JPH113807A - チップ型サーミスタ - Google Patents

チップ型サーミスタ

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JPH113807A
JPH113807A JP15392597A JP15392597A JPH113807A JP H113807 A JPH113807 A JP H113807A JP 15392597 A JP15392597 A JP 15392597A JP 15392597 A JP15392597 A JP 15392597A JP H113807 A JPH113807 A JP H113807A
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thermistor
chip
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electrodes
internal
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Masahiko Kawase
政彦 川瀬
Norimitsu Kito
範光 鬼頭
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サーミスタ素体の寸法が外部電極形成精度の
バラツキの影響をほとんど受けることなく、抵抗値のバ
ラツキが少なく、かつ製造時や実使用時の対環境特性等
に優れた信頼性の高いチップ型サーミスタを提供する。 【解決手段】 サーミスタ素体2の両端面2a,2b
に、それぞれ、第1,第2のの外部電極4a,2bを形
成してなり、サーミスタ素体2の内部に第1〜第3の内
部電極3a〜3cが端面2a,2bに至らないように埋
設されており、かつ第1,第2の内部電極3a,3bが
厚み方向に重なり合わないように配置されており、第3
の内部電極3cが、第1,第2の内部電極にサーミスタ
素体層を介して重なり合うように配置されているチップ
型サーミスタ1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温度センサ、ある
いは電子回路における温度補償や電流の制御等に用いら
れるチップ型サーミスタに関し、より詳細には、サーミ
スタ素体内に内部電極が配置されている形式のチップ型
サーミスタの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】サーミスタ素体内に内部電極が配置され
ているチップ型サーミスタの一例が、特開平5−243
007号に開示されている。図10は、この先行技術に
記載のチップ型サーミスタを説明するための断面図であ
る。チップ型サーミスタ51では、半導体セラミックス
よりなるサーミスタ素体52内に内部電極53a〜53
cが形成されている。内部電極53a,53bは、サー
ミスタ素体52内の同じ高さ位置に形成されており、先
端が所定の距離を隔てて対向されている。また、内部電
極53a,53bは、サーミスタ素体52の端面52
a,52bにそれぞれ引き出されている。
【0003】他方、内部電極53cは、サーミスタ素体
層を介して内部電極53a,53bに重なり合うように
配置されており、かつ内部電極53cは、サーミスタ素
体52の端面52a,52bには至らないように構成さ
れている。端面52a,52bを覆うように、外部電極
54a,54bが形成されている。
【0004】チップ型サーミスタ51では、サーミスタ
素体52の端面52a,52bにおいて、内部電極53
a,53bが外部電極54a,54bにそれぞれ接続さ
れている。従って、外部電極54a,54bを例えばメ
ッキにより形成する場合、電解液が内部電極53a,5
3bの端面52a,52bに露出している部分からサー
ミスタ素体52内に侵入し、信頼性を低下させるという
問題があった。
【0005】また、実装に際し、フラックスが上記端面
52a,52bの上記内部電極53a,53bが引き出
された部分からサーミスタ素体52内に侵入し、信頼性
を低下させる恐れがあった。
【0006】そこで、上記のような問題を解決するもの
として、特開平6−53009号公報には、図11に示
すチップ型サーミスタ61が開示されている。チップ型
サーミスタ61は、サーミスタ素体62内に内部電極6
3a〜63cをサーミスタ素体層を介して重なり合うよ
うに配置した構造を有する。なお、内部電極63a〜6
3cは、サーミスタ素体62の端面62a,62bには
至らないように形成されている。端面62a,62bを
覆うように外部電極64a,64bが形成されている。
【0007】チップ型サーミスタ61では、内部電極6
3a〜63cの端部と外部電極64aまたは64bとの
間の距離Lにより抵抗値が調整される。従って、内部電
極63a〜63cを有せずに、外部電極64a,64b
のみを形成したサーミスタに比べて抵抗値を低下させる
ことができると共に、内部電極63a〜63cがサーミ
スタ素体62の端面62a,62bに露出していないた
め、外部電極形成時に電解液がサーミスタ素体62内に
侵入する恐れがなく、かつ実装時にフラックスが侵入す
る恐れもない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
6−53009号に開示されているチップ型サーミスタ
では、実際には、内部電極63a〜63cを有するサー
ミスタ素体62を得るためにマザーの積層体から個々の
チップ型サーミスタ61のための積層体を切断する際の
寸法バラツキにより、上記距離Lがバラツキがちであっ
た。従って、上記距離Lのバラツキ、並びに、外部電極
の寸法バラツキにより、得られる抵抗値のバラツキが大
きくなり、歩留りが低下するという問題があった。
【0009】本発明の目的は、製造時や実使用時の条件
による信頼性の劣化が生じ難く、かつ抵抗値のバラツキ
が生じ難く、製造に際しての歩留りを高め得るチップ型
サーミスタを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係るチップ型サーミスタは、サーミスタ素体と、前記サ
ーミスタ素体の両端面に形成された第1,第2の外部電
極と、前記サーミスタ素体の内部に形成されており、か
つ前記第1,第2の外部電極と接続されていない複数の
内部電極とを備え、前記複数の内部電極が、サーミスタ
素体層を介して厚み方向に重なり合わないように配置さ
れた第1,第2の内部電極と、第1,第2の内部電極に
サーミスタ素体層を介して重なり合うように配置された
第3の内部電極とを有することを特徴とする。このチッ
プ型サーミスタでは、第1,第2の内部電極に対して、
第3の内部電極がサーミスタ素体層を介して重なり合う
ように配置されており、該第1,第2の内部電極と他の
内部電極との重なり面積により抵抗値が調整されるの
で、これらの重なり面積を制御することによりサーミス
タ素体の寸法や外部電極寸法の如何にかかわらず、抵抗
値のバラツキを抑制することができる。また、第1〜第
3の内部電極は、サーミスタ素体内において形成されて
おり、第1,第2の外部電極に接続されていないため、
外部電極形成時や実使用時の周囲の環境の変化により影
響を受け難く、それによって信頼性が高められる。
【0011】このチップ型サーミスタにおける第1〜第
3の内部電極の配置については、第1,第2の内部電極
がサーミスタ素体層を介して第3の内部電極に重なり合
う限り特に限定されず、例えば、請求項2に記載のよう
に、第1,第2の内部電極がサーミスタ素体内の同一高
さ位置に形成されていてもよく、その場合には、好まし
くは、第3の内部電極は、第1,第2の内部電極と異な
る高さ位置に形成され、第1,第2の内部電極に部分的
にサーミスタ素体層を介して重なり合うように配置され
る。
【0012】また、請求項3に記載のように、第1,第
2の内部電極が、サーミスタ素体の異なる高さ位置に形
成されていてもよく、その場合には、第3の内部電極
が、第1,第2の内部電極が形成されている高さ位置の
中間高さ位置に形成され、第1,第2の内部電極にサー
ミスタ素体層を介して重なり合う。
【0013】請求項4に記載のように、第3の内部電極
は、中間で分断されて複数の内部電極部分を有するよう
に構成されてもよく、その場合、各内部電極部分同士が
対向されることになる。
【0014】好ましくは、請求項5に記載のように、サ
ーミスタ素体と、第1〜第3の内部電極とは、一体焼成
された積層型サーミスタにより構成される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明に
係るチップ型サーミスタの非限定的な実施例を説明す
る。
【0016】(第1の構造例)図1及び図2は、本発明
のチップ型サーミスタの第1の構造例を説明するための
断面図及び平面断面図である。チップ型サーミスタ1
は、半導体セラミックスよりなる直方体状のサーミスタ
素体2を有する。サーミスタ素体2は、サーミスタとし
て動作し得る適宜の半導体セラミックスによりなり、例
えば、Mn、Ni、Co、CuもしくはFeなどの酸化
物を用いて調製することにより得られる。
【0017】サーミスタ素体2内には、第1,第2の内
部電極3a,3bが同じ高さ位置に形成されている。第
1,第2の内部電極3a,3bは、サーミスタ素体2の
対向二端面2a,2bには至らないように形成されてい
る。
【0018】他方、第3の内部電極3cが、サーミスタ
素体2内に形成されている。内部電極3cは、第1,第
2の内部電極3a,3bとサーミスタ素体層を介して重
なり合うように配置されている。また、第3の内部電極
3cも、端面2a,2bには至らないように形成されて
いる。
【0019】内部電極3a〜3cは、Ag、Ag−Pd
合金などの適宜の導電性材料により構成され得る。端面
2a,2bを覆うように、第1,第2の外部電極4a,
4bが形成されている。外部電極4a,4bは、メッ
キ、蒸着もしくはスパッタリングなどの適宜の方法によ
り形成することができる。また、外部電極4a,4bの
材料についても、Ag、Ni、Sn、Pbなどの適宜の
導電性材料で構成することができ、また、これらの材料
を複数用い、複数層構成としてもよい。例えば、第1層
がAg、第2層がNi、第3層がSnまたはSn−Pb
(半田)からなるものを例示することができる。
【0020】チップ型サーミスタ1は、好ましくは、セ
ラミック積層一体焼成技術を用いて製造することができ
る。すなわち、図3(a)及び図3(b)に示すセラミ
ックグリーンシート5,6を用意する。セラミックグリ
ーンシート5の上面には、第1,第2の内部電極3a,
3bを形成するために、Ag−Pdペーストなどの導電
ペーストを図示のように印刷する。また、セラミックグ
リーンシート6上には、第3の内部電極3cを形成する
ために、同じく導電ペーストをスクリーン印刷する。
【0021】次に、セラミックグリーンシート6上にセ
ラミックグリーンシート5を積層し、さらに上下に導電
ペーストが印刷されていない無地のセラミックグリーン
シートを適宜の枚数積層し、積層体を得る。得られた積
層体を厚み方向に加圧し、焼成することにより、導電ぺ
ーストを焼き付けると共に、セラミックグリーンシート
を焼成し、図1、図2に示したサーミスタ素体2を得る
ことができる。
【0022】チップ型サーミスタ1では、外部電極4
a,4b間の抵抗値は、内部電極3a,3bと外部電極
4a,4bとの間の距離よりも、内部電極3a,3bと
内部電極3cとの重なり面積に大きく支配される。
【0023】他方、サーミスタ素体2を量産する場合、
通常マザーの積層体を得た後、該マザーの積層体を個々
のチップ型サーミスタ1単位に厚み方向に切断し、個々
の積層体を得、これを焼成する。この場合、切断寸法に
バラツキがあったとしても、内部電極3a,3bと、内
部電極3cとの重なり面積が高精度に保たれる限り、得
られるチップ型サーミスタの抵抗値のバラツキを抑制す
ることができる。他方、内部電極3a,3bと内部電極
3cとの重なり面積については、マザーの積層体を得る
段階で容易に制御し得る。すなわち、マザーのセラミッ
クグリーンシート上に導電ペーストを正確に印刷し、マ
ザーのセラミックグリーンシートを積層する際に注意を
払うだけで、上記重なり面積を容易にかつ高精度に制御
することができる。従って、チップ型サーミスタ1で
は、最終的に得られたサーミスタ素体2の寸法バラツキ
や外部電極4a,4bの形成位置のバラツキに余り影響
を受けることなく、抵抗値のバラツキを確実に低減する
ことができる。
【0024】(第2の構造例)図4は、本発明の第2の
構造例に係るチップ型サーミスタを説明するための断面
図である。
【0025】チップ型サーミスタ11は、半導体セラミ
ックスよりなるサーミスタ素体12内に、第1〜第3の
内部電極13a〜13cを配置した構造を有する。第1
の内部電極13aと、第2の内部電極13bとは、互い
に重なり合わないように、かつ異なる高さ位置に形成さ
れている。また、第3の内部電極13cは、内部電極1
3a,13bとサーミスタ素体層を介して重なり合うよ
うに、両者の中間高さ位置に形成されている。
【0026】第1〜第3内部電極13a〜13cは、図
示のようにサーミスタ素体12内に埋設されており、端
面12a,12bには至らないように形成されている。
端面12a,12bには、外部電極14a,14bが形
成されている。
【0027】すなわち、内部電極13a〜13cの配置
が、第1の構造例と異なる点を除いては、チップ型サー
ミスタ11は、図1に示したチップ型サーミスタ1と同
様に構成されている。
【0028】本構造例においても、抵抗値は、第1の内
部電極13aと、第3の内部電極13cとの重なり面積
及び第3の内部電極13cと第2の内部電極13bとの
重なり面積に支配されるため、サーミスタ素体12の寸
法や外部電極14a,14bの寸法バラツキの影響をほ
とんど受けることなく、抵抗値のバラツキを効果的に低
減することができる。
【0029】図5は、上記チップ型サーミスタ11を製
造するに際し用いられるセラミックグリーンシート及び
その上に形成される電極形状を示す分解斜視図である。
サーミスタ素体12についても、サーミスタ素体2と同
様に、セラミック積層一体焼成技術を用いて製造するこ
とができる。すなわち、セラミックグリーンシート15
a〜15eを用意する。セラミックグリーンシート15
b〜15d上には、それぞれ、第2の内部電極13b、
第3の内部電極13c及び第1の内部電極13aを形成
するために導電ペーストをスクリーン印刷する。しかる
後、セラミックグリーンシート15a〜15eを積層
し、さらに必要に応じて上下に無地のセラミックグリー
ンシートを適宜の枚数積層し、積層体を得る。得られた
積層体を厚み方向に加圧した後、焼成することにより、
サーミスタ素体12を得ることができる。
【0030】(他の変形例)チップ型サーミスタ1,1
1では、それぞれ、第1〜第3の内部電極として、上述
した3枚の内部電極を図示のように配置したが、本発明
における第1〜第3の内部電極は、様々な態様で配置す
ることができる。
【0031】例えば、図6(a)に示すチップ型サーミ
スタ21では、第1,第2の内部電極3a,3bが異な
る高さ位置に3組配置されており、ある組の第1,第2
の内部電極3a,3bと、隣接する内部電極3a,3b
との間に、それぞれ、第3の内部電極3cが配置されて
いる。
【0032】また、図6(b)に示すチップ型サーミス
タ22では、第1,第2の内部電極3a,3bの下方に
第3の内部電極3cが形成されているだけでなく、上方
にも第3の内部電極3cが形成されている。
【0033】チップ型サーミスタ21,22に示したよ
うに、第1〜第3の内部電極は、複数層形成されていて
もよく、その場合においても、第1,第2の外部電極4
a,4b間の抵抗値は、第1,第2の内部電極と第3の
内部電極との重なり面積により支配されるため、チップ
型サーミスタ1と同様に抵抗値のバラツキを低減するこ
とができる。
【0034】また、第2の構造例のチップ型サーミスタ
11においても、第1〜第3の内部電極の配置について
は、図7(a)及び(b)に示すように適宜変更するこ
とができる。
【0035】図7(a)に示すチップ型サーミスタ23
では、第1の内部電極13aと、第2の内部電極13b
との間に、第3の内部電極13c,13c、すなわち2
層の第3の内部電極が配置されている。
【0036】また、図7(b)に示すチップ型サーミス
タ24では、第1,第2の内部電極13a,13bの間
に第3の内部電極13cが配置されており、第2の内部
電極13bの下方に、さらに第3の内部電極13cを介
して第1の内部電極13aが配置されている。
【0037】図8(a)は、本発明のチップ型サーミス
タのさらに他の変形例を説明するための平面断面図であ
る。ここでは、第1,第2の内部電極3a,3bは、同
一高さ位置に形成されているが、第1,第2の内部電極
3a,3bがサーミスタ素体2の幅方向に沿って所定距
離を隔てて配置されている。また、第3の内部電極3c
は、第1,第2の内部電極3a,3bよりも下方に配置
されている。チップ型サーミスタ25においても、第
1,第2の内部電極3a,3bと第3の内部電極3cと
の重なり面積により、外部電極4a,4b間の抵抗値が
支配されるため、チップ型サーミスタ1と同様に、抵抗
値のバラツキを低減することができる。
【0038】図8(b)は、本発明のチップ型サーミス
タの他の構造例を示す縦断面図である。チップ型サーミ
スタ26では、第1,第2の内部電極3a,3bがサー
ミスタ素体2のある高さ位置において所定距離を隔てて
形成されており、第3の内部電極3cが、第1,第2の
内部電極3a,3bと異なる高さ位置に形成されてい
る。なお、第3の内部電極3cは、サーミスタ素体2の
中央で分断されており、それによって複数の内部電極部
分3c1 ,3c2 を有する。すなわち、内部電極3c
は、チップ型サーミスタ1(図1参照)における第3の
内部電極3cを中央で分断した構造に相当する。この場
合においても、外部電極4a,4b間の抵抗値は、第1
の内部電極3aと、内部電極部分3c1 との重なり面積
により及び第2の内部電極3bと、内部電極部分3c1
との重なり面積により支配されるため、チップ型サーミ
スタ1と同様に抵抗値のバラツキを低減することができ
る。
【0039】チップ型サーミスタ26から明らかなよう
に、第3の内部電極については、ある高さ位置におい
て、複数の内部電極に分断された構成を有していてもよ
い。従って、図9(a)に示すチップ型サーミスタ27
のように、第3の内部電極として、同じ高さ位置におい
て3つに分断された内部電極部分3c1 〜3c3 を有す
るように構成してもよい。
【0040】また、図9(b)に示すチップ型サーミス
タ28のように、第2の構造例のチップ型サーミスタ1
1において、第3の内部電極13cを、2枚の内部電極
部分13c1 ,13c2 に分断した構成としてもよい。
【0041】さらに、図9(c)に示すチップ型サーミ
スタ29のように、第3の内部電極13c1 ,13c2
を、異なる高さ位置に配置した構成としてもよい。
【0042】
【実施例】図1に示したチップ型サーミスタ1及び図4
に示したチップ型サーミスタ11を、それぞれ以下の仕
様で作成し、実施例1,実施例2とし、従来例として、
図10(b)に示したチップ型サーミスタを電極の位置
を除いては同様にして作製した。
【0043】すなわち、サーミスタ素体2,12,62
として、1.6×0.8×厚み0.8mmの寸法を有
し、かつ負の抵抗温度特性を有するセラミックからなる
ものを用いた。
【0044】また、設計抵抗値が10Ωとなるように図
1、図4及び図11に示したように複数の内部電極を形
成し、それぞれ、サーミスタ素体を作製した。このよう
にして得られた実施例1,2及び従来例に従ったサーミ
スタ素体について、以下の要領で高温放置試験、湿
中放置試験、低温放置試験、ヒートサイクル試験及
び湿中通電試験を行い、評価した。また、各サーミス
タ素体の両端面にAgの厚膜電極を焼付け、その上にN
iを1μm、Snを2μmの厚みに電解メッキし、外部
電極を形成し、しかる後、得られたチップ型サーミスタ
についても上記各試験を行った。結果を下記の表1に示
す。
【0045】高温放置試験…サーミスタ素体またはチ
ップ型サーミスタを125℃の温度で5000時間放置
した後、抵抗値の変化を測定した。 湿中放置試験…60℃及び相対湿度95%の環境にサ
ーミスタ素体またはチップ型サーミスタを5000時間
放置した後、放置後の抵抗値の変化を測定した。
【0046】低温放置試験…−40℃の温度にサーミ
スタ素体またはチップ型サーミスタを5000時間放置
した後、抵抗値の変化を測定した。 ヒートサイクル試験…125℃から−55℃まで5分
で降温し、−5℃から125℃まで5分で昇温する工程
を1サイクルとして、該サイクルを100サイクル繰り
返した後、25℃における抵抗値の変化を測定した。
【0047】湿中通電試験…サーミスタ素体またはチ
ップ型サーミスタに相対湿度95%の雰囲気下で、10
mAの電流を通電し、5000時間経過後の抵抗値の変
化を測定した。
【0048】また、上記実施例1,2及び従来例の各チ
ップ型サーミスタについて、25℃における抵抗値R25
と、25℃における抵抗値のバラツキと、25℃と50
℃との間におけるB定数並びに該B定数のバラツキを測
定した。結果を下記の表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】なお、本発明は上記実施例のような負特性
サーミスタに限定されるものではなく、正特性サーミス
タであってもよい。
【0051】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、サーミ
スタ素体の両端面に形成された第1,第2の外部電極間
の抵抗値は、サーミスタ素体内に配置された第1,第2
の内部電極と第3の内部電極との重なり面積により支配
されるため、サーミスタ素体の寸法や第1,第2の外部
電極の形成位置が若干ばらついたとしても、第1,第2
の外部電極間の抵抗値がほとんどばらつかない。従っ
て、チップ型サーミスタの抵抗値のバラツキを低減する
ことができる。
【0052】加えて、第1〜第3の内部電極は、サーミ
スタ素体内に埋設されており、第1,第2の外部電極と
接続されていないため、例えば第1,第2の外部電極を
メッキにより形成したとしても、電解液がサーミスタ素
体内に侵入し難い。同様に、表面実装時に、フラックス
等がサーミスタ素体内に侵入し難く、かつ実使用時に、
周囲の湿度が高い場合であったも、サーミスタ素体内へ
の湿気の侵入も生じ難い。よって、抵抗値のバラツキが
小さいだけでなく、信頼性に優れた対環境特性の良好な
チップ型サーミスタを提供することが可能となる。
【0053】請求項5に記載の発明によれば、上記サー
ミスタ素体と、第1〜第3の内部電極が、一体焼成され
た積層型のサーミスタ素体により構成されているので、
積層セラミック一体焼成技術を用いて請求項1に記載の
発明に係るチップ型サーミスタを容易に量産することが
できると共に、小型化も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るチップ型サーミスタの第1の構造
例を説明するための断面図。
【図2】図1に示したチップ型サーミスタの平面断面
図。
【図3】a及びbは、本発明の第1の構造例に係るチッ
プ型サーミスタを得るのに用いられるセラミックグリー
ンシート及びその上に形成される電極形状を説明するた
めの各平面図。
【図4】本発明の第2の構造例に係るチップ型サーミス
タを説明するための縦断面図。
【図5】図4に示したチップ型サーミスタを得るのに用
いられるセラミックグリーンシート及び電極形状を説明
するための分解斜視図。
【図6】(a)及び(b)は、第1の構造例に係るチッ
プ型サーミスタの変形例を説明するための各縦断面図。
【図7】(a)及び(b)は、第2の構造例のチップ型
サーミスタの変形例を説明するための各縦断図。
【図8】(a)及び(b)は、本発明のチップ型サーミ
スタのさらに他の変形例を説明するための平面断面図及
び縦断面図。
【図9】(a)、(b)及び(c)は、本発明のチップ
型サーミスタの他の変形例を説明するための各縦断面
図。
【図10】従来のチップ型サーミスタの一例を示す縦断
面図。
【図11】従来のチップ型サーミスタの他の例を説明す
るための縦断面図。
【符号の説明】
1…チップ型サーミスタ 2…サーミスタ素体 2a,2b…端面 3a,3b…第1,第2の内部電極 3c…第3の内部電極 4a,4b…第1,第2の外部電極 11…チップ型サーミスタ 12…サーミスタ素体 12a,12b…端面 13a,13b…第1,第2の内部電極 13c…第3の内部電極 14a,14b…第1,第2の外部電極 21〜26…チップ型サーミスタ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サーミスタ素体と、 前記サーミスタ素体の両端面に形成された第1,第2の
    外部電極と、 前記サーミスタ素体の内部に形成されており、かつ前記
    第1,第2の外部電極と接続されていない複数の内部電
    極とを備え、前記複数の内部電極が、サーミスタ素体層
    を介して厚み方向に重なり合わないように配置された第
    1,第2の内部電極と、第1,第2の内部電極にサーミ
    スタ素体層を介して重なり合うように配置された第3の
    内部電極とを有することを特徴とする、チップ型サーミ
    スタ。
  2. 【請求項2】 第1,第2の内部電極が、サーミスタ素
    体内の同一高さ位置に形成されている、請求項1に記載
    のチップ型サーミスタ。
  3. 【請求項3】 第1,第2の内部電極が、前記サーミス
    タ素体の異なる高さ位置に形成されており、第3の内部
    電極が第1,第2の内部電極が形成されている高さ位置
    の中間高さ位置に形成されていることを特徴とする、請
    求項1に記載のチップ型サーミスタ。
  4. 【請求項4】 第3の内部電極が中間で分断されて複数
    の内部電極部分を有するように構成されており、内部電
    極部分同士が対向されていることを特徴とする、請求項
    1に記載のチップ型サーミスタ。
  5. 【請求項5】 前記サーミスタ素体と、第1〜第3の内
    部電極とが、一体焼成された積層型サーミスタにより構
    成されている、請求項1〜4の何れかに記載のチップ型
    サーミスタ。
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