JPH1138980A - 音声信号処理装置 - Google Patents

音声信号処理装置

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JPH1138980A
JPH1138980A JP9189991A JP18999197A JPH1138980A JP H1138980 A JPH1138980 A JP H1138980A JP 9189991 A JP9189991 A JP 9189991A JP 18999197 A JP18999197 A JP 18999197A JP H1138980 A JPH1138980 A JP H1138980A
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JP
Japan
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multiplication
coefficient
channel
audio signal
low
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Withdrawn
Application number
JP9189991A
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English (en)
Inventor
Masataka Yoritatsu
昌孝 寄立
Hiroshi Masuda
浩 増田
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャンセルさせたい音声を、任意のキャンセ
ルレベルで、かつそれがセンター定位でなかった場合で
も対応してキャンセルできるようにする。 【解決手段】 L側フィルタ31、R側フィルタ32に
おいて、例えばボーカル音声としての帯域など所定の帯
域を抽出し、これをLチャンネル減算手段37、Rチャ
ンネル減算手段38での減算に用いることで、例えばセ
ンター定位されている音声の中からキャンセルを求める
音声成分のみをキャンセルさせる。そして各フィルタ手
段の出力をL側乗算手段34、R側乗算手段35で係数
演算を行うとともに、その演算係数をキャンセルレベル
操作手段の操作で可変設定できるようにすることで、キ
ャンセル対象音声のキャンセルレベル調整を実現する。
また各係数の比を調整することで、キャンセル対象とな
る定位を調整できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は音声信号処理装置に
関し、特にステレオ音声として特定の定位、特定の周波
数帯の音声成分のキャンセル効果を得るものに関する。
【0002】
【従来の技術】CD(コンパクトディスク)やMD(ミ
ニディスク)と呼ばれる光ディスク、光磁気ディスク
や、DAT(デジタルオーディオテープ)、アナログカ
セットテープなどの磁気テープなど、音楽等を記録する
記録媒体(音楽ソフトウエア)が各種存在し、L
(左)、R(右)の2チャンネル、もしくはサラウンド
モードなどによる3チャンネル、4チャンネルなどの音
楽再生演奏を楽しむことができる。また、単に音楽を聞
くだけでなく、通常の音楽ソフトウエアの再生音声から
ボーカル成分のみをキャンセルして再生させ、ユーザー
が自分で歌うことで、カラオケを楽しむことも可能とさ
れている。
【0003】従来、このようにボーカル音声をキャンセ
ルする再生機能が、例えばカラオケモード機能などと呼
ばれてCDプレーヤなどの再生装置に搭載される例があ
った。この機能は、例えばボーカル音声が通常LRステ
レオ音声のセンターに定位していることを利用してい
る。即ちLチャンネル音声信号とRチャンネル音声信号
の減算を行うことで、センター定位成分、つまりLチャ
ンネル音声信号とRチャンネル音声信号で同レベル同周
波数、同位相となる成分をキャンセルするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
カラオケモード処理では、センター定位の音声がキャン
セルされてしまうことで、演奏音声としてドラムやベー
ス等の楽器の音がセンター定位とされていた場合は、そ
れもキャンセルされてしまい、非常に不自然な演奏音声
となったり、キャンセルのための信号演算処理により発
生する逆相成分が耳につく音声となってしまうなど、音
質的な問題があった。また当然ながらボーカルがセンタ
ー定位とされていなかった場合は、ボーカル音声をキャ
ンセルすることができない。
【0005】またボーカル音声がセンター定位であり、
良好にキャンセルできたとしても都合の悪いことも生じ
る。即ち音楽(曲)によっては、ボーカル音声が効果的
にキャンセルされたことでメロディラインが完全に消え
てしまい、かえって歌いにくいという場合もある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はこれらの問題点
に鑑みて、ボーカルなど、ユーザーがキャンセルさせた
いとする音声を良好にキャンセルできること、またそれ
がセンター定位でなかった場合でも対応できること、及
び楽曲の音構成やユーザの好みに合わせてキャンセル状
態をコントロールすることで、最も好ましいカラオケモ
ード演奏が可能となるようにすることを目的とする。
【0007】このために音声信号処理装置として、Lチ
ャンネル音声信号から所定帯域の信号成分を抽出するL
側フィルタ手段と、Rチャンネル音声信号から同じく所
定帯域の信号成分を抽出するR側フィルタ手段と、L側
フィルタ手段から出力される信号に対して係数乗算を行
うL側乗算手段と、R側フィルタ手段から出力される信
号に対して係数乗算を行うR側乗算手段と、Lチャンネ
ル音声信号からR側乗算手段の出力信号を減算するLチ
ャンネル減算手段と、Rチャンネル音声信号からL側乗
算手段の出力信号を減算するRチャンネル減算手段と、
キャンセルレベル操作手段と、キャンセルレベル操作手
段の操作に応じてL側乗算手段及びR側乗算手段におけ
る乗算係数を可変設定する制御手段とを設ける。即ちL
側フィルタ手段、R側フィルタ手段において、例えばボ
ーカル音声としての帯域など所定の帯域を抽出し、これ
をLチャンネル減算手段、Rチャンネル減算手段での減
算に用いることで、例えばセンター定位されている音声
の中からキャンセルを求める音声成分のみをキャンセル
させるようにする。そしてさらに、減算に用いる信号と
なるL側フィルタ手段、R側フィルタ手段の出力をL側
乗算手段、R側乗算手段で係数演算を行うとともに、そ
の演算係数をキャンセルレベル操作手段の操作で可変設
定できるようにすることで、キャンセル対象音声のキャ
ンセルレベル調整(キャンセル効果の度合いの調整)が
実現できる。
【0008】またL側フィルタ手段と、R側フィルタ手
段は、互いに同一の通過帯域とされたバンドパスフィル
タにより形成する。
【0009】もしくは、L側フィルタ手段と、R側フィ
ルタ手段は、互いに同一の第1のカットオフ周波数とさ
れたローパスフィルタにより形成されているとともに、
第1のカットオフ周波数より低い第2のカットオフ周波
数によりLチャンネル音声信号及びRチャンネル音声信
号からの低域成分を抽出する低域抽出フィルタ手段と、
低域抽出フィルタ手段から出力される信号に対して係数
乗算を行う低域用乗算手段とを備えるようにする。そし
て、Lチャンネル減算手段は、Lチャンネル音声信号か
らR側乗算手段の出力信号を減算するとともに低域用乗
算手段の出力信号を加算するように構成され、Rチャン
ネル減算手段は、Rチャンネル音声信号からL側乗算手
段の出力信号を減算するとともに低域用乗算手段の出力
信号を加算するように構成する。つまりバンドパスフィ
ルタをもちいないで複数のローパスフィルタにより特定
帯域を抽出できるようにする。又このようにした場合、
低域キャンセル操作手段の操作に応じて低域用乗算手段
における乗算係数を可変設定することで、キャンセル状
態をコントロールできる。
【0010】又、L側乗算手段の乗算係数とR側乗算手
段における乗算係数が互いに同一の値となる状態を保っ
たまま、キャンセルレベル操作手段の操作に応じて可変
されるようにすることでセンター定位の音声成分のキャ
ンセルレベルが調整されるようにする。さらに、L側乗
算手段の乗算係数とR側乗算手段における乗算係数を、
キャンセル定位操作手段の操作に応じた比の値となる状
態を保ったまま、キャンセルレベル操作手段の操作に応
じて可変設定することで、キャンセル定位操作手段で指
定された定位における音声成分のキャンセルレベルが調
整されるようにする。つまりキャンセルしたい音声の定
位状態に応じたキャンセル動作を実現できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図1から図10を用いて本
発明の音声信号処理装置の第1の実施の形態を説明す
る。図2は本例の音声信号処理装置の全体の構成のブロ
ック図である。音源部1とは、L、R2チャンネルの音
声信号を出力する部位であり、例としてはCD、MD、
DVD(デジタルビデオディスク/デジタルバーサタイ
ルディスク)などに対応するディスクプレーヤ部、DA
Tなどに対応するテーププレーヤ部、或いはラジオ放
送、衛星放送などを受信するチューナ部などが考えられ
る。少なくともLチャンネル音声信号、Rチャンネル音
声信号を出力できる部位であれば、音源部1としてはど
のような形態のものでもよい。もちろん、音源部1は別
体の機器であってもよい。
【0012】音源部1から出力されるLチャンネル音声
信号、Rチャンネル音声信号は、A/D変換器2におい
て例えばサンプリング周波数48KHzでデジタルデー
タとされた後、信号処理部3に入力される。なお、音源
部1からデジタルデータ形態でL、R音声信号が出力さ
れる場合は、A/D変換器2は必要ない。信号処理部3
の内部の回路構成例については図1で説明するが、この
信号処理部3はDSP(デジタルシグナルプロセッサ)
により形成される。本例では図1において特にカラオケ
モード機能のための構成を説明することとなるが、信号
処理部3内では、それ以外の各種音響処理(エコー、リ
バーブ、イコライジングなど)が可能とされてもよい。
【0013】信号処理部3は、サラウンドモードとし
て、Lチャンネル、Rチャンネルの他に、Lリアチャン
ネル(SL)、Rリアチャンネル(SR)を加えた4チ
ャンネルステレオ信号を出力する。各チャンネルの信号
はD/A変換器4でアナログ信号とされた後、出力部5
に供給される。出力部5は、例えば4チャンネルのパワ
ーアンプ及びスピーカを有することで、入力されたアナ
ログ音声信号を4チャンネル音声として出力する。
【0014】信号処理部3の処理動作は、マイクロコン
ピュータにより形成されるコントローラ6によって制御
される。特に後述するカラオケモード動作のための制御
としては信号処理部3内の乗算器に対する乗算係数設定
制御を行うことになる。ユーザーは音源部1や出力部5
の動作に関する操作や、信号処理部3におけるカラオケ
モードその他の音響処理に関する操作を操作部7もしく
はリモートコマンダー11を用いて行う。操作部7には
各種操作のための操作子として操作キーやダイヤルが設
けられており、これらの操作子の操作情報がコントロー
ラ6に供給される。またリモートコマンダー11にも各
種操作のための操作キー等が設けられており、リモート
コマンダー11からはその操作キー等の操作に応じて赤
外線によるコマンド信号が出力される。そのコマンド信
号は赤外線受光部8によって受光され電気信号とされ
て、操作情報としてコントローラ6に供給される。コン
トローラ6はこれらの操作情報に応じて所要部位を制御
し、ユーザーの求めた動作が実現されるようにする。
【0015】各種動作状況等をユーザーに対して表示す
るために例えばFLディスプレイ等による表示部10が
設けられる。コントローラ6は表示すべき情報その他の
表示制御信号を表示ドライバ9に供給し、表示ドライバ
9は表示制御信号に基づいて表示部10を駆動する。本
例におけるカラオケモードでは、例えばボーカル音声の
キャンセルレベル(どの程度キャンセルするか)を調整
可能であるが、そのキャンセルレベルの表示等を、表示
部10で実行する。
【0016】図1に信号処理部3の内部としてカラオケ
モードの処理を実行する回路部の構成を示す。図示する
ように信号処理部3にはローパスフィルタ31,32,
33、係数可変の係数乗算器34,35,36、加算器
37,38,39、オールパスフィルタ40,41、遅
延回路42,43、固定係数の係数乗算器44〜55が
設けられる。
【0017】ローパスフィルタ31,32はどちらもカ
ットオフ周波数fc=6KHzとされ、例えば図4に示
すような53次のFIRフィルタとして実現される。即
ち遅延ブロック81-1〜81-52 、加算器82、係数器
83-1〜83-53 によって構成される。またローパスフ
ィルタ31,32は、加算器37,38における減算信
号成分を得るものであるため、係数値は−1倍された値
とされている。このローパスフィルタ31,32の出力
に所定ゲインを与えた信号の周波数特性は図8ののよ
うになる。
【0018】ローパスフィルタ33はカットオフ周波数
fc=90Hzとされ、例えば図3に示すようなIIR
フィルタとして実現される。即ち遅延ブロック71-1〜
71-4、加算器72、係数器73-1〜73-5によって構
成される。このローパスフィルタ33の出力に所定ゲイ
ンを与えた信号の周波数特性は図8ののようになる。
【0019】A/D変換器2から供給されるLチャンネ
ル音声信号Linは、乗算器44を介して遅延回路42、
ローパスフィルタ31に供給される。ローパスフィルタ
31では6KHz以下の帯域の信号成分が抽出され、こ
れに係数乗算器34で係数Kf1が乗算されて信号C1
とされ、Rチャンネル側の信号系に設けられた加算器3
8に供給される。また遅延回路42に供給されたLチャ
ンネル音声信号Linは、遅延回路42においてローパス
フィルタ32及び係数乗算器35での処理時間に相当す
る遅延時間が与えられた後、係数乗算器45を介して加
算器37に供給される。
【0020】A/D変換器2から供給されるRチャンネ
ル音声信号Rinは、乗算器46を介して遅延回路43、
ローパスフィルタ32に供給される。ローパスフィルタ
32では6KHz以下の帯域の信号成分が抽出され、こ
れに係数乗算器35で係数Kf2が乗算されて信号C2
とされ、Lチャンネル側の信号系に設けられた加算器3
7に供給される。また遅延回路43に供給されたRチャ
ンネル音声信号Rinは、遅延回路43においてローパス
フィルタ31及び係数乗算器34での処理時間に相当す
る遅延時間が与えられた後、係数乗算器47を介して加
算器38に供給される。
【0021】また遅延回路42で所定の遅延量が与えら
れたLチャンネル音声信号Linは、係数乗算器48を介
して加算器39に供給される。さらに遅延回路43で所
定の遅延量が与えられたRチャンネル音声信号Rinは、
係数乗算器49を介して加算器39に供給される。そし
て加算器39でLチャンネル音声信号Lin、Rチャンネ
ル音声信号Rinが加算されてローパスフィルタ33に供
給され、90Hz以下の音声信号成分が抽出される。こ
の低域の音声信号成分に対しては係数乗算器36で係数
Kbが乗算されて加算器37、38に供給される。
【0022】加算器37では、係数乗算器45からのL
チャンネル音声信号Linに対して、係数乗算器35から
の信号C2、及び係数乗算器36からの信号C3を加算
して出力する。但し上述のようにローパスフィルタ32
ではフィルタ係数が−1倍されているため、係数乗算器
35からの信号C2については減算処理となる。
【0023】加算器37の出力はオールパスフィルタ4
0でフィルタ処理される。このオールパスフィルタ40
は例えば図5に示すように、遅延ブロック91-1〜91
-2、加算器92-1〜92-3、係数器93-1〜93-4によ
って構成される。オールパスフィルタ40の出力は係数
乗算器50を介してLチャンネル音声信号Lout として
出力され、また係数乗算器51,52を介してサラウン
ドモードにおけるリアLチャンネル音声信号SLout と
して出力される。
【0024】加算器38では、係数乗算器47からのR
チャンネル音声信号Rinに対して、係数乗算器34から
の信号C1、及び係数乗算器36からの信号C3を加算
して出力する。上述のようにローパスフィルタ31では
フィルタ係数が−1倍されているため、係数乗算器34
からの信号C1については減算処理となる。
【0025】加算器38の出力はオールパスフィルタ4
1でフィルタ処理される。オールパスフィルタ41はオ
ールパスフィルタ40と同様に図5に示す構成となる。
オールパスフィルタ41の出力は係数乗算器53を介し
てRチャンネル音声信号Rout として出力され、また係
数乗算器54,55を介してサラウンドモードにおける
リアRチャンネル音声信号SRout として出力される。
【0026】このような回路構成で得られる信号、特に
加算器37、38から出力される信号について図8、図
9で説明する。なお、これらの図はL、Rチャンネルに
同相信号を入力したときの出力の周波数特性を示してい
る。係数乗算器34,35,36における係数値Kf
1、Kf2、Kbは、図2に示したコントローラ6が可
変設定可能とされる。そして、カラオケモードがオフ、
つまり通常の音声出力を行う場合は、コントローラ6
は、係数値Kf1=Kf2=Kb=0と設定する。する
と信号C1=C2=C3=0となり、加算器37からは
Lチャンネル音声信号Linが、また加算器38からはR
チャンネル音声信号Rinが、そのまま出力される。この
ような場合の出力音声信号の周波数特性は、図8にと
示すように全音声帯域においてほぼフラットな特性とな
る。
【0027】ここでボーカル音声をキャンセルすること
を考える。通常ボーカル音声としての帯域は、男性の場
合で100Hz〜7KHz、女性の場合で200Hz〜
9KHzとなる。そして通常、ボーカル音声はLRステ
レオにおけるセンターに定位されているため、実際上、
センター定位成分として90Hz〜6KHz程度の帯域
をキャンセルすれば、カラオケモードとしてボーカル成
分が取り除かれた音声信号を得ることができる。
【0028】上記したようにローパスフィルタ31,3
2のカットオフ周波数fc=6KHzであるが、係数乗
算器34,35における係数値Kf1、Kf2が、ボー
カルキャンセル効果として最も有効な係数値xに設定さ
れている(Kf1=Kf2=x)としたときの、信号C
1、C2の周波数特性が図8ののようになるとする。
まず信号C3について考えない状態では、加算器37で
はLチャンネル音声信号Linから信号C2成分が減算さ
れることになるため、その特性は図8の(=−
)のようになる。同様に加算器38ではRチャンネル
音声信号Rinから信号C1成分が減算されることになる
ため、その特性も図8ののようになる。
【0029】つまり、Lチャンネル音声信号Linから
は、Rチャンネル音声信号Rinにおける6KHz以下の
信号成分が減算され、これはLチャンネルとRチャンネ
ルにおける同レベル同位相、つまりセンター定位音声で
あって、6KHz以下の帯域の音声信号成分が除かれた
状態である。またRチャンネル音声信号Rinからは、L
チャンネル音声信号Linにおける6KHz以下の信号成
分が減算され、これもLチャンネルとRチャンネルにお
ける同レベル同位相、つまりセンター定位音声であっ
て、6KHz以下の帯域の音声信号成分が除かれた状態
となる。
【0030】ここで、信号C3がさらに加算されること
を考える。係数Kbが或る適切な値に設定されているこ
とにより、信号C3の周波数特性は図8ののようにな
る。ローパスフィルタ39のカットオフ周波数fc=9
0Hzであるため、この信号C3は、L、Rチャンネル
の100〜90Hz以下の低域成分となる。これが加算
器37,38で加算されることで、加算器37から出力
されるLチャンネルの信号、及び加算器38から出力さ
れるRチャンネルの信号は、図9ののような特性とな
る。
【0031】この特性を見ると明らかなように、加算
器37,38の出力は、センター定位の音声として概略
ボーカル成分のみがキャンセルされたような特性とな
り、例えばドラムスやベースの低域の演奏音声がセンタ
ー定位であったとしても、それらはキャンセルされず、
音楽として不自然にならない音声出力が可能となる。
【0032】又、本例では、ローパスフィルタ31,3
2はそれぞれ同様の構成とし、図4に示す各係数器83
-1〜83-53 の各係数値としても、ローパスフィルタ3
1と32で同様の設定としている。この場合、加算器3
7,38でのセンター定位成分減算後に残るLチャンネ
ル成分、Rチャンネル成分は互いに逆相となってしま
い、そのままでは音質的に逆相感があらわれる。そこで
オールパスフィルタ40,41を介して出力すること
で、逆相成分が音声としてあらわれないようにし、また
疑似ステレオ効果により音の広がり感を加えている。こ
れによってカラオケモードによるキャンセル効果を発揮
させる際の出力音声の音質的な低下もしくは違和感が発
生しないようにしている。
【0033】そしてさらに本例では、カラオケモードの
際に、単にセンター定位のボーカル音声を効果的にキャ
ンセルするだけでなく、そのキャンセルの程度(キャン
セルレベル)をユーザーがコントロールできるようにし
たことを特徴としている。即ち例えばカラオケを楽しむ
場合などでも、ユーザーの好みや、その音楽のアレン
ジ、演奏音構成などにより、どの程度センター定位のボ
ーカル帯域音声をキャンセルすると出力音声として最適
になるか(例えば歌いやすい音となるか)は異なるもの
となる。そこでユーザーが任意に操作を行って、キャン
セルレベルをコントロールできるようにしている。
【0034】例えば図2に示した操作部7には、図6
(a)に示すようなキャンセルレベルの操作子として、
+操作キー、−操作キーを設ける。もちろんダイヤル形
態、フェーダー形態など他の形態の操作子でもよい。そ
して+操作キーが押される毎に、コントローラ6は係数
乗算器34,35の係数Kf1、Kf2の値を、「0」
から上記「x」に向かう方向に1段階づつ設定変更して
いく。また−操作キーが押される毎に、コントローラ6
は係数乗算器34,35の係数Kf1、Kf2の値を、
上記「x」から「0」に向かう方向に1段階づつ設定変
更していく。
【0035】これは信号C1、C2のレベル変化とな
り、例えば図9に特性として係数Kf1=Kf2=x
の場合を示しているが、この状態から−操作キーが押さ
れて係数Kf1、Kf2の値が小さくされていく毎に、
例えば図9に特性a、bとして示すように特性が変
化する。即ち図8の特性に近づいていくことになり、
センター定位のボーカル帯域音声のキャンセルする度合
いが小さくなっていく。逆に、例えば特性bの状態か
ら+操作キーが押されて係数Kf1、Kf2の値が大き
くされていくことにより、特性a、として示すよう
に出力音声の特性が変化する。即ちセンター定位のボー
カル帯域音声のキャンセルの度合いが大きくなる。この
ようにキャンセルレベルをコントロールすることで、カ
ラオケモードとしてユーザーが最適な状態を選択でき
る。例えば+操作キー、−操作キーの操作の1段階毎に
対数的に係数値を変化させていくことが適当である。ま
た連続的に操作することで、徐々にキャンセル量が大き
くなっていたり、小さくなっていくという音響効果も得
ることができる。
【0036】ところでこのようにキャンセルレベルをコ
ントロールできるようにすることを考えると、ユーザー
に対して現在のキャンセルレベル状態を提示するように
することが好ましい。例えばキャンセルレベルが「0」
とされているときは、表示部10において図7(a)に
示すような表示状態をとらせ、またキャンセルレベルが
最大として係数Kf1=Kf2=xとされているときに
は、図7(c)のような表示を実行させる。そして図9
にa、bとして示したようにキャンセルレベルが0
から最大までの途中の値となっているときは、そのレベ
ルに応じて表示部のバー表示を増減させる。例えばキャ
ンセルレベル50%のときは、図7(b)のようにバー
表示を最大時(図7(c))の半分とする。ユーザーは
このような表示をみながら+操作キー、−操作キーを操
作していくことで、現在のキャンセル状況を正確に把握
しながら所望のキャンセルレベル状態を得ることができ
る。
【0037】また本例では信号C3の加算を行うこと
で、低域成分が除かれないようにしているが、この加算
する低域成分のレベルをコントロールすることでも、出
力される音声信号のキャンセル状態(音質感やカラオケ
としての歌い易さなど)を変化させることができる。こ
のため例えば図2に示した操作部7には、図6(b)に
示すような低域キャンセルコントロールの操作子として
の操作ダイヤル(ロータリーエンコーダ)を設ける。も
ちろん+操作キー、−操作キー形態など他の形態でもよ
い。そして操作ダイヤルがMAX方向に回されることに
応じて、コントローラ6は係数乗算器36の係数Kbの
値を、「0」から、図8の特性が得られる値「y」に
向かう方向に1段階づつ設定変更していく。また操作ダ
イヤルがMIN方向に回されることに応じて、コントロ
ーラ6は係数乗算器36の係数Kbの値を、上記「y」
から「0」に向かう方向に1段階づつ設定変更してい
く。
【0038】これは信号C3のレベル変化となり、例え
ば図9に特性として係数Kb=yの場合を示している
が、この状態から操作ダイヤルがMIN方向に回され係
数Kbの値が小さくされていく毎に、例えば図9に特性
c、dとして示すように特性が変化する。即ち低域
加算成分が小さくなっていく。逆に、例えば特性dの
状態から操作ダイヤルをMAX方向に回していき係数K
bの値が大きくされていくことにより、特性c、と
して示すように出力音声の特性が変化する。即ち低域加
算成分が大きくなっていく。このように低域加算成分の
レベルをコントロールすることで、カラオケモードとし
てユーザーが任意のキャンセル音声状態を設定できる。
【0039】なお、このような低域加算成分のレベルの
可変を行うことが必要ではない場合は、係数乗算器36
を固定の係数の乗算器とすればよい。
【0040】ところで以上の説明は、センター定位のボ
ーカル音声帯域のキャンセル及びそのキャンセルレベル
コントロールという観点で述べてきた。ところが、ボー
カル音声がセンター定位されていない場合は、センター
定位音声をキャンセルしても有効なカラオケ音声とはな
らない。そこで本例の場合、センター以外の定位の音声
もキャンセルできるようにしている。換言すれば、キャ
ンセル対象となる音声の定位に合わせてユーザーがキャ
ンセルすべき定位を調整できるようにするものである。
【0041】センター定位音声をキャンセルするには、
上述の通り係数Kf1=Kf2とすればよい。そして係
数Kf1=Kf2が保たれた状態で両係数値が変化され
ていくことで、センター定位音声のキャンセルレベルの
調節ができた。そして係数Kf1と係数Kf2の値を異
なる値に設定すれば、センター以外の或る位置に定位し
ている音声成分(つまり、LチャンネルとRチャンネル
でレベルが異なる同位相の音声成分)をキャンセルする
ことができる。
【0042】例えば音楽ソースの録音時(ミックスダウ
ン時)にパンポット操作によりセンターよりL側に定位
された音声成分をキャンセルしたい場合は、係数Kf1
<Kf2、逆にセンターよりR側に定位された音声成分
をキャンセルしたい場合は、係数Kf1>Kf2とすれ
ばよい。
【0043】キャンセルさせたい定位と係数の関係を図
10に示す。図10で実線は係数Kf1、一点鎖線は係
数Kf2を示し、両曲線の比が、キャンセル対象となる
定位を設定することを示している。係数Kf1=Kf2
(Kf1:Kf2=1:1)のときは上述の通り、セン
ターがキャンセル対象位置となる。係数Kf1=0であ
って、係数Kf2>0の場合は、最も左に定位している
音声がキャンセル対象となり、また係数Kf2=0であ
って、係数Kf1>0の場合は、最も右に定位している
音声がキャンセル対象となる。また、例えば係数Kf
1:Kf2=b:aの場合は、図示するようにセンター
より左よりの位置PLCに定位した音声成分がキャンセル
対象となる。
【0044】このように係数Kf1、Kf2の比によっ
てキャンセル対象の定位を選択することができるため、
本例では、例えばユーザーが楽曲に応じてキャンセル対
象定位を調整することで、最適なカラオケモード音声、
つまりボーカルがセンター定位でない場合でも良好なボ
ーカルキャンセルを実現できるようにしている。このた
めに例えば操作部7に、図7(c)のようなキャンセル
定位コントロールの操作子としての操作ダイヤル(ロー
タリーエンコーダ)を設ける。もちろん他の形態の操作
子でもよい。そして操作ダイヤルが、L・・・センター
C・・・Rの間で操作された位置に応じて、コントロー
ラ6は係数乗算器34,35の係数Kf1、Kf2bの
比を図10に示した関係に応じて設定する。
【0045】例えば図10の位置PLCに相当する位置
に、操作ダイヤルが回された場合、係数Kf1:Kf2
=b:aという設定を行う。そしてその比を保ったま
ま、図6(a)の+操作キー、−操作キーの操作に応じ
て、係数Kf1、Kf2bの値を増減する。これにより
位置PLCに定位しているボーカル帯域音声がキャンセル
されるとともに、そのキャンセルレベルが任意に調整可
能となる。即ち係数Kf2の値が上記「x」、係数Kf
1の値がx(a/b)とされたときに、位置PLCに定位
しているボーカル帯域音声のキャンセルレベルが最大に
なり、また係数Kf2の値が上記「x」より小さい値で
ある「x-1」とされたときに、係数Kf1の値がx-1
(a/b)とされることになり、このとき位置PLCに定
位しているボーカル帯域音声のキャンセルレベルが下が
る。
【0046】このように本例では、ユーザーは楽曲に合
わせてキャンセルすべき定位を調整することができるこ
とで、たとえボーカル音声がセンター定位とされていな
い場合でも、良好なカラオケ音声を得ることができる。
【0047】また本例においては、主にボーカルをキャ
ンセルするものとして説明してきたが、もちろんボーカ
ルキャンセルに限られるものではない。特にキャンセル
対象となる定位については任意にコントロールできるた
め、ユーザーはボーカル以外の音声(例えば左又は右に
定位しているコーラス音声)をキャンセルすることなど
も可能となる。さらに、ローパスフィルタ31,32,
33のカットオフ周波数の設定を変えること、もしくは
ユーザー操作に応じて通過帯域を可変できるようにすれ
ば、特定の楽器の音声をキャンセルするといったことも
可能となる。
【0048】次に、図11に本発明の第2の実施の形態
としての信号処理部3の構成を示す。なお、図1と同一
部分には同一符号を付し、説明を省略する。この例で
は、図1のようにローパスフィルタ31,32,33を
設けず、バンドパスフィルタ61,62によりキャンセ
ル対象となる帯域の音声成分を抽出している。バンドパ
スフィルタ61,62は例えば図4のようなFIRフィ
ルタとされるとともに、信号C1,C2を加算器37,
38での減算成分とするため、係数値は−1倍されてい
る。通過帯域は、ボーカル音声帯域として例えば90H
z〜6KHz程度とされる。但し、この帯域でリップル
を抑えたFIRバンドパスフィルタを形成するのは、図
4のような53次程度の低次では困難であり、より高い
次数のFIRフィルタとされる。
【0049】Lチャンネル音声信号LINはバンドパスフ
ィルタ61によりボーカル帯域成分が抽出され、それに
係数乗算器63で係数Kf1が乗算されて信号C1とさ
れ、加算器38に供給される。Rチャンネル音声信号R
INはバンドパスフィルタ62によりボーカル帯域成分が
抽出され、それに係数乗算器64で係数Kf2が乗算さ
れて信号C2とされ、加算器37に供給される。
【0050】そして加算器37ではLチャンネル音声信
号LINから信号C2が減算され、また加算器38ではR
チャンネル音声信号RINから信号C1が減算されること
で、上記だI1の実施の形態と同様にキャンセル効果が
得られる。即ち、係数Kf1=Kf2の状態が保たれた
まま係数値が増減されることで、センター定位のボーカ
ル帯域音声のキャンセル及びキャンセルレベルの調整が
実現される。また係数Kf1、係数Kf2の比を設定す
ることで、センター以外の定位の音声も選択してキャン
セルできる。もちろんその比が保たれた状態で係数値が
増減されることで、センター定位以外のキャンセルの際
のキャンセルレベル調整も可能である。
【0051】また、この例でもオールパスフィルタ4
0,41により出力される音声の音質上の逆相感も解消
される。なお、この第2の実施の形態の例は高次のFI
Rフィルタが好ましいという事情があるため、例えばD
SP内で高次のFIRフィルタを構成できないような場
合は、上述した第1の実施の形態の例を採用することが
好適となる。
【0052】以上実施の形態の説明をしてきたが、本発
明の構成や、キャンセルレベルやキャンセル対象定位の
調整動作などに関しては、さらに多様な構成例、動作例
が考えられる。また各処理をDSPとしての信号処理部
3内でデジタル処理によるものとしたが、アナログフィ
ルタや乗算器、加算器により本発明を実現することも可
能である。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように本発明の音声信号処
理装置は、L側フィルタ手段、R側フィルタ手段におい
て、例えばボーカル音声としての帯域など所定の帯域を
抽出し、これをLチャンネル減算手段、Rチャンネル減
算手段での減算に用いることで、例えばセンター定位さ
れている音声の中からキャンセルを求める音声成分のみ
をキャンセルできる。すなわちセンター定位としてボー
カル音声の他にドラムス、ベースなどの演奏音声が存在
しても、これらをボーカル音声と同様にキャンセルして
しまうことなく、例えばカラオケに用いる音楽として好
適な音声信号出力を行うことができるという効果があ
る。
【0054】またさらに、キャンセルのための減算に用
いる信号となるL側フィルタ手段、R側フィルタ手段の
出力をL側乗算手段、R側乗算手段で係数演算を行うと
ともに、その演算係数をキャンセルレベル操作手段の操
作で可変設定できるようにすることで、キャンセルの程
度を調整でき、キャンセル対象音声のレベルをユーザー
の望むレベルとすることができる。つまりユーザーの好
み、楽曲の演奏楽器構成、アレンジ、音構成などの各種
事情により、その音声に合わせて歌いやすい状態は曲毎
に異なるものとなるが、キャンセルレベルをユーザーが
任意に調整できることで、カラオケ用途などに最も好適
な音声出力状態を作り出すことができるという効果があ
る。
【0055】またL側フィルタ手段と、R側フィルタ手
段は、互いに同一の通過帯域とされたバンドパスフィル
タにより形成することで実現できる。さらにバンドパス
フィルタを用いなくとも、L側フィルタ手段と、R側フ
ィルタ手段を、互いに同一の第1のカットオフ周波数と
されたローパスフィルタにより形成したうえで、第1の
カットオフ周波数より低い第2のカットオフ周波数によ
りLチャンネル音声信号及びRチャンネル音声信号から
の低域成分を抽出する低域抽出フィルタ手段と、低域抽
出フィルタ手段から出力される信号に対して係数乗算を
行う低域用乗算手段とを備え、Lチャンネル減算手段
は、Lチャンネル音声信号からR側乗算手段の出力信号
を減算するとともに低域用乗算手段の出力信号を加算す
るようにし、Rチャンネル減算手段は、Rチャンネル音
声信号からL側乗算手段の出力信号を減算するとともに
低域用乗算手段の出力信号を加算するように構成しても
本発明の音声信号処理装置は実現できる。つまりバンド
パスフィルタをもちいないで複数のローパスフィルタに
より特定帯域を抽出できるように構成できる。そしてこ
のように構成した場合、高次のデジタルフィルタによる
バンドパスフィルタの搭載が困難な場合でも性能的に問
題のないフィルタを実現できる。
【0056】又、このように低域抽出フィルタ手段、低
域用乗算手段を備えた場合、低域キャンセルレベル操作
手段の操作に応じて低域用乗算手段における乗算係数を
可変設定することで、キャンセル音声としての低域加算
成分の状態をコントロールでき、これもユーザーが任意
に調整することで最適な音声出力状態を得ることができ
る。
【0057】L側乗算手段の乗算係数とR側乗算手段に
おける乗算係数が互いに同一の値となる状態を保つよう
にすれば、キャンセルレベル操作手段の操作に応じて可
変されるようにすることでセンター定位の音声成分のキ
ャンセルレベルが調整できる。一方、L側乗算手段の乗
算係数とR側乗算手段における乗算係数を、キャンセル
定位操作手段の操作に応じた比の値となる状態を保った
まま、キャンセルレベル操作手段の操作に応じて可変さ
れるようにすることで、キャンセル定位操作手段で指定
された定位における音声成分のキャンセルレベルが調整
できる。つまりキャンセルしたい音声の定位状態に応じ
てキャンセル対象となる定位を調整することで、例えば
ボーカル音声がセンター定位でない場合でも良好なカラ
オケ音声を得ることができたり、ユーザーの好みに応じ
たキャンセル状態を任意に実現できるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の信号処理部のブロ
ック図である。
【図2】第1の実施の形態の全体構成のブロック図であ
る。
【図3】第1の実施の形態のIIRローパスフィルタの
ブロック図である。
【図4】第1の実施の形態のFIRローパスフィルタの
ブロック図である。
【図5】第1の実施の形態のオールパスフィルタのブロ
ック図である。
【図6】第1の実施の形態の操作子の例の説明図であ
る。
【図7】第1の実施の形態の表示態様の説明図である。
【図8】第1の実施の形態の各フィルタの出力の説明図
である。
【図9】第1の実施の形態のキャンセル効果の説明図で
ある。
【図10】第1の実施の形態のキャンセル対象定位と係
数値の関係の説明図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態の信号処理部のブ
ロック図である。
【符号の説明】
1 音源部、2 A/D変換器、3 信号処理部、4
D/A変換器、5 出力部、6 コントローラ、7 操
作部、8 受光部、9 表示ドライバ、10表示部、1
1 リモートコマンダー、31,32,33 ローパス
フィルタ、34,35,36,63,64 係数乗算
器、37,38,39 加算器、40,41 オールパ
スフィルタ、42,43 遅延回路、61,62 バン
ドパスフィルタ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Lチャンネル音声信号から所定帯域の信
    号成分を抽出するL側フィルタ手段と、 Rチャンネル音声信号から前記所定帯域の信号成分を抽
    出するR側フィルタ手段と、 前記L側フィルタ手段から出力される信号に対して係数
    乗算を行うL側乗算手段と、 前記R側フィルタ手段から出力される信号に対して係数
    乗算を行うR側乗算手段と、 前記Lチャンネル音声信号から、前記R側乗算手段の出
    力信号を減算するLチャンネル減算手段と、 前記Rチャンネル音声信号から、前記L側乗算手段の出
    力信号を減算するRチャンネル減算手段と、 キャンセルレベル操作手段と、 前記キャンセルレベル操作手段の操作に応じて前記L側
    乗算手段及びR側乗算手段における乗算係数を可変設定
    する制御手段と、 を備えたことを特徴とする音声信号処理装置。
  2. 【請求項2】 前記L側フィルタ手段と、前記R側フィ
    ルタ手段は、互いに同一の通過帯域とされたバンドパス
    フィルタにより形成されていることを特徴とする請求項
    1に記載の音声信号処理装置。
  3. 【請求項3】 前記L側フィルタ手段と、前記R側フィ
    ルタ手段は、互いに同一の第1のカットオフ周波数とさ
    れたローパスフィルタにより形成されているとともに、 前記第1のカットオフ周波数より低い第2のカットオフ
    周波数により、前記Lチャンネル音声信号及び前記Rチ
    ャンネル音声信号からの低域成分を抽出する低域抽出フ
    ィルタ手段と、 前記低域抽出フィルタ手段から出力される信号に対して
    係数乗算を行う低域用乗算手段とを備え、 前記Lチャンネル減算手段は、前記Lチャンネル音声信
    号から、前記R側乗算手段の出力信号を減算するととも
    に、前記低域用乗算手段の出力信号を加算するように構
    成され、 前記Rチャンネル減算手段は、前記Rチャンネル音声信
    号から、前記L側乗算手段の出力信号を減算するととも
    に、前記低域用乗算手段の出力信号を加算するように構
    成されていることを特徴とする請求項1に記載の音声信
    号処理装置。
  4. 【請求項4】 低域キャンセル操作手段を備え、 前記制御手段は、前記低域キャンセル操作手段の操作に
    応じて前記低域用乗算手段における乗算係数を可変設定
    することを特徴とする請求項3に記載の音声信号処理装
    置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記L側乗算手段の乗
    算係数と前記R側乗算手段における乗算係数が互いに同
    一の値となる状態を保ったまま、前記キャンセルレベル
    操作手段の操作に応じて前記L側乗算手段及びR側乗算
    手段における乗算係数を可変設定することで、前記Lチ
    ャンネル減算手段及び前記Rチャンネル減算手段から出
    力されるLチャンネル及びRチャンネルの音声信号とし
    てセンター定位の音声成分のキャンセルレベルが調整さ
    れるようにすること特徴とする請求項1に記載の音声信
    号処理装置。
  6. 【請求項6】 キャンセル定位操作手段を備え、 前記制御手段は、前記L側乗算手段の乗算係数と前記R
    側乗算手段における乗算係数を、前記キャンセル定位操
    作手段の操作に応じた比の値となる状態を保ったまま、
    前記キャンセルレベル操作手段の操作に応じて前記L側
    乗算手段及びR側乗算手段における乗算係数を可変設定
    することで、前記Lチャンネル減算手段及び前記Rチャ
    ンネル減算手段から出力されるLチャンネル及びRチャ
    ンネルの音声信号として、キャンセル定位操作手段で指
    定された定位における音声成分のキャンセルレベルが調
    整されるようにすること特徴とする請求項1に記載の音
    声信号処理装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007256879A (ja) * 2006-03-27 2007-10-04 Yamaha Corp オーディオデータ再生装置および携帯端末装置
JP2009177559A (ja) * 2008-01-25 2009-08-06 Sanyo Electric Co Ltd ボーカルカット回路

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