JPH1138505A - 表示装置 - Google Patents

表示装置

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JPH1138505A
JPH1138505A JP21244797A JP21244797A JPH1138505A JP H1138505 A JPH1138505 A JP H1138505A JP 21244797 A JP21244797 A JP 21244797A JP 21244797 A JP21244797 A JP 21244797A JP H1138505 A JPH1138505 A JP H1138505A
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JP
Japan
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image
concave mirror
display device
curvature
displayed
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JP21244797A
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English (en)
Inventor
Kyoichi Shimizu
恭一 清水
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い臨場感で歪が少ない状態で虚像を観察で
きるようにした凹面鏡を使用した表示装置を提供する。 【解決手段】 曲率半径がR2であるような球面の一部
で構成されている凹面鏡を用いて、表示の対象にされて
いる画像を拡大反射させ、像面に生じた虚像を表示画像
とする表示装置における表示の対象にされている画像2
foの設置位置と、凹面鏡1の反射面との最短距離をα
R2としたときに、前記したαの値を、0.20≦α≦
0.43 の範囲に設定する。それにより、観察者に
よって、高い臨場感が得られて迫力が大きく、視野マー
ジンも充分で、かつ歪も大きくない状態の虚像を像面6
に認識することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の目的のため
に表示される画像の観察者に対して、高い臨場感を与え
ることができるような画像を表示できる表示装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】静止画像や動画像によるプレゼンテーシ
ョン、ゲーム機、各種のシミュレータ、その他、各種の
目的のために表示させた画像を、その画像の観察者に高
い臨場感を与えることができるようにするための画像の
表示手段としては、従来から各種の表示手段が提案され
て来ている。さて、高い臨場感や画面への没入感を得る
ためには、大型の画面の方が有効であることは知られて
いるが、大きな画面を表示できるディスプレイを観察者
の近傍に設置したところで、高い臨場感や画面への没入
感が得られ難いのである。それは、前記のように観察者
の近傍に設置された大型のディスプレイ上に表示される
画像についての観察者の認識は、眼の両眼視差と、眼の
水晶体の距離調節との輻輳動作とによって近距離画像と
して認識されるからである。
【0003】それで表示された画像が、前記した眼の両
眼視差と、水晶体の距離調節との輻輳動作とにより、遠
距離画像として観察者に認識させることができるよう
に、表示の対象にされている画像を凹面鏡によって反射
させて、像面に生じた虚像を観察者が観察できるように
することにより、画像の表示のために使用される実際の
空間が狭くても、観察者が大視野内の遠方に大きな表示
画像として観察できるようにした表示装置(図1,図
5)が考えられた。図1及び図5は本発明の表示装置の
全体的な構成例であるとして後述してある表示装置であ
るが、図1及び図5に例示してある表示装置は、前記し
たような構成を有する従来の表示装置の説明にも参照す
ることにする。
【0004】図1及び図5に示す表示装置において、1
は球面の一部で構成されている凹面鏡であり、また、2
は表示の対象にされている画像(原画像)が映出される
透過型のスクリーンであって、前記の透過型のスクリー
ン2上には、原画像の投影機3から投影された表示の対
象にされている画像が結像される。前記した原画像の投
影機3としては、例えば照明光源と、照明光学系と、投
影光学系とを含んで構成されているスライド投影機や、
動画像フィルムの投影機(映写機)が用いられたり、透
過型(または反射型)のライトバルブ(アクティブマト
リックス型液晶ライトバルブ、電気書込み光読出し型空
間光変調素子、光書込み光読出し型空間光変調素子)を
用いて構成されている投影機等の内から任意の構成態様
のものが選択使用される他、陰極線管ディスプレイ、プ
ラズマディスプレイ等が使用されてもよい。
【0005】図1に例示してある表示装置では、原画像
の投影機3から投影された画像情報を、直接に透過型の
スクリーン2に結像させるようにしており、また図5に
例示してある表示装置においては、原画像の投影機3か
ら投影された画像情報を、反射鏡4で反射させた後に、
透過型のスクリーン2に結像させるようにしてある。前
記した原画像の投影機3から透過型のスクリーン2に結
像された表示の対象にされている画像が凹面鏡1によっ
て反射されることにより、観察者5は凹面鏡1の設置位
置よりも遠方の図中における点線で示す像面6に拡大さ
れた虚像が存在しているものとして観察することにな
る。
【0006】人間の視差立体感覚は近距離に関しては有
効に知覚されるが、ある程度以上の遠方の画像について
の視差立体感覚は無効となること、及び眼の水晶体の距
離調節動作が、前記した凹面鏡1の反射によって凹面鏡
1の設置位置よりも遠方の図中における点線で示す像面
6の虚像についても、遠方の実景に対する場合と同様に
行なわれる、ということにより、前記した凹面鏡1によ
る虚像と、遠方の実景との区別がつき難く、前記の虚像
によっても遠方の実景に対する場合と同様の高い臨場感
や画面への没入感が容易に得られることになる。しかも
観察者によって認識される前記した虚像までの距離は、
実在しないものであるために、狭い実空間を用いて遠距
離に存在しているかのような画像の表示を容易に実現で
きる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図1及
び図5を参照して既述した表示装置によって、狭い実空
間を用いて遠距離に存在しているかのような画像の表示
を行なわせるためには、表示装置の構成に用いられる凹
面鏡1として、曲率の大きな凹面鏡が必要とされる。ま
た、表示装置によって歪の無い表示画像を得るために
は、表示装置中で使用される凹面鏡1の反射面が、曲率
分布が均一である高精度の球面の一部によって形成され
ているものであることが必要とされるが、例えば街路に
設けられている交通安全用の球面鏡を見ても、一般の市
場製品は面精度が良好であるとはいえないから、曲率が
大きな凹面鏡を精度良く経済的に製作することは困難で
ある。
【0008】前記のように曲率の大きな凹面鏡を含んで
構成される表示装置が、経済性の点も考慮して製作され
たことにより、使用される凹面鏡の反射面に曲率分布の
不均一性があったり、表示の対象にされる画像と凹面鏡
との距離の設定が精密でなかったりした場合には、部分
的に歪んでいる状態の虚像が発生し、高い臨場感効果や
画面への没入感効果のない表示画像しか得られない状態
になる。前記した曲率の大きな凹面鏡に比べて、曲率の
小さな凹面鏡は曲率分布を均一に製作することが容易で
あるから、前記の曲率の大きな凹面鏡を含んで構成され
る表示装置で生じた問題は、曲率の小さな凹面鏡を含ん
で構成された表示装置では生じないが、曲率の小さな凹
面鏡を含んで構成された表示装置においては、凹面鏡と
表示の対象にされる画像との距離を相対的に大きくしな
ければならないために、表示装置全体が大型になってし
まうという問題が生じる。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、曲率半径がR
2であるような球面の一部で構成されている凹面鏡を用
いて、表示の対象にされている画像を拡大反射させ、像
面に生じた虚像を表示画像とする表示装置において、表
示の対象にされている画像の設置位置と、凹面鏡の反射
面との最短距離をαR2としたときに、前記したαの値
を、0.20≦α≦0.43 の範囲に設定した表示
装置、及び前記した表示装置において、αの値を、
0.20≦α≦0.30 の範囲に設定した表示装
置、ならびに球面の一部で構成されている凹面鏡を用い
て、表示の対象にされている画像を拡大反射させ、像面
に生じた虚像を表示画像とする表示装置において、表示
の対象にされている画像が、前記の凹面鏡の曲率中心に
対して張る角度を2γとし、また、前記した凹面鏡がそ
れの曲率中心に対して張る角度を2δとしたときに、前
記した角度δの値を、 γ≦δ≦2.5γ の範囲に設
定した表示装置、及び、曲率半径がR2であるような球
面の一部で構成されている凹面鏡を用いて、曲率半径が
R1であるような表示の対象にされている画像を拡大反
射させ、像面に生じた虚像を表示画像とする表示装置に
おいて、表示の対象にされている画像の設置位置と、凹
面鏡の反射面との最短距離をαR2としたときに、
[(1−α)R2/2]≦R1≦∞ の関係を満足す
るように構成した表示装置、及び球面の一部で構成され
ている凹面鏡を用いて、表示の対象にされている画像を
拡大反射させ、像面に生じた虚像を表示画像とするよう
にした表示装置において、前記した凹面鏡の曲率中心
と、表示の対象にされている画像の中央部とを結ぶ線分
と、前記した凹面鏡の曲率中心と、前記した凹面鏡の反
射面の中央部とを結ぶ線分とのなす角度をθとしたとき
に、前記の角度θが、10度≦θ≦18度 の角度範
囲となるように構成した表示装置を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の表示装置の具体的な内容を詳細に説明する。図1及
び図5は本発明の表示装置の全体的な概略構成を示す斜
視図である。前記した各図に示されている表示装置の概
略構成の説明は、従来例の表示装置に関して既述したと
ころと同じであるから、ここでの詳細な再度の記述は行
なわないことにする。さて、図1及び図5に示す本発明
の表示装置において、凹面鏡1の凹面に面する側に位置
している観察者により、表示の対象にされている画像
(原画像)の虚像の像面6が認識できるようにするため
には、前記した表示の対象にされている画像(原画像)
の設置位置、すなわち、前記した表示の対象にされてい
る画像(原画像)が映出されるべき透過型のスクリーン
2の設置位置は、球面の一部で構成されている凹面鏡1
の焦点の位置よりも、凹面鏡1の反射面側に近い位置に
設定されていることが必要とされる。そして、前記した
凹面鏡1の焦点の位置は凹面鏡1の曲率中心Oと凹面鏡
1の反射面との距離(各図中に示してある曲率半径R
2)の1/2の位置に存在している。
【0011】前記のように、凹面鏡1における焦点の位
置よりも、凹面鏡1の反射面側に近い位置に、画像(原
画像)を映出させるべき透過型のスクリーン2を設置し
た場合には、前記した透過型のスクリーン2に映出され
た原画像(以下の記載においては「透過型のスクリーン
2に映出された原画像」を単に「原画像2of」のよう
に表記することもある)は、観察者5によって像面6に
拡大された虚像(以下、虚像6fのように記載されるこ
ともある)として観察されることになるが、観察者によ
って認識される前記の虚像6fの大きさは、前記した原
画像2ofの位置が凹面鏡1の反射面に近付く程小さく
なり、また、原画像2ofの位置が凹面鏡1の焦点の位
置に近付く程大きくなる。
【0012】また、観察者によって観察される像面6の
虚像6fが、観察者の視野の全体を占めるような状態で
観察者に認識される場合には、没入感の大きな迫力のあ
る画像として観察者に認識されることになる。前記とは
逆に、観察者の視野の一部だけに像面6の虚像6fが存
在していて、前記の虚像6fの周囲に外界の光景が見え
ているような状態のときには、観察者の眼の位置の動き
に伴なって見掛け上虚像6fが動くことにより、虚像6
fが前記した外界の光景中で移動するという状態にな
り、虚像6fが前記した外界の光景の構成物のように認
識されるために、観察者には没入感の小さな迫力のない
画像のように感じられることになる。
【0013】一方、原画像2ofの位置を凹面鏡1の焦
点の位置に近付けて、虚像6fを大きくして行った場合
には、観察者が僅かに眼の位置を動かしても虚像6fが
視野から消えてしまうという視野マージンの減少という
現象が起こるとともに、画像の歪が急激に増加する。そ
して、歪の大きな画像は迫力が乏しいものになる。前記
とは逆に、原画像2ofの位置を凹面鏡1の反射面に近
付けて、虚像6fを小さくして行った場合には、観察者
が眼を動かしても虚像6fが視野から消えることはな
く、視野マージンは大きい状態になる。また、画像の歪
は小さくなるが、既述のように没入感が小さく迫力のな
い画像として観察者に認識されることになる。
【0014】ところで、表示の対象にされている画像
(原画像)2ofの虚像6fを観察する観察者は、既述
のように凹面鏡1の凹面に面する側に位置しているか
ら、前記した表示の対象にされている画像(原画像)が
映出されるべき透過型のスクリーン2は、観察者によっ
て表示の対象にされている画像(原画像)の虚像6fを
観察する際の視界を妨げない位置に設置されていなけれ
ばならない。それで、図1や図5に例示されているよう
に、凹面鏡1を用いて原画像2ofの虚像6fが観察で
きるようにした表示装置によって、1人の観察者が虚像
6fの観察を行なう場合に適する表示装置の構成態様
と、複数の観察者によって虚像6fの観察を行なう場合
に適する表示装置の構成態様とは、それぞれ異なったも
のになる。
【0015】前述のように、凹面鏡1を用いて原画像2
ofの虚像6fが観察できるように構成されている表示
装置では、原画像2ofの設置位置の変化によって、観
察者による虚像6fの観察結果に著るしい差異を生じさ
せるから、例えば、1人の観察者が虚像6fの観察を良
好な状態で行なうことができるような表示装置と、複数
の観察者が良好な状態で虚像6fの観察を行なう場合に
適する表示装置とは、異なった構成態様のものとなる。
次に、図1乃至図4及び図8乃至図11等の各図を参照
して、1人の観察者が凹面鏡1によって拡大された状態
の虚像6fの観察を良好な状態で行なうことができるよ
うにした表示装置の構成例と、図5乃至図7及び図8乃
至図11等の各図を参照して、複数の観察者が凹面鏡1
によって拡大された状態の虚像6fの観察を良好な状態
で行なうことができるようにした表示装置の構成例とに
ついて説明する。
【0016】図1に示す表示装置の構成態様の説明に使
用するための図2乃至図4の各図中の各構成部分におい
て、図1中に示されている各構成部分と同一の構成部分
には、図1中に使用されている図面符号と同一の図面符
号が使用されている。まず、図2は曲率半径がR2の凹
面鏡1の反射面に対向して配置されるべき、表示の対象
にされている原画像2ofが映出される透過型のスクリ
ーン2が、凹面鏡1の反射面に対してどのような位置に
設置されるのかを説明するために用いられる図1に示す
表示装置の一部の側面図である。前記の透過型のスクリ
ーン2は、それの縦方向の曲率半径がR1であるとして
示されている。またOは前記した凹面鏡1の曲率中心を
示しており、図中の5は観察者、6は像面である。
【0017】図2において、表示の対象にされている画
像(原画像2of)が映出される透過型のスクリーン2
は、前記した透過型のスクリーン2の中央部の位置P1
と凹面鏡1の反射面との最短距離を、曲率半径R2につ
いて αR2 で示すとしたときに、前記したαの値を
0.20≦α≦0.43 の範囲に設定すると、1人
の観察者によって、高い臨場感が得られて迫力が大き
く、視野マージンも充分で、かつ歪も大きくない状態の
虚像6fを像面6に認識することができる。前記したα
の値は凹面鏡1の反射面の位置で0、凹面鏡1の焦点の
位置で0.5である。図8中の曲線は前記したαの値
を横軸にとって、αを0から0.5まで変化させた状態
における迫力(心理値)の実測結果を示している。
【0018】また、図8中の曲線は前記したαの値を
横軸にとって、αの値を0から0.5まで変化させた状
態における歪(心理値)の実測結果を示しており、さら
に図8中の曲線は前記したαの値を横軸にとって、α
の値を0から0.5まで変化させた状態における視野マ
ージンの実測結果を示している。なお、図8中の点線図
示の曲線’は、凹面鏡1として大型で高精度のものを
用いた場合に、αの値を0から0.5まで変化させた状
態における歪(心理値)の実測結果を示しているが、こ
の場合の歪は実線図示の曲線で示す歪に比べて少なく
なっている。
【0019】図9は、曲率半径がR1であるような表示
の対象にされている原画像2foが、凹面鏡1の反射面
との最短距離がαR2となるように設置されているとき
に、表示の対象にされている画像(原画像2of)が映
出される透過型のスクリーン2の曲率半径R1を横軸に
とり、縦軸に原画像2ofによって凹面鏡1の像面に生
じる虚像6fの歪の実測値を示した図である。図9によ
ると、原画像2ofによって凹面鏡1の像面に生じる虚
像6fの歪を最小にさせることができる透過型のスクリ
ーン2の曲率半径R1(原画像2ofの曲率半径)は、
(1−α)R2であることが判かる。
【0020】透過型のスクリーン2の曲率半径R1(原
画像2ofの曲率半径)の変化に対して、原画像2of
によって凹面鏡1の像面に生じる虚像6fの歪の変化状
態を示す図9によると、透過型のスクリーン2の曲率半
径R1(原画像2ofの曲率半径)が大きくなった場合
における虚像の歪の増加は小さいから、透過型のスクリ
ーン2(原画像)としては、製作の容易な平面(曲率半
径が∞)状のものにされてもよいことが判かる。それ
で、前記した透過型のスクリーン2の曲率半径R1(原
画像2ofの曲率半径)は、最適値(1−α)R2を含
む[(1−α)R2/2]≦R1≦∞ の範囲に設定す
ればよい。
【0021】また、図3のように、曲率半径がR2の凹
面鏡1の反射面に対向して配置されるべき、表示の対象
にされている原画像2ofが映出される透過型のスクリ
ーン2の横方向の曲率半径Rh1についても、最適値
(1−α)R2を含む[(1−α)R2/2]≦Rh1
≦∞の範囲に設定すればよい。前記のような範囲内とな
るように、透過型のスクリーン2の曲率半径(原画像2
ofの曲率半径)R1(及びまたはRh1)が設定され
た場合には、透過型のスクリーン2(原画像2of)の
曲面形状と、凹面鏡1の曲面形状との差による虚像内で
の拡大率分布の不均一性を減少させることができる。
【0022】次に、図4は曲率半径がR2の凹面鏡1の
反射面に対向して配置されるべき、表示の対象にされて
いる原画像2ofが映出される透過型のスクリーン2
を、観察者による虚像の観察動作に悪影響を与えること
なく、かつ画像の歪が小さな状態で、凹面鏡1の反射面
に対向配置させるのには、どのような位置に設置させる
べきかを説明するために用いられる図1に示す表示装置
の一部の側面図であり、図4中のθは、表示の対象にさ
れている画像(原画像2of)が映出される透過型のス
クリーン2の中央部の位置P1と、凹面鏡1の曲率中心
Oとを結ぶ直線O−P1と、凹面鏡1の反射面の中央部
の位置P2と、凹面鏡1の曲率中心Oとを結ぶ直線O−
P2とのなす角度である。Oは前記した凹面鏡1の曲率
中心を示している。また、P1は透過型のスクリーン2
の中央部の位置であり、P2は凹面鏡1の反射面の中央
部の位置を示している。
【0023】図10は前記した角度θの変化に対して、
原画像2ofによって凹面鏡1の像面に生じる虚像6f
の歪の変化状態を表わす曲線と、前記した角度θの変
化に対して、表示の対象にされている画像(原画像2o
f)が映出される透過型のスクリーン2が、観察者の視
野中に入って原画像2ofによって凹面鏡1の像面に生
じる虚像6fの観察の邪魔をする程度(空間競合の状
態)がどのように変化するのかを示す曲線とを示して
いる図である。前記の角度θが、10度≦θ≦18度
の範囲に選定された場合には、表示の対象にされている
画像(原画像2of)を映出させる透過型のスクリーン
2が観察者の視野を妨害することがなく、また、普通に
製作された凹面鏡であっても、比較的に少ない鏡面歪の
状態になっている鏡面の中央部が虚像6fの形成に使用
されることになる。
【0024】次に、複数の観察者が良好な状態で虚像6
fの観察を行なう場合に適する表示装置の構成例につい
て、図5乃至図7及び図8乃至図11等の各図を参照し
て説明する。図5に示す表示装置の構成態様の説明に使
用するための図7乃至図8の各図中の各構成部分におい
て、図5中に示されている各構成部分と同一の構成部分
には、図5中に使用されている図面符号と同一の図面符
号が使用されている。まず、図6は曲率半径がR2の凹
面鏡1の反射面に対向して配置されるべき、表示の対象
にされている原画像2ofが映出される透過型のスクリ
ーン2が、凹面鏡1の反射面に対してどのような位置に
設置されるのかを説明するために用いられる図5に示す
表示装置の一部の側面図である。前記の透過型のスクリ
ーン2は、それの縦方向の曲率半径がR1であるとして
示されている。またOは前記した凹面鏡1の曲率中心を
示しており、図中の5,5,…は複数人の観察者、6は
像面である。
【0025】図6において、表示の対象にされている画
像(原画像2of)が映出される透過型のスクリーン2
は、前記した透過型のスクリーン2の中央部の位置P1
と凹面鏡1の反射面との最短距離を、曲率半径R2につ
いて αR2 で示すとしたときに、前記したαの値を
0.20≦α≦0.3 の範囲に設定すると、複数の観
察者のそれぞれが、良好な臨場感で迫力があり、視野マ
ージンも充分で、かつ歪も大きくない状態の虚像6fを
像面6に認識できるよう状態が得られる(図8参照)。
【0026】図7は表示の対象にされている画像(原画
像2of)が、凹面鏡1の曲率中心Oに対して張る角度
を2γとし、また、前記した凹面鏡1がそれの曲率中心
Oに対して張る角度を2δとしたときに、表示の対象に
されている原画像2ofが映出される透過型のスクリー
ン2が、凹面鏡1の反射面に対してどのような位置に設
置したらよいのかを説明するために用いられる図5に示
す表示装置の一部の平面図である。
【0027】前記した角度γと角度δとが同一となるよ
うにして、表示の対象にされている画像(原画像2o
f)が、凹面鏡1に対向配置された場合には、迫力が大
きい状態の虚像6fが得られるが、視野マージンが極め
て小さくなるから虚像が欠けてしまう。また、凹面鏡1
が凹面鏡1の曲率中心Oに対して張る角度を大きくして
行くと、視野マージンの値を大きくできるが、観察者に
は迫力の大きな虚像を観察させ得ないことになる。図1
1中の曲線は角度δの変化に対する迫力の変化の実測
値を示しており、また曲線は角度δの変化に対する視
野マージンの変化の実測値を示している。図11に示さ
れている迫力の実測値の変化特性と、視野マージンの実
測値の変化特性とから、前記した角度δの値が γ≦δ
≦2.5γの範囲に設定されると、迫力と、視野マージ
ンとの面で実用的な値を有する表示装置を提供できるこ
とが判かる。
【0028】
【発明の効果】以上、詳細に説明したところから明らか
なように本発明の表示装置では、比較的に精度の低い凹
面鏡を使用しても、実用上で高い臨場感で迫力があり、
視野マージンも充分で、かつ歪も問題にならない状態の
拡大された虚像を容易に観察できる表示装置を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表示装置の概略構成を示す斜視図であ
る。
【図2】図1に示す表示装置の一部の側面図である。
【図3】図1に示す表示装置の一部の平面図である。
【図4】図1に示す表示装置の一部の側面図である。
【図5】本発明の表示装置の概略構成を示す斜視図であ
る。
【図6】図5に示す表示装置の一部の側面図である。
【図7】図5に示す表示装置の一部の平面図である。
【図8】表示装置の動作の説明のための特性例図であ
る。
【図9】表示装置の動作の説明のための特性例図であ
る。
【図10】表示装置の動作の説明のための特性例図であ
る。
【図11】表示装置の動作の説明のための特性例図であ
る。
【符号の説明】
1…凹面鏡、2…表示の対象にされている原画像2of
が映出される透過型のスクリーン、3…投影機、4…平
面鏡、5…観察者、6…像面、6f…虚像、

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 曲率半径がR2であるような球面の一部
    で構成されている凹面鏡を用いて、表示の対象にされて
    いる画像を拡大反射させ、像面に生じた虚像を表示画像
    とする表示装置において、表示の対象にされている画像
    の設置位置と、凹面鏡の反射面との最短距離をαR2と
    したときに、前記したαの値を、 0.20≦α≦0.43 の範囲に設定したことを特徴
    とする表示装置。
  2. 【請求項2】 αの値を、 0.20≦α≦0.30
    の範囲に設定した請求項1の表示装置。
  3. 【請求項3】 球面の一部で構成されている凹面鏡を用
    いて、表示の対象にされている画像を拡大反射させ、像
    面に生じた虚像を表示画像とする表示装置において、表
    示の対象にされている画像が、前記の凹面鏡の曲率中心
    に対して張る角度を2γとし、また、前記した凹面鏡が
    それの曲率中心に対して張る角度を2δとしたときに、
    前記した角度δの値を、 γ≦δ≦2.5γ の範囲に
    設定したことを特徴とする表示装置。
  4. 【請求項4】 曲率半径がR2であるような球面の一部
    で構成されている凹面鏡を用いて、曲率半径がR1であ
    るような表示の対象にされている画像を拡大反射させ、
    像面に生じた虚像を表示画像とする表示装置において、
    表示の対象にされている画像の設置位置と、凹面鏡の反
    射面との最短距離をαR2としたときに、 [(1−α)R2/2]≦R1≦∞ の関係を満足するように構成することを特徴とする表示
    装置。
  5. 【請求項5】 球面の一部で構成されている凹面鏡を用
    いて、表示の対象にされている画像を拡大反射させ、像
    面に生じた虚像を表示画像とするようにした表示装置に
    おいて、前記した凹面鏡の曲率中心と、表示の対象にさ
    れている画像の中央部とを結ぶ線分と、前記した凹面鏡
    の曲率中心と、前記した凹面鏡の反射面の中央部とを結
    ぶ線分とのなす角度をθとしたときに、前記の角度θ
    が、 10度≦θ≦18度 の角度範囲となるようにし
    たことを特徴とする表示装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021102428A (ja) * 2019-12-25 2021-07-15 パナソニックIpマネジメント株式会社 表示システム
JP2021133921A (ja) * 2020-02-21 2021-09-13 パナソニックIpマネジメント株式会社 表示システム
CN113647901A (zh) * 2021-08-26 2021-11-16 合肥工业大学 一种视野计的投影成像装置及视野计系统

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