジング手段を具備するのが好ましい。このような光学手
段は、例えば、近赤外線動作用のレンズ又は光ファイバ
ーあるいはその両方、中赤外線動作用のレンズ又は導波
管又はその両方、遠赤外線領域及びマイクロ波領域用の
鏡又はコンデンサ円錐を具備してもよい。
【0064】本発明に係るイメージング装置は、従来の
検出器アレイより感度がよい。クーロン型で量子ドット
が動作するこのような量子ドット・アレイを使用する
と、優れた信号対雑音比で単独の光子を検出できる。こ
れは、量子効率=1を意味する。言い替えると、本発明
においては、入射する光子が電子に吸収され、それによ
って電子が量子ドット内に転送される確率は100%で
あると想定される。対照的に、従来の赤外線CCDは、
入射光により光励起されている大多数の電子又は入射光
により誘導された温度の変化に依存する。量子ドット構
造を応用したアレイで必要とされる単独の光子とは対照
的に、これらの機構の両方ともに多くの入射光が必要と
なる。
【0065】上記のように、光学装置の要素素子に光を
閉じ込め領域に結合するためのアンテナ手段が具備され
ていてもよい。以下の実施形態では、各要素素子には、
活性領域との間の電気伝導を実現できるように、個別の
ソースとドレインが接続が具備される。好ましい実施態
様は、第2の光学装置に加え、以下のようなものがあ
る。
【0066】各素子には、活性領域の上、つまりすべて
の三次元方向にキャリアを閉じ込めるための前記の公知
のターンスタイル装置(図20及び図21)となるよう
に、複数のゲートが具備されることがある。
【0067】他の適切な要素素子設計は、要素素子の凹
部領域内における活性領域の閉じ込め領域の配置を必要
とする。これにより、各ゲート手段は複数の「サイドゲ
ート」として形成できる。ただし、ゲート手段がキャリ
アガスの幅を閉じ込めるための少なくとも1つの二次ゲ
ートを具備することも好ましい。
【0068】以下の実施形態では、各素子の活性領域は
エッチングされた層構造の傾斜面上に形成される。この
ようにして、各素子のゲート手段は、活性領域の上にあ
るフロントゲート及びエッチングされた層構造の1つ又
は複数の層により構成される少なくとも1つのバックゲ
ートを具備する。
【0069】いかなる素子構成の場合も、高電子移動度
トランジスタ構造の一部として活性領域又は層を形成す
ると便利である。ウェル占有数を変更するための赤外線
の使用は、電子と正孔の両方を半導体内で励起するバン
ドギャップ照射の利用よりはるかに優れている。この理
由は2つある。まず最初に、バンドギャップ照射によ
り、正孔キャリアが価電子帯内に形成され、量子ドット
のコンダクタンスに影響を与える。従って、量子ドット
を通るコンダクタンスが、量子ドット内の電子数を求め
る目的でサンプリングされる場合、誤った電子占有数が
読み取られる可能性がある。第2に、可視光照射が量子
ドット伝導バンドの電子占有数を増加するのに使用され
る場合、エネルギー電子が照射により作成されるのであ
れば、正孔及び電子の両方が量子ドット内に閉じ込めら
れなければならない。これは、このような量子ドットを
実現するのに使用される半導体量子ドット・システムの
数及び種類を厳しく制限するものである。
【0070】本発明の第3の光学装置によって、上記
「ターンスタイル」配置に比べて非常に簡単な構造を有
し、量子箱をより良く閉じ込めたり、光を量子箱領域に
より良く結合することが可能となる。本発明の第3の光
学素子は、光用の検出器と、二次元キャリアガスが誘起
されて活性層から成る検出器と、キャリアガスよりなる
キャリア電荷島を活性層の閉じ込め領域内に形成するゲ
ート手段と、光を前記キャリア電荷島に結合するアンテ
ナ手段とが設けられている。
【0071】好ましい実施態様は、先の第2の光学装置
とほぼ同様であるので、詳細は省略する。なお、光誘導
される電流又は電圧を最大化するために、場合によって
は複数の検出器、即ち少なくとも2個の上記検出器から
成る装置を設けて実用的な装置が実現される。しかし、
より好ましくは、100又はそれ以上の検出器の列から
構成するのがよい。複数の検出器から構成される装置は
いかなるものでも、単一半導体基板上に設けるのが好ま
しい。
【0072】本発明の、第4の光学装置によれば、結合
手段が入射光を光学装置のキャリア閉じ込め領域に結合
させるために設けられている。ここで、結合手段はアン
テナを含んでもよい。上記の従来技術による構造であっ
ても、場合によっては装置の動作にとって重大となる入
射光の偏光ベクトル面を回転させるための対策が何もな
されていないという問題がある。これを達成するために
は、結合手段がアンテナ手段の代わりに回析格子を設け
るか、又はアンテナ手段と組み合わせて回析格子を設け
れば良い。結合手段は回路の他の構成要素から直接照射
される光を結合する光インターコネクトもしくは導波管
まで伸長してもよい。その構成要素としては例えばLE
Dやレーザーでもよい。インターコネクトは熱源からの
光信号を伝播するのにも適している。
【0073】本発明の第4の光学装置は、半導体基板
と、相互に分離した第1と第2の障壁層と、量子井戸層
と、第1及び第2の端子と、閉じ込め領域を限定する埋
め込みゲートと、光を閉じ込め領域に結合する結合手段
とを備えたことを特徴とする。
【0074】ここで、「埋め込みゲート」の用語は、独
立した層として装置の表面には設けられていないゲート
を意味する。「第1及び第2の端子」の用語は装置のエ
ミッタとコレクタとを意味する。このエミッタとコレク
タは互いに交換可能である。何故なら、エミッタに印加
するバイアスを逆にすればコレクタからエミッタにキャ
リアが移動することになるからである。「障壁層」の用
語は活性層よりも高いバンドギャップを持つ層を意味す
る。例えば、活性層がGaAsならば障壁層はAlGa
As又はAlAsから好適に形成されてもよい。
【0075】結合手段はアンテナ手段と回折格子手段と
の両方又はどちらか一方を含んでもよい。回折格子手段
は入射光の偏光面を回転させるために設けられている。
回折格子手段は装置の上面に設けてもよいし基板の下面
に設けてもよい。好ましいのは装置の上部表面のキャリ
ア閉じ込め領域に近接して設けることである。
【0076】埋め込みゲートを備えた装置を製造するた
めに、活性層のキャリア閉じ込め領域を取り囲むように
ゲートを形成することが好ましい。この様な装置を好適
に製造するためには閉じ込め領域が装置の凹部に位置す
ればよい。
【0077】第1の端子は装置に埋め込まれるので、製
造の観点から、第1の端子が高不純物半導体層から成る
ことは最も好ましい。高不純物層はまた良好なオーミッ
ク接合をかなり容易に形成できるといった長所を持つ。
更に製造の観点から、第2の端子もまた高不純物層から
成ることが有利である。高不純物層は高速操作及び高速
検出にとって不可欠である。
【0078】更に製造の観点からみると、埋め込みゲー
トが高不純物層を含むことが好ましい。埋め込みゲート
の導電型が第1と第2の端子の導電型とは逆であること
は独立のオーミック接合を形成することを容易にするこ
とと漏れ電流を減少させることにとってより好ましい。
【0079】多くの場合、量子井戸にひずみが印加され
ていないことが好ましい。これは量子井戸層が隣接する
半導体層と類似の格子定数を持つ半導体層によって形成
されている本発明の装置においては可能である。ここで
誤解を避けるために、「類似の格子定数」を持つ2つの
層を、互いに非常に近い格子定数を持つ2つの層もしく
は一方の格子定数が他方の格子定数の倍数に近い2つの
層と定義する。
【0080】もし装置が多重量子井戸と多重障壁から成
るのであれば、多くの場合装置の性能は向上する。この
様な多重ウェル構造の利点は直流非線形性が増加し、そ
の結果キャリアが光によって励起される際に電流が大き
く変化する。これは、第1と第2の端子の間に設けられ
た、キャリア閉じ込め領域の中に、複数の量子井戸層が
存在し、この複数の量子井戸層が障壁層によって分離し
ている本発明の装置において可能である。
【0081】多くの場合、成長方向と直交する方向にあ
る程度の量子化が行われるように閉じ込め領域を小さく
することが好ましい。このような装置は0次元トンネル
構造になるであろう。このような更なる量子化は、この
構造を光ストレージ装置として機能させる時に必要とさ
れる。この様な量子化のためには、成長方向に直交する
閉じ込め領域が例えば4μm2 より狭いおよそ1μm2
であることが好ましい。これは成長方向に直交する面で
の閉じ込め領域が4μm2 より狭い本発明の装置におい
て可能である。
【0082】本発明に係る装置によって検出する信号を
増加させるためには、検出器をアレイにすることが好ま
しい。この構成は、複数のキャリア閉じ込め領域を限定
する複数の埋め込みゲートを持つ本発明の装置において
は容易に達成可能である。これは特に全ての装置が第1
と第2の端子を共有するような光検出器アレイすを製造
するのに便利な方法である。この様なアレイにおいて複
数の埋め込みゲートを構成し、互いに独立して動作させ
ることもできるし、複数の閉じ込め領域に対して1つの
ゲートとして動作させることもできる。
【0083】光インターコネクトは結合手段を含んでも
よい。光インターコネクトを使用すると、光子信号を電
気信号に戻すための変換器として機能する共振トンネル
ダイオードによって、情報を1つの電気トランジスタか
ら別のトランジスタに光学的に伝達できる。
【0084】光インターコネクトはエピタキシャル成長
と標準的な加工技術によって形成してもよい。光読取り
/書込み装置は、光インターコネクトによる結合手段に
よって前記検出器をレーザーやLEDのような光を発す
る構造と結合させることによって形成してもよい。
【0085】もしキャリア閉じ込め領域が0次元状態を
形成可能なほど小さいなら、この様な構造によって光記
憶装置を実現することができる。0次元系の性質によっ
て量子ドット電荷が量子ドットに蓄積され、従って装置
が光蓄積/記憶装置として働く。
【0086】製造後に量子ドットの素子特性を変化させ
ること光読み出し装置と光記憶装置とを同じ装置内で組
合わさることによって可能となる。閉じ込め領域はバイ
アスをゲートにかけることによって狭窄することができ
る。従ってサイドゲートにかけるバイアスを変化させる
ことによって光読み出し機能と光記憶の機能の両者を持
つ装置を製造できる。その結果、光読取り/記憶装置が
形成される。
【0087】光読取り/記憶装置がアレイで使用され、
それぞれの検出器がそれ自身の光入力を備えていること
が好ましい。この様な装置のアレイは閉じ込め領域のア
レイを限定する複数の埋め込みゲートによって形成して
もよい。これらの複数の埋め込みゲートは互いに独立し
て動作させてもよいし、複数の閉じ込め領域に対して1
つのゲートとして動作させてもよい。従って、複合情報
が1つのトランジスタ・アレイから別のトランジスタ・
アレイへ光学的に伝達することができる。光信号は記憶
されてもよいし電気信号に変換されてもよい。
【0088】本発明が更に光源(電磁波源)を含んでい
れば多くの場合好ましい。本発明と好適に結合する光源
は、相互に分離した第1と第2の障壁層と、量子井戸層
と、第1及び第2の端子と、閉じ込め領域を限定する埋
め込みゲートとを含む。この光源は光子が光源から放出
されるように第1と第2の端子との間にバイアスを印加
することによって動作する。この光源と本発明とが構造
上類似しているので、両者を1つの装置として製造する
ことができる。
【0089】もちろん、光学装置に結合する光信号はレ
ーザーもしくはLEDによって発生されるものだけでは
ない。熱源からの光はこの様な構造に対して光入力を提
供する。検出器と結合する光は光電式変調器によって制
御される。
【0090】損失を最小にするために、光インターコネ
クトを単結晶で形成することが好ましい。本発明の他の
第4の光学装置は連続単結晶からなる光インターコネク
トに関する。この結晶は伝達部とクラッド部と入力面と
出力面とからなり、伝達部は入力面と出力面とを除いた
全側面でクラッド部によって囲まれている。
【0091】伝達部は所定の周波数で光損失が小さい。
損失を最小にするには、望ましくはクラッド部が所定の
操作周波数で伝達部よりも高い導電率を持つ必要があ
る。1つの連続単結晶として形成されるクラッド部と伝
達部にとって、伝達部を構成する物質の格子定数とクラ
ッド部を構成する物質の格子定数とが同じであることが
好ましい。光インターコネクトは例えば分子線エピタキ
シのようなエピタキシャル成長技術によって都合よく形
成される。
【0092】導波管の伝達部は不純物が添加されていな
いGaAsによって都合よく形成され、クラッド部は例
えば少なくとも1×1018cm-3のシリコン不純物濃度
のn型GaAsによって形成される。
【0093】この光インターコネクトは赤外線とマイク
ロ波の波長領域で特に有用である。従って、赤外線源と
検出器と光インターコネクトとは1つの装置として製造
することができる。
【0094】
【発明の実施の形態】図面を参照して本発明の実施の形
態を説明する。図4は、本発明の第1の実施形態に係る
光学装置を示す図である。光学装置(検出器)201
は、光源203からの光を検出するために配置される。
【0095】検出器201は、各量子ドットをそれぞれ
の中に閉じ込めるための複数の要素素子207等が上に
形成されている単一ウェハ205からなる。これらの要
素素子はリソグラフ方式で単一ウェハ205の上に形成
されている。ウェハ205の一方の側面209には、ソ
ースコンタクト211が配置されている。ウェハ205
の反対の側面213には、ドレインコンタクト215が
配置されている。要素素子207は、ウェハ205内
の、ソース211とドレイン215との間に配置されて
いる。本装置の使用時には、ソース−ドレイン間バイア
スVsdはソースとドレインとの間に印加される。各要素
素子は、ゲート電圧Vgateによってバイアスをかけるこ
とができるゲート217を有している。要素素子207
の構造について、以下に更に詳細に説明する。
【0096】光源203とウェハ205との間には、光
が要素素子207等に正しく伝達されることを補償する
ための光学システム219が配置されている。上記のよ
うに、本発明の最も幅広い意味においては、図20及び
図21のようなゲートターンスタイル配置を有する要素
素子207等によって、図4に示したような装置を製造
することが可能である。上記のヘテロ構造の選択的エッ
チングによる図22のグリッドタイプ配置を採用するこ
ともできる。しかし、これらの素子には再成長タイプ構
造を使用することが特に好ましく、以下では、再成長タ
イプ構造の例について詳細に説明する。
【0097】図5及び図6には、本発明による図4に示
した光学装置で使用するための1つの量子ドット素子が
示してある。図5から分かるように、第1アンテナ部材
3及び第2アンテナ部材5のそれぞれは三角形である。
ここで、第1アンテナ部材3及び第2アンテナ部材5の
それぞれは正三角形又は二等辺三角形であることが好ま
しい。第1アンテナ部材3の1つの頂点7と第2アンテ
ナ部材5の1つの頂点9は、水平対称軸10を介して、
互いに向き合っている。従って、第1アンテナ部材3の
辺11と第2アンテナ部材5の辺13とは互いに平行で
あり、それぞれが外向きに配置されている。前記頂点
7、9はギャップ15によって分離されている。
【0098】第1、第2、第3及び第4サイドゲート2
1、23、25、27は装置の構造体の中に埋め込まれ
ており、それぞれが個別に電気結線29、31、33、
35を備えている。
【0099】第1及び第2サイドゲート21、23は両
方ともソース領域とドレイン領域17、19を結合する
想像線の一方の側に配置されているが、それぞれが水平
対称軸10のいずれかの側に配置されている。同様に、
第3及び第4サイドゲート25、27は両方とも、第1
及び第2サイドゲート21、23とは反対側になる、水
平対称軸10の他方の側に配置されている。しかし、第
3及び第4サイドゲート25、27も、頂点7、9の反
対側に配置されている。従って、サイドゲート21、2
3、25、27は、(図5から分かるように)頂点7、
9の間のギャップ15の境界となっている仮想正方形の
角にほぼ対応する位置にある。
【0100】更に、ギャップ15及び上記の仮想正方形
の内部で、しかも、水平対称軸のいずれかには、第1及
び第2の二次ゲート37、39(「プランジャ・ゲー
ト」と呼ばれる)も構造の中に埋め込まれている。各二
次ゲート37、39はそれぞれ電気接点41、43を備
えている。
【0101】第1及び第2アンテナ部材3、5は、その
各外向き側面11、13から伸長している電気結線4
5、47をそれぞれ備えている。使用時には、これらの
結線は、開回路状態のままにしておくこともできるし、
接地することもできる。しかし、使用する応答周波数に
よっては、アンテナ部材3、5は省略することもでき
る。
【0102】図6は、1つの軸(ソース・ドレイン軸)
に沿って、GaAs基板の上に成長した層構造51の中
に凹部49をどのようにエッチングするかを示したもの
である。アンテナ部材3、5は層構造51の上に形成さ
れており、その対向頂点7、9が最も低くなるように、
凹部49の中に伸長している。頂点の間の凹部49の底
には、非カバー領域55がある。
【0103】層構造51は、凹部49の選択的エッチン
グの前に基板53の上に順次形成された以下の層、つま
り、厚さ200nmのn+ GaAsバックゲート層5
7、AlAs/GaAs超格子構造59、厚さ100n
mのアンドープGaAs層60、厚さ100nmのp型
GaAsサイドゲート層61、及び従来のHEMT構造
63(活性層を含む)からなる。三角形アンテナ部材
3、5は、凹部49を形成するための選択的エッチング
及び再成長によるHEMT構造63の形成の後に、層構
造の最上部に配置される。
【0104】HEMT構造63はサイドゲート層61の
中に伸長し、サイドゲート層61を第1及び第2二次サ
イドゲート37、39に分割する。一次サイドゲート2
1、23、25、27はこの断面図では見ることができ
ない。
【0105】使用時には、ソース17とドレイン19と
の間のバイアス電圧は、HEMT構造63の活性層の中
の二次元電子ガスに印加される。バックゲート及び二次
ゲートは、非カバー領域(中央領域)55の中の狭い伝
導領域を除いた全てを空乏化させるために使用される。
一次サイドゲート21、23、25、27に印加された
バイアス電圧は、キャリアを量子ドット内に閉じ込め
る。また、光がアンテナ部材3、5を通じて受け取ら
れ、量子ドットを閉じ込めるポテンシャル障壁の全域又
は上方における伝導を可能にするために必要な追加エネ
ルギーが供給されるまで、量子ドットを流れる電流は遮
断されている。
【0106】この装置の量子ドット素子を使用すること
によって、図1の吸収スペクトルが測定され、量子ドッ
ト幅1.8μmで、0Dサブバンド分離1.5meVで
あった。吸収信号を強くするために、図5に描かれた量
子ドットが160,000個の二次元アレイが使用され
た。量子ドットは2.5μmの間隔があけられ、リソグ
ラフ幅は1.8μmであった。
【0107】もし十分な大きさのソース−ドレイン間バ
イアスVsdが量子ドットアレイ(図4)の全域に印加さ
れた場合には、赤外線又はマイクロ波によって、量子ド
ットの最上部の近くのエネルギーを持つ0D状態(つま
り、量子ドットを限定する閉じ込め障壁のエネルギーよ
りもわずかに少ないエネルギーを有する状態)に励起さ
れた電子が、量子ドットの中から障壁をトンネルして、
ドレインに掃引されて、そこで、装置を通過する電流の
変化として検出することができる。これはプロセス1及
び2aとして図23に示されている。あるいはまた、赤
外線又はマイクロ波が、電子を完全に量子ドットの中か
ら励起し、量子ドットを限定する静電障壁のすぐ上方の
エネルギーを有する連続的状態に遷移させることもでき
る。この場合には、電子はVsdの影響の下でドレインま
で掃引され、光信号を検出するためのトンネリング過程
は不要である。これはプロセス1及び2bとして図23
に示されている。
【0108】図7に示すように、本発明の図4の装置で
使用するための第2の種類の量子ドット素子151は、
第1の種類のものに類似している。凹部153が、50
0μm半絶縁性基板159の上に形成された2000〓
(100)n+ GaAsバックゲート層157からなる
層構造155の中にエッチされる。この溝はn+ GaA
s層をサイドゲート161、163に分割し、再成長界
面としての役割を果たす表面165を示す。
【0109】再成長界面表面165の上では、再成長構
造167として、300〓GaAs層169、1500
〓AlAs/GaAs超格子構造171、300〓活性
GaAs層173、並びに、AlGaAsスペーサ層1
77、n+ AlGaAs層179及びGaAsキャップ
層181からなる650〓上部構造175が、この順序
で成長させられる。
【0110】第1の種類の量子ドット素子の場合のよう
に、頂点方向が凹部153の中に伸長している二重三角
形アンテナをキャップ層181の上方に形成することも
できる。使用時には、AlGaAsスペーサ層に隣接し
ている活性GaAs層173の内部の2DEG183
は、印加電位によって閉じ込められ、その結果、量子ド
ット185が凹部153の底部の2DEG平面の中に閉
じ込められることになる。
【0111】図8には、光学書込み機能を備えた記憶装
置として機能できる本発明に係る装置の第2の実施形態
が示されている。図4と同じ部分には同じ符号を付して
いる。
【0112】装置201は、1枚のウェハ205上にリ
ソグラフィによって形成された要素素子の素子207な
どを具備する。各要素素子207には、ゲート217だ
けではなく、ソースコンタクト211及びドレインコン
タクト215がある。素子構成の詳細については、以下
に更に詳細に記述する。前記の種類のような光源213
は、ウェハ205の上に位置する。照射源の下には、や
はり前記のような種類の結合/走査又はアドレス指定シ
ステム(光学システム)215が使用されている。この
光学システム215は、照射を個々のインターコネクト
217に結合し、そのそれぞれが各素子(メモリセル)
207などに接続される。各要素素子は、比較的少ない
電子を含む量子ドットを閉じ込める。
【0113】図9は、照射強度プロファイル・イメージ
ング装置として機能することができる本発明に係る装置
の第3の実施形態である。本装置221も、それぞれが
1枚のウェハ225上にリソグラフィにより形成され、
ソースコンタクト227、ドレインコンタクト229及
びゲート装置231を備える個々の要素素子223など
を具備する。ここでも、素子は、後述されるような種類
の素子であってもよい。ウェハ225の上には、例えば
前記のような種類のイメージング/集光光学システム2
33が配置される。このシステムは、そのピクセル領域
が個別の各要素素子223上に映し出されるように、
(ここでは、イメージング/集光光学システム233上
に示される)照射強度プロファイル又はイメージ235
を映し出す。
【0114】図9に示した装置を使用すると、入射光
は、適切なソース−ドレイン間バイアス及びゲートバイ
アスを備える量子ドットの中にだけ、電荷を光学的にポ
ンピングする。アレイの各要素素子の状態は、各量子ド
ットを介してコンダクタンスを調べることにより読み取
ることができる。二次元アレイが第2の実施形態と同じ
ように、量子ドットのそれぞれに対して同じバイアス条
件で使用される場合に、可視光波長で動作する従来のC
CDアレイ内でのように、ビームの横方向強度プロファ
イルの画像が得られる。
【0115】量子ドットのこのような二次元アレイのそ
れ以外の特徴は、量子ドットのソース−ドレイン間バイ
アス又はゲートバイアス、あるいはその両方を変化する
と、異なる周波数範囲での強度プロファイルが記録され
るという点である。これは、光学ポンピングが、バイア
スが正しい場合にのみ所定の周波数で発生するためであ
る。従って、周波数調整可能/波長選択可能なマイクロ
波/赤外線CCD型カメラを製作するのに、量子ドット
のアレイを使用することが可能になる。
【0116】このモードでは、ビーム・プロファイルに
対応する異なる強度は、指定量子ドット内の電子の数を
検出することにより測定される。つまり、アレイ内の指
定量子ドット内の電子が多いほど、ビーム・プロファイ
ルの対応する部分の強度が大きくなる。
【0117】上記のように、図8又は図9の装置の各要
素素子は、上記のような一般的な種類が可能であり、図
20及び図21に図示されるような(例えば、ターンス
タイルアンテナ装置のように)活性領域上にゲートが配
置されているものである。しかし、図5及び図6に示し
たような第1の実施形態の光学素子を使用することも可
能である。同様に、図7に示すような構造の要素素子も
使用可能である。
【0118】図5及び図6に示すようなアンテナ構造
は、おもにマイクロ波及び遠赤外線動作向けのものであ
る。周波数が高くなると、アンテナ寸法は非常に小さく
なり、そのためより効率的ではなくなる。従って、中赤
外線及び更に高い周波数の場合、これらは必要がなくな
る。
【0119】図10は、本発明の第3の実施形態に係る
光学装置で使用する他の種類の素子71を示す。これ
は、構造73内の層の端部を交差するような傾斜面75
を作り出すために選択エッチングされた層構造73を具
備する。
【0120】高電子移動度トランジスタ(HEMT)ヘ
テロ構造77は、傾斜面75上における再成長により形
成される。ヘテロ構造77の上には、酸化絶縁層79及
びフロントゲート電極81が形成される。
【0121】層構造73は、下部及び上部SiO2 絶縁
層89、91によりそれぞれ分離される下部p- Si層
83(50nm)、中間p- Si層85(100n
m)、及び上部p- Si層87(50nm)から構成さ
れる。
【0122】中間p- Si層85に向かい合うHEMT
構造77の領域93上では、第2の実施形態で使用され
る「蝶ネクタイ」のような構成を持つことができるか、
あるいは対数周期方式で同心円から構成される表面実装
型アンテナパターン95が形成される。
【0123】いずれにせよ、アンテナ95の中間部は、
HEMT構造77の活性層内に作成される「量子ドッ
ト」閉じ込め領域に相当する。2DEGは、HEMT構
造77の下端と接触するn- 型ソース領域とHEMT構
造の上端101と接触するn-領域99の間に電位バイ
アスを印加することにより誘導される。ソース領域97
及びドレイン領域99には、それぞれオーム接触10
3、105がある。
【0124】使用時には、バイアス電位を、フロントゲ
ート81及びp- Si層83、85、87により構成さ
れるバックゲートに印加することにより、閉じ込めポテ
ンシャル障壁が誘起される。ここでも、アンテナ95に
より受け取られる照射光は、閉じ込め領域内の「量子ド
ット」での伝導を可能にする。
【0125】図11を参照して装置の構造を説明する。
図11は第1のエッチング工程後を示す本発明の第4の
実施形態にかかる装置の断面図である。n型GaAs層
であるコレクタ層303が不純物が添加されていない半
絶縁GaAs基板301の上面に形成されている。従っ
てコレクタ層303はその半導体基板301に隣接接触
している。不純物が添加されていないGaAsの第1の
バッファ層305がコレクタ層303の上面と隣接接触
して形成されている。この第1のバッファ層305の上
面にはGaAsのp型不純物層がゲート307として設
けられている。ゲート307は第1のバッファ層305
に隣接接触している。第1の成長は、不純物が添加され
ていないGaAs層である第2のバッファ層309をも
って終了する。第2のバッファ層309はゲート307
の上面に形成されているので、ゲート307と隣接接触
している。
【0126】上記構造を緩衝フッ化水素と過酸化水素を
基にしたエッチングなどで所定の角度で選択エッチング
する。このエッチングによって傾斜面311ができる。
この様な傾斜面は後に成長させる層を一様にするために
必要である。この構造がエッチングによってパターン化
され、サイドゲートがエッチングされた凹部を完全に取
り囲むように図12に示すような円構造ができる。エッ
チングはコレクタ303まで行われるので、コレクタ3
03が凹部の基礎となる。基板と最初に成長した層はパ
ターン化されたベース層313を構成する。
【0127】図13と図14は第2の成長後の構造を示
す。図13によれば、複数の半導体層からなる活性領域
315がパターン化ベース層313の上に形成される。
不純物が添加されていないGaAsの第3のバッファ層
321がパターン化ベース層313の上部表面に形成さ
れるので、この第3のバッファ層321は、第2のバッ
ファ層309の上部表面及びエッチング面と、ゲート3
07のエッチング面と、第1のバッファ層305のエッ
チング面とに接触する。不純物が添加されていない薄い
第1の障壁層323が第3のバッファ層321の上部表
面に形成されて、第1の障壁層323が第3の障壁層3
21に隣接接触する。続いて不純物が添加されていない
GaAs活性層325が形成され、ここに量子井戸が形
成される。活性層325は第1の障壁層323の上部表
面に形成されて、活性層325は第1の障壁層323に
隣接接触する。次に第2のAlGaAs障壁層327が
活性層325の上部表面に形成され、それによって活性
層325と隣接接触する。続いて第4の不純物が添加さ
れていないGaAsバッファ層329が第2の障壁層3
27の上部表面に隣接接触する。第4のバッファ層32
9によって活性領域315が完成する。この構造を完成
させるにはエミッタ層331を第4のバッファ層329
の上部表面に隣接接触して形成する。エミッタ層331
はこの場合n型の不純物が添加されたGaAs層であ
る。このようにして第2の成長による層が完成する。
【0128】図14は上記構造の平面図であるが、正確
な縮尺率では書かれていない。エミッタ331が構造全
体にわたって広がっている。エミッタ331の所定の領
域に、金属層が設けられてアンテナ333を形成する。
アンテナ333はエッチングで形成された凹部内に伸長
するような形状をしている。なお、アンテナの代わりに
回折格子を使用してもよい。
【0129】装置の動作は本質的には共振トンネルダイ
オードの動作と同じであり、図15は装置のバンド構造
を非常に概略的に示している。電子がエミッタ341か
ら第1の障壁345と第2の障壁347とを飛び越えて
コレクタ343に注入される。エミッタの電子は2方向
のうちの1方向において第2の障壁347と交差する。
入射光によって、電子は量子井戸349の閉じ込め状態
351のひとつと同じエネルギーを持つと、電子は障壁
345と347を共鳴的にトンネルする。あるいは電子
は入射光から十分なエネルギーを獲得して障壁345と
347の上を通り抜ける。この第2の機構の効果は非常
に弱い。電子はそれからエミッタ−コレクタ間バイアス
によってコレクタに掃引される。これらの効果が検出機
構である。別の機構は光信号の直流整流である。
【0130】エミッタ−コレクタ間バイアスを変える
と、「バックグラウンドスロープ」353が変化し、ゲ
ート(図11から図13までの307)は閉じ込め活性
層を取り囲み、量子井戸351のエネルギーレベルにあ
る間隔を持たせる。従って、この機能によれば、本発明
の光学装置は、検出可能な光の周波数を調整する。更
に、エミッタ電荷が第2の障壁347の前に蓄積し、ゲ
ートがこの領域の電荷の次元性を下げてトンネル電流に
作用する。従って、この様な構造においてトンネル電流
と検出される光の周波数とがそれぞれ独立して変化す
る。
【0131】検出信号を増幅するために、上記構造のア
レイを作製することは有利である。このアレイの配置例
を図16に示す。この構成は、図11から図13を参照
して説明した構造から得られる。ベース層313がパタ
ーン化されて円形のエッチング凹部になる。エミッタ3
31が活性領域315の表面に形成される。この様なア
レイは共通のエミッタとコレクタとを共有していること
がわかるので、個々の量子ドットの信号を一緒に結合す
るための複雑な作製工程は要求されない。
【0132】図17は読み取り/記憶光装置として構成
された本発明に係る装置の断面図である。この装置はL
EDやレーザーのような発光構造との光インターコネク
トを実現する結合手段を備えている。この場合n型Ga
Asの第1の端子であるコレクタ層401は(図示され
ていない)半導体基板の上に形成されている。GaAs
の第1のバッファ層403をコレクタ層401に接する
ように全体に形成する。次に、p型GaAs層405が
第1のバッファ層403の上部表面に第1のサイドゲー
ト層405として形成される。不純物が添加されていな
い第2のバッファ層407を第1のゲート層405の上
部表面に形成して第1の成長を完成させる。
【0133】その後エッチング凹部を上記構造に形成
し、エッチングを第1のバッファ層403まで行う。こ
のエッチングは図11に示すものと同じである。パター
ン化層によって第1のパターン化ベース層451が形成
される。次に、第3のGaAsバッファ層409が第1
のパターン化ベース層451の上部表面に形成される。
バッファ層409から始まる再成長層はパターン化ベー
ス層451の凹凸面に沿って形成される。不純物が添加
されていないAlGaAsの第1の障壁層410が第3
のバッファ層の上部表面に形成される。GaAs量子井
戸層411が第1の障壁層410の上部表面に形成され
る。第2のAlGaAs障壁層412が量子井戸層41
1の上部表面に形成される。第4のGaAsバッファ層
413が第2の障壁層412の上部表面に形成される。
第2の成長層453が第4のバッファ層の上部表面に形
成されたn型GaAsエミッタ層によって完成する。光
伝達領域417がエミッタ領域415の上部表面に形成
される。この領域はエミッタ領域415の上部表面と同
一面となるように形成される。光伝達領域417のクラ
ッド部がn型GaAsエミッタ層115によって設けら
れる。この様にして、光伝達領域417とエミッタ領域
415とが一緒になって光インターコネクトを形成す
る。
【0134】光が構造461の丈夫から放出される。放
出光は光インターコネクト417を介して構造の低部に
結合される。バイアスを第1の端子401と第2の端子
415にかけることによって、構造の上半分から光が放
出されたときのトンネル電流を検出できる。構造の下半
分は第1の端子401と第2の端子415にかけられた
バイアスによってオンしたりオフしたりできる。閉じ込
め領域の面積は第1のゲート層405によって制御され
る。キャリア閉じ込め領域が広いと、キャリアは量子井
戸層411を介して自由にトンネルできる。従って装置
は光信号を電気信号に変換する。しかしながら、0次元
状態が量子井戸層411に形成されかつ、又は1つの電
子の電荷が重要となるほど閉じ込め領域が小さいなら
ば、キャリアは量子井戸層411に閉じ込められてしま
う。従って装置は光記憶装置として機能する。装置に記
憶された信号は第1のゲート層405のバイアスを変調
することによって閉じ込め領域の面積を増加させて読み
とられる。
【0135】図18は、図17に示した読取り/書き込
み光装置として構成された本発明に係る装置の断面図で
ある。しかしここでは特定のレーザー/LED構造を示
し、これは検出器に対するものと同じ製造技術によって
形成される。パターン化ベース層451と第2の成長層
453と光インターコネクト領域417の伝達部とが図
17を参照して説明したように形成されている。
【0136】不純物が添加されていないGaAsバッフ
ァ層418が光インターコネクト領域417の上部表面
に形成される。n型GaAsの第2コレクタ領域419
がバッファ層418の上部表面に形成される。光共振器
を形成したければ、第2のコレクタ領域419は複数の
ミラー領域から構成してもよい。第5のGaAsバッフ
ァ層421が第2のコレクタ領域419の 上部表面に
形成される。次にp型GaAsの第2のゲート層423
が第5のバッファ層421の上部表面に形成される。第
2のゲート層423の上部表面に形成された第6のGa
Asバッファ層425で層のエピ成長が一端完成する。
【0137】第2のエッチング凹部がこの構造に形成さ
れ、エッチングを第5のバッファ層421まで行う。第
7のバッファ層427が、第6のバッファ層425の上
部表面に形成される。このように、エッチングした層を
取り除いた後に第7のバッファ層427が得られる。活
性領域429が第7バッファ層427の上部表面に形成
される。続いて、不純物が添加されていない第8のバッ
ファ層431が活性領域429の上部表面に形成され
る。第2のn型GaAsエミッタ領域433が第8バッ
ファ層431の上部表面に形成される。第2のエミッタ
領域は反射ミラー層から構成されてもよい。
【0138】バイアスを第2のコレクタ領域419と第
2のエミッタ領域433との間にかける。光子をこの構
造から放出させるメカニズムを図19を参照して説明す
る。バイアスをエミッタ471とコレクタ479とにか
ける。電子がエミッタ471から第1の障壁473を介
して量子井戸475の第1エネルギーサブバンドに入力
される。その後、電子は光子放出によってエネルギーを
解放し、エネルギーが量子井戸475の低エネルギーレ
ベル483まで落ちる。電子は第2の障壁477をトン
ネルしてコレクタ479に入り込む。
【0139】放出光は光インターコネクトを介して構造
463の低部に結合される。バイアスを第1の端子40
1と第2の端子415にかけることによって、構造の上
半分が光を放出するときにトンネル電流を検出できる。
構造の下半分は第1の端子401と第2の端子415に
かけられたバイアスによってオンしたりオフしたりす
る。本発明は、上記の発明の実施の形態に限定されるも
のではなく、本発明の要旨を変更しない範囲で種々変形
して実施できるのは勿論である。
【0140】
【発明の効果】上記のように、本発明によれば次のよう
な効果が得られる。本発明の0次元量子ドットアレイ
は、x−yの分極ベクトルが電子の光励起に最適の配向
になっていると共に、2次元の場合よりも光励起用発振
器の強度が大きくなるので、検出感度を高めることがで
きる。
【0141】また、量子井戸の閉じ込め幅を容易に変え
ることができるので、マイクロ波から赤外線領域の広い
範囲にわたって周波数同調が可能である。更に、本発明
の光学装置によれば、キャリア密度を広範囲に変更可能
であると共に、高速動作が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 再成長方式によって作られた、本発明による
量子ドット素子の吸収スペクトル。
【図2】 クーロン・ブロッケードを制御するための赤
外線照射の利用を説明するためのエネルギー・バンド
図。
【図3】 量子ドットの占有数を減少させる赤外線照射
の利用を説明するためのエネルギー・バンド図。
【図4】 本発明の第1の実施形態に係る光学装置を示
す図。
【図5】 第1の実施形態の光学装置用の第1の種類の
量子ドット素子の平面図。
【図6】 図5に示した光学装置の断面図。
【図7】 第1の実施形態の光学装置用の第2の種類の
量子ドット素子の断面図。
【図8】 光学書込み機能を備えた記憶装置として機能
することができる、本発明の第2の実施形態に係る光学
装置の平面図。
【図9】 照射強度プロファイル・イメージング装置と
して機能することができる、本発明に係る光学装置の第
3の実施形態を示す図。
【図10】 本発明に係る光学装置で使用するための他
の種類の素子の断面図。
【図11】 第1のエッチング工程後を示す本発明の第
4の実施形態にかかる光学装置の断面図。
【図12】 図11に示された本発明の第4の実施形態
にかかる光学装置の平面図。
【図13】 第2の成長工程後の図11に示された本発
明の第4の実施形態にかかる光学装置の断面図。
【図14】 図13に示された本発明の第4の実施形態
にかかる光学装置の平面図。
【図15】 本発明の第4の実施形態にかかる装置の概
略バンド構成図。
【図16】 本発明の第4の実施形態にかかる半導体装
置アレーの断面図。
【図17】 光読取り/記憶装置として構成された本発
明の第4の実施形態にかかる光学装置の断面図。
【図18】 特定の光源構造を備えて図17に示すよう
に構成された本発明の第4の実施形態にかかる光学装置
の断面図。
【図19】 本発明と共に使用されるソースの概略バン
ド構成図。
【図20】 クーロン・ブロッケードを使用する公知の
光学装置の断面図。
【図21】 図20の光学装置の平面図であり、ゲート
電極のターンスタイル配置を示す図。
【図22】 量子ドットを閉じ込めるためのゲート配置
例の平面図。
【図23】 本発明による光学装置の中における量子ド
ットの動作を説明するためのエネルギー帯グラフ。
【図24】 量子ドット内でクーロン・ブロッケードを
制御するために印加された電位の使用を説明するための
エネルギー・バンド図。
【図25】 量子ドットを通過するソース−ドレインバ
イアスの関数としてのクーロン・ブロッケード効果が存
在する中で量子ドットを通る導電率の図。
【図26】 フロントゲート電圧の関数としてのクーロ
ン・ブロッケード効果が存在する中で、量子ドットを通
過する測定導電率の見取り図。
【符号の説明】
3、5、7、9…アンテナ部材 11…側面 29、31…電気結線 37、39…二次ゲート 49…凹部 51…層構造 53…基板 55…非カバー領域(中央領域) 57…n+ GaAsバックゲート層 59…AlAs/GaAs超格子構造 60…アンドープGaAs層 61…サイドゲート層 63…HEMT構造(活性層)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 9617989.0 (32)優先日 1996年8月29日 (33)優先権主張国 イギリス(GB) (72)発明者 ジェイ・バローズ イギリス国、 シービー4・4ダブリュイ ー、 ケンブリッジ、 ミルトン・ロー ド、 ケンブリッジ・サイエンス・パーク 260 (72)発明者 エス・ホルムズ イギリス国、 シービー4・4ダブリュイ ー、 ケンブリッジ、 ミルトン・ロー ド、 ケンブリッジ・サイエンス・パーク 260 (72)発明者 エム・ペッパー イギリス国、 シービー4・4ダブリュイ ー、 ケンブリッジ、 ミルトン・ロー ド、 ケンブリッジ・サイエンス・パーク 260 (72)発明者 シー・スミス イギリス国、 シービー4・4ダブリュイ ー、 ケンブリッジ、 ミルトン・ロー ド、 ケンブリッジ・サイエンス・パーク 260 (72)発明者 エム・クエリン イギリス国、 シービー4・4ダブリュイ ー、 ケンブリッジ、 ミルトン・ロー ド、 ケンブリッジ・サイエンス・パーク 260

Claims (57)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光を検出する光学装置において、 二次元キャリアガスを誘発する活性層と、 前記活性層の閉じ込め領域内のキャリアガスからキャリ
    アの電荷島を閉じ込める閉じ込め手段と、 電磁波を前記閉じ込め領域に結合するアンテナ手段と、
    を具備することを特徴とする光学装置。
  2. 【請求項2】 光を検出する光学装置において、 二次元キャリアガスを誘発する活性層と、 前記活性層の閉じ込め領域内のキャリアガスからキャリ
    アの電荷島を閉じ込める閉じ込め手段と、 ソース領域及びドレイン領域と、 前記ソース領域と前記ドレイン領域との間の電導路内に
    配置された複数の素子と、を具備することを特徴とする
    光学装置。
  3. 【請求項3】 光学的に記憶可能な光学装置において、 複数の素子を具備し、それぞれの前記複数の素子が、 二次元キャリアガスを誘発する活性層と、 前記活性層の閉じ込め領域内のキャリアガスからキャリ
    アの電荷島を閉じ込める閉じ込め手段と、 異なる素子に異なる強度の電磁波を選択的に与える光学
    手段と、を具備することを特徴とする光学装置。
  4. 【請求項4】 活性層が、前記光学装置の活性層の不連
    続の領域になるように、素子が単一のウェハ上に形成さ
    れていることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の
    光学装置。
  5. 【請求項5】 電磁波を前記素子に結合する光学手段を
    更に備えたことを特徴とする請求項2又は請求項4記載
    の光学装置。
  6. 【請求項6】 前記閉じ込め手段は、前記光学装置のヘ
    テロ構造のエッチングされた部分を備えたことを特徴と
    する請求項2、請求項4又は請求項5のいずれかに記載
    の光学装置。
  7. 【請求項7】 前記光学手段は、異なる素子に所定の異
    なる強度の電磁波を選択的に与える光源と光学アドレス
    手段を備えたことを特徴とする請求項3又は請求項4記
    載の光学装置。
  8. 【請求項8】 前記光学手段は、異なる素子に所定の異
    なる強度の電磁波を向ける焦点調整用光学素子を更に備
    えたことを特徴とする請求項7記載の光学素子。
  9. 【請求項9】 前記光学手段は、異なる素子に所定の異
    なる強度の電磁波を導く光導波手段を更に備えたことを
    特徴とする請求項7記載の光学素子。
  10. 【請求項10】 前記光学手段は、画像の所定の異なる
    画素領域に関連する照射又は照射強度プロファイルを異
    なる素子に選択的に与える画像手段を備えたことを特徴
    とする請求項3又は請求項4記載の光学装置。
  11. 【請求項11】 前記各素子が、素子の閉じ込め領域に
    電磁波を結合するアンテナ手段を備えたことを特徴とす
    る請求項2から請求項10のいずれかに記載の光学素
    子。
  12. 【請求項12】 各素子は、前記活性層によって導通す
    るソース・ドレイン領域を備えたことを特徴とする請求
    項3、請求項4又は請求項7から請求項11のいずれか
    に記載の光学素子。
  13. 【請求項13】 各素子の前記閉じ込め手段が、活性層
    の上部に形成された複数のゲートを備えたことを特徴と
    する請求項2から請求項5又は請求項7から請求項12
    のいずれかに記載の光学装置。
  14. 【請求項14】 前記各複数のゲートは、ターンスタイ
    ル構成であることを特徴とする請求項13記載の光学装
    置。
  15. 【請求項15】 前記閉じ込め手段は、その上に形成さ
    れた開口部のアレイを有する金属層を具備することを特
    徴とする請求項13記載の光学装置。
  16. 【請求項16】半導体基板と、 相互に分離された第1及び第2の障壁層と、 量子井戸層と、 第1及び第2の端子と、 閉じ込め領域を規定する埋め込みゲートと、 前記閉じ込め領域に電磁波を結合する結合手段と、を具
    備することを特徴とする光学装置。
  17. 【請求項17】 前記結合手段は、アンテナ手段を含む
    ことを特徴とする請求項16記載の光学装置。
  18. 【請求項18】 活性層の閉じ込め領域は、前記素子の
    凹部に配置されていることを特徴とする請求項1から請
    求項5、請求項7から請求項12、請求項16又は請求
    項17のいずれかに記載の光学装置。
  19. 【請求項19】 前記アンテナ手段が、前記凹部領域に
    伸長していることを特徴とする請求項11、請求項17
    又は請求項18のいずれかに記載の光学装置。
  20. 【請求項20】 前記閉じ込め領域は、4μm2 より小
    さい成長方向と垂直な領域を有することを特徴とする請
    求項16から請求項18のいずれかに記載の光学装置。
  21. 【請求項21】 前記閉じ込め領域内の前記第1及び第
    2端子間に散在された複数の量子井戸を更に具備し、前
    記複数の量子井戸が障壁層で分離されていることを特徴
    とする請求項16から請求項18又は請求項20のいず
    れかに記載の光学装置。
  22. 【請求項22】 前記第1の端子は、高ドープ半導体層
    であることを特徴とする請求項16から請求項18、請
    求項20又は請求項21のいずれかに記載の光学装置。
  23. 【請求項23】 前記第2の端子は、高ドープ半導体層
    であることを特徴とする請求項16から請求項18又は
    請求項20から請求項22のいずれかに記載の光学装
    置。
  24. 【請求項24】 前記埋め込みゲートは、全ての前記閉
    じ込め領域に共通の第1の端子と、全ての前記閉じ込め
    領域に共通の第2の端子とを有する閉じ込め領域の配列
    を規定する複数の埋め込みゲートであることを特徴とす
    る請求項16から請求項18又は請求項20から請求項
    23のいずれかに記載の光学装置。
  25. 【請求項25】 前記埋め込みゲートは、高ドープ半導
    体層であることを特徴とする請求項16から請求項18
    又は請求項20から請求項24のいずれかに記載の光学
    装置。
  26. 【請求項26】 前記埋め込みゲートは、前記第1及び
    第2の端子と反対の導電型であるような高ドープ半導体
    層であることを特徴とする請求項17又は請求項25記
    載の光学装置。
  27. 【請求項27】 前記量子井戸は、隣接する半導体層の
    格子定数と同様の格子定数を有する半導体層内に形成さ
    れることを特徴とする請求項16から請求項18又は請
    求項20から請求項26のいずれかに記載の光学装置。
  28. 【請求項28】 前記結合手段は、入射電磁波の偏光ベ
    クトルの平面を回転する格子を備えたことを特徴とする
    請求項16から請求項18又は請求項20から請求項2
    7のいずれかに記載の光学装置。
  29. 【請求項29】 各素子のアンテナ手段は、1対のほぼ
    三角形の部材を備えたことを特徴とする請求項11又は
    請求項17から請求項19のいずれかに記載の光学装
    置。
  30. 【請求項30】 各素子において、前記各ほぼ三角形の
    部材の先端は凹部領域に伸長していることを特徴とする
    請求項29記載の光学装置。
  31. 【請求項31】 前記ほぼ三角形の部材が、ほぼ正三角
    形であることを特徴とする請求項29又は請求項30記
    載の光学装置。
  32. 【請求項32】 前記アンテナ手段が、対数周期アンテ
    ナとして構成されていることを特徴とする請求項11、
    請求項18、請求項19又は請求項31のいずれかに記
    載の光学装置。
  33. 【請求項33】 前記閉じ込め手段が、複数のサイドゲ
    ートを備えたことを特徴とする請求項1、請求項18、
    請求項19、請求項29又は請求項32のいずれかに記
    載の光学装置。
  34. 【請求項34】 前記閉じ込め手段が、キャリアガスの
    幅を制限する少なくとも1つのサイドゲートを備えたこ
    とを特徴とする請求項33記載の光学装置。
  35. 【請求項35】 前記閉じ込め手段が、前記キャリアガ
    スの幅を制限する少なくとも1つの二次ゲートを備えた
    ことを特徴とする請求項19、請求項29、請求項32
    又は請求項33のいずれかに記載の光学装置。
  36. 【請求項36】 前記活性層は、エッチングされた層構
    造の傾斜面に形成されることを特徴とする請求項3、請
    求項18、請求項19、請求項33又は請求項35のい
    ずれかに記載の光学装置。
  37. 【請求項37】 前記閉じ込め手段は、前記活性層に積
    層されたフロントゲートと、前記エッチングされた層構
    造の1又は複数の層からなる少なくとも1つのバックゲ
    ートを備えたことを特徴とする請求項18又は請求項3
    6記載の光学装置。
  38. 【請求項38】 前記活性層は、高電子移動度トランジ
    スタ構造の一部であることを特徴とする請求項1、請求
    項18、請求項19、請求項31から請求項33又は請
    求項35から請求項37のいずれかに記載の光学装置。
  39. 【請求項39】 前記活性層によって電気伝導が供給さ
    れるソースとドレインとを更に具備することを特徴とす
    る請求項1、請求項18、請求項19、請求項31から
    請求項33又は請求項36から請求項38のいずれかに
    記載の光学装置。
  40. 【請求項40】 前記結合手段は、半導体光インターコ
    ネクトを備えたことを特徴とする請求項16、請求項1
    8又は請求項20から請求項27のいずれかに記載の光
    学装置。
  41. 【請求項41】 前記結合手段は、電磁波放出構造への
    光インターコネクトを備えたことを特徴とする請求項1
    6、請求項18又は請求項20から請求項27のいずれ
    かに記載の光学装置。
  42. 【請求項42】 前記結合手段は、光インターコネクト
    を備えたことを特徴とする請求項16、請求項18、請
    求項20から請求項27、請求項40又は請求項41の
    いずれかに記載の光学装置。
  43. 【請求項43】 光インターコネクトは単一の連続結晶
    を備え、前記結晶は、伝達部と、クラッド部と、入出力
    面を有し、前記伝達部が、前記入出力面を除いた全側面
    でクラッド部によって囲まれていることを特徴とする請
    求項42記載の光学装置。
  44. 【請求項44】 電磁波放出構造を更に具備することを
    特徴とする請求項41記載の光学装置。
  45. 【請求項45】 単一の連続結晶を備えた光インターコ
    ネクトを具備することを特徴とする光学装置において、 前記結晶は、伝達部と、クラッド部と、入出力面を有
    し、 前記伝達部が、前記入出力面を除く全ての側面上のクラ
    ッド部によって囲まれていることを特徴とする光学装
    置。
  46. 【請求項46】 前記クラッド部は、前記伝達部より
    も、所定の動作周波数において、高い導電性を有してい
    ることを特徴とする請求項42又は請求項45記載の光
    学装置。
  47. 【請求項47】 伝達部を含む材料の格子定数は、前記
    被覆層の格子定数と同様であることを特徴とする請求項
    42、請求項45又は請求項46のいずれかに記載の光
    学装置。
  48. 【請求項48】 前記伝達部は、アンドープGaAsを
    含み、前記クラッド部は、nドープGaAsを含むこと
    を特徴とする請求項42又は請求項45から請求項47
    のいずれかに記載の光学装置。
  49. 【請求項49】 検出器と、光インターコネクトによっ
    て接続されたソースとを更に具備することを特徴とする
    請求項45から請求項48のいずれかに記載の光学装
    置。
  50. 【請求項50】 前記電磁波放出源が、相互に分離され
    た第1及び第2の障壁層と、量子井戸層と、第1及び第
    2の端子と、閉じ込め領域を規定する埋め込みゲートを
    備えたことを特徴とする請求項42、請求項44又は請
    求項49のいずれかに記載の光学装置。
  51. 【請求項51】 前記ソースから光子が放出されるよう
    に、前記第1及び第2の端子間にバイアスを印加するこ
    とを特徴とする請求項50記載の光学素子。
  52. 【請求項52】 前記埋め込みゲートは、アレイを規定
    する複数の埋め込みゲートであり、前記結合手段は、各
    閉じ込め領域へ電磁波を結合する光インターコネクトの
    アレイを備えたことを特徴とする請求項16、請求項1
    8、請求項20から請求項27、請求項40から請求項
    42、請求項44、請求項50又は請求項51のいずれ
    かに記載の光学装置。
  53. 【請求項53】 前記光インターコネクトは、単一の連
    続結晶を備え、前記結晶は、伝達部と、クラッド部と、
    入出力面を有し、前記伝達部が、前記入出力面を除く全
    ての側面上のクラッド部によって囲まれていることを特
    徴とする請求項52記載の光学装置。
  54. 【請求項54】 光学書込み装置として動作するように
    構成されたことを特徴とする請求項42、請求項44又
    は請求項50から請求項53のいずれかに記載の光学装
    置。
  55. 【請求項55】 光学記憶装置として動作するように構
    成されたことを特徴とする請求項42、請求項44又は
    請求項50から請求項53のいずれかに記載の光学装
    置。
  56. 【請求項56】 前記閉じ込め領域の大きさは、装置が
    光学読取り及び光学記憶装置として動作するように選択
    されることを特徴とする請求項42、請求項44又は請
    求項50から請求項53のいずれかに記載の光学装置。
  57. 【請求項57】 赤外線及びマイクロ波で動作するよう
    に構成されたことを特徴とする請求項16から請求項3
    0、請求項40から請求項42、請求項44又は請求項
    45から請求項56のいずれかに記載の光学装置。
JP27372796A 1995-10-16 1996-10-16 光学装置 Pending JPH114017A (ja)

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GB9521155.3 1996-08-29
GB9617989A GB2306247B (en) 1995-10-16 1996-08-29 Radiation detector
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